JP2011000998A - エアバッグ装置のバッグカバー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】袋体の展開時に跳ね上げ回動するカバーアウタ35のリッド領域42とカバーインナ36のリッド壁48に、跳ね上げ方向と交差する方向の変位を容易にする窪み部62,63を形成する。袋体の展開によってリッド領域42とリッド壁48が跳ね上げ回動するときには、リッド領域42とリッド壁48の前後の縁部が窪み部62,63を中心として曲げ変位し、跳ね上げ力が多方向に分散されることになる。
【選択図】図4
Description
バッグカバーには、肉薄の破断誘導部によって囲まれたリッド部が設けられ、袋体の展開時に破断誘導部が破断することによってリッド部がヒンジ部を回動支点として跳ね上がり、袋体の展開用の開口が形成されるようになっている。また、リッド部は、袋体の展開方向前方側を覆うリッド主壁と、リッド主壁のドア本体に近接する側の端部に略L字状に屈曲して設けられた屈曲壁と、を備え、リッド主壁のドア本体と離間する側にドア本体と略並行にヒンジ部が配置されている。屈曲壁は、エアバッグ装置がドア本体に取り付けられた状態において、その外側面がウェザーストリップ等のドア本体側の部材に密接する。
ここで採用されるバッグカバーにおいては、リッド主壁の端部に設けられた屈曲壁により、リッド主壁の端部の剛性が維持されるとともに、ドア本体側の部材との隙間を少なくして外観品質の向上が図られている。
これにより、袋体の展開時に、袋体からリッド部に押圧力が作用すると、リッド部はヒンジ部を中心として跳ね上がると同時に、弱化部を中心としてヒンジ部の回転方向と交差する方向に曲げ変位するようになる。
これにより、袋体の展開時には、リッド部がヒンジ部を中心として跳ね上がると同時に、リッド部が複数の弱化部を中心として複数箇所において曲げ変位するようになる。
これにより、袋体の展開時におけるリッド部の端縁の曲げ変位はヒンジ部によって拘束を受け難くなる。
フロントサイドドア1は、窓枠部を持たないいわゆるサッシュレスタイプのドアであり、ドア本体3にはドアガラス4が昇降自在に保持されている。ドア本体3は、ドア骨格部5と、ドア骨格部5の車外側に取り付けられるドアスキン6(図3参照)等によって構成されている。
これらの図にも示すように、エアバッグモジュール9は、図示しないセンサによって衝撃が検知されたときに高圧ガスを発生する筒状のインフレータ18と、インフレータ18で発生したガス圧を受けて展開する折り畳まれた袋体19(図2,図3参照)と、インフレータ18と袋体19を保持する金属製のリテーナ20と、折り畳まれた袋体19の車室内側の外側域を覆い、袋体19の展開時に一部が開口することによって袋体19の展開を許容するバッグカバー21と、を備えている。
カバーアウタ35は、図3に示すように、比較的硬質な樹脂材料から成る基材35Aの外側に軟質樹脂から成る表皮材35Bが一体に接合された2層構造とされている。また、カバーアウタ35は、リテーナ20の袋体収容部の上方側を覆う上壁37に、リテーナ20の車室内側を覆う側壁38が滑らかに連続して形成されている。側壁38は、図1,図2に示すように、側面視で上辺が略水平な略五角形状を呈するように形成されている。上壁37のドア本体3側の端部には下方に略L字状に屈曲する屈曲壁39が設けられている。この屈曲壁39は、エアバッグモジュール9がドア本体3に取り付けられた状態において、図3に示すように車室内側のウェザーストリップ16の近傍部まで延出し、その外側面にウェザーストリップ16の外側リップ16aが密接するようになっている。
カバーインナ36は、比較的硬質な樹脂材料から成り、図3,図4,図8に示すように、カバーアウタ35の上壁37と側壁38にそれぞれ溶着固定される上壁45と側壁46とを備えている。上壁45には車体前後方向に長い略長方形状の切欠き部47が設けられ、その切欠き部47内に、カバーアウタ35のリッド領域42に対応する略長方形状のリッド壁48が配置されている。リッド壁48はカバーアウタ35のリッド領域42の裏面に一体に溶着固定されている。また、側壁46の下縁には複数の隆起部49が設けられ、その各隆起部49に係止孔50が設けられている。各係止孔50には、図3に示すように、リテーナ20の抱持プレート24に延設された係止フック51が挿入係合されるようになっている。したがって、カバーインナ36とカバーアウター35の側壁46,38はリテーナ20に係止され、リテーナ20を介してドア本体3側に支持される支持部とされている。なお、図3に示すように、カバーアウタ35の側壁38の裏面にはカバーインナ36とは別に樹脂製の締結ブロック52が溶着固定され、抱持プレート24はこの締結ブロック52に対してビス止め固定されている。
この後、エアバッグモジュール9をドア本体3に対して正確に位置決めし、エアバッグモジュール9のリテーナ20(ベースプレート23)を取付ブラケット10に対してボルト結合する。
そして、ドア本体3の車室内側には、この後にエアバッグモジュール9のバッグカバー21と付き合わせるようにしてドアライニング2が取り付けられる。
18…インフレータ
19…袋体
20…リテーナ
21…バッグカバー
35…カバーアウタ(アウタ部材)
36…カバーインナ(インナ部材)
38,46…側壁(支持壁)
40…開口
42…リッド領域(リッド部)
44…曲げ基線部(ヒンジ部)
48…リッド壁(リッド部)
53…帯状片(ヒンジ部)
62,63…窪み部(肉抜き部,弱化部)
163…スリット(肉抜き部,弱化部)
Claims (5)
- 折り畳まれた袋体の車室内側を覆うとともに、前記袋体がインフレータからのガス圧導入によって展開するときに、袋体の展開のための開口が形成されるエアバッグ装置のバッグカバーであって、
前記袋体の収納状態において前記開口を閉塞するリッド部と、車体側に固定されるリテーナに結合される支持部と、前記リッド部と支持部を連結するとともに前記リッド部の回動時に回動支点となるヒンジ部と、を備え、
前記リッド部には、前記ヒンジ部を支点とする回動方向と交差する方向の変形を容易にする弱化部が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置のバッグカバー。 - 前記弱化部は複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。
- 前記ヒンジ部の回動軸線方向の延在範囲は、前記リッド部の同方向の延在幅よりも狭く、かつ前記リッド部の同方向の中央領域側に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。
- 前記リッド部は、意匠面を構成するアウタ部材と、このアウタ部材の裏面に接合されるインナ部材とから成り、
前記インナ部材には、前記弱化部を構成する肉抜き部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。 - 前記アウタ部材には、前記インナ部材の肉抜き部に対応する肉抜き部が設けられ、前記インナ部材とアウタ部材の肉抜き部によって前記弱化部が構成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。
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