JP2010529268A - オレフィン重合触媒、その調製方法およびその使用 - Google Patents

オレフィン重合触媒、その調製方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】オレフィン重合触媒、その調製方法およびその使用を提供する。
【解決手段】前記触媒成分は、(1)活性マグネシウムハロゲン化物と、(2)これに担持された少なくとも1つのチタン−ハロゲン化物結合を含むチタン化合物と、(3)次の式を有する1以上のスルホニル基含有化合物からなる群より選択される電子供与体とを含む。かかる固体触媒成分を調製する2つの方法:I)前記活性マグネシウムハロゲン化物(1)の粒子をアルキルアルミニウムで処理し、次いで、前記電子供与体(3)を添加し、それを、前記チタン化合物(2)の溶液で1回以上処理する方法と、II)球状の塩化マグネシウムアルコラートの粒子を前記チタン化合物(2)の溶液に添加し、次いで、前記電子供与体(3)を添加し、それを、前記チタン化合物(2)の溶液で1回以上処理する方法とがある。触媒系は、かかる固体触媒成分と、助触媒(アルキルアルミニウム化合物)と、外部電子供与体とを含む。
【化1】
Figure 2010529268

式(I)

【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィン重合触媒、その調製方法、および、オレフィン重合を触媒する際のその使用に関する。
高性能ポリオレフィン樹脂の開発は、オレフィン重合触媒のさらなる改良にかかっている。USP4,298,718(特許文献1)およびUSP4,495,338(特許文献2)は、チーグラー−ナッタ触媒の担持体として、初めて、活性マグネシウムハロゲン化物を使用した文献である。これらの文献では、前記担持体と四塩化チタンとの反応によって生成された触媒が、プロピレン重合において高い活性を示すが、立体選択性が低いことが示されている。引き続き、研究者は、触媒の性能を改善すべく、努力している。
GB2,111,066(特許文献3)には、高アイソタクチック性ポリプロピレンが、オレフィン重合の際に、固体チタン触媒に、電子供与体(アルコキシルシリコン化合物)を添加することにより得られることが開示されている。この固体チタン触媒は、他の電子供与体(例えば、フタル酸塩)を添加しつつ、マグネシウム化合物の炭化水素溶液を、液状のチタン化合物に接触させることにより生成される。
EP0361,494(特許文献4)には、活性マグネシウムハロゲン化物と、これに担持されたチタン−ハロゲン化物結合を少なくとも1つ有するチタン化合物と、電子供与体化合物として、1,3−ジエーテルを用いて得られた触媒のような有機ジまたはポリエーテルを含む固体触媒が開示されている。重合の際、かかる触媒系は、外部電子供与体の添加、および、より高い活性を必要とせず、高アイソタクチック性ポリプロピレンを得ることができる。
CN1,143,651A(特許文献5)では、かかる触媒の内部電子供与体、および/または、外部電子供与体をさらに改良している。この触媒では、1,3−ジエーテルの2位の炭素原子を用いて、2または3個の不飽和結合を含む有機基とともに、特定の単環状または多環状構造、すなわち、環状ポリエン−1,3−ジエ−テルを生成している。かかる触媒において、活性および立体選択性は、改善されている。
CN1,306,544(特許文献6)には、コハク酸塩を内部電子供与体として用いて、触媒を調製することが記載されている。この触媒は、ポリプロピレン重合を触媒する際に、より高い活性と立体選択性とを示すとともに、より広範な分子量分布(MWD)を有するポリプロピレンを生成する。
上記の代表的な触媒重合系において示されるように、電子供与体は、触媒の活性および立体選択性や、ポリマーの性能に対して種々の影響を及ぼし、ポリプロピレンの立体規則性に対して重要な役割を果たす。
米国特許第4,298,718号明細書 米国特許第4,495,338号明細書 英国特許第2,111,066号明細書 欧州特許第0361,494号明細書 中国特許出願公開1,143,651号明細書 中国特許第1,306,544号明細書
したがって、ポリオレフィン触媒の開発とは、既存の電子供与体を最適化すること、および、新規な電子供与体を開発することにある。
現在報告されている多くの電子供与体は、カルボキシルエーテル、エーテル、有機リン、アミン、シリコン化合物等の、リン原子(P)、窒素原子(N)および酸素原子(O)を含有する化合物である。これらは、モノエステル、ジエステル(コハク酸塩、アルコールエステルを含む)およびジエーテル等のいくつかの主要なカテゴリーに属する。
研究を通して、電子供与体として用いられるスルホニル基含有化合物が、チタン化合物およびマグネシウム化合物に対して、特定の高い反応性を有し、結果として得られる触媒がオレフィン重合を触媒する際に、より高い活性と立体選択性とを示すことを見い出した。
本発明の目的は、(1)活性マグネシウムハロゲン化物と、(2)これに担持された少なくとも1つのチタン(Ti)−ハロゲン化物結合を含むチタン化合物と、(3)次の式を有する1以上のスルホニル基含有化合物からなる群より選択される電子供与体とを含む、オレフィン重合において使用するための固体触媒を提供することにある。
Figure 2010529268
ただし、Xは、有機鎖状基、単環状基、多環状基またはヘテロ原子含有環状基である置換基で置換された(2置換の)14族に属する元素、(1置換の)15族に属する元素もしくは16族に属する元素、または、脂肪族直鎖状基からなる群より選択され、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、(置換された)アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基もしくはアルキルアリール基、または、ヘテロ原子含有環状基からなる群より選択される。
かかる触媒の調製方法は、マグネシウムハロゲン化物(1)またはその前駆体の1種と、チタン化合物(2)および電子供与体化合物(3)とを反応させる工程を含む。ここで、電子供与体化合物(3)は、マグネシウムハロゲン化物と、チタン化合物またはハロゲン化された化合物との反応前または反応中に添加され、かつ、何回か添加され得る。
特に、前記触媒は、式(I)のスルホニル基含有化合物を含む。ここで、Xは、C(R)(R)、Si(R)(R)、Sn(R)(R)、Pb(R)(R)、N(R)、P(R)、As(R)、酸素原子(O)、硫黄原子(S)、セレン原子(Se)、テルル原子(Te)からなる群より選択され得る。RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、(置換された)アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはアルキルアリール基、アルキルアルケニル基、アルケニルアルキル基、アルキルアルキニル基、ヘテロ原子含有環状基あるいはアシル基からなる群より選択され得る。また、RおよびRは、炭素原子(C)とともにシクロアルキル基またはシクロアルケニル基を構成し得る。
スルホニル基含有化合物は、好ましくは、ジスルホニルアルカン、ジスルホニルアルケン、ジスルホニル環状炭化水素、ジスルホニルシラン、ジスルホニル環状シラン、ジスルホニルジヒドロキシ錫、ジスルホニルジヒドロキシ鉛およびそれらのヘテロ原子含有誘導体、ジスルホニルアミン、ジスルホニルホスフィニデン、ジスルホニル砒素およびそれらのヘテロ原子含有誘導体、(置換された)スルホン酸無水物およびその硫黄またはセレン誘導体である。スルホニル基含有化合物としては、次のようなものが挙げられる。
スルホニル基含有化合物の式(I)において、XがCRであり、RおよびRの双方がCFである場合、本発明のスルホニル基含有化合物は、好ましくは、ジ(トリフルオロメチルスルホニル)メタン、[ジ(トリフルオロメチルスルホニル)メチル]ベンゼン、1,1−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、[クロロ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチルスルホニル]−トリフルオロ−メタン、[ブロモ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチルスルホニル]−トリフルオロ−メタン、ジクロロ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、ジブロモ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、クロロ−ブロモ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−1H−アゾール、4−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−モルホリン、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−1H−インドール、トリフルオロ−[メトキシル−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチルスルホニル]−メタン、1−クロロ−1,1−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、1−ブロモ−1,1−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、4,4−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−1−ブテン、3,3−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−1−プロパノール、3,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ペンタン、4−ブロモ−4,4−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−1−ブテン、3−ブロモ−5−クロロ−1,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ペンタン、3−ブロモ−1,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ノナン、[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)]−エチル−ベンゼン、3−ブロモ−5,5−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ペンタン酸、4,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−プロピレン、5,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニルアミン、[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−ジメチル−アミン、[3,3−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−アリル]−ベンゼン、1−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−ナフタレン、4−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−2−エトキシ−フェノール、1−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−4−ニトロ−ベンゼン、(2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−ビニル)−ベンゼン、7,7−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−バイサイクリック[4,1,0]−ヘプタン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−メチル−ベンゼン、ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ケテン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチレン]−ピリミジン、[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチレン]−トリフェニル−λ−リン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−フルオロ−ベンゼン、ジフルオロ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、6,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−シクロプロパンカルボン酸エチルエステル、トリフルオロ−(フルオロ−トリフルオロメチルスルホニル−スルホニルメチル)−メタン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、{4−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−フェニル}−ジエチル−アミン、{4−[4,4−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ブチル−1,3−ジエチル]−フェニル}−ジメチル−アミン、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチル]−マロン酸、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチル]−3−オキソー酪酸エチル、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチル]−2−ブロモ−マロン酸ジエチル、1,1,3,3−テトラ−(トリフルオロメチルスルホニル)−プロパン、1,1,2,2−テトラ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、トリフルオロ−[メトキシル−(トリフルオロメチルスルホニル)−メシル]−メタン、[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メシル]−トリフルオロ−メタン、ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル−ケトン、4,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−マロン酸エチル、[(ジメチル−λ−サルファ−アルケニル)−(トリフルオロメチルスルホニル)−メシル]−トリフルオロ−メタン、4,1−ジ−エチルサルファ−2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチレン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−ヨード−ベンゼン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−フルオロ−ベンゼン、N−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチレン]−N’−(4−ニトロ−ベンゼン)−ヒドラジン、5,2−ジ−(イソプロピルアミン)−1,1−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチレン、1−(2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−シクロプロピル)−ケトン、1−(2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−ビニル)−4−メチル−ベンゼン、6,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−シクロプロピルカルボン酸エチルエステル、(1−p−トリル−2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−エチル)−リン酸ジメチル、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メシル)−4−クロロ−ベンゼン、(1−メチル−2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−ビニル)−フェニル−アミン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−4−テトラ−ブチル−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンゼン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−4−テトラ−ブチル−2,3,5,6−テトラフルオロ−ビフェニル、トリメチル−(ペンタフルオロ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−シラン、フルオロ−トリ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ヘキシロキシ−ベンゼンである。
スルホニル基含有化合物の式(I)において、XがNRであり、RおよびRの双方がCFである場合、本発明のスルホニル基含有化合物は、好ましくは、N−フェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(A)、N−2,6−ジイソプロピルフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(B)、N−(4−メトキシフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(C)、N−(3−クロロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(D)、N−(2−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(E)、N−イソブチル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−メトキシエチル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−エチル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−ベンジル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−シクロヘキシル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−フェニルエチル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−チエニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−シクロヘキシル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−m−フェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(3−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(3−メチルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−メチルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−カルボキシルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(3−カルボキシルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−フルオロ−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−ピリジン)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(5−クロロ−2−ピリジル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−トリメチルシリル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−イソプロピル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンである。
本発明のスルホニルアミン化合物のいくつかの構造式を示す。
Figure 2010529268
N−フェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(A)
Figure 2010529268
N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(B)
Figure 2010529268
N−(4−メトキシフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(C)
Figure 2010529268
N−(3−クロロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(D)
Figure 2010529268
N−(2−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン(E)
スルホニルアミン化合物を生成するための一般的な合成方法は、次の工程を含む。すなわち、有機アミンおよび他のアルカリ物質を有機溶媒に溶解し、低温に冷却して第1の混合物を得、電磁石での攪拌下に、スルホン酸無水物を第1の混合物に滴下し、1〜3時間反応させ、自然に室温にまで昇温させる工程と、室温で1〜24時間攪拌して第2の混合物を得た後、希釈し、第2の混合物の有機層を単離、乾燥し、前記有機層をろ過および単離した後、減圧下に乾燥して白色結晶を得る工程とを含む。収率は、約50%である。
以下、CDCl溶媒を用いたH−NMRスペクトログラムを測定して得られた次の代表的な化合物のデータを示す。
(A)N−フェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン:
7.42ppm マルチプレット 2H アリール基
7.57ppm マルチプレット 3H アリール基
(B)N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン:
1.26ppm ダブレット 12H メチル基(CH
7.29ppm トリプレット 2H アリール基
7.50ppm マルチプレット 1H アリール基
(C)N−(4−メトキシフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン:
3.86ppm トリプレット 3H メチル基(CH
6.98ppm マルチプレット 2H アリール基
7.30ppm マルチプレット 2H アリール基
(D)N−(3−クロロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン:
7.31ppm ダブレット 1H アリール基
7.41ppm ダブレット 1H アリール基
7.47ppm ダブレット 1H アリール基
7.57ppm ダブレット 1H アリール基
(E)N−(2−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン:
スペクトラグラムにおいて、486.8 485.8 378.4 355.5 314.2 243.6 161.3 130.4 102.3に、主要データを有する。
本発明のスルホニル基含有化合物は、スルホニル基含有化合物の式(I)において、XがPRであり、RおよびRの双方がCFである場合、好ましくは、ホスフィン−フェニル−トリフルオロメチルスルホニルホスフィンであり、スルホニル基含有化合物の式(I)において、Xが酸素原子(O)であり、RおよびRの双方がCFである場合、トリフルオロメチルスルホン酸無水物である。
本発明の触媒中のチタン化合物(2)は、チタンハロゲン化物およびチタンアルコールハロゲン化物からなる群より選択され、好ましくは、四塩化チタンである。活性マグネシウムハロゲン化物(1)の前駆体は、RMgX、MgR、MgCl・mROH、Mg(OR)、XMg(OR)2−n、または、マグネシウムハロゲン化物とチタンアルコールとの混合物からなる群より選択される。ここで、mは、1〜3であり、0<n<2、Xは、ハロゲン原子であり、Rは、C〜C20の炭化水素基である。
本発明の他の目的は、オレフィン重合固体触媒を調製するための2つの方法を提供することにある。
触媒を調製する第1の方法は、(i)塩化マグネシウム前駆体によって生成された活性マグネシウムハロゲン化物(1)を分散剤に溶解または溶融する工程と、(ii)非イオン性界面活性剤を添加して、上記活性マグネシウムハロゲン化物を有機乳化媒質液に乳化させた後、1000〜3500rpmの機械的な攪拌を0.5〜3時間行って、活性マグネシウムハロゲン化物を分散させる工程と、(iii)活性マグネシウムハロゲン化物を、沈澱剤を添加することによって沈殿させ、ろ過および乾燥して、活性マグネシウムハロゲン化物の固体粒子を得る工程と、(iv)まず、アルキルアルミニウムで活性マグネシウムハロゲン化物の固体粒子を、40〜80℃で0.5〜3時間処理し、電子供与体(3)添加して、第1の混合物を得た後、第1の混合物をチタン化合物(2)の有機溶液で何回か処理して、第2の混合物を得、第2の混合物をろ過、洗浄および乾燥して、固体触媒を得る工程とを含む。
第1の方法において、工程(i)における活性マグネシウムハロゲン化物(1)は、CN90109183.9に開示されたMgCl・X(n−BuOH)(ただし、0.1≦X≦2)のようなマグネシウムハロゲン化物のアルコラートの固体粒子担持体を含む。この担持体の比表面積は、1〜20m/g、空孔率は、1〜2m/gである。また、担持体は、μmの平均粒径を有する固体粒子からなり、粒径分布(D90/D10)は、7以下である(D90およびD10は、それぞれ、大小さまざまである質量基準での粒度累積分布の90%および10%に相当する粒子の径である。)。工程(i)における分散剤は、ヘキサンやヘプタンのような150℃未満の沸点を有するアルカンである。
工程(ii)における非イオン性界面活性剤は、トリオレイン酸ソルビタンのような0〜9、好ましくは1〜4の親水−親油バランス値(HLB)を有する界面活性剤よりなる群から選択される。工程(ii)における有機乳化媒質液は、好ましくは20℃で0.1〜1Pa・sの粘度を有するパラフィンオイルのような重炭化水素からなる群より選択される。
工程(iii)における沈殿剤は、四塩化珪素のようなSiCl4−X(ただし、1≦X≦4、Rは、1〜4個の炭素原子を含有する飽和炭化水素である。)の式を有する塩化ケイ素誘導体である。
工程(iv)におけるチタン化合物(2)に用いられる有機溶媒は、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素である。チタン化合物(2)の有機溶液は、0.1〜10mol/L、好ましくは1Mの濃度を有し、前記固体担持体と何回か処理するのに用いることができる。ここで、少なくとも1回の処理温度は、−40〜0℃、好ましくは−30〜0℃の範囲であり、他の回では、70〜100℃、好ましくは80〜90℃の範囲である。また、チタン化合物は、Ti/Mgモル比で1〜100、好ましくは1〜10の総量を有する。
工程(iv)における電子供与体は、トリフルオロメチルスルホン酸無水物、N−フェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−メトキシフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(3−クロロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンのようなスルホニル基含有化合物(3)である。
Mgに対する内部電子供与体のモル比は、0.1〜2、好ましくは0.5〜1である。スルホニル基含有化合物(3)は、直接または溶液状態で、1回以上、添加され得る。
本発明の触媒を調製する第2の方法は、(i)球状の塩化マグネシウムアルコラートの粒子を四塩化チタンの溶液に添加し、−40〜0℃の温度で0.1〜3時間反応させて、第1の混合物を得る工程と、(ii)温度を40〜100℃まで徐々に上昇させ、内部電子供与体を第1の混合物に添加し、0.5〜3時間反応させて、第2の混合物を得る工程と、(iii)チタン化合物(2)を80〜140℃の温度で第2の混合物に添加し、0.5〜3時間反応させ、反応混合物を得、反応混合物をろ過し、必要に応じて、当該工程を1〜3回繰り返す工程と、(iv)反応混合物を洗浄および乾燥して、球状の固体触媒を得る工程とを含む。
第2の方法において、工程(i)における球状の塩化マグネシウムアルコラートは、CN1034736Cに開示された、Mg(OR2−m・n(ROH)(ただし、nは、0<n<4の整数または分数である。)の式を有する。球状の塩化マグネシウムアルコラートは、チタン化合物(2)で何回か処理され得る。ここで、少なくとも1回の処理温度は、−40〜0℃、好ましくは−30〜0℃の範囲であり、他の回では、80〜140℃、好ましくは90〜130℃の範囲である。また、チタン化合物は、Ti/Mgモル比で1〜200、好ましくは1〜100の総量を有する。
工程(ii)における電子供与体は、第1の方法と同様である。
本発明のさらなる他の目的は、上記の2つの方法によって合成された固体触媒(オレフィン重合触媒)と、助触媒と、外部電子供与体とを含む、オレフィン重合において使用するための固体触媒系を提供することにある。ここで、助触媒は、AlR(3−n)の式を有するアルキルアルミニウム化合物である。ただし、式中、Rは、1〜20個の炭素原子を含有するアルキル基、アラルキル基またはアリール基であり、Xは、ハロゲン原子であり、nは、0≦n≦3の整数である。具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、一水素ジエチルアルミニウム、一水素ジイソブチルアルミニウム、アルミニウムジエチル一塩化物(DEAC)、ジイソブチルアルミニウム一塩化物およびエチルアルミニウム二塩化物等である。
外部電子供与体は、RSi(OR4−nの式を有するシラン化合物からなる群より選択される。ここで、Rは、C〜C10のアルキル基、シクロアルキル基およびアリール基であり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは、0≦n≦3の整数である。具体的には、フェニルトリメトキシシラン(PTMS)、フェニルトリエトキシシラン(PTES)およびジフェニルジメトキシシラン(DPDMS)であり、好ましくはフェニルトリエトキシシランおよびジフェニルジメトキシシランである。
本発明によって提供される固体触媒系が、オレフィン重合において用いられる場合、助触媒中のアルミニウムに対する固体触媒中のチタンのモル比は、1:1〜1:2000、好ましくは1:10〜1:500であり、固体触媒に対する外部電子供与体のモル比は、Si/Tiモル比で、1〜100、好ましくは1〜50である。
重合プロセスは、20〜100℃、好ましくは40〜90℃の重合温度での、スラリー法、バルク法または気相法であり得る。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、これらに限定されない。
実施例における触媒は、高純度窒素の保護下にシュレンク(Schlenk)器具を用いて取り扱われる。以下に、実施例を記載する。
実施例1
無水ヘキサン45mL、無水塩化マグネシウム15gおよび無水n−ブタノール144mLを、順に、250mLの三つ口フラスコに添加して、ヘキサンを蒸発させた後、温度を周囲温度(約10℃)に低下させて、均一かつ無色で透明な溶液を得た。
得られたn−ブタノール溶液中の塩化マグネシウム(MgCl)を、パラフィンオイル100mLおよびトリオレイン酸ソルビタン0.32gを収容した500mLの三つ口フラスコに添加し、1000rpmで30分間攪拌して、安定な白色乳化液を得た。
温度を約35℃に保持し、5Mの四塩化珪素(SiCl)のヘキサン溶液26mLを40分かけてゆっくり滴下した後、50℃で1時間加熱して、第1の混合物を得た。第1の混合物を冷却し、放置した。第1の混合物の上層のパラフィンオイルをろ過して、第2の混合物を得た。第2の混合物を無水ヘキサン約100mLで3回洗浄し、乾燥して、塩化マグネシウムアルコラート担持体6.3gを得た。
固体塩化マグネシウムアルコラート担持体1.3gおよび無水ヘプタン30mL、その後、トリエチルアルミニウム0.65mLを、250mLの三つ口フラスコに添加して、第1の混合物を得た。第1の混合物を50℃で1時間加熱した。第1の混合物をろ過し、ヘプタンで洗浄して、白色固体を得た。
得られた白色固体を、0.3Mの内部電子供与体であるトリフルオロメチルスルホン酸無水物のヘプタン溶液3.8mmolを用いて、90℃で2時間処理して、第2の混合物を得た。第2の混合物をろ過し、ヘプタンで洗浄した。−30℃で1Mの四塩化チタン(TiCl)の1,2−ジクロロエタン溶液20mLを滴下した後、第2の混合物を20分間保持した後、80℃で1時間保持した。第2の混合物の上層の透明溶液をろ過した。
1Mの四塩化チタン(TiCl)の1,2−ジクロロエタン溶液20mLを滴下した後、第2の混合物を80℃で1時間保持した。その後、第2の混合物を洗浄し、乾燥して、固体触媒0.43gを得た。チタン含有量は、2.28%である。
250mLの乾燥三つ口フラスコを十分に窒素で置換した後、1.1013×10Paより若干高い系の圧力下に、十分にプロピレンで置換した。ヘプタン100mLをフラスコに添加し、約50℃に加熱した。
一定量のトリエチルアルミニウム(AlEt)および固体触媒を、一定温度で添加し、その温度に1時間保持した。塩酸のエタノール溶液(5%塩酸)100mLを用いて、反応を停止させ、ポリマーを得た。ポリマーを無水エタノールで洗浄し、減圧下に乾燥させて、ポリプロピレン6.27gを得た。触媒の活性は、14929gポリマー/g(Ti)h−1であり、沸騰ヘプタンで6時間、ポリマーを抽出して測定されるアイソタクチック性は、92%である。
実施例2
実施例1と同様であるが、電子供与体として、N−メトキシフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンを用いて、チタン含有量3.86%の固体触媒0.65gを得た点において異なる。触媒の活性は、5518gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、93%である。
実施例3
実施例1と同様であるが、電子供与体として、N−フェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンを用いて、チタン含有量3.95%の固体結晶0.49gを得た点において異なる。触媒の活性は、11797gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、90%である。
実施例4
実施例1と同様であるが、電子供与体として、N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンを用いて、チタン含有量3.94%の固体触媒0.43gを得た点において異なる。触媒の活性は、14645gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、91%である。
実施例5
実施例1と同様であるが、電子供与体として、N−m−クロロフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンを用いて、チタン含有量3.72%の固体触媒0.51gを得た点において異なる。触媒の活性は、31371gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、90%である。
実施例6
実施例2と同様であるが、プロピレン重合の際に、外部電子供与体として、フェニルトリメトキシシランを用いた点において異なる。触媒の活性は、2462gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、98%である。
実施例7
実施例3と同様であるが、プロピレン重合の際に、外部電子供与体として、フェニルトリメトキシシランを用いた点において異なる。触媒の活性は、11494gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、92%である。
実施例8
実施例4と同様であるが、プロピレン重合の際に、外部電子供与体として、フェニルトリメトキシシランを用いた点において異なる。触媒の活性は、3858gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、97%である。
実施例9
球状のMgCl・2.85COH担持体2.0gを、四塩化チタン(TiCl)56mLを充填した反応フラスコに、−25℃でゆっくり添加し、80℃まで徐々に加熱した。その後、内部電子供与体であるN−m−クロロフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン2mmolをフラスコに添加した。温度を30分間保持した後、130℃まで加熱し、2時間反応させて、第1の反応物を得た。
四塩化チタン(TiCl)30mLを添加し、130℃で2時間反応させた第1の混合物をろ過して、第2の混合物を得た。第2の混合物をn−ヘキサンで6回洗浄し、減圧下に乾燥して、チタン含有量2.93%の球状触媒1.1gを得た。
250mLの乾燥三つ口フラスコを十分に窒素で置換した後、1.1013×10Paより若干高い系の圧力下に、十分にプロピレンで置換した。ヘプタン100mLをフラスコに添加し、約50℃に加熱した。
一定量のトリエチルアルミニウム(AlEt)および球状触媒を、一定温度で添加し、その温度に1時間保持した。塩酸のエタノール溶液(5%塩酸)100mLを用いて、反応を停止させ、ポリマーを得た。ポリマーを無水エタノールで洗浄し、減圧下に乾燥して、ポリプロピレン6.27gを得た。触媒の活性は、6143gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、97%である。
実施例10
実施例9と同様であるが、電子供与体として、N−m−クロロフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン1mmolを用いて、チタン含有量3.29%の球状触媒1.0gを得た点において異なる。触媒の活性は、10000gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、94%である。
実施例11
実施例9と同様であるが、内部電子供与体として、N−m−クロロフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン0.5mmolを用いて、チタン含有量2.98%の球状触媒1.1gを得た点において異なる。触媒の活性は、7114gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、93%である。
実施例12
実施例9と同様であるが、内部電子供与体として、N−m−クロロフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン1.5mmolを用いて、チタン含有量2.57%の球状触媒1.2gを得た点において異なる。触媒の活性は、5019gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、96%である。
実施例13
内部電子供与体として、N−m−クロロフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン1.5mmolを添加することにより、チタン含有量2.81%の球状触媒1.2gを得た。バルク重合は、3Lステンレス鋼製の反応釜内に、固体(球状)触媒10.8mgと、1.0Mのトリエチルアルミニウム2.5mLと、0.1Mのジフェニルジメトキシシラン2.5mLを添加し、0.2MPaの水素分圧下に、70℃の反応温度で1時間行われた。触媒の活性は、1.138×10gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、99%であり、メルトインデックスは、3.11g/10minである。
実施例14
実施例13と同様であるが、水素分圧が1.0Mpaである点において異なる。触媒の活性は、1.236×10gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、98%であり、メルトインデックスは、18.41g/10minである。
実施例15
実施例13と同様であるが、電子供与体として、N−メトキシフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンを用いる点において異なる。触媒の活性は、1.013×10gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、98%である。
比較例1
実施例1と同様であるが、ジオクチルフタレート(DOP)2.4mLおよび塩化マグネシウムアルコラート担持体2gを添加することにより、固体触媒1.4gを得る点において異なる。触媒の活性は、301gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、72%である。
比較例2
実施例9と同様であるが、ジオクチルフタレート(DOP)0.54mLを添加する点において異なる。触媒の活性は、58gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、98%である。
比較例3
比較例2と同様であるが、重合法がバルク重合(実施例13と同様)である点において異なる。触媒の活性は、19gポリマー/g(Ti)h−1であり、アイソタクチック性は、97.6%である。
産業上の利用性
本発明の固体触媒(オレフィン重合触媒)は、プロピレン重合において、極めて高い活性を有する。例えば、内部電子供与体としてN−m−クロロフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンが用いられ、かつ、外部電子供与体が用いられない触媒は、31371gポリマー/g(Ti)h−1(50℃、1時間、常圧スラリー重合)の活性を有する。かかる触媒は極めて高い活性を有するので、調製されたポリマー中の触媒および助触媒の残存量が大きく低減され、ポリマー生成物の各種の性能は、極めて良好である。
本発明のオレフィン重合触媒がプロピレンの立体選択的な重合に適用される場合、ポリマーは、より高いアイソタクチック性を有する。例えば、常圧重合の際に、内部電子供与体としてN−メトキシフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミンを用い、外部電子供与体としてフェニルトリメトキシシランを用いる触媒を使用する場合、ポリプロピレンのアイソタクチック性は、98%である。ジフェニルジメトキシシランのような、工業的に、一般に使用される外部電子供与体化合物を用いると、バルク重合は、50kgポリマー/g(catalyst)h−1程度の高い活性と、良好な水素反応、および、99%までのアイソタクチック性を有し、結果として、優れた産業上の利用性が達成され得る。
本発明の触媒系の他の特徴は、本発明の触媒が、従来の電子供与体触媒よりも、プロピレンとエチレンとを良好に共重合できる点にある。本発明の触媒は、ランダム体、ブロック体等の共重合生成物を生産するのにより適している。

Claims (12)

  1. (1)活性マグネシウムハロゲン化物と、(2)これに担持された少なくとも1つのチタン−ハロゲン化物結合を含むチタン化合物と、(3)次の式(I)を有する1以上のスルホニル基含有化合物からなる群より選択される電子供与体とを含むことを特徴とするオレフィン重合触媒。
    Figure 2010529268
    式(I)

    (ただし、Xは、単環状基、多環状基またはヘテロ原子含有環状基である置換基で置換された(2置換の)14族に属する元素、(1置換の)15族に属する元素もしくは16族に属する元素、または、脂肪族直鎖状基からなる群より選択され、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、(置換された)アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基もしくはアルキルアリール基、または、ヘテロ原子含有環状基からなる群より選択される。)
  2. 式(I)の前記スルホニル基含有化合物において、Xは、C(R)(R)、Si(R)(R)、Sn(R)(R)、Pb(R)(R)、N(R)、P(R)、As(R)、酸素原子(O)、硫黄原子(S)、セレン原子(Se)、テルル原子(Te)からなる群より選択され、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、(置換された)アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはアルキルアリール基、アルキルアルケニル基、アルケニルアルキル基、アルキルアルキニル基、ヘテロ原子含有環状基あるいはアシル基からなる群より選択され、また、RおよびRは、炭素原子とともにシクロアルキル基またはシクロアルケニル基を構成し得る請求項1に記載のオレフィン重合触媒。
  3. 前記スルホニル基含有化合物は、ジスルホニルアルカン、ジスルホニルアルケン、ジスルホニル環状炭化水素、ジスルホニルシラン、ジスルホニル環状シラン、ジスルホニルジヒドロキシ錫、ジスルホニルジヒドロキシ鉛およびそれらのヘテロ原子含有誘導体、ジスルホニルアミン、ジスルホニルホスフィニデン、ジスルホニル砒素およびそれらのヘテロ原子含有誘導体、(置換された)スルホン酸無水物およびその硫黄またはセレン誘導体から選択される請求項1に記載のオレフィン重合触媒。
  4. 前記スルホニル基含有化合物は、[ジ(トリフルオロメチルスルホニル)メチル]ベンゼン、1,1−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、[クロロ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチルスルホニル]−トリフルオロ−メタン、[ブロモ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチルスルホニル]−トリフルオロ−メタン、ジクロロ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、ジブロモ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−1H−アゾール、4−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−モルホリン、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−1H−インドール、トリフルオロ−[メトキシル−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチルスルホニル]−メタン、1−クロロ−1,1−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、1−ブロモ−1,1−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、4,4−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−1−ブテン、2,3−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−1−プロパノール、1,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ペンタン、4−ブロモ−4,4−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−1−ブテン、3−ブロモ−5−クロロ−1,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ペンタン、3−ブロモ−1,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ノナン、[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)]−エチル−ベンゼン、3−ブロモ−5,5−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ペンタン酸、1,1−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−プロピレン、2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニルアミン、[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−ジメチル−アミン、[3,3−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−アリル]−ベンゼン、1−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−ナフタレン、4−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−2−エトキシ−フェノール、1−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−4−ニトロ−ベンゼン、(2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−ビニル)−ベンゼン、7,7−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−バイサイクリック[4,1,0]−ヘプタン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−メチル−ベンゼン、ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ケテン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチレン]−ピリミジン、[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチレン]−トリフェニル−λ−リン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−フルオロ−ベンゼン、ジフルオロ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、3,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−シクロプロパンカルボン酸エチルエステル、トリフルオロ−(フルオロ−トリフルオロメチルスルホニル−スルホニルメチル)−メタン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、{4−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル]−フェニル}−ジエチル−アミン、{4−[4,4−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ブチル−1,3−ジエチル]−フェニル}−ジメチル−アミン、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチル]−マロン酸、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチル]−3−オキソー酪酸エチル、2−[2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチル]−2−ブロモ−マロン酸ジエチル、1,1,3,3−テトラ−(トリフルオロメチルスルホニル)−プロパン、1,1,2,2−テトラ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エタン、トリフルオロ−[メトキシル−(トリフルオロメチルスルホニル)−メシル]−メタン、[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メシル]−トリフルオロ−メタン、ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−ビニル−ケトン、2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−マロン酸エチル、[(ジメチル−λ−サルファ−アルケニル)−(トリフルオロメチルスルホニル)−メシル]−トリフルオロ−メタン、1,1−ジ−エチルサルファ−2,2−ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチレン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−ヨード−ベンゼン、1−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチル]−4−フルオロ−ベンゼン、N−[ジ−(トリフルオロメチルスルホニル)−メチレン]−N’−(4−ニトロ−ベンゼン)−ヒドラジン、2,2−ジ−(イソプロピルアミン)−1,1−(トリフルオロメチルスルホニル)−エチレン、1−(2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−シクロプロピル)−ケトン、1−(2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−ビニル)−4−メチル−ベンゼン、3,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−シクロプロピルカルボン酸エチルエステル、(1−p−トリル−2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−エチル)−リン酸ジメチル、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メシル)−4−クロロ−ベンゼン、(1−メチル−2,2−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−ビニル)−フェニル−アミン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−4−テトラ−ブチル−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンゼン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−4−テトラ−ブチル−2,3,5,6−テトラフルオロ−ビフェニル、トリメチル−(ペンタフルオロ−ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−シラン、フルオロ−トリ−トリフルオロメチルスルホニル−メタン、1−(ジ−トリフルオロメチルスルホニル−メチル)−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ヘキシロキシ−ベンゼン、N−フェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−2,6−ジイソプロピルフェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−メトキシフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(3−クロロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−イソブチル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−メトキシエチル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−エチル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−ベンジル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−シクロヘキシル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−フェニルエチル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−チエニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−シクロヘキシル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−フェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−フルオロフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(3−メチルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−メチルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(4−カルボキシルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(3−カルボキシルフェニル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−フルオロ−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(2−ピリジン)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−(5−クロロ−2−ピリジル)−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−トリメチルシリル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、N−イソプロピル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)アミン、ホスフィン−フェニル−ジ(トリフルオロメチルスルホニル)ホスフィニデン、トリフルオロメチルスルホン酸無水物からなる群より選択される請求項1に記載のオレフィン重合触媒。
  5. 前記チタン化合物(2)は、チタンハロゲン化物およびチタンアルコールハロゲン化物からなる群より選択される請求項1に記載のオレフィン重合触媒。
  6. 前記チタン化合物(2)は、四塩化チタンである請求項1に記載のオレフィン重合触媒。
  7. 前記活性マグネシウムハロゲン化物(1)の前駆体は、RMgX、MgR、MgCl・mROH、Mg(OR)、XMg(OR)2−n、または、マグネシウムハロゲン化物とチタンアルコールとの混合物からなる群より選択される(ただし、mは、1〜3であり、0<n<2、Xは、ハロゲン原子であり、Rは、C〜C20の炭化水素基である)請求項1に記載のオレフィン重合触媒。
  8. 請求項1に記載のオレフィン重合触媒を調製する方法であって、
    (i)塩化マグネシウム前駆体によって生成された前記活性マグネシウムハロゲン化物(1)を分散剤に溶解または溶融して、溶液を得る工程と、
    (ii)非イオン性界面活性剤を前記溶液に添加して、前記活性マグネシウムハロゲン化物を有機乳化媒質液に乳化し、前記活性マグネシウムハロゲン化物を1000〜3500rpmでの機械的な攪拌下に0.5〜3時間で分散させて、乳化液を得る工程と、
    (iii)前記乳化液に沈澱剤を添加することにより、前記活性マグネシウムハロゲン化物を沈殿させ、ろ過および乾燥して、前記活性マグネシウムハロゲン化物の固体粒子を得る工程と、
    (iv)まず、アルキルアルミニウムで前記活性マグネシウムハロゲン化物の固体粒子を、40〜80℃で0.5〜3時間処理し、前記電子供与体(3)を添加して、第1の混合物を得た後、前記第1の混合物を前記チタン化合物(2)の有機溶液で何回か処理して、第2の混合物を得、該第2の混合物をろ過、洗浄および乾燥して、固体触媒を得る工程とを含み、
    前記分散剤は、150℃未満の沸点を有するアルカンであり、
    前記非イオン性界面活性剤は、0〜9の親水−親油バランス値(HLB)を有し、
    前記有機乳化媒質液は、重炭化水素からなる群より選択され、
    前記沈殿剤は、SiCl4−X(ただし、1≦X≦4、Rは、1〜4個の炭素原子を含有する飽和炭化水素である。)の式を有する塩化珪素誘導体であり、
    前記チタン化合物(2)の有機溶液に用いられる有機溶媒は、ハロゲン化炭化水素であり、
    前記チタン化合物(2)の有機溶液は、0.1〜10mol/Lの濃度を有し、前記固体粒子と何回か処理(少なくとも1回の処理温度は、−40〜0℃の範囲であり、他の回では、70〜100℃の範囲である。)するのに用いられ、前記チタン化合物は、Ti/Mgモル比で1〜100の総量を有し、
    Mgに対する前記電子供与体のモル比は、0.1〜2であることを特徴とするオレフィン重合触媒を調製する方法。
  9. 請求項1に記載のオレフィン重合触媒を調製する方法であって、
    (i)球状の塩化マグネシウムアルコラートの粒子を四塩化チタンの溶液に添加し、−40〜0℃の温度で0.1〜3時間反応させる工程と、
    (ii)温度を40〜100℃まで徐々に上昇させ、内部電子供与体を添加し、0.5〜3時間反応させる工程と、
    (iii)前記チタン化合物(2)を80〜140℃の温度で添加し、0.5〜3時間反応させ、ろ過し、必要に応じて、当該工程(iii)を1〜3回繰り返す工程と、
    (iv)洗浄および乾燥して、球状の固体触媒を得る工程とを含み、
    前記球状の塩化マグネシウムアルコラートおよび前記チタン化合物(2)を何回か反応(少なくとも1回の反応温度は、−40〜0℃の範囲であり、他の回では、80〜140℃の範囲である。)させ、前記チタン化合物は、Ti/Mgモル比で1〜200の総量を有し、前記電子供与体は、請求項8と同様であることを特徴とするオレフィン重合触媒を調製する方法。
  10. 助触媒および外部電子供与体を用いて、オレフィン重合を触媒するための請求項1に記載のオレフィン重合触媒の使用であって、
    前記助触媒は、AlR(3−n)の式を有するアルキルアルミニウム化合物(ただし、Rは、1〜20個の炭素原子を含有するアルキル基、アラルキル基、アリール基であり、Xは、ハロゲン原子であり、nは、0≦n≦3の整数である。)であり、
    前記外部電子供与体は、RSi(OR4−nの式を有するシラン化合物(ただし、Rは、C〜C10のアルキル基、シクロアルキル基およびアリール基であり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは、0≦n≦3の整数である。)からなる群より選択され、
    前記助触媒中のアルミニウムに対するチタンのモル比は、1:1〜1:2000であり、
    前記オレフィン重合触媒に対する前記外部電子供与体のモル比は、Si/Tiモル比で、1〜100であることを特徴とするオレフィン重合触媒の使用。
  11. 前記助触媒は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、一水素ジエチルアルミニウム、一水素ジイソブチルアルミニウム、アルミニウムジエチル一塩化物、ジイソブチルアルミニウム一塩化物またはエチルアルミニウム二塩化物である請求項10に記載のオレフィン重合触媒の使用。
  12. 前記外部電子供与体は、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランまたはジフェニルジメトキシシランである請求項10に記載のオレフィン重合触媒の使用。
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