JP2011025280A - 金型の冷却プレート及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】十分な強度を有し、低コスト且つ効率よく製造することのできる冷却プレートを提供する。
【解決手段】ラピッドプロトタイピングにより形成した冷却回路部10を鋳包み部20で鋳包んでいるため、冷却回路部10の強度を補強することができる。これにより、製造に時間のかかるラピッドプロトタイピングで形成される冷却回路部10の肉厚を小さくすることができるため、製造効率を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイカスト成形等で用いられる金型を冷却するための冷却プレート及びその製造方法に関する。
例えばダイカスト成形では、キャビティに溶湯を射出した後、金型を冷却して溶湯を固化させることで成形が行われる。金型の冷却は、金型に設けた多数の冷却穴の内部に冷却流体を流通させることにより行われる。
特許文献1の図13には、金型の冷却穴に挿入した冷却ピン(冷却管)に可撓性のホースを取り付け、このホース及び冷却ピンを介して冷却穴の内部に冷却流体を流通させる手段が示されている。しかし、シリンダブロック等の複雑な形状の製品を成形する場合には冷却穴の数が非常に多くなるため、無数のホースが複雑に絡み合った状態となる。このようなホースを各冷却ピンに取り付ける作業は非常に手間がかかる上、ホースが損傷しやすいという問題がある。
また、特許文献1の図15には、ブロック状の鋼板にドリル等で直線状の穴を複数形成し、これらを連通させることにより冷却流体の流路を形成する冷却プレートが示されている。しかし、鋼板に複数の穴を形成して連通する作業は容易ではなく、また、不要な開口部を埋める作業も必要となるため、冷却プレートの製造に非常に手間がかかる。
そこで、特許文献1には、冷却ピン(冷却管)が挿入される冷却管挿入部と、冷却管挿入部に冷却流体を供給・排出するためのパイプ部とを、ラピッドプロトタイピング(例えば粉末造形)により所定の肉厚で成形した冷却プレートが提案されている。このように、複雑な経路を有するパイプ部をラピッドプロトタイピングで成形することで、ドリル等を用いる場合と比べて冷却プレートの製造が容易化される。
特開2008−132529号公報
しかし、上記特許文献1の冷却プレートのように、冷却管挿入部及びパイプ部を管状に形成すると、鋼板にドリル等で孔を開けるものと比べて、軽量化を図ることができる反面、強度が低下するため、高圧の冷却媒体を流通させると管が破損する恐れがある。
例えば、冷却管挿入部及びパイプ部の肉厚を大きくすれば強度を高めることはできるが、一般にラピッドプロトタイプによる成形は時間がかかるため、成形領域が広がると作業時間が大幅に増加し、生産効率が低下する。
あるいは、冷却管挿入部及びパイプ部の材料に、炭素繊維等の強化材を配合することにより強度を高めることも考えられるが、炭素繊維は非常に高価であるため、大幅なコストアップを招くこととなる。
本発明の解決すべき課題は、十分な強度を有し、低コスト且つ効率よく製造することのできる冷却プレートを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、金型の冷却穴に挿入された冷却ピンに冷却流体を供給すると共に、冷却ピンから冷却流体を回収することにより、金型の冷却を行う冷却プレートであって、内周に冷却ピンが挿入される冷却ピン挿入管、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体供給管、及び、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体排出管を有し、ラピッドプロトタイピングにより成形した冷却回路部と、冷却回路部を鋳包んで成形した鋳包み部とを備えた冷却プレートを提供する。
このように、本発明の冷却プレートは、ラピッドプロトタイピングにより形成した冷却回路部を鋳包み部で鋳包んでいるため、炭素繊維等の高価な材料を使用することなく冷却回路部の強度を補強することができる。これにより、製造に時間のかかるラピッドプロトタイピングによる冷却回路部の肉厚を小さくすることができるため、製造効率を高めることができる。
鋳包み部の材料としては、例えば樹脂を使用することができる。このとき、金属等の添加剤を配合すれば鋳包み部の強度を高めることができる。特に、添加剤としてアルミフィラを配合すれば、他の金属材料を配合する場合と比べて冷却プレートの軽量化を図ることができ、搬送時等の作業性が向上する。
ところで、複数の冷却ピン挿入管同士が近接すると、冷却ピン挿入管の間に微小隙間が形成され、微小隙間に鋳包み材料が流れ込みにくくなり、鋳造欠陥が生じる恐れがある。また、仮にこの微小隙間に材料が満たされたとしても、鋳包み部に非常に薄肉な部分が形成されるため、衝撃等により割れや欠け、クラック等の破損が生じやすい。以上のような鋳包み部の鋳造欠陥や破損が、冷却プレートの内部を流通する冷却流体漏れの原因となる場合がある。このような不具合は、冷却ピン挿入管同士を離隔させれば解決できるが、冷却ピン挿入管の位置は、製品形状等に基づいて最適位置に設定された金型の冷却穴の位置に合わせて定められるため、冷却ピン挿入管の位置を簡単に動かすことはできない。
そこで、複数の冷却ピン挿入管同士が近接して配置される場合は、その近接する冷却ピン挿入管の側面同士を連結して一体化すれば、冷却ピン挿入管の間に微小隙間が形成されないため、鋳包み部に鋳造欠陥や薄肉部が形成される事態を防ぎ、冷却流体漏れを確実に防止できる。特に、冷却プレートの表面は外部からの衝撃が加わりやすく、破損が生じる恐れが高いため、少なくともプレート表面において冷却ピン挿入管の側面同士を連結することが好ましい。
上記のような冷却プレートは、内周に冷却ピンが挿入される冷却ピン挿入管、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体供給管、及び、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体排出管を有する冷却回路部を、ラピッドプロトタイピングにより成形する造形工程と、造形工程で成形された冷却回路部を配置した成形型の内部に溶融材料を供給することにより、冷却回路部を鋳包んで型成形する鋳包み工程とを経て製造することができる。
上記の鋳包み工程において、例えば鋳包み部の溶融材料として熱硬化性材料を使用した場合、鋳包み部を硬化させる際の熱処理による熱で成形型が傷み、成形型の製品寿命が短くなる恐れがある。そこで、鋳包み工程を、成形型を加熱して溶融材料を硬化させて鋳包み部を形成する第1の熱処理ステップと、成形型から取り外した冷却プレートを加熱して鋳包み部をさらに硬化させる第2の熱処理ステップとを経て行えば、成形型の損傷を抑えることができる。すなわち、第1の熱処理では、冷却プレートを成形型から取り出すことができる程度に溶融材料を硬化させれば足りるため、成形型を加熱する第1の熱処理の温度及び時間を低減することができ、成形型の損傷が抑えられる。
以上のように、本発明によれば、十分な強度を有する冷却プレートを、低コスト且つ効率よく製造することができる。
冷却プレートの部分切り欠き斜視図である。 冷却プレートの冷却ピン挿入管付近の拡大断面図である。 側面同士を連結した冷却ピン挿入管の斜視図である。 側面同士を連結した冷却ピン挿入管の他の例を示す平面図である。 側面同士を連結した冷却ピン挿入管の他の例を示す平面図である。 側面同士を連結した冷却ピン挿入管の他の例を示す平面図である。 冷却プレートの押し出しピン挿通管付近の拡大断面図である。 側面同士を連結した押し出しピン挿通管の斜視図である。 冷却プレートのボルト挿通管付近の拡大断面図である。 冷却プレートを金型に装着した様子を示す断面図である。 冷却プレートの製造工程を示すブロック図である。 (a)は冷却プレートを成形する成形型の斜視図であり、(b)は成形型を分離した様子を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態に係る冷却プレート1は、図1に示すように、冷却回路部10と、冷却回路部10を鋳包んだ鋳包み部20とを有する。尚、本実施形態では、冷却プレート1を水平に配置した状態で説明を行い、冷却プレート1の厚さ方向を上下方向とする。
冷却回路部10は、冷却ピン挿入管11と、冷却流体供給管12と、冷却流体排出管13と、押し出しピン挿通管14と、ボルト挿通管15とを有し、これらをラピッドプロトタイピングにより一体に形成したものである。ラピッドプロトタイピングとは、3次元の立体情報を複数層に分割したスライスデータを作成し、このスライスデータに基づいて実際の材料を形成し、これを順次積み重ねることで実際の立体を作成する造形方法である。ラピッドプロトタイピングとしては、例えば粉末造形法、光造形法、インクジェット法、あるいはシート積層法などが知られており、本実施形態では冷却回路部10が粉末造形法により形成される。粉末造形法は、レーザーを任意の立体断面形状に走査・照射して、その熱源により樹脂や金属粉末を溶融焼結し、積層する成形方法である。この場合、冷却回路10の材料としては、例えばポリアミド(PA)系樹脂やポリプロピレン(PP)系樹脂、あるいはゴム系材料からなる樹脂粉末が使用可能である。
冷却ピン挿入管11は、図2に示すように略円筒形状を成し、冷却プレートの上面及び下面に開口した冷却ピン挿入穴11aを内部に有する。冷却ピン挿入管11の内周面には、上下に離隔した2箇所に環状溝11b・11cが形成される。図示例では、環状溝11b・11cの形成による肉厚の減少を回避するために、冷却ピン挿入管11の外周面のうち、環状溝11b・11cの外周側にそれぞれ環状凸部11d・11eを形成している。
冷却ピン挿入管11のうち、互いに近接した位置に配される複数の冷却ピン挿入管11は、側面同士を連結して一体化した状態で形成される。例えば、図3に示すように、近接した2箇所の冷却ピン挿入管11を、他の冷却ピン挿入管と同じ肉厚で形成した場合(図3(a)参照)、冷却ピン挿入管11同士の開口端における間隔Lが所定値以下(例えば6mm以下)になるときには、これらの冷却ピン挿入管11の側面同士を連結する(図3(b)参照)。このとき、冷却ピン挿入穴11aの位置は動かさずに、各冷却ピン挿入管11の肉厚を増すことにより、冷却ピン挿入管11同士が連結される。また、冷却ピン挿入管11のうち、少なくとも冷却プレート1の表面に露出する部分(上端部あるいは下端部)において側面同士が連結され、図示例では冷却ピン挿入管11の全長に亘って側面同士が連結される。
連結された冷却ピン挿入管11は、図3(b)に示すように、外周が8の字形状を成した状態で一体化される。連結した冷却ピン挿入管11の連結部に形成される凹部Pの角度θが小さすぎると、凹部Pに鋳包み部20の材料が流れ込みにくくなり、仮に流れ込んだとしても鋳包み部20に脆弱な尖端部が形成される。このため、凹部Pの角度θはなるべく大きくすることが好ましく、例えば60°以上、好ましくは90°以上に設定される。あるいは、図4に示すように、凹部Pを滑らかな曲面状に形成してもよい。さらには、外周に凹部が形成されないように、楕円形状(図5参照)や円弧と直線を組み合わせた形状(図6参照)等に形成してもよい。尚、図示例では、2個の冷却ピン挿入管11が連結された場合を示しているが、これに限らず、3個以上の冷却ピン挿入管11の側面同士を連結してもよい(図1参照)。
冷却流体供給管12及び冷却流体排出管13は、図2に示すように、それぞれ冷却流体供給路12a及び冷却流体排出路13aを内部に有し、各冷却ピン挿入管11に1本ずつ接続される。本実施形態では、冷却ピン挿入管11の内周に形成された下側の環状溝11bに冷却流体供給路12aが開口し、上側の環状溝11cに冷却流体排出路13aが開口する。各冷却ピン挿入管11から延びた複数の冷却流体供給管12は、1本あるいは複数本にまとめられ、冷却プレート1の側面に開口する。同様に、各冷却ピン挿入管11から延びた複数の冷却流体排出管13は、1本あるいは複数本にまとめられ、冷却プレート1の側面に開口する。本実施形態では、多数の冷却流体供給路及び排出路が、比較的低圧な冷却流体を常時流通させる低圧流体供給路及び排出路と、高圧な冷却流体を間欠的に流通させる高圧流体供給路及び排出路との2本ずつにまとめられ、プレート1の側面に低圧流体供給口12a1、低圧流体排出口13a1、高圧流体供給口12a2、及び高圧流体排出口13a2が開口する(図1参照)。
押し出しピン挿通管14は、図7に示すように略円筒形状を成し、冷却プレート1の上面及び下面に開口した押し出し穴14aを有する。互いに近接した位置に配される複数の押し出しピン挿通管14は、上記の冷却ピン挿入管11と同様に、少なくともプレート表面において側面同士を連結して一体化され、例えば図8に示すように、外周が8の字形状を成した状態で形成される。
ボルト挿通管15は、図9に示すように略円筒形状を成し、冷却プレート1の上面及び下面に開口したボルト挿通穴15aを有する。ボルト挿通穴15aは、通常、互いに離反した位置に配されるため(図1参照)、上記の冷却ピン挿入管11や押し出しピン挿通管14のように側面同士を連結させる必要性は薄いが、仮に近接した位置に配される複数のボルト挿通管15がある場合は、これらの側面同士を連結してもよい。また、ボルト挿通管15の内周に、別途形成した金属製のパイプ(図示省略)を補強のために装着(圧入)しても良い。
尚、異なる種類の管(例えば冷却ピン挿入管11と押し出しピン挿通管14)が互いに近接する場合、これらの管の側面同士を連結してもよい(図示省略)。
押し出しピン挿通管14及びボルト挿通管15は、接続部14b(図7参照)あるいは接続部15b(図9参照)を介して冷却ピン挿入管11と接続される。これにより冷却回路部10全体が一体となり、ラピッドプロトタイピングによる一体成形が可能となる。尚、押し出しピン挿通管14やボルト挿通管15の外周面を、近接する冷却流体供給管12あるいは冷却流体排出管13の外周面と直接連結してもよく、この場合、接続部14b・15bは省略できる。
鋳包み部20は、図1に示すように、冷却回路部10を鋳包んでこれを内部に保持している。鋳包み部20は、樹脂材料に金属等の強化材を配合した材料で形成され、例えばアルミ粉末を樹脂でかためたアルミフィラ樹脂で形成される。鋳包み部20は、冷却ピン挿入管11、冷却流体供給管12、冷却流体排出管13、押し出しピン挿通管14、ボルト挿通管15の外周面を被覆し、且つ、各管の間の隙間を埋めている。本実施形態では、図1に示すように、鋳包み部20が略プレート状に形成され、その上面及び下面に冷却ピン挿入管11、押し出しピン挿通管14、及びボルト挿通管15が開口し、鋳包み部20の側面に流体供給口12a1・12a2及び流体排出口13a1・13a2が開口している。
冷却プレート1は、異なる材料からなる冷却回路部10及び鋳包み部20で形成されるため、例えば単一材料で冷却プレート1を一体に成形する場合と比べて、様々な利点を得ることができる。例えば、冷却回路部10の材料には例えばポリアミド系樹脂のような耐熱性を有する材料を使用せざるを得ないが、このような材料は熱による変形(熱収縮や熱膨張)・歪が生じやすいため、内部応力が発生して冷却回路部10の製品寿命が短くなる恐れがある。そこで、冷却回路部10を線膨張係数の小さい材料で鋳包むことにより、冷却回路部10の熱による変形・歪を抑えることができる。特に、鋳包み部20をアルミフィラ樹脂で形成すれば、線膨張係数の小さいアルミが樹脂に混入されることで、例えば樹脂材料のみで鋳包み部を形成する場合と比べて鋳包み部20全体の線膨張係数を低減することができると共に、鋳包み部20の強度を高め、さらに鋳包み部20の軽量化を図ることができる。
次に、上記構成の冷却プレート1を、金型100に装着して冷却を行う様子を説明する。
図10に示すように、冷却プレート1は金型100の背面101(成形面102と反対側の面、図示例では下面)に装着され、ボルト110によって固定される。ボルト110は、冷却プレート1のボルト挿通穴15aを挿通し、金型100のボルト穴103にネジ締結される。
冷却プレート1の押し出し穴14a、及び金型100の押し出し穴104には、押し出しピン120が嵌合挿入される。押し出しピン120の先端部121は、金型100の成形面102の一部を構成している。
冷却プレート1の冷却ピン挿入穴11a、及び金型100の冷却穴105には、冷却ピン130が挿入される。図示例では、冷却プレート1の下方から冷却ピン130が冷却ピン挿入穴11aに挿入され、冷却ピン130の先端部が金型100の冷却穴105に挿入される。冷却穴105及び冷却ピン130の位置及び数は、金型100で成形する製品の形状や材質等によって定められ、この冷却ピン130の位置に合うように、冷却プレート1の冷却ピン挿入穴11aの位置が決定される。
冷却ピン130は、内側管131と、内側管131を内周に保持する外側管132とを有する。内側管131の内部には供給流路131aが設けられ、この供給流路131aが、内側管131に形成された貫通穴131b、外側管132に形成された貫通穴132a、及び冷却プレート1の冷却ピン挿入管11に形成された環状溝11bを介して、冷却流体供給管12の冷却流体供給路12aと連通する。
内側管131の外周面と外側管132の内周面との間には隙間が形成され、この隙間が排出流路134となる。排出流路134は、外側管132に形成された貫通穴132b、及び冷却プレート1の冷却ピン挿入管11に形成された環状溝11cを介して、冷却流体排出管13の冷却流体排出路13aと連通する。
冷却プレート1の冷却流体供給路12aから冷却流体を供給すると、内側管131の内部の供給流路131aに冷却流体が供給される。この冷却流体が、内側管131の先端部から金型100の冷却穴105の内部に供給され、金型100を冷却する。その後、冷却流体は、内側管131と外側管132との間の排出流路134を通って、冷却プレート1の冷却流体排出路13aへ排出される。このように冷却流体を循環させることにより、金型100の冷却が行われる。
次に、冷却プレート1の製造方法を説明する。冷却プレート1は、図11のブロック図に示すように、造形工程及び鋳包み工程を経て製造される。
造形工程では、ラピッドプロトタイピングにより冷却回路部10を成形する(ブロックA)。すなわち、冷却回路部10の立体情報を複数層に分割したスライスデータを作成し、スライスデータに基づくシート状造形体を積層することで、冷却回路部10を作成する。本実施形態では、冷却回路部10が粉末造形法により一体に成形される。すなわち、冷却回路部10の材料となる粉末(例えばポリアミド系樹脂粉末)にレーザーを走査・照射して溶融焼結することにより任意の立体断面形状の層を形成し、この層を積層形成することで冷却回路部10の立体形状が形成される。冷却回路部10を成形した後、冷却回路部10の各管の内部に残った未焼結の粉末を除去するために、冷却回路部10には粉末除去用の穴10aが適宜の場所に形成される(図2参照)。この穴10aは、各管の内部から樹脂粉末を除去した後、封止材10bによって封止される。
鋳包み工程では、造形工程で形成された冷却回路部10を鋳包んで鋳包み部20を形成する。具体的には、成形型の内部の所定位置に冷却回路部10を配置し(ブロックB1)、この状態で成形型の内部に溶融材料を注入する(ブロックB2)。成形型は、鋳包み部20との離型性に優れた材料で形成することが好ましく、例えば木材で形成される。本実施形態では、溶融材料として熱硬化性材料が使用され、具体的には、熱硬化性樹脂にアルミフィラを配合したものが使用される。このように、鋳包み部20を熱硬化性樹脂で形成することで、ダイカスト成形等の高温にも耐え得る冷却プレートを得ることができる。
成形型に溶融材料が充填されたら、成形型と共に溶融材料を加熱し、溶融材料を硬化させる(第1の熱処理、ブロックB3)。このときの加熱時間及び加熱温度は、成形型になるべく歪が生じないように設定され、且つ、冷却回路部10及び鋳包み部20の一体品を成形型から取り出せる程度に溶融材料が硬化するように設定される。例えば、成形型を30℃から50℃に昇温させながら、およそ15時間加熱する。
その後、冷却回路部10及び鋳包み20の一体品(すなわち冷却プレート1)を成形型から取り外す(ブロックB4)。本実施形態では、図12に示すように、成形型200が、天板201と、底板202と、複数の側型203とで構成されているため、冷却プレート1を成形型200から分離する際、冷却プレート1を成形型200と摺動させることなく離型できるため、成形型200の損傷を確実に防止できる。
成形型から冷却プレート1を取り外した後、この冷却プレート1をさらに加熱して、鋳包み部20を完全に硬化させる(第2の熱処理、ブロックB5)。具体的には、例えば、40℃から100℃に昇温させながら、およそ20時間加熱する。以上のように、鋳包み部20を完全に硬化させる高温での熱処理を、成形型から冷却プレート1を取り外した後に行うことで、成形型の損傷を抑えることができ、これにより成形型の再使用が可能となり、冷却プレートの製造コストのさらなる低減を図ることができる。その後、仕上げ(ブロックC)を施すことにより、冷却プレート1が完成する。
尚、冷却回路部10の内部に高圧の冷却流体が流れると、封止材10bで封止された粉末除去用の穴10a(図2参照)から冷却流体が若干漏れ出す恐れがある。冷却ピン挿入管11等の間に薄肉部が形成されていると、漏れ出した冷却流体に起因して薄肉部が損傷する恐れがあるが、本実施形態では、図3(b)に示すように近接する管の側面同士を連結して薄肉部が形成されないようにしているため、たとえ穴10aから冷却流体が漏れ出した場合でも冷却プレート1の損傷を防止できる。
本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、押し出しピン挿通穴14aおよびボルト挿通穴15aを鋳包み部20に機械加工等で直接形成してもよい。ただし、この場合、機械加工により鋳包み部20に欠け等の破損が生じる恐れがあるため、かかる不具合を回避するためには、上記実施形態のように、冷却回路部10に押し出しピン挿入管14及びボルト挿通管15を一体成形することにより押し出しピン挿通穴14a及びボルト挿通穴15aを形成する方が好ましい。
1 冷却プレート
10 冷却回路部
11 冷却ピン挿入管
12 冷却流体供給管
13 冷却流体排出管
14 押し出しピン挿通管
15 ボルト挿通管
20 鋳包み部
100 金型
110 ボルト
120 押し出しピン
130 冷却ピン
131 内側管
132 外側管
134 排出流路
200 成形型

Claims (5)

  1. 金型の冷却穴に挿入された冷却ピンに冷却流体を供給すると共に、冷却ピンから冷却流体を回収することにより、金型の冷却を行う冷却プレートであって、
    内周に冷却ピンが挿入される冷却ピン挿入管、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体供給管、及び、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体排出管を有し、ラピッドプロトタイピングにより成形した冷却回路部と、冷却回路部を鋳包んで成形した鋳包み部とを備えた冷却プレート。
  2. 鋳包み部がアルミフィラを含んだ樹脂材からなる請求項1記載の冷却プレート。
  3. 複数の冷却ピン挿入管の側面同士を、少なくともプレート表面において連結して一体化した請求項1又は2記載の冷却プレート。
  4. 金型の冷却穴に挿入された冷却ピンに冷却流体を供給すると共に、冷却ピンから冷却流体を回収することにより、金型の冷却を行う冷却プレートの製造方法であって、
    内周に冷却ピンが挿入される冷却ピン挿入管、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体供給管、及び、各冷却ピン挿入管に連通した冷却流体排出管を有する冷却回路部を、ラピッドプロトタイピングにより成形する造形工程と、
    造形工程で成形された冷却回路部を配置した成形型の内部に溶融材料を供給することにより、冷却回路部を鋳包んで型成形する鋳包み工程とを有する冷却プレートの製造方法。
  5. 鋳包み工程が、成形型を加熱して溶融材料を硬化させて鋳包み部を形成する第1の熱処理ステップと、成形型から取り外した冷却プレートを加熱して鋳包み部をさらに硬化させる第2の熱処理ステップとを有する請求項4記載の冷却プレートの製造方法。
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