JP2010529903A - 耐熱ライニング用のアンカーシステム - Google Patents

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Abstract

プロセス容器の2層構造を有した耐熱ライニングを支持するためのアンカーシステムが提供されている。この耐熱ライニングは、プロセス容器の内面に隣接する第一の層(耐熱層)と、この第一の層に隣接する第二の層(加熱層)とを有している。アンカーシステムは、プロセス容器の内面から第一の層を貫通して当該第一の層に隣接する2層構造のライニングのうちの第二の層の中へと延びている複数の二股に分かれたアンカーを備えており、これらの複数の二股に分かれたアンカーは第二の層内に位置する分岐点部を有している。

Description

本発明は、プロセス容器のライニング用のアンカーに関するものである。本発明は、とくにプロセス容器の2層構造を有するライニングを支持するためのアンカーに関するものである。
耐熱コンクリート、れんがおよび他のセラミック材料で内張りされたプロセス容器は、セメント産業、石油産業、石油−化学産業、選鉱産業、アルミ産業および他の産業を含む複数の用途において用いられている。このようなプロセス容器は、耐熱ライニングを有する外側シェル(通常鋼または他の金属からなる)を備えている。ライニングが損傷し、交換または修理する必要が生じる場合がある。プロセス容器のライニングの損傷には、耐熱層の分離、アンカー支持部材の損傷、層間剥離、隙間形成、耐熱層内での亀裂形成またはハチの巣状化などが含まれる。
耐熱材料で内張りされているプロセス容器を保守するためには、プロセス容器をラインから切り離し、耐熱ライニングを検査し、必要に応じて修理または交換することが通常必要となる。耐熱ライニングの点検整備のためにプロセス容器をラインから切り離すと、生産性が著しく低下することになる。プロセス容器によっては、十分に冷却されるためにまたは点検整備状態となるために、数時間または数日必要とする場合もある。また、点検整備は潜在的に危険な作業でもある。オペレータは、ライニングの状態を検査し、判定するためにプロセス容器内に入る。オペレータがプロセス容器内にいる時にライニングがプロセス容器から落下する出来事が発生している。耐熱物が内張りされている容器の修理の必要性を最小限に抑えることが望ましい。
プロセス容器には、耐熱層と加熱層とを組み込んだ2層構造を有するライニングシステムが内張されていることが多い。耐熱層はプロセス容器の内壁に対接するように耐熱アンカーにより支えられている。加熱層は、耐熱層に対接するように設けられ、先の場合と同様に、耐熱アンカーにより支えられる。
ライニングシステムの支持のために用いられるアンカーは、鋼製の棒から通常形成され、V字形またはY字形を有していることが多い。これらのV字形のアンカーはそれぞれ対応するアームを有しており、また、これらのアームは、枝分かれして耐熱層を通って加熱層の中へと延びている。2層構造を有するライニングを支持するための他のシステムでは、Y字形の耐熱アンカーも用いられている。使用時、これらのY字形のアンカーは、プロセス容器に取り付けられ、ライニングの中に延設される。2層構造を有するライニングは、分岐点もしくはY字形の頂点が耐熱層内にまたは耐熱層と加熱層との間の界面に埋め込まれるようにキャスト成形される。
これらのアンカーは、2層構造を有するライニングを支持するために有用かつ効果的なアンカーシステムを提供しているものの、ライニングの交換費用、とくにプロセス容器の停止時間の点からの交換費用が高くつくので、プロセス容器の動作効率を向上させるために、より信頼できかつより効率的なアンカーシステムが必要である。
通常、プロセス容器内での、とくに2層構造を有するライニングシステム(耐熱および加熱面)での鋼製の耐熱アンカーの不良は、クリープ破断(creep rapture)とイールド(yielding)として説明されうる2つの支配的な不良モードに起因するものである。
クリープ破断は、アンカー上の小さな一定の負荷に起因するものであり、この負荷は、耐熱成型物の重量でありうるしおよび/または動作中における熱負荷でありうる。クリープ破断ストレスは、アンカーが破損するであろう1,000時間、10,000時間または100,000時間にわたる負荷である。負荷が大きければ大きいほど、温度が高ければ高いほど、破壊時間が短くなる。アンカーのイールドは、動作中にアンカーに加えられる過剰荷重に起因する。通常、イールドは、加熱面キャスタブル(hot face castable)の支持/制約が無いかまたは適正でないことによる加熱面キャスタブルの移動と関係している。
本発明者等は、2層構造を有するライニングの故障率を減らすとともに、上記の欠点のうちの少なくとも一つを克服または軽減するプロセス容器のための2層構造を有する耐熱ライニング用のアンカーシステムを見出した。発明の他の目的および利点は下記の記載から明白となる。
本発明の第一の態様に従って、プロセス容器の2層構造を有した耐熱ライニングを支持するためのアンカーシステムであって、プロセス容器の内面に隣接する第一の層と、第一の層に隣接する第二の層とを備えており、アンカーシステムが、プロセス容器の内面から第一の層を通って2層構造を有するライニングのうちの第一の層に隣接する第二の層の中へ延びている複数の二股に分かれたアンカーを有しており、複数の二股に分かれたアンカーが、第二の層内に位置する分岐点を有してなる、アンカーシステムが記載されている。
いくつかの実施形態では、分岐点は第二の層に位置し、第一の層と第二の層との間の界面から一定の間隔をおいて配置されている。本発明者等は、分岐点が第一の層と第二の層との間の界面から可能な限り離れて位置するところで最良の結果が得られることを見出した。しかしながら、いうまでもなく分岐点またはアンカーの頂部が第二の層の露出面に接近し過ぎないようにすべきである。明らかなように、第二の層の露出面が使用時における加熱面を形成することになる。分岐点またはアンカーの頂部が加熱面に近すぎる位置にある場合、これらは高温に晒されることになるため、アンカーの腐食または酸化を加速させる場合がある。いくつかの実施形態では、(前記アンカーの頂点から測定される)分岐点が、第二の層内のうちの、第一の層と第二の層との間の界面からある距離だけ離れた位置に位置決めされており、この距離が第二の層の厚さの少なくとも15%に等しい、さらに好ましくは第二の層の厚さの少なくとも15%〜75%に等しい。また、アンカーの頂部(すなわち、より正確にいえばアンカーのうちの、プロセス容器の内面から最も遠くの位置にある部分)が、第二の層の露出面から第二の層の厚さの少なくとも20%ぶんの距離だけ離れている第二の層の露出面の下方の位置に設けられることが望ましい。
いくつかの実施形態では、アンカーシステムは、プロセス容器の内面から第一の層の中に延びる複数の他のアンカーをさらに備えている。
他の実施形態では、アンカーシステムは、プロセス容器の内面に取り付けられる一または複数の補強材をさらに備えている。これらの補強材は、プロセス容器の内面から第一の層または第二の層の中に延びる一または複数補強板を有しうる。この一または複数の補強材は、たとえば溶接によってプロセス容器の内面に取り付けられてもよい。
さらなる実施形態では、アンカーシステムは、アンカーと補強板との組み合わせをさらに備えており、これらの補強板が、プロセス容器の内面から、プロセス容器の内面に隣接する2層構造を有するライニングのうちの第一の層または第二の層の中へと延びており、これらのアンカーが、プロセス容器の内面から第一の層の中に延びている一または複数の第一のアンカーと、複数の第二のアンカーとを有しており、これらの第二のアンカーが、プロセス容器の内面から第一の層を通って2層構造を有するライニングのうちの第一の層に隣接する第二の層の中へ延びており、複数の二股に分かれたアンカーが、第二の層内に位置する分岐点を有している。
本発明のいくつかの実施形態にかかるアンカーシステムは、加熱層へ延びるアンカー上の引張ストレスを減少させる。本発明にかかるアンカーシステムでは、第一のアンカーに比較的高い引っ張りストレスを課しうるものの、これらのストレスは、温度が低く、故障の影響が顕著ではない非臨界領域に位置している。
本発明にかかるアンカーシステムは、石油産業、石油化学産業、選鉱産業、アルミナ産業および他の産業で用いられるプロセス容器の如きさまざまなプロセス容器に用いられうる。耐熱システムは、プロセス容器の内面またはシェルに内張を施すために用いられうる。
プロセス容器の内面はアンカーを受け入れるように構成されていてもよい。一実施形態では、プロセス容器の内面には、耐熱アンカーを受け入れるために内面に取り付けられるスリーブが設けられうる。他の実施形態では、プロセス容器の内面には、耐熱アンカーを固定するための凹部、突起または他の取り付け部材が設けられうる。
通常、2層構造を有するライニングの第一の層は、プロセス容器のために所望の熱的物性を提供するように構成されうる耐熱層である。典型的な構造では、耐熱層は厚さが50〜150mmである。第一の層は耐熱コンクリートなどから形成されうる。第一の層の組成は、本発明にとって厳密には重要なものではない。
本発明に従って内張されたプロセス容器の構成では、第一のアンカーおよび二股に分かれた第二のアンカーはプロセス容器の内面に取り付けられている。第一の層は、当該第一の層をプロセス容器の内面に対接させるように第一のアンカーを覆いながら所望の厚さにキャスト成型されることが好ましい。
第一のアンカーの形状については、必要に応じて選択することが可能である。我々は、V字形を有する第一のアンカーを用いるのが望ましいということを見出した。好ましくは、V字形の第一のアンカーのアームとアームとの間の角度は鋭角である。
通常、2層構造を有するライニングの第二の層は、加熱層であり、二股に分かれた第二のアンカーが加熱層内に、好ましくはその表面から少なくとも25mm下方に埋め込まれるように第一の層上にキャスト成型される。我々は、第二の層を分割することによって、第二のアンカーに引っ張りストレスを加えるものを減少させうることを見出した。アンカーシステム内のアンカー配列における第二のアンカーの分布に対応して第二の層が正方形または長方形に分割されることが好ましい。また、第二の層は、約200mm×200mm〜1000mm×1000mmまでの範囲の寸法を有する正方形に分割されることが好ましい。
二股に分かれた第二のアンカーは、プロセス容器のシェルから第一の層を通って2層構造を有するライニングの第二の層へと延びている。第二のアンカーは、第二の層内に配置される分岐点または分枝を有している。二股に分かれた第二のアンカーの枝部は必要に応じてある角度に傾斜されてもよい。しかしながら、好ましくは、二股に分かれた第二のアンカーの枝部は鈍角を形成する。
本発明にかかるアンカーシステムでは、好ましくは、二股に分かれた第二のアンカーと二股に分かれた第二のアンカーとの間に第一のアンカーが挟まれている規則的な配列に従って、第一のアンカーおよび二股に分かれた第二のアンカーが配置される。好ましくは、二股に分かれた第二のアンカーと二股に分かれた第二のアンカーと間の中心から中心までの寸法が約200mmである。
これらのアンカーは製造に便利ないかなる材料から作られてもよい。通常、製造材料は、プロセス容器内の運転条件に基づいて選択される。通常、モノリシック構造を有するライニングのためのアンカー材料の選択は温度に基づくものである。このことは、プロセスガス温度が高ければ高いほど用いられる合金はより特異なものとなる。1000℃よりも高い条件の場合に選択される最も一般的な鋼合金は310ステンレス鋼(310ss)である。
しかしながら、253MA、インコロイDS(Incoloy DS)、インコネル(Inconel)601を含む他の合金鋼が用いられてもよい。本発明は、耐熱アンカーが通常作られうるいかなる材料の使用をも本発明の技術範囲内に包含するものである。
310ssが酸化雰囲気において1150℃であると報告されている高いスケーリング温度を有しているものの、この合金には550℃〜900℃の温度範囲においてシグマ相を形成するという問題があることは公知になっている。シグマ相は、2つの方法で鋼に影響を与える。一つ目は、シグマ相は(クロムが溶液から取り除かれているので)耐酸化性を低下させてしまうことであり、二つ目は、200℃未満の温度で耐衝撃性を低下させてしまうことである。しかしながら、他の合金鋼も310ssのスケーリング温度以下のスケーリング温度を有している。
スペシャルメタル株式会社(Special Metal Corporation)[SMC−097]は、合金DSがシグマ相脆化に対する耐性を有し、600〜900℃の範囲内で安心して無期限に加熱することができるまたはシグマ相を生成することなく高温で動作することができると主張している。しかしながら、我々の研究によれば、合金DSがシグマ相に類似したクロム相複合体を形成しうることが明らかとなっている。
酸化雰囲気の下における材料のスケーリング温度を用いた耐熱アンカーの選択が相当強調されているものの、我々は、スケーリング温度のみで鋼を選択するとその選択基準がクリープストレインまたは熱誘導ストレイン(熱負荷)を適切に考慮していないので耐熱システムの初期故障を引き起こす恐れがあることを見出した。我々は、本発明にかかる耐熱アンカーシステムが耐熱アンカーに対するクリープ破断および熱誘発負荷の影響を弱めるように作用することを見出した。アンカーシステムの分析により、クリープ破断ストレスが、高温において低レベルのストレスを加えるので非常に重要であることが分かった。
クリープ破断は、アンカーに対するストレスが低いが一定である静止した構造と関係がある。このストレスは、耐熱コンクリート層の自重および/または熱ストレインに起因しうる。我々は、クリープ破壊を理解することによって、構造体の耐用期間について信頼性の高い予測をなすことができるとともに、突発的な故障の可能性を減らすことができることを見出した。
耐熱アンカーに用いられる310ss、合金DSおよびインコネル601のクリープ破断ストレスは時間の関数である。1100℃における35,040時間後のインコネル601および310ssのクリープ破断ストレスは、それぞれ対応して、2.8MPaおよび1.4MPaから変化する。クリープ破断ストレスには温度の影響が大きい。たとえば、9,636時間におけるインコネル601のクリープ破断ストレスは980℃での7.7MPaから1150℃での3.4MPaまで減少する。
耐熱アンカーに対するストレスは、酸化速度に対するキャスタブルの影響を考慮して訂正される酸化環境の下の温度で鋼が酸化されてその厚みが減少するため、ほとんどの環境において時間とともに大きくなる。鋼の酸化はアンカーに沿って均一にかつ空気中よりも遅い速度で進行すると仮定されている。310ss、インコネル601およびDS合金の腐食速度は似たようなものである。しかしながら、プロセス条件により腐食速度を著しく変えることができる。
クリープ破断ストレス(CRS)は、たとえば310ss、合金DSおよびインコネル601のような耐熱アンカーに用いられるいくつかの合金鋼のラーセンミラーパラメータ(Larsen Millar Parameter、LMP)によって時間と温度とに関連づけされる。これらの結果は、公表されたデータに基づいており、公表された範囲外のデータを用いるときは注意が必要である。1050℃で30,000時間後の253MA耐熱アンカーおよびDS合金耐熱アンカーの予測CRSは、それぞれ対応して4MPaおよび1.5MPaであり、鋼に腐食はない。1050℃におけるアンカー鋼の酸化による腐食を考慮すると、破損までの時間は253MA鋼アンカーの場合が〜7,000時間と見積もられ、DS合金アンカーの場合が〜9,000時間と見積もられる。アンカー暴露温度を1100℃まで上昇させると、耐用期間が何万時間から何千時間へと著しく短縮されうる。材料(加熱面)の密度をたとえば2300kg/m3から3000kg/m3まで変更することによりアンカー上の負荷を増やすと、アンカー(253MA)上のストレスも30%だけ増えることになる。このことは、クリープ破断ストレスに起因するアンカーの耐用期間が〜30,000時間から〜8,000時間まで短くなることを意味している。また、耐熱物(加熱面)を7.7%、すなわち10mm余分に増やした場合、このことは、アンカー(253MA)の耐用期間が〜30,000時間から〜20,000時間まで減少することを意味している。しかしながら、ATENA(非線形の破壊力学を用いたモデル化パッケージ)を用いた数値解析により、この単純な線形の弾性負荷チェックが正確ではないことが分かった。
合金601は、310ssおよびインコロイDS合金と比較して優れたクリープ破断ストレスを有している。簡単にいえば、この合金(601)を用いることにより、アンカーの耐用期間を理論上>40,000時間まで延ばすことができる。しかしながら、この材料が高いニッケル含有量により硫黄環境の下で非常に腐食されやすいことも知られている。
クリープ破断ストレスデータを用いて、8mmの310ステンレススチール製のアンカーが受ける破断ストレスが1.16MPaの軸方向のストレスである場合、その耐用期間は1050℃で約28,000時間(3年)である。腐食を考慮すると、そのアンカーの耐用期間は、約〜16,000時間(〜1.9年)にまで短くなりうる。
耐熱層と加熱層との間の界面の上方にV字形のアンカーの分岐点を移動させると材料の重量に起因するアンカー引張ストレスが減ることが見出されている。また、大きなアンカー同士の間に小さなアンカーを設けると、大きなアンカーから小さなアンカーにストレスの一部が移ることがさらに見出されている。小さなV字形のアンカーを金属補強板に取り替えることができる。たとえば、これらの金属補強板は少なくとも1mの間隔でシェルに溶接され、相互に直角になるように配設される。金属製の補強材を用いると、熱膨張に起因する構造体の曲がりが減少する。適切には、金属製の補強材の深さは耐熱層の少なくとも50%である(本明細書全体にわたって、耐熱層は第一の層とも呼ばれる)。
また、200×200の正方形から最大1000mmまでのブロックに「加熱面」を分割することによって、アンカーの引張ストレスが減少する。最終的な結果は、大きな二股に分かれたアンカー上の引張ストレスを著しく減少させることができるということである。大きなアンカーの直径が10mmであるとともに補強板がシェルに溶接されている密度の高いコンクリート加熱面(3000kg/m3)については、Y字形を有しているとともに界面以下の位置にアンカーの分岐点を有している耐熱アンカーだけを用いた設計の場合の23MPaと比べると、大きなアンカー上の引張ストレスは1MPa未満にまで減少している。
分析されたライニングシステムはほとんど最悪のケースでの位置および耐熱ライニングシステムを表しており、低密度の材料を用いれば、アンカーの上の引張ストレスは減少する。
本発明の第二の態様によれば、プロセス容器用のライニングであって、プロセス容器の内面に隣接する第一の層と、第一の層に隣接する第二の層とを備えており、このライニングが、プロセス容器の内面から第一の層を通って2層構造を有するライニングのうちの第一の層に隣接する第二の層の中へ延びている複数の二股に分かれたアンカーを有しており、複数の二股に分かれたアンカーが、第二の層内に位置する分岐点を有しているライニングが提供されている。
いくつかの実施形態では、(前記アンカーの頂点から測定される)分岐点が、第二の層内のうちの、第一の層と第二の層との間の界面からある距離だけ離れた位置に位置決めされており、この距離が第二の層の厚さの少なくとも15%に等しく、さらに好ましくは第二の層の厚さの少なくとも15%〜75%に等しくなるように、アンカーがライニング内に配設されている。またアンカーの頂部(すなわち、より正確にいえばアンカーのうちの、プロセス容器の内面から最も遠くの位置にある部分)が、第二の層の露出面から第二の層の厚さの少なくとも20%ぶんの距離だけ離れている第二の層の露出面の下方の位置に設けられることが望ましい。
いくつかの実施形態では、ライニングは、プロセス容器の内面に取り付けられる一または複数の補強材をさらに備えている。これらの補強材は、プロセス容器の内面から第一の層の中に延びる一または複数の補強板を有しうる。この一または複数の補強材は、たとえば溶接によってプロセス容器の内面に取り付けられてもよい。これらの補強材は、第一の層の深さの少なくとも50%と等価な距離だけ第一の層の中に延びるようになっていてもよい。実施形態によっては、これらの補強材が第二の層の中へと延びるようになっている場合もある。これらの補強材は、相互に直角にかつ少なくとも1mの間隔で、プロセス容器の内面に溶接される補強板を含んでいてもよい。換言すれば、この実施形態では、これらの補強板は、プロセス容器の内面におおむね長方形または正方形の格子を形成しうるし、これらの補強板により形成される正方形または長方形が1mの最大幅または最大長さを有している。
他の実施形態では、ライニングは、第一の層の中に延びているものの第二の層の中へは延びていない複数のアンカーだけを備えていてもよい。
また、第二の層も、200mm〜1000mmの幅または長さを有する長方形または正方形のブロックに分割されてもよい。適切には、第二の層は、約200mm×200mm〜1000mm×1000mmまでの範囲の寸法を有する正方形のブロックに分割される。
これらのアンカーは、当該アンカーから良好な熱伝導が得られることを担保するようにプロセス容器に取り付けられてもよい。この点では、アンカーに沿ってプロセス容器のシェルに向かう熱伝導についていえば、第一の層と第二の層との間の界面近くのアンカーまたはアンカーステムの温度降下を促進すべく最大化されることが望ましい。たとえば良好な熱交換を得るために、アンカーは、プロセス容器の外側シェルに溶接されてもよいし、または、アンカーは、シェルに取り付けられた取付クリップに取り付けられ、熱伝導化合物がこのクリップに塗布されるようになっていてもよい。これらの構成により、第一の層と第二の層との間の界面またはその近傍のアンカーの温度を100〜150℃だけ下げることが可能となる。クリープ破断の点から考えれば、これだけの量の降下は意義深いものである。というのは、クリープ破断ストレスが温度に対して対数的に大きくなるため、温度が少し下がっただけでクリープ破断ストレスは大きく減少するからである。
本発明のさまざまな態様がより完全に理解され実行に移されうるように、本発明の複数の好ましい実施形態が添付の図面を参照して記載される。
本発明の一実施形態にかかるアンカーシステムおよびライニングを示す概略側面図である。 本発明の他の実施形態にかかるアンカーシステムおよびライニングを示す概略側面図である。 本発明での使用に適した二股に分かれたアンカーの実施形態を示す概略側面図である。 本発明での使用に適した二股に分かれたアンカーの他の実施形態を示す概略側面図である。 本発明での使用に適した二股に分かれたアンカーをさらに詳細に示す概略側面図である。 アンカー形状および耐熱ライニング構造を示す本発明の実施形態にかかるライニングの概略図である。 材料密度が3000kg/mであり、アンカーの小直径が8mmであり、アンカーの大直径が10mmである場合における、重力荷重による変位およびアンカーストレスを示す、耐熱ライニング用に設計された本発明の実施形態にかかるアンカー(1mセクション)のATENA軸対称モデルを示す概略側面図である。 材料密度が3000kg/mであり、アンカーの大直径が10mmである場合における、温度および重力荷重に起因する変位および軸方向のアンカーストレス示す、ブロック加熱面および切り込みを備えた耐熱ライニング用に設計された本発明の実施形態にかかるアンカー(1mセクション)のATENAモデルを示す概略側面図である。 スチール補鋼材の存在を表わすためにシェルが固定され、加熱面および断熱層が自由に膨張することができ、材料密度が3000kg/mであり、アンカーの大直径が10mmであり、温度および重力荷重に起因する変位および軸方向のアンカーストレスを示す、本発明にかかる1m長の耐熱ライニング用に設計されたアンカーのATENAモデルを示す概略側面図である。
[図面の詳細な説明]
いうまでもなく、図面は本発明の実施形態を例示する目的で提供されている。したがって、図面に示されているような特徴に本発明を限定するものではないことはいうまでもない。
図1には、本発明の実施形態にかかるアンカーシステムおよびライニングの概略側面図が示されている。図1では、鋼の如き金属で典型的に作られているプロセス容器の外側シェル10が、その内面11に固定されている複数の第一のアンカー12を有している。外側シェル10は、その内面11に固定されている複数の第二のアンカー14を有している。これらの複数の第二のアンカーの各々は、ステム16と、二股に分かれたアーム18,20とを有している。二股に分かれたアームは、分岐点22から実質的に延びている。
図1では、ライニングは、絶縁ライニングからなる第一の層24をさらに有している。第一の層24は、外側シェル10の内面11に隣接して設けられている。次いで、高密のコンクリート(加熱面(hotface))からなる第二の層26が第一の層24上に設けられている。たとえば、第二の層26は、使用時にプロセス容器内に加熱面を形成する絶縁またはより高密度のコンクリートからなる層であってもよい。いうまでもなく、第二の層26は、プロセス容器の動作時に受ける高い処理温度に晒されている。
図1から分かるように、二股に分かれたアーム18,20の端部は、第二の層26の露出面までは延びていない。このように、加熱層26は、プロセス容器の使用時にプロセス容器の内部で受ける高温からの二股に分かれたアームを保護するようになっている。
図1からさらに分かるように、分岐点22は、当該分岐点22が第二の層26内に配設されるように設けられている。
図2には、本発明の他の実施形態にかかるアンカーシステムおよびライニングの概略側面図が示されている。図2の実施形態は、図1に示されている実施形態と共通する複数の特徴を備えており、便宜上、図2において共通する特徴は、図1に用いられている同一の参照番号に「’」をつけて表示されている。これらの特徴についてはこれ以上記載しない。図2に示されている実施形態が図1に示されている実施形態と異なる点は、図2に示されている実施形態は、図1に示されているような第一のアンカー12を有することに代えて、複数の補強板30を有しているということである。補強板30は、プロセス容器10’の壁の内面11’に溶接されている。また、補強板30は、図2に示されている補強板30に対して直角に延びる他の補強板をさらに有している。これら追加の補強板は分かりやすいように図2には示されていない。しかしながら、当業者にとって明らかなように、これらの補強板30および追加の補強板(図示せず)はプロセス容器10’の内面におおむね格子状のパターンを形成してもよい。格子状のパターン内に形成される正方形または開口部は、格子の開口部の相互に対向する壁部を形成する相互に対向する補強板の間が少なくとも1メートルである最小開口部を有していることが適切である。
図3には、本発明に用いられる他の二股に分かれたアンカーの概略図が示されている。図3では、アンカー40は、第一のアーム44と第二のアーム46とを有すステム42を備えている。アーム44,46は、ステム42に対してほぼ直角に延びている。したがって、アーム44および46はほぼ同一直線上に設けられている。図3に示されているアンカー40は、「T」形状のアンカーと記載されてもよい。図3に示されているアンカー40の分岐点48は、完成した壁部のライニング内の第二の耐熱層内に分岐点48が位置するように位置決めされる。
図4には、本発明に用いられるのに適切な他のアンカーが示されている。図4に示されているアンカー50は、ステム52と、二股に分かれた第一のアーム54と、二股に分かれた第二のアーム56とを有している。これらのアーム54,56は分岐点58から外側に向けて延びている。分岐点58は、完成した壁部のライニング内の第二の耐熱層内の位置している。アンカー50の二股に分かれたアームの方がアンカー14の二股に分かれたアームよりも鈍角に近いこと以外は、図4に示されているアンカー50は図1に示されているアンカー14と同等である。
図4に示されているアンカーの方が、図3に示されているアンカーよりも本発明に用いるのにより適している場合もある。図3に示されているアンカーのアーム44,46は、アンカーのステム42に対して直角に延びるように曲がっている。それとは対照的に、図4に示されているアンカー50のアーム54,56は、ステム52に対して直角よりも小さな角度で曲がっている。このことは、アンカーの製造時にアンカーの曲げまたは締め付けにより引き起こされるコールドストレスを下げるように作用し、図3に示されているアンカー内にストレスレザー(stress raor)を生じうる。
図5には、図4に示されているアンカー50のさらなる詳細図が示されている。図5に示されているアンカー50’は、分岐点62で曲がってアーム64およびステム部66を形成する第一のワイヤー60を有している。また、アンカー50’は、分岐点72で曲がってアーム74およびステム部76を形成する第二のワイヤー70を有している。図5に示されているアンカー50’の構築を完成するために、ステム部66,76は、たとえば溶接によって接合される。図5に示されていないが、アンカー50’は、ステム部66,76の下端部から直角に延びる小さなセレクション(small selection)を有することによりこれらの端部をプロセス容器の内面に容易に取り付けることができるようになしてあってもよい。
図6〜図9には、本発明の実施形態にかかるアンカーシステムおよび耐熱ライニングの実施形態のさまざまなモデルが示されており、これらの配置のATENAモデにより得られた結果が含まれている。
図6では、アンカーの分岐点は、第一の耐熱層と第二の耐熱層との間の界面よりもかなり上方に位置している。第二の層または「加熱面」層は、200mm×200mmの寸法を有する複数の正方形に分割されている。耐熱層または第一の層の中には膨張ラインが切り込まれている。これらのステップがアンカー上の引張ストレスを減少させることが分かっている。第一の層内の追加の小さなV字型のアンカーが材料の重量のみに起因して生じる長いアンカー上の引張ストレスを縮小させることができることが分かっていた。さらに、(図6に示されているように)シェルに溶接される金属補強板に小さなアンカーを取り替えることにより、熱負荷により生じるアンカーの引張ストレスが低下されるまたは制御されることが分かっていた。最終的な結果は、大きなアンカー上の引張ストレスを著しく低下させることができるということである。
図7には、大きなアンカーが直径10mmであり第一の層にある小さなアンカーが直径8mmである場合の、高密度のコンクリート加熱面の重力負荷(1立方メートル当たり3000kg)に起因するアンカー上の実際のストレスが示されている。既存のアンカーシステムと比較すると、大きなアンカー上の引張ストレスは、従来の設計での約13MPaと比較して、約1MPaまで減少している。
図7に示されているような変更を加える際、場所によっては約6MPaの値にまで小さなV字型のアンカーの軸方向の引張ストレスが上昇することが分かっていた。しかしながら、このアンカーは、クリープ破断ストレス(creep rapture stress)および降伏点ストレス(yield stress)が高い低温度領域内に位置している(加熱面から離れた位置にあるため)。また、これらの小さなアンカーは、先端の近くの位置における不良が加熱面ライニングの一体性に影響を与えることがない非臨界領域に位置している。
図8には、加熱面が複数のブロックに分割されて十分に膨張することが可能となっており、耐熱材料からなる第一の層に切り込みが加えられている1mの長さのセクションが示されている。プロセス容器のシェルは各端部において固定されており、熱膨張による撓みを可能にしている。第一の層内の切り込みは約200mm毎の間隔を有している。分析によれば、1150℃以下の温度において、耐熱ライニングに用いられるほとんどの合金について、第一の層と第二の層との間の界面のまわりの軸方向の引張ストレスがクリープ破断ストレスよりも小さいことが分かっている。
図9には、加熱面の十分な膨張が可能となっている、加熱面および耐熱材からなる1mの長さのセクションが示されている。第一の耐熱層は、膨張用の切り込みを有していないものの、まるでシェルに溶接された金属製の補強材により収容されているかのように各端部で拘束されている。シェルは、熱膨張による撓みを誘発する方向の両方に対して剛性を有するように、その長さ方向に沿って適所に保持されている。
図8および図9には、熱膨張による加熱面の自由膨張および構造体の撓みというアンカー引張ストレスの最悪のケースが示されている。分析によれば、1150℃以下の温度において、耐熱ライニングに用いられるほとんどの耐熱合金について、第一の層と第二の層との間の界面のまわりの軸方向の引張ストレスがクリープ破断ストレスよりも小さいことが分かっている。
本発明にかかるアンカーシステムおよび壁ライニングを設計する際、いうまでもなく、第二の層(加熱面層)の厚みが増すにつれて、アンカーの直径が大きくならなければならない。第一の層(または、耐熱層)の密度または弾性係数が小さくなるにつれて、アンカーの直径が大きくならなければならない。第二の層内のパネルのサイズは、屋根位置と比べた場合、縦方向の壁位置において大きくすることができる。
また、本発明者は、第一の層中のアンカーステムの下側セクションをソフトコーティングで被膜することにより断熱層内のアンカーの横方向の移動を可能とすると有益な効果がありうることを見出した。たとえば、アンカーステムの下側セクションをプラスチック膜で被膜してもよい。さらに、第一の層の厚さの少なくとも50%の深さまで第一の層に切り込みを入れると、クラキングを制御するとともに熱膨張ストレスを減らす補助をする。これらの切り込みは、約2mm〜4mmの幅を有し、200〜500mmの間隔をおいて設けられてよい。
本発明の最も好ましい実施形態では、プロセス容器は、シェルの内部または外部(しかし、シェルの内部が好ましい)でシェルに溶接された金属製の補強板を有し、シェルの撓みまたは変形を阻止するとともに第一の層の膨張を制御するようになっている。これらの補強板は、耐熱層の厚さの少なくとも50%の深さを有し、加熱層の中へと延びていてもよい。これらの補強板は、相互に直角の向きに、1m以下の間隔で配置されてもよい。第二の層(または、加熱面層)は、200mm×200mm〜1000mm×1000mmの寸法を有したブロックの形状の一連のパネルとして形成されてもよい。また、加熱面層(または、第二の層)は、当該第二の層が設計温度または動作温度において圧縮されるように膨張継手をさらに有していてもよい。
当業者にとって明らかなように、具体的に記載されたもの以外の変形および修正が本発明に加えられてもよい。いうまでもなく、本発明は、当該本発明の技術思想および技術範囲に含まれるそのような変形および修正をすべて包含する。

Claims (14)

  1. プロセス容器の2層構造を有した耐熱ライニングを支持するためのアンカーシステムであって、
    前記2層構造を有したライニングは、プロセス容器の内面に隣接する第一の層と、前記第一の層に隣接する第二の層とを備えており、
    前記アンカーシステムが、前記プロセス容器の内面から前記第一の層を通って前記2層構造を有したライニングのうちの前記第一の層に隣接する前記第二の層の中へ延びている複数の二股に分かれたアンカーを有しており、
    前記複数の二股に分かれたアンカーが前記第二の層内に位置する分岐点を有してなる、アンカーシステム。
  2. (前記アンカーの頂点から測定される)前記分岐点が、前記第二の層内のうちの、前記第一の層と前記第二の層との間の界面からある距離だけ離れた位置に位置決めされ、前記ある距離が前記第二の層の厚さの少なくとも15%に等しい、請求項1に記載のアンカーシステム。
  3. (前記アンカーの頂点から測定される)前記分岐点が、前記第二の層内のうちの、前記第一の層と前記第二の層との間の界面からある距離だけ離れた位置に位置決めされ、前記ある距離が前記第二の層の厚さの少なくとも15%〜75%に等しい、請求項2に記載のアンカーシステム。
  4. 前記アンカーの頂部(または、前記プロセス容器の内面から最も遠くの位置にある前記アンカーの部分)が、前記第二の層の露出面から前記第二の層の厚さの少なくとも20%ぶんの距離だけ離れた前記第二の層の露出面の下方の位置に設けられてなる、請求項1乃至3のうちの1項に記載のアンカーシステム。
  5. 前記プロセス容器の内面から前記第一の層の中に延びる複数の他のアンカーをさらに備えてなる、請求項1乃至4のうちの1項に記載のアンカーシステム。
  6. 前記プロセス容器の内面に取り付けられる一または複数の補強材をさらに備えてなる、請求項1乃至5のうちの1項に記載のアンカーシステム。
  7. アンカーと補強板との組み合わせをさらに備えており、該補強板が、前記プロセス容器の内面から、前記プロセス容器の内面に隣接する前記2層構造を有するライニングのうちの前記第一の層の中へと延びており、前記アンカーが、前記プロセス容器の内面から前記第一の層の中に延びている一または複数の第一のアンカーと、複数の第二のアンカーとを含んでおり、前記第二のアンカーが、前記プロセス容器の内面から前記第一の層を通って前記2層構造を有するライニングのうちの前記第一の層に隣接する前記第二の層の中へ延びており、前記複数の二股に分かれたアンカーが、前記第二の層内に位置する分岐点を有してなる、請求項1乃至6のうちの1項に記載のアンカーシステム。
  8. プロセス容器用のライニングであって、
    前記プロセス容器の内面に隣接する第一の層と、前記第一の層に隣接する第二の層とを備えており、
    前記ライニングが、前記プロセス容器の内面から前記第一の層を通って前記2層構造を有するライニングのうちの前記第一の層に隣接する前記第二の層の中へ延びており、
    前記複数の二股に分かれたアンカーが、前記第二の層内に位置する分岐点を有してなる、ライニング。
  9. (前記アンカーの頂点から測定される)前記分岐点が、前記第二の層内のうちの、前記第一の層と前記第二の層との間の界面からある距離だけ離れた位置に位置決めされ、前記ある距離が前記第二の層の厚さの少なくとも15%に等しい、請求項8に記載のライニング。
  10. (前記アンカーの頂点から測定される)前記分岐点が、前記第二の層内のうちの、前記第一の層と前記第二の層との間の界面からある距離だけ離れた位置に位置決めされ、前記ある距離が前記第二の層の厚さの少なくとも15%〜75%に等しい、請求項9に記載のライニング。
  11. 前記アンカーの頂部(または、前記プロセス容器の内面から最も遠くの位置にある前記アンカーの部分)が、前記第二の層の露出面から前記第二の層の厚さの少なくとも20%ぶんの距離だけ離れた前記第二の層の露出面の下方の位置に設けられてなる、請求項8乃至10のうちの1項に記載のライニング。
  12. 前記ライニングが、前記プロセス容器の内面に取り付けられる一または複数の補強材をさらに備えてなる、請求項8乃至11のうちの1項に記載のライニング。
  13. 前記ライニングが、前記第一の層の中に延びているが前記第二の層の中には延びていない複数のアンカーをさら備えてなる、請求項8乃至12のうちの1項に記載のライニング。
  14. 前記第二の層が、200mm〜1000mmの幅または長さを有する長方形のまたは正方形のブロックに分割されてなる、請求項8乃至13のうちの1項に記載のライニング。
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