JP2010525122A - フッ素化染料および電気泳動ディスプレイ装置におけるそれらの使用 - Google Patents

フッ素化染料および電気泳動ディスプレイ装置におけるそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、R12またはR30置換基を有していない対応する化合物と、一般式R12AまたはR30Aの化合物(ただし、Aは、IおよびBrから成る群から選択される)とを反応させることによって、一般式(I)および(III)の化合物並びにそれらの混合物から成る群から選択されるフッ素化染料を製造する方法、当該方法から得られる化合物、並びに電気泳動ディスプレイにおけるこれらフッ素化染料の使用に関する。

Description

本発明はナフチル誘導体およびペリレン誘導体から成る群から選択されるフッ素化染料、およびそれらの製造方法、並びに電気泳動ディスプレイにおける当該フッ素化染料の使用に関する。
電気泳動ディスプレイ(EPD)は、非自己発光型ディスプレイであり、反射型ディスプレイとも呼ばれる。その機能原理は、電界が印加されている場合の溶媒中における荷電粒子の移動に基づいている。通常、EPDは、均等に配置された多くの正方形のチャンバ(表示セグメント)を含み、このチャンバは、上下どちらかの表面にプレート状の電極を備えている。これらの電極の少なくとも一方、好ましくはモニター側の電極は、透明である。
電気泳動分散液は、1種以上の染料および粒子を分散させた溶液または分散液を含む。この溶液または分散液は、2つの電極に挟まれている。これらの2つの電極に電圧が印加された場合、当該粒子は、引力のために、顔料粒子に対して反対の極性を有するプレートへと移動する。その結果、透明電極を通して観察することができる色は、溶媒または粒子の色のどちらかである。
表示セル内に存在する分散液は、明確に、セルの品質に最も強く影響を及ぼす要素である。一般的に、当該分散液は、着色誘電性溶媒またはそのような溶媒の混合物中に分散された粒子で構成される。この分散液の組成は、構成要素のコントラスト比、スイッチング速度、閾値特性、および安定性を決定する。理想的な分散液において、当該粒子は、すべての条件下で分散状態を維持し、凝集せず、沈殿せず、並びに泡を発生しない。
当該分散媒は、誘電性溶媒または溶媒混合物に染料を溶解させるかまたは分散させることによって、着色することができる。
電気泳動ディスプレイにおける使用に好適な染料については、すでに従来技術において開示されている。
WO2005/017046A2は、フッ素化染料もしくは着色剤およびそれら使用法について開示している。この文献は、当該文献において言及された少なくとも25質量%のフッ素含有量を有するフッ素化染料が、EPDにおける使用に好適であることを開示している。
染料としては、フッ素化されたフタロシアニンおよびナフタロシアニンを開示している。さらに、アントラキノン、フルオロアルキル置換ペリレン、フルオロアルキル置換キナクリドン、フルオロアルキル置換ジケトピロール、フルオロアルキル置換ポルフィリン、およびフルオロアルキル置換ナフタルイミドから成る群から選択される染料についても開示している。さらに、例えば、銅フタロシアニンへのヨウ化アルキルの付加、ペリレンテトラカルボン酸二無水物へのアミンの付加によるジイミドの形成、または−CH2−基を介してフッ化基を芳香族基に結合させるための対応するホウ素化合物のSuzukiカップリングなど、言及された染料を製造するための様々な方法を開示している。−CF2−基を芳香族上に直接有する化合物は、この方法では得ることができない。
US3,281,426は、ペルフルオロアルキル化無水フタル酸、銅フタロシアニン、およびそれらの製造方法について開示している。この方法は、200〜350℃の間の温度で非ペルフルオロ化芳香族基質を適切なヨウ化ペルフルオロアルキルと反応させることに存する。
好適な溶媒における溶解性、光学的コントラスト比(OCR)、およびスイッチング速度に関して、フッ素化染料の特定の特性の改良がいまだ必要とされている。さらに、従来技術に従って製造された化合物に関して、光学的ディスプレイにおいて単一染料として使用されるフッ素化染料のOCRの改良が必要とされている。処理コストを低減するために、光ディスプレイに利用することができるフッ素化染料を製造するための、より低温で実行することができる方法がさらに必要とされている。
したがって、本発明の目的は、実質的に同じ置換度および/または置換パターンを有する化合物の狭い分布において所望の化合物が得られる、フッ素化染料を製造する方法を提供することにある。当該方法によって導入されたこれらの染料の側鎖は、最大限にフッ素化されるべきであり、すなわち、−CF2−基も芳香族部分上に直接存在するべきである。さらに、本発明による方法は、多くの様々な染料に対して適用でき、可能であるなら、一段階で簡単に実施されるであろう。本発明のさらなる目的は、改良された特性により、電気泳動ディスプレイにおける使用に好適なフッ素化染料を提供することにある。
この目的は、一般式I:
Figure 2010525122
[式中、
1〜R8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R13−O−、R13−S−、R1314N−、から成る群から選択され、ただし、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、
MおよびQは、それぞれOであるか、またはMおよびQのいずれか一方がOであって他方がN−R15であり、
9、R10は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R16−O−、R16−S−、R1617N−であるか(ここで、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは、
共に、一般式II:
Figure 2010525122
の環を形成し、ここで、SおよびTは、それぞれOであるか、またはSおよびTのいずれか一方がOであって他方がN−R19であり、
12は、部分的にもしくは完全にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、並びに
nは1〜12であり、
この場合、R9およびR10が、それぞれ、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R16−O−、R16−S−、R1617N−である場合(ただし、R16およびR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、MおよびQはそれぞれOであり、かつR11は、水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、及びC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ただし、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して窒素に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、並びに当該アルキル基またはヘテロアルキル基は、官能基を有していてもよい)、あるいは、
9およびR10が、一般式IIの環を形成し、かつM、Q、S、およびTが、それぞれOである場合、R11およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、及びC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ただし、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して窒素に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、並びに当該アルキル基またはヘテロアルキル基は、官能基を有していてもよい)、あるいは、
9およびR10が、一般式IIの環を形成し、かつM、Q、S、およびTが、それぞれOである場合、R11およびR18のそれぞれが、共に、残りのR11および/またはR18とは無関係に、一般式(I)の化合物の2つの分子の間に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素結合基を形成するか、あるいは、
9およびR10が、一般式IIの環を形成し、かつM、Q、S、およびTの少なくとも1つが、N−R15またはN−R19である場合、R11、R15、R18、およびR19は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、及びC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ただし、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合を介して、窒素に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは、
9およびR10が、一般式IIの環を形成し、かつM、Q、S、およびTの少なくとも1つが、N−R15またはN−R19である場合、R11およびR15並びに/あるいはR18およびR19は、各場合、−N−C=N−部分と共に、それぞれ独立して、各場合、合計4〜20個の環原子を有する飽和または不飽和の環を形成する(ただし、少なくとも1つのさらなる環原子が、N、O、P、またはSから選択されるヘテロ原子であってもよい)]の化合物、
一般式III:
Figure 2010525122
[式中、
24〜R27は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R31−O−、R31−S−、R3132N−から成る群から選択され、ただし、R31およびR32は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して芳香族に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、
E、Fは、それぞれOであるか、またはEおよびFのいずれか一方がOであって他方がN−R33であり、
G、Hは、それぞれOであるか、またはGおよびHのいずれか一方がOであって他方がN−R34であり、
28、R29、R33、およびR34は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、及びC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して窒素に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは、
28およびR33並びに/あるいはR29およびR34が、各場合、−N−C=N−部分と共に、それぞれ独立して、各場合、合計4〜20個の環原子を有する飽和または不飽和の環を形成し(ただし、少なくとも1つのさらなる環原子が、N、O、P、またはSから選択されるヘテロ原子であってもよい)、あるいは、
30は、完全にまたは部分的にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、
mは2〜16である]の化合物、並びに一般式(I)および(III)の化合物の混合物から成る群から選択されるフッ素化染料を、
12またはR30を有していない対応する化合物を、一般式R12AまたはR30Aの化合物(ただし、Aは、IおよびBrからなる群から選択され、R12およびR30はそれぞれ上記において定義された通りである)と反応させることによって、製造する方法により達成される。
本発明に関して、「アルキル基」なる用語は、言及された数の炭素原子およびそれに対応する数の水素原子から成る飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の鎖を含む。
本発明に関して、「ヘテロアルキル基」なる用語は、言及された数の炭素原子およびそれに対応する数の水素原子、並びにヘテロ原子から成る飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の鎖を含む。
本発明に関して、「アリール基」なる用語は、言及された数の炭素原子およびそれに対応する数の水素原子から成る芳香族骨格構造を有する環状基を含む。
本発明に関して、「ヘテロアリール基」なる用語は、言及された数の炭素原子およびそれに対応する数の水素原子、並びにヘテロ原子から成る芳香族骨格構造を有する環状基を含む。
本発明によるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、場合により、さらなるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、および/またはヘテロアリール基、あるいは、例えば、ケト基、アルデヒド基、エーテル基、チオエーテル基、アミン基、アミド基、イミン基、イミド基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、カルボン酸基、無水物、シアニド基、およびイソシアネート基のような官能基によって置換されていてもよい。
本発明に関して、「ヘテロ原子」なる用語は、N、O、P、およびSを含む。
好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物のR1〜R8は、それぞれ、水素、ハロゲン、CN、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、R13−O−、R13−S−、およびR1314N−から成る群から選択され(ただし、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択される)、より好ましくは、一般式(I)の化合物のR1〜R4は、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、R13−O−、R13−S−、およびR1314N−から成る群から選択され(ただし、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、かつR5〜R8は、それぞれ水素である)、さらにより好ましくは、一般式(I)の化合物のR1〜R4は、それぞれ、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、R13−O−、またはR13−S−であり(ただし、R13およびR14は、それぞれ独立して、C1〜C20−アルキル基、C6〜C22−アリール基(例えば、フェニルまたはナフチルなど)、またはC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、かつR5〜R8は、それぞれ水素である)、特に好ましくは、R1〜R4は、それぞれO−フェニルまたは塩素であり、かつR5〜R8は、それぞれ水素である。
一般式(I)の化合物において、R13基、R14基、R16基、およびR17基は、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、および/またはヒドロキシル基、アミノ基、もしくはハロゲン基から選択される官能基によって置換されていてもよい。
9、R10が、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R16−O−、R16−S−、R1617N−の場合(ただし、R16およびR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、存在する一般式(I)の化合物は、R9およびR10に対して言及した置換基に加えて、イミドまたは−N=C−N−部分を有するものである。
好ましい実施形態において、R9およびR10は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン(より好ましくは、臭素もしくはヨウ素)、部分的または完全にフッ素化されたC1〜C20−アルキル基もしくはC6〜C22−アリール基、R16−O−、R16−S−であり、ただし、R16は、部分的または完全にフッ素化されたC1〜C20−アルキル基またはC6〜C22−アリール基であり、より好ましくはフェニル基である。
特に好ましい実施形態において、R9は水素であり、R10は、前述の置換基の1つである。さらなる特に好ましい実施形態において、R9およびR10は、それぞれ水素である。
さらなる好ましい実施形態において、R9およびR10は、共に、一般式II:
Figure 2010525122
の環を形成し、ただし、SおよびTは、それぞれOであるか、またはSおよびTのいずれか一方がOであって他方がN−R19である。
9およびR10が、共に、一般式(II)の環を形成する場合、本発明に従って製造可能な化合物は、2つのイミドを有するものか、2つの−N=C−N−部分を有するものか、または1つのイミドと1つの−N=C−N−部分を有するもののいずれかである。
一般式(I)の化合物におけるR9およびR10が、一般式(II)の環を形成し、かつM、Q、S、およびTが、それぞれOである場合、存在する化合物は、2つのイミド基を有するものである。
2つのイミド基を含むこれらの化合物において、好ましい実施形態におけるR11およびR18は、それぞれ独立して、C1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、および式(CH2op(2p+1)の基から成る群から選択され、この場合、oは0、1、2、3、4であり、pは1〜12であり;好ましくはoは1または2であり、pは8である。好ましくは、アリール基は、1〜3個、より好ましくは2個の炭素原子を有する炭素結合基を介して窒素に結合していてもよい。
9およびR10が、一般式(II)の環を形成し、M、Q、S、およびTが、それぞれOであり、並びにR11およびR18のそれぞれが、残りのR11および/またはR18とは無関係に、共に一般式(I)の化合物の2つの分子の間の炭素結合基を形成する場合、存在する化合物は、一般式(I)の化合物の二量体である。これらの二量体は、1つのR11基および1つのR18基を介して、または2つのR11基を介して、または2つのR18基を介して、互いに結合していていもよい。そのような結合基を得るためには、無水物からのイミドの形成において、1〜18個の炭素原子、好ましくは2〜12個の炭素原子、より好ましくは2〜8個の炭素原子を有する適切なジアンミン、例えば、エチレンジアミン、ペンチレンジアミン、フェニレンジアミン、およびヘキサメチレンジアミンを使用しなければならない。イミド形成後に分子に残っている第2のアミン官能基は、次に、無水物の第2の分子と反応することができ、それによって、ジアミンを介して結合した一般式(I)の化合物の二量体が得られる。
一般式(I)の化合物におけるR9およびR10が、一般式(II)の環を形成し、かつM、Q、S、およびTの少なくとも1つが、O、N−R15、またはN−R19である場合、存在する化合物は、2つの−N=C−N−基を有するものか、あるいは1つの−N=C−N−基および1つのイミド基を有するものである。
さらなる好ましい実施形態において、2つの−N=C−N−基を有するか、あるいは1つの−N=C−N−基および1つのイミド基を有する一般式(I)のこれらの化合物のR11およびR15並びに/あるいはR18およびR19は、各場合、−N−C=N−部分と共に、それぞれ独立して、合計4〜8個の環原子、好ましくは5個または6個の環原子、を有する飽和、不飽和、または芳香族の環を形成し、各場合、4〜8個の環原子を有する少なくとも1つのさらなる環が、この環に結合していてもよく、並びに、この環自体が、場合により、C1〜C20−アルキル基(好ましくは、メチル)、C6〜C22−アリール基(好ましくは、フェニル)、R20−O−、またはR20−S−から独立して選択される少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよく、この場合、R20は、C1〜C20−アルキル基(好ましくは、C1〜C6−アルキル基)、C6〜C22−アリール基(例えば、フェニル又はナフチル)、またはC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択される。
特に好ましい実施形態において、R9およびR10が、一般式(II)の環を形成し、かつM、Q、S、およびTの少なくとも1つがN−R15またはN−R19である一般式(I)の化合物では、各場合、合計5〜8個の環原子、好ましくは5または6個の環原子を有し、少なくとも1個のさらなる原子がN、O、P、およびSから成る群から選択されるヘテロ原子であってもよい、1〜4つ、好ましくは1〜2つのさらなる脂肪族環または芳香族環が、−N−C=N−部分を含有しかつ合計5個または6個の環原子を有する環に、2つの共通の環原子を介して結合している。
一般式(I)の化合物において、R9およびR10が一般式(II)の環を形成し、MおよびQの一方がN−R15であり、SおよびTの一方がN−R19であり、R11およびR15並びにR18およびR19が、各場合、−N=C−N−部分と共に前述の環を形成する場合、これらの化合物は、シス配置またはトランス配置のいずれか、あるいはシス異性体およびトランス異性体の混合物として存在する。
MがN−R15であり、かつSがN−R19の場合、当該化合物は、シス配置である。MがN−R15であり、かつTがN−R19の場合、当該化合物は、トランス配置である。QがN−R15であり、かつSがN−R19の場合、当該化合物は、トランス配置である。QがN−R15であり、かつTがN−R19の場合、当該化合物は、シス配置である。
さらなる好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物のR12は、完全にまたは部分的にフッ素化されたC6〜C10アルキル基、より好ましくは−C817基である。当該基は、分岐鎖状もしくは直鎖状であってもよく、好ましくは直鎖状である。
さらなる好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物におけるnは、2〜10であり、より好ましくは3〜8であり、特に好ましくは4〜6である。異なる置換度nの化合物の分布は、本発明による方法により狭いが、それでも、わずかなばらつきがあるため、nに指定された値は、存在するすべての分子に対する平均値である。
一般式(I)の化合物の製造に特に好ましい、R12を含有しない化合物は、以下の式IV〜XIVの化合物から成る群から選択される。
Figure 2010525122
Figure 2010525122
Figure 2010525122
基本構造XIVは、Quante,H.,Geerts,Y.,Muellen,K.,Synthesis of soluble Perylenebisamidine Derivatives,Novel Long−Wavelength Absorbing and fluorescent Dyes,Chemistry of Materials(1997),9(2),495−500において開示されている。化合物XおよびXIの製造はWO97/22607及びWO97/22608に記載されている。
上記において言及したような化合物におけるR12基の特に好ましい数は、第1表から導くことができる。
さらなる好ましい実施形態において、一般式(III)の化合物のR24〜R27は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、R31−O−、R32−S−、及びR3132N−から成る群から選択され、ここで、R31およびR32は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、より好ましくは、一般式(III)の化合物のR24〜R27は、それぞれ、水素、フッ素、塩素、臭素、もしくはヨウ素、R31−O−、又はR31−S−であり、ここで、R31は、C1〜C20−アルキル基、C6〜C22−アリール基(例えば、フェニルまたはナフチル)から成る群から選択される。
一般式(III)の化合物において、R31基およびR32基は、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、および/またはヒドロキシル基、アミノ基、もしくはハロゲン基から選択される官能基によって置換されていてもよい。
さらなる好ましい実施形態において、一般式(III)の化合物のR28およびR33並びに/あるいはR29およびR34は、各場合、−N−C=N−部分と共に、それぞれ独立して、各場合、合計4〜8個の環原子を有する飽和または不飽和の環を形成し、この場合、4〜8個の環原子を有する少なくとも1つのさらなる環が、この環に結合していてもよく、並びにさらなる環自体が、場合により、C1〜C20−アルキル基(好ましくはメチル)、C6〜C22−アリール基(好ましくは、フェニル)、R22−O−、またはR22−S−から独立して選択される少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよく、ここで、R22は、C1〜C20−アルキル基(好ましくはC1〜C6−アルキル基)、C6〜C22−アリール基(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択される。
さらなる好ましい実施形態において、一般式(III)の化合物のR30は、完全にまたは部分的にフッ素化されたC6〜C10アルキル基であり、ここで、−CF2−基が、芳香族上に直接存在しており、より好ましくは、R30は−C817基である。
さらなる好ましい実施形態において、一般式(III)の化合物のmは、4〜10であり、より好ましくは6〜8である。異なる置換度mの化合物の分布は、本発明による方法によって狭いが、それでも、わずかなばらつきがあるため、mに指定された値は、存在するすべての分子に対する平均値である。
一般式(III)の非常に特に好ましい化合物は、以下の6R12基を有する一般式XX:
Figure 2010525122
および7R12基を有する一般式XXI:
Figure 2010525122
の化合物である。
本発明による方法は、一般式(I)および(III)の化合物と、一般式R12AまたはR30Aの求電子化合物、好ましくは対応するヨウ化物(すなわち、Aがヨウ素である)との反応を含む。
好ましい実施形態において、本発明による方法は、好適な反応器、例えば高圧反応器、において、R12AもしくはR30Aおよび化合物(I)もしくは(III)の分散液を製造し提供することによって実施される。
一般的に、一般式(I)または(III)の化合物と求電子化合物R12AまたはR30Aとのモル比は、30:1〜1:1、好ましくは20:1〜5:1、より好ましくは15:1〜10:1である。好適な求電子化合物R12AおよびR30Aは、当業者に公知の方法によって得ることができ、および/または市販されている。
本発明による方法は、溶媒の存在下または不在下において実施することができる。好適な溶媒は、反応剤に対して不活性に振る舞うもの、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ペルフルオロヘキサン、ヘキサフルオロベンゼン、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロトルエン、またはペルフルオロキシレンなどの炭化水素である。別の好適な溶媒は、DMSOである。特に好ましい実施形態において、本発明による方法は、溶媒の不在下において実施される。
本発明による方法は、一般的には、大気圧より高い開始圧力、好ましくは5〜15barの圧力で実施される。反応中にガス状反応生成物が発生するため、反応中に圧力が上昇する。反応終了時の圧力は、好ましくは5〜40barであり、特に好ましくは10〜30barである。好ましい実施形態において、反応器中の開始圧力は、不活性ガス、例えばヘリウムまたはアルゴンなどの希ガス、窒素、またはそれらの混合物、並びに反応混合物である成分の適切な温度での自己圧力によって生じる。当該反応温度は、一般的に、50〜350℃であり、好ましくは150〜320℃であり、より好ましくは200〜280℃である。
当該方法は、金属化合物、例えばCu2OまたはCuなど、の存在下において実施することができる。好ましい実施形態において、本発明による方法は、Cu2Oの存在下、溶媒中において、好ましくはDMSO中において、大気圧で実施される。
特に好ましい実施形態において、本発明による方法は、溶媒の不在下および金属化合物の不在下において、および高圧下、好ましくは上記において言及されたような圧力下で実施される。
好ましい実施形態において、当該反応器は、反応を開始する前に不活性ガス、例えば、ヘリウムもしくはアルゴンなどの希ガス、窒素、又はそれらの混合物によって、高圧下、例えば1.5〜25bar、好ましくは2〜10barの圧力下で洗浄し、次いで排気する。これを連続して数回実施することにより、反応性ガス、例えば周囲空気からの酸素などを反応器から排除することができる。
一般式(I)および(III)の化合物とR12AもしくはR30Aとの反応は、一般的に、1〜12時間、好ましくは2〜8時間、より好ましくは3〜6時間、例えば4時間実施される。
反応の完了後、当該反応混合物を、当業者に公知の方法に従って後処理する。例えば、当該混合物は、好適な溶媒、例えば、アセトン、メチル−t−ブチルエーテル、Galden HT60(登録商標)などのペルフルオロ化溶媒、またはそれらの混合物によって抽出することにより、副産物および/または未変換の基剤を含まないようにすることができる。このようにして得られた粗生成物は、当業者に既知の方法、例えば、蒸留または好適な移動相および固定相によるカラムクロマトグラフィなど、によって精製することができる。
本発明よる方法の基剤は、当業者に既知の方法よって得ることができる。
どのような置換基R12も有しておらず、本発明による方法において使用することができる一般式(I)の化合物は、当業者に既知の方法によって得ることができる。このために、例えば、第一段階で、市販のペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物を、DE2519790A1に従って、クロロスルホン酸、濃硫酸、または発煙硫酸中において、塩素化剤、例えば塩素または塩化スルフリルと反応させて、対応する塩素置換無水物に変換する。第二段階において、この塩素置換無水物を、例えば、EP0869959B1、及びEP0873342B1に従って、対応するアミンとの反応によって対応するジイミドに変換する。第二段階に続いて、適切であれば、置換基R12を有さない一般式(I)の化合物において、全てのもしくは一部の塩素置換基を塩素以外の置換基によって置換して、本発明による方法において使用することができる、置換基を有さない一般式(I)の化合物を得る。
置換基R30を有さない一般式(III)の化合物は、市販されているか、あるいは当業者に既知の方法によって得ることができる。
本発明はさらに、一般式(I):
Figure 2010525122
[式中、
1〜R8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、又はR13−O−であり、この場合、R13は、フェニル、ナフチル(これらは、場合により、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール、又はヘテロアリール基によって置換されていてもよく、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、およびそれらの混合物から成る群から選択され、
9、R10は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R16−O−、R16−S−、R1617N−であり、ここで、R16およびR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にまたは完全にフッ素化されていてもよく、
11は、C1〜C20アルキル基、(CH2op(2p+1)(ここで、oは0〜4であり、pは1〜12である)、またはフェニル、ナフチル、もしくはそれらの混合物から成る群から選択されるアリールであり、C1〜C3炭素鎖を介して結合していてもよく、あるいは、各場合、一般式(I)の化合物の2つの異なる分子からの2つのR11が、共に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素鎖を形成していてもよく、
12は、部分的にもしくは完全にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、並びに
nは2〜7である]のフッ素化染料およびそれらの混合物に関する。好ましい実施形態については、上記を参照のこと。
本発明はさらに、一般式(I):
Figure 2010525122
[式中、
1〜R8は、それぞれ独立して、水素又はハロゲンであり、並びにR1〜R8の少なくとも1つはR13−O−であり、ここで、R13は、フェニル、ナフチル(これらは、場合により、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、またはヘテロアリール基によって置換されていてもよく、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、およびそれらの混合物から成る群から選択され、
9、R10は、
共に、一般式(II):
Figure 2010525122
の環を形成し、
11、R18は、それぞれ独立して、C1〜C20アルキル基、(CH2op(2p+1)(ここで、oは0〜4であり、pは1〜12である)、または、フェニル、ナフチル、もしくはそれらの混合物から成る群から選択されるアリールであり、C1〜C3の炭素鎖を介して結合していてもよく、あるいは、各場合、一般式(I)の化合物の異なる2つの分子からのR11およびR18の2つが、残りのR11および/またはR18とは無関係に、共に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素鎖を形成していてもよく、
12は、完全にもしくは部分的にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、ここで、−CF2−基は、芳香族上に直接存在しており、
nは2〜7である]
のフッ素化染料およびそれらの混合物に関する。
2つのイミド官能基を有する一般式(I)の化合物の好ましい実施形態において、R1〜R4は、それぞれ、ハロゲン(例えば、塩素、臭素、もしくはヨウ素)、またはR13−O−(ここで、R13は、フェニルもしくはナフチルである)であり、R5〜R8は、好ましくはそれぞれ水素であり、R11〜R18は、好ましくはそれぞれ、(CH2op(2p+1)(ここで、oは0または1であり、pは、6〜9、より好ましくは8である)、または−(CH2o−フェニルもしくは−(CH2o−ナフチル(ここで、oは1または2である)であり、R12は、好ましくは、−CF2−基が芳香族上に直接存在する完全にもしくは部分的にフッ素化されたC6〜C10〜アルキル基、より好ましくは−C817基である。当該基は、分岐鎖状もしくは直鎖状であり、好ましくは直鎖状である。nは、各場合、存在するすべての分子に対する平均において、好ましくは2〜7であり、より好ましくは2〜5である。
本発明はさらに、一般式(I):
Figure 2010525122
[式中、
M、Qは、それぞれ、OまたはN−R15であり、MおよびQの一方はOであって他方はN−R15であり、
9、R10は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CNであるか(ここで、R16およびR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは、
共に、一般式II:
Figure 2010525122
の環を形成し、ここで、SおよびTは、それぞれ、OまたはN−R19であり、SおよびTの一方はOであって他方はN−R19である]の化合物、
一般式(III):
Figure 2010525122
の化合物、ならびにそれらの混合物から成る群から選択されるフッ素化染料であって、
12、R30は、それぞれ独立して、完全にまたは部分的にフッ素化されたC4〜C12アルキル基であり、−CF2−基は、直接芳香族上に存在しており、E、F、G、H、R1〜R8、R11、R13〜R29、n、およびmは、それぞれ上記において定義された通りである、染料に関する。
M、QがそれぞれOまたはN−R15であり、MおよびQの一方がOであって他方がN−R15であり、存在するのであれば、S、TはそれぞれOまたはN−R19であり、SおよびTの一方がOであって他方がN−R19である一般式(I)の化合物は、1つの−N=C−N−基または2つの−N=C−N−基を有する化合物である。
好ましい実施形態において、本発明は、1つの−N=C−N−基または2つの−N=C−N−基を有し、R1〜R8が、それぞれ、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、R13−O−、R13−S−、およびR1314N−から成る群から選択され、R13およびR1413は、C1〜C20−アルキル基、C6〜C22−アリール、またはヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合しており、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい、一般式(I)の化合物に関する。
これらの化合物において、R1〜R4は、より好ましくは、それぞれ、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、R13−O−、R13−S−、及びR1314N−から成る群から選択され(ここで、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、R5〜R8は、それぞれ水素である)、より好ましくは、これらの化合物におけるR1〜R4は、それぞれ、水素、フッ素、塩素、臭素、もしくはヨウ素、R13−O−、R13−S−であり(ここで、R13は、C1〜C20アルキル基、C6〜C22−アリール基(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択される)、R5〜R8は、それぞれ水素である。
さらなる好ましい実施形態において、1つの−N=C−N−基または2つの−N=C−N−基を有する一般式(I)の化合物のR11およびR15並びに/あるいはR18およびR19は、各場合、−N−C=N−部分と共に、それぞれ独立して、各場合、合計4〜8個の環原子、好ましくは5個または6個の環原子を有する飽和もしくは不飽和の脂肪族環または芳香族環を形成し、この場合、4〜8個の環原子を有する少なくとも1つのさらなる環が、この環に結合していてもよく、適切であれば、このさらなる環自体が、C1〜C20−アルキル基(好ましくはメチル)、C6〜C22−アリール基(好ましくはフェニル)、R22−O−、またはR22−S−から独立して選択される少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよく、ここで、R22は、C1〜C20−アルキル基(好ましくは、C1〜C6−アルキル基)、C6〜C22−アリール基(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択される。
特に好ましい実施形態において、これらの化合物の、各場合、5〜8個、好ましくは5個または6個の環原子(少なくとも1個は、N、O、P、およびSから成る群から選択されるさらなるヘテロ原子であってもよい)を有する1〜4つ、好ましくは1または2つのさらなる脂肪族環または芳香族環が、−N−C=N−部分を含有しかつ各場合、合計5個または6個の環原子を有する環に結合している。
9およびR10が一般式(II)の環を形成し、MおよびQの一方がN−R15であり、SおよびTの一方がN−R19であり、R11およびR15並びにR18およびR19が、各場合、−N=C−N−部分と共に、前述の環を形成する一般式(I)の化合物において、これらの化合物は、シス配置またはトランス配置のどちらかである。
MがN−R15であり、かつSがN−R19の場合、当該化合物は、シス配置である。MがN−R15であり、かつTがN−R19の場合、当該化合物は、トランス配置である。QがN−R15であり、かつSがN−R19の場合、当該化合物は、トランス配置である。QがN−R15であり、かつTがN−R19の場合、当該化合物は、シス配置である。
9及びR10が一般式(II)の環を形成し、MおよびQの一方がN−R15であり、SおよびTの一方がN−R19であり、R11およびR15並びにR18およびR19が、各場合、−N=C−N−部分と共に、前述の環を形成する一般式(I)の化合物が非常に特に好ましい。
さらなる好ましい実施形態において、1つの−N=C−N−基または2つの−N=C−N−基を有する一般式(I)の化合物のR12は、完全にもしくは部分的にフッ素化されたC6〜C10はアルキル基であり、より好ましくは−C817基である。当該基は、分岐鎖状もしくは直鎖状であり、好ましくは直鎖状である。これらの化合物において、−CF2−基は、直接芳香族上に存在している。
他の好ましい実施形態において、本発明は、一般式(Ib):
Figure 2010525122
[式中、
1〜R8は、水素、R13−S−、またはR13−O−であり、この場合、R1〜R8の4つが水素で、かつ、R1〜R8の残りの4つがR13−O−であり、ここで、R13は、フェニル、ナフチル(これらは、場合により、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22アリール基、またはヘテロアリール基によって置換されていてもよく、当該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して、基本構造に結合していてもよく、並びに当該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、およびそれらの混合物から成る群から選択され、
9、R10は、共に一般式(II):
Figure 2010525122
の環を形成し、
11、R18は、それぞれ独立して、C1〜C20アルキル基、(CH2op(2p+1)(ただし、oは0〜4であり、pは1〜12である)、またはフェニル、ナフチル、もしくはそれらの混合物から成る群から選択されるアリールであり、これらは、C1〜C3炭素鎖を介して結合していてもよく、あるいは、各場合、一般式(I)の化合物の異なる2つの分子からのR11およびR18の2つが、共に、残りのR11および/またはR18とは無関係に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素鎖を形成しており、
12は、分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の−CH2CH249〜−CH2CH21021基、又は−S−CH2CH249〜−S−CH2CH21021基であり、
nは3〜9である]のフッ素化染料、およびそれらの混合物に関する。
式Ibの化合物は、式IbのR12が、CH2CH2−鎖または−S−CH2CH2−鎖を介して芳香族に結合しているのに対し、2つのイミド官能基、あるいは1つの−N=C−N−基または2つの−N=C−N−基を有している対応する式(I)の化合物のR12は、−CF2−基を介して芳香族に結合しているという点において、2つのイミド官能基、あるいは1つの−N=C−N−基または2つの−N=C−N−基を有している対応する式(I)の化合物とは異なっている。
1〜R8、R11、R18、およびnに関係する式Ibの化合物の好ましい実施形態は、2つのイミド官能基を有している式の化合物に関して言及されているのと同一である。非常に好ましいR12は、−CH2CH249、−CH2CH2613、−CH2CH2817、−S−CH2CH249、−S−CH2CH2613、および−S−CH2CH2817である。
一般式(Ib)の非常に好ましい化合物は、以下の式XV、XVI、XVII、XVIII、およびXIXの化合物から成る群から選択される。
Figure 2010525122
Figure 2010525122
Figure 2010525122
一般式(III)の化合物および好ましい実施形態に関しては、それらの製造方法に関して述べられているのと同様に適用する。
本発明はさらに、本発明による方法によって製造することができる、上記において定義されたようなM、Q、E、F、G、H、R1〜R34、m、およびnを有する一般式(I)、(III)の化合物、およびそれらの混合物から成る群から選択されるフッ素化染料に関する。
本発明による方法によって製造された一般式(I)および(III)の化合物は、従来法で製造される化合物と比較して著しく性能が向上しており、電気泳動ディスプレイにおける使用において注目に値する。例えば、本発明に従って製造された化合物のすべてが、より高いME値を示している(ここで、MEは、質量消失(mass extinction)の略である)。この値は、従来法で製造された対応する化合物よりも、ペルフルオロ化された置換基(式IおよびIIIにおけるR12およびR30)を多く有する化合物の方が低い。本発明による方法によって製造された化合物は、一般的に、従来法によって製造された化合物より、ペルフルオロ化された置換基の数が少ない。これにより、結果として、本発明に従って製造された化合物のME値は高い。加えて、本発明よる方法によって製造された化合物のOCR値は、40Vにおいて、従来法による化合物のOCR値よりも著しく高い。これらの結果は、化合物の製造方法が分子構造に多大な影響を及ぼし、その結果として化合物の特性に多大な影響を及ぼしていることを示している。
本発明はさらに、上記において定義されたようなM、Q、E、F、G、H、R1〜R34,m、およびnを有する一般式(I)、(III)の化合物並びにそれらの混合物から成る群から選択されるフッ素化染料の、電気泳動ディスプレイにおける使用に関する。
本発明の化合物は、例えば、フッ素化された溶媒、例えば、ペルフルオロアルカン又はペルフルオロシクロアルカン、例えばペルフルオロデカリン、ペルフルオロアリールアルカン、例えばペルフルオロトルエン又はペルフルオロキシレン、ペルフルオロ−tert−アミン、ペルフルオロポリエーテル、例えばSolvay Solexis社からのもの、およびSolvay Solexis社からのペルフルオロポリエーテル(HT Series(登録商標))及びヒドロフルオロポリエーテル(ZT Series(登録商標))、3M(登録商標)社からのFC−43(登録商標)(ヘプタコサフルオロトリブチルアミン)、FC−70(登録商標)(ペルフルオロトリ−n−ペンチルアミン)、PF−5060(登録商標)、又はPF5060DL(登録商標)(ペルフルオロヘキサン)、3M(登録商標)社からのHFE Novec(登録商標)溶媒(フッ素化されたアルキルエーテル)、例えばHFE7100及びHFE7200、低分子量の、好ましくは50,000未満の、より好ましくは20,000未満のポリマーもしくはオリゴマー、例えばTCI America社からのポリ(ペルフルオロプロピレンオキシド)など、Halocarbon Product Corp.社からのハロゲン化炭素油などのポリ(クロロトリフルオロエチレン)、並びにDaikin Industries社からのDemnum潤滑油において特に容易に溶解する。特に好ましいのは、ペルフルオロポリエーテルおよびヒドロフルオロポリエーテル、例えば、HT−170(登録商標)、HT−200(登録商標)、HT−230(登録商標)、ZT−180(登録商標)(Solvay Solexis社)、およびDupont社からのK6(登録商標)及びK7(登録商標)液などのトリフルオロ(トリフルオロメチル)オキシランホモポリマーである。
実施例
1.テトラクロロペリレンジイミド(Cl4−PDI:tetrachloroperylenediimide)の製造
Figure 2010525122
機械式攪拌機および250mlの滴下漏斗を備えた4リットルの三ツ口丸底フラスコにおいて、80gのテトラクロロペリレン二無水物を1リットルのキシレンに溶解させる。当該混合物を、脱気し、窒素で3回パージする。1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルアミン145.5g及びキシレン50mlの混合物を、110℃で、250mlの滴下漏斗により15分かけてこのキシレン溶液に加える。当該反応混合物を、110℃で14時間撹拌する。当該反応混合物を、40℃まで冷却し、次いで、ペーパーフィルターを通して濾過した。得られた固体を1リットルのキシレンと2リットルのエタノールで洗浄する。当該残渣を75℃で真空オーブンにて乾燥し、痕跡量のキシレンを含む210gのCl4−PDYを得る。
Maldi−MS(m/z):1417,8
Figure 2010525122
2.テトラフェノキシペリレンジイミド(TP−PDI)の製造
Figure 2010525122
機械式攪拌機および250mlの滴下漏斗を備えた3リットルの三ツ口丸底フラスコにおいて、120gのCl4−PDI、63gのフェノール、および69gの炭酸カリウムを、2.4リットルのNMPに溶解させる。当該混合物を、脱気し、窒素で3回パージする。当該反応混合物を、105℃で14時間撹拌する。当該反応混合物を、50℃まで冷却する。当該反応混合物を、10リットル容器において、54gの濃硫酸と5リットルの水との混合物中に注ぎ、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌する。当該沈殿物を濾別し、それを1.5リットルの温水で4回洗浄する。当該固体を1リットルのエタノールで洗浄した後、この固体を、1リットルのエタノールに加え、40℃で1時間撹拌する。当該混合物を濾過する。この工程を二度繰り返す。当該残渣を75℃で真空オーブンにて乾燥し、115gの赤色固体を得る。乾燥させた当該固体を15リットルの塩化メチレンに溶解させ、この溶液を、超音波浴にて30分間処理する。当該溶液を、3リットルのシリカゲルを充填したカラムに注ぎ、当該カラムを塩化メチレンで洗浄して、化合物TP−PDIを得る。減圧下で溶媒を除去し、残留物を真空オーブンにて75℃で乾燥させ、84gの純粋な生成物を得る。
Maldi−MS(m/z):1650,1
Figure 2010525122
3.ペルフルオロアルキル化テトラフェノキシペリレンジイミド(PF−TP−PDE本発明)の製造
Figure 2010525122
この処理段階では、BASF標準300mlHC4高圧反応器を使用する。これは、アルゴンおよび窒素の金属配管が接続されており、下に加熱ボックスが配置され、マグネットスターラーを備えている。
この高圧反応器に、30gのTP−PDIおよび102g(約50ml)のペルフルオロオクチルヨージドを装填する。当該反応器を排気し、アルゴンで5回バージする。当該反応器は、アルゴンにより6barの圧力となる。当該反応混合物を、250℃で45〜60分間加熱し、マグネットスターラーにより、250℃で4時間撹拌する。当該反応器を、室温まで冷却し、排気して、20barの窒素で5回パージする。当該反応器を開け、高粘度の液体を得る。この高粘度の液体を1リットルのフラスコに入れる。当該反応器を、30mlのアセトンおよび30mlのHT60によって、それぞれ5回洗浄する。当該相を、2リットルの分液漏斗により分離し、HT60の相を、分液漏斗において100mlのアセトンで2回洗浄する。収集したHT60の相を、500mlのフラスコに入れる。溶媒を減圧下で除去し、59gの赤色固体を得る。当該固体を3.5リットルのMTBエーテルに溶解させ、得られた溶液を同じ容積に3等分する。その内の1つを1.2リットルのシリカゲルに注ぎ、当該カラムから生成物をMTBエーテルで洗い出す。他の2つの部分に対しても、当該カラムクロマトグラフィを実施する。これらの3つの部分の濾液を濾過し、回収して共にする。減圧下でMTBエーテルを除去し、残留物を減圧下で75℃にて乾燥させる。これにより、38gの生成物PF−TP−PDIを得る。
Maldi−MS(m/z):2904、3322、3740
第1表に、高圧下で製造された化合物の特性およびDMSO中においてCu2Oを使用して製造された対応する化合物の特性を示す。第1表において、nは、アニオン型MALD−MS−スペクトルから得られた、化合物中のR12基(実施例におけるC817基)の数である。MEは、質量消失(g/(kg*cm))を意味し、OCRは、「光学的コントラスト比」であって、光学的コントラスト比の絶対値を表し、Tは、化合物の製造中の反応温度である。
第1表
Figure 2010525122
Figure 2010525122
Figure 2010525122
No.12については、MSスペクトルが得られず、nは元素分析から計算する。
4.化合物XV〜XIXの合成:
化合物XV:
NMP(10ml)中におけるCl4−PDI(0.31g、0.22mmol)および4−(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル−1−チオ)フェノール(1.0g、1.7mmol)の溶液に、K2CO3(0.18g、1.3mmol)を加える。当該混合物を、110℃で5時間加熱する。室温まで冷却した後、当該混合物をH2O中におけるAcOHの溶液(10%、20ml)に加える。濾過し、温H2OおよびわずかのEtOHで洗浄して、粗生成物を得る。乾燥させた当該粗生成物をSoxhlet抽出器においてPFS−2で抽出して、純粋なXV(0.63g、81%)を得る。
Maldi−MS(m/z):3562
基本手順A:
当該手順は、乾燥ガラス器具において不活性雰囲気下で実施する。乾燥ジオキサン(0.3M)中における9−BBN二量体(9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン二量体、1.5当量)の混合物に、室温で、1−(エトキシ)ノナフルオロブタン(HFE−7200、0.5M)中におけるRf−CH=CH2(1当量)の溶液をゆっくりと加える。80℃で6時間撹拌した後、当該混合物を室温まで冷却して、NaOH溶液(3M、1.4当量)を加える。当該混合物を30分間撹拌し、その後、対応するヨードフェノール(9−BBN単位当たり0.45当量のI)およびPd(dppf)CH2Cl2(4mol%)を加える。48時間後に反応を止める。カラムクロマトグラフィ(SiO2、CH2Cl2)により、以下の対応する生成物A〜Dを得る。
Figure 2010525122
化合物A
収率78%
Figure 2010525122
Figure 2010525122
化合物B
収率25%
Figure 2010525122
Figure 2010525122
化合物C
収率62%
Figure 2010525122
EI−MS(m/z):786
Figure 2010525122
化合物D
収率15%
Figure 2010525122
EI−MS(m/z):587
基本手順B:
NMP(0.012M)中におけるCl4−PDI(1当量)及び対応する化合物A〜D(8当量)の溶液に、K2CO3(6当量)を加える。当該混合物を、110℃で18〜24時間加熱する。濾過し、温H2OおよびわずかのEtOHで洗浄して、粗生成物を得る。カラムクロマトグラフィ(SiO2、HFE7200/トルエン=7:3)により、対応する純粋な生産物XVI〜XIXを得る。
XVI:
収率10%、Maldi−MS(m/z):3434
XV:
収率10%、Maldi−MS(m/z):3434
XVIII:
収率10%、Maldi−MS(m/z):4418
XIX:
収率20%、Maldi−MS(m/z):3618

Claims (10)

  1. 一般式I:
    Figure 2010525122
    [式中、
    1〜R8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R13−O−、R13−S−、R1314N−、から成る群から選択され、ここで、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、
    MおよびQは、それぞれOであるか、またはMおよびQのいずれか一方がOであって他方がN−R15であり、
    9,R10は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CNであり、ここで、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは、
    共に、一般式II:
    Figure 2010525122
    の環を形成し(ここで、SおよびTは、それぞれOであるか、またはSおよびTのいずれか一方がOであって他方がN−R19である)、
    12は、部分的にもしくは完全にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、並びに
    nは1〜12であり、
    この場合、R9,R10が、それぞれ、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R16−O−、R16−S−、R1617N−の場合(ここで、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、MおよびQはそれぞれOであり、かつR11は、水素、ハロゲン、場合により部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよいC1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、及びC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して窒素に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、並びに該アルキル基またはヘテロアルキル基は、官能基を有していてもよい)、あるいは、
    9およびR10が一般式(II)の環を形成し、かつM、Q、S、およびTが、それぞれOの場合、R11およびR18は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、場合により部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよいC1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、およびC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して窒素に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基は、官能基を有していてもよい)、あるいは、
    9およびR10が一般式(II)の環を形成し、かつM、Q、S、およびTが、それぞれOの場合、R11およびR18のそれぞれが、共に、残りのR11および/またはR18とは無関係に、一般式(I)の化合物の2つの分子の間に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素結合基を形成するか、あるいは、
    9およびR10が、一般式(II)の環を形成し、かつM、Q、S、およびTの少なくとも1つが、N−R15またはN−R19の場合、R11、R15、R18、およびR19は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、およびC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して窒素に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは、
    9およびR10が、一般式(II)の環を形成し、かつM、Q、S、およびTの少なくとも1つが、N−R15またはN−R19の場合、R11およびR15並びに/あるいはR18およびR19は、各場合、−N−C=N−部分と共に、それぞれ独立して、各場合、合計4〜20個の環原子を有する飽和または不飽和の環を形成する(ただし、少なくとも1つのさらなる環原子が、N、O、P、またはSから選択されるヘテロ原子であってもよい)]の化合物、
    一般式(III):
    Figure 2010525122
    [式中、
    24〜R27は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、R31−O−、R31−S−、R3132N−から成る群から選択され、ここで、R31およびR32は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して芳香族に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、
    E、Fは、それぞれOであるか、またはEおよびFのいずれか一方がOであって他方がN−R33であり、
    G、Hは、それぞれOであるか、またはGおよびHのいずれか一方がOであって他方がN−R34であり、
    28,R29,R33,およびR34は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1〜C20−アルキル基、C1〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、及びC6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択されるか(ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して窒素に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは
    28およびR33並びに/あるいはR29およびR34が、各場合、−N−C=N−部分と共に、それぞれ独立して、各場合、合計4〜20個の環原子を有する飽和または不飽和の環を形成し(ただし、少なくとも1つのさらなる環原子が、N、O、P、またはSから選択されるヘテロ原子であってもよい)、あるいは、
    30は、完全にまたは部分的にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、
    mは2〜16である]の化合物、並びに一般式(I)および(III)の化合物の混合物から成る群から選択されるフッ素化染料を、
    12またはR30を有していない対応する化合物と、一般式R12AまたはR30Aの化合物(ここで、Aは、IおよびBrからなる群から選択され、R12およびR30はそれぞれ上記において定義された通りである)との反応によって、製造する方法。
  2. Cu2Oの存在下、溶媒中において、かつ大気圧下において実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 溶媒の不在下、かつ金属化合物の不在下、かつ高圧下において実施される、請求項1に記載の方法。
  4. 150〜320℃の温度で実施される、請求項1または3に記載の方法。
  5. 請求項1で定義されたE、F、G、H、M、Q、S、T、R1〜R34、m、およびnの定義を有する、請求項1に記載の方法によって製造可能な一般式(I)および(III)の化合物並びにそれらの混合物から成る群から選択されるフッ素化染料。
  6. 一般式(I):
    Figure 2010525122
    [式中、
    1〜R8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、又はR13−O−であり、ここで、R13は、フェニル、ナフチル(これらは、場合により、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール、又はヘテロアリール基によって置換されていてもよく、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、およびそれらの混合物から成る群から選択され、
    9,R10は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CN、R16−O−、R16−S−、R1617N−であり、この場合、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよく、
    11は、C1〜C20アルキル基、(CH2op(2p+1)(ここで、oは0〜4であり、pは1〜12である)、またはフェニル、ナフチル、もしくはそれらの混合物から成る群から選択されるアリールであり、C1〜C3炭素鎖を介して結合していてもよく、あるいは、各場合、一般式(I)の化合物の2つの異なる分子からの2つのR11が、共に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素鎖を形成していてもよく、
    12は、部分的にもしくは完全にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、並びに
    nは2〜7である]のフッ素化染料およびそれらの混合物。
  7. 一般式(I):
    Figure 2010525122
    [式中、
    1〜R8は、それぞれ独立して、水素又はハロゲンであり、並びにR1〜R8の少なくとも1つはR13−O−であり、ここで、R13は、フェニル、ナフチル(これらは、場合により、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、またはヘテロアリール基によって置換されていてもよく、ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、およびそれらの混合物から成る群から選択され、
    9,R10は、一般式(II):
    Figure 2010525122
    の環を形成し、
    11,R18は、それぞれ独立して、C1〜C20アルキル基、(CH2op(2p+1)(ここで、oは0〜4であり、pは1〜12である)、または、フェニル、ナフチル、もしくはそれらの混合物から成る群から選択されるアリールであり、C1〜C3の炭素鎖を介して結合していてもよく、あるいは、各場合、一般式(I)の化合物の異なる2つの分子からのR11およびR18の2つが、残りのR11および/またはR18とは無関係に、共に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素鎖を形成していてもよく、
    12は、完全にもしくは部分的にフッ素化されたC4〜C12−アルキル基であり、ここで、−CF2−基は、芳香族上に直接存在しており、
    nは2〜7である]のフッ素化染料およびそれらの混合物。
  8. 一般式(I):
    Figure 2010525122
    [式中、
    M、Qは、それぞれ、OまたはN−R15であって、MおよびQの一方はOであって他方はN−R15であり、
    9,R10は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基、CNであるか(ここで、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、C1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、C6〜C22−ヘテロアリール基から成る群から選択され、この場合、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、あるいは、
    共に、一般式II:
    Figure 2010525122
    の環を形成し、ここで、SおよびTは、それぞれ、OまたはN−R19であって、SおよびTの一方はOであって他方はN−R19である]の化合物、
    一般式(III):
    Figure 2010525122
    の化合物、およびそれらの混合物から成る群から選択されるフッ素化染料であって、
    12,R30は、それぞれ独立して、完全にまたは部分的にフッ素化されたC4〜C12アルキル基であり、−CF2−基は、直接芳香族上に存在しており、
    E、F、G、H、R1〜R8、R11、R13〜R29、n、およびmは、それぞれ、請求項1において定義された通りである、フッ素化染料。
  9. 一般式(Ib):
    Figure 2010525122
    [式中、
    1〜R8は、水素、R13−S−、またはR13−O−であり、ここで、R1〜R8のうちの4つは水素であり、かつR1〜R8の残りの4つはR13−O−であり、ここで、R13は、フェニル、ナフチル(これらは、場合により、少なくとも1つのC1〜C20−アルキル基、C2〜C20−ヘテロアルキル基、C6〜C22−アリール基、またはヘテロアリール基によって置換されていてもよく、ここで、該アリール基およびヘテロアリール基は、場合により、1〜6個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭素結合基を介して基本構造に結合していてもよく、並びに該アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、部分的にもしくは完全にフッ素化されていてもよい)、およびそれらの混合物から成る群から選択され、
    9,R10は、共に、一般式(II):
    Figure 2010525122
    の環を形成し、
    11,R18は、それぞれ独立して、C1〜C20アルキル基、(CH2op(2p+1)(ここで、oは0〜4であり、pは1〜12である)、または、フェニル、ナフチル、もしくはそれらの混合物から成る群から選択されるアリールであり、C1〜C3の炭素鎖を介して結合していてもよく、あるいは、各場合、一般式(I)の化合物の異なる2つの分子からのR11およびR18の2つが、残りのR11および/またはR18とは無関係に、共に、1〜18個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の炭素鎖を形成していてもよく、
    12は、分岐鎖状もしくは非分岐鎖状の−CH2CH249〜−CH2CH21021基、又は−S−CH2CH249〜−S−CH2CH21021基であり、
    nは3〜9である]、のフッ素化染料およびそれらの混合物。
  10. 電気泳動ディスプレイにおける、請求項5から9までのいずれか1項に記載のフッ素化染料の使用。
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