JP2011042385A - 食品包装用トレー形容器、無菌包装食品、無菌包装食品の製造方法 - Google Patents
食品包装用トレー形容器、無菌包装食品、無菌包装食品の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】食品を収容するための凹形部21の外周壁21bが、板状壁部21c、直壁部21d、湾曲壁部21e、コーナー部21f、21gを具備する構成であり、外周壁のコーナー部以外の周方向の複数箇所に、凹形部21の深さ方向に沿って延在するリブ21iが複数並列に形成された補強部21jを有する食品包装用トレー形容器20、無菌包装食品、無菌包装食品の製造方法を提供する。
【選択図】図3
Description
また、釜炊きした米飯を容器に無菌的に充填する方法(以下、釜炊き無菌充填法とも言う)も広く実施されている。しかし、この釜炊き無菌充填法では、製品及び包材について高度な菌数管理が必要であるといった問題を抱えている。
また、この無菌包装食品の製造方法(個食トレー炊飯製法)は、米飯に限らずパスタ食品にも適用でき(例えば特許文献3)、麺類や粥等のデンプン系食品に幅広く適用可能であることが知られている。
また、個食トレー炊飯製法による製品(無菌包装米飯)製造にあっては、炊飯完了後にフィルム等の蓋体を用いて米飯収容用凹形部の開口部を密閉(シール工程)した後、炊飯温度(調理温度)よりも若干低い温度で所定時間維持する蒸らし工程を行い、次いで冷却工程を行うが(例えば特許文献2、図1等参照)、冷却工程の際、米飯収容用凹形部内の気体の体積減少に伴い容器側壁に曲がりが生じやすく、容器側壁の変形(曲がり)が製品(商品)外観に与える影響(見栄えが悪くなる)が無視できない大きさとなるケースも多く発生するといった問題があった。
第1の発明は、調理済みの食品の無菌包装に用いられるプラスチック製のトレー形容器であって、前記食品を収容するための凹形部を有し、前記凹形部の外周壁は、その周方向において湾曲状態に延在する湾曲壁部、コーナー部、前記凹形部の深さ方向に直交する直線に沿って延在する直壁部から選択される2以上を有し、しかも前記コーナー部以外の部分の周方向の2以上の箇所に、前記凹形部の深さ方向に沿って延在するリブが複数並列に形成された補強部を有することを特徴とする食品包装用トレー形容器を提供する。
第2の発明は、調理済みの食品の無菌包装に用いられるプラスチック製のトレー形容器であって、前記食品を収容するための凹形部を有し、前記凹形部の外周壁は、その周方向において湾曲状態に延在する湾曲壁部、コーナー部、前記凹形部の深さ方向に直交する直線に沿って延在する直壁部から選択される2以上を有し、しかも前記湾曲壁部、前記コーナー部、前記直壁部のうち前記外周壁を構成する2以上に前記凹形部の深さ方向に沿って延在するリブが複数並列に形成され、前記外周壁周方向における前記リブの形成密度が、前記コーナー部における前記形成密度をMc、前記湾曲壁部における前記形成密度をMw、前記直壁部における前記形成密度をMsとしたとき、Mc<Mw、Mw<Ms、Mc<Msのうちの1以上を満たすことを特徴とする食品包装用トレー形容器を提供する。
第3の発明は、
前記凹形部の外周壁が直壁部を有するものである第1又は2の発明の食品包装用トレー形容器であって、前記凹形部を複数有し、隣り合う凹形部の間が連結部を介して繋がっており、隣り合う凹形部は、その外周壁の隣り合う凹形部間に確保された隙間を介して互いに対面する部分に互いに並行に延在し前記直壁部として機能する板状壁部を有し、前記外周壁は前記板状壁部を含む1以上の直壁部と、前記板状壁部の延在方向両側に設けられたコーナー部とを有するとともに、該外周壁のうち前記板状壁部及び該板状壁部の延在方向両側の前記コーナー部を除いた部分である側面形成部が、湾曲壁部、コーナー部、直壁部から選択される2以上によって構成され、しかも該側面形成部及び前記板状壁部のうち少なくとも前記側面形成部に前記リブが形成されていることを特徴とする食品包装用トレー形容器を提供する。
第4の発明は、前記凹形部は底壁部の外周から立ち上げるように前記外周壁が周設された構成になっており、前記リブは前記外周壁から前記底壁部の外周部にも延在するように形成されていることを特徴する第1〜3のいずれかの発明の食品包装用トレー形容器を提供する。
第5の発明は、前記リブが、前記凹形部の外周壁からその内面側に突出するように形成されていることを特徴する第1〜4のいずれかの発明の食品包装用トレー形容器を提供する。
第6の発明は、前記リブが、前記凹形部の外周壁からその外面側に突出するように形成されていることを特徴する第1〜5のいずれかの発明の食品包装用トレー形容器を提供する。
第7の発明は、さらに、前記凹形部の開口縁部から外側に張り出すように突設されたフランジ部を有することを特徴する第1〜6のいずれかの発明の食品包装用トレー形容器を提供する。
第8の発明は、第1〜7のいずれかの発明の食品包装用トレー形容器の前記凹形部に調理済み食品が収容され、前記凹形部の内側の食品収納部の開口部が、前記凹形部の開口縁部及び/又は該開口縁部から外側に張り出すように突設されたフランジ部に被着されたフィルムによって塞がれていることを特徴とする無菌包装食品を提供する。
第9の発明は、前記食品包装用トレー形容器は前記凹形部を複数有し、隣り合う凹形部の間が連結壁部を介して繋がっており、隣り合う凹形部の間の切り離し用のミシン目が、前記連結壁部と該連結壁部上面を覆うように設けられた前記フィルムとを貫通する複数の孔によって形成されていることを特徴とする第8発明の無菌包装食品を提供する。
第10の発明は、前記調理済み食品がデンプン系食品であることを特徴とする第8又は9発明の無菌包装食品を提供する。
第11の発明は、前記調理済み食品が米飯であることを特徴とする第10発明の無菌包装食品を提供する。
第12の発明は、第1〜7のいずれかの発明の食品包装用トレー形容器の凹形部内に食品原料を充填する原料充填工程と、この原料充填工程の後、前記食品原料を前記食品包装用トレー形容器の前記凹形部に充填状態のまま加熱して殺菌する殺菌工程と、この殺菌工程を完了した前記食品原料を前記食品包装用トレー形容器の前記凹形部に充填状態のまま前記食品包装用トレー形容器ごと加熱して調理する加熱調理工程と、この加熱調理工程の完了後、前記食品包装用トレー形容器の前記食品収納部内の調理済み食品の温度を60℃以上に保った状態で、前記食品包装用トレー形容器の前記凹形部の内側の食品収納部の開口部を前記凹形部の開口縁部及び/又は該開口縁部から外側に張り出すように突設されたフランジ部へのフィルムの被着によって密封するシール工程を具備し、前記シール工程の完了後に前記調理済み食品を常温まで冷却させることを特徴とする無菌包装食品の製造方法を提供する。
さらに、本発明では、複数のリブからなる補強部の凹形部外周壁の周方向における形成位置(第1の発明)、あるいは凹形部外周壁の周方向におけるリブの形成密度の違い(第2の発明)によって、凹形部外周壁の周方向全体あるいは特に無菌包装食品外観に与える影響が大きい部分の曲げ強度の均等化を図ることで、リブの形成数を抑えることができ、凹形部外周壁の変形の防止又は抑制を低コストで実現できる。
まず、図1に示す無菌包装食品10、及びこの製造に用いる食品包装用トレー形容器20(以下、トレー容器とも言う)について説明する。
なお、図1、図2、図3(b)において、図中上側を上、下側を下として説明する。
以下、トレー容器20の構成を具体的に説明する。
前記トレー容器20はプラスチック製の一体成形品である。
トレー容器20の材質としては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂など、この種の容器に一般に使用されているものと同じ材質を採用できる。
図2、図3(a)、(b)に示すように、前記凹形部21は、底壁部21aと、該底壁部21aの外周から立ち上げるように周設された外周壁21bとを具備する。この凹形部21の内側の食品収納部22は、食品(米飯11)が入っていないときには空間となっている。
前記外側直壁部21dは、凹形部21の深さ方向(図3(b)上下方向)に垂直の直線(仮想直線)に沿って延在するように形成されている。板状壁部21cと外側直壁部21dとは、それぞれ、凹形部20内側の食品収納部22を介して互いに平行に延在する仮想直線に沿って形成されている。
なお、板状壁部21cの外周壁21b周方向における延在方向両端と湾曲壁部21eとの間、外側直壁部21dの外周壁21b周方向における延在方向両端と湾曲壁部21eとの間には、それぞれ、外周壁21bの周方向において該外周壁21bの一部が前記湾曲壁部21eに比べて格段に小さい湾曲半径を以て湾曲形成された部分であるコーナー部21f、21gが設けられている。
図示例のトレー容器20において前記補強部21jは、板状壁部21cの延在方向(外周壁21b周方向に沿う方向)の3箇所、外側直壁部21dの延在方向全体、各湾曲壁部21eの延在方向2箇所、の計8箇所に設けられている。
なお、前記補強部21jは、凹形部21の外周壁21bのコーナー部21f、21gには設けられていない。
図示例のトレー容器20の凹形部21の前記内リブ21iは、具体的には、外周壁21bの一部を該外周壁21b内面側に突出する湾曲形状に形成した部位であり、前記溝部21kは前記内リブ21iに沿って延在する断面半円状の溝状の凹所となっている。
底壁部21aの外周部以外の部分は前記リブ21iが形成されていない板状の底板部21mとされている。図示例のトレー容器20において前記底板部21mはその中央部を頂点とするドーム状に湾曲した湾曲板状とされ、底壁部21a外周部から凹形部21内側に張り出すように形成されている。
このトレー容器20にあっては、多数のリブ21iによって強度が高められた底部コーナー部21n及び底壁部21a外周部が環状の高強度部を形成することで凹形部21全体の形状安定性を高めることができる。前記高強度部は、後述のようにこのトレー容器20を用いて個食トレー炊飯製法によって無菌包装食品10を製造した場合でも変形が生じにくい。このため、前記高強度部を具備する構成であれば、無菌包装食品10の商品陳列棚上面等の平坦な設置面上での設置安定性を高めることができる。
前記フランジ部24は、凹形部21の開口縁部23から外側に張り出す板状片である。
隣り合う凹形部21間の連結部25は、前記フランジ部24に連続する板状に形成されている。この連結部25は本発明に係る連結壁部としても機能する。また、この連結部25は前記フランジ部の一部としても機能する。
そして、このトレー容器20は、凹形部21の開口縁部23、フランジ部24、連結部25によって1枚の板状に形成された枠板部26を有し、前記凹形部21は枠板部26から該枠板部26の片面(裏面26a。図3(b)参照)側に突出状態に形成されている。
図3(b)仮想線に示すように、前記フィルム12は、前記枠板部26から突出するフィルム被着用突部26cの突端の端面26dに熱溶着等によって被着されて、食品収納部22の開口部をシールする。
なお、フィルム12は、前記フィルム被着用突部26c突端(突端の端面26d)に加えて、例えば枠板部26の上面26bのうち前記フィルム被着用突部26cから外側に位置する部分などに被着しても良い。
図示例のフィルム被着用突部26c突端の端面26dはフィルム被着用突部26cの全長にわたって延在する平坦面となっており、フィルム12の被着によるシール性の確保に有利である。また、このフィルム被着用突部26cは、後述のようにこのトレー容器20を用いて個食トレー炊飯製法によって無菌包装食品10を製造する工程におけるフランジ部24、枠状部26の変形を防止または抑制する機能を果たす。
前記フィルム12をトレー容器20の枠板部26の外周から外側に張り出させた部分であり、当該無菌包装食品10の使用者(消費者)がフィルム12をトレー容器20から引き剥がすために手指で把持するための剥がし操作部12aを有している。この剥がし操作部12aを使用者が手指で把持してトレー容器20の枠板部上面26bから捲り上げるように引っ張り操作することで、フィルム12をトレー容器20から引き剥がす作業を楽に行うことができる。
前記剥がし操作部12aは、複数の凹形部21の個々に対応して設けられている。
前記ミシン目27aは、後述のように、この無菌包装米飯10を個食トレー炊飯製法によって製造する場合に、凹形部21内の精米(生米)の炊飯完了後、トレー容器20上(枠板部26上)にフィルム12を熱溶着して食品収納部22の開口部の密封を完了した状態(中間壁部27が形成された状態)で、例えばカッター等を用いた機械的切断、レーザ切断等によって中間壁部27に形成される。
まず、水に浸潰済みの精米(生米。食品原料)を水切りして殺菌済みのトレー容器20の凹形部21内側の食品収納部22内に計量充填する原料充填工程を行い、次いで、前記精米を前記トレー容器20の前記凹形部21に充填状態のままトレー容器20ごと加熱して殺菌する殺菌工程を行う。
この殺菌工程は、例えば凹形部21に精米が充填された状態のトレー容器20を処理チャンバ搬入し、該処理チャンバに導入した高温高圧蒸気によって加熱する。この殺菌工程にあっては、高温高圧蒸気を用いて食品原料(ここでは精米)を120〜145℃で数秒程度の短時間加熱を複数回繰り返すことが好ましい。この殺菌工程では、120〜145℃の高温蒸気を用いて合計24〜64秒の範囲の短時間で1又は複数回の加熱処理を行う。これにより殺菌を完全に行うことができる。
その後、炊飯温度(調理温度)よりも若干低い温度(例えば80℃±5℃)で所定時間維持する蒸らし工程を行い、次いで精米を炊飯してなる米飯を常温まで冷却する冷却工程を行う。そして、シール工程にてトレー容器20上(枠板部26)を覆うように設けられたフィルム12の連結部25上を覆うように設けられた部分と連結部25とによって構成された中間壁部27にミシン目27aを形成する(ミシン目形成工程を行う)ことで、無菌包装米飯10が得られる。
上述の無菌包装食品10(無菌包装米飯)の製造方法にあっては、食品を収容する容器として本発明に係る前記トレー容器20を用いているため、殺菌工程や加熱調理工程にてプラスチック製のトレー容器20が加熱されても、その外周壁21bの変形が生じにくい。このため、凹形部21内側の食品収納部22の容量を大きくするために凹形部21の深さを深くしても、フィルム12を熱溶着する枠板部26の変形を防止あるいはシール工程に影響が無い程度に抑えることが可能となり、トレー容器20の凹形部21ひとつあたりの米飯の収容量が100gを超える大容量化を容易に実現できるようになる。
図9(a)、(b)〜図11(a)、(b)において、前記トレー容器90の凹形部に符号91、この凹形部91の底壁部に符号91a、外周壁に符号91b、板状壁部に符号91c、外側直壁部に符号91d、湾曲壁部に符号91e、コーナー部に符号91f、91g、底壁部91aと外周壁91bとの間のコーナー部(底部コーナー部)に符号91n、食品収納部に符号92を付記する。また、無菌包装米飯90Pの図1〜図3(a)、(b)を参照して説明した無菌包装食品10と共通の構成部分には共通の符号を付す。
このため、このトレー容器90を用いて上述の無菌包装食品10の製造方法と同様の個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯90Pを製造した場合、殺菌工程や加熱調理工程にてトレー容器90が加熱されたときに、コーナー部91f、91gに比べて曲げ耐力が低い板状壁部91c、外側直壁部91d、湾曲壁部91eの方が変形が生じやすい。
しかしながら、板状壁部91c、外側直壁部91d、湾曲壁部91eに高い変形耐力を確保することが難しいため、殺菌工程や加熱調理工程での板状壁部91c、外側直壁部91d、湾曲壁部91eの変形を抑えることが容易でなく、この変形が大きい場合、枠板部26の変形を招き、シール工程による食品収納部22の開口部のシール性の確保に影響を与えることとなる。また、冷却工程等での板状壁部91c、外側直壁部91d、湾曲壁部91eの変形によって凹形部91の底壁部91aも変形すると、平坦面上に設置したときの安定性(設置安定性)を損ない、例えば複数積み重ねておくことが容易でなくなる等の不都合を招く。
また、冷却工程における外周壁21bの板状壁部21c、外側直壁部21d、湾曲壁部21eの変形の防止あるいは抑制についても、外周壁21の厚みを大きくするといった対策を採らなくても容易に実現できるようになる。
また、トレー容器20の凹形部21の底壁部21a外周部については、該トレー容器20を用いて個食トレー炊飯製法によって前記無菌包装食品10を製造したときの変形をほぼ完全に防止でき、底面21oの歪みを確実に防ぐことができるため、商品陳列棚上面等の平坦な設置面上での設置安定性を確実に確保できることも言うまでも無い。
すなわち、凹形部外周壁にリブを形成していない、図9(a)、(b)に例示したトレー容器90の場合、凹形部外周壁の変形が生じるのは、コーナー部91f、91gに比べて曲げ強度が低い板状壁部91c、外側直壁部91d、湾曲壁部91eである。また、本発明者の鋭意検討の結果、凹形部外周壁の変形は、板状壁部91c、外側直壁部91d、湾曲壁部91eのうち板状壁部91cに生じやすいことを把握できている(例えば後述の試験1−3)。これは、湾曲壁部91eに比べて、板状壁部91c、外側直壁部91dの方が曲げ強度が低いこと、板状壁部91cの方が外側直壁部91dに比べて、凹形部91の深さ方向に直交する方向の寸法(延在方向寸法)が格段に大きく、板状壁部91cの延在両端のコーナー部91f(板壁側コーナー部)から該板状壁部91c中央部までの距離が、外側直壁部91dの延在方向両端のコーナー部91g(外側コーナー部)から該外側直壁部91d中央部までの距離に比べてかなり大きいこと、に起因するものと考えられる。
無菌包装食品を製造(サンプル作製)した後のトレー容器の凹形部外周壁91bに見られる変形は、主としてシール工程、蒸らし工程の後の冷却工程での食品収納部32内の気体の収縮(体積減少)に起因する変形であるものと考えられ、外周壁のうち、食品収納部22内の気体の収縮により最初に変形を開始した箇所から変形が進行していく傾向があるものと考えられる。
このため、冷却工程での食品収納部22内の気体の収縮に伴う外周壁21bの変形を、板状壁部21cの外周壁21b周方向における補強部21j同士間に位置する部分、コーナー部21fと補強部21jとの間に位置する部分に限定することができ、外周壁21bの板状壁部21c以外の部分の変形を防止する効果がより確実に得られるようになっている。
上述のトレー容器20では、補強部21jとして、凹形部21の外周壁21bのうち内リブ21iを複数本並列に形成した部位を例示したが、本発明に係るトレー容器の補強部としては、例えば図4、図5(a)、(b)に示すトレー容器30のように、補強部を構成するリブを、凹形部31の外周壁31b外側に突出し凹形部31の深さ方向(図5(b)上下方向)に延在する突条状の複数本のリブ31i(以下、外リブとも言う)に変更した構成とすることも可能である。
図5(a)に示すように、このトレー容器30の凹形部31の外周壁31bの外リブ31i及び溝部31k以外の部分の平面視形状は、既述のトレー容器20の凹形部21の外周壁21bの内リブ21i及び溝部21k以外の部分と同じになっている。
外周壁31b周方向における外リブ31iの形成位置は、既述のトレー容器20の外周壁21bにおける内リブ21iの形成位置と同じになっている。
前記外リブ31iは、凹形部31の外周壁31bの一部を該外周壁31b外側に張り出すように屈曲又は湾曲した形状に形成したものである。前記外周壁31bの前記外リブ31iに対応する位置には、該外周壁31bの内周面から窪む溝部31kが形成されている。この溝部31kは、突条状の前記外リブ31iに沿って凹形部31の深さ方向に延在している。
図4に示すように、図示例のトレー容器30の凹形部31の前記外リブ31iは、具体的には、外周壁31bの一部を該外周壁31b外側に突出する湾曲形状に形成した部位であり、前記溝部31kは前記外リブ31iに沿って延在する断面半円状の溝状の凹所となっている。
前記底壁部31aは、その外周部から内側部分がドーム形の底板部21mとされている。前記外リブ31iは、凹形部31の外周壁31bから、底壁部31aと外周壁31bとの間の底部コーナー部31n、及び前記底壁部31aの前記底板部21m外側に張り出す外周部の食品収納部32とは反対側の面にも延在形成されている。そして、前記外リブ31iの前記底壁部31a外周部に形成された部分が、凹形部31を平坦な設置面上に安定に設置するための底部を形成している。この底部は、前記底壁部31a外周部に形成された複数本の外リブ31iの前記底壁部31aからの突出端部が、凹形部31の深さ方向に直交する平坦面な仮想面(底面31o)に配列された構成になっている。
また、このトレー容器30を、個食トレー炊飯製法による無菌包装食品(例えば無菌包装米飯)の製造に用いた場合でも、殺菌工程、加熱調理工程、冷却工程にて外周壁31bに変形が生じることを防止あるいは抑制することができる。
本発明に係るトレー容器の凹形部としては、図6に示すトレー容器40、図7に示すトレー容器50のように、凹形部41、51の外周壁41b、51bの全周にわたって内リブ41iあるいは外リブ51iを形成した構成も採用可能である。
なお、図6に示すトレー容器40の外周壁41bのリブは内リブ41i、図7に示すトレー容器50の外周壁51bのリブは外リブ51iである。
このトレー容器40は、その凹形部41の外周壁41bの全周にわたって多数の内リブ41iを外周壁周方向に互いに間隔をあけて形成した構成になっている。
このトレー容器40の凹形部41の外周壁41bの内リブ41i及び溝部41k以外の部分の平面視形状は、既述のトレー容器20の凹形部21の外周壁21bの内リブ21i及び溝部21k以外の部分と同じになっている。このトレー容器40の内リブ41i及び溝部41k以外の構成は既述のトレー容器20と同様になっている。
内リブ41iは、外周壁41bの、板状壁部41c、外側直壁部41d、一対の湾曲壁部41e、コーナー部41f、41gにそれぞれ形成されている。また、各内リブ41iは、外周壁41bから、該外周壁41bと底壁部41aとの間の底部コーナー部41n及び底壁部41aの底板部21mの周囲(外側)の外周部にも延在形成されている。
このトレー容器50は、その凹形部51の外周壁51bの全周にわたって多数の外リブ51iを外周壁51b周方向に互いに間隔をあけて形成した構成になっている。
このトレー容器50の凹形部51の外周壁51bの外リブ51i及び溝部51k以外の部分の平面視形状は、既述のトレー容器40の凹形部41の外周壁41bの内リブ21i及び溝部21k以外の部分と同じになっている。このトレー容器50の外周壁51b周方向における外リブ51iの形成位置は、図6のトレー容器40における内リブ41iの形成位置と同じである。
そして、前記外リブ51iの前記底壁部51a外周部に形成された部分が、凹形部51を平坦な設置面上に安定に設置するための底部を形成している。この底部は、底壁部51a外周部に形成された複数本の外リブ51iの底壁部51aからの突出端部が凹形部51の深さ方向に直交する平坦な仮想面(底面)に配列された構成になっている。
また、外周壁41b、51bの湾曲壁部91eに比べて板状壁部41c、51cの方が、外周壁41b、51b周方向におけるリブの形成密度が高く(平均配列ピッチが小さく)なっている。
図6、図7に示すトレー容器40、50は、このように、外周壁41b、51b周方向におけるリブの形成密度(コーナー部、湾曲壁部、直壁部のそれぞれにおけるリブの平均配列ピッチ)が一様でなく、リブの形成密度が互いに異なる部分を有することで、外周壁全体の曲げ強度の均等化を図った構成となっている。
これに対して、図6、図7に示すトレー容器40、50は外周壁41b、51bの全周にわたって多数のリブが外周壁周方向に互いに間隔を開けて配列形成された構成であるため、凹形部41、51におけるリブの形成本数を既述のトレー容器20、30の凹形部21、31におけるリブの形成本数に比べて多くしなくても、外周壁41b、51bの全周にわたって満遍なく外周壁41b、51bの強度アップを図ることを容易に実現できる。したがって、このトレー容器40、50によれば、個食トレー炊飯製法による無菌包装食品の製造に使用した場合に、外周壁41b、51bの全周にわたってその変形を防止又は抑制することを容易に実現でき、外周壁41b、51bの局所的な変形を防止できる。
これに対して、上述のトレー容器40、50のように、凹形部の外周壁41b、51bの全周にわたって多数のリブが外周壁周方向に互いに間隔を開けて形成された構成であれば、リブのサイズを不揃いにする必要がなく、製造も容易であり、製造コストを抑えることもできる。
また、本発明に係るトレー容器の凹形部としては、例えばトレー容器20、30の凹形部21、31の板状壁部21cから補強部を省略した平板状の板状壁部を有する構成等も採用可能である。
板状壁部は、凹形部外周壁の側面形成部に比べて商品外観に与える影響が小さいため、この板状壁部への補強部の形成を省略してトレー容器を製造するための金型の単純化を図ることで、コストダウンが容易となる。
このトレー容器の場合、凹形部の外周壁周方向における補強部の形成位置は、外周壁の側面形成部の外周壁周方向における複数箇所(但しコーナー部を除く)となる。側面形成部が1以上の直壁部を有するものである場合は、全ての直壁部に補強部を設けることが好ましい。また、側面形成部が、ひとつの湾曲壁部のみで形成されている場合は該湾曲壁部の外周壁周方向に沿う延在方向の複数箇所に補強部を分散配置することが好ましい。側面形成部が1以上のコーナー部と複数の湾曲壁部とで構成されている場合は、各湾曲壁部に補強部を設けた構成とすることが好ましい。いずれもの場合も、補強部は、側面形成部全体の曲げ強度の均等化を図るようにその形成位置を設定する。
また、トレー容器の凹形部の外周壁の周方向における補強部の形成位置は、補強部が外周壁の周方向の2以上の箇所に分散配置された構成であれば良く、補強部の形成数に応じて適宜設定できる。
但し、連結部は、凹形部外周壁の板状壁部以外の部分に突設されているフランジ部と連続する板状に形成されているため、板状壁部が変形しなくても、凹形部外周壁の板状壁部以外の部分の変形によって該部分に突設されているフランジ部が変形すれば、その影響を受けてシール工程に影響するような変形を生じ得る。凹形部外周壁の板状壁部以外の部分及び該部分に突設されているフランジ部の変形が小さく(あるいは変形が無い)、板状壁部に変形が生じた場合は、板状壁部が大きく変形し、連結部にかなり強い変形力が作用しない限り、連結部にシール工程に影響するような変形は生じない。
また、各リブが凹形部の底壁部外周部にまで延在形成されていることも、凹形部内側での蒸気の対流の形成に有効に寄与することは言うまでも無い。
米飯以外の調理済み食品を凹形部内に収容した構成の無菌包装食品を個食トレー炊飯製法を応用して製造する場合も、凹形部に形成されているリブが、凹形部内の食品原料全体の殺菌性、調理均一性の確保に有効に寄与することは言うまでも無い。
食品収納部内の米飯の取り出しを容易にする点では、図1〜図5(a)、(b)に例示したトレー容器20、30のように、凹形部外周壁にリブを複数並列に形成してなる補強部を外周壁周方向の3以上の箇所に具備する構成のトレー容器を採用することが特に有利である。このトレー容器の場合は、補強部において隣り合う内リブ21i間の凹溝部21hあるいは外リブ31iに対応して凹形部外周壁内面から窪むように形成された溝部31kによって、補強部の形成範囲のほぼ全体を米飯の凹形部内面に対する密着度が低い領域とすることができ、これにより凹形部内からの米飯の取り出しを容易に行える。
図6、図7に例示したトレー容器40、50についても、外周壁のリブ(外リブの場合は溝部31k)が米飯の凹形部内面に対する密着度を低下させる機能を果たし、米飯の取り出しを容易にする効果を得ることができる。
また、本発明に係るトレー容器としては、凹形部を1つのみ、3以上有する構成のものも採用可能である。また、各凹形部の平面視形状(換言すれば食品収納部の平面視形状)も適宜選択可能である。凹形部の外周壁としては、コーナー部が存在せず湾曲壁部及び直壁部のみからなる構成(例えば、平面視楕円状の外周壁であり、その長軸方向中央部が直壁部とされた構成のもの等)、湾曲壁部が存在せずコーナー部及び直壁部のみからなる構成(例えば平面視矩形状、三角形状等)も採用可能である。さらに、例えば、緩やかに湾曲する3又は4本の湾曲壁部と、湾曲壁部同士を繋ぐコーナー部とからなる平面視概略三角形状あるいは概略矩形状の外周壁のように、直壁部が存在せずコーナー部及び湾曲壁部のみからなる構成のものも採用可能である。
また、補強手段として凹形部外周壁の周方向に複数のリブを互いに間隔をあけて形成する構成を採用する場合は、前記コーナー部におけるリブの形成密度をMc、前記湾曲壁部におけるリブの形成密度をMw、前記直壁部におけるリブの形成密度をMsとしたとき、Mc<Mw、Mw<Ms、Mc<Msのうちの1以上を満たす構成とする。
本発明者は、本発明に係る実施例のトレー容器、比較例のトレー容器を用いて性能試験を行った。
以下の実施例1−6、比較例1,2のトレー容器をそれぞれ複数用意し、個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造し、製造後のトレー容器の変形状態(外観)を目視観察した。
図2、図3(a)、(b)のトレー容器20の2つの凹形部21の板状壁部21cから補強部21jを省略しリブの無い平板状の板状壁部を有する構成としたトレー容器を用いて個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
このトレー容器の外周壁の厚みは1.2mm、凹形部内側の食品収納部の容量(食品収納部ひとつあたりの容量)が115mm3(115mL)、2つの凹形部の容量の合計が230mm3(230mL)である。
この凹形部内側の食品収納部の容量は、後述の実施例2−6、比較例1、2についても共通である。
トレー容器の2つの凹形部にそれぞれ炊飯後150gの米飯相当の精米及び水を充填して、殺菌工程、加熱調理工程、シール工程、蒸らし工程、冷却工程、ミシン目形成工程を行い無菌包装米飯を得ることは、後述の実施例2−6、比較例1、2についても共通である。実施例1−6、比較例1、2は、互いのトレー容器の構成のみが異なり、それぞれのトレー容器を用いた無菌包装米飯の製造に係る殺菌温度、加熱調理時の加熱温度等の製造条件は既述の製造方法例(無菌包装食品の製造方法の一例)にしたがって同じに揃えた。
実施例1のトレー容器の補強部を変更し、各凹形部の外周壁の板状壁部以外の部分の全周にわたって多数のリブ(外リブ)を並列に形成した構成のトレー容器を採用した。各リブは外周壁から凹形部の底壁部外周部に延在するように形成されている。このトレー容器は、図7に示すトレー容器50の外周壁50b周方向において板状壁部51cに形成されているリブ20pを省略(該当のリブ20pの底壁部51aに形成されている部分も省略)した形状、構造のものである。
また、このトレー容器の外周壁の厚みは1.2mmである。
このトレー容器を用いて実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
図3(a)、(b)に示す形状、構造のトレー容器を採用した。
このトレー容器の外周壁の厚みは1.05mmである。
このトレー容器を用いて実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
実施例3のトレー容器の外周壁の厚みを1.20mmに変更した構成のトレー容器を採用して、実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
図7と同様の形状、構造のトレー容器を採用した。
このトレー容器の外周壁の厚みは1.05mmである。
このトレー容器を用いて実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
実施例5のトレー容器の外周壁の厚みを1.20mmに変更した構成のトレー容器を採用して、実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
図10、図11(a)、(b)に示す形状、構造のトレー容器、すなわち、凹形部外周壁にリブを形成していない構成のトレー容器を採用した。
このトレー容器の外周壁の厚みは1.1mmである。
このトレー容器を用いて実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
図12(a)、(b)に示すように、図9(a)、(b)のトレー容器90の各凹形部91の一対の湾曲壁部91eの外周壁91b周方向中央部に、3本の内リブ91iを互いに並行に形成してなる補強部91jをそれぞれ1つずつ形成してなるトレー容器90Aを採用して、実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯を製造した。
このトレー容器の外周壁の厚みは1.1mmである。
また、前記内リブ91iは、凹形部91の外周壁91bのみに上下方向に延在するように形成した。この内リブ91iは凹形部91の底壁部91aには延在形成されていない。
凹形部の外周壁のうち板状壁部のみに凹みが形成されることは実施例2−6でも同様であった。但し、実施例2、3では板状壁部の凹みの大きさが実施例1とほぼ同等であったのに対し、実施例4では実施例1−3に比べて凹みのサイズが小さかった。また、実施例5の板状壁部の凹みは実施例4と同程度の大きさであったが、実施例6の凹みは実施例4、5に比べて明らかに小さいものであった。
また、実施例2−6でもフランジ部の湾曲は見られなかった。
また、実施例4−6の板状壁部の変形抑制効果が高いことが明らかになった。
上述の実施例1−6、比較例1、2のトレー容器の凹形部の深さをそれぞれ50mmに変更した構成のトレー容器(実施例7−12、比較例3、4のトレー容器)を採用し、トレー容器の2つの凹形部にそれぞれ炊飯後200gの米飯相当の精米及び水を充填して、実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯(実施例7−12、比較例3、4の無菌包装米飯)を製造した。
比較例3、4では凹形部外周壁に大きい凹みが形成され、一部のサンプル品(無菌包装米飯)にはトレー容器に破損が生じているものもあった。
実施例7−12については、トレー容器に破損を生じたものは無く、また、凹形部外周壁には板状壁部のみに凹みが形成された。実施例7−9の板状壁部の凹みは比較例3、4の板状壁部の凹みと比較して視覚的に目立ちにくく感じるものであった。実施例10、11の板状壁部の凹みは実施例7−9に比べてサイズが小さく、実施例12の板状壁部の凹みのサイズはさらに小さいものであった。
なお、実施例1−6、比較例1、2についても、トレー容器の破損は見られなかった。
上述の実施例1−6、比較例1、2のトレー容器の凹形部の深さをそれぞれ30mmに変更した構成のトレー容器(実施例13−18、比較例5、6のトレー容器)を採用し、トレー容器の2つの凹形部にそれぞれ炊飯後120gの米飯相当の精米及び水を充填して、実施例1と同様の条件で個食トレー炊飯製法によって無菌包装米飯(実施例13−18、比較例5、6の無菌包装米飯)を製造した。
比較例5、6では凹形部外周壁に大きい凹みが形成されることが確認された。サンプル品(無菌包装米飯)の破損は見られなかった。
実施例13−18については、トレー容器に破損を生じたものは無く、また、凹形部外周壁には板状壁部のみに凹みが形成された。実施例13−15の板状壁部の凹みは比較例5、6の板状壁部の凹みと比較して視覚的に目立ちにくく感じるものであった。実施例116、17の板状壁部の凹みは実施例13−15に比べてサイズが小さく、実施例18の板状壁部の凹みのサイズはさらに小さいものであった。
20…食品包装用トレー形容器、21…凹形部、21a…底壁部、21b…外周壁、21c…直壁部(板状壁部)、21d…直壁部(外側直壁部)、21e…湾曲壁部、21f,21g…コーナー部、21h…凹溝部、21i…リブ、内リブ)、21j…補強部、21k…溝部、21m…底板部、21n…底部コーナー部、21o…底面、22…食品収納部、23…開口縁部、24…フランジ部、25…連結部、26…枠板部、26a…裏面、26b…上面、26c…フィルム被着用突部、26d…(フィルム被着用突部の)端面、27…中間壁部、27a…ミシン目、
30…食品包装用トレー形容器、31…凹形部、31a…底壁部、31b…外周壁、31c…直壁部(板状壁部)、31d…直壁部(外側直壁部)、31e…湾曲壁部、31f,31g…コーナー部、31i…リブ、外リブ)、31k…溝部、31n…底部コーナー部、31o…底面、32…食品収納部、
40…食品包装用トレー形容器、41…凹形部、41a…底壁部、41b…外周壁、41c…直壁部(板状壁部)、41d…直壁部(外側直壁部)、41e…湾曲壁部、41f,41g…コーナー部、41i…リブ、内リブ)、41k…溝部、41n…底部コーナー部、42…食品収納部、
50…食品包装用トレー形容器、51…凹形部、51a…底壁部、51b…外周壁、51c…直壁部(板状壁部)、51d…直壁部(外側直壁部)、51e…湾曲壁部、51f,51g…コーナー部、51i…リブ、外リブ)、51k…溝部、51n…底部コーナー部、52…食品収納部、
60…食品包装用トレー形容器、61…凹形部、61a…底壁部、61b…外周壁、61c…直壁部(中央直壁部)、61n…底部コーナー部、
S…隙間。
Claims (12)
- 調理済みの食品の無菌包装に用いられるプラスチック製のトレー形容器であって、
前記食品を収容するための凹形部を有し、前記凹形部の外周壁は、その周方向において湾曲状態に延在する湾曲壁部、コーナー部、前記凹形部の深さ方向に直交する直線に沿って延在する直壁部から選択される2以上を有し、しかも前記コーナー部以外の部分の周方向の2以上の箇所に、前記凹形部の深さ方向に沿って延在するリブが複数並列に形成された補強部を有することを特徴とする食品包装用トレー形容器。 - 調理済みの食品の無菌包装に用いられるプラスチック製のトレー形容器であって、
前記食品を収容するための凹形部を有し、前記凹形部の外周壁は、その周方向において湾曲状態に延在する湾曲壁部、コーナー部、前記凹形部の深さ方向に直交する直線に沿って延在する直壁部から選択される2以上を有し、しかも前記湾曲壁部、前記コーナー部、前記直壁部のうち前記外周壁を構成する2以上に前記凹形部の深さ方向に沿って延在するリブが複数並列に形成され、前記外周壁周方向における前記リブの形成密度が、前記コーナー部における前記形成密度をMc、前記湾曲壁部における前記形成密度をMw、前記直壁部における前記形成密度をMsとしたとき、Mc<Mw、Mw<Ms、Mc<Msのうちの1以上を満たすことを特徴とする食品包装用トレー形容器。 - 前記凹形部の外周壁が直壁部を有するものである請求項1又は2記載の食品包装用トレー形容器であって、
前記凹形部を複数有し、隣り合う凹形部の間が連結部を介して繋がっており、
隣り合う凹形部は、その外周壁の隣り合う凹形部間に確保された隙間を介して互いに対面する部分に互いに並行に延在し前記直壁部として機能する板状壁部を有し、前記外周壁は前記板状壁部を含む1以上の直壁部と、前記板状壁部の延在方向両側に設けられたコーナー部とを有するとともに、該外周壁のうち前記板状壁部及び該板状壁部の延在方向両側の前記コーナー部を除いた部分である側面形成部が、湾曲壁部、コーナー部、直壁部から選択される2以上によって構成され、しかも該側面形成部及び前記板状壁部のうち少なくとも前記側面形成部に前記リブが形成されていることを特徴とする食品包装用トレー形容器。 - 前記凹形部は底壁部の外周から立ち上げるように前記外周壁が周設された構成になっており、前記リブは前記外周壁から前記底壁部の外周部にも延在するように形成されていることを特徴する請求項1〜3のいずれかに記載の食品包装用トレー形容器。
- 前記リブが、前記凹形部の外周壁からその内面側に突出するように形成されていることを特徴する請求項1〜4のいずれかに記載の食品包装用トレー形容器。
- 前記リブが、前記凹形部の外周壁からその外面側に突出するように形成されていることを特徴する請求項1〜4のいずれかに記載の食品包装用トレー形容器。
- さらに、前記凹形部の開口縁部から外側に張り出すように突設されたフランジ部を有することを特徴する請求項1〜6のいずれかに記載の食品包装用トレー形容器。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の食品包装用トレー形容器の前記凹形部に調理済み食品が収容され、前記凹形部の内側の食品収納部の開口部が、前記凹形部の開口縁部及び/又は該開口縁部から外側に張り出すように突設されたフランジ部に被着されたフィルムによって塞がれていることを特徴とする無菌包装食品。
- 前記食品包装用トレー形容器は前記凹形部を複数有し、隣り合う凹形部の間が連結壁部を介して繋がっており、隣り合う凹形部の間の切り離し用のミシン目が、前記連結壁部と該連結壁部上面を覆うように設けられた前記フィルムとを貫通する複数の孔によって形成されていることを特徴とする請求項8記載の無菌包装食品。
- 前記調理済み食品がデンプン系食品であることを特徴とする請求項8又は9記載の無菌包装食品。
- 前記調理済み食品が米飯であることを特徴とする請求項11記載の無菌包装食品。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の食品包装用トレー形容器の凹形部内に食品原料を充填する原料充填工程と、
この原料充填工程の後、前記食品原料を前記食品包装用トレー形容器の前記凹形部に充填状態のまま加熱して殺菌する殺菌工程と、
この殺菌工程を完了した前記食品原料を前記食品包装用トレー形容器の前記凹形部に充填状態のまま前記食品包装用トレー形容器ごと加熱して調理する加熱調理工程と、
この加熱調理工程の完了後、前記食品包装用トレー形容器の前記食品収納部内の調理済み食品の温度を60℃以上に保った状態で、前記食品包装用トレー形容器の前記凹形部の内側の食品収納部の開口部を前記凹形部の開口縁部及び/又は該開口縁部から外側に張り出すように突設されたフランジ部へのフィルムの被着によって密封するシール工程を具備し、前記シール工程の完了後に前記調理済み食品を常温まで冷却させることを特徴とする無菌包装食品の製造方法。
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