JP2015045619A - 高温配管の延命方法及び高温配管の延命化構造、高温配管のメタル温度の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラントの全体運転温度を低下せずに、プラント運転効率の低下とならずに、高温部材の余寿命を延命させることができる高温部材の延命方法及び高温部材の延命化構造、高温配管のメタル温度の制御方法を提供する。【解決手段】高温部材である高温配管11の溶接部12クリープ破断の余寿命評価により、クリープ破断リスクの高い箇所(クリープ損傷度が高い溶接部)が確認され定常の継続使用が出来ないと判断された際、配管11の前記クリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材13の一部を回転方向に除去し、剥き出し部14とし、配管11の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断リスクの高い箇所の寿命の延長を図る。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば火力・原子力発電プラントや化学プラント等で用いられる高温配管や圧力容器等の高温部材の延命方法及び高温部材の延命化構造、高温配管のメタル温度の制御方法に関するものである。
火力プラントを構成する、例えばボイラ等は、高温・高圧環境で運転されるので、これを構成する材料である耐熱鋼には、長期に亘る運転によりクリープ等による損傷が蓄積されることがある。そこで、この種のプラントの運用に当たっては、前記耐熱鋼の精度の高い寿命評価を行って耐圧部の信頼性を維持することが、長期に亘る安定的な運用を確保する上で肝要である。
火力発電プラント等で使用される高温配管は、ボイラで加熱された上記を蒸気タービンに運ぶ機能を有しているが、高温且つ長時間の使用によりクリープ損傷が進行してクリープボイドが発生し、これらのボイドがつながることで亀裂が生じ、最終的には破断する。
最終的な破断を防止するために、定期的な非破壊検査によりクリープボイドの成長度合いを分析して部材毎のクリープ損傷度を導出し、部材の余寿命評価を行っている(特許文献1、2)。一般的に母材部に比べて、配管溶接部のクリープ破断リスクが高いため、検査箇所は主に溶接部となっている。
最終的な破断を防止するために、定期的な非破壊検査によりクリープボイドの成長度合いを分析して部材毎のクリープ損傷度を導出し、部材の余寿命評価を行っている(特許文献1、2)。一般的に母材部に比べて、配管溶接部のクリープ破断リスクが高いため、検査箇所は主に溶接部となっている。
この非破壊検査の結果、クリープ損傷度が高い部材があり、次の定期検査までの間にてクリープ破断リスクが高い場合、部材の取替えを行うか、又はプラント全体の運転温度を下げることで、配管全体のメタル温度を下げ、クリープ破断リスクを低減する対策を講じている。
しかしながら、プラント全体運転温度を下げることは、プラントの運転効率の低下となる、という問題がある。
しかしながら、プラント全体運転温度を下げることは、プラントの運転効率の低下となる、という問題がある。
よって、プラントの全体運転温度を低下せずに、プラント運転効率の低下とならずに、高温部材の余寿命を延命させることができる技術の出現が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、プラントの全体運転温度を低下せずに、プラント運転効率の低下とならずに、高温部材の余寿命を延命させることができる高温部材の延命方法及び高温部材の延命化構造、高温配管のメタル温度の制御方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、高温部材の溶接部のクリープ破断の余寿命評価により、定常の継続使用が出来ないと判断された際、前記高温部材のクリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材の一部を除去し、前記高温部材の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断リスクの高い箇所の寿命の延長を図ることを特徴とする高温部材の延命方法にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記保温材を除去した部材の表面を冷却することを特徴とする高温部材の延命方法にある。
第3の発明は、第2の発明において、前記冷却が、空気による冷却又は冷却水による冷却であることを特徴とする高温部材の延命方法にある。
第4の発明は、第1の発明において、前記保温材を除去した部材の表面に放熱部材を設置することを特徴とする高温部材の延命方法にある。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記保温材を除去した部材の表面の温度を計測し、冷却能力が適正であることを判断することを特徴とする高温部材の延命方法にある。
第6の発明は、第5の発明において、前記冷却能力が適正でない場合、冷却能力を適正となるように変更することを特徴とする高温部材の延命方法にある。
第7の発明は、第1乃至6のいずれか一つの発明において、前記高温部材が、高温配管又は高温圧力容器であることを特徴とする高温部材の延命方法にある。
第8の発明は、高温部材のクリープ破断の余寿命評価により、定常の継続使用が出来ないと判断された際、前記高温部材のクリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材の一部を除去し、前記高温部材の外面温度を局所的に低下させてなることを特徴とする高温部材の延命化構造にある。
第9の発明は、第8の発明において、前記保温材を除去した部材の表面を冷却する冷却手段を備えることを特徴とする高温部材の延命化構造にある。
第10の発明は、第9の発明において、前記冷却手段が、空気による空冷手段又は冷却水による水冷冷却であることを特徴とする高温部材の延命化構造にある。
第11の発明は、第8の発明において、前記保温材を除去した部材の表面に、放熱部材を設置してなることを特徴とする高温部材の延命化構造にある。
第12の発明は、非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、配管の保温材を除去し、冷却機能を付与する第1の工程と、運転時の配管の剥き出し部のメタル温度を計測する第2の工程と、温度計測の判断として、温度計測で、配管寿命は要求される余寿命を満足するか否かを判断する第3の工程と、第3の工程において、余寿命を満足する場合、冷却能力を変更しないでそのまま運転する工程と、第3の工程において、余寿命を満足しない場合、冷却能力を上げて要求寿命を満足するためのメタル温度まで低下させる操作を行う工程とを備えることを特徴とする高温配管のメタル温度の制御方法にある。
本発明によれば、配管のメタル温度を下げることで、配管のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、実施例1に係る高温部材の延命化構造の概略図である。
図1に示すように、本実施例に係る高温部材の延命構造は、高温部材である高温配管(以下「配管」という)11の溶接部12のクリープ破断の余寿命評価により、クリープ破断リスクの高い箇所(クリープ損傷度が高い溶接部)が確認され定常の継続使用が出来ないと判断された際、配管11の前記クリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材13の一部を回転方向に除去し、剥き出し部14とし、配管11の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断箇所の寿命の延長を図るようにしている。
図1中、符号15はボイラ蒸気を図示し、例えば600℃の高温蒸気が配管11内を流れている。
図1に示すように、本実施例に係る高温部材の延命構造は、高温部材である高温配管(以下「配管」という)11の溶接部12のクリープ破断の余寿命評価により、クリープ破断リスクの高い箇所(クリープ損傷度が高い溶接部)が確認され定常の継続使用が出来ないと判断された際、配管11の前記クリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材13の一部を回転方向に除去し、剥き出し部14とし、配管11の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断箇所の寿命の延長を図るようにしている。
図1中、符号15はボイラ蒸気を図示し、例えば600℃の高温蒸気が配管11内を流れている。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管11の溶接部12において、図1に示すとおり常設されている保温材13を除去して、剥き出し部14を形成し、この剥き出し部14から熱を逃がすことにより、配管11のメタル温度を下げるようにしている。
この場合、保温材13を除去して剥き出し部14とすることで、外気(例えば100℃)との自然対流伝熱がなされ、熱伝達率は2〜12W/m2K程度となる。
このように、配管11のメタル温度を下げることで、配管のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
この結果、配管の局所的な温度低下のみで延命化を図ることができるので、従来のように、プラント全体の運転温度を下げることで、配管全体のメタル温度を下げ、クリープ破断リスクを低減することによるプラントの運転効率の低下となる弊害が解消される。
このように、本実施例によれば、高温配管のクリープ損傷リスクの高い部位が確認された場合、所定距離の幅(L)だけ配管11を被覆する保温材13を除去して、剥き出し部14を形成することで、メタル温度を下げて、クリープ損傷リスクを低減させることで、プラント全体の運転効率の低下せずに、延命化を図ることができる。ここで、メタル温度の低下はクリープ破断寿命だけでなく、亀裂進展寿命の延命化にも効果がある。
ここで、保温材13を除去する幅Lは、配管11の外径が例えば460mmの場合、後述するように約900mm以上とするのが好ましい範囲であるが、保温材13を除去する幅によっては、局部面外方向変形により圧縮応力を発生させ、応力低減による延命化も期待できる。
次に、保温材13の一部を除去する幅Lについて説明する。
図2では、配管11から左側の保温材13を除去したものであり、保温材13の除去した端部x0から保温材を除去する距離(L/2)について説明する。
保温材13を除去することで、配管11に引張応力と圧縮応力とがかかるので、保温材13を剥いだ場所x0からの距離をx(x1、x2、x3)とすると、応力の変化が0に漸近する距離は以下の式で表される。
βx=5・・・(1)
ここで、βは以下の式(2)で示されるため、xの値を求めればよいこととなる。
図2では、配管11から左側の保温材13を除去したものであり、保温材13の除去した端部x0から保温材を除去する距離(L/2)について説明する。
保温材13を除去することで、配管11に引張応力と圧縮応力とがかかるので、保温材13を剥いだ場所x0からの距離をx(x1、x2、x3)とすると、応力の変化が0に漸近する距離は以下の式で表される。
βx=5・・・(1)
ここで、βは以下の式(2)で示されるため、xの値を求めればよいこととなる。
例えば、配管11の外径460mm、板厚70mmとする場合は、a=195mm、h=70mmであり、βx=2.4のときのxの値が218mm、βx=5のときのxの値が454mmとなる。また、β∝1/√(ah)であるので、xの値と√(ah)は関連する値となり、a、hが代わるとxの値が代わることとなる。
よって、例えば、外径460mm、板厚70mmの場合は、x=218〜454mmとなる。
図2及び図3を用いて配管11の保温材13を剥離して剥き出し部14とする距離(L)について、説明する。
図2は、配管の保温材を剥離した部分を示す図である。なお、保温材の剥離は溶接部を中央として剥離するようにしているが、図2は、左側の剥離部分について説明する。
図2は、配管の保温材を剥離した部分を示す図である。なお、保温材の剥離は溶接部を中央として剥離するようにしているが、図2は、左側の剥離部分について説明する。
図3は、保温材の剥離箇所x0からの距離(mm)と、配管内部にかかる引張応力及び圧縮応力との関係を示す図である。
図2の配管では、配管の外径が460mm、配管の板厚が70mmの場合について説明する。
図2の配管では、配管の外径が460mm、配管の板厚が70mmの場合について説明する。
図3に示すように、配管の保温材の剥離部0mmをx0とすると、上述のように、所定距離x1(=218mm)で引張応力が0となる。この所定距離x1からさらに所定距離x2(273mm)で圧縮応力が最大となる。この所定距離x2からさらに所定距離x3(454mm)で圧縮応力が0となり収束する。
これを配管11の左側の剥離部分と、右側の剥離部分とをあわせると、2倍となるので、剥離する距離Lは、459mm×2=908mmとなる。
よって、剥離する距離Lとしては、約900mm以上とすることが好ましいものとなる。
よって、剥離する距離Lとしては、約900mm以上とすることが好ましいものとなる。
また、圧縮応力によりさらなる寿命延長を図る場合には、保温材13を除去する範囲を以下の数式に基づき決定すればよい。
2.4≦βx<5・・・(3)
例えば、外径460mm、板厚70mmの場合は、少なくとも引張応力がかからない距離X1(=218mm)だけ剥離する必要があり、収束するX3(459mm)以上では、保温材を剥離する必要がなくなる。
2.4≦βx<5・・・(3)
例えば、外径460mm、板厚70mmの場合は、少なくとも引張応力がかからない距離X1(=218mm)だけ剥離する必要があり、収束するX3(459mm)以上では、保温材を剥離する必要がなくなる。
図4は、実施例2に係る高温部材の延命化構造の概略図である。図5は、図4の斜視図である。なお、実施例1に係る構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。図4及び図5に示すように、実施例2に係る高温部材の延命化構造は、実施例1において保温材13を除去した剥き出し部14に対して、放熱部材である多層フィン17を周囲に密着するように設けている。
図5に示すように、複数のフィン18を有する上部フィン17Aと、複数のフィン18を有する下部フィン17Bとをフランジ19同士を合わせて締結部材20により締結している。
フィン18の厚み(d11)は例えば70mm、高さ(h11)は300mm程度として、多層フィン構造を形成している。
フィン18の厚み(d11)は例えば70mm、高さ(h11)は300mm程度として、多層フィン構造を形成している。
本実施例では、非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された高温配管の溶接部において、図4及び図5に示すとおり常設されている保温材13を除去して剥き出し部14を形成し、この剥き出し部14に密着するように、上部フィン17A、下部フィン17Bを設置している。このように多層フィン構造を用いて熱を逃がす面積を増やすことにより配管のメタル温度を、実施例1よりも下げることができる。
本実施例によれば、保温材13を除去し、剥き出し部14に設置した多層フィン17により熱を逃がす面積が増加し、面積増加率に比例して熱流束が増加し、実施例1に比べてメタル温度を早く冷やすことが可能となる。
この結果、メタル温度を下げることで、配管11のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
図6は、実施例2に係る他の高温部材の延命化構造の概略図である。
図6に示すように、長手方向の溶接部12による長手継手配管11Aにおいて、多層フィン17を設置している。このように、多層フィン17の設置で熱流束を増加させ、外気との自然対流熱伝達により配管を冷やすことで、多層フィン17と配管11の熱伸び差により、配管11に圧縮応力が付加され、応力低減効果を図ることができる。
図6に示すように、長手方向の溶接部12による長手継手配管11Aにおいて、多層フィン17を設置している。このように、多層フィン17の設置で熱流束を増加させ、外気との自然対流熱伝達により配管を冷やすことで、多層フィン17と配管11の熱伸び差により、配管11に圧縮応力が付加され、応力低減効果を図ることができる。
図7は、実施例3に係る高温部材の延命化構造の概略図である。なお、実施例1に係る構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。図7に示すように、実施例3に係る高温部材の延命化構造は、実施例1において保温材13を除去した剥き出し部14の表面に対して、その表面を冷却用媒体(例えば空気)21により冷却している。ここで、冷却用媒体21としては、空気以外に雑用排ガス、不活性ガス等を用いるようにしてもよい。
図8は、冷却用空気を供給する空気供給手段の一例を示す斜視図である。
図8に示すように、配管11の剥き出し部14の外周に沿って環状の空気供給手段22を設け、環状の空気供給手段22の空気噴出孔(図示せず)から空気23を全周にわたって送風して、強制冷却するようにしている。
図8に示すように、配管11の剥き出し部14の外周に沿って環状の空気供給手段22を設け、環状の空気供給手段22の空気噴出孔(図示せず)から空気23を全周にわたって送風して、強制冷却するようにしている。
冷却用媒体21による強制冷却の空気の風速は、例えば10m/s前後とするのが好ましい。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された高温配管の溶接部において、図7及び図8に示すように、常設されている保温材13を除去し、冷却用媒体(空気)21により強制冷却によって放熱させ、配管11のメタル温度を下げる。
この場合、保温材13を除去し、剥き出し部14に対して冷却用媒体(空気)21による強制冷却を行うことで、外気との強制対流伝熱がなされ、熱伝達率は20〜100W/m2K程度となる。
この場合、保温材13を除去し、剥き出し部14に対して冷却用媒体(空気)21による強制冷却を行うことで、外気との強制対流伝熱がなされ、熱伝達率は20〜100W/m2K程度となる。
実施例3では、実施例1及び2と異なり、メタル温度を冷却用媒体21により強制的に下げることで、配管11のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
図9は、実施例4に係る高温部材の延命化構造の概略図である。なお、実施例1に係る構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。図9に示すように、実施例4に係る高温部材の延命化構造は、実施例1において保温材13を除去した剥き出し部14の周囲に、冷却手段であるウォータージャケット31を設置している。このウォータージャケット31を設置することで、水との自然熱伝達により配管を冷やすことで、内部流体との熱交換を行い、メタル温度の低減を図るようにしている。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、図9に示すとおり常設されている保温を除去して、ウォータージャケット31等を用いて強制的に熱を逃がすことにより配管のメタル温度を下げる。
この場合、保温材13を除去し、剥き出し部14にウォータージャケット31を配置することで冷却水との自然対流伝熱がなされ、熱伝達率は500〜600W/m2K程度となる。この結果、メタル温度が下がり、配管11のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
図10は、実施例4に係る他の高温部材の延命化構造の概略図である。
図10では、保温材13を除去した剥き出し部14の表面に、冷却配管32を配置し、冷却水33を通水することで冷却水33により放熱させ、配管11のメタル温度の低下を図るようにしている。
図10では、保温材13を除去した剥き出し部14の表面に、冷却配管32を配置し、冷却水33を通水することで冷却水33により放熱させ、配管11のメタル温度の低下を図るようにしている。
この強制冷却のための冷却水33の速度は、例えば1m/s前後とするのが好ましい。また、巻きつける冷却配管32の径は例えば20mm程度とすればよい。
図11は、高温部材の剥き出し部の保護構造の概略図である。
また、図11に示すように、配管11の保温材13を除去することで、剥き出し部14が雨ざらしになる状態を防止するために、雨仕舞等の保護部材29を剥き出し部14の範囲Lよりも長い範囲にわたって設置し、配管11に対して熱障壁とならないようにすることが好ましい。また、熱障壁対策以外に、保護部材29を設置することで、太陽による熱影響が無いようにし、適正な冷却となるようにしている。
また、図11に示すように、配管11の保温材13を除去することで、剥き出し部14が雨ざらしになる状態を防止するために、雨仕舞等の保護部材29を剥き出し部14の範囲Lよりも長い範囲にわたって設置し、配管11に対して熱障壁とならないようにすることが好ましい。また、熱障壁対策以外に、保護部材29を設置することで、太陽による熱影響が無いようにし、適正な冷却となるようにしている。
図12は、高温配管のメタル温度制御方法の工程図である。
本実施例では、冷却用媒体21や冷却水等の冷却手段による冷却の際、保温材13を除去した部材の表面の温度を温度計測手段により計測し、冷却能力が適正であることを判断している。
本実施例では、冷却用媒体21や冷却水等の冷却手段による冷却の際、保温材13を除去した部材の表面の温度を温度計測手段により計測し、冷却能力が適正であることを判断している。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された高温配管の溶接部において、常設されている保温材13を除去後、剥き出し部14の一部に温度計測手段の熱電対を取り付け、配管11のメタル温度を計測し、余寿命評価を行うようにしている。この熱伝対の設置は、熱影響部から10〜20mm離し、複数個所設置することが好ましい。
この場合、温度を計測することで、要求される余寿命を達成できるかの判断が可能となることと、実施例3の送風による強制冷却や実施例4のウォータージャケットと組み合わせることで、要求される余寿命を満足するよう冷却能力を制御することで、配管寿命を延長させることが可能となる。
例えば次の定期点検までの残り時間が1万時間とする場合、例えば図10に示すような冷却配管32を巻きつけて冷却水33により強制冷却をした場合に、50℃程度温度を下げる必要があると判断した際、実際の冷却水33による冷却では、温度計測により30℃しか低下していないような場合、不足分の20℃をさらに低下させる冷却を、例えば空気冷却による強制冷却や、冷却媒体の冷却能力の制御(冷却水を冷媒でさらに低下させる等の制御)することにより、要求される余寿命となるよう配管寿命を延長させることが可能となる。
図12は、このような高温配管のメタル温度制御方法の工程図である。
第1の工程は、非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、配管11の保温材13を除去し、実施例3又は実施例4の冷却機能を付与する(S−1)。
第2の工程は、運転時の配管11の剥き出し部14のメタル温度を計測する(S−2)。
第2の工程(S−2)の温度計測の結果の判断として、温度計測で、配管寿命は要求される余寿命を満足するか否かを判断する(S−3)。
第3の工程(S−3)において、余寿命を満足する(Yes)の場合、冷却能力を変更しないでそのまま運転する(S−4)。
これに対し、第3の工程(S−3)において、余寿命を満足しない(No)の場合、冷却能力を上げて要求寿命を満足するためのメタル温度まで低下させる操作を行う(S−5)。
この結果、余寿命まで健全な運転を実施することが可能となる。
第1の工程は、非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、配管11の保温材13を除去し、実施例3又は実施例4の冷却機能を付与する(S−1)。
第2の工程は、運転時の配管11の剥き出し部14のメタル温度を計測する(S−2)。
第2の工程(S−2)の温度計測の結果の判断として、温度計測で、配管寿命は要求される余寿命を満足するか否かを判断する(S−3)。
第3の工程(S−3)において、余寿命を満足する(Yes)の場合、冷却能力を変更しないでそのまま運転する(S−4)。
これに対し、第3の工程(S−3)において、余寿命を満足しない(No)の場合、冷却能力を上げて要求寿命を満足するためのメタル温度まで低下させる操作を行う(S−5)。
この結果、余寿命まで健全な運転を実施することが可能となる。
また、温度計測を行うことにより、現在の冷却が健全か否かを判断することができる。
11 高温配管(配管)
12 溶接部
13 保温材
14 剥き出し部
15 ボイラ蒸気
12 溶接部
13 保温材
14 剥き出し部
15 ボイラ蒸気
本発明は、例えば火力・原子力発電プラントや化学プラント等で用いられる高温配管や圧力容器等の高温配管の延命方法及び高温配管の延命化構造、高温配管のメタル温度の制御方法に関するものである。
火力プラントを構成する、例えばボイラ等は、高温・高圧環境で運転されるので、これを構成する材料である耐熱鋼には、長期に亘る運転によりクリープ等による損傷が蓄積されることがある。そこで、この種のプラントの運用に当たっては、前記耐熱鋼の精度の高い寿命評価を行って耐圧部の信頼性を維持することが、長期に亘る安定的な運用を確保する上で肝要である。
火力発電プラント等で使用される高温配管は、ボイラで加熱された上記を蒸気タービンに運ぶ機能を有しているが、高温且つ長時間の使用によりクリープ損傷が進行してクリープボイドが発生し、これらのボイドがつながることで亀裂が生じ、最終的には破断する。
最終的な破断を防止するために、定期的な非破壊検査によりクリープボイドの成長度合いを分析して部材毎のクリープ損傷度を導出し、部材の余寿命評価を行っている(特許文献1、2)。一般的に母材部に比べて、配管溶接部のクリープ破断リスクが高いため、検査箇所は主に溶接部となっている。
最終的な破断を防止するために、定期的な非破壊検査によりクリープボイドの成長度合いを分析して部材毎のクリープ損傷度を導出し、部材の余寿命評価を行っている(特許文献1、2)。一般的に母材部に比べて、配管溶接部のクリープ破断リスクが高いため、検査箇所は主に溶接部となっている。
この非破壊検査の結果、クリープ損傷度が高い部材があり、次の定期検査までの間にてクリープ破断リスクが高い場合、部材の取替えを行うか、又はプラント全体の運転温度を下げることで、配管全体のメタル温度を下げ、クリープ破断リスクを低減する対策を講じている。
しかしながら、プラント全体運転温度を下げることは、プラントの運転効率の低下となる、という問題がある。
しかしながら、プラント全体運転温度を下げることは、プラントの運転効率の低下となる、という問題がある。
よって、プラントの全体運転温度を低下せずに、プラント運転効率の低下とならずに、高温部材の余寿命を延命させることができる技術の出現が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、プラントの全体運転温度を低下せずに、プラント運転効率の低下とならずに、高温部材の余寿命を延命させることができる高温配管の延命方法及び高温配管の延命化構造、高温配管のメタル温度の制御方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、高温配管の溶接部のクリープ破断の余寿命評価により、定常の継続使用が出来ないと判断された際、前記高温配管のクリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材の一部を除去し、前記高温配管の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断リスクの高い箇所の寿命の延長を図ると共に、前記保温材の一部を除去する剥き出し部の幅が、該剥き出し部の剥離端部から、前記保温材を除去することで前記高温配管に生じる引張応力と圧縮応力との応力の変化が、引張応力から圧縮応力に変化した後圧縮応力が0に漸近する距離の2倍以上であり、前記引張応力から圧縮応力に変化した後圧縮応力が0に漸近する距離は、下記(1)によることを特徴とする高温配管の延命方法にある。
βx=5・・・(1)
βは以下の式(2)で示される。
ここで、νはポアソン比であり、aは配管の平均半径、hは配管の板厚である。
βx=5・・・(1)
βは以下の式(2)で示される。
第2の発明は、第1の発明において、前記保温材を除去した部材の表面を冷却することを特徴とする高温配管の延命方法にある。
第3の発明は、第2の発明において、前記冷却が、空気による冷却又は冷却水による冷却であることを特徴とする高温配管の延命方法にある。
第4の発明は、第1の発明において、前記保温材を除去した部材の表面に放熱部材を設置することを特徴とする高温配管の延命方法にある。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記保温材を除去した部材の表面の温度を計測し、冷却能力が適正であることを判断することを特徴とする高温配管の延命方法にある。
第6の発明は、第5の発明において、前記冷却能力が適正でない場合、冷却能力を適正となるように変更することを特徴とする高温配管の延命方法にある。
第7の発明は、高温配管のクリープ破断の余寿命評価により、定常の継続使用が出来ないと判断された際、前記高温配管のクリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材の一部を除去し、前記高温配管の外面温度を局所的に低下させてなると共に、前記保温材の一部を除去する剥き出し部の幅が、該剥き出し部14の剥離端部から、前記保温材を除去することで前記高温配管に生じる引張応力と圧縮応力との応力の変化が、引張応力から圧縮応力に変化した後圧縮応力が0に漸近する距離の2倍以上であり、前記引張応力から圧縮応力に変化した後圧縮応力が0に漸近する距離は、下記(1)によることを特徴とする高温配管の延命化構造にある。
βx=5・・・(1)
βは以下の式(2)で示される。
ここで、νはポアソン比であり、aは配管の平均半径、hは配管の板厚である。
βx=5・・・(1)
βは以下の式(2)で示される。
第8の発明は、第7の発明において、前記保温材を除去した部材の表面を冷却する冷却手段を備えることを特徴とする高温配管の延命化構造にある。
第9の発明は、第8の発明において、前記冷却手段が、空気による空冷手段又は冷却水による水冷冷却であることを特徴とする高温配管の延命化構造にある。
第10の発明は、第7の発明において、前記保温材を除去した部材の表面に、放熱部材を設置してなることを特徴とする高温配管の延命化構造にある。
本発明によれば、配管のメタル温度を下げることで、配管のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、実施例1に係る高温配管の延命化構造の概略図である。
図1に示すように、本実施例に係る高温配管の延命構造は、高温部材である高温配管(以下「配管」という)11の溶接部12のクリープ破断の余寿命評価により、クリープ破断リスクの高い箇所(クリープ損傷度が高い溶接部)が確認され定常の継続使用が出来ないと判断された際、配管11の前記クリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材13の一部を回転方向に除去し、剥き出し部14とし、配管11の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断箇所の寿命の延長を図るようにしている。
図1中、符号15はボイラ蒸気を図示し、例えば600℃の高温蒸気が配管11内を流れている。
図1に示すように、本実施例に係る高温配管の延命構造は、高温部材である高温配管(以下「配管」という)11の溶接部12のクリープ破断の余寿命評価により、クリープ破断リスクの高い箇所(クリープ損傷度が高い溶接部)が確認され定常の継続使用が出来ないと判断された際、配管11の前記クリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材13の一部を回転方向に除去し、剥き出し部14とし、配管11の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断箇所の寿命の延長を図るようにしている。
図1中、符号15はボイラ蒸気を図示し、例えば600℃の高温蒸気が配管11内を流れている。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管11の溶接部12において、図1に示すとおり常設されている保温材13を除去して、剥き出し部14を形成し、この剥き出し部14から熱を逃がすことにより、配管11のメタル温度を下げるようにしている。
この場合、保温材13を除去して剥き出し部14とすることで、外気(例えば100℃)との自然対流伝熱がなされ、熱伝達率は2〜12W/m2K程度となる。
このように、配管11のメタル温度を下げることで、配管のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
この結果、配管の局所的な温度低下のみで延命化を図ることができるので、従来のように、プラント全体の運転温度を下げることで、配管全体のメタル温度を下げ、クリープ破断リスクを低減することによるプラントの運転効率の低下となる弊害が解消される。
このように、本実施例によれば、高温配管のクリープ損傷リスクの高い部位が確認された場合、所定距離の幅(L)だけ配管11を被覆する保温材13を除去して、剥き出し部14を形成することで、メタル温度を下げて、クリープ損傷リスクを低減させることで、プラント全体の運転効率の低下せずに、延命化を図ることができる。ここで、メタル温度の低下はクリープ破断寿命だけでなく、亀裂進展寿命の延命化にも効果がある。
ここで、保温材13を除去する幅Lは、配管11の外径が例えば460mmの場合、後述するように約900mm以上とするのが好ましい範囲であるが、保温材13を除去する幅によっては、局部面外方向変形により圧縮応力を発生させ、応力低減による延命化も期待できる。
次に、保温材13の一部を除去する幅Lについて説明する。
図2では、配管11から左側の保温材13を除去したものであり、保温材13の除去した端部x0から保温材を除去する距離(L/2)について説明する。
保温材13を除去することで、配管11に引張応力と圧縮応力とがかかるので、保温材13を剥いだ場所x0からの距離をx(x1、x2、x3)とすると、応力の変化が0に漸近する距離は以下の式で表される。
βx=5・・・(1)
ここで、βは以下の式(2)で示されるため、xの値を求めればよいこととなる。
図2では、配管11から左側の保温材13を除去したものであり、保温材13の除去した端部x0から保温材を除去する距離(L/2)について説明する。
保温材13を除去することで、配管11に引張応力と圧縮応力とがかかるので、保温材13を剥いだ場所x0からの距離をx(x1、x2、x3)とすると、応力の変化が0に漸近する距離は以下の式で表される。
βx=5・・・(1)
ここで、βは以下の式(2)で示されるため、xの値を求めればよいこととなる。
例えば、配管11の外径460mm、板厚70mmとする場合は、a=195mm、h=70mmであり、βx=2.4のときのxの値が218mm、βx=5のときのxの値が454mmとなる。また、β∝1/√(ah)であるので、xの値と√(ah)は関連する値となり、a、hが代わるとxの値が代わることとなる。
よって、例えば、外径460mm、板厚70mmの場合は、x=218〜454mmとなる。
図2及び図3を用いて配管11の保温材13を剥離して剥き出し部14とする距離(L)について、説明する。
図2は、配管の保温材を剥離した部分を示す図である。なお、保温材の剥離は溶接部を中央として剥離するようにしているが、図2は、左側の剥離部分について説明する。
図2は、配管の保温材を剥離した部分を示す図である。なお、保温材の剥離は溶接部を中央として剥離するようにしているが、図2は、左側の剥離部分について説明する。
図3は、保温材の剥離箇所x0からの距離(mm)と、配管内部にかかる引張応力及び圧縮応力との関係を示す図である。
図2の配管では、配管の外径が460mm、配管の板厚が70mmの場合について説明する。
図2の配管では、配管の外径が460mm、配管の板厚が70mmの場合について説明する。
図3に示すように、配管の保温材の剥離部0mmをx0とすると、上述のように、所定距離x1(=218mm)で引張応力が0となる。この所定距離x1からさらに所定距離x2(273mm)で圧縮応力が最大となる。この所定距離x2からさらに所定距離x3(454mm)で圧縮応力が0となり収束する。
これを配管11の左側の剥離部分と、右側の剥離部分とをあわせると、2倍となるので、剥離する距離Lは、454mm×2=908mmとなる。
よって、剥離する距離Lとしては、約900mm以上とすることが好ましいものとなる。
よって、剥離する距離Lとしては、約900mm以上とすることが好ましいものとなる。
また、圧縮応力によりさらなる寿命延長を図る場合には、保温材13を除去する範囲を以下の数式に基づき決定すればよい。
2.4≦βx<5・・・(3)
例えば、外径460mm、板厚70mmの場合は、少なくとも引張応力がかからない距離X1(=218mm)だけ剥離する必要があり、収束するX3(454mm)以上では、保温材を剥離する必要がなくなる。
2.4≦βx<5・・・(3)
例えば、外径460mm、板厚70mmの場合は、少なくとも引張応力がかからない距離X1(=218mm)だけ剥離する必要があり、収束するX3(454mm)以上では、保温材を剥離する必要がなくなる。
図4は、実施例2に係る高温配管の延命化構造の概略図である。図5は、図4の斜視図である。なお、実施例1に係る構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。図4及び図5に示すように、実施例2に係る高温配管の延命化構造は、実施例1において保温材13を除去した剥き出し部14に対して、放熱部材である多層フィン17を周囲に密着するように設けている。
図5に示すように、複数のフィン18を有する上部フィン17Aと、複数のフィン18を有する下部フィン17Bとをフランジ19同士を合わせて締結部材20により締結している。
フィン18の厚み(d11)は例えば70mm、高さ(h11)は300mm程度として、多層フィン構造を形成している。
フィン18の厚み(d11)は例えば70mm、高さ(h11)は300mm程度として、多層フィン構造を形成している。
本実施例では、非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された高温配管の溶接部において、図4及び図5に示すとおり常設されている保温材13を除去して剥き出し部14を形成し、この剥き出し部14に密着するように、上部フィン17A、下部フィン17Bを設置している。このように多層フィン構造を用いて熱を逃がす面積を増やすことにより配管のメタル温度を、実施例1よりも下げることができる。
本実施例によれば、保温材13を除去し、剥き出し部14に設置した多層フィン17により熱を逃がす面積が増加し、面積増加率に比例して熱流束が増加し、実施例1に比べてメタル温度を早く冷やすことが可能となる。
この結果、メタル温度を下げることで、配管11のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
図6は、実施例2に係る他の高温配管の延命化構造の概略図である。
図6に示すように、長手方向の溶接部12による長手継手配管11Aにおいて、多層フィン17を設置している。このように、多層フィン17の設置で熱流束を増加させ、外気との自然対流熱伝達により配管を冷やすことで、多層フィン17と配管11の熱伸び差により、配管11に圧縮応力が付加され、応力低減効果を図ることができる。
図6に示すように、長手方向の溶接部12による長手継手配管11Aにおいて、多層フィン17を設置している。このように、多層フィン17の設置で熱流束を増加させ、外気との自然対流熱伝達により配管を冷やすことで、多層フィン17と配管11の熱伸び差により、配管11に圧縮応力が付加され、応力低減効果を図ることができる。
図7は、実施例3に係る高温配管の延命化構造の概略図である。なお、実施例1に係る構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。図7に示すように、実施例3に係る高温配管の延命化構造は、実施例1において保温材13を除去した剥き出し部14の表面に対して、その表面を冷却用媒体(例えば空気)21により冷却している。ここで、冷却用媒体21としては、空気以外に雑用排ガス、不活性ガス等を用いるようにしてもよい。
図8は、冷却用空気を供給する空気供給手段の一例を示す斜視図である。
図8に示すように、配管11の剥き出し部14の外周に沿って環状の空気供給手段22を設け、環状の空気供給手段22の空気噴出孔(図示せず)から空気23を全周にわたって送風して、強制冷却するようにしている。
図8に示すように、配管11の剥き出し部14の外周に沿って環状の空気供給手段22を設け、環状の空気供給手段22の空気噴出孔(図示せず)から空気23を全周にわたって送風して、強制冷却するようにしている。
冷却用媒体21による強制冷却の空気の風速は、例えば10m/s前後とするのが好ましい。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された高温配管の溶接部において、図7及び図8に示すように、常設されている保温材13を除去し、冷却用媒体(空気)21により強制冷却によって放熱させ、配管11のメタル温度を下げる。
この場合、保温材13を除去し、剥き出し部14に対して冷却用媒体(空気)21による強制冷却を行うことで、外気との強制対流伝熱がなされ、熱伝達率は20〜100W/m2K程度となる。
この場合、保温材13を除去し、剥き出し部14に対して冷却用媒体(空気)21による強制冷却を行うことで、外気との強制対流伝熱がなされ、熱伝達率は20〜100W/m2K程度となる。
実施例3では、実施例1及び2と異なり、メタル温度を冷却用媒体21により強制的に下げることで、配管11のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
図9は、実施例4に係る高温配管の延命化構造の概略図である。なお、実施例1に係る構成と重複する配管には同一符号を付してその説明は省略する。図9に示すように、実施例4に係る高温配管の延命化構造は、実施例1において保温材13を除去した剥き出し部14の周囲に、冷却手段であるウォータージャケット31を設置している。このウォータージャケット31を設置することで、水との自然熱伝達により配管を冷やすことで、内部流体との熱交換を行い、メタル温度の低減を図るようにしている。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、図9に示すとおり常設されている保温を除去して、ウォータージャケット31等を用いて強制的に熱を逃がすことにより配管のメタル温度を下げる。
この場合、保温材13を除去し、剥き出し部14にウォータージャケット31を配置することで冷却水との自然対流伝熱がなされ、熱伝達率は500〜600W/m2K程度となる。この結果、メタル温度が下がり、配管11のクリープ破断寿命が延長することとなり、配管余寿命の延命化が可能となる。
図10は、実施例4に係る他の高温配管の延命化構造の概略図である。
図10では、保温材13を除去した剥き出し部14の表面に、冷却配管32を配置し、冷却水33を通水することで冷却水33により放熱させ、配管11のメタル温度の低下を図るようにしている。
図10では、保温材13を除去した剥き出し部14の表面に、冷却配管32を配置し、冷却水33を通水することで冷却水33により放熱させ、配管11のメタル温度の低下を図るようにしている。
この強制冷却のための冷却水33の速度は、例えば1m/s前後とするのが好ましい。また、巻きつける冷却配管32の径は例えば20mm程度とすればよい。
図11は、高温配管の剥き出し部の保護構造の概略図である。
また、図11に示すように、配管11の保温材13を除去することで、剥き出し部14が雨ざらしになる状態を防止するために、雨仕舞等の保護部材29を剥き出し部14の範囲Lよりも長い範囲にわたって設置し、配管11に対して熱障壁とならないようにすることが好ましい。また、熱障壁対策以外に、保護部材29を設置することで、太陽による熱影響が無いようにし、適正な冷却となるようにしている。
また、図11に示すように、配管11の保温材13を除去することで、剥き出し部14が雨ざらしになる状態を防止するために、雨仕舞等の保護部材29を剥き出し部14の範囲Lよりも長い範囲にわたって設置し、配管11に対して熱障壁とならないようにすることが好ましい。また、熱障壁対策以外に、保護部材29を設置することで、太陽による熱影響が無いようにし、適正な冷却となるようにしている。
図12は、高温配管のメタル温度制御方法の工程図である。
本実施例では、冷却用媒体21や冷却水等の冷却手段による冷却の際、保温材13を除去した配管の表面の温度を温度計測手段により計測し、冷却能力が適正であることを判断している。
本実施例では、冷却用媒体21や冷却水等の冷却手段による冷却の際、保温材13を除去した配管の表面の温度を温度計測手段により計測し、冷却能力が適正であることを判断している。
非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された高温配管の溶接部において、常設されている保温材13を除去後、剥き出し部14の一部に温度計測手段の熱電対を取り付け、配管11のメタル温度を計測し、余寿命評価を行うようにしている。この熱伝対の設置は、熱影響部から10〜20mm離し、複数個所設置することが好ましい。
この場合、温度を計測することで、要求される余寿命を達成できるかの判断が可能となることと、実施例3の送風による強制冷却や実施例4のウォータージャケットと組み合わせることで、要求される余寿命を満足するよう冷却能力を制御することで、配管寿命を延長させることが可能となる。
例えば次の定期点検までの残り時間が1万時間とする場合、例えば図10に示すような冷却配管32を巻きつけて冷却水33により強制冷却をした場合に、50℃程度温度を下げる必要があると判断した際、実際の冷却水33による冷却では、温度計測により30℃しか低下していないような場合、不足分の20℃をさらに低下させる冷却を、例えば空気冷却による強制冷却や、冷却媒体の冷却能力の制御(冷却水を冷媒でさらに低下させる等の制御)することにより、要求される余寿命となるよう配管寿命を延長させることが可能となる。
図12は、このような高温配管のメタル温度制御方法の工程図である。
第1の工程は、非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、配管11の保温材13を除去し、実施例3又は実施例4の冷却機能を付与する(S−1)。
第2の工程は、運転時の配管11の剥き出し部14のメタル温度を計測する(S−2)。
第2の工程(S−2)の温度計測の結果の判断として、温度計測で、配管寿命は要求される余寿命を満足するか否かを判断する(S−3)。
第3の工程(S−3)において、余寿命を満足する(Yes)の場合、冷却能力を変更しないでそのまま運転する(S−4)。
これに対し、第3の工程(S−3)において、余寿命を満足しない(No)の場合、冷却能力を上げて要求寿命を満足するためのメタル温度まで低下させる操作を行う(S−5)。
この結果、余寿命まで健全な運転を実施することが可能となる。
第1の工程は、非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、配管11の保温材13を除去し、実施例3又は実施例4の冷却機能を付与する(S−1)。
第2の工程は、運転時の配管11の剥き出し部14のメタル温度を計測する(S−2)。
第2の工程(S−2)の温度計測の結果の判断として、温度計測で、配管寿命は要求される余寿命を満足するか否かを判断する(S−3)。
第3の工程(S−3)において、余寿命を満足する(Yes)の場合、冷却能力を変更しないでそのまま運転する(S−4)。
これに対し、第3の工程(S−3)において、余寿命を満足しない(No)の場合、冷却能力を上げて要求寿命を満足するためのメタル温度まで低下させる操作を行う(S−5)。
この結果、余寿命まで健全な運転を実施することが可能となる。
また、温度計測を行うことにより、現在の冷却が健全か否かを判断することができる。
11 高温配管(配管)
12 溶接部
13 保温材
14 剥き出し部
15 ボイラ蒸気
12 溶接部
13 保温材
14 剥き出し部
15 ボイラ蒸気
Claims (12)
- 高温部材の溶接部のクリープ破断の余寿命評価により、定常の継続使用が出来ないと判断された際、
前記高温部材のクリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材の一部を除去し、前記高温部材の外面温度を局所的に低下させ、クリープ破断リスクの高い箇所の寿命の延長を図ることを特徴とする高温部材の延命方法。 - 請求項1において、
前記保温材を除去した部材の表面を冷却することを特徴とする高温部材の延命方法。 - 請求項2において、
前記冷却が、空気による冷却又は冷却水による冷却であることを特徴とする高温部材の延命方法。 - 請求項1において、
前記保温材を除去した部材の表面に放熱部材を設置することを特徴とする高温部材の延命方法。 - 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記保温材を除去した部材の表面の温度を計測し、冷却能力が適正であることを判断することを特徴とする高温部材の延命方法。 - 請求項5において、
前記冷却能力が適正でない場合、冷却能力を適正となるように変更することを特徴とする高温部材の延命方法。 - 請求項1乃至6のいずれか一つにおいて、
前記高温部材が、高温配管又は高温圧力容器であることを特徴とする高温部材の延命方法。 - 高温部材のクリープ破断の余寿命評価により、定常の継続使用が出来ないと判断された際、
前記高温部材のクリープ破断リスクの高い箇所を被覆している保温材の一部を除去し、前記高温部材の外面温度を局所的に低下させてなることを特徴とする高温部材の延命化構造。 - 請求項8において、
前記保温材を除去した部材の表面を冷却する冷却手段を備えることを特徴とする高温部材の延命化構造。 - 請求項9において、
前記冷却手段が、空気による空冷手段又は冷却水による水冷冷却であることを特徴とする高温部材の延命化構造。 - 請求項8において、
前記保温材を除去した部材の表面に、放熱部材を設置してなることを特徴とする高温部材の延命化構造。 - 非破壊検査によりクリープ破断リスクが高いと判断された配管の溶接部において、配管の保温材を除去し、冷却機能を付与する第1の工程と、
運転時の配管の剥き出し部のメタル温度を計測する第2の工程と、
温度計測の判断として、温度計測で、配管寿命は要求される余寿命を満足するか否かを判断する第3の工程と、
第3の工程において、余寿命を満足する場合、冷却能力を変更しないでそのまま運転する工程と、
第3の工程において、余寿命を満足しない場合、冷却能力を上げて要求寿命を満足するためのメタル温度まで低下させる操作を行う工程とを備えることを特徴とする高温配管のメタル温度の制御方法。
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