JP2011000998A - エアバッグ装置のバッグカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】袋体の展開時にリッド部に作用する跳ね上げ力を多方向に分散させることのできるエアバッグ装置のバッグカバーを提供する。
【解決手段】袋体の展開時に跳ね上げ回動するカバーアウタ35のリッド領域42とカバーインナ36のリッド壁48に、跳ね上げ方向と交差する方向の変位を容易にする窪み部62,63を形成する。袋体の展開によってリッド領域42とリッド壁48が跳ね上げ回動するときには、リッド領域42とリッド壁48の前後の縁部が窪み部62,63を中心として曲げ変位し、跳ね上げ力が多方向に分散されることになる。
【選択図】図4

Description

この発明は、衝撃の入力時にガス圧によって袋体を展開させるエアバッグ装置のバッグカバーに関するものである。
車両用エアバッグ装置として、衝撃入力時にガス圧によって展開する袋体が長尺に折り畳まれ、その袋体が、袋体の車内側の外側域を覆うバッグカバーとともに車体側に取り付けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のエアバッグ装置は、車両のサイドドアの車室内側面に配置されるエアバッグ装置であり、折り畳まれた袋体は上方に開口するリテーナを介してドア本体に取り付けられ、バッグカバーはリテーナの開口の上方を覆うようしてリテーナとともにドア本体に取り付けられている。
バッグカバーには、肉薄の破断誘導部によって囲まれたリッド部が設けられ、袋体の展開時に破断誘導部が破断することによってリッド部がヒンジ部を回動支点として跳ね上がり、袋体の展開用の開口が形成されるようになっている。また、リッド部は、袋体の展開方向前方側を覆うリッド主壁と、リッド主壁のドア本体に近接する側の端部に略L字状に屈曲して設けられた屈曲壁と、を備え、リッド主壁のドア本体と離間する側にドア本体と略並行にヒンジ部が配置されている。屈曲壁は、エアバッグ装置がドア本体に取り付けられた状態において、その外側面がウェザーストリップ等のドア本体側の部材に密接する。
ここで採用されるバッグカバーにおいては、リッド主壁の端部に設けられた屈曲壁により、リッド主壁の端部の剛性が維持されるとともに、ドア本体側の部材との隙間を少なくして外観品質の向上が図られている。
特開2008−213621号公報
しかし、このエアバッグ装置のバッグカバーにおいては、袋体の展開時に、袋体の展開エネルギーを受けてリッド部全体がヒンジ部を中心として勢い良く車室内側に跳ね上がるため、一方向への跳ね上げ力が大きくなってしまう。このため、リッド部の一方向に集中する跳ね上げ力をより分散することが望まれている。
そこでこの発明は、袋体の展開時にリッド部に作用する跳ね上げ力を多方向に分散させることのできるエアバッグ装置のバッグカバーを提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、折り畳まれた袋体(例えば、後述の実施形態における袋体19)の車室内側を覆うとともに、前記袋体がインフレータ(例えば、後述の実施形態におけるインフレータ18)からのガス圧導入によって展開するときに、袋体の展開のための開口(例えば、後述の実施形態における開口40)が形成されるエアバッグ装置のバッグカバー(例えば、後述の実施形態におけるバッグカバー21)であって、前記袋体の収納状態において前記開口を閉塞するリッド部(例えば、後述の実施形態におけるリッド領域42、リッド壁48)と、車体側に固定されるリテーナ(例えば、後述の実施形態におけるリテーナ20)に結合される支持部(例えば、後述の実施形態における側壁38,46)と、前記リッド部と支持部を連結するとともに前記リッド部の回動時に回動支点となるヒンジ部(例えば、後述の実施形態における曲げ基線部44、帯状片53)と、を備え、前記リッド部には、前記ヒンジ部を支点とする回動方向と交差する方向の変形を容易にする弱化部(例えば、後述の実施形態における窪み部62,63)が設けられていることを特徴とする。
これにより、袋体の展開時に、袋体からリッド部に押圧力が作用すると、リッド部はヒンジ部を中心として跳ね上がると同時に、弱化部を中心としてヒンジ部の回転方向と交差する方向に曲げ変位するようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエアバッグ装置のバッグカバーにおいて、前記弱化部は複数設けられていることを特徴とする。
これにより、袋体の展開時には、リッド部がヒンジ部を中心として跳ね上がると同時に、リッド部が複数の弱化部を中心として複数箇所において曲げ変位するようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のエアバッグ装置のバッグカバーにおいて、前記ヒンジ部の回動軸線方向の延在範囲は、前記リッド部の同方向の延在幅よりも狭く、かつ前記リッド部の同方向の中央領域側に設定されていることを特徴とする。
これにより、袋体の展開時におけるリッド部の端縁の曲げ変位はヒンジ部によって拘束を受け難くなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置のバッグカバーにおいて、前記リッド部は、意匠面を構成するアウタ部材(例えば、後述の実施形態におけるカバーアウタ35)と、このアウタ部材の裏面に接合されるインナ部材(例えば、後述の実施形態におけるカバーインナ36)とから成り、前記インナ部材には、前記弱化部を構成する肉抜き部(例えば、後述の実施形態における窪み部63)が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のエアバッグ装置のバッグカバーにおいて、前記アウタ部材には、前記インナ部材の肉抜き部に対応する肉抜き部(例えば、後述の実施形態における窪み部62)が設けられ、前記インナ部材とアウタ部材の肉抜き部によって前記弱化部が構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、袋体の展開時にリッド部に作用するヒンジ部を中心とする跳ね上げ力の一部を、弱化部を中心とするリッド部の曲げ変位に変換することができるため、リッド部に作用する跳ね上げ力を多方向に分散させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、袋体の展開時に、リッド部を複数の弱化部を中心として複数方向に曲げ変位させることができるため、リッド部に作用する跳ね上げ力をより効率良く分散させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、袋体の展開時に、リッド部の端縁の曲げ変位がヒンジ部によって拘束を受け難くなることから、弱化部を中心とした曲げをより促すことができる。
請求項4に記載の発明によれば、インナ部材に肉抜き部が設けられるため、意匠面側に与える影響を抑制しつつ弱化部によるリッド部の曲げ効果を大きく得ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、インナ部材とアウタ部材に肉抜き部が設けられるため、ヒンジ部の回動方向と交差する方向のリッド部の変形をより容易にして、リッド部に作用する跳ね上げ力をより効率良く分散させることができる。
この発明の一実施形態のエアバッグ装置を採用した車両用ドアの車室内側から見た正面図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置の取付状態を示す車両用ドアの車室内側から見た正面図である。 この発明の一実施形態を示す図1のA−A断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置の分解斜視図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置の背面図である。 この発明の一実施形態のバッグカバーのカバーアウタを背面側から見た斜視図である。 この発明の一実施形態のバッグカバーのカバーアウタの図6のB−B断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態のバッグカバーのカバーインナを背面側から見た斜視図である。 この発明の一実施形態のバッグカバーのカバーインナの図8のC−C断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態のバッグカバーの作動状態を説明するための模式的な斜視図である。 この発明の他の実施形態のバッグカバーのカバーインナを背面側から見た斜視図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において、車両の上側と前側はそれぞれ矢印UPとFRで示すものとする。また、各実施形態においては、同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
図1は、車両の進行方向右側のフロントサイドドア1を車室内側から見た図であり、図2は、図1のフロントサイドドア1からドアライニング2等の一部の部材を取り去った図、図3は、図1のA−A断面に対応する断面図である。
フロントサイドドア1は、窓枠部を持たないいわゆるサッシュレスタイプのドアであり、ドア本体3にはドアガラス4が昇降自在に保持されている。ドア本体3は、ドア骨格部5と、ドア骨格部5の車外側に取り付けられるドアスキン6(図3参照)等によって構成されている。
図2に示すように、ドア本体3の前部上端側には図示しないドアミラーを取り付けるためのミラーベース8が一体に設けられ、ドア本体3の車室内側の上縁部には、モジュール化されたエアバッグ装置9(以下「エアバッグモジュール9」と呼ぶ。)を取り付けるための取付ブラケット10が設けられている。
取付ブラケット10は、図2に示すように、ドア本体3の上端部に沿うように車体前後方向に延出する平板状のベースプレート部11を備え、ベースプレート部11の上縁部には、エアバッグ締結片12Aと、3つのエアバッグ係止爪13A,13B,13Cが上方に向かって延設されている。エアバッグ締結片12Aはベースプレート部11の車体前部寄り位置に配設され、エアバッグ係止爪13A,13B,13Cはベースプレート部11の車体中央領域にほぼ等間隔に配設されている。また、ベースプレート部11の車体前部寄りの下縁部にはエアバッグ締結片12B,12Cが延設されている。
また、取付ブラケット10は、図3に示すように、ドア骨格部5の上部に接した状態でドア本体3に固定されており、エアバッグ係止爪13A,13B,13Cは、その状態においてドア骨格部5から離間して上方に突出している。また、ドア骨格部5の上縁に形成されたフランジ部15aには、ドアガラス4の車内側面に摺動自在に密接する車内側のウェザーストリップ16が取り付けられている。なお、図3中17は、ドアスキン6の上端部に取り付けられてドアガラス4の車外側面に摺動自在に密接する車外側のウェザーストリップである。
図4は、エアバッグモジュール9を分解した状態を示す斜視図であり、図5は、エアバッグモジュール9の背面図である。
これらの図にも示すように、エアバッグモジュール9は、図示しないセンサによって衝撃が検知されたときに高圧ガスを発生する筒状のインフレータ18と、インフレータ18で発生したガス圧を受けて展開する折り畳まれた袋体19(図2,図3参照)と、インフレータ18と袋体19を保持する金属製のリテーナ20と、折り畳まれた袋体19の車室内側の外側域を覆い、袋体19の展開時に一部が開口することによって袋体19の展開を許容するバッグカバー21と、を備えている。
インフレータ18には、外周面に複数のガス導出口(図示省略)が形成されたガイド筒22(図3参照)が直列に接続され、そのガイド筒22に袋体19が接続されている。袋体19は前後の縁部を折り返した状態で上下方向に畳まれ、ガイド筒22の長手方向に沿うように長尺物状に配置されている。
リテーナ20は、車体前後方向に長いほぼ平板状のベースプレート23と、ベースプレート23の車室内側に一体に結合されて、ガイド筒22と袋体19の車室内側の側方と底部側を抱持する断面略L字状の抱持プレート24とによって構成されている。インフレータ18とガイド筒22はベースプレート23の車室内側面に結合され、抱持プレート24は、ベースプレート23と結合する前にバッグカバー21の内側部に一体に結合される。ただし、図4においては、内部構造の説明の関係で抱持プレート24とベースプレート23が一体化され、バッグカバー21が抱持プレート24から分離した状態で描かれている。
インフレータ18は、ベースプレート23の前端部側に結合されている。具体的には、インフレータ18には、インフレータ18の外周面を抱持するブラケット30が取り付けられ、そのブラケット30に延設された下部アーム31がベースプレート23にボルト結合されている。また、ブラケット30には上方側に延出する上部アーム32が設けられ、その上部アーム32が取付ブラケット10のエアバッグ締結片12Aにボルト結合されるようになっている。なお、図中33aは、上部アーム32をエアバッグ締結片12Aにボルト締結するためのボルト孔であり、33b,33cは、ベースプレート23の前部側下縁を取付ブラケット10のエアバッグ締結片12B,12Cにボルト締結するためのボルト孔である。また、ベースプレート23の後端部はボルト孔33dを通して取付ブラケット10にボルト締結される。
また、ベースプレート23のドア本体3側の上縁部には、波形の板部材26が複数箇所で固定され、板部材26の固定部間に鞘状の爪受部27A,27B,27Cが形成されている。この爪受部27A,27B,27Cは下方側に開口し、エアバッグモジュール9を取付ブラケット10に対して上方から被せることによって対応するエアバッグ係止爪13A,13B,13Cに嵌合し得るようになっている。
バッグカバー21は、ドアライニング2(図1参照)とともにフロントサイドドア1の車室内側の意匠面を成すカバーアウタ35(アウタ部材)と、カバーアウタ35の内側面に溶着固定されてバッグカバー21上の各部の剛性調整や他部品との連結機能を担うカバーインナ36(インナ部材)と、を備えている。
図6は、車外側下方からカバーアウタ35を見たときの状態を示す図であり、図7は、図6のB−B断面に対応する断面図である。
カバーアウタ35は、図3に示すように、比較的硬質な樹脂材料から成る基材35Aの外側に軟質樹脂から成る表皮材35Bが一体に接合された2層構造とされている。また、カバーアウタ35は、リテーナ20の袋体収容部の上方側を覆う上壁37に、リテーナ20の車室内側を覆う側壁38が滑らかに連続して形成されている。側壁38は、図1,図2に示すように、側面視で上辺が略水平な略五角形状を呈するように形成されている。上壁37のドア本体3側の端部には下方に略L字状に屈曲する屈曲壁39が設けられている。この屈曲壁39は、エアバッグモジュール9がドア本体3に取り付けられた状態において、図3に示すように車室内側のウェザーストリップ16の近傍部まで延出し、その外側面にウェザーストリップ16の外側リップ16aが密接するようになっている。
カバーアウタ35の上壁37と屈曲壁39には、図4,図6に示すように、袋体19の展開を許容する開口40を形成するための破断誘導部41が設けられている。破断誘導部41は、例えば、カバーアウタ35の基材35Aの裏面に断面V字状の溝を形成することによって構成される。また、破断誘導部41は、折り畳まれた袋体19の前後位置に対応して設けられ、袋体19の展開時には、カバーアウタ35上の破断誘導部41によって囲まれた領域が袋体19に押圧されて蓋状に跳ね上がるようになっている。この袋体19の展開時に蓋状に跳ね上がるカバーアウタ35上の略長方形状の領域を以下ではリッド領域42と呼ぶものとする。リッド領域42の基部側の辺は、その前後の端縁を除く中央領域がリッド領域42の回動起点となる曲げ基線部44(ヒンジ部)とされる。この曲げ基線部44は、リッド領域44の自由端側(屈曲壁39a側)の端面と略平行に設けられている。
リッド領域42の前後の破断誘導部41はリッド領域42の基部側の辺の一部まで略L字状に回り込んで設けられている。なお、破断誘導部41のうちのリッド領域42の基部側の辺に回り込む領域は図4中41aで示す。したがって、曲げ基線部44の延在範囲は、リッド領域42の曲げ基線部44方向の延在幅よりも狭く、かつ同方向の中央領域に設けられている。
以下、リッド領域42上の上壁37をリッド主壁37aと区別して呼ぶものとすると、リッド主壁37aの裏面のうちの、前後方向の各端部から設定距離離間した位置には、窪み部62(肉抜き部)が設けられている。この窪み部62は平面視が長孔状を呈し、その長手方向が曲げ基線部44の延出方向と直交する方向(以下、「交差方向」と呼ぶ。)に向くように形成されている。また、窪み部62は、図7に示すように断面円弧状に形成され、前後幅方向の中央部の肉厚が最も薄くなるように形成されている。リッド領域42は、裏面側に形成された窪み部62によってその部分の剛性が部分的に弱められ、リッド領域42の前後の縁部が、各窪み部62を中心として容易に曲げ変形し得るように設定されている。
図8は、車外側下方からカバーインナ36を見たときの状態を示す図であり、図9は、図8のC−C断面に対応する断面図である。
カバーインナ36は、比較的硬質な樹脂材料から成り、図3,図4,図8に示すように、カバーアウタ35の上壁37と側壁38にそれぞれ溶着固定される上壁45と側壁46とを備えている。上壁45には車体前後方向に長い略長方形状の切欠き部47が設けられ、その切欠き部47内に、カバーアウタ35のリッド領域42に対応する略長方形状のリッド壁48が配置されている。リッド壁48はカバーアウタ35のリッド領域42の裏面に一体に溶着固定されている。また、側壁46の下縁には複数の隆起部49が設けられ、その各隆起部49に係止孔50が設けられている。各係止孔50には、図3に示すように、リテーナ20の抱持プレート24に延設された係止フック51が挿入係合されるようになっている。したがって、カバーインナ36とカバーアウター35の側壁46,38はリテーナ20に係止され、リテーナ20を介してドア本体3側に支持される支持部とされている。なお、図3に示すように、カバーアウタ35の側壁38の裏面にはカバーインナ36とは別に樹脂製の締結ブロック52が溶着固定され、抱持プレート24はこの締結ブロック52に対してビス止め固定されている。
リッド壁48は、切欠き部47の底部側で複数の帯状片53…を介して側壁46の上部に一体に連結されている。各帯状片53は下方側に膨出するように円弧状に湾曲し、カバーアウタ35に対して溶着されずに離間している。これらの帯状片53…は、リッド壁48が跳ね上げ回動するときのヒンジ部として機能する。帯状片53…の回動軸線方向の延在範囲は、リッド壁48の回動軸線方向の延在幅よりも狭く、かつ同方向の中央領域に設けられている。
また、リッド壁48の裏面のうちの、前後方向の各端部から設定距離離間した位置には、窪み部63(肉抜き部)が設けられている。この窪み部63は、カバーアウタ35側の窪み部62と同様に平面視が長孔状を呈し、その長手方向が交差方向に向くように形成されている。窪み部63は、図9に示すように断面円弧状に形成され、前後幅方向の中央部の肉厚が最も薄くなっている。このリッド壁48の場合にも、裏面側に形成された窪み部63によってその部分の剛性が部分的に弱められ、リッド壁48の前後の縁部が、各窪み部63を中心として容易に曲げ変形し得るようになっている。
ここで、この実施形態のバッグカバー21では、カバーアウタ35とカバーインナ36が一体に溶着された状態において、カバーアウタ35側のリッド領域42とカバーインナ36側のリッド壁48が袋体19の展開時に開口40を開くリッド部を構成し、カバーアウタ35側の曲げ基線部44とカバーインナ36側の帯状片53…がリッド部の回動支点となるヒンジ部を構成し、さらに、カバーアウタ35とカバーインナ36の側壁38,46がリテーナ20に結合される支持部を構成している。
また、カバーインナ36のうちのリッド壁48の自由端寄りの下面には、破断が容易な肉薄の連結部(図示省略)を介して固定壁56が連設されていいる。この固定壁56の下縁には複数の連結片57…が離間して設けられ、この各連結片57がリテーナ20のベースプレート23にリベット固定されている。この連結片57のリベット固定は、例えば、ベースプレート23を含む組付体にバッグカバー21を最終的に組み付けるときに、波形の板部材26とともにベースプレート23に固定するようにしても良い。
以上のように構成されたエアバッグモジュール9をドア本体3に取り付ける場合には、ドア本体3の上部に取付ブラケット10を予め取り付けておき、その状態で取付ブラケット10のエアバッグ係止爪13A,13B,13Cにエアバッグモジュール9の爪受部27A,27B,27Cを上方から嵌合することにより、エアバッグモジュール9をドア本体3に対して仮止めする。
この後、エアバッグモジュール9をドア本体3に対して正確に位置決めし、エアバッグモジュール9のリテーナ20(ベースプレート23)を取付ブラケット10に対してボルト結合する。
そして、ドア本体3の車室内側には、この後にエアバッグモジュール9のバッグカバー21と付き合わせるようにしてドアライニング2が取り付けられる。
前述のようにエアバッグモジュール9がドア本体3に取り付けられると、インフレータ18や袋体19はリテーナ20を介してドア本体3に固定され、袋体19の上方側はバッグカバー21のリッド部(リッド領域42及びリッド壁48)によって覆われることになる。
また、このときバッグカバー21の屈曲壁39はドアガラス4の車室内側面に微小隙間をもって対峙し、屈曲壁39の外側面には、ドア本体3側のウェザーストリップ16の外側リップ16aが密接する。したがって、バッグカバー21の上端部は、屈曲壁39部分で充分な高さ方向の幅をもってドア本体3の上部に対向するとともに、屈曲壁39にウェザーストリップ16が密接することによって両者の間の隙間が埋められる。また、このバッグカバー21では、上壁37(リッド主壁37a)のドア本体3側の端部に略L字状の屈曲壁39(39a)が連設されているため、上壁37の端部の剛性が充分に高く維持されている。
車両に大きな衝撃が入力されてエアバッグモジュール9が作動する場合には、インフレータ18から袋体19にガス圧が導入されると、袋体19が展開を開始し、袋体19がリテーナ20から上方に飛び出そうとする。このとき、袋体19がバッグカバー21のリッド部を裏面側から押圧すると、カバーインナ36のリッド壁48の端部が固定壁56から破断して分離するとともに、カバーアウタ35が破断誘導部41に沿って破断する。これにより、カバーインナ36のリッド壁48とカバーアウタ35のリッド領域42は一体となってヒンジ部(帯状片53…及び曲げ基線部44)を中心として車室内側に押し開かれるようになる。
このとき、リッド壁48とリッド領域42の前後方向の各縁部には窪み部63,62が交差方向に沿って形成されているため、リッド壁48とリッド領域42の前後の縁部は、図10に示すように、袋体19の押圧力を受けて窪み部63,62を中心として、それぞれ跳ね上げ方向と直交する方向に曲げ変位するようになる。
以上のように、このエアバッグモジュール9で採用するバッグカバー21は、袋体19の展開時にリッド部(リッド壁48及びリッド領域42)に作用する力の一部を、変形容易な窪み部63,62によって前後の縁部の曲げ変位に変換することができるため、リッド部に作用する跳ね上げ力を多方向に分散させ、跳ね上げ方向のみに力が集中するのを回避することができる。
特に、この実施形態においては、リッド部の前後の縁部にそれぞれ窪み部63,62が設けられているため、リッド部の跳ね上げ力を複数箇所での曲げ変位に変換して効率良く跳ね上げ力を分散させることができる。
また、このバッグカバー21の場合、カバーインナ36の帯状片53…とカバーアウタ35の曲げ基線部44の車体前後方向の延在範囲が、リッド部の延在幅よりも狭まるように中央領域に設定されているため、リッド部の跳ね上げ方向のヒンジ軸となる帯状片53や曲げ基線部44が、リッド部の前後の縁部の曲げを拘束しにくくなる。したがって、リッド部の跳ね上げ時には、リッド部の前後の縁部が曲げ変形し易くなり、跳ね上げ力を多方向に分散させるうえで有利となる。
さらに、この実施形態においては、カバーアウタ35とカバーインナ36の両方に同様の窪み部62,63が設けられているため、リッド部の前後の縁部の変形がより容易になり、リッド部の跳ね上げ力を分散させるうえで特に有効となる。
ただし、窪み部等の弱化部は必ずしもカバーアウター35とカバーインナ36の両方に同様に形成しなければならないものではなく、いずれか一方のみに形成するようにしても良い。特に、カバーインナ36のみに窪み部等の弱化部を設けるようにした場合には、意匠面となるカバーアウタ35の外観や質感に影響を与えにくくなる、商品性を高める上では有利となる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、リッド部の前後の縁部の曲げ変位を容易にするための弱化部としてカバーインナ36のリッド壁に窪み部63を設けたが、弱化部は窪み部63に限らず、図11に示すようなスリット163であっても良い。
9…エアバッグモジュール(エアバッグ装置)
18…インフレータ
19…袋体
20…リテーナ
21…バッグカバー
35…カバーアウタ(アウタ部材)
36…カバーインナ(インナ部材)
38,46…側壁(支持壁)
40…開口
42…リッド領域(リッド部)
44…曲げ基線部(ヒンジ部)
48…リッド壁(リッド部)
53…帯状片(ヒンジ部)
62,63…窪み部(肉抜き部,弱化部)
163…スリット(肉抜き部,弱化部)

Claims (5)

  1. 折り畳まれた袋体の車室内側を覆うとともに、前記袋体がインフレータからのガス圧導入によって展開するときに、袋体の展開のための開口が形成されるエアバッグ装置のバッグカバーであって、
    前記袋体の収納状態において前記開口を閉塞するリッド部と、車体側に固定されるリテーナに結合される支持部と、前記リッド部と支持部を連結するとともに前記リッド部の回動時に回動支点となるヒンジ部と、を備え、
    前記リッド部には、前記ヒンジ部を支点とする回動方向と交差する方向の変形を容易にする弱化部が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置のバッグカバー。
  2. 前記弱化部は複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。
  3. 前記ヒンジ部の回動軸線方向の延在範囲は、前記リッド部の同方向の延在幅よりも狭く、かつ前記リッド部の同方向の中央領域側に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。
  4. 前記リッド部は、意匠面を構成するアウタ部材と、このアウタ部材の裏面に接合されるインナ部材とから成り、
    前記インナ部材には、前記弱化部を構成する肉抜き部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。
  5. 前記アウタ部材には、前記インナ部材の肉抜き部に対応する肉抜き部が設けられ、前記インナ部材とアウタ部材の肉抜き部によって前記弱化部が構成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ装置のバッグカバー。
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