JP2014517820A - ナフタレンジイミドのスタンニル誘導体及び関連組成物並びに方法 - Google Patents
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Abstract
ナフタレンジイミド(NDI)化合物は、有用な、用途の広い合成ツールを提供するためにスズ試薬で官能化することができる。一実施形態は、例えば、NDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つのNDI化合物を含む組成物を提供する。用途としては、OLED、OPV、OFET、及び検出デバイスなどの有機電子デバイスが挙げられる。
Description
有機エレクトロニクスは、例えば、進歩したトランジスタ、ディスプレイ、照明、光起電装置、及び検出デバイスなどの商業的開発のための重要な分野である。有機化合物及び材料の幅広い多様性は、有機エレクトロニクスに利点を提供する。有機エレクトロニクスのために利用可能な多目的に使える化学及び材料科学のほんの1つの例において、リレン(rylene)の、特にナフタレン及びペリレンのテトラカルボン酸ジイミド誘導体(それぞれ、NDI及びPDI)が、有機エレクトロニクスの分野で最も広く研究されたクラスの機能性材料の1つを表す。熱的、化学的、及び光化学的安定性並びにそれらの高い電子親和力及び電荷キャリア移動度は、有機電界効果トランジスタ(OFET)及び有機光電池(OPV)での用途向けにこれらの材料を魅力的なものにする。それらはまた、再びそれらの酸化還元電位のために、並びに相当するラジカルアニオンの安定性及び独特の吸収スペクトルのために、光誘起電子移動の過渡吸収研究に受容体として幅広く使用されてきた。
PDI及びNDIのN,N’−置換基は、溶解度、凝集、及び固体の状態での分子間充填をコントロールするために用いることができるが、一般に単離分子の光学及び電子特性に最小限の影響を及ぼすにすぎない。対照的に、これらの化学種のコア置換は典型的には、酸化還元電位(ある場合には、空気安定なOFET運転が達成できる範囲内に電子親和力が収められることを可能にし)及びこれらの化学種の光学スペクトルにはるかにより多くの重大な影響を及ぼす。更に、コア置換は、共役オリゴマーまたはポリマー及び供与体または受容体官能化生成物などのより精緻な構造を構築する手段として用いることができる。
官能化NDIは、濃硫酸または発煙硫酸中でジブロモイソシアヌル酸(DBI)でのナフタレン−1,4:5,8−テトラカルボン酸二無水物(NDA)の選択的臭素化、引き続く還流酢酸中で選り抜きの第一級アミンでのイミド化によって最も効果的に得られる。NDAはまた、濃硫酸または発煙硫酸中でBr2を使用して臭素化することができる。臭素化NDIは次に、アミノ、チオール若しくはアルコキシ置換誘導体を与えるための求核置換によるか、シアノ、フェニル、アルキニル及びチエニル官能化生成物を生成するためのパラジウム触媒カップリング反応によるかのどちらかによる更なる官能化用の中間体として役立つことができる。しかし、パラジウム触媒法によって得ることができる共役化学種の範囲は、適切な候補カップリング・パートナーの入手可能性によって決定される。特に、スタナンなどの金属化試薬は、電子不足(受容体)構成単位のために得るのが困難であり得る。
更に、あらゆる種類のNDI誘導化合物のために有用である、モノ臭素化NDIは一般に、臭素化試薬の当量を巧みに操作することによって及び/または反応条件を巧みに操作することによって得ることができるにすぎず;しかし、非臭素化、モノ臭素化、及びジ臭素化の混合物を分離するのは困難であり、それは、大規模生産を実現困難にする。
従って、モノ−及びジ−金属化NDI化学種は両方とも、受容体基がNDIコアに直接結合している新タイプの共役NDI誘導体のための貴重な構成単位であろう。
本明細書に記載される実施形態は、組成物及び化合物、並びに製造方法、使用方法、これらの組成物及び化合物を含むインク、及びデバイスを含む。
一実施形態は、NDI化合物のナフタレンコアに結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含むナフタレンジイミド(NDI)化合物を提供する。
別の実施形態は、構造:
(式中、
R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;
R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、フルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択されるか、またはR2、R3、及びR4の1つ以上は任意選択的にSn(R5)3であり;
R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表される化合物を提供する。
(式中、
R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;
R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、フルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択されるか、またはR2、R3、及びR4の1つ以上は任意選択的にSn(R5)3であり;
R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表される化合物を提供する。
別の実施形態においては、R2、及びR4は独立して、水素、フルオロ及びシアノから選択され;R3は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基及びSn(R5)3(式中、R5は先に定義された通りである)から選択される。
別の実施形態は、構造:
(式中、
a)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
b)R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
c)R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表されるモノ−スタンニルNDI化合物である化合物を提供する。
(式中、
a)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
b)R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
c)R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表されるモノ−スタンニルNDI化合物である化合物を提供する。
別の実施形態は、本明細書に記載されるような、しかし構造:
(式中、
d)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
e)R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
f)R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表される1つ以上のモノ−スタンニルNDI化合物を排除する化合物を提供する。
(式中、
d)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
e)R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
f)R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表される1つ以上のモノ−スタンニルNDI化合物を排除する化合物を提供する。
別の実施形態は、構造:
(式中、
a)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
b)R2及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
c)R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表されるビス−スタンニルNDI化合物である化合物を提供する。
(式中、
a)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
b)R2及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
c)R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表されるビス−スタンニルNDI化合物である化合物を提供する。
別の実施形態は、本明細書に記載される様々な実施形態に定義されるような少なくとも1つのナフタレンジイミド(NDI)化合物を含む組成物を提供する。
方法についての実施形態は、少なくとも1つの第1ナフタレンジイミド(NDI)前駆体化合物を少なくとも1つのスズ試薬と反応させてNDI化合物のナフタレンコアに結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つの第1NDI反応生成物化合物を形成する工程を含む方法を含む。
一実施形態においては、スズ試薬は有機スズ試薬である。
別の実施形態においては、スズ試薬は、ヘキサアルキルジスズ試薬、またはヘキサアリールジスズ試薬の1つ以上を含む。
別の実施形態においては、スズ試薬はハロゲン化スズ試薬ではない。
別の実施形態においては、反応工程で、たった一つのNDI前駆体化合物が少なくとも1つのスズ試薬と反応させられる。
別の実施形態においては、第1NDI反応生成物化合物は、1つまたは2つのスタンニル置換基を含む。
別の実施形態においては、第1NDI反応生成物は、構造:
(式中、Xは、H、R3またはスタンニル置換基Sn(R5)3であり;式中、各R1、R1’、R2、R3、R4及びR5は、先に定義された通りである)
を含む。
(式中、Xは、H、R3またはスタンニル置換基Sn(R5)3であり;式中、各R1、R1’、R2、R3、R4及びR5は、先に定義された通りである)
を含む。
別の実施形態においては、第1NDI反応生成物は、次の構造:
(式中、Xは、HまたはR3である)
及び
(式中、XはSn(R5)3である)
の混合物を含む。
(式中、Xは、HまたはR3である)
及び
(式中、XはSn(R5)3である)
の混合物を含む。
別の実施形態においては、反応工程は、少なくとも1つの金属触媒の存在下で実施される。
別の実施形態は、クロマトグラフィーによるスタンニルNDI反応生成物の分離を更に含む。
別の実施形態は、本明細書に記載されるような化合物または本明細書に記載されるようの組成物の製造方法を提供し、前記方法は、
(a)構造:
(式中LGはハロゲンである)
で表されるモノマーナフタレンジイミド前駆体化合物を提供するかまたは得る工程と;
(b)モノマーナフタレンジイミド前駆体化合物を、触媒の存在下で、構造(R5)3Sn−Sn(R5)3(式中、R5はアルキルまたはアリール基である)を有する化合物と反応させてナフタレンジイミド有機スズ化合物(式中、R1及びR1’は先に定義されており、
R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、フルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される)
の少なくとも幾つかを形成する工程と
を含む。
(a)構造:
(式中LGはハロゲンである)
で表されるモノマーナフタレンジイミド前駆体化合物を提供するかまたは得る工程と;
(b)モノマーナフタレンジイミド前駆体化合物を、触媒の存在下で、構造(R5)3Sn−Sn(R5)3(式中、R5はアルキルまたはアリール基である)を有する化合物と反応させてナフタレンジイミド有機スズ化合物(式中、R1及びR1’は先に定義されており、
R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、フルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される)
の少なくとも幾つかを形成する工程と
を含む。
別の実施形態は、本明細書に記載されるような有機スズ化合物のまたは本明細書に記載されるような組成物のまたは本明細書に記載される方法によって製造された化合物若しくは組成物の使用であって、オリゴマーまたはポリマーを形成することである使用を提供する。
別の実施形態は、例えば、OLED、OPV、OFET、または検出デバイスなどの、有機電子デバイスでの半導体オリゴマーまたはポリマーとしての本明細書に記載されるように形成されたオリゴマーまたはポリマーの使用である。
一実施形態は、NDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つのナフタレンジイミド(NDI)化合物を含む組成物であって、一実施形態においては、この化合物が1つのスタンニル置換基を有する組成物を提供する。別の実施形態においては、この化合物は2つのスタンニル置換基を有する。
一実施形態においては、スタンニル置換基は、−SnR’3(式中、R’基は独立してアルキルまたはアリールである)である。
一実施形態においては、NDI化合物は、少なくとも1つのNDI部分を含む。別の実施形態においては、NDI化合物は、少なくとも2つのNDI部分を含む。
一実施形態においては、この化合物の分子量は約2,000g/モル以下である。別の実施形態においては、この化合物の分子量は約1,000g/モル以下である。別の実施形態においては、この化合物の分子量は約750g/モル以下である。
一実施形態は、構造:
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択されるか、またはR2、R3、及びR4の1つ以上は任意選択的にSn(R5)3であり;R5は、アルキルまたはアリール基である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択されるか、またはR2、R3、及びR4の1つ以上は任意選択的にSn(R5)3であり;R5は、アルキルまたはアリール基である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。
一実施形態においては、R1及びR1’は独立して、C1〜C30のノルマル若しくは分岐アルキルまたはフルオロアルキル基である。別の実施形態においては、R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される。別の実施形態においては、R2、R3、及びR4は独立して、水素、フルオロ及びシアノから選択される。別の実施形態においては、R5はC1〜C12アルキル基である。
別の実施形態は、式(I’):
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。
別の実施形態は、構造(II):
(式中、XはHまたはスタンニル置換基であり;式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。一実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
(式中、XはHまたはスタンニル置換基であり;式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。一実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
別の実施形態は、構造(III):
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。一実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。一実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
別の実施形態は、構造(IV):
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。一実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)を有するナフタレンジイミド有機スズ化合物を提供する。一実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
別の実施形態は、
(a)構造(V):
(式中、R1、R1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;LGはハロゲンである)を有するモノマーナフタレンジイミド化合物を提供するかまたは得る工程と;
(b)このモノマーナフタレンジイミド化合物を、触媒の存在下で、構造(R7)3Sn−Sn(R7)3(式中、R7はアルキルまたはアリール基である)を有する化合物と反応させてナフタレンジイミド有機スズ化合物の少なくとも幾らかを形成する工程とを含む、これらの実施形態の化合物の製造方法を提供する。別の実施形態においては、工程(a)のモノマーナフタレンジイミド化合物のR3はまたLGである。
(a)構造(V):
(式中、R1、R1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;LGはハロゲンである)を有するモノマーナフタレンジイミド化合物を提供するかまたは得る工程と;
(b)このモノマーナフタレンジイミド化合物を、触媒の存在下で、構造(R7)3Sn−Sn(R7)3(式中、R7はアルキルまたはアリール基である)を有する化合物と反応させてナフタレンジイミド有機スズ化合物の少なくとも幾らかを形成する工程とを含む、これらの実施形態の化合物の製造方法を提供する。別の実施形態においては、工程(a)のモノマーナフタレンジイミド化合物のR3はまたLGである。
別の実施形態は、少なくとも1つの第1ナフタレンジイミド(NDI)前駆体化合物を少なくとも1つのスズ試薬と反応させてNDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つの第1NDI化合物を形成する工程を含む方法を提供する。
別の実施形態は、スズ試薬が有機スズ試薬であることを提供する。一実施形態においては、スズ試薬はジスズ試薬である。一実施形態においては、スズ試薬はアルキルスズ試薬である。一実施形態においては、スズ試薬はヘキサブチルジスズ試薬である。一実施形態においては、スズ試薬は、ハロゲン化スズ試薬ではない。
一実施形態においては、反応工程で、1つのNDI前駆体化合物だけが少なくとも1つのスズ試薬と反応させられる。
一実施形態においては、反応工程で、2つの異なるNDI前駆体化合物の混合物が、少なくとも1つの第1NDI反応生成物化合物及びまた少なくとも1つの第2の異なるNDI反応生成物化合物を形成するために少なくとも1つのスズ試薬と反応させられ、ここで、第1及び第2NDI反応生成物化合物のそれぞれは、第1及び第2NDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む。
一実施形態においては、第1ナフタレンジイミド(NDI)前駆体化合物は、ゼロ、1つ、または2つのハロゲン部分を有する。一実施形態においては、第1ナフタレンジイミド(NDI)前駆体化合物は1つまたは2つのハロゲン部分を有する。
一実施形態においては、第1NDI反応生成物化合物は1つのスタンニル置換基を含み、第2NDI反応生成物化合物は2つのスタンニル置換基を含む。
一実施形態においては、反応工程は、第1及び第2の異なるNDI反応生成物化合物の混合物を生成し、この混合物は、第1及び第2NDI反応生成物化合物を分離するために分離手順にかけられる。
一実施形態においては、第1NDI化合物は、式(I)〜(IV)から選択される化合物で表される。
一実施形態においては、反応工程は、少なくとも1つの金属触媒の存在下で実施される。一実施形態においては、反応工程は、少なくとも1つのパラジウム触媒の存在下で実施される。一実施形態においては、第1NDI反応生成物化合物は、約2,000以下の分子量を有する。
出願人らは、NDI化合物のナフタレンコアに結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含むナフタレンジイミド有機スズ化合物を製造するための簡単な、かつ、効率的な方法を予想外にも発見した。それらを製造するための本出願人らの新規方法を考慮して合成中間体として今予想外にも利用可能な、ナフタレンジイミド有機スズ化合物は、ヘテロアリール二臭化物または二ヨウ化物などの、多種多様な電子吸引性のhAr複素環の官能化前駆体と容易に結合して新規の、これまで知られていなかったNDI−hAr−NDIオリゴマー(式中、hArは電子吸引性の複素環である)を与えることができる。そのような化合物は、予想外にも優れた機能の及び周囲安定な電子輸送半導体を提供することができる。
少なくとも1つの実施形態の少なくとも1つの利点は、多種多様な新規化合物及び材料を製造できるかまたは、あるいは、既存の化合物及び材料を本明細書で具現化されるNDI−有機スズ化合物からより容易に製造できることである。特に、少なくとも1つの実施形態については、重要なStilleカップリング反応は、NDIシステムが製造できる有機化合物及び材料の多様性を拡大するためにより広大に用いられ得る。これは、それが他の構成部品とうまく機能できるように特定の用途向けに、化合物または材料のイオン化ポテンシャル、酸化ポテンシャル、電子親和力、還元ポテンシャル、光吸収、及び蛍光などの特性を「調整する」ことを可能にする。
序論
本明細書に引用されるすべての参考文献は、それらの全体を参照により援用される。
本明細書に引用されるすべての参考文献は、それらの全体を参照により援用される。
Polanderらに付与される2011年4月15日出願の優先権出願米国仮特許出願第61/475,888号明細書は、NDI−Sn化合物及びNDI−Sn化合物の製造方法を含めてその全体を参照により本明細書によって援用される。図を含めて、アリール及びヘテロアリール構造体及び実施例もまた援用される。この出願はまた、現在特許請求される本発明と関連する利点及び長年の切実なニーズに関するより多くの背景情報を提供する。本明細書に記載される幾つかの実施形態においては、優先権出願第61/475,888仮特許出願に記載されているNDI−Sn化合物及びそれの製造方法は排除される。
2011年12月22日出願の優先権出願米国仮特許出願第61/579,608号明細書及び2012年1月27日出願の優先権出願米国仮特許出願第61/591,767号明細書はまた、それらの全体を参照により援用される。
Lauren Polanderによる博士論文、2011年、「Organic Charge−Transport Materials Based on Oligothiophene and Napthalene Diimide:Towards Ambipolar and n−Channel Organic Field−Effect Transistors」は、現在特許請求される本発明に関する追加の情報を提供する。
化合物を製造するのに本明細書において適切であるとして用いることができる重要な合成方法は、March’s Advanced Organic Chemistry,6th Ed.,2007年に一般的に記載されている。
本明細書で用いるところでは、「ハロ」または「ハロゲン」または「ハライド」さえもがフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを意味することができる。
本明細書で用いるところでは、「アルキル」は、直鎖、分岐、または環状の飽和炭化水素基を意味することができる。アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピル及びイソ−プロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソ−ブチル、第二ブチル、第三ブチル)、ペンチル基(例えば、n−ペンチル、イソ−ペンチル、ネオペンチル)などが挙げられる。様々な実施形態において、アルキル基は、1〜30個の炭素原子、例えば、1〜20個の炭素原子を有することができる(即ち、C1〜C20アルキル基)。幾つかの実施形態においては、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有することができ、「低級アルキル基」と言うことができる。低級アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル(例えば、n−プロピル及びイソ−プロピル)、並びにブチル基(例えば、n−ブチル、イソ−ブチル、第二ブチル、第三ブチル)が挙げられる。幾つかの実施形態においては、アルキル基は、1〜5のR1基で置換されることができ、R1は本明細書に定義される通りである。
本明細書で用いるところでは、「ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲン置換基を有するアルキル基を意味することができる。様々な実施形態において、ハロアルキル基は、1〜20個の炭素原子、例えば、1〜10個の炭素原子を有することができる(即ち、C1〜C10ハロアルキル基)。ハロアルキル基の例としては、CF3、C2F5、CHF2、CH2F、CCl3、CHCl2、CH2Cl、C2Cl5などが挙げられる。パーハロアルキル基、即ち、水素原子のすべてがハロゲン原子で置き換わっているアルキル基(例えば、CF3及びC2F5などのパーフルオロアルキル基)は、「ハロアルキル」の定義内に含まれる。
本明細書で用いるところでは、「アルコキシ」は、−O−アルキル基を意味することができる。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシ及びイソプロポキシ)、t−ブトキシ基などが挙げられるが、それらに限定されない。−O−アルキル基中のアルキル基は、1〜5つのR1基で置換することができ、R1は本明細書に定義される通りである。
本明細書で用いるところでは、「ヘテロ原子」は、炭素または水素以外のあらゆる元素の原子を意味することができ、例えば、窒素、酸素、ケイ素、硫黄、リン、及びセレンを含む。
本明細書で用いるところでは、「ヘテロアリール」は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、ケイ素(Si)、及びセレン(Se)から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含有する芳香族単環式環システム、または環システム中に存在する環の少なくとも1つが芳香族であり、少なくとも1個の環ヘテロ原子を含有する多環式環システムを意味することができる。ヘテロアリール基は、全体として、例えば、5〜16個の環原子を有し、1〜5個の環ヘテロ原子を含有することができる(即ち、5〜16員環ヘテロアリール基)。幾つかの実施形態においては、ヘテロアリール基は、1つ以上の末端R1基で置換されることができ、ここで、R1は本明細書に定義される通りである。本明細書に記載される置換及び非置換ヘテロアリール基は両方とも、R1置換基を含めて、1〜30、または1〜20個の炭素原子を含むことができる。
本明細書で用いるところでは、「アリール」は、当該技術分野において公知であるように、共役及び非局在化を提供することができ、縮合することができ、そして任意選択的に置換されることができる幅広く多様な不飽和環状基を意味することができる。例えば、炭素数がC6〜C40またはC6〜C30のアリール基を使用することができる。
NDI−Sn組成物
一実施形態は、例えば、NDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つのナフタレンジイミド(NDI)化合物を含む組成物を提供する。
一実施形態は、例えば、NDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つのナフタレンジイミド(NDI)化合物を含む組成物を提供する。
「ナフタレンジイミド」または「ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド」(NDI)化合物、誘導体、及び材料は、当該技術分野において公知である。例えば、米国特許出願公開第2011/0269967号明細書;同第2011/0269966号明細書;同第2011/0269265号明細書;同第2011/0266529号明細書;同第2011/0266523号明細書;同第2011/0183462号明細書;同第2011/0180784号明細書;同第2011/0120558号明細書;同第2011/0079773号明細書;同第2010/0326527号明細書;及び同第2008/0021220号明細書を参照されたい。他の例は、例えば、Huら,Chem.Mater.,2011年,23,1204−1215(「core−expanded naphthalene diimides(コア拡大ナフタレンジイミド)」);Weiら,Macromol.Chem.Phys.,2009年,210,769−775(「naphthalene bisimides or NBI(ナフタレンビスイミド)またはNBI);Jonesら,Chem.Mater.,2007年,19,11,2703−2705;及びDurbanら,Macromolecules,2010年,43,6348−6352;Guoら,Organic Letters,2008年,10,23,5333−5336(「naphthalene bisimides(ナフタレンビスイミド)」);Roegerら,J.Org.Chem.,2007年,72,8070−8075;Thalakerら,J.Org.Chem.,2006年,71,8098−8105;Ohら,Adv.Funct.Mater.,2010年,20,2148−2156;Suraruら,Synthesis,2009年,11,1841−1845;Polanderら,Chem.Mater.,2011年,23,3408−3410;Yanら,Nature,February 5,2009年,457,679−686;Chopinら,J.Mater.Chem.,2007年,4139−4146;Bhosaleら,New J.Chem.,2009年,33,2409−2413;並びにChenら,J.Am.Chem.Soc.,2009年,131,8−9に見いだすことができる。本出願においては、「NDI」及び「NBI」は同等と見なされる。コアNDI構造は、1,4:5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドと呼ぶことができる。
NDI構造の一表現は、次の通りであり、コアナフタレン基と2つのイミド基とを示す:
本明細書においては、置換基R1、R2、R3、及び/またはR4の少なくとも1つは、官能化されて、スズ原子がナフタレンコアに直接に共有結合で結合しているスズ(またはスタンニル)基であることができる。イミドに結合した2つの基、R5及びR6の同一性は、互いに独立して、化合物が合成できる限りは特に限定されない。一実施形態においては、R5及びR6基は同じ基である。イミドに結合したR5及びR6は、広範囲の有機基であり得る。R5及びR6基の一例は、n−アルキルまたは分岐アルキルなどの、例えば、ヘキシルなどの、アルキル。環状アルキル構造をまた使用することができる。R5及びR6基は、例えば、ハライド、シアノ、アルキル、及び/またはアルコキシなどの基で任意選択的に置換されることができる。
NDI化合物は、例えば、ナフタリン酸無水物(NDA)などの前駆体化合物から製造することができる。
NDI中のナフタレン部分は、ナフタレン部分を含む炭素環芳香環の1つまたは両方に置換されることができる。4つの置換部位が、NDIの2、3、6、及び7位で可能であり、だから1つ、2つ、3つ、または4つの置換基が存在することができる。更に、NDI中のイミド基の1つまたは両方の窒素はまた、置換されることができる。置換は、溶解度を高めることができる。
NDI中のナフタレン部分は、少なくとも1つのスタンニル置換基でナフタレン部分を含む炭素環芳香環の1つまたは両方に置換されることができる。スタンニル置換基は、−SnR’3で表すことができる。例えば、化合物は1つのスタンニル置換基を有することができるか、またはそれは2つのスタンニル置換基を有することができる。
一実施形態においては、NDI化合物は少なくとも1つのNDI部分を含むが、別の実施形態においては、NDI化合物は、少なくとも2つのNDI部分、または少なくとも3つのNDI部分を含む。それ故に、例えば、NDIのオリゴマーは、1つ以上のスタンニル部分で誘導することができる。
一実施形態においては、NDI−Sn化合物の分子量は、約2,000g/モル以下、または約1,000g/モル以下、または約750g/モル以下である。
一実施形態においては、本出願人らは、構造(I):
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択されるか、またはR2、R3、及びR4の1つ以上は任意選択的にSn(R5)3であり;R5は、アルキルまたはアリール基である)で表されるナフタレンジイミド有機スズ化合物(NDI−スズ化合物)を製造するための容易な、かつ、実用的な方法を予想外にも発見した。一実施形態においては、R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される。別の実施形態においては、R2、R3、及びR4は独立して、水素、フルオロ及びシアノから選択される。別の実施形態においては、R5はC1〜C12アルキル基である。
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択されるか、またはR2、R3、及びR4の1つ以上は任意選択的にSn(R5)3であり;R5は、アルキルまたはアリール基である)で表されるナフタレンジイミド有機スズ化合物(NDI−スズ化合物)を製造するための容易な、かつ、実用的な方法を予想外にも発見した。一実施形態においては、R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される。別の実施形態においては、R2、R3、及びR4は独立して、水素、フルオロ及びシアノから選択される。別の実施形態においては、R5はC1〜C12アルキル基である。
別の実施形態においては、NDI−スズ化合物は、構造(I’):
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される)
で表される。
(式中、R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される)
で表される。
そのような新規NDI−有機スズ化合物は、新規NDI−hArオリゴマー(式中、hArは電子吸引性ヘテロアリール基である)を製造するための周知のパラジウム触媒カップリング反応において「求核的」成分として非常に有用である。電子吸引性PDI臭化物と電子に富む、求核性有機スズhAr前駆体化合物とをカップリングさせることによって電子に富むhAr基に結合したPDIオリゴマーを製造するための2、3の例が当該技術分野において存在する(例えば、国際公開第2009/144205号パンフレット及び国際公開第2009/144302号パンフレットを参照されたい)。しかし、そのようなカップリング反応は典型的には、電子吸引性のhAr基が用いられる場合には失敗する。出発NDI有機スズ化合物は、電子吸引性hAr置換基でのNDI−hAr−NDI化合物の合成のための「逆」カップリング法を可能にするように、(出願人らが知る限りでは)以前にはまったく報告されていない。
新規NDI−有機スズ前駆体化合物の合成方法の出願人らの予想外の発見(更に本明細書に記載される)は、電子吸引性hArヘテロアリール橋架け基を有するNDI−hAr−NDIオリゴマー、求核攻撃のより低いLUMOのクラスのNDIオリゴマー化合物の合成のための「逆」カップリング反応の使用を可能にする(求核攻撃の低いLUMOは、当該技術分野においては空気及び水安定性の向上と関連付けられている)。更に、他の有用な化合物は、1つ以上のStillie反応などの、公知の反応だけれども、本明細書で具現化されるNDI有機スズ化合物をカップリングさせることによって合成することができる。
幾つかの実施形態においては、R1及びR1’は独立して、C1−C30のノルマル若しくは分岐アルキルまたはフルオロアルキル基である。幾つかの実施形態においては、R2、R3、及びR4は独立して、水素、フルオロ及びシアノから選択される。多くの実施形態においては、R5はC1〜C12アルキル基である。
NDI化合物は、本明細書において好ましい実施形態であるが、PDI及び関連ペリレン化合物などの高次リレン化合物もまた、スズ置換基で官能化し、例えば、有機電子デバイスでの使用のための追加の化合物を形成するために反応させることができる。リレン化合物及び部分は当該技術分野において公知である。例えば、Zhanら,Adv.Mater.,2011年,23,268−284を参照されたい。NDI及びPDIに加えて、他の公知のリレン化合物としては、例えば、TDI、QDI、5DI、及びHDIが挙げられる。
一実施形態においては、NDI化合物は、構造(II):
(式中、XはHまたはスタンニル置換基であり;式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)
で表される。別の実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
(式中、XはHまたはスタンニル置換基であり;式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)
で表される。別の実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキル部分であり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
別の実施形態においては、化合物は、構造(III):
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)
で表される。別の実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキルであり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)
で表される。別の実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキルであり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
別の実施形態においては、化合物は、構造(IV):
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)
で表される。別の実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキルであり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
(式中、各Rは独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基であり;そして式中、R’部分のそれぞれは独立してアルキルまたはアリール部分である)
で表される。別の実施形態においては、各Rは独立して、任意選択的に置換されたC1〜C30アルキルであり、R’部分のそれぞれは独立してC1〜C20アルキル部分である。
NDI−Sn化合物の製造方法
上記の化合物の製造方法がまた本明細書に記載される。例えば、別の実施形態は、少なくとも1つの第1ナフタレンジイミド(NDI)前駆体化合物を少なくとも1つのスズ試薬を反応させてNDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つの第1NDI化合物を形成する工程を含む方法を提供する。前駆体化合物は、以下に更に記載される。
上記の化合物の製造方法がまた本明細書に記載される。例えば、別の実施形態は、少なくとも1つの第1ナフタレンジイミド(NDI)前駆体化合物を少なくとも1つのスズ試薬を反応させてNDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つの第1NDI化合物を形成する工程を含む方法を提供する。前駆体化合物は、以下に更に記載される。
スズ試薬及び有機スズ試薬は、当該技術分野において公知である。例えば、スズ試薬は、アルキルスズまたはアリールスズ試薬、好ましくはアルキルスズ試薬であり得る。スズ試薬は、式I、II、III及びIVなどの、上記のNDI化合物中のスズ部分を提供することができる。スズ試薬は、例えば、R’3Sn−SnR’3(式中、R’は独立してアルキルまたはアリール、好ましくはアルキルである)などの分子(「ジスズ」化合物)当たり2個のスズ原子を含むことができる。一実施形態においては、R’アルキル基は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択される。R’アルキル基は、例えば、メチルまたはブチル(n−ブチルなど)などの、例えば、C1〜C20アルキル基であり得る。一例では、スズ試薬はヘキサブチルジスズ試薬である。
一実施形態においては、スズ試薬はハロゲンスズ試薬ではない。例えば、X−SnR’3(式中、Xはハロゲンである)で表すことができるスズ試薬は公知である。しかし、そのような試薬は排除され得る。
一実施形態については、反応工程で、たった一つのNDI前駆体化合物が少なくとも1つのスズ試薬と反応させられる。
しかし、異なるNDI前駆体化合物の混合物をスズ試薬との反応にかけることができ、混合物のこの使用は、重要な利点を提供することができる。別の実施形態においては、反応工程で、2つの異なるNDI前駆体化合物の混合物は、少なくとも1つの第1NDI反応生成物化合物及びまた少なくとも1つの第2の異なるNDI反応生成物化合物を形成するために少なくとも1つのスズ試薬と反応させられ、ここで、第1及び第2NDI化合物のそれぞれは、第1及び第2NDI化合物のナフタレン部分に結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む。
一実施形態においては、例えば、第1NDI化合物は1つのスタンニル置換基を含み、第2NDI化合物は2つのスタンニル置換基を含む。
一実施形態においては、反応工程は、第1及び第2の異なるNDI反応生成物化合物の混合物を生成し、この混合物は、第1及び第2NDI反応生成物化合物を分離するために分離手順(例えば、クロマトグラフィー)にかけられる。
上に記載されたように、これらの反応において、第1NDI化合物は、式(I)〜(IV)の化合物で表すことができる。
更に、下のスキームAは、NDA前駆体から出発する合成方法を例示する。
スキームA
スキームA
スキームAにおいて、3つの矢印は、所望のターゲットを形成するために必要とされる反応工程:(i)ナフタレンコアへのスズ置換基の導入を可能にするための化合物A中のナフタレンフェニル環の1つまたは両方のハロゲン化、(ii)化合物A(NDA)中の2つの酸無水物部分のイミドへの変換、及び(iii)フェニル環へのスズ部分の導入((i)で導入されたハロゲンまたは複数ハロゲンの置換)を、概略的に、示すことができる。単一の前駆体化合物Aから出発して、2つのスズ反応生成物、B及びCが混合物として生成し、次に、下で、実施例に例示されるようにクロマトグラフィーなどの、当該技術分野において公知の方法によって分離され得る。スキームAにおいて、B及びC中のイミドR及びスズR’基は、互いに独立して、上に記載された通りであり得る。精製工程は、工程(iii)の後だけを含めて、3つの工程(i)、(ii)、及び(iii)の何れかまたはそれぞれの後に実施することができる。化合物B及びCは、式(I)〜(IV)に記載されるように更に置換することができ、化合物Aは,幾つかの場合には、相当する置換を含有することができる。
追加の実施形態においては、NDI−有機スズ化合物は、(a)脱離基LGで置換された、そして構造(V):
(式中、R1、R1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;LGは、BrまたはIなどの、ハロゲンである)で表されるモノマーナフタレンジイミド化合物を提供するかまたは得る工程と;(b)このモノマーナフタレンジイミド化合物を、触媒(Stilleカップリング触媒などの、典型的には可溶性パラジウム化合物、例えば、Pd2(dba)3及びP(o−tol)3配位子)の存在下で、構造(R5)3Sn−Sn(R5)3(式中、R5はアルキルまたはアリール基である)を有する化合物と反応させてナフタレンジイミド有機スズ化合物の少なくとも幾つかを形成する工程とを含む方法によって製造することができる。別の実施形態においては、工程(a)のモノマーナフタレンジイミド化合物のR3はまたLGである。
(式中、R1、R1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され;R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;LGは、BrまたはIなどの、ハロゲンである)で表されるモノマーナフタレンジイミド化合物を提供するかまたは得る工程と;(b)このモノマーナフタレンジイミド化合物を、触媒(Stilleカップリング触媒などの、典型的には可溶性パラジウム化合物、例えば、Pd2(dba)3及びP(o−tol)3配位子)の存在下で、構造(R5)3Sn−Sn(R5)3(式中、R5はアルキルまたはアリール基である)を有する化合物と反応させてナフタレンジイミド有機スズ化合物の少なくとも幾つかを形成する工程とを含む方法によって製造することができる。別の実施形態においては、工程(a)のモノマーナフタレンジイミド化合物のR3はまたLGである。
単離可能な量のナフタレンジイミド有機スズ化合物を製造するためのこの方法は予想外である。理論に制約されることなく、そのような「Stille Coupling」条件下に、ナフタレンジイミド有機スズ化合物は、反応中間体として形成されるであろうが、脱離基置換NDIの別の分子と「Stille Coupling」でその場クロスカップリングして直接結合したNDI基があるNDI−NDI二量体を生成するであろうと予期された。予想外にも、(とりわけ、関連ペリレンジイミド化合物での異なる結果を考慮して)、臭化物置換NDI化合物の予想された「二量化」カップリング反応は有意の速度で進行しなかったし、結果としてNDI有機スズ化合物が良好な収率で単離され、他のNDIベースの材料を製造するための合成中間体として使用することができる。これらの予想外の反応から単離された求核的NDI有機スズ化合物は、(当業者に周知の様々な適切なパラジウムカップリング触媒の存在下で)他の(立体障害のより少ない)臭化物置換ヘテロアリール化合物と、その臭素化ヘテロアリール化合物が高電子吸引性である場合でさえも、どうとでも容易にカップリングすることができ、電子吸引hAr橋架け基があるNDI−hAr−NDIオリゴマーまたは本明細書に記載されるものなどの、他の化合物の実用的な合成を可能にする。
スズ置換基を導入するために、反応工程は、当該技術分野において公知の、本明細書での実施例によって例示される反応条件下に実施することができる。例えば、精製、温度、圧力、雰囲気、溶媒、反応時間、触媒、及び他の反応パラメータは、特定の合成のためにコントロールすることができる。反応温度は、例えば、50℃〜150℃であり得るし、還流条件を用いることができる。反応時間は、例えば、3時間〜72時間であり得る。トルエンのような芳香族溶媒などの、1つ以上の有機溶媒を使用することができる。触媒物質は1つまたは2つ以上の工程で導入することができる。反応収率は、例えば、少なくとも10%、少なくとも25%、または少なくとも50%であり得る。
再び、NDI化合物に関する方法が本明細書において好ましい実施形態であるが、PDI及び関連ペリレン化合物などの高級リレン化合物もまた、スズ置換基で官能化し、例えば、有機電子デバイスでの使用のための追加の化合物を形成するために反応させることができる。リレン化合物及び部分は、当該技術分野において公知である。例えば、Zhanら,Adv.Mater.,2011年,23,268−284を参照されたい。NDI及びPDIに加えて、他の公知のリレン化合物としては、例えば、TDI、QDI、5DI、及びHDIが挙げられる。
スタンニル化化合物の使用
上に開示されたように、本発明のNDI−有機スズ化合物は、例えば、OLED、OPV、OFET、または検出デバイスなどの有機電子デバイスでの半導体オリゴマーまたはポリマーとして利用することができる、多数の異なるタイプの化合物へのアクセスを提供する、周知のパラジウム触媒カップリング反応における「求核性」成分として非常に有用である。
上に開示されたように、本発明のNDI−有機スズ化合物は、例えば、OLED、OPV、OFET、または検出デバイスなどの有機電子デバイスでの半導体オリゴマーまたはポリマーとして利用することができる、多数の異なるタイプの化合物へのアクセスを提供する、周知のパラジウム触媒カップリング反応における「求核性」成分として非常に有用である。
次の化合物は、本明細書で具現化されるNDI−有機スズ化合物を利用してアクセスすることができる代表的な化合物である。例えば、本発明のある種の化合物は、包括的構造:
(式中、hArは、2つのNDI基を橋架けするヘテロアリールであり、NDI化合物は、式(I)〜(IV)において定義されたように置換されている)のNDI−hAr−NDIオリゴマーを形成するために更に反応させることができる。例えば、Polanderらに付与される2011年4月15日出願の米国仮特許出願第61/475,888号明細書を参照されたい。上に引用された2012年1月27日出願の米国仮特許出願第61/591,767号明細書もまた参照されたい。
(式中、hArは、2つのNDI基を橋架けするヘテロアリールであり、NDI化合物は、式(I)〜(IV)において定義されたように置換されている)のNDI−hAr−NDIオリゴマーを形成するために更に反応させることができる。例えば、Polanderらに付与される2011年4月15日出願の米国仮特許出願第61/475,888号明細書を参照されたい。上に引用された2012年1月27日出願の米国仮特許出願第61/591,767号明細書もまた参照されたい。
必要ならば、これらの化合物は、OLED、OPV、OFET、または検出デバイスでの半導体オリゴマーまたはポリマーとして使用するための、結果として生じる化合物を達成するために更に巧みに扱うことができる。
1.原材料及び一般的な方法
原材料。出発原料は試薬グレードであり、特に明記しない限り、更なる精製なしに使用した。溶媒は、活性アルミナのカラムを通過させることによって(トルエン、CH2Cl2)、Na/ベンゾフェノンからの蒸留によって(THF)乾燥させるか、またはAcros Organicsから無水グレードとして入手した。参考のために、N,N’−ジ(n−ヘキシル)ナフタレン−1,4,5,8−ビス(ジカルボキシイミド)、9は、文献:(1)Rademacher,A.;Maerkle,S.;Langhals,H.Chem.Ber.1982年,115,2927.(2)G.Hamilton,D.;Prodi,L.;Feeder,N.;K.M.Sanders,J.J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1 1999年,1057.(3)Reczek,J.J.;Villazor,K.R.;Lynch,V.;Swager,T.M.;Iverson,B.L.J.Am.Chem.Soc.2006年,128,7995に従って合成した。
原材料。出発原料は試薬グレードであり、特に明記しない限り、更なる精製なしに使用した。溶媒は、活性アルミナのカラムを通過させることによって(トルエン、CH2Cl2)、Na/ベンゾフェノンからの蒸留によって(THF)乾燥させるか、またはAcros Organicsから無水グレードとして入手した。参考のために、N,N’−ジ(n−ヘキシル)ナフタレン−1,4,5,8−ビス(ジカルボキシイミド)、9は、文献:(1)Rademacher,A.;Maerkle,S.;Langhals,H.Chem.Ber.1982年,115,2927.(2)G.Hamilton,D.;Prodi,L.;Feeder,N.;K.M.Sanders,J.J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1 1999年,1057.(3)Reczek,J.J.;Villazor,K.R.;Lynch,V.;Swager,T.M.;Iverson,B.L.J.Am.Chem.Soc.2006年,128,7995に従って合成した。
ヘキサブチルスズは、Sigma−Aldrichから入手した。
キャラクタリゼーション。クロマトグラフ分離は、Sorbent Technologiesから購入したシリカゲル(60Å、32〜63μm)を使用する標準フラッシュカラムクロマトグラフィー法を用いて行った。1H及び13C{1H}NMRスペクトルは、特に明記しない限り、化学シフトが残存CHCl3の1H共鳴またはCDCl3の13C共鳴を使用して言及される状態でBruker AMX 400 MHz Spectrometerで得られた。質量スペクトルは、Georgia Tech Mass Spectrometry FacilityによりApplied Biosystems 4700 Proteomics Analyzerによって記録された。元素分析は、Atlantic Microlabsによって行われた。
2.合成詳細
実施例1:化合物1、2の製造
濃硫酸(600mL)中のナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシ二無水物(10.0g、59.5ミリモル)の溶液を85℃に加熱した。30分後に、ジブロモイソシアヌル酸カリウム(19.3g、59.5ミリモル)を少しずつ加え、混合物を85℃で20時間攪拌するに任せた。混合物を氷水(1.5L)へ注ぎ込み、室温まで暖まるに任せながら、2時間攪拌するに任せた。結果として生じる黄色沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(16.6g)。黄色固体を、氷酢酸(600mL)及びn−ヘキシルアミン(19.4g、0.191モル)入りのフラスコに移した。反応混合物を20分間還流させ、一晩放冷し、メタノール(1.5L)へ注ぎ込んだ。結果として生じる沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、3:2ジクロロメタン/ヘキサン)によって精製した。カラム充填中に、難溶性の黄色固体の一部を単離し、2であることが分かった(3.91g、6.60ミリモル、18%)。カラムからの第1バンドは、追加の2を黄色固体として与えた(0.650g、1.10ミリモル、21%全収率)。第2バンドは、1を白色固体として与えた(1.35g、2.63ミリモル、7%)。
1についてのデータ:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.88(s,1H),8.77(d,J=7.6Hz,1H),8.72(d,J=7.6Hz,1H),4.16(t,J=6.9Hz,2H),4.14(t,J=6.6Hz,2H),1.71(五重線,J=7.1Hz,2H),1.69(五重線,J=7.6Hz,2H),1.45−1.24(m,12H),0.87(t,J=7.0Hz,6H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 162.40,161.79,161.67,160.99,138.3,131.62,130.67,128.62,128.54,126.79,125.99,125.92,125.64,123.85,41.47,41.09,31.46,31.44,27.93,27.88,26.76,26.67,22.54,22.50,14.02(多分オーバーラップのために、1つの脂肪族共鳴が観察されず)。HRMS(EI)m/z C26H29BrN2O4(M+)に対する計算値,512.1311;実測値,512.1280。元素分析 C26H29BrN2O4に対する計算値:C,60.82;H,5.69;N,5.46。実測値:C,59.91;H,5.60;N,5.36。
2についてのデータ:1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.98(s,2H),4.17(t,J=7.8Hz,4H),1.72(五重線,J=7.8Hz,4H),1.49−1.20(m,12H),0.88(t,J=7.1Hz,6H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 160.73,139.06,128.96,128.32,127.72,125.34,124.08,41.61,31.45,27.84,26.73,22.54,14.02。HRMS(EI)m/z C26H28Br2N2O4(M+)に対する計算値,590.0416;実測値,590.0394。元素分析 C26H28Br2N2O4に対する計算値:C,52.72;H,4.76;N,4.73。実測値:C,52.71;H,4.69;N,4.70。
実施例1:化合物1、2の製造
濃硫酸(600mL)中のナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシ二無水物(10.0g、59.5ミリモル)の溶液を85℃に加熱した。30分後に、ジブロモイソシアヌル酸カリウム(19.3g、59.5ミリモル)を少しずつ加え、混合物を85℃で20時間攪拌するに任せた。混合物を氷水(1.5L)へ注ぎ込み、室温まで暖まるに任せながら、2時間攪拌するに任せた。結果として生じる黄色沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(16.6g)。黄色固体を、氷酢酸(600mL)及びn−ヘキシルアミン(19.4g、0.191モル)入りのフラスコに移した。反応混合物を20分間還流させ、一晩放冷し、メタノール(1.5L)へ注ぎ込んだ。結果として生じる沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、3:2ジクロロメタン/ヘキサン)によって精製した。カラム充填中に、難溶性の黄色固体の一部を単離し、2であることが分かった(3.91g、6.60ミリモル、18%)。カラムからの第1バンドは、追加の2を黄色固体として与えた(0.650g、1.10ミリモル、21%全収率)。第2バンドは、1を白色固体として与えた(1.35g、2.63ミリモル、7%)。
1についてのデータ:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.88(s,1H),8.77(d,J=7.6Hz,1H),8.72(d,J=7.6Hz,1H),4.16(t,J=6.9Hz,2H),4.14(t,J=6.6Hz,2H),1.71(五重線,J=7.1Hz,2H),1.69(五重線,J=7.6Hz,2H),1.45−1.24(m,12H),0.87(t,J=7.0Hz,6H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 162.40,161.79,161.67,160.99,138.3,131.62,130.67,128.62,128.54,126.79,125.99,125.92,125.64,123.85,41.47,41.09,31.46,31.44,27.93,27.88,26.76,26.67,22.54,22.50,14.02(多分オーバーラップのために、1つの脂肪族共鳴が観察されず)。HRMS(EI)m/z C26H29BrN2O4(M+)に対する計算値,512.1311;実測値,512.1280。元素分析 C26H29BrN2O4に対する計算値:C,60.82;H,5.69;N,5.46。実測値:C,59.91;H,5.60;N,5.36。
2についてのデータ:1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.98(s,2H),4.17(t,J=7.8Hz,4H),1.72(五重線,J=7.8Hz,4H),1.49−1.20(m,12H),0.88(t,J=7.1Hz,6H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 160.73,139.06,128.96,128.32,127.72,125.34,124.08,41.61,31.45,27.84,26.73,22.54,14.02。HRMS(EI)m/z C26H28Br2N2O4(M+)に対する計算値,590.0416;実測値,590.0394。元素分析 C26H28Br2N2O4に対する計算値:C,52.72;H,4.76;N,4.73。実測値:C,52.71;H,4.69;N,4.70。
実施例2:1、2の混合物からの化合物3、4の製造
N,N’−ジ(n−ヘキシル)−2−トリ−(n−ブチル)スタンニルナフタレン−1,4,5,8−ビス(ジカルボキシイミド)、3、及びN,N’−ジ(n−ヘキシル)−2,6−ビス(トリ(n−ブチル)スタンニル)ナフタレン−1,4,5,8−ビス(ジカルボキシイミド)、4を、次の一般スキームに従って、それぞれ、良好からほどほどの収率で得た。適切なモノ−またはジブロモ誘導体、1または2、及びヘキサブチルジチン(ブロモ置換基当たり1当量)の混合物を、Pd2dba3(ブロモ当たり0.05当量)及びP(o−tol)3(ブロモ当たり0.2当量)の存在下でトルエン中で加熱した。シリカゲルクロマトグラフィー及びメタノールからの再結晶による反応生成物の精製は、モノ−及びジスタンニル誘導体を長い黄色針状結晶として与え;これらの化合物は、NMR分光法、質量分光法、元素分析、及び、4の場合には、X線結晶構造によってキャラクタリゼーションした。
N,N’−ジ(n−ヘキシル)−2−トリ−(n−ブチル)スタンニルナフタレン−1,4,5,8−ビス(ジカルボキシイミド)、3、及びN,N’−ジ(n−ヘキシル)−2,6−ビス(トリ(n−ブチル)スタンニル)ナフタレン−1,4,5,8−ビス(ジカルボキシイミド)、4を、次の一般スキームに従って、それぞれ、良好からほどほどの収率で得た。適切なモノ−またはジブロモ誘導体、1または2、及びヘキサブチルジチン(ブロモ置換基当たり1当量)の混合物を、Pd2dba3(ブロモ当たり0.05当量)及びP(o−tol)3(ブロモ当たり0.2当量)の存在下でトルエン中で加熱した。シリカゲルクロマトグラフィー及びメタノールからの再結晶による反応生成物の精製は、モノ−及びジスタンニル誘導体を長い黄色針状結晶として与え;これらの化合物は、NMR分光法、質量分光法、元素分析、及び、4の場合には、X線結晶構造によってキャラクタリゼーションした。
比較して、同一条件下に、モノ臭素化ペリレンジイミド(PDI)誘導体は、ホモカップリングを受けてビ−PDI生成物を生成し、スタンニルPDI中間体は単離できなかった。
ジスタンニル誘導体を単離し、そして完全に精製する能力は、高分子量材料を得る能力がモノマー化学量論の正確なコントロールに決定的に依存する、共役ポリマー合成での適用にとって重要である。
実施例3:化合物1からの化合物3の製造
乾燥トルエン(30mL)中の1(1.45g、2.82ミリモル)、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(1.64g、2.82ミリモル)、及びトリ−o−トリルホスフィン(0.172g、0.565ミリモル)の溶液を5分間窒素で脱酸素した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.129g、0.141ミリモル)を加え、反応物を90℃に24時間加熱した。冷却後に、反応混合物をメタノール(100mL)中で沈澱させ、固体を濾過によって除去し、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン)によって精製して黄色固体を生成した(1.53g、2.11ミリモル、75%)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.94(s,1H),8.70(d,J=7.6Hz,1H),8.67(d,J=7.6Hz,1H),4.18(t,J=7.6Hz,2H),4.16(t,J=8.0Hz,2H),1.75−1.64(m,4H),1.55−1.45(m,6H),1.40−1.23(m,18H),1.19(t,J=8.2Hz,6H),0.90−0.80(m,15H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.91,163.62,163.12,163.04,156.00,138.65,131.67,130.24,130.13,126.84,126.72,126.70,125.98,123.64,53.40,41.00,40.91,31.50,29.20,28.25,28.07,28.02,27.39,26.76,26.65,22.54,22.48,17.27,14.02,13.69,13.58,11.58。HRMS(MALDI)m/z C38H56N2O4Sn(M+)に対する計算値,725.3340;実測値,725.3325。元素分析 C38H56N2O4Snに対する計算値:C,63.08;H,7.80;N,3.87。実測値:C,62.81;H,7.99;N,3.93。
乾燥トルエン(30mL)中の1(1.45g、2.82ミリモル)、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(1.64g、2.82ミリモル)、及びトリ−o−トリルホスフィン(0.172g、0.565ミリモル)の溶液を5分間窒素で脱酸素した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.129g、0.141ミリモル)を加え、反応物を90℃に24時間加熱した。冷却後に、反応混合物をメタノール(100mL)中で沈澱させ、固体を濾過によって除去し、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン)によって精製して黄色固体を生成した(1.53g、2.11ミリモル、75%)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.94(s,1H),8.70(d,J=7.6Hz,1H),8.67(d,J=7.6Hz,1H),4.18(t,J=7.6Hz,2H),4.16(t,J=8.0Hz,2H),1.75−1.64(m,4H),1.55−1.45(m,6H),1.40−1.23(m,18H),1.19(t,J=8.2Hz,6H),0.90−0.80(m,15H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.91,163.62,163.12,163.04,156.00,138.65,131.67,130.24,130.13,126.84,126.72,126.70,125.98,123.64,53.40,41.00,40.91,31.50,29.20,28.25,28.07,28.02,27.39,26.76,26.65,22.54,22.48,17.27,14.02,13.69,13.58,11.58。HRMS(MALDI)m/z C38H56N2O4Sn(M+)に対する計算値,725.3340;実測値,725.3325。元素分析 C38H56N2O4Snに対する計算値:C,63.08;H,7.80;N,3.87。実測値:C,62.81;H,7.99;N,3.93。
実施例4:化合物2からの化合物4の製造
乾燥トルエン(10mL)中の2(0.500g、0.844ミリモル)、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(1.00g、1.73ミリモル)、及びトリo−トリルホスフィン(0.051g、0.169ミリモル)の溶液を5分間窒素で脱酸素した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.039g、0.042ミリモル)を加え、反応物を90℃に24時間加熱した。トリ−o−トリルホスフィン(0.051g、0.169ミリモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.039g、0.042ミリモル)の追加部分を加え、反応物を90℃で追加の2日間攪拌した。冷却後に、反応混合物をシリカゲルのプラグを通して濾過し、クロロホルム/ヘキサン(1:1)で溶出させ、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物をメタノールから再結晶して黄色固体を生成した(0.407g、0.402ミリモル、48%)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.92(s,2H),4.18(t,J=7.4Hz,4H),1.68(五重線,J=7.5Hz,4H),1.53−1.46(m,12H),1.45−1.36(m,4H),1.35−1.25(m,20H),1.23−1.09(m,12H),0.90−0.80(m,24H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 165.12,163.82,154.61,138.04,131.84,126.90,123.11,40.92,31.53,29.22,28.08,27.39,26.69,22.49,14.02,13.69,11.54。MS(MALDI)m/z 898.3(M−(C4H9)2 2+)。元素分析 C50H82N5O4Sn2に対する計算値:C,59.31;H,8.16;N,2.77。実測値:C,59.30;H,7.98;N,2.83。
乾燥トルエン(10mL)中の2(0.500g、0.844ミリモル)、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(1.00g、1.73ミリモル)、及びトリo−トリルホスフィン(0.051g、0.169ミリモル)の溶液を5分間窒素で脱酸素した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.039g、0.042ミリモル)を加え、反応物を90℃に24時間加熱した。トリ−o−トリルホスフィン(0.051g、0.169ミリモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.039g、0.042ミリモル)の追加部分を加え、反応物を90℃で追加の2日間攪拌した。冷却後に、反応混合物をシリカゲルのプラグを通して濾過し、クロロホルム/ヘキサン(1:1)で溶出させ、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物をメタノールから再結晶して黄色固体を生成した(0.407g、0.402ミリモル、48%)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.92(s,2H),4.18(t,J=7.4Hz,4H),1.68(五重線,J=7.5Hz,4H),1.53−1.46(m,12H),1.45−1.36(m,4H),1.35−1.25(m,20H),1.23−1.09(m,12H),0.90−0.80(m,24H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 165.12,163.82,154.61,138.04,131.84,126.90,123.11,40.92,31.53,29.22,28.08,27.39,26.69,22.49,14.02,13.69,11.54。MS(MALDI)m/z 898.3(M−(C4H9)2 2+)。元素分析 C50H82N5O4Sn2に対する計算値:C,59.31;H,8.16;N,2.77。実測値:C,59.30;H,7.98;N,2.83。
実施例5:NDAからの3〜6の合成
3及び4の異なるクロマトグラフ挙動(3:1:1ジクロロメタン/ヘキサンで溶出する、シリカでRf=0.3;4:1:10ジクロロメタン/ヘキサンで溶出する、シリカでRf=0.3)は、最終段階で精製するだけで、NDAの臭素化及びイミド化から得られるモノ−及びジブロム化学種の混合物を使用してこの反応を実施する可能性を示唆した。この変換は実際に、モノ−及びジ官能化中間体の分離なしに実施して(1当量のDBIを臭素化剤として使用するときに)それぞれ、約20%及び5%のモノ−及びジスタンニル誘導体の単離収率を与えることができる。相対収率は、この臭素化剤に関して幾らか調整することができ、約10%の収率が、2.1当量のDBIを使用してモノ−及びジスタンニル誘導体の両方について得られた。
3及び4の異なるクロマトグラフ挙動(3:1:1ジクロロメタン/ヘキサンで溶出する、シリカでRf=0.3;4:1:10ジクロロメタン/ヘキサンで溶出する、シリカでRf=0.3)は、最終段階で精製するだけで、NDAの臭素化及びイミド化から得られるモノ−及びジブロム化学種の混合物を使用してこの反応を実施する可能性を示唆した。この変換は実際に、モノ−及びジ官能化中間体の分離なしに実施して(1当量のDBIを臭素化剤として使用するときに)それぞれ、約20%及び5%のモノ−及びジスタンニル誘導体の単離収率を与えることができる。相対収率は、この臭素化剤に関して幾らか調整することができ、約10%の収率が、2.1当量のDBIを使用してモノ−及びジスタンニル誘導体の両方について得られた。
示されるように、3及び4に加えて、それらのN,N’−ビス(n−ドデシル)類似体5及び6もまた、よく似た単離収率で得られた。ドデシル基は、例えば、ヘキシル基と比較して溶解度を向上させることができる。
カラムクロマトグラフィーによる高溶解性のモノ−及びジスタンニルNDI生成物の容易な分離は、普通の有機溶媒に両方とも難溶性であり、かつ、Rf(ジクロロメタンで溶出する、シリカで1及び2について0.4及び0.3)の点でそれほど高分化型ではない、1及び2などの、モノ−及びジブロモ−NDI中間体のそれのより困難な精製の魅力的な代替手段である。従って、臭素化化学種の2段階単離及び精製、引き続くスタンニル化は、それぞれ、モノ−及びジスタンニルNDIについて約9%及び2%の全収率をもたらす。
実施例6:NDAからの化合物3及び4の製造
濃硫酸(180mL)中のナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシ二無水物(NDA)(5.00g、18.6ミリモル)の溶液を55℃に加熱した。別個のフラスコで、ジブロモイソシアヌル酸カリウム(6.06g、18.6ミリモル)を、室温で1時間攪拌しながら濃硫酸(90mL)に溶解させた。溶解するとすぐに、この溶液を反応フラスコに加え、混合物を85℃で48時間攪拌するに任せた。混合物を氷水(1L)へ注ぎ込み、室温まで暖めながら、2時間攪拌するに任せた。結果として生じる黄色沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(4.51g)。黄色固体を、氷酢酸(100mL)及びn−ヘキシルアミン(7.2g、71.1ミリモル)入りのフラスコに移した。反応混合物を2時間還流させ、一晩放冷し、メタノール(1L)へ注ぎ込んだ。結果として生じる沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(5.51g)。オレンジ色固体を、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(11.3g、19.5ミリモル)、トリ−o−トリルホスフィン(1.13g、3.71ミリモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.850g、0.930ミリモル)入りの乾燥Schlenk(シュレンク)フラスコに移した。フラスコを窒素で3回ポンプ充満させた。無水トルエン(80mL)を加え、反応物を100℃に18時間加熱した。冷却後に、反応混合物をヘキサン(100mL)で希釈し、シリカゲルのプラグを通して濾過し、ヘキサンで溶出した。ジクロロメタン/ヘキサン(1:1)を使用して第1黄色バンド(不純な4)を溶出した。第2黄色バンドを、ジクロロメタンを溶出液として使用して集め、蒸発させて3を黄色固体として得た(2.60g、3.59ミリモル、NDAから19%全収率)。第1画分をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10:1ヘキサン/ジクロロメタン)によって更に精製して4黄色固体を生成した(0.780g、0.770ミリモル、NDAから4%)。1H NMRデータは、それぞれ、1及び2から合成された3及び4について得られたものと一致した。
濃硫酸(180mL)中のナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシ二無水物(NDA)(5.00g、18.6ミリモル)の溶液を55℃に加熱した。別個のフラスコで、ジブロモイソシアヌル酸カリウム(6.06g、18.6ミリモル)を、室温で1時間攪拌しながら濃硫酸(90mL)に溶解させた。溶解するとすぐに、この溶液を反応フラスコに加え、混合物を85℃で48時間攪拌するに任せた。混合物を氷水(1L)へ注ぎ込み、室温まで暖めながら、2時間攪拌するに任せた。結果として生じる黄色沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(4.51g)。黄色固体を、氷酢酸(100mL)及びn−ヘキシルアミン(7.2g、71.1ミリモル)入りのフラスコに移した。反応混合物を2時間還流させ、一晩放冷し、メタノール(1L)へ注ぎ込んだ。結果として生じる沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(5.51g)。オレンジ色固体を、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(11.3g、19.5ミリモル)、トリ−o−トリルホスフィン(1.13g、3.71ミリモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.850g、0.930ミリモル)入りの乾燥Schlenk(シュレンク)フラスコに移した。フラスコを窒素で3回ポンプ充満させた。無水トルエン(80mL)を加え、反応物を100℃に18時間加熱した。冷却後に、反応混合物をヘキサン(100mL)で希釈し、シリカゲルのプラグを通して濾過し、ヘキサンで溶出した。ジクロロメタン/ヘキサン(1:1)を使用して第1黄色バンド(不純な4)を溶出した。第2黄色バンドを、ジクロロメタンを溶出液として使用して集め、蒸発させて3を黄色固体として得た(2.60g、3.59ミリモル、NDAから19%全収率)。第1画分をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10:1ヘキサン/ジクロロメタン)によって更に精製して4黄色固体を生成した(0.780g、0.770ミリモル、NDAから4%)。1H NMRデータは、それぞれ、1及び2から合成された3及び4について得られたものと一致した。
実施例7:NDAからの化合物5及び6の製造
濃硫酸(180mL)中のNDA(5.00g、18.6ミリモル)の溶液を55℃に加熱した。別個のフラスコで、ジブロモイソシアヌル酸カリウム(6.06g、18.6ミリモル)を、室温で1時間攪拌しながら濃硫酸(90mL)に溶解させた。溶解するとすぐに、この溶液を反応フラスコに加え、混合物を85℃で48時間攪拌するに任せた。混合物を氷水(1L)へ注ぎ込み、室温まで暖まるに任せながら、2時間攪拌した。結果として生じる黄色沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(8.33g)。黄色固体を、氷酢酸(190mL)及びn−ドデシルアミン(14.2g、76.4ミリモル)入りのフラスコに移した。反応混合物を2時間還流させ、一晩放冷し、メタノール(1L)へ注ぎ込んだ。結果として生じる沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた。得られたオレンジ色固体(10.0g)を、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(16.0g、27.6ミリモル)、トリ−o−トリルホスフィン(1.60g、5.26ミリモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(1.20g、1.31ミリモル)入りの乾燥schlenkフラスコに移した。フラスコを窒素で3回ポンプ充満させた。無水トルエン(60mL)を加え、反応物を90℃に24時間加熱した。冷却後に、反応混合物をヘキサンで希釈し、Celite(セライト)のプラグを通して濾過し、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製した:第1バンドは、ヘキサン/ジクロロメタン(10:1)を使用して溶出され、蒸発させると、黄色オイルを与えた(不純な6)。第2バンドは、ヘキサン/ジクロロメタン(1:1)を使用して溶出され、蒸発させて5を黄色固体として与えた(3.87g、4.34ミリモル、NDAから23%全収率)。第1黄色画分をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10:1ヘキサン/トルエン)によって更に精製して純粋な6を黄色オイルとして生成した(1.25g、1.06ミリモル、NDAから6%全収率)。
5についてのデータ:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.95(s,1H),8.70(d,J=7.6Hz,1H),8.67(d,J=7.7Hz,1H),4.18(m,4H),1.78−1.64(m,4H),1.58−1.45(m,6H),1.40−1.15(m,48H),0.90−0.82(m,15H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.90,163.60,163.09,163.02,155.98,138.63,131.65,130.22,130.12,126.82,126.71,126.69,125.96,123.62,40.98,40.91,31.89,31.57,28.61,28.52,29.48,29.33,29.20,29.10,28.12,28.06,27.39,27.11,26.99,22.67,14.09,13.70,11.57(多分オーバーラップのために、5つの脂肪族共鳴が観察されず)。MS(MALDI)m/z 893.5(7%,M+),835.4(100%,M−(C4H9)+).元素分析 C50H80N2O4Snに対する計算値:C,67.33;H,9.04;N,3.14。実測値:C,67.40;H,9.03;N,3.13。
6についてのデータ:1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.93(s,2H),4.19(t,J=7.2Hz,4H),1.71(五重線,J=7.3Hz,4H),1.53−1.46(m,12H),1.57−1.42(m,12H),1.42−1.02(m,60H),0.94−0.76(m,24H。13C{1H}NMR(75MHz,CDCl3)δ 165.11,163.82,154.60,138.04,131.84,126.89,123.10,40.93,31.90,29.64,29.62,29.50,29.38,29.34,29.23,28.12,27.41,27.04,22.67,14.10,13.72,11.52(多分オーバーラップのために、1つの脂肪族共鳴が観察されず)。MS(MALDI)m/z 1066.4(M−(C4H9)2 2+)。元素分析 C62H106N2O4Sn2に対する計算値:C,63.06;H,9.05;N,2.37。実測値:C,62.87;H,9.09;N,2.32。
濃硫酸(180mL)中のNDA(5.00g、18.6ミリモル)の溶液を55℃に加熱した。別個のフラスコで、ジブロモイソシアヌル酸カリウム(6.06g、18.6ミリモル)を、室温で1時間攪拌しながら濃硫酸(90mL)に溶解させた。溶解するとすぐに、この溶液を反応フラスコに加え、混合物を85℃で48時間攪拌するに任せた。混合物を氷水(1L)へ注ぎ込み、室温まで暖まるに任せながら、2時間攪拌した。結果として生じる黄色沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた(8.33g)。黄色固体を、氷酢酸(190mL)及びn−ドデシルアミン(14.2g、76.4ミリモル)入りのフラスコに移した。反応混合物を2時間還流させ、一晩放冷し、メタノール(1L)へ注ぎ込んだ。結果として生じる沈澱物を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、真空下に乾燥させた。得られたオレンジ色固体(10.0g)を、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタナン(16.0g、27.6ミリモル)、トリ−o−トリルホスフィン(1.60g、5.26ミリモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(1.20g、1.31ミリモル)入りの乾燥schlenkフラスコに移した。フラスコを窒素で3回ポンプ充満させた。無水トルエン(60mL)を加え、反応物を90℃に24時間加熱した。冷却後に、反応混合物をヘキサンで希釈し、Celite(セライト)のプラグを通して濾過し、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製した:第1バンドは、ヘキサン/ジクロロメタン(10:1)を使用して溶出され、蒸発させると、黄色オイルを与えた(不純な6)。第2バンドは、ヘキサン/ジクロロメタン(1:1)を使用して溶出され、蒸発させて5を黄色固体として与えた(3.87g、4.34ミリモル、NDAから23%全収率)。第1黄色画分をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10:1ヘキサン/トルエン)によって更に精製して純粋な6を黄色オイルとして生成した(1.25g、1.06ミリモル、NDAから6%全収率)。
5についてのデータ:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.95(s,1H),8.70(d,J=7.6Hz,1H),8.67(d,J=7.7Hz,1H),4.18(m,4H),1.78−1.64(m,4H),1.58−1.45(m,6H),1.40−1.15(m,48H),0.90−0.82(m,15H)。13C{1H}NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.90,163.60,163.09,163.02,155.98,138.63,131.65,130.22,130.12,126.82,126.71,126.69,125.96,123.62,40.98,40.91,31.89,31.57,28.61,28.52,29.48,29.33,29.20,29.10,28.12,28.06,27.39,27.11,26.99,22.67,14.09,13.70,11.57(多分オーバーラップのために、5つの脂肪族共鳴が観察されず)。MS(MALDI)m/z 893.5(7%,M+),835.4(100%,M−(C4H9)+).元素分析 C50H80N2O4Snに対する計算値:C,67.33;H,9.04;N,3.14。実測値:C,67.40;H,9.03;N,3.13。
6についてのデータ:1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.93(s,2H),4.19(t,J=7.2Hz,4H),1.71(五重線,J=7.3Hz,4H),1.53−1.46(m,12H),1.57−1.42(m,12H),1.42−1.02(m,60H),0.94−0.76(m,24H。13C{1H}NMR(75MHz,CDCl3)δ 165.11,163.82,154.60,138.04,131.84,126.89,123.10,40.93,31.90,29.64,29.62,29.50,29.38,29.34,29.23,28.12,27.41,27.04,22.67,14.10,13.72,11.52(多分オーバーラップのために、1つの脂肪族共鳴が観察されず)。MS(MALDI)m/z 1066.4(M−(C4H9)2 2+)。元素分析 C62H106N2O4Sn2に対する計算値:C,63.06;H,9.05;N,2.37。実測値:C,62.87;H,9.09;N,2.32。
Claims (19)
- NDI化合物のナフタレンコアに結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む前記ナフタレンジイミド(NDI)化合物。
- 構造:
(式中、
R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、フルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択されるか、またはR2、R3、及びR4の1つ以上は任意選択的にSn(R5)3であり;
R5は、アルキルまたはアリール基である)
で表される、請求項1に記載の化合物。 - R2、及びR4が独立して、水素、フルオロ及びシアノから選択され;
R3が独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基及びSn(R5)3(式中、R5は先に定義された通りである)で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される、
請求項2に記載の化合物。 - 構造:
(式中、
g)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
h)R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
i)R5はアルキルまたはアリール基である)
で表されるモノ−スタンニルNDI化合物である、請求項1に記載の化合物。 - 構造:
(式中、
d)R1及びR1’は独立して、1つ以上のハライド、シアノ、アルキル、またはアルコキシ基で任意選択的に置換されたC1〜C30のノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、またはアルキル−ヘテロアリール基から選択され、
e)R2及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、パーフルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択され;
f)R5はアルキルまたはアリール基である)
で表されるビス−スタンニルNDI化合物である、請求項1に記載の化合物。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載の少なくとも1つのナフタレンジイミド(NDI)化合物を含む組成物。
- 少なくとも1つの第1ナフタレンジイミド(NDI)前駆体化合物を少なくとも1つのスズ試薬と反応させて前記NDI化合物の前記ナフタレンコアに結合した少なくとも1つのスタンニル置換基を含む少なくとも1つの第1NDI反応生成物を形成する工程
を含む方法。 - 前記スズ試薬が有機スズ試薬である、請求項7に記載の方法。
- 前記スズ試薬が、ヘキサアルキルジスズ試薬、またはヘキサアリールジスズ試薬の1つ以上を含む、請求項7または8に記載の方法。
- 前記スズ試剤がハロゲン化スズ試薬ではない、請求項7〜9の何れか一項に記載の方法。
- 前記反応工程で、たった一つのNDI前駆体化合物が前記少なくとも1つのスズ試薬と反応させられる、請求項7〜10の何れか一項に記載の方法。
- 前記第1NDI反応生成物化合物が1つまたは2つのスタンニル置換基を含む、請求項7〜11の何れか一項に記載の方法。
- 前記第1NDI反応生成物が構造:
(式中、XはH、R3またはスタンニル置換基Sn(R5)3であり;式中、各R1、R1’、R2、R3、R4及びR5は先に定義された通りである)
を含む、請求項7〜12の何れか一項に記載の方法。 - 前記第1NDI反応生成物が次の構造:
(式中、XはHまたはR3である);
及び
(式中、XはSn(R5)3である)
の混合物を含む、請求項7〜13の何れか一項に記載の方法。 - 前記反応工程が少なくとも1つの金属触媒の存在下で実施される、請求項7〜14の何れか一項に記載の方法。
- クロマトグラフィーによる前記スタンニルNDI反応生成物の分離を更に含む請求項7〜15の何れか一項に記載の方法。
- 請求項7〜16の何れか一項に記載の方法であって、前記方法が、請求項1〜5の何れか一項の化合物または請求項6に記載の組成物の製造方法であり、そして前記方法が、
(a)構造:
(式中LGはハロゲンである)
で表されるモノマーナフタレンジイミド前駆体化合物を提供するかまたは得る工程と、
(b)前記モノマーナフタレンジイミド前駆体化合物を、触媒の存在下で、構造(R5)3Sn−Sn(R5)3(式中、R5はアルキルまたはアリール基である)を有する化合物と反応させてナフタレンジイミド有機スズ化合物(式中、R1及びR1’は先に定義されており、
R2、R3、及びR4は独立して、水素、ハライド、または1つ以上のフルオロ、シアノ、アルキル、アルコキシ基で任意選択的に置換された、シアノ、ノルマル、分岐、若しくは環状アルキル、フルオロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル−アリール、及びアルキル−ヘテロアリール基から独立して選択されるC1〜C30有機基から選択される)
の少なくとも幾つかを形成する工程と
を含む方法。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載の有機スズ化合物のまたは請求項6に記載の組成物のまたは請求項17に記載の方法によって製造された化合物若しくは組成物の使用であって、オリゴマーまたはポリマーを形成することである使用。
- OLED、OPV、OFET、または検出デバイスでの半導体オリゴマーまたはポリマーとしての請求項18に従って形成されたポリマーの前記オリゴマーの使用。
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