JP2001030267A - 成形型の製造方法 - Google Patents

成形型の製造方法

Info

Publication number
JP2001030267A
JP2001030267A JP11203511A JP20351199A JP2001030267A JP 2001030267 A JP2001030267 A JP 2001030267A JP 11203511 A JP11203511 A JP 11203511A JP 20351199 A JP20351199 A JP 20351199A JP 2001030267 A JP2001030267 A JP 2001030267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
molding
cavity
manufacturing
resin sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11203511A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Hara
義雄 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP11203511A priority Critical patent/JP2001030267A/ja
Publication of JP2001030267A publication Critical patent/JP2001030267A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂シートの圧空成形や真空成形に用いる成
形型を短時間で成形すると共に、樹脂シートの成形サイ
クルタイムを短縮する。 【解決手段】 樹脂シートを所定の形状に成形する成形
型を三次元積層造形法によって製造する。三次元積層造
形法を用いて型表面からの厚みが2〜10mmで且つ空
洞部を有する成形型を製作する工程と、成形型の空洞部
に熱伝導性の高い粒状物質を充填し接着する工程と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧空成形、真空成形
などの成形に用いられる成形型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】凹凸形状を有している看板や電気製品の
外装カバーは熱可塑性樹脂シートによって成形されてい
る。この成形方法としては、熱可塑性樹脂シートの表面
側と裏面側の気圧力差を用いて成形加工する圧空成形法
や真空成形法が一般的に用いられている。
【0003】図12及び図13は真空成形法によって熱
可塑性樹脂シートを成形する手順を示す。熱可塑性樹脂
シート102は図示しない機械本体に取り付けられたシ
ートクランプ101により固定されている。熱可塑性樹
脂シート102の上方には、熱可塑性樹脂シート102
の上面に対し進退自在となっているヒーター103が設
置されている。又、熱可塑性樹脂シート102の下方に
は、シート102を所望の形状に成形する凸形状の成形
型106が配置されている。
【0004】成形型106は型テーブル104に支持さ
れた真空ボックス105上に取り付けられている。型テ
ーブル104は図示しない機械本体に設けられたテーブ
ル移動装置とテーブル移動ピストン108によって連結
されており、これにより熱可塑性樹脂シートの方向(上
下方向)に移動自在となっている。また、真空ボックス
105には真空吸引パイプ107が連結されており、成
形型106に貫通した型真空穴110及び及び真空ボッ
クス105に貫通された吸引穴109を介して吸引作動
が行われる。
【0005】この装置では、熱可塑性樹脂シート102
をヒーター103により上方から加熱して軟化させた
後、成形型106を上方向に移動させて熱可塑性樹脂シ
ート102に密着させる。そして、図13に示すように
熱可塑性樹脂シート102と成形型106との空間内の
空気を型吸引穴110及び吸引穴109から真空吸引す
ることにより、熱可塑性樹脂シート102を受け型10
6に密着させる。その後、熱可塑性樹脂シート102を
図示しない扇風機等による空気もしくは水噴霧によって
冷却し、成形型106を下方向に移動することにより所
望の形状を有した成形品111を得る。
【0006】図14(a)及び(b)は、このような圧
空成形や真空成形に用いられる成形型106の従来の製
造方法を示し、アルミニウム合金や樹脂素材からなるブ
ロック材120をエンドミル119により直接削り出す
ことにより凸形状の成形型121を成形している。
【0007】図15(a)及び(b)は、従来の別の製
造方法を示す。この方法では、凸形状の木型122を木
枠123に入れた状態で、石膏124により木型122
の表面を反転させた形状の反転面125aを有した反転
型125を成形する。そして、(b)で示すように、反
転型125の反転面125aに型表面を形成する樹脂層
126を塗布し、バックアップ材127を充填して補強
させる。その後、反転型125を取り外すことにより、
樹脂層126及びバックアップ材127からなる樹脂製
の成形型128を得る。
【0008】図16(a)及び(b)は、複数の紙シー
ト130を接着して積層し、この積層体に対して、レー
ザー光線131を走査して任意形状に切断することによ
り、三次元形状の成形型132を製作する方法である。
【0009】図17は、樹脂漕140内に光硬化性樹脂
液141を充填して成形する方法を示す。この方法で
は、樹脂漕140内に配置した基台142上の光硬化性
樹脂液141の高さ、すなわち基台142の上面と樹脂
液141の液面との間隔を上下装置143により調節
し、その後、レーザ照射ノズル145からレーザ光線1
44を樹脂液141に照射して型形状に硬化させる。こ
の後、基台142を下降させ、基台142上にある樹脂
液141が硬化した硬化部の上面と樹脂液141の液面
との間隔を調節する。そして、レーザー光線144によ
り型形状に硬化させる。以上の繰り返しにより三次元形
状の成形型を製作するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示す方法では、型加工に際して行うブロック材120
からの削り出しにおいて、ブロック材120と成形型1
21の間の体積差が大きいため、荒取り加工が必要であ
り、そのためのプログラム作成、削り加工に多大の時間
を要する問題がある。
【0011】図15に示す方法では、反転型125を作
成する際に石膏を乾燥する時間が長く、このため加工時
間が延長している。又、反転型125の反転面125a
と樹脂層126との収縮によって寸法が変化するため、
型寸法が変化する問題を有している。
【0012】図16及び図17に示すレーザー光線を用
いた三次元積層法による成形型の製作では、紙または樹
脂の熱伝導率が悪いため、成形時に型温度が上昇する。
又、成形サイクルタイムが延長するため、成形コストが
上昇する問題を有している。
【0013】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、圧空成形や真空成形に用いら
れる成形型の成形サイクルタイムを延長させることな
く、簡単に成形型を製作することが可能な成形型の製造
方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、樹脂シートを所定の形状に成形
する成形型を三次元積層造形法によって製造する成形型
の製造方法において、三次元積層造形法を用いて型表面
からの厚みが2〜10mmで且つ空洞部を有する成形型
を製作する工程と、この成形型の空洞部に熱伝導性の高
い粒状物質を充填し接着する工程と、を備えていること
を特徴とする。
【0015】この発明では、成形型の表面を2mm〜1
0mmの厚さで製作するため、加工される体積が減少す
る。このため、成形型の加工時間を短縮することができ
る。また、型内部に熱伝導の高い粒状物質を充填して接
着するため、熱伝導性が向上する。従って、成形型を迅
速に冷却することができ、樹脂シートの成形サイクルタ
イムを短くすることができる。
【0016】請求項2の発明は、樹脂シートを圧空成形
または真空成形によって所定の形状に成形する成形型を
三次元積層造形法によって製造する成形型の製造方法に
おいて、三次元積層造形法を用いて型表面からの厚みが
2〜10mmで且つ空洞部を有する成形型を製作する工
程と、この成形型の空洞部に熱伝導性の高い粒状物質を
充填し接着する工程と、上記空洞部に粒状物質が充填さ
れた成形型の型表面から真空穴を形成する工程と、を備
えていることを特徴とする。
【0017】この発明においても、成形型の加工におけ
る体積が減少するため、成形型の加工時間を短縮するこ
とができ、しかも型内部の熱伝導の高い粒状物質によっ
て成形型の熱伝導性が向上するため、樹脂シートの成形
サイクルタイムを短くすることができる。また、この発
明では、真空穴を形成するため、樹脂シートを確実に吸
引することができ、樹脂シートの成形を良好に行うこと
ができる。
【0018】請求項3の発明は、樹脂シートを圧空成形
または真空成形によって所定の形状に成形する成形型を
三次元積層造形法によって製造する成形型の製造方法に
おいて、三次元積層造形法を用いて型表面からの厚みが
2〜10mmで且つ空洞部まで貫通する真空穴を有し、
この真空穴に連通するパイプ形状の支柱が型表面まで延
在すると共に空洞部を複数に分離する隔壁を有した成形
型を製作する工程と、この成形型の空洞部に熱伝導性の
高い粒状物質を充填し接着する工程と、を備えているこ
とを特徴とする。
【0019】この発明においても、成形型の加工時間を
短縮することができるとともに、樹脂シートの成形サイ
クルタイムを短くすることができる。これに加えて、真
空穴に連通するパイプ形状の支柱が型表面まで延在し、
且つ熱伝導性の高い粒状物質が充填される空洞部を複数
に分離するため、樹脂シート成形時の真空工程でも気体
などの流体が型内部を流通して、冷却開始時間が早ま
る。このため、樹脂シートの成形サイクルタイムをさら
に短縮することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1〜図5は本
発明の実施の形態1を示し、図1は光造形のためのコン
ピューターモデル製作過程の断面図、図2は光造形法に
より作成されたシェル形状の成形型の断面図、図3は熱
伝導性の高い粒状物質を充填して接着した断面図、図4
は成形用のボックスに成形型を装着した断面図、図5は
製造された成形型の部分断面図である。
【0021】図1に示すように、形状モデル1は必要な
外観形状を有するようにコンピュータ内で製作される。
この実施の形態では図1(a)で示すように、形状モデ
ル1は凸部1aと、平坦部1bとを有した型表面1cと
なっている。この形状モデル1に対し、コンピュータ内
でその内部2を取り去り、形状モデル1の型表面1cか
ら2mm〜10mm程度の厚さAを有する中空形状モデ
ル3を製作する。この場合、型表面1cからの距離設定
は、成形される樹脂板の材質、厚み等により変化する収
縮応力と、製作される成形型の大きさとにより決定され
るが、成形型の制作時に応力変形を起こさない範囲内で
可能な限り薄くすることが好ましい。このような中空形
状モデル3は空洞部1eを有した形状となる。
【0022】次に、図1(c)で示すように、コンピュ
ータ内で中空形状モデル3の平坦部1bに対し真空穴4
を形成する。この真空穴4は直径が0.6mm〜1.0
mm程度の穴であり、図5に示すように、後述する接着
剤を充填する工程での接着剤が流れ込まないように有底
穴(止め穴)となっている。
【0023】図2は図1(c)で示す中空形状モデル3
の形状に基づいて製作されたシェル形状型5を示す。こ
のシェル形状型5は、中空形状モデル3と同様に、凸部
5a及び平坦部5bを有した型表面5cとなっていると
共に、型表面5cの内部には空洞部5eが形成されてい
る。又、平坦部5bには、有底の真空穴5dが形成され
る。かかるシェル形状型5は三次元積層造形法としての
光造形法により、X方向に向かって段階的に積層して製
作するものであり、この製作手順を説明する。
【0024】まず、樹脂漕内に光硬化性樹脂を充填し、
光硬化性樹脂液内で平行方向及び垂直方向(上下方向)
に移動可能な基台上に樹脂層を積層する。この積層は、
樹脂液内の基台を移動させ、基台の上面と樹脂形の液面
との間隔をX1に調整し、この状態で樹脂液をレーザー
光線により中空形状モデル3の形状に合わせて硬化させ
ることにより行う。その後、基台を下降させ、基台上の
樹脂液の硬化部の上面と、未硬化の樹脂液の液面との間
隔をX2に調整する。そして、同様にレーザー光線によ
り中空形状モデル3の形状に合わせて樹脂液を硬化させ
る。
【0025】以上の操作を繰り返すことにより、図2に
示すシェル形状型5を製作する。なお、樹脂液を積層し
ていくと、表面に段差ができるため、必要に応じて段差
を削る或いは段差を紫外線硬化型樹脂や接着剤によって
埋めることにより、段差を滑らかにすることを行う。こ
のようなシェル形状型5の積層加工においては、加工さ
れる体積が従来の60〜70%以下となるため、加工時
間を30〜50%短縮することができるものである。
【0026】次に、図3に示すようにシェル形状型5を
空洞部5eを上にして支持体50に支持させ、シェル形
状型5の内面5fにエポキシ接着剤6(商品名「156
5」、セメダイン(株)製)を塗布する。さらにシェル
形状型5の空洞部5eに熱伝導性の高い粒状物質を充填
する。この実施の形態では、熱伝導性の高い粒状物質と
して、アルミ粒体を使用するものであり、図示しないボ
ール内で上記エポキシ接着剤を、粒径2mm〜4mmの
アルミ粒体7の表面に撹拌により薄く塗布した後、シェ
ル形状型5の空洞部5eに充填する。この充填は、型底
面5gより5mm程度低い位置まで行う。
【0027】そして、エポキシ接着剤の硬化後に真空穴
5dをアルミ粒体7の隙間まで貫通させて真空穴8dと
することにより成形型8を製作する。その後、図4に示
すように、成形型8を真空ボックス9上に図示しない接
続金具で固定し、図示しない真空ポンプによる吸引によ
り、吸引パイプ10と真空ボックス9の吸引穴11を介
して、成形型8の真空穴8dから吸引ができるように組
み立てる。なお、このような構成は、真空ポンプを図示
しないコンプレッサーからの接続と切替えることにより
冷却用エアーの吐出に変更することができる。
【0028】その後、図12及び図13に示すように、
真空成形法(又は、圧空成形法)によって熱可塑性樹脂
シートを成形型8の形状に成形し、図示しないコンプレ
ッサーから吐出された冷却用エアにより成形型8を冷却
して熱可塑性樹脂シートを成形品とする。この冷却にあ
っては、成形型8の表面厚さが薄く、しかも空洞部にア
ルミ粒体が充填されているため、熱伝導性が良好であ
り、短時間で冷却を行うことができる。すなわち、成形
時の型温度を測定した結果、真空穴を利用して冷却エア
ーを送気した従来の場合には、設定温度40度まで低下
する時間が300秒を要していたが、この実施の形態で
は250秒に短縮することができた。
【0029】このような実施の形態では、成形型の製作
にあたり、成形型の型表面からの厚みが2〜10mmと
なっているため、加工体積が減少する。このため、成形
型を短時間で、且つ簡単に製作することができる。又、
成形型の空洞部にアルミ粒体のような熱伝導性の高い粒
状物質を充填して熱可塑性樹脂シートを成形するため、
成形サイクルを短縮することができる。
【0030】(実施の形態2)図6〜図11は実施の形
態2を示し、図6(a)〜(c)は、光造形のためのコ
ンピューターモデルの製作過程の断面図を、図7はコン
ピューターモデルの底面図を、図8は光造形法により製
作されたシェル形状型26の断面図を、図9は熱伝導性
の高い粒状物質を充填した断面図を、図10は成形用の
真空ボックス32に成形型31を取り付けた断面図を、
図11は成形型の底面図である。
【0031】この実施の形態においても、図6(a)で
示すように、型表面20cに凸部20aと平坦部20b
を有した形状モデル20をコンピュータ内で製作し、次
に、図6(b)で示すように、コンピュータ内で形状モ
デル20の内部21を取り去り、内部に空洞部20eを
有し、且つ形状モデル20の型表面20cから2mm〜
10mm程度の厚さAを有する中空形状モデル22を製
作する。
【0032】さらに、図6(c)で示すように、中空形
状モデル22の平坦部20bに真空穴23を形成する。
真空穴23は0.6mm〜1.0mm程度の直径であ
り、この実施の形態では、貫通穴となっている。貫通し
た真空穴23付近の内面20fには、内径が2mm〜3
mm程度で、且つ真空穴23に連通する貫通穴を有した
パイプ形状の支柱24が中空形状モデル22の底面20
gまで延設されている。なお、支柱24としては気体の
流通を妨げない径の貫通穴を有していれば、形状は任意
とすることができる。
【0033】次に、中空形状モデル22内部の空洞部2
0eを仕切る筒状の隔壁25を底面20gまで形成す
る。この隔壁25の形状は、図7に限定されるものでは
なく、図11(a)のように中心から周囲に延びる放射
形状や、図11(b)のように渦巻き形状であっても良
く、製作される成形型の形状に合わせて任意に変更する
ことができる。
【0034】以上のようにコンピュータ内で製作した中
空形状モデル22の形状に基づいて図8に示すシェル形
状型26を製作する。このシェル形状型26の製作は実
施の形態1と同様に三次元積層造形法によって行うこと
ができる。
【0035】成形されたシェル形状型26は凸部26a
及び平坦部26bを有した型表面26cとなっている。
又、平坦部26bには、貫通状の真空穴26dが形成さ
れている。さらに、空洞部26eにはパイプ形状の支柱
61及び隔壁60が設けられている。シェル形状型26
の積層加工においては、加工される体積が従来の40〜
60%以下となるため、加工時間を30〜50%に短縮
することができる。
【0036】次に、図9示すようにシェル形状型26の
内面26fにエポキシ接着剤27(セメダイン(株)
製、商品名「1565」)を塗布する。そして、シェル
形状型の空洞部26e内に熱伝導性の高い粒状物質を充
填する。この実施の形態では、熱伝導性の高い粒状物質
として、アルミ粒体を使用するものであり、図示しない
ボール内で上記エポキシ接着剤を、粒径2mm〜4mm
のアルミ粒体28の表面に撹拌により薄く塗布した後、
シェル形状型26の複数の空洞部6eに充填する。この
充填は、型底面26gより5mm程度低い位置まで行
う。
【0037】そして、エポキシ接着剤の硬化後に、気体
または液体を流通させる流入口29、流出口30および
真空穴26dに連通する孔を残し、その他の外面の周囲
を接着剤によって密閉することにより成形型31とす
る。
【0038】その後、図10に示すように成形型31を
真空ボックス32に図示しない接続金具によって真空ボ
ックス32に固定し、図示しない真空ポンプによる吸引
により、吸引パイプ10と真空ボックス32の吸引孔1
1を介し成形型31の真空穴26dより吸引ができるよ
うに組み立てる。この場合、成形型31の底面に形成さ
れている流入口29には、図示しないコンプレッサーに
接続された送気管33が接続される一方、流出口30に
接続された排気管34は大気解放されている。
【0039】この状態で、図12及び図13に示すよう
に、真空成形法(又は、圧空成形法)によって熱可塑性
樹脂シートを成形型31の形状に成形し、図示しないコ
ンプレッサーから吐出された冷却用エアにより成形型3
1を冷却して熱可塑性樹脂シートを成形品とする。この
冷却にあっては、成形型31の表面厚さが薄く、しかも
空洞部にアルミ粒体28が充填されているため、熱伝導
性が良好であり、短時間で冷却を行うことができる。す
なわち、成形時の型温度を測定した結果、真空穴を利用
して冷却エアーを送気した従来の場合には、設定温度4
0度まで低下する時間が300秒を要していたが、この
実施の形態では120秒に短縮することができた。
【0040】このような実施の形態では、成形型の製作
にあたり、真空引き用の細穴を有したパイプ形状の支柱
61を形成し、しかも内部に充填した熱伝導性の高い粒
状物質を隔壁60により隔てることにより、真空引き工
程の途中でも、気体または液体の流通より型内部を冷却
することができる。このため、冷却開始時間が早まり、
しかも熱伝導の効率が上がるため、成形サイクルを短縮
することができる。また、光硬化性樹脂シートを用いて
成型型を製作するにあたっても、短時間で加工すること
ができる。
【0041】以上の説明から明らかなように、本発明は
以下の技術的思想を包含するものである。
【0042】(1) 合成樹脂シートを所定の形状に圧
空または真空成形するための成形型を、三次元積層造形
法によって製造するに当たり、成形型の表面厚みを2m
m〜10mmで製作し、空洞部に伝熱性のある粒状物質
を接着充填したことを特徴とする成形型の製造方法。
【0043】この発明では、成形型の加工体積が減少す
るため、成形型を短時間で作製することができ、しか
も、成形型の熱伝導性が向上するため、合成樹脂シート
の成形サイクルタイムを短くすることができる。
【0044】(2) 合成樹脂シートを所定の形状に圧
空または真空成形するための成形型を、三次元積層造形
法によって製造するに当たり、成形型の表面厚みを2m
m〜10mmで製作すると共に、真空吸引用の穴が空洞
部に充填した粒状物質により封止されないように型底面
までパイプ穴を有した支柱形状を成形すると共に、空洞
部に充填される粒状物質を分離する隔壁を形成した後、
空洞部に伝熱性の粒状物質を接着充填することを特徴と
する成形型の製造方法。
【0045】この発明では、成形型を短時間で作製する
ことができる。また、パイプ穴を有した支柱形状を成形
し、しかも伝熱性の粒状物質が充填される空洞部を複数
に分離するため、樹脂シート成形時の真空工程でも気体
などの流体が型内部を流通し、樹脂シートの成形サイク
ルタイムを短縮することができる。
【0046】(3) 樹脂シートを圧空成形または真空
成形によって所定の形状に成形するための成形型を三次
元積層造形法によって製造する方法において、三次元積
層造形法を用いて型表面からの厚みが2mm〜10mm
で、且つ空洞部まで貫通する真空穴を有し、この真空穴
に連通するパイプ形状の支柱が型底面まで延在した成形
型を製作する工程と、上記成形型の空洞部に熱伝導性の
高い粒状物質を充填し、接着する工程と、を有すること
を特徴とする成形型の製造方法。
【0047】この発明では、成形型を短時間で作製する
ことができ、しかも、パイプ形状の支柱が真空穴に連通
しているため、樹脂シートを確実に吸引することがで
き、樹脂シートを良好に成形することができる。
【0048】(4) 樹脂シートを所定の形状に成形す
るための成形型において、型表面からの厚みが2mm〜
10mmに形成された樹脂層の空洞部に熱伝導性の高い
粒状物質が充填されていることを特徴とする成形型。
【0049】この発明では、型全体の熱伝導性が向上す
るため、樹脂シートを短時間で成形することができる。
【0050】(5) 上記成形型は圧空成形または真空
成形に用いるものであって、厚みが2mm〜10mmの
樹脂層に真空穴が形成されていることを特徴とする上記
(4)項記載の成形型。
【0051】この発明では、真空穴によって樹脂シート
を確実に吸引するため、良好な成形を行うことができ
る。
【0052】(6) 上記粒状物質はアルミ粒体である
ことを特徴とする上記(4)または(5)項記載の成形
型、
【0053】この発明では、軽量で且つ良好な熱伝導性
を有した成形型となり、取り扱い性が向上する。
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、成形型を短時
間で加工することができ、また、熱伝導の効率が上がる
ため、樹脂シートの成形サイクルタイムを短縮すること
ができる。
【0055】請求項2の発明によれば、成形型を短時間
で加工することができ、しかも、樹脂シートの成形サイ
クルタイムを短縮することができる。また、樹脂シート
を確実に吸引するため、樹脂シートの成形を良好に行う
ことができる。
【0056】請求項3の発明によれば、成形型を短時間
で加工することができ、しかも、樹脂シートの成形サイ
クルタイムを短縮することができ、さらには、成形型の
冷却開始時間が早まるため、樹脂シートの成形サイクル
タイムを短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)、(c)は実施の形態1におけ
る光造形のコンピュータモデル製作を工程順に示す断面
図である。
【図2】実施の形態1のシェル形状型の断面図である。
【図3】実施の形態1における熱伝導性の高い粒状物質
の充填を示す断面図である。
【図4】実施の形態1の成形型を成形用の真空ボックス
に装着した断面図である。
【図5】成形型の部分断面図である。
【図6】(a)、(b)、(c)は実施の形態2におけ
る光造形のコンピュータモデル製作を工程順に示す断面
図である。
【図7】実施の形態2のコンピュータモデルの底面図で
ある。
【図8】実施の形態2のシェル形状型の断面図である。
【図9】実施の形態2の成形型の断面図である。
【図10】実施の形態2の成形型を成形用の真空ボック
スに装着した断面図である。
【図11】(a)及び(b)は、実施の形態2の中空形
状モデルの別の構造を示す底面図である。
【図12】真空成形法によって樹脂シートを成形する状
態を示す断面図である。
【図13】真空成形法によって樹脂シートを成形してい
る状態を示す断面図である。
【図14】(a)及び(b)は成形型の従来の製造方法
を示す断面図である。
【図15】(a)及び(b)は従来の別の製造方法を示
す断面図である。
【図16】(a)及び(b)はレーザー光線によって製
造する従来の方法を示す断面図である。
【図17】三次元積層法を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 形状モデル 3 中空形状モデル 4 真空穴 5 シェル形状型 6 シェル形状型 7 アルミ粒体 8 成形型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂シートを所定の形状に成形する成形
    型を三次元積層造形法によって製造する成形型の製造方
    法において、 三次元積層造形法を用いて型表面からの厚みが2〜10
    mmで且つ空洞部を有する成形型を製作する工程と、 この成形型の空洞部に熱伝導性の高い粒状物質を充填し
    接着する工程と、 を備えていることを特徴とする成形型の製造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂シートを圧空成形または真空成形に
    よって所定の形状に成形する成形型を三次元積層造形法
    によって製造する成形型の製造方法において、 三次元積層造形法を用いて型表面からの厚みが2〜10
    mmで且つ空洞部を有する成形型を製作する工程と、 この成形型の空洞部に熱伝導性の高い粒状物質を充填し
    接着する工程と、上記空洞部に粒状物質が充填された成
    形型の型表面から真空穴を形成する工程と、 を備えていることを特徴とする成形型の製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂シートを圧空成形または真空成形に
    よって所定の形状に成形する成形型を三次元積層造形法
    によって製造する成形型の製造方法において、 三次元積層造形法を用いて型表面からの厚みが2〜10
    mmで且つ空洞部まで貫通する真空穴を有し、この真空
    穴に連通するパイプ形状の支柱が型表面まで延在すると
    共に空洞部を複数に分離する隔壁を有した成形型を製作
    する工程と、 この成形型の空洞部に熱伝導性の高い粒状物質を充填し
    接着する工程と、 を備えていることを特徴とする成形型の製造方法。
JP11203511A 1999-07-16 1999-07-16 成形型の製造方法 Withdrawn JP2001030267A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11203511A JP2001030267A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 成形型の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11203511A JP2001030267A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 成形型の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001030267A true JP2001030267A (ja) 2001-02-06

Family

ID=16475374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11203511A Withdrawn JP2001030267A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 成形型の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001030267A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2410920A (en) * 2004-01-24 2005-08-17 Full Bar Composite Ltd A method of producing a mould
JP2011025280A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Daihatsu Motor Co Ltd 金型の冷却プレート及びその製造方法
JP2015134411A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 株式会社Ihi 三次元造形物の製造方法
WO2016190076A1 (ja) * 2015-05-28 2016-12-01 株式会社シンク・ラボラトリー エンボスロールの製造方法及びエンボスロール
EP3501792A1 (en) * 2017-12-22 2019-06-26 The Boeing Company Systems and methods for making and using a fitted cap for applying a shaped sealant shroud to a portion of a fastener
US10408251B2 (en) 2017-12-22 2019-09-10 The Boeing Company Systems and methods for making and using a fitted cap for applying a shaped sealant shroud to a portion of a fastener
US10458456B2 (en) 2017-12-22 2019-10-29 The Boeing Company Systems and methods for making and using a fitted cap for applying a shaped sealant shroud to a portion of a fastener
EP4211998A4 (en) * 2020-09-09 2024-03-06 Jabil Inc DESIGN IMPROVED 3D PRINTED CARRIER BLOCK

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2410920A (en) * 2004-01-24 2005-08-17 Full Bar Composite Ltd A method of producing a mould
GB2410920B (en) * 2004-01-24 2008-09-03 Full Bar Composite Ltd A method of producing a mould for a product, a method of producing a moulded product and a method of producing a reusable mould
JP2011025280A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Daihatsu Motor Co Ltd 金型の冷却プレート及びその製造方法
JP2015134411A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 株式会社Ihi 三次元造形物の製造方法
WO2016190076A1 (ja) * 2015-05-28 2016-12-01 株式会社シンク・ラボラトリー エンボスロールの製造方法及びエンボスロール
JPWO2016190076A1 (ja) * 2015-05-28 2018-04-05 株式会社シンク・ラボラトリー エンボスロールの製造方法及びエンボスロール
EP3501792A1 (en) * 2017-12-22 2019-06-26 The Boeing Company Systems and methods for making and using a fitted cap for applying a shaped sealant shroud to a portion of a fastener
US10408251B2 (en) 2017-12-22 2019-09-10 The Boeing Company Systems and methods for making and using a fitted cap for applying a shaped sealant shroud to a portion of a fastener
JP2019152327A (ja) * 2017-12-22 2019-09-12 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company 成形密封シュラウドをファスナの一部分に付着させるための嵌合キャップを作製し、使用するためのシステム及び方法
US10458456B2 (en) 2017-12-22 2019-10-29 The Boeing Company Systems and methods for making and using a fitted cap for applying a shaped sealant shroud to a portion of a fastener
US10458455B2 (en) 2017-12-22 2019-10-29 The Boeing Company Systems and methods for making and using a fitted cap for applying a shaped sealant shroud to a portion of a fastener
JP7250504B2 (ja) 2017-12-22 2023-04-03 ザ・ボーイング・カンパニー 成形密封シュラウドをファスナの一部分に付着させるための嵌合キャップを作製し、使用するためのシステム及び方法
EP4211998A4 (en) * 2020-09-09 2024-03-06 Jabil Inc DESIGN IMPROVED 3D PRINTED CARRIER BLOCK

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103534050B (zh) 通过烧结由完全平面状未烧结部分制造模制元件的方法和相应的模制元件
JP2001030267A (ja) 成形型の製造方法
CN103042697A (zh) 碳纤维天线反射面的一体成型工艺
JP2003048781A (ja) セラミック成形体を製造する方法及び装置
CN110756623B (zh) 一种环形薄壁零件校形工装及校形、灌胶方法
CN109109341A (zh) 一种风电叶片的制备方法
CN108582766A (zh) 一种无固体支撑的光敏树脂打印方法
CN104441641A (zh) 基于光固化快速成型的3d打印的实现方法和装置
CN104943174A (zh) 3d打印装置及其打印方法
CN107613449B (zh) 一种振膜成型设备
TWI584941B (zh) 快速成型系統及其方法
KR102395469B1 (ko) 다공성 셀을 가지는 구조체의 제조 방법 및 장치
CN112895499B (zh) 一种人造石面板的制作方法
RU2720312C1 (ru) Способ изготовления композитной формообразующей оснастки для формования изделий из полимерных композиционных материалов
CN110654039B (zh) 一种无人机非等径封闭型方管状碳纤维梁的制造方法
CN114193759A (zh) 一种基于熔融堆积成型工艺的汽车机舱验证模型的制造方法及系统、汽车机舱验证模型
CN112743865A (zh) 一种锯齿形吸波蜂窝夹层板的封边工艺
CN111589477B (zh) 一种微通道器件加工工艺
CN218876038U (zh) 一种模压异形包胶件模具
CN1635319A (zh) 一种电冰箱门体及制造方法
CN109281806A (zh) 一种风电叶片结构及其制备方法
CN207256678U (zh) 一种整车地毯分开发泡模具
JPH11320591A (ja) 積層体の製造方法
JP5984264B2 (ja) 軽量簡易樹脂金型及びその製造方法
CN211807932U (zh) 一种氢能汽车碳纤维零件总成粘接夹具

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003