JP2011046725A - StreptococcusPyogenesについての免疫原組成物 - Google Patents

StreptococcusPyogenesについての免疫原組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】GAS疾患および/または感染症にたいする免疫を付与するための新たな改良された組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、単独で使用するか、あるいは、別のGAS抗原、例えば、GAS117、GAS130、GAS277、GAS236、GAS40、GAS389、GAS504、GAS509、GAS366、GAS159、GAS217、GAS309、GAS372、GAS039、GAS042、GAS058、GAS290、GAS511、GAS533、GAS527、GAS294、GAS253、GAS529、GAS045、GAS095、GAS193、GAS137、GAS084、GAS384、GAS202、およびGAS057と組み合わせて使用するのに特に好適なGAS抗原、GAS40を含む。
【選択図】なし

Description

(優先権が主張される関連出願への相互参照)
本出願は、米国特許仮出願番号60/491,822(2003年7月31日出願)および米国特許仮出願番号60/541,565(2004年2月3日出願)の全体を参考として援用する。
(発明の分野)
本発明は免疫学およびワクチン学の分野に属する。特に、本発明は、Streptococcus pyogenes(化膿連鎖球菌)から得られた複数の抗原、および免疫化におけるそれらの使用法に関する。本明細書に引用される文書は全てその全体を参照することによって本明細書に含める。
(発明の背景)
A群連鎖球菌(「GAS,」S.pyogenes)は、ヒトに高頻度に見られる病原体で、病気の徴候を呈することなく正常なヒトの5−15%に存在すると推定されている。一方、宿主の防御機構が危殆に瀕している場合、または、この微生物が悪性の猛威を発揮することが可能となった場合、または、この微生物が脆弱な組織または宿主に導入された場合、急性の感染症が起こる。関連疾患としては、産褥熱、しょう紅熱、丹毒、咽頭炎、インペチゴ、壊死性筋膜炎、筋炎、および連鎖球菌トキシックショック症候群が挙げられる。
GASは、グラム陽性、胞子非形成球形菌で、通常、細胞が、鎖状に、またはペア状に連結して現れる。S.pyogenesは抗生物質で治療が可能ではあるが、病気の発症を阻止するための予防ワクチンが望ましい。長年月をかけてそのようなワクチンの開発へ向けて努力が傾注されている。これまで様々のGASワクチン法が提案されており、いくつかの方法は現在臨床治験段階にあるが、今日まで、一般大衆にとって利用可能なGASワクチンは無い。
本発明の目的は、GAS疾患および/または感染症にたいする免疫を付与するための新たな改良された組成物を提供することである。この組成物は、本出願人等によって特定されたGAS毒性因子のひとつ、特にワクチンとして使用するのに好適なGAS40を含むことが好ましい。さらに、この組成物は、2種以上の(例えば、3種以上の)GAS抗原の組み合わせに基づく。
(発明の概要)
本出願人等は、免疫化に特に適しており、特に組み合わせて使用するのに適している30種の抗原からなるGAS抗原群を発見した。さらに、本出願人等は、単独でも、または、別のGAS抗原と組み合わせて使用しても、免疫原性に特に優れるGAS抗原(GAS40)を特定した。
従って、本発明は、GAS40(その断片、または、それと同一の配列を持つポリペプチドを含む)を含む免疫原組成物を提供する。GAS40の好ましい断片は、1個以上のコイルドコイル領域を含む。本発明はさらにGAS抗原の組み合わせを含む。この組み合わせは、2から10種のGAS抗原から成り、GAS40、またはその断片、または、それと同一の配列を持つポリペプチドを含む。組み合わせは、3種、4種、5種、6種、または7種のGAS抗原から成ることが好ましい。組み合わせは、3種、4種、または5種のGAS抗原から成ることが好ましい。
本発明はまた、GAS抗原の組み合わせを含む組成物を含む免疫原組成物を提供する。前記組み合わせは、第1の抗原群の2種から31種のGAS抗原から成り、前記第1の抗原群は、GAS117、GAS130、GAS277、GAS236、GAS40、GAS389、GAS504、GAS509、GAS366、GAS159、GAS217、GAS309、GAS372、GAS039、GAS042、GAS058、GAS290、GAS511、GAS533、GAS527、GAS294、GAS253、GAS529、GAS045、GAS095、GAS193、GAS137、GAS084、GAS384、GAS202、およびGAS057から成る。これらの抗原を本明細書では「第1の抗原群」と呼ぶ。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、または10種のGAS抗原から成ることが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3種、4種、または5種のGAS抗原から成ることが好ましい。
GAS39、GAS40、GAS57、GAS117、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511は、特に好ましいGAS抗原である。GAS抗原の組み合わせは、GAS40とGAS117のいずれか、または両方を含むことが好ましい。組み合わせはGAS40を含むことが好ましい。
上記抗原の組み合わせの内のいくつかの代表的例を下記に論じることにする。
GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3種のGAS抗原から成っていてもよい。これに従い、一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40、GAS117、および第1の抗原群から選ばれるもう一つのGAS抗原から成る。好ましい組み合わせは、GAS40と、GAS117と、GAS39、GAS57、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511から成る群から選ばれる第3のGAS抗原を含む。
別の実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40と、第1の抗原群から選ばれるさらに2種類のGAS抗原とから成る。好ましい組み合わせとしては、GAS40と、GAS39、GAS57、GAS117、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511から成る群から選ばれる2種類のGAS抗原とを含む。別の実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに2種類のGAS抗原とを含む。
GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる4種のGAS抗原から成っていてもよい。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40と、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに2種類のGAS抗原とから成る。好ましい組み合わせは、GAS40、GAS117、および、GAS39、GAS57、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511から成る群から選ばれる2種類のGAS抗原から成る。
別の実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40と、第1の抗原群から選ばれる3種類のGAS抗原とから成る。好ましい組み合わせは、GAS40と、GAS39、GAS57、GAS117、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511から成る群から選ばれるさらに3種類のGAS抗原とを含む。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに3種類の抗原とから成る。
GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる5種のGAS抗原から成っていてもよい。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40と、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに3種類の抗原とから成る。好ましい組み合わせは、GAS40と、GAS117と、GAS39、GAS57、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511から成る群から選ばれるさらに3種類のGAS抗原とから成る。
別の実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40と、第1の抗原群から選ばれるさらに4種類のGAS抗原とから成る。好ましい組み合わせは、GAS40と、GAS39、GAS57、GAS117、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511から成る群から選ばれるさらに4種類のGAS抗原とを含む。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに4種類のGAS抗原とから成る。
GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる8種のGAS抗原から成ってもよい。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせはGAS40と、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに6種のGAS抗原とから成る。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40と、第1の抗原群から選ばれるさらに7種のGAS抗原とから成る。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに7種類のGAS抗原とから成る。
GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる10種のGAS抗原から成ってもよい。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせはGAS40と、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに8種のGAS抗原とから成る。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS40と、第1の抗原群から選ばれるさらに9種のGAS抗原とから成る。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、GAS117と、第1の抗原群から選ばれるさらに9種類のGAS抗原とから成る。
本発明はまた、以下の項目を提供する。
(項目1)
GAS抗原の組み合わせを含む免疫原組成物であって、該組み合わせは2種から10種のGAS抗原からなり、該組み合わせは、GAS40を含む、組成物。
(項目2)
上記GAS抗原の組み合わせは、GAS39、GAS57、GAS117、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511からなる群から選択される1種以上のGAS抗原をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目3)
上記GAS抗原の組み合わせは、GAS117を含む、項目1に記載の組成物。
(項目4)
上記GAS40抗原は、第1のコイルドコイル領域および第2のコイルドコイル領域を含むアミノ酸配列を含む、項目1に記載の組成物。
(項目5)
上記GAS40抗原は、第1のコイルドコイル領域を含むアミノ酸配列を含む、項目1に記載の組成物。
(項目6)
上記第1のコイルドコイル領域は、配列番号12を含むアミノ酸配列を含む、項目5に記載の組成物。
(項目7)
上記GAS40抗原は、第2のコイルドコイル領域を含むアミノ酸配列を含む、項目4に記載の組成物。
(項目8)
上記第2のコイルドコイル領域は、ロイシンジッパー領域を含む、項目7に記載の組成物。
(項目9)
上記第2のコイルドコイル領域は、配列番号13を含むアミノ酸配列を含む、項目7に記載の組成物。
(項目10)
GAS抗原の組み合わせを含む免疫原組成物であって、該組み合わせは、第1の抗原群の2種から31種のGAS抗原からなり、該第1の抗原群は、GAS117、GAS130、GAS277、GAS236、GAS40、GAS389、GAS504、GAS509、GAS366、GAS159、GAS217、GAS309、GAS372、GAS039、GAS042、GAS058、GAS290、GAS511、GAS533、GAS527、GAS294、GAS253、GAS529、GAS045、GAS095、GAS193、GAS137、GAS084、GAS384、GAS202、およびGAS057からなる、免疫原組成物。
(項目11)
上記GAS抗原の組み合わせは、GAS39、GAS40、GAS57、GAS117、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511からなる群から選択される、項目10に記載の免疫原組成物。
(項目12)
上記GAS抗原の組み合わせは、GAS40およびGAS117を含む、項目10に記載の免疫原組成物。
(項目13)
上記組み合わせは、GAS40を含む、項目10に記載の免疫原組成物。
(項目14)
上記GAS40は、(a)第1のコイルドコイル領域、(b)第2のコイルドコイル領域、または、(c)第1のコイルドコイル領域および第2のコイルドコイル領域を含むアミノ酸配列から選択される、項目10に記載の免疫原組成物。
(項目15)
GAS抗原の組み合わせを含む融合構築体であって、該組み合わせは、第1の抗原群の2種から31種のGAS抗原からなり、該第1の抗原群は、GAS117、GAS130、GAS277、GAS236、GAS40、GAS389、GAS504、GAS509、GAS366、GAS159、GAS217、GAS309、GAS372、GAS039、GAS042、GAS058、GAS290、GAS511、GAS533、GAS527、GAS294、GAS253、GAS529、GAS045、GAS095、GAS193、GAS137、GAS084、GAS384、GAS202、およびGAS057からなる、融合構築体。
(項目16)
上記組み合わせは、GAS40を含む、項目15に記載の融合構築体。
(項目17)
上記組み合わせは、GAS40およびGAS117を含む、項目15に記載の融合構築体。
(項目18)
2種以上の抗体の組み合わせを含む組成物であって、該抗体は、GAS40、GAS117、GAS130、GAS277、GAS236、GAS40、GAS389、GAS504、GAS509、GAS366、GAS159、GAS217、GAS309、GAS372、GAS039、GAS042、GAS058、GAS290、GAS511、GAS533、GAS527、GAS294、GAS253、GAS529、GAS045、GAS095、GAS193、GAS137、GAS084、GAS384、GAS202、およびGAS057に対して特異的な抗体を含む抗体に対して特異的な抗体からなる群から選択される、組成物。
(項目19)
上記組み合わせは、GAS40に対して特異的な抗体を含む、項目18に記載の組成物。
(項目20)
上記GAS40特異的抗体は、GAS40の第1のコイルドコイル領域または第2のコイルドコイル領域に対して特異的である、項目19に記載の組成物。
(項目21)
連鎖球菌感染に対して感受性である動物において、Streptococcus pyogenes感染を治療的または予防的に処置するための方法であって、該方法は、治療量または予防量の項目1から20のいずれか1項に記載の免疫原組成物を、該動物に投与する工程を包含する、方法。
(項目22)
項目1から20のいずれか1項に記載の免疫原組成物を製造する方法。
(項目23)
項目1から20のいずれか1項に記載の免疫原組成物を含む第1の成分を含むキット。
(項目24)
GAS40抗原を含む組成物であって、該抗原は、第1のコイルドコイル領域または第2のコイルドコイル領域を含むアミノ酸配列を含む、組成物。
(項目25)
上記GAS40抗原は、配列番号12を含む第1のコイルドコイル領域を含む、項目24に記載の組成物。
(項目26)
上記GAS40抗原は、配列番号13を含む第2のコイルドコイル領域を含む、項目24に記載の組成物。
(項目27)
項目24から26のいずれか1項に記載の組成物に対して特異的な抗体。
図1は、GAS40アミノ酸配列における、リーダーペプチド配列、2個のコイルドコイル配列、ロイシンジッパー配列、および膜貫通配列を特定する。 図2は、リーダーペプチド配列、2個のコイルドコイル配列、ロイシンジッパー配列、および膜貫通配列を特定するGAS40の模式図を示すほか、既知の機能を持つか、またはその機能が予測されている他の連鎖球菌タンパクと低度の相同性しか持たないGAS40のコイルドコイル領域を示す。 図3は、特定されたGAS40のコイルドコイル領域と、他の連鎖球菌とのBLASTによるアラインメント分析を含む。 図3は、特定されたGAS40のコイルドコイル領域と、他の連鎖球菌とのBLASTによるアラインメント分析を含む。 図3は、特定されたGAS40のコイルドコイル領域と、他の連鎖球菌とのBLASTによるアラインメント分析を含む。 図3は、特定されたGAS40のコイルドコイル領域と、他の連鎖球菌とのBLASTによるアラインメント分析を含む。 図4は、GAS40のアミノ酸配列の予測される二次構造を示す。 図4は、GAS40のアミノ酸配列の予測される二次構造を示す。 図5は、GASゲノムにおけるGAS40の位置を模式的に示す。また、GAS40を欠失したGAS突然変位種を示す比較用模式図を含む。これらの模式図にはさらに、GAS40が、トランスポゾン因子による水平転移によって獲得されたとの見通しが立つように詳細が示されている。 図5は、GASゲノムにおけるGAS40の位置を模式的に示す。また、GAS40を欠失したGAS突然変位種を示す比較用模式図を含む。これらの模式図にはさらに、GAS40が、トランスポゾン因子による水平転移によって獲得されたとの見通しが立つように詳細が示されている。 図6は、野生型株におけるGAS40の表面露出を示す、FACSの比較分析を示す(GAS40欠失突然変異種には表面露出が無い)。 図7は、GAS40におけるオプソニン食作用のデータを示す(各種発現構築体において)。 図7は、GAS40におけるオプソニン食作用のデータを示す(各種発現構築体において)。 図8は、本発明のいくつかのGAS抗原の免疫化および抗原注入データを示す。
(発明の詳細な説明)
上に論じたように、本発明は、GAS抗原の組み合わせを含む組成物を提供する。その組み合わせは、本出願人等が、免疫化に、特に好適であるものとして、特に組み合わせて用いた場合に好適であるものとして特定した抗原群から選択され得る。特に、本発明は、GAS40を含む組成物を含む。
第1の抗原群のGAS40および、その他のGAS抗原を下記にさらに詳細に説明する。少なくとも3種のGAS種のゲノム配列が一般に入手可能である。M1GAS株のゲノム配列が、Ferretti et al.,PNAS(2001)98(8):4658−4663に報告されている。M3GAS株のゲノム配列がBeres et al.,PNAS(2002)99(15):10078−10083に報告されている。M18GAS株のゲノム配列がSmooet et al.,PNAS(2002)99(7):4668−4673に報告されている。本発明のGAS抗原は、M1,M3,またはM18GAS株のポリペプチドまたはアミノ酸配列を含むことが好ましい。本発明のGAS抗原は、M1株のポリヌクレオチドまたはアミノ酸配列を含むことがさらに好ましい。
特定されたGAS抗原の中でも、GAS M型およびGAS分離株の間で変動があるため、本発明に記載されているGASアミノ酸またはポリヌクレオチド配列には、それらと同一の配列を有するアミノ酸またはポリヌクレオチドが含まれていることが好ましい。好ましいアミノ酸またはポリヌクレオチド配列は、50%またはそれ以上の同一性を有する(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)。同様に、本発明に記載されているGASアミノ酸またはポリヌクレオチド配列には、それらの配列の断片(すなわち、GAS抗原の免疫学的特性を保持する、またはコードする断片)が含まれていることが好ましい。好ましいアミノ酸断片は、nが7またはそれ以上(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250以上)である少なくともn個の連続するアミノ酸を含む。好ましいポリヌクレオチド断片は、nが12またはそれ以上(例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、28、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、150、200、250以上)である少なくともn個の連続するポリヌクレオチドを含む。一つの実施態様では、本発明のアミノ酸またはポリヌクレオチド断片は、他の(非GAS)細菌由来のアミノ酸またはポリヌクレオチドとは同一ではない(例えば、当該断片は、他の連鎖球菌の配列と同一ではない)。
((1)GAS40)
GAS40は、M1 GenBank登録番号GI:13621545およびGI:15674449、M3 GenBank登録番号GI:21909733、M18 GenBank登録番号GI:19745402に一致し、「Spy0269」(M1)、「SpyM3_0197」(M3)、「SpyM18_0256」(M18)、および「prgA」とも呼ばれる。GAS40はまた、推定表面排除タンパクとしても特定されている。M1種のGAS40のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、下記の配列番号1および2として配列リストに記載される。
Figure 2011046725
Figure 2011046725
本発明に従って使用される好ましいGAS40タンパクは、(a)配列番号1に対して50%またはそれ以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号1のアミノ酸において、nが7またはそれ以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250以上)である少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS40タンパクは、配列番号1の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号1由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号1のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失するか、および/または、配列番号1のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。
例えば、一つの実施態様では、配列番号1のN末端配列における下線部のアミノ酸配列(リーダー配列)は除去される(このN末端リーダー配列のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、配列番号3および4として配列リストに掲げられる。残りのGAS40断片のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、配列番号5および6として配列リストに掲げられる)。
もう一つの例として、一つの実施態様では、配列番号1のC末端の下線部アミノ酸配列(膜貫通領域)は除去される(この膜貫通領域のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、配列番号7および8として配列リストに掲げられる。残りのGAS40断片のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、配列番号9および10として配列リストに掲げられる。
)。
他の断片では、タンパクの1個以上のドメインを省略してもよい(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、細胞外ドメインの省略)。
GAS40内部のドメインに関するさらに詳細な説明図が図1および2に示される。これらの図に示されるように、GAS40(配列番号1)のアミノ酸は、アミノ酸1−26(例えば配列番号3)内にリーダーペプチド配列、アミノ酸58−261(配列番号12)内に第1のコイルドコイル、アミノ酸556−733(配列番号13)内に第2のコイルドコイル、アミノ酸673−701(配列番号14)内にロイシンジッパー領域、および、アミノ酸855−866(配列番号11)内に膜貫通領域を含む。図1は、GAS40のアミノ酸配列におけるこれらの領域を示し、一方、図2は、GAS40タンパクの長軸に沿って上記領域を模式的に示す。
GAS40内部に特定されるコイルドコイル領域は、アルファヘリックスコイルを形成していると思われる。こうした構造は、しばしば、例えば、タンパクの異なる領域間、または、二つの別々のタンパクの領域間のオリゴマー形成相互作用に関与する。第2のコイルドコイル領域におけるロイシンジッパーモチーフは、二つのアルファヘリックスの間で特別なオリゴマー相互作用を形成できるように互いに隔てられた一連のロイシン(またはイソロイシン)アミノ酸残基を含む。ロイシンジッパーモチーフでは、繰り返し出てくるロイシン残基同士の間に6個のアミノ酸残基が挟まっていることが好ましい。ロイシンジッパーオリゴマー構造では、アルファヘリックスは、各ヘリックスの一側に配されるロイシン残基間の疎水性相互作用によって結合されていると考えられている。ロイシンジッパーモチーフは、多くの場合ダイマー形成相互作用に関与する。コイルドコイル領域内部のロイシンジッパーモチーフの位置から、GAS40タンパクの当該領域がオリゴマー形成相互作用におそらく関与しているらしいことが分かる。
図2も、GAS40の特定された領域には、既知または予測される二次元構造または表面配置を持つ他の連鎖球菌タンパクとの間に低い相同性しか見られない領域があることを示す。このように低レベルの相同性があるので、何か類似の二次構造、または機能が示されるかも知れない。例えば、第1のコイルドコイル領域を含むGAS40のアミノ酸33から324は、連鎖球菌表面タンパクA(「SpA」)前駆体と呼ばれる、Streptococcus gordonii由来のタンパクのある領域(アミノ酸112−392)(Genbank参照GI25990270,配列番号15)とほぼ22%の配列相同性を有する。このタンパクは、その連鎖球菌と、哺乳類宿主細胞膜との接着に関与する表面タンパク接着物と考えられる。このS.gordonii SpAは、連鎖球菌抗原I/IIファミリーのタンパク接着物の一員であり、唾液アグルチニン糖タンパク(gp−340)およびI型コラーゲンを認識する。GAS40のアミノ酸33から258も、別のS.gordoniiタンパク、連鎖球菌表面タンパクB前駆体(Genbank参照GI25055226、配列番号16)と低レベルの配列相同性(23%)を示す。
第1のコイルドコイル領域も重複しているGAS40の類似領域(アミノ酸43−238)は、表面タンパクpspA前駆体と呼ばれる、Streptococcus pneumoniae由来のタンパクの領域(アミノ酸43−238)(Genbank参照GI282335、配列番号17)に対して約23%の相同性を示す。pspAのアミノ末端ドメインは、連鎖球菌が十分な毒性を示すために必須であると考えられており、これに対してモノクロナール抗体を設けると、連鎖球菌感染からマウスが保護される。pspAドメインは、線維性タンパクに典型的な、約1:12比の軸形のモノマー型を持つ。このモノマー分子については、配列分析から、アルファヘリックス型のコイルドコイル構造であって、螺旋の中に僅かに数個のループの継ぎ目がある構造であることが示された。
GAS40の第2のコイルドコイル領域は、免疫反応性タンパクSe89.9と呼ばれる、Streptococcus equi由来のタンパクのある領域(アミノ酸509−717)(Genbank参照GI2330384,配列番号18)(Se89.9の全長配列は、http://pedant.gsf.deからも入手が可能である)とほぼ46%の配列相同性を有する。このStreptococcus equiタンパクは、表面露出性と予測されている。これらの連鎖球菌配列のそれぞれとGAS40のBLASTによるアラインメント図を図3に示す。
さらに、GAS40の二次元構造の説明図を図4に示す。先ず、図4(a)は、GAS40のアミノ酸配列に対してアラインメントさせた二次構造の予測分析を示す。図4において、予測されるアルファヘリックス領域は、前述のコイルドコイル領域にほぼ一致する。図4(b)において、ペアコイル予測を用いて、コイルドコイル候補の位置を予測した。この図では、第1および第2のコイルドコイル領域にほぼ対応する二つのコイルが特定される。図4(c)は、ロイシンジッパー領域を取り出して示したもので、ロイシンジッパーに関与すると考えられるロイシン(またはイソロイシン)アミノ酸残基の規則的な繰り返しを示す。
以上から、GAS40の第1のコイルドコイル領域は、GAS40の全長配列の内N−末端側半分から選ばれる少なくとも10個(例えば、少なくとも、10、13、15、18、20、25、30、35、40、50、70、90、100以上)の連続したアミノ酸残基を含み、且つ、その配列におけるアミノ酸残基の機能的特徴からアルファヘリックス複合体を形成することが予測されるアミノ酸配列を含む。配列番号12で、GAS40の好ましい第1のコイルドコイル領域を示す。
GAS40の第2のコイルドコイル領域は、GAS40の全長配列の内C末端側半分から選ばれる少なくとも10個(例えば、少なくとも、10、13、15、18、20、25、30、35、40、50、70、90、100以上)の連続したアミノ酸残基を含み且つその配列におけるアミノ酸残基の機能的特徴からアルファヘリックス複合体を形成することが予測されるアミノ酸配列を含む。第2のコイルドコイル領域はロイシンジッパーモチーフを含むことが好ましい。配列番号13で、GAS40の、好ましい第2のコイルドコイル領域を示す。
GAS40のコイルドコイル領域は、ダイマーまたはトリマーのようなオリゴマーの形成に関与していると思われる。このオリゴマーは、ホモマー(オリゴマー形成に与る2個以上のGAS40タンパクを含む)であっても、または、ヘテロマー(GAS40とオリゴマー形成した1個以上のさらに別のGASタンパクを含む)であってもよい。あるいは、第1のコイルドコイル領域および第2のコイルドコイル領域は、GAS40タンパクの内部で相互作用を持って、第1のコイルドコイル領域および第2のコイルドコイル領域の間にオリゴマー反応を形成してもよい。
従って、一つの実施態様において、本発明の組成物は、オリゴマーの形を取るGAS40抗原を含む。このオリゴマーは、2個以上のGAS40抗原またはその断片を含んでも、あるいは第2のGAS抗原とオリゴマー形成するGAS40またはその断片を含んでもよい。好ましいGAS40断片は、第1のコイルドコイル領域および第2のコイルドコイル領域から成る群から選ばれるアミノ酸配列を含む。この好ましいGAS40断片は単独で用いてもよいし、または、本発明のように組み合わせて用いてもよい。
本発明のGASポリヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、組み換え発現を促進または最適化するように操作されてもよい。例えば、N末端のリーダー配列は、タグタンパク、例えば、ポリヒスチジン(「HIS」)、またはグルタチオンS−トランスフェラーゼ(「GST」)をコードする配列と交換してもよい。このようなタグタンパクは、発現タンパクの精製、検出、および安定化を促進するために用いることが可能である。GAS40に関するこのような修飾のさまざまな変種が下記に論じられる。このような修飾は、本発明の任意のGASタンパクに適用してよい。
GSTとHISの二つのタグを付けたGAS40配列の例は、本明細書では「GST40HIS」と表示される。この構築体は、リーダー配列が除かれ、GSTタグコード配列がN末端に加えられ(例えば、NdeIおよびNotI制限部位を含むpGEXNNHベクターを用いて)、HISタグコード配列がC末端に加えられたGAS40配列を含む。GSTタグの融合領域、GAS40配列、および、GST40HISのC末端HISタグのポリヌクレオチドおよびアミノ酸配列を、配列番号19と20に示す。
あるいは、単一タグ配列を用いてもよい。HISタグのみを持つGAS40配列の例は、「40a−HIS」と表示される。この構築体は、N末端リーダー配列、および膜貫通配列を含むC末端が除かれたGAS40配列を含む。この構築体では、HISタグ配列はC末端に加えられる(例えば、NdeIおよびNotI制限部位を含むpET21b+(Novagen)のようなクローニングベクターを用いて)。40a−HISのポリヌクレオチドおよびアミノ酸配列を配列番号21および22に示す。
精製タグの付加に加えてさらに、コード配列をより大量に増加したり、組み換え宿主に対するアクセスを向上させたりするなど最適化することによって組み換え発現をやり易くしてもよい。例えば、ポリヌクレオチド配列AGAは、アルギニンアミノ酸残基をコードするが、アルギニンは、ポリヌクレオチド配列CTGによってコードすることも可能である。このCTGコドンの方が、E.coliの転写酵素によって好まれる。40a−HISポリヌクレオチド配列の配列番号21では、アルギニンをコードするC末端のCTGがCGTに置換されている。
次のコドン、すなわち、AGA、AGGおよびCGAは一般にE.coliでの再現性が低い。これらのコドンが、GASポリヌクレオチド配列の中に出現している場合、それらは、同じアミノ酸残基をコードする他の二つの代替コドンの内の一つによって置換されてもよい。
「40a−RR−HIS」構築体、配列番号23および24では、合計3個のATGコドンがCTGに置換されて最適化されている。また、最適化されたコドンに下線を施した配列番号23については下記に示す(追加のコドン最適化を除いては、40a−RR−HISは、40a−HISと同じである)。
Figure 2011046725
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精製タグ無しでコドン最適化を用いてもよい。構築体「40a−RR−Nat」、配列番号25および26はこのような例である。この構築体は、N末端のリーダー配列とC末端の膜貫通配列を含まず、3個のコドン最適化を含むGAS40を含む(そしてHISタグ配列を含まない)。
様々な宿主細胞において、様々な培養条件下で、発現を最適化するために様々のクローニングベクターの使用が可能である。前述の構築体は、IPTG誘発性プロモーターを含むpET21b+(Novagen)を用いた。別態様として、E.coli/B.subtilis発現シャトルベクター、例えば、pSM214gNHを用いてもよい。このベクターは、IPTG誘発性プロモーターの代わりに、構成的なプロモーターを使用している。このベクターを用いたGAS40構築体の例は、「HIS−40a−NH」と表示され、その配列は配列番号27と28に示される。この構築体では、N−末端リーダー配列とC末端膜貫通配列が除かれ、HISタグがN末端に加えられる。さらに別のN末端アミノ酸がクローニングによって導入される。さらに、おそらくPCR中に生じたものと思われる二つのヌクレオチド変化が示されるが、このどちらの変化もアミノ酸の変化をもたらさない。
さらに別の態様として、pSM214gCHシャトルベクターを用いてもよい。このベクターを用いたGAS40構築体の例を「HIS−40a−CH」、配列番号29・30と表示する。この構築体では、N−末端リーダー配列とC末端膜貫通配列が除かれ、HISタグがC末端に加えられる。さらに二つのアミノ酸がアミノ末端に導入される。クローニングによって導入される、3個のヌクレオチド変化がDNA配列に示され、それによるアミノ酸変化が、タンパク配列に示される(アミノ酸FからS)。
これら別様クローニングベクターについても、コドン最適化を用いることが可能である。GAS40構築体「HIS−40a−RR−NH」は、3個のコドン最適化部位を含む「HIS−40a−NH」を含む。HIS−40a−RR−NHの配列は、配列番号31と32に記載される。
上記から、本発明で使用されるGAS抗原は、組み換え生産を促進する発現構築体を用い、組み換え技術によって生産してもよい。発現を促進するための好ましい配列修正は、(1)精製タグ配列の付加、および(2)コドン最適化から成る群から選ばれてもよい。
前述したように、本出願人等は、GAS40は、単独であれ、併用であれ、免疫原組成物として使用するのに特に好適なものであると特定した。GAS40を、特に有効なGAS抗原として用いる用法は、その毒性との関連、表面局在、細菌のオプソニン食作用アッセイおよび免疫誘発実験における、その有効性によって支持される。さらに、この毒性因子がおそらく水平的に獲得されたことから、この抗原がGASに対して(他の連鎖球菌類と比べて)特異的である可能性が高い。GAS40の抗原特性を支持するさらに別の証拠としては、GAS40の二次元構造内にコイルドコイル領域が特定されること、および、これらの領域が、いくつかの接着タンパクを含めた、他の連鎖球菌の表面タンパクと低レベルの相同性を持つことが挙げられる。
Streptococcus pyogenesゲノム内におけるGAS40の位置を本出願人等が分析したところ、この毒性因子は、進化の過程で、遺伝子の水平伝播の結果GASによって獲得されたものらしい。図5Aは、GASゲノム内におけるGAS40を示す。GAS40は、5‘末端側では、「プリンオペロンリプレッサー」または「purR」と表示される配列の次に来る。3’末端側では、GAS40の次に来るのは、リボソームタンパクをコードする二つの配列、すなわち、「リボソームタンパクS12」または「rpsL」、および「リボソームタンパクS7」または「rpsG」と表示される配列である。(これらのフランキング遺伝子のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、GenBankの公開資料から入手可能である。(PurR配列は、例えば、Genbank参照GI:15674250で見ることが可能である。RpsL配列は、例えば、Genbank参照GI:15674250で見ることが可能である。RpsG配列は、例えば、Genbank参照GI:15674250で見ることが可能である。注目すべきなのは、rpsL配列の起始部に二つの予想プロモーター配列があることである。図5Bは、GAS40の大部分が欠失したGAS突然変異を示す。GAS40配列の残った唯一の部分は、配列番号2のポリヌクレオチド1−97に相当する。欠失には、rpsLプロモーターの内の一つも含まれ、第2のP*が無傷で残った。(模式図の下の水平矢印は、欠失領域を示す)。
図5Cは、野生型GAS配列のさらに別の詳細を示す。この図では、「DR」と表示される直接反復配列が、GAS40の5’末端と、3’末端に隣接するところが示される。(GAS40の欠失突然変異の対応配列は、図5Dで特定される)。これらの直接反復配列は約8塩基対である。このような塩基対直接反復列の一例が配列番号136に示される。細菌ゲノムにおけるこのような配列モチーフは、多くの場合遺伝子の水平伝播を示す。インビボ感染実験から、GAS40欠失突然変異は、野生株よりも数log分毒性が低いことが示された。(この実験の詳細は、実施例2に提供される。)
側面隣接する直接反復配列と、GAS40に関連する毒性との組み合わせは、GAS40配列が、進化中にStreptococcus pyogenesによって水平的に獲得されたものであることを示唆する。注目すべきことは、関連するpurRおよびrpsLは、同類の連鎖球菌Streptococcus agalactiaeおよびStreptococcus mutantsに存在するのに、これらの細菌のいずれもGAS40相同体を持たないことである(図5Eは、S.agalactiae(B群連鎖球菌、GBS)内におけるpurR、rpsL、およびrpsG相同体の位置を模式的に示し、かつ、GBS相同体と、GASの対応相同体のパーセント相同性を示す。注目すべきなのは、GBSは、直接反復配列の内の一つしか持っていないことで、GAS40配列の側面隣接する直接反復配列ペアを含まないことである。)。
GAS40の表面位置は、図6に示すFACS図によって示される。(FACS分析に関連するプロトコールに関する議論は実施例1で提示される)。図6は、野生型GAS(DSM2071と表示、GASのM23型)、欠失突然変異(DSM2071△40)の両方のFACS図を含む。野生型株における吸収シフトは、GAS40が、抗GAS40抗体によって細菌の表面に認識されたことを示す(GAS40は、欠失突然変異の表面では認識されない)。
GAS40の表面露出は、図7および実施例3に示す細菌オプソニン食作用アッセイによってさらに示される。このアッセイでは、GAS株を、免疫前血清と免疫血清、多核球、および補体とインキュベートした。(免疫血清は、表示のGASタンパクによってマウスを免疫化して生成した)。細菌の食菌作用または増殖は対数として測定した。正のヒストグラムバーは、食作用(すなわち細胞死)を表す。負のヒストグラムバーは細胞増殖を表す。図7に示すように、各GAS40発現タンパクによって生成された免疫血清は、細菌の減少(正のヒストグラムバー)を招く。
GAS40による免疫化誘発実験は、実施例4において詳細に論じられる。この実施例で見られるように、各種構築体を用いて得られるGAS40は、成獣マウスにおいて実質的な保護を与える。注目すべきことに、多くのGAS40が、GAS Mタンパクとほぼ同程度の保護を与えることである。(GAS Mタンパクは、極めて免疫原性が高いことが知られているので比較のために用いた。しかしながら、Mタンパクは、一般に、適当なGASワクチン候補とは見なされていない。なぜなら、このタンパクは、GAS株の中で大きく変動し、ヒト組織と交差反応性を持つエピトープを有する可能性があるからである。)さらに、GAS40のN末端断片もこのモデルにおいて著明な保護を与えた。このN末端断片は、GAS40のN末端と第1のコイルドコイル領域との重複部からの約292個のアミノ酸を含む。「40N−HIS」(配列番号33と34)は、このGAS40断片の一例であり、GAS40のコイルドコイル領域とC末端HISタグとを含む。
((2)GAS117)
GAS117は、M1、GenBank登録番号GI:13621679およびGI:15674571、M3、GenBank登録番号GI:21909852、M18、GenBank登録番号GI:19745578に対応し、また、「Spy0448」(M1)、「SpyM3_0316」(M3)、および「SpyM18_0491」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS117のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号35と36に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS117は、(a)配列番号35に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号35のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS117タンパクは、配列番号35の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号1由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号35のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号35のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号35のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号37は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((3)GAS130)
GAS130は、M1、GenBank登録番号GI:13621794およびGI:15674677、M3、GenBank登録番号GI:21909954、M18、GenBank登録番号GI:19745704に対応し、また、「Spy0591」(M1)、「SpyM3_0418」(M3)、および「SpyM18_0660」(M18)とも呼ばれる。GAS130は、プロテアーゼと特定される可能性がある。M1株のGAS130のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号39と40に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS130は、(a)配列番号39に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号39のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS130タンパクは、配列番号39の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号39由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号39のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号39のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((4)GAS277)
GAS277は、M1、GenBank登録番号GI:13622962およびGI:15675742、M3、GenBank登録番号GI:21911206、M18、GenBank登録番号GI:19746852に対応し、また、「Spy1939」(M1)、「SpyM3_1670」(M3)、および「SpyM18_2006」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS277のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号41と42に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS277は、(a)配列番号41に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号41のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS277タンパクは、配列番号41の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号41由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号41のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号41のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号41のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号43は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号44は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS277の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((5)GAS236)
GAS236は、M1、GenBank登録番号GI:13622264およびGI:15675106、M3、GenBank登録番号GI:21910321、M18、GenBank登録番号GI:19746075に対応し、また、「Spy1126」(M1)、「SpyM3_0785」(M3)、および「SpyM18_1087」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS236のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号45と46に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS236は、(a)配列番号45に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号45のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS236タンパクは、配列番号45の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号45由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号45のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号45のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号45のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号47は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号48は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS236の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((6)GAS389)
GAS389は、M1、GenBank登録番号GI:13622996およびGI:15675772、M3、GenBank登録番号GI:21911237、M18、GenBank登録番号GI:19746884に対応し、また、「Spy1981」(M1)、「SpyM3_1701」(M3)、および「SpyM18_2045」(M18)および「relA」とも呼ばれる。GAS389はまた、(p)ppGpp合成酵素と特定されている。M1株のGAS389のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号49と50に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS389は、(a)配列番号49に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号49のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS389タンパクは、配列番号49の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号49由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号49のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号35のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((7)GAS504)
GAS504は、M1、GenBank登録番号GI:13622806およびGI:15675600、M3、GenBank登録番号GI:21911061、M18、GenBank登録番号GI:19746708に対応し、また、「Spy1751」(M1)、「SpyM3_1525」、「SpyM18_1823」(M18)および「fabK」とも呼ばれる。GAS504はまた、予想トランス−2−エノイル−ACP還元酵素IIと特定されている。M1株のGAS504のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号51と52に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS504は、(a)配列番号51に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号51のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS504タンパクは、配列番号51の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号51由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号51のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号51のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((8)GAS509)
GAS509は、M1、GenBank登録番号GI:13622692およびGI:15675496、M3、GenBank登録番号GI:21910899、M18、GenBank登録番号GI:19746544に対応し、また、「Spy1618」(M1)、「SpyM3_1363」(M3)、「SpyM18_1627」(M18)および「cysM」とも呼ばれる。GAS509はまた、予想O−アセチルセリンリアーゼと特定されている。M1株のGAS509のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号53と54に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS509は、(a)配列番号53に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号53のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS509タンパクは、配列番号53の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号53由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号53のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号53のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号53のC末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号55は、その除去されたC末端アミノ酸配列を含む。配列番号56は、C末端アミノ酸配列を除去したGAS509の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((9)GAS366)
GAS366は、M1、GenBank登録番号GI:13622612、GI:15675424およびGI:30315979、M3、GenBank登録番号GI:21910712、M18、GenBank登録番号GI:19746474に対応し、また、「Spy1525」(M1)、「SpyM3_1176」(M3)、「SpyM18_1542」(M18)および「murD」とも呼ばれる。GAS366はまた、UDP−N−アセチルムラモイルアラニン−D−グルタメート・リガーゼ、またはDグルタミン酸付加酵素と特定されている。M1株のGAS366のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号57と58に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS366は、(a)配列番号57に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号57のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS366タンパクは、配列番号57の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号57由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号57のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号57のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号57のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号59は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号60は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS366の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((10)GAS159)
GAS159は、M1、GenBank登録番号GI:13622244、およびGI:15675088、M3、GenBank登録番号GI:21910303、M18、GenBank登録番号GI:19746056に対応し、また、「Spy1105」(M1)、「SpyM3_0767」(M3)、「SpyM18_1067」(M18)および「potD」とも呼ばれる。GAS159はまた、予想のスペルイジン/プトレシンABC輸送体(原形質周辺輸送タンパク)と特定されている。M1株のGAS159のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号61と62に記載される。
Figure 2011046725
Figure 2011046725
本発明に従って用いられる好ましいGAS159は、(a)配列番号61に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号61のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS159タンパクは、配列番号61の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号61由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号61のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号61のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号61のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号63は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号64は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS159の断片を含む)。別の実施態様で、配列番号61のC末端の下線を施したアミノ酸配列が除去される。(配列番号65は、C末端の疎水性領域を含む。配列番号66は、C末端の疎水性領域を除去したGAS159の断片を含む。配列番号67は、N末端リーダー配列とC末端疎水性領域が除かれたGAS159の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((11)GAS217)
GAS217は、M1、GenBank登録番号GI:13622089およびGI:15674945、M3、GenBank登録番号GI:21910174、M18、GenBank登録番号GI:19745987に対応し、また、「Spy0925」(M1)、「SpyM3_0638」(M3)、「SpyM18_0982」(M18)とも呼ばれる。GAS217はまた、予想酸化還元酵素と特定されている。M1株のGAS217のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号68と69に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS217は、(a)配列番号68に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号68のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS217タンパクは、配列番号68の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号68由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号68のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号68のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((12)GAS309)
GAS309は、M1、GenBank登録番号GI:13621426およびGI:15674341、M3、GenBank登録番号GI:21909633、M18、GenBank登録番号GI:19745363に対応し、また、「Spy0124」(M1)、「SpyM3_0097」(M3)、「SpyM18_0205」(M18)、「nra」および「rofA」とも呼ばれる。GAS309はまた、調整タンパクおよび陰性転写制御因子と特定されている。M1株のGAS309のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号70と71に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS309は、(a)配列番号70に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号70のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS309タンパクは、配列番号70の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号70由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号70のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号70のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((13)GAS372)
GAS372は、M1、GenBank登録番号GI:13622698およびGI:15675501、M3、GenBank登録番号GI:21910905、M18、GenBank登録番号GI:19746500に対応し、また、「Spy1625」(M1)、「SpyM3_1369」(M3)、「SpyM18_1634」(M18)とも呼ばれる。GAS372はまた、予想タンパクキナーゼ、または予想真核細胞型セリン/トレオニンキナーゼと特定されている。M1株のGAS372のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号72と73に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS372は、(a)配列番号72に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号72のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS372タンパクは、配列番号72の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号72由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号72のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号72のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((14)GAS039)
GAS039は、M1、GenBank登録番号GI:13621542およびGI:15674446、M3、GenBank登録番号GI:21909730、M18、GenBank登録番号GI:19745398に対応し、また、「Spy0266」(M1)、「SpyM3_0194」(M3)、「SpyM18_0250」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS039のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号74と75に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS039は、(a)配列番号74に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号74のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS039タンパクは、配列番号74の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号74由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号74のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号74のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((15)GAS042)
GAS042は、M1、GenBank登録番号GI:13621559およびGI:15674461、M3、GenBank登録番号GI:21909745、M18、GenBank登録番号GI:19745415に対応し、また、「Spy0287」(M1)、「SpyM3_0209」(M3)、「SpyM18_0275」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS042のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号76と77に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS042は、(a)配列番号76に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号76のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS042タンパクは、配列番号76の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号76由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号76のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号76のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((16)GAS058)
GAS058は、M1、GenBank登録番号GI:13621663、GI:15674556、M3、GenBank登録番号GI:21909841、M18、GenBank登録番号GI:19745567に対応し、また、「Spy0430」(M1)、「SpyM3_0305」(M3)、および「SpyM18_0477」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS058のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号78と79に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS058は、(a)配列番号78に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号78のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS058タンパクは、配列番号78の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号78由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号78のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号78のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号78のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号80は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号81は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS058の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((17)GAS290)
GAS290は、M1、GenBank登録番号GI:13622978およびGI:15675757、M3、GenBank登録番号GI:21911221、M18、GenBank登録番号GI:19746869に対応し、また、「Spy1959」(M1)、「SpyM3_1685」(M3)、「SpyM18_2026」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS290のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号82と83に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS290は、(a)配列番号82に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号82のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS290タンパクは、配列番号82の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号82由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号82のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号82のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((18)GAS511)
GAS511は、M1、GenBank登録番号GI:13622798およびGI:15675592、M3、GenBank登録番号GI:21911053、M18、GenBank登録番号GI:19746700に対応し、また、「Spy1743」(M1)、「SpyM3_1517」(M3)、「SpyM18_1815」(M18)および「accA」とも呼ばれる。M1株のGAS511のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号84と85に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS511は、(a)配列番号84に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号84のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS511タンパクは、配列番号84の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号84由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号84のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号84のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((19)GAS533)
GAS533は、M1、GenBank登録番号GI:13622912およびGI:15675696、M3、GenBank登録番号GI:21911157、M18、GenBank登録番号GI:19746804に対応し、また、「Spy1877」(M1)、「SpyM3_1621」(M3)、「SpyM18_1942」(M18)および「glnA」とも呼ばれる。GAS533はまた、予想グルタミン合成酵素として特定される。M1株のGAS533のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号86と87に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS533は、(a)配列番号86に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号86のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS533タンパクは、配列番号86の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号86由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号86のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号86のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((20)GAS527)
GAS527は、M1、GenBank登録番号GI:13622332、GI:15675169、およびGI:24211764、M3、GenBank登録番号GI:21910381、M18、GenBank登録番号GI:19746136に対応し、また、「Spy1204」(M1)、「SpyM3_0845」(M3)、「SpyM18_1155」(M18)および「guaA」とも呼ばれる。GAS527はまた、GMP合成酵素(グルタメート加水分解性)(グルタメートアミドトランスフェラーゼ)として特定される。M1株のGAS527のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号88と89に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS527は、(a)配列番号88に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号88のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS527タンパクは、配列番号88の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号88由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号88のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号88のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((21)GAS294)
GAS294は、M1、GenBank登録番号GI:13622306、GI:15675145、およびGI:26006773、M3、GenBank登録番号GI:21910357、M18、GenBank登録番号GI:19746111に対応し、また、「Spy1173」(M1)、「SpyM3_0821」(M3)、「SpyM18_1125」(M18)および「gid」とも呼ばれる。GAS294はまた、グルコース抑制区画タンパクとして特定される。M1株のGAS294のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号90と91に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS294は、(a)配列番号90に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号90のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS294タンパクは、配列番号90の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号90由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号90のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号90のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((22)GAS253)
GAS253は、M1、GenBank登録番号GI:13622611、GI:15675423、およびGI:21362716、M3、GenBank登録番号GI:21910711、M18、GenBank登録番号GI:19746473に対応し、また、「Spy1524」(M1)、「SpyM3_1175」(M3)、「SpyM18_1541」(M18)および「murG」とも呼ばれる。GAS253はまた、予想ウンデカプレニル−PP−MurNAc−ペンタペプチド−UDPGlcNAcGlcNAc転移酵素として特定される。M1株のGAS253のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号92と93に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS253は、(a)配列番号92に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号92のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS253タンパクは、配列番号92の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号92由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号92のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号92のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((23)GAS529)
GAS529は、M1、GenBank登録番号GI:13622403、GI:15675233、およびGI:21759132、M3、GenBank登録番号GI:21910446、M18、GenBank登録番号GI:19746203に対応し、また、「Spy1280」(M1)、「SpyM3_0910」(M3)、「SpyM18_1228」(M18)および「glmS」とも呼ばれる。GAS529はまた、予想L−グルタミン−D−フルクトース−6−リン酸アミノ基転移酵素(グルコサミン−6−リン酸合成酵素)として特定される。M1株のGAS529のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号94と95に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS529は、(a)配列番号94に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号94のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS529タンパクは、配列番号94の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号94由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号94のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号94のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((24)GAS045)
GAS045は、M3、GenBank登録番号GI:21909751、M18、GenBank登録番号GI:19745421に対応し、また、「SpyM3_0215」(M3)、「SpyM18_oppA」(M18)、および「oppA」とも呼ばれる。GAS045は、オリゴペプチドパーミアーゼとして特定される。M1株のGAS045のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号96と97に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS045は、(a)配列番号96に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号96のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS045タンパクは、配列番号96の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号96由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号96のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号96のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号96のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号98は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号99は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS45の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((25)GAS095)
GAS095は、M1、GenBank登録番号GI:13622787およびGI:15675582、M3、GenBank登録番号GI:21911042、M18、GenBank登録番号GI:19746634に対応し、また、「Spy1733」(M1)、「SpyM3_1506」(M3)、「SpyM18_1741」(M18)とも呼ばれる。GAS095はまた、予測転写調節因子としても特定される。M1株のGAS095のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列の例が、配列番号100と101に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS095は、(a)配列番号100に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号100のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS095タンパクは、配列番号100の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号100由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号100のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号100のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号100のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号102は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号103は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS95の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((26)GAS193)
GAS193は、M1、GenBank登録番号GI:13623029、およびGI:15675802、M3、GenBank登録番号GI:21911267、M18、GenBank登録番号GI:19746914に対応し、また、「Spy2025」(M1)、「SpyM3_1731」(M3)、「SpyM18_2082」(M18)および「isp」とも呼ばれる。GAS193はまた、免疫原性分泌タンパク前駆物質として特定される。M1株のGAS193のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号104と105に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS193は、(a)配列番号104に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号104のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS193タンパクは、配列番号104の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号104由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号104のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号104のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((27)GAS137)
GAS137は、M1、GenBank登録番号GI:13621842、GI:15674720、およびGI:30173748、M3、GenBank登録番号GI:21909998、M18、GenBank登録番号GI:19745749に対応し、また、「Spy0652」(M1)、「SpyM3_0462」、「SpyM18_0713」(M18)とも呼ばれる。M1株のGAS137のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号106と107に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS137は、(a)配列番号106に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号106のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS137タンパクは、配列番号106の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号106由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号106のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号106のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((28)GAS084)
GAS084は、M1、GenBank登録番号GI:13622398およびGI:15675229、M3、GenBank登録番号GI:21910442、M18、GenBank登録番号GI:19746199に対応し、また、「Spy1274」(M1)、「SpyM3_0906」、「SpyM18_1223」(M18)とも呼ばれる。GAS084はまた、予想アミノ酸ABC輸送体/原形質周辺アミノ酸結合タンパクと特定されている。M1株のGAS084のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号108と109に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS084は、(a)配列番号108に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号108のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS084タンパクは、配列番号108の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号108由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号108のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号108のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号108のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号110は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号111は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS84の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
((29)GAS384)
GAS384は、M1、GenBank登録番号GI:13622908、およびGI:15675693、M3、GenBank登録番号GI:21911154、M18、GenBank登録番号GI:19746801に対応し、また、「Spy1874」(M1)、「SpyM3_1618」(M3)、「SpyM18_1939」(M18)とも呼ばれる。GAS384はまた、予想糖タンパクエンドペプチダーゼとしても特定される。M1株のGAS384のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号112と113に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS384は、(a)配列番号112に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号112のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS384タンパクは、配列番号112の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号112由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号112のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号112のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((30)GAS202)
GAS202は、M1、GenBank登録番号GI:13622431、およびGI:15675258、M3、GenBank登録番号GI:21910527、M18、GenBank登録番号GI:19746290に対応し、また、「Spy13094」(M1)、「SpyM3_0991」(M3)、「SpyM18_1321」(M18)および「dltD」とも呼ばれる。GAS202はまた、予想の膜外タンパクとしても特定される。M1株のGAS202のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号114と115に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS202は、(a)配列番号114に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号114のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS202タンパクは、配列番号114の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号114由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号114のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号114のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((31)GAS057)
GAS057は、M1、GenBank登録番号GI:13621655およびGI:15674549、M3、GenBank登録番号GI:21909834、M18、GenBank登録番号GI:19745560に対応し、また、「Spy0416」(M1)、「SpyM3_0298」(M3)、「SpyM18_0464」(M18)および「prtS」とも呼ばれる。GAS057はまた、予想細胞エンベローププロテイナーゼと特定されている。M1株のGAS057のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号116と117に記載される。
本発明に従って用いられる好ましいGAS057は、(a)配列番号116に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号116のアミノ酸において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS057タンパクは、配列番号116の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号116由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号116のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号116のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。例えば、一つの実施態様では、配列番号116のN末端の下線を施したアミノ酸配列(下記に示す)が除去される。(配列番号118は、その除去されたN末端アミノ酸配列を含む。配列番号119は、N末端アミノ酸配列を除去したGAS57の断片を含む)。別の実施態様で、配列番号116のC末端の下線を施したアミノ酸配列が除去される。(配列番号120は、C末端の疎水性領域を含む。配列番号121は、C末端の疎水性領域を除去したGAS57の断片を含む。配列番号122は、N末端リーダー配列とC末端疎水性領域が除かれたGAS57の断片を含む)。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
Figure 2011046725
前述のげっ歯類マウスモデルにおける本発明のGAS抗原による免疫化の代表的実施例を図8にまとめた。第1コラムは、実験で用いたGAS抗原を特定する。ある場合には、このリストで精製局面が参照される。また、抗原の組み換え発現を促進するために行われたポリヌクレオチド配列に対する修正が、下記の注記と共にチャートに表示される。すなわち、「a」は、NまたはC末端の疎水性領域が除去されたことを示す。RRはコドン最適化を示す。「NH」および「CH」は、GAS40構築体例で示したものと同じ発現ベクターに対応する。p値が与えられている場合、チャートの最下部のコントロールのHIS終止数値に基づいて計算したものである。
GAS40によって免疫化したマウスは、チャレンジ(抗原注入)に対して実質的に生存率が改善された。100匹を超えるマウスの集団において、GAS40による免疫化は、50%を上回る生存率をもたらした。チャートに見られる他のGAS抗原もある程度の保護をもたらしたが、これは、例えば、GAS40と組み合わせた場合、保護が改善される可能性がある。
他の既知のGAS抗原の免疫原性も、第1の抗原群の2種以上のGASと組み合わせることによって改善されると思われる。このような他の、既知のGAS抗原は、(1)1種以上のM表面タンパクの変種、またはそれらの断片、(2)フィブロネクチン結合タンパク、(3)連鎖球菌ヘム関連タンパク、または(4)SagAから成る第2の抗原群を含む。これらの抗原は、本明細書では、「第2の抗原群」と呼ぶ。
従って、本発明は、GAS抗原の組み合わせを含む免疫原組成物を含む。ただし、前記組み合わせは、第1の抗原群の2から31種のGAS抗原、および、第2の抗原群の1、2、3、または4種のGAS抗原から成る。好ましくは、この組み合わせは、第1の抗原群から選ばれた、3、4、5、6、7、8、9、または10種のGAS抗原から成る。組み合わせは、第1の抗原群から選ばれた、3、4、または5種のGAS抗原から成るのがさらに好ましい。GAS抗原の組み合わせは、GAS40およびGAS117のどちらか、または両方を含むのが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、M表面タンパクの1種以上の変種を含むのが好ましい。
第2の抗原群の各GAS抗原についてさらに精しく後述する。
((1)M表面タンパク)
Mタンパクは、コロニー形成と食作用に対する耐性と関連するGAS毒性因子である。Mタンパクについては、抗原特異性に基づいて、100を超える様々なタイプの変種が特定されており、Mタンパクは、GASにおける抗原性シフトおよび抗原性ドリフトの主要原因であると考えられている。Mタンパクも血清のフィブリノーゲンに結合し、補体の、内部のペプチドグリカンに対する結合を阻止する。この活動は、食作用を抑制することによって哺乳類宿主の内部におけるGAS生存率を高めると考えられている。
不幸なことに、GAS Mタンパクは、哺乳類筋肉および結合組織のものを模倣するいくつかのエピトープを含んでいる。あるGAS Mタンパクは、リューマチ発症の原因となる。なぜなら、このタンパクは、心筋に類似のエピトープを含んでいるからであり、急性感染後に自己免疫リューマチ性心臓炎(リューマチ熱)をもたらすことがある。
細菌活性を増大させるが、ヒトの組織と交差反応する可能性は少ない複数のエピトープが、アミノ末端領域において特定され、これらは互いに結合して、直列に連結した約6、7、または8個のMタンパク断片を含む融合タンパクとなっている。Hu et al.,Infection & Immunity(2002)70(4):2171−2177;Dale,Vaccine(1999)17:193−200;Dale et al.,Vaccine14(10):944−948;WO02/094851、およびWO94/06465を参照されたい。(これら参考文献に記載される、Mタンパク変種、断片、および融合タンパクそれぞれを、特異的に、引用することにより本明細書に含める。)
以上により、本発明の組成物はさらに、GAS M表面タンパク、または、その断片または誘導体を含んでもよい。1種以上のGAS M表面タンパク断片が、一つの融合タンパクの中で結合している可能性がある。別に、1種以上のGAS M表面タンパク断片が、第1の抗原群のGAS抗原、またはその断片と組み合わせられる。GAS Mタンパクの一つの例が、配列番号123として配列リストに記載される。
本発明において使用されるGAS Mタンパクは、(a)配列番号123の既知のMタンパクに対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号123の既知のMタンパクにおいて、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのGAS Mタンパクは、配列番号123の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号123のような既知のMタンパク由来のエピトープを含む。断片は、前述の文献に記載されるものの内の一つであることが好ましい。断片は、1種以上の付加的Mタンパク断片と共に融合タンパクの中に構築されるのが好ましい。その他の好ましい断片は、配列番号123のような既知のMタンパクのC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、該MタンパクのN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((2)フィブロネクチン結合性タンパク)
GASフィブロネクチン結合性タンパク(「SfbI」)は、細菌の、宿主細胞に対する付着を仲介し、細菌の細胞への取り込みを促進し、ヒトIgGのFc断片に結合してFc受容体介在食作用および抗体依存性細胞傷害性を妨げる、多機能細菌タンパクである。マウスのSfbIおよび「H12断片」(SfbI遺伝子の位置1240−1854によってコードされる)による免疫化がSchulze et al.,Vaccine(2003)21:1958−1964;Schulze et al.,Infection and Immunity(2001)69(1):622−625、および Guzman et al., Journal of Infectious Diseases(1999)179:901−906に論じられている。GAS SfbIのアミノ酸配列の一例が、配列番号124として配列リストに示される。
本発明において使用される好ましいSfbIタンパクは、(a)配列番号124に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号124において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのSfbIタンパクは、配列番号124の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号124由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号124のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号124のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((3)連鎖球菌ヘム関連タンパク)
GAS連鎖球菌ヘム関連タンパク(「Shp」)は、GAS細胞表面タンパクと特定されていた。これは、グラム陰性細菌におけるイオン摂取に関与するABC輸送体の相同体をコードする遺伝子と共に転写されると考えられている。Shpタンパクは、さらに精しく、Lei et al.,「Identification and Characterization of a Novel Heme−Associated Cell Surface Protein Made by Streptococcus pyogenes,」Infection and Immunity(2002)70(8):4494−4500に記載されている。Shpタンパクの一つの例が、配列番号125として配列リストに示される。
本発明において使用される好ましいShpタンパクは、(a)配列番号125に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号125において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100以上)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのShpタンパクは、配列番号125の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号125由来のエピトープを含む。その他の好ましい断片は、配列番号125のC末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する、および/または、配列番号125のN末端から1個以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25以上)のアミノ酸を欠失する。他の断片は、タンパクの1個以上のドメインを欠失する(例えば、シグナルペプチド、原形質ドメイン、膜貫通ドメイン、または細胞外ドメインの欠失)。
((4)SagA)
ストレプトリシンS(SLS)、別名「SagA」は、ほとんど全てのGASコロニーで生産されると考えられている。この細胞溶解性毒素は、血液寒天の上で培養したGASのコロニーを取り巻くベータ溶血の原因となり、毒性に関連すると考えられている。完全長SagAペプチドは、免疫原性が明らかになっていないが、アミノ酸10−30の断片(SagA10−30)は、中和化抗体を生産するのに使用されている。Dale et
al.,「Antibodies against a Synthetic Peptide of SagA Neutralize the Cytolytic Activity of Streptolysin S from Group A Streptococci,」Infection and Immunicty(2002)70(4):2166−2170を参照されたい。SagA10−30のアミノ酸配列を、配列番号126として配列リストに示す。
本発明において使用される好ましいSagA10−30タンパクは、(a)配列番号126に対して50%以上(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%以上)の同一性を有するアミノ酸配列、および/または、(b)配列番号126において、nが7以上である(例えば、8、10、12、14、16、18、または20)少なくともn個の連続するアミノ酸から成る断片を含むアミノ酸配列を含む。これらのSagA10−30タンパクは、配列番号126の変種(例えば、対立遺伝子変種、相同遺伝子、オーソロガス遺伝子、パラロガス遺伝子、突然変異遺伝子)を含む。
本発明の組成物中に存在してよいGAS抗原の数には上限がある。本発明の組成物におけるGAS抗原の数は、20未満、19未満、18未満、17未満、16未満、15未満、14未満、13未満、12未満、11未満、10未満、9未満、8未満、7未満、6未満、5未満、4未満、または3未満である。本発明の組成物におけるGAS抗原の数は、6未満、5未満、または4未満であることがより好ましい。本発明の組成物におけるGAS抗原の数は3であることがさらに好ましい。本発明において使用されるGAS抗原は、その分子が生得的に認められる生物体から単離される、すなわち、分離された、別個のものとされることが好ましい。あるいは、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドが天然に認められない場合は、他の生物学的巨大分子から十分に遊離されて、そのポリヌクレオチドまたはポリペプチドが意図する目的のために使用が可能となることが好ましい。
(融合タンパク)
本発明で使用されるGAS抗原は、組成物において、個別のポリペプチドとして存在してもよいが、それらの抗原の内の少なくとも2種類(すなわち、2、3、4、5、6,7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20)が、単一ポリペプチド鎖(「ハイブリッド」ポリペプチド)として発現される。ハイブリッドポリペプチドによって大きな二つの利点が得られる。先ず、それ自体では、不安定だったり、十分発現しないポリペプチドは、問題を克服する適当なパートナーハイブリッドを加えることによって支援される。第二に、共に抗原的に有効な二つのポリペプチドを生産するのに、ただ1回の発現・精製工程が要求されるだけなので、商業的な製造が簡単化される。
ハイブリッドポリペプチドは、第1の抗原群から選ばれた2種以上のポリペプチド配列を含む。従って、本発明は、第1アミノ酸配列と第2アミノ酸配列を含む組成物であって、前記第1および第2アミノ酸配列は、第1の抗原群のGAS抗原、またはその断片から選ばれることを特徴とする組成物を含む。ハイブリッドポリペプチドにおける第1および第2アミノ酸配列は、異なるエピトープを含むことが好ましい。
ハイブリッドポリペプチドは、第1の抗原群から選ばれる1種以上のポリペプチド配列と、第2抗源群から選ばれる1種以上のポリペプチド配列を含んでもよい。従って、本発明は、第1アミノ酸配列と第2アミノ酸配列を含む組成物であって、前記第1アミノ酸配列は、第1の抗原群のGAS抗原またはその断片から選ばれ、前記第2アミノ酸配列は、第2の抗原群のGAS抗原またはその断片から選ばれることを特徴とする組成物を含む。ハイブリッドポリペプチド中の第1および第2アミノ酸配列は、異なるエピトープを含むことが好ましい。
2、3、4、5、6、7、8、9、または10種のGAS抗原から得られたアミノ酸配列から成るハイブリッドが好ましい。特に、2、3、4、または5種のGAS抗原から得られたアミノ酸配列から成るハイブリッドが好ましい。
単一処方において、様々なハイブリッドポリペプチドを混合してもよい。このような組み合わせでは、一つのGAS抗原が、一つを超えるハイブリッドポリペプチド、および/または、非ハイブリッドポリペプチド中に存在してもよい。しかしながら、抗原は、ハイブリッドか、非ハイブリッドのいずれかとして存在することが好ましく、その両方として存在するのは好ましくない。
ハイブリッドペプチドは、式NH−A−{−X−L−}−B−COOHで表すことが可能である。式中、Xは、第1の抗原群または第2の抗原群のGAS抗原またはその断片のアミノ酸配列であり;Lは、要すれば任意に用いられるリンカーアミノ酸配列であり;Aは、要すれば任意に用いられるN末端アミノ酸配列であり;Bは、要すれば任意に用いられるC末端アミノ酸配列であり;かつ、nは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。
−X−成分は、野生型でリーダーポリペプチド配列を持つ場合、これは、ハイブリッドタンパクでは含めてもよいし、省略してもよい。ある実施態様では、リーダーペプチドは欠失される。ただし、ハイブリッドタンパクのN末端に位置する−X−成分において、リーダーペプチドXは保持されるが、リーダーペプチドX...Xは省略される。これは、全てのリーダーペプチドを除去し、リーダーペプチドXを成分−A−として使用するというのと等価である。
{−X−L−}n例のそれぞれについてリンカーアミノ酸−L−はあってもなくともよい。例えば、n=2の場合、ハイブリッドは、NH−X−L−X−L−COOH,NH−X−X−COOH,NH−X−L1−X−COOH,NH−X−X−L−COOH等であってもよい。リンカーアミノ酸配列(単複)−L−は、通常は短い(例えば、20個以下のアミノ酸、すなわち、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1)。実施例は、クローニングを促進する短いポリペプチド配列、ポリグリシンリンカー(すなわち、Glyを含む、ここにn=2,3,4,5,6,7,8,9,10以上)、およびヒスチジンタグ(すなわち、Hisであって、n=3、4、5、6、7、8,9、10以上)を含む。他の適当なリンカーアミノ酸配列は当業者には明白である。有用なリンカーはGSGGGGであり、BamHI制限部位からGly−Serジペプチドが形成され、これは、クローニングと操作を助ける。また、(Gly)テトラペプチドは、典型的なポリグリシンリンカーである。
−A−は、要すれば任意に使用されるN−末端アミノ酸配列である。これは通常は短い(例えば、40個以下のアミノ酸、すなわち、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1)。実例としては、タンパクの輸送を指令するリーダー配列、または、クローニングまたは精製を促進する短いペプチド配列(例えば、ヒスジチジンタグ、すなわち、Hisで、n=3、4、5、6、7、8、9、10以上)が挙げられる。他の好適なN末端アミノ酸配列は当業者には明白であろう。Xがそれ自身のN末端メチオニンを欠く場合、−A−は、N末端メチオニンを与えるオリゴペプチド(例えば、1、2、3、4、5、6、7、または8個のアミノ酸を持つ)であることが好ましい。
−B−は、要すれば任意に使用されるC−末端アミノ酸配列である。これは通常は短い(例えば、40個以下のアミノ酸、すなわち、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1)。実例としては、タンパクの輸送を指令するリーダー配列、または、クローニングまたは精製を促進する短いペプチド配列(例えば、ヒスジチジンタグ、すなわち、Hisで、n=3、4、5、6、7、8、9、10以上)、または、タンパクの安定を向上させる配列が挙げられる。他の好適なC末端アミノ酸配列は当業者には明白である。
nは2または3であることがもっとも好ましい。
本発明の融合構築体は、2種以上のGAS抗原の組み合わせを含み、前記組み合わせは、GAS40、または、その断片、または、それに対して同一の配列を有するポリペプチドを含んでもよい。
本発明の融合構築体は、GAS抗原の組み合わせであって、前記組み合わせは、第1の抗原群に属する2から31種のGAS抗原から成り、前記第1の抗原群は、GAS117、GAS130、GAS277、GAS236、GAS40、GAS389、GAS504、GAS509、GAS366、GAS159、GAS217、GAS309、GAS372、GAS039、GAS042、GAS058、GAS290、GAS511、GAS533、GAS527、GAS294、GAS253、GAS529、GAS045、GAS095、GAS193、GAS137、GAS084、GAS384、GAS202、およびGAS057から成る。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、または10種のGAS抗原から成ることが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3種、4種、または5種のGAS抗原から成ることが好ましい。
GAS39、GAS40、GAS57、GAS117、GAS202、GAS294、GAS527、GAS533、およびGAS511は、本発明の融合構築体に使用するのに特に好ましいGAS抗原である。GAS抗原の組み合わせは、GAS40とGAS117のいずれか、または両方を含むことが好ましい。組み合わせはGAS40を含むことが好ましい。
本発明の融合構築体の組み換え発現は、GAS抗原単独の発現において記載された同じ方法(前述)によって改善または最適化されてもよい。GAS40とGAS117の融合構築体は下記に例示される。
第1実施例では、GAS117は、GAS40a−RRに結合される。(前述したように、GAS40a−RRは、N末端リーダー配列とC末端膜貫通配列が除去された、コドン最適化GAS40配列である)。この構築体において、GAS117断片(N末端リーダー配列は除去されている)は、GAS40配列のN末端に配置され、HISタグが、GAS40配列のC末端に付加される。この構築体は、「117−40a−RR」と表示される。この構築体のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、配列番号127および128として配列リストに示される。
GAS117とGAS40配列とは、複数グリシン残基を含むリンカー配列によって結合されることが好ましい。例えば、117−40a−RR融合構築体で使用されるリンカーはとして、配列番号129(YASGGGS)のリンカー配列が用いられる。
第2実施例では、GAS40とGAS117配列の相対的位置は交換することが可能である。この、「40a−RR−117」と表示される構築体では、GAS40a−RR配列が、GAS117のN末端に配置され、HISタグは、GAS117配列のC末端に付加される。この融合構築体のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、配列番号130および131として配列リストに示される。
それとは別に、融合構築体は、コドン最適化無しに設計されてもよい。例えば、融合構築体「117−40a」のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列は、配列番号132および133として配列リストに示される。(コドン最適化が用いられないので、3個の点突然変異がクローニング中に起こったらしく、その内の一つは、保存的アミノ酸変化を含んでいた(グルシンからグリシン)。げっ歯類免疫化モデルでは(前述)、「117−40a」による免疫化は、抗原注入に対して最大80%の生存率をもたらした。
好ましいGAS40融合配列は、1個以上のコイルドコイル領域を含むGAS40断片である。例えば、融合構築体は、第1のコイルドコイル領域を含むGAS40配列を含んでもよい。「117−40N」が、このタイプの構築体の一例である。この構築体のアミノ酸およびポリヌクレオチド配列が、配列番号132および133として配列リストに示される。
本発明はまた、本発明のハイブリッドポリペプチドをコードする核酸を提供する。さらに、本発明は、この核酸に、「高厳密度」条件下(例えば、65℃で、0.1xSSC、0.5%SDS液において)でハイブリダイズすることが可能な核酸を提供する。
本発明のGAS抗原はまた、GAS抗原に対して特異的な抗体を調製するのに使用されてもよい。抗体は、GAS40の第1または第2のコイルドコイル領域に対して特異的であることが好ましい。本発明はまた、GBS80、GAS117、GAS130、GAS277、GAS236、GAS40、GAS389、GAS504、GAS509、GAS366、GAS159、GAS217、GAS309、GAS372、GAS039、GAS042、GAS058、GAS290、GAS511、GAS533、GAS527、GAS294、GAS253、GAS529、GAS045、GAS095、GAS193、GAS137、GAS084、GAS384、GAS202、およびGAS057に対して特異的な抗体から成る群から選ばれる2種以上の抗体の組み合わせの使用を含む。組み合わせは、GAS40、またはその断片に対して特異的な抗体を含むことが好ましい。
本発明のGAS特異的抗体は、化学的または物理的手段によって、GASポリペプヂトのエピトープに結合、または会合することが可能な1個以上の生物学的成分を含む。本発明の抗体は、GAS抗原、好ましくはGAS80に特異的に結合する抗体を含む。本発明は、ポリクロナールおよびモノクロナール調製物から得られた抗体を始めとして、下記のものを含む。すなわち、ハイブリッド(キメラ)抗体分子(例えば、Winter et al.(1991)Nature349:293−299、および、米国特許第4,816,567号を参照;F(ab’)およびF(ab)断片;F分子(非共有的ヘテロダイマー、例えば、Inbar et al.(1972)Proc Natl Acad Sci USA69:2659−2662;およびEhrlich et al.(1980)Biochem19:4091−4096を参照);単一鎖Fv分子(sFv)(例えば、Huston et al.(1988)Proc Natl Acad Sci USA85:5897−5883を参照);2量体および3量体抗体断片構築体;ミニボディー(例えば、Pack et al.(1992)Biochem31:1579−1584;Cumber et al.(1992)J Immunology149B:120−126を参照);ヒト化抗体分子(例えば、Riechmann et al.(1988)Nature332:323−327;Verhoeyan et al.(1988)Science239:1534−1536;および、1994年9月21日公刊英国特許公報第GB2,276,169号を参照);および、上記抗体から得られる任意の機能的断片であって、元の抗体分子の免疫学的結合特性を保持する断片である。本発明はさらに、通例のものではない過程、例えば、ファージディスプレーによって得られる抗体を含む。
本発明のGAS特異的抗体はモノクロナール抗体であることが好ましい。本発明のモノクロナール抗体は、均一な抗体集団を有する抗体組成物を含む。本発明のモノクロナール抗体は、げっ歯類ハイブリドーマを始め、げっ歯類ではなく、ヒトハイブリドーマを用いて得られるヒトモノクロナール抗体から得られてもよい。例えば、Cote et al.Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,1985,p77を参照されたい。
本発明のポリペプチドは、種々の方法によって(例えば、組み換え発現、細胞培養の精製、化学的合成等)、また、種々の形態において(例えば、天然、融合、非グリコシル化、脂質化等)調製することが可能である。このポリペプチドは、実質的に純粋な形で(すなわち、実質的に他のGASまたは宿主細胞タンパクを含まない状態)調製されるのが好ましい。
本発明による核酸は、多くのやり方で調製することが可能であり(例えば、化学的合成、ゲノムまたはcDNAライブラリーから、生物体そのものから等)、様々の形態を取ることが可能である(例えば、一本鎖、二本鎖、ベクター、プローブ等)。この核酸は、実質的に純粋な形で(すなわち、実質的に他のGASまたは宿主細胞の核酸を含まない状態)調製されるのが好ましい。
「核酸」という用語は、DNAおよびRNA、およびその類縁体、例えば、修飾されたバックボーンを持つもの(例えば、フォスフォロチオエート等)、およびさらにペプチド核酸(PNA)等を含む。本発明は、前述の核酸に対して相補的な配列も含む(例えば、アンチセンスまたはプローブ目的のもの等)。
本発明はまた、本発明のポリペプチドを生産する方法であって、本発明の核酸によって形質転換された宿主細胞を、ポリペプチド発現を誘発する条件下で培養する工程を含む方法を提供する。
本発明はまた、本発明のポリペプチドを生産する方法であって、該ポリペプチドの少なくとも一部を化学的手段によって合成する工程を含む方法を提供する。
本発明はまた、本発明の核酸を生産する方法であって、プライマー使用増幅法(例えばPCR)を用いて核酸を増幅する工程を含む方法を提供する。
本発明はまた、本発明の核酸を生産する方法であって、該核酸の少なくとも一部を化学的手段によって合成する工程を含む方法を提供する。
(菌株)
本発明の好ましいポリペプチドは、GASのM1、M3、またはM18株に見られるアミノ酸配列を含む。M1 GAS株のゲノム配列は、Ferretti et al,PNAS(2001)98(8):4658−4663に報告されている。M3 GAS株のゲノム配列は、Berres et al,PNAS(2002)99(15):10078−10083に報告されている。M18 GAS株のゲノム配列は、Smooet
et al,PNAS(2002)99(7):4668−4673に報告されている。
ハイブリッドポリペプチドを用いる場合、ハイブリッド中の個々の抗原(すなわち、個々の−X−成分)は、1種以上の株から得られたものであってもよい。n=2の場合、例えば、Xは、Xと同じ株から得られたものであってもよいし、異なる株から得られたものであってもよい。n=3の場合、株は、(i)X=X=X、(ii)X=X≠X、(iii)X≠X=X、(iv)X≠X≠X、または(v)X=X≠Xであってもよい。
(精製および組み換え体発現)
本発明のGAS抗原は、Streptococcus pyogenesから単離されてもよいし、例えば、異種宿主において組み換え技術によって生産されてもよい。GAS抗原は、異種宿主を用いて調製されるのが好ましい。異種宿主は、前核性(例えば、細菌)または真核性であってもよい。E.coliが好ましいが、他の好適な宿主としては、Bacillus subtilis、Vibrio cholerae、Salmonella typhi、Salmonella typhimurium、Neisseria lactamica、Neisseria cinerea、Mycobacteria(例えば、M.tuberculosis)、酵母等が挙げられる。
ポリペプリチドの組み換え生産は、GAS抗原にタグタンパクを加えて、タグタンパクとGAS抗原を含む融合タンパクとして発現されるようにすることによって促進される。このようなタグタンパクは、発現タンパクの精製、検出、および安定性を向上させる。本発明に使用するのに好適なタグタンパクとしては、ポリアルギニンタグ(Arg−タグ)、ポリヒスチジンタグ(His−タグ)、FLAG−タグ、Strep−タグ、c−myc−タグ、S−タグ、カルモジュリン−結合タグ、セルロース−結合ドメイン、SBP−タグ、キチン−結合ドメイン、グルタチオンS−トランスフェラーゼ−タグ(GST)、マルトース−結合タンパク、転写終結抗転写因子(NusA)、E.coliチオレドキシン(TrxA)、およびタンパクジスルフィドイソメラーゼI(DsbA)が挙げられる。好ましいタグタンパクはHis−タグおよびGSTを含む。タグタンパクの用法に関する詳細な議論をTerpe et al.,Appl Microbiol Biotechnol(2003)60:523−533に見ることができる。
精製後、タグタンパクは要すれば任意に発現融合タンパクから取り出し、すなわち、従来技術で既知の特異的に目的に合わせた酵素処理によって取り出してもよい。一般的に使用されるプロテアーゼとしては、エンテロキナーゼ、タバコエッチュウィルス(TEV)、トロンビン、およびXa因子が挙げられる。
(免疫原組成物および薬剤)
本発明の組成物は免疫原組成物であることが好ましく、ワクチン組成物であることがより好ましい。組成物のpHは、6と8の間、約7であることが好ましい。pHは、バッファーを用いて維持してもよい。組成物は、滅菌性、および/または、発熱物質フリーであってもよい。組成物は、ヒトに対して等張的であってもよい。
本発明によるワクチンは、予防的(すなわち、感染を予防する)、治療的(すなわち、感染を治療する)のどちらであってもよいが、典型的には予防的である。従って、本発明は、連鎖球菌感染に対して感受性を持つ動物においてStreptococcus pyogenesの治療的または予防的処置のための方法を含み、該方法は、本発明の免疫原組成物の治療または予防有効量を前記動物に投与することを含む。免疫原組成物は、GAS抗原の組み合わせで、第1の抗原群の2から31種のGAS抗原から成る組み合わせを含むことが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、または10種のGAS抗原から成ることが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3種、4種、または5種のGAS抗原から成ることが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、GAS40とGAS117のいずれか、または両方を含むことが好ましい。
別に、本発明は、GAS抗原の組み合わせで、第1の抗原群の2から31種のGAS抗原、および、第2の抗原群の1、2、3、または4種のGAS抗原から成る組み合わせを含む免疫原組成物を含む。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3、4、5、6、7、8、9、または10種のGAS抗原から成ることが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3、4、または5種のGAS抗原から成ることがより好ましい。GAS抗原の組み合わせは、GAS40とGAS117のいずれか、または両方を含むことが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、M表面タンパクの1種以上の変種を含むことが好ましい。
本発明はまた、本発明の組成物を薬剤として提供する。この薬剤は、哺乳動物において免疫反応を誘発することが可能で(すなわち、免疫原組成物)あることが好ましく、ワクチンであることがさらに好ましい。
本発明はまた、哺乳動物において免疫反応を誘発する薬剤の製造における本発明の組成物の用法を提供する。薬剤はワクチンであることが好ましい。本発明はまた、GAS抗原の組み合わせを含む第1組成物を含むキットを提供する。一つの実施態様では、GAS抗原の組み合わせは、第1の抗原群から選ばれた2から31種のGAS抗原の混合物から成る。組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、または10種のGAS抗原から成ることが好ましい。組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3種、4種、または5種のGAS抗原から成ることが好ましい。組み合わせは、GAS40とGAS117のいずれか、または両方を含むことが好ましい。
別の実施態様では、キットは、GAS抗原の組み合わせで、第1の抗原群の2から31種のGAS抗原、および、第2の抗原群の1、2、3、または4種のGAS抗原から成る組み合わせを含む第1成分を含む。組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、または10種のGAS抗原から成ることが好ましい。組み合わせは、第1の抗原群から選ばれる3種、4種、または5種のGAS抗原から成ることがより好ましい。好ましくは、GAS抗原の組み合わせは、GAS40とGAS117のいずれか、または両方を含むことが好ましい。GAS抗原の組み合わせは、M表面タンパクの1種以上の変種を含むことが好ましい。
本発明はまた、本発明の免疫原組成物によってあらかじめ満たされた送達装置を提供する。
本発明はまた、哺乳動物において免疫反応を惹起する方法であって、本発明の組成物の有効量を投与する工程を含む方法を提供する。免疫反応は、保護的であって、抗体、および/または、細胞性免疫を含むことが好ましい。方法はブースター反応を惹起してもよい。
哺乳動物はヒトであることが好ましい。ワクチンが予防用である場合、ヒトは子供(例えば、乳児または幼児)かティーネージャーであることが好ましい。ワクチンが治療用である場合、ヒトはティーネージャーか成人であることが好ましい。子供用のワクチンは、例えば、安全性、用量、免疫原性等を評価するために成人に投与してもよい。
これらの使用および方法は、Streptococcus pyogenesによって引き起こされる病気(例えば、咽頭炎(例えば連鎖球菌咽喉炎)、しょう紅熱、インペチゴ、丹毒、蜂巣炎、敗血症、トキシックショック症候群、壊死性筋膜炎(筋肉侵襲病)、および続発症(例えば、リューマチ熱および急性糸球体腎炎))の予防および/または治療のためである。組成物はまた、他の連鎖球菌に対して有効であってもよい。
治療処置の有効性をチェックする一つの方法は、本発明の組成物の投与後GAS感染を監視することである。予防処置の有効性をチェックする一つの方法は、組成物の投与後本発明の組成物中のGAS抗原に対する免疫反応を監視することである。
本発明の組成物は、一般に、直接患者に対して投与される。直接的送達は、非経口的注入(例えば、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、または、組織の介在空間)によって、または、直腸、経口(例えば、錠剤、噴霧剤)、経膣、局所塗布、経内皮(例えば、WO99/27961を参照)、または経外皮(例えば、WO02/074244およびWO02/064162を参照)、鼻腔内(例えば、WO03/028760を参照)、眼球内、耳腔内、肺またはその他の粘膜投与によって実現される。本発明は、全身性、および/または、粘膜性免疫を誘発するのに使用してもよい。
投薬処置は、単一用量スケジュール、または、複数投与スケジュールであることが可能である。複数投与は、一次免疫化スケジュールで、および/または、ブースター免疫化スケジュールで用いてもよい。複数投与スケジュールでは、異なる投与は、同じか、または異なるルートから与えてもよい、例えば、非経口的に準備投与し、粘膜にブースト投与してもよいし、粘膜に準備投与し非経口的にブースト投与してもよい。
本発明の組成物は、様々の形に調製することが可能である。例えば、組成物は、注入用に、溶液または懸濁液として調製してもよい。注入の前に、液性ビヒクル中に溶液または懸濁液とするのに好適な固形も調製することが可能である(例えば、凍結乾燥組成物)。組成物は、局所投与用に、例えば、軟膏、クリーム、または粉末として調製してもよい。組成物は、経口投与用に、例えば、錠剤またはカプセル、噴霧剤として、シロップとして(要すれば任意に風味を付加して)調製してもよい。組成物は、肺投与用に、例えば、微小な粉末または噴霧を用いる吸引剤として調製してもよい。組成物は、坐剤またはペッサリーとして調製してもよい。組成物は、鼻腔、耳腔、または眼球投与用に、例えば、点鼻、点耳、点眼剤として調製されてもよい。組成物は、患者に投与する直前に組み合わされた組成物が再構成されるように設計されたキットの形を取ってもよい。このキットは、溶液の形の1種以上の抗原と、1種以上の凍結乾燥抗原を含んでもよい。ワクチンとして用いられる免疫原組成物は、抗原(単複)の免疫学的有効量を始め、必要に応じてその他の成分を含む。「免疫学的に有効量」とは、その量を、単独投与において、または一連の投与の一部として個人に投与した場合、治療または予防に有効であることを意味する。この量は、処置される個体の健康・身体条件、年齢、処置される個体の分類学的範疇(例えば、非ヒト霊長類、霊長類等)、個体の免疫系の抗体合成能力、所望の保護の程度、ワクチンの処方、治療する医師の医学的状況の評価、およびその他の関連因子に依存して変動する。この量は、通例の試みによって決定される比較的広範囲に広がることが予想される。
(組成物のその他の成分)
本発明の組成物は、典型的には、前述の成分の他に、1種以上の「製薬学的に受容可能な担体」を含む。この担体は、それが、組成物を受け取る個体に対して有害な抗体の産生を誘発するものでない限り、どのような担体であってもよい。好適な担体は、通常、大きく、代謝されにくい巨大分子、例えば、タンパク、ポリサッカリド、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アミノ酸ポリマー、アミノ酸コポリマー、および脂質凝集体(例えば、油滴またはリポソーム)である。このような担体は当業者にはよく知られている。ワクチンはまた希釈剤、例えば、水、生食液、グリセロール等を含んでよい。さらに、補助物質、例えば、潤滑または乳化剤、pH緩衝剤等が存在してもよい。製薬学的に受容可能な賦形剤に関する詳細な説明がGennaro(2000)Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th ed.,ISBN:0683306472において得られる。
本発明のワクチンは、他の免疫調整剤と共同して投与してもよい。特に、組成物は通常アジュバントを含む。
さらに好ましいアジュバントとしては、下記に記載するものの内から選ばれる1種以上を含むが、ただしそれらに限定されない。
(A.ミネラル含有組成物)
本発明においてアジュバントとして使用するのに好適なミネラル含有組成物は、ミネラルの塩、例えば、アルミニウム塩およびカルシウム塩を含む。本発明は、ミネラル塩を、例えば、ヒドロキシド(例えば、オキシヒドロキシド)、リン酸塩(例えば、ヒドロキシフォスフェート、オルトフォスフェート)、硫酸塩等(例えば、chapters 8&9 of Vaccine design:the subunit and adjuvant approach(1995)Powell & Newman.ISBN0−306−44867−Xを参照)、または、異なるミネラル化合物の混合物であって、化合物は任意の適当な形(例えば、ゲル、結晶、非晶質等)で、好んで吸着される混合物を含む。ミネラル含有組成物はまた、金属塩の粒子として処方されてもよい。WO00/23105を参照されたい。
(B.オイル乳剤)
本発明においてアジュバントとして使用するのに好適なオイル乳剤として、スクアレン水乳剤、例えばMF59(5%スクアレン、0.5%Tween80、および0.5%Span85を、微小流体器を用いてサブミクロンの粒子にしたもの)が挙げられる。WO90/14837を参照されたい。また、Podda,「The adjuvanted influenza vaccines with novel adjuvants:experience with the MF59−adjuvanted vaccine,」Vaccine(2001)19:2673−2680;Frey et al.,「Comparison of the safety,tolerability,and immunogenicity of a MF59−adjuvanted influenza vaccine and a non−adjuvanted influenza vaccine in non−elderly adults,」Vaccine(2003)21:4234−4237を参照されたい。MF59は、FLUAD(商標)インフルエンザウィルス3価サブユニットワクチンのアジュバントとして用いられた。
組成物において用いるのに特に好適なアジュバントは、サブミクロンの水中油滴乳剤である、本発明において用いるのに好適なサブミクロンの水中油滴乳剤は、要すれば任意に様々な量のMTP−PEを含むスクアレン/水乳剤、例えば、4−5%w/vスクアレン、0.25−1.0%w/vTween80(商標)(ポリオキシエチレンソルビタン・モノオレエート)、および/または、0.25−1.0%Span85(商標)(ソルビタントリオレエート)、および、要すれば任意に、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニンー2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシフォスフォリルオキシ)−エチルアミン(MTP−PE)、例えば、「MF59」(国際公報WO90/14837;米国特許第6,299,884および6,451,325号、これらの全体を引用することにより本明細書に含める;およびOtt et al.,「MF59―Design and Evaluation of a Safe and Potent Adjuvant for Human Vaccines,」 in Vaccine Design:The Subunit and Adjuvant Approach(Powell,M.F. and Newman, M.J.eds.)Plenum Press, New York,1955 pp.277−296)である。MF59は、4−5%w/vスクアレン(例えば4.3%)、0.25〜0.5%w/vTween80(商標)、および、0.5%w/vSpan85(商標)、および要すれば任意に様々な量のMTP−PEを含み、これらは、微小流体器、例えば微小流体器モデル110Y(Microfluidics,Newton、マサチューセッツ州)を用いてサブミクロンの粒子にしたものを含む。例えば、MTP−PEは、約0−500μg/投与、より好ましくは0−250μg/投与、もっとも好ましくは0−100μg/投与の量で存在してもよい。本明細書で用いる「MF59−0」とは、MTP−PEを含まない前述のサブミクロン水中油滴乳剤を指し、一方、MF59−MTPという用語は、MTP−PEを含む処方を示す。例えば、「MF59−100」は、1回の投与当たり100μgのMTP−PEを含む。本発明で用いられるもう一つのサブミクロン水中油滴乳剤であるMF69は、4.3%w/vスクアレン、0.25%w/vTween80(商標)、および、0.75%w/vSpan85(商標)、および要すれば任意にMTP−PEを含む。さらにもう一つのサブミクロン水中油滴乳剤で、SAFという名前でも知られるMF75は、10%w/vスクアレン、0.4%w/vTween80(商標)、5%プルロニックブロックポリマーL121、およびthr−MDPを含み、これらを微小流体器を用いてサブミクロンの粒子にしたものを含む。MF75−MTPは、MTPを含むMF75処方、例えば、1回の投与当たり100−400μgのMTP−PEを含む処方を示す。組成物において使用されるサブミクロンの水中油滴薬剤、その薬剤および免疫刺激性薬剤、例えば、ムラミルペプチドの製法は、国際公報WO90/14837および米国特許第6,299,884および6,451,325号に詳細に記載される。
フロイントの完全アジュバント(CFA)、およびフロイントの不完全アジュバント(IFA)も本発明のアジュバントとして使用が可能である。
(C.サポニン処方)
サポニン処方も、本発明においてアジュバントとして使用してもよい。サポニンは、広範な植物種の木の皮、葉、幹、根、および場合によって花にも認められるステロールグリコシドおよびトリテルペノイドグリコシドから成る異種同士の群である。Quillaia saponaria Molina樹木の皮から得られるサポニンは、アジュバントとして広く研究されている。サポニンはまた、Smilax ornata(sarsaprilla)、Gypsophilla paniculata(brides veil)、およびSaponaria officialis(ソープ根)から工業的に採取されている。サポニンアジュバント処方は、精製処方、例えば、QS21を始め、脂質処方、例えば、ISCOMを含む。サポニン組成物は、高速薄層クロマトグラフィー(HP−LC)、および逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)を用いて精製する。これらの技術を用いて特異的な精製分画が特定された。そのような分画としては、QS7、QS17、QS18、QS21、QH−A、QH−B,および、QH−Cが挙げられる。サポニンはQS21であることが好ましい。QS21の製法は米国特許第5,057,540号に開示されている。サポニン処方も、ステロール、例えば、コレステロールを含んでもよい(WO96/33739を参照)。
サポニンおよびコレステロールの組み合わせを用いて、免疫刺激性複合体(ISCOM)と呼ばれる独特の粒子を形成することが可能である。ISCOMはまた、典型的には、リン脂質、例えば、フォスファチジルエタノールアミンまたはフォスファチジルコリンを含む。ISCOMにおいて任意の既知のサポニンを使用することが可能である。ISCOMは、Quil A,QHA、およびQHCの内の1種以上を含むのが好ましい。ISCOMについては、EP0109942、WO96/11711、およびWO96/33739にさらに詳細に記載される。必要に応じて、上記ISCOMは追加の界面活性剤を欠いていてもよい。WO00/07621を参照されたい。
サポニン系アジュバントの開発の総覧が、Barr,et al.,Advanced
Drug Delivery Reviews(1998)32:247−271に見出される。さらにSjolander, et al.,Advanced Drug Delivery Reviews(1998)32:321−338を参照されたい。
(C.ウィロソームおよびウィルス様粒子(VLP))
ウィロソームおよびウィルス様粒子(VLP)も本発明のアジュバントとして使用が可能である。これらの構造体は、一般に、ウィルスから得られた1種以上のタンパクで、要すれば任意にリン脂質と組み合わされた、または処方されたタンパクを含む。この構造体は、一般に、非病原的で、非複製的で、一般に、天然のウィルスゲノムを全く含まない。ウィルスタンパクは、組み換え的に生産されるか、または、全体ウィルスから単離される。ウィロソームまたはVLPに用いるのに好適なウィルスタンパクは、インフルエンザウィルス(例えば、HAまたはNA)、B型肝炎ウィルス(例えば、コアまたはカプシドタンパク)、E型肝炎ウィルス、麻疹ウィルス、シンドビスウィルス、ロタウィルス、口蹄疫ウィルス、レトロウィルス、ノーウォークウィルス、ヒトパピローマウィルス、HIV、RNA−ファージ、Qβ−ファージ(例えば、コートタンパク)、GA−ファージ、fr−ファージ、AP205ファージ、およびTy(例えば、レトロトランスポゾンTyタンパクp1)から得られるタンパクである。VLPは、WO03/024480、WO03/024481、および、Niikura et al.,Virology(2002)293:273−280;Lenz et al.,Journal of Immunology(2001)5246−5355;Pinto et al.,Journal of Infectious Diseases(2003)188:327−338;Gerber et al., Journal of Virology(2001)75(10):4752−4760にさらに詳細に記載される。ウィロソームについては、さらに、例えば、Gluck et al.,Vaccine(2002)20:B10−B16に論じられている。
(D.細菌または微生物誘導体)
本発明において使用するのに好適なアジュバントは、細菌性、または微生物性誘導体、例えば、下記を含む。
((1)腸内細菌リポポリサッカリド(LPS)の非毒性誘導体)
このような誘導体としては、モノフォスフォリル脂質A(MPL)および3−O−デアシル化MPL(3dMPL)が挙げられる。3dMPLは、4、5、または6本のアシル化鎖を持つ3De−O−アシル化モノフォスフォリル脂質Aの混合物である。3De−O−アシル化モノフォスフォリル脂質Aの好ましい「小型粒子」が、EP0689454に開示されている。このような「小型粒子」の3dMPLは、十分に小型で、0.22ミクロン膜でろ過して滅菌可能である(EP0689454参照)。その他の、非毒性LPS誘導体としては、モノフォスフォリル脂質A模擬体、例えば、アミノアルキルグルコサミドリン酸誘導体、例えば、RC−529が挙げられる。Johnson et al.(1999)Bioorg Med Chem Lett9:2273−2278を参照されたい。
((2)脂質A誘導体)
脂質A誘導体は、大腸菌から得られた脂質Aの誘導体、例えば、OM−174を含む。OM−174は、例えば、Meraldi et al.,Vaccine(2003)21:2485−2491およびPajak, et al.,Vaccine(2003)21:836−842に記載されている。
((3)免疫刺激性オリゴヌクレオチド)
本発明のアジュバントして好適に使用される免疫刺激性オリゴヌクレオチドとしては、CpGモチーフ(グアノシンが後ろに続く非メチル化シトシンを含み、リン酸結合で結ばれる配列)を含む核酸配列が挙げられる。パリンドロームまたはポリ(dG)配列を含む、細菌の2本鎖RNAまたはオリゴヌクレオチドも免疫刺激性であることが判明している。
CpGは、ヌクレオチド修飾体/類縁体、例えば、フォスフォロチオエート修飾体を含むことが可能で、2本鎖であっても、1本鎖であってもよい。要すれば任意に、グアノシンは、類縁体、例えば、2’−デオキシ−7−デアザグアノシンによって置換されてもよい。同様の、可能な置換体の例については、Kandimalla,et al.,Nucleic Acids Research(2003)31(9):2393−2400;WO02/26757およびWO99/62923を参照されたい。CpGオリゴヌクレオチドのアジュバント作用についてはさらにKrieg,Nature Medicine(2003)9(7):831−835;McCluskie,et al.,FEMS Immunology and Medical Microbiology(2002)32:179−185;WO98/40100;米国特許第6,207,646号;米国特許第6,239,116号;および米国特許第6,429,199号に論じられている。
CpG配列は、TLR9、例えば、モチーフGTCGTTまたはTTCGTTに向けられてもよい。Kandimalla,et al.,Biochemical Society Transactions(2003)31(part3);654−658を参照されたい。CpG配列は、例えば、CpG−A ODNのように、Th1免疫反応を誘発することに特異的であってもよいし、例えば、CpG−B ODNのように、B細胞反応を誘発するのに特異的であってもよい。CpG−AおよびCpG−B ODNについては、Blackwell,et al.,J.Immunol.(2003)170(8):4061−4068;Krieg,TRENDS in Immunology(2002)23(2):64−65、およびWO01/95935に論じられている。CpGは、CpG−A ODNであることが好ましい。
CpGオリゴヌクレオチドは、5’末端が、受容体認識のために接近可能となるように構築されることが好ましい。要すれば任意にその3’末端に2個のCpGオリゴヌクレオチド配列が付着して「イムノマー」を形成してもよい。例えば、Kandimalla, et al.,BBRC(2003)306:948−953;Kandimalla,et al.,Biochemical Society Transactions(2003)31(part3);654−658;Bhagat et al.,BBRC(2003)300:853−861、およびWO03/035836を参照されたい。
((4)ADP−リボシル化毒素、およびその無毒化誘導体)
細菌のADP−リボシル化毒素、およびその無毒化誘導体を、本発明においてアジュバントとして用いてもよい。タンパクは、大腸菌由来のもの(すなわち、大腸菌の熱に弱い腸内毒素「LT」)、コレラ菌(「CT」)、または、百日咳菌(「PT」)から得られたものであることが好ましい。無毒化されたADP−リボシル化毒素を粘膜性アジュバントとして用いることが、WO95/17211に記載され、非経口アジュバントとして用いることがWO98/42375に記載されている。アジュバントは無毒化LT突然変異、例えば、LT−K63であることが好ましい。
(E.ヒト免疫修飾因子)
本発明においてアジュバントとして使用が好適なヒト免疫修飾因子としては、サイトカイン、例えば、インターロイキン(例えば、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−12等)、インターフェロン(例えば、インターフェロン−γ)、マクロファージコロニー刺激因子、および腫瘍壊死因子が挙げられる。
(F.生体接着剤および粘膜接着剤)
生体接着剤および粘膜接着剤も、本発明のアジュバントとして使用することが可能である。適当な生体接着剤としては、エステル化ヒアルロン酸微小球(Singh et al.(2001)J.Cont.Rele.70:267−276)、粘膜接着剤、例えば、ポリ(アクリル酸)の架橋誘導体、ポリビニールアルコール、ポリビニールピロリドン、ポリサッカリド、およびカルボキシメチルセルロースが挙げられる。キトサンとその誘導体も、本発明におけるアジュバントとして使用が可能である。例えば、WO99/27960。
(G.微粒子)
微粒子も、本発明におけるアジュバントとして使用してよい。微粒子(すなわち、直径約100nmから約150μm、より好ましくは約200nmから約30μm、もっとも好ましくは約500nmから約10μm)で、生体分解性で無毒な材料(例えば、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシルブチル酸、ポリオルソエステル、ポリアンヒドリド、ポロカプロラクトン等)から形成されるが、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)によるものが好ましく、要すれば任意に、陰性荷電された表面を持つように(例えば、SDSにより)、または、陽性荷電された表面を持つように(例えば、陽イオン性界面活性剤、例えば、CTABにより)処理される。
(H.リポソーム)
アジュバントとして使用するのに好適なリポソーム処方の例が、米国特許第6,090,406号、米国特許第5,916,588号、およびEP0626169に記載される。
(I.ポリオキシエチレンエーテルおよびポリオキシエチレンエステル処方)
本発明に使用するのに好適なアジュバントとしては、ポリオキシエチレンエーテル、およびポリオキシエチレンエステルが挙げられる。WO99/52549。この処方はさらに、オクトキシノールと組み合わせたポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤(WO01/21207)を始め、少なくとも一つ追加の、非イオン性界面活性剤、例えば、オクトキシノールと組み合わせたポリオキシエチレンアルキルエーテル、またはエステル界面活性剤(WO01/21152)を含む。
好ましいポリオキシエチレンエーテルは、下記の群から選ばれる。すなわち、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル(ラウレス9)、ポリオキシエチレン−9−ステロイルエーテル、ポリオキシエチレン−8−ステロイルエーテル、ポリオキシエチレン−4−ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン−35−ラウリルエーテル、およびポリオキシエチレン−23−ラウリルエーテルである。
(J.ポリフォスファゼン(PCPP))
PCPP処方については、Andrianov et al.,「Preparation of hydrogel microspheres by coacervation of aqueous polyphophazene solutions,」Biomaterials(1998)19(1−3):109−115、およびPayne et al.,「Protein Release from Polyphosphazene Matrices,」Adv.Drug Delivery Review(1998)31(3):185−196に記載される。
(K.ムラミルペプチド)
本発明におけるアジュバントとして好適に使用されるムラミルペプチドの例としては、N−アセチル−ムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(nor−MDP)、およびN−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシフォスフォリルオキシ)−エチルアミンMTP−PE)が挙げられる。
(L.イミダゾキノロン化合物)
本発明においてアジュバントとして好適に使用されるイミダゾキノロン化合物の例としては、イミキモッドおよびその相同体が挙げられる。これらについては、Stanley,「Imiquimod and imidazoquinolones:mechanism of action and therapeutic potential」Clin Exp Dermatol(2002)27(7):571−577、およびJones,「Resiquimod 3M,」Curr Opin Investig Drugs(2003)4(2):214−218にさらに詳細に記載される。
本発明は、上に特定したアジュバントの内の一つ以上の局面の組み合わせを含んでもよい。例えば、下記のアジュバント組成物を本発明で用いてもよい:
(1)サポニン、および、水中油滴乳剤(WO99/11241)
(2)サポニン(例えばQS21)+無毒LPS誘導体(例えば3dMPL)(WO94/00153参照);
(3)サポニン(例えばQS21)+無毒LPS誘導体(例えば3dMPL)+コレステロール;
(4)サポニン(例えばQS21)+3dMPL+IL−12(任意に+ステロール)(WO98/57659);
(5)3dMPLと、例えば、QS21および/または水中油滴乳剤(欧州特許出願0835318、0735898、および0761231);
(6)SAFで、10%スクアレン、0.4%Tween80、5%プルロニックブロックポリマーL121、およびthr−MDPを含み、これらを微小流体処理してサブミクロン乳剤にしたもの、または、渦流攪拌して比較的大きな粒子径の乳剤にしたもの;
(7)Ribi(商標)アジュバントシステム(RAS)(Ribi Immunochem)で、2%スクアレン、0.2%Tween80、および、モノフォスフォリルリピドA(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、および、細胞壁骨格(CWS)、MPL+CWS(Detox(商標))から成る群から選ばれる、1種以上の細胞壁成分を含むアジュバントシステム;
(8)1種以上のミネラル塩(例えば、アルミニウム塩)+LPSの無毒誘導体(例えば、3dPML);
(9)1種以上のミネラル塩(例えば、アルミニウム塩)+免疫刺激性オリゴヌクレオチド(例えば、CpGモチーフを含むヌクレオチド配列)。
非経口投与には、アルミニウム塩とMF59が好ましいアジュバントである。好ましい粘膜アジュバントは、突然変異細菌毒素である。
組成物は抗生物質を含んでもよい。
(追加抗原)
本発明の組成物はさらに、1種以上の、追加の非GAS抗原であって、追加の細菌性、ウィルス性、または、寄生生物性抗原を含む抗原を含んでもよい。
一つの実施態様では、本発明のGAS抗原混合物は、小児用ワクチンとして好適に使用されるために、1種以上の、追加の、非GAS抗原と組み合わせられてもよい。例えば、GAS抗原混合物は、N.meningitidis(血清グループA、B、C、W135、および/またはY)、Streptococcus pneumoniae、Bordella pertussis、Moraxella catarrhalis、Tetanus、Diphtheria、RSウィルス(「RSV」),ポリオ、ハシカ、おたふく風邪、風疹、およびロタウィルスから成る群から選ばれる細菌またはウィルスから得られる1種以上の抗原と組み合わされてもよい。
別の実施態様では、本発明のGAS抗原混合物は、高齢者または免疫不全者を保護するように設計されたワクチンに好適に使用される1種以上の追加の、非GAS抗原と組み合わせられてもよい。例えば、GAS抗原混合物は、Enterococcus faecalis、Staphylococcus aureus、Staphylococcus epidermis、Psudomonas aeruginosa、Legionella penumonphila、Listeria monocytogenes、インフルエンザ、および、パラインフエンザウィルス(「PIV」)から成る群から選ばれる細菌またはウィルスから得られる1種以上の抗原と組み合わされてもよい。
サッカリドまたは炭水化物抗原を用いる場合、抗原は、免疫原性を高めるために担体タンパクに接合されることが好ましい(例えば、Ramsay et al.(2001)Lancet357(9251):195−196;Lindberg(1999)Vaccine17Suppl2:S28−36;Buttery & Moxon(2000)J R Coll Physicans Lond34:163−168;Ahmad & Chapnick(1999)Infect Dis Clin North Am13:113−133,vii.Goldblatt(1998)J.Med.Microbiol.47:563−567;欧州特許第0477508号;米国特許第5,306,492号;WO98/42721;Conjugate Vaccines(eds.Cruse et al.)ISBN3805549326、特にvol.10:48−114;Hermanson(1996)Bioconjugate Techniques ISBN:0123423368または012342335X)。好ましい担体タンパクは、細菌毒素またはトキソイド、例えば、ジフテリアまたは破傷風トキソイドである。CRM197ジフテリアトキソイドは特に好ましい(Research Disclosure,453077(Jan 2002)。その他の担体タンパクとしては、N.meningitidisの外部膜タンパク(EP−A−0372501)、合成ペプチド(EP−A−0378881とEP−A−0427347)、熱ショックタンパク(WO93/17712とWO94/03208)、百日咳タンパク(WO98/58668とEP−A−0471177)、H.influenza由来タンパクD(WO00/56360)、サイトカイン(WO91/01146)、リンフォカイン、ホルモン、増殖因子、C.difficileから得たトキシンAまたはB(WO00/61761)、鉄吸収タンパク(WO01/72337)等が挙げられる。混合物が、血清グループA・C両方からのカプセル(被膜)のサッカリドを含む場合、MenAサッカリド:MenCサッカリドの比(w/w)は1よりも大きい(例えば、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1以上)であることが好ましい。同じまたは異なるタイプの担体タンパクに様々のサッカリドを接合することが可能である。必要に応じて適当なリンカーが存在する限り、適当であればどのような接合反応を用いてもよい。
毒性タンパク抗原は、要すれば、例えば、化学的および/または遺伝学的手段によって百日咳毒素が無毒化されるように、無毒化されてもよい。
ジフテリア抗原が組成物の中に含められる場合、破傷風抗原と百日咳抗原も含めることが好ましい。同様に、破傷風抗原が組成物の中に含められる場合、ジフテリア抗原と百日咳抗原も含めることが好ましい。百日咳抗原が組成物の中に含められる場合、ジフテリア抗原と破傷風抗原も含めることが好ましい。
組成物における抗原は、典型的には、それぞれ少なくとも1μg/mlの濃度で存在する。一般に、抗原の濃度は、その抗原に対して免疫反応を誘発するのに十分なものである。
本発明の組成物中にタンパク抗原を用いるやり方の別法として、抗原をコードする核酸を用いてもよい(例えば、Robinson & Torres(1997)Seminars in Immunology9:271−283;Donnely et al.(1997)Annu Rev Immunol 15:617−648;Scott−Taylor & Dalgleich(2000)Expert Opin Investig Drugs9:471−480;Apostolopoulos & Plebanski(2000)Curr Opin Mol Ther 2:441−447;Ilan(1999)Curr Opin Mol Ther 1:116−120;Dubensky et al.(2000)Mol Med 6:723−732;Robinson & Pertner(2000)Adv Virus Res 55:1−74;Donnelly et al.(2000)Am J Respir Crit Care Med 162(4Pt2):S190−S193;Davis(1999)Mt.Sinai J.Med.66:84−90)。本発明の組成物のタンパク成分は、そのタンパクをコードする核酸(DNAで、例えば、プラスミドの形で)によって置換されてもよい。
(定義)
「含む」という用語は、「包含する」を始め、「から成る」を意味し、例えば、Xを「含む」組成物とは、Xだけを含んでもよいし、その他の何か、例えば、X+Yを含んでもよい。
数値xに関する「約」という用語は、例えば、x±10%を意味する。
二つのアミノ酸配列の間の配列同一性パーセントに関して言及のある場合、それは、それらを軸揃え(アラインメント)した場合、二つの配列を比較した時に同じであるアミノ酸のパーセントである。このアラインメントと相同性または配列同一性パーセントは、従来技術で既知のソフトウェアプログラム、例えば、Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubel et al.,eds.,1987)の7.7.18節に記載されるものを用いて確定することが可能である。好ましいアラインメントは、Smith−Waterman相同性探索アルゴリスムによって定められる。このアルゴリスムは、ギャップ開放ペナルティー12、ギャップ拡張ペナルティー2とし、62のBLOSUMマトリックスによるアフィンギャップサーチを用いる。Smith−Waterman相同性探索プログラムは、Smith &
Waterman(1981)Adv.Appl.Math.2:482−489に開示されている。同様の配列同一性法を用いて、二つのポリヌクレオチド配列の間の相同性を定めることが可能である。
下記の実施例は、本発明の組み換えGAS抗原を調製し、その効力をげっ歯類モデルにおいて試験する一つのやり方を例示するものである。
(実施例1:本発明の組み換えGAS抗原の調製と、げっ歯類モデルにおける効力の証明)
第1の抗原群の2種以上のGAS抗原に対応する組み換えGASタンパクは下記のように発現される。
(1.大腸菌発現用GAS抗原のクローニング)
選択されたGAS抗原は、異なる2種類の組み換えタンパクが得られるようにクローンされた。すなわち、(1)カルボキシ末端に6ヒスチジンタグを持つタンパク(Gas−His)、(2)カルボキシ末端に6ヒスチジンタグ、アミノ末端にGstを持つタンパク(Gst−Gas−His)である。(1)型タンパクは、pET21b+ベクター(Novagenから入手)にクローンすることによって獲得した。(2)型タンパクは、pGEX−NNHベクターにクローンすることによって獲得した。このクローニング戦略によって、GASゲノムDNAを用いて、選択された遺伝子をPCRによって増幅し、こもPCR産物の単一酵素消化を実行し、次に、消化産物を両ベクターにおいて同時にクローンすることが可能となった。
((a)pGEX−NNH発現ベクターの構築)
DNA合成器ABI394(Perkin Elmer)とCruachem(Glasgow,Scotland)から入手した試薬を用いて2カップルの相補的オリゴデオキシリボヌクレオチドを合成した。等モルのオリゴペア(各オリゴにつき50ng)を、T4DNAリガーゼバッファー(New England Biolabs)中で、最終容量50μlとして10分アニールさせ、放置してゆっくりと室温に冷却させた。後述の処理工程によって下記のDNAリンカーが得られる。
Figure 2011046725
プラスミドpGEX−KG(K.L.Guan and J.E.Dixon,Anal.Biochem.192,262(1991))をBamHIとHindIIIにて消化し、100ngを、200単位のT4DNAリガーゼ(New England Biolabs)を用いてリンカー/プラスミドのモル比3:1にて16℃でリンカーgexNNにライゲートした。ライゲーション産物を大腸菌DH5に形質転換した後、適正なリンカーを持つpGEX−NNプラスミドを含むクローンを、制限酵素分析とDNA配列決定によって選択した。
この新規プラスミドpGEX−NNをSalIおよびHindIIIにて消化し、リンカーgexNNHにライゲートした。ライゲーション産物を大腸菌DH5に形質転換した後、適正なリンカーを持つpGEX−NNプラスミドを含むクローンを、制限酵素分析とDNA配列決定によって選択した。
((b)染色体DNAの調製)
GAS SF370を、OD600が0.6−0.8となるまでTHY培養液にて増殖させ、次に、細菌を遠心し、ライソザイム(10mg/ml)およびムタノリシン(10U/μl)を含むTESバッファーに懸濁し、37℃で1時間インキュベートした。細菌懸濁液をRNアーゼ、プロテイナーゼKおよび10%サルコシル/EDTAで処理した後、飽和フェノールおよびフェノール/クロロフォルムによるタンパク抽出を行う。得られた上清を、酢酸ナトリウム/エタノールで沈殿させ、抽出DNAを遠心にてペレット状とし、Trisバッファーに懸濁し、−20℃に保存する。
((c)オリゴヌクレオチド設計)
Streptococcus pyogenesSF370 M1株の配列を用いて各GAS抗原のコード配列に基づいて合成オリゴヌクレオチドプライマーを設計する。予測されたリーダー配列の直ぐ下流において5’末端増幅プライマー配列を導出することによって、予測されたシグナルペプチドは全て除去した。多くのGAS抗原において、プライマーの5’尾部は(下記の表1参照)、唯一つの制限酵素認識部位(遺伝子自身の制限パターンに応じてNdeI、またはNheI、またはSpeI)しか含んでいない。3’プライマー尾部(表1参照)は、XhoI、またはNotI、またはHindIII制限部位を含む。
Figure 2011046725
(表1:選択されたGAS抗原をコードする遺伝子を増幅するために使用されたプライマーのオリゴヌクレオチド尾部)
プライマーは、制限酵素認識部位を含むだけでなく、増幅される配列にハイブリダイズするヌクレオチドも含んでいる。ハイブリダイズするヌクレオチドの数は、従来記載されている通りに確定することが可能なプライマーの融解温度に依存する(Breslauer et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.83,3746−50(1986))。選択されたオリゴの平均融解温度は、ハイブリダイズ領域のみでは50−55℃で、全体オリゴでは65−75℃である。オリゴは、MWG−Biotech S.p.A.(フィレンツェ、イタリー)から購入した。
((d)PCR増幅)
標準的PCRプロトコールは下記の通り。50ngのゲノムDNAを鋳型として用い、各プライマー0.2μM、各dNTP200μM、1.5mM MgCl、1xPCRバッファーマイナスMg(Gibco−BRL)、および、2単位のTaqDNAポリメラーゼ(Platinum Taq,Gibco−BRL)と混ぜ最終容量を100μlとする。各サンプルには2ステップ増幅を行う。最初の5サイクルは、制限酵素尾部を除いたオリゴのハイブリダイゼーション温度で行い、次の25サイクルは、プライマー全長のハイブリダイゼーション温度に従って行う。標準サイクルは下記の通り。
1サイクル
変性:94℃、2分
5サイクル
変性:94℃、30秒
ハイブリダイゼーション:51℃、50秒
伸長:72℃、1分または2分および40秒
25サイクル
変性:94℃、30秒
ハイブリダイゼーション:70℃、50秒
伸長:72℃、1分または2分および40秒
72℃、7分
4℃。
2000bpよりも短いORFによってコードされるGAS抗原に対する伸長時間は1分であり、2000bpよりも長いORFに対しては40秒である。増幅は、Gene Amp PCRシステム9600(Perkin Elmer)を用いて行った。
増幅結果をチェックするために、各PCR産物4μlを1−1.5アガロースゲルに負荷し、増幅断片のサイズを、DNA分子量標準(DNAマーカーIIIまたはIX、Roche)と比較した。PCR産物をアガロースゲルに負荷し、電気泳動後、目的サイズのバンドをゲルから切り出した。ゲル抽出キット(Qiagen)を用い、メーカーの指示に従ってアガロースからDNAを精製した。DNAの最終溶出容量は50μl TE(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8)である。各精製DNAの1μlをアガロースゲルに負荷し、その産物を評価した。
((e)PCR断片の消化)
精製PCR産物1〜2μgを、37℃で一晩適当な制限酵素(各酵素60単位)で、100μlの最終容量において適当な制限バッファーを用いて二重消化した。制限酵素および消化バッファーは、New England Bufferから入手した。消化したDNAの精製(PCR精製キット、Qiagen)と30μl TEによる溶出後、1μlをアガロース電気泳動し、産物を同時泳動の分子量標準(DNAマーカーIIIまたはIX,Roche)と比較して評価した。
((f)クローニングベクター(pET21b+およびpGEX−NNH)の消化)
10μgのプラスミドを、適当なバッファーの存在下に400μlの反応液において各制限酵素100単位によって37℃で一晩インキュベートすることによって、二重消化した。1%アガロースで電気泳動後、消化されたベクターに対応するバンドを、QiagenのQiaexIIゲル抽出キットを用いて精製し、DNAを50μlのTEで溶出した。DNA濃度を、サンプルのOD260を測定することによって評価した。
((g)PCR産物のクローニング)
75ngの適当に消化され精製されたベクターと、選択された各GAS抗原に対応する消化され精製された断片とが、断片/ベクターのモル比1:1を含む最終容量10−20μlにおいて、400単位のT4DNAリガーゼ(New England Biolabs)を用い、メーカーの支給するバッファーの存在下にライゲートされた。反応は16℃にて一晩インキュベートした。
大腸菌BL21(Novagen)および大腸菌BL21−DE3(Novagen)の電気反応性細胞の形質転換は、それぞれ、pGEX−NHH連結体およびpET21b+連結体を用いて実行する。形質転換過程は次の通り。1−2μlのライゲーション反応液を50μlの氷冷コンピテント細胞と混ぜ、次に細胞を、遺伝子パルサーの0.1cm電極キュベット(Biorad)に注いだ。メーカーの指示に従ってマイクロパルサー電気穿孔機(Biorad)において細胞にパルス電流を流した後、細胞を、0.95mlのSOC培養液に懸濁し、振盪しながら37℃で45分インキュベートした。細胞懸濁液の100および900μlを、100μg/mlアンピシリンの寒天LBの別々のプレートに撒き、このプレートを37℃で一晩インキュベートする。形質転換細胞のスクリーニングはPCRで行う。ランダムに選択した形質転換細胞を取り上げ、PCRバッファー、4dNTP、1.5mM MgCl、Taqポリメラーゼ、および、適当な順行および逆行オリゴヌクレオチドプライマーを含む30μlのPCR反応混合液に懸濁させた。上記プライマーは、pET21b+またはpGEX−NNHベクターのポリリンカーから上流および下流に向かってハイブリダイズ可能なものである。30サイクルのPCR後、5μlの産物を、期待のPCRバンドが得られる陽性クローンを選択するために、アガロースゲル電気泳導分析を行った。PCR陽性クローンは、適当な分子量マーカー(DNAマーカーIIIまたはIX,Roche)との比較による評価に従って、PCR産物の適正サイズに基づいて選択された。
(2.タンパク発現)
PCR陽性クローンを、3mlLB 100μg/mlアンピシリンに接種し、37℃で一晩増殖させた。この一晩培養体の70μlを、2mlのLB/Ampに接種し、pETクローンのOD600が0.4−0.8値になるまで、または、pGEXクローンのOD600が0.8−1値になるまで、37℃で増殖させた。次に、タンパクの発現を、このミニ培養体に1mM IPTG(イソプロピルβ−Dチオ−ガラクト−ピラノシド)を加えることによって誘発する。37℃で3時間インキュベートした後、最終OD600をチェックし、培養物を氷上にて冷却する。0.5mlの培養体の遠心後、細胞ペレットを、50μlのタンパク負荷サンプルバッファー(60mM TRIS−HCl、pH6.8、5%w/vSDS、10%v/vグリセリン、0.1%w/vブロモフェノールブルー、100mM DTT)に懸濁し、100℃で5分インキュベートする。0.1OD600培養体に対応する煮沸サンプルの一容量をSDS−PAGEで分析し、クーマッシーブルー染色によって、誘発されたタンパクバンドの存在を確認した。
(3.組み換えタンパクの精製)
単一コロニーを、25mlLB 100μg/mlアンピシリンに接種し、37℃で一晩増殖させた。この一晩培養体のを、500mlのLB/Ampに接種し、OD600が0.4−0.7値になるまで、振盪しながら25℃で増殖させた。次に、タンパクの発現を、この培養体に1mM IPTGを加えることによって誘発する。25℃で3.5時間インキュベートした後、最終OD600をチェックし、培養物を氷上にて冷却する。6000rpmの遠心後(JA10ローター、Beckman)、細胞ペレットを精製のために処理するか、または−20℃で凍結した。
((a)大腸菌から、可溶性Hisタグ標識タンパクを精製するための工程)
(1)ペレットを−20℃から氷浴に移し、10mlの、50mMNaHPOバッファー、300mM NaCl、pH8.0にて再構成し、40−50mlの遠心チューブに移し、下記の概説の通りに細胞を破壊する
(2)細胞を、直列洗浄下3回通過させながらフレンチプレスにて破壊する
(3)約30−40000gにて15−20分遠心。ローターJA25.50(21000rpm、15分)またはJA−20(18000rpm、15分)を使用
(4)ポリプレップカラムを、50mMリン酸バッファー、300mM NaCl,pH8.0を含む1mlの高速キレートセファロース樹脂で平衡させる
(5)遠心ペレットを−20℃で保存し、上清をカラムに負荷する
(6)流出物を収集する
(7)カラムを、10ml(2ml+2ml+4ml)の50mMリン酸バッファー、300mM NaCl、pH8.0で洗浄する
(8)再び、10mlの20mMイミダゾールバッファー、50mMリン酸、300mM NaCl、pH8.0で洗浄する
(9)カラムに結合したタンパクを、4.5ml(1.5ml+1.5ml+1.5ml)の250mMイミダゾールバッファー、50mMリン酸、300mM NaCl、pH8.0で溶出し、それぞれ約1.5mlの3種の対応分画を収集する。各チューブに、15μlのDTT200mM(最終濃度2mM)を加える
(10)最初の2分画のタンパク濃度をブラッドフォード法にて測定し、各サンプルから10μg分液を採取し、SDS−PAGEにて分析する(注意:サンプルを希釈しすぎた場合、21μl+7μlの負荷バッファーを負荷する)
(11)SDS−PAGE分析の結果を待ちながら、収集分画を+4℃で保存する
(12)免疫化のために、それぞれ100μgを0.5mlの40%グリセロールに溶解させた4−5分液を調製する。希釈バッファーは、前述の溶出バッファー、プラス2mM DDTである。分液を免疫化まで−20℃で保存する。
((b)封入体からのHisタグ標識タンパクの精製)
精製は事実上下記のプロトコールに従って行った:
(1)500ml培養体から、細菌を遠心にて収集する。要すれば、細菌ペレットは−20℃で保存する。抽出後、各細菌ペレットを10mlの50mM TRIS−HCl、pH8.5バッファーに氷浴にて再懸濁する
(2)再懸濁細菌を、フレンチプレスにて2回通過を行わせながら破壊する
(3)35000xgで15分遠心し、ペレットを収集する。BeckmanローターJA25.50(21000rpm、15分)またはJA−20(18000rpm、15分)を使用する
(4)遠心ペレットを50mM TRIS−HCl、1mM TCEP(Tris(2−カルボキシエチル)−フォスフィン塩酸、Pierce)、6M塩化グアニジン、pH8.5に溶解する。マグネットバーにて約10分攪拌する
(5)前述のように遠心し、上清を収集する
(6)ニッチェルで飽和させた高速キレートセファロース(Pharmacia)1mlを含む、十分な数のポリプレップ(Bio−Rad)カラムを、メーカーの指示に従って調製する。カラムを、5mlのHOで2度洗浄し、50mM TRIS−HCl、1mM TCEP、6M塩化グアニジン、pH8.5で平衡させる
(7)工程(5)の上清をカラムに負荷し、5mlの50mM TRIS−HCl、1mM TCEP、6M尿素、pH8.5で洗浄する
(8)カラムを、10mlの20mMイミダゾール、50mM TRIS−HCl、6M尿素、1mM TCEP、pH8.5で洗浄し、最初の5mlを場合によってコントロールとして使用するために脇にどけておく
(9)カラムに結合したタンパクを、4.5mlの250mMイミダゾール、50mM
TRIS−HCl、6M尿素、1mM TCEP、pH8.5で溶出する。3個の1.5ml分液に溶出バッファーを加え、3種の対応分画を収集する。各分画に、15μlのDTT200mM(最終濃度2mM)を加える
(10)溶出されたタンパク濃度をブラッドフォード法にて測定し、約10μgのタンパク分液をSDS−PAGEにて分析する
(11)タンパクを、40%(v/v)グリセロール、50mM TRIS−HCl、2M尿素、0.5Mアルギニン、2mM DTT、0.3mM TCEP,83.3mMイミダゾール、pH8.5に溶解させて−20℃で保存する。
((c)大腸菌から、GST−融合タンパクを精製するための工程)
(1)細菌ペレットを−20℃から氷浴に移し、7.5mlのPBS、pH7.4に懸濁し、そこに、プロテアーゼ阻害剤の混合物(COMPLETE(商標)−Boehringer Mannheim,バッファー25ml毎に1錠)を加える
(2)40−50mlの遠心管に移し、下記の工程に従って超音波処理する
a.プローブを、チューブの底から約0.5cmの所に配置する
b.チューブをクランプで塞ぐ
c.チューブを氷浴に浸す
d.超音波装置を下記のようにセットする。タイマー−>保持、仕事サイクル−>55、出力コントロール−>6
e.1分間10パルス5サイクルを実行(すなわち、1サイクル=10パルス+約45’’保持;b.10パルス+約45’’保持;c.10パルス+約45’’保持;d.10パルス+約45’’保持;e.10パルス+約45’’保持)
(3)30−40000xgで15−20分遠心する。例えば、BeckmanローターJA25.50を21000rpm、15分使用する
(4)遠心ペレットを−20℃で保存し、上清を下記のようにクロマトグラフィーカラムに負荷する
(5)ポリプレップ(Bio−Rad)カラムを、0.5ml(約1ml懸濁液)のグルタチオン−セファロース4B樹脂で平衡させ、2ml(1+1)HOで洗浄し、次に、10ml(2+4+4)PBS、pH7.4で洗浄する
(6)上清をカラムに負荷し、流出液は廃棄する
(7)カラムを10ml(2+4+4)PBS、pH7.4で洗浄する
(8)カラムに結合したタンパクを、4.5mlの50mM TRISバッファー、10mM還元グルタチオン、pH8.0にて溶出し、1.5ml+1.5ml+1.5mlを加え、それぞれ約1.5mlの3種の分画を収集する
(9)最初の2分画のタンパク濃度をブラッドフォード法にて測定し、各サンプルから10μgタンパク分液を採取し、SDS−PAGEにて分析する(注意:サンプルを希釈しすぎた場合、21μl+7μlの負荷バッファーを負荷する)
(10)SDS−PAGE分析の結果を待ちながら、収集分画を+4℃で保存する
(11)免疫化のために使用が予定されている各タンパクについて、それぞれ100μgを0.5mlの40%グリセロールに溶解させた4−5分液を調製する。希釈バッファーは、50mM TRIS HCl、2mM DDT、pH8.0である。分液を免疫化まで−20℃で保存する。
(4.GAS感染から保護されるげっ歯類モデル)
((a)免疫化プロトコール)
6から7週齢の10匹のCD1雌マウスから成る群を、2種類以上の、本発明のGAS抗原で免疫化する(適当な溶液100μl中に懸濁させた、各組み換えGAS抗原20μg)。各群に対して0、21、および45日目に3回投与する。免疫化は、第1回目投与では、タンパクを、等量のフロイントの完全アジュバント(CFA)と共に、続く2回の投与では、等量のフロイントの不完全アジュバント(IFA)と共に腹腔内注入することによって行った。各免疫化スキームにおいて、陰性および陽性コントロール群を使用する。
陰性コントロール群では、マウスを、大腸菌株の全細菌抽出物の処理後に精製カラムから溶出した大腸菌タンパクであって、pET21bベクターか、pGEX−NNHベクターか(従ってGSTのみを発現している)のどちらかを含んでいるが、クローンされたGAS ORFを含まない大腸菌タンパクによって免疫化する(グループはそれぞれHisストップまたはGSTストップと表示する)。
陽性コントロール群では、マウスを、GAS SF370またはGAS DSM2071株のどちらかからクローンされた精製GAS Mによって免疫化する(グループはそれぞれ192SFおよび192DSMと表示する)。
各群からプールされた血清を、第1回免疫化の前に、最後の免疫化の2週後に採取する。マウスには約1週後GASに感染させる。
免疫化されたマウスに、選択されたタンパクのクローニングに用いられたものとは異なるGAS株を用いて感染させる。例えば、GAS株は、ドイツ微生物・細胞培養保存収集施設(DSMZ)から入手可能なDSM2071M23型であってもよい。
感染実験のために、DSM2071を、OD6000.4となるまで、37℃でTHY液体培地で増殖させる。細菌を遠心にてペレット状にし、PBSで1回洗浄し、PBSに懸濁し、1ml当たり適当濃度の細菌を得、腹腔内注入によってマウスに投与する。細菌懸濁液の分液を、5個のTHYプレートに撒いて定量した結果から、各マウスに50から100個の細菌が投与された。動物を毎日観察し、生存率をチェックする。
(5.免疫血清の分析)
((a)GAS全体タンパク抽出物の調製)
全体タンパク抽出物は、細菌培養体を、OD6000.4−0.5となるまで、Tris50mM、pH6.8/ムタノリシン(20単位/ml)中に37℃で2時間培養し、次いで、0.24N NaOHおよび0.96%β−メルカプトエタノールにおいて氷上で10分インキュベートする。抽出されたタンパクは、トリクロロ酢酸の添加によって沈殿させ、氷冷アセトンで洗浄し、タンパク負荷バッファーに懸濁する。
((b)ウェスタンブロット分析)
SDS負荷バッファー(1x:60mM TRIS−HCl、pH6.8、5%w/vSDS、10%v/vグリセリン、0.1%ブロモフェノールブルー、100mM DDT)と混合し、95℃で5分煮沸した全体タンパク抽出物の分液を、12.5%SDS−PAGEプレカストゲル(Biorad)に負荷した。ゲルを、250mM TRIS、2.5mMグリシン、および0.1%SDSを含むSDS−PAGE操作バッファーを用いて移動させる。ゲルを、200mAで60分ニトロセルロース膜に電気ブロットする。膜を、PBS/0.05%Tween−20(Sigma)、10%スクムミルク粉末で60分でブロックし、PBS/0.05%Tween−20、1%スクムミルク粉末と、血清の適当な希釈液と共に、4℃でインキュベートする。PBS/0.05%Tweenで2回洗浄した後、膜を、1:4000に希釈したペルオキシダーゼ接合抗マウス二次抗体(Amersham)と2時間インキュベートする。このニトロセルロースを、PBS/0.05%Tweenで10分間で3回洗浄し、PBSで1回洗浄し、その後、Opti−4CN基質キット(Biorad)によって現像する。
((c)パラフォルムアルデヒド処理GAS培養体の調製)
OD6000.4−0.5となるまで増殖させた細菌培養体をPBSで1回洗浄し、PBS/0.05%パラフォルムアルデヒド中で4倍に濃縮する。振とうしながら37℃で1時間インキュベーションした後、処理培養体を4℃で一晩置き、次に、細菌の完全な不活性化を、分液をTHY血液寒天プレートに撒くことによってコントロールする。
((d)パラフォルムアルデヒド処理GAS培養体のマウス免疫血清によるFACS分析)
約10個のパラフォルムアルデヒド不活性化細菌を、96ウェルU型底プレートにおいて200μlのPBSにて洗浄し、4℃で10分3000gで遠心する。上清は捨て、細菌を20μlのPBS−0.1%BSAに懸濁する。PBS−0.1%BSAで希釈した、免疫前、または免疫血清のどちらか80μlを、最終希釈度が1:100、1:250、または1:500のいずれかとなるように細菌懸濁液に加え、氷上で30分インキュベートする。細菌を、100μlのPBS−0.1%BSAを加えることによって1回洗浄し、4℃で10分3000gで遠心し、200μlのPBS−0.1%BSAに懸濁し、再び遠心し、10μlのヤギ抗マウスIgGのPBS−0.1%BSA溶液に最終的に1:100に希釈されるように懸濁する。この抗体は、F(ab’)断片、特異的−R−フィコエリスリン−接合(Jackson Immunoresearch Laboratories Inc.,カタログ番号115−116−072)である。この懸濁液を暗所にて氷上で30分インキュベートする。細菌を180μlのPBS−0.1%BSAを加えて1回洗浄し、4℃で10分3000gで遠心する。上清は捨て、細菌は、200μlのPBSに懸濁する。細菌懸濁液を、FACS Calibur(Becton Dikinson,Mountain View,カリフォルニア州、米国)の細胞計測チェンバー中を通過させて、10,000件のデータを得る。データは、Cell Quest Software(Becton Dikinson、Mountain View、カリフォルニア州、米国)を用い、細菌シグナルに対して形態的ドットプロットを引くことによって(前方および側方散乱パラメータを用いて)分析する。次に、ヒストグラムプロットを、細菌の形態領域を想起しながら、蛍光の対数スケールのFL2強度について作成する。
(実施例2:野生型GAS株(GAS40を含む)とGAS40欠失突然変異の毒性の比較)
下記の例は、野生型GAS株とGAS40欠失突然変異の間の毒性の比較を示す。GAS40の大部分が除去されたGAS突然変異株を標準的方法で調製した。1群当たり10匹のマウスから成る、いくつかの免疫化群に対し、野生GAS株か、突然変異GAS株かのいずれかを注入した。下記に示すように、ある濃度範囲の野生型分離株の注入は、マウスの致死をもたらすが、GAS△40突然変異株の注入は致死的ではない。
Figure 2011046725
(実施例3:GAS40構築体の、細菌オプソニン食作用アッセイ)
下記の例は、細菌オプソニン食作用アッセイを用いてGAS40の表面露出を証明する。下記のGAS構築体をアッセイに用いた。なお、それぞれについては上に詳細に記述してある。すなわち、40a−CH、40a−RR−NH、40a−RR、GST−40、40a、40aと40a−NHである。(図7において「40a」について2度の言及があるが、これらは、異なる日に調製された血清を指す)。
アッセイは下記のように実行された。
(1.細菌接種体の調製)
GAS細菌をTHY培養液において、中央対数期(OD6000.4)に達するまで37℃で増殖させる。細菌を、寒冷生食液にて2回洗浄し、HBSS培養液に懸濁する。その際、各株について、使用する細菌の量に応じて容量を調節する。細菌細胞は、使用するまで氷上に維持する。
(2.PMNの調製)
PMNは、健康な志願者のヘパリン添加血液のバフィーコートから調製する。バフィーコートを、デキストラン、NaClおよびヘパリン(1:1比)を含む溶液に30分インキュベートする。インキュベーション後、白血球の豊富な上清を取り出し、清潔なチューブに移し、700gで20分遠心する。水による短い洗浄を行い赤血球を破壊し、次にNaCl溶液を加え、適当な塩濃度を回復する。この工程後、細胞を遠心し、適当な濃度でMEMに懸濁する。
(3.オプソニン食作用アッセイ)
GAS株(前述のように調製)を、表示のGAS抗原(または、コントロールの場合免疫前のもの)による免疫化から得られた、熱不活性化免疫マウス血清、ヒトPMN、および仔ウサギ補体とインキュベートする。37℃で1時間のインキュベーション。インキュベーション直前・直後に採取したサンプルをTHY血液寒天プレートに接種する。食作用は、免疫前血清および免疫血清について、二つの時点におけるコロニー数の差を比較することによって評価する。データは、t=0時における成長コロニー数の対数−t=60時における成長コロニー数の対数で表す。
アッセイの結果を図7に示す。Y軸は、0時点におけるコロニー数の対数と、60秒後におけるコロニー数の対数との差を表す:log(CFU@T0)−log(CFU@T60’)。増殖がある場合(すなわち、細菌が積極的に殺されなかった場合)、負数(負のバー)が得られる。細菌が殺される場合、正数(正のヒストグラムバー)が得られる。図7に示すように、各GAS構築体については、正のヒストグラムバーが記録される。図7の最後の4本の黄色バーは、コントロールを表す。すなわち、B=細菌のみ、B PMN=細菌+多形核球、BC=細菌+補体、P PMN C=細菌+多形核球+補体(血清無し)。
(実施例4:保護に関するげっ歯類マウスモデルにおけるGAS40免疫化チャレンジ実験)
GAS40抗原を用いて行った、多数のげっ歯類マウスモデル実験から得られた生存率結果の見本を下記に掲げる。注記は、組み換えGAS40抗原を発現するのに用いられた構築体において、発現を促進するためにどこを修飾したかを示す。
Figure 2011046725
本発明は、例示のためにのみ説明されたものであること、また、本発明の範囲および精神の中に留まりながら修正が可能であることが理解されよう。
Figure 2011046725
Figure 2011046725
Figure 2011046725
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Claims (1)

  1. 明細書中に記載の発明。
JP2010229121A 2003-07-31 2010-10-08 StreptococcusPyogenesについての免疫原組成物 Withdrawn JP2011046725A (ja)

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