JP2010530427A - 多環式グアニン誘導体およびその使用方法 - Google Patents

多環式グアニン誘導体およびその使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010530427A
JP2010530427A JP2010513236A JP2010513236A JP2010530427A JP 2010530427 A JP2010530427 A JP 2010530427A JP 2010513236 A JP2010513236 A JP 2010513236A JP 2010513236 A JP2010513236 A JP 2010513236A JP 2010530427 A JP2010530427 A JP 2010530427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkylene
aryl
alkyl
compound
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010513236A
Other languages
English (en)
Inventor
ディーン タルシアン,
ウィリアム ビー. ゲイス,
グレゴリー エス. マーティン,
バン−ダク レ,
ジェイムス シー. ジュニア ハーバー,
ジュリアス ジェイ. マタシ,
マイケル エフ. チャーニッキ,
ステファニー ニコル クック,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck Sharp and Dohme Corp
Original Assignee
Schering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Schering Corp filed Critical Schering Corp
Publication of JP2010530427A publication Critical patent/JP2010530427A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/12Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains three hetero rings
    • C07D487/14Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • A61P11/06Antiasthmatics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/02Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/04Centrally acting analgesics, e.g. opioids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

本発明は、多環式グアニン誘導体、該多環式グアニン誘導体を含む組成物および疼痛または炎症性疾患を処置するために該多環式グアニン誘導体を使用する方法に関する。本発明はさらに、有効量の1つ以上の式(II)の多環式グアニン誘導体または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ、ならびに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。これらの組成物は、患者における状態を処置または予防するために役立ち得る。

Description

(発明の分野)
本発明は、多環式グアニン誘導体、多環式グアニン誘導体を含む組成物および疼痛または炎症性疾患を処置するまたは予防するために多環式グアニン誘導体を使用する方法に関する。
(発明の背景)
P2Xは、細胞におけるKの流出ならびにCa++およびNaの流入を仲介することにより、損傷および炎症の部位において一般に見られる上昇したATPレベルに反応するリガンド依存性イオンチャネルである。P2Xは、白血球によって、特にT細胞、B細胞、好中球および単球/マクロファージによって、ならびに軟骨細胞、滑膜細胞、ミクログリアおよびアストロサイトによって発現される。P2X活性化の主要な下流エフェクター機能は、カスパーゼ−1(ICE)活性化を伴う炎症促進性サイトカインIL−1βおよびIL−18の成熟型のプロセシングおよび放出である。これは、NALP3/クリオピリン依存性インフラマソームの作用を介して生じる。P2Xの活性化はまた、MMP、PGEおよびTNF−αを含む他の炎症メディエーターのレベルを増大させることが示されているが、これらの効果についての機序はあまり研究されていない。NF−κBのようなシグナル伝達カスケードにおけるP2Xの役割を裏付けるデータがあり、これらの経路は、非インフラマソームベースのメディエーター産生との関連をもたらすかもしれない。P2X阻害剤の現在の知識は、P2Xの拮抗作用がin vivoで炎症性サイトカインおよび炎症を減少させ、炎症性痛覚過敏および神経障害性疼痛の両方を減少させることを示している。
関節リウマチは、P2Xの活性に関連した別の疾患である。関節リウマチは、著しい滑膜炎症および細胞外マトリックスならびに骨および軟骨を含む関節構造の破壊を特徴とする。TNF−α、IL−1β、IL−18およびIL−6を含むサイトカイン経路は、このプロセスにおいて重要な役割を果たすと考えられている。これは、TNF−αおよびIL−6について臨床的に確認されている。炎症を起こした滑膜は、様々な細胞を含有し、P2Xを発現させこれらのサイトカインの産生に寄与することが知られているマクロファージ、T細胞、B細胞、滑膜細胞、線維芽細胞および軟骨細胞が含まれる。従って、P2Xアンタゴニストは、関節リウマチにおいて観察される炎症カスケードを阻害する可能性があるので、潜在的に有用である。
免疫細胞におけるP2Xの発現およびサイトカイン産生におけるその役割も、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息および炎症性腸疾患(IBD)の処置におけるP2Xアンタゴニストの潜在的な有用性を示唆している。マクロファージ、T細胞および好中球を含むP2X発現細胞は、IL−18およびプロテアーゼのような自分のメディエーターを介して、COPD患者における肺組織破壊および肺機能低下につながるイベントのカスケードにおいて重要な役割を果たす。同様に、マクロファージおよびT細胞ならびにそれらのメディエーターは、喘息およびIBDの病態生理学(path physiology)において重要な役割を果たす。
炎症性疾患および疼痛の処置に有用な新規化合物が当該分野において依然求められている。本発明は、その要求に対処する。
(発明の概要)
1つの態様において、本発明は、以下の式を有する化合物:

ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグを提供し、
式中:
は、−C−Cアルキルまたは−アルキレン−O−C−Cアルキルであり;
は、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、そのいずれかがRで任意に置換されてもよく;
は、アルキル、−アルキレン−アリール、シクロアルキル、−アルキレン−シクロアルキルまたは−アルキレン−ヘテロシクロアルキルであり、アリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基がRで任意に置換されることができ;
の各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜7員のシクロアルキル基を形成し、このシクロアルキル基は、ベンゼン環に任意に縮合されることができ;
は、1〜3個の基を表し、各々の基は、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(O)OR、−C(O)R、−C(O)N(R、−S(O)NHR、−OH、−O−アルキル、ハロアルキル、−O−ハロアルキルおよび−NHC(O)N(Rから独立して選ばれ、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基は、最大3個の基で任意に置換されてもよく、各々の基は、−C−Cアルキル、ハロ、−C(O)ORおよび−C(O)N(Rから独立して選ばれ;
の各出現は、独立してH、−C−Cアルキル、アリールまたはヘテロシクロアルキルであり、アリールまたはヘテロシクロアルキル基は、最大3個の基で任意に置換されることができ、各々の基は、アルキル、−O−アルキル、ハロ、−CN、ハロアルキル、−アルキレン−C(O)N(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−アルキルまたは−N(Rから独立して選ばれ;
は、1〜3個の基を表し、各々の基は、−C−Cアルキル、ハロ、アリール、−N(R)2、−C(O)OR、−C(O)N(Rおよびハロアルキルから独立して選ばれ;
の各出現は、独立してH、−C−Cアルキルまたはアリールである。
別の態様において、本発明は、以下の式を有する化合物:

ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグを提供し:
式中:
Xは、−アルキレン−、−アルケニレン−、−アルキニレン−、−シクロアルキレン−、−アリーレン−、−NH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−ヘテロシクロアルキレン−または−ヘテロアリーレン−であり、もしくはXは存在せず;
Yは、−アルキレン−、−アルケニレン−、−アルキニレン−、−シクロアルキレン−、−アリーレン−、−NH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−ヘテロシクロアルキレン−または−ヘテロアリーレン−であり、もしくはYは存在せず;
は、H、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたはアルキレン−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−アルキレン−N(Rであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基または3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−アルキレン−N(Rであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基、または−S−、−N−、−O−、−S(O)−およびS(O)−から独立して選ばれる1または2個の環ヘテロ原子を有する3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、あるいは任意のR基と任意のR基とが、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基、または−S−、−N−、−O−、−S(O)−およびS(O)−から独立して選ばれる1または2個の環ヘテロ原子を有する3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基は、Rで任意に置換されてもよく;
は、1〜3個の基を表し、各々の基は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(O)OR、−C(O)N(R、−NHC(O)R、−OC(O)R、−OH、アルキル、−O−アルキル、アリール、−O−アリール、−NO、−NHSOR、−NHSOR、−(アルキレン)−N(R、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、−O−ハロアルキル、−C(O)R、−NHC(O)N(Rおよび−NC(O)ORから独立して選ばれ;
の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキルまたは−(アルキレン)−ヘテロアリールであり、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;さらに
Zは、0または1である。
式(I)および(II)の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグ(本明細書中で「多環式グアニン誘導体」と呼ばれる)は、患者における炎症性疾患または疼痛(それぞれ「状態」とする)を処置または予防するために役立ち得る。
本発明はまた、有効量の1つ以上の式(I)の多環式グアニン誘導体または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ、ならびに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物も提供する。これらの組成物は、患者における状態を処置または予防するために役立ち得る。
本発明はさらに、有効量の1つ以上の式(II)の多環式グアニン誘導体または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ、ならびに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。これらの組成物は、患者における状態を処置または予防するために役立ち得る。
本発明はまた、有効量の式(I)の1つ以上の多環式グアニン誘導体を患者に投与するステップを含む、患者における状態を処置または予防するための方法も提供する。
本発明はまた、有効量の式(II)の1つ以上の多環式グアニン誘導体を患者に投与するステップを含む、患者における状態を処置または予防するための方法も提供する。
本発明の詳細は、以下の詳細な説明において述べられる。
本明細書中で説明される方法および材料に類似した任意の方法および材料が本発明の実施または試験において用いられ得るが、例示的な方法および材料をこれから説明する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、本記載および特許請求の範囲から明らかになるであろう。本明細書中におけるすべての特許および刊行物は、参照により本明細書中に組み込まれる。
1つの実施形態において、本発明は、式(I)の多環式グアニン誘導体、1つ以上の多環式グアニン誘導体を含む医薬組成物、および患者における状態を処置または予防するために多環式グアニン誘導体を用いる方法を提供する。
定義および略語
上記で用いられたように、本開示全体を通して、以下の用語は、特に示されない限り、以下の意味を有すると理解されるものとする:
本明細書中で用いられる用語「多環式グアニン誘導体」は、式(I)の化合物および式(II)の化合物を総称して指す。1つの実施形態において、多環式グアニン誘導体は、式(I)の化合物である。別の実施形態において、多環式グアニン誘導体は、式(II)の化合物である。別の実施形態において、多環式グアニン誘導体は、例示化合物1〜160のいずれか1つである。
「患者」は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物である。1つの実施形態において、患者はヒトである。別の実施形態において、患者は、非ヒト哺乳動物であり、サル、イヌ、ヒヒ、アカゲザル、マウス、ラット、ウマ、ネコまたはウサギが含まれるが、これらに限定されない。別の実施形態において、患者は、コンパニオンアニマルであり、イヌ、ネコ、ウサギ、ウマまたはフェレットが含まれるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、患者は、イヌである。別の実施形態において、患者は、ネコである。
本明細書中で用いられる用語「有効量」は、ある状態を患っている患者に投与された場合に、所望の治療的、改善的、阻害的または予防的効果をもたらすのに有効な、多環式グアニン誘導体および/または付加的な治療薬、あるいはそれらの組成物の量を指す。本発明の組み合わせ療法において、有効量は、各個別の薬剤または組み合わせを全体として指すことができ、投与されるすべての薬剤の量は総合して有効であるが、組み合わせの構成薬剤は、個別に有効量で存在していないことがある。
本明細書中で用いられる用語「アルキル」は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、さらに約1〜約20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を指す。1つの実施形態において、アルキル基は、約1〜約12個の炭素原子を含む。別の実施形態において、アルキル基は、約1〜約6個の炭素原子を含む。非限定的なアルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシルおよびネオヘキシルが含まれる。アルキル基は、置換されていなくてもよく、または同じでも異なっていてもよい1つ以上の置換基で置換されていてもよく、各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロアルキル、−CN、−OH、−O−アルキル、−O−アリール、−アルキレン−O−アルキル、−S−アルキル、−NH(シクロアルキル)、−O−C(O)−アルキル、−O−C(O)−アリール、−O−C(O)−シクロアルキル、−C(O)OH、−C(O)O−アルキル、−C(O)N(R50または−N(R50からなる群から独立して選ばれ、R50の各出現は、独立してH、アルキルまたはアリールである。1つの実施形態において、アルキル基は、置換されていない。別の実施形態において、アルキル基は直鎖状である。別の実施形態において、アルキル基は分岐状である。
本明細書中で用いられる用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含みかつ直鎖状であっても分岐状であってもよく、さらに約2〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を指す。1つの実施形態において、アルケニル基は、約2〜約12個の炭素原子を含む。別の実施形態において、アルケニル基は、約2〜約6個の炭素原子を含む。アルケニル基の非限定的な例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルが含まれる。アルケニル基は、置換されていなくてもよく、または同じでも異なっていてもよい1つ以上の置換基で置換されていてもよく、各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロアルキル、−CN、−OH、−O−アルキル、−O−アリール、−アルキレン−O−アルキル、−S−アルキル、−NH(シクロアルキル)、−O−C(O)−アルキル、−O−C(O)−アリール、−O−C(O)−シクロアルキル、−C(O)OH、−C(O)O−アルキル、−C(O)N(R50および−N(R50からなる群から独立して選ばれ、R50の各出現は、独立してH、アルキルまたはアリールである。1つの実施形態において、アルケニル基は、置換されていない。
本明細書中で用いられる用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含みかつ直鎖状であっても分岐状であってもよく、さらに約2〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を指す。1つの実施形態において、アルキニル基は、約2〜約12個の炭素原子を含む。別の実施形態において、アルキニル基は、約2〜約6個の炭素原子を含む。アルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、プロピニル、2−ブチニルおよび3−メチルブチニルが含まれる。アルキニル基は、置換されていなくてもよく、または同じでも異なっていてもよい1つ以上の置換基で置換されていてもよく、各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロアルキル、−CN、−OH、−O−アルキル、−O−アリール、−アルキレン−O−アルキル、−S−アルキル、−NH(シクロアルキル)、−O−C(O)−アルキル、−O−C(O)−アリール、−O−C(O)−シクロアルキル、−C(O)OH、−C(O)O−アルキル、−C(O)N(R50および−N(R50からなる群から独立して選ばれ、R50の各出現は、独立してH、アルキルまたはアリールである。1つの実施形態において、アルキニル基は、置換されていない。
本明細書中で用いられる用語「アルキレン」は、上記で定義されるようなアルキル基であって、アルキル基の水素原子の1つが結合で置換されているものを指す。アルキレン基の非限定的な例としては、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CH(CH)CHCH−および−CHCH(CH)CH−が含まれる。アルキレン基は、置換されていなくてもよく、または同じでも異なっていてもよい1つ以上の置換基で置換されていてもよく、各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロアルキル、−CN、−OH、−O−アルキル、−O−アリール、−アルキレン−O−アルキル、−S−アルキル、−NH(シクロアルキル)、−O−C(O)−アルキル、−O−C(O)−アリール、−O−C(O)−シクロアルキル、−C(O)OH、−C(O)O−アルキル、−C(O)N(R50および−N(R50からなる群から独立して選ばれ、R50の各出現は、独立してH、アルキルまたはアリールである。1つの実施形態において、アルキレン基は、置換されていない。別の実施形態において、アルキレン基は、1〜約6個の炭素原子を有する。別の実施形態において、アルキレン基は、分岐状である。さらに別の実施形態において、アルキレン基は、直鎖状である。
本明細書中で用いられる用語「アルケニレン」は、上記で定義されるようなアルケニル基であって、アルケニル基の水素原子の1つが結合で置換されているものを指す。アルケニレン基の非限定的な例としては、−CH=CH−、−CHCH=CH−、−CHCH=CHCH−、−CH=CHCHCH−、−CHCHCH=CH−、−CH(CH)CH=CH−および−CH=C(CH)CH−が含まれる。1つの実施形態において、アルケニレン基は、2〜約6個の炭素原子を有する。
本明細書中で用いられる用語「アルキニレン」は、上記で定義されるようなアルキニル基であって、アルキニル基の水素原子の1つが結合で置換されているものを指す。アルキニレン基の非限定的な例としては、−C≡C−、−CHC≡C−、−CHC≡CCH−、−C≡CCHCH−、−CHCHC≡C−、−CH(CH)C≡C−および−C≡CCH−が含まれる。1つの実施形態において、アルキニレン基は、2〜約6個の炭素原子を有する。
アリールは、約6〜約14個の炭素原子を含む芳香族単環式または芳香族多環式環構造を意味する。1つの実施形態において、アリール基は、約6〜約10個の炭素原子を含む。アリール基は、本明細書中において以下で定義されるような同じであっても異なっていてもよい1つ以上の「環構造置換基(ring sysytem substituent)」で任意に置換され得る。アリール基の非限定的な例としては、フェニルおよびナフチルが含まれる。1つの実施形態において、アリール基は、置換されていない。別の実施形態において、アリール基はフェニルである。別の実施形態において、アリール基は、ナフチルである。別の実施形態において、アリール基は、1個のF原子で置換されたフェニル基である。さらに別の実施形態において、アリール基は、2個のF原子で置換されたフェニル基である。
本明細書中で用いられる用語「アリーレン」は、上記で定義されるようなアリール基であって、アリール基の水素原子の1つが結合で置換されているものを指す。アリーレン基の非限定的な例としては、以下のものが含まれる:
本明細書中で用いられる用語「シクロアルキル」は、約3〜約10個の環炭素原子を含む非芳香族単環式構造または非芳香族多環式環構造を指す。1つの実施形態において、シクロアルキルは、約5〜約10個の環炭素原子を含む。別の実施形態において、シクロアルキルは、約5〜約7個の環原子を含む。単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが含まれる。多環式シクロアルキルの非限定的な例としては、1−デカリニル、ノルボルニルおよびアダマンチルが含まれる。シクロアルキル基は、本明細書中において以下で定義されるような同じであっても異なっていてもよい1つ以上の「環構造置換基」で任意に置換され得る。1つの実施形態において、シクロアルキル基は、置換されていない。
本明細書中で用いられる用語「シクロアルキレン」は、上記で定義されるようなシクロアルキル基であって、シクロアルキル基の水素原子の1つが結合で置換されているものを指す。シクロアルキレン基の非限定的な例としては、以下のものが含まれる:
本明細書中で用いられる用語「ヘテロアリール」は、約5〜約14個の環原子を含む芳香族単環式構造または芳香族多環式環構造を指し、環原子のうちの1〜4個は、独立してO、NまたはSであり、残りの環原子は炭素原子である。1つの実施形態において、ヘテロアリール基は、5〜10個の環原子を有する。別の実施形態において、ヘテロアリール基は、単環式であり、5または6個の環原子を有する。ヘテロアリール基は、本明細書中において以下で定義されるような同じであっても異なっていてもよい1つ以上の「環構造置換基」で任意に置換され得る。ヘテロアリール基は、環炭素原子を介して連結され、ヘテロアリールの任意の窒素原子は、対応するN−オキシドに任意に酸化され得る。用語「ヘテロアリール」は、ベンゼン環に縮合されている上記で定義されるようなヘテロアリール基も包含する。ヘテロアリールの非限定的なの例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、ピリドン(N−置換ピリドンを含む)、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、オキシインドリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリル等が含まれる。用語「ヘテロアリール」はまた、例えば、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル等のような部分的に飽和されたヘテロアリール部分も指す。1つの実施形態において、ヘテロアリール基は、置換されていない。別の実施形態において、ヘテロアリール基は、5員のヘテロアリールである。別の実施形態において、ヘテロアリール基は、6員のヘテロアリールである。
本明細書中で用いられる用語「ヘテロアリーレン」は、上記で定義されるようなヘテロアリール基であって、ヘテロアリール基の水素原子の1つが結合で置換されているものを指す。ヘテロアリーレン基の非限定的な例としては、以下のものが含まれる:
本明細書中で用いられる用語「ヘテロシクロアルキル」は、3〜約10個の環原子を含む非芳香族飽和単環式構造または非芳香族飽和多環式環構造を指し、環原子のうちの1〜4個は、独立してO、SまたはNであり、残りの環原子は、炭素原子である。1つの実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は、約5〜約10個の環原子を有する。別の実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は、5または6個の環原子を有する。隣接する酸素および/または硫黄原子は、この環構造中にはまったく存在しない。ヘテロシクロアルキル環中の任意の−NH基は、例えば、−N(BOC)、−N(Cbz)、−N(Tos)基などとして、保護されて存在することがあり;そのような保護されたヘテロシクロアルキル基は、本発明の一部と見なされる。ヘテロシクロアルキル基は、本明細書中において以下で定義されるような同じであっても異なっていてもよい1つ以上の「環構造置換基」で任意に置換され得る。ヘテロシクロアルキルの窒素または硫黄原子は、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに任意に酸化され得る。単環式ヘテロシクロアルキル環の非限定的な例としては、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ラクタム、ラクトン等が含まれる。ヘテロシクロアルキル基の環炭素原子は、カルボニル基として官能化されてもよい。このようなヘテロシクロアルキル基の例示的な例は、ピロリドニルである:
1つの実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は置換されていない。別の実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は5員のヘテロシクロアルキルである。別の実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は6員のヘテロシクロアルキルである。
本明細書中で用いられる用語「シクロアルキレン」は、上記で定義されるようなシクロアルキル基であって、シクロアルキル基の水素原子の1つが結合で置換されているものを指す。シクロアルキレン基の非限定的な例としては、以下のものが含まれる:
本明細書中で用いられる用語「環構造置換基」は、芳香族または非芳香属環構造に結合され、例えば、環構造上の利用可能な水素に取って代わる置換基を指す。環構造置換基は、同じであっても異なっていてもよく、各々は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−アルキレン−アリール、−アルキレン−ヘテロアリール、−アルケニレン−ヘテロアリール、−アルキニレン−ヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−O−アルキル、−アルキレン−O−アルキル、−O−アリール、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、−C(O)O−アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−アルケレン−アリール、−S(O)−アルキル、−S(O)−アルキル、−S(O)−アリール、−S(O)−アリール、−S(O)−ヘテロアリール、−S(O)−ヘテロアリール、−S−アルキル、−S−アリール、−S−ヘテロアリール、−S−アルキレン−アリール、−S−アルキレン−ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−O−C(O)−アルキル、−O−C(O)−アリール、−O−C(O)−シクロアルキル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−、YNSO−および−SONYからなる群から独立して選ばれ、YおよびYは、同じであっても異なっていてもよく、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、および−アルキレン−アリールから成る群から独立して選ばれる。「環構造置換基」はまた、環構造上の2つの隣接する炭素原子上の2つの利用可能な水素(各炭素上の1つのH)に同時に取って代わる単一の部分も意味することもある。このような部分の例は、例えば、以下のような部分を形成するメチレンジオキシ、エチレンジオキシ、−C(CH−などである:
「ハロ」は、−F、−Cl、−Brまたは−Iを意味する。1つの実施形態において、ハロは、−Clまたは−Fである。別の実施形態において、ハロは、−Fである。
本明細書中で用いられる用語「ハロアルキル」は、上記で定義されるようなアルキル基であって、アルキル基の水素原子の1つ以上がハロゲンで置換されているものを指す。1つの実施形態において、ハロアルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する。別の実施形態において、ハロアルキル基は、1〜3個のF原子で置換される。ハロアルキル基の非限定的な例としては、−CHF、−CHF、−CF、−CHClおよび−CClが含まれる。
本明細書中で用いられる用語「ヒドロキシアルキル」は、上記で定義されるようなアルキル基であって、アルキル基の水素原子の1つ以上が−OH基で置換されているものを指す。1つの実施形態において、ヒドロキシアルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する。ヒドロキシアルキル基の非限定的な例としては、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOHおよび−CHCH(OH)CHが含まれる。
本明細書中で用いられる用語「アルコキシ」は、−O−アルキル基であって、アルキル基が上記で定義されるようなものを指す。アルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびt−ブトキシが含まれる。アルコキシ基は、その酸素原子を介して結合される。
用語「置換された」は、指定の原子上の1つ以上の水素が、存在する環境下における指定の原子の通常の原子価が超過されないこと、および置換が安定な化合物を生ずるという条件で、示された群から選ばれたものによって置き換えられることを意味する。置換基および/または変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物を生ずる場合のみ許される。「安定な化合物」または「安定な構造」は、反応混合物から有用な程度の純度までの単離、および有効な治療薬への製剤化を耐え抜くのに十分に堅牢である化合物を意味する。
化合物についての用語「精製された」、「精製された形で」または「単離および精製された形で」は、合成プロセスから(例えば、反応混合物から)、または天然供給源からもしくはそれらの組み合わせから単離された後の化合物の物理的状態を指す。従って、化合物についての用語「精製された」、「精製された形で」または「単離および精製された形で」は、本明細書中で説明されるまたは当業者に周知の1つ以上の精製プロセス(例えば、クロマトグラフィー、再結晶等)から、本明細書中で説明されるまたは当業者に周知の標準的分析手法により特性決定されるのに十分な純度で得られた後の化合物の物理的状態を指す。
なお、本明細書中の本文、スキーム、実施例および表中の原子価が満たされていないいずれの炭素ならびにヘテロ原子は、原子価を満たすのに十分な数の水素原子(単数または複数)を有するものとみなす。
化合物中の官能基は、「保護された」と呼ばれる場合、これは、化合物がある反応に付される場合に、保護された部位における望ましくない副反応を排除するようにその基が修飾された形にあることを意味する。適切な保護基は、当業者であればわかるほか、例えば、T.W.Greene et al,Protective Groups in Organic Synthesis(1991),Wiley,New Yorkのような標準的教科書を参照することによりわかるであろう。
任意の変数(例えば、アリール、複素環、R等)が、任意の構成要素または式(I)もしくは(II)において2回以上出現する場合、各出現に関するその定義は、すべての他の出現におけるその定義から独立している。
本明細書中で用いられるように、用語「組成物」は、指定された成分を指定された量で含む生成物、ならびに指定された量での指定された成分の組み合わせから直接的または間接的に生じる任意の生成物を包含することが意図される。
本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物も、本明細書中で企図される。プロドラッグの考察は、T.Higuchi and V.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)14 (the A.C.S.Symposium Seriesの),およびBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche,ed., American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressにおいて提供される。用語「プロドラッグ」は、in vivoで変換されて、多環式グアニン誘導体または薬学的に許容されるこの化合物の塩、水和物もしくは溶媒和物をもたらす化合物(例えば、薬物前駆体)を意味する。この変換は、例えば血中での加水分解を介するなど、様々な機序によって(例えば、代謝または化学プロセスによって)生じればよい。プロドラッグの使用の考察は、T.Higuchi and W.Stella,“Pro−drugs as Novel Delivery Systems”Vol.14 of the A.C.S.Symposium Series,およびBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987によって提供される。
例えば、もし多環式グアニン誘導体または薬学的に許容されるこの化合物の塩、水和物もしくは溶媒和がカルボン酸官能基を含有すれば、プロドラッグは、この酸基の水素原子を、例えば、(C−C)アルキル、(C−C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C−C)アルキル、N,N−ジ(C−C)アルキルカルバモイル−(C−C)アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C−C)アルキル等のような基で置き換えることによって形成されるエステルを含み得る。
同様に、もし多環式グアニン誘導体がアルコール官能基を含有すれば、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を、例えば、(C−C)アルカノイルオキシメチル、1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、(C−C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C−C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C−C)アルカノイル、α−アミノ(C−C)アルキル、α−アミノ(C−C)アルキレン−アリール、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシルのような基で置き換えることによって形成されることができ、各α−アミノアシル基は、天然L−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C−C)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形のヒドロキシル基の除去の結果生じるラジカル)等から独立して選ばれる。
もし多環式グアニン誘導体がアミン官能基を含んでいれば、プロドラッグは、アミン基中の水素原子を、例えば、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニルのような基で置き換えることによって形成されることができ、RおよびR’は各々独立して、(C−C10)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ベンジルであり、またはR−カルボニルは、天然α−アミノアシル、−C(OH)C(O)OYであり、Yは、H、(C−C)アルキルまたはベンジル、−C(OY)Yであり、Yは、(C−C)アルキルであり、Yは、(C−C)アルキル、カルボキシ(C−C)アルキル、アミノ(C−C)アルキルまたはモノ−N−もしくはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノアルキル、−C(Y)Yであり、Yは、Hまたはメチルであり、Yは、モノ−N−またはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノモルホリノ、ピペリジン(piperidin)−1−イルまたはピロリジン(pyrrolidin)−1−イル等である。
本発明の1つ以上の化合物は、水、エタノール等の薬学的に許容される溶剤により溶媒和されない形で存在しても溶媒和された形で存在してもよく、本発明は、溶媒和形および非溶媒和形両方を包含することが意図される。「溶媒和物」は、本発明の化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合には、水素結合を含む、様々な程度のイオン結合および共有結合が含まれる。特定の例において、溶媒和物は、例えば、1つ以上の溶媒分子が結晶質固体の結晶格子中に組み込まれている場合、単離が可能であろう。「溶媒和物」は、溶液相溶媒和物および単離可能溶媒和物の両方を包含する。溶媒和物の非限定的な例としては、エタノラート、メタノラート等が含まれる。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
本発明の1つ以上の化合物は、溶媒和物に任意に変換されてもよい。溶媒和物の調製は一般的に知られている。従って、例えば、M.Caira et al,J.Pharmaceutical Sci.,93(3),601−611(2004)は、水からだけでなく、酢酸エチル中で抗真菌性フルコナゾールの溶媒和物の調製も記載している。溶媒和物、半溶媒和物、水和物等の同様な調製が、E.C.van Tonder et al,AAPS PharmSciTechours.,5(1),article 12(2004);およびA.L.Bingham et al,Chem.Commun.,603− 604 (2001)により記載されている。典型的な、非限定的なプロセスには、本発明の化合物を、室温より高い温度で所望量の所望の溶媒(有機または水もしくはそれらの混合物)中に溶解するステップ、および結晶を形成するのに十分な速度で溶液を冷却するステップが含まれ、結晶は次に、標準的な方法により単離される。例えば、I.R.分光法のような分析手法によれば、溶媒和物(または水和物)として結晶中に溶媒(または水)が存在していることがわかる。
多環式グアニン誘導体は、同じく本発明の範囲内にある塩を形成することができる。本明細書中における多環式グアニン誘導体への言及は、特に示されない限り、その塩への言及を含むものと理解される。本明細書中において使用される用語「塩(単数または複数)」は、無機および/または有機酸により形成される酸性塩、ならびに無機および/または有機塩基により形成される塩基性塩も意味する。加えて、多環式グアニン誘導体が、ピリジンまたはイミダゾールのような、ただしそれらに限定されない塩基部分、およびカルボン酸のような、ただしそれに限定されない酸部分両方を含む場合、双性イオン(「分子内塩」)が形成されることがあり、本明細書中において使用される用語「塩(単数または複数)」に含まれる。他の塩も有用であるが、薬学的に許容される(すなわち、無毒性の生理学的に許容される)塩が好ましい。式(I)または(II)の化合物の塩は、例えば、多環式グアニン誘導体を、当量のような量の酸または塩基と、塩が沈降する媒質のような媒質中でまたは水性媒質中で反応させ、続いて凍結乾燥することにより形成されればよい。
代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩としても知られる)等が含まれる。さらに、塩基性医薬化合物からの薬学的に有用な塩の形成に適切であると一般的に考えられている酸は、例えば、P.Stahl et al,Camille G.(eds.)Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties,Selection and Use.(2002)Zurich:Wiley−VCH;S.Berge et al,Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1−19;P.Gould,International J.of Pharmaceutics(1986)33 201−217;Anderson et al,The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New Yorkにより;およびThe Orange Book(Food & Drug Administration, Washington,D.C.そのウェブサイト上で)において論じられている。これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
代表的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、ナトリウム、リチウム、およびカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン、t−ブチルアミンのような有機塩基(例えば、有機アミン)との塩、およびアルギニン、リジン等のアミノ酸との塩が含まれる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハライド(例えば、塩化メチル、塩化エチル、および塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、および臭化ブチル、ならびにヨウ化メチル、ヨウ化エチル、およびヨウ化ブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、および硫酸ジブチル)、長鎖ハライド(例えば、塩化デシル、塩化ラウリル、および塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリル、および臭化ステアリル、ならびにヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、およびヨウ化ステアリル)、アラルキルハライド(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)などの薬剤で4級化されてもよい。
すべてのこのような酸性塩および塩基性塩は、本発明の範囲内の薬学的に許容される塩であることが意図され、すべての酸性塩および塩基性塩は、本発明の目的に対する対応化合物の遊離形態に等価であると考えられる。
本発明の化合物の薬学的に許容されるエステルとしては、以下の群が含まれる:(1)ヒドロキシル化合物のヒドロキシ基のエステル化によって得られるカルボン酸エステルであって、エステル基のカルボン酸部分の非カルボニル部分は、直鎖または分岐鎖アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、sec−ブチルまたはn−ブチル)、アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル)、アリール(例えば、任意に、例えば、ハロゲン、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシもしくはアミノで置換されるフェニル)から選ばれる;(2)アルキル−またはアラルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル)のようなスルホン酸エステル;(3)アミノ酸エステル(例えば、L−バリルまたはL−イソロイシル);(4)ホスホン酸エステルならびに(5)モノ−、ジ−またはトリリン酸エステル。リン酸エステルは、例えば、C1−20アルコールまたはその反応性誘導体によって、あるいは2,3−ジ(C6−24)アシルグリセロールによってさらにエステル化されてもよい。
ジアステレオマー混合物は、それらの個々のジアステレオマーの物理的化学的差異に基づいて、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別晶出のような当業者に周知の方法により、個々のジアステレオマーに分離することができる。鏡像異性体は、適切な光学活性化合物(例えば、キラルアルコールまたはモッシャー酸塩化物のようなキラル助剤)を用いた反応により鏡像異性体混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋な鏡像異性体に変換(例えば、加水分解)することにより分離され得る。立体化学的に純粋な化合物も、キラルな出発物質を用いたり、塩分割手法を利用したりすることにより調製されればよい。また、一部の多環式グアニン誘導体は、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であることがあり、本発明の一部と見なされる。鏡像異性体はまた、キラルなHPLCカラムの使用によって分離され得る。
さらに可能であるのは、多環式グアニン誘導体が異なる互変異性形態で存在してもよいことであり、すべてのそのような形態は、本発明の範囲内に包含される。例えば、化合物のすべてのケト−エノールおよびイミン−エナミン形態は本発明に含まれ、例えば、以下の部分のような互変異性形態は、本発明の特定の実施形態において等価であると考えられる:
鏡像異性形態(不斉炭素がなくても存在することがある)、回転異性形態、アトロプ異性体、およびジアステレオマー形態を含む、種々の置換基上の不斉炭素により存在し得る立体異性体のような、本発明の化合物(本化合物の塩、溶媒和物、水和物、エステルおよびプロドラッグならびにプロドラッグの塩、溶媒和物およびエステルのものを含む)のすべての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体等)は、(例えば、4−ピリジルおよび3−ピリジルのような)位置異性体がそうであるように、本発明の範囲内であると企図される。(例えば、もし多環式グアニン誘導体が二重結合または縮合環を組み込んでいれば、シス−およびトランス−形両方、ならびに混合物は、本発明の範囲に包含される。また、例えば、化合物のすべてのケト−エノールおよびイミン−エナミン形態が、本発明に含まれる)。
本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体を実質的に含まなくてもよく、あるいは、例えば、ラセミ体として、または他のすべての立体異性体もしくは他の選択された立体異性体と混合されてもよい。本発明のキラル中心は、IUPAC1974勧告により定義されるようなSまたはR立体配置を有することができる。用語「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」等の使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ体またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグに等しく当てはまることが意図されている。
本発明はまた、天然において通常見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子によって1つ以上の原子が置き換えられていることを別にすれば、本明細書中において列挙された化合物と同一の本発明の同位体標識化合物も包含する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、それぞれ、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clのような、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が含まれる。
特定の同位体標識多環式グアニン誘導体(例えば、Hおよび14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)同位体は、それらの調製の容易さおよび検出能により特に好ましい。さらに、重水素(すなわち、H)のようなより重い同位体による置換は、より大きい代謝安定性(例えば、in vivo半減期の増大または投与量要件の低減)に起因する特定の治療的利点をもたらすことがあり、それゆえ、いくつかの状況において好ましいことがある。同位体標識多環式グアニン誘導体は一般的に、非同位体標識出発物質または試薬を適切な同位体標識出発物質または試薬で置き換えることにより、式(I)および(II)の化合物を作るために本明細書中において開示された合成化学的手順に類似した手順を用いて調製され得る。
多環式グアニン誘導体、ならびに多環式グアニン誘導体の塩、溶媒和物、水和物、エステルおよびプロドラッグの多形形態は、本発明に含まれることが意図される。
次の略語が以下で用いられ、次の意味を有する:t−ブチルは第三ブチルであり、DIPEAはジイソプロピルエチルアミンであり、DMAはN,N−ジメチルアセトアミドであり、DMEはジメトキシエタンであり、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり、DMSOはジメチルスルホキシドであり、EtOAcは酢酸エチルであり、EtOHはエタノールであり、EtNはトリエチルアミンであり、i−Prはイソプロピルであり、LCMSは液体クロマトグラフィー質量分析法であり、MeOHはメタノールであり、NaOMeはナトリウムメトキシドであり、NBSはN−ブロモスクシンイミドであり、NMPはN−メチルピロリドンであり、NMRは核磁気共鳴であり、Phはフェニルであり、THFはテトラヒドロフランである。
多環式グアニン誘導体
本発明は、式(I)および(II)の多環式グアニン誘導体、その組成物および患者における状態を処置または予防するためのその使用方法を提供する。
式(I)の多環式グアニン誘導体
1つの実施形態において、本発明は、以下の式を有する化合物:

ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグを提供し、式中、R、R、RおよびRは、式(I)の化合物について上記で定義されている。
1つの実施形態において、Rは−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルである。
別の実施形態において、Rはエチルである。
1つの実施形態において、Rはアリールである。
別の実施形態において、Rは−アルキレン−アリールである。
別の実施形態において、Rはヘテロアリールである。
別の実施形態において、Rはヘテロシクロアルキルである。
1つの実施形態において、Rはフェニルであり、これはRで置換され得る。
別の実施形態において、Rはベンジルであり、これはRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rはピリジルであり、これはRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rはピペリジニルまたはピペラジニルであり、これらはRで任意に置換され得る。
1つの実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはヘテロアリールであり、Bは、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはヘテロアリールであり、Bはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aは6員のヘテロアリールであり、Bはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはピリジルであり、Bはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはヘテロアリールであり、Bはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aは6員のヘテロアリールであり、Bはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはピリジルであり、Bはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらなる実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはヘテロアリールであり、Aは,アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはヘテロアリールであり、Aはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
1つの実施形態において、Rは−A−Bであり、Bは6員のヘテロアリールであり、Aはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはピリジルであり、Aはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはヘテロアリールであり、Aはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bは6員のヘテロアリールであり、Aはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはピリジルであり、Aはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
1つの実施形態において、Rは以下のものである:
別の実施形態において、Rは以下のものである:
1つの実施形態において、Rは−アルキレン−アリール、または−アルキレン−ヘテロシクロアルキルであり、アリールまたはヘテロシクロアルキル基は、Rで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−アルキレン−アリール、または−アルキレン−ヘテロシクロアルキルであり、アリールまたはヘテロシクロアルキル基は、Rで任意に置換されることができ、Rは、1〜3個のハロ基を表し、これらは同じあっても異なっていてもよい。
1つの実施形態において、Rは−アルキレン−アリールである。
別の実施形態において、Rは−アルキレン−シクロアルキルである。
別の実施形態において、Rは−CH−アリールである。
さらに別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換される。
別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1個のF原子で一置換される。
別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、2個のF原子によって二置換される。
1つの実施形態において、Rは以下のものである:
さらに別の実施形態において、Rは−CH−シクロアルキルである。
さらなる実施形態において、Rは−CH−シクロブチルまたは−CH−シクロヘキシルである。
1つの実施形態において、Rの各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rの各出現は、独立してH、メチル、イソプロピル、sec−ブチルまたはt−ブチルである。
別の実施形態において、Rの一方の出現がHであり、他方の出現が−C1−C6アルキルである。
さらに別の実施形態において、Rの一方の出現がHであり、他方の出現がメチル、イソプロピル、sec−ブチルまたはt−ブチルである。
さらに別の実施形態において、Rの一方の出現がHであり、他方の出現がイソプロピルである。
別の実施形態において、Rの各出現は−C−Cアルキルである。
さらに別の実施形態において、Rの各出現はメチルである。
1つの実施形態において、Rの一方の出現がHであり、他方の出現がシクロアルキルである。
別の実施形態において、Rの一方の出現がHであり、他方の出現がシクロプロピルである。
1つの実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜7員のシクロアルキル基を形成する。
別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5員のシクロアルキル基を形成する。
別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、6員のシクロアルキル基を形成する。
さらに別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、ベンゼン環に縮合される5員のシクロアルキル基を形成する。
さらに別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、ベンゼン環に縮合される6員のシクロアルキル基を形成する。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり、Rがフェニルであり、このフェニルは、Rで置換され得る。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり、Rがベンジルであり、このベンジルは、Rで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり、Rがピリジルであり、このピリジルは、Rで任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり、Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり、このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換される。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり、このフェニルは、Rで任意に置換されることができ;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり、このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり、このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり、このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換される。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり、このフェニルは、Rで置換されることができ;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換される。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり、このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換される。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり、このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換される。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり;このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;さらにRが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換される。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり;このフェニルは、Rで置換されることができ;さらにRが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルである。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり;このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;さらにRが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルである。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり;このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;さらにRが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルである。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり;このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;さらにRが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルである。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり;このフェニルは、Rで置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基はRで任意に置換されることができ;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり;このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基はRで任意に置換されることができ;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり;このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基はRで任意に置換されることができ;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり;このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は1または2個のF原子で置換され;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり;このフェニルは、Rで置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は1または2個のF原子で置換され;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり;このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は1または2個のF原子で置換され;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり;このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は1または2個のF原子で置換され;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり;このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は1または2個のF原子で置換され;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
一実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり;このフェニルは、Rで置換されることができ;Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;d各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり、Rがベンジルであり;このベンジルは、Rで任意に置換されることができ、Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり;このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり;このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;さらに各R基が、HおよびC−Cアルキルから独立して選ばれる。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり;このフェニルは、Rで置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換されることができ;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合され得る。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり;このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換されることができ;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり;このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換されることができ;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり、このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
1つの実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり、このフェニルは、Rで置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり、このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり、このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり、このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;Rが−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
一実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがフェニルであり、このフェニルは、Rで置換されることができ;Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがベンジルであり、このベンジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピリジルであり、このピリジルは、Rで任意に置換されることができ;Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
さらに別の実施形態において、Rが−C−Cアルキルであり;Rがピペリジニルまたはピペラジニルであり、このピペリジニルまたはピペラジニルは、Rで任意に置換され;Rが−CH−シクロヘキシルまたは−CH−シクロブチルであり;さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
1つの実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに各R基が、独立して−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに各R基がメチルである。
さらに別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに一方のR基がHであり、他方のR基が−C−Cアルキルである。
さらに別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに一方のR基がHであり、他方のR基がイソプロピルである。
1つの実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル環を形成し、このシクロアルキル環は、ベンゼン環と任意に縮合されてもよい。
別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに各R基が独立して−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに各R基がメチルである。
さらに別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに一方のR基がHであり、他方のR基が−C−Cアルキルである。
さらに別の実施形態において、Rがメチルまたはエチルであり;Rが以下のものであり:
が以下のものであり:
さらに一方のR基がHであり、他方のR基がイソプロピルである。
1つの実施形態において、式(I)の化合物について、変数R、R、RおよびRは、互いに独立して選ばれる。
別の実施形態において、式(I)の化合物は、精製された形態である。
別の実施形態において、式(I)の化合物は、P2Xのアンタゴニストであり得る。
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、以下の式(Ia):

ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステル、およびプロドラッグを有し、
式中:
は−C−Cアルキルであり;
は−A−Bであり、
Aは、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、それらのいずれかはRで任意に置換されてもよく;
Bは、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、それらのいずれかは、AおよびBの少なくとも一方がヘテロアリールであるように、Rで任意に置換されてもよく;
は−アルキレン−アリールであり、アリール部分は、Rで任意に置換されることができ;
の各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルであり、あるいは両方のR基は、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜7員のシクロアルキル基を形成し、このシクロアルキル基は、ベンゼン環と任意に縮合されることができ;
は、1〜3個の基を表し、各々の基は、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(O)OR、−C(O)R、−C(O)N(R、−S(O)NHR、−OH、−O−アルキル、ハロアルキル、−O−ハロアルキルおよび−NHC(O)N(Rから独立して選ばれ、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基は、最大3個の基で任意に置換されてもよく、各々の基は、−C−Cアルキル、ハロ、−C(O)ORおよび−C(O)N(Rから独立して選ばれ;
の各出現は、独立してH、−C−Cアルキル、アリールまたはヘテロシクロアルキルであり;
は、1〜3個の基を表し、各々の基は、−C−Cアルキル、ハロ、アリール、−N(R、−C(O)OR、−C(O)N(Rおよびハロアルキルから独立して選ばれ;さらに
の各出現は、独立してH、−C−Cアルキルまたはアリールである。
1つの実施形態において、Rは−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルである。
別の実施形態において、Rはエチルである。
1つの実施形態において、Rはアリールである。
別の実施形態において、Rは−アルキレン−アリールである。
別の実施形態において、Rはヘテロアリールである。
別の実施形態において、Rはヘテロシクロアルキルである。
1つの実施形態において、Rはフェニルであり、このフェニルはRで置換され得る。
別の実施形態において、Rはベンジルであり、このベンジルはRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rはピリジルであり、このピリジルはRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rはピペリジニルまたはピペラジニルであり、このピペリジニルまたはピペラジニルはRで任意に置換される。
1つの実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはヘテロアリールであり、Bは、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはヘテロアリールであり、Bはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aは6員のヘテロアリールであり、Bはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはピリジルであり、Bはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはヘテロアリールであり、Bはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aは6員のヘテロアリールであり、Bはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Aはピリジルであり、Bはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらなる実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはヘテロアリールであり、Aは,アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはヘテロアリールであり、Aはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
1つの実施形態において、Rは−A−Bであり、Bは6員のヘテロアリールであり、Aはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはピリジルであり、Aはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはヘテロアリールであり、Aはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
さらに別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bは6員のヘテロアリールであり、Aはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−A−Bであり、Bはピリジルであり、Aはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換され得る。
1つの実施形態において、Rは以下のものである:
別の実施形態において、Rは以下のものである:
別の実施形態において、Rは−CH−アリールである。
さらに別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、Rで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換される。
さらに別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1個のF原子で一置換される。
別の実施形態において、Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、2個のF原子で二置換される。
別の実施形態において、Rは以下のものである:
1つの実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AはヘテロアリールでありBはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AはアリールでありBはヘテロアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AはヘテロアリールでありBはアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
さらに別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AはアリールでありBはヘテロアリールであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AはピリジルでありBはフェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AはフェニルでありBはピリジルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
さらに別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AおよびBは各々ピリジルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
さらなる実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AおよびBは各々フェニルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は、1または2個のF原子で置換され;さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
1つの実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;AおよびBの一方はピリジルであり、他方はフェニルまたはピリジルであり、AおよびBは、式(I)の化合物について上記で述べられたように任意に置換されることができ;Rは以下のものであり:
さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの各出現はメチルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの一方の出現はHであり、Rの他方の出現はイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの一方の出現はHであり、Rの他方の出現はイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの各出現はメチルである。
別の実施形態において、Rはメチルまたはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの一方の出現はHであり、Rの他方の出現はイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの各出現は、独立してH、メチルまたはイソプロピルである。
別の実施形態において、Rはエチルであり;Rは以下のものであり:
は以下のものであり:
さらにRの一方の出現はHであり、Rの他方の出現はイソプロピルである。
1つの実施形態において、式(Ia)の化合物について、変数R、R、RおよびRは、互いに独立して選ばれる。
別の実施形態において、式(Ia)の化合物は、精製された形態である。
別の実施形態において、式(Ia)の化合物は、P2Xのアンタゴニストであり得る。
式(II)の多環式グアニン誘導体
別の実施形態において、本発明は、以下の式(II)を有する多環式グアニン誘導体:

ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグを提供し、式中、X、Y、R、R、R、R、Rおよびzは、式(II)の化合物について上記で定義されている。
1つの実施形態において、zは0である。別の実施形態において、zは1である。
1つの実施形態において、Xは存在しない
別の実施形態において、Xはアリーレンである。
別の実施形態において、Xはアルキレンである。
さらに別の実施形態において、Xはアルケニレンである。
別の実施形態において、Xはアルキニレンである。
別の実施形態において、Xはシクロアルキレンである。
別の実施形態において、Xはヘテロシクロアルキレンである。
さらに別の実施形態において、Xはヘテロアリーレンである。
さらに別の実施形態において、Xは−S−である。
1つの実施形態において、Xは−NH−である。
別の実施形態において、Xは−O−である。
別の実施形態において、Xは−CH−である。
別の実施形態において、Xは−CHCH−である。
別の実施形態において、Xは−C≡Cである。
さらに別の実施形態において、Xは以下のものである:
さらに別の実施形態において、Xは以下のものである:
さらなる実施形態において、Xは以下のものである:
別の実施形態において、Xは以下のものである:
1つの実施形態において、Yは存在しない
別の実施形態において、Yはアリーレンである。
別の実施形態において、Yはアルキレンである。
さらに別の実施形態において、Yはアルケニレンである。
別の実施形態において、Yはアルキニレンである。
別の実施形態において、Yはシクロアルキレンである。
別の実施形態において、Yはヘテロシクロアルキレンである。
さらに別の実施形態において、Yはヘテロアリーレンである。
さらに別の実施形態において、Yは−S−である。
1つの実施形態において、Yは−NH−である。
別の実施形態において、Yは−O−である。
別の実施形態において、Yは−CH−である。
さらに別の実施形態において、Yは以下のものである:
1つの実施形態において、Rはアルキルである。
別の実施形態において、Rは−アルキレン−N(Rである。
さらに別の実施形態において、Rはアリールである。
さらに別の実施形態において、Rはシクロアルキルである。
1つの実施形態において、Rはヘテロアリールである。
別の実施形態において、Rはヘテロシクロアルキルである。
別の実施形態において、Rはヒドロキシアルキルである。
さらに別の実施形態において、Rはハロアルキルである。
さらなる実施形態において、Rは−アルキレン−アルコキシである。
1つの実施形態において、Rは−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rはメチルである。
さらに別の実施形態において、Rはエチルである。
さらに別の実施形態において、Rは−アルキレン−アリールである。
さらに別の実施形態において、Rは−アルキレン−シクロアルキルである。
1つの実施形態において、Rは−アルキレン−ヘテロアリールである。
別の実施形態において、Rは−アルキレン−ヘテロシクロアルキルである。
1つの実施形態において、RはHである。
別の実施形態において、Rはアルキルである。
別の実施形態において、Rはヘテロアリールである。
さらに別の実施形態において、Rはシクロアルキルである。
別の実施形態において、Rはヘテロシクロアルキルである。
さらなる実施形態において、Rはアリールである。
別の実施形態において、Rはヒドロキシアルキルである。
別の実施形態において、Rはハロアルキルである。
別の実施形態において、Rは−N(Rである。
さらに別の実施形態において、Rはフェニルである。
さらに別の実施形態において、Rはピリジルである。
別の実施形態において、Rはフラザニルである。
別の実施形態において、Rはイミダゾリルである。
別の実施形態において、Rは4−フルオロピリジルである、
1つの実施形態において、Xは存在せず、Rはフェニルであり、このフェニルはRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、−X−Rはベンジルであり、このベンジルはRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Xは存在せず、Rはピリジルであり、このピリジルはRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、Xは存在せず、Rはピペリジニルまたはピペラジニルであり、このピペリジニルまたはピペラジニルはRで任意に置換され得る。
1つの実施形態において、−X−Rは以下のものである:
別の実施形態において、−X−Rは以下のものである:
1つの実施形態において、RはHである。
別の実施形態において、Rはアルキルである。
別の実施形態において、Rはヘテロアリールである。
さらに別の実施形態において、Rはシクロアルキルである。
別の実施形態において、Rはヘテロシクロアルキルである。
さらなる実施形態において、Rはアリールである。
別の実施形態において、Rはヒドロキシアルキルである。
別の実施形態において、Rはハロアルキルである。
別の実施形態において、Rは−N(Rである。
別の実施形態において、Rはフェニルである。
別の実施形態において、Rはシクロブチルである。
別の実施形態において、Rはシクロペンチルである。
さらに別の実施形態において、Rはシクロヘキシルである。
さらに別の実施形態において、Rはテトラヒドロフラニルである。
1つの実施形態において、−X−Rはアルキレン−アリールである。
別の実施形態において、−X−Rは−アルキレン−シクロアルキルである。
別の実施形態において、−X−Rは−CH−アリールである。
さらに別の実施形態において、−X−Rは−CH−フェニルであり、フェニル基はRで任意に置換され得る。
別の実施形態において、−X−Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は1または2個のF原子で置換される。
別の実施形態において、−X−Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は1個のF原子で一置換される。
別の実施形態において、−X−Rは−CH−フェニルであり、フェニル基は2個のF原子で二置換される。
1つの実施形態において、−X−Rは以下のものである:
1つの実施形態において、Rの各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルである。
別の実施形態において、Rの各出現は、独立してH、メチル、イソプロピル、sec−ブチルまたはt−ブチルである。
別の実施形態において、Rの一方の出現はHであり、他方の出現は−C−Cアルキルである。
さらに別の実施形態において、Rの一方の出現はHであり、他方の出現はメチル、イソプロピル、sec−ブチルまたはt−ブチルである。
さらに別の実施形態において、Rの一方の出現はHであり、他方の出現はイソプロピルである。
別の実施形態において、Rの各出現は−C−Cアルキルである。
さらに別の実施形態において、Rの各出現はメチルである。
1つの実施形態において、Rの一方の出現はHであり、他方の出現はシクロアルキルである。
別の実施形態において、Rの一方の出現はHであり、他方の出現はシクロプロピルである。
1つの実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜7員のシクロアルキル基を形成する。
別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5員のシクロアルキル基を形成する。
別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、6員のシクロアルキル基を形成する。
さらに別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、ベンゼン環に縮合される5員のシクロアルキル基を形成する。
さらに別の実施形態において、両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、ベンゼン環に縮合される6員のシクロアルキル基を形成する。
1つの実施形態において、式(II)の化合物は式(I)の化合物であり、式(II)の化合物が式(I)の化合物である場合、式(I)の化合物について上記で列挙されたすべての実施形態も適用されることが理解されるべきである。
1つの実施形態において、式(II)の化合物について、変数R、R、R、RおよびRは、互いに独立して選ばれる。
別の実施形態において、式(II)の化合物は、精製された形態である。
別の実施形態において、式(II)の化合物は、P2Xのアンタゴニストであり得る。
本発明の多環式グアニン誘導体の非限定的な例としては、以下の化合物:




ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグが含まれる。
本発明の多環式グアニン誘導体のさらなる例示的な例としては、以下の化合物:






ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグが含まれるが、それらに限定されない。
多環式グアニン誘導体を製造するための方法
本発明の多環式グアニン誘導体を製造するために有用な方法は、以下の実施例において述べられ、スキーム1〜5において総括されている。代替の合成経路および類似の構造は、有機合成の分野における当業者にとり明らかになるであろう。あるいは、多環式グアニン誘導体は、米国特許第5,393,755号に記載される方法を用いて製造されてもよい。
スキーム1は、多環式グアニン誘導体を製造するために有用な中間体である式ivの化合物を製造するために有用な方法を例示し、式中、Rは、−CH−アリールまたは−CH−ヘテロアリールである。
スキーム1

式中、Arは、アリールまたはヘテロアリールである。
エチルシアノグリオキシラート−2−オキシム(i)を、NaHCOのような塩基の存在下でジチオン酸ナトリウムと反応させ、結果として得られる生成物を、適切な置換ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩を用いて還流し、続いて適切なベンジルアミンを用いて処理して式iiのイミダゾール化合物を提供することができる。次に式iiの化合物を、トリエチルアミンの存在下で式R−NCOのイソシアネートと反応させ、続いてメタノールで処理して式iiiの化合物を提供することができる。次に式iiiの化合物を、オキシ塩化リンと反応させて、式ivの化合物を提供する。
スキーム2は、多環式グアニン誘導体を製造するために有用な中間体である式viの化合物を製造するために有用な方法を例示し、式中、Rは、−CH−アリールまたは−CH−ヘテロアリールである。
スキーム2
式中、RおよびRは、多環式グアニン誘導体について上記で定義されており、Arは、アリールまたはヘテロアリールである。
式ivの化合物を、DIPEAのような非求核性塩基の存在下でアミノアルコールとカップリングして式vのヒドロキシ化合物を提供することができる。次に式vの化合物を、塩化チオニルによる処置時に環化して式viの化合物を提供することができる。
スキーム3は、式ixの化合物を製造するために有用な方法を例示し、Rがアリールであり、Rが−CH−アリールまたは−CH−ヘテロアリールであるPDGの化合物に対応する。
スキーム3
式中、RおよびRは、多環式グアニン誘導体について上記で定義されており、Rはアリールであり、Arは、アリールまたはヘテロアリールである。
式viの化合物を、N−ブロモスクシンイミドを用いて臭素化して式viiのブロモ化合物を提供することができ、次いでこの化合物を、鈴木カップリング反応を介して式viiiのボロン酸エステルとカップリングして式ixの化合物を提供することができる。式viiiのボロン酸エステルは、本明細書中の実施例セクションにおいて述べられる方法を用いて、または有機合成の分野における当業者に周知の方法を介して製造され得る。
スキーム4は、多環式グアニン誘導体を製造するための別の方法を示す。
スキーム4
式中、RおよびRは、多環式グアニン誘導体について上記で定義されており、Rはアリールであり、Arは、アリールまたはヘテロアリールである。
式iiのイミダゾール化合物を、上記のスキーム3において述べられた方法論を用いて臭素化し、次にボロン酸エステルとカップリングして式xの化合物を提供することができる。次に式xの化合物を、上記のスキーム1において述べられた方法論を用いて環化して式xiの二環式化合物を提供することができる。次に式xiの化合物を、上記のスキーム2において述べられた方法を用いて環化して式ixの二環式化合物を提供する。
スキーム5は、多環式グアニン誘導体を製造するための別の方法を示す。
スキーム5
式中、RおよびRは、多環式グアニン誘導体について上記で定義されており、Rはアリールであり、Arは、アリールまたはヘテロアリールであり、Xは、−Br、−Cl、−I、−O−メシル、−O−トシルまたは−O−トリフリルのような良好な脱離基である。
式xiiの市販の化合物を、炭酸カリウムのような塩基の存在下で臭化アリールアルキルと反応させて式xiiiのN−誘導体化化合物を提供することができる。次に式xiiiの化合物を、水酸化ナトリウムのような水酸化物塩基への曝露と同時に式xivの化合物に変換することができる。次に式xivの化合物を、炭酸カリウムのような炭酸塩塩基の存在下で式RXの化合物と反応させて式xvの化合物を提供することができる。式xvの化合物を、スキーム4において上記で説明されたように式xiの化合物に最終的に変換することができる。
スキーム1〜5に図示される出発材料および試薬は、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)およびAcros Organics Co.(Fair Lawn,NJ)のような商業的供給業者から入手可能であるか、あるいは有機合成の分野における当業者に周知の方法を用いて調製することができる。
有機合成の分野における当業者は、この多環式グアニン誘導体の調製が、特定の官能基の保護(すなわち、特定の反応条件との化学的両立性の目的のための誘導体化)を必要とするかもしれないことを認識するであろう。この多環式グアニン誘導体のさまざまな官能基のための適切な保護基ならびにそれらの導入および除去のための方法は、Greene et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley−Interscience,New York,(1999)に見出すことができるであろう。
多環式グアニン誘導体の使用
この多環式グアニン誘導体は、患者における状態を処置または予防するためのヒトおよび獣医学的医学において有用である。本発明に従って、多環式グアニン誘導体を、状態の処置または予防を必要とする患者に投与することができる。
疼痛の処置
多環式グアニン誘導体は、患者における疼痛を処置または防止するために有用である。
従って、1つの実施形態において、本発明は、患者における疼痛を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の1つ以上の多環式グアニン誘導体を患者に投与するステップを含む。
別の実施形態において、本発明は、患者における疼痛を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の例示化合物1〜160のうちの1つ以上を患者に投与するステップを含む。
別の実施形態において、本発明は、患者における疼痛を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の1つ以上の式(II)の化合物を患者に投与するステップを含む。
本発明の方法を用いて処置可能または予防可能な疼痛の非限定的な例としては、急性疼痛、背部痛、慢性疼痛、線維筋痛、post−herpatic神経痛、神経障害性疼痛、侵害受容性疼痛、皮膚疼痛、体性疼痛、内臓痛、幻肢痛、癌性疼痛(突出痛を含む)、(癌化学療法のような)薬物療法により引き起こされる疼痛、頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛を含む、炎症性疼痛、糖尿病により引き起こされる疼痛、関節炎による疼痛、損傷により引き起こされる疼痛、歯痛、または(外科手術、理学療法または放射線療法のような)医学的手技により引き起こされる疼痛が含まれる。
1つの実施形態において、疼痛は神経障害性疼痛である。
別の実施形態において、疼痛は癌性疼痛である。
別の実施形態において、疼痛は頭痛である。
さらに別の実施形態において、疼痛は慢性疼痛である。
さらなる実施形態において、疼痛は、関節炎により引き起こされる疼痛である。
別の実施形態において、疼痛は、糖尿病により引き起こされる疼痛である。
さらなる実施形態において、疼痛は炎症性疼痛である。
本明細書中において使用される神経障害性疼痛は、疼痛閾値の減少等が継続する痛覚の異常な状態を指し、これは、創傷(例えば、裂傷、挫傷、神経剥離損傷、手足の切断)、圧迫(手根管症候群、三叉神経痛、腫瘍活性)、感染症、癌、虚血等、または真性糖尿病などのような代謝障害により引き起こされる神経、叢または神経周囲軟部組織の損傷または変性に付随する機能異常に起因する。神経障害性疼痛としては、中枢神経損傷、末梢神経損傷、糖尿病性ニューロパチー、単ニューロパチーまたは多発ニューロパチーによって引き起こされる疼痛が含まれる。1つの実施形態において、神経障害性疼痛は、糖尿病によって引き起こされる。
多環式グアニン誘導体を用いて処置可能または予防可能な神経障害性疼痛の他の例としては、自然療法治療により引き起こされる疼痛、自然療法治療に耐性がある疼痛、アロディニア(通常は疼痛を引き起こさない機械的または熱的刺激により引き起こされる痛覚)、痛覚過敏(通常は有痛性の刺激に対する過剰反応)、知覚過敏(接触刺激に対する過剰反応)、糖尿病性多発ニューロパチー、絞扼性ニューロパチー、中枢性疼痛、陣痛、心筋梗塞痛、脳卒中後疼痛、膵臓痛、疝痛、筋肉痛、術後疼痛、脳卒中後疼痛、パーキンソン病に関連する疼痛、集中治療に関連する疼痛、歯周病(歯肉炎および歯周炎を含む)に関連する疼痛、月経痛、片頭痛、持続性頭痛(例えば、群発頭痛または慢性緊張型頭痛)、持続性疼痛状態(例えば、線維筋痛または筋筋膜(myofascial)痛)、三叉神経痛、ヘルペス後神経痛、滑液包炎、エイズに関連する疼痛、多発性硬化症に関連する疼痛、脊髄外傷および/または変性に関連する疼痛、熱傷痛、関連痛、疼痛の増大された記憶および疼痛への対処に関与する神経機序が含まれるが、これらに限定されない。炎症性疼痛は、筋系(筋炎)および内臓(大腸炎および炎症性腸疾患、膵炎、膀胱炎、回腸炎、クローン病)、神経(神経炎、神経根症、radioculogangionitis)、関節炎的状態(例えば、リウマチ様疾患および強直性脊椎炎のような関連する状態)、関節疾患(変形性関節症を含む)を伴う損傷を含む軟部組織の損傷の結果として生じることがある。特定の実施形態において、本発明の多環式グアニン誘導体は、アロディニアまたは痛覚過敏を処置または予防するために有用である。
炎症性疾患の処置
多環式グアニン誘導体は、患者における炎症性疾患(diesase)を処置または防止するために有用であり得る。
従って、1つの実施形態において、本発明は、患者における炎症性疾患(diesase)を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の1つ以上の多環式グアニン誘導体を患者に投与するステップを含む。
別の実施形態において、本発明は、患者における炎症性疾患(diesase)を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の1つ以上の式(II)の化合物を患者に投与するステップを含む。
別の実施形態において、本発明は、患者における炎症性疾患(diesase)を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の例示化合物1〜160のうちの1つ以上を患者に投与するステップを含む。
本発明の方法を用いて処置可能または予防可能な炎症性疾患の非限定的な例としては、糖尿病性ニューロパチー;変形性関節症、関節リウマチ、敗血症性関節炎、痛風、偽痛風、若年性関節炎またはスチル病などの関節炎;回腸炎、クローン病および潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患;臓器移植拒絶反応;炎症性腸疾患;喘息、成人呼吸窮迫症候群および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性肺疾患;角膜ジストロフィー、トラコーマ、ぶどう膜炎および交感性眼炎などの眼の炎症性疾患;歯肉炎および歯周炎などの歯肉の慢性炎症性疾患;糸球体腎炎およびネフローゼなどの腎臓の炎症性疾患;硬化性皮膚炎、乾癬、湿疹などの皮膚の炎症性疾患;腎疝痛;再灌流障害;発熱;虚血性傷害;多発性硬化症;全身性エリテマトーデス;慢性乳児神経皮膚関節症候群(CINCA)、家族性感冒自己炎症性症候群(FCAS)、マックル−ウェルズ症候群(MWS)、家族性地中海熱(FMF)および発熱性関節炎、pyroderma gangrenosumおよびざ瘡症候群(PAPA)などの周期性発熱症候群;強直性脊椎炎、psoriatric関節炎、ライター症候群などの炎症性関節症が含まれる。
本明細書中において使用される用語「炎症性疾患」は、局所炎症反応および全身性炎症両方を含んでいた。
1つの実施形態において、炎症性疾患は関節炎である。
別の実施形態において、炎症性疾患はrhematoid関節炎である。
別の実施形態において、炎症性疾患は変形性関節症である。
さらに別の実施形態において、炎症性疾患は喘息である。
さらに別の実施形態において、炎症性疾患は慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。
別の実施形態において、炎症性疾患は炎症性腸疾患である。
組み合わせ療法
1つの実施形態において、本発明は、患者における状態を処置するための方法を提供し、この方法は、1つ以上の多環式グアニン誘導体、あるいは薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルまたはそのプロドラッグおよび多環式グアニン誘導体ではない少なくとも1つの付加的な治療薬を患者に投与するステップを含み、投与される量が一緒になって、状態を処置または予防するために効果的である。
1つの実施形態において、付加的な治療薬は鎮痛剤である。
疼痛を処置するための本発明の方法において有用な付加的な鎮痛剤としては、アセチルサリチル酸、コリンマグネシウムトリサリシレート、アセトアミノフェン、イブプロフェン、フェノプロフェン、ジフルシナル、およびナプロキセンなどの非オピオイド(非ステロイド性抗炎症剤としても知られる)鎮痛剤;モルヒネ、ヒドロモルホン、メサドン、レボルファノール、フェンタニル、オキシコドン、およびオキシモルホンなどのオピオイド鎮痛剤;プレドニゾロン、フルチカゾン、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、モメタゾン、ブジサミド(budisamide)、ベタメタゾン、デキサメタゾン、プレドニゾン、フルニソリドおよびコルチゾンなどのステロイド;アスピリンおよびピロキシカムなどのCOX−I阻害剤;ならびにロフェコキシブ、セレコキシブ、バルデコキシブおよびエトリコキシブなどのCOX−II阻害剤が含まれるが、これらに限定されない。
疼痛を処置するための本発明の方法において有用な他の鎮痛剤としては、ガバペンチン、プレガバリンおよびデュロキセチンが含まれるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、他の鎮痛剤はオピオイド鎮痛剤である。別の実施形態においては、他の鎮痛剤は、非オピオイド鎮痛剤である。別の実施形態において、他の鎮痛剤は、COX−I阻害剤である。さらに別の実施形態において、他の鎮痛剤はCOX−II阻害剤である。さらに別の実施形態において、他の鎮痛剤は、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、フェノプロフェン、ナプロキセン、モルヒネ、ヒドロモルホン、メサドン、レボルファノール、フェンタニル、オキシコドン、およびオキシモルホンから選ばれる。
1つの実施形態において、付加的な治療薬は抗炎症剤である。
炎症性疾患を処置するための本発明の方法において有用な付加的な抗炎症剤の非限定的な例としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID);コルチゾール、デキサメタゾン、predinsone、プレドニゾロン、メチルプレドニゾン、ベタメタゾン、ベクロメタゾン、酸酢フルドロコルチゾン、酢酸デオキシコルチコステロン、アルドステロン、コルチコステロンおよびコルチゾンなどのステロイド性抗炎症薬;IL−10、ステロイド、およびアザルフィジンなどの炎症性腸疾患の処置に有用な薬剤;メトトレキサート、アザチオプリン、シクロホスファミド、ステロイドおよびミコフェノール酸モフェチルなどの関節リウマチの処置に有用な薬剤;炎症性腸疾患を処置または防止するための薬剤が含まれる。
炎症性疾患を処置するための本発明の方法において有用なその他の抗炎症剤としては、リツキシマブ、アダリムマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト、TACE阻害剤、ムスカリンアンタゴニスト、キナーゼ阻害剤、サイトカイン阻害剤およびケモカイン阻害剤が含まれるがこれらに限定されない。
炎症性疾患を処置するための本発明の方法において有用な非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の非限定的な例としては、アスピリン、アモキシピリン、ベノリラート、コリンマグネシウムサルフェート、ジフルニサル、ファイスラミン(faislamine)、サルチル酸メチル、サリチル酸マグネシウムおよびサリチルsaliciylateなどのサリチラート;ジクロフェナク、アセクロフェナク、アセメタシン、ブロムフェナク、エトドラク、インドメタシン、ナブメトン、スリンダクおよびトルメチンなどのアリールアルカン酸;イブプロフェン、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロキソプロフェン、ナプロキセン、チアプロフェン酸およびスプロフェンなどのプロフェン;メフェナム酸およびメクロフェナム酸などのフェナム酸;フェニルブタゾン、アザプロパゾン、メタミゾール、オキシフェンブタゾンおよびスルフィンプラゾン(sulfinprazone)などのピラゾリジン誘導体;ピロキシカム、ロルノキシカム、メロキシカムおよびテノキシカムなどのオキシカム;セレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブおよびバルデコキシブなどのCOX−2阻害剤;ニメスルフィド(nimesulfide)などのsulfonalides;リコフェロン;オメガ−3脂肪酸;ならびにPDE阻害剤が含まれる。
1つの実施形態において、NSAIDは、プロフェンまたはサリチラートである。
別の実施形態において、NSAIDはCOX−2阻害剤である。
1つの実施形態において、付加的な治療薬は抗喘息薬である。
喘息を処置するための本発明の方法において有用な抗喘息薬の非限定的な例としては、サルメテロール、ホルモテロール、バンブテロール、アルブテロール、サルブタモール、レバルブテロール、テルブタリンおよびビトルテロールなどのベータ−2アドレノセプターangoinsts;エフェドリン;臭化イパトロピウム(ipatropium bromide);シクレソニド、ベクロメタゾン、ブデソニド、フニソリド(funisolide)、フチカゾン(futicasone)、モメタゾンおよびトリアムシノロンなどのグルココルチコイド;モンテルカスト、ザフィルルカスト、プランルカストおよびジロートンなどのロイコトリエン修飾薬;クロモリンおよびネドクロミルなどのマスト細胞安定化剤;イパトロピウム(ipatropium)、グリコピロレート、アトロピン、オキシトロピウムおよびチオトロピウムなどの抗コリン薬;テオフィリンおよびアミノフィリンなどのメチルキサンチン;抗ヒスタミン薬;オマリズマブなどのIgE;メトトレキサート;チアネプチン;プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾン、デキサメタゾンおよびヒドロコルチゾンなどのステロイド;エピネフリン、イソエタリン、イソプロテレノールおよびメタプロテレノールなどのベータ−アゴニスト;イソフルラン、ハロタンおよびエンフルランなどの吸入麻酔薬;硫酸マグネシウム;ヘリウムと酸素との混合物であるヘリオックス;ならびにグアイフェネシンなどの去痰薬が含まれる。
1つの実施形態において、本発明の組み合わせ療法を使用して処置される炎症性疾患は喘息である。別の実施形態において、炎症性疾患は関節炎である。さらに別の実施形態において、炎症性疾患は、関節リウマチまたは変形性関節症である。さらに別の実施形態において、炎症性疾患はCOPDである。さらなる実施形態において、炎症性疾患は、炎症性腸疾患である。
組み合わせ療法をそのような投与を必要とする患者に投与する場合、組み合わせの治療薬、または治療薬を含む1つもしくは複数の医薬組成物は、例えば、順次、並行して、一緒に、同時になどのように任意の順序で投与されてもよい。そのような組み合わせ療法における様々な有効成分の量は、異なる量(異なる投与量)であっても、同じ量(同じ投与量)であってもよい。
1つの実施形態において、付加的な治療薬(単数または複数)がそれらの予防的または治療的効果を及ぼしている間に1つ以上の多環式グアニン誘導体が投与され、逆の場合も同じである。
別の実施形態において、1つ以上の多環式グアニン誘導体および付加的な治療薬(単数または複数)は、状態を処置するためにそのような薬剤が単剤療法として使用される場合に一般的に用いられる用量で投与される。
別の実施形態において、1つ以上の多環式グアニン誘導体および付加的な治療薬(単数または複数)は、状態を処置するためにそのような薬剤が単剤療法として使用される場合に一般的に用いられる用量よりも低い用量で投与される。
さらに別の実施形態において、1つ以上の多環式グアニン誘導体および付加的な治療薬(単数または複数)は、相乗的に作用し、状態を処置するためにそのような薬剤が単剤療法として使用される場合に一般的に用いられる用量よりも低い用量で投与される。
1つの実施形態において、1つ以上の多環式グアニン誘導体および付加的な治療薬(単数または複数)は、同じ組成物中に存在している。1つの実施形態において、この組成物は、経口投与に適している。別の実施形態において、この組成物は、静脈内投与に適している。
1つ以上の多環式グアニン誘導体および付加的な治療薬(単数または複数)は、加法的にまたは相乗的に作用し得る。相乗的組み合わせは、組み合わせ療法のより低投与量の1つ以上の薬剤の使用および/または組み合わせ治療の1つ以上の薬剤のより低頻度の投与の使用を可能にし得る。1つ以上の薬剤のより低い投与量またはより低頻度の投与は、治療の有効性を低減することなく治療の毒性を低下させることがある。
1つの実施形態において、1つ以上の多環式グアニン誘導体および付加的な治療薬(単数または複数)の投与は、これらの薬剤に対する状態の耐性を抑制し得る。
別の実施形態において、付加的な治療薬は、多環式グアニン誘導体のいずれかの潜在的な副作用を低減するために有用な薬剤である。このような潜在的な副作用としては、吐き気、嘔吐、頭痛、発熱、嗜眠、筋肉痛、下痢、一般的な疼痛、および注射部位における疼痛が含まれるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、付加的な治療薬は、既知の治療上有効な用量で使用される。別の実施形態において、付加的な治療薬は、その通常処方される投与量で使用される。別の実施形態において、付加的な治療薬は、その通常処方される投与量または既知の治療上有効な用量未満で使用される。
状態の処置または予防のために本発明の組み合わせ療法において使用される他の薬剤の用量および投与計画は、添付文書中の認可された用量および投与計画;患者の年齢、性別、一般的な健康;ならびウイルス感染症または関連する疾患もしくは障害のタイプおよび重症度を考慮に入れて、臨床主治医によって決定され得る。組み合わせて投与される場合、上記で列挙される疾患または状態を処置するための多環式グアニン誘導体(単数または複数)および他の薬剤(単数または複数)は、同時にまたは順次投与され得る。組み合わせの構成成分が異なる投薬スケジュールで与えられる場合、例えば、1つの構成成分が毎日1回投与され、別の構成成分が6時間ごとに投与される場合、または好ましい医薬組成物が異なる場合、例えば、一方が錠剤であり、他方がカプセルである場合、これは特に有用である。従って、別個の剤形を含むキットが有利である。
一般的に、1つ以上の多環式グアニン誘導体および付加的な治療薬(単数または複数)の総1日投与量は、組み合わせ療法として投与される場合、治療の対象、患者および投与経路に応じて変動が必然的に生じるが、1日あたり約0.1〜約2000mgの範囲である。1つの実施形態において、投与量は、約0.2〜約100mg/日であり、単一用量または2〜4分割用量で投与される。別の実施形態において、投与量は、約1〜約500mg/日であり、単一用量または2〜4分割用量で投与される。別の実施形態において、投与量は、約1〜約200mg/日であり、単一用量または2〜4分割用量で投与される。さらに別の実施形態において、投与量は、約1〜約100mg/日であり、単一用量または2〜4分割用量で投与される。さらに別の実施形態において、投与量は、約1〜約50mg/日であり、単一用量または2〜4分割用量で投与される。さらなる実施形態において、投与量は、約1〜約20mg/日であり、単一用量または2〜4分割用量で投与される。
組成物および投与
1つの実施形態において、本発明は、患者における状態を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の1つ以上の多環式グアニン誘導体あるいは薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルまたはプロドラッグ、ならびに薬学的に許容される担体を含む組成物を患者に投与するステップを含む。別の実施形態において、本発明は、患者における状態を処置するための方法を提供し、この方法は、各々が有効量の1つ以上の多環式グアニン誘導体あるいは薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルまたはプロドラッグ、ならびに薬学的に許容される担体を含む2つ以上の組成物を患者に投与するステップを含む。
多環式グアニン誘導体から医薬組成物を調製するために、不活性な薬学的に許容される担体は、固体か液体のいずれかであり得る。固体形態の製剤としては、粉末、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル、カシェ剤および座薬が含まれる。粉末および錠剤は、約5〜約95%の活性成分で構成され得る。適切な固体担体が当該技術分野において知られており、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖または乳糖である。錠剤、粉末、カシェ剤およびカプセルは、経口投与に適した固体剤形として使用することができる。薬学的に許容される担体および様々な組成物のための製造方法の例は、A.Gennaro(ed.),Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,(1990),Mack Publishing Co.,Easton,PA.に見出すことができる。
液体形態の製剤としては、溶液、懸濁液およびエマルションが含まれる。例として、非経口的注射剤のための水−プロピレングリコール溶液が、または経口溶液、懸濁液もしくはエマルションのための甘味料および乳白剤の添加が挙げられる。液体形態の製剤は、鼻腔内投与のための溶液を含むことができる。
吸入に適したエアゾール製剤は、溶液および粉末形態の固形物を含んでもよく、これらは、不活性圧縮ガス、例えば、窒素などの薬学的に許容される担体と組み合わされてもよい。
使用直前に、経口か非経口投与のための液体形態の製剤に変換されることを意図する固体形態の製剤も含まれる。このような液体形態としては、溶液、懸濁液およびエマルションが含まれる。
本発明の化合物は、経皮的に送達可能であってもよい。経皮組成物は、クリーム、ローション、エアゾールおよび/またはエマルションの形態をとることができ、この目的のために当該技術分野において慣例的なように、マトリックスまたはリザーバタイプの経皮パッチ中に含有され得る。
1つの実施形態において、多環式グアニン誘導体は経口投与される。
1つの実施形態において、医薬製剤は単位剤形である。このような形態において、製剤は、適正な量の活性成分、例えば、所望の目的を達成する有効量を含有する適切なサイズの単位用量にさらに分割される。
製剤の単位用量中の活性化合物の量は、約0.1〜約2000mgである。治療の対象、患者および投与経路に応じて、変動が必然的に生じるだろう。1つの実施形態において、単位用量投与量は、約0.2〜約1000mgである。別の実施形態において、単位用量投与量は、約1〜約500mgである。別の実施形態において、単位用量投与量は、約1から約100mg/日である。さらに別の実施形態において、単位用量投与量は、約1〜約50mgである。さらに別の実施形態において、単位用量投与量は、約1〜約10mgである。
用いられる実際の投与量は、患者の要件および処置されている状態の重症度に応じて変化させることができる。特定の状況についての適切な投与計画の決定は、当該分野における技量の範囲内である。便宜上、必要に応じて1日の総投与量を分割し、その日の間に小分けして投与してもよい。
本発明の化合物および/または薬学的に許容されるその塩の投与の量および頻度は、患者の年齢、状態および体格ならびに処置されている症状の重症度といった因子を考慮した臨床主治医の判断に従って調節されるだろう。経口投与のための典型的な推奨される1日投与計画は、約1mg/日〜約300mg/日、好ましくは、2〜4分割用量での1mg/日〜75mg/日の範囲であり得る。
本発明が1つ以上の多環式グアニン誘導体と1つの付加的な治療薬との組み合わせを含む場合、これら2つの活性成分は、同時にまたは逐次的に共投与されてもよく、あるいは1つ以上の多環式グアニン誘導体と1つの付加的な治療薬とを薬学的に許容される担体中に含む単一の医薬組成物が投与され得る。組み合わせの成分は、カプセル、錠剤、粉末、カシェ剤、懸濁液、溶液、座薬、経鼻スプレー等などのような任意の従来の剤形で個別にまたは一緒に投与され得る。付加的な治療薬の投与量は、公開資料から決定することができ、用量あたり約1〜約1000mgの範囲にわたり得る。1つの実施形態において、組み合わせて使用される場合、個々の成分の用量レベルは、組み合わせの有利な効果のために、推奨される個々の投与量よりも低い。
1つの実施形態において、組み合わせ療法計画の成分は同時に投与されることになっており、それらの成分は、薬学的に許容される担体と共に単一の組成物中で投与され得る。
別の実施形態において、組み合わせ療法計画の成分が別々にまたは逐次的に投与されることになっている場合、それらの成分は、各々が薬学的に許容される担体を含む別々の組成物中で投与され得る。
組み合わせ療法の成分は、カプセル、錠剤、粉末、カシェ剤、懸濁液、溶液、座薬、経鼻スプレー等などの任意の従来の剤形で個別にまたは一緒に投与され得る。
キット
1つの態様において、本発明は、有効量の1つ以上の多環式グアニン誘導体、または薬学的に許容されるこの化合物の塩もしくは溶媒和物および薬学的に許容される担体、ビヒクルまたは希釈剤を含むキットを提供する。
別の態様において、本発明は、ある量の1つ以上の多環式グアニン誘導体、または薬学的に許容されるこの化合物の塩または溶媒和物およびある量の少なくとも1つの上記で列挙された付加的な治療薬を含むキットを提供し、組み合わされた量は、患者における糖尿病、糖尿病性合併症耐糖能障害または空腹時血糖異常を処置または防止するのに有効である。
組み合わせ療法計画の成分が2つ以上の組成物中で投与されることになっている場合、それらの成分は、単一のパッケージの中に、各々が1つ以上の多環式グアニン誘導体を薬学的に許容される担体中に含む1つ以上の容器、および付加的な治療薬を薬学的に許容される担体中に含む別個の容器を含み、各組成物中の活性成分は、その組み合わせが治療上有効であるような量で存在しているキットで提供されることができる。
(実施例)
以下の実施例は、本発明の化合物の説明的な例を例示しており、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の範囲内の別の機構的経路および類似構造は、当業者に明らかであろう。
一般的な方法
市販の溶剤、試薬、および中間体を、特に示されない限り、入手時のまま用いた。市販されていない試薬および中間体は、以下で説明される方法で調製した。H NMRスペクトルを、Varian 400MHzまたはBruker300 MHz測定器において取得し、挿入的に示したプロトン数、多重度、およびヘルツで表したカップリング定数と共にMeSiからのppm低磁場として記す。
化合物2aの調製
機械式撹拌機を備えた2−L三つ首丸底フラスコに、エチルシアノグリオキシラート−2−オキシム(40.0g、0.281mol)および飽和NaHCO水溶液(300mL)を充填した。強く撹拌しつつ、水(300mL)を添加し、続いて亜ジチオン酸ナトリウム(200g、1.15mol)を45分間にわたり小刻みに添加した。15分間撹拌した後、溶液をCHCl(4×250mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して黄色油状物を得た。CHCN(150mL)中のこの黄色油状物の攪拌溶液に、オルトギ酸トリエチル(42.6mL、0.256mol)を添加した。反応混合物を加熱して還流し、30分間この温度で撹拌させ、次に室温まで冷却した。次にベンジルアミン(31.1mL、0.285mol)を添加し、結果として生じた反応物を加熱して還流し、30分間この温度で撹拌させ、次に室温まで冷却し、真空中で濃縮した。褐色粘稠油状物をEtOAc(150mL)と共に摩砕し、その結果生じた懸濁液を一晩撹拌した。沈殿物を収集し、冷EtOAc(2×100mL)で洗い、1時間空気乾燥し、さらに真空オーブン中で、50℃で乾燥し、化合物2a(23.7g、34%)を黄色がかった白色固体として得た。
化合物2bの調製
実施例1で説明した方法を使用し、ベンジルアミンを4−フルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物2bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物2cの調製
実施例1で説明した方法を使用し、ベンジルアミンを2,4−ジフルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物2bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物2dの調製
実施例1で説明した方法を使用し、ベンジルアミンを3,4−ジフルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物2bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物2eの調製
実施例1で説明した方法を使用し、ベンジルアミンを2,5−ジフルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物2bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物3aの調製
磁気撹拌バーを備えた2−L三つ首丸底フラスコに、エチル5−アミノ−1−ベンジル−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート(2a)(50.0g、0.204mol)、イソシアン酸エチル(64mL、0.816mol)、トリエチルアミン(142ml、1.02mol)およびトルエン(450mL)を充填した。反応混合物を還流下で18時間加熱し、室温まで冷却し、真空中で黒色固体になるまで濃縮した。MeOH(600mL)中でこの固体を機械的に撹拌した溶液に、ナトリウムメトキシド(55.1g、1.02mol)を5分間にわたり小刻みに添加した。反応混合物を還流下で1時間加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮し、水(600mL)で希釈した。水性混合物をCHCl(3×1L)で洗い、2N HCl(475mL)を用いてpH6に酸性化した。その結果生じた沈澱物を濾過し、濾過ケーキを水(3×250mL)およびジエチルエーテル(2×200mL)で洗った。固体を真空オーブン中で、45℃で18時間乾燥し、化合物3a(38.7g、70%)を淡褐色固体として得た。
化合物3bの調製
実施例6で説明した方法を使用し、化合物2aを化合物2bで置き換えることにより、化合物3bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物3cの調製
実施例6で説明した方法を使用し、化合物2aを化合物2cで置き換えることにより、化合物3cを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物3dの調製
実施例6で説明した方法を使用し、化合物2aを化合物2dで置き換えることにより、化合物3dを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物3eの調製
実施例6で説明した方法を使用し、化合物2aを化合物2eで置き換えることにより、化合物3eを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物4aの調製
機械式撹拌機を備えた1−L三つ首丸底フラスコに、9−ベンジル−1−エチル−1H−プリン−2,6(3H,9H)−ジオン(3a)(38.7g、0.143mol)およびオキシ塩化リン(387mL、4.15mol)を充填した。混合物を還流下で18時間加熱し、さらに多くのオキシ塩化リン(100mL、1.07mol)を添加し、この反応物を加熱してさらに4時間還流した。反応混合物を真空中で濃縮し、結果として生じた褐色油状物を、氷/水(1L)およびCHCl(500mL)の混合物中に慎重に注ぎ入れた。固体NaHCOを用いて混合物をpH7〜8に調節した後、層を分離し、水相をCHCl(3×1L)で抽出した。合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。褐色の残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、97:3、CHCl/MeOH)を使用して精製し、黄色固体を得た。この固体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、80:20、EtOAc/ヘキサン)を使用してさらに精製し、化合物4a(25.2g、61%)を黄色固体として得た。
化合物4bの調製
実施例11で説明した方法を使用し、化合物3aを化合物3bで置き換えることにより、化合物4bを黄色固体として合成した。
化合物4cの調製
実施例11で説明した方法を使用し、化合物3aを化合物3cで置き換えることにより、化合物4cを黄色固体として合成した。
化合物4dの調製
実施例11で説明した方法を使用し、化合物3aを化合物3dで置き換えることにより、化合物4dを黄色固体として合成した。
化合物4eの調製
実施例11で説明した方法を使用し、化合物3aを化合物3eで置き換えることにより、化合物4eを黄色固体として合成した。
化合物6aの調製
機械式撹拌機を備えた2−L三つ首丸底フラスコに、2,6−ジクロロプリン(5)(30.0g、0.159mol)、炭酸カリウム(110g、0.794mol)および乾燥DMF(600mL)を充填した。2,4−ジフルオロベンジルブロマイド(39.4g、0.190mol)を、添加漏斗を介して0.5時間にわたり添加する際に、懸濁液を強く撹拌した。室温で18時間撹拌した後、EtOAc(1L)および水(1.7L)を添加して層を分離した。水層をEtOAc(2×500mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(3×700mL)で洗い、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。その結果生じた残留物を、EtOAc(200mL)と共に摩砕し、15時間撹拌した。沈澱物を収集し、ヘキサン中の冷20%EtOAcで洗い、一晩空気乾燥して、化合物6a(16.6g、33%)を白色固体として得た。濾液を真空中で濃縮し、得られた残留物をCombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、50:50、ヘキサン/EtOAc)を使用して精製し、付加的な生成物6a(14.4g、29%)を白色固体として得た。
化合物6bの調製
実施例16で説明した方法を使用し、2,4−ジフルオロベンジルブロマイドを4−フルオロベンジルブロマイドで置き換えることにより、化合物6bを白色固体として合成した。
化合物6cの調製
実施例16で説明した方法を使用し、2,4−ジフルオロベンジルブロマイドを3,4−ジフルオロベンジルブロマイドで置き換えることにより、化合物6bを白色固体として合成した。
化合物7aの調製
機械式撹拌機を備えた2−L三つ首丸底フラスコに、2,6−ジクロロ−9−(2,4−ジフルオロベンジル)−9H−プリン(6a)(31.0g、0.098mol)および0.2N NaOH溶液(984mL)を充填した。反応混合物を還流下で16時間加熱し、熱いうちに焼結ガラス漏斗を介して濾過し、濾液を室温まで放冷した。濾液を氷酢酸(100mL)で酸性化し、0℃で5時間撹拌した。沈澱物を収集し、冷水(3×200mL)で洗い、1時間空気乾燥した。真空オーブン中で、55℃でさらに16時間乾燥し、7a(25.1g、86%)を白色固体として得た。
化合物7bの調製
実施例19で説明した方法を使用し、化合物6aを化合物6bで置き換えることにより、化合物7bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物7cの調製
実施例19で説明した方法を使用し、化合物6aを化合物6cで置き換えることにより、化合物7cを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物8aの調製
機械式撹拌機を備えた2−L三つ首丸底フラスコに、2−クロロ−9−(2,4−ジフルオロベンジル)−1H−プリン(purin)−6(9H)−オン(7a)(25.0g、0.084mol)、炭酸カリウム(58.3g、0.421mol)およびN,N−ジメチルアセトアミド(700mL)を充填した。懸濁液を不活性雰囲気下で撹拌し、ヨードエタン(15.8g、0.101mol)を添加した。室温で16時間撹拌した後、混合物を水(1L)で希釈し、次にEtOAc(3×750mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(3×750mL)で洗い、NaSO上で乾燥し、濾過した。その結果生じた褐色固体を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10:90、ヘキサン、EtOAc)を使用して精製し、化合物8a(13.4g、49%)を黄色がかった白色固体として得た。
化合物8bの調製
実施例22で説明した方法を使用し、化合物7aを化合物7bで置き換えることにより、化合物8bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物8cの調製
実施例22で説明した方法を使用し、化合物7aを化合物7cで置き換えることにより、化合物8cを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物9aの調製
窒素雰囲気下にあるNMP(35mL)中の9−ベンジル−2−クロロ−1−エチル−1H−プリン(purin)−6(9H)−オン(4a)(925mg、3.20mmol)の撹拌溶液に、(R)−2−アミノ−2−フェニルエタノール(659mg、4.80mmol)およびDIPEA(1.1mL、6.40mmol)を添加した。反応混合物を、130℃の油浴上に一晩置き、室温まで冷却し、氷/水(500mL)中に注ぎ入れた。混合物を3時間撹拌し、沈澱物を収集し、空気乾燥した。濾過ケーキをCHCl(200mL)中に溶解し、塩水(250mL)で洗い、真空中で濃縮し、化合物9a(1.13g、90%)を黄色がかった白色固体として得た。
化合物9bの調製
実施例25で説明した方法を使用し、化合物4aを化合物4cで置き換え、さらに(R)−2−アミノ−2−フェニルエタノールを2−アミノ−2,2,−ジメチルエタノールで置き換えることにより、化合物9bを淡褐色固体として合成した。
化合物9cの調製
実施例25で説明した方法を使用し、化合物4aを化合物4bで置き換え、さらに(R)−2−アミノ−2−フェニルエタノールを(R)−2−アミノ−2−イソプロピルエタノールで置き換えることにより、化合物9cを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物9dの調製
実施例25で説明した方法を使用し、化合物4aを化合物4cで置き換え、さらに(R)−2−アミノ−2−フェニルエタノールを(R)−2−アミノ−2−イソプロピルエタノールで置き換えることにより、化合物9dを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物9eの調製
実施例28で説明した方法を使用し、化合物4aを化合物4dで置き換えることにより、化合物9eを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物9fの調製
実施例28で説明した方法を使用し、化合物4aを化合物4eで置き換えることにより、化合物9fを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物10aの調製
−10℃のCHCl(75mL)中の(R)−9−ベンジル−1−エチル−2−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−1H−プリン(purin)−6(9H)−オン(9a)(1.13g、2.89mmol)の撹拌溶液に、塩化チオニル(1.04g、8.69mmol)を滴下により添加した。反応混合物を、−10℃で10分間撹拌し、次に室温まで2時間かけて温め、真空中で濃縮した。得られた残留物を、飽和NaHCO(100mL)およびCHCl(100mL)の間で分配し、層を分離した。水相をCHCl(100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して化合物10a(0.869g、81%)を黄色がかった白色固体として得た。
化合物10bの調製
実施例31で説明した方法を使用し、化合物9aを化合物9bで置き換えることにより、化合物10bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物10cの調製
実施例25で説明した方法を使用し、化合物9aを化合物9cで置き換えることにより、化合物10cを黄色がかった白色固体として合成した。
化合10dの調製
実施例25で説明した方法を使用し、化合物9aを化合物9dで置き換えることにより、化合物10dを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物10eの調製
実施例25で説明した方法を使用し、化合物9aを化合物9eで置き換えることにより、化合物10eを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物10fの調製
実施例25で説明した方法を使用し、化合物9aを化合物9fで置き換えることにより、化合物10fを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物11aの調製
−10℃のCHCl(25mL)中の(R)−1−ベンジル−5−エチル−7−フェニル−7,8−ジヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−4(5H)−オン(10a)(0.869g、2.34mmol)の撹拌溶液に、N−ブロモスクシンイミド(0.416g、2.34mmol)を添加した。反応混合物を、−10℃で2時間撹拌し、室温まで加温し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、80:10、エーテル/イソプロパノール)を使用して精製し、化合物11a(1.10g、>99%)を黄色がかった白色固体として得た。
化合物11bの調製
実施例37で説明した方法を使用し、化合物10aを化合物10bで置き換えることにより、化合物11bを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物11cの調製
実施例37で説明した方法を使用し、化合物10aを化合物10cで置き換えることにより、化合物11cを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物11dの調製
実施例37で説明した方法を使用し、化合物10aを化合物10dで置き換えることにより、化合物11eを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物11eの調製
実施例37で説明した方法を使用し、化合物10aを化合物10eで置き換えることにより、化合物11eを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物11fの調製
実施例37で説明した方法を使用し、化合物10aを化合物10fで置き換えることにより、化合物11fを黄色がかった白色固体として合成した。
化合物43aの調製
ディーン・スターク装置を備える100mL丸底フラスコに、5−ボロノ−2−フルオロ安息香酸(1.00g、5.43mmol)、無水トルエン(50mL)およびピナコール(0.706g、5.98mmol)を充填した。混合物を還流下で16時間加熱し、室温まで冷却し、次に真空中で濃縮した。得られた残留物をヘキサン(200mL)で摩砕し、化合物43a(1.33g、92%)を白色固体として得た。
化合物14aの調製
無水DMF(3mL)中の2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸(43a)(133mg、0.500mmol)の撹拌溶液に、HOBt(84mg、0.625mmol)、EDC・HCl(120mg、0.625mmol)およびDIPEA(162mg、1.25mmol)を添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次に2−メチルピロリジン(36mg、0.416mmol)を添加し、反応物をさらに16時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(30mL)および飽和NHCl(20mL)で希釈し、層を分離した。水相をEtOAc(20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(3×20mL)で洗い、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して化合物14a(146mg、87%)を淡黄色油状物として得た。
化合物14bの調製
実施例44で説明した方法を使用し、2−メチルピロリジンをピペリジンで置き換えることにより、化合物14bを淡褐色の黄色油状物として合成した。
化合物14cの調製
実施例44で説明した方法を使用し、2−メチルピロリジンを2−メチルピペリジンで置き換えることにより、化合物14cを淡黄色油状物として合成した。
化合物47aの調製
10mL密封チューブに、2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸(43a)(200mg、0.752mmol)、HOBt(122mg、0.902mmol)、EDC・HCl(166mg、0.864mmol)、およびCHCN(5mL)を充填した。混合物を室温で30分間撹拌し、メチルアミドキシム(56mg、902mmol、Organic Process Research & Development 2006,10,36−45参照)および粉末状4Åモレキュラーシーブ(molecular sieve)を添加した。密封チューブを85℃の油浴中に2日間置き、次に室温まで冷却し、飽和NaHCO(200mL)に注ぎ入れた。水溶液をEtOAc(2×125mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、50:50、CHCl/EtOAc)を使用して精製し、化合物47a(86mg、38%)を黄色がかった白色固体として得た。
化合物45の調製
10mL密封チューブに、(R)−1−ベンジル−2−ブロモ−5−エチル−7−フェニル−7,8−ジヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−4(5H)−オン(11a)(100mg、0.222mmol)、ビフェニル−4−イルボロン酸(65mg、0.333mmol)、Pd(PPh(25mg、0.022mmol)、NaCO(35mg、0.333mmol)、アルゴン脱気ジメトキシエタン(2mL)およびアルゴン脱気水(0.5mL)を充填した。チューブをアルゴンでフラッシュし、密封し、100℃の油浴中に置き、この温度で約15時間放置した。次に反応混合物を室温まで冷却し、塩水(5mL)およびCHCl(5mL)で希釈し、層を分離した。水相をCHCl(5mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5、CHCl/MeOH)を使用して精製して油状物を得、この油状物を、セミ分取HPLC(Luna C18、CHCN/水に0.05%TFA添加)を使用してさらに精製して固体を得た。この固体を、CHCNと水との混合物に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物45(64mg、55%)を白色固体として得た:
化合物43の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを化合物11bで置き換え、さらにビフェニル−4−イルボロン酸を化合物14bで置き換えることにより、化合物43を黄色がかった白色固体として合成した:
化合物46の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを化合物11cで置き換え、さらにビフェニル−4−イルボロン酸を化合物47aで置き換えることにより、粗化合物を黄色がかった白色固体として合成し、次にこれをCHCNおよび水に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物46(59mg、50%)を白色固体として得た:
化合物16の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを置き換える化合物11dで置き換えることにより、化合物16を黄色がかった白色固体として合成した:
化合物47の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを置き換える化合物11dで置き換え、さらにビフェニル−4−イルボロン酸を化合物14cで置き換えることにより、残留物を黄色がかった白色固体として得た。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、90:10 CHCl/MeOH)を使用して精製して粗油状物を得、これをセミ分取HPLC(Luna C18、CHCN/水に0.05%TFA添加)を使用してさらに精製して油状物を得た。この油状物を、CHCNおよび水に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物47(74mg、35%)を白色固体として得た:
化合物48の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを化合物11dで置き換え、さらにビフェニル−4−イルボロン酸を化合物14aで置き換えることにより、残留物を黄色がかった白色固体として得た。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、90:10 CHCl/MeOH)を使用して精製して粗油状物を得、これをセミ分取HPLC(Luna C18、CHCN/水に0.05%TFA添加)を使用してさらに精製して無色の油状物を得た。この油状物を、CHCNおよび水に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物48(67mg、31%)を黄色がかった白色固体として得た:
化合物49の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを化合物11dで置き換え、さらにビフェニル−4−イルボロン酸を化合物47aで置き換えることにより、残留物を黄色がかった白色固体として得た。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、97:3 CHCl/MeOH)を使用して精製して粗油状物を得、これをセミ分取HPLC(Luna C18、CHCN/水に0.05%TFA添加)を使用してさらに精製して固体を得た。この固体を、CHCNおよび水に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物49(40mg、33%)を黄色がかった白色固体として得た:
化合物50の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを化合物11dで置き換え、さらにビフェニル−4−イルボロン酸を3−シアノ−4−フルオロフェニルボロン酸で置き換えることにより、残留物を黄色がかった白色固体として得た。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、1:3 CHCl/EtOAc)を使用して精製して化合物50(280mg、80%)を黄色がかった白色固体として得た。
化合物51の調製
実施例48で説明した方法を使用し、化合物11aを化合物11dで置き換え、さらにビフェニル−4−イルボロン酸を3−クロロ−4−フルオロフェニルボロン酸で置き換えることにより、残留物を黄色固体として得た。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5 CHCl/MeOH)を使用して精製して化合物51(1.50g、79%)を淡黄色固体として得た。
化合物52の調製
10mLマイクロ波バイアルに、(R)−5−(1−(2,4−ジフルオロベンジル)−5−エチル−7−イソプロピル−4−オキソ−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−2−イル)−2−フルオロベンゾニトリル(50)(275mg、0.558mmol)、MeOH(5mL)、および硫化アンモニウム水溶液(20wt%、600μL、1.67mmol)を充填した。反応混合物をマイクロ波中で、85℃で15分間撹拌し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、EtOAc(200mL)および塩水(250mL)で希釈し、層を分離した。水相をEtOAc(200mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、96:4、CHCl/MeOH)を使用して精製し、(R)−5−(1−(2,4−ジフルオロベンジル)−5−エチル−7−イソプロピル−4−オキソ−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−2−イル)−2−フルオロベンゾチオアミド(118mg、40%)を黄色固体として得た。
10mL密封チューブに、上記のチオアミド(115mg、0.218mmol)、CHCN(5mL)およびクロロアセトン(19μL、0.240mmol)を充填した。密封チューブを85℃の油浴中に16時間置き、次に室温まで冷却し、CHCl(100mL)および塩水(200mL)で希釈した。層を分離した後、水相をCHCl(100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、96:4、CHCl/Me0H)およびセミ分取HPLC(Luna C18、CHCN/水に0.05%TFA添加)を使用して精製して固体を得た。この固体を、CHCNと水との混合物に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物52(46mg、37%)を白色固体として得た:
化合物53の調製
10mL密封チューブに、(R)−2−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−5−エチル−7−イソプロピル−7,8−ジヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−4(5H)−オン(51)(150mg、0.299mmol)、1−プロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル)−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル(106mg、0.448mmol)、KPO(127mg、0.598mmol)、Pd(dba)(2.74mg、2.99μmol)、X−Phos(5.70mg、12.0μmol)、およびアルゴン脱気n−ブタノール(1.2mL)を充填した。チューブを100℃の油浴中に16時間置き、室温まで冷却し、CHCl(250mL)で希釈した。有機混合物を塩水(2×100mL)で洗い、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、50:50、ヘキサン/EtOAc)を使用して精製し、粗油状物を得た。この油状物を、CHCNと水との混合物に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物53(52mg、30%)を白色固体として得た:
化合物54の調製
標題化合物を、(R)−2−ブロモ−1−(3,4−ジフルオロベンジル)−5−エチル−7−イソプロピル−7,8−ジヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−4(5H)−オン(11e)(500mg、1.11mmol)および2−クロロピリジン−5−ボロン酸(174mg、1.11mmol)から、実施例48において説明された手順に従い6時間加熱して調製した。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5、CHCl/MeOH)およびセミ分取HPLC(Luna C18、CHCN/水に0.05%TFA添加)を使用して精製して固体を得た。この固体を、CHCNと水との混合物に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物54(160mg、30%)を白色固体として得た:
化合物55の調製
標題化合物を、(R)−2−(6−クロロピリジン(chloropyridin)−3−イル)−1−(3,4−ジフルオロベンジル)−5−エチル−7−イソプロピル−7,8−ジヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−4(5H)−オン(54)(65mg、0.134mmol)およびフェニルボロン酸(20mg、0.161mmol)から、実施例48において説明された手順に従い4時間加熱して調製した。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、96:4、CHCl/MeOH)を使用して精製して固体を得た。この固体を、CHCNと水との混合物に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物23(61mg、86%)を黄色固体として得た:
化合物18の調製
標題化合物を、(R)−2−ブロモ−1−(2,5−ジフルオロベンジル)−5−エチル−7−イソプロピル−7,8−ジヒドロ−1H−イミダゾ[2,1−b]プリン(purin)−4(5H)−オン(11f)(91mg、0.200mmol)およびビフェニル−4−イルボロン酸(48mg、0.240mmol)から、実施例48において説明された手順に従い3時間加熱して調製した。得られた残留物を、CombiFlashクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5、CHCl/MeOH)を使用して精製して固体を得た。この固体を、CHCNと水との混合物に溶解し、結果として生じた溶液を一晩凍結乾燥し、化合物18(57mg、54%)を白色固体として得た:
化合物62Aの調製
ステップA − 5−クロロ−2−フェニルピリジンの調製
還流冷却器を備える100mL丸底フラスコに、2,5−ジクロロピリジン(1.00g、6.76mmol)、フェニルボロン酸(1.07g、8.78mmol)、[1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム(II)二塩化物(0.204g、0.338mmol)、アルゴン脱気トルエン/エタノール(4:1、17mL)およびアルゴン脱気水性1N炭酸ナトリウム(6.6mL)を充填した。混合物を加熱して3時間還流し、室温まで冷却し、水(15mL)およびEtOAc(100mL)で希釈した。層を分離し、水相をEtOAc(100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、50:50ヘキサン/CHCl)による精製により、5−クロロ−2−フェニルピリジン(0.959g、75%)を白色固体として得た。
ステップB − 化合物62Aの調製
150mL密封チューブに、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(87mg、0.152mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(102mg、0.364mmol)および窒素脱気した1,4−ジオキサン(32mL)を充填した。室温で窒素下において30分間撹拌した後、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.41g、5.56mmol)、KOAc(0.744g、7.59mmol)および5−クロロ−2−フェニルピリジン(0.959g、5.06mmol、ステップAより)を反応混合物に添加した。チューブを密封し、油浴中に80℃で16時間置いた。混合物を室温まで冷却し、塩水(50mL)およびCHCl(100mL)で希釈し、層を分離した。水相をCHCl(100mL)で抽出し、合わせた有機物を塩水(150mL)で洗い、NaSO上で乾燥し、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、50:50 CHCl/EtOAc)による精製により、化合物62A(0.569g、40%)を白色固体として得た。
化合物60の調製
ステップA − 化合物63Aの調製
NMP(125mL)中の化合物8C(6.70g、20.6mmol)の撹拌溶液に、2−アミノ−2−メチルプロパン(methylpropan)−1−オール(4.59g、51.5mmol)およびDIPEA(8.00g、61.9mmol)を添加した。結果として生じた反応物を、130℃まで加熱し、この温度で16時間撹拌し、次に室温まで冷却し、水(500mL)中に注ぎ入れた。結果として生じた溶液を3時間撹拌し、形成された沈澱物を濾過により収集し、水(200mL)で洗い、1時間空気乾燥した。真空オーブン中で、50℃でさらに乾燥し、化合物63A(6.62g、85%)を白色固体として得た。
ステップB − 化合物63Bの調製
CHCl(400mL)中の化合物63A(6.62g、17.5mmol)の撹拌溶液に、塩化チオニル(6.26g、52.6mmol)を添加した。結果として生じた反応物を室温で20時間撹拌し、次に真空中で濃縮し、得られた残留物を飽和NaHCO(400mL)とCHCl(400mL)との間で分配した。層を分離し、水相をCHCl(3×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、化合物63B(6.85g、>99%)を白色固体として得た。
ステップC − 化合物63Cの調製
CHCl(240mL)中の化合物63B(6.85g、19.0mmol)の撹拌溶液に、NBS(3.39g、19.0mmol)を添加した。結果として生じた反応物を室温で3時間撹拌し、次に塩水(200mL)で希釈し、層を分離した。有機相を塩水(3×100mL)で洗い、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。結果として生じた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5 CHCl/MeOH)を使用して精製し、化合物63C(7.15g、93%)を白色固体として得た。
ステップD − 化合物60の調製
10mL密封チューブに、化合物63C(110mg、0.251mmol)、化合物62A(85mg、0.301mmol、実施例62より)、NaCO(53mg、0.502mmol)、Pd(PPh(29mg、0.025mmol)およびアルゴン脱気ジメトキシエタン/水(2:1、5mL)を充填した。チューブを100℃の油浴に置き、この温度で16時間放置し、次にチューブを熱浴から取り出し、室温まで冷却した。冷却した反応混合物を塩水(50mL)およびCHCl(50mL)で希釈し、次に分離し、水相をCHCl(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、20:80、CHCl/EtOAc)を使用して精製して粗油状物を得、これをセミ分取HPLC(Luna C18、CHCN/水に0.05%TFAを添加)を使用してさらに精製し、固体生成物を得た。この固体生成物を、CHCNと水との混合物中に溶解し、結果として生じた溶液を約15時間凍結乾燥し、化合物60(49mg、38%)を黄色がかった白色固体として得た:融点124−128℃;
P2X阻害アッセイ
P2X阻害性を阻害するPDGの能力は、Cheewatrakoolpong et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.332:17−27(2005)に記載されるように実行され得るCa++フラックスアッセイにおけるP2X−HEK−293安定細胞株を用いて決定することができる。
この方法を用いて、本発明の例示的な多環式グアニン誘導体が試験され、測定されたIC50値は、約10nM〜約1mMの範囲であった。
全血IL−1βアッセイ
選択された多環式グアニン誘導体を、LPS刺激全血培養におけるATP−仲介IL−1β産生を阻害するその能力について評価した。試験化合物(10μl)を、20mM HEPESおよびDMSOを含有するRPMI中に希釈し、次に結果として生じた溶液を、96ウェルプレート中のヒトまたはマウス全血(80μl)に添加し、37℃で30分間インキュベートした。最終的なDMSO濃度は、0.5%を超えなかった。200ng/mlの最終濃度になるようLPS(5μl)を添加し、血液を37℃で3時間インキュベートした。ATP(5μl)を添加し、血液を2時間インキュベートした。RPMI/HEPES(100μl)の添加に続いて、プレートを遠心分離し、結果として生じた上清を収集した。次にIL−1β濃度を市販のELISAキットを使用して測定した。このアッセイはまた、ヒトまたはマウスの代わりにラット血液を用いて上述の通りに実行され、変更点は、ラット血液を50%の最終濃度で用い、DMSOが0.125%を超えず、3’−O−(4−ベンゾイル)ベンゾイルATPをATPの代わりに用いたことであった。
この方法を用いて、本発明の例示的な多環式グアニン誘導体を試験したところ、結果は、多環式グアニン誘導体が1L−1βレベルの阻害剤であり、このモデルにおいて98%もの阻害が達成されていることを示している。
関節リウマチモデル
抗コラーゲン抗体誘発性関節炎を、基本的にTerato et al.,Autoimmunity 22:137−147(1995)およびTerato et al.,J.Immunol.148:2103−2108(1992)に記載される通りに誘発させた。本発明者らの研究において、6〜8週齢の雌BALB/cJマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、4mgの抗コラーゲン抗体混合物(MD Biosciences,St.Paul,MN)を腹腔内注射し、次に3日後に50mgLPS(MD Biosciences)を腹腔内注射し、関節炎を誘発させた。
この方法を用いて、本発明の例示的な多環式グアニン誘導体を試験したところ、結果は、多環式グアニン誘導体が、一般に認められた動物モデルにおいて抗コラーゲン抗体誘発性関節炎の発生を阻害し、関節リウマチの処置および予防に有用であることを示している。
モノヨード酢酸塩(MIA)誘発性変形性関節症モデル
モノヨード酢酸塩誘発性変形性関節症疼痛を、Bove et al.,Osteoarthritis Cartilage 11:821−830(2003)に記載の方法を用いて誘発させた。簡潔には、このモデルは、150〜175gの雄ウィスターラット(Charles River)の右膝関節への1mg MIA(Sigma)の単回注射により開始した。左膝も同様に、対照として生理食塩水を注射した。左右後肢間の荷重負荷の差を、疼痛についての読み取りとして両足圧力差痛覚測定装置(incapacitance tester)(Linton Instrumentation)を用いて測定した。ラットがチャンバー内で適切な位置にいる時に、5回の5秒間読み取り値を記録した。MIA注射後14日目に実際の実験を実行する前に、ラットを、体重負荷測定のために少なくとも2回のトレーニングセッションにかけた。選択された多環式グアニン誘導体の有効性を、投薬前と投薬後との間の体重負荷読み取りの差を計算することにより決定した。
この方法を用いて、本発明の例示的な多環式グアニン誘導体を試験したところ、結果は、多環式グアニン誘導体が、体重負荷応答を最大で約50%阻害し、いくつかの試験化合物は、セレコキシブおよびナプロキセンと同等の有効性を示している。Accoringly、多環式グアニン誘導体は、変形性関節症の処置に有用である。
COPDの煙草煙誘発性マウスモデル
雌AKR/Jマウス(6〜7週齢)を鼻のみ、室内空気または煙草煙(600mg/m総浮遊粒子状物質)に曝露した。マウスは、連続3日間、3時間あけて、2回の1時間曝露を受けた。試験化合物を、0.4%メチルセルロース中で経口投与した。4日目に、実験動物を屠殺し、動物の肺を生理食塩水で洗浄した。総細胞数および差次的細胞計数を洗浄液体中で決定した。試験化合物の有効性を、化合物で処置した煙曝露マウスとビヒクルで処置した煙曝露マウスとの間の肺洗浄細胞数の差により決定した。
この方法を用いて、本発明の例示的な多環式グアニン誘導体を試験したところ、実験動物の肺への細胞浸潤を阻害することが示された。従って、多環式グアニン誘導体は、COPDを処置するために有用である。
ラット坐骨神経のL5およびL6脊髄神経結紮(SNL)
変更を加えた上で(Kim,S.H.et al.,Pain 50:355−363)に記載されるように、右坐骨神経のL5およびL6脊髄神経を結紮することにより末梢神経障害を引き起こした。簡潔には、雄スプラーグドーリーラット(125〜150g、Charles River)を抱水クロラール(400mg/kg、腹腔内)で麻酔し、腹臥位に配置し、右傍脊柱筋群をL4−S2レベルにおいて棘突起(spinal process)から分離した。L4−L5脊髄神経を識別するように、L5横突起を慎重に取り除いた。右L5およびL6脊髄神経を単離し、7/0絹糸できつく結紮した。完全な止血を確認し、創傷を縫合した。
ラットにおける糖尿病の誘発
0.05 Mクエン酸緩衝液pH4.5中に溶解したストレプトゾシン(STZ;60mg/kg、腹腔内)の単回注射による化学的脾切除術(Xiong,Y.,et al.,Life Sci.77:149−159)により、雄スプラーグドーリーラット(Harlan;175〜200g;STZ注射前に食餌および水は自由に摂らせた)においてインスリン依存性糖尿病を誘発させた。糖尿病は、尾部穿刺から得た血液試料についてのグルコースオキシダーゼ試験片およびリフレクタンスメーター(Optium Xceed,Abbott)を用いた血糖値測定により、1週間後に確認された。血糖値>300mg/dlのラットのみを薬理学的研究に採用した。
ラットにおける坐骨神経の慢性狭窄傷害(CCI)
Bennett & Xie(Bennett,G.J.et al,Pain 33:87−107)により記載された方法に従って手術を実行した。雄スプラーグドーリーラット(150〜175g、Charles River)を抱水クロラール(400mg/kg、腹腔内)で麻酔し、総坐骨神経を中大腿部のレベルで露出させた。神経三分岐の近位、約1cmのところで、1mmの間隔をあけて、4本の緩やかな結紮糸(4/0絹糸)を、表面神経鞘脈管構造を通した循環が妨げられるが停止はされないように、神経周囲に結んだ。層をなした筋肉を閉じ、動物を7日間回復させることにより、すべての操作を完了した。
SNLおよびSTZ誘発性糖尿病性ニューロパチーモデルにおける触覚アロディニアの測定
行動試験は、概日リズム変動を避けるため、処置に対し盲検化された観察者によって光サイクルの間に実施した。触覚感度を、一連の較正Semmes−Weinstein von Freyフィラメント(Stoelting,IL)を使用し、0.25〜15gの範囲の曲げ力で評価した。金属網目床を備える透明プラスチック箱にラットを入れ、実験開始前にこの環境に慣れさせた。von Freyフィラメントを後肢の足底面中央に垂直に押し当て、刺激強度を順次増大または減少(フィラメント提示の「アップ−ダウン」パラダイム)させることにより機械的アロディニアを決定した。ノンパラメトリックのディクソン検定(Chaplan,S.R.et al,J. Neurosci.Methods 53:55−638)により、50%肢引っ込め閾値を決定した。刺激後の足舐めのみを疼痛様反応と見なした。SNLモデルについては、病巣に対してispilateral部位において4g(文献では触覚アロディニア閾値と一般に見なされている)より小さい閾値を示すラットのみを行動研究に含めた。STZモデルについては、触覚アロディニア閾値を、両後肢において評価し、2つの値の平均をとった。6g未満の値を示すラットのみを薬理学的研究に含めた。化合物評価のため、行動試験を、SNLまたはSTZ誘発性ニューロパチー後、14日目に実行した。
この方法を用いて、本発明の例示的な多環式グアニン誘導体を試験したところ、実験動物における糖尿病性ニューロパチーを阻害することが示された。従って、多環式グアニン誘導体は、糖尿病性ニューロパチーを処置するために有用である。
CCIラットにおける冷感アロディニアの測定
変更を加えた上で記載されるように(Hunter,J.C.et al.,Eur.J.Pharmacol.324:153−160)冷刺激に対する熱的アロディニアを評価した。装置(2 Biological Instruments,Italy)は、10℃に維持された鋼板を備えるパースペクで構成された。冷感アロディニアの測定のため、各ラットを金属床上に置いた。侵害受容終点は、右後肢の引っ込めまたはたじろぎにより決定した。その後の冷感刺激への処置後曝露に応答する動物の感受性とのどのような考え得る干渉も回避するために、カットオフを25秒に設定した。各実験について、動物を最初に、試験と試験の間に20分間の間隔を置いて2回事前スクリーニングし、アロディニアの明確な徴候を示す動物を選択した。両方の試験において結紮側で≦8秒の肢引っ込め潜伏時間を示すラットのみを薬理学的研究に含めた。
この方法を用いて、本発明の例示的な多環式グアニン誘導体を試験したところ、実験動物における冷感アロディニアを阻害することが示された。従って、多環式グアニン誘導体は、疼痛を処置するために有用である。
本発明は、本発明のいくつかの態様の例示を意図する実施例中に開示される特定の実施形態に限定されるべきでなく、機能的に均等などのような実施形態も本発明の範囲内にある。実際、本明細書中において提示および説明されるものに加え、本発明の様々な変更は、当業者には明らかになり、添付の本特許請求の範囲に含まれることが意図される。
多くの参考文献が本明細書中において引用されたが、それらの開示全体は、参照により本明細書中に組み込まれる。

Claims (51)

  1. 以下の式を有する化合物:

    または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグであって、
    式中:
    は、−C−Cアルキルまたは−アルキレン−O−C−Cアルキルであり;
    は、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、そのいずれかがRで任意に置換されてもよく;
    は、アルキル、−アルキレン−アリール、シクロアルキル、−アルキレン−シクロアルキルまたは−アルキレン−ヘテロシクロアルキルであり、アリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基がRで任意に置換されることができ;
    の各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜7員のシクロアルキル基を形成し、このシクロアルキル基は、ベンゼン環と任意に縮合されることができ;
    は、1〜3個の基を表し、各々の基は、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(O)OR、−C(O)R、−C(O)N(R、−S(O)NHR、−OH、−O−アルキル、ハロアルキル、−O−ハロアルキルおよび−NHC(O)N(Rから独立して選ばれ、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基は、最大3個の基で任意に置換されてもよく、各々の基は、−C−Cアルキル、ハロ、−C(O)ORおよび−C(O)N(Rから独立して選ばれ;
    の各出現は、独立してH、−C−Cアルキル、アリールまたはヘテロシクロアルキルであり、アリールまたはヘテロシクロアルキル基は、最大3個の基で任意に置換されることができ、各々の基は、アルキル、−O−アルキル、ハロ、−CN、ハロアルキル、−アルキレン−C(O)N(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−アルキルまたは−N(Rから独立して選ばれ;
    は、1〜3個の基を表し、各々の基は、−C−Cアルキル、ハロ、アリール、−N(R)2、−C(O)OR、−C(O)N(Rおよびハロアルキルから独立して選ばれ;さらに
    の各出現は、独立してH、−C−Cアルキルまたはアリールである、
    化合物。
  2. が−C−Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. がメチルまたはエチルである、請求項2に記載の化合物。
  4. がフェニルであり、該フェニルはRで任意に置換され得る、請求項2に記載の化合物。
  5. がピリジルであり、該ピリジルはRで任意に置換され得る、請求項2に記載の化合物。
  6. がピペリジニルまたはピペラジニルであり、該ピペリジニルまたはピペラジニルの各々はRで任意に置換され得る、請求項2に記載の化合物。
  7. が−CH−フェニルであり、該フェニル基はRで任意に置換され得る、請求項2に記載の化合物。
  8. 各Rが、H、メチル、イソプロピル、sec−ブチルまたはt−ブチルから独立して選ばれる、請求項2に記載の化合物。
  9. の一方の出現がHであり、他方の出現がC−Cアルキルである、請求項8に記載の化合物。
  10. の一方の出現がHであり、他方の出現がイソプロピルである、請求項9に記載の化合物。
  11. の各出現がメチルである、請求項8に記載の化合物。
  12. 両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、5または6員のシクロアルキル基を形成する、請求項2に記載の化合物。
  13. 前記形成された基が、ベンゼン環に縮合される5員のシクロアルキル基である、請求項12に記載の化合物。
  14. が−CH−フェニルであり、該R基の該フェニル部分が、Rで任意に置換され得る、請求項4に記載の化合物。
  15. の一方の出現がHであり、他方の出現がイソプロピルである、請求項14に記載の化合物。
  16. の各出現がメチルである、請求項14に記載の化合物。
  17. が以下のものであり:

    が以下のものである:

    請求項15に記載の化合物。
  18. が以下のものであり:

    が以下のものである:

    請求項16に記載の化合物。
  19. 以下の式を有する請求項1に記載の化合物:

    ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグであって、
    式中:
    は−C−Cアルキルであり;
    は−A−Bであり、
    Aは、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、それらのいずれかは、Rで任意に置換されてもよく;
    Bは、アルキル、アリール、−アルキレン−アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、それらのいずれかは、AおよびBの少なくとも一方がヘテロアリールであるように、Rで任意に置換されてもよく;
    は−アルキレン−アリールであり、該アリール部分は、Rで任意に置換されることができ;
    の各出現は、独立してHまたは−C−Cアルキルであり、あるいは両方のR基は、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜7員のシクロアルキル基を形成し、このシクロアルキル基は、ベンゼン環と任意に縮合されることができ;
    は、1〜3個の基を表し、各々の基は、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(O)OR、−C(O)R、−C(O)N(R、−S(O)NHR、−OH、−O−アルキル、ハロアルキル、−O−ハロアルキルおよび−NHC(O)N(Rから独立して選ばれ、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基は、−C−Cアルキル、ハロ、−C(O)ORおよび−C(O)N(Rから各々独立して選ばれる最大3個の基で任意に置換されてもよく;
    の各出現は、独立してH、−C−Cアルキル、アリールまたはヘテロシクロアルキルであり;
    は、1〜3個の基を表し、各々の基は、−C−Cアルキル、ハロ、アリール、−N(R、−C(O)OR、−C(O)N(Rおよびハロアルキルから独立して選ばれ;さらに
    の各出現は、独立してH、−C−Cアルキルまたはアリールである、
    請求項1に記載の化合物。
  20. がメチルまたはエチルである、請求項19に記載の化合物。
  21. Aが6員のヘテロアリールである、請求項19に記載の化合物。
  22. Bが6員のヘテロアリールである、請求項19に記載の化合物。
  23. が、

    である、請求項19に記載の化合物。
  24. がベンジルである、請求項19に記載の化合物。
  25. が、

    である、請求項19に記載の化合物。
  26. の各出現が、独立してH、メチルまたはイソプロピルである、請求項19に記載の化合物。
  27. の各出現がメチルである、請求項26に記載の化合物。
  28. の一方の出現がHであり、他方の出現がイソプロピルである、請求項26に記載の化合物。
  29. が、

    である、請求項20に記載の化合物。
  30. が、

    である、請求項29に記載の化合物。
  31. の各出現が、独立してH、メチルまたはイソプロピルである、請求項30に記載の化合物。
  32. 上記明細書中で述べられたような1〜160の番号を付された前記化合物のいずれかである化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッ。
  33. 請求項1に記載の1つ以上の化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ、および薬学的に許容される担体を含む組成物。
  34. 請求項19に記載の1つ以上の化合物または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ、および薬学的に許容される担体を含む組成物。
  35. 少なくとも1つの付加的な治療薬をさらに含み、該付加的な治療薬が鎮痛剤または抗炎症剤であり、該付加的な薬剤が請求項1に記載の化合物ではない、請求項33に記載の組成物。
  36. 前記付加的な治療薬が鎮痛剤である、請求項35に記載の組成物。
  37. 前記鎮痛剤が、オピオイド鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症剤およびCOX−II阻害剤から選ばれる、請求項36に記載の組成物。
  38. 前記付加的な治療薬が抗炎症剤である、請求項35に記載の組成物。
  39. 前記抗炎症剤が、コルチコステロイド、糖質コルチコステロイドまたは非ステロイド性抗炎症剤である、請求項38に記載の組成物。
  40. 患者における炎症性疾患を処置するための方法であって、該方法は、該患者に、有効量の、以下の式を有する1つ以上の化合物:

    または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグを投与するステップを含み、
    式中:
    Xは、−アルキレン−、−アルケニレン−、−アルキニレン−、−シクロアルキレン−、−アリーレン−、−NH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−ヘテロシクロアルキレン−または−ヘテロアリーレン−であり、もしくはXは存在せず;
    Yは、−アルキレン−、−アルケニレン−、−アルキニレン−、−シクロアルキレン−、−アリーレン−、−NH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−ヘテロシクロアルキレン−または−ヘテロアリーレン−であり、もしくはYは存在せず;
    は、H、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたはアルキレン−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−アルキレン−N(Rであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基または3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−アルキレン−N(Rであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基または−S−、−N−、−O−、−S(O)−およびS(O)−から独立して選ばれる1個または2個の環ヘテロ原子を有する3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、あるいは任意のR基と任意R基とが、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基または−S−、−N−、−O−、−S(O)−およびS(O)−から独立して選ばれる1個または2個の環ヘテロ原子を有する3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    は、1〜3個の基を表し、各々の基は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(O)OR、−C(O)N(R、−NHC(O)R、−OC(O)R、−OH、アルキル、−O−アルキル、アリール、−O−アリール、−NO、−NHSOR、−NHSOR、−(アルキレン)−N(R、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、−O−ハロアルキル、−C(O)R、−NHC(O)N(Rおよび−NC(O)ORから独立して選ばれ;
    の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキルまたは−(アルキレン)−ヘテロアリールであり、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;さらに
    Zは、0または1である、
    方法。
  41. 患者における炎症性疾患を処置するための方法であって、該方法は、該患者に、有効量の、1つ以上の請求項19に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグを投与するステップを含む、方法。
  42. 前記患者に付加的な抗炎症剤を投与するステップをさらに含み、該付加的な薬剤が式(II)の化合物ではなく、その投与する量が一緒になって、炎症性疾患を処置するために効果的である、請求項40に記載の方法。
  43. 前記付加的な抗炎症剤が、コルチコステロイド、糖質コルチコステロイドまたは非ステロイド性抗炎症剤である、請求項42に記載の方法。
  44. 処置される前記炎症性疾患が、関節リウマチまたは変形性関節症である、請求項40に記載の方法。
  45. 処置される前記炎症性疾患が喘息である、請求項40に記載の方法。
  46. 処置される前記炎症性疾患が慢性閉塞性肺疾患である、請求項40に記載の方法。
  47. 患者における疼痛を処置するための方法であって、該方法は、該患者に、有効量の、以下の式を有する1つ以上の化合物:

    または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグを投与するステップを含み、
    式中:
    Xは、−アルキレン−、−アルケニレン−、−アルキニレン−、−シクロアルキレン−、−アリーレン−、−NH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−ヘテロシクロアルキレン−または−ヘテロアリーレン−であり、もしくはXは存在せず;
    Yは、−アルキレン−、−アルケニレン−、−アルキニレン−、−シクロアルキレン−、−アリーレン−、−NH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−ヘテロシクロアルキレン−または−ヘテロアリーレン−であり、もしくはYは存在せず;
    は、H、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたはアルキレン−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−N(Rであり、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−アルキレン−N(Rであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基または3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロアリール、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、−アルキレン−アルコキシまたは−アルキレン−N(Rであり、あるいは両方のR基が、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基または−S−、−N−、−O−、−S(O)−およびS(O)−から独立して選ばれる1個または2個の環ヘテロ原子を有する3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、あるいは任意のR基と任意R基とが、それらが結合されている炭素原子と共につながって、3〜10員の単環式もしくは二環式のシクロアルキル基または−S−、−N−、−O−、−S(O)−およびS(O)−から独立して選ばれる1個または2個の環ヘテロ原子を有する3〜10員の単環式もしくは二環式のヘテロシクロアルキル基を形成し、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;
    は、1〜3個の基を表し、各々の基は、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(O)OR、−C(O)N(R、−NHC(O)R、−OC(O)R、−OH、アルキル、−O−アルキル、アリール、−O−アリール、−NO、−NHSOR、−NHSOR、−(アルキレン)−N(R、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、−O−ハロアルキル、−C(O)R、−NHC(O)N(Rおよび−NC(O)ORから独立して選ばれ;
    の各出現は、独立してH、アルキル、−(アルキレン)−アリール、−(アルキレン)−シクロアルキル、−(アルキレン)−ヘテロシクロアルキルまたは−(アルキレン)−ヘテロアリールであり、任意のアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール基がRで任意に置換されてもよく;さらに
    Zは、0または1である、
    方法。
  48. 患者における疼痛を処置するための方法であって、該方法は、該患者に、有効量の、1つ以上の請求項19に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグを投与するステップを含む、方法。
  49. 前記患者に付加的な鎮痛剤を投与するステップをさらに含み、該付加的な薬剤が式(II)の化合物ではなく、その投与する量が一緒になって、疼痛を処置するために効果的である、請求項47に記載の方法。
  50. 前記付加的な鎮痛剤が、オピオイド鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症剤またはCOX−II阻害剤である、請求項49に記載の方法。
  51. 前記疼痛が、神経障害性疼痛、慢性疼痛または糖尿病によって引き起こされる疼痛である、請求項47に記載の方法。
JP2010513236A 2007-06-21 2008-06-18 多環式グアニン誘導体およびその使用方法 Withdrawn JP2010530427A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US94545207P 2007-06-21 2007-06-21
PCT/US2008/007592 WO2009002423A2 (en) 2007-06-21 2008-06-18 Polycyclic guanine derivatives and use thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010530427A true JP2010530427A (ja) 2010-09-09

Family

ID=40186205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010513236A Withdrawn JP2010530427A (ja) 2007-06-21 2008-06-18 多環式グアニン誘導体およびその使用方法

Country Status (17)

Country Link
US (1) US8349858B2 (ja)
EP (1) EP2170896A2 (ja)
JP (1) JP2010530427A (ja)
KR (1) KR20100023040A (ja)
AR (1) AR067060A1 (ja)
AU (1) AU2008269177A1 (ja)
BR (1) BRPI0812909A2 (ja)
CA (1) CA2691194A1 (ja)
CL (1) CL2008001835A1 (ja)
CO (1) CO6251257A2 (ja)
EC (1) ECSP099822A (ja)
IL (1) IL202754A0 (ja)
MX (1) MX2010000098A (ja)
PE (1) PE20090418A1 (ja)
RU (1) RU2010101611A (ja)
TW (1) TW200911817A (ja)
WO (1) WO2009002423A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016185963A (ja) * 2011-07-15 2016-10-27 ノバルティス アーゲー アザ二環式ジ−アリールエーテルの塩およびその製造方法またはその前駆体の製造方法
WO2018074390A1 (ja) * 2016-10-17 2018-04-26 塩野義製薬株式会社 二環性含窒素複素環誘導体およびそれらを含有する医薬組成物
JP2018104447A (ja) * 2011-12-30 2018-07-05 ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー 4−クロロ−2−フルオロ−3−置換−フェニルボロン酸ピナコールエステルの形成方法およびその使用方法

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011079000A1 (en) * 2009-12-22 2011-06-30 Schering Corporation DERIVATIVES OF 7,8-DIHYDRO-1H-IMIDAZO[2,1-b]PURIN-4(5H)-ONE AND METHODS OF USE THEREOF
EP2648517B1 (en) * 2010-12-06 2015-08-05 Merck Sharp & Dohme Corp. Tricyclic heterocycles useful as dipeptidyl peptidase-iv inhibitors
CN104994854A (zh) 2013-01-28 2015-10-21 理森制药股份公司 通过吸入罗氟司特n-氧化物治疗自身免疫、呼吸和/或炎性病症的方法
WO2014152589A1 (en) 2013-03-14 2014-09-25 Janssen Pharmaceutica Nv P2x7 modulators
JP6467404B2 (ja) 2013-03-14 2019-02-13 ヤンセン ファーマシューティカ エヌ.ベー. P2x7モジュレーター
TWI627174B (zh) 2013-03-14 2018-06-21 比利時商健生藥品公司 P2x7調控劑
TWI599567B (zh) 2013-03-14 2017-09-21 健生藥品公司 P2x7調節劑
US10150766B2 (en) 2014-09-12 2018-12-11 Janssen Pharmaceutica Nv P2X7 modulators
WO2016171249A1 (ja) 2015-04-24 2016-10-27 塩野義製薬株式会社 6員複素環誘導体およびそれらを含有する医薬組成物
EA202190886A1 (ru) 2018-09-28 2021-09-07 Янссен Фармацевтика Нв Модуляторы моноацилглицерин-липазы
TW202035409A (zh) 2018-09-28 2020-10-01 比利時商健生藥品公司 單醯基甘油脂肪酶調節劑
CN114555596A (zh) 2019-09-30 2022-05-27 詹森药业有限公司 放射性标记的mgl pet配体
BR112022019077A2 (pt) 2020-03-26 2022-12-27 Janssen Pharmaceutica Nv Moduladores da monoacilglicerol lipase

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0119372A1 (en) 1983-03-21 1984-09-26 Svecia Silkscreen Maskiner AB Conveying device using a number of rollers
NZ238609A (en) * 1990-06-21 1993-12-23 Schering Corp Polycyclic guanine derivatives; preparation, pharmaceutical compositions,
JPH08507068A (ja) * 1993-02-26 1996-07-30 シェリング・コーポレーション 2−ベンジル−多環式グアニン誘導体およびそれらの製造方法
WO1995033048A2 (en) 1994-05-27 1995-12-07 Glaxo Group Limited P2x receptors (purinoceptor family)
US5856129A (en) 1996-10-30 1999-01-05 Incyte Pharmaceuticals, Inc. DNA encoding a human purinoceptor
WO1999055901A2 (en) 1998-04-30 1999-11-04 Abbott Laboratories Screening assay for identifying human purinoreceptor ligands
EP1327150A1 (en) 2000-10-13 2003-07-16 Bristol-Myers Squibb Company Methods for detecting modulators of ion channels using thallium (i) sensitive assays
US20020182646A1 (en) 2001-04-30 2002-12-05 Ke Huazhu Methods and products for identifying modulators of P2X7 receptor activity, and their use in the treatment of skeletal disorders
MXPA04001891A (es) * 2001-08-28 2004-06-15 Schering Corp Inhibidores policiclicos de guanina fosfodiesterasa v.
US20050123925A1 (en) 2002-11-15 2005-06-09 Genentech, Inc. Compositions and methods for the diagnosis and treatment of tumor
US20050238650A1 (en) 2002-04-17 2005-10-27 Genentech, Inc. Compositions and methods for the treatment of tumor of hematopoietic origin
WO2003042216A1 (en) * 2001-11-09 2003-05-22 Schering Corporation Polycyclic guanine derivative phosphodiesterase v inhibitors
US7560243B2 (en) 2003-04-21 2009-07-14 Wisconsin Alumni Research Foundation White blood cell functional assay
GB0323147D0 (en) 2003-10-03 2003-11-05 Medical Res Council Improvements in or relating to concentration of intracellular agents
EP2305258A3 (en) 2005-05-31 2011-07-06 Duska Scientific Co Inhibition of neuronal damage
US20070249666A1 (en) 2006-03-31 2007-10-25 Bratcher Natalie A P2X7 Antagonists to Treat Affective Disorders

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016185963A (ja) * 2011-07-15 2016-10-27 ノバルティス アーゲー アザ二環式ジ−アリールエーテルの塩およびその製造方法またはその前駆体の製造方法
JP2018104447A (ja) * 2011-12-30 2018-07-05 ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー 4−クロロ−2−フルオロ−3−置換−フェニルボロン酸ピナコールエステルの形成方法およびその使用方法
WO2018074390A1 (ja) * 2016-10-17 2018-04-26 塩野義製薬株式会社 二環性含窒素複素環誘導体およびそれらを含有する医薬組成物
KR20190059983A (ko) * 2016-10-17 2019-05-31 시오노기 앤드 컴파니, 리미티드 2환성 함질소 헤테로환 유도체 및 그를 함유하는 의약 조성물
CN110072862A (zh) * 2016-10-17 2019-07-30 盐野义制药株式会社 二环性含氮杂环衍生物及含有该衍生物的药物组合物
JPWO2018074390A1 (ja) * 2016-10-17 2019-08-08 塩野義製薬株式会社 二環性含窒素複素環誘導体およびそれらを含有する医薬組成物
AU2017345923B2 (en) * 2016-10-17 2021-11-11 Shionogi & Co., Ltd. Bicyclic nitrogenated heterocyclic derivative and pharmaceutical composition containing same
JP7038460B2 (ja) 2016-10-17 2022-03-18 塩野義製薬株式会社 二環性含窒素複素環誘導体およびそれらを含有する医薬組成物
CN110072862B (zh) * 2016-10-17 2022-05-13 盐野义制药株式会社 二环性含氮杂环衍生物及含有该衍生物的药物组合物
KR102528627B1 (ko) 2016-10-17 2023-05-03 시오노기 앤드 컴파니, 리미티드 2환성 함질소 헤테로환 유도체 및 그를 함유하는 의약 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
MX2010000098A (es) 2010-04-21
RU2010101611A (ru) 2011-07-27
IL202754A0 (en) 2010-06-30
WO2009002423A2 (en) 2008-12-31
US20110065738A1 (en) 2011-03-17
CA2691194A1 (en) 2008-12-31
PE20090418A1 (es) 2009-04-18
CL2008001835A1 (es) 2008-12-26
ECSP099822A (es) 2010-01-29
AR067060A1 (es) 2009-09-30
EP2170896A2 (en) 2010-04-07
WO2009002423A3 (en) 2009-04-23
AU2008269177A1 (en) 2008-12-31
KR20100023040A (ko) 2010-03-03
CO6251257A2 (es) 2011-02-21
US8349858B2 (en) 2013-01-08
TW200911817A (en) 2009-03-16
BRPI0812909A2 (pt) 2014-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010530427A (ja) 多環式グアニン誘導体およびその使用方法
ES2904707T3 (es) 4-imidazopiridazin-1-il-benzamidas y 4-imidazotriazin-1-il-benzamidas como inhibidores de Btk
ES2872555T3 (es) Inhibidores de HPK1 y métodos de uso de los mismos
TWI397530B (zh) 經取代的三唑并吡啶及其類似物
CN111770914B (zh) 作为神经激肽-1受体拮抗剂的化合物及其用途
JP2021516242A (ja) 置換1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−オン
AU2021200164B2 (en) Benzodiazepine derivatives, compositions, and methods for treating cognitive impairment
BRPI0808707A2 (pt) Uso de derivados de benzimidazol e composição compreendendo os mesmos
EA025529B1 (ru) Циклопропанаминовое соединение
AU2012358805A1 (en) Pyrazolo[1,5-a]pyrimidines as antiviral agents
JPH09500908A (ja) ジヒドロピラゾロピロール類
KR20050040814A (ko) 글리코겐 신타아제 키나제 3-베타 저해제로서의 아미드유도체
MX2010010619A (es) Moduladores de quimioquina.
WO2012040048A2 (en) Triazolopyrazinones as p2x7 receptor antagonists
BR112020005279A2 (pt) compostos de 4-[[(7-aminopirazolo[1,5-a]pirimidin-5-il)amino]metil]piperidin-3-ol como inibidores cdk
BR112021008128A2 (pt) inibidores de janus quinase 1 tricíclicos, e composições e métodos dos mesmos
US20120316176A1 (en) DERIVATIVES OF 7,8-DIHYDRO-1H-IMIDAZO[2,1-b] PURIN-4(5H)-ONE and METHODS OF USE THEREOF
JP2011511082A (ja) 二重ファルマコフォア−pde4‐ムスカリン性アンタゴニスト
US20230065034A1 (en) Crf receptor antagonists and methods of use
PT865442E (pt) Imidazo¬1,2-a|quinoxalin-4-aminas activas como antagonistas de adenosina processo para a sua preparacao e suas composicoes farmaceuticas
JP2023113753A (ja) ヤーヌスキナーゼ(jak)ファミリー阻害剤及びその調製と使用
JP2011511083A (ja) 二重ファルマコフォア−pde4‐ムスカリン性アンタゴニスト
HU181608B (en) Process for producing imidazo-thieno-pyrimidine derivatives
KR20230167009A (ko) Her2에 대한 강력하고 선택적인 억제제
JP2022549496A (ja) Crf受容体アンタゴニストおよび使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110209

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20111110