JP2020139692A - 金属壁部の冷却構造及び金属壁部の冷却方法 - Google Patents

金属壁部の冷却構造及び金属壁部の冷却方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業対象領域で作業を行う際に、冷却流体による影響を抑制し、作業対象領域で行う作業の作業性を向上させることを目的とする。【解決手段】配管冷却構造1は、作業対象領域A1を有し流体を仕切る配管2と、配管2の作業対象領域A1と隣接する隣接領域A2を冷却空気で強制冷却する冷却装置3と、を備えている。冷却装置3は、作業対象領域A1での作業時に、作業対象領域A1を冷却流体で強制冷却しない。また、冷却装置3は、冷却空気を隣接領域A2へ供給する第1ダクト5を有している。第1ダクト5には、配管2に沿って冷却空気が流通するように冷却空気を吹出す第1吹出口10が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、金属壁部の冷却構造及び金属壁部の冷却方法に関するものである。
例えば、火力発電プラントでは、ボイラで加熱された水蒸気を蒸気タービンに搬送する配管が多数配置されている。この配管は、金属配管であり、内部に高温で高圧の水蒸気が流動することから、この水蒸気により加熱された高温状態の環境下にある。このような金属配管に対して、検査や工事等の作業を行う場合には、検査または工事等を行う領域を、検査または工事可能な温度まで冷却する必要がある。
金属配管を冷却する手法として、例えば特許文献1の手法が知られている。特許文献1には、円筒状の配管の周方向全域に亘って形成された溶接部を冷却する冷却構造が記載されている。この冷却構造では、配管を被覆する断熱材が、溶接部及び溶接部の近傍において除去され、溶接部を取り囲むように空間が形成されている。また、空間の半径方向外側方向は、配管の外周面から半径方向外側に所定の距離だけ離間する第1断熱材で塞がれている。第1断熱材には、空間に連通する流入孔及び排出孔が形成されている。排出孔は、溶接部を基準として、流入孔と反対側に設けられている。この冷却構造では、流入孔から空間に流入した冷却空気の主流は、配管の外周面に沿うように流れ、そのまま溶接部に到達する。溶接部に到達した冷却空気の主流は、その勢いのまま溶接部を通過し、排出孔から空間の外部へと排出される。
特開2018−173113号公報
しかしながら、特許文献1の構造は、流入孔から流入した冷却空気の主流が、冷却対象である溶接部を通過して、排出孔から排出される。したがって、検査または工事等の作業を行う領域(以下、「作業対象領域」という。)を冷却するために、特許文献1の構造を適用した場合には、作業対象領域を通過させるように冷却空気を流通させることとなる。
しかしながら、作業対象領域を通過させるように冷却空気を流通させる場合には、冷却空気が作業の妨げとなり、作業性が低下する可能性があった。
また、冷却空気が作業の妨げとなる場合には、作業時には冷却空気を停止させる必要がある。このため、冷却空気で作業対象領域を冷却しながら作業を行うことができない場合がある。したがって、金属配管の作業対象領域を作業可能な温度まで冷却したとしても、金属壁部の作業対象領域以外の領域の温度が高い場合には、当該高温領域から作業対象領域へ熱が伝達・伝導される。これにより、作業対象領域が加熱され、作業対象領域の温度が再度作業可能な温度を超えてしまう可能性がある。このような場合には、再度作業対象領域を冷却する必要があり、作業性が悪化する可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、作業対象領域で作業を行う際に、冷却流体による影響を抑制し、作業対象領域で行う作業の作業性を向上させることができる金属壁部の冷却構造及び金属壁部の冷却方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、作業対象領域へ隣接領域を介して伝達・伝導する熱を低減することで、作業対象領域の昇温を抑制し、作業対象領域で行う作業の作業性を向上させることができる金属壁部の冷却構造及び金属壁部の冷却方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の金属壁部の冷却構造及び金属壁部の冷却方法は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る金属壁部の冷却構造は、作業対象領域を有し、流体を仕切る金属壁部と、前記金属壁部の前記作業対象領域と隣接する隣接領域を冷却流体で強制冷却する冷却装置と、を備え、前記冷却装置は、前記作業対象領域での作業時に、前記作業対象領域を前記冷却流体で強制冷却しない。
上記構成では、冷却装置が作業対象領域を冷却流体で強制冷却せずに、隣接領域を冷却流体で強制冷却している。これにより、作業対象領域には冷却流体が流通しないので、作業対象領域で作業を行う際に、冷却流体による影響を抑制することができる。したがって、作業対象領域で行う作業の作業性を向上させることができる。
また、作業対象領域で作業を行う際に、冷却流体による影響を抑制することができるので、金属壁部(詳細には、金属壁部の隣接領域)を冷却流体で冷却しながら、作業領域で作業を行うことができる。これにより、金属壁部の隣接領域以外の領域(隣接領域の作業対象領域とは反対側で隣接する領域)から、作業対象領域へ隣接領域を介して伝達・伝導する熱を低減することができる。したがって、作業対象領域の昇温を抑制することができるので、作業対象領域で行う作業の作業性を向上させることができる。
なお、強制冷却する方法とは、例えば、冷却用ガスを冷却対象領域(上記構成では隣接領域)に沿って流通させる冷却方法や、内部に冷却水が流通する冷却水配管を、冷却対象領域にヒートシンクを介して巻き付ける冷却方法が挙げられる。
また、冷却装置は、作業時以外に作業対象領域を冷却流体で強制冷却してもよく、作業時以外に作業対象領域を冷却流体で強制冷却しなくてもよい。
また、本発明の一態様に係る金属壁部の冷却構造は、前記冷却流体は、冷却用ガスであって、前記冷却装置は、冷却用ガス供給部から供給された前記冷却用ガスを前記隣接領域へ供給する第1ダクトを有し、前記第1ダクトには、前記金属壁部に沿って前記冷却用ガスが流通するように前記冷却用ガスを吹出す第1吹出口が形成されていてもよい。
上記構成では、冷却装置は、冷却用ガス供給部から供給された冷却用ガスを隣接領域へ供給する第1ダクトを有している。これにより、冷却用ガス供給装置から隣接領域へと確実に冷却用ガスを供給することができる。
また、第1ダクトには、金属壁部に沿って冷却用ガスが流通するように冷却用ガスを吹出す第1吹出口が形成されている。これにより、隣接領域に沿って冷却用ガスを流通させることができる。したがって、隣接領域を局所的に冷却することができる。このように、隣接領域を局所的に冷却することができるので、少ない冷却用ガス量で隣接領域の冷却を行うことができる。また、第1ダクトを介して冷却用ガスを吹出しているので、吹出された冷却用ガスの流速を速くすることができる。よって、冷却用ガスによって、迅速に隣接領域を冷却することができる。このように、少ない量で迅速に隣接領域を冷却することができるので、効率的に隣接領域を冷却することができる。
また、本発明の一態様に係る金属壁部の冷却構造は、前記第1ダクトは、前記金属壁部に沿って移動可能とされていてもよい。
上記構成では、第1ダクトが金属壁部に沿って移動可能とされている。隣接領域と作業対象領域とは隣接しているので、第1ダクトを移動させることで、冷却装置が作業対象領域へ冷却用ガスを供給する状態と、冷却装置が隣接領域へ冷却用ガスを供給する状態とを切り換えることができる。したがって、作業対象領域で作業を行っていない際には、冷却装置が作業対象領域へ冷却用ガスを供給する状態とすることができる。このような状態とすることで、作業対象領域を冷却用ガスで冷却することができるので、作業対象領域を冷却用ガスで効率的に冷却することができる。
また、作業時には、冷却装置が隣接領域へ冷却用ガスを供給する状態とすることで、作業対象領域には冷却用ガスが流通しないため、冷却用ガスの影響を抑制し、作業性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る金属壁部の冷却構造は、前記冷却装置は、冷却用ガス供給部から供給された前記冷却用ガスを前記作業対象領域へ供給する第2ダクトを有し、前記第2ダクトには、前記金属壁部に沿って前記冷却用ガスが流通するように前記冷却用ガスを吹出す第2吹出口が形成されていて、前記冷却装置は、前記第2吹出口からの前記冷却用ガスの吹出しを停止可能とされていてもよい。
上記構成では、冷却装置が、冷却用ガスを作業対象領域へ供給する第2ダクトを有し、第2ダクトに形成された第2吹出口からの冷却用ガスの吹出しを停止可能とされている。これにより、第2吹出口から冷却用ガスを吹出したり、第2吹出口からの冷却用ガスの吹出しを停止したりすることで、作業対象領域へ冷却用ガスを供給する状態と、作業対象領域へ冷却用ガスを供給しない状態とを切り換えることができる。したがって、作業対象領域で作業を行っていない際には、冷却装置が作業対象領域へ冷却用ガスを供給する状態とすることができる。このような状態とすることで、作業対象領域を冷却用ガスで冷却することができるので、作業対象領域を冷却用ガスで効率的に冷却することができる。
また、作業時には、作業対象領域へ冷却用ガスを供給しない状態とすることで、作業対象領域には冷却用ガスが流通しないため、冷却用ガスの影響を抑制し、作業性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る金属壁部の冷却構造は、前記第1ダクトは、前記隣接領域と前記作業対象領域との境界を基準として前記隣接領域側に設けられ、前記境界の方向へ前記冷却用ガスを吹出し、前記境界に設置可能であって、前記冷却用ガスを遮蔽する遮蔽部をさらに備えていてもよい。
上記構成では、境界に設置可能であって、冷却用ガスを遮蔽する遮蔽部を備えている。また、第1ダクトが、隣接領域と作業対象領域との境界を基準として隣接領域側に設けられ、境界の方向へ冷却用ガスを吹出している。これにより、遮蔽部が設けられていない場合には、第1ダクトから吹出された冷却用ガスが境界を通過して、作業対象領域に至る。また、遮蔽部が設けられている場合には、第1ダクトから吹出された冷却用ガスが遮蔽部によって遮蔽されるので、第1ダクトから吹出された冷却用ガスが作業対象領域に至らない。このように、遮蔽部を境界に設けるか否かによって、作業対象領域へ冷却用ガスを供給する状態と、冷却装置が隣接領域へ冷却用ガスを供給する状態とを切り換えることができる。したがって、作業対象領域で作業を行っていない際には、冷却装置が作業対象領域へ冷却用ガスを供給する状態とすることができる。このような状態とすることで、作業対象領域を冷却用ガスで冷却することができるので、作業対象領域を冷却用ガスで効率的に冷却することができる。
また、作業時には、遮蔽部を設け、冷却装置が隣接領域へ冷却用ガスを供給する状態とすることで、作業対象領域には冷却用ガスが流通しないため、冷却用ガスの影響を抑制し、作業性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る金属壁部の冷却構造は、前記冷却装置は、前記隣接領域へ水を供給する水供給部を備えていてもよい。
上記構成では、冷却装置が隣接領域へ水を供給する水供給部を備えている。これにより、第1吹出口10から吹出される冷却用ガスによって、水供供給部から供給された水が蒸発する。したがって、蒸発潜熱によって隣接領域をより迅速に冷却することができる。
また、本発明の一態様に係る金属壁部の冷却構造は、前記冷却流体は、冷却水であって、前記冷却装置は、前記隣接領域に沿って設けられ、内部に前記冷却水が流通する冷却水配管を有し、前記隣接領域と前記冷却水配管とは熱的に接触していてもよい。
上記構成では、冷却装置が、隣接領域に沿って設けられ内部に冷却水が流通する冷却水配管を有し、隣接領域と冷却水配管とが熱的に接触している。これにより、冷却水配管の内部を流通する冷却水と、金属壁部の隣接領域とが熱交換する。したがって、冷却水によって隣接領域を冷却することができる。よって、液冷却することができるので、より効率的に隣接領域を冷却することができる。
本発明の一態様に係る金属壁部の冷却方法は、作業対象領域を有し、流体を仕切る金属壁部の冷却方法であって、前記作業対象領域での作業時に、冷却装置からの冷却流体によって前記金属壁部の前記作業対象領域と隣接する隣接領域を強制冷却する作業時冷却工程を備え、前記作業時冷却工程では、前記作業対象領域を前記冷却流体で強制冷却しない。
本発明によれば、作業対象領域で作業を行う際に、冷却流体による影響を抑制し、作業対象領域で行う作業の作業性を向上させることができる。
また、本発明によれば、作業対象領域へ隣接領域を介して伝達・伝導する熱を低減することで、作業対象領域の昇温を抑制し、作業対象領域で行う作業の作業性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る配管冷却構造を示す縦断面図である。 図1の配管冷却構造の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る配管冷却方法における第1冷却工程を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る配管冷却構造を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る配管冷却構造を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る配管冷却構造を示す縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係る配管冷却構造を示す縦断面図である。 本発明の第6実施形態に係る配管冷却構造を示す縦断面図である。
以下に、本発明に係る金属壁部の冷却構造及び金属壁部の冷却方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図1から図3を用いて説明する。
本実施形態に係る配管冷却構造(金属壁部の冷却構造)1は、冷却対象となる配管(金属壁部)2と、冷却空気(冷却用ガス)で配管2を部分的に冷却する冷却装置3と、を備えている。
本実施形態に係る配管冷却構造1における配管2は、例えば、火力発電プラントにて、ボイラで加熱された水蒸気を蒸気タービンに搬送する金属製の配管2であって、内部を流通する高温高圧の水蒸気(流体)により加熱された状態にある。内部を流通する水蒸気の温度は500℃以上700℃以下であるため、内部を水蒸気が流通する状態において、配管2の温度は略500度程度となる。
また、配管2は、中心軸線C1が所定の方向に沿って延びる円管とされている。配管2の外周面2aは、配管2内を流通する蒸気の温度低下を抑制するために断熱材4で覆われている。また、配管2は、検査、補修または工事等の作業を行う領域(以下、「作業対象領域A1」という。)と、作業対象領域A1と隣接する領域である隣接領域A2と、を有している。隣接領域A2は、作業対象領域A1の両側に設けられている。作業対象領域A1及び隣接領域A2において断熱材4の一部が除去されて空間S1が形成される。すなわち、配管2の外周面2aは、作業対象領域A1及び隣接領域A2において空間S1に対して露出している。空間S1は、中心軸線C1と直交する方向(以下、「半径方向」という。)の外側の一部もしくは全部が開放状態となっている。
冷却装置3は、作業対象領域A1を挟むように設けられ、隣接領域A2へ冷却空気を供給する一対の第1ダクト5を有する。一対の第1ダクト5は、中心軸線C1と直交する面であって作業対象領域A1の長手方向(中心軸線C1に沿う方向)の中心を通過する直交面C2を基準として対称とされている。このため、以下では、一方の第1ダクト5の説明をし、他方の第1ダクト5の説明を省略する。
なお、以下の説明では、一対の第1ダクト5が、直交面C2を基準として対象に配置される例について説明するが、本発明はこれに限定されない。第1ダクト5は、直交面C2の両側もしくは片側に配置されていればよい。したがって、例えば、一対の第1ダクト5を、直交面C2を基準として非対称に配置してもよい。すなわち、直交面C2からの距離が異なるように、一対の第1ダクト5が配置されていてもよい。この場合には、各第1ダクト5に供給する冷却空気の流量を、直交面C2からの距離に基づいて調整することで、対称に設置した場合と同様の効果を得ることができる。また、直交面C2のどちらか片側のみに第1ダクト5を1つのみ設けてもよい。
第1ダクト5は、図2に示すように、中心軸線C1を中心とする環状部材であって内部に空間S2が形成されている。第1ダクト5は、外形が円形状または多角形状(本実施形態では、六角形状)に形成される。
第1ダクト5は、作業対象領域A1と隣接領域A2との境界に設けられる第1板部7と、第1板部7の隣接領域A2側の面と対向する第2板部8と、第1板部7の端部と第2板部8の端部とを連結する連結板部9と、を一体的に有している。第1板部7と第2板部8とは所定距離離間しており、第1板部7と第2板部8との間に冷却媒体が流通する空間S2(図1参照)が形成されている。また、空間S2の配管2とは反対側の端部は、連結板部9によって閉鎖されている。
第1板部7は、外形が六角形状に形成された平板状の部材であって、板面の中心に板厚方向に貫通する円形状の第1開口が形成されている。第1開口の直径は、配管2の直径よりもわずかに大きく設定されている。第1開口には、配管2が挿通している。換言すれば、第1板部7は、配管2の外周面2a(詳細には、外周面2aのうち、作業対象領域A1と隣接領域A2との境界)から、半径方向の外側へ延びる部材である。第1板部7の配管2側の端部(第1開口の縁)は、配管2の外周面2aに当接または近接している。また、第1板部7は、第1開口を挿通する配管2と第1開口とが同軸となるように配置されている。
第2板部8は、外形が六角形状に形成された平板状の部材であって、板面の中心に板厚方向に貫通する円形状の第2開口が形成されている。第2開口の直径は、第1板部7に形成される第1開口の直径よりも大きく設定されている。第2開口には、配管2が挿通している。また、第2板部8は、第2開口を挿通する配管2と第2開口とが同軸となるように配置されている。また、第2板部8は、第2開口を挿通する配管2と第2開口とが同軸となるように配置されている。
第2板部8の配管2側の端部(すなわち、開口の縁)は、周方向の全域で配管2の外周面2aと離間している。配管2の外周面2aと第2板部8の配管2側の端部とによって、第1ダクト5の第1吹出口10が形成される。すなわち、第1吹出口10は、隣接領域A2に向かって開口している。第1吹出口10は、図2に示すように、配管2の周方向に沿って全域に亘って設けられる。これにより、吹出口から供給される冷却空気は、図2の矢印G3で示すように、配管2の外周面2aの周方向の略全域に沿って、均一に吹出される。吹出された冷却空気は隣接領域A2の表面に沿って流通し、隣接領域A2を強制冷却する。第1吹出口10から吹出される冷却空気の流速は、5m/s以上である。
連結板部9は、第1板部7の配管2の反対側の端部(すなわち、第1板部7の半径方向の外側の端部)と、第2板部8の配管2の反対側の端部とを連結する枠状の部材である。連結板部9には、図示省略の冷却空気用送風機(冷却用ガス供給部)から供給される冷却空気G1が流通する供給管6が接続されている。供給管6は、空間S2に連通し、空間S2に冷却空気を供給する。
次に、本実施形態における冷却空気の流れ及び配管の冷却方法について図1及び図2を用いて説明する。
冷却空気送風機から供給された冷却空気は、供給管6内を流通し(図2の矢印G1参照)、供給管6を介して第1ダクト5の内部に形成された空間S2に流入する。空間S2に流入した冷却空気は、空間S2を流通し(図1の矢印G2参照)、第1吹出口10から空間S1内に吹出す(図1及び図2の矢印G3参照)。第1吹出口10から吹出された冷却空気は、配管2の外周面2aに沿って流通する。詳細には、配管2の外周面2aのうち隣接領域A2に沿って流通する。なお、第1ダクト5の第1板部7の配管2側の端部は、配管2の外周面2aに当接または近接しているので、第1ダクト5内の冷却空気は作業対象領域A1には流入しない。冷却空気が隣接領域A2に沿って流通すると、冷却空気が隣接領域A2を強制冷却する。また、隣接領域A2が強制冷却されることで、熱伝導によって作業対象領域A1の温度も低下する。このようにして、冷却空気によって、配管2を冷却することができる。
次に、本実施形態における配管2に対して、検査、補修または工事等の作業(以下、単に「作業」ともいう。)を行う方法について図1から図3を用いて説明する。
[準備工程]
配管2に対して作業を行う場合には、まず配管2内の蒸気の流通を停止させる。次に、図1に示すように、配管2を覆う断熱材4を除去する。詳細には、作業対象領域A1及び作業対象領域A1に隣接する隣接領域A2の断熱材4を除去する。断熱材4を除去することで、空間S1が形成され、作業対象領域A1及び隣接領域A2が空間S1に対して露出した状態となる。
[第1冷却工程]
次に、図3に示すように、作業対象領域A1及び隣接領域A2の半径方向の外側に設けられた送風機11からの風によって、作業対象領域A1及び隣接領域A2を冷却する。送風機11による冷却は、作業対象領域A1及び隣接領域A2の温度が、配管2に冷却装置3の第1ダクト5を設置可能な温度となるまで実施される。配管2に冷却装置3の第1ダクト5を設置可能な温度とは、例えば、略300℃である。
[第2冷却工程]
作業対象領域A1及び隣接領域A2の温度が、冷却装置3の第1ダクト5を配管2に設置可能な温度となると、冷却装置3の第1ダクト5を配管2に対して所定の位置に設置する。第1ダクト5は、隣接領域A2と作業対象領域A1の境界に第1板部7が位置するように配置される。配管2に冷却装置3を設置すると、冷却空気送風機から第1ダクト5へ冷却空気を供給し、隣接領域A2及び作業対象領域A1を冷却する。第1ダクト5へ供給された冷却空気の流れは、上述の通りであるので、詳細な説明は省略する。冷却装置3による冷却は、作業対象領域A1の温度が、作業可能な温度となるまで実施される。作業可能な温度とは、作業の種類によって異なるが、検査等の耐熱温度の低い道具を使用する作業である場合には、例えば略40℃程度である。また、補修等の作業員が手袋等を介して配管2に接触する作業である場合には、例えば略100℃程度である。また、切断等の工具のみが配管2に接触する作業である場合には、100℃以上であってもよい。なお、第2冷却工程では、送風機11を駆動させていてもよく、停止させていてもよい。
[作業工程(作業時冷却工程)]
作業対象領域A1の温度が作業可能な温度まで冷却されると、作業対象領域A1で作業を行う。作業対象領域A1で作業を行っている際にも、冷却装置3を稼働させ続け隣接領域A2の強制冷却を続ける。このようにして、配管2に対して作業を行う。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、冷却装置3が作業対象領域A1を冷却空気で強制冷却せずに、隣接領域A2を冷却空気で強制冷却している。これにより、作業対象領域A1には冷却流体が流通しないので、作業対象領域A1で作業を行う際に、冷却流体による影響を抑制することができる。したがって、作業対象領域A1で行う作業の作業性を向上させることができる。
また、断熱材4を除去していない領域では、断熱材4を除去している領域と比較して、配管2の温度が低下し難い。したがって、作業対象領域A1の温度を作業可能な温度まで低下させても、断熱材4を除去していない領域から隣接領域A2を介して作業対象領域A1へ熱が伝達・伝導されることで、作業対象領域A1が加熱され、作業対象領域A1の温度が再度作業可能な温度を超えてしまう可能性がある。本実施形態では、作業対象領域A1で作業を行う際に、冷却空気による影響を抑制することができる。したがって、配管2(詳細には、配管2の隣接領域A2)を冷却空気で強制冷却しながら、作業領域で作業を行うことができる。これにより、配管2の隣接領域A2以外の領域(断熱材4を除去していない領域)から、隣接領域A2を介して作業対象領域A1へ伝達・伝導する熱を低減することができる。したがって、作業対象領域A1の昇温を抑制することができるので、作業対象領域A1で行う作業の作業性を向上させることができる。
また、空間S1の半径方向外側が開放状態であるので、作業対象領域A1へ容易にアクセスすることができる。よって、作業性をより向上させることができる。
本実施形態では、冷却装置3が、冷却空気用送風機から供給された冷却空気を隣接領域A2へ供給する第1ダクト5を有している。これにより、冷却空気用送風機から隣接領域A2へと確実に冷却空気を供給することができる。
また、第1ダクト5には、配管2に沿って冷却空気が流通するように冷却空気を吹出す第1吹出口10が形成されている。これにより、隣接領域A2に沿って冷却空気を流通させることができる。したがって、隣接領域A2を局所的に冷却することができる。このように、隣接領域A2を局所的に冷却することができるので、少ない冷却空気量で隣接領域A2の冷却を行うことができる。また、第1ダクト5を介して冷却空気を吹出しているので、吹出された冷却空気の流速を速くすることができる。よって、冷却空気によって、迅速に隣接領域A2を冷却することができる。このように、少ない量で迅速に隣接領域A2を冷却することができるので、効率的に隣接領域A2を冷却することができる。また、効率的に隣接領域A2を冷却することで、効率的に作業対象領域A1も冷却することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態に係る配管冷却構造21の冷却装置23は、第1ダクト5が配管2の長手方向に沿って移動可能に構成されている点で、第1実施形態と異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る第1ダクト5は、配管2に固定されておらず、作業員が押圧することで配管2の長手方向に沿って移動可能とされている。
次に、本実施形態における配管2に対して作業を行う方法について説明する。なお、準備工程及び第1冷却工程は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、第2冷却工程及び作業工程の一部が第1実施形態と異なっているので、異なる点のみを以下で説明する。
本実施形態に係る第2冷却工程では、第1ダクト5を配管2に設置する際に、図4の二点鎖線で示すように、直交面C2と同位置または直交面C2の近傍に第1板部7が位置するように設置する。そして、この位置のまま、冷却空気送風機から第1ダクト5へ冷却空気を供給し、第1吹出口10から冷却空気を吹出させる。第1吹出口10から吹出された冷却空気は、作業対象領域A1に沿って流通した後に、隣接領域A2に沿って流通する。
また、本実施形態に係る作業工程では、作業対象領域A1が作業可能な温度まで冷却されると、まず、第1ダクト5を配管2の長手方向に沿って移動させる。具体的には、第1ダクト5を、隣接領域A2と作業対象領域A1の境界に第1板部7が位置するように移動させる。第1ダクト5を移動させた後に、作業対象領域A1で作業を行う。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、第1ダクト5が配管2に沿って移動可能とされている。隣接領域A2と作業対象領域A1とは隣接しているので、第1ダクト5を移動させることで、第1ダクト5からの冷却空気が作業対象領域A1へ供給される状態と、隣接領域A2へ供給される状態とを切り換えることができる。
本実施形態では、第2冷却工程において、冷却空気が作業対象領域A1へ供給されるように、第1ダクト5を配置している。このようにすることで、作業対象領域A1を冷却空気で冷却することができるので、作業対象領域A1を効率的に冷却することができる。
また、作業工程では、第1ダクト5を移動させて、冷却空気が隣接領域A2へ供給されるように、第1ダクト5を配置している。このようにすることで、作業対象領域A1に冷却空気が流通しないようにすることができる。したがって、冷却空気の影響を抑制し、作業性を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態に係る配管冷却構造31の冷却装置33は、一対の第2ダクト35をさらに備えている点で、第1実施形態と異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
一対の第2ダクト35は、直交面C2を基準として対象とされている。このため、以下では、一方の第2ダクト35の説明をし、他方の第2ダクト35の説明を省略する。
なお、以下の説明では、一対の第2ダクト35が、直交面C2を基準として対象に配置される例について説明するが、本発明はこれに限定されない。第2ダクト35は、直交面C2の両側もしくは片側に配置されていればよい。したがって、例えば、一対の第2ダクト35を、直交面C2を基準として非対称に配置してもよい。すなわち、直交面C2からの距離が異なるように、2つの第2ダクト35が配置されていてもよい。この場合には、各第2ダクト35に供給する冷却空気の流量を調整することで、対称に設置した場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、直交面C2から遠い第2ダクト35に供給される冷却空気の流量を多くしてもよい。また、直交面C2のどちらか片側のみに第2ダクト35が設けられていてもよい。
第2ダクト35は、中心軸線C1と直交する面であって作業対象領域A1と隣接領域A2との境界を通過する面を基準として、第1ダクト5と対称に形成されている。すなわち、第2ダクト35は、作業対象領域A1と隣接領域A2との境界に設けられる第3板部37と、第3板部37の作業対象領域A1側の面と対向する第4板部38と、第3板部37の端部と第4板部38の端部とを連結する連結板部39と、を一体的に有している。第3板部37と第4板部38とは所定距離離間しており、第3板部37と第4板部38との間に冷却媒体が流通する空間S3(図5参照)が形成されている。また、空間S3の配管2とは反対側の端部は、連結板部39によって閉鎖されている。また、配管2の外周面2aと第4板部38の配管2側の端部とによって、第2ダクト35の第2吹出口30が形成される。第2吹出口30は、作業対象領域A1に向かって開口している。また、第2ダクト35は、第2吹出口30からの冷却空気の吹出しを停止可能とされている。
なお、第1ダクト5に冷却空気を供給する冷却空気用送風機と、第2ダクト35に冷却空気を供給する冷却空気用送付機とは、同一の装置であってもよく、また、別々の装置であってもよい。また、第1ダクト5に供給する冷却空気の流量と、第2ダクト35に供給する冷却空気の流量とは、同一の流量とされてもよく、また、異なる流量とされてもよい。異なる流量とする場合には、例えば、第1ダクト5及び第2ダクト35の設置状況に基づいて、各ダクトに供給する冷却空気の流量が決定される。例えば、隣接領域A2よりも作業対象領域A1の温度が低下し難い状況である場合には、第1ダクト5に供給する冷却空気の流量よりも、第2ダクト35に供給する冷却空気の流量を多くしてもよい。また、隣接領域A2よりも作業対象領域A1の温度を迅速に低下させたい場合には、第1ダクト5に供給する冷却空気の流量よりも、第2ダクト35に供給する冷却空気の流量を多くしてもよい。また、第1ダクト5と第2ダクト35とは、当接するように配置されてもよく、離間して配置されてもよい。
次に、本実施形態における配管2に対して作業を行う方法について説明する。なお、準備工程及び第1冷却工程は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、第2冷却工程及び作業工程の一部が第1実施形態と異なっているので、異なる点のみを以下で説明する。
本実施形態に係る第2冷却工程では、第1ダクト5及び第2ダクト35を配管2に対して所定の位置に設置する。そして、第1ダクト5及び第2ダクト35へ冷却空気を供給し、第1吹出口10及び第2吹出口30から冷却空気を吹出させる。第2吹出口30から吹出された冷却空気は、作業対象領域A1に沿って流通する。
また、本実施形態に係る作業工程では、作業対象領域A1が作業可能な温度まで冷却されると、まず、第2ダクト35の第2吹出口30から冷却空気が吹出さないようにする。第2吹出口30から冷却空気が吹出さないようにする方法としては、例えば、第2吹出口30を閉塞する方法や、第2ダクト35への冷却空気の供給を停止する方法等が挙げられる。このように、第2吹出口30からの吹出を停止した後に、作業対象領域A1で作業を行う。なお、作業中においても、第1ダクト5の第1吹出口10からは、冷却空気を吹出している。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、第2吹出口30からの冷却空気の吹出しを停止可能とされている。これにより、第2吹出口30から冷却空気を吹出したり、第2吹出口30からの冷却空気の吹出しを停止したりすることで、作業対象領域A1へ冷却空気が供給される状態と、作業対象領域A1へ冷却空気が供給されない状態とを切り換えることができる。
本実施形態では、第2冷却工程において、第2ダクト35によって冷却空気が作業対象領域A1へ供給される。このようにすることで、作業対象領域A1を冷却空気で冷却することができるので、作業対象領域A1を効率的に冷却することができる。
また、作業工程では、第2吹出口30からの冷却空気の吹出を停止させて、作業対象領域A1に冷却空気が流通しないようにすることができる。したがって、冷却空気の影響を抑制し、作業性を向上させることができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態に係る配管冷却構造41の冷却装置43は、第1ダクト45を設ける位置及び第1ダクト45の構造が第1実施形態と異なっている。また、作業対象領域A1と隣接領域A2との境界において、遮蔽板(遮蔽部)46を設置可能である点で第1実施形態と異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る一対の第1ダクト45は、空間S1の中心軸線C1に沿う方向の両端部に設けられている。一対の第1ダクト45は、直交面C2を基準として対称とされている。このため、以下では、一方の第1ダクト45の説明をし、他方の第1ダクト45の説明を省略する。なお、以下の説明では、一対の第1ダクト45が、直交面C2を基準として対象に配置される例について説明するが、本発明はこれに限定されない。第1実施形態の第1ダクト5と同様に、第1ダクト45は、直交面C2の両側もしくは片側に配置されていればよい。
第1ダクト45は、空間S1の中心軸線C1に沿う方向の端部を規定する断熱材4の側面と当接または近接するように設けられている。また、第1ダクト45の第1吹出口40は、隣接領域A2に開口するように形成されている。すなわち、第1ダクト45は、隣接領域A2の長手方向の端部から作業対象領域A1と隣接領域A2との境界方向へ冷却空気を吹出している。
遮蔽板46は、2か所存在する境界に、1つずつ設けられている。各遮蔽板46は、板面の略中央に開口を有する円環状の部材であって、開口の直径が配管2の直径よりもわずかに大きく形成されている。開口には配管2が挿通している。各遮蔽板46の配管2側の端部(開口の縁)は配管2の外周面2aに当接または近接している。各遮蔽板46の材質は、冷却空気を遮蔽できる材質なら特に限定されず、例えば、金属であってもよく、木材であってもよい。
次に、本実施形態における配管2に対して作業を行う方法について説明する。なお、準備工程及び第1冷却工程は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、第2冷却工程及び作業工程の一部が第1実施形態と異なっているので、異なる点のみを以下で説明する。
本実施形態に係る第2冷却工程では、第1ダクト45を配管2に対して所定の位置に設置する。そして、第1ダクト45へ冷却空気を供給し、第1吹出口40から冷却空気を吹出させる。第1吹出口40から吹出された冷却空気は、隣接領域A2を及び作業対象領域A1に沿って流通する。
また、本実施形態に係る作業工程では、作業対象領域A1が作業可能な温度まで冷却されると、まず、各境界に、それぞれ遮蔽板46を設ける。すなわち、遮蔽板46によって、隣接領域A2と作業対象領域A1とを遮断する。このように、遮蔽板46を設けた後に、作業対象領域A1で作業を行う。なお、作業中においても、第1ダクト45の第1吹出口40からは、冷却空気を吹出している。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、第1ダクト45が隣接領域A2に設けられ、作業対象領域A1と隣接領域A2との境界に冷却空気を遮蔽する遮蔽板46を設置可能とされている。これにより、遮蔽板46の有無によって、作業対象領域A1へ冷却空気が供給される状態と、作業対象領域A1へ冷却空気が供給される状態とを切り換えることができる。
本実施形態では、第2冷却工程において、第1ダクト45から吹出された冷却空気が隣接領域A2を通過して、作業対象領域A1へ供給される。このようにすることで、作業対象領域A1を冷却空気で冷却することができるので、作業対象領域A1を効率的に冷却することができる。
また、作業工程では、遮蔽板46を境界に設置することで、作業対象領域A1に冷却空気が流通しないようにすることができる。したがって、冷却空気の影響を抑制し、作業性を向上させることができる。
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態では、冷却流体として、冷却水を用いる点で第1実施形態と異なっている。また、本実施形態に係る配管冷却構造51の冷却装置53の構造が第1実施形態と異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
冷却装置53は、熱伝導促進部材55と、熱伝導促進部材55を介して隣接領域A2に巻き付くように設けられている冷却液配管(冷却水配管)56を有する。熱伝導促進部材55は、例えばサーマルセメントであって、隣接領域A2の周方向の全域を覆うように設けられている。熱伝導促進部材55は、冷却液配管56内を流通する冷却水と配管2との熱交換を促進させる。冷却液配管56は、熱伝導促進部材55に埋め込まれるように設けられており、内部に冷却水が流通している。冷却液配管56は、内部を流通する冷却水と、配管2とを熱交換させることで、配管2を冷却する。すなわち、冷却液配管56と配管2とは、熱的に接触している。なお、熱伝導促進部材55及び冷却液配管56は、作業対象領域A1には設けられていない。
次に、本実施形態における配管2に対して作業を行う方法について説明する。なお、準備工程、第1冷却工程及び作業工程は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、第2冷却工程の一部が第1実施形態と異なっているので、異なる点のみを以下で説明する。
本実施形態に係る第2冷却工程では、熱伝導促進部材55及び冷却液配管56を配管2に対して所定の位置に設置する。そして、冷却液配管56内へ冷却水を供給し、冷却液配管56内に冷却水を流通させる(図7矢印参照)。冷却液配管56内を流通する冷却水は、冷却液配管56及び熱伝導促進部材55を介して配管2(詳細には、隣接領域A2)と熱交換し、隣接領域A2を強制冷却する。また、隣接領域A2の冷却に伴って、熱伝導によって作業対象領域A1も冷却する。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、冷却装置53が、内部に冷却水が流通する冷却液配管56を有し、隣接領域A2と冷却液配管56とが熱的に接触している。これにより、冷却水によって隣接領域A2を冷却することができる。よって、配管2を液冷却することができるので、より効率的に隣接領域A2を冷却することができる。また、隣接領域A2の冷却に伴って、より効率的に作業対象領域A1を冷却することができる。
〔第6実施形態〕
次に、本発明の第6実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態に係る配管冷却構造61の冷却装置63は、噴射部64をさらに備えている点で第1実施形態と異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
噴射部(水供給部)64は、第1ダクト5の第2板部8に隣接して設けられている。また、噴射部64は、第1吹出口10近傍の配管2の外周面2a(すなわち、隣接領域A2)にスプレー冷却水を噴射する。なお、噴射部64が設けられる位置はこれに限定されない。例えば、第1ダクト5の内部の空間S2内に設けられてもよい。この場合には、第1ダクト5の内部の空間S2内にスプレー冷却水を噴射する。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、冷却装置63が隣接領域A2へスプレー冷却水を噴射する噴射部64を備えている。これにより、配管2の熱によって、噴射部64から供給されたスプレー冷却水が蒸発する。したがって、蒸発潜熱によって隣接領域A2をより迅速に冷却することができる。
なお、本発明は、上記各実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記各実施形態では、配管冷却構造及び配管冷却方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、流体を仕切る金属壁部であれば適用できるものであり、例えば圧力容器にも適用できるものである。
また、例えば、第2実施形態から第4実施形態と、第6実施形態とを組み合わせてもよい。すなわち、第2実施形態から第4実施形態で説明した第1ダクトの第1吹出口近傍の配管2の外周面2aにスプレー冷却水を噴射するように、第6実施形態の噴射部64を設けてもよい。
また、例えば、図2に一例として示す配管冷却構造1において、冷却装置3は、配管2を挟むように取り付けることが可能な分割構造としてもよい。具体的には、直交面C2に直交する面で、第1板部7、第2板部8、連結板部9をそれぞれ複数に分割することで、冷却装置3全体が分割可能となる。これにより、断熱材4の一部が除去されて形成される空間S1の位置や断熱材4の厚みに依らず、配管2に対し容易に冷却装置3を取り付けることができるため、より作業性を向上させることができる。分割する態様としては、例えば、配管2の周方向の一部となるように、分割してもよい。
また、冷却装置は、配管2の周方向の一部のみに設けられていてもよい。
1 :配管冷却構造(金属壁部の冷却構造)
2 :配管(金属壁部)
3 :冷却装置
5 :第1ダクト
10 :第1吹出口
30 :第2吹出口
35 :第2ダクト
46 :遮蔽板(遮蔽部)
56 :冷却液配管(冷却水配管)
64 :噴射部(水供給部)
A1 :作業対象領域
A2 :隣接領域

Claims (8)

  1. 作業対象領域を有し、流体を仕切る金属壁部と、
    前記金属壁部の前記作業対象領域と隣接する隣接領域を冷却流体で強制冷却する冷却装置と、を備え、
    前記冷却装置は、前記作業対象領域での作業時に、前記作業対象領域を前記冷却流体で強制冷却しない金属壁部の冷却構造。
  2. 前記冷却流体は、冷却用ガスであって、
    前記冷却装置は、冷却用ガス供給部から供給された前記冷却用ガスを前記隣接領域へ供給する第1ダクトを有し、
    前記第1ダクトには、前記金属壁部に沿って前記冷却用ガスが流通するように前記冷却用ガスを吹出す第1吹出口が形成されている請求項1に記載の金属壁部の冷却構造。
  3. 前記第1ダクトは、前記金属壁部に沿って移動可能とされている請求項2に記載の金属壁部の冷却構造。
  4. 前記冷却装置は、冷却用ガス供給部から供給された前記冷却用ガスを前記作業対象領域へ供給する第2ダクトを有し、
    前記第2ダクトには、前記金属壁部に沿って前記冷却用ガスが流通するように前記冷却用ガスを吹出す第2吹出口が形成されていて、
    前記冷却装置は、前記第2吹出口からの前記冷却用ガスの吹出しを停止可能とされている請求項2に記載の金属壁部の冷却構造。
  5. 前記第1ダクトは、前記隣接領域と前記作業対象領域との境界を基準として前記隣接領域側に設けられ、前記境界の方向へ前記冷却用ガスを吹出し、
    前記境界に設置可能であって、前記冷却用ガスを遮蔽する遮蔽部をさらに備える請求項2に記載の金属壁部の冷却構造。
  6. 前記冷却装置は、前記隣接領域へ水を供給する水供給部を備える請求項2から請求項5のいずれかに記載の金属壁部の冷却構造。
  7. 前記冷却流体は、冷却水であって、
    前記冷却装置は、前記隣接領域に沿って設けられ、内部に前記冷却水が流通する冷却水配管を有し、
    前記隣接領域と前記冷却水配管とは熱的に接触している請求項1に記載の金属壁部の冷却構造。
  8. 作業対象領域を有し、流体を仕切る金属壁部の冷却方法であって、
    前記作業対象領域での作業時に、冷却装置からの冷却流体によって前記金属壁部の前記作業対象領域と隣接する隣接領域を強制冷却する作業時冷却工程を備え、
    前記作業時冷却工程では、前記作業対象領域を前記冷却流体で強制冷却しない金属壁部の冷却方法。
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