JP5222800B2 - エアバッグ装置のバッグカバー - Google Patents

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Description

この発明は、衝撃の入力時にガス圧によって袋体を展開させるエアバッグ装置のバッグカバーに関するものである。
車両用エアバッグ装置として、衝撃入力時にガス圧によって展開する袋体が長尺に折り畳まれ、その袋体が、袋体の車内側の外側域を覆うバッグカバーとともに車体側に取り付けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のエアバッグ装置は、車両のサイドドアの車室内側面に配置されるエアバッグ装置であり、折り畳まれた袋体は上方に開口するリテーナを介してドア本体に取り付けられ、バッグカバーはリテーナの開口の上方を覆うようしてリテーナとともにドア本体に取り付けられている。
バッグカバーには、肉薄の破断誘導部によって囲まれたリッド部が設けられ、袋体の展開時に破断誘導部が破断することによってリッド部がヒンジ部を回動支点として跳ね上がり、袋体の展開用の開口が形成されるようになっている。
特開2008−213621号公報
ところで、この種のエアバッグ装置においては、袋体が展開圧によってリッド部を押し開くときに、リッド部の長手方向の中央領域が最初に上方に膨出変形することが望まれる。すなわち、リッド部の長手方向の中央領域が最初に膨出変形する場合には、リッド部の前後の破断誘導部がほぼ同じタイミングで破断し、袋体の展開姿勢が安定し易くなる。
しかし、従来のエアバッグ装置で用いられるバッグカバーは、ヒンジ部の曲げ剛性が長手方向でほぼ均等に設定されているため、袋体の展開初期にリッド部の長手方向の中央領域を最初に膨出させるための袋体側の調整が難しい。
そこでこの発明は、煩雑な調整を要することなく、リッド部の長手方向の中央領域を袋体の展開初期に安定的に最初に膨出させることのできるエアバッグ装置のバッグカバーを提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、折り畳まれた袋体(例えば、後述の実施形態における袋体19)の車室内側を覆うとともに、前記袋体がインフレータ(例えば、後述の実施形態におけるインフレータ18)からのガス圧導入によって展開するときに、袋体の展開を許容するための開口(例えば、後述の実施形態における開口40)が形成されるエアバッグ装置のバッグカバー(例えば、後述の実施形態におけるバッグカバー21)であって、前記袋体の収納状態において前記開口を閉塞するリッド部(例えば、後述の実施形態におけるリッド領域42、リッド壁48)と、車体側に固定されるリテーナ(例えば、後述の実施形態におけるリテーナ20)に結合される支持部(例えば、後述の実施形態における側壁38,46)と、前記リッド部と支持部を連結するとともに、前記袋体の展開時に曲げ変形によって前記リッド部の回動を許容することでリッド部側に開口を形成するヒンジ部(例えば、後述の実施形態における曲げ基線部44、帯状片53)と、を備え、前記ヒンジ部は、長手方向の中央領域に両側の端部領域に比較して曲げ変形が容易な変形容易部が設けられ、前記ヒンジ部は、前記リッド部と支持部を連結する複数の帯状片(例えば、後述の実施形態における帯状片53)によって構成され、前記変形容易部は、ヒンジ部の長手方向の中央領域の帯状片の分布密度を両側の端部領域の帯状片の分布密度よりも低くして構成されていることを特徴とする。
これにより、袋体の展開時に、袋体からリッド部に押圧力が作用すると、ヒンジ部では長手方向中央の変形容易部が最初に変形を開始し、リッド部の中央領域の膨出変形を促すようになる。
また、ヒンジ部を構成する帯状片の総数が帯状片を均等に配置する場合に比較して減少するようになる。
請求項1に記載の発明によれば、ヒンジ部の長手方向の中央領域に設けられた変形容易部によってリッド部の中央領域の膨出変形を促すことができるため、煩雑な調整を要することなく、袋体の展開初期にリッド部の中央領域を安定的に最初に膨出させることができる。
さらに、請求項1に記載の発明によれば、ヒンジ部の長手方向の中央領域の帯状片の分布密度を両側の端部領域の帯状片の分布密度よりも低くしたことから、帯状片の総数を減少させてバッグカバー全体の軽量化を図ることができる。
第1の参考例のエアバッグ装置を採用した車両用ドアの車室内側から見た正面図である。 第1の参考例のエアバッグ装置の取付状態を示す車両用ドアの車室内側から見た正面図である。 第1の参考例を示す図1のA−A断面に対応する断面図である。 第1の参考例のエアバッグ装置の分解斜視図である。 第1の参考例のエアバッグ装置の背面図である。 第1の参考例のバッグカバーを車外側斜め下方から見た斜視図である。 第1の参考例のバッグカバーの図6のB−B断面に対応する断面図である。 第1の参考例のバッグカバーの図6のC−C断面に対応する断面図である。 第1の参考例のバッグカバーのリッド部の挙動を示す斜視図である。 この発明の実施形態のバッグカバーを車外側斜め下方から見た斜視図である。 第2の参考例のバッグカバーを車外側斜め下方から見た斜視図である。
以下、参考例とこの発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において、車両の上側と前側はそれぞれ矢印UPとFRで示すものとする。また、以下で説明する各参考例と実施形態においては、同一部分に同一符号を付し、重複する説明を省略するものとする。
最初に、図1〜図9に示す参考例について説明する。
図1は、車両の進行方向右側のフロントサイドドア1を車室内側から見た図であり、図2は、図1のフロントサイドドア1からドアライニング2等の一部の部材を取り去った図、図3は、図1のA−A断面に対応する断面図である。
フロントサイドドア1は、窓枠部を持たないいわゆるサッシュレスタイプのドアであり、ドア本体3にはドアガラス4が昇降自在に保持されている。ドア本体3は、ドア骨格部5と、ドア骨格部5の車外側に取り付けられるドアスキン6(図3参照)等によって構成されている。
図2に示すように、ドア本体3の前部上端側には図示しないドアミラーを取り付けるためのミラーベース8が一体に設けられ、ドア本体3の車室内側の上縁部には、モジュール化されたエアバッグ装置9(以下「エアバッグモジュール9」と呼ぶ。)を取り付けるための取付ブラケット10が設けられている。
取付ブラケット10は、図2に示すように、ドア本体3の上端部に沿うように車体前後方向に延出する平板状のベースプレート部11を備え、ベースプレート部11の上縁部には、エアバッグ締結片12Aと、3つのエアバッグ係止爪13A,13B,13Cが上方に向かって延設されている。エアバッグ締結片12Aはベースプレート部11の車体前部寄り位置に配設され、エアバッグ係止爪13A,13B,13Cはベースプレート部11の車体中央領域にほぼ等間隔に配設されている。また、ベースプレート部11の車体前部寄りの下縁部にはエアバッグ締結片12B,12Cが延設されている。
また、取付ブラケット10は、図3に示すように、ドア骨格部5の上部に接した状態でドア本体3に固定されており、エアバッグ係止爪13A,13B,13Cは、その状態においてドア骨格部5から離間して上方に突出している。また、ドア骨格部5の上縁に形成されたフランジ部15aには、ドアガラス4の車内側面に摺動自在に密接する車内側のウェザーストリップ16が取り付けられている。なお、図3中17は、ドアスキン6の上端部に取り付けられてドアガラス4の車外側面に摺動自在に密接する車外側のウェザーストリップである。
図4は、エアバッグモジュール9を分解した状態を示す斜視図であり、図5は、エアバッグモジュール9の背面図である。
これらの図にも示すように、エアバッグモジュール9は、図示しないセンサによって衝撃が検知されたときに高圧ガスを発生する筒状のインフレータ18と、インフレータ18で発生したガス圧を受けて展開する折り畳まれた袋体19(図2,図3参照)と、インフレータ18と袋体19を保持する金属製のリテーナ20と、折り畳まれた袋体19の車室内側の外側域を覆い、袋体19の展開時に一部が開口することによって袋体19の展開を許容するバッグカバー21と、を備えている。
インフレータ18には、外周面に複数のガス導出口(図示省略)が形成されたガイド筒22(図3参照)が直列に接続され、そのガイド筒22に袋体19が接続されている。袋体19は前後の縁部を折り返した状態で上下方向に畳まれ、ガイド筒22の長手方向に沿うように長尺物状に配置されている。
リテーナ20は、車体前後方向に長いほぼ平板状のベースプレート23と、ベースプレート23の車室内側に一体に結合されて、ガイド筒22と袋体19の車室内側の側方と底部側を抱持する断面略L字状の抱持プレート24とによって構成されている。インフレータ18とガイド筒22はベースプレート23の車内側面に結合され、抱持プレート24は、図4に示すように、ベースプレート23と結合する前にバッグカバー21の内側部に一体に結合される。ベースプレート23と抱持プレート24は、インフレータ18や袋体19をベースプレート23に結合した組付体(以下、「ベースプレート23を含む組付体」と呼ぶ。)にバッグカバー21を最終的に組み付けるときに、ボルト結合やリベット止め等によって相互に結合される。
インフレータ18は、ベースプレート23の前端部側に結合されている。具体的には、インフレータ18には、インフレータ18の外周面を抱持するブラケット30が取り付けられ、そのブラケット30に延設された下部アーム31がベースプレート23にボルト結合されている。また、ブラケット30には上方側に延出する上部アーム32が設けられ、その上部アーム32が取付ブラケット10のエアバッグ締結片12Aにボルト結合されるようになっている。なお、図中33aは、上部アーム32をエアバッグ締結片12Aにボルト締結するためのボルト孔であり、33b,33cは、ベースプレート23の前部側下縁を取付ブラケット10のエアバッグ締結片12B,12Cにボルト締結するためのボルト孔である。また、ベースプレート23の後端部はボルト孔33dを通して取付ブラケット10にボルト締結されている。
また、抱持プレート24の長手方向(車体前後方向)の各端部には、略L字状の基本断面部の内側領域を閉塞するように端部壁25(図4参照)が延設され、その端部壁25に連設された接合フランジ25aがベースプレート23に対して最終的にリベット固定されるようになっている。ベースプレート23に抱持プレート24が結合されて構成されるリテーナ20は袋体19の収容部の上方が略長方形状に開口し、上方側を除く面が袋体19の周域をほぼ取り囲んでいる。
また、ベースプレート23のドア本体3側の上縁部には、波形の板部材26が複数箇所で固定され、板部材26の固定部間に鞘状の爪受部27A,27B,27Cが形成されている。この爪受部27A,27B,27Cは下方側に開口し、エアバッグモジュール9を取付ブラケット10に対して上方から被せることによって対応するエアバッグ係止爪13A,13B,13Cに嵌合し得るようになっている。
図6は、バッグカバー21を車外側斜め下方から見た状態を示す図である。
同図にも示すように、バッグカバー21は、ドアライニング2(図1参照)とともにフロントサイドドア1の車室内側の外形を成すカバーアウタ35(アウタ部材)と、カバーアウタ35の内側面に溶着固定されてバッグカバー21上の各部の剛性調整や他部品との連結機能を担うカバーインナ36(インナ部材)と、を備えている。
カバーアウタ35は、図3に示すように、比較的硬質な樹脂材料から成る基材35Aの外側に軟質樹脂から成る表皮材35Bが一体に接合された2層構造とされている。また、カバーアウタ35は、リテーナ20の開口(袋体収容部)の上方側を覆う上壁37にリテーナ20の車室内側を覆う側壁38が滑らかに連続して形成されている。側壁38は、図1,図2に示すように、側面視で上辺が略水平な略五角形状を呈するように形成されている。なお、ベースプレート23を含む組付体にバッグカバー21が最終的に取り付けられた状態では、インフレータ18とベースプレート23の前端部分はカバーアウター35の前方に突出する。また、上壁37のドア本体3側の端部には下方に略L字状に屈曲する屈曲壁39が設けられている。この屈曲壁39は、エアバッグモジュール9がドア本体3に取り付けられた状態において、図3に示すように車室内側のウェザーストリップ16の近傍部まで延出し、その外側面にウェザーストリップ16の外側リップ16aが密接するようになっている。
カバーアウタ35の上壁37と屈曲壁39には、図4,図6に示すように、袋体19の展開を許容する開口40を形成するための破断誘導部41が設けられている。破断誘導部41は、例えば、カバーアウタ35の基材35Aの裏面に断面V字状の溝を形成することにより構成される。また、破断誘導部41は、折り畳まれた袋体19の前後位置に対応して設けられ、袋体19の展開時には、カバーアウタ35上の破断誘導部41によって囲まれた領域が袋体19に押圧されて蓋状に跳ね上がるようになっている。この袋体19の展開時に蓋状に跳ね上がるカバーアウタ35上の略長方形状の領域を以下ではリッド領域42と呼ぶものとする。リッド領域42の基部側の辺は、その前後の端縁を除く中央領域がリッド領域42の回動起点となる曲げ基線部44(ヒンジ部)とされる。この曲げ基線部44は、リッド領域42の自由端側の端面と略平行に設けられ、曲げ変形が容易になるように自由端側の端面に沿うように肉薄部が設けられている。なお、図中、リッド領域42の上壁37と屈曲壁39は、それぞれ符号37a,39aを付して他の部位と区別するものとする。
また、リッド領域42の前後の破断誘導部41はリッド領域42の基部側の辺の一部まで略L字状に回り込んで設けられている。破断誘導部41のうちのリッド領域42の基部側の辺に回り込む領域は図4中41aで示す
カバーインナ36は、カバーアウタ35よりも軟質な樹脂材料から成り、図3,図6に示すように、カバーアウタ35の上壁37と側壁38にそれぞれ溶着固定される上壁45と側壁46を備えている。上壁45には車体前後方向に長い略長方形状の切欠き部47(図6参照)が設けられ、その切欠き部47内に、カバーアウタ35のリッド領域42に対応する略長方形状のリッド壁48が配置されている。リッド壁48はカバーアウタ35のリッド領域42の裏面に一体に溶着固定されている。また、側壁46の下縁には複数の隆起部49が設けられ、その各隆起部49に係止孔50が設けられている。各係止孔50には、図3に示すように、リテーナ20の抱持プレート24に延設された係止フック51が挿入係合されるようになっている。したがって、バッグカバー21の側壁46,38はリテーナ20に係止され、リテーナ20を介してドア本体3側に支持される支持部とされている。なお、図3,図6に示すように、カバーアウタ35の側壁38の裏面にはカバーインナ36とは別に樹脂製の締結ブロック52が溶着固定され、抱持プレート24はこの締結ブロック52に対してビス止め固定されている。
リッド壁48は、切欠き部47の底部側で複数の帯状片53…を介して側壁46の上部に一体に連結されている。各帯状片53は下方側に膨出するように円弧状に湾曲し、カバーアウタ35に対して溶着されずに離間している。これらの帯状片53…は、リッド壁48が跳ね上げ回動するときのヒンジ部として機能する。
ここで、この参考例のバッグカバー21では、カバーアウタ35とカバーインナ36が一体に溶着された状態において、カバーアウタ35側のリッド領域42とカバーインナ36側のリッド壁48が袋体19の展開時に開口40を開くリッド部を構成し、カバーアウタ35側の曲げ基線部44とカバーインナ36側の帯状片53…がリッド部の回動支点となるヒンジ部を構成している。
また、図6に示すように、カバーインナ36の切欠き部47の前後方向の外側位置には、上壁45と側壁46とに跨るフランジ壁54,54がそれぞれ突設され、これらのフランジ壁54がリテーナ20の抱持プレート24の端部壁25,25に対してボルト55(図4参照)によって結合されるようになっている。
また、カバーインナ36のうちのリッド壁48の自由端寄りの下面には、破断が容易な肉薄の連結部(図示省略)を介して固定壁56が連設されていいる。この固定壁56の下縁には複数の連結片57…が離間して設けられ、この各連結片57がリテーナ20のベースプレート23にリベット固定されている。この連結片57のリベット固定は、例えば、ベースプレート23を含む組付体にバッグカバー21を最終的に組み付けるときに、波形の板部材26とともにベースプレート23に固定するようにしても良い。
図7,図8は、カバーインナ36の長手方向の端部領域と中央領域の断面をそれぞれ示すものである。
図6と、この図7,図8に示すようにカバーインナ36の帯状片53…は全てが同じ肉厚ではなく、長手方向の中央領域Dの帯状片53…(中央側7つの帯状片53…)の肉厚T1は、長手方向の前後の端部領域の帯状片53…(前後各2つの帯状片53,53)の肉厚T2に比較して薄く設定されている。したがって、カバーインナ36のヒンジ部の中央領域Dは両側の端部領域に比較して曲げ変形が容易になっている。この参考例の場合、中央領域Dの帯状片53…の薄肉部70(図8参照)が両側の端部領域に比較して曲げ変形が容易な変形容易部とされている。
以上のように構成されたエアバッグモジュール9をドア本体3に取り付ける場合には、ドア本体3の上部に取付ブラケット10を予め取り付けておき、その状態で取付ブラケット10のエアバッグ係止爪13A,13B,13Cにエアバッグモジュール9の爪受部27A,27B,27Cを上方から嵌合することにより、エアバッグモジュール9をドア本体3に対して仮止めする。
この後、エアバッグモジュール9をドア本体3に対して正確に位置決めし、エアバッグモジュール9のリテーナ20(ベースプレート23)を取付ブラケット10に対してボルト結合する。
そして、ドア本体3の車室内側には、この後にエアバッグモジュール9のバッグカバー21と付き合わせるようにしてドアライニング2が取り付けられる。
前述のようにエアバッグモジュール9がドア本体3に取り付けられると、インフレータ18や袋体19はリテーナ20を介してドア本体3に固定され、袋体19の上方側はバッグカバー21のリッド部(リッド領域42とリッド壁48)によって覆われることになる。
また、このとき、バッグカバー21の屈曲壁39は、ドアガラス4の車室内側面に微小隙間をもって対峙し、屈曲壁39の外側面には、ドア本体3側のウェザーストリップ16の外側リップ16aが密接する。
車両に大きな衝撃が入力されてエアバッグモジュール9が作動する場合には、インフレータ18から袋体19へのガス圧の導入によって袋体19が展開を開始し、袋体19がリテーナ20から上方に飛び出そうとする。このとき、袋体19がバッグカバー21のリッド部(リッド壁48及びリッド領域42)を裏面側から押圧すると、カバーインナ36のリッド壁48の端部が固定壁56から分離し、カバーアウタ35が破断誘導部41で破断して、カバーインナ36のリッド壁48とカバーアウタ35のリッド領域42が一体となって車室内側に押し開かれるようになる。これにより、バッグカバー21の上壁37に開口40が形成され、開口40から車室内の上方に袋体19が展開する。
ところで、カバーインナ36のリッド壁48が袋体19に押圧されてカバーアウタ35のリッド領域42とともに押し開かれるときには、リッド壁48は、ヒンジ部である複数の帯状片53…を回動支点として車室内側に回動するが、帯状片53…は全てが均一な厚みではなく、長手方向の中央領域Dの帯状片53…が端部領域の帯状片53…に比較して薄肉に形成されているため、リッド壁48が袋体19から押圧力を受けると、中央領域の帯状片53…が最初に大きな曲率半径をもって曲げ変形を開始する。このため、リッド壁48は、中央領域の帯状片53…の曲率半径の大きい曲げ変形を契機として、長手方向中央領域の膨出変形が促進される。
したがって、袋体19の展開初期には、図9に示すようにリッド領域42がリッド壁48とともに中央領域から上方に膨出変形し、その中央領域を上方に押し上げるかたちで、リッド領域42の前後の破断誘導部41と、リッド壁48の固定壁56との連結部に破断応力が作用することになる。この結果、リッド壁48とリッド領域42の破断は長手方向の中央部から前後の端部側に向かって進行し、袋体19は安定的に車室内側に展開するようになる。
以上のように、このエアバッグモジュール9で採用するバッグカバー21は、長手方向の中央領域Dの帯状片53…が端部領域の帯状片53…に比較して肉薄に形成されているため、袋体19の展開初期にリッド壁48とリッド領域42の中央領域を安定的に最初に膨出させることができるが、特に、中央領域Dの帯状片53…は肉厚が薄いだけで充分な幅が確保されているため、中央領域D内での曲げ剛性のバラツキを抑制することができる。したがって、リッド壁48とリッド領域42の中央領域での膨出変形を安定化させることができる。
なお、ここで説明した第1の参考例では複数の帯状片53…によってカバーインナ35のヒンジ部を構成したが、ヒンジ部を切欠き窓のない連続した連結壁によって構成し、その連結壁の中央領域の肉厚を端部領域に比較して薄くするようにしても良い。
図10は、この発明の実施形態のバッグカバー121を示すものである。
この実施形態のバッグカバー121は、カバーインナ35のヒンジ部が第1の参考例と同様に複数の帯状片53…によって構成されているが、長手方向の中央領域Dと端部領域の帯状片53で肉厚を同じにしたまま、中央領域Dの帯状片53の分布密度が端部領域の分布密度よりも低く設定、つまり、中央領域Dの隣接する帯状片53,53のピッチP1が端部領域の隣接する帯状片53,53のピッチP2よりも狭くなるように設定されている。したがって、このバッグカバー121の場合、帯状片53の分布密度の低い中央領域Dは分布密度の高い端部領域に比較して曲げ変形が容易になる。この実施形態の場合、中央領域Dの帯状片53の分布密度の低い部分が変形容易部を構成している。
この実施形態のバッグカバー121は、カバーインナ35のヒンジ部の長手方向の中央領域Dの変形が容易になるため、第1の参考例と同様に、袋体の展開初期にリッド部(リッド壁48とリッド領域42)の中央領域Dを安定的に最初に膨出変形させることができる。
また、この実施形態の場合、カバーインナ35の中央領域Dの帯状片53の分布密度が低く設定されていることから、帯状片53の総数を減少させてバッグカバー121全体の軽量化を図ることができる。
図11は、第2の参考例のバッグカバー221を示すものである。
この参考例のバッグカバー221は、カバーインナ35のヒンジ部が複数の帯状片53…によって構成され、長手方向の中央領域Dと端部領域の帯状片53で肉厚を同じにしたまま、中央領域Dの各帯状片53の幅W1(長手方向の幅)が端部領域の各帯状片53の幅W2よりも狭く設定されている。
このバッグカバー221では、帯状片53の幅の狭い中央領域Dの方が帯状片53の幅の広い端部領域よりも曲げ変形が容易になる。この参考例の場合、中央領域Dの幅の狭い帯状片53が変形容易部を構成している。
このバッグカバー221においては、カバーインナ35のヒンジ部の長手方向の中央領域の変形が容易になるため、袋体の展開初期にリッド部(リッド壁48とリッド領域42)の中央領域Dを安定的に最初に膨出変形させることができ、しかも、帯状片53の幅によってヒンジ部の部分的な変形の容易さを設定していることから、設計・製造の段階でヒンジ部の中央領域Dの曲げ変形のし易さを帯状片53の幅の変更のみによって容易に調整することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
9…エアバッグモジュール(エアバッグ装置)
18…インフレータ
19…袋体
20…リテーナ
121…バッグカバー
38,46…側壁(支持部)
40…開口
42…リッド領域(リッド部)
44…曲げ基線部(ヒンジ部)
48…リッド壁48(リッド部)
53…帯状片(ヒンジ部

Claims (1)

  1. 折り畳まれた袋体の車室内側を覆うとともに、前記袋体がインフレータからのガス圧導入によって展開するときに、袋体の展開を許容するための開口が形成されるエアバッグ装置のバッグカバーであって、
    前記袋体の収納状態において前記開口を閉塞するリッド部と、
    車体側に固定されるリテーナに結合される支持部と、
    前記リッド部と支持部を連結するとともに、前記袋体の展開時に曲げ変形によって前記リッド部の回動を許容することでリッド部側に開口を形成するヒンジ部と、を備え、
    前記ヒンジ部は、長手方向の中央領域に両側の端部領域に比較して曲げ変形が容易な変形容易部が設けられ
    前記ヒンジ部は、前記リッド部と支持部を連結する複数の帯状片によって構成され、
    前記変形容易部は、ヒンジ部の長手方向の中央領域の帯状片の分布密度を両側の端部領域の帯状片の分布密度よりも低くして構成されていることを特徴とするエアバッグ装置のバッグカバー。
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