JP2010517318A - 高効率で寿命が長いoled - Google Patents

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Abstract

OLEDデバイスは、カソードと、アノードと、その間に挟まれた発光層とを備えていて、その発光層は、(a)2-アリールアントラセン化合物と、(b)少なくとも2つの位置にアミノ置換を持つ発光する第2のアントラセン化合物を含んでいて、その第2のアントラセン化合物の2位が少なくとも1つのアミンで置換されている。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)デバイスに関する。より詳細には、本発明は、寿命が長い高効率の緑色デバイスに関する。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)デバイスは20年以上前から知られているが、性能が限られているため、望ましい多くの用途にとっての障害となっていた。最も単純な形態の有機ELデバイスは、正孔を注入するためのアノードと、電子を注入するためのカソードと、これら電極に挟まれていて、電荷の再結合をサポートして光を発生させる有機媒体とで構成されている。このようなデバイスは、一般に有機発光ダイオード、またはOLEDとも呼ばれる。初期の代表的な有機ELデバイスは、1965年3月9日に付与されたGurneeらのアメリカ合衆国特許第3,172,862号;1965年3月9日に付与されたGurneeのアメリカ合衆国特許第3,173,050号;Dresner、「アントラセンにおける二重注入エレクトロルミネッセンス」、RCA Review、第30巻、322〜334ページ、1969年;1973年1月9日に付与されたDresnerのアメリカ合衆国特許第3,710,167号である。これらデバイスの有機層は、通常は多環芳香族炭化水素で構成されているために非常に厚かった(1μmよりもはるかに厚い)。その結果、動作電圧が非常に大きくなり、100Vを超えることがしばしばあった。
より最近の有機ELデバイスは、アノードとカソードに挟まれた極めて薄い層(例えば1.0μm未満)からなる有機EL素子を含んでいる。この明細書では、“有機EL素子”という用語に、アノード電極とカソード電極に挟まれたいろいろな層が含まれる。厚さを薄くして有機層の抵抗値を小さくすることで、デバイスがはるかに低電圧で動作できるようになった。アメリカ合衆国特許第4,356,429号に初めて記載された基本的な2層ELデバイス構造では、EL素子のアノードに隣接する一方の有機層は正孔を輸送するように特別に選択されているため、正孔輸送層と呼ばれ、他方の有機層は電子を輸送するように特別に選択されているため、電子輸送層と呼ばれる。有機EL素子の内部で注入された正孔と電子が再結合することで効率的なエレクトロルミネッセンスが出る。
正孔輸送層と電子輸送層の間に有機発光層(LEL)を含む3層有機ELデバイスも提案されている。それは例えば、 Tangら(J. Applied Physics、第65巻、3610〜3616ページ、1989年)によって開示されているものである。さらに、いくつかの好ましいデバイス構造では、LELは、ホストとしての有機材料と、ドーパントとしてのわずかな濃度の蛍光化合物とを含むドープされた有機膜で構成されている。このようなドープされたOLEDデバイスにおけるEL効率、色度、寿命の改善は、適切なドーパント-ホストの組み合わせを選択することによって得られている。主要な発光中心であるドーパントは、望ましいEL色が発生するように選択される。緑色ドーパントの例が知られている。緑色発光クマリン誘導体が、Chenらのアメリカ合衆国特許第6,020,078号、井上らの日本国特許第3,142,378号、Tangらのアメリカ合衆国特許第4,769,292号に報告されている。クマリン誘導体によってEL効率が大きなOLEDデバイスが得られることがわかったが、デバイスの動作寿命の長さに欠点があることが見いだされた。緑色発光キナクリドン誘導体が、Shiらのアメリカ合衆国特許第5,593,788号と玉野らの日本国特許第3,509,383号に報告されている。キナクリドン誘導体によって長い動作寿命が得られることがわかったが、このような誘導体を用いるとデバイスの効率がより低くなる。
アミノアントラセン誘導体がOLEDにおいて有用であることがわかっている。Enokidaらのアメリカ合衆国特許第6,251,531号と、Matsuuraとその共同研究者のアメリカ合衆国特許出願公開2006/0033421、2005/0064233には、発光材料として使用されるある種の9,10置換されたアミノアントラセンが記載されているが、このタイプの材料は、一般に、寿命が短いこと、または効率が低いこと、または可視スペクトルの黄色-緑色〜黄色の領域で光を出すこと(これは、CIEx座標が約0.30よりも大きいことを意味する)がわかっている。
市野澤は、日本国特開2003/146951と2004/091334において、2,6位がフェニレンジアミン基で置換されたアントラセン材料がELデバイスの正孔輸送材料として有用であることを記載するとともに、LELに隣接する層でその材料を使用した例を提示している。
榎田らは、日本国特開1995/109449において、第三級アミンで置換されたアントラセン・タイプの材料の例と、その材料をLELホスト材料に組み込むことなく発光材料として使用することを提示している。LELが1つだけだと、一般に効率が低くて寿命が短くなることが知られている。
Hosokawaとその共同研究者は、アメリカ合衆国特許出願公開2003/0072966、2005/0038296、アメリカ合衆国特許第6,951,693号において、池田らは、日本国特開2003/313156において、OLEDデバイスで用いるある種の第三級アミノ-アントラセン化合物をやはり記載している。しかし報告されている輝度効率は低く、デバイスの寿命は短い。
しかし緑色発光材料の研究におけるこうした進歩にもかかわらず、高い輝度効率と長い動作寿命を合わせ持つ一方で優れた色純度を維持している緑色OLEDデバイスが相変わらず必要とされている。
本発明の1つの目的は、輝度効率が高く、動作寿命が長く、色純度も優れているOLEDデバイスを製造することである。
これらの目的は、カソードと、アノードと、その間に挟まれた発光層とを備えていて、その発光層が、(a)2-アリールアントラセン化合物と、(b)少なくとも2つの位置にアミノ置換を持つ発光する第2のアントラセン化合物を含んでいて、その第2のアントラセン化合物の2位が少なくとも1つのアミンで置換されているOLEDデバイスによって達成される。
本発明の1つの利点は、動作寿命が長くて輝度効率が優れたOLEDデバイスを実現できることである。
本発明の別の利点は、緑色の純度が優れたOLEDデバイスを提供できることである。
本発明の別の利点は、ディスプレイの用途に適したOLEDデバイスを提供できることである。
本発明によるOLEDデバイスの断面図である。
デバイスの一般的構造
本発明は、小分子材料、オリゴマー材料、ポリマー材料、またはこれらの組み合わせを用いた多くのOLEDデバイス構造で利用することができる。このような構造には、単一のアノードと単一のカソードを備える非常に単純な構造から、より複雑なデバイス(複数のアノードとカソードが直交アレイをなして画素を形成するパッシブ-マトリックス・ディスプレイや、各画素が例えば薄膜トランジスタ(TFT)で独立に制御されるアクティブ-マトリックス・ディスプレイ)までが含まれる。
本発明をうまく実施できる有機層の構造は多数ある。OLEDにとっての必須の条件は、アノードと、カソードと、アノードとカソードの間に位置する有機発光層とが存在していることである。追加の層を使用できるが、それについては後でさらに詳しく説明する。
小分子デバイスにとって特に有用な典型的な構造は図1に示したものであり、基板101と、アノード103と、正孔注入層105と、正孔輸送層107と、発光層109と、電子輸送層110と、電子注入層111と、場合によっては存在する第2の電子注入層112と、カソード113からなる。これらの層について以下に詳しく説明する。基板をカソードに隣接した位置にすることや、基板が実際にアノードまたはカソードを構成することも可能であることに注意されたい。アノードとカソードに挟まれた有機層を、便宜上、有機EL素子と呼ぶ。また、有機層を合計した厚さは、500nm未満であることが望ましい。
OLEDのアノードとカソードは、導電体160を通じて電圧/電流源150に接続されている。OLEDは、アノードとカソードの間に、アノードがカソードと比べて正の電位となるように電圧を印加することによって動作する。正孔はアノードから有機EL素子に注入され、電子はカソードから有機EL素子に注入される。ACモードではACサイクル中にポテンシャル・バイアスが逆転して電流が流れないわずかな期間があるため、OLEDをACモードで動作させるときにデバイスの安定性向上を実現できることがときにある。AC駆動のOLEDの一例が、アメリカ合衆国特許第5,552,678号に記載されている。
基板
OLEDデバイスは、支持用基板101の上に形成されて、カソードまたはアノードが基板と接触できるようになっているのが一般的である。基板は、複数の材料層を含む複合構造にすることができる。これは、TFTがOLED層の下に設けられているアクティブ・マトリックス基板で一般的である。それでも基板の少なくとも画素化された発光領域は、ほぼ透明な材料でできている必要がある。基板と接触する電極は、通常、底部電極と呼ばれる。底部電極はアノードであることが一般的だが、本発明がこの構成に限定されることはない。基板は、どの方向に光を出したいかに応じ、透過性または不透明にすることができる。透光特性は、基板を通してEL光を見る上で望ましい。その場合には、透明なガラスまたはプラスチックが一般に用いられる。EL光を上部電極を通じて見るような用途では、底部支持体の透過特性は、光透過性、光吸収性、光反射性のいずれでもよい。この場合に用いる基板としては、ガラス、プラスチック、金属、半導体材料、シリコン、セラミック、回路板材料などがある。このような構成のデバイスでは、透光性のある上部電極を設ける必要がある。
アノード
本発明のOLEDデバイスは一般に支持基板の上に設けられ、カソードまたはアノードがその基板と接触することができる。基板と接触する電極は、通常、底部電極と呼ばれる。通常は底部電極はアノードだが、本発明がこの構成に限られることはない。
導電性のアノード層103は基板の上に形成される。EL光をアノードを通して見る場合には、アノードは、興味の対象となる光に対して透明か、実質的に透明である必要がある。本発明で用いられる透明なアノード用の一般的な材料は、インジウム-スズ酸化物とスズ酸化物だが、他の金属酸化物(例えばアルミニウムをドープした亜鉛酸化物、インジウムをドープした亜鉛酸化物、マグネシウム-インジウム酸化物、ニッケル-タングステン酸化物)も可能である。これら酸化物に加え、金属窒化物(例えば窒化ガリウム)、金属セレン化物(例えばセレン化亜鉛)、金属硫化物(例えば硫化亜鉛)を用いることができる。EL光を上部電極(カソード)だけを通して見るような用途ではアノードの透過特性は重要ではなく、あらゆる導電性材料(透明なもの、不透明なもの、反射性のもの)を使用できる。この用途での導電性材料の例としては、金、イリジウム、モリブデン、パラジウム、白金などがある。典型的なアノード用材料は、透光性であろうとそうでなかろうと、仕事関数が4.1eV以上である。望ましいアノード用材料は、一般に、適切な任意の手段(例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸着、電気化学的手段)で堆積させる。アノードは、よく知られているフォトリソグラフィ法を利用してパターニングすることができる。場合によっては、アノードを研磨した後に他の層を付着させて表面の粗さを小さくすることで、短絡を最少にすること、または反射性を大きくすることができる。
アノードの表面は、通常、水をベースとした洗浄剤と市販のガラス磨きツールを用いてクリーンにした後、乾燥させる。通常は、その後、アノードの表面を酸化性プラズマまたはUV/オゾンで処理してさらにクリーンにして条件を整え、仕事関数を調節する。
正孔注入層(HIL)
必ずしも必要ではないが、正孔注入層105をアノード103と正孔輸送層107の間に設けると有用であることがしばしばある。正孔注入層は、単一の有機材料または無機材料で形成することや、複数の有機材料または無機材料の混合物で形成することができる。正孔注入層はいくつかの層に分割してもよい。その場合、それぞれの層は、同じ材料または異なる材料で構成される。正孔注入材料は、あとに続く有機層の膜形成特性を改善し、正孔を正孔輸送層に容易に注入するのに役立てることができる。正孔注入層で用いるのに適した材料として、ポルフィリン化合物とフタロシアニン化合物(アメリカ合衆国特許第4,720,432号に記載されているもの)、ホスファジン化合物、従来のHTL材料よりも電子供与能力が強いある種の芳香族アミン化合物(例えばN,N,N,N-テトラアリールベンジジン化合物)などがある。例えば、第1のHTLにおいて有用な材料は、そのE酸化を以下に示すもののうちの1つによって制御することができる。
パラ-フェニレンジアミン(例えばヨーロッパ特許第0,891,121 A1号と第1,029,909 A1号に記載されているもの)やそれ以外のジアミノベンゼン、トリアミノベンゼン、
ジヒドロフェナジン、
2,6-ジアミノナフタレンやそれ以外のポリアミノ化(ジアミノ-、トリアミノ-、テトラアミノ-など)ナフタレンと、これらの混合物、
2,6-ジアミノアントラセン、9,10-ジアミノアントラセン、これら以外のポリアミノ化アントラセン、
2,6,9,10-テトラアミノアントラセン、
アニリノエチレン、
N,N,N,N-テトラアリールベンジジン、
モノアミノ化ペリレン、ポリアミノ化ペリレン、これらの混合物、
モノアミノ化コロネン、ポリアミノ化コロネン、これらの混合物、
ポリアミノ化ピレンとその混合物、
モノアミノ化フルオランテン、ポリアミノ化フルオランテン、これらの混合物、
モノアミノ化クリセン、ポリアミノ化クリセン、これらの混合物、
モノアミノ化アンタントレン、ポリアミノ化アンタントレン、これらの混合物、
モノアミノ化トリフェニレン、ポリアミノ化トリフェニレン、これらの混合物、
モノアミノ化テトラセン、ポリアミノ化テトラセン、これらの混合物。
アミン化合物をいくつか例示すると、以下のものが挙げられる:
トリス(p-アミノフェニル)アミン(CAS 5981-09-9);
4,4',4"-トリス(N,N-ジフェニルアミノ)-トリフェニルアミン(CAS 105389-36-4);
4,4',4"-トリス[(3-メチルフェニル)フェニルアミノ]トリフェニルアミン(mTDATA);
4,4',4"-トリス(N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ)-トリフェニルアミン(CAS 185690-41-9);
4,4',4"-トリス(N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ)-トリフェニルアミン(CAS 185690-39-5);
N,N,N',N'-テトラキス(4-ジブチルアミノフェニル)-p-フェニレンジアミン(CAS 4182-80-3);
トリス[(4-ジエチルアミノ)フェニル]アミン(CAS 47743-70-4);
4,4'-ビス[ジ(3,5-キシリル)アミノ]-4"-フェニルトリフェニルアミン(CAS 249609-49-2);
5,10-ジヒドロ-5,10-ジメチル-フェナジン;
9,14-ジヒドロ-9,14-ジメチル-ジベンゾ[a,c]フェナジン;
9,14-ジヒドロ-9,14-ジメチル-フェナントロ[4,5-abc]フェナジン;
6,13-ジメチルジベンゾ[b,i]フェナジン;
5,10-ジヒドロ-5,10-ジフェニルフェナジン;
テトラ(N,N-ジフェニル-4-アミノフェニル)エチレン;
テトラキス[p-(ジメチルアミノ)フェニル]エチレン;
N,N,N',N'-テトラ-2-ナフタレニル-6,12-クリセンジアミン;
N-[2-(ジフェニルアミノ)-6-ナフタレニル]-N-3-ペリレニル-N',N'-ジフェニル-2,6-ナフタレンジアミン;
N,N,N',N'-テトラキス([1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2,6-ナフタレンジアミン;
N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-ジベンゾ[def,mno]クリセン-6,12-ジアミン;
N,N,N',N'-テトラフェニル-9,10-ジフェニルアントラセン-2,6-ジアミン;
N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタフェニル-アントラセン-2,6,9,10-テトラアミン;
N,N,N',N'-テトラキス(4-メトキシフェニル)-ベンジジン;
N,N,N',N'-テトラフェニル-ペリレン-3,9-ジアミン;
N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタフェニル-コロネン-1,4,7,10-テトラアミン;
N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタフェニル-ピレン-1,3,6,8-テトラアミン;
N,N,N',N'-テトラキス(3-メチルフェニル)-3,9-フルオランテンジアミン;
10,10'-(3,9-フルオランテンジイル)ビス-10H-フェノキサジン;
N,N,N',N',N",N"-ヘキサフェニル-2,6,11-トリフェニレントリアミン;
N,N,N',N',N",N",N'",N'",N"",N"",N'"",N'""-ドデカフェニル-2,3,6,7,10,11-トリフェニレンヘキサミン;
N,N,N',N'-テトラフェニル-5,11-ナフタセンジアミン;
N,N'-ジ-1-ナフタレニル-N,N'-ジフェニル-5,12-ナフタセンジアミン。
有用な別の一実施態様では、HILは、パラ-フェニレンジアミン、ジヒドロフェナジン、2,6-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノアントラセン、2,6,9,10-テトラアミノアントラセン、アニリノエチレン、N,N,N,N-テトラアリールベンジジン、モノアミノ化ペリレン、ポリアミノ化ペリレン、モノアミノ化コロネン、ポリアミノ化コロネン、ポリアミノ化ピレン、モノアミノ化フルオランテン、ポリアミノ化フルオランテン、モノアミノ化クリセン、ポリアミノ化クリセン、モノアミノ化テトラセン、ポリアミノ化テトラセンが組み込まれた化合物を含んでいるのに対し、第2の材料は、N,N,N,N-テトラアリールベンジジンまたはN-アリールカルバゾールを含むアミン化合物を含んでいる。
HILは、無機化合物を含んでいてもよい。それは例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属イオンと有機リガンドの錯体、遷移金属イオンと有機リガンドの錯体などである。
必ずしも必要ではないが、HILは、2種類の成分で構成されていてもよい。それは例えば、上に示した有機材料のうちの1つ(アミン化合物など)に強い酸化剤(ジピラジノ[2,3-f:2',3'-h]キノキサリンヘキサカルボニトリル、F4TCNQ、FeCl3)をドープしたものである。
HILで用いるのに適した材料として、アメリカ合衆国特許第6,208,075号に記載されているようなプラズマ堆積させたフルオロカーボン・ポリマー(CFx)、強い酸化剤(アメリカ合衆国特許第6,720,573 B2号とアメリカ合衆国特許出願公開2004/113547 A1に記載されているジピラジノ[2,3-f:2',3'-h]キノキサリンヘキサカルボニトリル(DPQHC)、または別の強い酸化剤(有機酸化剤であるF4TCNQ、または無機酸化剤であるモリブデン酸化物、FeCl3、FeF3など))なども可能である。
Figure 2010517318
正孔輸送層(HTL)
有機ELデバイスの正孔輸送層107は、少なくとも1種類の正孔輸送化合物(例えば芳香族第三級アミン)を含んでいる。芳香族第三級アミンは、炭素原子(そのうちの少なくとも1つは芳香族環のメンバーである)だけに結合する少なくとも1つの3価窒素原子を含んでいる化合物であると理解されている。正孔輸送層は、単一の有機材料または無機材料でで形成することや、複数の有機材料または無機材料の混合物で形成することができる。正孔輸送層はいくつかの層に分割してもよい。その場合、それぞれの層は、同じ材料または異なる材料で構成される。
HTLで用いるのに適した材料として、アミン化合物、すなわちアミン部分を有する構造が挙げられるが、これだけに限定されるわけではない。モノマー・トリアリールアミンの例は、Klupfelらによってアメリカ合衆国特許第3,180,730号に示されている。1個以上のビニル基で置換された他の適切なトリアリールアミン、および/または少なくとも1つの活性な水素含有基を含む他の適切なトリアリールアミンは、Brantleyらによってアメリカ合衆国特許第3,567,450号と第3,658,520号に開示されている。芳香族第三級アミンのより好ましい1つのクラスは、アメリカ合衆国特許第4,720,432号と第5,061,569号に記載されているように少なくとも2つの芳香族第三級アミン部分を含むものである。
考慮するアミン化合物の例は、以下の構造式を満たすものである。
Figure 2010517318
ただし、
置換基R4とR8はそれぞれ個別に、炭素原子が5〜30個のアリールまたは置換されたアリールであるか、少なくとも1個の窒素原子、少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個のイオウ原子、少なくとも1個のホウ素原子、少なくとも1個のリン原子、少なくとも1個のケイ素原子のいずれかを含む複素環であるか、これらの任意の組み合わせであり;置換基R4とR8はそれぞれ個別に、または合わさって(例えば“R8-R4”と表わしたユニット)アリール基(例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ピレン、ペリレン、クリセン、フェナントレン、トリフェニレン、テトラフェン、コロネン、フルオランテン、ペンタフェン、オバレン、ピセン、アンタントレン、ならびにこれらの類似体と、これらが、1,2-ベンゾ、1,2-ナフト、2,3-ナフト、1,8-ナフト、1,2-アントラセノ、2,3-アントラセノ、2,2'-BP、4,5-PhAn、1,12-TriP、1,12-Per、9,10-PhAn、1,9-An、1,10-PhAn、2,3-PhAn、1,2-PhAn、1,10-Pyr、1,2-Pyr、2,3-Per、3,4-FlAn、2,3-FlAn、1,2-FlAn、3,4-Per、7,8-FlAn、8,9-FlAn、2,3-TriP、1,2-TriP、
Figure 2010517318
(ただし、環を形成しない結合は、結合点を示す)、アセ、インデノのいずれかで置換された誘導体を表わし;置換基R1〜R9のうちでR4とR8を除くものは、それぞれ個別に、水素、シリル、炭素原子が1〜24個のアルキル、置換されたアルキル、炭素原子が5〜30個のアリール、置換されたアリール、フッ素、塩素のいずれかであるか、少なくとも1個の窒素原子、少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個のイオウ原子、少なくとも1個のホウ素原子、少なくとも1個のリン原子、少なくとも1個のケイ素原子のいずれかを含む複素環であるか、これらの任意の組み合わせである。
有用なアミン化合物とその略号の例は、HILに関して上に挙げたものと、以下に示すものである:
N,N'-ビス(1-ナフタレニル)-N,N'-ジフェニルベンジジン(NPB):
N,N'-ビス(1-ナフタレニル)-N,N'-ビス(2-ナフタレニル)ベンジジン(TNB);
N,N'-ビス(3-メチルフェニル)-N,N'-ジフェニルベンジジン(TPD);
N,N'-ビス(N",N"-ジフェニルアミノナフタレン-5-イル)-N,N'-ジフェニル-1,5-ジアミノナフタレン(CAS 503624-47-3);
N,N'-ビス(4-メチルフェニルアミン)-N,N'-ジフェニル-1,4-フェニレンジアミン;
N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(m-トリル)ベンジジン(CAS 65181-78-4);
N,N'-ジフェニルベンジジン(CAS 531-91-9);
N,N,N',N'-テトラフェニルベンジジン(CAS 15546-43-7);
4-(2,2-ジフェニルエテン-1-イル)トリフェニルアミン(CAS 89114-90-9);
N-(ビフェニル-4-イル)-N-(m-トリル)アニリン(CAS 154576-20-2);
N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)ベンジジン(CAS 161485-60-5);
N,N'-ビス(4-メチルフェニル)-N,N'-ビス(フェニル)ベンジジン(CAS 20441-06-9);
N,N',N",N'"-テトラキス(3-メチルフェニル)-ベンジジン(CAS 106614-54-4);
N,N'-ジ(ナフタレン-1-イル)-N,N'-ジ(4-メチルフェニル)-ベンジジン(CAS 214341-85-2);
N,N'-ジ(ナフタレン-2-イル)-N,N'-ジ(3-メチルフェニル)-ベンジジン(CAS 178924-17-9);
N,N'-ビス(4-メチルフェニル)-N,N'-ビス(フェニル)-1,4-フェニレンジアミン(CAS 138171-14-9);
1,1-ビス(4-ビス(4-メチルフェニル)アミノフェニル)-シクロヘキサン(CAS 58473-78-2);
N,N,N',N'-テトラキス(ナフチル-2-イル)ベンジジン(CAS 141752-82-1);
N,N'-ビス(フェナントレン-9-イル)-N,N'-ジフェニルベンジジン(CAS 141752-82-1);
N,N'-ビス(2-ナフタレニル)-N,N'-ジフェニルベンジジン(CAS 123847-85-8);
4,4',4"-トリス(カルバゾル-9-イル)トリフェニルアミン(CAS 139092-78-7);
N,N'-ビス(4-(2,2-ジフェニルエテン-1-イル)フェニル)-N,N'-ビス(フェニル)ベンジジン(CAS 218598-81-3);
N,N'-ビス(4-(2,2-ジフェニルエテン-1-イル)フェニル)-N,N'-ビス(4-メチルフェニル)ベンジジン(CAS 263746-29-8);
N,N'-ビス(フェニル)-N,N'-ビス(4'-(N,N-ビス(ナフト-1-イル)アミノ)ビフェニル-4-イル)ベンジジン;
N,N'-ビス(フェニル)-N,N'-ビス(4'-(N,N-ビス(フェニルアミノ))ビフェニル-4-イル)ベンジジン(CAS 167218-46-4);
αナフチルフェニルベンジジン;
1,1-ビス[4-[N,N-ジ(p-トリル)アミノ]フェニル]シクロヘキサン(CAS 58473-78-2);
1,4-ビス[2-[4-[N,N-ジ(p-トリル)アミノ]フェニル]ビニル]ベンゼン(CAS 55035-43-3);
1,3,5-トリ(9H-カルバゾル-9-イル)ベンゼン(CAS 148044-07-9);
トリス(4-ビフェニリル)アミン(CAS 6543-20-0);
1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)-4-フェニルシクロヘキサン;
4,4'-ビス(ジフェニルアミノ)クアドリフェニル;
ビス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)フェニルメタン;
4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[4-(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベン;
ポリ(N-ビニルカルバゾール);
4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]-p-テルフェニル;
4,4'-ビス[N-(3-アセナフテニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル;
4,4'-ビス[N-(9-アントリル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル;
4,4'-ビス[N-(1-アントリル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル;
4,4'-ビス[N-(2-ペリレニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル;
2,6-ビス(ジ-p-トリルアミノ)ナフタレン;
2,6-ビス[ジ-(1-ナフチル)アミノ]ナフタレン;
2,6-ビス[N-(1-ナフチル)-N-(2-ナフチル)アミノ]ナフタレン;
N,N,N',N'-テトラ(2-ナフチル)-4,4"-ジアミノ-p-テルフェニル;
4,4'-ビス{N-フェニル-N-(2-ピレニル)アミノ]ビフェニル;
2,6-ビス[N,N-ジ(2-ナフチル)アミン]フルオレン;
1,5-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ナフタレン;
7-フェニル-7H-ベンズ[k,l]アクリジン;
2,3,6,7-テトラヒドロナフト[1,2,3-ij]キノリジン;
2,3,5,6,7,11,12,14,15,16-デカヒドロ-1H,10H-アントラ[1,2,3-ij:5,6,7-I',j']ジキノリジン;
N,N,N',N'-テトラフェニルベンゾ[x,y,z]ヘプタフェン-6,9-ジアミン;
N,N'-ジフェニルベンゾ[x,y,z]ヘプタフェン-6,9-ジアミン;
N,N'-ジ-1-コロネニル-N,N'-ジフェニル-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジアミン;
N,N',N"-トリス[4-[2,2-ビス(4-メチルフェニル)エテニル]フェニル]-N,N',N"-トリス(4-メチルフェニル)-2,6,10-トリフェニレントリアミン;
4,4'-(6,12-クリセンジイル)ビス[N,N-ビス(4-メチルフェニル)]ベンゼンアミン;
N,N,N',N'-テトラ-2-ナフタレニル-6,12-クリセンジアミン;
N,N'-ビス[4-(1,1-ジメチルエチル)フェニル]-N,N'-ジフェニル-6,12-クリセンジアミン;
4,4'-(5,11-クリセンジイルジ-2,1-エテンジイル)ビス[N,N-ジフェニルベンゼンアミン];
N-(7,10-ジフェニル-3-フルオランテニル)-N,7,10-トリフェニル-3-フルオランテンアミン;
N,N'-ビス[4-[2,2-ビス(4-メチルフェニル)エテニル]フェニル]-N,N'-ビス(4-メチルフェニル)-3,8-フルオランテンジアミン;
8-(9H-カルバゾル-9-イル)-N,N-ジフェニル-3-フルオランテンアミン;
N,N-ビス(4-メチルフェニル)-2-ピレンアミン;
3-(1-ピレニル)-N,N-ビス[3-(1-ピレニル)フェニル]-ベンゼンアミン;
N,N'-[(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2,7-ジイル)ジ-4,1-フェニレン]ビス[N-[4-(1,1-ジメチルエチル)フェニル]-1-ピレンアミン];
N,N-ビス([1,1'-ビフェニル]-4-イル)-6,12-ビス(1,1-ジメチルエチル)-3-ペリレンアミン;
N-[1,1'-ビフェニル]-3-イル-N-3-ペリレニル-3-ペリレンアミン;
N,N'-ジ-2-ナフタレニル-N,N'-ジフェニル-3,10-ペリレンジアミン;
N,N'-(1,4-ナフタレンジイル-ジ-4,1-フェニレン)ビス[N-フェニル-3-ペリレンアミン];
N-[4-(ジフェニルアミノ)フェニル]-N-2-ナフタセニル-N',N'-ジフェニル-1,4-ベンゼンジアミン;
N-1-ナフタセニル-N'-1-ナフタレニル-N-[4-(1-ナフタレニルフェニルアミノ)フェニル]-N'-フェニル-1,4-ベンゼンジアミン;
N-5-ナフタセニル-N'-1-ナフタレニル-N-[4-(1-ナフタレニルフェニルアミノ)フェニル]-N'-フェニル-1,4-ベンゼンジアミン;
N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ-1H-ピロル-2-イル-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジアミン;
トリス[4-(ピロル-1-イル)フェニル]アミン;
4,4'-[(1-エチル-1H-ピロル-2,5-ジイル)ビス(4,1-フェニレン-2,1-エテンジイル)]ビス[N,N-ジフェニル-ベンゼンアミン];
4-[2-(4-メチルフェニル)-2-(1H-ピロル-2-イル)エテニル]-N,N-ビス[4-[2-(4-メチルフェニル)-2-(1H-ピロル-2-イル)エテニル]フェニル]ベンゼンアミン;
N,N,N',N'-テトラキス(4-メトキシフェニル)-3,10-ペリレンジアミン;
N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタキス(4-メトキシフェニル)-1,4,7,10-ペリレンテトラアミン;
N-1-ナフタレニル-N-[4'-(トリフルオロメトキシ)[1,1'-ビフェニル]-2-イル]-3-ペリレンアミン;
4,4'-(1,4-ナフタレンジイル-ジ-2,1-エテンジイル)ビス[N-(4-メトキシフェニル)-N-フェニル-ベンゼンアミン];
N,N'-(オキシジ-4,1-フェニレン)ビス[N-メチル-3-ペリレンアミン];
N-[4-(ジフェニルアミノ)フェニル]-N-(12-エトキシ-5-ナフタセニル)-N',N'-ジフェニル-1,4-ベンゼンジアミン;
N,N-ビス(4-フェノキシフェニル)-1-ナフタセンアミン;
2,2'-(1,4-フェニレン)ビス[3-メトキシ-N-9-フェナントレニル-N-フェニル-6-ベンゾフランアミン];
2,2'-(1,4-フェニレン)ビス[N-1-ナフタレニル-N-フェニル-3-(トリフルオロメチル)-6-ベンゾフランアミン;
2,2'-(9,10-アントラセンジイル)ビス[N-(3-メチルフェニル)-N-フェニル-6-ベンゾフランアミン];
N,N'-ジフェニル-N,N'-ビス[4-(3-フェニル-2-ベンゾフラニル)フェニル]-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジアミン;
N,N'-ビス[4'-[[8-[ビス(2,4-ジメチルフェニル)アミノ]-2-ジベンゾフラニル](4-メチルフェニル)アミノ][1,1'-ビフェニル]-4-イル]-N,N'-ビス(4-メチルフェニル)-2,8-ジベンゾフランジアミン;
2,2'-(1,4-フェニレン)ビス[N,N-ジフェニル-6-ベンゾフランアミン];
N-2-ベンゾフラニル-N'-[4-(2-ベンゾフラニルフェニルアミノ)フェニル]-N'-3-ペリレニル-N-フェニル-1,4-ベンゼンジアミン;
N,N-ビス[4-(ジメチルフェニルシリル)フェニル]-3-ペリレンアミン;
4-(トリフェニルシリル)-N,N-ビス[4-(トリフェニルシリル)フェニル]-ベンゼンアミン;
4-(ジメチルフェニルシリル)-N,N-ビス[4-(ジメチルフェニルシリル)フェニル]-ベンゼンアミン;
N,N-ビス[4-(ジメチル-2-ナフタレニルシリル)フェニル]-4-エトキシ-ベンゼンアミン;
4,4'-(9,10-アントラセンジイル)ビス[N,N-ビス[4-(メチルジフェニルシリル)フェニル]ベンゼンアミン];
N,N-ビス[4'-[ビス[4-(メチルジフェニルシリル)フェニル]アミノ][1,1'-ビフェニル]-4-イル]-N',N'-ビス[4-(メチルジフェニルシリル)フェニル]-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジアミン;
N,N,N',N'-テトラキス[4-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジアミン;
4,4'-(9,10-アントラセンジイル)ビス[N,N-ビス[4-[ビス(4-メチルフェニル)-ホスフィノ]フェニル]ベンゼンアミン];
4,4'-(9,10-アントラセンジイル)ビス[N,N-ビス[4-(ジフェニルホスフィニル)フェニル]ベンゼンアミン];
4,4'-(9,10-アントラセンジイル)ビス[N,N-ビス[4-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]ベンゼンアミン]。
有用な正孔輸送材料の別のクラスとして、ヨーロッパ特許第1 009 041号に記載されている多環式芳香族化合物がある。3個以上のアミン基を有する芳香族第三級アミン(オリゴマー材料を含む)を使用することができる。さらに、ポリマー正孔輸送材料を使用することができる。それは、例えば、ポリ(N-ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、コポリマー(例えばポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PEDOT/PSSとも呼ばれる))などである。
発光層(LEL)
本発明によれば、有機EL素子の発光層(LEL)はOLEDデバイスから出るエレクトロルミネッセンスにとって中心的な役割を果たしている。この発光層で最も一般的に用いられている構成の1つは、ホストと1種類以上のドーパントを含む有機薄膜である。ホストは、アノードとカソードから注入された帯電したキャリアを輸送して再結合させるための固体媒体またはマトリックスとして機能する。ドーパントは、通常はホストの中に少量が一様に分布しており、発光中心となって光を発生させる。発光材料を選択する際の重要な1つの関係は、最高被占軌道と最低空軌道の間のエネルギー差として定義されるバンドギャップ・ポテンシャルの比較である。ホストから発光材料に効率的にエネルギーが移動するための1つの必要条件は、ドーパントのバンド・ギャップがホスト材料のバンド・ギャップよりも小さいことである。
従来技術の教えに従い、本発明では、ホストとドーパントを含む発光層を用いるが、発光層が(a)2-アリールアントラセン化合物と(b)少なくとも2つの位置にアミノ置換を持つ発光する第2のアントラセン化合物を含んでいて、その第2のアントラセン化合物の2位が少なくとも1つのアミンで置換されている点が従来技術と異なっている。アントラセン環の番号付けシステムを以下に示す。
Figure 2010517318
好ましい一実施態様では、2-アリールアントラセン化合物(a)は一般式[1]:
Figure 2010517318
で表わされる。ただし、Ar2はアリール基を表わし、d1とd3〜d10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択した置換基を表わす。好ましい別の一実施態様では、一般式[1]のd6は、独立に選択したアリール基を表わす。好ましい別の一実施態様では、一般式[1]のd9とd10は、独立に選択したアリール基を表わす。
好ましい別の一実施態様では、2-アリールアントラセン化合物(a)は一般式[2]:
Figure 2010517318
で表わされる。ただし、d3〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択した置換基を表わし、それぞれのgは同じでも異なっていてもよく、それぞれ独立に選択した置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく、p、r、sは、独立に0〜5である。
好ましい別の一実施態様では、2-アリールアントラセン化合物(a)は一般式[3]:
Figure 2010517318
で表わされる。ただし、d1、d3〜d5、d7〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択した置換基を表わし、それぞれのgは同じでも異なっていてもよく、それぞれ独立に選択した置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく、p、r、s、tは、独立に0〜5である。
好ましい一実施態様では、2-アリールアントラセン化合物(a)は50体積%までの量が存在している。この量は80体積%までが好ましく、90体積%までがより好ましい。
本発明の2-アリールアントラセン化合物(a)はさまざまな方法で製造することができる。例えばスキーム1に示した方法で製造できる。ブロモ-アリール化合物(Ar1Br)をリチウム試薬(例えばt-ブチルリチウム)と反応させてアリール-リチウム塩を形成した後、それを化合物Int-Aと反応させてInt-Bを形成することができる(反応式A)。Int-Bを脱水した後、例えばKI、NaH2PO2、酢酸を用いて芳香族化し、アントラセンInt-Cを得る(反応式B)。このアントラセンを鈴木タイプのカップリング条件(例えばトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、トリシクロヘキシルホスフィン、リン酸カリウム塩基を用いる)下でアリールボロン酸(Ar2-B(OH)2)と反応させると、望むアントラセン材料P-1が得られる(反応式C)。鈴木カップリング反応ならびに同様の反応の概説に関しては、J. Hassan、M. Sevignon、C. Gozzi、E. Schulz、M. Lemaire、Marc、Chem. Rev.、第102巻、1359ページ、2002年とその中で引用されている参考文献を参照のこと。
Figure 2010517318
上に説明したのと同様の化学反応を利用し、有用な本発明の2-アリールアントラセン化合物(a)をスキームIIに示した方法で製造することもできる。ブロモ-アリール化合物(Ar1Br)とリチウム試薬(例えばt-ブチルリチウム)を反応させてアリール-リチウム塩を形成し、それを化合物Int-Dと反応させてInt-Eを形成することができる(反応式A)。Int-Eを脱水した後、例えばKI、NaH2PO2、酢酸を用いて芳香族化し、アントラセンInt-Fを得る(反応式B)。このアントラセンを鈴木タイプのカップリング条件下で例えばトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、トリシクロヘキシルホスフィン、リン酸カリウム塩基を用いてアリールボロン酸(Ar2-B(OH)2)と反応させると、望むアントラセン材料P-2が得られる(反応式C)。鈴木カップリング反応ならびに同様の反応の概説に関しては、J. Hassan、M. Sevignon、C. Gozzi、E. Schulz、M. Lemaire、Marc、Chem. Rev.、第102巻、1359ページ、2002年とその中で引用されている参考文献を参照のこと。
Figure 2010517318
本発明の2-アリールアントラセン化合物(a)の代表例を以下に示すが、これだけに限られるわけではない。
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
好ましい一実施態様では、発光性の第2のアントラセン化合物(b)は一般式[4]:
Figure 2010517318
によって表わされる。ただし、R11とR12はアリール基またはアルキル基を表わし、d1とd3〜d10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択した置換基を表わし、d1とd3〜d10のうちの少なくとも1つは、アルキル基とアリール基の中から選択された2つの置換基を有する別のアミノ基である。好ましい別の一実施態様では、一般式[4]のd6は別のアミノ基を表わす。好ましい別の一実施態様では、d6とd9は、独立に別のアミノ基を表わす。好ましい別の一実施態様では、d6、d9、d10は、独立に別のアミノ基を表わす。
好ましい別の一実施態様では、発光性の第2のアントラセン化合物(b)は一般式[5]:
Figure 2010517318
によって表わされる。ただし、d1、d3〜d5、d7〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択した置換基を表わし、それぞれのhは同じでも異なっていてもよく、それぞれ、独立に選択した置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく、a〜d、i、jは、独立に0〜5である。
好ましい別の一実施態様では、発光性の第2のアントラセン化合物(b)は一般式[6]:
Figure 2010517318
によって表わされる。ただし、d1、d3〜d5、d7〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択した置換基を表わし、それぞれのhは同じでも異なっていてもよく、それぞれ、独立に選択した置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく、a〜f、jは、独立に0〜5である。
好ましい別の一実施態様では、発光性の第2のアントラセン化合物(b)は一般式[7]:
Figure 2010517318
によって表わされる。ただし、d1、d3〜d5、d7〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択した置換基を表わし、それぞれのhは同じでも異なっていてもよく、それぞれ、独立に選択した置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく、a〜hは、独立に0〜5である。
好ましい一実施態様では、発光する第2のアントラセン化合物(b)は50体積%までの量が存在している。この量は20体積%までが好ましく、10体積%までがより好ましい。
別の一実施態様では、発光する第2のアントラセン化合物(b)は、酸化電位がSCEを基準にして0.8V以下である。この酸化電位は、SCEを基準にして0.7V以下であることが好ましい。2,6-ジアミノ置換アントラセンの酸化電位は、SCEを基準にして0.50V〜0.8Vであることが望ましく、SCEを基準にして0.55V〜0.70Vであることが好ましい。
酸化電位は、文献でよく知られている手続きによって測定することができる。例えばサイクリック・ボルタンメトリー(CV)やオスターヤング矩形波ボルタンメトリー(SWV)といった方法がある。電気化学的測定の概説に関しては、J.O. BockrisとA.K.N. Reddy、『現代電気化学』、プレナム出版社、ニューヨーク;A.J. BardとL.R. Faulkner、『電気化学的方法』、ジョン・ワイリー&サンズ社、ニューヨークと、これらの中で引用されている参考文献を参照のこと。
本発明による発光性の第2のアントラセン化合物(b)は、文献で知られている多彩な方法で合成することができる。例えば発光性の第2のアントラセン化合物(b)のいくつかは、スキームIIIに示したようにして調製できる。ただし、Ar1、Ar2、Ar3は、独立に選択された芳香族基を表わす。出発材料である2,6-ジブロモアントラキノン(Int-D)は、Hodgeら(Chem. Commun.(ケンブリッジ)、第1巻、73〜74ページ、1997年)の手続きに従って合成できる。ジアミノアントラキノン誘導体(Int-G、反応式G)は、パラジウムを触媒としたアミノ化化学反応(反応式J)を利用して合成することができる。この方法は、Hartwigら(J. Org. Chem.、第64巻、5575〜5580ページ、1999年)によって開発された。Int-Gとグリニャール試薬またはリチウム化アリール化合物との反応により、中間体であるジオール(Int-H、反応式H)が得られる。この粗ジオールは、Smetらが開発した手続き(Tetrahedron、第55巻、7859〜7874ページ、1999年)に従ってヨウ化カリウムと次亜リン酸ナトリウム水和物を用いて還元して2,6-アントラセンジアミン誘導体P-3にすることができる(反応式I)。
Figure 2010517318
別の第2の発光性アントラセン化合物(b)に至る経路をスキームIVに示してある。出発材料である2,6,9,10-テトラブロモアントラセン(Int-I)は、アメリカ合衆国特許第4,341,852号に従って合成できる。テトラアミノアントラセン誘導体は、パラジウムを触媒としたアミノ化化学反応(反応式J)を利用して合成することができる。この方法は、Hartwigら(J. Org. Chem.、第64巻、5575〜5580ページ、1999年)によって開発された。
本発明の第2の発光性アントラセン化合物(b)の代表例を以下に示すが、これだけに限られるわけではない。
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
Figure 2010517318
本発明の一実施態様では、発光層は、(a)2,9,10-トリアリールアントラセン化合物と(b)N,N,N',N',9,10-ヘキサアリール-2,6-アントラセンジアミン化合物を含んでいる。
本発明の一実施態様では、発光層は、(a)2,6,9,10-テトラアリールアントラセン化合物と(b)N,N,N',N',9,10-ヘキサアリール-2,6-アントラセンジアミン化合物を含んでいる。
本発明の一実施態様では、発光層は、(a)2,9,10-トリアリールアントラセン化合物と(b)N,N,N',N',N",N",10-ヘプタアリール-2,6,9-アントラセントリアミン化合物を含んでいる。
本発明の一実施態様では、発光層は、(a)2,6,9,10-テトラアリールアントラセン化合物と(b)N,N,N',N',N",N",10-ヘプタアリール-2,6,9-アントラセントリアミン化合物を含んでいる。
本発明の一実施態様では、発光層は、(a)2,9,10-トリアリールアントラセン化合物と(b)N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタアリール-2,6,9,10-アントラセンテトラアミン化合物を含んでいる。
本発明の一実施態様では、発光層は、(a)2,6,9,10-テトラアリールアントラセン化合物と(b)N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタアリール-2,6,9,10-アントラセンテトラアミン化合物を含んでいる。
Jarikovのアメリカ合衆国特許出願公開2004/076583と、Jarikovらのアメリカ合衆国特許出願公開2005/106415により詳しく記載されていることだが、本発明のLELは、第3の成分(c)をさらに含んでいてもよい。そのときその第3の成分は、電子と正孔の一方または両方を輸送することができ、単独状態と集合状態の両方を形成でき、しかも電子の基底状態または励起状態のいずれかでその集合状態を形成できる有機化合物である。その集合状態が形成される結果、吸収スペクトルと発光スペクトルの一方または両方が、単独状態の吸収スペクトルと発光スペクトルの一方または両方とは異なってくる。あるいは混合物の第3の成分は集合状態を形成することができて、その集合状態が存在することで、単独状態の発光の量子収率が、その集合状態がない単独状態の発光の量子収率とは異なってくる。
第3の成分を選択する特別な1つの基準は、有機化合物が、単独状態と集合状態の両方を形成できる分子構造を持たねばならないことである。集合状態は、同じ化合物(例えば第3の成分)の少なくとも2つの分子によって形成すること、または異なる2つの化合物(例えば化合物(a)と第3の成分、または第3の成分と発光化合物(b))の少なくとも2つの分子によって形成することができる。これら集合状態はすべて、本発明において有用である。しかし以下の議論では第1の場合に注目する。単独状態は、第3のホスト成分の分子が電子の基底状態でも励起状態でも互いに相互作用しないために第2の成分の固体溶液中で単独の分子として振る舞うような状態として定義される。したがって特にその吸収スペクトルと発光スペクトルは1分子だけに関係する。相互作用の不在は、例えば相互作用を可能にする力が本質的に欠けていること、分子間距離が大きすぎること、形状が不適切であること、立体障害があることや、これら以外の理由で生じる可能性がある。集合状態は、少なくとも2つの分子の相互作用(例えば従来技術で一般に知られているファン・デル・ワールス力)または従来技術で一般に知られている電荷移動相互作用によって形成される状態として定義される。集合状態は、単独状態とは異なる物理的、化学的特性を有する。特に、2つ以上の分子が協働的な吸収と発光の一方または両方(すなわち分子複合体または分子集合体から生じるとしか理解することができない吸収と発光の一方または両方)に関与することができる。2つ以上の分子が協働的に作用して1個の光子を吸収するとき、電子の基底状態に吸収集合体が存在すると言われる。2つ以上の分子が協働的に作用して1個の光子を出すとき、電子の励起状態に励起複合体(exiplex)、または分子複合体、または分子集合体が存在すると言われる。吸収集合体が励起時に励起複合体を形成する必要はなく、励起複合体が発光して基底状態の集合体を生成させる必要はない。したがって分子集合体は、電子の基底状態と励起状態の一方または両方で生じる可能性がある。集合体を含む分子は、電子の基底状態では弱く結合できる(ファン・デル・ワールス相互作用のエネルギーは約1〜3kcal/モル)だけだが、電子の励起状態ではより強く結合する(ファン・デル・ワールス相互作用のエネルギーは約3〜10kcal/モル)。電子の基底状態における最も簡単な集合状態は、二量体と呼ばれることがしばしばある。これは、電子の基底状態にある2つの同じ分子によって形成される集合状態である。電子の励起状態における集合状態は、励起複合体または励起体(eximer)と呼ばれ、最も簡単な場合には、2つの同じ分子によって形成される。そのとき一方の分子は励起体を形成する前に電子の基底状態にあり、他方の分子は電子の励起状態にあった。集合状態で最も一般的に観察される特徴の1つは、その吸収スペクトルと発光スペクトルの一方または両方が、単独状態のそれぞれ吸収スペクトルと発光スペクトルの一方または両方と比べてシフトしていることである。このシフトは、赤方向に、または青方向に起こる可能性がある。その一方で、集合状態の吸収スペクトルと発光スペクトルの一方または両方は、単独状態のそれぞれ吸収スペクトルと発光スペクトルの一方または両方と比べてピークと肩部が赤または青の側に位置するといった新しい特徴を含んでいる可能性がある。集合状態で最も一般的に観察される別の特徴は、新しい吸収と発光、すなわちシフトした吸収と発光の一方または両方の強度と、しばしば位置(波長)とが、その集合状態を形成する分子の濃度に依存することである。濃度を大きくしていくと、集合状態の濃度が大きくなるためにシフトした吸収と発光の一方または両方の強度が大きくなる可能性があり、それと同時に、位置すなわち波長も、その集合状態のサイズ(形成に関与する分子の数)が大きくなるためにシフトする可能性がある。モノマーの吸収スペクトルと発光スペクトルの一方または両方に容易に検出できる変化がないときに観察される集合状態の別の一般的な特徴は、モノマーの発光の強度(発光の量子収率)の変化である。参考として、これらの定義は、N.J. Turro、『現代分子光化学』、ユニバーシティ・サイエンス・ブックス社、サウサリート、カリフォルニア州、1991年に見いだすことができる。
いくつかの有機化合物に関しては、電子の励起状態にある集合体が発光性であるため、濃度の関数としての蛍光発光スペクトルを測定することによって分子構造を容易に観測できる。発光する集合状態を形成する化合物と、非常によく発光する集合状態を形成する化合物が、潜在的に第3の成分として最も有用である。しかし、集合状態を形成するが、発光性ではなかったり、ほんのわずかしか発光しなかったりする多くの有機化合物が存在している。まったく発光しない、または実質的に発光しない集合状態(すなわち、発光の量子収率がゼロであるかゼロに近いもの)が形成されると、発光ドーパントへの電子励起エネルギーの移動効率が不十分であるためにエレクトロルミネッセンスとフォトルミネッセンスの効率が低下する可能性がある。それでもある種の化合物(特に上に示した化合物)では、集合状態の発光の量子収率はゼロでないことが最も多い。しかし発光ドーパントが、従来技術でフェルスター・エネルギー移動プロセスとしてよく知られている十分に強いアクセプタとして機能するのであれば、これでも発光ドーパントに電子励起エネルギーが移動する十分な速度を維持するのに十分である可能性がある。したがってこのような化合物は、エレクトロルミネッセンスの効率を犠牲にすることはないであろうし、第3の成分としても有用である可能性がある。このような化合物を用いると、動作寿命が改善されるだけでなく、EL効率も優れたものになろう。その一方で、励起エネルギーを移動させるアクセプタ(発光ドーパント)が強く、その濃度が十分に大きいため、エネルギー移動の量子効率が約100%であるならば、ドナーの発光の量子収率が1/10〜1/15に低下する場合でさえ、(他のすべてが同じであるという条件で)エネルギー移動の量子効率、したがってアクセプタの発光の量子効率の低下はほんの約10%になろう。
第3の成分としての化合物を選択する別の重要な基準は、その化合物の集合状態が、発光化合物(b)への電子の励起エネルギーの効率的な移動を保証するスペクトル特性(すなわち吸収スペクトルと発光スペクトル、励起状態の寿命、発光の量子収率、振動子の強度)を持たねばならないことである。
本発明の第3の成分として有用であることがわかったベンゼノイド化合物の多くは、平坦で堅固な形状であるため、集合状態を形成しやすい。多くの代表的なベンゼノイド(例えばピレン、ペリレン、コロネン、ナフタセン、アントラセン、アンタントレン、ピセン、トリフェニレン、クリセン、フルオランテン、ベンゾ[ghi]ペリレンなど)と、その一置換または多置換されたベンゾ誘導体、ナフト誘導体、アントラ誘導体、フェナントロ誘導体、トリフェニレノ誘導体、これら以外の誘導体は、集合状態を形成する強い傾向を有することが、一般的な文献に示されている。これら化合物の集合状態は、一般的な文献に特徴が詳細に記載されている。ベンゼノイド化合物が単独状態で発光する場合には、(正確にはOLEDデバイスの中で見られるように)特に固体溶液中にあってしかも酸素がないと、たいていは集合状態でも発光性する。平坦な形状というこのような基準を満たす他の有機化合物も有用である。
2つの分子を含む集合状態が最もよく見られて文献に記載されているが、本発明に開示したような化合物は、体積%が増大するにつれ、2個の分子だけでなく、3個、4個、5個、10個、100個、1000個、それ以上の個数の分子を含む集合状態を形成できることがしばしば見られる。集合状態の形成に関与する第3の成分の分子数が十分に多いと、ある程度の秩序またはある程度の結晶性が見られるドメインが形成される可能性がある。このようなドメインのサイズは、ナノメートルの範囲(ナノ結晶ドメイン)だが、マイクロメートルの範囲(ミクロン結晶ドメイン)になる可能性さえあろう。
本発明の第3の成分の化合物の代表例は、ベンゾ[g,h,i]ペリレン、ベンゾ[a]ピレン、テトラセン、置換されていないペリレン、ジベンゾ[b,k]ペリレン、ジベンゾ[b,n]ペリレン、ジベンゾ[b,def]クリセン、2,5,8,11-テトラ-t-ブチルペリレン、3,9-ジ-1-ナフチルペリレン、3,9-ジ-2-ナフチルペリレン、3,10-ジ-2-ナフチルペリレンだが、これだけに限られるわけではない。
発光層は、デバイスの性能の改善(例えば効率の改善、電圧低下、寿命の改善)を目的とした添加剤も含んでいてよい。有用な添加剤の例は、5,12-ジヒドロ-5,12-ジフェニル-キノ[2,3-b]アクリジン-7,14-ジオン(AD1)、ジフルオロ[6-メシチル-N-(2(1H)-キノリニリデン-κN)-(6-メシチル-2-キノリンアミナト-κN1)]ホウ素(AD2)、4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベン(AD3)である。
Figure 2010517318
本発明のOLEDデバイスの発光層は、緑色のエレクトロルミネッセンスを発生させることが好ましい。その緑色のエレクトロルミネッセンスは、優れた色純度を持つことが好ましい。優れた色純度とは、本発明のエレクトロルミネッセンス・スペクトルの1931国際照明委員会(CIE)x座標が0.21〜0.30であり、本発明のエレクトロルミネッセンス・スペクトルの1931CIEy座標が0.60〜0.70であることを意味する。
特に断わらない限り、“置換された”または“置換基”という用語は、水素以外のあらゆる基または原子を意味する。さらに、“基”という用語が用いられている場合、置換基が置換可能な水素を含んでいるのであれば、この用語には置換されていない形態が含まれるだけでなく、この明細書に記載した任意の1個または複数個の置換基でさらに置換された形態も、デバイスが機能する上で必要な性質をその置換基が失わせない限りは含まれるものとする。置換基は、ハロゲンにすること、または1個の原子(炭素、ケイ素、酸素、窒素、リン、イオウ、セレン、ホウ素)によって分子の残部と結合させることが好ましい。置換基としては、例えば、ハロゲン(クロロ、ブロモ、フルオロなど);ニトロ;ヒドロキシル;シアノ;カルボキシルや;さらに置換されていてもよい基が可能である。さらに置換されていてもよい基としては、アルキル(直鎖アルキル、分岐鎖アルキル、環式アルキルが含まれ、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、t-ブチル、3-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)プロピル、テトラデシルなどがある);アルケニル(例えばエチレン、2-ブテン);アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2-メトキシエトキシ、s-ブトキシ、ヘキシルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、テトラデシルオキシ、2-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)エトキシ、2-ドデシルオキシエトキシ);アリール(例えばフェニル、4-t-ブチルフェニル、2,4,6-トリメチルフェニル、ナフチル);アリールオキシ(例えばフェノキシ、2-メチルフェノキシ、α-ナフチルオキシ、β-ナフチルオキシ、4-トリルオキシ);カーボンアミド(例えばアセトアミド、ベンズアミド、ブチルアミド、テトラデカンアミド、α-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)アセトアミド、α-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)ブチルアミド、α-(3-ペンタデシルフェノキシ)-ヘキサンアミド、α-(4-ヒドロキシ-3-t-ブチルフェノキシ)-テトラデカンアミド、2-オキソ-ピロリジン-1-イル、2-オキソ-5-テトラデシルピロリン-1-イル、N-メチルテトラデカンアミド、N-スクシンイミド、N-フタルイミド、2,5-ジオキソ-1-オキサゾリジニル、3-ドデシル-2,5-ジオキソ-1-イミダゾリル、N-アセチル-N-ドデシルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ、2,4-ジ-t-ブチルフェノキシカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、2,5-(ジ-t-ペンチルフェニル)カルボニルアミノ、p-ドデシル-フェニルカルボニルアミノ、p-トリルカルボニルアミノ、N-メチルウレイド、N,N-ジメチルウレイド、N-メチル-N-ドデシルウレイド、N-ヘキサデシルウレイド、N,N-ジオクタデシルウレイド、N,N-ジオクチル-N'-エチルウレイド、N-フェニルウレイド、N,N-ジフェニルウレイド、N-フェニル-N-p-トリルウレイド、N-(m-ヘキサデシルフェニル)ウレイド、N,N-(2,5-ジ-t-ペンチルフェニル)-N'-エチルウレイド、t-ブチルカーボンアミド);スルホンアミド(例えばメチルスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p-トリルスルホンアミド、p-ドデシルベンゼンスルホンアミド、N-メチルテトラデシルスルホンアミド、N,N-ジプロピルスルファモイルアミノ、ヘキサデシルスルホンアミド);スルファモイル(例えばN-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジプロピルスルファモイル、N-ヘキサデシルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N-[3-(ドデシルオキシ)プロピル]スルファモイル、N-[4-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)ブチル]スルファモイル、N-メチル-N-テトラデシルスルファモイル、N-ドデシルスルファモイル);カルバモイル(例えばN-メチルカルバモイル、N,N-ジブチルカルバモイル、N-オクタデシルカルバモイル、N-[4-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)ブチル]カルバモイル、N-メチル-N-テトラデシルカルバモイル、N,N-ジオクチルカルバモイル);アシル(例えばアセチル、(2,4-ジ-t-アミルフェノキシ)アセチル、フェノキシカルボニル、p-ドデシルオキシフェノキシカルボニル、メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、3-ペンタデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル);スルホニル(例えばメトキシスルホニル、オクチルオキシスルホニル、テトラデシルオキシスルホニル、2-エチルヘキシルオキシスルホニル、フェノキシスルホニル、2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシスルホニル、メチルスルホニル、オクチルスルホニル、2-エチルヘキシルスルホニル、ドデシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスルホニル、4-ノニルフェニルスルホニル、p-トリルスルホニル);スルホニルオキシ(例えばドデシルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ);スルフィニル(例えばメチルスルフィニル、オクチルスルフィニル、2-エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルスルフィニル、4-ノニルフェニルスルフィニル、p-トリルスルフィニル);チオ(例えばエチルチオ、オクチルチオ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、2-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)エチルチオ、フェニルチオ、2-ブトキシ-5-t-オクチルフェニルチオ、p-トリルチオ);アシルオキシ(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、p-ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N-フェニルカルバモイルオキシ、N-エチルカルバモイルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ);アミン(例えばフェニルアニリノ、2-クロロアニリノ、ジエチルアミン、ドデシルアミン);イミノ(例えば1(N-フェニルイミド)エチル、N-スクシンイミド、3-ベンジルヒダントイニル);ホスフェート(例えばジメチルホスフェート、エチルブチルホスフェート);ホスフィト(例えばジエチルホスフィト、ジヘキシルホスフィト);複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基(どの基も置換されていてよく、炭素原子と少なくとも1個のヘテロ原子(酸素、窒素、イオウ、リンからなるグループの中から選択する)からなる3〜7員の複素環を含んでいて、例えば、ピリジル、チエニル、フリル、アゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリジノニル、キノリニル、イソキノリニル、2-フリル、2-チエニル、2-ベンゾイミダゾリルオキシ、2-ベンゾチアゾリルがある);第四級アンモニウム(例えばトリエチルアンモニウム);第四級ホスホニウム(例えばトリフェニルホスホニウム);シリルオキシ(例えばトリメチルシリルオキシ)がある。
望むのであれば、置換基それ自体がさらに上記の置換基で1回以上置換されていてもよい。使用する具体的な置換基は、当業者が、特定の用途にとって望ましい性質が実現されるように選択することができ、例えば、電子求引基、電子供与基、立体基などが挙げられる。1つの分子が2つ以上の置換基を持てる場合には、特に断わらない限り、その置換基を互いに結合させて環(例えば縮合環)を形成することができる。一般に、上記の基と、その基に対する置換基は、48個までの炭素原子(一般には1〜36個であり、通常は24個未満である)を含むことができるが、選択した具体的な置換基が何であるかにより、それよりも多くすることも可能である。
本発明の目的では、複素環の定義に、配位結合または供与結合を含む環も含まれる。配位結合の定義は、『グラントとハックーの化学事典』、91ページに見いだすことができる。要するに、配位結合は、電子が豊富な原子(例えばOやN)が一対の電子を電子が欠乏した原子(例えばAlやB)に与えるときに形成される。
当業者であれば、特定の基が電子供与基であるか電子受容基であるかを十分に判断できよう。電子供与特性と電子受容特性の最も一般的な指標はハメットσ値である。水素はハメットσ値がゼロであるのに対し、電子供与基は負のハメットσ値を持ち、電子受容基は正のハメットσ値を持つ。『ランゲの化学ハンドブック』、第12版、マグロウ・ヒル社、1979年、表3-12、3-134〜3-138ページ(参考としてこの明細書に組み込まれているものとする)に、一般的に遭遇する多数の基のハメットσ値が掲載されている。ハメットσ値は、フェニル環置換に基づいて割り当てられるが、電子供与基と電子受容基を定性的に選択するための実用的なガイドとなる。
適切な電子供与基の選択は、-R'、-OR'、-NR'(R")の中から行なうことができる。ただしR'は、炭素原子を6個まで含む炭化水素であり、R"は、水素またはR'である。電子供与基の具体例として、メチル、エチル、フェニル、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、-N(CH3)2、-N(CH2CH3)2、-NHCH3、-N(C6H5)2、-N(CH3)(C6H5)、-NHC6H5などがある。
適切な電子受容基の選択は、シアノ置換基、α-ハロアルキル置換基、α-ハロアルコキシ置換基、アミド置換基、スルホニル置換基、カルボニル置換基、カルボニルオキシ置換基、オキシカルボニル置換基のうちで炭素原子を10個まで含むものの中から行なうことができる。具体例として、-CN、-F、-CF3、-OCF3、-CONHC6H5、-SO2C6H5、-COC6H5、-CO2C6H5、-OCOC6H5などがある。
特に断わらない限り、材料の“パーセンテージ”または“パーセント”という用語と“%”という記号は、その材料が存在する層中のその材料の体積パーセントを表わす。
電子輸送層(ETL)
本発明の有機ELデバイスの電子輸送層を構成するのに利用される好ましい薄膜形成材料として金属キレート化オキシノイド化合物が挙げられ、その中にはオキシンそのもの(一般に8キノリノールまたは8-ヒドロキシキノリンとも呼ばれる)のキレートも含まれる。このような化合物は、電子を注入して輸送するのに役立つため高性能を示すとともに、容易に薄膜の形態になる。ここで考慮するオキシノイド系化合物の例は、以下の構造式(A):
Figure 2010517318
を満たす化合物である。ただし、
Mは金属を表わし;
nは1〜4の整数であり;
Zは、現われるごとに独立に、縮合した少なくとも2つの芳香族環を有する核を完成させる原子を表わす。
以上の説明から、金属は、一価、二価、三価、四価の金属が可能であることが明らかである。金属としては、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウムなど)、土類金属(アルミニウム、ガリウムなど)、遷移金属(亜鉛、ジルコニウムなど)が可能である。一般に、キレート化金属として有用であることが知られている任意の一価、二価、三価、四価の金属を使用することができる。Zは、縮合した少なくとも2つの芳香族環を持っていてそのうちの少なくとも一方はアゾール環またはアジン環である複素環の核を完成させる。必要な場合には、必要なその2つの環に追加の環(例えば脂肪族環と芳香族環の両方)を縮合させることができる。機能の向上なしに分子が大きくなることを避けるため、環の原子数は、通常は18個以下に維持する。
有用なキレート化オキシノイド化合物の代表例としては、以下のものがある。
CO-1:アルミニウムトリスオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III);AlQ3];
CO-2:マグネシウムビスオキシン[別名、ビス(8-キノリノラト)マグネシウム(II)];
CO-3:ビス[ベンゾ{f}-8-キノリノラト]亜鉛(II);
CO-4:ビス(2-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)-μ-オキソ-ビス(2-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III);
CO-5:インジウムトリスオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)インジウム];
CO-6:アルミニウムトリス(5-メチルオキシン)[別名、トリス(5-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)];
CO-7:リチウムオキシン[別名、(8-キノリノラト)リチウム(I)];
CO-8:ガリウムオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)ガリウム(III)];
CO-9:ジルコニウムオキシン[別名、テトラ(8-キノリノラト)ジルコニウム(IV)]。
構造式(B):
Figure 2010517318
を満たすベンズアゾールも有用な電子輸送材料である。ただし、
nは3〜8の整数であり;
Zは、O、NR、Sのいずれかであり;
RとR'は、個別に、水素、炭素原子が1〜24個のアルキル(例えばプロピル、t-ブチル、ヘプチルなど)、アリール、またはヘテロ原子で置換されたアリールで炭素原子が5〜20個のもの(例えばフェニル、ナフチル、フリル、チエニル、ピリジル、キノリニルや、これら以外の複素環系)、ハロ(例えばクロロ、フルオロ)、縮合芳香族環を完成させるのに必要な原子のいずれかであり;
Lは、アルキル、アリール、置換されたアルキル、置換されたアリールのいずれかからなる結合単位であり、複数のベンズアゾールを互いに共役または非共役に結合させる。有用なベンズアゾールの一例は、2,2',2"-(1,3,5-フェニレン)トリス[1-フェニル-1H-ベンゾイミダゾール]である。
日本国特開2003-115387、2004-311184、2001-267080、WO 2002/043449に開示されているように、置換された1,10-フェナントロリン化合物も電子輸送材料として有用であることが知られている。電子輸送材料として有用なフェナントロリン化合物は、Klubekらのアメリカ合衆国特許出願11/289,856にもより詳細に記載されている。この出願では、電子輸送層に、1つだけのアントラセン核を持ち、2個以下のフェナントロリン含有置換基を持ち、アントラセン核は2位、3位、6位、7位のいずれかがフェナントロリン含有置換基で置換された化合物が含まれている。有用なフェナントロリン化合物は、Klubekらのアメリカ合衆国特許出願11/290,214にもより詳細に記載されている。この出願では、電子輸送層に、フェナントロリン化合物として、場合によっては置換されたフェナントロリン部分を2個以下持ち、フェナントロリン核上の置換された1個の基だけが、4つ以上の縮合芳香族環を有する芳香族系を持つものが含まれている。
他の電子輸送材料として、アメリカ合衆国特許第4,356,429号に開示されているさまざまなブタジエン誘導体と、アメリカ合衆国特許第4,539,507号に記載されているさまざまな複素環式蛍光剤がある。トリアジンも電子輸送材料として有用であることが知られている。他の有用な材料は、ヨーロッパ特許第1,480,280号、第1,478,032号、第1,469,533号に記載されているシラシクロペンタジエン誘導体である。ピリジン誘導体が有用な電子輸送材料として日本国特開2004-200162に記載されている。Roysterらがアメリカ合衆国特許出願公開2007/0003786に記載しているように、2-(2-ピリジル)イミダゾリルをベースとしたガリウム・キレートも電子輸送材料として有用であることが知られている。
Kondakovらのアメリカ合衆国特許出願11/412,676、Kondakovらのアメリカ合衆国特許出願11/412,426、Owczarczykらのアメリカ合衆国特許出願11/412,602、Kimらのアメリカ合衆国特許出願公開2004/0067387により詳しく記載されているように、アントラセン誘導体は電子輸送材料として有用である。
Klubekらのアメリカ合衆国特許出願11/314,548により詳しく記載されているように、アミン置換を有するアントラセンも電子輸送材料として有用である。
Leeらのアメリカ合衆国特許出願公開2004/0207318とKidoらのアメリカ合衆国特許第6,396,209号により詳しく記載されているように、さまざまな電子輸送材料を混合すると電子輸送層として有用であることがわかっている。これらの特許文献では、電子輸送層は、電子輸送有機化合物と、少なくとも1つのアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、希土類金属イオンのいずれかを有する有機金属錯体化合物とが混合された層を含んでいる。混合された電子輸送層は、Begleyらのアメリカ合衆国特許出願11/259,290と11/501,336にも記載されていて、電子輸送層は、(a)10体積%以上の縮合環芳香族化合物と、(b)アルカリ金属またはアルカリ土類金属の少なくとも1つの塩または第1の錯体と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の第2の錯体を含む追加の層とを含んでいる。混合された有用な電子輸送層は、Seoらのアメリカ合衆国特許出願公開2006/0086180にも記載されており、この出願では、混合された電子輸送層は、Bphen(4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリンとしても知られる)とAlQ3の1:1混合物を含んでいる。
混合された有用な電子輸送層は、譲受人に譲渡されたアメリカ合衆国特許出願11/076,821、11/077,218、11/116,096にも記載されており、これらの出願では、電子輸送層は、第1の化合物を、低電圧電子輸送材料である第2の化合物と混合してOLEDデバイスの発光層のカソード側に層を形成することによって形成される。すると、低電圧電子輸送材料だけを用いたデバイスよりも一層低い駆動電圧を持つOLEDデバイスになる。いくつかの場合には、仕事関数が4.2eV未満の金属をベースとした金属材料が電子輸送層に含まれる。
望ましい一実施態様では、仕事関数が小さなアルカリ金属またはアルカリ土類金属(例えばLi、Cs、Ca、Mg)を電子輸送層にドープすることができる。好ましい一実施態様では、アルカリ金属はLiである。好ましい別の一実施態様では、アルカリ金属はCsである。
望ましい一実施態様では、以下に示す電子注入材料を電子輸送層にドープすることができる。
ETLに炭化水素材料(すなわち炭素原子と水素原子だけで構成されている材料であり、例えば9,10-ジ-2-ナフタレニル-2-フェニルアントラセンがある)が含まれている場合には、以下に示す電子注入層(EIL)を組み込むと有利であることがしばしばある。
電子注入層(EIL)
電子注入層(EIL)は必ずしも必要ではないが、存在している場合には、EILはETLのカソード側にあってETLに隣接している。2つ以上の電子注入層が存在していてもよい。いくつかの場合には、上に説明した電子輸送材料をEILとしても使用すること、またはEILの中で1種類以上の材料と混合することができる。仕事関数が小さなアルカリ金属またはアルカリ土類金属(例えばLi、Cs、Ca、Mg)をドープした有機化合物も電子注入層として有用である可能性がある。その例は、LiまたはCsをドープしたAlQ3である。
Kondakovらのアメリカ合衆国特許出願11/412,676にも示されていることだが、EIL化合物のLUMOエネルギーのレベルは、ETLに含まれる材料のLUMOエネルギーのレベルと同じかほぼ同じであることが望ましい。一実施態様では、EIL化合物のLUMOエネルギーのレベルは、ETL材料のLUMOエネルギーのレベルと等しいか、それよりも大きい。EIL化合物とETL材料のLUMOエネルギーのレベルの差は、0.50eV以下、0.40eV以下、0.30eV以下、0.20eV以下、それどころか0.10eV以下であることが好ましい。EILに含まれる化合物は、ETLに含まれる化合物のLUMOエネルギーの値と等しいか、それよりも大きいLUMOエネルギーの値を持つことが望ましい。
デバイスの性能を最適にするには、ELデバイスの各層の厚さを最適化することも重要であることがわかっている。LELに対するEILの相対的な厚さが重要であることがわかっている。LELに対するEILの厚さの比は0.125よりも大きくなければならない。この比は、0.25以上であること、それどころか0.50以上であることが望ましい。一実施態様では、LELに対するEILの厚さの比は0.125〜1.50の範囲だが、0.125〜1.25の範囲が望ましい。
好ましい一実施態様では、Kondakovらのアメリカ合衆国特許出願11/412,426に記載されているように、EILは複素環化合物を含んでいる。その複素環化合物のLUMOエネルギーのレベルは、ETLに含まれる材料のLUMOエネルギーのレベルと同じかほぼ同じであることが望ましい。EILの複素環化合物とETL材料のLUMOエネルギーの差は、0.50eV以下、0.40eV以下、0.30eV以下、0.20eV以下、それどころか0.10eV以下であることが好ましい。EILに含まれる複素環化合物は、ETL化合物のLUMO値と等しいか、それよりも大きいことが望ましい。
有機電子注入層の厚さは0.1〜40nmの範囲であることが多くあり、一般に5〜30nmの範囲であり、1〜20nmの範囲であることがしばしばある。一実施態様では、この層の厚さは10nmよりも厚いが20nm未満である。別の一実施態様では、この層の厚さは20nmよりも厚い。
アメリカ合衆国特許出願11/258,671、11/259,586、11/259,290、11/501,336、11/258,740、11/258,719により詳しく記載されていることだが、金属キレート、その中でも特にLiキレートは有用な電子注入材料である。
Begleyらのアメリカ合衆国特許出願11/259,290と11/501,336に記載されていることだが、8-ヒドロキシキノレート・リガンドを含まない金属キレートも有用な電子注入材料である。これらの出願では、電子注入層は、一般式(C)で表わされるシクロメタル化錯体:
Figure 2010517318
を含んでいる。ただし、
Zと点線の円弧は、Mとで5員または6員の環を完成させるのに必要な2個以上の原子と結合を表わし;
それぞれのAは、Hまたは置換基を表わし、それぞれのBは、Z原子上の独立に選択された置換基を表わすが、2個以上の置換基が合わさって縮合環または縮合環系を形成してもよく;
jは0〜3、kは1または2であり;
Mは、周期表のIA族、IIA族、IIIA族、IIB族の元素を表わし;
mとnは、錯体上の電荷が中性になるように独立に選択された整数であり;
錯体は8-ヒドロキシキノレート・リガンドを含んでいない。
有用なLiキレートの代表例は以下のものである。
Figure 2010517318
アメリカ合衆国特許第6,468,676号には、本発明の電子注入層でも有用な有機金属塩、ハロゲン化物、有機金属錯体の利用法が教示されている。
追加の電子注入層(EIL-2)
望ましい別の一実施態様では、カソードとEILの間にEILに隣接して別の層が存在している。この層は、追加の電子注入層である。この別の層は、無機材料(例えば仕事関数が小さなアルカリ金属またはアルカリ土類金属であるLi、Cs、Ca、Mg)を含んでいることが望ましい。それに加え、仕事関数が小さなこれら金属をドープされた有機材料も、電子注入材料として有効に用いることができる。例は、LiまたはCsをドープされたAlQ3である。好ましい一実施態様では、別の層は、アルカリ金属化合物(例えばLiF)を含んでいる。この別の層は、0.1〜3.0nmの範囲の適切な厚さに堆積された薄い層であることがしばしばある。
追加の電子注入層が存在している場合には、追加の電子注入層として、アメリカ合衆国特許第5,608,287号、第5,776,622号、第5,776,623号、第6,137,223号、第6,140,763号、第6,914,269号に記載されているものが挙げられる。有用な追加の電子注入層は、一般に、仕事関数が4.0eV未満の金属からなる。仕事関数が小さなアルカリ金属またはアルカリ土類金属(例えばLi、Cs、Ca、Mg)を含む薄膜を用いることができる。それに加え、仕事関数が小さなこれら金属をドープされた有機材料も、電子注入材料として有効に用いることができる。例は、LiまたはCsをドープされたAlQ3である。好ましい一実施態様では、追加の電子注入層はLiFを含んでいる。実際には、追加の電子注入層は、0.1〜3.0nmの範囲の適切な厚さに堆積された薄い層であることがしばしばある。
高効率にするためのETLとEILの組み合わせ
上に説明したように、そしてアメリカ合衆国特許出願公開2006/0040131、2006/0141287、アメリカ合衆国特許出願11/293,656、11/289,856、11/290,214、11/412,676、11/412,426に開示されているように、電子を注入するための障壁を低くするとともにOLED内での電子の伝導を改善するETL材料、EIL材料、デバイス構造が知られている。その結果としてOLEDデバイスの性能の改善がしばしば観察される。例えばデバイスの駆動電圧が低下し、デバイスの輝度効率が増大する。
カソード
アノードだけを通して発光を見る場合には、カソードは、ほぼ任意の導電性材料で構成することができる。望ましい材料は優れた膜形成特性を有するため、下にある有機層との接触がよくなり、低電圧で電子の注入が促進され、優れた寿命を得ることができる。有用なカソード材料は、仕事関数が小さな(4.0eV未満)金属または合金を含んでいることがしばしばある。有用な1つのカソード材料は、アメリカ合衆国特許第4,885,221号に記載されているように、銀が1〜20%の割合で含まれたMg:Ag合金からなる。適切なカソード材料の別のクラスとして、有機層(例えば電子輸送層(ETL))に接する薄い電子注入層(EIL)を備えていて、その上により厚い導電性金属層を被せた構成の二層がある。その場合、EILは、仕事関数が小さな金属または金属塩を含んでいることが好ましく、そうなっている場合には、より厚い被覆層は仕事関数が小さい必要がない。このような1つのカソードは、アメリカ合衆国特許第5,677,572号に記載されているように、LiFからなる薄い層と、その上に載るより厚いAl層からなる。他の有用なカソード材料としては、アメリカ合衆国特許第5,059,861号、第5,059,862号、第6,140,763号に開示されているものがあるが、これだけに限定されるわけではない。
カソードを通して発光を見る場合、カソードは、透明であるか、ほぼ透明である必要がある。このような用途のためには、金属が薄いか、透明な導電性酸化物を使用するか、このような材料の組み合わせを使用する必要がある。光学的に透明なカソードは、アメリカ合衆国特許第4,885,211号、第5,247,190号、日本国特許第3,234,963号、アメリカ合衆国特許第5,703,436号、第5,608,287号、第5,837,391号、第5,677,572号、第5,776,622号、第5,776,623号、第5,714,838号、第5,969,474号、第5,739,545号、第5,981,306号、第6,137,223号、第6,140,763号、第6,172,459号、ヨーロッパ特許第1 076 368号、アメリカ合衆国特許第6,278,236号、第6,284,393号に、より詳細に記載されている。カソード材料は、一般に、適切な任意の方法(例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸着)によって堆積させる。必要な場合には、よく知られた多数の方法でパターニングすることができる。方法としては、例えば、スルー-マスク蒸着、アメリカ合衆国特許第5,276,380号とヨーロッパ特許第0 732 868号に記載されている一体化シャドウ・マスキング、レーザー・アブレーション、選択的化学蒸着などがある。
他の有用な有機層とデバイスの構成
層109と110を場合によってはまとめて単一の層にし、発光と電子輸送の両方をサポートする機能を担わせることができる場合がある。発光材料を正孔輸送層に添加できることも従来技術で知られている。その場合、正孔輸送層がホストとして機能する。多数の発光材料を1つ以上の層に添加し、例えば青色発光材料と黄色発光材料、またはシアン色発光材料と赤色発光材料、または赤色発光材料と緑色発光材料と青色発光材料を組み合わせて白色発光OLEDを作ることができる。白色発光デバイスは、例えば、ヨーロッパ特許第1 187 235号、第786 925号、アメリカ合衆国特許出願公開2002/0025419、ヨーロッパ特許第1 182 244号、アメリカ合衆国特許第5,683,823号、第5,503,910号、第5,405,709号、第5,283,182号、第6,696,177号、第6,614,176号、第6,627,333号、第7,037,601号に記載されている。
従来技術で知られている追加の層(例えば電子阻止層または正孔阻止層)を本発明のデバイスで用いることができる。正孔阻止層は、発光層と電子輸送層の間で用いることができる。電子阻止層は、正孔輸送層と発光層の間で用いることができる。これらの層は、アメリカ合衆国特許出願公開2002/0015859におけるように、通常、発光効率を改善するために使用される。
本発明は、いわゆる積層デバイス構造で利用することができる。その例が、アメリカ合衆国特許第5,703,436号と第6,337,492号に記載されている。
有機層の堆積
上記の有機材料は、その有機材料の形態に適した任意の手段でうまく堆積される。小分子の場合には、昇華を通じてうまく堆積するが、他の手段によって(例えば溶媒から)堆積させることもできる(そのとき、場合によっては結合剤も用いて膜の形成を改善する)。材料がポリマーである場合には、溶媒堆積が通常は好ましい。昇華によって堆積させる材料は、タンタル材料からなることの多い昇華用“ボート”から蒸発させること(例えばアメリカ合衆国特許第6,237,529号に記載されている)や、まず最初にドナー・シートにコーティングし、次いで基板のより近くで昇華させることができる。混合材料を含む層では、別々の昇華用ボートを用いること、または材料をあらかじめ混合し、単一のボートまたはドナー・シートからコーティングすることができる。パターニングした堆積は、シャドウ・マスク、一体化シャドウ・マスク(アメリカ合衆国特許第5,294,870号)、ドナー・シートからの空間的に限定された染料熱転写(アメリカ合衆国特許第5,688,551号、第5,851,709号、第6,066,357号)、インクジェット法(アメリカ合衆国特許第6,066,357号)を利用して実現することができる。
本発明の材料を堆積させる好ましい1つの方法は、アメリカ合衆国特許出願公開2004/0255857とアメリカ合衆国特許出願シリアル番号第10/945,941号に記載されている。これらの出願では、異なる蒸発源を用いて本発明のそれぞれの材料を蒸発させる。第2の好ましい方法では、温度制御された材料供給路に沿って材料が計量供給されるフラッシュ気化が利用される。好ましいこのような方法は、譲受人に譲渡された以下の特許出願:アメリカ合衆国特許出願シリアル番号第10/784,585号、第10/805,980号、第10/945,940号、第10/945,941号、第11/050,924号、第11/050,934号に記載されている。この第2の方法を利用し、異なる蒸発源からそれぞれの材料を蒸発させること、または複数の固体材料を混合した後に同じ蒸発源を用いて蒸発させることができる。
封止
たいていのOLEDデバイスは、水分と酸素の一方または両方に敏感であるため、一般に不活性雰囲気(例えば窒素やアルゴン)中で乾燥剤とともに密封される。乾燥剤としては、アルミナ、ボーキサイト、硫酸カルシウム、粘土、シリカゲル、ゼオライト、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、ハロゲン化金属、過塩素酸塩などがある。封止と乾燥のための方法としては、アメリカ合衆国特許第6,226,890号に記載されている方法などがある。さらに、障壁層(例えばSiOx)、テフロン(登録商標)、交互に積層された無機層/ポリマー層が、封止法として知られている。
光学的最適化
OLEDデバイスでは、特性の向上を望むのであれば、よく知られたさまざまな光学的効果を利用することが可能である。例示すると、層の厚さを最適化して光の透過を最大にすること、誘電体ミラー構造を設けること、反射性電極の代わりに光吸収性電極にすること、グレア防止または反射防止のコーティングをディスプレイの表面に設けること、偏光媒体をディスプレイの表面に設けること、カラー・フィルタ、中性フィルタ、色変換フィルタをディスプレイ上に設けることなどがある。フィルタ、偏光装置、グレア防止用または反射防止用コーティングは、カバーの上に、またはカバーの一部として設けることもできる。
2-(4-メチルフェニル)-9,10-ジ-2-ナフタレニルアントラセン(Inv-A46)の合成
Figure 2010517318
Inv-A46、すなわち2-(4-メチルフェニル)-9,10-ジ-2-ナフタレニルアントラセンを反応式1〜反応式3に従って調製した。2-ブロモナフタレン(9.2g、44.4ミリモル)を乾燥THF(118ml)に溶かし、-78℃に冷却した。t-BuLi(1.7M、52.3g、89ミリモル)を一滴ずつ5分間かけて添加した後、反応物をこの温度でさらに5分間にわたって撹拌した。2-クロロアントラキノン(4.3g、17.8ミリモル)を添加した後、反応物をアセトン-ドライアイス浴から取り出し、室温にて一晩にわたって撹拌した。この反応混合物を塩化アンモニウム水溶液に添加し、生成物を塩化メチレンで抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。結晶化(85%エーテル/ヘプタン)によって精製すると、Int-1が得られた(反応式1)。
中間体Int-2を以下の手続き(反応式2)に従って調製した。ヨウ化カリウム(17.6g、106.02ミリモル)と次亜リン酸ナトリウム水和物(16.5g、188.1ミリモル)をInt-1(5.7g、11.4ミリモル)と酢酸(181ml)の混合物に添加した。この混合物を3時間にわたって還流温度に加熱した後、室温まで冷却した。黄色の固形物を濾過し、水とメタノールで洗浄すると、Int-2が得られた。
Inv-A46を合成するための最終合成手続きは以下の通りである(反応式3)。4-トリルボロン酸(1.2当量)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.03当量)と、トリシクロヘキシルホスフィン(0.045当量)と、リン酸カリウム(2当量)を、乾燥条件下で、Int-2(1当量)と脱ガスしたトルエンの混合物に添加した。この反応混合物を一晩にわたって還流温度に加熱した。この反応混合物を冷却し、セライトで濾過し、水に添加した。生成物を塩化メチレンから取り出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラム・クロマトグラフィ(溶離液として95%ヘプタン/塩化メチレンを用いたシリカゲル)によってInv-A46が得られる。FD-MS (m/z):520。
N,N,N',N',9,10-ヘキサフェニル-2,6-アントラセンジアミン(Inv-B1)の合成
Figure 2010517318
Inv-B1、すなわちN,N,N',N',9,10-ヘキサフェニル-2,6-アントラセンジアミンを反応式4〜反応式6に従って調製した。窒素雰囲気下で、2,6-ジブロモアントラキノン(44g、0.12モル)と、ジフェニルアミン(42.5g、0.26モル)と、ナトリウムt-ブトキシド(27g、0.27モル)と、酢酸パラジウム(II)(1.5g、0.007モル)をまとめて400mlのトルエンに添加した。撹拌しながらトリ-t-ブチルホスフィン(1.1g、0.005モル)を添加し、この反応物を12時間にわたって90℃に加熱した。冷却後、反応混合物をシリカゲルのパッドを通過させ、CH2Cl2を用いて溶離した。溶媒を除去し、粗固形物をクロマトグラフィによってさらに精製すると、N,N,N',N'-テトラフェニル-2,6-ジアミノ-9,10-アントラセンジオン(Int-1、反応式1)が赤い固形物として48.9g得られた(収率75%)。FD-MS (m/z):542。
化合物(Int-1)(20g、0.036モル)と200mlの無水テトラヒドロフラン(THF)を窒素雰囲気下に置き、撹拌しながら-78℃に冷却した。フェニルリチウム(シクロヘキサン:エーテル[70:30]の中に1.8M、45ml、0.081モル)を一滴ずつ添加し、得られた反応混合物を放置して一晩かけて室温まで温めた。次にこの反応混合物を水の中に注ぎ、200mlのCH2Cl2を添加した。有機層を水層から分離した後、有機層を水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮すると、粗N,N,N',N',9,10-ヘプタフェニル-2,6-ジアミノ-9,10-ジヒドロ-9,10-アントラセンジオール(Int-2)が得られた。
粗Int-2を500mlの酢酸に溶かした。撹拌しながらヨウ化ナトリウム(50g)と次亜リン酸ナトリウム水和物(50g)を添加した。この混合物を60分間にわたって還流温度に加熱し、室温まで冷却し、水の中に注いだ。沈殿した固形物を濾過によって回収し、水で洗浄し、少量のメタノール(約20ml)で洗浄した後、乾燥させた。カラム・クロマトグラフィによって精製すると、純粋なN,N,N',N',9,10-ヘキサフェニル-2,6-アントラセンジアミン(Inv-B1)がオレンジ色の固形物として14.0g得られた(収率57%)。この材料を600ミリトルの圧力で265℃にて連続昇華を利用して昇華させた。FD-MS (m/z):664。
N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-9,10-ジフェニル-2,6-アントラセンジアミン(Inv-B73)の合成
窒素雰囲気下で、2,6-ジブロモアントラキノン(5g、13.7ミリモル)と、ジ-トリルアミン(5.6g、28.4ミリモル)と、ナトリウムt-ブトキシド(3.1g、32.2ミリモル)と、酢酸パラジウム(II)(0.17g、0.75ミリモル)をまとめて50mlのトルエンに添加した。撹拌しながらトリ-t-ブチルホスフィン(0.13g、0.64ミリモル)を添加し、この反応物を12時間にわたって90℃に加熱した。冷却後、反応混合物をシリカゲルのパッドを通過させ、CH2Cl2を用いて溶離した。溶媒を除去し、粗固形物をクロマトグラフィによってさらに精製すると、N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-2,6-ジアミノ-9,10-アントラセンジオンが赤い固形物として5.0g得られた(収率61%)。FD-MS (m/z):598。
N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-2,6-ジアミノ-9,10-アントラセンジオン(2.5g、41.8ミリモル)と50mlの無水THFを窒素雰囲気下に置き、撹拌しながら-78℃に冷却した。フェニルリチウム(シクロヘキサン:エーテル[70:30]の中に1.8M、6.0ml、10.8ミリモル)を一滴ずつ添加し、得られた反応物を放置して一晩かけて室温まで温めた。この反応混合物を水の中に注ぎ、50mlのCH2Cl2を添加した。有機層を水層から分離した後、有機層を水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮すると、粗N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-2,6-ジアミノ-9,10-ジヒドロ-9,10-ジフェニル-9,10-アントラセンジオールが得られた。
この粗N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-2,6-ジアミノ-9,10-ジヒドロ-9,10-ジフェニル-9,10-アントラセンジオールを65mlの酢酸に溶かした。撹拌しながらヨウ化ナトリウム(10g)と次亜リン酸ナトリウム水和物(10g)を添加した。この混合物を60分間にわたって還流温度に加熱し、室温まで冷却し、水の中に注いだ。沈殿した固形物を濾過によって回収し、水で洗浄し、少量のメタノール(約5ml)で洗浄した後、乾燥させた。カラム・クロマトグラフィによって精製すると、純粋なN,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-9,10-ジフェニル-2,6-アントラセンジアミン(Inv-B73)がオレンジ色の固形物として2.3g得られた(収率76%)。600ミリトルの圧力で290℃にて連続昇華を利用してInv-3を昇華させた。FD-MS (m/z):720。
N,N'-ジ-2-ナフタレニル-N,N',9,10-テトラフェニル-2,6-アントラセンジアミン(Inv-B10)の合成
窒素雰囲気下で、2,6-ジブロモアントラキノン(11.0g、30.1ミリモル)と、N-フェニル-2-ナフタレンアミン(15.0g、68.5ミリモル)と、ナトリウムt-ブトキシド(6.75g、70.2ミリモル)と、酢酸パラジウム(II)(0.38g、1.7ミリモル)をまとめて100mlのトルエンに添加した。撹拌しながらトリ-t-ブチルホスフィン(0.28g、1.4ミリモル)を添加し、この反応物を12時間にわたって90℃に加熱した。冷却後、反応混合物をシリカゲルのパッドを通過させ、CH2Cl2を用いて溶離した。溶媒を除去し、粗固形物をクロマトグラフィによってさらに精製すると、N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-2,6-ジアミノ-9,10-アントラセンジオンが赤色の固形物として17.3g得られた(収率89.7%)。FD-MS (m/z):642。
N,N,N',N'-テトラキス(4-メチルフェニル)-2,6-ジアミノ-9,10-アントラセンジオン(2.5g、3.1ミリモル)と50mlの無水THFを窒素雰囲気下に置き、撹拌しながら-78℃に冷却した。フェニルリチウム(シクロヘキサン:エーテル[70:30]の中に1.8M、5.0ml、9ミリモル)を一滴ずつ添加し、得られた反応物を放置して一晩かけて室温まで温めた。この反応混合物を水の中に注ぎ、50mlのCH2Cl2を添加した。有機層を水層から分離した後、有機層を水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮すると、粗N,N'-ジ-2-ナフタレニル-N,N',9,10-テトラフェニル-2,6-ジアミノ-9,10-ジヒドロ-9,10-アントラセンジオールが得られた。
この粗ジオールを65mlの酢酸に溶かした。撹拌しながらヨウ化ナトリウム(10g)と次亜リン酸ナトリウム水和物(10g)を添加した。この混合物を60分間にわたって還流温度に加熱し、室温まで冷却し、水の中に注いだ。沈殿した固形物を濾過によって回収し、水で洗浄し、少量のメタノール(約10ml)で洗浄した後、乾燥させた。カラム・クロマトグラフィによって精製すると、純粋なN,N'-ジ-2-ナフタレニル-N,N',9,10-テトラフェニル-2,6-アントラセンジアミン(Inv-B10)がオレンジ色の固形物として0.5g得られた(収率17%)。600ミリトルの圧力で300℃にて連続昇華を利用してInv-4を昇華させた。FD-MS (m/z):764。
Figure 2010517318
N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタフェニル-2,6,9,10-テトラアミノアントラセン(Inv-B115)の合成
Inv-23を反応式4に従って調製した。窒素雰囲気下で、2,6,9,10-テトラブロモアントラセン(1.5g、3.0ミリモル)と、ジフェニルアミン(2.57g、15.2ミリモル)と、ナトリウムt-ブトキシド(1.63g、16.3ミリモル)と、酢酸パラジウム(II)(90mg、0.4ミリモル)をまとめて25mlのトルエンに添加した。撹拌しながらトリ-t-ブチルホスフィン(67mg、0.3ミリモル)を添加し、この反応物を12時間にわたって90℃に加熱した。冷却後、反応混合物をシリカゲルのパッドを通過させ、CH2Cl2を用いて溶離した。溶媒を除去し、粗固形物をクロマトグラフィによってさらに精製すると、N,N,N',N',N",N",N'",N'"-オクタフェニル-2,6,9,10-テトラアミノアントラセン(Inv-B115)が赤色の固形物として1.1g得られた(収率43%)。FD-MS (m/z):846。
酸化電位の測定
モデルCHI660電気化学分析装置(CHインスツルメンツ社、オースチン、テキサス州)を使用して電気化学的測定を行なった。サイクリック・ボルタンメトリー(CV)とオスターヤング矩形波ボルタンメトリー(SWV)を利用して興味の対象である化合物の酸化還元特性を明らかにした。ガラス状炭素(GC)からなるディスク電極(A=0.071cm2)を作用電極として使用した。GC電極は、0.05μmのアルミナ・スラリーで研磨した後、ミリ-Q脱イオン水の中で超音波洗浄し、次いでアセトンを用いてリンスし、再びミリ-Q脱イオン水の中で超音波洗浄した。電極を最終的にクリーンにして電気化学的処理によって活性化した後、使用した。白金ワイヤーを補助電極として用い、飽和カロメル電極(SCE)を準参照電極として用いて標準的な3電極電気化学的セルを完成させた。フェロセン(Fc)を内標準(1:1 アセトニトリル/トルエンの中でSCEを基準にしてEFc=0.50V)として使用した。アセトニトリルとトルエンの混合物(MeCN/トルエン、1/1、v/v)を有機溶媒系として用いた。サポート用電解質であるテトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム(TBAF)をイソプロパノールの中で2回再結晶させ、真空下で3日間にわたって乾燥させた。使用するどの溶媒も、含水量が極めて少ないグレードであった(水が20ppm未満)。どの化合物も受け取った状態で分析した。テスト溶液を高純度窒素ガスで約5分間にわたってパージして酸素を除去し、実験中は窒素ブランケットが溶液の上部に被さった状態を維持した。すべての測定を25±1℃という周囲温度で実施した。
超音波を利用して溶解しやすくした。溶けなかった固形物は、0.45μmのホワットマン・ガラス・ミクロ繊維製シリンジレス・フィルタで濾過した後、ボルタンメトリーの測定を行なった。
酸化電位は、可逆的または準可逆的な電極プロセスに関してはアノード・ピーク電位(Ep,a)とカソード・ピーク電位(Ep,c)を平均することによって、不可逆的プロセスに関しては(SWVでの)ピーク電位をもとにして求めた。求めた酸化電位は、電子移動の第1のイベント、すなわちラジカル-カチオン種の生成を意味している。これは、固体状態で起こると考えられているプロセスである。結果を表1に示してある。Inv-B122のE酸化は、以下の式を用いて計算した:
E酸化 = -17.5×Ehomo - 2.17
Ehomoは、PQSコンピュータ・コード(PQS c3.2、パラレル・クオンタム・ソリューションズ社、ファイエットビル、アーカンソー州)を用いてB3LYP/MIDI!形状最適化から得られたHOMOエネルギーである。Inv-B122に関して計算した酸化電位は、Inv-B1の酸化電位よりも0.1V小さいことがわかったため、SCEを基準にして0.58Vであると推定される。
Figure 2010517318
Figure 2010517318
表1からわかるように、本発明の発光する第2のアントラセン化合物(b)は酸化電位がSCEを基準にして0.8Vよりも小さいのに対し、比較用のアミノアントラセン材料であるCX-4とCX-5は本発明の条件を満たしておらず、酸化電位がSCEを基準にして0.8Vよりも大きい。
デバイス1-1、1-2、1-3の製造
本発明の条件を満たす本発明のELデバイス1-1を以下のようにして構成した。
透明なITO導電層をコーティングした厚さ約1.1mmのガラス基板を市販のガラス磨きツールを用いてクリーンにして乾燥させた。ITOの厚さは約25nmであり、ITOの面抵抗は約68Ω/□である。次にITOの表面を酸化性プラズマで処理してその表面をアノードにした。RFプラズマ処理チェンバーの中でCHF3ガスを分解することにより、厚さ1nmのCFx層をクリーンなITOの表面に堆積させた。次に基板を真空蒸着チェンバーに移し、基板の上に他のすべての層を堆積させた。約10-6トルという真空下で加熱したボートから昇華させることにより、以下の層を以下の順番で堆積させた。
a)N,N'-ジ(1-ナフチル)-N,N'-ジフェニル-4,4'-ジアミノビフェニル(NPB)を含む110nmの正孔輸送層;
b)ホストとしてのInv-A5と発光ドーパントとしてのInv-B1(5.8体積%)を含む40nmの発光層;
c)AlQ3からなる35nmの電子輸送層;
d)フッ化リチウムからなる0.5nmの電子注入層;
e)アルミニウムからなる100nmのカソード。
その後、デバイスを窒素雰囲気の中で乾燥剤としての硫酸カルシウムとともに封止した。
比較用デバイス1-2をデバイス1-1と同様にして製造したが、Inv-A5の代わりにCX-1にした点と、Inv-B1が5.9体積%存在している点が異なっていた。
Figure 2010517318
比較用デバイス1-3をデバイス1-1と同様にして製造したが、Inv-A5の代わりにCX-2にした点と、Inv-B1が6.1体積%存在している点が異なっていた。
Figure 2010517318
デバイス1-1、1-2、1-3の輝度と色度(CIEx,y)を20mA//cm2という一定電流でテストした。デバイスの寿命(初期輝度が50%低下するのに必要な時間)は、80mA//cm2というDC電流を用いて室温で測定した。デバイスの性能に関する測定結果を表2に示す。
Figure 2010517318
表2からわかるように、本発明のホストとドーパントを用いた本発明のデバイス1-1では、大きな輝度と優れた寿命の組み合わせになる。Inv-A5の代わりにCX-1にした比較用デバイス1-2は、本発明のデバイス1-1と比べて輝度が小さく、寿命ははるかに短い。Inv-A5の代わりにCX-2にした比較用デバイス1-2は、輝度はデバイス1-1とほぼ同じだが、寿命はデバイス1-1と比べてはるかに短い。どちらの比較用デバイスも、アントラセンの2位にアリール置換を有するアントラセン・ホスト材料を使用していない。
デバイス2-1、2-2、2-3の製造
本発明の条件を満たす本発明のELデバイス2-1を以下のようにして構成した。
透明なITO導電層をコーティングした厚さ約1.1mmのガラス基板を市販のガラス磨きツールを用いてクリーンにして乾燥させた。ITOの厚さは約25nmであり、ITOの面抵抗は約68Ω/□である。次にITOの表面を酸化性プラズマで処理してその表面をアノードにした。RFプラズマ処理チェンバーの中でCHF3ガスを分解することにより、厚さ1nmのCFx層をクリーンなITOの表面に堆積させた。次に基板を真空蒸着チェンバーに移し、基板の上に他のすべての層を堆積させた。約10-6トルという真空下で加熱したボートから昇華させることにより、以下の層を以下の順番で堆積させた。
a)NPBを含む110nmの正孔輸送層;
b)ホストとしてのInv-A5と発光ドーパントとしてのInv-B1(5.9体積%)を含む40nmの発光層;
c)AlQ3からなる25nmの電子輸送層;
d)フッ化リチウムからなる0.5nmの電子注入層;
e)アルミニウムからなる100nmのカソード。
その後、デバイスを窒素雰囲気の中で乾燥剤としての硫酸カルシウムとともに封止した。
本発明のデバイス2-2をデバイス2-1と同様にして製造したが、Inv-A5の代わりにInv-A65にした点と、Inv-B1が5.8体積%存在している点が異なっていた。
本発明のデバイス2-3をデバイス2-1と同様にして製造したが、Inv-A5の代わりにInv-A55にした点と、Inv-B1が6.0体積%存在している点が異なっていた。
デバイス2-1、2-2、2-3の輝度と色度(CIEx,y)を20mA//cm2という一定電流でテストした。デバイスの寿命(初期輝度が50%低下するのに必要な時間)は、80mA//cm2というDC電流を用いて室温で測定した。デバイスの性能に関する測定結果を表3に示す。
Figure 2010517318
表3からわかるように、本発明のデバイス2-1、2-2、2-3では、大きな輝度と優れた寿命の組み合わせになる。
デバイス3-1と3-2の製造
本発明の条件を満たす本発明のELデバイス3-1を以下のようにして構成した。
透明なITO導電層をコーティングした厚さ約1.1mmのガラス基板を市販のガラス磨きツールを用いてクリーンにして乾燥させた。ITOの厚さは約25nmであり、ITOの面抵抗は約68Ω/□である。次にITOの表面を酸化性プラズマで処理してその表面をアノードにした。RFプラズマ処理チェンバーの中でCHF3ガスを分解することにより、厚さ1nmのCFx層をクリーンなITOの表面に堆積させた。次に基板を真空蒸着チェンバーに移し、基板の上に他のすべての層を堆積させた。約10-6トルという真空下で加熱したボートから昇華させることにより、以下の層を以下の順番で堆積させた。
a)NPBを含む113.5nmの正孔輸送層;
b)ホストとしてのInv-A5と発光ドーパントとしてのInv-B1(7体積%)を含む40nmの発光層;
c)AlQ3からなる35nmの電子輸送層;
d)フッ化リチウムからなる0.5nmの電子注入層;
e)アルミニウムからなる100nmのカソード。
その後、デバイスを窒素雰囲気の中で乾燥剤としての硫酸カルシウムとともに封止した。
比較用デバイス3-2をデバイス2-1と同様にして製造したが、Inv-A5の代わりにCX-3にした点が異なっていた。
Figure 2010517318
デバイス3-1と3-2の輝度と色度(CIEx,y)を20mA//cm2という一定電流でテストした。デバイスの寿命(初期輝度が50%低下するのに必要な時間)は、初期輝度を5,000cd/m2にして室温で測定した。デバイスの性能に関する測定結果を表4に示す。
Figure 2010517318
表4からわかるように、本発明のホストとドーパントを含む本発明のデバイス3-1は、デバイス3-1と同じ発光材料だが2位にアリール置換がないアントラセンホスト材料を用いた比較用デバイス3-2と比べて輝度と寿命が優れている。
デバイス4-1、4-2、4-3の製造
本発明の条件を満たす本発明のELデバイス4-1を以下のようにして構成した。
透明なITO導電層をコーティングした厚さ約1.1mmのガラス基板を市販のガラス磨きツールを用いてクリーンにして乾燥させた。ITOの厚さは約25nmであり、ITOの面抵抗は約68Ω/□である。次にITOの表面を酸化性プラズマで処理してその表面をアノードにした。RFプラズマ処理チェンバーの中でCHF3ガスを分解することにより、厚さ1nmのCFx層をクリーンなITOの表面に堆積させた。次に基板を真空蒸着チェンバーに移し、基板の上に他のすべての層を堆積させた。約10-6トルという真空下で加熱したボートから昇華させることにより、以下の層を以下の順番で堆積させた。
a)NPBを含む110nmの正孔輸送層;
b)ホストとしてのInv-A5と発光ドーパントとしてのInv-B1(6.5体積%)を含む40nmの発光層;
c)AlQ3からなる25nmの電子輸送層;
d)フッ化リチウムからなる0.5nmの電子注入層;
e)アルミニウムからなる100nmのカソード。
その後、デバイスを窒素雰囲気の中で乾燥剤としての硫酸カルシウムとともに封止した。
比較用デバイス4-2をデバイス4-1と同様にして製造したが、Inv-B1の代わりにCX-4を6.1体積%の濃度にした点が異なっていた。
Figure 2010517318
比較用デバイス4-3をデバイス4-1と同様にして製造したが、Inv-B1の代わりにCX-5を6.8体積%の濃度にした点が異なっていた。
Figure 2010517318
デバイス4-1、4-2、4-3の輝度と色度(CIEx,y)を20mA//cm2という一定電流でテストした。デバイスの寿命(初期輝度が50%低下するのに必要な時間)は、初期輝度を10,000cd/m2にして室温で測定した。デバイスの性能に関する測定結果を表5に示す。
Figure 2010517318
表5からわかるように、本発明のホストとドーパントを含む本発明のデバイス4-1は、デバイス4-1と同じホスト材料だがドーパントが異なるデバイス4-2、4-3と比べて輝度と寿命のデータがはるかに優れている。それに加え、本発明のデバイス4-1は、比較用デバイス4-2、4-3と比べて緑色が改善されている。比較用デバイス4-2、4-3では、少なくとも2つの位置にアミノ置換を持っていて少なくとも1つのアミンがアントラセンの2位で置換されている発光アントラセン化合物が用いられていない。
デバイス5-1、5-2、5-3、5-4、5-5、5-6の製造
本発明の条件を満たす本発明のELデバイス5-1を以下のようにして構成した。
透明なITO導電層をコーティングした厚さ約1.1mmのガラス基板を市販のガラス磨きツールを用いてクリーンにして乾燥させた。ITOの厚さは約25nmであり、ITOの面抵抗は約68Ω/□である。次にITOの表面を酸化性プラズマで処理してその表面をアノードにした。RFプラズマ処理チェンバーの中でCHF3ガスを分解することにより、厚さ1nmのCFx層をクリーンなITOの表面に堆積させた。次に基板を真空蒸着チェンバーに移し、基板の上に他のすべての層を堆積させた。約10-6トルという真空下で加熱したボートから昇華させることにより、以下の層を以下の順番で堆積させた。
a)NPBを含む120.2nmの正孔輸送層;
b)ホストとしてのInv-A5と発光ドーパントとしてのInv-B1(6体積%)を含む40nmの発光層;
c)Inv-A5からなる25nmの電子輸送層;
d)PH-1からなる5nmの電子注入層(EIL);
e)LiFからなる0.5nmの別の電子注入層(EIL-2);
f)アルミニウムからなる100nmのカソード。
その後、デバイスを窒素雰囲気の中で乾燥剤としての硫酸カルシウムとともに封止した。
Figure 2010517318
本発明のデバイス5-2をデバイス5-1と同様にして製造したが、約10-6トルという真空下で加熱したボートから昇華させることにより、以下の層を以下の順番で堆積させた点が異なっていた。
a)NPBを含む110nmの正孔輸送層;
b)ホストとしてのInv-A5と発光ドーパントとしてのInv-B1(6体積%)を含む20nmの発光層;
c)Inv-A5からなる35nmの電子輸送層;
d)PH-1からなる10nmの電子注入層(EIL);
e)MC-3からなる0.5nmの別の電子注入層(EIL-2);
f)アルミニウムからなる100nmのカソード。
本発明のデバイス5-3をデバイス5-1と同様にして製造したが、層d)を省略し、約10-6トルという真空下で加熱したボートから昇華させることにより、以下の層を以下の順番で堆積させた点が異なっていた。
a)NPBを含む110nmの正孔輸送層;
b)ホストとしてのInv-A5と発光ドーパントとしてのInv-B1(6体積%)を含む20nmの発光層;
c)Inv-A5からなる45nmの電子輸送層;
e)MC-3からなる2.0nmの別の電子注入層(EIL-2);
f)アルミニウムからなる100nmのカソード。
本発明のデバイス5-4をデバイス5-3と同様にして製造したが、層c)に、2.0nmのMC-3の代わりに2.5nmのMC-7が含まれていた点が異なっていた。
本発明のデバイス5-5をデバイス5-2と同様にして製造したが、層d)に1体積%のLiが含まれていた点が異なっていた。
本発明のデバイス5-6をデバイス5-5と同様にして製造したが、層e)を省略した点が異なっていた。
デバイス5-1、5-2、5-3、5-4、5-5、5-6の輝度、電圧、色度(CIEx,y)を20mA//cm2という一定電流でテストした。デバイスの性能に関する測定結果を表6に示す。
Figure 2010517318
表6からわかるように、本発明のデバイス5-1、5-2、5-3、5-4、5-5、5-6のようにETL材料とETLデバイスの構成を変えると、ETLとしてAlQ3を使用し、EIL-2としてLiFを使用する本発明のデバイス1-1と比べて輝度を大きくし、電圧を小さくできる。
この明細書の中で引用した特許とそれ以外の刊行物のあらゆる内容は、参考としてこの明細書に組み込まれているものとする。本発明を好ましいくつかの実施態様を特に参照して詳細に説明してきたが、本発明の精神と範囲の中でさまざまなバリエーションや変形が可能であることが理解されよう。
101 基板
103 アノード
105 正孔注入層(HIL)
107 正孔輸送層(HTL)
109 発光層(LEL)
110 電子輸送層(ETL)
111 電子注入層(EIL)
112 第2の電子注入層
113 カソード
150 電圧/電流源
160 導電体

Claims (12)

  1. カソードと、アノードと、その間に挟まれた発光層とを備えていて、その発光層が、(a)2-アリールアントラセン化合物と、(b)少なくとも2つの位置にアミノ置換を持つ発光する第2のアントラセン化合物を含んでいて、その第2のアントラセン化合物の2位が少なくとも1つのアミンで置換されているOLEDデバイス。
  2. (a)の2-アリールアントラセン化合物が、
    Figure 2010517318
    によって表わされる(ただし、
    Ar2はアリール基を表わし;
    d1とd3〜d10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択された置換基を表わす)、請求項1に記載のデバイス。
  3. d6が、独立に選択されたアリール基を表わす、請求項2に記載のデバイス。
  4. d9とd10が、独立に選択されたアリール基を表わす、請求項2に記載のデバイス。
  5. (a)の2-アリールアントラセン化合物が、
    Figure 2010517318
    によって表わされる(ただし、
    d1とd3〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択された置換基を表わし;
    それぞれのgは同じでも異なっていてもよく、それぞれ、独立に選択された置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく;
    p、r、sは独立に0〜5である)、請求項2に記載のデバイス。
  6. (a)の2-アリールアントラセン化合物が、
    Figure 2010517318
    によって表わされる(ただし、
    d1とd3〜d5、d7〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択された置換基を表わし;
    それぞれのgは同じでも異なっていてもよく、それぞれ、独立に選択された置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく;
    p、r、s、tは独立に0〜5である)、請求項5に記載のデバイス。
  7. (b)の第2のアントラセン化合物が、
    Figure 2010517318
    によって表わされる(ただし、
    R11とR12はアリール基またはアルキル基を表わし;
    d1とd3〜d10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択された置換基を表わし;
    d1とd3〜d10のうちの少なくとも1つは、アルキル基とアリール基の中から選択された2つの置換基を有する別のアミノ基である)、請求項1に記載のデバイス。
  8. d6が別のアミノ基を表わす、請求項7に記載のデバイス。
  9. (b)の第2のアントラセン化合物が、
    Figure 2010517318
    によって表わされる(ただし、
    d1とd3〜d5、d7〜d8は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素または独立に選択された置換基を表わし;
    それぞれのhは同じでも異なっていてもよく、それぞれ、独立に選択された置換基を表わすが、2つの置換基が合わさって環基を形成してもよく;
    a〜d、i、jは独立に0〜5である)、請求項8に記載のデバイス。
  10. (a)の2-アリールアントラセン化合物が2,9,10-トリアリールアントラセン化合物を含み、(b)の第2のアントラセン化合物がN,N,N',N',9,10-ヘキサアリール-2,6-アントラセンジアミン化合物を含む、請求項1に記載のデバイス。
  11. (a)の2-アリールアントラセン化合物が2,6,9,10-テトラアリールアントラセン化合物を含み、(b)の第2のアントラセン化合物がN,N,N',N',9,10-ヘキサアリール-2,6-アントラセンジアミン化合物を含む、請求項1に記載のデバイス。
  12. (a)の2-アリールアントラセン化合物の選択が、
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    の中からなされ、(b)の第2のアントラセン化合物の選択が、
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    Figure 2010517318
    の中からなされる、請求項1に記載のデバイス。
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