JP2016096797A - 混濁果汁飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】香味および外観の加熱殺菌に対する安定性に優れた混濁果汁飲料を提供すること。【解決手段】本発明の混濁果汁飲料は、混濁果汁と、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸塩、エリソルビン酸およびエリソルビン酸塩からなる群から選択される一種または二種以上のアスコルビン酸系酸化防止剤と、を含む。そして、当該混濁果汁飲料に対して加熱殺菌処理をおこなった際、上記加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の上記アスコルビン酸系酸化防止剤の質量をX1とし、上記加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の上記アスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の質量をX2としたとき、X1/(X1+X2)の値が0.80以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、混濁果汁飲料に関する。
一般に、柑橘系混濁果汁を使用した飲料においては、製造時の加熱殺菌により香味が劣化する現象が見られる。そのため、柑橘系混濁果汁飲料の香味劣化を抑制する技術が検討されている。
混濁果汁飲料の香味劣化の抑制に関する従来技術として、たとえば酸化防止剤を使用するもの(特許文献1等)、pHを調整するもの(特許文献2)等がある。
特開2002−180081号公報 特開2007−39610号公報
しかし、本発明者の検討によると、特許文献1および2等に記載されている技術を用いると、混濁果汁飲料の香味劣化をある程度抑制できるものの、加熱殺菌時に混濁果汁飲料の褐変がかえって促進し、外観が悪化してしまう場合があることが明らかになった。
また、十分な劣化抑制効果が見られない場合があることが明らかになった。特に、実製造においては、加熱殺菌以後の下流工程でトラブル等によるライン停止が起きた場合、加熱殺菌した混濁果汁飲料に対し、自動的に冷却・再加熱が繰り返される制御が行われ、そのために混濁果汁飲料の劣化が進行してしまう懸念がある。このことから、加熱殺菌に対する劣化耐久性のある飲料を開発することは、優良な初期品質を顧客に提供するためだけではなく、安定的な連続製造のためにも重要である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、香味および外観の加熱殺菌に対する安定性に優れた混濁果汁飲料を提供するものである。
本発明者らは、従来の混濁果汁飲料について香味や外観が悪化する原因について検討した。その結果、香味や外観の加熱殺菌時の安定性に劣る混濁果汁飲料は、混濁果汁中の油成分や糖類、ビタミン類、色素類が徐々に酸化するため混濁果汁飲料の香味や色が悪化してしまうという知見を得た。
そこで、本発明者は、香味および外観のバランスという観点において、加熱殺菌時の安定性に優れた混濁果汁飲料を実現するための設計指針についてさらに鋭意検討した。その結果、本発明者等らが考案した、加熱殺菌処理後のアスコルビン酸系酸化防止剤と上記アスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の合計質量に対するアスコルビン酸系酸化防止剤の質量の比(以下、アスコルビン酸の安定率とも呼ぶ。)という尺度が混濁果汁飲料の油成分や糖類、ビタミン類、色素類の安定性を評価するための設計指針として有効であることを見出し、本発明に到達した。
本発明はこのような知見に基づいて発案されたものである。
本発明によれば、
混濁果汁と、
L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸塩、エリソルビン酸およびエリソルビン酸塩からなる群から選択される一種または二種以上のアスコルビン酸系酸化防止剤と、
を含む混濁果汁飲料であって、
当該混濁果汁飲料に対して加熱殺菌処理をおこなった際、
上記加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の上記アスコルビン酸系酸化防止剤の質量をXとし、
上記加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の前記アスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の質量をXとしたとき、
/(X+X)の値が0.80以上である混濁果汁飲料が提供される。
本発明によれば、加熱殺菌時の香味および外観の安定性に優れた混濁果汁飲料を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<混濁果汁飲料>
はじめに、本実施形態に係る混濁果汁飲料について説明する。
本実施形態に係る混濁果汁飲料は、混濁果汁と、アスコルビン酸系酸化防止剤とを含むものである。
そして、本実施形態に係る混濁果汁飲料に対して加熱殺菌処理をおこなった際、加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の上記アスコルビン酸系酸化防止剤の質量をXとし、加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の上記アスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の質量をXとしたとき、X/(X+X)の値が0.80以上であり、より好ましくは0.85以上であり、特に好ましくは0.90以上である。
ここで、X/(X+X)の上限値は特に限定されないが、通常0.99以下であり、好ましくは0.98以下である。
本実施形態によれば、上記X/(X+X)の値を上記下限値以上とすることにより、加熱殺菌時の香味および外観の安定性に優れた混濁果汁飲料を実現することができる。
なお、本実施形態において、加熱殺菌処理とは、例えば、60〜90℃、5〜40分間またはこれに相当する加熱処理することをいう。
本実施形態に係る混濁果汁飲料はアスコルビン酸系酸化防止剤を含む。これにより、本実施形態に係る混濁果汁飲料について、香味および外観の安定性を向上させることができる。
上記アスコルビン酸系酸化防止剤は、L−アスコルビン酸;L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、L−アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸マグネシウム等のL−アスコルビン酸塩;エリソルビン酸;エリソルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸カリウム、エリソルビン酸カルシウム、エリソルビン酸マグネシウムなどのエリソルビン酸塩である。これらのアスコルビン酸系酸化防止剤を1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
これらの中でも、混濁果汁飲料の香味および外観の加熱殺菌時の劣化をより効果的に抑制できる観点から、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウムから選択される一種または二種以上が好ましい。
本実施形態に係る混濁果汁飲料において、混濁果汁飲料の加熱殺菌時の褐変および香味の劣化をより効果的に抑制できる観点から、当該混濁果汁飲料中のアスコルビン酸系酸化防止剤の濃度は、好ましくは0.25g/L以上、より好ましくは0.50g/L以上、さらに好ましくは0.80g/L以上、特に好ましくは1.0g/L以上、そして好ましくは3.0g/L以下、より好ましくは2.5g/L以下である。
本実施形態に係る混濁果汁飲料において、L表色系で規定されるL値が40以上60以下であり、好ましくは45以上55以下である。
ここで、L値とは、L表色系において明度を示す指標であり、L値の値が大きいほど明るいことを示す。本実施形態においては、L値は果汁飲料の混濁の度合いを示している。すなわち、L値が上記範囲内であると、果汁飲料が適度に混濁していることを意味する。
なお、L値は、色差計や測色計等により測定することができる。本実施形態において、L値は、SpectrophotometerSE6000(日本電色工業社製)によって表面色を測定して得られる値である。
ここで、従来の混濁果汁飲料は、香味や外観の加熱殺菌時の安定性に劣っていた。
この理由は必ずしも明らかではないが、香味や外観の加熱殺菌時の安定性に劣る混濁果汁飲料は、混濁果汁中の油成分や糖類、ビタミン類、色素類が徐々に酸化するからだと考えられる。油成分や糖類、ビタミン類、色素類が徐々に酸化するため混濁果汁飲料の香味や色が徐々に悪化してしまう。
これに対し、本実施形態に係る混濁果汁飲料は、アスコルビン酸の安定率(X/(X+X))が特定値以上の構成となっている。これにより、香味および外観の加熱殺菌時の安定性に優れた混濁果汁飲料を実現できる。
本実施形態に係る混濁果汁飲料が、香味や外観の加熱殺菌時の安定性に優れる理由は必ずしも明らかではないが、混濁果汁中の油成分が果実の繊維成分に付着した形で安定的に存在しているからだと推察される。油成分が安定的に存在しているため油成分の酸化が起きにくく、本実施形態に係る混濁果汁飲料は、香味や外観の加熱殺菌時の安定性に優れていると考えられる。同時に、アスコルビン酸の安定率が特定値以上であることで、加熱殺菌時の混濁果汁飲料中の糖類、ビタミン類、色素類に対する酸化速度を抑制するものと考えられる。
ここで、アスコルビン酸の安定率(X/(X+X))が、油成分の酸化安定性を示す指標を表している。油成分の酸化が起きると過酸化物が生成し、その過酸化物が水溶液中に溶け出す。そして、その過酸化物がアスコルビン酸系酸化剤を酸化し、上記アスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分が生成すると考えられる。
よって、アスコルビン酸の安定率(X/(X+X))が小さいほど、油成分の酸化が起きやすく、油成分の酸化安定性が低いことを意味する。一方、アスコルビン酸の安定率(X/(X+X))が大きいほど、油成分の酸化が起きにくく、油成分の酸化安定性が高いことを意味する。
したがって、アスコルビン酸の安定率(X/(X+X))が上記下限値以上である混濁果汁飲料は油成分の酸化安定性に優れているため、香味および外観の加熱殺菌時の安定性に優れた混濁果汁飲料を実現できる。
本実施形態に係るアスコルビン酸の安定率(X/(X+X))は、混濁果汁飲料を構成する各成分の種類や濃度、および混濁果汁の製造方法を適切に調節することにより実現できる。
本実施形態においては、とくに後述する混濁果汁の製造方法や、アスコルビン酸系酸化剤の濃度、混濁果汁飲料のpH等が、上記アスコルビン酸の安定率(X/(X+X))を制御するための因子として挙げられる。
本実施形態に係る混濁果汁飲料において、混濁果汁飲料の加熱殺菌時の褐変および香味の劣化をより効果的に抑制できる観点から、混濁果汁飲料のpHは、好ましくは2.0以上、より好ましくは3.0以上、さらに好ましくは3.3以上、そして好ましくは4.0以下、より好ましくは3.9以下である。
本実施形態に係る混濁果汁飲料のpHは、例えば、後述する酸味料やpH調整剤により調整できる。
以下、本実施形態に係る混濁果汁飲料の各成分について説明する。
本実施形態に係る混濁果汁飲料は、混濁果汁と、アスコルビン酸系酸化防止剤とを含む。
混濁果汁の原料となる果実の種類としては、特に限定されるものではないが、たとえば、マスカット、巨峰等のぶどう類;みかん、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、マンダリン、ユズ、シークワーサー、タンジェリン、テンプルオレンジ、タンジェロ、カラマンシー、デコポン、ポンカン、イヨカン、バンペイユ等の柑橘類;イチゴ、ブルーベリー、ラズベリー、アサイー、キウイフルーツ、ブドウ、マスカット、モモ、リンゴ、パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、プルーン、パパイヤ、パッションフルーツ、ウメ、ナシ、アンズ、ライチ、メロン、スイカ、サクランボ、西洋ナシ、スモモ類等が挙げられる。これらの果実は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも柑橘類の果実が好ましく、レモン、オレンジがより好ましい。すなわち、混濁果汁としては柑橘系混濁果汁が好ましく、レモンおよびオレンジから選択される一種または二種以上の柑橘系果実由来であることがより好ましい。
本実施形態に係る混濁果汁飲料において、飲用したときに得られる果実感、果汁感等のバランスの観点から、当該混濁果汁飲料の全量を100質量%としたとき、混濁果汁の含有量は、好ましくは1質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上30質量%以下である。
なお、本実施形態に係る混濁果汁飲料には、以上に説明した成分の他にも、本発明の目的を損なわない範囲で、水、糖類、甘味料、酸味料、香料、pH調整剤、ミネラル分、栄養成分、機能性成分、炭酸ガス等を添加することもできる。
これら成分は、単独で用いてもよいし、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
酸味料としては、例えば、クエン酸三ナトリウム、無水クエン酸、クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、又はそれらの塩類等が挙げられる。
香料としては、例えば、柑橘その他果実から抽出した香料、果汁又は果実ピューレ、植物の種実、根茎、木皮、葉等又はこれらの抽出物、乳又は乳製品、合成香料等が挙げられる。
本実施形態に係る混濁果汁飲料に使用される容器としては特に限定されず、一般の飲料で用いられているプラスチックボトル、金属缶、紙容器、瓶等を用いることができる。これらの中でも、内容物を視認することができる透明容器が好ましい。透明容器としては、PETボトルなどが挙げられる。
また、混濁果汁飲料の加熱殺菌時の褐変および香味の劣化をより効果的に抑制できる観点から、本実施形態に係る混濁果汁飲料中の着色料の含有量は、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下である。そして、本実施形態に係る混濁果汁飲料は着色料を含まないことが特に好ましい。
一般的に、着色料は、混濁果汁由来の外観劣化をマスキングするために使用される。一方で、果汁入り飲料に安全安心を求める消費者のニーズは高く、着色料を使わないで商品設計することが望ましい市場環境となっている。このような観点から、本実施形態に係る混濁果汁飲料は着色料が上記上限値以下であることが好ましい。
<混濁果汁の製造方法>
次に、本実施形態に係る混濁果汁飲料の製造方法を説明する。
本実施形態に係る混濁果汁は、例えば、果実の外果皮を含む全果を破砕すること、あるいは果実の外果皮の破砕物と、上記果実由来の果汁とを混合することにより得ることができる。ここで、本実施形態において、全果とは、外果皮、内果皮、果肉、種子、種皮等を含む果実全体をいう。
従来の混濁果汁飲料の製造方法では、果実から果汁を搾り取り、その後、遠心分離や濾過処理により繊維分量の調整を行うが大半を除去せず残し、果実由来の繊維分を残した状態で最終製品としていた。搾汁工程で得られる外果皮は通常廃棄あるいは肥料等に二次利用され、外果皮由来の精油分も別に採取されて、香料製造などに副次的に利用されるにとどまっていた。
しかし、このような方法で得られた混濁果汁を用いた混濁果汁飲料は、香味および外観の加熱殺菌時の安定性に劣っていた。
これに対し、本発明者は鋭意検討したところ、果実の外果皮を含む全果を破砕することにより、あるいは搾汁後の果汁に果実の外果皮の破砕物、必要に応じて精油分を添加することにより、外果皮由来の有用成分ならびに油成分が果実の繊維成分に付着した形で安定的に存在した混濁果汁が得られ、その結果、香味および外観の加熱殺菌時の安定性に優れた混濁果汁飲料が得られることを見出した。
<混濁果汁飲料の製造方法>
以下、本実施形態に係る混濁果汁飲料の製造方法の一例を示す。ただし、本実施形態に係る混濁果汁飲料の製造方法は、これらの例に限定されない。
はじめに、果実を搾汁装置にて搾汁する。搾汁装置としては、たとえば、FMC型搾汁装置などを用いることができる。このとき、果汁と同時に精油分が得られる。その後、外果皮を含む全果を破砕機を用いて破砕する。破砕機としては、たとえば、グラインドミル等を用いることができる。
次いで、得られた破砕物を、搾汁工程で得た果汁と、必要に応じて精油分とを混合することで、当該の混濁果汁が得られる。この後、必要に応じて繊維量調整・濃縮・容器充填・輸送などの工程を実施しても構わない。なお、精油分は市販のものを使用してもよい。
次いで、アスコルビン酸系酸化防止剤を添加し、必要に応じて、水、糖類、甘味料、酸味料、香料、pH調整剤、ミネラル分、栄養成分、機能性成分、炭酸ガス等の各種成分を添加することにより本実施形態に係る混濁果汁飲料が得られる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
各実施例及び各比較例で用いた原料成分を下記に示した。
砂糖(三井製糖社製)
果糖ぶどう糖液糖(三井製糖社製)
レモン混濁果汁1〜2(下記の製造方法にしたがって製造した)
オレンジ混濁果汁1(下記の製造方法にしたがって製造した)
香料
クエン酸三ナトリウム(扶桑化学工業社製)
無水クエン酸(扶桑化学工業社製)
L−アスコルビン酸
L−アスコルビン酸ナトリウム
(レモン混濁ストレート果汁1の製造)
果実として市販のレモンを用いた。
はじめに、レモンを洗浄し、市販の搾汁機を用いてストレート果汁を搾汁した。
次いで、残ったレモンの皮をグラインドミルにより破砕し、レモンの皮由来の破砕物を得た。
次いで、得られた破砕物と上記ストレート果汁を混合した。次いで、得られた混合物について、市販のレモン外果皮由来精油を加えて調整した。これを、目開き20メッシュのストレーナーに通過させて使用した。
(レモン混濁ストレート果汁2の製造)
果実として市販のレモンを用いた。これを市販の手搾りジューサーを用いて、果肉部分からのみストレート果汁を得た。これを、目開き20メッシュのストレーナーに通過させて使用した。
(オレンジ混濁ストレート果汁1の製造)
果実として市販のオレンジを用いた。
はじめに、オレンジを洗浄し、市販の搾汁機を用いてストレート果汁を搾汁した。
次いで、残ったオレンジの皮をグラインドミルにより破砕し、オレンジの皮由来の破砕物を得た。
次いで、得られた破砕物と上記ストレート果汁を混合した。次いで、得られた混合物について、市販のオレンジ外果皮由来精油を加えて調整した。これを、目開き20メッシュのストレーナーに通過させて使用した。
(実施例1)
飲用水に対し、砂糖を118g、レモン混濁果汁1を100g、香料を1.0g、クエン酸三ナトリウムを1.3g、無水クエン酸を0.8g、L−アスコルビン酸を0.2g、L−アスコルビン酸ナトリウムを2.0gそれぞれ添加し、混合した。次いで、飲用水をさらに加え、全量を1000mLとした。このようにして、実施例1の混濁果汁飲料を調製した。
(比較例1)
各成分の配合を表1に示す値とした以外は実施例1と同様にして混濁果汁飲料を調製した。
(実施例2)
飲用水に対し、果糖ぶどう糖液糖を109g、オレンジ混濁果汁1を36g、香料を1.0g、無水クエン酸を1.5g、L−アスコルビン酸を1.0g、L−アスコルビン酸ナトリウムを1.0gそれぞれ添加し、混合した。次いで、飲用水をさらに加え、全量を1000mLとした。このようにして、実施例2の混濁果汁飲料を調製した。
(アスコルビン酸系酸化防止剤およびアスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の測定)
実施例及び比較例で得られた混濁果汁飲料をそれぞれ加熱殺菌処理した。
次いで、以下の方法により加熱殺菌処理後の混濁果汁飲料に含まれるアスコルビン酸系酸化防止剤の合計質量Xおよびアスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の質量Xをそれぞれ測定した。得られた結果からX/(X+X)を算出した。
なお、実施例1および比較例1の混濁果汁飲料については65℃10分相当の条件で加熱殺菌処理をおこなった。実施例2の混濁果汁飲料については85℃30分相当の条件で加熱殺菌処理をおこなった。
(アスコルビン酸系酸化防止剤およびアスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の定量)
アスコルビン酸系酸化防止剤の総量は公定法に基づくインドフェノール法によって求めた。アスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分は、求めたアスコルビン酸系酸化防止剤の総量から、高速液体クロマトグラフ法を用いて求めた酸化されていないアスコルビン酸系酸化防止剤の量を差し引いた値として求めた。
酸化されていないアスコルビン酸系酸化防止剤の質量は、下記の条件にて高速液体クロマトグラフ法により分析し、標品のアスコルビン酸系酸化防止剤と保持時間が一致するピークの面積から算出した。
・液体クロマトグラフィー条件
固定相:Shodex Asahipak NH2P−50 4Eカラム
カラム径:4.6mm
カラム長:250mm
移動相流量:1.0mL/min
移動相 :60mMリン酸溶液:アセトニトリル=20:80
検出波長:254m
(L値の測定)
実施例及び比較例で得られた混濁果汁飲料について、SpectrophotometerSE6000(日本電色工業社製)を用いてL値を測定した。
(官能評価)
実施例及び比較例で得られた混濁果汁飲料について、加熱処理を6回おこなった。
その後、飲料の開発を担当するパネラーにより、上記混濁果汁飲料の外観および香味を、以下の基準にて評価した。なお、実施例1および比較例1の混濁果汁飲料については65℃10分相当の条件で加熱殺菌処理をおこなった。実施例2の混濁果汁飲料については85℃30分相当の条件で加熱殺菌処理をおこなった。評価は、非加熱殺菌品を対照として、対照品との識別性を以下の基準で評価した。
〇:非加熱殺菌品との差が認められない
×:非加熱殺菌品との差が認められる
Figure 2016096797
表1から分かるように、本実施形態に係る混濁果汁飲料は、香味および外観の加熱殺菌に対する安定性に優れていた。

Claims (8)

  1. 混濁果汁と、
    L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸塩、エリソルビン酸およびエリソルビン酸塩からなる群から選択される一種または二種以上のアスコルビン酸系酸化防止剤と、
    を含む混濁果汁飲料であって、
    当該混濁果汁飲料に対して加熱殺菌処理をおこなった際、
    前記加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の前記アスコルビン酸系酸化防止剤の質量をXとし、
    前記加熱殺菌処理後の当該混濁果汁飲料中の前記アスコルビン酸系酸化防止剤が酸化された成分の質量をXとしたとき、
    /(X+X)の値が0.80以上である混濁果汁飲料。
  2. 請求項1に記載の混濁果汁飲料において、
    当該混濁果汁飲料のpHが2.0以上4.0以下である混濁果汁飲料。
  3. 請求項1または2に記載の混濁果汁飲料において、
    前記アスコルビン酸系酸化防止剤の濃度が0.25g/L以上3.0g/L以下である混濁果汁飲料。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の混濁果汁飲料において、
    当該混濁果汁飲料の全量を100質量%としたとき、前記混濁果汁を1質量%以上50質量%以下含む混濁果汁飲料。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の混濁果汁飲料において、
    前記混濁果汁が柑橘系混濁果汁である混濁果汁飲料。
  6. 請求項5に記載の混濁果汁飲料において、
    前記柑橘系混濁果汁がレモンおよびオレンジから選択される一種または二種以上の柑橘系果実由来である混濁果汁飲料。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載の混濁果汁飲料において、
    透明容器に詰められている混濁果汁飲料。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の混濁果汁飲料において、
    当該混濁果汁飲料中の着色料の含有量が0.1質量%以下である混濁果汁飲料。
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