JP2010504921A - 水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法、五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの可溶性処方物、およびこの可溶性処方物を含んだ薬学的組成物 - Google Patents
水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法、五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの可溶性処方物、およびこの可溶性処方物を含んだ薬学的組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010504921A JP2010504921A JP2009529508A JP2009529508A JP2010504921A JP 2010504921 A JP2010504921 A JP 2010504921A JP 2009529508 A JP2009529508 A JP 2009529508A JP 2009529508 A JP2009529508 A JP 2009529508A JP 2010504921 A JP2010504921 A JP 2010504921A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituent
- general formula
- terpenoid
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07J—STEROIDS
- C07J71/00—Steroids in which the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton is condensed with a heterocyclic ring
- C07J71/0036—Nitrogen-containing hetero ring
- C07J71/0042—Nitrogen only
- C07J71/0047—Nitrogen only at position 2(3)
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/56—Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/50—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates
- A61K47/69—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the conjugate being characterised by physical or galenical forms, e.g. emulsion, particle, inclusion complex, stent or kit
- A61K47/6949—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the conjugate being characterised by physical or galenical forms, e.g. emulsion, particle, inclusion complex, stent or kit inclusion complexes, e.g. clathrates, cavitates or fullerenes
- A61K47/6951—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the conjugate being characterised by physical or galenical forms, e.g. emulsion, particle, inclusion complex, stent or kit inclusion complexes, e.g. clathrates, cavitates or fullerenes using cyclodextrin
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y5/00—Nanobiotechnology or nanomedicine, e.g. protein engineering or drug delivery
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07J—STEROIDS
- C07J63/00—Steroids in which the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton has been modified by expansion of only one ring by one or two atoms
- C07J63/008—Expansion of ring D by one atom, e.g. D homo steroids
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Nanotechnology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Steroid Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
Abstract
本発明に係る調製方法では、カルボキシル基、ヒドロキシル基、またはアミノ官能基を有する上記水不溶性テルペノイドの当該官能基が、Xaが‐OC‐R‐COOHである上記水不溶性テルペノイドの上記ヒドロキシル基に結合する一般式Xaで示される置換基と、Xaが‐OC‐R‐COOHである上記テルペノイドの上記アミノ基に結合する一般式Xaで示される置換基と、Xbが‐(CH2)nN+R3Y−である上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xbの第四アンモニウム置換基と、Xcが‐(CH2)nR+Y−である上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xcで示される第四アンモニウム置換基と、Xdが‐R‐COOHを表す上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xdで示される置換基と、Xeがグルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、上記テルペノイドの上記ヒドロキシル基または上記カルボキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeとからなる群から選択される置換基によって誘導体化され、続いて、調製された当該誘導体が、水と、シクロデキストリンと、必要に応じて薬学的に許容される補助物質とを含有する溶液に溶解されて、シクロデキストリンを含有する包接誘導体を形成する。
Description
本発明は、水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法、五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの可溶性処方物、および当該可溶性処方物を含んだ薬学的組成物に関する。
五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドは、自然物質の群であるイソプレノイドを代表するものであり、広範囲の生物活性を示す(非特許文献1)ため、医薬産業の注目を集めている。しかし、これら自然物質の修飾誘導体および半合成誘導体のいずれも、最適な薬理学的特性を有していない。これらには、水性媒体への可溶性が低いという不都合がある。さらに、例えば生物学的利用性が低く、排泄の半減期が短く、安定性が不十分であるという不都合な薬物動態指標を有しており、このため動物の生体内試験の実行、およびその後における患者治療への使用には適していない。
五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドは、極性官能基(例えば、‐OH、‐COOH、=O、‐NH2等)を有している場合であっても硬質な脂溶性の骨格を有しており、また25〜30の炭素原子から成るため、ほぼ水不溶性である。例えばクロロホルム、アセトン、酢酸エチル等、化学的操作(chemical practice)において一般的に用いられる溶媒は、生体との非相溶性ゆえに、製薬目的での溶解に用いることはできない。従来技術では、アルカリ炭酸塩または炭酸水素塩の存在下において、五環性トリテルペノイド酸は、シクロデキストリンを有する包接化合物を形成し、これらの包接化合物は、適切な添加物を添加することによって水性の媒体に溶解することが知られている(特許文献1)。トリテルペノイド酸の最大の可溶性は、高級シクロデキストリン、具体的には、β体およびγ体を用い、低級アルコール(メタノール)またはグリコール(プロピレングリコール、ブタンジオール)を添加物として用いることによって達成可能であることが教示されている(非特許文献2)。賦形剤に用いられる場合、トリテルペノイドの可溶性は10〜50mg/ml(特許文献1)に達する。包接化合物は、その溶液から、凍結乾燥によって粉末状の固形物質として単離することができる。しかし、水性の媒体に溶解することができるのは、遊離カルボン酸官能基を有する未変成トリテルペノイドカルボン酸のみであって、カルボン酸官能基を有していないその機能性誘導体またはテルペノイドは溶解しない。さらに、多数の不利な薬理学的特性(例えば、精製の困難性ならびに不安定性)を有している生物活性遊離トリテルペノイド酸は、製剤操作(pharmaceutical practice)において、誘導体に変換されて、代謝を鈍化させ(半減期を長くする)、安定性あるいはプロドラッグとしての機能を増加させる場合が多い。これら誘導体の1つのタイプとしては、例えばモルホリノエチルエステル、アセトキシメチルエステル、ヘプチルエステルなど、生物学的に開裂可能な様々なエステルが挙げられる(非特許文献3)。
一般的に、カルボン酸誘導体は、水性の賦形剤との相溶性が遊離酸よりも低い。カルボン酸誘導体を製剤行為において利用する場合、水性の賦形剤との使用を可能にする処方物を見出す必要がある。
これらの理由から、さらなる発展のために、水性の媒体に溶解し、生物学的に利用可能であり(好ましくは経口投与可能であり)、排泄の半減期が適切であり、かつ安定的である、すなわち最適な薬物動態パラメータを有する、不溶性の生物活性を有する五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの誘導体を調製する必要があるのは明らかである。
Dzubak, P.;Hajduch, M.;Vydra, D.;Hustova, A.;Kvasnica, M.;Biedermann, D.;Markova, L.;Urban, M.;Sarek, J. Nat. Prod. Rep. 2006, 23, 394-411
Uekama K., Hirayama F., Irie T.:Chem. Rev. 1998, 98, 2045-2076, Hedges A. R.:Chem. Rev. 1998, 98, 2035-2044
Gewehr M., Kunz H.:Synthesis 1997, 1499;Urban M., Sarek J., Tislerova I., Dzubak P., Hajduch M.:Bioorg. Med. Chem. 2005, 13, 5527
本発明の目的は、水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法を提供することであって、本調製方法は、遊離型の、カルボキシル基、ヒドロキシル基、またはアミノ官能基を有する上記水不溶性テルペノイドの当該官能基が、
a)上記水不溶性テルペノイドの上記ヒドロキシル基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基:
a)上記水不溶性テルペノイドの上記ヒドロキシル基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基:
b)上記水不溶性テルペノイドの上記アミノ基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基:
c)上記水不溶性テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基であって、Xbが‐(CH2)nN+R3Y−であり、nが2〜8であり、Rが、置換されていない、あるいは‐OH、‐NH2またはハロゲンで置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキルであり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基:
d)上記水不溶性テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xcで示される第四アンモニウム置換基であって、Xcが‐(CH2)nR+Y−であり、nが2〜8であり、R+が、1〜2の窒素原子および4〜9の炭素原子、並びに、少なくとも1つの芳香族環を含有しているプロトン化した窒素含有の複素環であり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xcで示される第四アンモニウム置換基:
e)上記水不溶性テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xdで示される置換基であって、Xdが‐R‐COOHを表し、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C4アルキレン、直鎖または分岐C1〜C4アルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xdで示される置換基:
f)上記水不溶性テルペノイドの上記カルボキシル基に対してαまたはβグリコシド結合よって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe:
g)上記水不溶性テルペノイドの上記ヒドロキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe:
からなる群から選択される置換基によって誘導体化され、続いて、調製された当該誘導体が、水と、シクロデキストリンと、必要に応じて薬学的に許容される補助物質とを含有する溶液に溶解されて、シクロデキストリンを含有する包接誘導体(inclusion derivative)を形成することを特徴とする。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xaで示される上記置換基は、コハク酸エステル、グルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルグルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルコハク酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、ジグリコール酸エステル、またはフタル酸エステルからなる群から選択される。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xbで示される上記置換基は、n=2、R=CH3を満たすコリンエステルである。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xcで示される上記置換基は、n=2、R+=PyH+、Y−=Br−を満たすピリジニウム塩である。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xdで示される上記置換基は、R=CH2を満たすグリコール酸エステルである。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xeで示される上記置換基は、グルコシル、ガラクトシル、ラクトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される。
本発明の好ましい一実施形態では、上記シクロデキストリンは、未変成または置換β‐シクロデキストリンおよびγ‐シクロデキストリンからなる群から選択される。
エタノールまたはプロピレングリコールなどの生体適合性有機溶媒、および、アルカリ炭酸塩または炭酸水素塩などの包接錯体の形成を促進する化合物は、補助物質であってよい。
本発明の目的はさらに、五環性テルペノイドまたは四環性トリテルペノイドの可溶性処方物を提供することであって、本可溶性処方物は、五環性テルペノイドまたは四環性トリテルペノイドのカルボキシル基、ヒドロキシル基、またはアミノ基が、
a)上記テルペノイドの上記ヒドロキシル基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基;
b)上記テルペノイドの上記アミノ基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基;
c)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基であって、Xbが‐(CH2)nN+R3Y−であり、nが2〜8であり、Rが必要に応じて‐OH、‐NH2、またはハロゲンで置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキルであり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基;
d)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xcの第四アンモニウム置換基であって、Xcが‐(CH2)nR+Y−であり、nが2〜8であり、R+が、1〜2の窒素原子および4〜9の炭素原子、並びに、少なくとも1つの芳香族環を含有しているプロトン化した窒素含有の複素環であり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xcで示される第四アンモニウム置換基;
e)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xdで示される置換基であって、Xdが‐R‐COOHを表し、Rが、置換されていないまたはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C4アルキレン、直鎖または分岐C1〜C4アルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xdで示される置換基;
f)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe;
g)上記テルペノイドの上記ヒドロキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe;
からなる群から選択された置換基で誘導体化された、上記五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの包接錯体を含有しており、
シクロデキストリン、および、必要に応じて水ならびに薬学的に許容される補助物質を含有している。
a)上記テルペノイドの上記ヒドロキシル基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基;
b)上記テルペノイドの上記アミノ基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基;
c)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基であって、Xbが‐(CH2)nN+R3Y−であり、nが2〜8であり、Rが必要に応じて‐OH、‐NH2、またはハロゲンで置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキルであり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基;
d)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xcの第四アンモニウム置換基であって、Xcが‐(CH2)nR+Y−であり、nが2〜8であり、R+が、1〜2の窒素原子および4〜9の炭素原子、並びに、少なくとも1つの芳香族環を含有しているプロトン化した窒素含有の複素環であり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xcで示される第四アンモニウム置換基;
e)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xdで示される置換基であって、Xdが‐R‐COOHを表し、Rが、置換されていないまたはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C4アルキレン、直鎖または分岐C1〜C4アルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xdで示される置換基;
f)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe;
g)上記テルペノイドの上記ヒドロキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe;
からなる群から選択された置換基で誘導体化された、上記五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの包接錯体を含有しており、
シクロデキストリン、および、必要に応じて水ならびに薬学的に許容される補助物質を含有している。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xaの上記置換基は、コハク酸エステル、グルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルグルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルコハク酸エステル、テトラヒドロフタル酸、ジグリコール酸エステル、またはフタル酸エステルからなる群から選択される。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xbの上記置換基は、n=2、R=CH3を満たすコリンエステルである。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xcの上記置換基は、n=2、R+=PyH+、Y−=Br−を満たすピリジニウム塩である。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xdの上記置換基は、R=CH2を満たすグリコール酸エステルである。
本発明の好ましい一実施形態では、一般式Xeの上記置換基は、グルコシル、ガラクトシル、ラクトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される。
本発明の好ましい一実施形態では、上記シクロデキストリンは、未変成または置換β‐シクロデキストリンおよびγ‐シクロデキストリンからなる群から選択される。
エタノールまたはプロピレングリコールなどの生体適合性有機溶媒、および、アルカリ炭酸塩または炭酸水素塩などの包接錯体の形成を促進する化合物は、補助物質であってよい。
本発明の目的はさらに、本発明に係る可溶性処方物と、薬学的に許容される溶媒とを含有する薬学的組成物を提供することである。
本発明の好ましい一実施形態では、上記薬学的に許容される溶媒は水である。
水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法は、a)不溶性出発化合物の誘導体化、およびb)当該誘導体とシクロデキストリンとの包接錯体の水溶液の調製という2つの工程から成る。
実施例に記載されている全ての化合物、およびそれらの特性の評価は、表1に要約されていると共に化1〜9に示されている。
不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性トリテルペノイドを誘導体化する一般的な方法は、H‐1、H‐1*、H‐2、H‐3、H‐4、H‐5、H‐6、H‐6*、H‐7、H‐7*、H‐8、H‐9、K‐1、K‐2、K‐3で表示されており、本明細書の以下の部分において具体的な実施例で説明されている。アスタリスクのない方法の表示は、直接的な誘導体化方法を示している。一方、アスタリスクのある方法表示は、2つの遊離カルボキシル基(一方は誘導体化によって形成され、他方は骨格カルボキシル基である)を有する誘導体をもたらす、トリテルペン酸(triterpenic acid)のベンジルエステルを介した誘導体化方法を示している。物質を溶解する工程を含む、包接錯体の一般的な調製方法は、AおよびBで表示されている。
a)不溶性物質の誘導体化
ベツリン‐ジヘミコハク酸エステル(1a)の調製(方法H‐1)
ピリジン(20ml)にベツリン(1)(500mg;1.13mmol)を入れた溶液内に、無水コハク酸(1.2g;12.0mmol)およびN,N‐ジメチルアミノピリジン(以下ではDMAP)(1.2g;10.0mmol)を添加し、反応混合物を12時間攪拌しながら還流させた。反応の過程は、薄層クロマトグラフィー(以下ではTLC)(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。この反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相(combined organic phases)を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、当該溶媒を回転真空蒸発器において真空乾燥させた。濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、ヘキサン内の酢酸エチルを20%から100%まで勾配溶離させることによって精製した。クロマトグラフ的に均一なジヘミコハク酸エステル1aを、tert‐ブチルアルコールから凍結乾燥させた。得られたヘミコハク酸エステル1a(387mg;67%)は、融点が107℃、[α]D=10°(c=0.44)であった。13C NMRスペクトル:14.8、16.0、16.1、16.5、18.1、19.1、20.8、23.6、25.2、27.0、27.9、29.0、29.0、29.1、29.3、29.5、29.6、34.1、34.4、37.0、37.6、37.8、38.4、40.9、42.7、46.4、47.7、48.8、50.3、55.4、63.2、81.5、109.9、150.1、171.8、172.4、177.8、177.8。
ピリジン(20ml)にベツリン(1)(500mg;1.13mmol)を入れた溶液内に、無水コハク酸(1.2g;12.0mmol)およびN,N‐ジメチルアミノピリジン(以下ではDMAP)(1.2g;10.0mmol)を添加し、反応混合物を12時間攪拌しながら還流させた。反応の過程は、薄層クロマトグラフィー(以下ではTLC)(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。この反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相(combined organic phases)を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、当該溶媒を回転真空蒸発器において真空乾燥させた。濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、ヘキサン内の酢酸エチルを20%から100%まで勾配溶離させることによって精製した。クロマトグラフ的に均一なジヘミコハク酸エステル1aを、tert‐ブチルアルコールから凍結乾燥させた。得られたヘミコハク酸エステル1a(387mg;67%)は、融点が107℃、[α]D=10°(c=0.44)であった。13C NMRスペクトル:14.8、16.0、16.1、16.5、18.1、19.1、20.8、23.6、25.2、27.0、27.9、29.0、29.0、29.1、29.3、29.5、29.6、34.1、34.4、37.0、37.6、37.8、38.4、40.9、42.7、46.4、47.7、48.8、50.3、55.4、63.2、81.5、109.9、150.1、171.8、172.4、177.8、177.8。
ヘミコハク酸エステル5aの調製(方法H‐1)
ピリジン(15ml)とテトラヒドロフラン(以下ではTHF)(5ml)との混合物にヒドロキシジケトン5(500mg;1.0mmol)を入れた溶液内に、無水コハク酸(900mg;9.0mmol)およびDMAP(982mg;8.0mmol)を添加し、反応混合物を12時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。次に、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却し、さらに後処理をした。クロマトグラフ的に均一なヘミコハク酸エステル5aを、アセトニトリルと水との混合物から結晶化した。得られたヘミコハク酸エステル5a(383mg;64%)は、m.p.が154〜157℃、[α]D=−99°(c=0.24)であった。13C NMRスペクトル:16.1、16.5、16.7、16.8、18.0、19.7、19.8、21.0、23.5、25.9、27.4、27.8、27.9、28.4、28.9、29.2、34.5、37.1、37.8、38.5、41.5、45.5、46.1、50.8、50.8、53.4、55.4、81.2、150.6、168.1、171.0、171.9、177.6、189.2、194.3。
ピリジン(15ml)とテトラヒドロフラン(以下ではTHF)(5ml)との混合物にヒドロキシジケトン5(500mg;1.0mmol)を入れた溶液内に、無水コハク酸(900mg;9.0mmol)およびDMAP(982mg;8.0mmol)を添加し、反応混合物を12時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。次に、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却し、さらに後処理をした。クロマトグラフ的に均一なヘミコハク酸エステル5aを、アセトニトリルと水との混合物から結晶化した。得られたヘミコハク酸エステル5a(383mg;64%)は、m.p.が154〜157℃、[α]D=−99°(c=0.24)であった。13C NMRスペクトル:16.1、16.5、16.7、16.8、18.0、19.7、19.8、21.0、23.5、25.9、27.4、27.8、27.9、28.4、28.9、29.2、34.5、37.1、37.8、38.5、41.5、45.5、46.1、50.8、50.8、53.4、55.4、81.2、150.6、168.1、171.0、171.9、177.6、189.2、194.3。
ヘミコハク酸エステル8aの調製(方法H‐1)
テトラヒドロフラン(10ml)にアミノアルコール8(500mg;1.1mmol)を入れた溶液内に、無水コハク酸(900mg;9.0mmol)を添加し、反応混合物を5時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。続いて、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却し、さらに後処理をした。クロマトグラフ的に均一なヘミコハク酸エステル8aを、アセトニトリルと水との混合物から結晶化した。得られたヘミコハク酸エステル8a(406mg;67%)は、m.p.が283〜284℃、[α]D=+65°(c=0.34)であった。
テトラヒドロフラン(10ml)にアミノアルコール8(500mg;1.1mmol)を入れた溶液内に、無水コハク酸(900mg;9.0mmol)を添加し、反応混合物を5時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。続いて、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却し、さらに後処理をした。クロマトグラフ的に均一なヘミコハク酸エステル8aを、アセトニトリルと水との混合物から結晶化した。得られたヘミコハク酸エステル8a(406mg;67%)は、m.p.が283〜284℃、[α]D=+65°(c=0.34)であった。
遊離酸ヘミコハク酸エステル2eの調製(方法H‐1*)
N,N‐ジメチルホルムアミド(以下ではDMF(20ml)にベツリン酸(2)(500mg;1.1mmol)と炭酸カリウム(276mg;2.0mmol)とを入れた混合物に、臭化ベンジル(178ml;1,5mmol)を添加して、反応混合物を室温で24時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル10:1)によってモニタした。反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(移動相はトルエン)。得られた粗ベツリン酸ベンジル(crude benzyl betulinate)(517mg;86%)は、精製せずに次の工程で使用した。
N,N‐ジメチルホルムアミド(以下ではDMF(20ml)にベツリン酸(2)(500mg;1.1mmol)と炭酸カリウム(276mg;2.0mmol)とを入れた混合物に、臭化ベンジル(178ml;1,5mmol)を添加して、反応混合物を室温で24時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル10:1)によってモニタした。反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(移動相はトルエン)。得られた粗ベツリン酸ベンジル(crude benzyl betulinate)(517mg;86%)は、精製せずに次の工程で使用した。
ピリジン(20ml)に入れたベツリン酸ベンジル(500mg;0.9mmol)の溶液に、無水コハク酸(900mg;9.0mmol)およびDMAP(982mg;8.0mmol)を添加し、反応混合物を15時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機抽出物を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、ヘキサン内の酢酸エチルを10%から50%に勾配溶離させることによって精製した。クロマトグラフ的に均一なベツリン酸ベンジル ヘミコハク酸エステル(benzyl betulinate hemisuccinate)は、精製せずに次の工程で使用した。
テトラヒドロフラン(10ml)とメタノール(5ml)との混合物内にベツリン酸ベンジル ヘミコハク酸エステル(389mg;0,6mmol)を入れた溶液に、パラジウム炭素(50mg;10%)および1,4‐シクロヘキサジエン(568ml;6mmol)を添加し、反応混合物を室温で22時間攪拌した。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。反応混合物を珪藻土で濾過し、溶離物を回転真空蒸発器において蒸発させた。ベンゼンからの濃縮物を結晶化することによって、m.p.が265℃であり[α]D=15°(c=0.37)であるヘミコハク酸エステル2e(366mg;91%)が得られた。13C NMRスペクトル:14.6、16.2、16.2、16.6、18.2、19.3、20.9、23.6、25.4、28.0、29.2、29.4、29.7、30.5、32.1、34.1、37.1、37.1、37.9、38.2、38.4、40.7、42.4、46.9、49.2、50.2、55.3、56.5、81.5、109.7、150.3、171.7、178.3、182.7。
ヘミフタル酸エステル2cの調製(方法H‐2)
ピリジン(20ml)にベツリン酸エチル(2a)(500mg;1.0mmol)を入れた溶液に、無水フタル酸(1.48g;10.0mmol)およびDMAP(366mg;3.0mmol)を添加し、反応混合物を28時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。次に、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却して、さらに後処理をし、生成物を精製した。クロマトグラフ的に均一なヘミフタル酸エステル2cを、tert‐ブチルアルコールから凍結乾燥した。得られたヘミフタル酸エステル2c(335mg;53%)は、m.p.が131℃、[α]D=26°(c=0.45)であった。
ピリジン(20ml)にベツリン酸エチル(2a)(500mg;1.0mmol)を入れた溶液に、無水フタル酸(1.48g;10.0mmol)およびDMAP(366mg;3.0mmol)を添加し、反応混合物を28時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。次に、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却して、さらに後処理をし、生成物を精製した。クロマトグラフ的に均一なヘミフタル酸エステル2cを、tert‐ブチルアルコールから凍結乾燥した。得られたヘミフタル酸エステル2c(335mg;53%)は、m.p.が131℃、[α]D=26°(c=0.45)であった。
ベツリン ジヘミフタル酸エステル(1b)の調製(方法H‐2)
ピリジン(20ml)にベツリン(1)(500mg;1.13mmol)を入れた溶液に、無水フタル酸(1.33g;9.0mmol)およびDMAP(366mg;3.0mmol)を添加し、反応混合物を37時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。次に、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却し、さらに後処理し、生成物を精製した。クロマトグラフ的に均一なジヘミフタル酸エステル1bを、tert‐ブチルアルコールから凍結乾燥した。得られたジヘミフタル酸エステル1b(633mg;76%)は、m.p.が178〜180℃、[α]D=28°(c=0.55)であった。
ピリジン(20ml)にベツリン(1)(500mg;1.13mmol)を入れた溶液に、無水フタル酸(1.33g;9.0mmol)およびDMAP(366mg;3.0mmol)を添加し、反応混合物を37時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(ヘキサン/酢酸エチル1:1)によってモニタした。次に、化合物1aの調製と同様に、反応混合物を冷却し、さらに後処理し、生成物を精製した。クロマトグラフ的に均一なジヘミフタル酸エステル1bを、tert‐ブチルアルコールから凍結乾燥した。得られたジヘミフタル酸エステル1b(633mg;76%)は、m.p.が178〜180℃、[α]D=28°(c=0.55)であった。
グルコシド4iの調製(方法H‐3)
i)乾燥アセトニトリル(25ml)にエチルエステル4g(1.00g;2.07mmol)を入れた溶液に、2,3,4,6‐テトラアセチル‐α‐D‐臭化グルコピラノシル(1.7g;4.1mmol)およびシアン化水銀(782mg;3.1mmol)を添加し、この混合物を、湿気を排除して還流冷却器で還流させた。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。冷却した反応混合物を湿潤硫化水素で泡立て、珪藻土で濾過し、濾液を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機抽出物を水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。移動相は、濃度勾配のある、ジエチルエーテルを含むトルエンである。得られたアセチル化グルコシド4h(550mg;33%)は、m.p.が110℃、[α]D=−33°(c=0.32)であった。赤外線スペクトル:1246(C‐O);1609(C=C);1697、1754(C=O)。1H NMRスペクトル:0.73s、3H;0.87s、3H;0.90s、3H;0.92s、3H;1.02s、3H;1.20s、3H;1.22s、3H;(7×CH3);1.26t、3H(J=7.4;‐CH2‐CH3);2.01s、3H;2.03s、3H;2.04s、3H;2.09s、3H(4×CH3COO);2.46d、1H(J=18.6;H‐22b);2.46m、1H(ΣJ=12.0;H‐16β);2.68dd、1H(J1=12.7、J2=3.2;H‐13β);3.08m、1H、(ΣJ=16.4;H‐3α);3.20 septet、1H(J=7.1;H‐20);3.69m、1H(J=20.0;H‐5’);4.10〜4.28m、4H(O‐CH2、H‐6’a,b);4.54d、1H(J=8.1;H‐1’);5.01〜5.09m、2H(H‐4’、H‐2’);5.18〜5.24m、1H(ΣJ=24;H‐3’)。MS ESI m/z(%):[C46H64O13、M+,828]、829([M+H]+、10);(851([M+Na]+、40)。C46H64O13の元素分析:計算値はC66.64%、H8.27%、分析値はC61.97%、H8.12%であった。
i)乾燥アセトニトリル(25ml)にエチルエステル4g(1.00g;2.07mmol)を入れた溶液に、2,3,4,6‐テトラアセチル‐α‐D‐臭化グルコピラノシル(1.7g;4.1mmol)およびシアン化水銀(782mg;3.1mmol)を添加し、この混合物を、湿気を排除して還流冷却器で還流させた。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。冷却した反応混合物を湿潤硫化水素で泡立て、珪藻土で濾過し、濾液を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機抽出物を水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。移動相は、濃度勾配のある、ジエチルエーテルを含むトルエンである。得られたアセチル化グルコシド4h(550mg;33%)は、m.p.が110℃、[α]D=−33°(c=0.32)であった。赤外線スペクトル:1246(C‐O);1609(C=C);1697、1754(C=O)。1H NMRスペクトル:0.73s、3H;0.87s、3H;0.90s、3H;0.92s、3H;1.02s、3H;1.20s、3H;1.22s、3H;(7×CH3);1.26t、3H(J=7.4;‐CH2‐CH3);2.01s、3H;2.03s、3H;2.04s、3H;2.09s、3H(4×CH3COO);2.46d、1H(J=18.6;H‐22b);2.46m、1H(ΣJ=12.0;H‐16β);2.68dd、1H(J1=12.7、J2=3.2;H‐13β);3.08m、1H、(ΣJ=16.4;H‐3α);3.20 septet、1H(J=7.1;H‐20);3.69m、1H(J=20.0;H‐5’);4.10〜4.28m、4H(O‐CH2、H‐6’a,b);4.54d、1H(J=8.1;H‐1’);5.01〜5.09m、2H(H‐4’、H‐2’);5.18〜5.24m、1H(ΣJ=24;H‐3’)。MS ESI m/z(%):[C46H64O13、M+,828]、829([M+H]+、10);(851([M+Na]+、40)。C46H64O13の元素分析:計算値はC66.64%、H8.27%、分析値はC61.97%、H8.12%であった。
ii)得られたアセチル化グルコシド4h(330mg;0.39mmol)と乾燥メタノール(10ml)とを混合し、金属ナトリウム(5mg)を添加した。反応過程は、逆TLC(水/THF1:1)でモニタした。反応混合物を、酢酸を用いてpH6の酸性にし、回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物に水を添加し、生じた懸濁剤は排出して水で洗浄した。沈殿物を乾燥器内において酸化リン(V)を用いて乾燥させた。得られた遊離グルコシド4i(180mg;0.28mmol)、68%)は、m.p.が196.0℃、[α]D=−46°(c=0.29)であった。赤外線スペクトル:1609(C=C);1697、1724(C=O);3411(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.82s、3H;0.89s、3H;0.93s、3H;1.02s、3H;1.03s、3H;1.20s、3H;1.21s、3H(7×CH3);1.25t、3H(J=7.2;‐CH2‐CH3);2.14d、1H(J=18.5;H‐22b);2.45d、1H(J=18.8;H‐22a);2.42〜2.52m、1H(ΣJ=40;H‐16β);2.68dd、1H(J1=12.8、J2=2.6;H‐13β);3.13〜3.50m、6H(H‐3α、H‐20、H‐5’、H‐3’、H‐4’、H‐2’);3.75〜3.87m、2H(H‐6’a,b);4.10〜4.24m、2H(O‐CH2);3.79d、1H(J=7,6;H‐1’)。MS ESI m/z(%):[C38H60O9、M+660]、683([M+Na]+、60)。C38H60O9の元素分析:計算値はC66.06%、H9.15%、分析値はC66.39%、H8.98%であった。
ビスグルコシド7e、7fの調製(方法H‐3)
i)乾燥アセトニトリル(25ml)にジオール7a(2.00g;3.92mmol)を入れた懸濁剤に、2,3,4,6‐テトラアセチル‐α‐D‐臭化グルコピラノシル(6.4g;15.7mmol)およびシアン化水銀(II)(3.0g;11.8mmol)を添加し、湿気を排除して混合物を還流冷却器で還流した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。湿潤硫化水素を用いて、冷却した反応混合物を泡立て、珪藻土で濾過し、濾液を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機抽出物を水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させて、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した移動相は、濃度勾配のある、ジエチルエーテルを含むトルエンである。得られたアセチル化ビスグルコシド7d(2,50g;54%)は、m.p.が102.7℃、[α]D=+14°(c=0.28)であった。赤外線スペクトル:1234(C‐O);1603(C=C);1755(C=O)。1H NMRスペクトル:0.73s、3H;0.87s、3H;0.89s、3H;0.90s、3H;1.09s、3H(5×CH3);1.99s、3H;2.01s、3H;2.02s、3H;2.02s、3H;2.03s、3H;2.03s、3H;2.04s、3H;2.08s、3H(8×CH3COO);2.38dt、1H(J1=14.0、J2=4.9;H‐16α);3.58dd、1H(J1=11.8、J2=3.5;H‐13β);3.07dd、1H(J1=11.6、J2=4.9;H‐3α);3.51m、1H(ΣJ=16.8;H‐5’);3.67m、1H(ΣJ=17.7;H‐5’);3.99d、1H(J=11.0;H‐28a);4.11m、2H(H‐6’a,b);4.20d、1H(J=10.7;H‐28b);4.25m、2H(H‐6’a,b);4.53d、1H(J=7.9;H‐1’);4.63d、1H(J=8.2;H‐1’);4.89dd、1H(J1=9.5、J2=7.9;H‐3’);5.03m、1H(ΣJ=24.0;H‐3');5.07〜5.16m、3H(2×H‐2’);5.17〜5.23m、2H(2×H‐4’);5.19bs、2H(Bn);7.37m、5H(Ph)。MS ESI m/z(%):[Pro C60H82O23、M+1170]、1193([M+Na]+、60)。C60H82O23の元素分析:計算値はC61.53%、H7.06%、分析値はC63.86%、H7.52%であった。
i)乾燥アセトニトリル(25ml)にジオール7a(2.00g;3.92mmol)を入れた懸濁剤に、2,3,4,6‐テトラアセチル‐α‐D‐臭化グルコピラノシル(6.4g;15.7mmol)およびシアン化水銀(II)(3.0g;11.8mmol)を添加し、湿気を排除して混合物を還流冷却器で還流した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。湿潤硫化水素を用いて、冷却した反応混合物を泡立て、珪藻土で濾過し、濾液を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機抽出物を水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させて、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した移動相は、濃度勾配のある、ジエチルエーテルを含むトルエンである。得られたアセチル化ビスグルコシド7d(2,50g;54%)は、m.p.が102.7℃、[α]D=+14°(c=0.28)であった。赤外線スペクトル:1234(C‐O);1603(C=C);1755(C=O)。1H NMRスペクトル:0.73s、3H;0.87s、3H;0.89s、3H;0.90s、3H;1.09s、3H(5×CH3);1.99s、3H;2.01s、3H;2.02s、3H;2.02s、3H;2.03s、3H;2.03s、3H;2.04s、3H;2.08s、3H(8×CH3COO);2.38dt、1H(J1=14.0、J2=4.9;H‐16α);3.58dd、1H(J1=11.8、J2=3.5;H‐13β);3.07dd、1H(J1=11.6、J2=4.9;H‐3α);3.51m、1H(ΣJ=16.8;H‐5’);3.67m、1H(ΣJ=17.7;H‐5’);3.99d、1H(J=11.0;H‐28a);4.11m、2H(H‐6’a,b);4.20d、1H(J=10.7;H‐28b);4.25m、2H(H‐6’a,b);4.53d、1H(J=7.9;H‐1’);4.63d、1H(J=8.2;H‐1’);4.89dd、1H(J1=9.5、J2=7.9;H‐3’);5.03m、1H(ΣJ=24.0;H‐3');5.07〜5.16m、3H(2×H‐2’);5.17〜5.23m、2H(2×H‐4’);5.19bs、2H(Bn);7.37m、5H(Ph)。MS ESI m/z(%):[Pro C60H82O23、M+1170]、1193([M+Na]+、60)。C60H82O23の元素分析:計算値はC61.53%、H7.06%、分析値はC63.86%、H7.52%であった。
ii)得られたアセチル化ビスグルコシド7d(2.30g;1.97mmol)を乾燥メタノール(250ml)と混合し、混合物に金属ナトリウム(10mg)を添加した。反応過程は、逆TLC(水/THF1:1)でモニタした。反応混合物を、酢酸を用いてpH6の酸性にし、回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物に水を添加し、得られた懸濁剤を濾過して水で洗浄した。沈殿物をリン(V)酸化物を用いて乾燥器内で乾燥させた。得られたビスグルコシド7e(1.36g;54%)は、m.p.が186℃、[α]D=+5°(c=0.33)であった。赤外線スペクトル(ATR技術で測定):1034、1076(C‐O);1708、1726(C=O);3403(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.84s、3H;0.89s、3H;0.93s、3H;1.02s、3H;1.12s、3H(5×CH3);2.39dt、1H(J1=13.0、J2=3.7;H‐16α);2.71d、1H(J=9.0;H‐13β);3.17m、1H(H‐3α);3.24〜3.34m、4H(2×H‐5’、2×H‐2’);3.36〜3.48m、4H(H‐3’、H‐4’);3.68〜3.80m、2H(H‐6’a,b);3.84m、2H(H‐6’a,b);3.94d、1H(J=9.8;H‐28a);4.30d、1H(J=10.0;H‐28b);4.33d、1H(J=7.6;H‐1’);4.34d、1H(J=7.6;H‐1’) 5.20bs、2H(Bn);7.35m、5H(ΣJ=3.2;Ph)。13C NMRスペクトルは表3に示されている。MS ESI m/z(%):[C44H66O15、M+834]、858([M+Na] +、40)。C44H66O15の元素分析:計算値はC63.29%、H7.97%、分析値はC63.44%、H7.52%であった。
ii)THF(10ml)とメタノール(10ml)との混合物に、ビスグルコシド7e(1.,10g;1.32mmol)を溶解し、そして水素過圧(hydrogen overpressure)(0.6MPa)下にあるPd/C(100mg;10%)のオートクレーブ内において、ベンジル基を攪拌しながら脱保護した。反応過程は、逆TLC(水/THF1:1)によってモニタした。24時間後にオートクレーブを開き、反応混合物を珪藻土カラムで濾過した。溶離物を回転真空蒸発器で蒸発させ、濃縮物をメタノールから再結晶化した。得られたビスグルコシド酸(bisglucosidic acid)7f(785mg;42%)は、m.p.が194℃、[α]D=+19(c=0.31)であった。赤外線スペクトル(ATR技術で測定):1033、1079(C‐O);1693、1707(C=O);3386(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.85s、3H;0.93s、3H;0.96s、3H;1.05s、3H;1.18s、3H(5×CH3);2.32〜2.45m、1H(H‐16α);2.87dd、1H(J1=11.2、J2=2.8;H‐13β);3.11〜3.15m(ΣJ=17.2;H‐3α);3.15〜3.22m、4H;3.24〜3.30m、4H;3.65d、2H(J=4.7;2×H‐6’a);3.68d、2H(J=4.9;2×H‐6’b);3.85d、1H(J=12.4;H‐28a);4.29d、2H(J=8.1;H‐1’);4.31d、1H(J=13.7;H‐28b);4.32d、1H(J=7.7;H‐1’)。MS ESI m/z(%):[Pro C37H60O15、M+734]、767([M+Na]+、40)。C37H60O15の元素分析:計算値はC59.66%、H8.12%、分析値はC59.93%、H8.01%であった。
2‐デオキシガラクトシド4kの調製(方法H‐4)
i)乾燥アセトニトリル(30ml)にトリテルペン ヒドロキシ誘導体(triterpenic hydroxyderivative)4g(500mg;1.0mmol)を入れた溶液に、tri‐O‐アセチルガラクタル(acetylgalactal)(1.2mmol)、分子篩4A(500mg)、臭化リチウム(730mg)、およびH+サイクルの乾燥陽イオン交換樹脂(900mg)を添加した。反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応過程は、薄層クロマトグラフィーによってモニタした、(移動相は、ヘキサン:酢酸エチル2:1)。珪藻土層によって反応混合物を濾過し、カラムを酢酸エチルで洗浄した。反応混合物を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(2×20ml)で抽出し、有機相を回転真空蒸発器で蒸発させた。濃縮物をクロロホルム(5ml)に溶解し、この溶液をシリカゲルのショートカラムに注いだ(酢酸エチルで溶離)。溶離物を、回転真空蒸発器で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した(トルエンで溶離)。生成物を2‐メチルプロパン‐2‐オールから凍結乾燥し、融点が100.8℃、[a]D=+38.9°(c=0.52)の白色凍結乾燥物4j(360mg;47%)が得られた。
i)乾燥アセトニトリル(30ml)にトリテルペン ヒドロキシ誘導体(triterpenic hydroxyderivative)4g(500mg;1.0mmol)を入れた溶液に、tri‐O‐アセチルガラクタル(acetylgalactal)(1.2mmol)、分子篩4A(500mg)、臭化リチウム(730mg)、およびH+サイクルの乾燥陽イオン交換樹脂(900mg)を添加した。反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応過程は、薄層クロマトグラフィーによってモニタした、(移動相は、ヘキサン:酢酸エチル2:1)。珪藻土層によって反応混合物を濾過し、カラムを酢酸エチルで洗浄した。反応混合物を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(2×20ml)で抽出し、有機相を回転真空蒸発器で蒸発させた。濃縮物をクロロホルム(5ml)に溶解し、この溶液をシリカゲルのショートカラムに注いだ(酢酸エチルで溶離)。溶離物を、回転真空蒸発器で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した(トルエンで溶離)。生成物を2‐メチルプロパン‐2‐オールから凍結乾燥し、融点が100.8℃、[a]D=+38.9°(c=0.52)の白色凍結乾燥物4j(360mg;47%)が得られた。
ii)乾燥メタノール(300ml)に2‐デオキシガラクトシド4j(200mg;0.26mmol)を溶解し、この溶液に触媒量のナトリウム(5mg)を添加した。反応過程は、逆相薄層クロマトグラフィーによってモニタした(移動相は、水/テトラヒドロフラン1:1)。反応混合物を酢酸で中和し、回転真空蒸発器で蒸発させた。濃縮物に水(300ml)を添加し、生成物から生じた沈殿物を濾過した。濾過ケーキを水で洗浄した。融点158.0℃、[α]D=+17.2°(c=0.51)の、白色結晶性2‐デオキシグルコシド4k(161mg;97%)が得られた。
2‐デオキシグルコシド4mの調製(方法H‐4)
i)乾燥アセトニトリル(30ml)内にトリテルペン ヒドロキシ誘導体4d(500mg;1.0mmol)を入れた溶液に、tri‐O‐アセチルグルカル(1.2mmol)、分子篩4A(500mg)、臭化リチウム(730mg)、およびH+サイクルの乾燥陽イオン交換樹脂(900mg)を添加した。反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応過程は、薄層クロマトグラフィーによってモニタした(移動相は、ヘキサン:酢酸エチル2:1)。反応混合物を珪藻土層によって濾過し、カラムを酢酸エチルで洗浄した。反応混合物を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(2×20ml)で抽出して、有機相を回転真空蒸発器で蒸発させた。濃縮物をクロロホルム(5ml)に溶解し、この溶液をシリカゲルのショートカラムに注いだ(酢酸エチルにて溶離)。溶離物を回転真空蒸発器で蒸発させた。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離した(トルエン溶離)。生成物を2‐メチルプロパン‐2‐オールから凍結乾燥し、融点204.1℃、[α]D=+24.2(c=0.43)の白色凍結乾燥物4l(245mg;34%)が得られた。
i)乾燥アセトニトリル(30ml)内にトリテルペン ヒドロキシ誘導体4d(500mg;1.0mmol)を入れた溶液に、tri‐O‐アセチルグルカル(1.2mmol)、分子篩4A(500mg)、臭化リチウム(730mg)、およびH+サイクルの乾燥陽イオン交換樹脂(900mg)を添加した。反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応過程は、薄層クロマトグラフィーによってモニタした(移動相は、ヘキサン:酢酸エチル2:1)。反応混合物を珪藻土層によって濾過し、カラムを酢酸エチルで洗浄した。反応混合物を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(2×20ml)で抽出して、有機相を回転真空蒸発器で蒸発させた。濃縮物をクロロホルム(5ml)に溶解し、この溶液をシリカゲルのショートカラムに注いだ(酢酸エチルにて溶離)。溶離物を回転真空蒸発器で蒸発させた。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離した(トルエン溶離)。生成物を2‐メチルプロパン‐2‐オールから凍結乾燥し、融点204.1℃、[α]D=+24.2(c=0.43)の白色凍結乾燥物4l(245mg;34%)が得られた。
ii)乾燥メタノール(100ml)に2‐デオキシグルコシド4l(60mg;0.08mmol)を溶解し、溶液に触媒量のナトリウム(5mg)を添加した。反応過程は、逆相薄層クロマトグラフィーによってモニタした(移動相は、水:テトラヒドロフラン1:1)。反応混合物を酢酸で中和し、回転真空蒸発器で蒸発させた。濃縮物に水(100ml)を添加して、生成物から生じた沈殿物を濾過した。濾過ケーキを水で洗浄した。融点208.0℃、[a]D=+14.0(c=0.40)の白色結晶性2‐デオキシグルコシド4m(39mg;74%)が得られた。13C NMRスペクトル:15.7、16.1、16.5、16.6、18.0、19.7、19.8、21.0、21.6、24.9、27.5、28.3、28.9、33.5、34.7、37.0、37.6、38.2、38.3、41.1、45.1、45.2、47.4、50.9、52.4、53.0、55.4、62.7、68.6、71.2、72.1、81.4、93.1、174.9、145.5、172.7、208.0。MS m/z(%):[C3H58O8、M+630]、653([M+Na]+、30)、631([M+H]+、30)。C37H58O8(630.9):計算値はC70.44%、H9.27%、分析値はC70.58%、H9.13%であった。
グリコール酸エステル4aの調製(方法K‐1)
i)ジクロロメタン(10ml)およびアセトニトリル(5ml)に入れた、21‐オキソ酸4(500mg;0.98mmol)と炭酸カリウム(276mg;2.0mmol)との混合物に、ブロモ酢酸ベンジル(240ml;1.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で24時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル6:1)によってモニタした。反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、ジクロロメタンに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで1回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(移動相はトルエン)。得られた粗21‐オキソ酸ベンジルグリコール酸エステル(21-oxoacid benzyl glycolate)(509mg;79%)は、次の工程において使用した。
i)ジクロロメタン(10ml)およびアセトニトリル(5ml)に入れた、21‐オキソ酸4(500mg;0.98mmol)と炭酸カリウム(276mg;2.0mmol)との混合物に、ブロモ酢酸ベンジル(240ml;1.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で24時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル6:1)によってモニタした。反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、ジクロロメタンに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで1回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(移動相はトルエン)。得られた粗21‐オキソ酸ベンジルグリコール酸エステル(21-oxoacid benzyl glycolate)(509mg;79%)は、次の工程において使用した。
ii)テトラヒドロフラン(20ml)とメタノール(10ml)との混合物に21‐オキソ酸ベンジルグリコール酸エステル(350mg;0.5mmol)を入れた溶液に、パラジウム炭素(75mg;10%)および1,4‐シクロヘキサジエン(473μl;5mmol)を添加し、反応混合物を室温で20時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル4:1)を用いてモニタした。反応混合物を珪藻土で濾過し、溶離物を回転真空蒸発器で蒸発させた。アセトン/水の混合物からの濃縮物を結晶化させることによって、m.p.267〜269℃、[α]D=−33°(c=0.39)の21‐オキソ酸グリコール酸エステル4a(272mg;90%)が得られた。13C NMRスペクトル:15.9、16.5、16.6、16.8、18.1、20.0、20.1、21.2、21.3、27.7、29.0、23.6、25.1、27.9、33.5、34.9、37.1、37.7、38.5、41.4、45.3、45.3、47.3、51.1、53.1、55.4、60.4、80.8、146.0、171.2、171.7、172.4、173.7、208.0。MS、m/z(%):[C34H50O7、M+ 570]、570(M+、18)、527(5)、510(22)、495(6)、467(23)、375(4)、359(3)、320(16)、307(98)、229(10)、203(31)、189(52)。C34H50O7(570.4):計算値は71.55% C、8.83% H、分析値は71.52% C、8.85% Hであった。
グリコール酸エステル7dの調製(方法K‐1)
i)クロロホルム(10ml)とアセトニトリル(7ml)との混合物に入れたペンタノール酸(pentanoracid)7(600mg;1.2mmol)と炭酸銀(440mg;1.6mmol)との混合物に、ブロモ酢酸ベンジル(260ml;1.6mmol)を添加し、反応混合物を室温で28時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル6:1)によってモニタした。次に、この反応混合物を珪藻土で濾過し、21‐オキソ酸ベンジルグリコール酸の調製と同様の手順で濾液を後処理して生成物を精製した。得られた粗ペンタノール酸ベンジルグリコール酸エステル(358mg;46%)は、m.p.156〜157℃(メタノール)、[α]D=+57°(c=0.31)であり、次の工程において使用した。
i)クロロホルム(10ml)とアセトニトリル(7ml)との混合物に入れたペンタノール酸(pentanoracid)7(600mg;1.2mmol)と炭酸銀(440mg;1.6mmol)との混合物に、ブロモ酢酸ベンジル(260ml;1.6mmol)を添加し、反応混合物を室温で28時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル6:1)によってモニタした。次に、この反応混合物を珪藻土で濾過し、21‐オキソ酸ベンジルグリコール酸の調製と同様の手順で濾液を後処理して生成物を精製した。得られた粗ペンタノール酸ベンジルグリコール酸エステル(358mg;46%)は、m.p.156〜157℃(メタノール)、[α]D=+57°(c=0.31)であり、次の工程において使用した。
ii)テトラヒドロフラン(10ml)とメタノール(3ml)との混合物にペンタノール酸ベンジルグリコール酸エステル(300mg;0.5mmol)を入れた溶液に、パラジウム炭素(75mg;10%)を添加し、反応混合物を室温で5時間攪拌しながらオートクレーブ内で水素によって水素化した。反応過程は、TLC(クロロホルム)によってモニタした。反応混合物を珪藻土で濾過し、溶離物を回転真空蒸発器で蒸発させた。アセトン/水の混合物からの濃縮物を結晶化することによって、p.230〜230℃、[α]D=66°(c=0.23)のグリコール酸エステル7d(215mg;83%)が得られた。13C NMRスペクトル:16.0、16.2、16.5、16.7、18.1、19.7、20.7、21.3、21.8、23.6、26.5、27.1、27.9、34.0、37.1、37.8、38.5、41.0、46.7、50.5、50.4、55.4、61.0、63.2、80.6、170.2、170.7、171.0、171.2、210.5。MS、m/z(%):[C31H46O9、M+ 562]、562(M+、1)、516(36)、502(38)、487(18)、459(19)、415(10)、339(8)、313(54)、223(11)、204(15)、189(70)。C31H49O9(562.3):計算値は66.17% C、8.24% H、分析値は66.24% C、8.31% Hであった。
第四アンモニウム塩2fの調製(方法K‐2)
i)ジクロロメタン(15ml)とアセトニトリル(1ml)との混合物にベツリン酸2(1.37g;3mmol)を入れた懸濁剤に、炭酸カリウム(0.42g;3mmol)および1,2‐ジブロモエタン(550ul;4.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。全ての試薬が消費された後、濾過によって塩基を除去し、混合物を10倍過剰の水で希釈して、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを段階的に濃度変化させた)。得られた2’‐ブロモベツリン酸エチル(480mg;28%)は、m.p.が184℃、[a]D=+7°(c=0.24)であった。
i)ジクロロメタン(15ml)とアセトニトリル(1ml)との混合物にベツリン酸2(1.37g;3mmol)を入れた懸濁剤に、炭酸カリウム(0.42g;3mmol)および1,2‐ジブロモエタン(550ul;4.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。全ての試薬が消費された後、濾過によって塩基を除去し、混合物を10倍過剰の水で希釈して、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを段階的に濃度変化させた)。得られた2’‐ブロモベツリン酸エチル(480mg;28%)は、m.p.が184℃、[a]D=+7°(c=0.24)であった。
ii)2’‐ブロモベツリン酸エチル(200mg;0.35mmol)をDMF(5ml)に溶解した。この溶液にトリメチルアミン(0.5ml;5.67mmol)を添加し、反応槽を密封して60℃で1時間放置した。冷却後、反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(クロロホルム中のメタノールを段階的に濃度変化させた)。得られた第四アンモニウム塩2f(163mg;75%)は、m.p.が155〜156℃、[α]D=+22°(c=0.40)であった。13C NMRスペクトル:15.1、16.1、16.6、16.7、19.3、19.5、21.9、26.6、27.9、28.6、30.8、31.3、32.7、35.4、37.5、38.2、39.3、39.8、39.9、41.8、43.4、50.5、51.8、54.4、56.6、57.7、58.4、59.5、65.9、78.7、79.1、79.4、79.5、110.5、128.1、137.3、151.2、176.1。C35H60BrNO3の元素分析:計算値はC67.50%、H9.71%、分析値はC67.46%、H9.68%であった。
第四アンモニウム塩2gの調製(方法K‐2)
実施例12で調製した2’‐ブロモベツリン酸エチル(285mg;0.46mmol)をDMF(5ml)に溶解し、この溶液にピリジン(1ml;9.49mmol)を添加した。反応槽を密封し、60℃で4日間放置した。冷却後、反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(クロロホルム中のメタノールを段階的に濃度変化させた)。得られた第四アンモニウム塩2g(527mg;86%)は、m.p.が186〜187℃、[a]D=+45°(c=0.39)であった。13CNMRスペクトル:15.0、16.1、16.7、16.7、19.4、19.4、21.9、26.6、28.0、28.6、30.8、31.4、32.7、35.5、37.5、38.2、39.5、39.9、40.0、41.8、43.4、50.6、51.8、56.7、57.9、61.5、63.6、79.5、79.5、110.5、129.7、146.6、147.7、151.4、176.3。C37H56BrNO3の元素分析:計算値はC69.14%、H8.78%であり、分析値はC69.18%、H8.76%であった。
実施例12で調製した2’‐ブロモベツリン酸エチル(285mg;0.46mmol)をDMF(5ml)に溶解し、この溶液にピリジン(1ml;9.49mmol)を添加した。反応槽を密封し、60℃で4日間放置した。冷却後、反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(クロロホルム中のメタノールを段階的に濃度変化させた)。得られた第四アンモニウム塩2g(527mg;86%)は、m.p.が186〜187℃、[a]D=+45°(c=0.39)であった。13CNMRスペクトル:15.0、16.1、16.7、16.7、19.4、19.4、21.9、26.6、28.0、28.6、30.8、31.4、32.7、35.5、37.5、38.2、39.5、39.9、40.0、41.8、43.4、50.6、51.8、56.7、57.9、61.5、63.6、79.5、79.5、110.5、129.7、146.6、147.7、151.4、176.3。C37H56BrNO3の元素分析:計算値はC69.14%、H8.78%であり、分析値はC69.18%、H8.76%であった。
第四アンモニウム塩4oの調製(方法K‐2)
i)ジクロロメタン(150ml)とアセトニトリル(5ml)との混合物に酸4(5.0g;10mmol)を入れた懸濁剤に、炭酸カリウム(2g;14.2mmol)および1,2‐ジブロモエタン(1.65ml;13.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。全ての試薬が消費された後、濾過によって基剤を除去し、混合物を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させて、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを段階的に濃度変化させた)。得られた酸4の2’‐ブロモエチルエステル(2.3mg;37%)は、m.p.が210℃、[α]D=23°(c=0.35)であった。
i)ジクロロメタン(150ml)とアセトニトリル(5ml)との混合物に酸4(5.0g;10mmol)を入れた懸濁剤に、炭酸カリウム(2g;14.2mmol)および1,2‐ジブロモエタン(1.65ml;13.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル6:1)によってモニタした。全ての試薬が消費された後、濾過によって基剤を除去し、混合物を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させて、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを段階的に濃度変化させた)。得られた酸4の2’‐ブロモエチルエステル(2.3mg;37%)は、m.p.が210℃、[α]D=23°(c=0.35)であった。
ii)得られた酸4の2’‐ブロモエチルエステル(285mg;0.46mmol)をDMF(5ml)に溶解した。この溶液に、トリエチルアミン(0.5ml;3.39mmol)を添加し、反応槽を密封して60℃で4日間放置した。冷却後、反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(クロロホルム中のメタノールを段階的に濃度変化させた)。得られた第四アンモニウム塩4o(68mg;19%)は、m.p.が183℃、[α]D=+15°(c=0.31)であった。13C NMRスペクトル:16.4、16.8、17.2、17.2、18.7、20.1、21.4、21.8、24.2、25.7、28.3、29.6、29.8、33.9、35.5、37.8、38.4、42.0、45.9、51.7、53.9、56.1、65.3、78.0、78.3、78.6、81.9、146.5、172.5、174.6、209.1。C40H66BrNO5の元素分析:計算値はC66.65%、H9.23%、分析値はC66.66%、H9.26%であった。
第四アンモニウム塩4pの調製(方法K‐2)
実施例14で得られた酸4の2’‐ブロモエチルエステル(285mg;0.46mmol)をDMF(5ml)に溶解した。この溶液に、トリエタノールアミン(500mg;4.7mmol)を添加し、反応槽を密封して60℃で10日間放置した。冷却後、反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(クロロホルム中のメタノールを段階的に濃度変化させた)。得られた第四アンモニウム塩4p(134mg;41%)は、m.p.が162〜163℃、[α]D=+28°(c=0.13)であった。13C NMRスペクトル:16.5、17.0、17.3、17.4、19.2、20.3、20.6、21.1、22.4、2.6、26.4、28.4、28.8、3.2、34.5、36.0、38.3、38.9、39.6、42.6、46.0、46.5、46.8、52.3、54.3、54.5、56.7、57.9、60.8、64.6、79.5、146.8、172.8、14.4、15.5、209.7。C40H66BrNO8の元素分析:計算値はC62.49%、H8.65%、分析値はC62.52%、H8.62%であった。
実施例14で得られた酸4の2’‐ブロモエチルエステル(285mg;0.46mmol)をDMF(5ml)に溶解した。この溶液に、トリエタノールアミン(500mg;4.7mmol)を添加し、反応槽を密封して60℃で10日間放置した。冷却後、反応混合物を10倍過剰の水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(クロロホルム中のメタノールを段階的に濃度変化させた)。得られた第四アンモニウム塩4p(134mg;41%)は、m.p.が162〜163℃、[α]D=+28°(c=0.13)であった。13C NMRスペクトル:16.5、17.0、17.3、17.4、19.2、20.3、20.6、21.1、22.4、2.6、26.4、28.4、28.8、3.2、34.5、36.0、38.3、38.9、39.6、42.6、46.0、46.5、46.8、52.3、54.3、54.5、56.7、57.9、60.8、64.6、79.5、146.8、172.8、14.4、15.5、209.7。C40H66BrNO8の元素分析:計算値はC62.49%、H8.65%、分析値はC62.52%、H8.62%であった。
ヘミグルタル酸エステル2iの調製(方法H‐5)
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にベツリン酸メチル(2h)(500mg;0.94mmol)を入れた溶液に、グルタル酸無水物(1.15g;10mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル2:1)によってモニタした。この反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%に段階的に濃度変化させて溶離を行った)。2,2,4‐トリメチルペンタンを結晶化することによって、m.p.165℃、[α]D+17.5(c0.32)の白色結晶のヘミグルタル酸エステル2i(386mg;62%)が得られた。赤外線スペクトル:1230(C‐O)、1641(C=C)、1716(C=O)、2430〜3500(COOH)、3521(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.83s、3H;0.83s、3H;0.84s、3H;0.91s、3H;0.96s、3H;1.69s、3H、(6×CH3);1.87〜1.90m、2H;1.92〜2.00pentet、2H(J=7.2Hz、H‐33);2.16〜2.25m、2H;2.37〜2.41t、2H(J=7.3Hz、H‐32);2.41〜2.45t、2H(J=7.3Hz、H‐34);3.00m、1H;3.67s、3H(OCH3);4.46〜4.50m、1H(H‐3α);4.60s、1H(H‐29 pro‐E);4.73s、1H(H‐29 pro‐Z)。13C NMRスペクトル:14.68、15.94、16.16、16.54、18.18、19.34、20.00、20.89、23.73、25.46、27.99、29.66、30.59、32.16、32.93、33.64、34.24、36.96、37.10、37.82、38.24、38.36、40.68、42.38、46.99、49.45、50.44、51.25、55.41、56.55、81.10、109.61、150.54、172.62、176.68、178.27。MS、m/z(%):[Pro C36H56O6、M+ 584]、584(M+、3)、569(2)、552(1)、524(3)、509(1)、466(1)、452(15)、437(7)、409(5)、393(4)、273(3)、262(12)、249(6)、233(5)、215(6)、203(14)、189(37)。C36H56O6の元素分析:計算値はC73.93%、H9.65%、分析値はC73.79%、H9.81%であった。
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にベツリン酸メチル(2h)(500mg;0.94mmol)を入れた溶液に、グルタル酸無水物(1.15g;10mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流させた。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル2:1)によってモニタした。この反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%に段階的に濃度変化させて溶離を行った)。2,2,4‐トリメチルペンタンを結晶化することによって、m.p.165℃、[α]D+17.5(c0.32)の白色結晶のヘミグルタル酸エステル2i(386mg;62%)が得られた。赤外線スペクトル:1230(C‐O)、1641(C=C)、1716(C=O)、2430〜3500(COOH)、3521(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.83s、3H;0.83s、3H;0.84s、3H;0.91s、3H;0.96s、3H;1.69s、3H、(6×CH3);1.87〜1.90m、2H;1.92〜2.00pentet、2H(J=7.2Hz、H‐33);2.16〜2.25m、2H;2.37〜2.41t、2H(J=7.3Hz、H‐32);2.41〜2.45t、2H(J=7.3Hz、H‐34);3.00m、1H;3.67s、3H(OCH3);4.46〜4.50m、1H(H‐3α);4.60s、1H(H‐29 pro‐E);4.73s、1H(H‐29 pro‐Z)。13C NMRスペクトル:14.68、15.94、16.16、16.54、18.18、19.34、20.00、20.89、23.73、25.46、27.99、29.66、30.59、32.16、32.93、33.64、34.24、36.96、37.10、37.82、38.24、38.36、40.68、42.38、46.99、49.45、50.44、51.25、55.41、56.55、81.10、109.61、150.54、172.62、176.68、178.27。MS、m/z(%):[Pro C36H56O6、M+ 584]、584(M+、3)、569(2)、552(1)、524(3)、509(1)、466(1)、452(15)、437(7)、409(5)、393(4)、273(3)、262(12)、249(6)、233(5)、215(6)、203(14)、189(37)。C36H56O6の元素分析:計算値はC73.93%、H9.65%、分析値はC73.79%、H9.81%であった。
ガラクトピラノシルエステル2lの調製(方法K‐3)
i)アセトン(40ml)とアセトニトリル(20ml)との混合物にベツリン酸(2)(1.00g;2.2mmol)を入れた溶液に、炭酸カリウム(350mg;2.5mmol)および2,3,4,6‐テトラアセチル‐α‐D‐臭化ガラクトピラノシル(1.60g;3.6mmol)を添加した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル10:1)によってモニタした。全ての出発材料が消費された後、塩基である炭酸カリウムを濾過によって除去し、混合物を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで1回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(酢酸エチル/ヘキサン1:4)。得られた2’,3’,4’,6’‐テトラアセチル‐α‐D‐ガラクトピラノシル ベツリン酸エステル2k(1.60g;93%)は、m.p.が189〜190℃(2,2,4‐トリメチルペンタン)、[α]D+3.3°(c0.46、エタノール)であった。赤外線スペクトル:1641(C=C)、1752(C=O)、3612(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.75 s、3H;0.82s、3H;0.90s、3H;0.92s、3H;0.96s、3H;1.68s、3H;(6×CH3);2.00s、3H;2.03s、3H;2.04s、3H;2.17s、3H;(4×CH3COO);2.95td、1H(J1=11.2、J2=4.9;H‐19β);3.18dd、1H(J1=11.2、J2=4.6;H‐3α);4.02〜4.06m、1H(H‐5’);4.08〜4.18m、2H(H‐6’a、H‐6’b);4.60bs、1H(H‐29 pro‐E);4.74d、1H(J=1.7;H‐29 pro‐Z);5.11dd、1H(J1=10.5、J2=3.4;H‐3’);5.37dd、1H(J1=10.5、J2=8.3;H‐2’);5.43d、1H(J=3.4;H‐4’);5.65d、1H(J=8.5;H‐1’)。MS、m/z(%):[C44H66O12、M+ 786に対して]、786(M+、0.5)、696(1)、579(1)、455(8)、437(7)、411(20)、393(11)、331(100)、203(6)、189(12)。C44H66O12(786.5)の元素分析:計算値は67.15% C、8.45% H、分析値は67.19% C、8.51% Hであった。
i)アセトン(40ml)とアセトニトリル(20ml)との混合物にベツリン酸(2)(1.00g;2.2mmol)を入れた溶液に、炭酸カリウム(350mg;2.5mmol)および2,3,4,6‐テトラアセチル‐α‐D‐臭化ガラクトピラノシル(1.60g;3.6mmol)を添加した。反応過程は、TLC(トルエン/エーテル10:1)によってモニタした。全ての出発材料が消費された後、塩基である炭酸カリウムを濾過によって除去し、混合物を10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで1回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(酢酸エチル/ヘキサン1:4)。得られた2’,3’,4’,6’‐テトラアセチル‐α‐D‐ガラクトピラノシル ベツリン酸エステル2k(1.60g;93%)は、m.p.が189〜190℃(2,2,4‐トリメチルペンタン)、[α]D+3.3°(c0.46、エタノール)であった。赤外線スペクトル:1641(C=C)、1752(C=O)、3612(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.75 s、3H;0.82s、3H;0.90s、3H;0.92s、3H;0.96s、3H;1.68s、3H;(6×CH3);2.00s、3H;2.03s、3H;2.04s、3H;2.17s、3H;(4×CH3COO);2.95td、1H(J1=11.2、J2=4.9;H‐19β);3.18dd、1H(J1=11.2、J2=4.6;H‐3α);4.02〜4.06m、1H(H‐5’);4.08〜4.18m、2H(H‐6’a、H‐6’b);4.60bs、1H(H‐29 pro‐E);4.74d、1H(J=1.7;H‐29 pro‐Z);5.11dd、1H(J1=10.5、J2=3.4;H‐3’);5.37dd、1H(J1=10.5、J2=8.3;H‐2’);5.43d、1H(J=3.4;H‐4’);5.65d、1H(J=8.5;H‐1’)。MS、m/z(%):[C44H66O12、M+ 786に対して]、786(M+、0.5)、696(1)、579(1)、455(8)、437(7)、411(20)、393(11)、331(100)、203(6)、189(12)。C44H66O12(786.5)の元素分析:計算値は67.15% C、8.45% H、分析値は67.19% C、8.51% Hであった。
ii)2’,3’,4’,6’‐テトラアセチル‐α‐D‐ガラクトピラノシル ベツリン酸エステル2k(1.00g;1.3mmol)を乾燥メタノール(40ml)に溶解し、この溶液に触媒量のナトリウム(5mg)を添加した。反応過程は、逆相薄層クロマトグラフィー(移動相 水:テトラヒドロフラン1:1)によってモニタした。1時間後、反応混合物を酢酸で中和し、回転真空蒸発器で蒸発させた。濃縮物に水(100ml)を添加し、生成物から生じた沈殿物を濾過した。濾過ケーキを水で洗浄した。m.p.238〜240℃(クロロホルム)、[α]D0°(c0.39、エタノール)を有する、白色粉末(685mg;86%)のガラクトピラノシル エステル2lが得られた。赤外線スペクトル(KBr):1641(C=C)、1740(C=O)、3200〜3600(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.75s、3H;0.82s、3H;0.93s、3H;0.95s、3H;0.98s、3H;1.69s、3H;(6×CH3);1.88〜2.04m、2H(H‐21β、H‐22β);2.23〜2.37m、2H(H‐13β、H‐16β);3.00td、1H(J1=10.4、J2=4.6;H‐19β);3.16t、1H(J=7.8;H‐3α);3.57dd、1H(J1=9.5、J2=3.2;H‐3’);3.62〜3.82m、4H(H‐2’、 H‐5’、H‐6’a、H‐6’b);3.97d、1H(J=2.9;H‐4’);4.60s、1H(H‐29 pro‐E);4.73s、1H(H‐29 pro‐Z);5.46d、1H(J=8.1;H‐1’)。MS、m/z(%):[C36H58O8、M+618に対して]、618(M+、発見されず)、592(1)、531(1)、456(18)、438(17)、412(10)、395(11)、327(6)、248(47)、207(53)、189(100)。C36H58O8(618.4)の元素分析:計算値は67.87% C、9.45% H、分析値は67.79% C、9.50% Hであった。
3’,3’‐ジメチルヘミグルタル酸エステル4qの調製(方法H‐6)
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にエチルエステル4g(500mg;0.99mmol)を入れた溶液に、3,3‐ジメチルグルタル酸無水物(600mg;2.4mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。クロマトグラフ的に均一なジメチルヘミグルタル酸エステル4qをtert‐ブチルアルコール(375mg;59%)から凍結乾燥した。13C NMRスペクトル:14.15、15.91、16.62、16.76、18.11、19.93、20.16、21.25、23.68、23.83、24.03、25.10、27.63、29.08、30.80、32.70、33.51、33.84、34.79、35.41、37.12、37.67、37.81、38.53、41.29、45.12、45.52、47.61、50.99、52.98、55.43、61.01、81.24、145.67、171.82、172.41、174.32、175.87、207.36。
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にエチルエステル4g(500mg;0.99mmol)を入れた溶液に、3,3‐ジメチルグルタル酸無水物(600mg;2.4mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。クロマトグラフ的に均一なジメチルヘミグルタル酸エステル4qをtert‐ブチルアルコール(375mg;59%)から凍結乾燥した。13C NMRスペクトル:14.15、15.91、16.62、16.76、18.11、19.93、20.16、21.25、23.68、23.83、24.03、25.10、27.63、29.08、30.80、32.70、33.51、33.84、34.79、35.41、37.12、37.67、37.81、38.53、41.29、45.12、45.52、47.61、50.99、52.98、55.43、61.01、81.24、145.67、171.82、172.41、174.32、175.87、207.36。
3’,3’‐ジメチルヘミコハク酸エステル4tの調製(方法H‐7*)
i)2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)に3β‐ヒドロキシ‐21‐oxolup‐18‐エン‐28‐酸ベンジル(500mg;0.89mmol)を入れた溶液に、2,2‐ジメチル無水コハク酸(500mg;2.3mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。クロマトグラフ的に均一な3β‐(3’,3’‐ジメチルスクシニルオキシ)‐21‐oxolup‐18‐エン‐28‐酸ベンジルを、tert‐ブチルアルコール(380mg;55%)から凍結乾燥した。13C NMRスペクトル:15.85、16.43、16.50、16.73、18.04、19.89、20.25、21.04、23.52、25.01、25.10、25.59、27.54、27.86、28.87、33.43、34.77、37.05、37.69、38.53、40.44、40.74、41.19、44.67、45.05、45.16、47.41、50.96、52.91、55.41、66.52、81.32、128.34、128.58、135.80、145.62、170.92、171.84、173.89、176.24、207.30。
i)2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)に3β‐ヒドロキシ‐21‐oxolup‐18‐エン‐28‐酸ベンジル(500mg;0.89mmol)を入れた溶液に、2,2‐ジメチル無水コハク酸(500mg;2.3mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。クロマトグラフ的に均一な3β‐(3’,3’‐ジメチルスクシニルオキシ)‐21‐oxolup‐18‐エン‐28‐酸ベンジルを、tert‐ブチルアルコール(380mg;55%)から凍結乾燥した。13C NMRスペクトル:15.85、16.43、16.50、16.73、18.04、19.89、20.25、21.04、23.52、25.01、25.10、25.59、27.54、27.86、28.87、33.43、34.77、37.05、37.69、38.53、40.44、40.74、41.19、44.67、45.05、45.16、47.41、50.96、52.91、55.41、66.52、81.32、128.34、128.58、135.80、145.62、170.92、171.84、173.89、176.24、207.30。
ii)エタノール(10ml)およびテトラヒドロフラン(THF)(10ml)に3β‐(3’,3’‐ジメチルヘミスクシニルオキシ)‐21‐oxolup‐18‐エン‐28‐酸ベンジル(380mg;0.55mmol)を入れた溶液に、シクロヘキサジエン(200μl;2.14mmol)およびPd/C(150mg;10%)を添加し、反応混合物を実験室温度で48時間攪拌した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を濾紙で濾過し、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。ジメチルコハク酸エステル4tを、tert‐ブチルアルコール(312mg;95%)から凍結乾燥した。13C NMRスペクトル:15.85、16.43、16.50、16.73、18.04、19.89、20.25、21.04、23.52、25.01、25.10、25.59、27.54、27.86、28.87、33.43、34.77、37.05、37.69、38.53、40.44、40.74、41.19、44.67、45.05、45.16、47.41、50.96、52.91、55.41、81.32、170.92、171.84、173.89、176.24、207.30。
ヘミテトラヒドロフタル酸エステル2mの調製(方法H‐8)
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にベツリン酸メチル(2h)(500mg;0.94mmol)を入れた溶液に、cis‐1,2,3,6‐テトラヒドロ無水フタル酸(760mg;5mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。イソオクタンから結晶化することによって、m.p.224℃、[α]D+9.5(c0.32)を有する、白色結晶のヘミテトラヒドロフタル酸2m(510mg;78%)が得られた。赤外線スペクトル:1235(C‐O)、1641(C=C)、1716(C=O)、2250〜3490(COOH)、3512(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.80s、3H;0.81s、3H;0.83s、3H;0.91s、3H;0.96s、3H;1.69s、3H、(6×CH3);1.84〜1.93m、2H;2.18〜2.25m、2H;2.33〜2.66m、4H(H‐33、H‐36);3.00m、1H;3.07〜3.15m、2H(H‐32、H‐37);3.67s、3H(OCH3);4.47〜4.53m、1H(H‐3α);4.60s、1H(H‐29 pro‐E);4.73s、1H(H‐29 pro‐Z);5.69d、2H(J=7.6Hz、H‐34、H‐35)。13C NMRスペクトル:14.69、15.94、16.11、16.51、18.14、19.33、20.89、23.51、25.31、25.45、26.34、27.80、29.65、30.58、32.15、34.22、36.94、37.08、37.86、38.23、38.36、39.67、39.90、40.68、42.38、46.98、49.44、50.40、51.24、55.43、56.54、81.61、109.61、125.11、125.39、150.54、172.81、176.66、178.84。MS、m/z(%):[Pro C39H58O6、M+622]、622(M+、4)、607(2)、579(1)、562(5)、452(52)、437(17)、409(13)、393(15)、273(6)、262(25)、249(14)、233(7)、215(13)、203(41)、189(100)。C39H58O6(622)の元素分析:計算値はC75.20%、H9.39%、分析値はC75.08%、H9.48%であった。
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にベツリン酸メチル(2h)(500mg;0.94mmol)を入れた溶液に、cis‐1,2,3,6‐テトラヒドロ無水フタル酸(760mg;5mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。イソオクタンから結晶化することによって、m.p.224℃、[α]D+9.5(c0.32)を有する、白色結晶のヘミテトラヒドロフタル酸2m(510mg;78%)が得られた。赤外線スペクトル:1235(C‐O)、1641(C=C)、1716(C=O)、2250〜3490(COOH)、3512(O‐H)。1H NMRスペクトル:0.80s、3H;0.81s、3H;0.83s、3H;0.91s、3H;0.96s、3H;1.69s、3H、(6×CH3);1.84〜1.93m、2H;2.18〜2.25m、2H;2.33〜2.66m、4H(H‐33、H‐36);3.00m、1H;3.07〜3.15m、2H(H‐32、H‐37);3.67s、3H(OCH3);4.47〜4.53m、1H(H‐3α);4.60s、1H(H‐29 pro‐E);4.73s、1H(H‐29 pro‐Z);5.69d、2H(J=7.6Hz、H‐34、H‐35)。13C NMRスペクトル:14.69、15.94、16.11、16.51、18.14、19.33、20.89、23.51、25.31、25.45、26.34、27.80、29.65、30.58、32.15、34.22、36.94、37.08、37.86、38.23、38.36、39.67、39.90、40.68、42.38、46.98、49.44、50.40、51.24、55.43、56.54、81.61、109.61、125.11、125.39、150.54、172.81、176.66、178.84。MS、m/z(%):[Pro C39H58O6、M+622]、622(M+、4)、607(2)、579(1)、562(5)、452(52)、437(17)、409(13)、393(15)、273(6)、262(25)、249(14)、233(7)、215(13)、203(41)、189(100)。C39H58O6(622)の元素分析:計算値はC75.20%、H9.39%、分析値はC75.08%、H9.48%であった。
ヘミジグリコール酸エステル4xの調製(方法H‐9)
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にエチルエステル4g(500mg;0.99mmol)を入れた溶液に、無水ジグリコール(500mg;2.3mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。クロマトグラフ的に均一なジグリコール酸エステル4xをtert‐ブチルアルコールから凍結乾燥した(406mg;66%)。13C NMRスペクトル:14.16、15.92、16.51、16.62、16.77、18.12、19.98、20.15、21.30、23.57、25.13、26.38、27.48、27.62、28.04、29.09、29.68、33.50、34.77、37.09、37.86、38.51、41.29、45.10、47.61、51.01、52.96、55.36、61.05、145.66、171.66、172.58、174.27、175.43、207.27。
2,4,6‐トリメチルピリジン(10ml)にエチルエステル4g(500mg;0.99mmol)を入れた溶液に、無水ジグリコール(500mg;2.3mmol)およびDMAP(50mg;0.4mmol)を添加し、反応混合物を8時間攪拌しながら還流した。反応過程は、TLC(トルエン/ジエチルエーテル5:1)によってモニタした。反応混合物を冷却し、10倍過剰の水で希釈して酢酸エチルに抽出した。一層化した有機相を5%のHClで3回、水で3回振り、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を回転真空蒸発器において蒸発させた。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン中の酢酸エチルを8%から25%まで段階的に濃度変化させて溶離を行った)。クロマトグラフ的に均一なジグリコール酸エステル4xをtert‐ブチルアルコールから凍結乾燥した(406mg;66%)。13C NMRスペクトル:14.16、15.92、16.51、16.62、16.77、18.12、19.98、20.15、21.30、23.57、25.13、26.38、27.48、27.62、28.04、29.09、29.68、33.50、34.77、37.09、37.86、38.51、41.29、45.10、47.61、51.01、52.96、55.36、61.05、145.66、171.66、172.58、174.27、175.43、207.27。
b)包接化合物の調製
方法A:水(26.0ml)とナトリウム炭酸水素塩溶液(5.0ml;飽和溶液)とエタノール(7.0ml;99%)との混合物に、2‐ヒドロキシプロピル‐γ‐シクロデキストリン(10.0g)を激しく攪拌しながら50℃の温度で溶解した。得られた無色の粘性溶液に、可溶性トリテルペン誘導体(1.50g)をすぐに添加し、この混合物を50℃の温度で再び激しく攪拌した。完全に溶解するためには、通常20〜40分間攪拌する必要がある。トリテルペノイドが完全に溶解したら、得られた透明な溶液を室温まで冷まし、滅菌のためにシリンジフィルタ(親水性、細孔サイズ0.22mm)によって濾過した後、冷蔵庫内に置いた。得られた溶液は、知覚可能ないかなる分解もなく、冷凍庫内に−20℃で次の使用時まで保管しておくことができる。
方法A:水(26.0ml)とナトリウム炭酸水素塩溶液(5.0ml;飽和溶液)とエタノール(7.0ml;99%)との混合物に、2‐ヒドロキシプロピル‐γ‐シクロデキストリン(10.0g)を激しく攪拌しながら50℃の温度で溶解した。得られた無色の粘性溶液に、可溶性トリテルペン誘導体(1.50g)をすぐに添加し、この混合物を50℃の温度で再び激しく攪拌した。完全に溶解するためには、通常20〜40分間攪拌する必要がある。トリテルペノイドが完全に溶解したら、得られた透明な溶液を室温まで冷まし、滅菌のためにシリンジフィルタ(親水性、細孔サイズ0.22mm)によって濾過した後、冷蔵庫内に置いた。得られた溶液は、知覚可能ないかなる分解もなく、冷凍庫内に−20℃で次の使用時まで保管しておくことができる。
方法B:水(14.0ml)とプロピレングリコール(6.0ml)との混合物に、2‐ヒドロキシプロピル‐γ‐シクロデキストリン(7.00g)を、激しく攪拌しながら50℃の温度で溶解した。得られた無色の粘性溶液に、可溶性トリテルペン誘導体(1.00g)をすぐに添加し、50℃の温度で再び激しく攪拌した。通常20〜40分間攪拌する必要がある。トリテルペノイドが完全に溶解したら、得られた透明な溶液を室温まで冷まし、滅菌のためにシリンジフィルタ(親水性、細孔サイズ0.22mm)によって濾過した後、冷蔵庫内に置いた。得られた溶液は、知覚可能ないかなる分解もなく、冷凍庫内に−20℃で次の使用時まで保管しておくことができる。
〔上記化合物の生物学的利用性、および実験用マウスへ経口投与した場合の薬物動態プロファイルの判定〕
前述の方法AまたはBに従って調製されたテルペノイド化合物の可溶性シクロデキストリンの処方物を、希釈せずに、水溶液として、胃管を備えた注射器で非近交系マウスCD‐1の胃内に投与した(200mlを単回投与)。さらに、0.5〜1%のカルボキシメチルセルロース水性懸濁液である不溶性化合物も胃内に投与した(200mlを単回投与)。2、4、6、8、12、および24時間の時間間隔でマウスから血液を採取して遠心分離し、得られた血漿をHPLC‐ESI MS技術によって解析した。
前述の方法AまたはBに従って調製されたテルペノイド化合物の可溶性シクロデキストリンの処方物を、希釈せずに、水溶液として、胃管を備えた注射器で非近交系マウスCD‐1の胃内に投与した(200mlを単回投与)。さらに、0.5〜1%のカルボキシメチルセルロース水性懸濁液である不溶性化合物も胃内に投与した(200mlを単回投与)。2、4、6、8、12、および24時間の時間間隔でマウスから血液を採取して遠心分離し、得られた血漿をHPLC‐ESI MS技術によって解析した。
〔使用形態および血漿試料内の溶解トリテルペノイド濃度の分析的判定〕
HPLC‐ESI MS技術を用いて、溶解トリテルペノイド濃度の判定を行った。試料は、1つの分析バッチ内においてキャリブレーション溶液およびブラインドコントロール(blind control)を用いて測定した。測定用の試料は、包接化合物を含有する50mlの水溶液を体積が10mlになるまでメタノールで希釈することによって調製した。続いて、第1の希釈後の10mlの試料溶液を、移動相によって1mlまでさらに希釈した。ブラインドコントロールは、前調製された2‐ヒドロキシプロピル‐γ‐シクロデキストリンの50mlの水溶液をメタノールで10mlまで希釈することによってなされた。続いて、第1の希釈後の10mlのブラインドコントロール溶液を、メタノールで1mlまでさらに希釈した。さらに標準液の原液(濃度0.2mg/ml)を、2.00mgの検体を10mlの目盛付きフラスコで計量してメタノールに溶解することによって調製した。次に、原液を移動相で希釈することによって較正試料を調製した(それぞれ、0.4μg/ml、4μg/ml)。
HPLC‐ESI MS技術を用いて、溶解トリテルペノイド濃度の判定を行った。試料は、1つの分析バッチ内においてキャリブレーション溶液およびブラインドコントロール(blind control)を用いて測定した。測定用の試料は、包接化合物を含有する50mlの水溶液を体積が10mlになるまでメタノールで希釈することによって調製した。続いて、第1の希釈後の10mlの試料溶液を、移動相によって1mlまでさらに希釈した。ブラインドコントロールは、前調製された2‐ヒドロキシプロピル‐γ‐シクロデキストリンの50mlの水溶液をメタノールで10mlまで希釈することによってなされた。続いて、第1の希釈後の10mlのブラインドコントロール溶液を、メタノールで1mlまでさらに希釈した。さらに標準液の原液(濃度0.2mg/ml)を、2.00mgの検体を10mlの目盛付きフラスコで計量してメタノールに溶解することによって調製した。次に、原液を移動相で希釈することによって較正試料を調製した(それぞれ、0.4μg/ml、4μg/ml)。
分析は、ODS Hypersil 125x2.1mm、5um、SN 0745415X、Thermo EC カラム、ODS4.0x3.0mm プレカラム、Phenomenex、移動相A(100mmol/Lのギ酸アンモニウムの水溶液、pHはギ酸によって5に調整)、移動相B(100mmol/Lのギ酸アンモニウムのメタノール溶液、カラム温度25℃、直線勾配または定組成溶離、注入量30mlで行った。濃度は、規格と比較することによって判定し、包接化合物を含有する元の溶液に対して計算した。
マウスへ経口投与した、選択された誘導体の薬物動態プロファイル(化合物2b、3、3b、5a、5f、6a、8a、4v、4i、2i、4tはシクロデキストリン処方物として投与し、化合物5c、5d、6、7、8は、カルボキシメチルセルロース懸濁剤として投与した)は、図1〜図12に示されている。結果は、可溶性シクロデキストリンテルペノイド処方物の経口投与が利用可能であるが、不溶性懸濁剤は利用可能ではないことを示している。
表1、表2:生物活性トリテルペノイドの可溶性の例(「n」は検知閾値(すなわち1ng/ml)より低い濃度を意味し、「月」は二ヶ月以上を意味する)
Claims (22)
- 水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法であって、カルボキシル基、ヒドロキシル基、またはアミノ官能基を有する当該水不溶性テルペノイドの当該官能基が、
a)上記水不溶性テルペノイドの上記ヒドロキシル基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基:
- 一般式Xaで示される上記置換基は、コハク酸エステル、グルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルグルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルコハク酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、ジグリコール酸エステル、またはフタル酸エステルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
- 一般式Xbで示される上記置換基は、n=2、R=CH3を満たすコリンエステルであることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
- 一般式Xcで示される上記置換基は、n=2、R+=PyH+、Y−=Br−を満たすピリジニウム塩であることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
- 一般式Xdで示される上記置換基は、R=CH2を満たすグリコール酸であることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
- 一般式Xeで示される上記置換基は、グルコシル、ガラクトシル、ラクトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
- 上記シクロデキストリンは、未変成または置換β‐シクロデキストリンおよびγ‐シクロデキストリンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の調製方法。
- 上記補助物質は、包接錯体の形成を促進する生体適合性有機溶媒および/または化合物であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の調製方法。
- 上記生体適合性有機溶媒は、エタノールまたはプロピレングリコールであることを特徴とする、請求項8に記載の調製方法。
- 包接錯体の形成を促進する上記化合物は、アルカリ炭酸塩または炭酸水素塩であることを特徴とする、請求項8に記載の調製方法。
- 五環性テルペノイドまたは四環性トリテルペノイドの可溶性処方物であって、そのカルボキシル基、ヒドロキシル基、またはアミノ基が、
a)上記テルペノイドの上記ヒドロキシル基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基;
b)上記テルペノイドの上記アミノ基に結合する一般式Xaで示される置換基であって、Xaが‐OC‐R‐COOHであり、Rが、置換されていない、あるいはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C8アルキレン、直鎖または分岐C3〜C8オキサアルキレン、直鎖または分岐C1〜C8アルケニレン、C6シクロアルキレン、C6シクロアルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xaで示される置換基;
c)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基であって、Xbが‐(CH2)nN+R3Y−であり、nが2〜8であり、Rが必要に応じて‐OH、‐NH2、またはハロゲンで置換された直鎖または分岐C1〜C8アルキルであり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xbで示される第四アンモニウム置換基;
d)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xcで示される第四アンモニウム置換基であって、Xcが‐(CH2)nR+Y−であり、nが2〜8であり、R+が、1〜2の窒素原子および4〜9の炭素原子、並びに、少なくとも1つの芳香族環を含有しているプロトン化した窒素含有の複素環であり、Y−がハロゲン化物、硫酸エステル、硫酸水素塩、およびトリフラートからなる群から選択されるアニオンである、一般式Xcで示される第四アンモニウム置換基;
e)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に結合する一般式Xdで示される置換基であって、Xdが‐R‐COOHを表し、Rが、置換されていないあるいはハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアミノ基で置換された、直鎖または分岐C1〜C4アルキレン、直鎖または分岐C1〜C4アルケニレン、C6アリーレンである、一般式Xdで示される置換基;
f)上記テルペノイドの上記カルボキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe;
g)上記テルペノイドの上記ヒドロキシル基に対してαまたはβグリコシド結合によって結合するグリコシル置換基Xeであって、Xeが、グルコシル、ガラクトシル、アラビノシル、ラムノシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択される、グリコシル置換基Xe;
からなる群から選択された置換基で誘導体化された、五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの包接錯体を含有しており、
シクロデキストリン、および、必要に応じて水ならびに薬学的に許容される補助物質を含有している、五環性テルペノイドまたは四環性トリテルペノイドの可溶性処方物。 - 一般式Xaで示される上記置換基は、コハク酸エステル、グルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルグルタル酸エステル、3’,3’‐ジメチルコハク酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、ジグリコール酸エステル、またはフタル酸エステルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の可溶性処方物。
- 一般式Xbで示される上記置換基は、n=2、R=CH3を満たすコリンエステルであることを特徴とする、請求項11に記載の可溶性処方物。
- 一般式Xcで示される上記置換基は、n=2、R+=PyH+、Y−=Br−を満たすピリジニウム塩であることを特徴とする、請求項11に記載の可溶性処方物。
- 一般式Xdで示される上記置換基は、R=CH2を満たすグリコール酸エステルであることを特徴とする、請求項11に記載の可溶性処方物。
- 一般式Xeで示される上記置換基は、グルコシル、ガラクトシル、ラクトシル、およびそれらの2‐デオキシ類似体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の可溶性処方物。
- 上記シクロデキストリンは、未変成または置換β‐シクロデキストリンおよびγ‐シクロデキストリンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項11〜16のいずれか1項に記載の可溶性処方物。
- 上記補助物質は、生体適合性有機溶媒、および包接錯体の形成を促進する化合物であることを特徴とする、請求項11〜17のいずれか1項に記載の可溶性処方物。
- 上記生体適合性有機溶媒は、エタノールまたはプロピレングリコールであることを特徴とする、請求項18に記載の可溶性処方物。
- 包接錯体の形成を促進する上記化合物は、アルカリ炭酸塩または炭酸水素塩であることを特徴とする、請求項18に記載の可溶性処方物。
- 請求項11〜20のいずれか1項に記載の可溶性処方物と、薬学的に許容される溶媒とを含有することを特徴とする、薬学的組成物。
- 上記薬学的に許容される溶媒が水であることを特徴とする、請求項21に記載の薬学的組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CZ20060606A CZ300722B6 (cs) | 2006-09-27 | 2006-09-27 | Zpusob prípravy inkluzního komplexu pentacyklických a tetracyklických terpenoidu a farmaceutického prostredku obsahujícího tento inkluzní komplex, inkluzní komplex pentacyklického nebo tetracyklického terpenoidu a farmaceutický prostredek obsahující |
PCT/CZ2007/000088 WO2008037226A2 (en) | 2006-09-27 | 2007-09-25 | Method of preparation of a soluble formulation of water-insoluble pentacyclic and tetracyclic terpenoids, a soluble formulation of a pentacyclic or tetracyclic terpenoid and a pharmaceutical composition containing this soluble formulation |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010504921A true JP2010504921A (ja) | 2010-02-18 |
Family
ID=39081570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009529508A Pending JP2010504921A (ja) | 2006-09-27 | 2007-09-25 | 水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法、五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの可溶性処方物、およびこの可溶性処方物を含んだ薬学的組成物 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8653056B2 (ja) |
EP (1) | EP2068882B1 (ja) |
JP (1) | JP2010504921A (ja) |
CA (2) | CA2762911C (ja) |
CZ (1) | CZ300722B6 (ja) |
WO (1) | WO2008037226A2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015214522A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | 日本製粉株式会社 | トリテルペン類を含有する咀嚼組成物 |
WO2019054379A1 (ja) * | 2017-09-14 | 2019-03-21 | 国立大学法人静岡大学 | オレアノール酸誘導体 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ301158B6 (cs) * | 2008-09-01 | 2009-11-18 | Univerzita Karlova v Praze, Prírodovedecká fakulta | Deriváty triterpenoidu pro lécbu nádorových onemocnení a farmaceutická kompozice je obsahující |
CZ2008723A3 (cs) | 2008-11-13 | 2010-01-13 | Univerzita Palackého v Olomouci | 2-Deoxyglykosidy triterpenoidu, zpusob jejich prípravy a jejich použití jako lécivo |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04187658A (ja) * | 1990-11-21 | 1992-07-06 | Hokkaido Togyo Kk | 水溶性五環性トリテルペン包接化合物及びその製造方法並びにそれを利用した食品、飲料、口腔用組成物 |
JPH1160592A (ja) * | 1997-08-19 | 1999-03-02 | Nippon Koutai Kenkyusho:Kk | コレスタノール化合物及びこれを含有する医薬 |
JPH11322632A (ja) * | 1998-05-08 | 1999-11-24 | Biseibutsu Kagaku Kenkyusho:Kk | アジュバント組成物およびそれを用いたワクチン並びに新規サポニン |
JP2000191685A (ja) * | 1998-12-24 | 2000-07-11 | Nippon Koutai Kenkyusho:Kk | コレスタノール化合物及びこれを含有する医薬 |
JP2002536382A (ja) * | 1998-11-18 | 2002-10-29 | ダーバー リサーチ ファンデイション | 新規ベツリン酸誘導体、この誘導体の製造法、ならびにその癌増殖阻害物質としての使用 |
WO2003026603A1 (de) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Beiersdorf Ag | Kosmetische und/oder dermatologische wirkstoffkombination von triterpenen und cyclodextrinen |
JP2004506645A (ja) * | 2000-08-15 | 2004-03-04 | ブリガム ヤング ユニバーシティ | ステロイド由来抗生物質 |
WO2005090380A1 (en) * | 2004-03-17 | 2005-09-29 | Panacos Pharmaceuticals, Inc. | Pharmaceuticals salts of 3-o-(3',3'-dimethylsuccinyl) betulinic acid |
WO2006053255A2 (en) * | 2004-11-12 | 2006-05-18 | Panacos Pharmaceuticals, Inc. | Novel betulin derivatives, preparation thereof and use thereof |
WO2007026869A1 (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-08 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | 抗癌剤 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2659466A1 (de) * | 1976-12-30 | 1979-02-15 | Roecar Holdings Nv | Steroline und deren verwendung |
JPH04316597A (ja) * | 1991-04-12 | 1992-11-06 | Kyokuto Internatl Corp | トリテルペンアルコールのフェルラ酸エステル−分岐シクロデキストリン複合体 |
US6403816B1 (en) * | 1997-09-30 | 2002-06-11 | Dabur Research Foundation | Betulinic acid derivatives having antiangiogenic activity, processes for producing such derivatives and their use for treating tumor associated angiogenesis |
GB2362648A (en) * | 2000-05-23 | 2001-11-28 | Univerzita Palackeho V Olomouc | Triterpenoid derivatives |
GB0128071D0 (en) * | 2001-11-22 | 2002-01-16 | Cyclacel Ltd | Medicament |
ATE420099T1 (de) * | 2003-02-11 | 2009-01-15 | Novelix Pharmaceuticals Inc | Medikament zur wachstumsinhibierung von tumoren |
-
2006
- 2006-09-27 CZ CZ20060606A patent/CZ300722B6/cs not_active IP Right Cessation
-
2007
- 2007-09-25 JP JP2009529508A patent/JP2010504921A/ja active Pending
- 2007-09-25 WO PCT/CZ2007/000088 patent/WO2008037226A2/en active Application Filing
- 2007-09-25 EP EP07801129.3A patent/EP2068882B1/en not_active Not-in-force
- 2007-09-25 US US12/443,304 patent/US8653056B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2007-09-25 CA CA2762911A patent/CA2762911C/en not_active Expired - Fee Related
- 2007-09-25 CA CA2666437A patent/CA2666437C/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04187658A (ja) * | 1990-11-21 | 1992-07-06 | Hokkaido Togyo Kk | 水溶性五環性トリテルペン包接化合物及びその製造方法並びにそれを利用した食品、飲料、口腔用組成物 |
JPH1160592A (ja) * | 1997-08-19 | 1999-03-02 | Nippon Koutai Kenkyusho:Kk | コレスタノール化合物及びこれを含有する医薬 |
JPH11322632A (ja) * | 1998-05-08 | 1999-11-24 | Biseibutsu Kagaku Kenkyusho:Kk | アジュバント組成物およびそれを用いたワクチン並びに新規サポニン |
JP2002536382A (ja) * | 1998-11-18 | 2002-10-29 | ダーバー リサーチ ファンデイション | 新規ベツリン酸誘導体、この誘導体の製造法、ならびにその癌増殖阻害物質としての使用 |
JP2000191685A (ja) * | 1998-12-24 | 2000-07-11 | Nippon Koutai Kenkyusho:Kk | コレスタノール化合物及びこれを含有する医薬 |
JP2004506645A (ja) * | 2000-08-15 | 2004-03-04 | ブリガム ヤング ユニバーシティ | ステロイド由来抗生物質 |
WO2003026603A1 (de) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Beiersdorf Ag | Kosmetische und/oder dermatologische wirkstoffkombination von triterpenen und cyclodextrinen |
WO2005090380A1 (en) * | 2004-03-17 | 2005-09-29 | Panacos Pharmaceuticals, Inc. | Pharmaceuticals salts of 3-o-(3',3'-dimethylsuccinyl) betulinic acid |
WO2006053255A2 (en) * | 2004-11-12 | 2006-05-18 | Panacos Pharmaceuticals, Inc. | Novel betulin derivatives, preparation thereof and use thereof |
WO2007026869A1 (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-08 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | 抗癌剤 |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
JPN6012061863; Chem. Pharm. Bull. 27(8), 1979, pp. 1926-1931 * |
JPN6012061866; Pharmazie 27(8), 1972, pp. 543-4 * |
JPN7012004857; Pharmaceutical Chemistry Journal 9, 1987, pp. 659-662 * |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015214522A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | 日本製粉株式会社 | トリテルペン類を含有する咀嚼組成物 |
WO2019054379A1 (ja) * | 2017-09-14 | 2019-03-21 | 国立大学法人静岡大学 | オレアノール酸誘導体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20090325919A1 (en) | 2009-12-31 |
CA2762911A1 (en) | 2008-04-03 |
US8653056B2 (en) | 2014-02-18 |
CZ300722B6 (cs) | 2009-07-22 |
CZ2006606A3 (cs) | 2008-10-22 |
CA2762911C (en) | 2013-11-05 |
CA2666437C (en) | 2012-04-24 |
CA2666437A1 (en) | 2008-04-03 |
WO2008037226A2 (en) | 2008-04-03 |
EP2068882A2 (en) | 2009-06-17 |
WO2008037226A3 (en) | 2008-07-31 |
EP2068882B1 (en) | 2017-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Finamore et al. | Novel marine polyhydroxylated steroids from the starfish Myxoderma platyacanthum | |
BR112013013127B1 (pt) | Processo para a preparação de derivados de morfolinil antraciclina, compostos derivados de morfolinil antraciclina e composição farmacêutica compreendendo estes compostos | |
HU217446B (hu) | Norepesav-származékok, eljárás előállításukra és ezeket tartalmazó gyógyszerkészítmények | |
US8299125B2 (en) | Water-soluble triterpenephenol compounds having antitumor activity and the preparation thereof | |
JP2010504921A (ja) | 水不溶性の五環性テルペノイドおよび四環性テルペノイドの可溶性処方物の調製方法、五環性テルペノイドまたは四環性テルペノイドの可溶性処方物、およびこの可溶性処方物を含んだ薬学的組成物 | |
US20070021380A1 (en) | Novel drug delivery compositions | |
NZ226433A (en) | 14-aminoandrostane 17-carboxylic acid ester derivatives | |
US4261910A (en) | Process for the preparation of Chlorambucil derivatives | |
JP5566392B2 (ja) | トリテルペノイド2−デオキシグリコシド、その調製方法、および医薬としてのその使用 | |
Popadyuk et al. | Modern approaches to modification of bile acids for the synthesis of compounds possessing valuable physicochemical and biological properties | |
WO2021244051A1 (zh) | 一种11-o-罗汉果醇肟醚衍生物及其制备方法 | |
CN113214340A (zh) | 一种抗肿瘤甘草次酸衍生物及其制备方法 | |
Smith et al. | Cardenolide analogs. 14. Synthesis and biological activity of glucosides of 17. beta.-modified derivatives of digitoxigenin | |
JPH053477B2 (ja) | ||
Al-Masoudi et al. | Synthesis and CYP17α hydroxylase inhibition activity of new 3α-and 3β-ester derivatives of pregnenolone and related ether analogues | |
US3706727A (en) | Steroid compounds effective against cardiac conditions and method of their preparation | |
RU2426737C1 (ru) | 4-ГЕТЕРО-16α, 17α-ЦИКЛОГЕКСАНОПРЕГНАНЫ | |
CN108341850A (zh) | 皂苷衍生物及其药物组合物和应用 | |
EP3889149A1 (en) | Solid form, crystalline form, and crystal form a of fxr agonist, and preparation method therefor and application thereof | |
JPS6132319B2 (ja) | ||
KR20190118400A (ko) | 슈가마덱스의 신규한 염 및 그의 제조 방법 | |
JPS5970700A (ja) | 7α−アルキル−17α−プレグン−4−エン−21,17−カルボラクトン及び−21−カルボン酸塩、その製法並びに該化合物を含有する抗アルドステロン作用を有する製薬的製剤 | |
JPS63179890A (ja) | 6位に2−カルボキシエチルスルフイニル基を有する4−エン−3−オキソステロイド類の製造方法 | |
KR20030090207A (ko) | 결장표적성 프로드럭으로서의 코티코스테로이드21-설페이트 소듐 유도체 | |
JPS5810393B2 (ja) | 新規なエストラジオ−ル結合体とその製造方法及び抗腫瘍剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100819 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121127 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130423 |