JP2003506011A - ソーターゼ遺伝子の同定 - Google Patents
ソーターゼ遺伝子の同定Info
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Abstract
Description
府の援助によってなされた。従って、政府は、本発明に関して特定の権利を有す
る。
るグラム陽性菌由来の酵素、その酵素をコードする核酸、およびその酵素の使用
方法に関する。
のため、医療的難題をもたらしている。ヒトにおいて重大なまたは致命的な感染
症を生じさせ得るグラム陽性菌として、ブドウ球菌、連鎖球菌、エンテロコッカ
ス、肺炎球菌、桿菌、アクチノマイセス、マイコバクテリウムおよびリステリア
菌等が挙げられる。それら病原菌によって生じる感染症は、免疫的に易感染性の
患者において得に重篤でありかつ治療が困難である。そのような患者として、A
IDSを生じさせるウィルスであるヒト免疫不全ウィルス(HIV)に感染した
患者、ならびに癌または自己免疫性疾患の治療のために免疫抑制剤を投与されて
いる患者が挙げられる。特に、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(結核菌
)、マイコバクテリウム・ボビィス(ウシ型結核菌)、マイコバクテリウム・ア
ビウムおよびマイコバクテリウム・イントラセルラーレ等の種々のマイコバクテ
リウム種によって生じる感染症は、しばしば、AIDS患者における病気の原因
となる。
な標的部位が必要であることは明らかである。
れたタンパク質の表面提示(surface display)である。実際、多くのそれら分子
は、感染しやすい宿主における病原性等の本質的な細胞機能に関与していること
が分かっている。従って、その固着過程(anchoring process)の可能な破壊は、
そのような疾患を生じさせる要素に対する効果的な治療と成るであろう。
されていない細胞機構による、保存された切断/固着部位の認識で終わる、保存
された経路を含むことが示されている。その最終的な配置が細胞壁である分子は
、その生物の単細胞膜を超えて常に転位しなければならない。その転位は、タン
パク質が固着した全ての細胞壁において、I型シグナルペプチダーゼによるアミ
ノ末端シグナルペプチドの切断を含む十分研究された第二の経路によって仲介さ
れている。細胞質からの分子の転位において、細胞外においてそのタンパク質を
固着のための基質として認識する機構が存在しなければならない。その工程は、
LPXTG(配列番号1)のような高度に保存されたモチーフ(Xは20の天然
L−アミノ酸の何れであっても差し支えなく、一連の疎水性残基、および最後に
陽電荷残基の配列が続く)から成る、カルボキシル末端に位置する細胞壁ソーテ
ィングシグナルを含むことが以前示されている。従って、アミノ末端が修飾され
かつうまく分泌されると、前記カルボキシル末端配列を有するペプチドが、固着
機構によって処理される基質として現れる。その際、トレオニン残基の後でのソ
ーティングシグナルの切断が、細胞壁におけるペンタグリシン架橋のフリーアミ
ノ基に対する本ペプチドの残り部分の共有結合と連動して生じる。
位反応であり、固着によってそのタンパク質分子が生物学的機能を果たし得る。
従って、その反応に触媒作用を及ぼす酵素を単離および精製する必要がある。ま
た、遺伝子組換え技術によってその酵素を作成できるように、そのような酵素を
コードする遺伝子を同定する必要もある。また、ソーターゼを阻害することによ
って表面タンパク質の固着を妨害する化合物を同定する必要もある。
多くの目的のため、タンパク質またはペプチドが周囲の溶液に接近しやすく、さ
らにそのタンパク質またはペプチドに特異的に結合するリガンドが結合できるよ
うに、タンパク質またはペプチドが細菌表面上に提示されていることが望ましい
。特に、細菌表面上へのタンパク質の提示は、ワクチンの調製のため、例えば抗
生物質分子または診断試薬等の分子の細胞への結合のため、モノクロナール抗体
等の試薬のスクリーニングのため、ならびにクローン化タンパク質を提示させ、
その後例えば抗体等の特異的試薬との反応を観察することによるクローン化タン
パク質の選択のために望ましい。それを実施する1つの方法は、ファージディス
プレイである(G.P. Smith, “Filamentous Fusion Phage: Novel Expression Ve
ctors that Display Cloned Antigens on the Virion Surface,” Science 228:
1315-1316 (1985))。しかしながら、ファージディスプレイは、提示されたタン
パク質を糸状ファージのコートタンパク質中に挿入し、さらにそのコートタンパ
ク質の構造を歪めることなく、機能的ビリオンの形成をもたらして、そのタンパ
ク質の活性を維持する必要があることから、その実用性において制限される。従
って、通常、その技術は小さなペプチドおよびタンパク質にのみ制限される。
まれている。
色ブドウ球菌の表面タンパク質ソーティング(srtA)遺伝子の産物、ならびに
、得に薬剤スクリーニングおよびペプチドやタンパク質の提示の領域におけるそ
れらの使用方法に関する。
ンスアミダーゼ酵素であり、その酵素はソーティングシグナルを有するタンパク
質のカルボキシル末端をグラム陽性菌のペプチドグリカンに共有架橋結合させる
反応に触媒作用を及ぼし、そのソーティングシグナルはLPX3X4Gのモチー
フを有し、そのLPX3X4Gモチーフの4番目と5番目の残基の間の切断によ
ってソーティングが生じる。通常、グラム陽性菌は、限定はされないが、黄色ブ
ドウ球菌、ストレプトコッカス・ソブリヌス、エンテロコッカス・ファエカリス
、ストレプトコッカス・ピオゲネスおよびリステリア・モノサイトゲネスより成
る群から選択される種である。好ましくは、グラム陽性菌は黄色ブドウ球菌であ
り、より好ましくは、酵素は黄色ブドウ球菌のsrtA遺伝子の産物である。
ティングシグナルは:(2)前記モチーフのカルボキシル側の少なくとも31ア
ミノ酸から成る実質的疎水性領域;および(3)その実質的疎水性領域のカルボ
キシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する荷電末端領域:を更に含み、そ
の2つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、その2つの陽電
荷残基は前記モチーフから31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lア
ミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る
群から選択される。
より成る群から選択される配列を含み、ここで、保存的アミノ酸置換は、以下の
:(1)イソロイシン、ロイシンおよびバリンの間での置換;(2)アスパラギ
ン酸とグルタミン酸間での置換;(3)グルタミンとアスパラギン間での置換;
ならびに(4)セリンとトレオニン間での置換:の何れかである。
て、その核酸配列は以下の配列:
列を含む。別の選択において、その核酸配列は、配列番号2の配列または約15
%以下の不一致で配列番号2の配列に相補的である配列と、ストリンジェントな
条件下においてハイブリダイズする配列を含んでいて差し支えない。好ましくは
、不一致の割合は約5%未満であり、より好ましくは、不一致の割合は2%未満
である。
つの制御配列に作動可能に連結した本発明の核酸配列を包含するベクターである
。
である。
作成する方法である。本方法は: (1)宿主細胞がコードされたソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を発現する
ような条件下において本発明の宿主細胞を培養し;さらに (2)発現された酵素を精製して、実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダ
ーゼ酵素を作成する: 各工程を含む。
をスクリーニングする方法である。本方法は、ソーティング反応を破壊し、さら
にグラム陽性菌によって生じた感染症を治療するのに有効となるであろう抗生物
質をスクリーニングする手段を提供する点において重要である。
(2)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (3)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含む。
供し; (2)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (3)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含む。
のグラム陽性菌由来の特定の画分であって差し支えない。
モニターすることによって、ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素の測定法を実
施することができる。1つの選択において、その可溶性ペプチドは6つ以上のヒ
スチジン残基を包含し、かつその親和性樹脂はニッケルを含有する。別の選択に
おいて、その可溶性ペプチドはグルタチオンS−トランスフェラーゼの活性部位
を包含し、かつその親和性樹脂はグルタチオンを含有する。さらに別の選択にお
いて、その可溶性ペプチドはストレプトアビジンの活性部位を包含し、かつその
親和性樹脂はビオチンを含有する。さらに別の選択において、その可溶性ペプチ
ドはマルトース結合タンパク質の活性部位を包含し、かつその親和性樹脂はアミ
ロースを含有する。
異的に結合する抗体である。
を介してニッケル−セファロースカラムにそのタンパク質分子を特異的に結合さ
せるのに十分な数のヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端において伸長
された、本発明の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を包含す
るタンパク質分子である。
方法であり: (1)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発
現させ、ここで、そのソーティングシグナルが:(a)LPX3X4Gのモチー
フ;(b)そのモチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実
質的疎水性領域;ならびに(c)その実質的疎水性領域のカルボキシル側の少な
くとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、その2つの陽電荷残基の内、少
なくとも1つはアルギニンであり、その2つの陽電荷残基はそのモチーフから3
1−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつ
X4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択される; (2)(i)発現ポリペプチド;(ii)本発明の実質的に純粋なソーターゼ−
トランスアミダーゼ;および(iii)ソーターゼ−トランスアミダーゼが結合
し得るポリペプチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する
反応混合物を形成し;さらに (3)ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリペプチドを切断
しかつその切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカンに共有架橋結
合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素に触媒作用を及ぼさせて、
グラム陽性菌の表面上にそのポリペプチドを提示させる: 各工程を含む。
ラタンパク質を作成するために、キメラタンパク質をコードする核酸断片をグラ
ム陽性菌中にクローニングし; (2)カルボキシル末端ソーティングシグナルを包含するキメラタンパク質を作
成するために、クローン化キメラタンパク質を発現するように、前記核酸断片が
その中にクローン化された細菌を増殖させ;さらに (3)そのポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁にポリペプチドを共有結合させる: 各工程を含む。
チドであって、ここで、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4 はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され、そのポリペプチ
ドはリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に提示される。
ペプチドで動物を免疫にしてその提示されたポリペプチドに対する免疫反応を誘
起させ、あるいは、共有結合複合体で免疫にして、その抗原またはハプテンに対
する免疫反応を誘起させる。
る方法であって: (1)上記のようにカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するキメラタ
ンパク質としてクローン化ポリペプチドを発現させ; (2)(i)発現キメラタンパク質;(ii)本発明の実質的に純粋なソーター
ゼ−トランスアミダーゼ酵素;および(iii)ソーティングシグナルを介して
ソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチドグリ
カンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し; (3)そのポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁にポリペプチドを共有結合させ;さらに (4)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、標識
特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニングす
る: 各工程を含む。
は治療する方法であって: (1)上記のカルボキシル末端ソーティングシグナルを包含するタンパク質に対
して、抗生物質または検出試薬を結合させて結合物を作成し;さらに (2)感染症を治療または診断するために、細菌の細胞壁にその結合体を局在化
および共有架橋結合させるように、グラム陽性菌に感染した生物にその結合物を
導入する: 各工程を含む。
ン、バンコマイシン、ゲンタマイシン、ストレプトマイシン、セファロスポリン
、アミカシン、カナマイシン、ネオマイシン、パロモマイシン、トブロマイシン
、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、リファンシピン、クロラムフェニコ
ール、ノルフロキサシン、あるいはそれら抗生物質の誘導体である。
末端ソーティングシグナルを包含するタンパク質に共有結合した抗生物質または
検出試薬を包含する結合体である。本発明の更に別の態様において、組成物は、
薬剤的に許容される担体と共にその結合体を含有する。
チノマイセス・ナエスルンディ(配列番号5)、エンテロコッカス・ファエカリ
ス(配列番号6)、ストレプトコッカス・ミュータンス(配列番号7)、枯草菌
(配列番号8)、または肺炎連鎖球菌の推定相同タンパク質の少なくとも1つの
アミノ酸配列と、最良の整列で、約50%以上一致し、かつソーターゼ−トラン
スアミダーゼ活性を有する、実質的に純粋なタンパク質である。好ましくは、そ
の一致は、最良の整列で、約60%以上であり、更に好ましくは、その一致は、
最良の整列で、約70%以上である。
面を参照することによって、より理解されるであろう。
る。
前駆体および成熟タンパク質のSDS−PAGEゲルを表す。SM317および
SM329は、野生型ブドウ球菌(WT)と比較してP2を蓄積する2つのts
(温度感受性)突然変異体である。
317、SM329および野生型ブドウ球菌での、免疫沈降させた[35S]S
EB−SPA490-52 P1前駆体、P2前駆体および成熟タンパク質のSDS−
PAGEゲルを表す。
で増殖させたブドウ球菌株OS2(WT)、SM317およびSM329を表す
。
する。
分光分析プロフィール(MALDI−MS)を表す。
anolysin)−遊離アンカーペプチドの質量分光分析プロフィール(MALDI−
MS)を表す。
L1834(pC194−mcs中にクローン化されたsrtA遺伝子を包含す
るプラスミド)でトランスフェクトしたまたはトランスフェクトしていないSM
317、SM329および野生型ブドウ球菌での、免疫沈降させた[35S]S
EB−SPA490-52 P1前駆体、P2前駆体および成熟タンパク質のSDS−
PAGEゲルを表す。
1897)の何れかのDNAで形質転換させたSM317での、免疫沈降させた
[35S]SEB−SPA490-52 P1前駆体、P2前駆体および成熟タンパク
質のSDS−PAGEゲルを表す。
色ブドウ球菌OS2(野生型)、SM317およびSM329での、免疫沈降さ
せた[35S]SEB−SPA490-52 P1前駆体、P2前駆体および成熟タン
パク質のSDS−PAGEゲルを表す。
A遺伝子のコード配列(配列番号2)のDNA断片のサイズおよび位置を表す。
[35S]メチオニンで標識することによって、変異SM317のプラスミド形
質転換体におけるP2前駆体の濃度を測定し、割合(%)で示す。
パク質の推定一次構造(配列番号3)を表す。NH2末端疎水的膜アンカー配列
に囲みをしている。LPXTGモチーフにある細胞壁ソーティングシグナルの切
断のための活性部位であると予測されている単一のシステインに陰影をつけてい
る。
ベース検索によって同定された相同配列の一次構造と比較した配列の整列を表す
。単一のシステイン残基ならびにその周囲の配列が保存されていることに注意す
べきである。
ル)ペプチド、ならびにそのCOOH末端に融合した、LPXTGモチーフ、疎
水性領域(ブラックボックス)および陽電荷端部(囲んでいる+)から成る細胞
壁ソーティングシグナルを包含する、Seb−Spa490-524の構造を表す。
識メチオニン(チェイス)の添加によって全ての更なる取り込みを停止させるパ
ルスチェイス実験のSDS−PAGEゲル分析を表す。P1前駆体、P2前駆体
および成熟Seb−Spa490-524を評価した。
リン10μg/ml;3,◆:モエノマイシン(moenomycin)10μg/ml;■
:バンコマイシン10μg/ml)、ブドウ球菌増殖の増殖曲線を表す。
ソーティングの速度を測定した曲線を表す。
チーフ、疎水性領域(陰影で囲む)および陽電荷領域(囲んだRRREL)から
成るプロテインAのソーティングシグナルを包含する、Seb−Cws−Bla
Zの構造を表す。そのソーティングシグナルは、SebのCOOH末端および成
熟BlaZのNH2末端に融合している。LPXTGでの切断は、NH2末端細
胞壁固着表面タンパク質(Seb)および細菌細胞質中に位置するCOOH末端
BlaZ領域の2つの断片をもたらす。
ドウ球菌OS2(pSeb−CwsDLPXTG−BlaZ)細胞壁ソーティン
グのSDS-PAGEゲル分析を表す。矢印はプロトプラスト中において観察さ
れるが完全細胞中においては観察されないSeb種を示す。
反応のモデルを表す。
は不在下における、細胞壁への表面タンパク質固着のパルスチェイス分析のSD
S-PAGEゲル分析を表す。
の何れかに、培養黄色ブドウ球菌OS2にヒドロキシルアミンを添加することに
よる表面からのタンパク質の遊離の存在下または不在下における、細胞壁への表
面タンパク質固着のパルスチェイス分析のSDS-PAGEゲル分析を表す。
ンの量を増加させると、遊離される表面タンパク質の量が増加することを示唆す
る棒グラフを表す。
けするのに用いられたクーマシー染色したSDS−PAGEゲルを表す。
胞から遊離したCOOH末端アンカーペプチドのrpHPLCクロマトグラムを
表す。
共に、ブドウ球菌抽出物をインキュベートすることの効果を表す棒グラフである
;ペプチド切断は蛍光の増強として示される。0.2M NH2OHの添加によ
ってペプチド切断が増加したが、一方、公知のソーターゼ阻害剤であるメタンチ
オスルホネート(MTSET)の添加によってペプチド切断が阻害された。
で置換されている、SrtADNを発現している大腸菌XL−1 Blue(p
HTT5)のSDS−PAGEゲル分析を表す。レーン1は非誘導培養液を含み
;レーン2は1mM IPTG誘導培養液を含み;レーン3はフレンチプレス抽
出物を含み;レーン4は遠心したフレンチプレス抽出物の上清を含み;レーン5
はフレンチプレス抽出物の沈殿物を含み;レーン6はNi−NTA上でのアフィ
ニティークロマトグラフィーの還流液を含み;レーン7はカラム洗浄液を含み;
レーン8−10は、0.5Mイミダゾールで溶出した1ml画分を含む。
、精製SrtADNをインキュベートすることの効果を表す棒グラフであり、切
断は蛍光の増強としてモニターされた。メタンチオスルホネート(MTSET)
または有機水銀(pHMB)の添加によって反応が阻害されたが、一方0.2M
NH2OHの添加によって反応が加速された。10mM DTTとのインキュベ
ーションによって、MTSET処理SrtADNでの阻害を回復することができ
た。
。
方を含み、さらに特定されない限り二本鎖と一本鎖の両方の核酸を含む。また、
例えばDNA−RNAハイブリッド等のハイブリッドも含まれる。詳細には、D
NAへの言及は、DNAにおけるチミンをRNAにおけるウラシルで置換するこ
とを除いて等価な塩基配列、あるいはチミンをウラシルで置換することを除いて
相補的である塩基配列(相補性はワトソン−クリック塩基対規則に基づいて特定
される)のいずれかを有するRNAを含む。核酸配列への言及は、その修飾が、
その核酸による例えばタンパク質のようなリガンドの結合またはワトソン−クリ
ック塩基対合のいずれも顕著には妨害しない限り、修飾塩基をも含んでいて差し
支えない。
イブリダイゼーションの面において最良の整列でハイブリダイズした場合に、対
にならない全ての塩基を含む。言い換えると、「不一致」の用語は、2つの配列
または配列断片中に同じ数の塩基が存在するがそれら配列のいくつかの塩基がワ
トソン−クリック対を形成しない状況のみならず、一般的に「インデルス(indel
s)」と称される挿入または欠失のために2つの配列中に異なる数の塩基が存在す
る状況も含む。後者の状況の場合、長い方の配列中の特定塩基が対にならずかつ
そのハイブリッドからはみ出て輪になるであろう。
面における最善の整列で2つのアミノ酸配列を比較した場合に、対となるすべて
のアミノ酸を含む。アミノ酸「配列同一性」割合(%)は、最善の整列でアミノ
酸配列を照合させた場合に対となる同一アミノ酸のみを含む。アミノ酸「配列類
似性」割合(%)は、最善の整列でアミノ酸配列を照合させた場合に、類似アミ
ノ酸および同一アミノ酸の両方を含む。類似アミノ酸は、類似の物理的および/
または化学的特性を共有するアミノ酸である。以下に、類似すると考えられるア
ミノ酸、あるいは、それらアミノ酸が類似の物理的および/または化学的特性を
共有するため、ある配列におけるそれらアミノ酸の相互的置換が分子の構造また
は機能を破壊しないことが多いようなお互いに保存的であるアミノ酸の一覧を示
す。詳細には、保存的アミノ酸置換は、以下の何れかであって差し支えない:(
1)ロイシンまたはバリンに対してイソロイシン、イソロイシンに対してロイシ
ン、ならびにロイシンまたはイソロイシンに対してバリンの何れか;(2)グル
タミン酸に対してアスパラギン酸、およびアスパラギン酸に対してグルタミン酸
;(3)アスパラギンに対してグルタミン、およびグルタミンに対してアスパラ
ギン;(4)トレオニンに対してセリン、およびセリンに対してトレオニン。
る。アラニンとバリン(V)の場合と同様、例えば、グリシン(G)とアラニン
(A)は置換可能な場合が多い。相対的に疎水性であるメチオニン(M)は、ロ
イシンおよびイソロイシンと置換可能な場合が多く、さらにバリンと置換可能な
場合がある。リジン(K)とアルギニン(R)は、アミノ酸残基の重要な特性が
電荷であり、それら2つのアミノ酸残基のpK値またはそれらの異なるサイズが
重要では無いような配置において、置換可能な場合が多い。更に別の変化が、特
定の環境において「保存的である」と考えられる。例えば、タンパク質表面上の
アミノ酸が、別のタンパク質サブユニット等の別の分子との水素結合または塩架
橋相互作用、あるいはそのタンパク質によるリガンド結合に関与しない場合、リ
ジンまたはアルギニン等の陽電荷アミノ酸で、グルタミン酸およびアルパラギン
酸等の負電荷アミノ酸を置換して差し支えなく、あるいはその逆であって差し支
えない。アルギニンまたはリジンよりも弱塩基性でありかつ中性pHで部分的に
荷電しているヒスチジン(H)は、前記のより強い塩基性アミノ酸で置換して差
し支えない場合がある。さらには、アミドであるグルタミン(Q)およびアスパ
ラギン(N)をそれらのカルボン酸相同物であるグルタミン酸およびアスパラギ
ン酸で置換して差し支えない場合がある。
無傷の抗体分子および抗体断片(Fab、F(ab’)、FvおよびF(ab’)2
等)の両方、ならびに、インビトロでのサブユニットの再結合によって組み立て
られたハイブリッド抗体等の化学的に修飾した無傷抗体分子および抗体断片を含
む。また、一般的にsFvと称される単鎖抗体分子、および、本来的にヒト抗体
配列由来である定常領域で、本来的非ヒト定常領域のいくつかまたは全てを置き
換えたヒト化抗体も含まれる。特定されない限り、ポリクロナール抗体とモノク
ロナール抗体の両方が含まれる。さらに、修飾抗体、あるいは抗体の結合力を妨
害または変化させない標識または他の分子に結合させた抗体も含まれる。
スアミダーゼ酵素を同定および精製した。その酵素の特性は、その酵素を抗菌性
のための論理的標的とする。また、その酵素は、グラム陽性菌のペプチドグリカ
ンへのタンパク質の共有架橋結合に触媒作用を及ぼす。
ンスアミダーゼ酵素である。この中で用いられている「実質的に純粋な」の用語
は、粗抽出物、溶解物、あるいはタンパク質が除去されておらずかつ細胞中にお
いてソーターゼ−トランスアミダーゼと関連して認められるタンパク質から実質
的に単離されていないような他の状況の中に存在するソーターゼ−トランスアミ
ダーゼ活性よりも10倍以上高い特異的活性を有することを意味する。
グシグナルを有するタンパク質のカルボキシル末端をグラム陽性菌のペプチドグ
リカンに共有架橋結合させる反応に触媒作用を及ぼす。ソーティングシグナルは
:(1)LPX3X4Gのモチーフ;(2)そのモチーフのカルボキシル側の少
なくとも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)その実質的疎
水性領域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する荷電末端領域
:を有し:その2つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、そ
の2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は2
0の天然Lアミノ酸の何れかであって差し支えない。X4はアラニン、セリンお
よびトレオニンであって差し支えない。好ましくは、X4はトレオニンである。
られている。詳細には、本酵素は、マイコバクテリウム、ノカルジア、アクチノ
マイセス、ブドウ球菌、連鎖球菌、リステリア菌、エンテロコッカス、バシラス
および肺炎球菌中に存在する。特に、その酵素は以下の種:黄色ブドウ球菌、ス
トレプトコッカス・ソブリヌス、エンテロコッカス・ファエカリス、ストレプト
コッカス・ピオゲネス、枯草菌、ストレプトコッカス・ニューモニエおよびリス
テリア・モノサイトゲネス:に存在する。
色ブドウ球菌のsrtA遺伝子の産物である。
然変異体である実質的に純粋なタンパク質分子も本発明の範囲内に含まれる。詳
細には、保存アミノ酸置換は以下の何れかであって差し支えない:(1)ロイシ
ンまたはバリンに対してイソロイシン、イソロイシンに対してロイシン、および
ロイシンまたはイソロイシンに対してバリンの何れか;(2)グルタミン酸に対
してアスパラギン酸、およびアスパラギン酸に対してグルタミン酸;(3)アス
パラギンに対してグルタミン、およびグルタミンに対してアスパラギン;(4)
トレオニンに対してセリン、およびセリンに対してトレオニン。
る。アラニンとバリン(V)の場合と同様、例えば、グリシン(G)とアラニン
(A)は置換可能な場合が多い。相対的に疎水性であるメチオニン(M)は、ロ
イシンおよびイソロイシンと置換可能な場合が多く、さらにバリンと置換可能な
場合がある。リジン(K)とアルギニン(R)は、アミノ酸残基の重要な特性が
電荷であり、それら2つのアミノ酸残基のpK値またはそれらの異なるサイズが
重要では無いような配置において、置換可能な場合が多い。更に別の変化が、特
定の環境において「保存的である」と考えられる。例えば、タンパク質表面上の
アミノ酸が、別のタンパク質サブユニット等の別の分子との水素結合または塩架
橋相互作用、あるいはそのタンパク質によるリガンド結合に関与しない場合、リ
ジンまたはアルギニン等の陽電荷アミノ酸で、グルタミン酸およびアルパラギン
酸等の負電荷アミノ酸を置換して差し支えなく、あるいはその逆であって差し支
えない。アルギニンまたはリジンよりも弱塩基性でありかつ中性pHで部分的に
荷電しているヒスチジン(H)は、前記のより強い塩基性アミノ酸で置換して差
し支えない場合がある。さらには、アミドであるグルタミン(Q)およびアスパ
ラギン(N)をそれらのカルボン酸相同物であるグルタミン酸およびアスパラギ
ン酸で置換して差し支えない場合がある。
番号3)は、他のグラム陽性菌由来の酵素の配列とかなり相同性を有する。スト
レプトコッカス・ピオゲネスのオープンリーディングフレーム(配列番号4)の
完全に配列決定された領域に亘り、最善の整列で、約31%の配列同一性(約4
4%の配列類似性)がある。アクチノマイセス・ナエスルンディのオープンリー
ディングフレーム(配列番号5)の完全に配列決定された領域に亘り、最善の整
列で、約28%の配列同一性(約44%の配列類似性)がある。ストレプトコッ
カス・ミュータンスのオープンリーディングフレーム(配列番号7)の完全に配
列決定された領域に亘り、最善の整列で、約27%の配列同一性(約47%の配
列類似性)がある。エンテロコッカス・ファエカリスのオープンリーディングフ
レーム(配列番号6)の完全に配列決定された領域に亘り、最善の整列で、約2
5%の配列同一性(約45%の配列類似性)がある。ストレプトコッカス・ミュ
ータンスのオープンリーディングフレーム(配列番号7)と比較して、枯草菌の
オープンリーディングフレーム(配列番号8)の完全に配列決定された領域に亘
り、最善の整列で、約23%の配列同一性および約38%の配列類似性があり、
枯草菌とストレプトコッカス・ピオゲネスのオープンリーディングフレームとの
間での配列同一性および配列類似性の割合はそれよりも低いものである。それら
一致を図7に示す。
ストレプトコッカス・ニューモニエ由来のsrtAと称されるタンパク質(配列
番号34)との間において、完全配列に亘り、最善の整列で、約32%の配列同
一性および約47%の配列類似性がある。srtAタンパク質の配列は以下の通
りである:
トレプトコッカス・ニューモニエ由来のsrtBと称されるタンパク質(配列番
号35)との間において、完全配列に亘り、最善の整列で、約30%の配列同一
性および約46%の配列類似性がある。srtBタンパク質の配列は以下の通り
である:
トレプトコッカス・ニューモニエ由来のsrtCと称されるタンパク質(配列番
号36)との間において、完全配列に亘り、最善の整列で、約29%の配列同一
性および約43%の配列類似性がある。srtCタンパク質の配列は以下の通り
である:
チノマイセス・ナエスルンディ、ストレプトコッカス・ミュータンス、エンテロ
コッカス・ファエカリスまたは枯草菌のオープンリーディングフレームと、最善
の整列で、18%以上の配列同一性、好ましくは20%以上の配列同一性、最も
好ましくは30以上の配列同一性を有し、かつソーターゼ−トランスアミダーゼ
活性を有する実質的に純粋なタンパク質分子である。さらには、本発明の別の態
様は、図7のストレプトコッカス・ピオゲネス、アクチノマイセス・ナエスルン
ディ、ストレプトコッカス・ミュータンス、エンテロコッカス・ファエカリスま
たは枯草菌のオープンリーディングフレームと、最善の整列で、30%以上の配
列類似性、好ましくは40%以上の配列類似性、最も好ましくは50%以上の配
列類似性を有し、かつソーターゼ−トランスアミダーゼ活性を有する実質的に純
粋なタンパク質分子である。
酵素はまず、LPX3X4Gモチーフ内で、ソーティングシグナルを有するポリ
ペプチドを切断する。切断は、残基X4(通常トレオニンであり;上記のように
セリンまたはアラニン残基であっても差し支えない)の後で生じる。その残基は
、ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素と共有結合中間体を形成する。次の工程
は、局在化すべきタンパク質の切断されたカルボキシル末端を、ペプチドグリカ
ン前駆体内のペンタグリシン架橋の-NH2に転移させるアミノ基転移反応であ
る。次に、ウンデカプレニルリン酸塩の遊離と共に、トランスグリコシラーゼ反
応によって、細胞壁中にペプチドグリカン前駆体を組み込ませる。非置換細胞壁
テトラペプチドのε−アミノ側鎖に拘束された細胞壁中のペンタグリシン架橋に
対して、成熟固着ポリペプチド鎖を結合させる。カルボキシペプチダーゼは、ペ
ンタペプチド構造のD−Ala−D−Ala結合を切断して、ブドウ球菌細胞壁
中に最終産物の分枝アンカーペプチドをもたらすことができる。ソーティングシ
グナルは:(1)LPX3X4Gのモチーフ;(2)そのモチーフのカルボキシ
ル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)荷電
末端領域:を有する。
えない。X4はトレオニン、セリンまたはアラニンであって差し支えない。好ま
しくは、X4はトレオニンである(O. Schneewingd et al., 12: 4803-4811(1993
))。
の荷電残基および極性側鎖を有する残基を包含する。本明細書のために、それら
残基は以下のものを含む:荷電残基として、アスパラギン酸、グルタミン酸、リ
ジンおよびアルギニン;極性であるが非荷電の残基として、セリン、トレオニン
、グルタミンおよびアスパラギン。好ましくは、その配列は、3以下の荷電残基
を包含する。
グナルに適した例示的配列として、限定はされないが、以下のものが挙げられる
:(1)黄色ブドウ球菌由来のブドウ球菌プロテイナーゼ(SPA)ソーティン
グシグナルの疎水性領域、E-E-N-P-F-I-G-T-T-V-F-G-G-L-S-L-
A-L-G-A-A-L-L-A-G(配列番号9);(2)黄色ブドウ球菌のSNBP
シグナル、G-E-E-S-T-N-K-G-M-L-F-G-G-L-F-S-I-L-G-L-A
-L-L(配列番号10);(3)ストレプトコッカス・ソブリヌスのSPAAシ
グナル、D-S-S-N-A-Y-L-P-L-L-G-L-V-S-L-T-A-G-F-S-L-
L-G-L(配列番号11);(4)エンテロコッカス・ファエカリスのPRGB
シグナル、E-K-Q-N-V-L-L-T-V-V-G-S-L-A-A-M-L-G-L-A-G
-L-G-F(配列番号12);(5)ストレプトコッカス・ピオゲネスのTEE
シグナル、S-I-G-T-Y-L-F-K-I-G-S-A-A-M-I-G-A-I-G-I-Y
-I-V(配列番号13);(6)リステリア・モノサイトゲネスのINLAシグ
ナル、D-S-D-N-A-L-Y-L-L-L-G-L-L-A-V-G-T-A-M-A-L-T
(配列番号14)。他の疎水性領域もソーティングシグナルの一部として用いる
ことができる。
の少なくとも2つの正電荷残基を有する荷電末端領域である。その2つの正電荷
残基の内、少なくとも1つはアルギニンである。また、その荷電末端領域は、例
えばリジン等の他の荷電アミノ酸を包含していて差し支えない。好ましくは、そ
の荷電末端領域は、2つ以上のアルギニン残基を包含する。その2つの正電荷残
基は、前記モチーフから31−33残基に位置する。好ましくは、その2つのア
ルギニン残基は、連続しているか、あるいは1つの介在アミノ酸によって分けら
れている。好ましくは、その荷電末端は、5以上のアミノ酸の長さであるが、4
アミノ酸の長さでも可能である。用いることができる荷電末端は以下の通りであ
る:(1)黄色ブドウ球菌のSPAシグナル由来のR-R-R-E-L(配列番号1
5);(2)黄色ブドウ球菌のSNBPシグナル由来のR-R-N-K-K-N-H-
K-A(配列番号16);(3)ストレプトコッカス・ソブリヌスのSPAAシ
グナル由来のR-R-K-Q-D(配列番号17);(4)エンテロコッカス・ファ
エカリスのPRGBシグナル由来のK-R-R-K-E-T-K(配列番号18);(
5)ストレプトコッカス・ピオゲネスのTEEシグナル由来のK-R-R-K-A(
配列番号19);(6)アクチノマイセス・ビスコーサスのFIMソーティング
シグナル由来のK-R-R-H-V-A-K-H(配列番号20);(7)ストレプト
コッカス・アグラクチエのBACソーティングシグナル由来のK-R-R-K-S(
配列番号21);(8)ストレプトコッカス・ピオゲネスのEMMシグナル由来
のK-R-K-E-E-N(配列番号22)。
の配列もソーティングシグナルの荷電末端部分として用いることができる。それ
ら配列として、R-R-R-E-S(配列番号23)、R-R-R-S-L(配列番号2
4)、R-R-S-E-L(配列番号25)、R-S-R-E-L(配列番号26)およ
びS-R-R-E-L(配列番号27)が挙げられる。1つ以上のセリン残基を塩基
性アミノ酸のアルギニンで置換することによって、それ自体不活性であるポリセ
リン末端から、ソーティングシグナルの一部として用い得る他の荷電末端を導き
出すことができる。そのようなものとして、R-R-S-S-S(配列番号28)、
R-S-R-S-S(配列番号29)およびS-R-R-S-S(配列番号30)が挙げ
られる。他のソーティングシグナルも用いることができる。
tA遺伝子を単離した。単離方法は以下の実施例に詳細に記載されている;概し
て、その方法は:(1)例えばDNA修飾試薬であるN-メチル-N-ニトロ-N-
ニトロソグアニジン等を用いた化学的突然変異誘発によって、温度感受性突然変
異体を作成し;(2)温度感受性突然変異体をスクリーニングし;(3)ブドウ
球菌プロテインA(SPA)の細胞壁ソーティングシグナルに融合させたブドウ
球菌エンドトキシンB(SEB)を包含する構成物を用いて、アミノ末端シグナ
ルペプチドの切断によって形成された前駆体分子を蓄積するがその後カルボキシ
ル末端ソーティングシグナルの切断による処理を受けない突然変異体を見つける
ことによって、タンパク質ソーティングにおける遮断について温度感受性突然変
異体をスクリーニングし;(4)黄色ブドウ球菌染色体ライブラリーを作成し、
さらにP2前駆体の異常な蓄積につながるソーティング欠損の相補性検定を行い
;ならびに(5)黄色ブドウ球菌相補性決定基を配列決定しさらに特徴付けする
:各工程を含む。
ード配列を得た。その配列は以下の通りである:
酵素をコードする核酸配列は、本発明の範囲内に含まれる。コードされる酵素は
、約23,539ダルトンの分子量を有し、かつ上記のソーティングシグナルを
有するタンパク質のカルボキシル末端をグラム陽性菌のペプチドグリカンに共有
架橋結合させる反応に触媒作用を及ぼす。その核酸配列は、配列番号2の配列ま
たは配列番号2の配列に相補的である配列を包含する。
及ぼすグラム陽性菌由来の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素
をコードする核酸配列であって:(1)配列番号2の配列;(2)配列番号2の
配列に相補的である配列;あるいは(3)約15%以下の不一致で配列番号2の
配列に相補的である配列:の少なくとも1つとストリンジェントな条件下におい
てハイブリダイズする核酸配列も本発明の範囲内に含まれる。好ましくは、不一
致の割合は約5%以下であり、最も好ましくはその不一致は約2%以下である。
連する上記の交差結合反応に触媒作用を及ぼすグラム陽性菌由来の実質的に純粋
なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素をコードする核酸配列であって、その酵
素が:
列であって、その保存的アミノ酸置換が以下の:(1)イソロイシン、ロイシン
およびバリン間での任意の置換;(2)アスパラギン酸とグルタミン酸間での置
換;(3)グルタミンとアスパラギン間での置換;および(4)セリンとトレオ
ニン間での置換:の何れかである配列:より成る群から選択されたアミノ酸配列
を包含するような核酸配列も本発明の範囲内に含まれる。標準遺伝暗号を用いて
選択的核酸配列を特定することができ;その配列における各アミノ酸についてそ
の選択的コドンを容易に特定することができる。
DNAの逆転写、DNAポリメラーゼおよびリガーゼの使用、ならびに他の技術
等の当業界で周知の技術によって、本発明の核酸配列を構築することができる。
アミノ酸配列が分かっている場合は、その遺伝暗号に基づいて対応する核酸配列
を構築することができる。
の制御配列に作動可能に結合した本発明の核酸配列を包含するベクターである。
そのような制御配列は当業界で周知であり、オペレーター、プロモーター、エン
ハンサー、プロモーター−近接要素、および複製起点等が挙げられる。クローニ
ング、連結反応、ギャップ−フィリング、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法の
使用、固相オリゴヌクレオチド合成、ならびに他の技術等のベクター構築の技術
は、当業界で全て周知であり、更にここで説明する必要は無い。
る。用いることができる宿主細胞は、例えば黄色ブドウ球菌等のグラム陽性菌で
ある。
細胞、特に黄色ブドウ球菌に適切な標準技術を用いて成される。そのような技術
は、例えば、R.P.Novick. “Genetic Systems in Staphylococci,” Meth. Eenz ymol. 204: 587-636 (1991)、ならびにO.Schneewind et al., “Sorting of Pro
tein A to the Staphylococcal Cell Wall,” Cell 70: 267-281 (1992)に記載
されている。
グラム陽性菌によって生じる医学上関連した感染症に対する新しいクラスの抗生
物質のための潜在的な標的を与える。それは抗菌性の新規な部位であるため、そ
れら抗生物質は、細菌による耐性が発達する可能性が無いという利点を有する。
一般的にアルキルメタンチオスルホネートに類似の構造を有する化合物等の、切
断部位を模倣する構造を有する化合物が挙げられる。本発明のソーターゼ−トラ
ンスアミダーゼはシステインプロテアーゼであると考えられている。本発明にお
けるソーターゼ−トランスアミダーゼの活性を阻害し得る他の抗生物質は、β−
ラクタム骨格におけるシステイン修飾に特異的である阻害剤を含む。それら阻害
剤は、必ずしも必要ではないが、システインスルヒドリルと共に混合ジスルフィ
ドを形成する活性部分を有する。それら活性部分は、例えば、メタンチオスルホ
ネートエチルアンモニウム、メタンチオスルホネートエチルトリメチルアンモニ
ウム、またはメタンチオスルホネートエチルスルホネート等のメタンチオスルホ
ネートの誘導体であって差し支えない(J.A.Javitch et al., “Mapping the Bin
ding Site Crevice of the Dopamine D2 Receptor by the Substituted-Cystein
Accessibility Method,” Neuron, 14: 825-831 (1995); M.H. Akabas&A.Karl
in, “Identification of Acetylcholine Receptor Channel-Lining Residues i
n the M1 Segment of the α-Subunit,” Biochemistry 34: 12496-12500 (1995
))。例えばメチルメタンチオスルホネート等のアルカンチオスルホネート、また
はアルコキシカルボニルアルキルジスルフィド等の類似の試薬についても記載さ
れている(D.J.Smith et al., “Simple Alkanethiol Groups for Temporary Blo
cking of Sulfhydryl Grous of Enzymes,” Biochemistry 14: 766-771 (1975);
W.N.Valentine&D.E.Paglia, “Effect of Chemical Modification of Sulfhyd
ryl Groups of Human Erythrocyte Enzymes,” Am.J.Hematol. 11: 111-124(198
1))。他の有用な阻害剤として:2-トリフルオロアセチルアミノベンゼンフッ化
スルホニルの誘導体(J.C.Powers, “Proteolytic Enzymes and Their Active-Si
te-Specific Inhibitors: Role in the Treatment of Disease,” in Modificat ion of Proteins) ;βラクタム骨格における、ペプチドアルデヒドおよびニトリ
ル(E.Dufour et al., “Peptide Aldehydes and Nitriles as Transition State
Analog Inhibitors of Cysteine Proteases,” Biochemistry 34: 9136-9143(1
995); J.O.Westerik&R.Wolfenden, “Aldehydes as Inhibitors of Papain,” J.Biol.Chem 247: 8195-8197 (1972));ペプチジルジアゾメチルケトン(L.Bj■c
k et al., “Bacterial Growth Blocked by a Synthetic Peptide Based on the
Structure of a Human Proteinase Inhibitor,” Nature 337: 385-386(1989))
;ペプチジルホスホナミデート(P.A.Bartlett&C.K.Marlowe, “Phosphonamidat
es as Transition-State Analogue Inhibitors of Thermolysin,” Biochemistr y 22: 4618-4624(1983));例えばm-カルボキシフェニルフェニルアセトアミド
メチルホスホネートの誘導体または類似物等のリン酸モノエステル(R.F.Pratt,
“Inhibition of a Class C β-Lactamase by a Specific Phosphonate Monoest
er,” Science 246: 917-919 (1989));マレイミド、ならびに例えばo-フェニ
レンビスマレイミド、p-フェニレンビスマレイミド、m-フェニレンビスマレイ
ミド、2,3-ナフタレンビスマレイミド、1,5-ナフタレンビスマレイミドおよ
びアゾフェニルビスマレイミド等の二官能マレイミドのような誘導体等のマレイ
ミドの誘導体、ならびに単官能マレイミドおよびその誘導体(J.V.Moroney et al
., “The Distance Between Thiol Groups in the γSubunit of Coupling Fact
or 1 Influences the Proton Permeability of Thylakoid Membranes,” J.Bioe nerget. Biomembr. 14:347-359 (1982));ペプチジルハロメチルケトン(クロロ
メチルまたはフルオロメチルケトン);ペプチジルスルホニウム塩;ペプチジル
アシロキシメチルケトン;例えばE-64(N-[N-(L-トランス-カルボキシオ
キシラン-2-カルボニル)-L-ロイシルアグマチン]、E-64c(アグマチン部
分がイソアミルアミン基で置換されているE-64の誘導体)、E-64cエチル
エステル、Ep-459(アグマチン部分が1,4-ジアミノプロピル基で置換さ
れているE-64の類似物);Ep-479(アグマチン部分が1,7-ジヘプチル
アミノ基で置換されているE-64の類似物)、Ep-460(末端アミノ基がZ
(ベンジルオキシカルボニル)基で置換されているEp-459の誘導体)、E
p-174(その分子がロイシン部分からのフリーのカルボキシル残基を有する
ように、アグマチン部分が除去されているE-64の誘導体)、Ep-475(ア
グマチン部分がNH2-(CH2)2-CH-(CH3)2基で置換されているE-64の類
似物)、またはEp-420(ヒドロキシル基がベンゾイル化されてエステルを
形成し、さらにロイシルアグマチン部分がイソロイシル-O-メチルチロシンで置
換されているE-64の誘導体)等のエポキシドの誘導体および類似物;あるい
はペプチジル-O-アシルヒドロキサメート(E.Shaw, “Cysteinyl Proteases and
Their Selective Inavtivation), pp 271-347):が挙げられる。他の阻害剤は
当業界で公知である。
をスクリーニングする方法である。本方法は、ソーティング工程を破壊しそれに
よってグラム陽性菌に対する潜在的抗菌性を有する化合物をスクリーニングする
方法を提供することから、本発明の重要な態様である。
提供し;(2)スクリーニングすべき化合物の存在下および不在下において、ソ
ーターゼ−トランスアミダーゼの測定法を実施し;さらに(3)化合物の存在下
および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素の活性を比較する:
各工程を含む。
ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素の調製物であるが、例えば以下に記載の部
分的に精製された粒子状調製物のような純度の低い調製物であっても差し支えな
い。
合させたブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)遺伝子を有する構成物のよう
な適切な基質の切断によって酵素活性を測定することができる。ドデシル硫酸ナ
トリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動または他の方法によって、その産物
の分子量をモニターすることによってその切断を特定することができる。
りである: Zubay(G.Zubay, J.Mol. Biol. 4: 347-356 (1962))の技術の改変によって、黄
色ブドウ球菌からブドウ球菌可溶性RNA(sRNA)を調製する。黄色ブドウ
球菌を1晩培養したものをTBSで1:10に希釈し、さらに37℃で3時間イ
ンキュベートする。6000rpmで15分間遠心することによって細胞を回収
する。
0.01M酢酸マグネシウム含有)を用いてペレットを懸濁させる。ガラスビー
ズビーターによって、5分間隔で、45分間、細胞ペレットを攪拌する。懸濁液
を2500rpmで5分間、2回遠心して、ガラスビーズを除去し、次にその懸
濁液に0.5mlのフェノールを添加する。4℃で90分間懸濁液を激しく攪拌
し、その後18,000xgで15分間遠心する。0.1容量の20%酢酸カリ
ウムおよび2容量のエタノールを添加して最上層中の核酸を沈殿させ、その後4
℃で36時間以上保存する。5,000xgで5分間遠心することによって沈殿
を得る。その沈殿物に冷却NaCl(1ml)を添加し、さらに4℃で1時間攪拌
する。その懸濁液を15,000xgで30分間遠心する。沈殿物を0.5ml
の冷却1M NaClで洗浄する。上清を合わせ、さらに2容量のエタノールを
添加してtRNAを沈殿させる。0.1mlの0.2Mグリシン溶液(pH10
.3)に沈殿物を懸濁させ、さらに37℃で3時間インキュベートする。次にそ
の懸濁液を0.4M NaClとなるようにし、2容量のエタノールの添加によ
ってRNAを沈殿させる。沈殿物を0.7mlの0.3M酢酸ナトリウム溶液(
pH7.0)に溶解させる。攪拌しながら、0.5容量のイソプロピルアルコー
ルをゆっくり添加する。8,000xgで5分間遠心することによって沈殿物を
除去する。その沈殿物を0.35mlの0.3M酢酸ナトリウム溶液(pH7.
0)に再溶解させる。上記の同じやり方で、0.5容量のイソプロピルアルコー
ルを添加する。遠心によって再び沈殿物を除去する。2回の遠心からの上清を合
わせたものをさらに0.37mlのイソプロピルアルコールで処理する。得られ
た沈殿物を75μlの水に溶解させ、さらに4℃で1晩、水で透析する。そのs
RNAをソーターゼ−トランスアミダーゼ測定法で用いる。
ターゼ−トランスアミダーゼ酵素を調製する。黄色ブドウ球菌OS2を1晩培養
したものをTBSで1:50に希釈し、さらに37℃で3時間インキュベートす
る。6000rpmで15分間遠心することによって細胞を回収し、さらに氷冷
水で2回洗浄する。0.05M Tris-HCl緩衝液(pH7.5、0.1m
M MgCl2および1mM 2-メルカプトエタノール含有)中の13%細胞懸濁
液(7ml)を、ビーター中、等容量のガラスビーズを用いて10−15分間攪
拌しながら、細胞を破壊する。2000rpmで5分間遠心することによってガ
ラスビーズを除去する。粗抽出物を15,000xgで5分間遠心する。上清を
再度100,000xgで30分間遠心する。淡い黄色の半透明ペレットを2−
4mlの0.02M Tris-HCl緩衝液(pH7.5、0.1mM MgC
l2および1mM 2-メルカプトエタノール含有)中に再懸濁させる。その懸濁
液は粗粒子状酵素を表し、以下の反応混合物において用いられる。
gでの遠心から得られた上清をゲル濾過し、内因性基質を除去する。その上清も
反応混合物において用いられる。
H7.8);0.1μmolのMgCl2;1.3μmolのKCl;2.7nm
olの[3H]グリシン(200μCi/μmol);2nmolのUDP-M-
ペンタペプチド;5nmolのUDP-N-アセチルグルコサミン;0.2μmo
lのATP;0.05μmolのホスホエノールピルビン酸カリウム;2.05
μgのクロラムフェニコール;5μgのピルビン酸キナーゼ;0.025μmo
lの2-メルカプトエタノール;50μgの上記のように調製した黄色ブドウ球
菌sRNA;4μg(タンパク質として)の上記のように調製した上清;271
μgの上記のように調製した粒子状酵素;ならびに基質として、8nmolの合
成可溶性ペプチド(HHHHHHAQALEPTGEENPF)(配列番号32
):を含有する(M.Matsuhashi et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 54: 587-5
94 (1965))。
間加熱する。混合物を1mlに希釈し、さらに50μlニッケル樹脂を用いて沈
殿させ、その後洗浄緩衝液(1%TritonX-100、0.1%ドデシル硫
酸ナトリウム、50mM Tris、pH7.5)で洗浄する。シンチレーショ
ンカウンターでニッケル樹脂ビーズを計数して、ビ−ズへの3H結合を特定する
。
阻害の割合を特定することによって、スクリーニングされる化合物のソーターゼ
−トランスアミダーゼ酵素活性を阻害する効果を特定することができる。通常、
評価される化合物のある範囲の濃度を用いて、用量−反応曲線を作成する。
上記の他のグラム陽性菌からの任意の他の供給源由来の、任意の他のソーターゼ
−トランスアミダーゼ調製物で、本プロトコルにおいて用いられる粒子状酵素調
製物を置き換えても差し支えない。
ペプチドを本実施例において捕らえることができる。そのペプチドにおいて、6
より多くのヒスチジン残基を用いて差し支えない。あるいは、ペプチドにおいて
、結合部位を構成するアミノ酸配列で6ヒスチジン残基を置換し、さらに結合パ
ートナーを包含する適切な固相親和性樹脂を用いることによって、例えばストレ
プトアビジン−ビオチン、グルタチオンSトランスフェラーゼ−グルタチオン、
マルトース結合タンパク質−マルトース等の他の相互作用から生じる親和性によ
って可溶性ペプチドを捕らえても差し支えない。M.Bodanszky, “Peptide Chemi
stry: A Practical Textbook” (2d ed., Springer-Verlag, Berlin, 1993)に記
載のような当業界で周知の技術を用いた固相ペプチド合成によって、適切なペプ
チドを調製することができる。例えば、グルタチオンSトランスフェラーゼ−グ
ルタチオン相互作用を用いる場合には、6ヒスチジン残基をグルタチオンSトラ
ンスフェラーゼの活性部位(D.B.Smith&K.S.Johnson, “Single-Step Purificat
ion of Polypeptides Expressed in Escherichia coli as Fusions with Glutat
hione S-Transferase,” Gene 67: 31-40 (1988))で置換して差し支えなく、さ
らにグルタチオンを固相支持体に結合させて差し支えない。
を遊離させ、さらに定量化またはモニターすることができる。強い求核体である
ヒドロキシルアミンは、チオエステルを攻撃して、カルボキシルを有するヒドロ
キサメートを形成し、それによって酵素スルフィドリルを再形成させる。0.1
Mヒドロキシルアミンを含有する50mM Tris-HCl(pH7.0)中に
おいて、60分間の間に、ヒドロキシルアミノ分解が達成される。例えば、質量
分析または他の方法によって、遊離されたペプチドを定量化することができる。
ーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を用いることができる。
端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発現させ;(2)(i)発現
ポリペプチド;(ii)本発明の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダー
ゼ酵素;および(iii)ソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペ
プチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を
形成し;さらに(3)ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリ
ペプチドを切断しかつその切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカ
ンに共有架橋結合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素に触媒作用
を及ぼさせて、グラム陽性菌の表面上にそのポリペプチドを提示させる: 各工程を含む。
ペプチドを、グラム陽性菌において発現させる必要はなく;例えば、大腸菌また
はサルモネラ・タイフィムリウム(ネズミチフス菌)等の別の細菌系、あるいは
原核細胞発現系において発現させて差し支えない。
メラタンパク質の直接発現、および発現されたタンパク質へのソーターゼ−トラ
ンスアミダーゼ作用に頼る。概して、そのような方法は:(1)上記のカルボキ
シル末端ソーティングシグナルを包含するクローン化キメラタンパク質を作成し
するために、提示されるべきポリペプチドを包含するキメラタンパク質をコード
する核酸断片をグラム陽性菌中にクローニングし;(2)カルボキシル末端ソー
ティングシグナルを包含するキメラタンパク質を作成するために、クローン化キ
メラタンパク質を発現するように前記核酸断片がその中にクローン化された細菌
を増殖させ;さらに (3)そのタンパク質がリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に提
示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると共
に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素活
性によって、細胞壁にそのキメラタンパク質を共有結合させる: 各工程を含む。
黄色ブドウ球菌である。
カス種、および他の属のグラム陽性菌等の他のグラム陽性菌を用いても差し支え
ない。
にクローニングする。概して、そのようなクローニングは:(1)細胞壁に局在
化および共有結合するタンパク質をコードする核酸断片を単離し;(2)その核
酸断片をソーティングシグナルに結合させ;(3)発現を生じさせるグラム陽性
菌と適合するベクター中に挿入することによってクローニングし;さらに(4)
新しいキメラ核酸断片を包含するベクターを細菌中に組み込む:各工程を含む。
ニング工程において、RNAを用いることも本発明の範囲内に含まれる。
ないイントロンを包含するため、cDNAを用いるのが好ましい。あるいは、そ
のアミノ酸配列が分かっている場合は、例えばリン酸トリエステル法または亜リ
ン酸トリエステル法等の標準固相オリゴデオキシリボヌクレオチド合成法によっ
て、局在化タンパク質をコードする合成遺伝子を構築することができる。1つ以
上のコドンによって各天然アミノ酸が特定される遺伝暗号によって、配列合成遺
伝子の配列を特定する。さらには、タンパク質配列の一部が分かっているが、そ
の遺伝子またはメッセンジャーRNAが単離されていない場合は、アミノ酸配列
を用いて、公知の遺伝暗号の縮重に基づいてプローブの縮重セットを構築して差
し支えない。クローニングの一般的態様は、例えば、J.Sambrook et al., “Mol
ecular Cloning: A Laboratory Manual” (2d ed., Cold Spring Harbor Labora
tory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989); B. Perbal, “A Practica
l Guide to Molecular Cloning” (2d ed., John Wiley&Sons, New York 1988)
,; S.L.Berger&A.R.Kimmel,”Guide to Molecular Cloning Techniques” (Met
hods in Enzymology, vol.152, Academic Press, Inc., San Diego, 1987); D.V
.Goeddel,ed., “Gene Expression Technology” (Methods in Enzymology, vol
.185, Academic Press, Inc., San Diego, 1991)に記載されている。
ナルに結合させる。通常、例えば大腸菌またはバクテリオファージT4リガーゼ
等を用いて、連結によって成される。それら酵素の使用条件は公知であり、かつ
上記の一般的引例に記載されている。
ルとが単一隣接リーディングフレーム中において結合するようなやり方で、連結
を実施する。ある場合には、単一リーディングフレームを維持するために、クロ
ーン化DNA断片の塩基の付加または欠失を含んでいて差し支えない。それは標
準技術を用いて成される。クローン化DNAの発現をもたらすように対照要素を
包含するベクター中にクローン化DNAを挿入することによってクローニングを
実施する。次に、形質転換の標準技術または細菌に核酸を導入するための他の技
術を用いて、発現が成される細菌にそのベクターを組み込む。
BlaZRIレギュロンの制御下に置く(P.Z.Wang et al., Nucl. Acids Res. 1
9: 4000 (1991))。黄色ブドウ球菌において用いるためのベクターおよび他のク
ローニング技術は、B.Nilsson&L.Abrahmsen, “Fusion to Staphylococcal Pro
tein A,” in Gene Expression Technology, supra, p.144-161に記載されてい
る。
β-ラクタム抗生物質メタシリンの添加によって、発現が誘導される。
プチドである。
ポリペプチドに共有架橋結合した抗原またはハプテン:を包含する共有結合複合
体である。
らポリペプチドを用いることができる。例えば、そのタンパク質のための標識抗
体または他の標識特異的結合パートナーを利用できる場合、特定の所望のタンパ
ク質を発現するクローンをスクリーニングするために、細胞表面上に発現された
タンパク質を含有する発現ライブラリーからの発現タンパク質の試料を用いるこ
とができる。
づく。
ーティングシグナルを有するキメラタンパク質としてクローン化ポリペプチドを
発現させ;(2)(i)発現キメラタンパク質;(ii)実質的に純粋なソータ
ーゼ−トランスアミダーゼ酵素;ならびに(iii)ソーティングシグナルを介
してソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチド
グリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し;(3)そのポ
リペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に提示されるよ
うに、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると共に、グラム
陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素活性によって
、細胞壁にポリペプチドを共有結合させ;さらに (4)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、標識
特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニングす
る: 各工程を含む。
、さらにスペーサーを加えることができる。
曝し、未反応抗体を洗浄によって除去し、さらに、例えば蛍光、化学ルミネッセ
ンスまたはオートラジオグラフィー等の従来技術によって、細胞と結合した標識
を検出する。
グラム陽性菌における発現を用いる。本方法は:(1)上記のカルボキシル末端
ソーティングシグナルを包含するクローン化キメラタンパク質を作成するために
、その発現についてスクリーニングすべきキメラタンパク質をコードする核酸断
片をグラム陽性菌中にクローニングし;(2)カルボキシル末端ソーティングシ
グナルを包含するキメラタンパク質を作成するために、クローン化キメラタンパ
ク質を発現するように、前記核酸断片をその中にクローン化した細菌を増殖させ
て、;(3)そのポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表
面上に提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断
すると共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼ
の酵素活性によって、細胞壁にポリペプチドを共有結合させ;さらに(4)提示
されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、標識特異的結合
パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニングする:各工程
を含む。
を用いることができる。上記のようにスペーサーを包含し得る局在化ペプチド断
片に抗生物質分子または蛍光もしくは他の診断分子を化学的に結合させ、次にそ
れらを動物またはヒトに注射して差し支えない。それら分子が細菌の細胞壁に共
有結合するように、それら分子はソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素によって
局在化する。
するタンパク質に対して、抗生物質または検出試薬を結合させて結合物を作成し
;さらに(2)感染症を治療または診断するために、その結合体を細菌の細胞壁
に局在化および共有架橋結合させるように、グラム陽性菌に感染した生物にその
結合物を導入する:各工程を含む。
コマイシン、ゲンタマイシン、ストレプトマイシン、セファロスポリン、アミカ
シン、カナマイシン、ネオマイシン、パロモマイシン、トブロマイシン、シプロ
フロキサシン、クリンダマイシン、リファンシピン、クロラムフェニコール、ノ
ルフロキサシン、あるいはそれら抗生物質の誘導体であって差し支えない。
は他の特異的結合パートナーである。そのような方法は当業界で周知であり、こ
こで更に説明する必要は無い。
シグナルを包含するタンパク質に共有結合した抗生物質または検出試薬を含む結
合体である。
る組成物である。
、従来の投与形態を用いてその結合体を投与して差し支えない。他の投与経路を
選択的に用いて差し支えない。経口または腹腔内投与が通常好ましい。限定はさ
れないが、液体溶液または懸濁液、錠剤、丸剤、粉末、座剤、高分子マイクロカ
プセルまたは微小胞、リポソーム、および注射用または注入用液等の種々の剤形
で、本組成物を投与して差し支えない。好ましい剤形は、投与形態および投与量
に依存する。
体、アルミナ、レシチン、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウ
ム等の緩衝化物質、ならびに例えば硫酸プロタミン等の塩または電解質等の当業
界で周知の、従来の薬剤的に許容される担体およびアジュバントも含有する。本
発明の方法において用いられる結合体のための最も効果的な投与形態および投与
計画は、疾患の重篤性および経過、患者の健康状態、治療に対する反応、患者に
感染している細菌の特定菌株、他に投与される薬剤およびそれらに対する耐性の
発達、感染部位の血流への接触性、例えば投与された結合体の代謝および/排泄
に影響を及ぼし得る患者の肝臓および/または腎臓の状態のような薬物動態学的
検討、ならびに治療する医者の判断に依存する。従って、個々の患者に対して用
量を定めるべきである。
チドは多くの用途を有する。1つの用途は、ヒトおよび例えば蓄牛、ヒツジおよ
びヤギ等のヒト以外の哺乳類等の哺乳類、ならびに家禽および魚等の他の動物を
襲う感染性疾患に対する免疫を誘起するのに用い得るワクチンの作成における使
用である。本発明は哺乳類に対して特に重要である。ワクチン産生のためのそれ
ら複合体の有用性は、そのタンパク質が細胞壁の表面上にありかつ細菌細胞周囲
の媒体に接近可能であり、それによってそのキメラタンパク質の抗原部分が抗原
プロセッシング系に接近可能であるという事実に存在する。粒子状の提示抗原が
免疫反応を非常に高めることは周知である。実際、その共有結合相互作用によっ
て細菌に結合した抗原ペプチドをその表面上に有する細菌は、天然アジュバント
として機能する。ここで、本発明の方法によってそれに対する有用な抗体が調製
され得るポリペプチド抗原を発現する一般的微生物の代表的一覧を以下に示す: (1)真菌:カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガーツス、ヒス
トプラスマ・カプスラーツム(全て播種性疾患を生じさせる)、ミクロスポルム
・カニス(動物白癬) (2)寄生原生動物:熱帝熱マラリア原虫(マラリア)、クルーズトリパノソ
ーマ(眠り病) (3)スピロヘータ;ボレリア・バーグドオルフェリー(ライム病)、トレポ
ネーマ・パリダム(梅毒)、ボレリア・リカレンシス(回帰熱ボレリア菌)、レ
プトスピラ・イクテロヘモラギエ(レプトスピラ症) (4)細菌:ナイセリア・ゴノロエ(淋病)、黄色ブドウ球菌(心内膜症)、
スtpレプトコッカス・ピオゲネス(リューマチ熱)、サルモネラ・タイフォサ
(サルモネラ症)、ヘモフィラス・インフルエンザ(インフルエンザ)、ボルデ
テラ・パータスシス(百日咳)、アクチノマイセス・イスラエリイ(アクチノマ
イセス症)、ストレプトコッカス・ミュータンス(虫歯)、ストレプトコッカス
・イークイ(ウマの腺疫)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(ウシの乳腺炎
)、ストレプトコッカス・アンギノサス(イヌの性器感染症) (5)ウィルス:ヒト免疫不全ウィルス(HIV)、ポリオウィルス、インフ
ルエンザウィルス;狂犬病ウィルス、ヘルペスウィルス、手足口病ウィルス、オ
ウム病ウィルス、パラミクソウィルス、ミクソウィルス、コロナウィルス。
つの可能な免疫反応は、抗体の産生であり、それによって、病原菌感染に対する
防御をもたらす。
抗原またはハプテンも、単独でまたはそのアミノ末端にあるスペーサーと共に非
依存的に発現されるポリペプチドとして産生され得るC末端細胞壁標的部分に、
共有結合できる。アミノ末端にあるスペーサーを用いる場合、通常、そのスペー
サーは非タンパク質抗原またはハプテンと免疫系との効率的な相互作用をもたら
す配置を有し、最も一般的に、ランダムコイルまたはαヘリックスの形態であろ
う。そのスペーサーは、任意の適切な長さであって差し支えなく;通常、約5か
ら約30アミノ酸の範囲であり;最も一般的には、約10から約20アミノ酸の
長さである。本実施形態において、非依存的に発現されるポリペプチドは、発現
されると直ぐに、ハプテンまたは非タンパク質抗原に共有結合することができる
。一般的な非タンパク質抗原またはハプテンとして、麻薬および治療用薬剤の両
方の薬剤、アルカロイド、ステロイド、炭水化物、多くの汚染物質等の芳香族化
合物、ならびにタンパク質に共有結合してそれに対する免疫反応が誘起され得る
他の化合物等が挙げられる。
ペーサーを有する細胞壁標的部分に共有結合して差し支えない。
くの方法は、当業界で周知であり、かつ例えば、P.Tijssen, “Practice and Th
eory of Enzyme Immunoassays” (Elsevier, Amsterdam, 1985), pp.221-295, a
nd in S.S.Wong, “Chemistry of Protein Conjugation and Cross-Linking” (
CRC Press, Inc., Boca Raton, FL, 1993)に記載されている。
きる。
ド法、およびN-ヒドロキシスクシニミドエステル法を用いて、カルボキシル基
を含有しまたはカルボキシル化され得る有機部分をタンパク質に結合させること
ができる。
な基で置換され得る場合は、1つまたは複数の技術によって結合を成すことがで
きる。亜硝酸のゆっくりの添加によって芳香性アミンをジアゾニウム塩に転化し
、その後、約9のpHでタンパク質を反応させることができる。有機部分が脂肪
族アミンを含有する場合は、カルボジイミド、トリレン-2,4-ジイソシアネー
ト、または特にマレイミド誘導体のN-ヒドロキシスクシミドエステルのような
マレイミド化合物等を用いる種々の方法によって、そのような基をタンパク質に
結合させることができる。そのような化合物の例は、4-(N-マレイミドメチル)
-シクロヘキサン-1-カルボン酸である。別の例は、m-マレイミドベンゾイル-
N-ヒドロキシスクシミドエステルである。用いることができる更に別の試薬は
、N-スクシニミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネートである。また、ジ
メチルピメリミデート、ジメチルアジピミデートまたはジメチルスベリミデート
等の二官能エステルも、アミノ基含有部分をタンパク質に結合させるのに用いる
ことができる。
ゾイルアミドへの還元によって、脂肪族アミンを芳香族アミンに転化させること
ができ、それはジアゾ化後タンパク質に結合できる。
る。例えば、アルコール部分をコハク酸の半エステル(half ester)(ヘミスクシ
ネート)に転化することによって、結合に利用できるカルボキシル基をもたらす
。二官能試薬セバコイルジクロライド(sebacoyldichloride)は、アルコールをp
H8.5でタンパク質と容易に反応する酸塩化物に転化する。ヒドロキシル含有
有機部分は、等モル量のホスゲンを用いて調製される高反応性クロロカルボネー
トを介して結合できる。
チル)オキシムの形成を介して、そのようなカルボニル含有基をカルボキシル基
に誘導することができる。また、p-ヒドラジン安息香酸を用いてケトン基を誘
導して、上記の特異的結合パートナーに結合し得るカルボキシル基をもたらすこ
ともできる。アルデヒド基を含有する有機部分は、シッフ塩基の形成(その後水
素化ホウ素ナトリウムを用いた還元によって安定化される)を介して直接結合す
ることができる。
切断性ヘテロ二官能架橋試薬である、スルホスクシニミジル6-[4’-アジド2
’-ニトロフェニルアミノ]ヘキサノエートである。他の類似試薬については、S.
S.Wong, “Chemistry of Protein Conjugation and Cross-Linking,” supraに
記載されている。
も用いることができる。
作成する方法である。
方法は、クローン化遺伝子、好ましくはsrtA遺伝子の発現を含む。ソーター
ゼ−トランスアミダーゼ酵素をコードする核酸断片の単離については上記してい
る;それら核酸断片をベクター中に組み込み、その後、酵素が発現されるべき宿
主を形質転換するのに用いる。1つの選択において、宿主はグラム陽性菌である
。
ーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を作成することである。発現は、通常、例え
ばsrtA遺伝子のコード領域等のソーターゼ−トランスアミダーゼ遺伝子をコ
ードするDNAが組み込まれるベクターに関連する種々の制御要素の制御下にあ
り;そのような要素としてレプレッサー等のタンパク質によって調節され得るプ
ロモーターおよびオペレーターが挙げられる。グラム陽性菌、特に黄色ブドウ球
菌におけるクローン化タンパク質の発現に必要とされる条件は、当業界で周知で
あり、ここで更に挙げる必要は無い。例えば、メチシリンの添加によって誘導さ
れるBlaZRIレギュロンの制御下におけるリソスタフィンの発現の誘導が挙
げられる。
クローン化リソスタフィンのアミノ末端領域にある疎水性シグナルペプチド等の
アミノ末端リーダーペプチドと共に、最初に運び去られる(P.Recsei et al., “
Cloning, Sequence, and Expression of the Lysostaphin Gene from Staphyloc
occus simulans,” Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84:1127-1131(1987))。
菌)等の別の生物においてソーターゼ−トランスアミダーゼの発現をもたらす配
列を包含するベクター中に、ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素をコードする
クローン化核酸断片を挿入して差し支えない。その後、クローン化核酸断片を包
含するベクターで適切な宿主生物を形質転換またはトランスフェクトして差し支
えない。さらに、その宿主において発現が成される。
の精製技術は当業界で公知であり、ここで更に詳述する必要は無い。特に適切な
1つの精製法は、ソーターゼに対する固相抗体を用いたアフィニティークロマト
グラフィーである 他のタンパク質精製法として、イオン交換樹脂におけるクロマトグラフィー、
ゲル電気泳動、等電点電気泳動、およびゲル濾過等が挙げられる。
ソーターゼ−トランスアミダーゼ、ならびに例えばグルタチオンS-トランスフ
ェラーゼおよびチオレドキシンのような他のタンパク質等のクローン化タンパク
質のためのアフィニティークロマトグラフィーの1つの特に有用な形態は、ニッ
ケル−セファロースカラムにおけるクロマトグラフィーである。その方法は、ヒ
スチジン残基を介してニッケル−セファロースカラムにタンパク質分子を特異的
に結合させるのに十分な数のヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端にお
いて伸長されているソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素の精製を可能とする。
さらに、イミダゾールで結合タンパク質を溶出させる。通常、6以上のヒスチジ
ン残基を付加し;好ましくは6ヒスチジン残基を付加する。例えばソーターゼ−
トランスアミダーゼ等のクローン化タンパク質にヒスチジン残基を付加する1つ
の方法は、ヒスチジン残基をコードするヌクレオチドを包含するプライマーを用
いたPCRによって成される。ヒスチジンコドンは、RNAとして表した場合C
AUおよびCACであり、DNAとして表した場合CATおよびCACである。
適切なプライマーを用いたクローン化DNAの増幅によってヒスチジン残基を付
加し、新しい核酸断片を得ることができ、ヒスチジン残基で伸長された酵素の発
現のために、適切な宿主中にその核酸断片を再クローン化して差し支えない。
イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィニティー
クロマトグラフィー、等電点電気泳動、ゲル電気泳動、ならびに当業界で公知の
他の方法等の標準方法によって、グラム陽性菌からソーターゼ−トランスアミダ
ーゼを精製することができる。
有用な1つの精製法は、セファロース2B-グルタチオン2-ピリジルジスルフィ
ドまたはセファロース6B-ヒドロキシプロピル2-ピリジルジスルフィド等の2
-メルカプトピリジン離脱基を含有する2プロトン状態のゲルを用いたチオール
−ジスルフィド置換によるコバレントクロマトグラフィーを含む。そのようなコ
バレントクロマトグラフィー技術については、K. Brocklehurst et al., “Cyst
eine Proteases,” in New Comprehensive Biochemistry, Volume 16: Hydrolyt ic Enzymes (A. Neuberger&K.Brocklehurst, eds., Elsevier, New York, 1987
), ch. 2, pp.39-158に記載されている。
ーニング法によって得られた組換え細菌から産生されたかに拘わらず、本発明の
実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼに対する抗体を調製することが
できる。本発明の実質的に純粋な酵素はタンパク質であるため、本酵素は有効な
抗原であり、さらに、例えばE.Harlow&D.Lane, “Antibodies: A Laboratory M
anual” (Cold Spring Harbor laboratory, 1988)に開示されているような、よ
く理解された方法によって抗体を作成することができる。通常、抗体調製は、例
えばフロイントの完全または不完全アジュバント等のアジュバントと共に、また
はアジュバント無しで、抗体を産生させるべき動物をタンパク質で免疫にして、
さらに産生された抗体を精製することを含む。得例えばアフィニティークロマト
グラフィー等の技術によって、得られたポリクロナール抗体を精製する。
うな標準方法によって、モノクロナール抗体を調製することができる。
ラムにそのタンパク質分子を特異的に結合させるのに十分な数のヒスチジン残基
によってそのカルボキシル末端において伸長されている、本発明のクローン化さ
れた、実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼの誘導体である。通常、
6以上のヒスチジン残基を付加し;好ましくは6ヒスチジン残基を付加する。
基を付加することができる。
であり、決して本発明の範囲を限定するものとして解釈されない。
死突然変異体の個体群から産生され単離される。ブドウ球菌属は、ニトロソグア
ニジンにより突然変異化され、コロニーは30℃でプレーティングすることにより
形成された。細菌はすじ状になり、30℃および42℃でインキュベートすることに
より、突然変異体が増殖について温度感受性(ts)であることを同定した。1000の
ts突然変異体の集まりを、pSEB-SPA490-524(O. Schneewind, D. Mihaylova-Petk
ov, P. Model, EMBO 12,4803(1993))により形質転換し、レポータータンパク質
を明示して表面タンパク質結合を測定した。SEB-SPA490-524前駆体(P1)は、細胞
質から運び出され、そのNH2末端リーダーペプチドを除去してP2中間体を産生す
る(図2A)。P2前駆体は、LPXTGモチーフのトレオニンとグリシンとの間のポリ
ペプチドを開裂し、成熟固着表面タンパク質(M)を産生するソーターゼについて
の基質である。野生型ブドウ球菌属を[35S]メチオニンで5分間標識することによ
り分析した場合、P1前駆体の開裂は、P2の種類の開裂より早く、P1(5%)、P2(19%
)、およびM(76%)の濃度の割合を生ずる(図2B)。この分析を使用して、1000の
ts突然変異体をスクリーニングし、2つの菌株がそれぞれ47%(SM317)および26%(S
M329)でP2前駆体を蓄積させたことを同定した(図2B)。ソーティング反応をさ
らに調べるために、突然変異体および野生型ブドウ球菌属を、パルスチェイス分
析にかけた(図2C)。黄色ブドウ球菌OS2(野生型)は、2分以内にP1前駆体を
開裂し結合した。パルスラベルされたP2の開裂および細胞壁結合に10分以上必要
なので、菌株SM317中のソーティング反応は非常に減少した。菌株SM329は、1週
間の欠損のみを示し、P2プロセシングには3分間を要した(図2C)。最少培地中
で培養したブドウ球菌属をパルスラベルすることにより調べた場合、SM329は、
細胞壁ソーティングにおいてはるかに著しい欠損を示した。
べるために、2つのテストを行った。リソスタフィンは、中央のグリシン残基に
おいてブドウ球菌の細胞壁のペンタグリシン架橋を切断する溶菌酵素である(C.
A. Schindler and V. T. Schuhardt, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 51, 414(196
4); B. L. M. de Jonge, Y. S. Chang, D. Gage, A. Tomasz, J. Biol. Chem. 2
67, 11248(1992))。以前に報告されているように、fem突然変異体は、このバク
テリオシンに対して耐性を示し、大量のリソスタフィンの存在下でも増殖する(U
. Kopp, M. Roos, J. Wecke, H. Labischinski, Microb. Drug Resist. 2, 29(1
996))。菌株SM317およびSM329は、野生型ブドウ球菌属の増殖も抑制する濃度で
リソスタフィンに対して感受性であり、これによりSM317におけるソーティング
欠損が突然変異により変化した細胞壁の架橋によるものではないことが示される
。細菌の細胞壁合成を測定するために、ブドウ球菌属を最少培地中で培養し、[3 H]リシンおよび[3H]ロイシンで標識した(D. Boothby, L. Daneo-Moore, G. D. S
hockman, Anal. Biochem. 44, 645(1971))。ロイシンはそうではないが、リシン
は細菌の細胞壁の構成要素なので、沈殿可能なおよびプロテアーゼ耐性のムレイ
ンポリマーに混合した[3H]リシン/[3H]ロイシンの割合により、細胞壁合成につ
いて測定される(D. Boothby, L. Daneo-Moore, G. D. Shockman, Anal. Biochem
. 44, 645(1971))。野生型ブドウ球菌属は30の割合を示したのに対し、培養培地
にバンコマイシンを加えることにより混合したリシン/ロイシンの割合は1.5ま
で減少した(20倍の抑制)。菌株SM317およびSM329は、18および19の割合を示し
、突然変異体SM317におけるP2前駆体の蓄積は細胞壁合成の欠損により起こるの
ではないことが示される。
レポータータンパク質SEB-MH6-CWSを示すプラスミドpHTT4を、黄色ブドウ球菌SM
317に形質転換した(H. Ton-That, K. F. Faull, O. Schneewind, J. Biol. Chem
. 272, 22285(1997))。ブドウ球菌属細胞壁を精製し、グリカン鎖を加水分解す
るムラミダーゼであるミュータノリシンで分解した(K. Yokogawa, et al., Anti
microb. Agents Chemother. 6, 156(1974))。ミュータノリシンで遊離された表
面タンパク質を、Ni-NTA上でクロマトグラフィにより精製し、臭化シアンにより
メチオニン残基において分解した(H. Ton-That, K. F. Faull, O. Schneewind,
J. Biol. Chem. 272, 22285(1997))。細胞壁固着構造を支持するCOOH末端ペプチ
ドを、第2のアフィニティクロマトグラフィ工程により精製し、MALDI-MSにより
分析した(図3B)。規則正しく区切られた分子量の増加を有する一連のイオン
シグナルが現れ、これは表面タンパク質のCOOH末端トレオニンに結合する1,2,3,
4,5および6のペプチドグリカンサブユニットと一致する測定値であった。ムアノ
リシンで可溶化された結合ペプチドのイオンシグナルは、細胞壁テトラペプチド
(予想分子量2235;観察された分子量2236)、ペンタペプチド(予想分子量2306
;観察された分子量2306)、N,O6-ジアセチルMurNac-GlcNacテトラペプチド(予
想分子量2755;観察された分子量2756)、N,O6-ジアセチルMurNac-GlcNacペンタ
ペプチド(予想分子量2826;観察された分子量2826)、ムレイン−テトラペプチ
ド−ムレイン−ペンタペプチド(予想分子量3991;観察された分子量3995)、(
ムレイン−テトラペプチド)2−ムレイン−ペンタペプチド(予想分子量5194;
観察された分子量5196)、(ムレイン−テトラペプチド)4(予想分子量6285;
観察された分子量6285)、(ムレイン−テトラペプチド)4−ムレイン−ペンタ
ペプチド(予想分子量7581;観察された分子量7583)、(ムレイン−テトラペプ
チド)5−ムレイン−ペンタペプチド(予想分子量8783;観察された分子量8784
)に結合したH6AQALPET-Gly5であることが明らかとなった。表面タンパク質が架
橋した菌株SM317のペプチドグリカンにつながれている場合、ムラミダーゼで可
溶化された結合ペプチドのfl1ヒドロラーゼによる分解により、ムレインテトラ
ペプチドおよびジサッカリド−テトラペプチドに結合した結合ペプチドが産生さ
れる(H. Ton-That, K. F. Faull, O. Schneewind, J. Biol. Chem. 272, 22285(
1997); W. W. Navarre, H. Ton-That, K. F. Faull, O. Schneewind, J. Biol.
Chem. 274, in press(1999))(図3)。このことを試験し、二重に分解された結
合ペプチドは、m/z 2236[L-Ala-D-iGln-L-Lys(NH2-H6AQALPET-Gly5)-D-Ala、予
想分子量2235]、2714[MurNac(L-Ala-D-iGln-L-Lys(NH2-H6AQALPET-Gly5)-D-Ala)
-GlcNac、予想分子量2713]および2756[O6-アセチル-MurNac(L-Ala-D-iGln-L-Lys
(NH2-H6AQALPET-Gly5)-D-Ala)-GlcNac、予想分子量2756]を産生した(図3C)。
したがって、黄色ブドウ球菌SM317の表面タンパク質は、野生型ブドウ球菌属に
おけるポリペプチドの固着構造と区別のつかない様式で架橋したペプチドグリカ
ンに結合する(W. W. Navarre, H. Ton-That, K. F. Faull, O. Schneewind, J.
Biol. Chem. 273, 29135(1998))。これらの結果により、菌株SM317におけるP2前
駆体の蓄積はソーターゼの欠損により起こり得ることが示される。
変異体ブドウ球菌属におけるP2の濃度が減少する。2000の3-5kbランダム黄色ブ
ドウ球菌OS2染色体DNA挿入のプラスミドライブラリを、菌株SM317におけるP2前
駆体の濃度を減少させる原因である配列についてスクリーニングした。2つのプ
ラスミド、pGL1631およびpGL1834がこのスクリーニングの目的に合致した(図4
)。pGL1834による形質転換により、P2濃度が、菌株SM317において44%から9%
まで、SM329において26%から12%まで、および野生型黄色ブドウ球菌OS2におい
て17%から8%まで減少した。パルスチェイス分析により測定した場合、黄色ブ
ドウ球菌OS2(pGL1834)は、SM317およびSM329においても観察された表現型である
、P2前駆体の急速に増加したプロセシングを示した(図4C)。DNA配列決定によ
り、pGL1631およびpGL1834は、同一の重複配列を有するブドウ球菌染色体DNA挿
入を含有することが示された。P2濃度の減少を促進するのに十分なDNA配列を、s
rtA(表面タンパク質ソーティングA(sorting A))と称される遺伝子上に位置付
けた(図5)。
配列番号3)。MH2末端に近い18の疎水性アミノ酸の配列は、シグナルペプチド
/膜結合配列の存在を示す。この特徴は、LPXTGモチーフを支持するポリペプチ
ド基質が細胞質膜を通して位置を換えた後に細胞壁結合が細胞表面で起こるとい
う概念と一致する。ソーターゼとしての機能と一致したsrtA遺伝子の別の特性は
、システインを示すコドン184の存在である。細胞壁ソーティング反応は、スル
フヒドリルとともにジスルフィドを形成する物質である(D. J. Smith, E. T. Ma
ggio, G. L. Kenyon, Biochmeistry 14, 764(1975))メタンチオスルホネートに
感受性であるので、システインの存在はソーターゼ相同体の保存された特徴であ
る。
介される機構により表面上のタンパク質を示す(W. W. Navarre and O. Schneewi
nd, Microbiol. Mol. Biol. Rev. 63, 174(1999))。したがって、srtA遺伝子が
ソーターゼを示す場合、相同体遺伝子は、他のグラム陽性病原体のゲノム中に見
られる。エンテロコッカスファエカリス、黄色ブドウ球菌、ストレプトコッカス
ピオゲネス、ストレプトコッカスニューモニエ、およびストレプトコッカスミュ
ータンスの染色体DNA配列を調べ、srtA遺伝子の存在が示された(図7)。デー
タベースサーチによっても、枯草菌およびネスルンド放線菌におけるsrtAに相同
の配列が同定された。すべてのsrtA相同体は、システインを完全に保存し、その
まわりのペプチド配列を著しく保存することを示した(図7)。ストレプトコッ
カスニューモニエは、それぞれsrtBおよびsrtCと称される一つ以上のsrtA相同体
を収容する。エンテロコッカスファエカリスおよびネスルンド放線菌のsrtA様遺
伝子は、COOH末端ソーティングシグナルを有する表面タンパク質を示す構造遺伝
子に隣接する。枯草菌の染色体中にsrtA相同体が存在することは、ソーティング
シグナルを含有するLPXTGモチーフがこの有機体中で同定されていないので、驚
くべきことである。ネスルンド放線菌中のsrtA相同体の一つである、上記に示さ
れたorf365を突然変異させて、突然変異体放線菌の線毛集合をなくした(M. K. Y
eung, J. A. Donkersloot, J. O. Cisar, P. A. Ragsdale, J. Bacteriol. 66,
1482(1998))。放線菌の線毛は、LPXTGモチーフを支持するタンパク質サブユニッ
トからなるが(M. K. Yeung and J. O. Cisar, J. Bacteriol. 172, 2462(1990))
、線毛集合の機構(重合)は未だ理解されていない。
る突然変異により起こるのか否かを調べるために、黄色ブドウ球菌OS2およびSM3
17の染色体DNAから対応する配列をPCR増幅した。マルチコピーベクター中にクロ
ーニングされ、黄色ブドウ球菌SM317に形質転換されると、野生型ブドウ球菌属
から増幅されたsrtA遺伝子はP2濃度を44%から12%まで減少させるのに対し、黄
色ブドウ球菌SM317の染色体DNAから増幅された同じ遺伝子は親菌株のP2濃度を減
少させなかった(図4B)。したがって、srtA遺伝子は菌株SM317中で欠損してお
り、DNA配列決定によりコドン35および180において突然変異が同定された。突然
変異体菌株のts表現型におけるSM317中の野生型srtAの発現を調べた。srtAのマ
ルチコピー発現(pGL1894)により、野生型ブドウ型球菌について観察されたより
も少ない割合でも42℃でSM317の培養が可能となった。この結果により、黄色ブ
ドウ球菌SM317の条件致死表現型はsrtA遺伝子における突然変異によってのみ起
こるのではないことが示される。野生型srtAをコードするプラスミドの発現によ
り、黄色ブドウ球菌SM329のts増殖表現型は変化しなかった。
ソーターゼについての遺伝子によってのみかなえられる計画である。ランダム3
−5kb染色体DNA挿入を支持する2000のプラスミド形質転換体のライブラリから一
つの遺伝子のみ(srtA)がこのスクリーニングで観察された。さらなる観察により
、SrtAタンパク質はLPXTGモチーフを支持する基質のペプチド転移を触媒するこ
とが示され、これによりSrtAはソーターゼ活性を示すことが示される。精製され
たSrtAタンパク質を使用して、ソーターゼを抑制する化合物をスクリーニングす
ることができる。そのような化合物は、グラム陽性菌により生ずる人の感染の治
療に有用かもしれない。
ソグアニジンにより45分間30℃で処理し、二倍量の100mMリン酸ナトリウム、pH7
.0を加えることにより突然変異誘発を終了させた。約80%の突然変異誘発された
個体群を殺し、リファンピシン(rifampicin)耐性rpoBの突然変異頻度を1.2×10
−4まで増加した。42℃でトリプシン大豆汁中で突然変異誘発された個体群を培
養し、2時間8μg/mlペニシリンGで処理することにより温度感受性突然変異体を
選択し、選択を二度繰り返した。コロニーは30℃で形成され、トリプシン大豆ア
ガー上ですじ状になり、42℃で増殖について調べた。
テトラサイクリン(2mg/ml)を補ったトリプシン大豆汁中で培養した。細胞を42℃
で20分間インキュベートし、15,000×gで3分間遠心分離することにより沈降させ
、1mlの予め暖めた最少培地により洗浄した[Schneewind, O., Model, P., Fisch
etti, V. A. (1992) Cell 70, 267]。ブドウ球菌属を、50mCiの[35S]-Promix(Am
ersham)で5分間標識し、75mlの100%TCAを加えることにより表面タンパク質プロ
セシングを終了させた。TCA沈殿を遠心分離により集め、アセトン中で洗浄し、
真空下で乾燥させた。サンプルを1mlの0.5M Tris-HCl,pH7.0中に懸濁し、ブドウ
球菌属ペプチドグリカンを37℃で1時間50mlの2mg/mlリソスタフィン(AMBI Pharm
aceuticals)を加えることにより分解した。タンパク質を再びTCAで沈殿させ、ア
セトンで洗浄し、a-SEBで免疫沈降させた後、14%SDS-PAGEおよび蛍光イメージ
ャーにより分析した。
で45秒間標識した。50mlのチェイス(100mg/mlのアミノ酸、20mg/mlメチオニン
およびシステイン)を加えることにより放射能の導入を終了させた。チェイスを
加えた後一定の間隔で、1mlのアリコートを取りだし、75mlの100%TCAを加えるこ
とによりタンパク質を沈殿させた。サンプル製剤について上述と同じ工程を行っ
た。
チド離れたテンプレートDNAにアニーリングするオリゴヌクレオチドプライマー
を合成することにより配列決定した。黄色ブドウ球菌菌株OS2およびSM317の染色
体DNAからsrtAを増幅するためのプライマーは、5’−AAGGATTCAAAAGGAGCGGTATAC
ATTGC−3’(配列番号32)および5’−AAGGATCCTACCTTTTCCTCTAGCTGAAC−3’(
配列番号33)であった。
めに、グラム陽性菌ソーティングアッセイにおいて多くの抑制因子を調べた。ソ
ーティング反応の化学的抑制因子について調べることにより、メタンチオスルホ
ネートおよびp−ヒドロキシメルクリ安息香酸が同定された。したがって、LPXTG
モチーフにおいて表面タンパク質を開裂すると考えられる酵素であるソーターゼ
は、表面タンパク質の結合のための基質としてペプチドグリカン前駆体を使用す
るが細胞壁を使用しないスルフヒドリル含有酵素のようである。
細胞中で発現した場合に、細胞質中で前駆体として合成されNH2末端リーダーペ
プチド(P1前駆体)により分泌経路に導入されるレポータータンパク質Seb-Spa4
90-524を使用した(Schneewind, O., mihaylova-Petkov, D. and Model, P.(1993
)EMBO 12, 4803-4811)。シグナルペプチド開裂後、COOH末端ソーティングシグナ
ルを支持するP2前駆体は、LPXTGモチーフのトレオニンとグリシンとの間を開裂
する酵素であるソーターゼについての基質として作用する(Navarre, W. W. and
Schneewind, O.(1994)Mol. Microbiol. 14, 115-121)。細胞壁架橋へのトレオニ
ンおカルボキシルのアミド結合により、成熟固着表面タンパク質(M)が酸性され
る(Schneewind, O., Fowler, A. and Faull, K. F.(1995)Science 268, 103-106
)。表面タンパク質プロセシングを、[35S]メチオニンによるパルスラベルポリペ
プチドにより調べた。パルスの間、P1およびP2並びに成熟したSeb-Spa490-524の
3つのすべての種類が検出できた(図8B)。チェイスを加えた後1分以内に、ほ
とんどのパルス標識表面タンパク質が成熟固着した種類に変換された。表面タン
パク質結合は、[35S]メチオニンの混合が終わった3分後に終了した。
子である(Oliver, D. B., Cabelli, R. J., Dolan, K. M. and Jarosik, G. P.(
1990)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 8227-8231)。パルスラベルの5分前にブ
ドウ球菌属培養液に5mMのアジ化ナトリウムを加えることにより、タンパク質輸
送が著しく減少し、P1前駆体を支持するリーダーペプチドが蓄積された(Schneew
ind, O., Model, P. and Fischtti, V. A.(1992)Cell 70, 267-281)。スルフヒ
ドリルとのメタンチオスルホネートの反応(Akabas, M. H. and Karlin, A.(1995
)Biochemistry 34, 12496-12500)およびこれらの化合物の一つである[2-(トリメ
チルアンモニウム)エチル]メタンチオスルホネート(MTSET)は、ブドウ球菌属に
よる[35S]メチオニンの混合を妨げた。しかしながら、パルス開始の15秒後に加
えた場合、MTSETはLPXTGモチーフにおいてソーティングシグナルの開裂を妨げる
のに対し、P1前駆体のSec依存性の輸送は変化しないままである。この結果によ
り、ソーターゼはソーティングシグナルを支持するLPXTGにおいて酵素開裂する
ために必要なスルフヒドリルを収容することが示された。
フヒドリル物質を加えることによりおよびLPXTGモチーフにおいてソーティング
シグナルの開裂の抑制を分析することによりテストした。他のメタンチオスルホ
ネートであるMTSESもまた、MTSETほど有効ではないにしても、ソーティングを妨
げた(表1)。システインプロテアーゼを抑制することが知られる有機水銀剤で
あるpHMBもまた抑制効果を示すのに対し、N−エチルマレイミド、ヨードアセト
ンおよびヨードアセトアミドのようなアルキル化薬は示さなかった(Creighton,
T. E. (1993) Proteins. W. H. Freeman and Company, New York)。スルフヒド
リル減少剤、すなわちジチオスレイトールおよびメルカプトエタノールは、ソー
ティング反応に影響を与えなかった。ヒドロキシルと反応するPMSF(Creighton,
T. E.(1993)Proteins. W. H. Freeman and Company, New York)および二価陽イ
オンキレーターEDTAによる処理はいずれも細胞壁ソーティングを妨げず、ソータ
ーゼが表面タンパク質の開裂および結合のために二価陽イオンまたはヒドロキシ
ルを必要としないことが示された。
ン、バンコマイシンおよびモエノマイシン(moenomycin)の3つの化合物を使用し
た。黄色ブドウ球菌OS2(pSeb-Spa490-524)を、A600が0.3になるまで最少培地中
で培養し、10μg/mlのペニシリン、バンコマイシン、またはモエノマイシンで処
理し、さらに5時間インキュベートした(図9A)。この実験中30分の間隔で、表
面タンパク質ソーティングおよび細胞壁合成の測定のためにアリコートを取り出
した。細菌の細胞壁合成の速度における抗生物質の効果を、酸沈殿可能なプロナ
ーゼ耐性ペプチドグリカンに組み込まれた[3H]リシン/[3H]ロイシン標識の割合
として測定した。リシンはペプチドグリカンの構成要素であるのに対し、ロイシ
ンはそうではない。したがって、これらの2つのアミノ酸の組込みの割合が細胞
壁合成についての測定値である。表面タンパク質結合を、パルスラベルにより測
定し、P2前駆体[P2]と成熟固着Seb-Spa490-524[M]との濃度間の割合として定量
した。
理された対照と比較してブドウ球菌属の増殖の速度が減少した。偽処理されたブ
ドウ球菌属の増殖中、細胞壁ソーティング前駆体開裂の速度が一定なままである
のに対し、バンコマイシンを加えることにより、P2前駆体が安定して蓄積され、
このことは、この化合物がソーティング反応の減少の原因であることを示す。モ
エノマイシンをブドウ球菌属培養液に加えた場合、より弱いが同様の効果が観察
された。対照的に、ペニシリンGは、細胞壁ソーティングの速度を変化させなか
った。予想されるように、3つのすべての抗生物質により、ペプチドグリカン合
成の速度が減少した(表2)。これらのデータにより、バンコマイシンおよびモ
エノマイシンにより、細胞壁ソーティングの速度が減少されるのに対し、ペニシ
リンは表面タンパク質結合に影響を与えなかったことが示された。
連鎖球菌L形態のペニシリン選別により産生されたプロトプラストは、表面タン
パク質を周囲の培地に分泌することが示された(van de Rijin, I. And Fischett
i, V. A.(1981)Infect. Immun. 32, 86-91; Movitz, J.(1976)Eur. J. Biochem.
68, 291-299)。このことは、二つの方法で説明できる。いずれのC末端ソーティ
ングシグナルも、プロトプラストのエンベロープ中で表面タンパク質を保有でき
ない、または無傷の集合した細胞壁はLPXTGモチーフにおいてソーティングシグ
ナルの開裂に必要ではない。これらの可能性を区別するために、無傷の細菌およ
びブドウ球菌プロトプラスト中で結合する表面タンパク質を測定した(図10)
。野生型ブドウ球菌属は、Seb-Cws-BlaZ前駆体を切断して、成熟固着NH2末端Seb
およびCOOH末端の細胞質BlaZ断片を産生した(Navarre, W. W. and Schneerwind,
O.(1994)Mol. Microbiol. 14, 115-121)。細胞壁のリソスタフィン分解により
産生されたブドウ球菌プロトプラストでテストした場合、前駆体開裂は、完全な
細胞と同様に起こり、これにより成熟固着細胞壁はソーティングシグナルの開裂
に必要でないことが示された。成熟固着Sebよりゆっくりと移動したプロトプラ
ストにおける独特のソーティング産物(図10Bの矢印参照)を観察した。これ
らの種類はa-Sebにより免疫沈降されるがa-BlaZでは免疫沈降されないので、ソ
ーティング反応の産物を示すようである。これらのプロトプラストの種類のCOOH
末端アンカー構造は、リソスタフィンを放出するSebよりもSDS-PAGE上でゆっく
りと移動するので、リソスタフィン分解により産生されるものと異なる。
に、パルス標識されたプロトプラストを、遠心分離することにより沈殿させ、上
澄中の細胞外培地から分離した。すべてのSeb-Cws-BlaZ前駆体およびCOOH末端Bl
aZ開裂断片は、プロトプラストともに沈殿した。対照的に、無傷のブドウ球菌属
の細胞壁からリソスタフィン分解により放出されるSebと同じ速度で移動するNH2
末端Seb断片は、培養培地中で可溶性であった。よりゆっくりと移動するSebの種
類のすべてではないがいくつかは、ペレットに沈殿し、これによりソーティング
反応のこれらの産物はプロトプラスト膜に結合するかもしれないことが示された
。全体の細胞またはブドウ球菌プロトプラストのいずれにおいても、Seb-CwsDLP
XTG-BlaZについて前駆体開裂は観察されなかった。
(Navarre, W. W. and Schneewind, O.(1994)Mol. Microbiol. 14, 115-121)を、
黄色ブドウ球菌OS2(spa:ermC,r-)に形質転換し(Schneewind, O., Model, P. and
Fischetti, V. A.(1992)Cell 70, 267-281)、上述のように記載した。ブドウ球
菌属は通常、トリプシン大豆汁またはアガー中で培養される。すべての化学物質
は、他に記載されない限り、Sigma社から購入した。
I. And Kessler, R. E.(1980)Infect. Immun. 27, 444-448)(Jeol BioSciences
)、クロラムフェニコール(10mg/ml)を加え、最少培地に1:10に希釈し、37℃で振
盪しながらA600まで培養した。細胞を、100mCiの[35S]-Promix(Amersham)で1分
間標識した。非放射性アミノ酸[50ml チェイス(100mg/ml キャスアミノサン、
20mg/mlメチオニンおよびシステイン)]を加えることにより標識を終了させた。
チェイスを加えた後、0,1,3,および10分の一定の間隔で、250mlのアリコートを
取り出し、250mlの10%TCAを加えることによりタンパク質を沈殿させた。15,000
×gで10分間遠心分離することにより沈殿を沈降させ、1mlのアセトンで洗浄し乾
燥させた。サンプルを1mlの0.5Mtris-HCl,pH6.8に懸濁し、50mlのリソスタフィ
ンを加え (Schindler, C. A. and Schuhardt, V. T. (1964) Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 51, 414-421)(100mg, AMBI Pharmaceuticals) 、37℃で1時間インキ
ュベートすることによりブドウ球菌ペプチドグリカンを分解した。タンパク質を
再びTCAで沈殿させ、アセトンで洗浄し、a-Sebで免疫沈降させた後SDS-PAGEおよ
びリ蛍光イメージャー分析を行った。P1およびP2前駆体を特徴付けるために、1m
lの培養液を、標識前に5分間5mMのアジ化ナトリウムとともにインキュベートす
る、またはパルスの開始後15秒間5mMのMTSETを加えた。
新鮮な最少培地中に希釈し、A600が0.3になるまでインキュベートした。次に培
養液を、ペニシリン(10mg/ml)、バンコマイシン(10mg/ml)、モエノマイシン(10m
g/ml)により処理するまたは未処理のままにする。0.5mlの培養サンプルを取り出
し、100mCiの[35S]-Promix(Amersham)で5分間標識した。0.5mlの10%TCAを加える
ことにより標識を終了させタンパク質を沈殿させた。遠心分離により沈殿を集め
、アセトンで洗浄し、真空下で乾燥させた。ペレットを1mlの0.5M Tris-HCl,pH7
.0中に懸濁し、リソスタフィン(100mg/ml, AMBI Pharmaceuticals)を加え、37℃
で1時間インキュベートすることによりブドウ球菌の細胞壁を分解した。タンパ
ク質をTCAで沈殿させ、アセトンで洗浄し、乾燥させ、50mlの0.5M Tris-HCl,pH7
.5, 4%SDS中に溶解し、10分間煮沸した。可溶化した表面タンパク質のアリコー
トを、a-Sebで免疫沈降させ、SDS-PAGEおよび蛍光イメージャー分析を行った。
の間隔で、0.5mlの培養サンプルを取り出し、50mCi[3H]リシンまたは50mCi[3H]
ロイシンで20分間標識した(Boothy, D., Daneo-Moore, L. and Shockman, G. D.
(1971) Anal. Biochem. 44, 645-653)。0.5mlの20%TCAを加えることによりすべ
ての標識を終了させた。サンプルを30分間96℃まで加熱し、室温まで冷却し、ガ
ラス繊維フィルタ上にピペッティングした。フィルタをホルダ中に配置し、真空
吸引下で25mlの75%エタノールおよび2mlの50mM Tris-HCl,pH7.8で洗浄した。5ml
プロナーゼ溶液(50mM Tris-HCl,pH7.8, 1mg/mlプロナーゼ)中30℃で30分間イン
キュベートした後、フィルタを4mlの滅菌水および4mlのエタノールで再び洗浄し
た。フィルタににより保持された放射能の量を、シンチレーション計数により測
定した(Boothby, D., Daneo-Moore, L. and Shockman, G. D.(1971)Anal. Bioch
em. 44, 645-653)。
補充したCDM中で一晩培養し、最少培地に1:10で希釈し、A600が0.6になるまで37
℃で振盪しながら培養した。100mCiの[35S]-Promix(Amersham)で5分間細胞を標
識した。パルスの開始の15秒後に化学物質を加えて5mMの最終濃度にした。TCAを
10%まで加えることにより、すべての標識を終了させた。沈殿した細胞およびタ
ンパク質を遠心分離により集め、アセトンで洗浄し、ブドウ球菌細胞壁を上述の
ようにリソスタフィンで分解した。この分解物をTCAで再び沈殿させ、a-Sebで免
疫沈降させた後SDS-PAGEおよび蛍光イメージャー分析を行った。
S2(pSeb-CwsDLPXTG-BlaZ)を、最少培地中に1:10で希釈し、A600が0.6になるまで
37℃で振盪しながら培養した。100mCiの[35S]-Promix(Amersham)で1mlの培養液
を2分間パルス標識した後、50mlのチェイス溶液を加えることにより標識を終了
させた。培養アリコート(0.5ml)を取り出し、パルス中またはチェイスを加えた2
0分後にTCA沈殿させた。別の培養アリコートをまずプロトプラストに変換し、そ
の後標識した。15,000×gで5分間遠心分離することにより細胞を沈降させ、1ml
の50mM Tris-HCl、0.4Mスクロース、10mM MgCl2、pH7.5に懸濁した。37℃で30分
間リソスタフィン(100mg)で細胞壁を分解した。100mCiの[35S]-Promix(Amersham
)でプロトプラストを2分間標識した後、50mlのチェイス溶液を加えることにより
標識を終了させた。沈降分析のために、パルス標識されたブドウ球菌属を、15,0
00×gで10分間遠心分離し、プロトプラストに結合したものから可溶性の表面タ
ンパク質を分離した。すべてのサンプルをTCAで沈殿させ、アセトンで洗浄し、1
0分間煮沸しながら50mlの4%SDS、0.5M Tris-HCl pH7.5に懸濁した。可溶化した
表面タンパク質前駆体およびアンカー産物のアリコートを、a-Sebおよびa-BlaZ
で免疫沈降させ、SDS-PAGEおよび蛍光イメージャー分析した。
ーゼが表面タンパク質を捕獲するか否かを調べるために、表面タンパク質とソー
ターゼとの間の提案されるアシル酵素中間体を、ヒドロキシルアミノ分解により
処理した(P. Lawrence and J. L. Strominger, J. Biol. Chem. 245, 3653(1970
); J. W. Kozarich, N. Tokuzo, E. Willoughby, J. L. Strominger, J. Biol.
Chem. 252, 7525(1997))。このモデルにおいて、ソーターゼのスルフヒドリルは
、トレオニンとグリシンとの間のペプチド結合において求核試薬として作用し、
これによりトレオニンのカルボキシルを有するチオエステルが形成され、グリシ
ンのアミノが放出される(図8A)。Lipmannは最初ヒドロキシルアミンを使用し
て、この強い求核試薬がチオエステルを攻撃してカルボキシルを有するヒドロキ
サメート(hydroxamate)を形成しそれにより酵素スルフヒドリルを再生するアシ
ル酵素中間体の存在を示した(F. Lipmann and L. C. Tuttle, J. Biol. Chem. 1
61,415(1945))。
在下で[35S]メチオニンによりブドウ球菌属をパルス標識することにより調べた
。培養液を、[35S]メチオニンで標識し、2つのアリコートに分け、それぞれを5
%TCAで沈殿させた。一つのサンプルを熱いSDS中で煮沸したのに対し、他方をリ
ソスタフィンで処理してすべての固着した表面タンパク質を遊離した後、熱いSD
S中で煮沸した。偽処理したブドウ球菌属の表面タンパク質(SEB-SPA490-524)は
、SDS(100%)中で煮沸する前にリソスタフィンでペプチドグリカンを分解してお
かなければ熱いSDS(3.8%)で不溶性であった(図12A)。0.2M NH2OHを加えたこ
とにより、すべての標識されたSEB-SPA490-524の25.3%が細胞外培地中に放出さ
れ、熱いSDS中に可溶性となった。黄色ブドウ球菌OS2および黄色ブドウ球菌BB27
0が同様の量の表面タンパク質ヒドロキシルアミノ分解を示したので、この現象
は菌株特異的ではなかった。
ルアミノ分解により生ずる場合、ブドウ球菌属のパルス標識後にNH2OHを加える
ことによっては、SEB-SPA490-524は細胞壁に急速に固着するペプチドであるので
遊離されない。[35S]メチオニンによるパルス前またはパルス中にNH2OHを加える
ことにより、表面タンパク質は細胞外培地に放出される(それぞれ16.9%および
12.7%)(図12B)。パルス後にNH2OHを加えた場合、ごくわずかのSDS可溶性S
EB-SPA490-524が検出された(4%)。パルス標識前にNH2OHの量を増加することによ
り、放出される表面タンパク質の量が増加した(図12C)。
トレオニンにおいて表面タンパク質ヒドロキサメートが形成される。NH2OH放出
された表面タンパク質を特徴付けるために、表面タンパク質SEB-MH6-CWS(H. Ton
-That, K. F. Faull, O. Schneewind, J. Biol. Chem. 272, 22285(1997))を発
現するブドウ球菌属(1013cfu)を、0.1M NH2OHの存在下および非存在下でインキ
ュベートした。サンプルを遠心分離して細菌を沈殿させ、アフィニティクロマト
グラフィによりSEB-MH6-CWSを上澄みから生成し、クマシー染色されたSDS-PAGE
上で分析した。0.1MのNH2OHによる処理によって、黄色ブドウ球菌菌株OS2および
BB270によるSEB-MH6-CWSの放出は起こらなかった(図13A)。菌株BB270から精
製されたSEB-MH6-CWSを、臭化シアンによりメチオニンで分解した。アンカー構
造を支持するCOOH末端ペプチドをアフィニティクロマトグラフィにより精製し、
rpHPLCにより分析した(H. Ton-That, K. F. Faull, O. Schneewind, J. Biol. C
hem. 272, 22285(1997))。偽処理された細菌から放出されたアンカーペプチドの
クロマトグラムは、29%のCH3CNにおいて主要な吸収ピークを示した(図13B)
。サンプルをエレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI-MS)にかけ、平均分子量
2236Daを有する化合物を検出した。この測定値は、枝分かれした細胞壁テトラペ
プチドに結合したアンカーペプチドの構造と一致した[L-Ala-D-iGln-L-Lys(NH2-
H6AQALPET-Gly5)-D-Ala、予想分子量2235]。この表面タンパク質の種類は、ブド
ウ球菌細胞壁のグリカン鎖に結合しておらず、したがって培養培地中に放出され
る。0.1MのNH2OHによる処理によって遊離されるアンカーペプチドのクロマトグ
ラムにより、32%のCH3CNにおいて主要な吸収ピークが示された(図13C)。ES
I-MSにより、1548Daの平均分子量を有する化合物が同定された。エドマン分解に
かけた場合、ペプチド配列NH2-H6AQALPETが得られ、13の開裂サイクルにより未
知の構造のフェニルチオヒダントイン成分が放出された。NH2-H6AQALPET>(T>は
トレオニンヒドロキサメートを示す)の予想分子量は1565Daであり、観察された
分子量の1548Daより17Da大きかった。両方のクロマトグラムの分画を、平均分子
量1548、1565または2236を有するイオンシグナルの存在についてrpHPLCにより調
べた。偽処理された培養液からのアンカーペプチドのrpHPLC分画は、分子量2236
を有する化合物を含有していたが、予想分子量1548または1565のイオンは検出さ
れなかった。対照的に、NH2OH処理されたブドウ球菌属のアンカーペプチドから
集められたrpHPLC分画は、1548Da(NH2-H6AQALPET,32%CH3CN)および1565Da(NH2-H
6AQALPET>,31%CH3CN)の平均分子量を有する化合物を有していたが、2235Daのア
ンカーペプチドは有していなかった。したがって、0.1MのNH2OHによる処理によ
り、LPXTGモチーフないのトレオニンのヒドロキサメートとしてブドウ球菌属か
ら表面タンパク質が放出され、これによりソーターゼが開裂された表面タンパク
質を有するアシル酵素中間体を形成することが示される。ペプチドNH2-H6AQALPE
T>は、精製中不安定なようであり、これによりトレオニンヒドロキサメートにお
いて17Daを失ったNH2-H6AQALPETが産生される。
析 NH2OHがインビボでブドウ球菌属から表面タンパク質を遊離できる場合、ソー
ターゼは、インビトロでNH2OHの存在下でペプチドを支持するLPXTGモチーフの開
裂に触媒作用を及ぼす。ペプチドDABCYL−QALPETGEE−EDANS内のEDANS蛍光体の
蛍光を、DABCYLをきわめて近接することにより終了させた(G. T. Wang, E. Mata
yoshi, H. J. Huffaker, G. A. Krafft, Tetrahedon Lett. 31, 6493(1990))。
ペプチドが開裂され蛍光体がDABCYLから分離された場合、蛍光の増加が観察され
る(E. D. Matayoshi, G. T. Wang, G. A. Krafft, J. Erickson, Science 247,
954(1989))。粗ブドウ球菌抽出物とともにLPXTGペプチドをインキュベートする
ことにより、蛍光は少し増加しただけであった。しかしながら、ブドウ球菌抽出
物に0.1MのNH2OHを加えることにより、蛍光強度は4倍増加した(図14)。ブド
ウ球菌抽出物を、ソーティング反応の既知の抑制因子であるメタンチオスルホネ
ート(MTSET) (D. J. Smith, E. T. Maggio, G. L. Kenyon, Biochemistry 14, 7
64(1975))とともにプレインキュベートすることにより抑制できるので、この活
性はソーターゼに特異的なようである。これらの結果は、ソーターゼが、インビ
トロでLPXTGのヒドロキシルアミノ分解に触媒作用を及ぼすことを示す。したが
って、表面タンパク質は、LPXTGモチーフのトレオニンとグリシンとの間で開裂
し、トレオニンのカルボキシルとソーターゼの活性部位スルフヒドリルとの間で
NH2OH感受性チオエステル結合を形成する。インビボにおいて、アシル酵素中間
体は、ペンタグリシン架橋内でアミノの求核攻撃により分解される。細菌の観察
により、脂質II前駆体のペンタグリシン架橋はソーティング反応のための求核試
薬として作用することが示されている。ここで、ヒドロキシルアミンはインビボ
およびインビトロにおいてペンタグリシンの代わりになり得ることが示される。
tAタンパク質は膜と共に沈降する。可溶性の酵素を得、その特性を調べるために
、SrtAのNH2末端膜アンカーセグメントを、6つのヒスチジン標識とともに配置し
た(SrtADN)。SrtADNを、大腸菌XL-1ブルー中で発現させ、アフィニティクロマト
グラフィにより透明な溶解産物から精製した。LPXTGペプチドと共にインキュベ
ートし、蛍光の増加として測定した場合、SrtADNは基質の開裂に触媒作用を及ぼ
した。この反応に0.2MのNH2OHを加えることにより、蛍光が増加し、これはLPXTG
ペプチドの開裂がより有効に起こったことを示す。LPXTGペプチドのヒドロキシ
ルアミノ分解は、MTSETとともにプレインキュベーションしたことによりすべて
の酵素活性が破壊されるのでSrtADNのスルフヒドリルに依存していた。メタンチ
オスルホネートは、ジチオスレイトール(DTT)(R. Pathak, T. L. Hendrickson,
B. Imperiali, Biochmeistry 34, 4179(1995))のような還元剤により置換できる
スルフヒドリルとともにジスルフィドを形成する(D. J. Smith, E. T. Maggio,
G. L. Kenyon, Biochemistry 14, 764(1975); M. H. Akabas and A. Karlin, Bi
ochemistry 34, 12496(1995))。MTSET不活性化SrtADNを、10mMのDTTの存在下で
インキュベートすると、LPXTGペプチド開裂活性の80%が復活した。精製された
、可溶性のソーターゼ(SrtADN)の有用性およびLPXTGペプチドのヒドロキシルア
ミノ分解についてのインビトロのアッセイにより、グラム陽性菌における表面タ
ンパク質の結合を妨げる化合物のスクリーニングが可能となる。そのような化合
物は、すべての既知の抗生物質に対して耐性を得たグラム陽性菌に感染したヒト
の治療に有効かもしれない。
ix([35S]メチオニンおよびシステイン)で1分間パルス標識した。ポリペプチド
への放射標識の組込みを、50μlのチェイス溶液(100mg/mlキャスアミノサン、20
mg/mlメチオニンおよびシステイン)を加えることにより終了させ、37℃で5分間
インキュベーションを続けた。標識された培養液の二つの0.5mlアリコートをそ
れぞれ0.5mlの10%TCAで沈殿させ、アセトンで洗浄し、真空下で乾燥させた。一
つのサンプルを、50μの0.5Mtris、4%SDS中に懸濁し、煮沸した。他方のサンプ
ルをまず1mlの0.5Mtris pH7.0に懸濁し、50μlの2mg/mlリソスタフィンを加える
ことにより37℃で1時間細胞壁を分解した。サンプルを75μlの100%TCAで沈殿さ
せ、アセトンで洗浄し、乾燥させた後SDS中で煮沸した。アリコートを、a-SEBで
免疫沈降させ、蛍光イメージャー上でSDS-PAGE後分析した。
0mlの50mM Tris-HCl,pH7.0中でインキュベートした。サンプルを10,000×gで15
分間遠心分離し、上澄を1mlのNi-NTAカラムに入れ、カラムバッファーで予め平
衡させた(CB, 50mM Tris-HCl, 150mM NaCl, pH7.5)。まずカラムを20ml CBおよ
び10%グリセロールを含有する20mlCBで洗浄し、4mlのカラムバッファーおよび0.
5イミダゾルで溶出した。アリコートを、サンプルバッファーと混合し、SDS-PAG
E上で分離した。溶出液をTFA(10%)で沈殿させ、アセトンで洗浄し、真空下で乾
燥させた。臭化シアンの結晶を加えた後、サンプルを600μlの70%ギ酸中に懸濁
し、一晩インキュベートした。開裂されたペプチドを、反復的に乾燥させ、水中
に懸濁して臭化シアンを蒸発させ、1mlのバッファーA中に可溶化し、既述のよう
にアフィニティクロマトグラフィにかけた。ペプチドを4mlの6Mグアニジン−ハ
イドロクロライド、0.2M酢酸中で溶出し、C18カートリッジ上で脱塩し、乾燥さ
せた。ペレットを50μlのバッファーB(8M尿素、50mMホスフェート、10mM Tris-
HCl、pH7.3)中で可溶化し、90分間、0.1% TFA中で1%から99%までのCH3CN直線勾
配によりC18カラム上でrpHPLCにかけた。MALDI-MSおよびESI-MSを、既述のよう
に行った(H. Ton-That, K. F. Faull, O. Schneewind(1997)J. Biol. Chem. 272
:22285-22292)。
ム質量分析、MS/MSにより測定した。衝突により誘発される親イオンの解離によ
り、化合物の構造NH2-H6AQALPET>(>はトレオニンヒドロキサメートであり、予
想化合物分子量は1565)およびNH2-H6AQALPET※(T※は、トレオニンヒドロキサ
メートの17Daを失うことを示す;この残基の構造は未知である)と一致する娘イ
オンスペクトルが産生される。
た。LPXTGペプチド基質(DABCYL-QALPETGEE-EDANS)の濃度は10μMであり、MTSET
が5mM、NH2OHが0.2Mであった。1013の細胞をビーズビーター装置中に分布させる
ことによりブドウ球菌の細胞抽出物を得た。粗抽出物を、3,000×gで15分間低速
の遠心分離にかけ、ビーズおよび無傷の細胞を取り出した。約50mg/mlのタンパ
ク質を含有する上澄の10μlのアリコートを酵素製剤として使用した。37℃で1時
間インキュベートを行った後、15,000×gで5分間サンプルを遠心分離した。励起
のために395nmおよび記録のために495nmを使用して、上澄を蛍光計で分析した。
6C-dT-B(5’-AAAGGATCCTTTGACTTCTGTAGCTACAAAG-3’)を使用して、黄色ブドウ球
菌OS2の染色体からsrtA配列をPCR増幅した。DNA断片をBamHIで切断し、pQE16(Qi
agen)中に挿入し、BamHIを切断してpHTT5を産生し、大腸菌XL-1ブルーに形質転
換し、アンピシリン(100μg/ml)を有するルリア汁上で分泌した。大腸菌XL-1ブ
ルー(pHTT5)(1012細胞)を、30mlのCバッファー(50mM Bis-Tris-HCl、150mM N
aCl、10%グリセロール、pH7.2)中に懸濁し、14,000psiでフレンチプレッシャー
(French pressure)細胞を通す一つの経路により溶解した。抽出物を29,000×gで
30分間遠心分離し、上澄を1mlのNi-NTA樹脂に加え、Cバッファーで予め平衡にし
た。カラムを40mlのCバッファーで洗浄し、SrtADNタンパク質を、30μg/μlの濃
度で0.5Mイミダゾルにより4mlのCバッファー中で溶出した。
0mMのBisTris、pH7.5中5μMのSrtADN、10μM LPXTGペプチド(DABCYL-QALPETGEE-
EDANS)、10μM TGXLPペプチド(DABCYL-QATGELPEE-EDANS)、5mM MTSET、0.2M NH2
OH、5mM pHMBまたは10mM DTTを含有する260μlの体積に集めた。37℃で1時間イ
ンキュベートを行った。励起のために395nmおよび記録のために495nmを使用して
、サンプルを蛍光計で分析した。
よび特徴付けにおいて、ブドウ球菌属、放線菌属、ミコバクテリウム属、連鎖球
菌属、バチルス属、および従来の抗生物質に対していよいよ耐性のある医学的に
重要なグラム陽性病原体のようなグラム陽性病原体に対して新しい抗生物質活性
をスクリーニングするために使用できる抗生物質作用のための新しい部位の存在
を測定した。実質的に精製された黄色ブドウ球菌ソーターゼトランスアミダーゼ
酵素の有用性により、酵素を抑制する化合物をスクリーニングする方法が提供さ
れる。
において利点を有するペプチドおよびタンパク質を表面表示する方法、並びにグ
ラム陽性菌の表面に共有結合し得る様々の抗原に対するワクチンを産生する方法
が提供される。
が、他の実施の形態も可能である。したがって、本発明の範囲は以下の請求の範
囲により決定される。
ーフにおいて処理された成熟固着した種類[M]との量の間の割合として測定した
。
ーフにおいて処理された成熟固着した種類[C]との量の間の割合として測定した
。細胞壁合成を、酸沈殿された、プロナーゼ耐性ペプチドグリカンに組み込まれ
た[3H]リシンの量と[3H]ロイシンの量との間の割合として比較した。データは、
抑制のパーセントとして記載されている。
疫沈降させた[35S]SEB−SPA490-52 P1前駆体、P2前駆体および
成熟タンパク質のSDS−PAGEゲル(B)、SEB−SPA490-524固着の
パルスチェイス分析後における、SM317、SM329および野生型ブドウ球
菌でのSDS−PAGEゲル(C)、ならびにトリプシン大豆寒天上で画線培養
しさらに42℃で増殖させたブドウ球菌株OS2(WT)、SM317およびS
M329(D)を表す。
可溶化およびアフィニティー精製したSEB−MH6−CWSの質量分光分析プ
ロフィール(MALDI−MS)(B)、ならびにf11ヒドロラーゼで消化し
た、可溶化させたミュータノリシン−遊離アンカーペプチドの質量分光分析プロ
フィール(MALDI−MS)(C)を表す。
1834(pC194−mcs中にクローン化されたsrtA遺伝子を包含する
プラスミド)でトランスフェクトしたまたはトランスフェクトしていないSM3
17、SM329および野生型ブドウ球菌でのSDS−PAGEゲル(A)、S
M317変異体(pGL1898)または野生型株OS2(pGL1897)の
何れかのDNAで形質転換させたSM317でのSDS−PAGEゲル(B)、
ならびにpGL1898で形質転換されさらにパルスチェイス分析を受けた黄色
ブドウ球菌OS2(野生型)、SM317およびSM329でのSDS−PAG
Eゲル(C)を表す。
A遺伝子のコード配列(配列番号2)のDNA断片のサイズおよび位置を表す。
パク質の推定一次構造(配列番号3)を表す。
ベース検索によって同定された相同配列の一次構造と比較した配列の整列を表す
。
ル)ペプチド、ならびにそのCOOH末端に融合した、LPXTGモチーフ、疎
水性領域(ブラックボックス)および陽電荷端部(囲んでいる+)から成る細胞
壁ソーティングシグナルを包含する、Seb−Spa490-524の構造(A)、な
らびに培養ブドウ球菌を[35S]メチオニンで1分間標識し、過剰な非標識メ
チオニン(チェイス)の添加によって全ての更なる取り込みを停止させたパルス
チェイス実験のSDS−PAGEゲル分析(B)を表す。
リン10μg/ml;3,◆:モエノマイシン(moenomycin)10μg/ml;■
:バンコマイシン10μg/ml)、ブドウ球菌増殖の増殖曲線(A)、ならび
に(A)に記載のような抗生物質の存在下または偽処理における細胞壁ソーティ
ングの速度を測定した曲線(B)を表す。
モチーフ、疎水性領域(陰影で囲む)および陽電荷領域(囲んだRRREL)か
ら成るプロテインAのソーティングシグナルを包含する、Seb−Cws−Bl
aZの構造(A)、ならびに黄色ブドウ球菌OS2(pSeb−Cws−Bla
Z)および黄色ブドウ球菌OS2(pSeb−CwsDLPXTG−BlaZ)
細胞壁ソーティングのSDS-PAGEゲル分析(B)を表す。
反応のモデルを表す。
は不在下における、細胞壁への表面タンパク質固着のパルスチェイス分析のSD
S-PAGEゲル分析(A)、標識の5分前(前)、パルス−標識の間(パルス
)または停止5分後の何れかに、培養黄色ブドウ球菌OS2にヒドロキシルアミ
ンを添加することによる表面からのタンパク質の遊離の存在下または不在下にお
ける、細胞壁への表面タンパク質固着のパルスチェイス分析のSDS-PAGE
ゲル分析(B)、ならびに培養黄色ブドウ球菌OS2の標識5分前に添加するヒ
ドロキシルアミンの量を増加させると、遊離される表面タンパク質の量が増加す
ることを示唆する棒グラフ(C)を表す。
付けするのに用いられたクーマシー染色したSDS−PAGEゲル(A)、なら
びに0.1M NH2OHでの処理によって黄色ブドウ球菌BB270細胞から
遊離したCOOH末端アンカーペプチドのrpHPLCクロマトグラムを表す。
と共に、ブドウ球菌抽出物をインキュベートすることの効果を表す棒グラフ(A
)、 ソーターゼ(SrtA)のNH2末端膜アンカーが6ヒスチジンタグで置換され
ている、SrtADNを発現している大腸菌XL−1 Blue(pHTT5)
のSDS−PAGEゲル分析(B)、ならびにペプチド基質DABCYL−QA LPETG EE−EDANSと共に、精製SrtADNをインキュベートするこ
との効果を表す棒グラフ(C)を表す。
Claims (97)
- 【請求項1】 グラム陽性菌由来の実質的に純粋なソーターゼ−トランスア
ミダーゼ酵素であって、該酵素がソーティングシグナルを有するタンパク質のカ
ルボキシル末端をグラム陽性菌のペプチドグリカンに共有架橋結合させる反応に
触媒作用を及ぼし、該ソーティングシグナルがLPX3X4Gモチーフを有し、該
LPX3X4Gモチーフの第4と第5残基の間での切断によってソーティングが生
じることを特徴とする酵素。 - 【請求項2】 前記グラム陽性菌が、黄色ブドウ球菌、ストレプトコッカス
・ソブリヌス、枯草菌、エンテロコッカス・ファエカリス、ストレプトコッカス
・ピオゲネス、ストレプトコッカス・ニューモニエおよびリステリア・モノサイ
トゲネスより成る群から選択される種であることを特徴とする請求項1記載の実
質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項3】 前記グラム陽性菌が、黄色ブドウ球菌であることを特徴とす
る請求項2記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項4】 約23,539ダルトンの分子量を有することを特徴とする
請求項1記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項5】 前記ソーティングシグナルが:(2)前記モチーフのカルボ
キシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)
該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する荷
電末端領域:をさらに含み、ここで、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1つ
はアルギニンであり、該2つの陽電荷残基は前記モチーフから31−33残基の
位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニン
、セリンおよびトレオニンより成る群から選択されることを特徴とする請求項4
記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項6】 請求項1記載の酵素であって、 【化1】 および(2)配列番号3の配列に、1つ以上の保存的アミノ酸置換を加えた配列
:より成る群から選択されたアミノ酸配列を包含し、該保存的アミノ酸置換が以
下の:(1)イソロイシン、ロイシンおよびバリンの間での置換;(2)アスパ
ラギン酸とグルタミン酸間での置換;(3)グルタミンとアスパラギン間での置
換;ならびに(4)セリンとトレオニン間での置換:の何れかであることを特徴
とする請求項1記載の酵素。 - 【請求項7】 前記アミノ酸配列が、 【化2】 であることを特徴とする請求項6記載の酵素。
- 【請求項8】 請求項6記載の酵素をコードする核酸配列。
- 【請求項9】 請求項7記載の酵素をコードする核酸配列。
- 【請求項10】 グラム陽性菌由来の実質的に純粋なソーターゼ−トランス
アミダーゼ酵素をコードする核酸配列であって、該酵素が、約23,539ダル
トンの分子量を有し、かつソーティングシグナルを有するタンパク質のカルボキ
シル末端をグラム陽性菌のペプチドグリカンに共有架橋結合させる反応に触媒作
用を及ぼし、ここで該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ
;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的
疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも
2つの陽電荷残基を有する領域:を含み、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも
1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残
基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラ
ニン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され、LPX3X4Gモチー
フの第4と第5残基の間での切断によってソーティングが生じ、該核酸配列が:
(1) 【化3】 または(2)配列番号2の配列に相補的である配列:より成る群から選択される
配列を包含することを特徴とする核酸配列。 - 【請求項11】 グラム陽性菌由来の実質的に純粋なソーターゼ−トランス
アミダーゼ酵素をコードする核酸配列であって、該酵素が約23,539ダルト
ンの分子量を有し、かつソーティングシグナルを有するタンパク質のカルボキシ
ル末端をグラム陽性菌のペプチドグリカンに共有架橋結合させる反応に触媒作用
を及ぼし、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ
;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的
疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも
2つの陽電荷残基を有する領域:を含み、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも
1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残
基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラ
ニン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され、LPX3X4Gモチー
フの第4と第5残基の間での切断によってソーティングが生じ、該核酸配列が:
(1) 【化4】 または(2)約15%以下の不一致で配列番号2の配列に相補的である配列:よ
り成る群から選択される配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
ことを特徴とする核酸配列。 - 【請求項12】 前記不一致が約5%以下であることを特徴とする請求項1
1記載の核酸配列。 - 【請求項13】 前記不一致が約2%以下であることを特徴とする請求項1
1記載の核酸配列。 - 【請求項14】 核酸配列の発現または調節を制御する少なくとも1つの制
御配列に作動可能に結合した請求項8記載の核酸配列を包含するベクター。 - 【請求項15】 核酸配列の発現または調節を制御する少なくとも1つの制
御配列に作動可能に結合した請求項9記載の核酸配列を包含するベクター。 - 【請求項16】 核酸配列の発現または調節を制御する少なくとも1つの制
御配列に作動可能に結合した請求項10記載の核酸配列を包含するベクター。 - 【請求項17】 核酸配列の発現または調節を制御する少なくとも1つの制
御配列に作動可能に結合した請求項11記載の核酸配列を包含するベクター。 - 【請求項18】 請求項14記載のベクターでトランスフェクトした宿主細
胞。 - 【請求項19】 請求項15記載のベクターでトランスフェクトした宿主細
胞。 - 【請求項20】 請求項16記載のベクターでトランスフェクトした宿主細
胞。 - 【請求項21】 請求項17記載のベクターでトランスフェクトした宿主細
胞。 - 【請求項22】 実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を作
成する方法であって: (a)宿主細胞がコードされたソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を発現する
ような条件下において請求項18記載の宿主細胞を培養し;さらに (b)発現された酵素を精製して、実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダ
ーゼ酵素を作成する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項23】 実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を作
成する方法であって: (a)宿主細胞がコードされたソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を発現する
ような条件下において請求項19記載の宿主細胞を培養し;さらに (b)発現された酵素を精製して、実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダ
ーゼ酵素を作成する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項24】 実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を作
成する方法であって: (a)宿主細胞がコードされたソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を発現する
ような条件下において請求項20記載の宿主細胞を培養し;さらに (b)発現された酵素を精製して、実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダ
ーゼ酵素を作成する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項25】 実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を作
成する方法であって: (a)宿主細胞がコードされたソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を発現する
ような条件下において請求項21記載の宿主細胞を培養し;さらに (b)発現された酵素を精製して、実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダ
ーゼ酵素を作成する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項26】 請求項22記載の方法によって作成された実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項27】 請求項23記載の方法によって作成された実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項28】 請求項24記載の方法によって作成された実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項29】 請求項25記載の方法によって作成された実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素。 - 【請求項30】 抗ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を
スクリーニングする方法であって: (a)請求項1記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を提
供し; (b)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (c)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項31】 抗ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を
スクリーニングする方法であって: (a)請求項3記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を提
供し; (b)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (c)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項32】 抗ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を
スクリーニングする方法であって: (a)請求項26記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を
提供し; (b)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (c)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項33】 抗ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を
スクリーニングする方法であって: (a)請求項27記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を
提供し; (b)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (c)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項34】 抗ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を
スクリーニングする方法であって: (a)請求項28記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を
提供し; (b)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (c)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項35】 抗ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を
スクリーニングする方法であって: (a)請求項29記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素を
提供し; (b)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (c)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項36】 抗ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を
スクリーニングする方法であって: (a)グラム陽性菌由来のソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素の活性画分を提
供し; (b)化合物の存在下および不在下において、ソーターゼ−トランスアミダーゼ
の測定法を実施し;さらに (c)化合物の存在下および不在下におけるソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素の活性を比較して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性について化合物を評
価する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項37】 前記ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素の活性画分が黄
色ブドウ球菌由来の特定画分であることを特徴とする請求項36記載の方法。 - 【請求項38】 前記ソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素の測定法が、親
和性樹脂との相互作用による、該酵素の基質である可溶性ペプチドの捕獲をモニ
ターすることによって成されることを特徴とする請求項36記載の方法。 - 【請求項39】 前記可溶性ペプチドが6以上のヒスチジン残基から成る配
列を包含し、かつ前記親和性樹脂がニッケルを含有することを特徴とする請求項
38記載の方法。 - 【請求項40】 前記可溶性ペプチドがグルタチオンS-トランスフェラー
ゼの活性部位を包含し、かつ前記親和性樹脂がグルタチオンを含有することを特
徴とする請求項38記載の方法。 - 【請求項41】前記可溶性ペプチドがストレプトアビジンの活性部位を包含
し、かつ前記親和性樹脂がビオチンを含有することを特徴とする請求項38記載
の方法。 - 【請求項42】前記可溶性ペプチドがマルトース結合タンパク質の活性部位
を包含し、かつ前記親和性樹脂がアミロースを含有することを特徴とする請求項
38記載の方法。 - 【請求項43】 請求項1記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミ
ダーゼ酵素に特異的に結合する抗体。 - 【請求項44】 請求項3記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミ
ダーゼ酵素に特異的に結合する抗体。 - 【請求項45】 請求項26記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスア
ミダーゼ酵素に特異的に結合する抗体。 - 【請求項46】 請求項27記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスア
ミダーゼ酵素に特異的に結合する抗体。 - 【請求項47】 請求項28記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスア
ミダーゼ酵素に特異的に結合する抗体。 - 【請求項48】 請求項29記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスア
ミダーゼ酵素に特異的に結合する抗体。 - 【請求項49】 ヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端において伸
長されている請求項1記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素を包含するタンパク質分子であって、該ヒスチジン残基の数が、カルボキシル
末端に付加されたヒスチジン残基を介してニッケル−セファロースカラムに該タ
ンパク質分子を特異的に結合させるのに十分な数であることを特徴とするタンパ
ク質分子。 - 【請求項50】 ヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端において伸
長されている請求項3記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵
素を包含するタンパク質分子であって、該ヒスチジン残基の数が、カルボキシル
末端に付加されたヒスチジン残基を介してニッケル−セファロースカラムに該タ
ンパク質分子を特異的に結合させるのに十分な数であることを特徴とするタンパ
ク質分子。 - 【請求項51】 ヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端において伸
長されている請求項26記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ
酵素を包含するタンパク質分子であって、該ヒスチジン残基の数が、ニッケル−
セファロースカラムに該タンパク質分子を特異的に結合させるのに十分な数であ
ることを特徴とするタンパク質分子。 - 【請求項52】 ヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端において伸
長されている請求項27記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ
酵素を包含するタンパク質分子であって、該ヒスチジン残基の数が、ニッケル−
セファロースカラムに該タンパク質分子を特異的に結合させるのに十分な数であ
ることを特徴とするタンパク質分子。 - 【請求項53】 ヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端において伸
長されている請求項28記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ
酵素を包含するタンパク質分子であって、該ヒスチジン残基の数が、ニッケル−
セファロースカラムに該タンパク質分子を特異的に結合させるのに十分な数であ
ることを特徴とするタンパク質分子。 - 【請求項54】 ヒスチジン残基によってそのカルボキシル末端において伸
長されている請求項29記載の実質的に純粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ
酵素を包含するタンパク質分子であって、該ヒスチジン残基の数が、ニッケル−
セファロースカラムに該タンパク質分子を特異的に結合させるのに十分な数であ
ることを特徴とするタンパク質分子。 - 【請求項55】 グラム陽性菌の表面上にポリペプチドを提示させる方法で
あって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発
現させ、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;
(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎
水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2
つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1
つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基
の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニ
ン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され; (b)(i)前記発現ポリペプチド;(ii)請求項1記載の実質的に純粋なソ
ーターゼ−トランスアミダーゼ;および(iii)ソーターゼ−トランスアミダ
ーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌:
を含有する反応混合物を形成し;さらに (c)前記ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリペプチドを
切断しかつ該切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカンに共有架橋
結合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼに触媒作用を及ぼさせて、グ
ラム陽性菌の表面上に該ポリペプチドを提示させる: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項56】 グラム陽性菌の表面上にポリペプチドを提示させる方法で
あって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発
現させ、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;
(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎
水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2
つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1
つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基
の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニ
ン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され; (b)(i)前記発現ポリペプチド;(ii)請求項3記載の実質的に純粋なソ
ーターゼ−トランスアミダーゼ;および(iii)ソーターゼ−トランスアミダ
ーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌:
を含有する反応混合物を形成し;さらに (c)前記ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリペプチドを
切断しかつ該切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカンに共有架橋
結合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼに触媒作用を及ぼさせて、グ
ラム陽性菌の表面上に該ポリペプチドを提示させる: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項57】 グラム陽性菌の表面上にポリペプチドを提示させる方法で
あって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発
現させ、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;
(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎
水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2
つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1
つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基
の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニ
ン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され; (b)(i)前記発現ポリペプチド;(ii)請求項26記載の実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ;および(iii)ソーターゼ−トランスアミ
ダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌
:を含有する反応混合物を形成し;さらに (c)前記ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリペプチドを
切断しかつ該切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカンに共有架橋
結合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼに触媒作用を及ぼさせて、グ
ラム陽性菌の表面上に該ポリペプチドを提示させる: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項58】 グラム陽性菌の表面上にポリペプチドを提示させる方法で
あって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発
現させ、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;
(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎
水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2
つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1
つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基
の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニ
ン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され; (b)(i)前記発現ポリペプチド;(ii)請求項27記載の実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ;および(iii)ソーターゼ−トランスアミ
ダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌
:を含有する反応混合物を形成し;さらに (c)前記ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリペプチドを
切断しかつ該切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカンに共有架橋
結合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼに触媒作用を及ぼさせて、グ
ラム陽性菌の表面上に該ポリペプチドを提示させる: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項59】 グラム陽性菌の表面上にポリペプチドを提示させる方法で
あって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発
現させ、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;
(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎
水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2
つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1
つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基
の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニ
ン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され; (b)(i)前記発現ポリペプチド;(ii)請求項28記載の実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ;および(iii)ソーターゼ−トランスアミ
ダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌
:を含有する反応混合物を形成し;さらに (c)前記ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリペプチドを
切断しかつ該切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカンに共有架橋
結合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼに触媒作用を及ぼさせて、グ
ラム陽性菌の表面上に該ポリペプチドを提示させる: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項60】 グラム陽性菌の表面上にポリペプチドを提示させる方法で
あって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するポリペプチドを発
現させ、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;
(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎
水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2
つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1
つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基
の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニ
ン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され; (b)(i)前記発現ポリペプチド;(ii)請求項29記載の実質的に純粋な
ソーターゼ−トランスアミダーゼ;および(iii)ソーターゼ−トランスアミ
ダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペプチドグリカンを有するグラム陽性菌
:を含有する反応混合物を形成し;さらに (c)前記ソーティングシグナルのLPX3X4Gモチーフ内でポリペプチドを
切断しかつ該切断ポリペプチドのアミノ末端部位をペプチドグリカンに共有架橋
結合させる反応をソーターゼ−トランスアミダーゼに触媒作用を及ぼさせて、グ
ラム陽性菌の表面上に該ポリペプチドを提示させる: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項61】 グラム陽性菌の表面上にポリペプチドを提示させる方法で
あって: (a)カルボキシル末端ソーティングシグナルを包含するクローン化キメラタン
パク質を作成するために、提示されるべきポリペプチドを包含するキメラタンパ
ク質をコードする核酸断片をグラム陽性菌中にクローニングし、ここで、該ソー
ティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカル
ボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3
)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する
領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、
該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は2
0の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオ
ニンより成る群から選択され; (b)カルボキシル末端ソーティングシグナルを包含するキメラタンパク質を作
成するために、前記クローン化キメラタンパク質を発現するように、前記核酸断
片がその中にクローン化された細菌を増殖させ;さらに (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させる: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項62】 LPX3X4Gモチーフの切断によって生じたLPX3X 4 のアミノ酸配列の共有結合によってグラム陽性菌の表面上に提示されたポリペ
プチドであって、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラ
ニン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され、該ポリペプチドがリガ
ンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に提示されることを特徴とするポ
リペプチド。 - 【請求項63】 共有結合複合体であって: (a)請求項62記載のポリペプチド;および (b)該ポリペプチドに共有架橋結合した抗原またはハプテン: を含むことを特徴とする共有結合複合体。
- 【請求項64】 抗原が前記ポリペプチドに共有架橋結合していることを特
徴とする請求項63記載の共有結合複合体。 - 【請求項65】 ハプテンが前記ポリペプチドに共有架橋結合していること
を特徴とする請求項63記載の共有結合複合体。 - 【請求項66】 動物にワクチン接種する方法であって、請求項62記載の
提示されたポリペプチドで該動物を免疫にして、該提示されたポリペプチドに対
する免疫反応を誘起させる工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項67】 動物にワクチン接種する方法であって、請求項63記載の
共有結合複合体で該動物を免疫にして、該共有結合複合体の抗原またはハプテン
に対する免疫反応を誘起させる工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項68】 クローン化ポリペプチドの発現をスクリーニングする方法
であって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するキメラタンパク質
としてクローン化ポリペプチドを発現させ、ここで、該ソーティングシグナルが
:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なく
とも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領
域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2
つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基
はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸
の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から
選択され; (b)(i)前記発現キメラタンパク質;(ii)請求項1記載の実質的に純粋
なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素;および(iii)ソーティングシグナ
ルを介してソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペ
プチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し; (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させ;さらに (d)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、該標
識特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニング
する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項69】 クローン化ポリペプチドの発現をスクリーニングする方法
であって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するキメラタンパク質
としてクローン化ポリペプチドを発現させ、ここで、該ソーティングシグナルが
:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なく
とも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領
域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2
つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基
はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸
の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から
選択され; (b)(i)前記発現キメラタンパク質;(ii)請求項3記載の実質的に純粋
なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素;および(iii)ソーティングシグナ
ルを介してソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペ
プチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し; (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させ;さらに (d)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、該標
識特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニング
する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項70】 クローン化ポリペプチドの発現をスクリーニングする方法
であって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するキメラタンパク質
としてクローン化ポリペプチドを発現させ、ここで、該ソーティングシグナルが
:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なく
とも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領
域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2
つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基
はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸
の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から
選択され; (b)(i)前記発現キメラタンパク質;(ii)請求項26記載の実質的に純
粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素;および(iii)ソーティングシグ
ナルを介してソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含む
ペプチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し; (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させ;さらに (d)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、該標
識特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニング
する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項71】 クローン化ポリペプチドの発現をスクリーニングする方法
であって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するキメラタンパク質
としてクローン化ポリペプチドを発現させ、ここで、該ソーティングシグナルが
:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なく
とも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領
域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2
つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基
はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸
の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から
選択され; (b)(i)該発現キメラタンパク質;(ii)請求項27記載の実質的に純粋
なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素;および(iii)ソーティングシグナ
ルを介してソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含むペ
プチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し; (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させ;さらに (d)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、該標
識特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニング
する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項72】 クローン化ポリペプチドの発現をスクリーニングする方法
であって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するキメラタンパク質
としてクローン化ポリペプチドを発現させ、ここで、該ソーティングシグナルが
:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なく
とも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領
域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2
つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基
はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸
の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から
選択され; (b)(i)前記発現キメラタンパク質;(ii)請求項28記載の実質的に純
粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素;および(iii)ソーティングシグ
ナルを介してソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含む
ペプチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し; (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させ;さらに (d)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、該標
識特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニング
する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項73】 クローン化ポリペプチドの発現をスクリーニングする方法
であって: (a)そのカルボキシル末端にソーティングシグナルを有するキメラタンパク質
としてクローン化ポリペプチドを発現させ、ここで、該ソーティングシグナルが
:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なく
とも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領
域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2
つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基
はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸
の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から
選択され; (b)(i)前記発現キメラタンパク質;(ii)請求項29記載の実質的に純
粋なソーターゼ−トランスアミダーゼ酵素;および(iii)ソーティングシグ
ナルを介してソーターゼ−トランスアミダーゼが結合し得るポリペプチドを含む
ペプチドグリカンを有するグラム陽性菌:を含有する反応混合物を形成し; (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させ;さらに (d)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、該標
識特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニング
する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項74】 クローン化ポリペプチドの発現をスクリーニングする方法
であって: (a)カルボキシル末端ソーティングシグナルを包含するクローン化キメラタン
パク質を作成するために、その発現についてスクリーニングすべきポリペプチド
を包含するキメラタンパク質をコードする核酸断片をグラム陽性菌中にクローニ
ングし、ここで、該ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;
(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎
水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2
つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1
つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基
の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニ
ン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択され; (b)カルボキシル末端ソーティングシグナルを包含するキメラタンパク質を作
成するために、クローン化キメラタンパク質を発現するように、前記核酸断片が
その中にクローン化された細菌を増殖させ; (c)前記ポリペプチドがリガンドに接近できるようにグラム陽性菌の表面上に
提示されるように、LPX3X4Gモチーフ内でキメラタンパク質を切断すると
共に、グラム陽性菌によって発現されたソーターゼ−トランスアミダーゼの酵素
活性によって、細胞壁に該ポリペプチドを共有結合させ:さらに (d)提示されたポリペプチドを標識特異的結合パートナーと反応させて、該標
識特異的結合パートナーとの反応性についてキメラタンパク質をスクリーニング
する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項75】 グラム陽性菌によって生じた細菌感染症を診断または治療
する方法であって: (a)カルボキシル末端ソーティングシグナルを包含するタンパク質に対して、
抗生物質または検出試薬を結合させて結合物を作成し、ここで、該カルボキシル
末端ソーティングシグナルが:(1)LPX3X4Gモチーフ;(2)該モチー
フのカルボキシル側の少なくとも31アミノ酸から成る実質的疎水性領域;なら
びに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシル側の少なくとも2つの陽電荷残基
を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基の内、少なくとも1つはアルギニン
であり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフから31−33残基の位置にあり、
X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり、かつX4はアラニン、セリンおよ
びトレオニンより成る群から選択され;さらに (b)感染症を治療または診断するために、前記結合体を細菌の細胞壁に局在化
および共有架橋結合させるように、グラム陽性菌に感染した生物に該結合物を導
入する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項76】 抗生物質が前記タンパク質に結合していることを特徴とす
る請求項75記載の方法。 - 【請求項77】 前記抗生物質が、ペニシリン、アンピシリン、バンコマイ
シン、ゲンタマイシン、ストレプトマイシン、セファロスポリン、アミカシン、
カナマイシン、ネオマイシン、パロモマイシン、トブロマイシン、シプロフロキ
サシン、クリンダマイシン、リファンシピン、クロラムフェニコール、ノルフロ
キサシン、およびそれら抗生物質の誘導体より成る群から選択されることを特徴
とする請求項76記載の方法。 - 【請求項78】 検出試薬が前記タンパク質に結合していることを特徴とす
る請求項75記載の方法。 - 【請求項79】結合体を作成するためにカルボキシル末端ソーティングシグ
ナルを包含するタンパク質に共有結合した抗生物質または検出試薬を含む結合体
であって、ここで、該カルボキシル末端ソーティングシグナルが:(1)LPX 3 X4Gモチーフ;(2)該モチーフのカルボキシル側の少なくとも31アミノ
酸から成る実質的疎水性領域;ならびに(3)該実質的疎水性領域のカルボキシ
ル側の少なくとも2つの陽電荷残基を有する領域:を有し、該2つの陽電荷残基
の内、少なくとも1つはアルギニンであり、該2つの陽電荷残基はそのモチーフ
から31−33残基の位置にあり、X3は20の天然Lアミノ酸の何れかであり
、かつX4はアラニン、セリンおよびトレオニンより成る群から選択されること
を特徴とする結合体。 - 【請求項80】 抗生物質が前記タンパク質に結合していることを特徴とす
る請求項79記載の結合体。 - 【請求項81】 前記抗生物質が、ペニシリン、アンピシリン、バンコマイ
シン、ゲンタマイシン、ストレプトマイシン、セファロスポリン、アミカシン、
カナマイシン、ネオマイシン、パロモマイシン、トブロマイシン、シプロフロキ
サシン、クリンダマイシン、リファンシピン、クロラムフェニコール、ノルフロ
キサシン、およびそれら抗生物質の誘導体より成る群から選択されることを特徴
とする請求項80記載の結合体。 - 【請求項82】 検出試薬が前記タンパク質に結合していることを特徴とす
る請求項79記載の結合体。 - 【請求項83】 (a)請求項79記載の結合体;および (b)薬剤的に許容される担体: を含むことを特徴とする組成物。
- 【請求項84】 ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号4)、アクチ
ノマイセス・ナエスルンディ(配列番号5)、エンテロコッカス・ファエカリス
(配列番号6)、ストレプトコッカス・ミュータンス(配列番号7)、ストレプ
トコッカス・ニューモニエ(配列番号34、配列番号35または配列番号36)
あるいは枯草菌(配列番号8)の何れか1つ以上のアミノ酸配列と約30%以上
の配列類似性を有し、かつソーターゼ−トランスアミダーゼ活性を有することを
特徴とする実質的に純粋なタンパク質。 - 【請求項85】 ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号4)、アクチ
ノマイセス・ナエスルンディ(配列番号5)、エンテロコッカス・ファエカリス
(配列番号6)、ストレプトコッカス・ミュータンス(配列番号7)、ストレプ
トコッカス・ニューモニエ(配列番号34、配列番号35または配列番号36)
あるいは枯草菌(配列番号8)の何れか1つ以上のアミノ酸配列との配列類似性
が、約40%以上であることを特徴とする請求項84記載の実質的に純粋なタン
パク質。 - 【請求項86】 ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号4)、アクチ
ノマイセス・ナエスルンディ(配列番号5)、エンテロコッカス・ファエカリス
(配列番号6)、ストレプトコッカス・ミュータンス(配列番号7)、ストレプ
トコッカス・ニューモニエ(配列番号34、配列番号35または配列番号36)
あるいは枯草菌(配列番号8)の何れか1つ以上のアミノ酸配列との配列類似性
が、約50%以上であることを特徴とする請求項85記載の実質的に純粋なタン
パク質。 - 【請求項87】 ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号4)、アクチ
ノマイセス・ナエスルンディ(配列番号5)、エンテロコッカス・ファエカリス
(配列番号6)、ストレプトコッカス・ミュータンス(配列番号7)、ストレプ
トコッカス・ニューモニエ(配列番号34、配列番号35または配列番号36)
あるいは枯草菌(配列番号8)の何れか1つ以上のアミノ酸配列と約18%以上
の配列同一性を有し、かつソーターゼ−トランスアミダーゼ活性を有することを
特徴とする実質的に純粋なタンパク質。 - 【請求項88】 ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号4)、アクチ
ノマイセス・ナエスルンディ(配列番号5)、エンテロコッカス・ファエカリス
(配列番号6)、ストレプトコッカス・ミュータンス(配列番号7)、ストレプ
トコッカス・ニューモニエ(配列番号34、配列番号35または配列番号36)
あるいは枯草菌(配列番号8)の何れか1つ以上のアミノ酸配列との配列同一性
が、約20%以上であることを特徴とする請求項87記載の実質的に純粋なタン
パク質。 - 【請求項89】 ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号4)、アクチ
ノマイセス・ナエスルンディ(配列番号5)、エンテロコッカス・ファエカリス
(配列番号6)、ストレプトコッカス・ミュータンス(配列番号7)、ストレプ
トコッカス・ニューモニエ(配列番号34、配列番号35または配列番号36)
あるいは枯草菌(配列番号8)の何れか1つ以上のアミノ酸配列との配列同一性
が、約30%以上であることを特徴とする請求項88記載の実質的に純粋なタン
パク質 - 【請求項90】 請求項84記載の実質的に純粋なタンパク質をコードする
核酸配列。 - 【請求項91】 核酸配列の発現または調節を制御する少なくとも1つの制
御配列に作動可能に結合した請求項90記載の核酸配列を包含するベクター。 - 【請求項92】 請求項91記載のベクターでトランスフェクトした宿主細
胞。 - 【請求項93】 ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性を有する実質的に純
粋なタンパク質を作成する方法であって: (a)宿主細胞がソーターゼ−トランスアミダーゼ活性を有するタンパク質を発
現するような条件下において請求項92記載の宿主細胞を培養し;さらに (b)発現されたタンパク質を精製して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性
を有する実質的に純粋なタンパク質を作成する: 各工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項94】 請求項87記載の実質的に純粋なタンパク質をコードする
核酸配列。 - 【請求項95】 核酸配列の発現または調節を制御する少なくとも1つの制
御配列に作動可能に結合した請求項94記載の核酸配列を包含するベクター。 - 【請求項96】 請求項95記載のベクターでトランスフェクトした宿主細
胞。 - 【請求項97】 ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性を有する実質的に純
粋なタンパク質を作成する方法であって: (a)宿主細胞がソーターゼ−トランスアミダーゼ活性を有するタンパク質を発
現するような条件下において請求項96記載の宿主細胞を培養し;さらに (b)発現されたタンパク質を精製して、ソーターゼ−トランスアミダーゼ活性
を有する実質的に純粋なタンパク質を作成する: 各工程を含むことを特徴とする方法。
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