JP2011110568A - 伝熱管の溶接用冷却装置 - Google Patents

伝熱管の溶接用冷却装置 Download PDF

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Abstract

【課題】伝熱管の溶接部位を部分的に効率よく冷却することができる伝熱管の溶接用冷却装置を提供する。
【解決手段】伝熱管1の溶接部位(例えば肉盛補修部位)3を冷却する伝熱管1の溶接用冷却装置10において、伝熱管1の長手方向に沿って溶接部位3の少なくとも両側に配置される冷却用流体通路11と、伝熱管1に対して着脱自在で、冷却用流体通路11を伝熱管1に固定する固定手段12とを備え、冷却用流体通路11を流れる冷却用流体により溶接部位3を周囲から部分的に冷却する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、伝熱管の溶接部位を部分的に冷却する伝熱管の溶接用冷却装置に関する。
従来、ボイラ等に用いられる伝熱管は、経年使用により腐食割れや減肉が生じるため、これらの不具合が生じた部位を切断して、肉盛溶接等の溶接により補修していた。切断した管は、内面に付着したスケールを除去した後に管外面を肉盛補修する。しかし、管を部分的に切断して補修する場合、ケーシングの除去や足場設置等の付帯工事が加わることから、メンテナンスが工程的に厳しい場合や更新部材の手配による日程遅れが発生してしまう。
そこで、管を切断せずに肉盛補修する場合、伝熱管の内面に付着している低融点金属によるはんだ脆性を回避するために、伝熱管を冷却しながら溶接を行なっている。
図10に示すように例えばボイラにおいて、伝熱管50内部には水が流れるが、この水には銅やアルミニウム、スズ等の低融点金属53が含まれることがある。ここでいう低融点金属53とは、伝熱管50を構成する金属(主に鋼材)よりも低い融点を有する金属のことである。低融点金属53が伝熱管50の内面に付着した状態で伝熱管50の外表面を溶接棒51により肉盛補修(部位52)すると、低融点金属53が溶接熱により溶融し、溶融した金属が金属組織の結晶粒界に入り込み、亀裂55が発生してしまう。亀裂が発生した伝熱管の写真を図11に示す。
したがって、従来伝熱管を肉盛補修する際には、伝熱管に水を張った状態で肉盛補修を実施することが多かった。伝熱管に水を張ることで、低融点金属が溶融することを防止し、はんだ脆性による亀裂の発生を防止していた。
一方、伝熱管の腐食割れを防止する方法として、特許文献1(特公平1−28836号公報)には、ステンレス鋼材の表面にストリッパブルペイントを塗装して塗膜を形成し、腐食を引き起こす物質と接触しないようにした構成が開示されている。
特公平1−28836号公報
しかしながら、特許文献1に開示される方法は、塗装材料の耐熱性の限界からボイラ等の高温雰囲気下で用いられる伝熱管には適用しにくいという問題があった。また、伝熱管の全てに塗装を施すとコストが嵩んでしまうため実現性が低かった。
そこで、腐食割れや減肉等の不具合を早期に補修することが求められるが、メンテナンス時に伝熱管に水を張って肉盛補修する場合、他の部位での工事があると水張りができず、メンテナンス工程の後半でボイラ内に水を張ることになる。補修箇所が多いとその期間に溶接作業員や資材を集中させる必要があり、万が一不具合が発生した場合は、ボイラ立ち上げを遅らせなければならない。
したがって、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、伝熱管の溶接部位を部分的に効率よく冷却することができる伝熱管の溶接用冷却装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の伝熱管の溶接用冷却装置は、伝熱管の溶接部位を冷却する伝熱管の溶接用冷却装置において、前記伝熱管の長手方向に沿って前記溶接部位の少なくとも両側に配置される冷却用流体通路と、前記伝熱管に対して着脱自在で、前記冷却用流体通路を前記伝熱管に固定する固定手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、冷却用流体通路と固定手段とを備えることにより、伝熱管を部分的に冷却することが可能となる。また、冷却用流体通路は、伝熱管の長手方向に沿って溶接部位の少なくとも両側に配置されているため、冷却流体通路の長さを十分に確保することができ、良好な冷却性能を得ることができる。さらに、冷却用流体通路を固定する固定手段は伝熱管に対して着脱自在であるため、異なる複数の溶接部位を迅速に補修することが可能である。
本発明は、特に伝熱管の肉盛補修に好適に用いられ、伝熱管内面のスケール成分を溶融させずに肉盛補修できるため、スケール成分の低融点金属によるはんだ脆性を回避することが可能である。また、伝熱管の外面から冷却することができるため、管の切断を行なう必要がない。さらに、伝熱管内に水張りする必要がないため、メンテナンス時期であればいつでも肉盛補修可能である。
また、前記伝熱管に当接する側が開放され、前記伝熱管に当接されることにより前記冷却用流体通路を形成するケーシングと、前記冷却用流体通路と前記溶接部位の間に位置する前記ケーシングの伝熱管当接部位に介装されたシール部材とをさらに備えることが好ましい。
このように、シール部材を備えることにより、冷却用流体通路を流れる冷却用流体が溶接部位に漏れ出すことを防止できる。
さらに、前記ケーシングが、前記溶接部位の周囲を囲むように形成されており、前記ケーシングの上部に冷却用流体の供給口が設けられ、前記ケーシングの下部に前記冷却用流体の排出口が設けられていることが好ましい。
このように、冷却用流体の供給口がケーシングの上部に、排出口がケーシングの下部に設けられていることにより、ケーシング内を流れる冷却用流体が上部から下部に流れて下部より排出されるため、排出口より排出された冷却用流体により伝熱管表面に付着した異物が下方に落下し、溶接部位に異物が降りかかることを防止できる。
また、前記供給口直下の前記冷却用流体通路に、前記冷却用流体を左右に分岐させる整流板をさらに備えることが好ましく、これにより供給口より供給された冷却用流体が左右の冷却用流体通路に略均一に流れることとなり、冷却性能を高く維持できる。
また、前記冷却用流体通路内に、複数の孔部が形成され、前記伝熱管の面に平行に配置された多孔板を含む仕切り部材を備えるとともに、前記冷却用流体通路が、前記仕切り部材と前記ケーシングにより形成され、前記供給口から供給された前記冷却用流体が流入する第1の通路と、主に前記仕切り部材と前記伝熱管とにより形成され、前記第1の通路を流れる前記冷却用流体が前記孔部を通って前記伝熱管に噴射される第2の通路とを有することが好ましい。
このように、冷却用流体を仕切り部材の孔部より伝熱管表面に噴射させることにより、冷却性能を向上させることが可能である。さらに、複数の孔部より冷却用流体を噴射するため、伝熱管表面を均一に冷却することが可能である。
また、前記冷却用流体通路は、冷却用流体が通流する流体管であり、前記伝熱管に当接する側が開放され、前記伝熱管に当接されることにより閉空間を形成し、内部に前記流体管が配置されたケーシングと、前記流体管と前記ケーシングとの間に充填された冷媒とをさらに備えることが好ましい。
このように、冷却用流体が流体管を流れることにより、冷却用流体が漏れ出すことを確実に防止できる。また、伝熱管の肉盛補修部位を効率的に冷却可能であり過冷却も抑えられる。さらに、流体管とケーシングとの間に冷媒を充填させているため、冷却性能を高くすることが可能である。なお、冷媒は、冷却用流体の冷熱を伝熱管に供給する媒体である。このとき、冷媒は、それ自身が冷却機能を有する潜熱利用可能な流体であることが好ましく、例えば水、溶媒が用いられる。
さらにまた、前記冷却用流体が空気であることが好ましい。
一般に、溶接時には、研磨やトーチ調整のために空気を使用することから、冷却用流体として空気を用いることにより、新たに配管等を用意する必要がなくコスト低減が図れる。
以上記載のように本発明によれば、冷却用流体通路と固定手段とを備えることにより、伝熱管を部分的に冷却することが可能となる。また、冷却用流体通路は、伝熱管の長手方向に沿って溶接部位の少なくとも両側に配置されているため、冷却流体通路の長さを十分に確保することができ、良好な冷却性能を得ることができる。さらに、冷却用流体通路を固定する固定手段は伝熱管に対して着脱自在であるため、異なる複数の溶接部位を迅速に補修することが可能である。
また、本発明は特に伝熱管の肉盛補修に好適に用いられ、伝熱管内面のスケール成分を溶融させずに肉盛補修できるため、スケール成分の低融点金属によるはんだ脆性を回避することが可能である。また、伝熱管の外面から冷却することができるため、管の切断を行なう必要がない。さらに、伝熱管内に水張りする必要がないため、メンテナンス時期であればいつでも肉盛補修可能である。
本発明の第1実施形態に係る溶接用冷却装置の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る溶接用冷却装置の正面図である。 図2に示す溶接用冷却装置の矢視図で、(a)はA−A矢視図、(b)はB−B矢視図、(c)はC−C矢視図、(d)はD−D矢視図である。 本発明の第2実施形態に係る溶接用冷却装置を示す図で、(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 図4に示す溶接用冷却装置の矢視図で、(a)はA−A矢視図、(b)はB−B矢視図である。 本発明の第3実施形態に係る溶接用冷却装置の斜視図である。 流体管を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る溶接用冷却装置の正面図である。 図8に示す溶接用冷却装置の矢視図で、(a)はA−A矢視図、(b)はB−B矢視図、(c)はC−C矢視図、(d)はD−D矢視図である。 伝熱管の肉盛溶接による亀裂発生の原理を説明する図である。 伝熱管に発生した亀裂の写真である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
本実施形態に係る伝熱管の溶接用冷却装置は、溶接部位を周囲から冷却する装置であり、一例として以下の実施形態では、伝熱管を肉盛補修する際に肉盛補修部位(溶接部位)を冷却する装置について説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る溶接用冷却装置の斜視図で、図2は本発明の第1実施形態に係る溶接用冷却装置の正面図で、図3は図2に示す溶接用冷却装置の矢視図で、(a)はA−A矢視図、(b)はB−B矢視図、(c)はC−C矢視図、(d)はD−D矢視図である。
肉盛補修する伝熱管1は、鉛直方向に複数並列に配置され、隣り合う伝熱管1同士がフィン2で連結されている。なお、伝熱管1は鉛直方向に配置されたものに限定されない。
図1乃至図3を参照して、第1実施形態に係る溶接用冷却装置10は、主に、伝熱管1に沿って配置される冷却用流体通路11と、冷却用流体通路11を伝熱管1に固定する固定手段12とを備える。
冷却用流体通路11は、少なくとも伝熱管1の長手方向に沿って肉盛補修部位3の少なくとも両側に配置され、冷却用流体が流れるようになっている。冷却用流体は、気体、液体又は気液二相流体のいずれであってもよいが、好ましくは気体とし、さらに好ましくは空気を用いる。これは、一般に肉盛溶接時には、研磨やトーチ調整のために空気を使用することから、冷却用流体として空気を用いることにより新たに配管等を用意する必要がなくコスト低減が図れるためである。
冷却用流体通路11は、例えば伝熱管1とケーシング13により形成される。
ケーシング13は、伝熱管1に当接する側が開放されており、肉盛補修部位3を囲むように伝熱管1に垂直に設けられた遮蔽部13aを含み、少なくとも伝熱管1の長手方向に沿って肉盛補修部位3の両側に冷却用流体通路11が形成されるように設けられている。遮蔽部13aは、冷却用流体が肉盛補修部位3に流れることを防止するためである。ケーシング13は、伝熱管1表面の曲率に合わせて湾曲している。好ましくは、肉盛補修部位3を囲む方形状の冷却用流体通路11が形成されるようにケーシング13を設ける。このとき、ケーシング13の上部に冷却用流体の供給口14を設け、下部に冷却用流体の排出口15を設けるとよい。
また、供給口14直下の冷却用流体通路11に、冷却用流体を左右に分岐させる整流板16をさらに備えることが好ましい。例えば、図2及び図3(b)に示すように、供給口14直下から左右に向けて傾斜した整流板12とし、供給口14から真下に向けて供給された冷却用流体の流れ方向が、肉盛補修部位3の左右の冷却用流体通路11へ向くようにする。このように整流板14を設けることにより、供給口14より供給された冷却用流体が左右の冷却用流体通路11に略均一に流れることとなり、冷却性能を高く維持できる。なお、整流板12の構成は上記に限定されるものではない。他の例として、供給口14から供給される冷却用流体の流れ方向に平行に、一枚の平板からなる整流板12を設けてもよい。
また、冷却用流体通路11と肉盛補修部位3の間に位置するケーシング13の伝熱管1当接部位に介装されたシール部材18をさらに備えることが好ましい。シール部材18は、少なくとも肉盛補修部位3を囲むケーシング13の遮蔽部13aと伝熱管1との間に介装されている。ただし、この部位に限らず、シール部材18はケーシング13と伝熱管1との間の全ての部位に介装してもよい。また、シール部材18は樹脂等の弾性部材で形成されることがより好ましい。このように、シール部材18を備えることにより、冷却用流体通路11を流れる冷却用流体が肉盛補修部位3に漏れ出すことを防止できる。
固定手段12は、伝熱管1に対して着脱自在で、冷却用流体通路11を伝熱管1に固定する。例えば、図1、図2及び図3(a)、(d)に示すように、固定手段12はケーシング13の外周に固定された磁石であり、磁石の磁力によってケーシング13を伝熱管1に固定する。磁石は、ケーシング13の周囲に複数設けられていることが好ましい。この磁石は作業員が簡単に取り外し可能な磁力を有するものであり、これによりケーシング13、すなわち冷却用流体通路11を伝熱管1に対して脱着自在とすることができる。
固定手段12は上記構成に限定されるものではなく、例えば作業員の足場等の外部機器にクランプを取り付け、このクランプによりケーシング13を伝熱管1表面に押圧して固定する構成としてもよい。
上記構成を備える溶接用冷却装置10において、伝熱管1の肉盛補修部位3の冷却方法をその作用とともに説明する。
まず、図1に示すように、肉盛補修部位3を囲むようにケーシング13を配置し、固定手段12により溶接用冷却装置10を伝熱管1に固定する。そして、図1、図2及び図3(a)に示す供給口14よりケーシング13内の冷却用流体通路11に冷却用流体を供給する。ケーシング13上部では、図3(b)に示す整流板16により冷却用流体が左右に分岐し、冷却用流体は図3(c)に示す肉盛補修部位3の左右の冷却用流体通路を通って、図1、図2及び図3(d)に示す排出口15より排出される。冷却用流体通路を流れる冷却用流体によって溶接棒5により肉盛補修される肉盛補修部位3は周囲から冷却される。
このとき、図1に示すように、熱電対に接続された温度計8により肉盛補修部位3の温度を計測し、肉盛補修部位3の温度が、伝熱管1内部に付着している低融点物質の融点よりも高い温度となった場合には、冷却用流体の流量を増加または温度を低下させることが好ましい。
肉盛補修が終了したら溶接用冷却装置10を伝熱管1から取り外し、次の肉盛補修部位に移動させる。
このように第1実施形態によれば、冷却用流体通路11と固定手段12とを備えることにより、伝熱管1を部分的に冷却することが可能となる。また、冷却用流体通路11は、伝熱管1の長手方向に沿って溶接部位3の少なくとも両側に配置されているため、冷却流体通路11の長さを十分に確保することができ、良好な冷却性能を得ることができる。さらに、冷却用流体通路11を固定する固定手段12は伝熱管1に対して着脱自在であるため、異なる複数の溶接部位3を迅速に補修することが可能である。
第1実施形態の溶接用冷却装置10は特に上記したような伝熱管1の肉盛補修に好適に用いられ、伝熱管1内面のスケール成分を溶融させずに肉盛補修できるため、スケール成分の低融点金属によるはんだ脆性を回避することが可能である。また、伝熱管1の外面から冷却することができるため、管の切断を行なう必要がない。さらに、伝熱管1内に水張りする必要がないため、メンテナンス時期であればいつでも肉盛補修可能である。
(第2実施形態)
図4は本発明の第2実施形態に係る溶接用冷却装置を示す図で、(a)は正面図、(b)は縦断面図で、図5は図4に示す溶接用冷却装置の矢視図で、(a)はA−A矢視図、(b)はB−B矢視図である。
図4及び図5を参照して、第2実施形態に係る溶接用冷却装置10は、第1実施形態で説明した構成に加えて、冷却用流体通路11に設けられた仕切り部材19をさらに備えている。
仕切り部材19は、伝熱管1の面に平行に配置され、複数の孔部19bが形成された多孔板19aを含む。多孔板19aは、少なくとも肉盛補修部位3の両側の冷却用流体通路11に配設される。孔部19bは、伝熱管1の長手方向に沿って所定間隙を隔てて複数穿設されている。
冷却用流体通路11は、仕切り部材19とケーシング13とにより形成され、供給口14から供給された冷却用流体が流入する第1の通路11aと、主に仕切り部材19と伝熱管1とにより形成され、第1の通路11aを流れる冷却用流体が孔部19bを通って伝熱管1に噴射される第2の通路11bとを有する。
上記構成を備える溶接用冷却装置10において、図5(a)に示すように、供給口14より供給された冷却用流体は、伝熱管1の肉盛補修部位3の両側の冷却用流体通路11に分岐され、図4(b)及び図5(b)に示すように第1の通路11aを通って仕切り板19の孔部19bより第2の通路11bに噴射される。第2の通路11bでは、孔部19bから噴射される冷却用流体が伝熱管1に直角に吹き付けられた後、排出口15より排出される。
このように、冷却用流体を仕切り部材19の孔部19bより伝熱管1表面に噴射させることにより、伝熱管1の冷却性能を向上させることが可能である。さらに、複数の孔部19bより冷却用流体を噴射するため、伝熱管1表面を均一に冷却することが可能である。
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態に係る溶接用冷却装置の斜視図で、図7は流体管を示す図で、図8は本発明の第3実施形態に係る溶接用冷却装置の正面図で、図9は図8に示す溶接用冷却装置の矢視図で、(a)はA−A矢視図、(b)はB−B矢視図、(c)はC−C矢視図、(d)はD−D矢視図である。
以下に示す第3実施形態において、第1実施形態と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。
図6乃至図9を参照して、第3実施形態に係る溶接用冷却装置20は、主に、伝熱管1に沿って配置される冷却用流体通路と、冷却用流体通路を伝熱管1に固定する固定手段22とを備える。
冷却用流体通路は、図7に示すような流体管21により形成される。流体管21は、少なくとも伝熱管1の長手方向に沿って肉盛補修部位3の少なくとも両側に配置される。
さらに、流体管21を内部に収容したケーシング23を備えている。
ケーシング23は、伝熱管1に当接する側が開放されており、肉盛補修部位3を囲むように形成されている。またケーシング23は、伝熱管1表面の曲率に合わせて湾曲している。好ましくは図8及び図9に示すように、肉盛補修部位3を囲むように形成された流体管21を収容する方形状のケーシング23とする。
さらにまた、流体管21の冷却用流体の供給側は上部に位置させ、これに対応させてケーシング23上部に供給口24を設け、流体管21の排出側は下部に位置させ、これに対応させてケーシング23下部に排出口25を設けることが好ましい。これにより、排出口25より排出した冷却用流体により伝熱管1表面に付着した異物が下方に落下し、肉盛補修部位3に異物が降りかかることを防止できる。
また、ケーシング23と流体管21との間に冷媒26を充填することが好ましい。冷媒26は、冷却用流体の冷熱を伝熱管1に供給する媒体である。特に冷媒26は、それ自身が冷却機能を有する潜熱利用可能な流体であることが好ましく、例えば水、溶媒が用いられる。冷媒26に潜熱利用可能な流体を用いることで、潜熱を用いて伝熱管1温度の過上昇を防ぐことができる。さらに好ましくは、冷媒26を吸水ポリマーに含浸させ、この吸水ポリマーを流体管21に巻き付けるなどしてケーシング23内に充填することが好ましい。このように冷媒26を吸水ポリマーに含浸させることにより、液ダレを防止することが可能である。
さらにまた、ケーシング23と伝熱管1との間には、冷媒26が漏れ出さないようにシール部材28を介装してもよい。
上記構成を備える溶接用冷却装置20において、ケーシング23上部の供給口24より供給された冷却用流体は、流体管21内を流れてケーシング23内に充填された冷媒26を冷却した後に排出口25より排出される。冷媒26は、冷却用流体より供給された冷熱または自身の潜熱により肉盛補修部位3を周囲から冷却する。
このように、冷却用流体が流体管21を流れることにより、冷却用流体が漏れ出すことを確実に防止できる。また、伝熱管1の肉盛補修部位3を効率的に冷却可能であり過冷却も抑えられる。さらに、流体管21とケーシング23との間に冷媒26を充填させているため、冷却性能を高くすることが可能である。
1 伝熱管
2 フィン
3 肉盛補修部位(溶接部位)
5 溶接棒
8 温度計
10、20 溶接用冷却装置
11 冷却用流体通路
11a 第1の通路
11b 第2の通路
12、22 固定手段
13、23 ケーシング
14、24 供給口
15、25 排出口
16 整流板
18、28 シール部材
19 仕切り部材
19a 多孔板
19b 孔部
26 冷媒

Claims (7)

  1. 伝熱管の溶接部位を冷却する伝熱管の溶接用冷却装置において、
    前記伝熱管の長手方向に沿って前記溶接部位の少なくとも両側に配置される冷却用流体通路と、
    前記伝熱管に対して着脱自在で、前記冷却用流体通路を前記伝熱管に固定する固定手段とを備えることを特徴とする伝熱管の溶接用冷却装置。
  2. 前記伝熱管に当接する側が開放され、前記伝熱管に当接されることにより前記冷却用流体通路を形成するケーシングと、
    前記冷却用流体通路と前記溶接部位の間に位置する前記ケーシングの伝熱管当接部位に介装されたシール部材とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の伝熱管の溶接用冷却装置。
  3. 前記ケーシングが、前記溶接部位の周囲を囲むように形成されており、
    前記ケーシングの上部に冷却用流体の供給口が設けられ、前記ケーシングの下部に前記冷却用流体の排出口が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の伝熱管の溶接用冷却装置。
  4. 前記供給口直下の前記冷却用流体通路に、前記冷却用流体を左右に分岐させる整流板をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の伝熱管の溶接用冷却装置。
  5. 前記冷却用流体通路内に、複数の孔部が形成され、前記伝熱管の面に平行に配置された多孔板を含む仕切り部材を備えるとともに、
    前記冷却用流体通路が、前記仕切り部材と前記ケーシングにより形成され、前記供給口から供給された前記冷却用流体が流入する第1の通路と、
    主に前記仕切り部材と前記伝熱管とにより形成され、前記第1の通路を流れる前記冷却用流体が前記孔部を通って前記伝熱管に噴射される第2の通路とを有することを特徴とする請求項3又は4に記載の伝熱管の溶接用冷却装置。
  6. 前記冷却用流体通路は、冷却用流体が通流する流体管であり、
    前記伝熱管に当接する側が開放され、前記伝熱管に当接されることにより閉空間を形成し、内部に前記流体管が配置されたケーシングと、
    前記流体管と前記ケーシングとの間に充填された冷媒とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の伝熱管の溶接用冷却装置。
  7. 前記冷却用流体が空気であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の伝熱管の溶接用冷却装置。
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