JP2011006610A - 透明複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学特性、耐熱性、および耐屈曲性に優れ、さらに線膨張係数が小さく、ガラスとの代替が可能な透明複合体を提供すること。
【解決手段】本発明の透明複合体は、アクリロイル基、メタクリロイル基、および反応性環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を含むシルセスキオキサン誘導体(A)と、ガラスフィラー(B)とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学特性、耐熱性、および耐屈曲性に優れ、さらに線膨張係数が小さく、ガラスとの代替が可能な透明複合体に関する。
従来、液晶表示素子、有機ELなどの表示デバイス、タッチパネル用の基板などは、透明性および耐熱性が優れる観点から、ガラス板が一般的に用いられている。しかし、液晶表示素子などの表示デバイスなどの用途開発が進むにつれて、屈曲性、軽量、および耐衝撃性のニーズが高まるようになり、ガラスとの代替が可能なプラスチック材料の開発が活発に行われている。
例えば、特許文献1は、アクリル樹脂組成物を用いた液晶表示素子を開示しており、特許文献2および3は、エポキシ樹脂、酸無水物系硬化剤、および硬化触媒を含むエポキシ樹脂組成物を硬化して得られる硬化体からなる液晶表示素子用透明樹脂基板を開示している。
しかし、これらの樹脂単独でなるプラスチック基板は、ガラス板に比べ線膨張係数が大きく、液晶表示素子のTFT形成工程にいては、250℃以上の熱履歴を受けるため、反り、応力による膜剥離、アルミ配線の断線などの問題が深刻なものとなる。したがって、透明性および低線膨張係数を満足し得るプラスチック素材が求められている。
一方、線膨張係数を低減する目的で、ガラス繊維と熱硬化性樹脂とを用いた複合材料が検討されている。特許文献4および5は、樹脂の屈折率とガラスクロスの屈折率とを合わせることで、優れた光学特性が得られる透明複合体を開示している。しかし、特許文献4および5は、液晶用表示素子用基板などに求められる重要な特性である靭性および耐屈曲性を改善する技術について、何ら開示していない。
特開平10−90667号公報 特開平6−337408号公報 特開平10−206835号公報 特開2005−297312号公報 特開2006−176586号公報
本発明の目的は、光学特性、耐熱性、および耐屈曲性に優れ、さらに線膨張係数が小さく、ガラスとの代替が可能な透明複合体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のシルセスキオキサン誘導体が、優れた光透過性、耐熱性、耐屈曲性を併せ持つ透明複合体に好適であることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、アクリロイル基、メタクリロイル基、および反応性環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を含むシルセスキオキサン誘導体(A)と、ガラスフィラー(B)とを含む透明複合体を提供する。
1つの実施態様では、上記透明複合体は、さらに、芳香族多官能エポキシ樹脂(C)を含有する。
1つの実施態様では、上記シルセスキオキサン誘導体(A)は、一般式(1):
Figure 2011006610
(Rは、各々独立してメチル基またはエチル基を表し、そしてRは、炭素数1〜20の炭化水素基を表す)で表されるトリアルコキシシラン(A1)と、一般式(2):
Figure 2011006610
(Rは、各々独立してメチル基またはエチル基を表し、そしてRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、および反応性環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を含有する基を表す)で表されるトリアルコキシシラン(A2)とを加水分解して縮合することによって得られ、かつ重量平均分子量が1500〜30000である。
ある実施態様では、上記反応性環状エーテル基は、エポキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、およびオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種である。
他の実施態様では、上記芳香族多官能エポキシ樹脂(C)は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である。
別の実施態様では、上記シルセスキオキサン誘導体(A)の屈折率は、1.45〜1.58である。
さらに別の実施態様では、上記ガラスフィラー(B)は、EガラスおよびTガラスからなる群より選択される少なくとも1種でなるガラスクロスである。
1つの実施態様では、上記透明複合体は、さらに上記シルセスキオキサン誘導体(A)と反応可能な硬化触媒および重合開始剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む。
別の実施態様では、上記透明複合体は、さらに上記シルセスキオキサン誘導体(A)と反応可能な架橋剤および硬化剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む。
さらに別の実施態様では、上記硬化剤は、二官能以上のフェノール性水酸基含有化合物もしくは二官能以上のカルボン酸またはそれらの無水物である。
1つの実施態様では、上記硬化剤は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、2−(4−(1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビスフェノールフルオレン、ビスクレゾールフルオレン、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンヘキサヒドロフラル酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸、およびシクロヘキサンテトラカルボン酸からなる群より選択される少なくとも1種である。
他の実施態様では、上記重合開始剤は、アリールスルホニウム塩、アリールホスホニウム塩、アリールヨードニウム塩、およびアリールジアゾニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種である。
1つの実施態様では、上記透明複合体は、表示デバイス用基板または光学部品用基板である。
本発明によれば、光学特性、耐熱性、および耐屈曲性に優れ、さらに線膨張係数が小さく、ガラスとの代替が可能な透明複合体を提供し得る。
本発明の透明複合体は、アクリロイル基、メタクリロイル基、および反応性環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を含むシルセスキオキサン誘導体(A)と、ガラスフィラー(B)とを含む。以下、本発明の内容を詳細に説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイル基」は、「アクリロイル基またはメタクリロイル基」を意味する。
本発明に用いられるシルセスキオキサン誘導体(A)は、炭素数1〜20の炭化水素基を含んでいてもよい。炭化水素基とは、炭素および水素からなる基の総称であり、炭素および水素以外に、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基などのヘテロ原子を含む置換基を含んでいてもよい。具体的には、アルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基が好ましい。炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、オクチル、イソオクチル、ドデシル、テトラデシルなどが挙げられる。これらの中でも、相溶性および耐熱性の観点から、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数2〜8のアルキル基がより好ましい。炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル、9−フルオレニル基などが挙げられる。これらの中でも、透明性および屈折率調整の観点から、フェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
さらに、本発明に用いられるシルセスキオキサン誘導体(A)は、(メタ)アクリロイル基および反応性環状エーテル基からなる群より選択される反応性官能基を、少なくとも1種を含む。反応性環状エーテル基としては、エポキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、オキセタニル基、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどが挙げられる。これらの中でも、エポキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、およびオキセタニル基が好ましく、エポキシ基および3,4−エポキシシクロヘキシル基がより好ましい。
本発明に用いられるシルセスキオキサン誘導体(A)は、好ましくは一般式(1)で表されるトリアルコキシシラン(A1)と一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン(A2)とを加水分解して縮合することによって得られ、かつ重量平均分子量(Mw)が1500〜30000の化合物である。
Figure 2011006610
Figure 2011006610
トリアルコキシシラン(A1)および(A2)は、それぞれ個別に加水分解し、加水分解後に混合して縮合させてもよいし、トリアルコキシシラン(A1)および(A2)との混合物を加水分解して縮合させてもよい。
一般式(1)および(2)において、Rは、各々独立してメチル基またはエチル基である。一般式(1)において、Rは、炭素数1〜20の炭化水素基であり、このような炭化水素基は、上述の通りである。さらに、一般式(2)において、Rは、(メタ)アクリロイル基および反応性環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を含有する基であり、(メタ)アクリロイル基および反応性環状エーテル基は、上述の通りである。
一般式(1)で表されるトリアルコキシシラン(A1)は、好ましくは、Rが炭素数2〜8のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基である。
一般式(1)で表されるトリアルコキシシラン(A1)としては、例えば、Rがメチル基またはエチル基であって(3つのRについて、メチル基とエチル基との組み合わせは任意)、Rがイソブチル基、イソオクチル基などである化合物が挙げられる。一般式(1)で表されるトリアルコキシシラン(A1)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン(A2)において、Rが反応性環状エーテル基を含有する基の場合、好ましくは、エポキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、オキセタニル基などの上述の反応性環状エーテル基を含有し、エーテル結合を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基またはシリルオキシ基であり得る。
一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン(A2)としては、例えば、Rがメチル基またはエチル基であって(3つのRについて、メチル基とエチル基との組み合わせは任意)、Rがエポキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、またはオキセタニル基を含有し、エーテル結合を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、あるいはエポキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、またはオキセタニル基を含有するシリルオキシ基などである化合物が挙げられる。
一般式(1)で表されるトリアルコキシシラン(A1)と一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン(A2)とから得られるシルセスキオキサン誘導体(A)は、加水分解または縮合の条件などによって、ラダー型構造、ランダム型構造、および籠型構造を有し得る。ラダー型構造またはランダム型構造のシルセスキオキサン誘導体は、例えば、後述する本明細書の合成例に記載の方法、特開平6−306173号公報などに記載の方法によって得られる。一方、籠型のシルセスキオキサン誘導体は、例えば、J. Am. Chem. Soc. 1965, 87, 4313などに記載の方法によって得られる。
本発明に用いられるシルセスキオキサン誘導体(A)は、屈曲性の観点から、好ましくはラダー型構造またはランダム型構造を有し、ラダー型構造とランダム型構造との混合物でもよい。但し、本発明の目的を損なわない範囲で、籠型構造のシルセスキオキサンが含まれていてもよい。
ラダー型構造のシルセスキオキサン誘導体は、例えば、以下のような構造を有する。なお、RおよびRは上述の通りである。
Figure 2011006610
一般式(1)で表されるトリアルコキシシラン(A1)と一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン(A2)との配合比(モル比)は、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜80:20である。トリアルコキシシラン(A1)のモル比が10未満の場合、硬化後の架橋密度が高くなり過ぎ、柔軟性が低下するおそれがある。一方、トリアルコキシシラン(A1)のモル比が90より大きい場合、架橋密度が低くなり過ぎ、耐熱性が低くなるおそれがある。
本発明に用いられるシルセスキオキサン誘導体(A)の重量平均分子量は、1500〜30000であり、ガラスフィラー(B)との親和性、含浸性の観点から、好ましくは1500〜15000、より好ましくは2000〜8000である。重量平均分子量が1500未満の場合、十分な耐熱性および柔軟性が得られないおそれがある。一方、重量平均分子量が30000を超える場合、ガラスフィラー(B)への含浸性が低下し、耐屈曲性が悪化するおそれがあり、さらには相溶性および溶解性が低下し、透明複合体の製造効率が悪くなる場合がある。
本発明に用いられるガラスフィラー(B)は、ガラス繊維、ガラス繊維布(ガラスクロス、ガラス不織布など)、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスパウダーなどが挙げられる。これらの中でも、線膨張係数の低減効果が高いことから、ガラス繊維、ガラスクロス、またはガラス不織布が好ましく、ガラスクロスがより好ましい。
ガラスフィラー(B)は、特に限定されないが、Tガラス、Eガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Cガラス、Aガラス、石英ガラスなどでなるガラスフィラーが挙げられる。これらの中でも、イオン性不純物が少なく、耐熱性および電気絶縁性に優れるEガラスまたはTガラスでなるガラスフィラーが好ましく、EガラスまたはTガラスでなるガラスクロスがより好ましい。
ガラスクロスを使用する場合、フィラメントの織り方は制限されず、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織りなどが適用でき、中でも平織りが好ましい。ガラスクロスの厚みは、特に限定されず、好ましくは20μm〜200μm、より好ましくは40μm〜150μmであり得る。ガラスクロス、ガラス不織布などのガラス繊維布は1枚だけでもよく、複数枚を重ねて用いてもよい。
本発明の透明複合体は、シルセスキオキサン誘導体(A)およびガラスフィラー(B)のみからなるものでもよい。しかし、本発明の透明複合体は、本発明の目的を損なわない範囲で、シルセスキオキサン誘導体(A)およびガラスフィラー(B)以外の成分を含んでいてもよい。例えば、屈折率を調整するために、芳香族多官能エポキシ樹脂(C)を添加したり、シルセスキオキサン誘導体(A)の硬化反応を促進するために、開始剤または硬化触媒を添加し得、あるいは本発明の透明複合体の硬さや柔軟性を調節するために、架橋剤または硬化剤を添加したりし得る。
また、本発明の透明複合体には、屈折率を調整する目的で、芳香族多官能エポキシ樹脂(C)を添加してもよい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂、トリスフェノールメタンエポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂などを使用し得る。
これらの芳香族多官能エポキシ樹脂(C)は、シルセスキオキサン誘導体(A)100質量部に対して、好ましくは10質量部〜100質量部の割合で配合される。
さらに、本発明では、必要に応じて、光または熱の作用によってラジカルまたは酸を発生し、重合反応を開始させる役割を有する重合開始剤、あるいは硬化剤との三次元架橋反応を促進させる役割を有する硬化触媒を用いてもよい。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに、本発明では、必要に応じて、シルセスキオキサン誘導体(A)または芳香族多官能エポキシ樹脂(C)と反応して三次元架橋構造を形成し、本発明の透明複合体の硬さを調節する役割を有する架橋剤または硬化剤を用い得る。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに、本発明では、必要に応じて、硬化物の耐熱性および耐光性を向上させる役割を有する酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを用い得る。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の透明複合体の好ましい形態としては、屈曲性、ガラスフィラーとの親和性、含浸性などの観点から、ガラスフィラー(B)以外の成分では、シルセスキオキサン誘導体(A)を多く(主成分として)含むことが好ましく、具体的には、シルセスキオキサン誘導体(A)、ガラスフィラー(B)、および重合開始剤から成る透明複合体、またはシルセスキオキサン誘導体(A)、ガラスフィラー(B)、硬化剤、および硬化触媒から成る透明複合体が挙げられる。
シルセスキオキサン誘導体(A)は、分子内に(メタ)アクリロイル基または反応性環状エーテル基を有するため、重合して硬化する。この硬化の方法としては、例えば、熱硬化(熱カチオン硬化、熱ラジカル硬化など)、光硬化(光カチオン硬化、光ラジカル硬化など)などがあり、熱硬化が好ましい。
熱硬化には、例えば、熱カチオン重合開始剤、過酸化物系熱重合開始剤などを使用し得る。熱カチオン重合開始剤とは、熱の作用によって開裂し強酸を放出する化合物であり、過酸化物系熱重合開始剤とは、熱の作用によって開裂しラジカルを発生する化合物である。
熱カチオン重合開始剤としては、アリールスルホニウム塩、アリールホスホニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールジアゾニウム塩、第四級アンモニウム塩などの各種オニウム塩類;有機金属錯体類などが挙げられる。アリールスルホニウム塩類としては、例えば、アデカオプトンCP−66およびアデカオプトンCP−77(株式会社ADEKA)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、およびサンエイドSI−100L(三新化学工業株式会社製)、CIシリーズ(日本曹達株式会社製)などの市販の化合物が挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
熱カチオン重合開始剤の使用量は、シルセスキオキサン誘導体(A)および必要に応じて芳香族多官能エポキシ樹脂(C)でなる樹脂固形分(以下、単に樹脂固形分と記載する)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部〜10質量部、より好ましくは0.1質量部〜5質量部である。
過酸化物系熱重合開始剤としては、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)バラレート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルイルパーオキサイドなどが挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
過酸化物系熱重合開始剤の使用量は、樹脂固形分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部〜10質量部、より好ましくは0.5質量部〜5質量部である。
光硬化には、例えば、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤などを使用し得る。光ラジカル重合開始剤とは、可視光、紫外線、電子線、X線などの活性エネルギー線が照射されることによってラジカルなどを発生する化合物である。光カチオン重合開始剤とは、可視光、紫外線、電子線、X線などの活性エネルギー線が照射されることによって開裂し強酸を放出する化合物である。
光ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリ)−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1などのアセトフェノン類;ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイドなどのベンゾフェノン類;ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインエーテル類;ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどのアントラキノン類;2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2,4,6−トリス−S−トリアジン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光ラジカル重合開始剤の使用量は、樹脂固形分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部〜10質量部、より好ましくは2質量部〜7質量部である。
光カチオン重合開始剤としては、例えば、アリールスルホニウム塩、アリールホスホニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールジアゾニウム塩などのオニウム塩;有機金属錯体類などが挙げられる。アリールスルホニウム塩類としては、例えば、オプトマーSP−150およびオプトマーSP−170(株式会社ADEKA製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、ロードシル2074(ローディア社製)、CD−1012(サートマー社製)などの市販の化合物が挙げられる。また、有機金属錯体類としては、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などが挙げられる。
光カチオン重合開始剤の使用量は、樹脂固形分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部〜10質量部、より好ましくは2質量部〜7質量部である。
本発明においては、シルセスキオキサン誘導体(A)に含まれる反応性環状エーテル基との反応によって三次元架橋構造を形成するために、硬化剤を使用してもよい。このような硬化剤としては、反応性環状エーテル基と反応可能な硬化剤を使用することができ、例えば、熱硬化性樹脂の硬化に使用される硬化剤を使用することができる。このような硬化剤としては、酸無水物、アミン化合物、フェノール化合物などが挙げられる。これらのうち、透明性の観点から、ポリカルボン酸またはその酸無水物、あるいはフェノール化合物が好適である。
酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンヘキサヒドロフラル酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸などが挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アミン系化合物としては、例えばジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、m−キシリレンジアミンなどの芳香族アミン;エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ポリエーテルジアミンなどの脂肪族アミン;ジシアンジアミドなどが挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニルメタントリスヒドロキシフェニルメタン、2−(4−(1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル)―2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビスフェノールフルオレン、ビスクレゾールフルオレンなどが挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリカルボン酸化合物としては、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸およびシクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環式ポリカルボン酸等が挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化剤の配合量は、目的とする透明複合体の用途に応じて、適宜設定し得る。例えば、酸無水化合物の場合、反応性環状エーテル基1モルに対して、好ましくは酸無水物基0.2モル〜2モル、より好ましくは0.5モル〜1モルの割合で用いられる。他の種類の硬化剤の場合も、この値を参考に当業者が適宜設定し得る。
さらに、硬化剤とともに、硬化触媒を使用してもよい。硬化触媒としては、イミダゾール化合物、3級アミン類、有機ホスフィン化合物類、これらの塩などが挙げられる。具体的には、イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールなどが挙げられる。3級アミン類としては、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセンなどが挙げられる。また、有機ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(p−トルイル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボランなどのトリオルガノホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートなどの4級ホスホニウム塩などのオルガノホスフィン類およびその誘導体などが挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。硬化触媒の配合量は、硬化剤の量を考慮して、適宜設定し得る。
また、本発明の透明複合体には、シルセスキオキサン誘導体(A)に含まれる(メタ)アクリロイル基との反応によって形成される三次元架橋構造の架橋密度を調整するために架橋剤を添加してもよい。具体的には、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(ブタンジオール)ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリイソプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノヒドロキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド(以下、EO)変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、各種ウレタン多価(メタ)アクリレート、各種エステル多価(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。架橋剤の配合量は、目的とする透明複合体の用途に応じて、適宜設定し得る。例えば、シルセスキオキサン誘導体(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部〜100質量部、より好ましくは0.05質量部〜50質量部、さらに好ましくは0.1質量部〜30質量部の割合で配合される。
本発明の透明複合体には、加熱時の酸化劣化を防止するために、酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、硫黄系、リン系酸化防止剤などが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのモノフェノール類;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのビスフェノール類;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノールなどの高分子型フェノール類などが挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイトなどのホスファイト類;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのオキサホスファフェナントレンオキサイド類などが挙げられる。
これらの酸化防止剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、酸化防止剤は、シルセスキオキサン誘導体(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部から10質量部の割合で配合される。
本発明の透明複合体には、耐光性を向上させる目的で紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤の具体例としては、フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどのサリチル酸類;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{(2’−ヒドロキシ−3’,3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル}ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール類;ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ブチルマロネートなどのヒンダードアミン類などが挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤は、シルセスキオキサン誘導体(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部から10質量部の割合で配合される。
本発明の透明複合体には、耐光性を向上させる目的で光安定剤を添加することが出来る。光安定剤の具体例としては、ポリ[{6−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)イミノ}]等のヒンダードアミン類が挙げられる。これらの光安定剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光安定剤は、シルセスキオキサン誘導体(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部から10質量部の割合で配合される。
本発明の透明複合体には、シルセスキオキサン誘導体(A)とガラスフィラー(B)との密着性を向上させる目的で、シランカップリング剤を添加してもよい。例えば、[3−(2,3−エポキシプロポキシ)]プロピルトリメトキシシラン、[3−(2,3−エポキシプロポキシ)]プロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビルニトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが挙げられる。例えば、上記一般式(1)で表されるトリアルコキシシラン(A1)および上記一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン(A2)から、シルセスキオキサン誘導体(A)を製造する際に、トリアルコキシシラン(A1)またはトリアルコキシシラン(A2)が未反応のまま残存するようにすればよい。
本発明の透明複合体は、良好な透明性を得るために、樹脂組成物(すなわち、シルセスキオキサン誘導体(A)、あるいは必要に応じて芳香族エポキシ樹脂(C)または添加剤を混合した混合樹脂)の屈折率とガラスフィラー(B)の屈折率とを、ほぼ一致させる必要がある。シルセスキオキサン誘導体(A)の屈折率は、例えば、芳香族エポキシ樹脂(C)、架橋剤、硬化剤などと配合する場合の屈折率調整の容易さから、好ましくは1.45〜1.58、より好ましくは1.51〜1.57であり得る。
本発明に用いられる芳香族エポキシ樹脂(C)は、シルセスキオキサン誘導体(A)との配合によって、ガラスフィラー(B)との屈折率を調整する観点から、好ましくは1.50〜1.70、より好ましくは1.52〜1.57の屈折率を有する。
さらに、本発明の透明複合体は、樹脂組成物とガラスフィラー(B)との屈折率を合わせるために、無機微粒子を添加してもよい。樹脂組成物の屈折率が使用するガラスフィラー(B)の屈折率よりも高い場合は、ガラスフィラー(B)の屈折率よりも低い無機微粒子を添加し得る。一方、樹脂組成物の屈折率が使用するガラスフィラー(B)よりも低い場合は、ガラスフィラー(B)の屈折率よりも高い無機微粒子を添加し得る。
無機微粒子としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化ジルコニア微粒子、アルミナ微粒子などが挙げられ、ZSL−10A(ジルコニアゾル;第一稀元素化学工業株式会社製)、NTS−10R(酸化チタンゾル;日産化学工業株式会社製)、IPA−ST(オルガノシリカゾル;日産化学工業株式会社製)などが一般に市販されている。これらの無機微粒子の添加量は、屈折率に合わせて適宜設定し得る。
本発明の透明複合体の製造方法は、特に限定されない。例えば、所定のシルセスキオキサン誘導体(A)と架橋剤と溶剤とを均一混合し、ガラスクロス(ガラスフィラー(B))に含浸させ、三次元架橋が急激に進まない様に120℃以下の温度で徐々に揮発成分(溶剤)を蒸発させ、重合およびゲル化が進んだところで、150℃以上のプレス成型で熱硬化させる方法、UV照射によって光硬化させる方法が挙げられる。樹脂組成物を含浸させたガラスフィラー(B)は、例えば、本発明の透明複合体の表面に平滑性を付与する目的で、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)などの透明な樹脂フィルムに挟んで加熱または光照射してもよい。このような透明な樹脂フィルムは、プレス成型後、本発明の透明複合体から分離し、除去し得る。
溶剤は、シルセスキオキサン誘導体(A)、芳香族エポキシ樹脂(C)、硬化剤などの添加剤を溶解または分散させたり、粘度を調節したりするために用いられる。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチル−1−アセテートなどのアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
(合成例1:シルセスキオキサン誘導体(SQ−1)の合成)
撹拌機および温度計を備える反応容器に、200gのメチルイソブチルケトン(MIBK)、12.2gの水酸化テトラメチルアンモニウムの20質量%水溶液(水酸化テトラメチルアンモニウム0.03mol)、および34.3gの蒸留水(1.91mol)を仕込んだ。次いで、1.1gのメチルトリメトキシシラン(0.008mol)および198.9gの2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(0.81mol)を50℃〜55℃で徐々に加え、全ての添加が終了した後、さらに3時間撹拌した。反応終了後、系内に200gのMIBKを加え、さらに100gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次いで、MIBK層を100gの蒸留水で2回水洗後、減圧下でMIBKを留去して、139gのシルセスキオキサン誘導体(SQ−1)を得た。
SQ−1は、ラダー型またはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であり、Mw=2878、分散度Mw/Mn=1.4、IR測定で3500cm−1付近に残存シラノールのピークを有していた。
(合成例2:シルセスキオキサン誘導体(SQ−2)の合成)
撹拌機および温度計を備える反応容器に、200gのMIBK、14.3gの水酸化テトラメチルアンモニウムの20質量%水溶液(水酸化テトラメチルアンモニウム0.03mol)、および40.5gの蒸留水(2.25mol)を仕込んだ。次いで、143.1gのフェニルトリメトキシシラン(0.72mol)および56.9gの[3−(2,3−エポキシプロポキシ)]プロピルトリメトキシシラン(0.24mol)を50℃〜55℃で徐々に加え、全ての添加が終了した後、さらに3時間撹拌した。反応終了後、系内に200gのMIBKを加え、さらに100gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次いで、MIBK層を100gの蒸留水で2回水洗後、減圧下でMIBKを留去して、128gのシルセスキオキサン誘導体(SQ−2)を得た。
SQ−2は、ラダー型またはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であり、Mw=3880、分散度Mw/Mn=1.5、IR測定で3500cm−1付近に残存シラノールのピークを有していた。
(合成例3:シルセスキオキサン誘導体(SQ−3)の合成)
撹拌機および温度計を備える反応容器に、200gのMIBK、14.4gの水酸化テトラメチルアンモニウムの20質量%水溶液(水酸化テトラメチルアンモニウム0.03mol)、および40.6gの蒸留水(2.26mol)を仕込んだ。次いで、86.0gのイソブチルトリメトキシシラン(0.48mol)および114.0gの[3−(2,3−エポキシプロポキシ)]トリメトキシシラン(0.48mol)を50℃〜55℃で徐々に加え、全ての添加が終了した後、さらに3時間撹拌した。反応終了後、系内に200gのMIBKを加え、さらに100gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次いで、MIBK層を100gの蒸留水で2回水洗後、減圧下でMIBKを留去して、130gのシルセスキオキサン誘導体を(SQ−3)を得た。
SQ−3は、ラダー型またはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であり、Mw=2350、分散度Mw/Mn=1.4、IR測定で3500cm−1付近に残存シラノールのピークを有していた。
(合成例4:シルセスキオキサン誘導体(SQ−4)の合成)
撹拌機および温度計を備える反応容器に、200gのMIBK、14.6gの水酸化テトラメチルアンモニウムの20質量%水溶液(水酸化テトラメチルアンモニウム0.03mol)、および41.3gの蒸留水(2.29mol)を仕込んだ。次いで、フェニルトリメトキシシラン165.5g(0.83mol)および34.5gの3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン(0.15mol)を50℃〜55℃で徐々に加え、全ての添加が終了した後、さらに3時間撹拌した。反応終了後、系内に200gのMIBKを加え、さらに100gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次いで、MIBK層を100gの蒸留水で2回水洗後、減圧下でMIBKを留去して、128gのシルセスキオキサン誘導体(SQ−4)を得た。
SQ−4は、ラダー型またはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であり、Mw=3180、分散度Mw/Mn=1.5、IR測定で3500cm−1付近の残存シラノールのピークを有していた。
(合成例5:シルセスキオキサン誘導体(SQ−5)の合成)
撹拌機および温度計を備える反応容器に、200gのMIBK、11.9gの水酸化テトラメチルアンモニウムの20質量%水溶液(水酸化テトラメチルアンモニウム0.03mol)、および33.5gの蒸留水(1.86mol)を仕込んだ。次いで、22.0gのイソオクチルトリメトキシシラン(0.08mol)および178.0gの3―メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン(0.72mol)を50℃〜55℃で徐々に加え、全ての添加が終了した後、さらに3時間撹拌した。反応終了後、系内に200gのMIBKを加え、さらに100gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次いで、MIBK層を100gの蒸留水で2回水洗後、減圧下でMIBKを留去して、141gのシルセスキオキサン誘導体(SQ−5)を得た。
SQ−5は、ラダー型またはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であり、Mw=2700、分散度Mw/Mn=1.4、IR測定で3500cm−1付近の残存シラノールのピークを有していた。
(合成例6:シルセスキオキサン誘導体(SQ−6)の合成)
撹拌機および温度計を備える反応容器に、200gのMIBK、13.7gの水酸化テトラメチルアンモニウムの20質量%水溶液(水酸化テトラメチルアンモニウム0.03mol)、および38.6gの蒸留水(2.14mol)を仕込んだ。次いで、158.0gの3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.64mol)および42.0gのフェニルトリメトキシシラン(0.21mol)を50℃〜55℃で徐々に加え、全ての添加が終了した後、さらに3時間撹拌した。反応終了後、系内に200gのMIBKを加え、さらに100gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次いで、MIBK層を100gの蒸留水で2回水洗後、減圧下でMIBKを留去して、138gのシルセスキオキサン誘導体(SQ−6)を得た。
SQ−6は、ラダー型またはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であり、Mw=2517、分散度Mw/Mn=1.3、IR測定で3500cm−1付近の残存シラノールのピークを有していた。
(合成例7:シルセスキオキサン誘導体(SQ−7)の合成)
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK200g、水酸化テトラメチルアンモニウムの20%水溶液12.8g(水酸化テトラメチルアンモニウム0.03mol)、蒸留水36.2g(2.6mol)を仕込んだ後、[3−(2,3−エポキシプロポキシ)]メトキシシラン182.9g(0.77mol)、フェニルトリメトキシシラン17.1g(0.09mol)を50〜55℃で徐々に加え、全ての添加が終了した後、さらに3時間撹拌した。反応終了後、系内にMIBK200gを加え、さらに100gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次いで、MIBK層を100gの蒸留水で2回水洗後、減圧下でMIBKを留去して、139gのシルセスキオキサン誘導体(SQ−7)を得た。
SQ−7は、ラダー型またはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であり、Mw=3423、分散度Mw/Mn=1.4、IR測定で3500cm−1付近に残存シラノールのピークを有していた。
(実施例1)
シルセスキオキサン誘導体(A)として75質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−1、芳香族多官能エポキシ樹脂(C)として25質量部の1−[α−メチル−α(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α’、α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニルエチル)エチル]ベンゼンのグリシジルエーテル(テクモアVG3101;三井化学株式会社製)、重合開始剤として0.5質量部のアリールスルホニウム塩(SI−100L;三新化学工業株式会社製)、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物1を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物1を、Eガラス系ガラスクロス(厚み95μm、屈折率1.560;日東紡績株式会社製)に含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、150℃でさらに3時間加熱プレス成形して、透明複合体1を調製した。
得られた透明複合体1について、(1)耐屈曲性を以下の方法によって評価し、さらに、(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を、以下の方法によって測定した。結果を表1に示す。
(1)耐屈曲性
試験片(幅10mm×長さ70mm)の両端を手で持ち、試験片を曲げて元の状態に戻す操作を30回繰り返した。試験片に折れ目または裂け目が生じるか否かを検証した。
○:30回の繰り返し操作で、外観に全く変化が認められなかった場合
△:30回の繰り返し操作の途中で、裂け目が生じた場合
×:1回目で折れた場合
(2)線膨張係数
TMA/SS120C型熱応力歪測定装置(セイコー電子株式会社製)を用いて、1分間に5℃の割合で温度を30℃から400℃まで上昇させて20分間保持し、30℃〜150℃の時の値を測定して求めた。
(3)透明性
分光光度計U4100(株式会社日立製作所製)を用いて、400nmにおける全光線透過率を測定した。
(4)ヘーズ値
ヘイズコンピュータHGM−2B(スガ試験機株式会社製)を用いて、ヘーズ値を測定した。
(5)屈折率
(シルセスキオキサン誘導体SQ−1〜SQ−7の屈折率の測定)
シルセスキオキサン誘導体SQ−1、SQ−2、およびSQ−7については、シルセスキオキサン誘導体5質量部に対して0.05質量部の上記SI−100Lを添加して、それぞれ樹脂組成物を調製した。シルセスキオキサン誘導体SQ−3については、シルセスキオキサン誘導体5質量部に対して0.25質量部のアリールスルホニウム塩系光カチオン重合開始剤(SP−170;株式会社ADEKA製)を添加して樹脂組成物を調製した。そして、シルセスキオキサン誘導体SQ−4〜SQ−6については、シルセスキオキサン誘導体5質量部に対して0.25質量部の光ラジカル重合開始剤(イルガキュア907;チバ・ジャパン株式会社製)を添加して、それぞれ樹脂組成物を調製した。これらの樹脂組成物に、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートを加えて、固形分が15質量%となるように希釈した。次いで、それぞれ希釈した樹脂組成物を、スピナーを用いてシリコンウエハー上に、厚みが0.5μmとなるように塗布し、透明複合体と同様の硬化条件で硬化させた。得られた硬化物(薄膜)それぞれについて、分光エリプソメーター(ウーラム社製)を用いて、波長633nmの屈折率を測定した。
(樹脂組成物1〜14の屈折率の測定)
樹脂組成物1〜10(実施例1〜10)および樹脂組成物11〜14(比較例1〜4)それぞれを、上記と同様に固形分が15質量%となるように樹脂組成物を希釈し、波長633nmの屈折率を測定した。
(実施例2)
シルセスキオキサン誘導体(A)として75質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−2、芳香族多官能エポキシ樹脂(C)として25質量部のフルオレン系エポキシ樹脂(ナガセケムテックス株式会社製;EX−1040)、重合開始剤として0.5質量部の上記SI−100L、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物2を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物2を、上記Eガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、150℃でさらに3時間加熱プレス成形して、透明複合体2を調製した。
得られた透明複合体2について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
シルセスキオキサン誘導体(A)として75質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−3、芳香族多官能エポキシ樹脂(C)として25質量部のトリスフェノール型エポキシ樹脂(テクモアVG3101;三井化学株式会社製)、重合開始剤として5質量部の上記SP−170、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物3を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物3を、上記Eガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、約1000mJ/cmのUVを照射して硬化させて、透明複合体3を調製した。
得られた透明複合体3について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
シルセスキオキサン誘導体(A)として80質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−4、架橋剤として20質量部の9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(オグソールEA;大阪ガスケミカル株式会社製)、重合開始剤として5質量部の上記イルガキュア907、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物4を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物4を、Tガラス系ガラスクロス(厚み95μm、屈折率1.530;日東紡績株式会社製)に含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、約1000mJ/cmのUVを照射して硬化させて、透明複合体4を調製した。
得られた透明複合体4について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
シルセスキオキサン誘導体(A)として60質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−5、架橋剤として40質量部の上記オグソールEA、重合開始剤として5質量部の上記イルガキュア907、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物5を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物5を、上記Tガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、約1000mJ/cmのUVを照射して硬化させて、透明複合体5を調製した。
得られた透明複合体5について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例6)
シルセスキオキサン誘導体(A)として100質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−6、重合開始剤として5質量部の上記イルガキュア907、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物6を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物6を、NEガラス系ガラスクロス(厚み95μm、屈折率1.510;日東紡績株式会社製)に含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、約1000mJ/cmのUVを照射して硬化させて、透明複合体6を調製した。
得られた透明複合体6について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例7)
シルセスキオキサン誘導体(A)として100質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−7、重合開始剤として0.5質量部のSI−100L、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物7を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物7を、上記NEガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、150℃でさらに3時間加熱プレス成形して、透明複合体7を調製した。
得られた透明複合体7について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例8)
シルセスキオキサン誘導体(A)として80質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−2、硬化剤として20質量部の2−(4−(1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル)―2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(TrisP−PA;本州化学工業株式会社製)、硬化触媒として、0.5質量部の1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物8を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物8を、上記Eガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、150℃でさらに3時間加熱プレス成形して、透明複合体8を調製した。
得られた透明複合体8について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例9)
シルセスキオキサン誘導体(A)として80質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−2、硬化剤として20質量部の無水ヘキサヒドロフタル酸(リカシッドHH;新日本理化株式会社製)、硬化触媒として0.5質量部のテトラフェニルホスホニウムブロミド(TPP−PB;北興化学工業株式会社製)、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物9を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物9を、上記NEガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、150℃でさらに3時間加熱プレス成形して、透明複合体9を調製した。
得られた透明複合体9について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例10)
シルセスキオキサン誘導体(A)として100質量部のシルセスキオキサン誘導体SQ−2、重合開始剤として0.5質量部のアデカオプトンCP−66、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物10を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物10を、上記Tガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、150℃でさらに3時間加熱プレス成形して、透明複合体10を調製した。
得られた透明複合体10について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
55質量部のビスフェノールA型エポキシ樹脂(AER−260;旭化成株式会社製)、45質量部のヘキサヒドロ無水フタル酸(リカシッドMH−700;新日本理化株式会社製)、硬化触媒として0.5質量部のテトラフェニルホスホニウムブロミド(TPP−PB;北興化学工業株式会社製)、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物11を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物11を、上記Tガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、150℃でさらに3時間加熱プレス成形して、透明複合体11を調製した。
得られた透明複合体11について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
100質量部の上記AER−260、重合開始剤として5質量部の上記SP−170、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物12を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物12を、上記Eガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、約1000mJ/cmのUVを照射して硬化させて、透明複合体12を調製した。
得られた透明複合体12について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例3)
80質量部の上記オグソールEA、20質量部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA;日本化薬株式会社製)、重合開始剤として5質量部のイルガキュア907、および40質量部のメチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物13を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物13を、上記Eガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、約1000mJ/cmのUVを照射して硬化させて、透明複合体13を調製した。
得られた透明複合体13について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例4)
100質量部のエポキシ基含有シロキサン樹脂(Gelest製;1,3−ビス−[2−(3,4−エポキシ−シクロヘキシル)−エチル]−1,1,3,3−テトラメチル−ジシロキサン)、重合開始剤として5質量部のSP−170、および40質量部メチルエチルケトンを混合して、樹脂組成物14を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物14を、上記NEガラス系ガラスクロスに含浸させ脱泡した。このガラスクロスを離型処理したPETフィルムに挟み込み、80℃で1時間加熱した。次いで、約1000mJ/cmのUVを照射して硬化させて、透明複合体11を調製した。
得られた透明複合体14について、実施例1と同様の手順で(1)耐屈曲性を評価し、実施例1と同様の手順で(2)線膨張係数、(3)透明性、(4)ヘーズ値、および(5)屈折率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2011006610
表1に示すように、実施例1〜10の透明複合体(透明複合体1〜10)は、透明性、ヘーズ値、線膨張係数、および耐屈曲性のいずれにおいても優れており、バランスのよい特性を有していることがわかる。一方、従来技術である比較例1〜4の透明複合体(透明複合体11〜14)は、透明性または屈曲性が不十分であることがわかる。
本発明によれば、光学特性、耐熱性、および耐屈曲性に優れ、さらに線膨張係数が小さく、ガラスとの代替が可能な透明複合体を提供し得る。本発明の透明複合体組成物は、有機EL表示素子用基板、液晶表示素子用基板、タッチパネル用基板、色素増感太陽電池、有機薄膜太陽電池、光学レンズ、LED封止材、自動車部品材料、パチンコ機などの遊技機などに好適に用られ得る。

Claims (13)

  1. アクリロイル基、メタクリロイル基、および反応性環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を含むシルセスキオキサン誘導体(A)と、ガラスフィラー(B)とを含む、透明複合体。
  2. さらに、芳香族多官能エポキシ樹脂(C)を含有する、請求項1に記載の透明複合体。
  3. 前記シルセスキオキサン誘導体(A)が、一般式(1):
    Figure 2011006610
    (Rは、各々独立してメチル基またはエチル基を表し、そしてRは、炭素数1〜20の炭化水素基を表す)で表されるトリアルコキシシラン(A1)と、一般式(2):
    Figure 2011006610
    (Rは、各々独立してメチル基またはエチル基を表し、そしてRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、および反応性環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を含有する基を表す)で表されるトリアルコキシシラン(A2)とを加水分解して縮合することによって得られ、かつ重量平均分子量が1500〜30000である、請求項1または2に記載の透明複合体。
  4. 前記反応性環状エーテル基が、エポキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、およびオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1から3のいずれかの項に記載の透明複合体。
  5. 前記芳香族多官能エポキシ樹脂(C)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2から4のいずれかの項に記載の透明複合体。
  6. 前記シルセスキオキサン誘導体(A)の屈折率が、1.45〜1.58である、請求項1から5のいずれかの項に記載の透明複合体。
  7. 前記ガラスフィラー(B)が、EガラスおよびTガラスからなる群より選択される少なくとも1種でなるガラスクロスである、請求項1から6のいずれかの項に記載の透明複合体。
  8. さらに、前記シルセスキオキサン誘導体(A)と反応可能な硬化触媒および重合開始剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1から7のいずれかの項に記載の透明複合体。
  9. さらに、前記シルセスキオキサン誘導体(A)と反応可能な架橋剤および硬化剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1から8のいずれかの項に記載の透明複合体。
  10. 前記硬化剤が、二官能以上のフェノール性水酸基含有化合物もしくは二官能以上のカルボン酸またはそれらの無水物である、請求項9に記載の透明複合体。
  11. 前記硬化剤が、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、2−(4−(1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビスフェノールフルオレン、ビスクレゾールフルオレン、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンヘキサヒドロフラル酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸、コハク酸、アジピン酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸、およびシクロヘキサンテトラカルボン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項9または10に記載の透明複合体。
  12. 前記重合開始剤が、アリールスルホニウム塩、アリールホスホニウム塩、アリールヨードニウム塩、およびアリールジアゾニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8から11のいずれかの項に記載の透明複合体。
  13. 表示デバイス用基板または光学部品用基板である、請求項1から12のいずれかの項に記載の透明複合体。
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