JP2011001001A - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

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Fumiharu Ochiai
史治 落合
Daiei Tonooka
大英 殿岡
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Abstract

【課題】長手方向の組付誤差を吸収しつつバッグカバーを長尺なリテーナに係止固定することのできる車両用エアバッグ装置を提供する。
【解決手段】バッグカバー21には、リテーナ20の長手方向に沿う側壁46と、側壁46と略直交するフランジ壁54を設ける。側壁46はリテーナ20の側壁24aに係止フック等によって係止する。フランジ壁54には嵌合孔61を設け、リテーナ20の端部壁25にはウェルドナット60を設ける。嵌合孔61に段付きボルト55の中間軸部64を嵌入し、段付きボルト55の先端軸部65をウェルドナット60に螺合する。バッグカバー21とリテーナ20は、段付きボルト55と嵌合孔61によって長手方向の相対変位を許容され、長手方向と直交する方向の変位を規制される。
【選択図】図8

Description

この発明は、衝撃の入力時にガス圧によって袋体を展開させる車両用エアバッグ装置に関するものである。
車両用エアバッグ装置として、衝撃入力時にガス圧によって展開する袋体が長尺に折り畳まれ、その袋体がリテーナに保持された状態でサイドドアに取り付けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のエアバッグ装置は、折り畳まれた袋体が断面コ字状の長尺なリテーナに収容保持され、リテーナがサイドドア側のブラケットに締結固定されるとともに、リテーナの車室内側の外側域を覆うバッグカバーが、そのリテーナに係止フックやリベットによって固定されている。
特開2008−213621号公報
しかし、この従来のエアバッグ装置は、バッグカバーが長尺なリテーナに対して係止フックやリベットによって固定されているため、バッグカバーとリテーナの長手方向の組付誤差を吸収することが難しく、特に、リテーナの長手方向の端部側においては組付誤差の影響が大きく現れ易い。
そこでこの発明は、長手方向の組付誤差を吸収しつつバッグカバーを長尺なリテーナに係止固定することのできる車両用エアバッグ装置を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、衝撃入力時にガス圧が導入されて展開する袋体(例えば、後述の実施形態における袋体19)と、長尺物状に折り畳まれたこの袋体を収容保持するとともに車体側に取り付けられる長尺なリテーナ(例えば、後述の実施形態におけるリテーナ20)と、このリテーナに係止されてこのリテーナの車室内側を覆うとともに、前記袋体の展開時に一部が蓋状に開いて前記袋体の車室内への展開を許容するバッグカバー(例えば、後述の実施形態におけるバッグカバー21)と、を備えた車両用エアバッグ装置であって、前記バッグカバーは、前記リテーナの長手方向に沿う側壁(例えば、後述の実施形態における側壁24a)に係止される第1係止壁(例えば、後述の実施形態における側壁46)と、この第1係止壁と略直交する方向に延出して前記リテーナの長手方向の両側の端部壁(例えば、後述の実施形態における端部壁25)に係止される一対の第2係止壁(例えば、後述の実施形態におけるフランジ壁54)と、を備え、前記第2係止壁と前記リテーナの端部壁の間には、両者のリテーナ長手方向の相対変位を許容する変位許容係止手段(例えば、後述の実施形態における段付きボルト55,嵌合孔61)が設けられていることを特徴とする。
これにより、バッグカバーをリテーナに係止固定するときには、バッグカバーの第1係止壁をリテーナの長手方向に沿う側壁に係止するとともに、バッグカバーの両側の第2係止壁をリテーナの両側の端部壁に対して変位許容係止手段によって係止する。バッグカバーとリテーナの長手方向に組付け誤差がある場合でも、その組付誤差は変位許容係止手段によって許容されることになる。また、変位許容係止手段は、リテーナ長手方向以外の方向のバッグカバーとリテーナの相対変位を規制できるため、バッグカバーに作用する袋体の展開反力は変位許容係止手段を介してリテーナによって受け止められる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用エアバッグ装置において、前記変位許容係止手段は、前記第2係止壁と端部壁の一方に設けられた嵌合孔(例えば、後述の実施形態における嵌合孔61)と、前記第2係止壁と端部壁の他方に設けられ、リテーナ長手方向に沿って延出して前記嵌合孔に嵌合される柱状の支持部材(例えば、後述の実施形態における段付きボルト55)と、を備えて成ることを特徴とする。
変位許容係止手段は、支持部材が嵌合孔に嵌合された状態で摺動することにより、バッグカバーとリテーナのリテーナ長手方向の相対変位を許容する。また、バッグカバーに作用する袋体の展開反力は嵌合孔と支持部材の嵌合面を介してリテーナに支持されるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用エアバッグ装置において、前記支持部材の外周面には緩衝材(例えば、後述の実施形態における不織布67)が取り付けられ、前記支持部材はこの緩衝材を介して前記嵌合孔に嵌合されることを特徴とする。
これにより、支持部材と嵌合孔の間の隙間は緩衝材によって埋められるようになる。
請求項1に記載の発明によれば、バッグカバーの第1係止壁と略直交する第2係止壁が、第2係止壁とリテーナの端部壁のリテーナ長手方向の相対変位を許容する変位許容係止手段を介してリテーナの両側の端部側に係止されるため、長手方向の組付誤差を確実に吸収しつつバッグカバーを長尺なリテーナに係止固定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、嵌合孔と支持部材による単純な構造でありながら、バッグカバーとリテーナのリテーナ長手方向の相対変位の許容と、バッグカバーに作用する袋体の展開反力の確実な支持を実現することができる。
請求項3に記載の発明によれば、支持部材と嵌合孔の間に緩衝材が介在されるようになるため、嵌合孔と支持部材の間に作用する振動や衝撃を緩衝材によって緩和することができる。
この発明の一実施形態のエアバッグ装置を採用した車両用ドアの車室内側から見た正面図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置の取付状態を示す車両用ドアの車室内側から見た正面図である。 この発明の一実施形態を示す図1のA−A断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置の分解斜視図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置の背面図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置のバッグカバーを車外側斜め下方から見た斜視図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置のリテーナの一部を示す斜視図である。 この発明の一実施形態のエアバッグ装置の図4のB−B断面に対応する断面図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において、車両の上側と前側はそれぞれ矢印UPとFRで示すものとする。
図1は、車両の進行方向右側のフロントサイドドア1を車室内側から見た図であり、図2は、図1のフロントサイドドア1からドアライニング2等の一部の部材を取り去った図、図3は、図1のA−A断面に対応する断面図である。
フロントサイドドア1は、窓枠部を持たないいわゆるサッシュレスタイプのドアであり、ドア本体3にはドアガラス4が昇降自在に保持されている。ドア本体3は、ドア骨格部5と、ドア骨格部5の車外側に取り付けられるドアスキン6(図3参照)等によって構成されている。
図2に示すように、ドア本体3の前部上端側には図示しないドアミラーを取り付けるためのミラーベース8が一体に設けられ、ドア本体3の車室内側の上縁部には、モジュール化されたエアバッグ装置9(以下「エアバッグモジュール9」と呼ぶ。)を取り付けるための取付ブラケット10が設けられている。
取付ブラケット10は、図2に示すように、ドア本体3の上端部に沿うように車体前後方向に延出する平板状のベースプレート部11を備え、ベースプレート部11の上縁部には、エアバッグ締結片12Aと、3つのエアバッグ係止爪13A,13B,13C(係合部)が上方に向かって延設されている。エアバッグ締結片12Aはベースプレート部11の車体前部寄り位置に配設され、エアバッグ係止爪13A,13B,13Cはベースプレート部11の車体中央領域にほぼ等間隔に配設され、夫々が上方に向かってストレートに延出している。また、ベースプレート部11の車体前部寄りの下縁部にはエアバッグ締結片12B,12Cが延設されている。
また、取付ブラケット10は、図3に示すように、ドア骨格部5の上部に接した状態でドア本体3に固定されており、エアバッグ係止爪13A,13B,13Cは、その状態においてドア骨格部5から離間して上方に突出している。また、ドア骨格部5の上縁に形成されたフランジ部15aには、ドアガラス4の車内側面に摺動自在に密接する車内側のウェザーストリップ16が取り付けられている。なお、図3中17は、ドアスキン6の上端部に取り付けられてドアガラス4の車外側面に摺動自在に密接する車外側のウェザーストリップである。
図4は、エアバッグモジュール9を分解した状態を示す斜視図であり、図5は、エアバッグモジュール9の背面図である。
これらの図にも示すように、エアバッグモジュール9は、図示しないセンサによって衝撃が検知されたときに高圧ガスを発生する筒状のインフレータ18と、インフレータ18で発生したガス圧を受けて展開する折り畳まれた袋体19(図2,図3参照)と、インフレータ18と袋体19を保持する金属製のリテーナ20と、折り畳まれた袋体19の車室内側の外側域を覆い、袋体19の展開時に一部が開口することによって袋体19の展開を許容するバッグカバー21と、を備えている。
インフレータ18には、外周面に複数のガス導出口(図示省略)が形成されたガイド筒22(図3参照)が直列に接続され、そのガイド筒22に袋体19が接続されている。袋体19は前後の縁部を折り返した状態で上下方向に畳まれ、ガイド筒22の長手方向に沿うように長尺物状に配置されている。
リテーナ20は、車体前後方向に長いほぼ平板状のベースプレート23と、ベースプレート23の車室内側に一体に結合されて、ガイド筒22と袋体19の車室内側の側方と底部側を抱持する断面略L字状の抱持プレート24とによって構成されている。インフレータ18とガイド筒22はベースプレート23の車内側面に結合され、抱持プレート24は、図4に示すように、ベースプレート23と結合する前にバッグカバー21の内側部に一体に結合される。ベースプレート23と抱持プレート24は、インフレータ18や袋体19をベースプレート23に結合した組付体(以下、「ベースプレート23を含む組付体」と呼ぶ。)にバッグカバー21を最終的に組み付けるときに、ボルト結合やリベット止め等によって相互に結合される。
インフレータ18は、ベースプレート23の前端部側に結合されている。具体的には、インフレータ18には、インフレータ18の外周面を抱持するブラケット30が取り付けられ、そのブラケット30に延設された下部アーム31がベースプレート23にボルト結合されている。また、ブラケット30には上方側に延出する上部アーム32が設けられ、その上部アーム32が取付ブラケット10のエアバッグ締結片12Aにボルト結合されるようになっている。なお、図中33aは、上部アーム32をエアバッグ締結片12Aにボルト締結するためのボルト孔(締結部)であり、33b,33cは、ベースプレート23の前部側下縁を取付ブラケット10のエアバッグ締結片12B,12Cにボルト締結するためのボルト孔(締結部)である。また、ベースプレート23の後端部はボルト孔33d(締結部)を通して取付ブラケット10にボルト締結されている。
図7は、抱持プレート24の単体を車室内方向から見た図である。
抱持プレート24は、ベースプレート23と平行に車体前後方向に延出する側壁24aの前後の端部に、ベースプレート23側に略L字状に屈曲した端部壁25が延設され、各端部壁25には、ベースプレート23に対してリベット固定するため接合フランジ25aが設けられている。ベースプレート23に抱持プレート24が結合されて構成されるリテーナ20は袋体19の収容部の上方が略長方形状に開口し、上方側を除く面が袋体19の周域をほぼ取り囲んでいる。
また、抱持プレート24の各端部壁25の外側面にはウェルドナット60が設けられ、側壁24aの上端縁には、略L字状に下方に屈曲した複数の係止フック51…が延設されている。
また、図4に示すように、ベースプレート23のドア本体3側の上縁部には、波形の板部材26が複数箇所で固定され、板部材26の固定部間に鞘状の爪受部27A,27B,27Cが形成されている。この爪受部27A,27B,27Cは下方側に開口し、エアバッグモジュール9を取付ブラケット10に対して上方から被せることによって対応するエアバッグ係止爪13A,13B,13Cに嵌合し得るようになっている。
図6は、バッグカバー21を車外側斜め下方から見た状態を示す図である。
同図にも示すように、バッグカバー21は、ドアライニング2(図1参照)とともにフロントサイドドア1の車室内側の外形を成すカバーアウタ35と、カバーアウタ35の内側面に溶着固定されてバッグカバー21上の各部の剛性調整や他部品との連結機能を担うカバーインナ36と、を備えている。
カバーアウタ35は、図3に示すように、比較的硬質な樹脂材料から成る基材35Aの外側に軟質樹脂から成る表皮材35Bが一体に接合された2層構造とされている。また、カバーアウタ35は、リテーナ20の開口(袋体収容部)の上方側を覆う上壁37にリテーナ20の車室内側を覆う側壁38が滑らかに連続して形成されている。側壁38は、図1,図2に示すように、側面視で上辺が略水平な略五角形状を呈するように形成されている。なお、ベースプレート23を含む組付体にバッグカバー21が最終的に取り付けられた状態では、インフレータ18とベースプレート23の前端部分はカバーアウター35の前方に突出する。また、上壁37のドア本体3側の端部には下方に略L字状に屈曲する屈曲壁39が設けられている。この屈曲壁39は、エアバッグモジュール9がドア本体3に取り付けられた状態において、図3に示すように車室内側のウェザーストリップ16の近傍部まで延出し、その外側面にウェザーストリップ16の外側リップ16aが密接するようになっている。
カバーアウタ35の上壁37と屈曲壁39には、図4,図6に示すように、袋体19の展開を許容する開口40を形成するための破断誘導部41が設けられている。破断誘導部41は、例えば、カバーアウタ35の基材35Aの裏面に断面V字状の溝を形成することにより構成される。また、破断誘導部41は、折り畳まれた袋体19の前後位置に対応して設けられ、袋体19の展開時には、カバーアウタ35上の破断誘導部41によって囲まれた領域が袋体19に押圧されて蓋状に跳ね上がるようになっている。この袋体19の展開時に蓋状に跳ね上がるカバーアウタ35上の略長方形状の領域を以下ではリッド領域42と呼ぶものとする。リッド領域42の基部側の辺は、その前後の端縁を除く中央領域がリッド領域42の回動起点となる曲げ基線部44(ヒンジ部)とされる。この曲げ基線部44は、リッド領域42の自由端側の端面と略平行に設けられ、曲げ変形が容易になるように自由端側の端面に沿うように肉薄部が設けられている。なお、図中、リッド領域42の上壁37と屈曲壁39は、それぞれ符号37a,39aを付して他の部位と区別するものとする。
また、リッド領域42の前後の破断誘導部41はリッド領域42の基部側の辺の一部まで略L字状に回り込んで設けられている。破断誘導部41のうちのリッド領域42の基部側の辺に回り込む領域は図4中41aで示す
カバーインナ36は、カバーアウタ35よりも軟質な樹脂材料から成り、図3,図6に示すように、カバーアウタ35の上壁37と側壁38にそれぞれ溶着固定される上壁45と側壁46を備えている。上壁45には車体前後方向に長い略長方形状の切欠き部47(図6参照)が設けられ、その切欠き部47内に、カバーアウタ35のリッド領域42に対応する略長方形状のリッド壁48が配置されている。リッド壁48はカバーアウタ35のリッド領域42の裏面に一体に溶着固定されている。
また、側壁46の下縁には複数の隆起部49が設けられ、その各隆起部49に係止孔50が設けられている。各係止孔50には、図3に示すように、リテーナ20の抱持プレート24に延設された係止フック51が挿入係合されるようになっている。この実施形態の場合、側壁46がリテーナ20の側壁24aに係止される第1係止壁を構成している。なお、図3,図6に示すように、カバーアウタ35の側壁38の裏面にはカバーインナ36とは別に樹脂製の締結ブロック52が溶着固定され、抱持プレート24の側壁24aはこの締結ブロック52に対してリベット固定されている。
リッド壁48は、切欠き部47の底部側で複数の帯状片53…を介して側壁46の上部に一体に連結されている。各帯状片53は下方側に膨出するように円弧状に湾曲し、カバーアウタ35に対して溶着されずに離間している。これらの帯状片53…は、リッド壁48が跳ね上げ回動するときのヒンジ部として機能する。
ここで、この実施形態のバッグカバー21では、カバーアウタ35とカバーインナ36が一体に溶着された状態において、カバーアウタ35側のリッド領域42とカバーインナ36側のリッド壁48が袋体19の展開時に開口40を開くリッド部を構成し、カバーアウタ35側の曲げ基線部44とカバーインナ36側の帯状片53…がリッド部の回動支点となるヒンジ部を構成している。
また、図6に示すように、カバーインナ36の切欠き部47の前後方向の外側位置には、上壁45と側壁46とに跨るようにフランジ壁54,54がそれぞれ設けられている。この各フランジ壁54は側壁46に対して略直交する方向に延出している。この実施形態では、フランジ壁54が第2係止壁を構成している。
図8は、バッグカバー21と抱持プレート24の端部の結合部を示す断面図である。
同図にも示すように、カバーインナ36のフランジ壁54には円形の嵌合孔61が形成され、この嵌合孔61に、柱状の支持部材である段付きボルト55が嵌合されるようになっている。
段付きボルト55は、六角形状の頭部63と、嵌合孔61に嵌入される大径の中間軸部64と、中間軸部64よりも小径の先端軸部65を備え、頭部63と中間軸部64の間には中間軸部64よりも大径の抜け止めフランジ66が設けられ、先端軸部65には雄ねじが形成されている。中間軸部64の外周面には緩衝材である不織布67が巻き付け固定され、中間軸部64は不織布67を介して嵌合孔61に嵌入されるようになっている。また、段付きボルト55は、嵌合孔61に対して各フランジ壁54の外側から取り付けられ、中間軸部64が嵌合孔61に嵌合された状態で先端軸部65が抱持プレート24(リテーナ20)側の端部壁25のウェルドナッド60に螺合されている。したがって、カバーインナ36の各フランジ壁54は抱持プレート24の両側の端部壁25に段付きボルト55を介して係止されるが、段付きボルト55の中間軸部64は嵌合孔61に嵌合された状態で軸方向(リテーナ長手方向)に変位可能であるため、フランジ壁54と端部壁25とはリテーナ長手方向の相対変位が許容されている。この実施形態においては、嵌合孔61と段付きボルト55が変位許容係止手段を構成している。
バッグカバー21に抱持プレート24を取り付ける場合には、抱持プレート24の側壁24aをカバーインナ36の側壁46の内面にあてがい、抱持プレート24の側壁24aの複数の係止フック51をカバーインナ36の対応する係止孔50に係合するとともに、抱持プレート24の側壁24aの下縁を締結ブロック52(図6参照)にリベット固定する。この後、カバーインナ36側の各フランジ壁54の嵌合孔61に嵌合した段付きボルト55を工具で締め込み、段付きボルト55の先端部を抱持プレート24側の端部壁25のウェルドナット60に螺合する。こうして、段付きボルト55が締め込まれると、段付きボルト55と嵌合孔61の軸方向変位が許容された状態において、バッグカバー21が段付きボルト55を介して抱持プレート24に係止される(軸直角方向の変位を規制される)ことになる。
また、図3〜図6に示すように、カバーインナ36のうちのリッド壁48の自由端寄りの下面には、破断が容易な肉薄の連結部(図示省略)を介して固定壁56が連設されている。この固定壁56の下縁には複数の連結片57…が離間して設けられ、この各連結片57がリテーナ20のベースプレート23にリベット固定されている。この連結片57のリベット固定は、例えば、ベースプレート23を含む組付体にバッグカバー21を最終的に組み付けるときに、波形の板部材26とともにベースプレート23に固定するようにしても良い。
以上のように構成されたエアバッグモジュール9をドア本体3に取り付ける場合には、ドア本体3の上部に取付ブラケット10を予め取り付けておき、その状態で取付ブラケット10のエアバッグ係止爪13A,13B,13Cにエアバッグモジュール9の爪受部27A,27B,27Cを上方から嵌合することにより、エアバッグモジュール9をドア本体3に対して仮止めする。
この後、エアバッグモジュール9をドア本体3に対して正確に位置決めし、エアバッグモジュール9のリテーナ20(ベースプレート23)を取付ブラケット10に対してボルト結合する。
そして、ドア本体3の車室内側には、この後にエアバッグモジュール9のバッグカバー21と付き合わせるようにしてドアライニング2が取り付けられる。
前述のようにエアバッグモジュール9がドア本体3に取り付けられると、インフレータ18や袋体19はリテーナ20を介してドア本体3に固定され、袋体19の上方側はバッグカバー21のリッド部(リッド領域42とリッド壁48)によって覆われることになる。
また、このとき、バッグカバー21の屈曲壁39は、ドアガラス4の車室内側面に微小隙間をもって対峙し、屈曲壁39の外側面には、ドア本体3側のウェザーストリップ16の外側リップ16aが密接する。
車両に大きな衝撃が入力されてエアバッグモジュール9が作動する場合には、インフレータ18から袋体19へのガス圧の導入によって袋体19が展開を開始し、袋体19がリテーナ20から上方に飛び出そうとする。このとき、袋体19がバッグカバー21のリッド部(リッド壁48及びリッド領域42)を裏面側から押圧すると、カバーインナ36のリッド壁48の端部が固定壁56から破断して分離し、カバーアウタ35が破断誘導部41で破断してカバーインナ36のリッド壁48とカバーアウタ35のリッド領域42が一体となって車室内側に押し開かれるようになる。これにより、バッグカバー21の上壁37に開口40が形成され、開口40から車室内の上方に袋体19が展開する。
以上のように、このエアバッグユニット9は、カバーインナ36の長手方向の中央領域が係止フック等によって抱持プレート24(リテーナ20)の側壁24aに係止される一方で、カバーインナ36の長手方向の端部に延設されたフランジ壁54が段付きボルト55と嵌合孔61による係合部を介して抱持プレート24(リテーナ20)の端部壁25に係止されているため、段付きボルト55と嵌合孔61の間の長手方向の相対変位によって、バッグカバー21とリテーナ20の長手方向の組付け誤差を確実に吸収することができる。また、バッグカバー21の長手方向と直交する方向の変位は、段付きボルト55と嵌合孔61による係合部で確実に規制されるため、バッグカバー21に作用する袋体19の展開反力は抱持プレート24の端部壁25で確実に受け止めることができる。
また、このエアバッグユニット9では、段付きボルト55の中間軸部64の外周面に不織布67が巻き付けられ、中間軸部64と嵌合孔61の間の隙間が不織布67によって埋められているため、嵌合孔61と中間軸部64の間に作用する車両走行時の振動や袋体の展開時の衝撃等を不織布67によって確実に緩和することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
9…エアバッグモジュール(エアバッグ装置)
19…袋体
20…リテーナ
21…バッグカバー
24a…側壁
25…端部壁
46…側壁(第1係止壁)
54…フランジ壁(第2係止壁)
55…段付きボルト(支持部材,変位許容係止手段)
61…嵌合孔(変位許容係止手段)
67…不織布(緩衝材)

Claims (3)

  1. 衝撃入力時にガス圧が導入されて展開する袋体と、
    折り畳まれたこの袋体を収容保持するとともに車体側に取り付けられる長尺なリテーナと、
    このリテーナに係止されてこのリテーナの車室内側を覆うとともに、前記袋体の展開時に一部が蓋状に開いて前記袋体の車室内への展開を許容するバッグカバーと、
    を備えた車両用エアバッグ装置であって、
    前記バッグカバーは、
    前記リテーナの長手方向に沿う側壁に係止される第1係止壁と、
    この第1係止壁と略直交する方向に延出して前記リテーナの長手方向の両側の端部壁に係止される一対の第2係止壁と、を備え、
    前記第2係止壁と前記リテーナの端部壁の間には、両者のリテーナ長手方向の相対変位を許容する変位許容係止手段が設けられていることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  2. 前記変位許容係止手段は、前記第2係止壁と端部壁の一方に設けられた嵌合孔と、前記第2係止壁と端部壁の他方に設けられ、リテーナ長手方向に沿って延出して前記嵌合孔に嵌合される柱状の支持部材と、を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
  3. 前記支持部材の外周面には緩衝材が取り付けられ、前記支持部材はこの緩衝材を介して前記嵌合孔に嵌合されることを特徴とする請求項2に記載の車両用エアバッグ装置。
JP2009146605A 2009-06-19 2009-06-19 車両用エアバッグ装置 Pending JP2011001001A (ja)

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WO2022009960A1 (ja) 2020-07-08 2022-01-13 株式会社ダイセル 樹脂成形体及びその製造方法

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