JP2014177442A - ジアミノアントラセン誘導体及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

ジアミノアントラセン誘導体及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】長寿命な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】特定の置換基を導入したアントラセン−2,6−ジアミン誘導体であるジアミノアントラセン誘導体、及び陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層に前記ジアミノアントラセン誘導体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、ジアミノアントラセン誘導体及び有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
従来、有機化合物の発光を利用した有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)が知られている。有機EL素子は、陽極と陰極との間に積層された複数の有機薄膜を有する。この構成において、陽極と陰極との間に電圧を印加すると、有機薄膜に、陽極と陰極とから、正孔と電子とがそれぞれ注入される。注入されたホールと電子とにより有機薄膜中の発光層で励起状態の分子が生成される。そして、励起状態から基底状態に戻る際のエネルギーが光として放出される。
発光層に使用される材料の例として、特許文献1、6及び7は、アントラセン−2,6−ジアミン誘導体を開示している。また、特許文献2、3、4及び5は、アントラセン−2,6−ジアミン誘導体を用いた緑色有機EL素子を開示している。
上述のアントラセン−2,6−ジアミン誘導体は、従来の緑色発光材料であるトリス(8−ヒドロキシキノリノ)アルミニウム、クマリン誘導体等と比較して、発光効率の改善と大幅な長寿命化を実現している。しかし、テレビ等のディスプレイに対する要求性能は非常に厳しく、より高い発光効率及び長寿命な有機EL素子が求められていた。
欧州特許出願公開第1775334号明細書 国際公開第07/105917号パンフレット 国際公開第08/094399号パンフレット 国際公開第07/021117号パンフレット 米国特許出願公開第2007/134512号明細書 米国特許出願公開第2005/260442号明細書 国際公開第00/039247号パンフレット
本発明は、長寿命な有機EL素子及びそれを実現するジアミノアントラセン誘導体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の置換基を導入したアントラセン−2,6−ジアミン誘導体を用いることにより、有機EL素子を長寿命化でき、上記アントラセン−2,6−ジアミン誘導体と特定のホスト材料を組み合わせることによって、寿命を向上させることができることを見出した。
すなわち、本発明は以下の態様を提供するものである。
1.下記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体。
Figure 2014177442
(式(1)中、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
11、R12、R21、R22、R31、R32、R41及びR42は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
13、R23、R33及びR43は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。)
2.前記式(1)のR13、R23、R33及びR43が水素原子である前記1に記載のジアミノアントラセン誘導体。
3.前記式(1)のR12、R22、R32及びR42がメチル基である前記1又は2に記載のジアミノアントラセン誘導体。
4.前記式(1)において、Ar1及びAr2が、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基であり、該置換基が、炭素数1〜10のアルキル基、又は環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基である前記1〜3のいずれかに記載のジアミノアントラセン誘導体。
5.陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層に前記1〜4のいずれかに記載の式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
6.前記発光層が前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体と、下記式(2)で表されるアントラセン誘導体とを含有する前記5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2014177442
(式(2)中、A及びBは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
1〜X8は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキルシリル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。)
7.前記複数層からなる有機薄膜層に、異なる色を発光する複数の発光層を含み、前記発光層の1つに、前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含有する前記5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
8.陽極と陰極との間に、陽極側から、第1発光層、中間層、第2発光層、及び第3発光層がこの順に積層されており、
第3発光層は、ドーピング材料として前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含む、前記5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
9.前記複数層の発光層から放射されるそれぞれの光の重ね合わせにより白色光を放射する前記7又は8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
10.2次元マトリクス状に配列された、前記7〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えている表示装置。
11陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層に下記式(3)で表されるジアミノアントラセン誘導体と、下記式(4)で表されるアントラセン誘導体とを含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2014177442
(式(3)中、Ar7及びAr8は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
Ar3〜Ar6は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素環の残基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の芳香族複素環の残基を示す。
5〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜20のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数3〜30のアルキルシリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数6〜30のアリールシリル基、フッ素原子、シアノ基を示す。
a、b、c及びdは、それぞれ0〜3の整数を示す。
a、b、c及びdが、それぞれ2以上の場合、複数のR5〜R8は、互いに結合して環を形成してもよい。)
Figure 2014177442
(式(4)中、Ar11は、置換もしくは無置換のフェニレン基、ナフチレン基、フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ナフトベンゾフラニレン基又はナフトベンゾチオフェニレン基である。
mは、0〜3の整数であり、mが0の場合はAr11単結合である。
Ar12は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜20のヘテロアリール基である。
nは、1〜3の整数である。
m又はnが2以上の場合、複数のAr11及びAr12はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
本発明によれば、長寿命な有機EL素子を提供することができる。
本明細書の「置換若しくは無置換」という表現において、置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、シアノ基、炭素数1〜20(好ましくは1〜6)のアルキル基、炭素数3〜20(好ましくは5〜12)のシクロアルキル基、炭素数1〜20(好ましくは1〜5)のアルコキシ基、炭素数1〜20(好ましくは1〜5)のハロアルキル基、炭素数1〜20(好ましくは1〜5)のハロアルコキシ基、炭素数1〜10(好ましくは1〜5)のアルキルシリル基、環形成炭素数6〜30(好ましくは6〜18)のアリール基、環形成炭素数6〜30(好ましくは6〜18)のアリールオキシ基、環形成炭素数6〜30(好ましくは6〜18)のアリールシリル基、炭素数7〜30(好ましくは7〜20)のアラルキル基、及び環形成炭素数2〜30の(好ましくは2〜18)ヘテロアリール基が挙げられる。
本明細書において、「置換若しくは無置換の炭素数a〜bのXX基」という表現における「炭素数a〜b」は、XX基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、XX基が置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。
本明細書において、「水素原子」とは、中性子数が異なる同位体、すなわち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、三重水素(tritium)、を包含する。
本発明の一態様であるジアミノアントラセン誘導体は、下記式(1)で表される。この式(1)においては、末端フェニル基のパラ位とメタ位に置換基を有することにより、有機EL素子の材料に用いると素子の寿命が向上する。
Figure 2014177442
(式(1)中、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
11、R12、R21、R22、R31、R32、R41及びR42は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
13、R23、R33及びR43は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。)
前記Ar1、Ar2、R11、R12、R13、R21、R22、R23、R31、R32、R33、R41、R42及びR43の環形成炭素数6〜30のアリール基は、好ましくは環形成炭素数6〜18のアリール基であり、より好ましくは環形成炭素数6〜12のアリール基である。
このアリール基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、6−クリセニル基、1−ベンゾ[c]フェナントリル基、2−ベンゾ[c]フェナントリル基、3−ベンゾ[c]フェナントリル基、4−ベンゾ[c]フェナントリル基、5−ベンゾ[c]フェナントリル基、6−ベンゾ[c]フェナントリル基、1−ベンゾ[g]クリセニル基、2−ベンゾ[g]クリセニル基、3−ベンゾ[g]クリセニル基、4−ベンゾ[g]クリセニル基、5−ベンゾ[g]クリセニル基、6−ベンゾ[g]クリセニル基、7−ベンゾ[g]クリセニル基、8−ベンゾ[g]クリセニル基、9−ベンゾ[g]クリセニル基、10−ベンゾ[g]クリセニル基、11−ベンゾ[g]クリセニル基、12−ベンゾ[g]クリセニル基、13−ベンゾ[g]クリセニル基、14−ベンゾ[g]クリセニル基、1−トリフェニル基、2−トリフェニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基等が挙げられる。
これらの中でも、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フルオレニル基、ターフェニル基が好ましい。
前記Ar1、Ar2、R11、R12、R13、R21、R22、R23、R31、R32、R33、R41、R42及びR43の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基は、好ましくは環形成原子数5〜20のヘテロアリール基であり、より好ましくは環形成原子数5〜10のヘテロアリール基である。
このヘテロアリール基の例としては、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、1−ジベンゾフラニル基、2−ジベンゾフラニル基、3−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、1−ジベンゾチオフェニル基、2−ジベンゾチオフェニル基、3−ジベンゾチオフェニル基、4−ジベンゾチオフェニル基、キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナントリジニル基、2−フェナントリジニル基、3−フェナントリジニル基、4−フェナントリジニル基、6−フェナントリジニル基、7−フェナントリジニル基、8−フェナントリジニル基、9−フェナントリジニル基、10−フェナントリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナントロリン−2−イル基、1,7−フェナントロリン−3−イル基、1,7−フェナントロリン−4−イル基、1,7−フェナントロリン−5−イル基、1,7−フェナントロリン−6−イル基、1,7−フェナントロリン−8−イル基、1,7−フェナントロリン−9−イル基、1,7−フェナントロリン−10−イル基、1,8−フェナントロリン−2−イル基、1,8−フェナントロリン−3−イル基、1,8−フェナントロリン−4−イル基、1,8−フェナントロリン−5−イル基、1,8−フェナントロリン−6−イル基、1,8−フェナントロリン−7−イル基、1,8−フェナントロリン−9−イル基、1,8−フェナントロリン−10−イル基、1,9−フェナントロリン−2−イル基、1,9−フェナントロリン−3−イル基、1,9−フェナントロリン−4−イル基、1,9−フェナントロリン−5−イル基、1,9−フェナントロリン−6−イル基、1,9−フェナントロリン−7−イル基、1,9−フェナントロリン−8−イル基、1,9−フェナントロリン−10−イル基、1,10−フェナントロリン−2−イル基、1,10−フェナントロリン−3−イル基、1,10−フェナントロリン−4−イル基、1,10−フェナントロリン−5−イル基、2,9−フェナントロリン−1−イル基、2,9−フェナントロリン−3−イル基、2,9−フェナントロリン−4−イル基、2,9−フェナントロリン−5−イル基、2,9−フェナントロリン−6−イル基、2,9−フェナントロリン−7−イル基、2,9−フェナントロリン−8−イル基、2,9−フェナントロリン−10−イル基、2,8−フェナントロリン−1−イル基、2,8−フェナントロリン−3−イル基、2,8−フェナントロリン−4−イル基、2,8−フェナントロリン−5−イル基、2,8−フェナントロリン−6−イル基、2,8−フェナントロリン−7−イル基、2,8−フェナントロリン−9−イル基、2,8−フェナントロリン−10−イル基、2,7−フェナントロリン−1−イル基、2,7−フェナントロリン−3−イル基、2,7−フェナントロリン−4−イル基、2,7−フェナントロリン−5−イル基、2,7−フェナントロリン−6−イル基、2,7−フェナントロリン−8−イル基、2,7−フェナントロリン−9−イル基、2,7−フェナントロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル−1−インドリル基、4−t−ブチル−1−インドリル基、2−t−ブチル−3−インドリル基、4−t−ブチル−3−インドリル基等が挙げられる。
これらの中でも、1−ジベンゾフラニル基、2−ジベンゾフラニル基、3−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、1−ジベンゾチオフェニル基、2−ジベンゾチオフェニル基、3−ジベンゾチオフェニル基、4−ジベンゾチオフェニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基が好ましい。
前記R11、R12、R13、R21、R22、R23、R31、R32、R33、R41、R42及びR43の炭素数1〜20のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。
好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基である。さらに好ましくは、メチル基である。
前記R11、R12、R13、R21、R22、R23、R31、R32、R33、R41、R42及びR43の炭素数3〜10のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。好ましくは、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基である。
前記式(1)において、R13、R23、R33及びR43が水素原子であると好ましい。また、R12、R22、R32及びR42がメチル基であると好ましい。
さらに、前記式(1)において、R11、R12、R21、R22、R31、R32、R41及びR42が下記式(X)で表される基であっても好ましい。
Figure 2014177442
(式(X)中、Ra及びRbは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基である。但し、Ra及びRbが共に水素原子である場合はない。Ra及びRbが共に炭素数1〜9のアルキル基である場合、Ra及びRbは、互いに結合して飽和の環を形成してもよい。)
a及びRbの炭素数1〜9のアルキル基としては、前記R11〜R43で説明したアルキル基のうち、炭素数が1〜9のものが挙げられる。
また、Ra及びRbが、互いに結合して形成する飽和の環としては、前記R11〜R43で説明したシクロアルキル基のうち、炭素数が適合するものが挙げられる。
前記式(X)において、Raがメチル基であり、Rbが水素原子であると好ましく、Ra及びRbが水素原子であるとさらに好ましい。
前記式(1)において、Ar1及びAr2が、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基であり、該置換基が、炭素数1〜10のアルキル基、又は環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基であると好ましい。この置換基のアルキル基及びシクロアルキル基の例としては、前記R11〜R43で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体の具体例を記載するが、それらに限定されない。
Figure 2014177442
Figure 2014177442
Figure 2014177442
Figure 2014177442
前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を用いた本発明の一態様である有機EL素子は、陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子であって、該有機薄膜層に前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含有する。
また、本発明の有機EL素子は、前記発光層が前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体と、下記式(2)で表されるアントラセン誘導体とを含有すると好ましい。この場合、前記(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体をドーピング材料、下記式(2)で表されるアントラセン誘導体をホスト材料として用いると好ましい。
Figure 2014177442
(式(2)中、A及びBは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
1〜X8は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキルシリル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。)
前記A、B及びX1〜X8の置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基の例としては、前記式(1)のAr1、Ar2で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記X1〜X8の置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基の例としては、前記式(1)のR11〜R43で説明したものと同様の例が挙げられ、置換もしくは無置換のシクロアルキルシリル基の例としては、そのシクロアルキル基で置換されたシリル基が挙げられる。
前記式(2)で表されるアントラセン誘導体の具体例を記載するが、それらに限定されない。
Figure 2014177442
Figure 2014177442
Figure 2014177442
Figure 2014177442
Figure 2014177442
Figure 2014177442
Figure 2014177442
本発明の別の一態様である有機EL素子は、陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子であって、該有機薄膜層に下記式(3)で表されるジアミノアントラセン誘導体と、下記式(4)で表されるアントラセン誘導体とを含有する。
前記式(3)で表されるジアミノアントラセン誘導体及び下記式(4)で表されるアントラセン誘導体は、発光層に用いると好ましく、(3)で表されるジアミノアントラセン誘導体をドーピング材料、下記式(4)で表されるアントラセン誘導体をホスト材料として用いると好ましい。
Figure 2014177442
(式(3)中、Ar7及びAr8は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
Ar3〜Ar6は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素環の残基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の芳香族複素環の残基を示す。
5〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜20のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数3〜30のアルキルシリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数6〜30のアリールシリル基、フッ素原子、シアノ基を示す。
a、b、c及びdは、それぞれ0〜3の整数を示し、2〜3が好ましい。
a、b、c及びdが、それぞれ2以上の場合、複数のR5〜R8は、互いに結合して環を形成してもよい。)
前記Ar7及びAr8の置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基の例としては、前記式(1)のAr1、Ar2で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記Ar3〜Ar6の置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素環の残基の例としては、前記式(1)のAr1、Ar2で説明したアリール基のa+1価、b+1価、c+1価、d+1価の残基が挙げられる。
前記Ar3〜Ar6の置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の芳香族複素環の残基の例としては、前記式(1)のAr1、Ar2で説明したヘテロアリール基のa+1価、b+1価、c+1価、d+1価の残基が挙げられる。
前記R5〜R8の置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基の例としては、前記式(1)のR11〜R43で説明したものと同様の例が挙げられ、前記R1〜R4の置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜20のヘテロアリール基としては、前記式(1)のAr1、Ar2で説明したものと同様の例が挙げられる。また、前記R5〜R8の置換もしくは無置換の環形成原子数3〜30のアルキルシリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数6〜30のアリールシリル基としては、R5〜R8のアルキル基又はアリール基で置換されたシリル基が挙げられる。
複数のR5〜R8が結合して形成する環としては、前記式(1)のAr1、Ar2で説明したアリール基、ヘテロアリール基や、前記R11〜R43で説明したシクロアルキル基で説明したものが挙げられる。
Figure 2014177442
(式(4)中、Ar11は、置換もしくは無置換のフェニレン基又はナフチレン基、フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ナフトベンゾフラニレン基又はナフトベンゾチオフェニレン基である。
mは、0〜3の整数であり、mが0の場合はAr11単結合である。
Ar12は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜20のヘテロアリール基である。
nは、1〜3の整数である。
m又はnが2以上の場合、複数のAr11及びAr12はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
前記Ar12の置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基の例としては、前記式(1)のAr1、Ar2で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記式(5)で表されるアントラセン誘導体の具体例を記載するが、それらに限定されない。
Figure 2014177442
式(2)及び(4)で表されるアントラセン誘導体は、例えばWO2004/018587号公報記載の方法によって合成することができる。また式(1)及び(3)で表されるジアミノアントラセン誘導体は、実施例に記載の方法によって合成することができる。
本発明の有機EL素子において、本発明のアントラセン誘導体と本発明のジアミノアントラセン誘導体は、有機薄膜層中で共存した状態となっている。
式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体と式(2)で表されるアントラセン誘導体との質量比、及び式(3)で表されるジアミノアントラセン誘導体と式(4)で表されるアントラセン誘導体との質量比は、50:50〜0.1:99.9であることが好ましくは、20:80〜1:99であることがより好ましい。
[有機EL素子]
本発明の有機EL素子は、陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている素子である。有機薄膜層のうち少なくとも1層(好ましくは発光層)が、本発明で用いる有機発光媒体(式(1)、(3)のジアミノアントラセン誘導体及び式(2)、(4)のアントラセン誘導体)を含有しており、さらに、陽極から注入した正孔、又は陰極から注入した電子を発光材料まで輸送させるために、正孔注入材料又は電子注入材料を含有してもよい。
また、本発明の有機EL素子は、陽極と発光層との間に前記有機発光媒体を主成分とする有機層を有しても好ましい。この有機層としては、正孔注入層、正孔輸送層等が挙げられる。
本発明において、有機薄膜層が複数層型の有機EL素子としては、
(1)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(2)陽極/発光層/電子注入層/陰極
(3)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/第1発光層/第2発光層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第1発光層/第2発光層/陰極
(7)陽極/正孔輸送層/第1発光層/第2発光層/電子注入層/陰極
(8)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第1発光層/第2発光層/電子注入層/陰極
(9)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第1発光層/第2発光層/陰極
(10)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第1発光層/第2発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(11)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第1発光層/中間層/第2発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(12)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第1発光層/中間層/第2発光層/第3発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
等の構成で積層したものが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明においては、前記複数層からなる有機薄膜層に、異なる色を発光する複数の発光層を含み、前記発光層の1つに、前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含有する有機EL素子の構成が好ましく挙げられ、さらに陽極と陰極との間に、陽極側から、第1発光層、中間層、第2発光層、及び第3発光層がこの順に積層されており、第3発光層が、ドーピング材料として前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含む有機EL素子が好ましい。
また、前記複数層の発光層から放射される光の重ね合わせによりそれぞれの白色光を放射するものであると好ましい。
本発明の表示装置の態様としては、このような有機EL素子が2次元マトリクス状に配列されたものである。
中間層とは、陰極側発光層と中間層との界面で電子をブロックし、陰極側発光層での発光効率の向上を図ると共に、陽極側発光層への電子の移動を十分に行うことにより、陽極側発光層での発光効率の向上を図り、しかも、陰極側発光層と中間層との界面における陰極側発光層の劣化を防ぐための層である。
このような中間層を構成する材料に求められる特性として、正孔輸送性を有し、かつ、十分なエネルギーギャップを有し、陰極側発光層に対して電子をブロックできるのに十分なLUMO準位を有し、且つ、発光層の発光エネルギーを閉じ込めるのに十分なエネルギーギャップを有し、加えて、正孔輸送性を有しつつも適切な電子の輸送能力も併せ持つといった特性を挙げることができる。
複数層には、必要に応じて、前記有機発光媒体に加えてさらなる公知の発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を使用することもできる。有機EL素子は、前記有機薄膜層を複数層構造にすることにより、クエンチングによる輝度や寿命の低下を防ぐことができる。必要があれば、発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を組み合わせて使用することができる。また、ドーピング材料により、発光輝度や発光効率の向上、赤色や青色の発光を得ることもできる。また、正孔注入層、発光層、電子注入層は、それぞれ二層以上の層構成により形成されてもよい。その際には、正孔注入層の場合、電極から正孔を注入する層を正孔注入層、正孔注入層から正孔を受け取り発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸送層と呼ぶ。同様に、電子注入層の場合、電極から電子を注入する層を電子注入層、電子注入層から電子を受け取り発光層まで電子を輸送する層を電子輸送層と呼ぶ。これらの各層は、材料のエネルギー準位、耐熱性、有機層又は金属電極との密着性等の各要因により選択されて使用される。
前記有機発光媒体と共に発光層に使用できるホスト材料又はドーピング材料としては、例えば、ナフタレン、フェナントレン、ルブレン、アントラセン、テトラセン、ピレン、ペリレン、クリセン、デカシクレン、コロネン、テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、フルオレン、スピロフルオレン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、1,4−ビス(9’−エチニルアントラセニル)ベンゼン等の縮合多量芳香族化合物及びそれらの誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、ビス−(2−メチル−8−キノリノラート)−4−(フェニルフェノリナート)アルミニウム等の有機金属錯体、トリアリールアミン誘導体、スチリルアミン誘導体、スチルベン誘導体、クマリン誘導体、ピラン誘導体、オキサゾン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ピラジン誘導体、ケイ皮酸エステル誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、アクリドン誘導体、キナクリドン誘導体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
正孔注入材料としては、正孔を輸送する能力を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層又は有機発光媒体に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層又は電子注入材料への移動を防止し、且つ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それらの誘導体、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電子注入材料としては、電子を輸送する能力を持ち、陰極からの電子注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層への移動を防止し、且つ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。
電子注入材料の具体例としては、8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体やオキサジアゾール誘導体が好適である。上記8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウムを電子注入材料として用いることができる。
さらに、電子注入材料として、下記一般式(A)〜(C)で表されるものも用いることができる。
Figure 2014177442
(一般式(A)及び(B)中、A1〜A3は、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子である。
Ar1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜60の複素環基であり、
Ar2は、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜60の複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、あるいはこれらの2価の基である。
但し、Ar1及びAr2のいずれか一方は、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜60の縮合環基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜60のモノヘテロ縮合環基である。
1、L2及びLは、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリーレン基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜60のヘテロアリーレン基、又は置換もしくは無置換のフルオレニレン基である。
Rは、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜60の複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基であり、nは0〜5の整数であり、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、また、隣接する複数のR基同士で結合して、炭素環式脂肪族環又は炭素環式芳香族環を形成していてもよい。
1は、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜60のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、又は−L1−Ar1−Ar2である。)で表される含窒素複素環誘導体。
HAr−L−Ar1−Ar2 (C)
(式中、HArは、置換基を有していてもよい炭素数3〜40の含窒素複素環であり、
Lは、単結合、置換基を有していてもよい環形成炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよい環形成原子数5〜60のヘテロアリーレン基又は置換基を有していてもよいフルオレニレン基であり、
Ar1は、置換基を有していてもよい環形成炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基であり、
Ar2は、置換基を有していてもよい環形成炭素数6〜60のアリール基又は置換基を有していてもよい環形成原子数5〜60の複素環基である。)で表される含窒素複素環誘導体。
本発明の有機EL素子の好ましい形態に、電子を輸送する領域又は陰極と有機層の界面領域に、電子供与性ドーパントを含有する素子がある。ここで、電子供与性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元ができる物質と定義される。従って、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物又は希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
本発明の有機EL素子では、効率良く発光させるために、少なくとも一方の面は素子の発光波長領域において充分透明にすることが望ましい。また、基板も透明であることが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば限定されるものではないが、ガラス基板及び透明性樹脂フィルムがある。
透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
本発明に係わる有機EL素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれの方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nm〜10μmの範囲が適しているが、10nm〜0.2μmの範囲がさらに好ましい。
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の適切な溶媒に溶解又は分散させて薄膜を形成するが、その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの有機薄膜層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂及びそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げられる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げられる。
本発明の有機EL素子は、壁掛けテレビのフラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト又は計器類等の光源、表示板、標識灯等に利用できる。また、本発明の材料は、有機EL素子だけでなく、電子写真感光体、光電変換素子、太陽電池、イメージセンサー等の分野においても使用できる。
以下、本発明の実施形態を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
本発明のジアミノアントラセン誘導体は、例えば、以下に示す合成ルートで製造することができる。各工程は当業者に公知の方法で行うことができる。
下記反応式において、Ara、Arb、Ra〜Rf及びXは、合成例1〜8で用いた材料に対応する基である。
Figure 2014177442
合成例1(化合物EM−1の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−ジフェニル−2,6−ジブロモアントラセン 4.8g(10mmol)、ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミン 5.6g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 6.6gを得た。FD−MS(フィールドディソプーションマススペクトル)の測定により、化合物(EM−1)と同定した(収率85%)。
合成例2(化合物EM−2の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−ジフェニル−2,6−ジブロモアントラセン 4.8g(10mmol)、ビス(3,4,5−トリメチルフェニル)アミン 6.3g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 6.7gを得た。FD−MSの測定により、化合物(EM−2)と同定した(収率80%)。
合成例3(化合物EM−9の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−(2−ナフチル)−2,6−ジブロモアントラセン 5.9g(10mmol)、ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミン 5.6g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 7.9gを得た。FD−MSの測定により、化合物(EM−9)と同定した(収率90%)。
合成例4(化合物EM−10の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−(2−ナフチル)−2,6−ジブロモアントラセン 5.9g(10mmol)、ビス(3,4,5−トリメチルフェニル)アミン 6.3g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 8.2gを得た。FD−MSの測定により、化合物(EM−10)と同定した(収率88%)。
合成例5(化合物EM−17の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−(4−ビフェニル)−2,6−ジブロモアントラセン 6.4g(10mmol)、ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミン 5.6g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 7.9gを得た。FD−MSの測定により、化合物(EM−17)と同定した(収率85%)。
合成例6(化合物EM−18の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−(4−ビフェニル)−2,6−ジブロモアントラセン 6.4g(10mmol)、ビス(3,4,5−トリメチルフェニル)アミン 6.3g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 7.8gを得た。FD−MSの測定により、化合物(EM−18)と同定した(収率80%)。
合成例7(化合物EM−25の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−(2−(9,9’−ジメチル)フルオレン)−2,6−ジブロモアントラセン 7.2g(10mmol)、ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミン 5.6g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 9.1gを得た。FD−MSの測定により、化合物(EM−25)と同定した(収率90%)。
合成例8(化合物EM−26の合成)
アルゴン気流下冷却管付き300mL三口フラスコ中に、9,10−(2−(9,9’−ジメチル)フルオレン)−2,6−ジブロモアントラセン 7.2g(10mmol)、ビス(3,4,5−トリメチルフェニル)アミン 6.3g(25mmol)、酢酸パラジウム 0.03g(1.5mol%)、トリ−t−ブチルホスフィン 0.06g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム 2.4g(25mmol)、乾燥トルエン 100mLを加えた後、100℃にて一晩加熱攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、トルエン50mL、メタノール 100mLにて洗浄し、淡黄色粉末 9.6gを得た。FD−MSの測定により、化合物(EM−26)と同定した(収率90%)
実施例1
25mm×75mm×1.1mmサイズのガラス基板上に、膜厚120nmのインジウムスズ酸化物からなる透明電極を設けた。この透明電極は、陽極として働く。続いて、このガラス基板に紫外線及びオゾンを照射して洗浄したのち、真空蒸着装置にこの基板を設置した。
陽極上に正孔注入層として、化合物HT−1を50nmの厚さに蒸着したのち、その上に正孔輸送層として、化合物HT−2を45nmの厚さに蒸着した。次いで、ホスト材料であるジアミノアントラセン誘導体H−1と、ドーピング材料である化合物EM−1とを、質量比25:5で同時蒸着し、厚さ30nmの発光層を形成した。この発光層上に、電子注入層として、化合物ET−1を25nmの厚さに蒸着した。次に、弗化リチウムを1nmの厚さに蒸着し、次いでアルミニウムを150nmの厚さに蒸着し、有機EL素子を作製した。尚、このアルミニウム/弗化リチウムは陰極として働く。
上記有機EL素子の製造に用いた化合物HT−1、化合物HT−2、化合物ET−1は、それぞれ下記構造を有する化合物である。
得られた有機EL素子について、電流密度10mA/cm2における駆動時の発光効率、及び初期輝度3000cd/m2における輝度半減寿命を評価した。それらの結果を表1に示す。
Figure 2014177442
実施例2〜64
実施例1において、発光層の形成において、表1に記載のホスト材料及びドーピング材料用いた以外は実施例1と同様にして有機EL素子作製し、同様に評価した。それらの結果を表1に示す。
比較例1〜4
実施例1において、発光層の形成において、表2に記載のホスト材料及びドーピング材料用いた以外は実施例1と同様にして有機EL素子作製し、同様に評価した。それらの結果を表2に示す。
比較例1〜4で用いた比較化合物1〜4は以下の通りである。
Figure 2014177442
表1の結果、及び比較例1〜4から、式(1)で表されるジフェニルアミノ基のパラ位とメタ位に両方に置換基を有したジアミノアントラセン誘導体をドーピング材料として用いると、ジフェニルアミノ基のパラ位又はメタ位のみに置換基を有したジアミノアントラセン誘導体を用いた場合と比較して、長い寿命が得られることがわかる。また、ジフェニルアミノ基のパラ位とメタ位の両方に置換基を有したジアミノアントラセン誘導体のドーピング材料と、3置換のアントラセン誘導体をホスト材料を組み合わせて用いた場合、2置換のジアミノアントラセン誘導体をホストとして用いた場合と比較して、高い発光効率が得られることがわかる。
Figure 2014177442
Figure 2014177442

Claims (11)

  1. 下記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体。
    Figure 2014177442
    (式(1)中、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
    11、R12、R21、R22、R31、R32、R41及びR42は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
    13、R23、R33及びR43は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。)
  2. 前記式(1)のR13、R23、R33及びR43が水素原子である請求項1に記載のジアミノアントラセン誘導体。
  3. 前記式(1)のR12、R22、R32及びR42がメチル基である請求項1又は2に記載のジアミノアントラセン誘導体。
  4. 前記式(1)において、Ar1及びAr2が、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基であり、該置換基が、炭素数1〜10のアルキル基、又は環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基である請求項1〜3のいずれかに記載のジアミノアントラセン誘導体。
  5. 陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層に請求項1〜4のいずれかに記載の式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記発光層が前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体と、下記式(2)で表されるアントラセン誘導体とを含有する請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2014177442
    (式(2)中、A及びBは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
    1〜X8は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキルシリル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。)
  7. 前記複数層からなる有機薄膜層に、異なる色を発光する複数の発光層を含み、前記発光層の1つに、前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含有する請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 陽極と陰極との間に、陽極側から、第1発光層、中間層、第2発光層、及び第3発光層がこの順に積層されており、
    第3発光層は、ドーピング材料として前記式(1)で表されるジアミノアントラセン誘導体を含む、請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記複数層の発光層から放射されるそれぞれの光の重ね合わせにより白色光を放射する請求項7又は8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 2次元マトリクス状に配列された、請求項7〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えている表示装置。
  11. 陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層に下記式(3)で表されるジアミノアントラセン誘導体と、下記式(4)で表されるアントラセン誘導体とを含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2014177442
    (式(3)中、Ar7及びAr8は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
    Ar3〜Ar6は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素環の残基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の芳香族複素環の残基を示す。
    5〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜20のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数3〜30のアルキルシリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数6〜30のアリールシリル基、フッ素原子、シアノ基を示す。
    a、b、c及びdは、それぞれ0〜3の整数を示す。
    a、b、c及びdが、それぞれ2以上の場合、複数のR5〜R8は、互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 2014177442
    (式(4)中、Ar11は、置換もしくは無置換のフェニレン基、ナフチレン基、フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ナフトベンゾフラニレン基又はナフトベンゾチオフェニレン基である。
    mは、0〜3の整数であり、mが0の場合はAr11単結合である。
    Ar12は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜20のヘテロアリール基である。
    nは、1〜3の整数である。
    m又はnが2以上の場合、複数のAr11及びAr12はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
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