JP2011030512A - ビタミンc強化飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ビタミンCに起因する劣化臭が抑制された嗜好性を満足させるビタミンC強化飲料を提供することである。
【手段】本発明によれば、加熱殺菌工程を経て得られる容器詰飲料であって、飲料100mL中に、(ア)アスコルビン酸類6〜1000mgと、(イ)スクラロース、アセスルファムカリウム及びアスパルテームを含有する甘味料1〜100mgを含有し、スクラロース:アスパルテーム及びアセスルファムカリウム:アスパルテームの含量割合(重量比)が、それぞれ1:1〜20:1である上記飲料が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビタミンCが強化された飲料に関し、より詳細には、光及び/又は熱により生じる劣化臭が抑制された容器詰飲料に関する。
近年の健康志向に伴って、ビタミン類などの健康素材を比較的高濃度で配合した飲食品が多数開発されている。ビタミンCは代表的な健康素材であり、ビタミンCが強化された飲食品が数多く市販されているが、ビタミンCは光や熱に弱い成分であり、製造時における加熱殺菌、保存時における加温や太陽光、蛍光灯等による光照射など、製造から流通(店頭を含む)の間に光や熱の影響を受け、劣化臭を発生して飲食品の商品価値を低下させる場合がある。ビタミンCに起因する劣化臭は飲料の形態で特に強く知覚され、特にペットボトル等の透明容器に詰められた容器詰飲料において、ビタミンCの劣化臭は顕著である。
そこで、ビタミンCに起因する劣化臭を抑制する技術として、アラニン、グリシン、及びプロリンの3種よりなる群から選ばれた1種もしくは2種以上のアミノ酸を主成分として含む、ビタミンC強化飲食品におけるビタミンC臭のマスキング剤、特に経時劣化により生じる劣化臭のマスキング剤が提案されている(特許文献1)。また、ビタミンCを含む各種ビタミン類に由来する特有の不快臭(ビタミン臭)のマスキング方法として、スクラロースを添加配合することが知られている(特許文献2)。
特開2004−147569号公報 国際公開WO00/24273
近年、健康志向の高まりから、カロリーの高いショ糖に代わり、甘味度が強い高甘味度甘味料を使用したノンシュガー、微糖タイプの飲食品の検討が盛んに行われている。このノンシュガー、微糖タイプの飲料にビタミンCを強化した場合、ビタミンCが熱や光の影響を受けて劣化臭を発生し、不快臭及び不快味として顕著に知覚されるので、ビタミンC強化飲料として満足できる美味しさではなく、ノンシュガー、微糖タイプの飲料においてビタミンCを強化するのが難しい現状である。
本発明の目的は、ビタミンCが強化されたノンシュガー、微糖タイプの容器詰飲料であって、ビタミンCに起因する劣化臭が抑制された嗜好性を満足させるビタミンC強化飲料を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、高甘味度甘味料として、スクラロース、アセスルファムカリウム及びアスパルテームを選択し、これらを特定の割合で配合させることにより、ノンシュガー、微糖タイプの飲料であってもビタミンCの劣化臭をマスキングすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下を包含する。
1. 加熱殺菌工程を経て得られる容器詰飲料であって、飲料100mL中に、(ア)アスコルビン酸類 6〜1000mg、及び、(イ)スクラロース、アセスルファムカリウム及びアスパルテームを含有する甘味料 1〜100mgを含有し、スクラロース:アスパルテーム及びアセスルファムカリウム:アスパルテームの含量割合(重量比)が、それぞれ1:1〜20:1である、上記飲料。
2. 飲料全体に対して(ウ)果汁 0.1〜50重量%をさらに含む、請求項1に記載の飲料。
3. 糖質含有量が、飲料100mL中2g以下である、請求項1又は2に記載の飲料。
また別の観点からは、本発明は、特定量のスクラロース、アセスルファムカリウム及びアスパルテームを配合することによる、ビタミンC強化飲料におけるビタミンC劣化臭のマスキング方法に関する。さらに別の観点からは、本発明は、特定量のスクラロース、アセスルファムカリウム及びアスパルテームを配合することによる、ビタミンC劣化臭が抑制されたビタミンC強化飲料の製造方法に関する。
本発明によると、熱や光に伴うビタミンCの劣化臭が抑制された飲料が得られるので、ノンシュガー、微糖タイプの飲料で、瓶、ペットボトル等の透明容器に詰められた容器詰飲料であっても、嗜好面で十分に満足のできるビタミンC強化飲料が提供される。
(甘味料)
高甘味度甘味料、すなわちショ糖、果糖或いはブドウ糖よりも高い甘味度を有する甘味料としては、合成の高甘味度甘味料として、スクラロース、アセスルファムカリウム(以下、Ace−K)、アスパルテーム(以下、APM)、アリテーム、サッカリン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、シクラメート、ネオテーム、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−3−メチルブチル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル、N−[N−[3−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル、及びこれらの塩等が挙げられ、天然の高甘味度甘味料として、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、ズルコシドA、ズルコシドB、ルブソシド、ステビア、ステビオシド、モグロシドIV、モグロシドV、羅漢果甘味料、シアメノシド、モナチン及びその塩、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリチフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プトロカリオシドA、プトロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI等が挙げられる。
本発明の飲料では、上記高甘味度甘味料のうち、スクラロース、Ace−K及びAPMを特定の割合で用いることにより、ノンシュガー、微糖タイプの飲料であってもビタミンC劣化臭のマスキング作用が発揮されることを特徴とする。スクラロースとは、ショ糖から生まれた低カロリー甘味料でショ糖の約400〜600倍の甘味を持ち、水に溶けやすく、酸や熱に対する安定性が高いといわれている甘味料であり、Ace−Kとは、酢酸を原料とする甘味料で、ショ糖の約200倍の甘味を持ち、水に溶けやすく、熱や酸に対する安定性が高いといわれている甘味料であり、APMとは、2種類のアミノ酸(アスパラギン酸、フェニルアラニン)とメチルアルコールとを結合させて得られる白い結晶性粉末でショ糖の約180〜220倍の甘味を持つアミノ酸系の甘味料である。
本発明の飲料では、甘味料としてスクラロース、Ace−K及びAPMを用いるが、スクラロース、Ace−K及びAPMに加えて上記高甘味度甘味料を1種又は複数配合してもよい。また、本発明の飲料には、砂糖(ショ糖)、果糖、ブドウ糖等の低甘味度甘味料を配合してもよいが、本発明のビタミンCの劣化臭マスキング作用が低糖質飲料で顕著に奏されること、カロリー低減の観点とから、砂糖(ショ糖)等の低甘味度甘味料を含有しないことが好ましい。ここで、低甘味度甘味料とは、ショ糖と同等又はそれ以下の甘味度を有する甘味料をいう。
本発明の飲料中のスクラロースの配合量(重量比)は、APM1に対して1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5程度(スクラロース:アスパルテーム=1:1〜20:1、好ましくは1:1〜10:1、より好ましくは1:1〜5:1)である。また、本発明の飲料中のAce−Kの配合量(重量比)は、APM1に対して1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5程度(アセスルファムカリウム:アスパルテーム=1:1〜20:1、好ましくは1:1〜10:1、より好ましくは1:1〜5:1)である。ここで、APMが多過ぎると、加熱殺菌で口当たりが重くなる、後味の切れが悪くなるなど、飲料の清涼感を損ない、場合によりビタミンの劣化臭を増強させることがあるため、スクラロースとAce−Kの総量に対して、APMの量が同等またはそれ以下となるように配合するのが好ましい。さらに、スクラロースとAce−Kの割合は、甘味の質の面から10:1〜1:10であることが好ましい。
このような特定の割合でスクラロース、Ace−K及びAPMを配合することにより、ビタミンCの劣化臭をマスキングできるものであるが、この特定の割合は、低糖質飲料における風味上の問題点、例えばコク感(ボディ感、量感)の不足、高甘味度甘味料に起因する苦味、異味、甘味の後引き等をも改善することができる。
本発明の飲料では、上記の特定の割合のスクラロース、Ace−K及びAPM、又はこれらを含む甘味料を、飲料100mLあたり1〜100mg、好ましくは10〜60mg、より好ましくは20〜50mg程度含有する。
(ビタミンC強化飲料)
ビタミンCは、水溶性ビタミンの1種であり、アスコルビン酸((R)-3,4-ジヒドロキシ-5-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)フラン-2(5H)-オン)のL体を指す。
本発明でいうビタミンC強化飲料とは、健康増進法第31条第1項の規定に基づく厚生労働省の告示である栄養表示基準に記載の含む旨の表示について遵守すべき事項に示された内容に遵守した飲料であり、具体的には飲料100mLあたり6mg以上のビタミンCを含有している飲料をいう。ビタミンCの上限値は、通常、飲料100mLあたり1000mg、好ましくは500mg、より好ましくは400mg程度、特に好ましくは300mg程度である。飲料100mLあたり1000mgを超える量のビタミンCを配合した場合、本発明の特定の割合の高甘味度甘味料を配合することによるビタミンC劣化臭のマスキング作用が有効に発揮されない場合がある。
ビタミンC強化飲料では、その劣化臭は、加熱殺菌時や保存時の加温や光照射等によって発生する。本発明の飲料は、加熱殺菌工程を経て製造される容器詰飲料を対象とし、その加熱殺菌時及び保存時におけるビタミンC劣化臭を抑制するものである。加熱殺菌の方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法を採用することができ、例えば、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)などを好適に行うことができる。容器詰飲料の容器に応じて加熱殺菌法を適宜選択することもでき、例えば、PETボトルを飲料容器として用いる場合などはUHT殺菌が好適である。また、加熱装置や加熱方式にも特に制限はなく、例えば、直接水蒸気を吹き込むスチームインジェクション式や飲料を水蒸気中に噴射して加熱するスチームインフュージョン式などの直接加熱方式、プレートやチューブなど表面熱交換器を用いる間接加熱方式など公知の方法で行うことができる。
ビタミンCを強化する対象となる飲料としては、例えば、コーラ、ジンジャーエール、サイダー等の炭酸飲料、植物成分(果汁、野菜汁、果実等)が配合された果汁(野菜汁含む)飲料、フレーバードウォーター、スポーツ飲料、栄養飲料、コーヒー、ココア、紅茶、茶飲料、乳成分を含む乳飲料などが挙げられる。
ビタミンC強化飲料の劣化臭は、ノンシュガー又は微糖タイプの飲料など低糖質飲料で顕著となる。本発明の特定の割合の高甘味度甘味料を配合することによるビタミンCの劣化臭マスキング作用は、ビタミンC劣化臭が顕著な低糖質飲料において、特に顕著に奏されるので、本発明の飲料の好ましい態様の一例である。ここで「低糖質飲料」とは、飲料全体における糖質の割合が2.0g/100mL以下、好ましくは1.5g/100mL以下、より好ましくは1.2g/100mL以下である飲料をいい、「糖質」の量は、健康増進法の栄養表示基準に規定されているように、「当該食品の重量からたんぱく質、脂質、食物繊維、灰分および水分の量を控除」して算出した値をいう。
また、本発明者らは、ビタミンC強化飲料において果汁を配合すると、ビタミンCの劣化臭がより顕著となることを見出した。このメカニズムの詳細は不明であり、果汁の劣化臭とビタミンCの劣化臭とが相俟って増強されるのか、果汁中の成分がビタミンCの劣化を促進するのかは十分に解明されていないが、このような劣化臭の著しい果汁を含有するビタミンC強化飲料においても、本発明の特定の割合の高甘味度甘味料により、ビタミンC劣化臭が顕著に抑制されることを確認している。APMと果汁とを含む飲料では、青臭みや加熱臭が増強されることが知られているが、本発明のAPMを含む特定の割合の高甘味度甘味料を特定の割合で含む飲料が、ビタミンC劣化臭が抑制されることは、極めて驚くべきことである。
さらに、本発明のビタミンC劣化臭抑制効果は、炭酸飲料において、特に顕著に奏される。ビタミンCの劣化臭が知覚されると、炭酸飲料本来の清涼感、爽快感が消失してしまうばかりか、炭酸の刺激と相俟って刺激が突出してしまうという問題があるが、本発明の特定の割合の高甘味度甘味料を含む炭酸飲料(低糖質の炭酸飲料を含む)では、ビタミンCの劣化臭がマスキングされ、適度なコクが飲料に付与されるので、炭酸飲料の清涼感、爽快感、適度な刺激感を有する飲料となる。炭酸飲料のガス圧は、0.7kg/cm以上、好ましくは1.0kg/cm以上、より好ましくは1.5kg/cm以上である。炭酸ガス圧がこの範囲にあると、ビタミンCと炭酸の相乗効果により、高甘味度甘味料の後味の切れが向上する。
さらに、本発明の飲料にナトリウムを含有させると、高甘味度甘味料との相乗効果により、ビタミンC劣化臭を抑制できる。飲料中のナトリウム(イオン)の総含有量は、1〜100mg/100mL、好ましくは10〜80mg/100mL、より好ましくは20〜60mg/100mL、特に好ましくは30〜50mg/100mL程度である。ナトリウム源としては、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等、飲料に用いられるものであればどのようなものを配合してもよいが、風味の観点から、クエン酸ナトリウムが好適に選択される。クエン酸ナトリウム由来の有機酸(クエン酸)が、ビタミンC劣化臭や高甘味度甘味料の後味の切れを向上させるからである。
本発明の飲料は、配合する甘味料の後味の切れ等の風味上の観点から、pH2.5〜5.0、好ましくはpH3.0〜4.0となるように、pHを調整するのが好ましい。
以下の実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書において、配合割合などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
実施例1:低糖質飲料
表1の処方にて、飲料100mLあたりビタミンCを300mg含む、ビタミンC強化飲料(低糖質飲料、糖質含有量:約0.6g/100mL)を製造した。すなわち、表1に示す割合のアスコルビン酸(ビタミンC)、甘味度が同程度になるように調整した甘味料、クエン酸及びクエン酸ナトリウムを混合溶解して調合液を調製し、これを180mL瓶に充填した後、瓶キャップを巻き締め、シャワー殺菌機にて飲料中味の品温が70℃で60分間保持されるように殺菌を行った。
殺菌後の飲料を5℃に冷却した後、専門パネラー(3名)にて官能評価を行った。評価は、それぞれの水準における殺菌前の飲料を対象(3点)とし、対象と比べた風味の好ましさ(極めて悪い:0点、やや悪い:1点、少し悪い:2点、同程度:3点)で評価した。
表1に評価結果を示す。アスパルテーム(APM)を含まないサンプル1-1に比べ、APMを特定濃度で配合した飲料(サンプル1−2、1−3、1−4)ではビタミン劣化臭が抑制されていた。また、APMをスクラロースと同量配合した飲料(サンプル1−5)では、ビタミンCの劣化臭が感じられる他、甘味のバランスが崩れて口当たりが重くなり、後味の切れが悪く、清涼感の損なわれた飲料となった。このように、アスパルテーム1に対して、スクラロース及びアセスルファムカリウムの配合割合が1〜20であるとビタミンCの劣化臭を抑制できること、アスパルテームはスクラロースとアセスルファムカリウムの総量よりも少ないのが風味的によいことが判明した。
Figure 2011030512
実施例2: 果汁入り飲料
レモン果汁を1.4重量%配合した以外は実施例1と同様にして、表2の処方で瓶入りの飲料を製造した。飲料100mLあたりビタミンCを300mg含む、ビタミンC強化飲料(低糖質飲料、糖質含有量:約0.7g/100mL)を製造し、実施例1と同様に官能評価を行った。
表2に評価結果を示す。表2より明らかなとおり、果汁を配合することで、ビタミンCの劣化臭を含む不快臭が増強された。この不快臭が著しい飲料においても、APMを特定濃度で配合した飲料(サンプル2−2、2−3、2−4)で不快臭を抑制する作用が確認できた。また、APMをスクラロースと同量配合した飲料(サンプル2−5)では、ビタミンCの劣化臭が感じられる他、甘味のバランスが崩れて口当たりが重くなり、後味の切れが悪く、清涼感の損なわれた飲料となった。このように、アスパルテーム1に対してスクラロース及びアセスルファムカリウムの配合割合が1〜20であるとビタミンCの劣化臭を抑制できること、アスパルテームはスクラロースとアセスルファムカリウムの総量よりも少ないのが風味的によいことが判明した。
Figure 2011030512
実施例3:炭酸飲料
炭酸ガスを1.5kg/cmとなるように圧入する以外は実施例1と同様にして、表3の処方で瓶入りの飲料を製造し官能評価を行った。
表3に評価結果を示す。表3より明らかなとおり、低糖質飲料の炭酸飲料では、炭酸の刺激が突出し、ビタミンCの劣化臭と相俟って苦味として知覚された。この不快臭・不快味を有する炭酸飲料においても、APMを特定濃度で配合した飲料(サンプル3−2、3−3、3−4)で不快臭・不快味を抑制する作用が確認できた。また、APMをスクラロースと同量配合した飲料(サンプル3−5)では、ビタミンCの劣化臭が感じられる他、甘味のバランスが崩れて口当たりが重くなり、後味の切れが悪く、炭酸の苦味も相俟って清涼感の損なわれた飲料となった。このように、アスパルテーム1に対してスクラロース及びアセスルファムカリウムの配合割合が1〜20であるとビタミンCの劣化臭を抑制できること、アスパルテームはスクラロースとアセスルファムカリウムの総量よりも少ないのが風味的によいことが判明した。
Figure 2011030512
実施例4:果汁入り炭酸飲料
炭酸ガスを1.5kg/cmとなるように圧入する以外は実施例2と同様にして、表4の処方で瓶入りの飲料を製造し官能評価を行った。
表4に評価結果を示す。表3より明らかなとおり、低糖質飲料の炭酸飲料では、炭酸の刺激が突出し、ビタミンC及び果汁の劣化臭と相俟って苦味として顕著に知覚され、飲料としての嗜好性が著しく低下した。この不快臭・不快味を有する果汁入り炭酸飲料においても、APMを特定濃度で配合した飲料(サンプル4−2、4−3、4−4)で不快臭・不快味を抑制する作用が確認できた。
Figure 2011030512

Claims (3)

  1. 加熱殺菌工程を経て得られる容器詰飲料であって、飲料100mL中に下記成分(ア)及び(イ):
    (ア)アスコルビン酸類 6〜1000mg、
    (イ)スクラロース、アセスルファムカリウム及びアスパルテームを含有する甘味料 1〜100mg、
    を含有し、スクラロース:アスパルテーム及びアセスルファムカリウム:アスパルテームの含量割合(重量比)が、それぞれ1:1〜20:1である、上記飲料。
  2. 飲料全体に対して(ウ)果汁 0.1〜50重量%をさらに含む、請求項1に記載の飲料。
  3. 糖質含有量が、飲料100mL中2g以下である、請求項1又は2に記載の飲料。
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