JP2011035201A - 気相処理装置、気相処理方法および基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なる処理を行なう場合においても、当該処理の質を良好に維持することが可能な気相処理装置および気相処理方法を提供する。
【解決手段】気相処理装置1は、反応ガスを流通させる処理室4と、処理室4の第1の壁面(上壁6)において、上記反応ガスの流通方向に沿って形成された複数のガス導入部としてのガス供給口13〜15と、複数のガス導入部としてのガス供給口13〜15において、一のガス導入部と、一のガス導入部と異なる他のガス導入部とのそれぞれからガスを処理室4の内部に供給可能なガス供給部とを備えている。複数の上記ガス供給部には、上記ガス供給部から上記ガス導入部へガスを供給するための第1のバッファ室(バッファ室23〜25)と、第1のバッファ室へ均一な圧力でガスを供給するための流量調整部50とを含み、上記第1のバッファ室は流量調整部50に対して、ガスの流通方向の下流側に位置する。
【選択図】図1
【解決手段】気相処理装置1は、反応ガスを流通させる処理室4と、処理室4の第1の壁面(上壁6)において、上記反応ガスの流通方向に沿って形成された複数のガス導入部としてのガス供給口13〜15と、複数のガス導入部としてのガス供給口13〜15において、一のガス導入部と、一のガス導入部と異なる他のガス導入部とのそれぞれからガスを処理室4の内部に供給可能なガス供給部とを備えている。複数の上記ガス供給部には、上記ガス供給部から上記ガス導入部へガスを供給するための第1のバッファ室(バッファ室23〜25)と、第1のバッファ室へ均一な圧力でガスを供給するための流量調整部50とを含み、上記第1のバッファ室は流量調整部50に対して、ガスの流通方向の下流側に位置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、気相処理装置、気相処理方法および基板に関するものであり、より特定的には、成膜処理のためのガスをより均一に供給する気相処理装置、気相処理方法および当該気相処理装置や気相処理方法を用いて形成された基板に関するものである。
従来、基板などの処理対象物の表面に膜を形成するといった処理を行なうための気相処理装置が知られている(たとえば、特開2005−005594号公報(以下、特許文献1と呼ぶ)参照)。特許文献1のたとえば図1などに開示された気相処理装置では、処理室(チャンバー)の内部に配置された処理対象物(基板)と対向する位置(処理室の上壁)に複数の整流ガス吹出し部が形成されている。そして、当該整流ガス吹出し部から整流ガスが処理室の内部に供給されることにより、処理室の壁面に反応ガス(原料ガス)による副生成物に起因するコンタミネーションの発生を防止するとともに、基板面内の成膜速度および形成される膜の組成の均一性を保つことができるとしている。
しかし、上述した従来の気相処理装置では、以下のような問題があった。すなわち、整流ガス吹出し部が設置された処理室の上壁の構造は予め決定された一定の形状を有している。また、特許文献1の図1に示された装置では、複数の整流ガス吹出し部には共通のガス供給源から整流ガスが供給され、整流ガス吹出し部ごとに個別に流量などを制御することはできない。一方、処理対象物の表面に対する処理の種類が異なれば(たとえば成膜処理において成膜する膜の材質が異なれば)成膜条件も異なってくるため、整流ガス吹出し部から供給される整流ガスの流量や分布などの最適条件も異なってくる。ところが、このような処理の種類が変更された場合には、上述した従来の気相処理装置では、整流ガスの流量な流速分布などを処理の種類に応じて最適化することが困難であった。このため、基板面内の成膜速度および形成される膜の組成の均一性など、処理の質(たとえば形成される膜の品質)を良好に保つことが難しかった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、異なる処理を行なう場合においても、当該処理の質を良好に維持することが可能な気相処理装置および気相処理方法を提供することである。
本発明に係る気相処理装置は、反応ガスを流通させる処理室と、処理室の第1の壁面において、反応ガスの流通方向に沿って形成された複数のガス導入部と、複数のガス導入部において、一のガス導入部と、一のガス導入部と異なる他のガス導入部とのそれぞれからガスを処理室の内部に供給可能なガス供給部とを備えている。複数のガス供給部には、ガス供給部からガス導入部へガスを供給するための第1のバッファ室と、第1のバッファ室へ均一な圧力でガスを供給するための流量調整部とを含み、第1のバッファ室は流量調整部に対して、ガスの流通方向の下流側に位置する。
このようにすれば、ガス供給部により、複数のガス導入部について局所的にガスの供給量を変更することができるので、処理の種類などに応じてガス導入部から処理室に供給されるガスの供給状態(より具体的には処理室内部でのガスの流通状態)を任意に変更することができる。さらにガス供給部が、第1のバッファ室と、第1のバッファ室の上流側に配置された流量調整部とを含んでいるため、ガスの供給状態は第1のバッファ室と流量調整部との2箇所にて制御される。すなわち、第1のバッファ室に流入されるガスの流量は、第1のバッファ室の上流側に配置された流量調整部にて、所望の流量となるように制御される。このため上記気相処理装置は、たとえばガス供給部として第1のバッファ室のみを備える装置に比べてより高い精度で、ガス導入部に流入するガスの流量や圧力を制御することができる。このため、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質を向上させることができる。
上述した気相処理装置において、ガス導入部は、反応ガスの流通方向に対して交差する幅方向においても第1の壁面に複数形成され、ガス供給部は、幅方向において第1の壁面に形成された複数のガス導入部における一のガス導入部と、上記一のガス導入部と上記幅方向において異なる位置に形成された別のガス導入部とのそれぞれから上記ガスを上記処理室の内部に供給可能となっていることが好ましい。
ガス導入部を、反応ガスが流通する方向に沿った方向のみならず、上記方向に交差する幅方向にも複数並ぶように形成すれば、流量調整部と第1のバッファ室を経てガス導入部から処理室の内部に流れるガスを、処理室の内部に載置される、基板などの処理対象物の主表面に沿った方向に関してより広い範囲に対して均一に供給することができる。また、上記基板などの処理対象物の主表面に沿った方向に関してより広い範囲に対して、ガスの供給状態を任意に制御することができる。このため、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質をさらに向上させることができる。なお、ここで主表面とは、表面のうち最も面積の大きい主要な面をいうこととする。
上述した気相処理装置において、流量調整部は上記ガス供給部を構成する配管の内部壁面の一部の領域に配置された突起形状部であることが好ましい。
このようにすれば、当該突起形状部が配置された領域において、ガスが流通する方向に交差する断面の面積が、突起形状部が配置された領域以外における当該断面の面積よりも小さくなる。したがって当該突起形状部よりも上流側から突起形状部に流入するガスは、突起形状部において流通が妨げられる。このため当該ガスは突起形状部において一部が停滞し、流量や圧力の変動が小さくなるよう調整される。このため、突起形状部の存在により、さらに下流側に配置された第1のバッファ室やガス導入部に導入されるガスの流量や圧力などの変動を寄り小さくすることができる。このため、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質をさらに向上させることができる。
上述した気相処理装置において、突起形状部は、上記内部壁面のうち、上記複数のガス導入部が形成された第1の壁面に沿った第2の壁面上に配置されていることが好ましい。
たとえばガス導入部が複数形成された第1の壁面が、基板などの処理対象物の主表面に沿った方向に配置されているとする。この場合、第1の壁面は水平方向に沿った方向に配置されることになる。これに伴い第2の壁面も水平方向に沿った方向に配置されることになる。このようにすれば、突起形状部が配置された領域における断面のうち、突起形状部を除く(すなわちガスが流通する)領域は、水平方向に沿った方向に関してどの領域においても、圧力や流量がほぼ一定となる。このため、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質をさらに向上させることができる。
上述した気相処理装置において、突起形状部は上記内部壁面上に、互いに対向するように1対配置されていることが好ましい。このようにすれば、突起形状部が2台存在すれば、当該突起形状部が1台のみ存在する場合に比べて、突起形状部が配置される領域における断面のうち、突起形状部を除く(すなわちガスが流通する)領域の面積が小さくなる。このため、配管の上流側から突起形状部に流入されるガスは、突起形状部においてさらに精密に、流量や圧力などの変動を抑制して均一にするように調整される。したがってこのようにすれば、下流側の第1のバッファ室やガス導入部に供給するガスの流量や圧力をさらに精密に制御することができるようになる。このため、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質をさらに向上させることができる。
上述した気相処理装置において、流量調整部はガス供給部を構成する配管の一部の領域に充填された多孔質体であってもよい。多孔質体は、組織の内部に多数の微小な孔を有する組織である。これを配管の、第1のバッファ室よりも上流側に配置すれば、当該多孔質体は突起形状部と同様に、流通に対する抵抗として作用する。このため当該多孔質体において流通の変動などが抑制され、所望の圧力や流量となるように制御される。したがって、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質をさらに向上させることができる。
上述した気相処理装置において、流量調整部は第1のバッファ室とは異なる第2のバッファ室であってもよい。すなわち、流量調整部としては、配管の一部の領域に形成された突起形状部や多孔質体の代わりに、バッファ室を配置してもよい。このようにしても、当該第2のバッファ室においてガスの流量や圧力などの制御が行なわれる。このため上記気相処理装置は、たとえばガス供給部として第1のバッファ室のみを備える装置に比べてより高い精度で、ガス導入部に流入するガスの流量や圧力を制御することができる。このため、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質を向上させることができる。
本発明に係る気相処理方法は、処理室の内部に処理対象物を配置する工程と、処理室の内部に反応ガスを供給して処理対象物に対する処理を行なう工程とを備える。上記処理を行なう工程では、上記処理室の第1の壁面において反応ガスの流通方向に沿って形成された複数のガス導入部における一のガス導入部と、一のガス導入部と異なる他のガス導入部とのそれぞれからガスが供給されている。複数の上記ガス導入部に供給される上記ガスは、第1のバッファ室と、上記第1のバッファ室へ均一な圧力でガスを供給するための流量調整部とにより、均一な圧力で供給されるよう調節される。
このようにすれば、全てのガス導入部から同じ流量でガスが処理室内部に供給される場合に比べて、処理の種類などに応じてガス導入部から処理室に供給されるガスの供給状態(より具体的には処理室内部でのガスの流通状態)を変更することができる。さらにガス供給部が、第1のバッファ室と、第1のバッファ室の上流側に配置された流量調整部とを含んでいるため、ガスの供給状態は第1のバッファ室と流量調整部との2箇所にて制御される。すなわち、第1のバッファ室に流入されるガスの流量は、第1のバッファ室の上流側に配置された流量調整部にて、所望の流量となるように制御される。このため上記気相処理装置は、たとえばガス供給部として第1のバッファ室のみを備える装置に比べてより高い精度で、ガス導入部に流入するガスの流量や圧力を制御することができる。このため、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質を向上させることが可能になる。
上述した気相処理方法において、上記処理を行なう工程では、反応ガスの流通方向に沿った方向において、複数のガス導入部のうち相対的に下流側に位置するガス導入部でのガスの流量が、相対的に上流側に位置するガス導入部でのガスの流量より多くなっていることが好ましい。
このようにすれば、たとえば反応ガスの流通方向に沿った方向における当該反応ガスの下流側において、当該反応ガスの上流側に比べて、ガス導入部から処理室の内部に導入されるガスの供給量が多くなる。このため特に反応ガスの下流側において、ガス導入部から処理室の内部に導入されるガスにより、反応ガスを基板の表面上へ誘導する効果をより顕著に得ることができる。
上述した気相処理装置を用いて、あるいは上述した気相処理方法を用いて製造された基板は、基板に対して、均一な処理を行なうことになるので、基板表面層(たとえば基板表面に形成された膜)の品質が良好な基板を得ることができる。
本発明によれば、処理の種類に応じて、ガス導入部から供給されるガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性といった処理品質を向上させることができ、結果的に優れた品質の基板を得ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1に示すように、気相処理装置1は、気相成長装置であって、処理室4と、処理室4の底壁5に形成された開口部7の内部に位置するサセプタ2と、反応ガス供給部材9と、ガス排気部材10と、ヒータ16と、処理室4の内部にパージガスを供給するためのガス供給部とを備える。このガス供給部は、具体的にはガス供給部材38と、当該ガス供給部材38に接続された配管37と、この配管37に接続された流量制御装置36と、流量制御装置36から配管33〜35を介してガス(パージガス)を供給されるバッファ室23〜25とによって構成される。このバッファ室23〜25の内部から処理室4の内部へとガスを供給するために、処理室の上壁6には複数のガス導入部としてのガス供給口13〜15が形成されている。
図1に示すように、気相処理装置1は、気相成長装置であって、処理室4と、処理室4の底壁5に形成された開口部7の内部に位置するサセプタ2と、反応ガス供給部材9と、ガス排気部材10と、ヒータ16と、処理室4の内部にパージガスを供給するためのガス供給部とを備える。このガス供給部は、具体的にはガス供給部材38と、当該ガス供給部材38に接続された配管37と、この配管37に接続された流量制御装置36と、流量制御装置36から配管33〜35を介してガス(パージガス)を供給されるバッファ室23〜25とによって構成される。このバッファ室23〜25の内部から処理室4の内部へとガスを供給するために、処理室の上壁6には複数のガス導入部としてのガス供給口13〜15が形成されている。
処理室4は、その断面形状が矩形状であり、底壁5には平面形状が円形状の開口部7が形成されている。この開口部7の内部に位置するように、サセプタ2が配置されている。サセプタ2の平面形状は円形状である。サセプタ2はその上部表面上に処理対象物である基板8を搭載する。また、サセプタ2の裏面(基板8を搭載する表面と反対側の面)の中央部には、回転軸3が接続されている。サセプタ2は、回転軸3を中心して回転可能になっている。回転軸3は、図示しないモータなどの回転駆動源に接続されている。
反応ガス供給部材9は、処理室4の内部に成膜処理などを行なうための反応ガス(原料ガス)や雰囲気ガスを供給する。なお、気相処理装置1が成膜処理以外の処理(たとえばエッチング処理など)を行なう場合には、当該処理に用いられるガスが反応ガス供給部材9から処理室4へ供給される。また、ガス排気部材10は、処理室4の内部から成膜処理などの反応が終わった後のガスを排気する。
処理室4の上壁6には、矢印11、12に示す反応ガスの流れ方向に沿った方向、および当該反応ガスの流れる方向と交差する方向(具体的には反応ガスの流れる方向に対して垂直な方向である処理室4の幅方向)において、所定の間隔で複数並ぶように形成されたガス供給口13〜15が形成されている。別の観点からいえば、ガス供給口13〜15は、処理室4の上壁6において、マトリックス状に配置されている。
そして、これらのガス供給口13〜15のうち、最も反応ガスの流れる方向の上流側に位置する複数のガス供給口13上に位置する部分にはバッファ室23が形成されている。また、ガス供給口13から見て反応ガスの流れる方向における下流側に位置する複数のガス供給口14上に第2のバッファ室24が形成されている。そして、ガス供給口14から見て反応ガスの流れる方向の下流側に位置する複数のガス供給口15上に、第3のバッファ室25が形成されている。バッファ室23〜25は、処理室4の幅方向における長さとほぼ同じ幅を有する。このため図2に示すように、処理室4の幅方向(反応ガスの流れる方向と交差する方向)に並んだガス供給口14は、すべて同じバッファ室24に接続されている。また、他のガス供給口13、15についても、幅方向に並んだ(隣接する)ガス供給口13、15はそれぞれ同じバッファ室23、25に接続される。このバッファ室23〜25には、上述したように配管33〜35を介してそれぞれ流量制御装置36が接続されている。この流量制御装置36には、それぞれ配管37を介してガス供給部材38が接続されている。
なお図1および図2に示す気相処理装置1においては、バッファ室23、24、25が、処理室4の反応ガスの流れ方向に沿った方向に並ぶように配列されている。しかしこれらのバッファ室23、24、25は、処理室4の反応ガスの流れる方向と交差する方向(具体的には反応ガスの流れる方向に対して垂直な方向である処理室4の幅方向)に並ぶように配列されてもよい。
ガス供給部材38は、配管37、流量制御装置36、配管33〜35、バッファ室23〜25およびガス供給口13〜15を介して、処理室4内部に、上壁6側から供給されるパージガスの供給源である。なお、パージガスとしては任意のガスを用いることができるが、たとえば窒素ガスや水素ガスなどを用いてもよい。また、ガス供給部材38では、パージガスとして1種類のガスを供給してもよいが、2種以上の複数種類のガスを混合した混合ガスをパージガスとして供給してもよい。
ここで、各バッファ室23〜25に接続されているこの流量制御装置36は、それぞれ独立してバッファ室23〜25へ供給されるガスの流量を制御することができる。このため、バッファ室23〜25に接続されたガス供給口13〜15のグループごとに、処理室4の内部へと吐出されるガスの吐出量(流量)を独立して制御することができる。
また、図1および図3に示すように、配管33〜35の内部壁面の一部の領域には流量調整部50が配置されている。流量調整部50は図3に示すように、互いに対向するように配置された1対の突起形状部52と、当該突起形状部52に挟まれた流通領域54とからなる。なお図3において、配管34の延在する方向に交差する断面の形状は矩形状である。しかし当該配管34はたとえば円形など他の任意の形状を用いることができる。突起形状部52においても同様で、図3に示すように配管34の断面において矩形状であってもよいが、たとえば山型の隆起形状など他の任意の形状を用いることができる。また、図3に示す突起形状部52は互いに対向するように1対(2箇所)配置されている。しかし当該突起形状部52はたとえば配管33〜35の内部壁面の一部に1箇所のみ配置されていてもよい。
このような構成の気相処理装置1を用いて後述する処理の一例としての成膜処理を行なえば、成膜する膜の材質などの成膜条件に応じて、ガス供給口13〜15におけるパージガスの流量を領域ごと(バッファ室23〜25と重なる領域ごと)に変更することができる。このため、基板8上に形成される膜の成膜速度や膜質を均一化するように、パージガスの供給条件を最適化することができる。具体的には、パージガスの適切な供給により、基板8上での成膜処理に用いられる反応ガス(原料ガス)を上壁6側から基板8側に押圧し、基板8近傍により多くの反応ガスがより均一に存在する状態を作ることができる。この結果、基板8表面に形成される膜の成膜速度を向上させたり、成膜速度の均一性や形成される膜の膜質の均一性を向上させることができる。また、成膜処理において形成する膜が変更され、成膜条件が変わる場合であっても、ガス供給口13〜15からのパージガスの供給条件(パージガスの供給流量や流量分布など)を適宜調整することで、形成される膜の膜質の均一性を良好に保つことができる。
このようなガス供給口13〜15からのパージガスの供給条件は、バッファ室23〜25、および流量調整部50により所望の圧力や流量となるように制御される。具体的には、たとえば図1を参照して、ガス供給部材38から流出されるガスは、流量制御装置36により圧力や流量が制御されるが、配管37を流れるうちに圧力や流量に変動が生じる。このためバッファ室23、24、25のそれぞれに向かって流れる流路である各配管33、34、35に備えられる流量調整部50において、当該ガスの流通が一部遮られる。すると流量調整部50から流出するガスは、流量調整部50に流入するガスに比べて、圧力や流量の変動が小さくなる。このため流量調整部50の存在により、たとえば流量調整部50が存在しない場合に比べて、バッファ室23、24、25に流入するガスの圧力や流量が高精度に制御される。したがってバッファ室23、24、25からガス供給口13〜15を通り、パージガスとして処理室4の内部に流入するガスの圧力や流量などをより精密に制御することができる。
また、パージガスを上壁6のガス供給口13〜15から処理室4内部に供給することで、上壁6などにおいて反応ガスに起因する堆積物が形成されることを抑制できる。また、成膜条件の均一性をある程度確保できるため、自公転サセプタのような複雑な機構のサセプタを用いることなく、単純な回転運動を行なうサセプタ2を用いても均一性に優れる膜を形成することができる。なお、本発明による気相処理装置1のサセプタとして自公転サセプタを用いてもよいが、装置構成の簡略化の観点から、図1などに示した単純なサセプタを用いることが好ましい。
次に図4を参照して、図1に示した気相処理装置の第1の変形例を説明する。図4に示す気相処理装置1は、基本的には図1に示した気相処理装置1と同様の構造を備える。しかし図4の気相処理装置1の配管37には、図1の気相処理装置1の配管37のような流量調整部50は備えられておらず、代わりにバッファ室60が備えられている。
図4におけるバッファ室60は、図1における流量調整部50と同様に、第1のバッファ室としてのバッファ室23〜25に流入するガスの圧力や流量などの変動を抑制して均一にする役割を有するものである。このため、バッファ室23〜25の上流側に、第2のバッファ室としてのバッファ室60が配置されている。したがってバッファ室60の存在により、たとえばバッファ室60が存在しない場合に比べて、バッファ室23、24、25に流入するガスの圧力や流量が高精度に制御される。したがってバッファ室23、24、25からガス供給口13〜15を通り、パージガスとして処理室4の内部に流入するガスの圧力や流量などをより精密に制御することができる。
なお、図4におけるバッファ室60は、下流側の配管33、34、35のそれぞれを跨ぐように1台配置されている。しかし当該バッファ室60は、たとえばバッファ室23〜25と同様に、バッファ室23〜25の上流側の配管33、34、35のそれぞれに接続されたものが1台ずつ、合計3台設置されていてもよい。図4に示す気相処理装置1は、以上の点においてのみ図1に示す気相処理装置1と異なる。すなわち図4に示す気相処理装置1に関して、上述しなかった構成や効果などはすべて図1に示す気相処理装置1に順ずる。
次に図5を参照して、図1に示した気相処理装置の第2の変形例を説明する。図5に示す気相処理装置1は、基本的には図1に示した気相処理装置1と同様の構造を備える。図5の気相処理装置1においても、図1の気相処理装置1と同様の、突起形状部52から形成される流量調整部50が配置されている。しかし図5の流量調整部50は、突起形状部52が、流量制御装置36から延びる配管39の内部壁面に配置されている。ここで配管39は、流量制御装置36から延びる配管が屈曲されてその延在する方向が、複数のガス導入部としてのガス供給口14が配置された第1の壁面(図5に示す処理室4の内部壁面の、左右に延びる方向)に沿った(配管39の、図5に示す左右に延びる)第2の壁面上に配置されている。この点において、たとえば図1の気相処理装置1のように、ガス供給口14が並んだ壁面に交差する(図5の上下方向に延びる)配管34の内部壁面上に形成された突起形状部52と異なる。
図6は、線分VI−VIの直下(処理室4が配置される側)に配置される配管39や流量調整部50、ガス供給口14などの配置を示す概略図である。したがって線分VI−VIにおける概略断面図とは異なる。図6における左右方向は、図5の左右方向であり、これはたとえば図1の気相処理装置1の幅方向(具体的には反応ガスの流れる方向に対して垂直な方向である処理室4の幅方向)である。また図6における上下方向は、図5の奥行き方向であり、これはたとえば図1の気相処理装置1の左右方向(反応ガスの流れる方向)である。したがって図5において図示しないが、処理室4の奥行き方向の手前側および奥側には、反応ガス供給部材9およびガス排気部材10が配置されている。図6の上側は配管が省略されているが、ここに流量制御装置36やガス供給部材38が接続されている。すなわち図6において、最も上流側が省略されている。
図6に示すように、図5の気相処理装置1においても、ガス供給口14が、処理室4の反応ガスの流れ方向に沿った方向、および当該反応ガスの流れる方向と交差する方向(具体的には反応ガスの流れる方向に対して垂直な方向である処理室4の幅方向)の両方において、所定の間隔で複数並ぶように形成されている。そして図7に示すように流量調整部50は、図5の基板8や底壁5の主表面に沿った方向に配置される。すなわち図7の左右方向は水平方向であり、図7の上下方向は鉛直方向である。上述した図3の左右方向、上下方向についても図7と同様である。
たとえば図1に示す気相処理装置1の流量調整部50の突起形状部52は、図3に示すように鉛直方向に延びる。このため流通領域54を流通するガスの圧力や流量が、流通領域54の上側を通るガスと下側を通るガスとで異なることがある。具体的には、流通領域54の上側を通るガスの方が、流通領域54の下側を通るガスに比べて配管や上部を通るガスなどから受ける抵抗が小さいため、流量や圧力が大きくなり、到達距離が長くなる。このため、流通領域54の上側を通るガスと流通領域54の下側を通るガスとの流量の差により両者間に渦が形成され、当該ガスの流通を阻害する可能性がある。
したがって、図5や図7に示す気相処理装置1の流量調整部50のように、突起形状部52が水平方向に延びるよう形成されることがより好ましい。このようにすれば、図7に示す流通領域54は、たとえば図3に示す流通領域54に比べて、上下方向の長さが短いため、流通領域54の内部における領域間での流量や圧力の差が小さくなる。したがって上述した図3に示す流通領域54のように、流量の差による渦が形成されてガスの流通が阻害されるなどの問題の発生を抑制することができ、所望の流量や圧力のガスが流れるよう、高精度に制御することができる。このため、形成される膜の膜質の均一性をより良好に保つことができる。
なお図5および図6に示す気相処理装置1においては、複数のバッファ室24が、処理室4の反応ガスの流れ方向に沿った方向に並ぶように配列されている。しかし当該複数のバッファ室24は、処理室4の反応ガスの流れる方向と交差する方向(具体的には反応ガスの流れる方向に対して垂直な方向である処理室4の幅方向)に並ぶように配列されてもよい。
図5に示す気相処理装置1は、以上の点においてのみ図1に示す気相処理装置1と異なる。すなわち図5に示す気相処理装置1に関して、上述しなかった構成や効果などはすべて図1に示す気相処理装置1に順ずる。
(実施の形態2)
図8に示した気相処理装置1は、基本的には図1および図2に示した気相処理装置と同様の構造を備えるが、処理室4においてその内部の高さが反応ガスの流れる方向の上流側から下流側に向けて徐々に小さくなっている点が異なっている。すなわち、図8に示した気相処理装置1においては、処理室4の上壁6が反応ガスの流れる方向(供給方向)を示す矢印11に示す方向の上流側から下流側に向けて徐々に底壁5に近づくように傾斜して配置されている。このような構成によっても、図1および図2に示した気相処理装置と同様の効果を得ることができる。
図8に示した気相処理装置1は、基本的には図1および図2に示した気相処理装置と同様の構造を備えるが、処理室4においてその内部の高さが反応ガスの流れる方向の上流側から下流側に向けて徐々に小さくなっている点が異なっている。すなわち、図8に示した気相処理装置1においては、処理室4の上壁6が反応ガスの流れる方向(供給方向)を示す矢印11に示す方向の上流側から下流側に向けて徐々に底壁5に近づくように傾斜して配置されている。このような構成によっても、図1および図2に示した気相処理装置と同様の効果を得ることができる。
また、図8に示した気相処理装置1では、処理室4の高さが反応ガスの供給方向における上流側から下流側に向けて徐々に小さくなっているため、ガス供給口13〜15からパージガスを供給した場合の、反応ガスを基板8側に押圧する効果をより顕著に得ることができる。
上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を列挙する。この発明に従った気相処理装置1は、処理室4と、複数のガス導入部としてのガス供給口13〜15と、ガス供給部(ガス供給部材38、配管37、流量制御装置36、配管33〜35、バッファ室23〜25)とを備える。処理室4は反応ガスを流通させる。複数のガス供給口13〜15は、処理室4の壁面(図1に示す上壁6など)において、反応ガスの流通方向に沿って形成される。ガス供給部は、複数のガス供給口13〜15において、一のガス供給口13と、当該一のガス供給口13と異なる他のガス供給口15とのそれぞれから異なる流量でガスを処理室4の内部に供給可能である。
このようにすれば、ガス供給部により、複数のガス供給口13〜15について局所的にガスの供給量を変更することができるので、成膜処理などの処理の種類などに応じてガス供給口13〜15から処理室4に供給されるガスの供給状態(より具体的には処理室4内部でのガスの流通状態)を任意に変更することができる。このため、処理の種類に応じて、ガス供給口13〜15から供給されるガスの供給状態を最適化することで、成膜などの処理の均一性といった処理品質を向上させることができる。
上記気相処理装置1において、ガス供給口13〜15は、図2などに示すように、反応ガスの流通方向(反応ガスの流れる方向)に対して交差する幅方向においても処理室4の壁面(上壁6)に複数形成されている。ガス供給部は、幅方向において壁面に形成された複数のガス供給口14における一のガス供給口14と、当該一のガス供給口14と幅方向において異なる位置に形成された別のガス供給口14とのそれぞれから異なる流量でガスを処理室4の内部に供給可能となっていてもよい。
図8の気相処理装置1についても、反応ガスの流通方向に対して交差する方向である幅方向においても、ガス供給口14から供給されるガスの流量分布などを任意に変更することができる。そのため、ガス供給口13〜14から供給されるガスの供給状態をより詳細に調整することができる。
また、図8に示すように、配管33〜35の内部壁面の一部の領域には流量調整部50が配置されている。図8における流量調整部50は図3に示すように、互いに対向するように配置された1対の突起形状部52と、当該突起形状部52に挟まれた流通領域54とからなる。また、図8に示す突起形状部52は図1に示す突起形状部52と同様に、互いに対向するように1対(2箇所)配置されている。しかし当該突起形状部52はたとえば配管33〜35の内部壁面の一部に1箇所のみ配置されていてもよい。このため図8の気相処理装置1についても、図1の気相処理装置1と同様に、流量調整部50の存在により、たとえば流量調整部50が存在しない場合に比べて、バッファ室23、24、25に流入するガスの圧力や流量が高精度に制御される。したがってバッファ室23、24、25からガス供給口13〜15を通り、パージガスとして処理室4の内部に流入するガスの圧力や流量などをより精密に制御することができる。
次に図9を参照して、図8に示した気相処理装置の変形例を説明する。図9に示す気相処理装置1は、基本的には図8に示した気相処理装置1と同様の構造を備える。しかし図9の気相処理装置1の配管37には、図8の気相処理装置1の配管37のような流量調整部50は備えられておらず、代わりにバッファ室60が備えられている。このように、処理室4の内部の高さが反応ガスの流れる方向の上流側から下流側に向けて徐々に小さくなっている気相処理装置1においても、流量調整部50の代わりに、第2のバッファ室としてのバッファ室60を備えていてもよい。この場合においてもバッファ室60の存在により、たとえばバッファ室60が存在しない場合に比べて、バッファ室23、24、25に流入するガスの圧力や流量が高精度に制御される。したがってバッファ室23、24、25からガス供給口13〜15を通り、パージガスとして処理室4の内部に流入するガスの圧力や流量などをより精密に制御することができる。
本実施の形態2は、以上に述べた各点についてのみ、本実施の形態1と異なる。すなわち実施の形態2について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て実施の形態1に順ずる。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る気相処理装置1は、基本的には本実施の形態1および2に示した気相処理装置1と同様の構造を備える。しかし図10に示すように、本実施の形態3の気相処理装置1は、ガス供給部を構成する配管34に形成された流量調整部50として、たとえば図3や図7に示す突起形状部52の代わりに、配管34の一部の領域に多孔質体56が充填された構成となっている。
本実施の形態3に係る気相処理装置1は、基本的には本実施の形態1および2に示した気相処理装置1と同様の構造を備える。しかし図10に示すように、本実施の形態3の気相処理装置1は、ガス供給部を構成する配管34に形成された流量調整部50として、たとえば図3や図7に示す突起形状部52の代わりに、配管34の一部の領域に多孔質体56が充填された構成となっている。
多孔質体56を構成する材料としては、たとえば金属多孔質体(たとえばセルメット:住友電気工業株式会社製、登録商標)や、セラミック多孔質を用いることが好ましい。多孔質体56は、内部に多数の気孔を有する組織である。ここでたとえば、図1に示す気相処理装置1の配管33〜35のうち流量調整部50が存在する領域に多孔質体56を充填する場合を考える。この場合、配管37を伝ってその下流側の配管33〜35に流入し、流量調整部50に到達したガスは、多孔質体56の多数の気孔を流路として流通することにより多孔質体56を潜り抜け、バッファ室23〜25に達する。流量調整部50の内部においては、多孔質体56の存在により、配管37の他の領域に比べてガスが流通することができる流通領域の断面積が小さい。このため流量調整部50においては、多孔質体56がガスの流通に対する抵抗となる。したがって多孔質体56が、上流側において発生したガスの流量や圧力の変動を抑制して均一にすることにより、多孔質体56から流出するガスの流量や圧力を最適化することができる。
以上より、上述した本実施の形態3に係る気相処理装置1についても、図1の気相処理装置1と同様に、多孔質体56にて充填された流量調整部50の存在により、たとえば流量調整部50が存在しない場合に比べて、バッファ室23、24、25に流入するガスの圧力や流量が高精度に制御される。したがってバッファ室23、24、25からガス供給口13〜15を通り、パージガスとして処理室4の内部に流入するガスの圧力や流量などをより精密に制御することができる。
上述した多孔質体56を備えた流量調整部50は、図1に示す気相処理装置1に用いてもよいが、たとえば図5や図8に示す気相処理装置1に用いてもよい。図5や図8に示す気相処理装置1に、上述した多孔質体56を備えた流量調整部50を用いた場合においても、図1に示す気相処理装置1に多孔質体56を備えた流量調整部50を用いた場合と同様の効果を奏する。
本実施の形態3は、以上に述べた各点についてのみ、本実施の形態1と異なる。すなわち実施の形態3について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て実施の形態1に順ずる。
次に、以上に述べた本実施の形態1〜3に係る各気相処理装置1を用いた基板の製造方法である気相成長方法を説明する。
図11に示すように、気相処理方法は気相成長方法であって、まず基板準備工程(S10)を実施する。具体的には、気相処理装置1のサセプタ2上に処理対象物である基板8を搭載する。
次に、成膜工程(S20)を実施する。具体的には、処理室4の内部を、ガス排気部材10を用いて所定の圧力に調整した後、反応ガス供給部材9から矢印11(図1参照)に示すように処理室4の内部に反応ガスを供給する。また、このとき予めヒータ16によってサセプタ2および基板8を加熱することにより、基板8を所定の処理温度にまで加熱しておく。そして、反応ガス供給部材9から供給された反応ガス(原料ガス)が基板8上に到達した際に、ヒータ16により加熱された基板8上において反応ガスが分解し、所定の膜が形成される。
そして、このとき、処理室4の上壁6に形成された複数のガス供給口13〜15からは、パージガスが処理室4の内部に供給される。また、図1に示す流量制御装置36が個別に制御されることにより、少なくとも反応ガスの供給方向において上流側に位置するガス供給口13から供給されるパージガスの流量と、反応ガスの供給方向の下流側に位置するガス供給口15から供給されるパージガスの流量とが異なるように制御されている。より好ましくは、上流側のガス供給口13からの反応ガスの供給量(流量)よりも、下流側のガス供給口15からのパージガスの供給量の方が多くなるように制御される。この結果、反応ガス供給部材9から矢印11(図1参照)に示すように供給された反応ガスが、処理室4の下流側ではパージガスによって基板8の方向へと押付けられることになり、反応ガスを用いた成膜処理がより促進されることになる。このため、基板8上における膜の成長速度を向上させるとともに、膜質の優れた均一な膜を形成することができる。またこのようなパージガスは、気相処理装置1に流量調整部50やバッファ室60が配置されているため、より変動の少ない、均一な流量や圧力となるように最適化することができる。
このようにすれば、全てのガス供給口13〜15から同じ流量でガスが処理室4内部に供給される場合に比べて、成膜処理などの種類などに応じてガス供給口13〜15から処理室4に供給されるガス(パージガス)の供給状態(より具体的には処理室4内部でのパージガスの流通状態)を変更することができる。このため、処理の種類に応じて、ガス供給口13〜15から供給されるパージガスの供給状態を最適化することで、処理の均一性(成膜速度や膜質の均一性)といった処理品質を向上させることが可能になる。
上記気相処理方法において、ガス供給口13〜15は、たとえば図2に示すように、反応ガスの流通方向に対して交差する幅方向(処理室4の幅方向)においても処理室4の壁面に複数形成されていてもよい。処理を行なう工程(成膜工程(S20))では、幅方向において壁面に形成された複数のガス供給口14における一のガス供給口14と、当該一のガス供給口14と幅方向において異なる位置に形成された別のガス供給口14とのそれぞれから異なる流量でガスが供給されていてもよい。
この場合、反応ガスの流通方向に対して交差する方向である幅方向においても、ガス供給口13〜15から供給されるガスの流量分布などを変更することになる。そのため、ガス供給口13〜15から供給されるガスの供給状態をより詳細に調整することができる。
上記気相処理方法において、ガス供給口13〜15から供給されるガスは、2種以上のガスを含んでもよい。この場合、ガス供給口13〜15から供給されるガスとして、処理に悪影響を与えない種類のガスを選択する、といったガスの選択の自由度を大きくすることができる。
上記気相処理方法において、ガス供給口13〜15から供給されるガスは、その一部に反応ガスの少なくとも一部を構成するガスを含んでいてもよい。この場合、反応ガスを用いた処理(たとえば成膜処理)に対する、ガス供給口13〜15から供給されるガスの悪影響を確実に抑制することができる。
たとえば図8や図9に示す、処理室4の上壁6が反応ガスの流れる方向の上流側から下流側に向けて徐々に底壁5に近づくように傾斜された気相処理装置1を用いた場合、処理室4における反応ガスの流通方向での下流側では、反応ガスが処理対象物としての基板8と離れた位置にまで拡散することがある。しかしこの場合、上述のように当該下流側でガス供給口14、15から導入されるガスの流量を相対的に多くすることにより、このような反応ガスの拡散を抑制することができる。このため、基板8に対する処理を下流側においても効率的に行なうことができる。
上述した製造方法で得られたエピタキシャル層付き基板は、図12に示すように、基板8上にエピタキシャル層48が形成されたエピタキシャル層付き基板49である。ここで、図12は、上述した本発明による気相成長方法によって得られたエピタキシャル層付き基板を説明するための斜視模式図である。このエピタキシャル層付き基板49は、形成されたエピタキシャル層48の膜質が極めて優れたものになっている。具体的には、膜厚均一性を示す指標(厚みの標準偏差/平均値)が1%以下となるような極めて均質なエピタキシャル層48となっている。なお、上述した指標を算出するためのエピタキシャル層48の厚みのデータは、たとえば光干渉法やX線回折法を用いて得ることができる。具体的には、エピタキシャル層48が形成された基板全面について、光干渉法により1mmピッチでエピタキシャル層48の厚みを測定し、基板全面についての当該測定データから厚みの平均値および標準偏差を算出する。そして、得られた平均値および標準偏差のデータから、上記指標の値を算出することができる。
なお、上述した各実施の形態に係る気相処理装置1において、ガス供給口13〜15の平面形状は円形状または矩形状とすることができる。ただし、ガス供給口13〜15の平面形状はこのような形状に限られることなく、他の形状としてもよい。たとえば、ガス供給口13〜15を、処理室4の幅方向(反応ガスの流れる方向に対して交差する方向、より好ましくは直交する方向)に延在するスリット状の開口部としてもよい。この場合、処理室4の幅方向においてより均一にパージガスを供給することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、気相成長において成膜処理のためのガスをより均一に供給する技術として、特に優れている。
1 気相処理装置、2 サセプタ、3 回転軸、4 処理室、5 底壁、6 上壁、7 開口部、8 基板、9 反応ガス供給部材、10 ガス排気部材、11,12 矢印、13〜15 ガス供給口、16 ヒータ、23〜25,60 バッファ室、33〜35,37,39 配管、36 流量制御装置、38 ガス供給部材、48 エピタキシャル層、49 エピタキシャル層付き基板、50 流量調整部、52 突起形状部、54 流通領域、56 多孔質体。
Claims (10)
- 反応ガスを流通させる処理室と、
前記処理室の第1の壁面において、前記反応ガスの流通方向に沿って形成された複数のガス導入部と、
前記複数のガス導入部において、一のガス導入部と、前記一のガス導入部と異なる他のガス導入部とのそれぞれからガスを前記処理室の内部に供給可能なガス供給部とを備えており、
複数の前記ガス供給部には、前記ガス供給部から前記ガス導入部へガスを供給するための第1のバッファ室と、前記第1のバッファ室へ均一な圧力でガスを供給するための流量調整部とを含み、前記第1のバッファ室は前記流量調整部に対して、前記ガスの流通方向の下流側に位置する、気相処理装置。 - 前記ガス導入部は、前記反応ガスの流通方向に対して交差する幅方向においても前記第1の壁面に複数形成され、
前記ガス供給部は、前記幅方向において前記第1の壁面に形成された複数のガス導入部における一のガス導入部と、前記一のガス導入部と前記幅方向において異なる位置に形成された別のガス導入部とのそれぞれから前記ガスを前記処理室の内部に供給可能となっている、請求項1に記載の気相処理装置。 - 前記流量調整部は前記ガス供給部を構成する配管の内部壁面の一部の領域に配置された突起形状部である、請求項1または2に記載の気相処理装置。
- 前記突起形状部は、前記内部壁面のうち、前記複数のガス導入部が形成された前記第1の壁面に沿った第2の壁面上に配置されている、請求項3に記載の気相処理装置。
- 前記突起形状部は前記内部壁面上に、互いに対向するように1対配置されている、請求項3または4に記載の気相処理装置。
- 前記流量調整部は前記ガス供給部を構成する配管の一部の領域に充填された多孔質体である、請求項1または2に記載の気相処理装置。
- 前記流量調整部は前記第1のバッファ室とは異なる第2のバッファ室である、請求項1または2に記載の気相処理装置。
- 処理室の内部に処理対象物を配置する工程と、
前記処理室の内部に反応ガスを供給して前記処理対象物に対する処理を行なう工程とを備え、
前記処理を行なう工程では、前記処理室の第1の壁面において前記反応ガスの流通方向に沿って形成された複数のガス導入部における一のガス導入部と、前記一のガス導入部と異なる他のガス導入部とのそれぞれからガスが供給されており、
複数の前記ガス導入部に供給される前記ガスは、第1のバッファ室と、前記第1のバッファ室へ均一な圧力でガスを供給するための流量調整部とにより、均一な圧力で供給されるよう調節される、気相処理方法。 - 前記処理を行なう工程では、前記反応ガスの流通方向に沿った方向において、前記複数のガス導入部のうち相対的に下流側に位置する前記ガス導入部での前記ガスの流量が、相対的に上流側に位置する前記ガス導入部での前記ガスの流量より多くなっている、請求項8に記載の気相処理方法。
- 請求項8または9に記載の気相処理方法を用いて製造された基板。
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