JP2011049506A - 希土類高配向磁性薄膜とその製造方法、磁器部材および希土類永久磁石 - Google Patents

希土類高配向磁性薄膜とその製造方法、磁器部材および希土類永久磁石 Download PDF

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Abstract

【課題】配向度の高い希土類磁性薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の希土類高配向磁性薄膜の製造方法は、基材の被覆面上に第1組成の第1被覆層を形成する第1被覆工程と、その第1被覆層上に第1組成とは異なる第2組成の第2被覆層を形成する第2被覆工程とを少なくとも備えてなり、希土類磁性薄膜全体としての合金組成が所望する希土類磁石合金の組成に調整される。これにより、磁化容易軸方向に結晶配向した高配向の希土類磁性薄膜が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、非常に薄いにもかかわらず著しく高い配向を示す希土類高配向磁性薄膜とその製造方法およびそれを利用した磁器部材並びにそれを応用した希土類永久磁石に関する。
Nd−Fe−B系を代表とする希土類磁石は、非常に高い磁気特性を示すことから、電磁機器や電動機の小型化、高出力化、高密度化さらには環境負荷の低減化等の観点から、幅広い分野で種々の利用が検討されている。もっとも、実用化されている希土類磁石は、粒径が数〜数十μm程度の結晶粒を主相に焼結させた物と、数百nmの微細粒の集合組織からなる超急冷薄帯を樹脂に混ぜてボンド磁石としている物に留まる。
それらよりもさらに微細な希土類磁石、特に厚さが数〜数十nmレベルの薄膜(または箔)は、実用化に至っておらず、研究成果も多くない。それに関連する文献は、例えば、下記のようなものがあるにすぎない。
特開2000−150234号公報 特開2003−289005号公報
Journal of Magnetism and Magnetic Materials 308 (2007) 126−130. JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 103, 07E104 (2008)
ところで、磁気特性の高い希土類磁石を得るには、Nd2Fe14Bに代表されるようなR-Fe−B系(R:希土類元素)の結晶構造が特定(磁化容易軸またはc軸)方向に配向していることが必要である。
ここで、強い磁気特性を示すNd2Fe14B相は、結晶構造が複雑で、薄膜作成時に常温域では得られず、少なくとも一旦は高温にする必要がある。しかしそのような高温域でR-Fe−B系の各結晶を特定方向へ配向成長させることは容易でなく、この傾向は磁石のサイズが小さくなるほど顕著である。
上記の非特許文献2には、高配向した厚さが数〜数十nmのNd-Fe−B層が紹介されている。しかし、その配向度(残留磁化(Mr)/飽和磁化(Ms))は高々70〜75%程度であり、未だその配向度は十分に高いとはいえない。またその配向度からして、Nd2Fe14Bの結晶方位も不十分に揃っているとは考えられない。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものである。すなわち、数十nm以下の非常に薄い膜状でありながら、主相の結晶が特定方向へ揃っており、高い配向度を示す希土類高配向磁性薄膜およびその製造方法と、それらを利用・応用した磁器部材または希土類永久磁石を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、従来とは異なる成膜方法を思いつき、これにより結晶方位が揃った高配向度の磁性薄膜が得られることを新たに見出した。この成果を発展させることにより、以降に述べるような本発明を完成するに至った。
《希土類高配向磁性薄膜の製造方法》
(1)本発明の希土類高配向磁性薄膜の製造方法は、基材の被覆面上に第1組成の第1被覆層を形成する第1被覆工程と、該第1被覆層上に該第1組成とは異なる第2組成の第2被覆層を形成する第2被覆工程とを少なくとも備え、少なくとも前記第1被覆層と前記第2被覆層とからなり、全体を100原子%としたときに8〜30原子%の希土類元素(以下「R」と記す)と4〜20原子%のホウ素(B)と残部である鉄(Fe)とを含み、特定方向に配向して結晶成長した希土類高配向磁性薄膜が得られることを特徴とする。
(2)本発明の製造方法によれば、薄膜全体の組成を所望のR-Fe−B系希土類磁石合金の組成に調整しつつ、成膜に至る途中で、基材上に積層させていく組成を変化させることによって、R-Fe−B系結晶が磁化容易軸方向へ揃った高配向の希土類高配向磁性薄膜が得られる。
このような成膜過程を本発明では、便宜的に、第1被覆工程および第2被覆工程によって表現している。従って本発明の製造方法は、さらに第3被覆工程さらには第4被覆工程など、より多くの工程を備えても勿論よい。つまり、2種の組成の被覆層が交互に繰り返し積層される場合(交互積層)に限らず、各被覆工程ごとに積層される被覆層の組成が異なっていても良い。要するに本発明の被覆工程は、異なる組成の被覆層を順次、断続的または連続的に積層していき、被膜全体として所望の磁石合金組成となる限り、各被覆工程間の組成、回数、順序などの施工条件は任意に調整可能である。
(3)ところで本発明の製造方法により、従来よりも著しく高い配向の希土類磁性薄膜が得られる理由やメカニズムは必ずしも定かではないが、本発明者が鋭意研究した現状では次のように考えられる。すなわち、任意の方向に形成した組成勾配を高温状態にすることで、熱拡散による原子移動がその組成勾配の影響を受けて異方的となり、高い配向が得られたと考えられる。
《希土類高配向磁性薄膜》
(1)本発明は、単に上記の製造方法としてのみならず、それにより得られた配向度の著しく高い希土類高配向磁性薄膜としても把握される。
本明細書でいう配向度とは、飽和磁化(Ms)に対する残留磁化(Mr)の比(Mr/Ms)である。本発明の希土類高配向磁性薄膜の場合、この配向度が97%以上さらには98%以上ともなり得る。
(2)本発明の希土類高配向磁性薄膜は、厚さが薄いにもかかわらず高配向である点に特徴がある。そこで本発明の希土類高配向磁性薄膜は、全体を100原子%としたときに8〜30原子%のRと4〜20原子%のBと残部であるFeとを含み、膜厚が1〜200nmであり、配向度(Mr/Ms)が98%以上である特定方向に配向して結晶成長していることを特徴とするものでもよい。
《磁器部材》
さらに本発明は、基材上に形成された希土類高配向磁性薄膜のみならず、その希土類高配向磁性薄膜とそれが形成される基材とからなる磁器部材としても把握され得る。磁器部材の種類、用途などは問わないが、例えば、高密度記録媒体、超小型電動機の界磁部材(ロータまたはステータ)などがある。
《希土類永久磁石》
上述した希土類高配向磁性薄膜は、基材の被覆面上に形成されたものであるが、その薄膜自体を単独でみれば希土類永久磁石となり得る。
そこで本発明は、全体を100原子%としたときに8〜30原子%のRと4〜20原子%のBと残部であるFeとを含み、膜厚が1〜200nmであり、配向度(Mr/Ms)が98%以上である特定方向へ配向して結晶成長した希土類高配向磁性箔からなることを特徴とする希土類永久磁石としても把握される。この希土類永久磁石は、希土類高配向磁性箔単体のみならず、その箔を結合させた結合体等でもよい。なお、希土類高配向磁性箔は一旦形成された薄膜を基材から剥離したものでもよい。
《その他》
特に断らない限り、本明細書でいう「x〜y」は、下限xおよび上限yを含む。また、本明細書に記載した各下限および各上限は任意に組合わせて「a〜b」のような範囲を構成し得る。さらに、本明細書に記載した範囲内に含まれる任意の数値を、数値範囲を設定するための上限値または下限値とすることができる。
各試料の希土類磁性薄膜を観察したX線回折図である。 試料No.1の希土類磁性薄膜について求めた磁化曲線である。
発明の実施形態を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、以下の実施形態を含め、本明細書で説明する内容は、本発明に係る希土類高配向磁性薄膜の製造方法のみならず、その希土類高配向磁性薄膜(希土類高配向磁性箔を含む)、希土類永久磁石および磁器部材にも適宜適用される。上述した構成に、次に列挙する構成中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成がさらに付加されて、本発明が形成されてもよい。下記の構成はいずれも、カテゴリーを越えて重畳的または任意的に選択可能である。例えば、成分組成に関する構成であれば、物のみならず製造方法にも関連する。また製造方法に関する構成でも、プロダクトバイプロセスとして理解すれば、希土類高配向磁性薄膜等に関する構成ともなり得る。なお、いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《希土類高配向磁性薄膜、希土類高配向磁性箔》
(1)組成
希土類高配向磁性薄膜(以下、希土類高配向磁性箔を含む)は、全体として、強力な磁気特性を発現するR-Fe−B系合金結晶からなる。Rがネオジウム(Nd)の場合であれば、Nd2Fe14Bが主相となると好ましい。
薄膜全体の好ましい組成は、Rの種類、R-Fe−B以外の改質元素の有無などによって変化し得るが、全体を100原子%としたときに8〜30原子%のRと4〜20原子%のBと残部であるFeを含むと好適である。いずれの元素も過少または過多では、R2Fe141相(2−14−1相)の体積比率に影響し、かつ異相が生成するため、磁気特性を悪化させる。
Rの下限値または上限値は上記範囲内で任意に選択し設定し得るが、特に9〜15%の範囲で高配向膜が得られ易い。
Bの下限値または上限値は上記範囲内で任意に選択し設定し得るが、特に8〜16%の範囲で微細組織が得られ易く、本発明の目的の達成に好ましい。
Feは基本的に主たる残部であるが、あえていえばFeは69〜82原子%であると好ましい。Feの上限値または下限値はその範囲内で任意に選択し設定し得る。ただし、このFe量は、上記のRやB以外に、希土類高配向磁性薄膜の種々の特性を改善するのに有効な元素(改質元素)や不可避不純物の存在割合によって変化する。
ちなみに本明細書でいうRは、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイドを含む。ランタノイドは、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、Nd、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)およびルテチウム(Lu)を含む。本発明でいうRは、これら元素の少なくとも1種以上であればよく、複数種の希土類元素でもよい。もっとも、コストや磁気特性などの観点から、Rは主にNd、Sm、PrおよびDyの一種以上からなると好ましい。
改質元素には、希土類高配向磁性薄膜の耐熱性を向上させるコバルト(Co)、ランタン(La)、保磁力などの磁気特性の向上に有効なガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)または鉛(Pb)の少なくとも1種以上がある。改質元素の組合せは任意である。また、その含有量は通常微量であり、例えば、0.1〜10原子%程度である。
不可避不純物は、原料中に含まれる不純物や各工程時に混入等する不純物などであって、コスト的または技術的な理由等により除去することが困難な元素である。本発明に係る希土類高配向磁性薄膜の場合であれば、例えば、C、Ca、Na、K、O、H、N、Ar等がある。なお、ここで述べたことは、各被覆層またはその原料の組成についても適宜該当する。
(2)膜厚
本発明の希土類高配向磁性薄膜の膜厚は、非常に小さくnmレベルである。具体体には、膜厚が1〜200nmであると好ましい。膜厚の上限値または下限値は上記範囲内で任意に選択し設定し得る。特に膜厚が5〜100nmのときに高配向でかつ高特性の薄膜が得られる。
(3)保護被膜
本発明の希土類高配向磁性薄膜は、その構成元素からして酸化され易い。酸化されると、結晶構造が所望のNd2Fe14Bなどから部分的に変化するため磁気特性が低下する。そこで本発明の希土類高配向磁性薄膜は、そのような酸化を抑制する保護被膜を少なくとも最表面に有すると好ましい。
この保護被膜は、Cr、Ag、Au、Pt、Mo、Cu、Ti、Ta、Ru、W、Irなどの単体、合金または化合物からなると好ましい。
《製造方法》
(1)被覆層の組成
本発明の製造方法は、組成の異なる複数の被覆層を積層しつつ、薄膜全体としては所望の磁石合金組成からなる希土類高配向磁性薄膜を形成する方法である。既述したように、各被覆層の組成は特に限定されるものではなく、積層する被覆層の組成の種類は2つでもそれ以上でもよい。
もっとも、2種の組成の組み合わせでも十分に高い配向度の希土類磁性薄膜を得ることが可能であり、その方が成膜の簡素化、効率化を図れて好ましい。このような被覆層の組成として、例えば、被覆層全体を100原子%としたときに、8〜30原子%のRと4〜20原子%のBと残部がFeの場合(組成A)、0〜25原子%(25原子%以下)のBと残部がFeの場合(組成B)などがある。各元素の上限値または下限値は上記のそれぞれの範囲内で任意に選択し設定し得る。なお、Bが0原子%のとき、組成BはFeのみ(純鉄)となる。
ところで、本発明の場合、基板に最初に形成する被覆層(初期被覆層)の組成は特に限定されない。もっとも、初期被覆層がR、FeおよびBを備えるR-Fe−B系合金組成からなる方が、Nd2Fe14B結晶などがその後に成長し易いと考えられる。そこで例えば、初期被覆層(第1被覆層)が上記の組成Aであり、その次の被覆層(第2被覆層)が上記の組成Bであると好適である。
なお、希土類磁性薄膜の結晶構造または配向度が初期被覆層の影響を受けるメカニズムは必ずしも定かではないが、現状では次のように考えられる。すなわち、形成したい合金膜に近い組成を初期層に用いることで、それ以降の層が初期層の結晶構造を反映して結晶成長を行うため所望の合金膜が成長し易くなる。
(2)加熱被覆工程
組成により相違するものの、Nd2Fe14B相などの希土類磁石合金を得るには、約500℃以上の高温にする必要がある。もっとも高温環境下では、一般的に各結晶の方位が乱れ、結晶方位の揃った希土類磁性薄膜を得ることは一般的に難しい。
しかし本発明の製造方法によれば、むしろ、所定の高温下で第1被覆工程や第2被覆工程を行うことにより、配向度のより高い希土類磁性薄膜が得られる。従って、本発明の第1被覆工程または第2被覆工程は、500〜1000℃の被覆温度でなされる加熱被覆工程であると好適である。
その被覆温度が過小になれば、そもそも高い磁気特性を発現する合金相が得難く、被覆温度が過大になるとその合金相が溶融状態となり、希土類磁性薄膜が形成され難い。この被覆温度の上限値または下限値は上記範囲内で任意に選択し設定し得る。特に被覆温度が500〜700℃で、高配向および高特性の薄膜が得られ易い。なお、所望の被覆温度は、被覆時の基材温度や雰囲気温度の調整により得られる。
(3)被覆速度
被覆工程中の被覆層の形成速度(厚さ方向)である被覆速度は0.1〜5Å/sであると好適である。被覆速度が過小では形成時間が長く酸化の影響が現れて好ましくない。被覆速度が過大では膜厚制御が困難となり好ましくない。特に被覆速度が0.4〜1Å/sで高配向および高特性の薄膜が得られ易い。
(4)被覆工程
被覆工程は、既述したように、組成の異なる被覆層を形成する第1被覆工程と第2被覆工程とを少なくとも備えれば足りる。本発明の場合、希土類磁性薄膜の最終的な厚さは高々数十nmである。従って、途中段階の被覆層の厚さも数〜十数nmレベルである。薄膜の形成方法として真空蒸着などもあるが、本発明のような非常に薄い被覆層を均一に安定して形成するには、スパッタリングなどが好ましい。
スパッタリングなどを行う場合、ターゲットには、所望する被覆層の組成に応じた原料を用いればよい。例えば、初期被覆層であれば前記した組成AのR-Fe−B系合金、次の被覆層には前記した組成bのFe−B系合金などである。また、複数のターゲットを用いて所望の組成の薄膜を形成することも有効である。
(5)保護被覆工程
本発明の製造方法は、前述したように、希土類磁性薄膜の酸化による劣化を抑制し得るために、その表面に保護被膜を形成する保護被覆工程を備えると好適である。
保護被覆工程も前記の被覆工程と同様にスパッタリングなどにより行える。この場合、保護被膜用のターゲットの種類にも依るが、保護被覆工程は通常、室温域で行えば足りる。また、そのターゲットには、Cr、Ag、Au、Pt、Mo、Cu、Ti、Ta、Ru、W、Irなどの単体、合金または化合物などを用いることができる。
《基材》
本発明の希土類高配向磁性薄膜が形成される基材の材質や形態は基本的には問わない。もっとも、希土類磁性薄膜の結晶成長に適した基材(またはその被覆面)を用意することで、希土類磁石合金結晶をエピタキシャル成長させて希土類磁性薄膜を形成することも可能となる。これにより、結晶方位が特定方向に揃った(つまり配向した)、配向度の大きな(磁化異方性の大きな)希土類磁性薄膜が得られ得る。
エピタキシャル成長は、基材(被覆面)の結晶にそろって薄膜(または被覆層)の結晶が成長する。エピタキシャル成長させるには、基材側の結晶と薄膜側の結晶との格子定数がほぼ等しく、両者の熱膨張係数が近接していると好適である。そこで、少なくとも基材の被覆面の結晶構造を、希土類磁性薄膜を構成する希土類磁石合金の結晶構造に近づけるとよい。基材自体がそのような結晶構造をもたない場合でも、下地処理により、そのような結晶構造をもつ下地層を基材の表面に形成すれば足る。
そこで本発明の製造方法は、希土類高配向磁性薄膜の配向結晶面と整合的な体心立方格子(b.c.c.)の結晶構造を有する下地層を基材上に形成する下地処理工程を備えると好適である。ここで希土類高配向磁性薄膜の結晶配向面とは、基材面に平行に成長した面である。また、下地処理した基材の場合、その下地層が新たに基材の被覆面となる。
下地層を構成する下地材として、Mo、Ta、W、Ti、Cr、V、Nbなどが好適である。下地処理工程は、例えば、スパッタリングにより下地材を形成後、加熱処理による平坦化などによりなされる。
さらに基材は、前記希土類高配向磁性薄膜の配向面をもつ単結晶からなると好適である。具体的には、酸化マグネシウム(MgO)の単結晶からなるMgO単結晶基材の他、W、Mo、Cu、Siの単結晶基材などがある。ここで基材の被覆面に垂直な方向を希土類磁性薄膜の磁化容易軸(c軸)の方向とする場合、その被覆面はミラー指数でいう(001)面であるとよい。
ここで前述した下地層の結晶構造が基材の結晶構造の影響を受ける場合、基材の結晶構造と下地層の結晶構造を整合させるようにするとよい。例えば、MgO単結晶基材上にMoまたはTaの下地層を形成すると好ましい。
《その他》
本発明の希土類高配向磁性薄膜の用途として、磁気記録媒体などが考えられる。希土類高配向磁性薄膜で被覆された基材からなる磁器部材として、磁気ケース、磁気ディスク、超小型電動機のロータまたはステータなどがある。
実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
《試料の製造》
〈試料No.A1〉
(1)基材と下地処理工程
本発明に係る希土類高配向磁性薄膜を形成する基材として、MgO単結晶基板(以下単に「基板」という。)を用意した。このMgO単結晶基板は、(001)面が基板面になるように加工し、表面粗度を低くするため研磨を行ったものである(フルウチ化学株式会社製、MgO(100)単結晶)。
この基板の(001)面上にMoからなる平坦な下地層を形成した(下地処理工程)。Moは、Nd2Fe14B相(単位は原子%、以下同様)の結晶配向面(c面)と格子整合性の高いb.c.c.材料である。下地処理は、スパッタリングにより下地材を積層後、加熱処理により行った。
(2)被覆工程(加熱被覆工程)
加熱した基板の下地層上に、スパッタリングによってFeを主成分とする磁性層(被覆層)を積層した(被覆工程)。
具体的には、625℃に加熱した基板の下地層上に、組成の異なる2種の磁性層を交互に積層した。すなわち、先ずはNd15Fe7015 組成(第1組成)の鉄合金をターゲットにして、基板の被覆面上に膜厚4nmの初期被覆層(第1被覆層)を形成した(第1被覆工程)。次に、その初期被覆層上に、Fe8020 組成(第2組成)の鉄合金をターゲットにして、初期被覆層上に膜厚1nmの第2被覆層を形成した(第2被覆工程)。その後、この第1被覆工程と第2被覆工程を順次交互に合計6回繰り返すことで、膜厚合計が30nmとなる磁性層を形成した。なお、いずれの被覆工程でも、被覆層の被覆速度は0.4〜1Å/sにした。
なお、本実施例で用いたスパッタリングは、マグネトロンスパッタ法であり、被覆(成膜)前の到達真空度は1x10-8Pa以下、被覆形状はφ8mmとした。また、被覆層の膜厚は、被覆速度と被覆(成膜)時間の積から算出した。
(3)保護被覆工程
こうして基板上に磁性層(希土類磁性薄膜)を積層した後、それを室温まで冷却してから、その最表面にCrからなる保護被膜を上述のスパッタリングにより積層した(保護被覆工程)。この保護被膜は磁性層の酸化を抑止するために形成した。こうして、基板上を被覆する希土類磁性薄膜からなる試料No.A1を得た。
〈試料No.B1〜B5の製造〉
上記の試料No.A1に対して、第1被覆層の膜厚を4nmから8nmに、第2被覆層の膜厚を1nmから2nmに増加させた被覆工程を、順次交互に合計3回繰り返した。この際、基板の加熱温度(被覆温度)を200〜700℃の範囲で種々変化させることにより、5種類の希土類磁性薄膜(試料No.B1〜B5)を製作した。
〈試料No.C1〜C8の製造〉
上記の試料No.A1に対して、交互積層した被覆層の膜厚合計を5〜100nmの範囲で種々変化させて、5種類の希土類磁性薄膜(試料No.C1〜C8)を製作した。
〈試料No.D1およびD2の製造〉
上記の試料No.A1に対して、交互積層をせず(一つの被覆工程のみで)、単一組成の30nm(目標膜厚)の磁性層からなる試料No.D1およびD2も製作した。試料No.D1の磁性層はNd12Fe7216 組成からなり、試料No.D2の磁性層はNd15Fe7015組成からなる。
以上の各試料の成膜条件を表1にまとめて示した。
《各試料の測定》
X線回折(XRD)または磁化曲線の測定により、上記した各種試料の特性を評価した。その結果を表1にまとめて記載した。また、一例として、試料No.A1、D1およびD2に係るXRDを図1に、試料No.A1に係る磁化曲線を図2に示した。なお、表1中に示したXRDピーク強度比は、Nd2Fe14B相のピーク強度の、Nd2Fe14B以外の相の強度に対する比( Nd2Fe14B (004)/ Nd1+eFe44 (004))である。また配向度は、飽和磁化(Ms)に対する残留磁化(Mr)の比(Mr/Ms)であり、磁化曲線から求めた。
《各試料の評価》
(1)試料No.A1、D1およびD2
表1のXRDピーク強度比および図1のXRD図から明らかなように、本発明に係る試料No.A1は、XRDピーク強度比が試料No.D1またはD2よりも格段に大きくなっている。これにより、本発明のように組成の異なる被覆層を交互に積層する被覆工程を行うことで、c面配向したNd2Fe14B結晶成長がより促進されることが確認された。
また、表1の配向度から、試料No.A1は98%を超える非常に大きな配向度(磁気異方性)を示すことがわかる。このことは図2の磁化曲線からも明らかである。すなわち、基板の被覆面に対して垂直方向の磁化曲線がきれいな角形を保っており、残留磁化(Mr)が飽和磁化(Ms)にほぼ等しくなっている。
一方、基板の被覆面に対して平行な平面方向の磁化曲線は角形が崩れており、飽和磁化(Ms)に対して残留磁化(Mr)が相当小さくなっている。
これらのことから、本発明に係る試料No.A1の希土類磁性薄膜は、磁化困難軸方向(被覆面方向)に対する磁化容易軸方向(被覆面に垂直方向)の異方性(磁気異方性)が非常に大きいといえる。
なお、試料No.D1およびD2の配向度が97%を超える大きな値となっているのは、R−Fe−B系合金が一軸異方性をもつため、その結晶軸の方向に分散が存在しても、それらの方向ベクトルの和の方向に磁気的に配向しているように現れるためと考えられる。しかし、98%以上の配向度を発現させるためには、さらに、結晶軸の方向の分散を可能な限り低減する必要がある。
(2)試料No.B1〜B5
表1に示した被覆温度と配向度の関係から、被覆工程を行う際の温度は300℃以上さらには500℃以上であると、より大きな配向度が得られて好ましいことがわかる。
(3)試料No.C1〜C8
表1に示す合計膜厚保と配向度の関係から、交互積層する被覆層の膜厚が5nm程度でも、十分に高い配向度の希土類磁性薄膜が得られていることが解る。もっとも15〜100nm程度であると、より高い配向度の希土類磁性薄膜が安定的に得られて好ましいこともわかる。
(4)試料No.A1、B4およびC6
試料No.A1、C6と試料No.B4とは、交互積層した第1被覆層と第2被覆層の膜厚が異なっている。多少のばらつきはあるものの、いずれの希土類磁性薄膜も高い配向度を示している。このことから交互積層する各被覆層の膜厚が配向度へ及ぼす影響は小さいと考えられる。
Figure 2011049506

Claims (19)

  1. 基材の被覆面上に第1組成の第1被覆層を形成する第1被覆工程と、
    該第1被覆層上に該第1組成とは異なる第2組成の第2被覆層を形成する第2被覆工程とを少なくとも備え、
    少なくとも前記第1被覆層と前記第2被覆層とからなり、全体を100原子%としたときに8〜30原子%の希土類元素(以下「R」と記す)と4〜20原子%のホウ素(B)と残部である鉄(Fe)とを含み、特定方向に配向して結晶成長した希土類高配向磁性薄膜が得られることを特徴とする希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  2. 前記第1被覆工程または前記第2被覆工程は、500〜1000℃でなされる加熱被覆工程である請求項1に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  3. 前記希土類高配向磁性薄膜は、膜厚が1〜200nmである請求項1または2に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  4. 前記第1被覆工程または前記第2被覆工程は、前記第1被覆層または前記第2被覆層の形成される速度である被覆速度が、0.1〜5Å/sである請求項1または3に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  5. 前記第1組成は、前記第1被覆層全体を100原子%としたときに8〜30原子%のRと4〜20原子%のBと残部であるFeとからなり、
    前記第2組成は、前記第2被覆層全体を100原子%としたときに25原子%以下のBと残部であるFeとからなる請求項1または4に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  6. 前記第1被覆工程もしくは前記第2被覆工程は、前記第1組成を有する第1原料もしくは前記第2組成を有する第2原料をターゲットとしたスパッタリング、または組成の異なる複数のターゲットを用いたスパッタリングによりなされる請求項1または5に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  7. さらに、前記希土類高配向磁性薄膜の配向結晶面と整合的な体心立方格子(b.c.c.)の結晶構造を有する下地層を、前記基材上に形成する下地処理工程を備える請求項1または6に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  8. 前記下地材は、モリブデン(Mo)またはタンタル(Ta)からなる請求項7に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  9. 前記基材は、前記希土類高配向磁性薄膜の結晶の配向方向に垂直な結晶面もつ単結晶からなる請求項1または8に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  10. 前記基材は、酸化マグネシウム(MgO)の単結晶からなるMgO単結晶基材である請求項1または9に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  11. さらに、前記希土類高配向磁性薄膜の表面に該希土類高配向磁性薄膜の酸化を抑制する保護被膜を形成する保護被覆工程を備える請求項1に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  12. 前記保護被膜は、クロム(Cr)からなる請求項11に記載の希土類高配向磁性薄膜の製造方法。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法により得られたことを特徴とする希土類高配向磁性薄膜。
  14. 飽和磁化(Ms)に対する残留磁化(Mr)の比である配向度(Mr/Ms)は98%以上である請求項13に記載の希土類高配向磁性薄膜。
  15. 全体を100原子%としたときに8〜30原子%のRと4〜20原子%のBと残部であるFeとを含み、
    膜厚が1〜200nmであり、
    飽和磁化(Ms)に対する残留磁化(Mr)の比である配向度(Mr/Ms)が98%以上である特定方向に配向して結晶成長していることを特徴とする希土類高配向磁性薄膜。
  16. 酸化を抑制する保護被膜を少なくとも最表面に有する請求項13〜15のいずれかに記載の希土類高配向磁性薄膜。
  17. 基材と、該基材の表面に形成された請求項13〜16のいずれかに記載の希土類高配向磁性薄膜とからなることを特徴とする磁器部材。
  18. 全体を100原子%としたときに8〜30原子%のRと4〜20原子%のBと残部であるFeとを含み、
    膜厚が1〜200nmであり、
    飽和磁化(Ms)に対する残留磁化(Mr)の比である配向度(Mr/Ms)が98%以上である特定方向に配向して結晶成長した希土類高配向磁性箔からなることを特徴とする希土類永久磁石。
  19. 酸化を抑制する保護被膜を少なくとも最表面に有する請求項18に記載の希土類永久磁石。
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