JP2015040176A - ビス−ボロンジピロメテン系色素 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な構造を有するビス−ボロンジピロメテン系色素を提供する。【解決手段】本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素は、式(1)又は式(2)で表されることを特徴とする。【化1】【選択図】図1

Description

本発明は、新規な構造を有するビス−ボロンジピロメテン系色素及びその前駆体に関する。
従来、赤外線カットフィルター、近赤外線吸収フィルム、セキュリティーインク等の用途において、目に見えないという不可視性を有し、且つ、近赤外領域にシャープな吸収を有する色素への高い要求がある。
近赤外領域に吸収を持つ色素として、アゾ系色素、シアニン系色素、スチリル系色素等が知られている。しかし、これらの色素は、いずれも分子骨格がフレキシブルであるため、異性化に伴う吸収波長の変化や、求核剤との反応、熱又は酸素による分解が起こりやすく、耐久性が劣る。他に、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素も知られている。しかし、これらの色素は、可視領域にも大きな吸収を有しており、不可視性が不十分である。
そこで、不可視性を有し、且つ、近赤外領域に吸収を有する色素として、ピロロピロールを主骨格とするピロロピロール系色素(特許文献1(化合物D−30)、非特許文献1参照)が提案されている。このような、ピロロピロール系色素は、ジケトピロロピロール化合物を用いて作製されるが、化合物の溶解性を高めるために、嵩高い置換基を導入する必要がある。なお、特許文献1、非特許文献1に記載されたピロロピロール系色素では、いずれもメソ位にシアノ基が導入されているが、これらは単に色素の合成を容易にするために導入されている。また、非特許文献2には、ビス−ボロンジピロメテン系色素が記載されている。
特開2009−263614号公報
ジョージ・M・フィッシャー(Georg M.Fischer)、外3名、「ジケトピロロピロールに基づく近赤外色素及び蛍光色素(Near-Infrared Dyes and Fluorophores Based on Diketopyrrolopyrroles)」、アンゲヴァンテ・ケミー・インターナショナル・エディション(Angewandte Chemie International Edition)、(ドイツ)、ワイリー−ブイ・シー・エッチ社(Wiley-VCH)、 2007年、第46刊、p.3750-3753 宇野 英満、他3名、「ペリ環状反応を用いた高π共役拡張複素環式化合物の精密合成(Efficient Synthesis of Highly π-Expanded Heterocycles Based on the Pericyclic Cycloreversion)」、第23回国際複素環化学会議(2011年7月31日−8月4日、Glasgow、UK)予稿集、p.68
非特許文献2に記載されたビス−ボロンジピロメテン系色素は、可視領域の吸収が少なく、近赤外領域に吸収特性を有している。しかしながら、π共役の拡張した近赤外吸収色素では、例えば、有機溶剤に溶解した溶液状態において、酸素による色素の分解、劣化が早くなる傾向がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、昨今の可視・近赤外領域に吸収を有する色素に対する高まる要求を受け、本願発明は、従来とは異なる新規な構造を有するビス−ボロンジピロメテン系色素を提供することを目的とする。また、このようなビス−ボロンジピロメテン系色素を得るために有用なビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体を提供することも目的とする。
本発明者らは、ビス−ボロンジピロメテン系色素について研究を進めた結果、2つのボロンジピロメテン(4,4−ジフルオロ−3H−4−ボラ(IV)−3a,4a−ジアザ−s−インダセン)を有し、これらのボロンジピロメテンが、それぞれの一方のピロール環でベンゼン環を介して互いに結合しており、且つ、前記ボロンジピロメテンそれぞれの他方のピロール環にはアセナフテン環が結合している構造を、主骨格とする色素は、可視・近赤外領域にシャープな吸収を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係るビス−ボロンジピロメテン系色素は、下記式(1)又は式(2)で表されることを特徴とする。
[式(1)及び式(2)中、R1〜R18の少なくとも一つは、電子求引性基であり、残りは水素又は有機置換基である。]
前記電子求引性基が、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アルキルオキシカルボニル基及びアシル基よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また本発明は、下記式(3)又は式(4)で表されることを特徴とするビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体も包含する。
[式(3)及び式(4)中、RingAは、下記式Ia〜IIaから選択されるいずれか一つの環状構造であり、
(式Ia〜IIa中、a1〜a4は炭素番号を意味し、L1は、*−CH2−CH2−*、*−C(=O)−*、又は*−C(=O)−C(=O)−*を示す。なお*は、結合手を示す。)
1〜R18の少なくとも一つは、電子求引性基であり、残りは水素又は有機置換基である。]
前記電子求引性基が、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アルキルオキシカルボニル基及びアシル基よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい態様である。
本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素は、置換基として電子求引性基を有しているため、分子のHOMO準位が低い。さらに、本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素は、後述するように前駆体が優れた溶解性を有している。そのため、例えば、重合性組成物やポリマー溶液に色素の前駆体を添加し、熱処理することで、不可視性材料へ変換するという使用も可能である。
また、本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体には、最終的な色素においてベンゼン環構造となる部分の一部に、ビシクロ構造又はシクロヘキサン構造を有する化合物を用いることができるため汎用性に優れる。特に、最終的な色素においてベンゼン環構造となる部分の一部がビシクロ構造となっている化合物は、有機溶媒に対する溶解性が高く、取扱いが容易である。また、当該前駆体を加熱処理するだけで、ビシクロ構造をベンゼン環構造に変換することができ、容易にビス−ボロンジピロメテン系色素に変換できるため、色素含有膜等を容易に作製できる。
特に、式(1)及び(2)におけるR1〜R4として電子求引性基を用いると、ビス−ボロンジピロメテン系色素の吸収光をより高波長化できることも期待できる。
図1は、実施例1で得られた化合物5aと、実施例2で得られた化合物1aのジクロロメタン中での吸収スペクトルである。 図2は、実施例3で得られた化合物5bと、実施例4で得られた化合物1bのジクロロメタン中での吸収スペクトルである。 図3は、実施例5で得られた化合物5cと、実施例6で得られた化合物1cのジクロロメタン中での吸収スペクトルである。
1.ビス−ボロンジピロメテン系色素
本発明のビス−ボロンジピロメテン色素は、2つのボロンジピロメテン(4,4−ジフルオロ−3H−4−ボラ(IV)−3a,4a−ジアザ−s−インダセン)を有し、これらのボロンジピロメテンが、それぞれの一方のピロール環でベンゼン環を介して互いに結合しており、且つ、前記ボロンジピロメテンそれぞれの他方のピロール環にはアセナフテン環が結合している構造を、主骨格とする。そして、前記ビス−ボロンジピロメテン色素は、その主骨格に結合する置換基として少なくとも一つの電子求引性基を有する。
本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素は、式(1)又は式(2)で表される。なお、式(1)又は(2)で表される化合物は、ホウ素原子(B)が隣接する2つの窒素原子(N)のうち、どちらと共有結合で結合しているかの違いによって、構造異性体が存在する。本発明には、これらの構造異性体も含まれる。
[式(1)及び式(2)中、R1〜R18の少なくとも一つは、電子求引性基であり、残りは水素又は有機置換基である。]
前記電子求引性基としては、親電子置換反応で導入できる置換基であれば、特に限定されない。電気求引性基において、電子求引性の指標としては、ハメット則の置換基定数σ等が知られており、ハメット則の置換基定数σが正である官能基が電子求引性基として挙げられる。前記電子求引性基としては、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、チオシアネート基、トリフルオロメチル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基等が挙げられる。
式(1)及び式(2)において、R1〜R18の2以上が電子求引性基であることが好ましく、より好ましくは4以上、更に好ましくは6以上である。
前記電子求引性基を導入する位置は特に限定されないが、ビス−ボロンジピロメテン系色素の安定性向上効果の点から、アルファ位(式(1)又は式(2)のR1〜R4)若しくはメソ位(式(1)又は式(2)のR5及びR6)、又はアルファ位とメソ位の両方に導入することが好ましい。ピロメテン骨格において、アルファ位、メソ位は最も反応性に富む部分であるため、この部分に電子求引性基を導入することで、反応点を潰すことができる。
前記ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。これらの中でもフッ素が好ましい。
前記アシル基としては、例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜15のアシル基が好ましく、炭素数2〜10のものがより好ましい。
前記アルキルオキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、及び、トリフルオロメチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
前記アリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、及び、4−メトキシフェニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
前記カルバモイル基としては、例えば、カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル基等が挙げられる。
前記アルキルスルフィニル基としては、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、オクチルスルフィニル基、シアノメチルスルフィニル基、メトキシメチルスルフィニル基等が挙げられる。
前記アリールスルフィニル基としては、例えば、フェニルスルフィニル基、1−ナフチルスルフィニル基、2−ナフチルスルフィニル基、2−クロロフェニルスルフィニル基、2−メチルフェニルスルフィニル基、2−メトキシフェニルスルフィニル基、2−ブトキシフェニルスルフィニル基、2−フルオロフェニルスルフィニル基、3−メチルフェニルスルフィニル基、3−クロロフェニルスルフィニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルフィニル基、3−シアノフェニルスルフィニル基、3−ニトロフェニルスルフィニル基、4−メチルフェニルスルフィニル基、4−フルオロフェニルスルフィニル基、4−シアノフェニルスルフィニル基、4−メトキシフェニルスルフィニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
前記アルキルスルホニル基としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、シアノメチルスルホニル基、メトキシメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基等が挙げられる。
前記アリールスルホニル基としては、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブトキシフェニルスルホニル基、2−フルオロフェニルスルホニル基、3−メチルフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−ニトロフェニルスルホニル基、3−フルオロフェニルスルホニル基、4−メチルフェニルスルホニル基、4−フルオロフェニルスルホニル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−メトキシフェニルスルホニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルホニル基等が挙げられる。
前記スルファモイル基としては、例えば、スルファモイル基、N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−2−エチルヘキシルスルファモイル基、N−デシルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基、N−2−メチルフェニルスルファモイル基、N−2−クロロフェニルスルファモイル基、N−2−メトキシフェニルスルファモイル基、N−2−イソプロポキシフェニルスルファモイル基、N−3−クロロフェニルスルファモイル基、N−3−ニトロフェニルスルファモイル基、N−3−シアノフェニルスルファモイル基、N−4−メトキシフェニルスルファモイル基、N−4−シアノフェニルスルファモイル基、N−4−ジメチルアミノフェニルスルファモイル基、N−4−メチルスルファニルフェニルスルファモイル基、N−4−フェニルスルファニルフェニルスルファモイル基、N−メチル−N−フェニルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N,N−ジフェニルスルファモイル基等が挙げられる。
また、電子求引性基として、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、シアノ基、ニトロ基、アシル基、スルホ基、トリフルオロメチル基等の電子求引性置換基を有するアルキル基又はアリール基も使用できる。なお電子求引性置換基としてのアシル基の具体例は、電子求引性基としての前記アシル基と同様である。
前記アルキル基の具体例や好ましい例は、後述する有機置換基としてのアルキル基と同様である。
前記アリール基の具体例は後述する有機置換基としてのアリール基と同様であり、アリール基の炭素数は、6〜25が好ましく、6〜15がより好ましい。
前記有機置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオオキシ基等が挙げられる。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のものがより好ましい。このアルキル基は置換基を有していてもよい。前記アルキル基が有する置換基としては、ハロゲン、アルコキシ基が挙げられる。
前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基、イコシルオキシ基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜10のものがより好ましい。
前記チオアルコキシ基としては、例えば、メチルチオオキシ基、エチルチオオキシ基、プロピルチオオキシ基、ブチルチオオキシ基、ペンチルチオオキシ基、ヘキシルチオオキシ基、ヘプチルチオオキシ基、オクチルチオオキシ基、ノニルチオオキシ基、デシルチオオキシ基、ウンデシルチオオキシ基、ドデシルチオオキシ基、トリデシルチオオキシ基、テトラデシルチオオキシ基、ペンタデシルチオオキシ基、ヘキサデシルチオオキシ基、ヘプタデシルチオオキシ基、オクタデシルチオオキシ基、ノナデシルチオオキシ基、イコシルチオオキシ基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜20のチオアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜10のものがより好ましい。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、インデニル基、アズレニル基、フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、ペンタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、アセナフチレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、フェナントリル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、炭素数6〜15のものがより好ましい。このアリール基は置換基を有していてもよい。アリール基が有する置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、チオシアネート基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基が挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、ビフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基、フェナントリルオキシ基、ピレニルオキシ基、インデニルオキシ基、アズレニルオキシ基、フルオレニルオキシ基、ターフェニルオキシ基、クオーターフェニルオキシ基、ペンタレニルオキシ基、ヘプタレニルオキシ基、ビフェニレニルオキシ基、インダセニルオキシ基、アセナフチレニルオキシ基、フェナレニルオキシ基、フルオレニルオキシ基、フェナントリルオキシ基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜25のアリールオキシ基が好ましく、炭素数1〜15のものがより好ましい。
前記アリールチオオキシ基としては、例えば、フェニルチオオキシ基、ビフェニルチオオキシ基、ナフチルチオオキシ基、アントリルチオオキシ基、フェナントリルチオオキシ基、ピレニルチオオキシ基、インデニルチオオキシ基、アズレニルチオオキシ基、フルオレニルチオオキシ基、ターフェニルチオオキシ基、クオーターフェニルチオオキシ基、ペンタレニルチオオキシ基、ヘプタレニルチオオキシ基、ビフェニレニルチオオキシ基、インダセニルチオオキシ基、アセナフチレニルチオオキシ基、フェナレニルチオオキシ基、フルオレニルチオオキシ基、フェナントリルチオオキシ基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜25のアリールチオオキシ基が好ましく、炭素数1〜15のものがより好ましい。
1〜R4としては、水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、スルホ基、置換していてもよいアリール基が好ましく、水素、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基、置換していてもよいアリール基がより好ましく、更に好ましくはシアノ基、アルキルオキシカルボニル基(特に、エトキシカルボニル基である)。特に、電子求引性基としてシアノ基を用いると、ビス−ボロンジピロメテン系色素の吸収光をより高波長化できるため好ましい。
5又はR6としては、水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、アシル基、スルホ基、置換していてもよいアリール基、置換してもよいアルキル基が好ましく、水素、シアノ基、置換していてもよいアリール基、置換してもよいアルキル基がより好ましく、更に好ましくは置換していてもよいアリール基である。
このアリール基としては、フェニル基が好ましい。またアリール基が有する置換基としては、ハロゲン(特に、フッ素)、アルキル基(特に、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基)、アルコキシ基(特に、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基)が好ましい。さらにアリール基がフェニル基であってその置換基がハロゲンの場合は、フェニル基の2,3,4,5,6位がハロゲンで置換されていることが好ましい(例えば、2,3,4,5,6-pentafluoro-phenyl基等)。アリール基がフェニル基であってその置換基がアルキル基の場合は、フェニル基の3,5位がアルキル基で置換されていることが好ましい(例えば、3,5-di-tert-butyl phenyl基等)。アリール基がフェニル基であってその置換基がアルコキシ基の場合は、フェニル基の4位がアルコキシ基で置換されていることが好ましい(例えば、4-(hexyloxy)phenyl等)。
また、このアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、より好ましくはメチル基である。またアルキル基が有する置換基としては、ハロゲンが好ましく、特にフッ素が好ましい。このような置換基としては、トリフルオロメチル基が好ましい。
7〜R18としては、水素又は有機置換基が好ましく、水素、アルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基がより好ましく、さらに好ましくは水素、アルキル基(特に、t−ブチル基、イソブチル基等)である。R7〜R18の少なくとも一つを電子求引性基で置換することも可能である。なお、電子求引性基としては、前述した電子求引性置換基を有するアルキル基又はアリール基も使用できる。
式(1)又は式(2)で表される化合物としては、R1〜R4の少なくとも一つが電子求引性基である態様(態様1);R5又はR6の少なくとも一つが電子求引性基である態様(態様2);が挙げられる。前記態様1では、R1〜R4の全てが電子求引性基であることが好ましい。前記態様2では、R5又はR6の全てが電子求引性基であることが好ましい。
一方、有機置換基についてみると、式(1)又は式(2)において、R5又はR6の少なくとも一つが有機置換基である態様(態様3);R7〜R18の少なくとも一つが有機置換基である態様(態様4);が挙げられる。前記態様3では、R5又はR6の全てが有機置換基であることが好ましい。前記態様4では、R7〜R18のうち、R8、R11、R14、R17の全てが有機置換基であり、残りの置換基が全て水素であることが好ましい。
式(1)又は式(2)で表される化合物は、R1〜R18の少なくとも一つに、嵩高い有機置換基を有することが好ましい。嵩高い置換基を有することで、溶媒への溶解性がより向上する。前記嵩高い有機置換基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜30のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜15のアリール基が挙げられる。
本発明のビス−ボロンジピロメテン色素の前駆体は、近赤外吸収色素として、近赤外線を吸収・カットする機能を有する半導体受光素子用の光学フィルター;省エネルギー用に熱線を遮断する近赤外線吸収フィルムや近赤外線吸収板;セキュリティーインクや不可視バーコードインクとしての情報表示材料;近赤外光を利用した太陽電池用色素;プラズマディスプレイパネル(PDP)やCCD用の赤外線カットフィルター;レーザー溶着用の光熱変換材料用途;等に用いることができる。
2.ビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体
本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体には、式(3)又は式(4)で表されるような、最終的な色素においてベンゼン環構造となる部分の一部に、ビシクロ構造又はシクロヘキサン構造を有する化合物を使用することができる。
式(3)及び式(4)中、RingAは、下記式Ia〜IIaから選択されるいずれか一つの環状構造である。
式Ia〜IIa中、a1〜a4は炭素番号を意味し、L1は、*−CH2−CH2−*、*−C(=O)−*、又は*−C(=O)−C(=O)−*を示す。L1としては、*−CH2−CH2−*(エチレン基)が好ましい。なお*は、結合手を示す。
1〜R18は、上述した式(1)又は(2)の場合と同義であり、好ましいものも同様である。
なお、式(3)又は(4)で表される化合物は、ホウ素原子(B)が隣接する2つの窒素原子(N)のうち、どちらと共有結合で結合しているかの違いによって、構造異性体が存在する。本発明には、これらの構造異性体も含まれる。
前記前駆体がビシクロ構造(環状構造Ia)を有する場合は、加熱若しくは光照射、若しくは光と熱で同時に処理することでベンゼン環構造に変換することができ、容易にビス−ボロンジピロメテン系色素に変換できるため、色素含有膜等を容易に作製できる。また、前記前駆体は、ビシクロ構造を有するため、有機溶媒に対する溶解性が高い。そのため、溶媒を用いた精製を行うことができ、より高純度のビス−ボロンジピロメテン系色素を容易に得ることができる。
また前記前駆体がシクロヘキサン構造(環状構造IIa)を有する場合は、この前駆体を酸化することによって容易にビス−ボロンジピロメンテン系色素に変換できる。
式(3)又は(4)で表される化合物としては、R1〜R4の少なくとも一つが電子求引性基である態様(態様5);R5又はR6の少なくとも一つが電子求引性基である態様(態様6);が挙げられる。前記態様5では、R1〜R4の全てが電子求引性基であることが好ましい。前記態様6では、R5又はR6の全てが電子求引性基であることが好ましい。
一方、有機置換基についてみると、式(3)又は式(4)において、R5又はR6の少なくとも一つが有機置換基である態様(態様7);R7〜R18の少なくとも一つが有機置換基である態様(態様8);が挙げられる。前記態様7では、R5又はR6の全てが有機置換基であることが好ましい。前記態様8では、R7〜R18のうち、R8、R11、R14、R17の全てが有機置換基であり、残りの置換基が全て水素であることが好ましい。
また本願明細書では、RingAが環構造Iaである式(3)または式(4)を下記式(5)または(6)で表し、RingAが環構造IIaである式(3)または式(4)を下記式(7)または式(8)で表すことがある。
式(5)及び(6)中、R1〜R18、L1は、上述した式(1)又は(2)と同義であり、好ましいものも同様である。
式(7)及び(8)中、R1〜R18は、上述した式(1)又は(2)と同義であり、好ましいものも同様である。
3.ビス−ボロンジピロメテン系色素の製造方法
以下、本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素の製造方法の一例を説明する。
本発明のビス−ボロンジピロメテン系色素は、例えば、ビシクロ構造又はシクロヘキサン構造を有する前記前駆体を合成した後、これを熱処理や酸化処理することにより製造することができる。すなわち、化合物中にビシクロ構造を有する前駆体の場合は、式(5)又は(6)で表される化合物を合成した後、これを熱処理する方法(製法1);化合物中にシクロヘキサン構造を有する前駆体の場合は、式(7)又は(8)で表される化合物を製造した後、これを酸化する方法(製法2)が挙げられる。
3−1.ビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体の製造方法
前記製法1において、出発原料としては、式(9)で表される化合物(以下、「式(9)で表される化合物」を「化合物(9)」と略称することがある。また他の化学式で表される化合物も同様に略称することがある。)又は式(10)で表される化合物が使用できる。これらの化合物は、例えば、「宇野 英満 他7名著、Synthesis and structures of pyrroles fused with rigid bicyclic ring systems at β-positions、J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1、 2000年、p.4347-4355」、「山田容子 他8名著、Photochemical Synthesis of Pentacene and its Derivatives、Chem. Eur. J. 2005年、11巻、p.6212-6220」、米国特許出願公開第2009/0226634号明細書に記載の方法を参考にして合成できる。
式(9)、(10)中、L1は、前記式(3)、(4)の場合と同様である。
そして、前記化合物(9)又は(10)に反応させる化合物として、下記式(11)で表される化合物が挙げられる。
式(11)中、R7〜R12は、前記式(1)、(2)の場合と同様である。X及びYは、それぞれ水素又は有機基を表す。
前記有機基としては、例えば、前述した電子求引性基、有機置換基、及びアルデヒド基が用いられる。中でも、Xは、好ましくはアルデヒド基又はアルキルオキシカルボニル基(特に、エトキシカルボニル基である)である。また、Yは、好ましくは、水素もしくは置換していてもよいメチル基−CZ(式中、Zは、水素、酸素、ヒドロキシル基、電子求引性基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、置換していてもよいアリール基又は置換していてもよいアルキル基を表す)である。
次いで、ビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体の製造方法について詳述する。尚、以下に示す工程1において、原料化合物(9)を、原料化合物(10)にかえれば、化合物(12)のトランス型の立体異性体が得られる。従って、トランス型のビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体の製造方法については、以下に示す方法において、化合物(9)として記載されたものを、化合物(10)と読み替えて代用するものとする。
ビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体の製造方法は、
前記化合物(9)と前記化合物(11)を反応させて、下記式(12)で表されるビス−ピロメタン誘導体;
(式(12)中、R7〜R12は、前記式(1)、(2)の場合と同様であり、X及びZは、式(11)の場合と同様である。)を製造する工程(工程1)、
前記ビス−ピロメタン誘導体(12)を酸化して、ビス−ピロメテン誘導体を製造する工程(工程2)、及び
前記ビス−ピロメテン誘導体に、三フッ化ホウ素錯体を作用させて、ビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体を製造する工程(工程3)を含む。
工程1
工程1は、化合物(9)及び(11)を原料として、ビス−ピロメタン誘導体が製造できる限り、特に限定されない。工程1の例としては、例えば、化合物(9)と、化合物(11)との脱水縮合反応が挙げられる。化合物(11)の使用量は、化合物(9)1molに対し、好ましくは1.5〜5molであり、より好ましくは1.7〜3molである。
上記脱水縮合反応において、好ましく用いることのできる触媒としては、例えば、酸触媒が挙げられる。前記酸触媒としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸およびトリフルオロ酢酸などの脂肪族モノカルボン酸;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸などの脂肪族ジカルボン酸;パラメタンスルホン酸などのスルホン酸;及びZnCl2、BF3およびBF3・O(C252などのルイス酸を挙げることができる。これらは1種を単独で使用してもよく、複数を混合して使用してもよい。前記酸触媒の使用量は、化合物(9)1molに対し、0.1〜10molであることが好ましく、より好ましくは0.3〜5molである。
脱水縮合反応の反応温度は、適宜設定でき、例えば、0〜100℃が好ましく、より好ましくは15〜60℃である。また、脱水縮合反応における反応時間は、反応温度等に応じて適宜設定でき、例えば、好ましくは1時間以上、より好ましくは1.5時間以上、さらに好ましくは2時間以上、好ましくは24時間以下、より好ましくは12時間以下である。尚、脱水縮合反応は、特に不活性ガス(窒素、アルゴン等)雰囲気下で行うことが推奨される。
なお、化合物(5)〜(8)において、電子求引性基としてシアノ基を導入する場合には、ビス−ピロメタン誘導体(12)を製造した後に、シアノ基で置換する工程を実施するとよい。本工程は、(i)反応容器に化合物(12)またはそのトランス型異性体と、水酸化ナトリウム、エチレングリコールを入れて不活性ガスで置換して反応させる工程(好ましくは、130〜200℃で1〜5時間)、(ii)工程iで得られた化合物を入れた反応容器を不活性ガスで置換した後、この反応容器にDMF、CH3CNを加え、予め調製しておいたCSI/CH3CN溶液を加えて反応させる工程からなる。工程iiにおける反応は、−15〜5℃で0.5〜3時間程度反応させた後、ゆっくりと室温まで昇温して、5〜24時間程度反応させるとよい。
得られたビス−ピロメタン誘導体(12)は、そのまま次の工程で使用することも可能である。しかしながら、本願発明においては、ビス−ピロメタン誘導体(12)を精製して、次の工程で使用することが推奨される。精製手段としては、例えば、濾過、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、アルミナカラムクロマトグラフィー、昇華精製、再結晶、晶析などが利用できる。
工程2
得られたビス−ピロメタン誘導体(12)を酸化することによって、ビス−ピロメテン誘導体が得られる。使用できる酸化剤としては、酸素、空気等の酸素含有ガス;およびクロラニル(2,3,5,6−テトラクロロ−p−ベンゾキノン)、DDQ(2,3−ジシアノ−5,6−ジクロロ−p−ベンゾキノン)等のキノン類を使用できる。酸化剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化の反応温度は、溶媒にも依存するが、通常、10〜100℃(好ましくは20〜80℃)である。また、酸化の反応時間は、特に限定されるものではないが、例えば、0.5〜5時間(好ましくは、0.7〜2時間)である。
工程2は、通常、溶媒中で行う。使用できる溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;THF、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;およびジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類などを挙げることができる。溶媒は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
工程3
工程3は、工程2で得られたビス−ピロメテン誘導体に、三フッ化ホウ素錯体を作用させて、ビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体を製造する工程である。
工程3も、通常、溶液中で行われる。工程3に好適な溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化ベンゼン類;およびトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類を用いることができる。化合物(5)の溶液濃度は、好ましくは0.001〜1M程度、より好ましくは0.01〜0.5M程度である。
前記三フッ化ホウ素錯体とは、三フッ化ホウ素と配位子からなる。具体的に例示すると、三フッ化ホウ素水錯体((H2O)n錯体(n=1〜5));三フッ化ホウ素酢酸錯体等の三フッ化ホウ素酸錯体;三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジメチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素エチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素メチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素エチルメチルエーテル錯体等の三フッ化ホウ素エーテル錯体;三フッ化ホウ素メタノール錯体等の三フッ化ホウ素アルコール錯体;三フッ化ホウ素フェノール錯体;三フッ化ホウ素リン酸錯体;三フッ化ホウ素テトラハイドロフラン錯体;三フッ化ホウ素アセトニトリル錯体等が例示できる。中でも、安定性がよいことから三フッ化ホウ素エーテル錯体が好ましく、特に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体が好ましい。
また工程3は、塩基性化合物の存在下で行うことが好ましい。塩基性化合物としては、例えば(モノ−、ジ−、トリ−、ポリ−)アミン化合物が挙げられるが、中でもトリアミン化合物が好ましく挙げられる。具体的には、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリイソブチルアミン、トリイソペンチルアミン、ジエチルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルブチルアミン、ジメチル−2−エチルヘキシルアミン、ジイソプロピル−2−エチルヘキシルアミン、メチルジオクチルアミン等が好ましく挙げられる。中でも、ジイソプロピルエチルアミンが特に好ましい。なお、塩基性化合物は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
工程3における反応温度は、反応性に応じて適宜設定でき、例えば、0〜100℃が好ましく、より好ましくは15〜60℃である。また工程3の反応は、特に不活性ガス(窒素、アルゴン等)雰囲気下で行うことが推奨される。工程3における反応時間は、反応温度、使用原料等に応じて適宜設定でき、例えば、好ましくは1時間以上、より好ましくは1.5時間以上、さらに好ましくは2時間以上、好ましくは24時間以下、より好ましくは12時間以下である。
次いで、製法2では、シクロヘキサン構造を有する前駆体が使用できる。該前駆体の出発原料としては、式(13)で表される化合物又は式(14)で表される化合物が使用できる。
なお、製法2の原料として用いられる化合物(13)及び化合物(14)の製造方法は、例えば、1,4−シクロヘキサジエンを原料として、下記スキームI及び参考例1に記載する方法を参照して合成するとよい。
製法2では、前記化合物(13)又は(14)のいずれかに、製法1の欄で詳述した式(11)で表される化合物を反応させることにより、シクロヘキサン構造を有する化合物(7)又は(8)を取得できる。
前記前駆体の精製方法は特に限定されず、シリカゲルクロマトグラフィー、アルミナカラムクロマトグラフィー、昇華精製、再結晶、晶析等を用いることができる。なお、作業の簡便性から、再結晶、晶析、シリカゲルクロマトグラフィーやアルミナカラムクロマトグラフィーが好ましい。
3−2.ビス−ボロンジピロメテン系色素の製造方法
次いで、製法1では、化合物(5)又は(6)に熱処理を施すことにより、分子の中央のビシクロ構造をベンゼン環構造に変換し、化合物(1)又は(2)を得る。この際の熱処理温度は、160℃以上が好ましく、より好ましくは210℃以上であり、280℃以下が好ましく、より好ましくは270℃以下である。また、熱処理時間は、0.2時間以上が好ましく、より好ましくは0.5時間以上であり、10時間以下が好ましく、より好ましくは6時間以下である。
また、一定時間毎に温度を上昇させながら熱処理してもよく、例えば、160〜185℃で0.2〜2時間熱処理し、その後185〜245℃で0.1〜1.5時間熱処理し、その後245〜280℃で0.1〜1.5時間熱処理する等、段階的な熱処理方法が挙げられる。
一方製法2では、化合物中のシクロヘキサンは、例えば、「Cai Chenxin 他3名著, Fasile synthesis of 4,9-dihydro-2H-benz[f]-and 4,11-dihydro-2H-naphth[2,3-f]-isoindoles and their utility for porphyrin synthesis, Heterocycles, vol. 84, No.2, 2012年, p.829-841」のScheme1 vii)に記載の方法や、「Timsy Uppal 他5名著, Synthesis, Computational Modeling, and Properties of Benzo-Appended BODIPYs, Chem. Eur. J., vol. 18, 2012, p.3893-3905」に記載のシクロヘキサン構造をベンゼン環へ変換する各スキームを参考に、これらを酸化してベンゼン環に変換するとよい。このような方法により、ビス−ボロンジピロメテン系色素(化合物(1)又は(2))を合成できる。
また、得られたビス−ボロンジピロメテン系色素(化合物(1)又は(2))は、必要に応じて精製してもよい。精製方法としては、前記前駆体と同様の方法が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
なお、合成された化合物についての分析には、以下の装置を用いた。
紫外−可視吸収スペクトル;日立ハイテクノロジー社製 型式「U−2810」、日本分光社製 型式「v−570型」
赤外吸収スペクトル;堀場製作所製 型式「FT-720」
NMRスペクトル;日本電子社製 型式「JNM−AL400」、日本電子社製 型式「JNM−EX400」、バリアン・テクノロジーズ社製 型式「マーキュリー2000」
マススペクトル;日本電子社製、型式「JMS−MS 700型」
(MALDI−TOF)マススペクトル;アプライド・バイオシステムズ社製、型式「Voyager−DETM−PRO」
製造例1(化合物(12a)の製造方法)
1.Ethyl 2,5-di-tert-butyl-9-(3,5-di-tert-butylbenzoyl)-8H-acenaphtho[1,2-c]pyrrole-7-carboxylateの製造方法
反応容器に3,5−ジ−tert−ブチル安息香酸(11.1g、45.0mmol)を加えAr置換した。dry−CH2Cl2(30mL)、及び無水トリフルオロ酢酸(6.64mL、47.4mmol)を加え、室温で15分撹拌した。トリフルオロ酢酸(8.53mL,111.5mmol)を加え、遮光して状態で更に5分撹拌した。そこへ、dry−CH2Cl2に溶かしたEthyl 2,5-di-tert-butyl-8H-acenaphtho[1,2-c]pyrrole-7-carboxylate(5.94g、15.8mmol)を加え、3日間撹拌した。飽和重曹水を加えてクエンチし、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和重曹水、純水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。メタノールでトリチュレーションして目的化合物を得た(収量:7.49g(12.7mmol)、収率:80%)。
Mol.Form.:(Exact Mass: 591.3712, Mol.Wt.: 591.8220)
Appearance: pale yellow powder
m.p.:252.2-254.8℃
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ=9.56 (br s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.74-7.72 (m, 4H), 7.65 (s, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.56 (q, J=7.2 Hz, 2H), 1.60 (t, J=7.1 Hz, 3H), 1.49 (s, 9H), 1.31 (s, 18H), 1.21 (s, 9H)
IR : ν max/cm-1:3238, 2961, 1720, 1626
MS(FAB): m/z: 592[M++H], 591[M+],
Anal.Calcd for C40H49NO3 +1/3 H2O : C, 80.36; H, 8.37; N, 2.34
Found; C, 80.42; H, 8.33; N, 2.37
2.Ethyl 2,5-di-tert-butyl-9-((3,5-di-tert-butylphenyl)hydroxymethyl)-8H-acenaphtho[1,2-c]pyrrole-7-carboxylateの製造方法
反応容器にEthyl 2,5-di-tert-butyl-8H-acenaphtho[1,2-c]pyrrole-7-carboxylate(5.91g,10.0mmol)を加えAr置換した。dry−THF(100mL)、dry−EtOH(33.6mL)を加え、さらに氷浴でNaBH4(1.26g、33.3mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。純水を加え酢酸エチルで抽出後、有機層を純水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。ヘキサンでトリチュレーションする事で目的化合物(収量:quant、収率:quant)を得た。
Mol.Form.:(Exact Mass: 593.3869, Mol.Wt.: 593.8378)
Appearance: pale yellow powder
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ=9.40 (br s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 6.54 (s, 1H), 6.10 (s, 1H), 4.48 (q, J=7.2 Hz, 2H), 1.57 (t, J=7.1 Hz, 3H), 1.46 (s, 9H), 1.25 (s, 18H), 1.22 (s, 9H)
IR : ν max/cm-1:3384(br), 2951, 1660
Anal.Calcd for C40H51NO3 : C, 80.90; H, 8.66; N, 2.36
Found; C, 80.76; H, 8.55; N, 2.35
3.Ethyl 9-(acetoxy(3,5-di-tert-butylphenyl)methyl)-2,5-di-tert-butyl-8H-acenaphtho[1,2-c]pyrrole-7-carboxylateの製造方法
反応容器にEthyl 2,5-di-tert-butyl-9-((3,5-di-tert-butylphenyl)hydroxymethyl)-8H-acenaphtho[1,2-c]pyrrole-7-carboxylate(5.93g、10mmol)とN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(0.1875g、1.535mmol)を加え、Arで置換した。dry−CH2Cl2(140mL)、無水酢酸(9.5mL、100mmol)を加え、室温で30分撹拌した。有機層を飽和重曹水で3回洗浄した後、次いで、純水、飽和食塩水で洗浄した。その後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮した。ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、目的化合物を得た(収量:4.40g、6.9mmol、収率:69%)。
Mol.Form.:(Exact Mass: 635.3975, Mol.Wt. : 635.8745)
Appearance: pale yellow powder
m.p.:186.6℃ (decomp)
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ=8.92 (br s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.41 (s, 2H), 7.20 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 4.49 (q, J=7.1 Hz, 2H), 2.21 (s, 3H), 1.58 (t, J=7.2 Hz, 3H), 1.47 (s, 9H), 1.33 (s, 9H), 1.26 (s, 18H)
13C NMR (CDCl3, 100MHz): δ=169.9, 151.3, 150.8, 150.5, 136.3, 134.2, 131.5, 131.3, 129.4, 128.1, 127.8, 122.9, 121.8, 121.2, 121.1, 119.8, 119.1, 114.4, 71.7, 60.8, 35.5, 35.4, 34.9, 31.74, 31.71, 31.6, 31.48, 31.47, 22.7, 21.3, 14.9, 14.1
IR : ν max/cm-1:3286, 2959, 1748, 1658
MS(FAB): m/z: 636[M++H], 576[M++H‐(CH3COO)]
Anal.Calcd for C42H53NO4: C, 79.33; H, 8.40; N, 2.20
Found; C, 79.13; H, 8.51; N, 2.21
4.化合物(12a)の製造方法
反応容器にEthyl 9-(acetoxy(3,5-di-tert-butylphenyl)methyl)-2,5-di-tert-butyl-8H-acenaphtho[1,2-c]pyrrole-7-carboxylate(0.647g、1.02mmol)とビシクロ[2.2.2]オクタンにピロールが縮環したジピロール誘導体9(0.164g、0.502mmol)を加え、Arで置換した。酢酸(14mL)を加え遮光した後、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.073g、0.384mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。純水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水で3回洗浄した後、純水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。ヘキサンでトリチュレーションすることにより、目的化合物(12a)を得た(収量:0.429g、0.291mmo、収率:58%)。
Mol.Form.:(Exact Mass: 1478.8950, Mol.Wt. : 1480.0075)
Appearance: White powder
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ=8.54 (br s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.18 (s, 2H), 6.54 (s, 1H), 5.87 (s, 1H), 4.44-3.90 (m, 5H), 1.46-1.19 (m, 44H)
MS(TOF-MS):1480[M++1], 1479[M+], 1453[M+-F], 1452[M+-F], 1451[M+-F]
Anal.Calcd for C98H118N4O8: C, 79.53; H, 8.04; N, 3.79
Found: C, 59.50; H, 8.24; N, 3.76
実施例1
メソ位が3,5-di-tert-butyl phenyl基であり、R1〜R4にエステル基を有するビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体の製造方法
反応容器に化合物12a(0.14mmol)を加えAr置換した。dry−CH2Cl2(2mL)を加えて遮光し、DDQ(0.064mg)を加え室温で1時間撹拌した。(i−Pr)2EtN(0.4mL)を加えて10分撹拌後BF3・OEt2(0.3mL)を加えて室温で2時間撹拌した。純水を加えてクエンチした後、セライト濾過した。酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(Si、40%酢酸エチル/ヘキサン)の後にジクロロメタン/メタノール系で再結晶させて、収率70%で目的物5a(0.010mmol)を得た。
Mol.Form.:(Exact Mass: 1570.8602, Mol.Wt.: 1571.5755)
UV-vis (CH2Cl2) λmax, 621 nm
MS(FAB):1594[M++Na], 1752[M++1], 1552[M+-F], 1543[M+-C2H2]
実施例2
メソ位が3,5-di-tert-butyl phenyl基であり、R1〜R4にエステル基を有するビス−ボロンジピロメテン系色素の製造方法
反応容器に化合物5a(7.38μmol)を入れてN2置換した。減圧下、175℃で1時間、240℃で30分、250℃で30分加熱し、室温へ冷却して収率98%で目的物1a(7.2μmol)を得た。得られた化合物1aの分析データは、以下のとおりである。
Mol.Form.:(Exact Mass: 1542.8289, Mol.Wt.: 1543.5223)
UV-vis (CH2Cl2) λmax, 834 nm
MS(TOF-MS):1543.8425, 1496.8263, 1449.8137
実施例1で得られた化合物5aと、実施例2で得られた化合物1aのジクロロメタン中での吸収スペクトルを測定した。結果を図1に示す。図1に示すように、共役を拡張したことにより、波長の極大吸収が621nmから834nmに高波長化したことが分かる。
実施例3
メソ位が3,5-di-tert-butyl phenyl基であり、R1〜R4にシアノ基を有するビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体の製造方法
反応容器に化合物12a(0.4415g、0.29mmol)、水酸化ナトリウム(0.28g、7.0mmol)、エチレングリコール(10ml)を入れてAr置換した。この反応容器を遮光し、170℃で3時間攪拌した。室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Si、40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製しNMRで確認後次の反応へ進行した。
反応容器に得られた化合物(12aの脱炭酸体)全量を入れてAr置換した。この反応容器にdry−DMF(11ml)、dry−CH3CN(4.5ml)を加えた。調製しておいたCSI/CH3CN(0.17ml、1.97mmol/2ml)溶液を−50℃で滴下し、そのままの温度で1時間30分攪拌した。その後、ゆっくりと室温まで昇温し、一晩攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和重層水、水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Si、40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し次の反応へ進行した。
反応容器に取得された化合物(CN化体)全量を入れてAr置換した。この反応容器にdry−toluene(15ml)を加え、遮光した。DDQ(0.181g、0.797mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。(i−Pr)2EtN(2.0ml、11.5mmol)を加え、室温で10分間攪拌し、BF3・OEt2を加えて、室温で二晩攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和重層水、水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Si、CH2Cl2、Rf=0.33)で精製し、再結晶(塩化メチレン/ヘキサン)することで、目的物5b(21.0mg、収率5%)を得た。
Mol.Form.:(Exact Mass: 1382.7567, Mol.Wt.: 1383.3627)
UV-vis (CH2Cl2) λmax, 646 nm
MS(FAB):1383[M++1], 1364[M+-F], 1355[M+-C2H2], 1338[M+-45], 1336[M+-47]
実施例4
メソ位が3,5-di-tert-butyl phenyl基であり、R1〜R4にシアノ基を有するビス−ボロンジピロメテン系色素の製造方法
反応容器(ミクロチューブ)に化合物5b(1.93mg)を入れ、容器をナシフラスコに入れてAr置換した。これを減圧下、260℃で5時間加熱し、室温に冷却することで目的物1b(1.88mg、収率96%)を得た。
Mol.Form.:(Exact Mass: 1354.7254, Mol.Wt.: 1355.3095)
UV-vis (CH2Cl2) λmax, 896 nm
MS(FAB):1355[M++1], 1336[M+-F], 1308[M+-47], 1307[M+-48]
実施例3で得られた化合物5bと、実施例4で得られた化合物1bのジクロロメタン中での吸収スペクトルを測定した。結果を図2に示す。図2に示すように、共役を拡張したことにより、波長の極大吸収が646nmから896nmに高波長化したことが分かる。
実施例5
メソ位が4-(hexyloxy)phenyl基であり、R1〜R4にエステル基を有するビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体の製造方法
反応容器に化合物12b(0.40g、0.27mmol)を加えAr置換した。dry−CH2Cl2(2mL)を加えて遮光し、DDQ(0.064mg)を加え室温で1時間撹拌した。(i−Pr)2EtN(0.4mL)を加えて10分撹拌後BF3・OEt2(0.3mL)を加えて室温で2時間撹拌した。純水を加えてクエンチした後、セライト濾過した。酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(Si、40%酢酸エチル/ヘキサン)の後にジクロロメタン/メタノール系で再結晶させて、収率70%で目的物5c(0.346g、0.22mmol)を得た。
Mol.Form.:(Exact Mass: 1546.7875, Mol.Wt.: 1547.4680)
UV-vis (CH2Cl2) λmax, nm 613
MS(FAB-MS):1586[M++K], 1570[M++Na], 1528[M+-F], 1519[M+-C2H2]
実施例6
メソ位が4-(hexyloxy)phenyl基であり、R1〜R4にエステル基を有するビス−ボロンジピロメテン系色素の製造方法
反応容器に化合物5c(8.59μmol)を入れてN2置換した。減圧下、175℃で1時間、240℃で30分、250℃で30分加熱した後、室温へ冷却して、収率97%で目的物1c(8.3μmol)を得た。
Mol.Form.:(Exact Mass: 1518.7562, Mol.Wt.: 1519.4148)
UV-vis (CH2Cl2) λmax, nm 835
MS(TOF-MS):1519.5558, 1500.5596, 1471.5502
実施例5で得られた化合物5cと、実施例6で得られた化合物1cのジクロロメタン中での吸収スペクトルを測定した。結果を図3に示す。図3に示すように、共役を拡張したことにより、波長の極大吸収が613nmから835nmに高波長化したことが分かる。
参考例1
(1)化合物(15−2)
反応容器を窒素置換し、dry−CH2Cl2(50ml)を加えた。1,4−シクロヘキサジエン(5ml,53mmol)を加え、反応容器を−78℃に冷却してスルフェニルクロライド(6ml,53mmol)を滴下した。室温に戻して1時間攪拌した後、反応溶液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加え、綿栓濾過した。さらに、濾液を減圧下で濃縮することにより、式(15−2)で表される化合物10.26g(1.16mmol、化合物(15−1)からの収率86%)を得た。得られた化合物(15−2)の分析データは、以下のとおりである。
Mol.Form: C12H13ClS(Exact Mass: 224.0426, MW:224.7496)
Appearance: colorless oil
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=2.25(m, 1H), 2.38(m, 1H), 2.84(m, 1H), 2.98(m, 1H), 3.59(m, 1H), 4.18(m, 1H), 5.60(m, 1H), 5.68(m, 1H), 7.30(m, 3H), 7.45(m, 2H)
13C NMR(100MHz, CDCl3):d=133.56, 132.09, 128.95, 127.38, 123.60, 122.27, 56.95, 47.43, 31.14 27.80
mp:---(oil compound)
HRMS calcd for C12H13ClS, : 225.0505, found 225.0485
MS(FAB) m/z 225 M+
Anal. Calcd for C38H44N2O4 : C, 64.13; H, 5.83.
Found: C, 63.92; H, 5.93; N, 0.09.
(2)化合物(15−3)
反応容器に式(15−2)で表される化合物(10.26g,46mmol)を入れ、ジクロロメタン(500ml)を加えた。反応容器を0℃に冷却し、純度69〜75%のmCPBA(24.1g,92mmol)を加え、室温に戻して16時間攪拌した。反応終了後、セライト濾過により不溶物を取り除き、濾液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。さらに、減圧下で濃縮することにより、式(15−3)で表される化合物7.55g(29.4mmol、化合物(15−2)からの収率64%)を得た。得られた化合物(15−3)の分析データは、以下のとおりである。
Mol.Form: C12H13ClSO2(Exact Mass:256.0325, MW:256.7484)
Appearance: colorless oil
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=2.45(m, 1H), 2.55(m, 1H) 2.65(m, 1H), 2.94(m, 1H), 3.57(m, 1H), 4.63(m, 1H), 5.67(m, 2H), 7.58(m, 2H), 7.68(m, 1H), 7.92(m, 2H)
13C NMR(100MHz, CDCl3):d=138.22, 133.90, 129.19, 128.57, 122.81, 122.23, 63.69, 51.48, 32.44, 22.08.
mp: ---(oil compound)
HRMS calcd for C12H13ClSO2 : 257.0403, found 257.0408
MS(FAB) m/z 257M+,
(3)化合物(15−4)
反応容器に式(15−3)で表される化合物(3.87g、15.1mmol)を入れ窒素置換し、dry−ジクロロメタン(56ml)を加えた。反応容器を0℃に冷却してDBU(2.24ml、15.1mmol)を滴下した。室温に戻して3時間攪拌した後、1M塩酸を加えてクエンチし、反応溶液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄した。有機層にシリカゲルと無水硫酸ナトリウムを加え、濾液を減圧下で濃縮することで式(15−4a)及び(15−4b)で表される化合物2.06g(9.35mmol、化合物(3)からの収率62%)を得た。得られた化合物(15−4a)及び(15−4b)の分析データは、以下のとおりである。なお、各データは化合物(15−4a)及び(15−4b)が混合している状態で測定している。
Mol.Form: C12H13SO2(Exact Mass:220.0558, MW:220.2875)
Appearance:colorless oil
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=2.82(m, 4H), 2.95(m, 2H) 3.88(m, 1H), 5.54(m, 2H), 5.67(m, 2H), 5.79(m, 1H), 6.08(m, 1H), 7.05(m, 1H), 7.45-7.59(m, 4H), 7.62(m, 2H), 7.87(m, 4H)
mp: ---(oil compound)
(4)化合物(15−5)
反応容器に、式(15−4a)及び(15−4b)で表される化合物(1.08g,4.9mmol)を入れて窒素置換し、dry−THF(40ml)を加えた。イソシアノ酢酸エチル(0.65ml,6mmol)を加えた後、反応容器を0℃に冷却して1Mのt−BuOK/dry−THF溶液(1.36g,12mmol,12ml)を滴下した。室温に戻して12時間攪拌した後、1M塩酸を加えてクエンチし、酢酸エチルで抽出した。反応溶液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加え、綿栓濾過した。さらに、濾液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により精製した。そして、溶液を濃縮して得られた固体をヘキサンで洗浄することにより、式(15−5)で表される化合物500mg(2.61mmol、化合物(15−4a)及び(15−4b)の混合物からの収率53%)を得た。得られた化合物(15−5)の分析データは、以下のとおりである。
Mol.Form: C11H13NO2(Exact Mass:191.0946, MW:191.2264)
Appearance: white solid
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=1.35(t, 3H, J=7Hz), 3.22(m, 2H), 3.44(m, 2H), 4.30(q, 4H, J=7.0Hz), 5.88(m, 2H), 6.71(m, 1H), 8.88(br, 1H)
13C NMR(100MHz, CDCl3):d=161.55, 124.79, 124.31, 123.72, 118.83, 118.44, 117.42, 59.88, 24.14, 22.44, 14.63.
IR νmax(KBr)/cm-1 : 3288, 1685, 1675, 1323, 1250, 1154
mp: 94℃
HRMS calcd for C11H13NO2, : 192.1025, found 192.1014
MS(FAB) m/z 192M+,
Anal. Calcd for C11H13NO2 : C, 69.09; H, 6.85 N, 7.32
Found: C, 68.92; H, 7.03; N, 7.42.
(5)化合物(15−6)
反応容器に式(15−5)で表される化合物(3.35g、17.5mmol)を入れて窒素置換し、dry−ジクロロメタン(150ml)を加えた。反応容器を−78℃に冷却してスルフェニルクロライド(1.99ml、17mmol)を滴下した。室温に戻して1時間攪拌した後、反応溶液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。さらに、減圧下で濃縮することで式(15−6a)及び(15−6b)で表される化合物4.95g(14.7mmol、化合物(15−5)からの収率84%)を得た。得られた化合物(15−6a)及び(15−6b)の分析データは、以下のとおりである。なお、各データは化合物(15−6a)及び(15−6b)が混合している状態で測定している。
Mol.Form: C17H18ClNO2S(Exact Mass:335.0407, MW: 335.8483)
Appearance: pale yellow solid
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=1.32-1.38(m, 6H, J=7Hz), 2.98-2.34(m, 4H), 3.35-3.67(m, 4H), 3.73(m, 2H), 4.30(m, 4H), 4.88-5.10(m, 2H), 6.74(m, 2H), 7.28-7.36(m, 6H), 7.45-7.51(m, 4H), 8.90(br, 2H)
13C NMR(100MHz, CDCl3):d=161.39, 161.33, 133.66, 133.63, 132.27, 132.14, 129.19, 129.18, 127.64, 127.60, 122.66, 121.91, 119.42, 119.25, 118.57, 118.34, 116.85, 116.17, 60.02, 60.00, 57.51, 57.43, 47.94, 47.80, 28.81, 27.31, 25.07, 23.54, 14.49, 14.45.
mp:110℃
HRMS calcd for C17H18ClNO2S, : 336.0825, found 336.0824
MS(FAB) m/z 336M+,
Anal. Calcd for C17H18ClNO2S : C, 60.80; H, 5.40 N, 4.17
Found: C, 61.10; H, 5.67; N, 3.84.
(6)化合物(15−7)
反応容器に、式(15−6a)及び(15−6b)で表される化合物(4.95g,14.7mmol)を入れ、ジクロロメタン(179ml)を加えた。反応容器を0℃に冷却し、純度69〜75%のmCPBA(7.05g,29.4mmol)を加え、室温に戻して16時間攪拌した。反応終了後、セライト濾過により不溶物を取り除き、濾液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。さらに、減圧下で濃縮することにより、式(15−7a)及び(15−7b)で表される化合物5.4g(14.7mmol、化合物(15−6a)及び(15−6b)の混合物からの収率99%)を得た。得られた化合物(15−7a)及び(15−7b)の分析データは、以下のとおりである。なお、各データは化合物(15−7a)及び(15−7b)が混合している状態で測定している。
Mol.Form: C17H18ClNO4S (Exact Mass:367.0645, MW: 367.8471)
Appearance: pale yellow solid
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=1.28-1.40(m, 6H), 3.01-3.64(m, 8H), 3.73(m, 2H), 4.30(m, 4H), 4.88-5.12(m, 2H), 6.73(m, 2H), 7.45-7.78(m, 6H), 7.82-8.01(m, 4H), 9.08(br, 2H)
mp:80℃
HRMS calcd for C17H18ClNO4S, : 368.0723, found 368.0688
MS(FAB) m/z 368M+,
(7)化合物(15−8)
反応容器に、式(15−7a)及び(15−7b)で表される化合物(1.12g,3.05mmol)を入れ、窒素置換し、dry−THF(30ml)を加えた。反応容器を0℃に冷却し、1Mのt−BuOK/THF溶液(340mg,3.04mmol,3.04ml)を加え、室温に戻して4時間攪拌した。反応終了後、1M塩酸を加えてクエンチし、酢酸エチルで抽出した。反応溶液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄した。有機層に無水硫酸ナトリウムを加え、濾液を減圧下で濃縮した。そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により精製することで式(15−8a)及び(15−8b)で表される化合物770mg(2.32mmol、化合物(15−7a)及び(15−7b)の混合物からの収率76%)を得た。得られた化合物(15−8a)及び(15−8b)の分析データは、以下のとおりである。なお、各データは化合物(15−8a)及び(15−8b)が混合している状態で測定している。
Mol.Form: C17H17NO4S (Exact Mass:331.0878, MW: 331.3862)
Appearance: pale yellow solid
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=1.26-1.39(m, 6H), 3.36-3.78(m, 8H), 4.30(m, 4H), 6.72(m, 2H), 7.49-7.63(m, 6H), 7.87-7.97(m, 4H), 8.95(br, 2H)
(8)化合物(15)
反応容器に、式(15−8a)及び(15−8b)で表される化合物(680mg,2.05mmol)を入れて窒素置換し、dry−THF(20ml)を加えた。イソシアノ酢酸エチル(0.27ml,2.5mmol)を加えた後、反応容器を0℃に冷却して1Mのt−BuOK/THF溶液(570mg,5.09mmol,5.1ml)を滴下した。室温に戻して12時間攪拌した後、1M塩酸を加えてクエンチし、酢酸エチルで抽出した。反応溶液を飽和重曹水、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加え、濾液を減圧下で濃縮した。そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により精製した。さらに、溶液を濃縮して得られた固体をヘキサンで洗浄することにより、式(15)で表される化合物70mg(0.232mmol、化合物(15−8a)及び(15−8b)の混合物からの収率11%)を得た。得られた化合物(15)の分析データは、以下のとおりである。
Mol.Form: C16H18N2O4(Exact Mass:302.1267, MW:302.3251)
Appearance: pale brown powder
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=1.40(m, 6H), 3.99(m, 4H), 4.37(m, 4H), 6.86(m, 2H), 8.95(br, 2H)
HRMS calcd for C16H18N2O4, : 303.1345, found 303.1348
MS(FAB) m/z 303M+
本発明のビス−ボロンジピロメテン色素は、近赤外吸収色素として、近赤外線を吸収・カットする機能を有する半導体受光素子用の光学フィルター;省エネルギー用に熱線を遮断する近赤外線吸収フィルムや近赤外線吸収板;セキュリティーインクや不可視バーコードインクとしての情報表示材料;近赤外光を利用した太陽電池用色素;プラズマディスプレイパネル(PDP)やCCD用の赤外線カットフィルター;レーザー光を利用した熱変換材料として、レーザー製版、熱転写記録、リライタブル感熱、レーザー溶着、樹脂の熱硬化用の近赤外線吸収材料;サングラス等の保護眼鏡用材料;等に用いることができる。

Claims (4)

  1. 下記式(1)又は式(2)で表されることを特徴とするビス−ボロンジピロメテン系色素。
    [式(1)及び式(2)中、R1〜R18の少なくとも一つは、電子求引性基であり、残りは水素又は有機置換基である。]
  2. 前記電子求引性基が、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アルキルオキシカルボニル基及びアシル基よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のビス−ボロンジピロメテン系色素。
  3. 下記式(3)又は式(4)で表されることを特徴とするビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体。
    [式(3)及び式(4)中、
    RingAは、下記式Ia〜IIaから選択されるいずれか一つの環状構造であり、
    (式Ia〜IIa中、a1〜a4は炭素番号を意味し、L1は、*−CH2−CH2−*、*−C(=O)−*、又は*−C(=O)−C(=O)−*を示す。なお*は、結合手を示す。)
    1〜R18の少なくとも一つは、電子求引性基であり、残りは水素又は有機置換基である。]
  4. 前記電子求引性基が、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アルキルオキシカルボニル基及びアシル基よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項3に記載のビス−ボロンジピロメテン系色素の前駆体。
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