JP2010501384A - 溝にストリップを保持する装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 溝及びストリップの寸法の公差が比較的大きい場合であっても、ストリップと溝との間の簡単で作動確実な結合を達成可能にすること。
【解決手段】 溝にストリップを保持するための装置において、溝(44)に形成された嵌合構造体(37)に結合するための係止構造体(3)を備えた足部(1)と、ストリップ(34)に形成された縁部溝(35,36)と係合するための係合要素(8〜11,12〜15)を備えた頭部(7)とを有し、組付前位置と組付完了位置との間で前記足部(1)に対して前記頭部(7)を摺動可能に案内するレール機構(19,23)が該足部(1)及び該頭部(7)に構成され、前記係止構造体(3)と前記係合要素(8〜11,12〜15)との間の距離の組付前位置における大きさは、組付完了位置における大きさよりも大きいこと、及び組付完了位置において少なくとも組付前位置への前記足部(1)に対する前記頭部(7)の運動を阻止するロック機構(26,33;20,21)が該頭部(7)及び該足部(1)に形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、溝にストリップを、とりわけ自動車のルーフ溝にルーフストリップを保持するための装置、とりわけ請求項1の前置部(上位概念部)に記載の装置に関する。
この種の装置は、DE102005042244A1から既知である。この既知の装置は、ルーフ溝に形成された嵌合構造体に結合するため板片及びねじとして形成された係止構造体を備えた足部を有する。更に、斜め外方に突出する弾性張設アーム及びルーフストリップに形成された縁部溝に係合するための成形結合ノーズとして形成された係合要素(複数)を備えた、平坦なレール状に形成された頭部が設けられている。足部及び頭部は、形状結合(輪郭形状間の蟻継ぎ状の係合による結合)及び力結合(輪郭形状間の摩擦力による結合)によって互いに対し剛に配される。
本発明の課題は、特に自動車において、溝及びストリップの寸法の公差が比較的大きい場合であっても、ストリップが、ストリップと溝との間に簡単かつ作動確実な結合を達成できる、冒頭に述べた種類の装置を提供することである。
上記の課題は、冒頭に述べた種類の装置において、請求項1の特徴部に記載の特徴によって解決される。即ち、本発明の一視点において、溝にストリップを、とりわけ自動車のルーフ溝にルーフストリップを保持するための装置が提供される。この装置において、
溝に形成された嵌合構造体に結合するための係止構造体を備えた足部と、ストリップに形成された縁部溝と係合するための係合要素を備えた頭部とを有し、
組付前位置と組付完了位置との間で前記足部に対して前記頭部を摺動可能に案内するレール機構が該足部及び該頭部に構成され、前記係止構造体と前記係合要素との間の距離の組付前位置における大きさは、組付完了位置における大きさよりも大きいこと、及び
組付完了位置において少なくとも組付前位置への前記足部に対する前記頭部の運動を阻止するロック機構が該頭部及び該足部に形成されていることを特徴とする(形態1・基本構成)。
溝に形成された嵌合構造体に結合するための係止構造体を備えた足部と、ストリップに形成された縁部溝と係合するための係合要素を備えた頭部とを有し、
組付前位置と組付完了位置との間で前記足部に対して前記頭部を摺動可能に案内するレール機構が該足部及び該頭部に構成され、前記係止構造体と前記係合要素との間の距離の組付前位置における大きさは、組付完了位置における大きさよりも大きいこと、及び
組付完了位置において少なくとも組付前位置への前記足部に対する前記頭部の運動を阻止するロック機構が該頭部及び該足部に形成されていることを特徴とする(形態1・基本構成)。
足部及び頭部が、ロック機構を介して案内され組付前位置から組付完了位置に互いに対し相対的に摺動可能に構成され、かつ、組付完了位置においてロック機構によって組付完了位置から組付前位置への戻り運動が確実に阻止されるよう構成されることによって、ストリップは組付前位置における複数の本発明の装置との係合後に溝に対して整列され、かくして、ストリップ及び/又は溝の寸法に公差が存在する場合であっても、頭部が足部に対し組付完了位置に移動する際に、頭部が足部によってロック及び阻止されるまで連続的に補正を行うことができる。
本発明の更なる有利な実施の形態は、従属請求項の対象である。以下に、本発明の好ましい実施の形態を示す:
(形態1) 上記基本構成参照。
(形態2) 上記の装置において、前記係合要素は、夫々端部に形成された成形結合ノーズを有し、前記頭部の上部において横方向に夫々互いに対し角度をなして離隔するよう延在する複数の弾性張設アームを有することが好ましい。
(形態3) 上記の装置において、前記係止構造体は、係止突起を有することが好ましい。
(形態4) 上記の装置において、前記レール機構は、前記足部に形成された案内溝と、該案内溝に対し相補的に前記頭部に形成された内部レールを有することが好ましい。
(形態5) 上記の装置において、前記ロック機構は、係止ノーズと係止ストッパを有し、組付完了位置において、該係止ノーズのブロック面は、該係止ストッパの当接面に当接することが好ましい。
(形態6) 上記の装置において、前記頭部には、前記足部と前記頭部の相対運動方向に対し直角にかつストリップの延在方向に直角に作用する弾性的押圧舌状部材を有することが好ましい。
(形態1) 上記基本構成参照。
(形態2) 上記の装置において、前記係合要素は、夫々端部に形成された成形結合ノーズを有し、前記頭部の上部において横方向に夫々互いに対し角度をなして離隔するよう延在する複数の弾性張設アームを有することが好ましい。
(形態3) 上記の装置において、前記係止構造体は、係止突起を有することが好ましい。
(形態4) 上記の装置において、前記レール機構は、前記足部に形成された案内溝と、該案内溝に対し相補的に前記頭部に形成された内部レールを有することが好ましい。
(形態5) 上記の装置において、前記ロック機構は、係止ノーズと係止ストッパを有し、組付完了位置において、該係止ノーズのブロック面は、該係止ストッパの当接面に当接することが好ましい。
(形態6) 上記の装置において、前記頭部には、前記足部と前記頭部の相対運動方向に対し直角にかつストリップの延在方向に直角に作用する弾性的押圧舌状部材を有することが好ましい。
本発明の好ましい一実施例を図面を参照して詳細に説明する。以下の説明から、本発明の更なる有利な実施の形態及び本発明の利点が明らかとなる。なお、以下の説明は本発明の一実施例についての説明に過ぎない。従って、特許請求の範囲に付記された図面参照符号は、専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を図示の態様に限定することは意図されていない。
図1は、射出成型法によりプラスチックで製造された本発明の装置の一実施例であって、射出成型機が開放される前の射出成型プロセスの終了直後の状態の装置の、第1の(方向から見た)斜視図である。図1の実施例は、実質的に矩形横断面を有する長い案内シャフト2を含んで構成された足部1を有する。案内シャフト2は、一方の端部に、係止構造体として、横方向に突出する係止突起3を有する。係止突起3は、以下に詳細に説明する如く、とりわけ自動車のルーフ溝に嵌合するような輪郭形状に構成されている。案内シャフト2と係止突起3との間には、直角三角形状に形成された2つの形状結合ウェブ4,5が形成されており、これらの形状結合ウェブの直角を挟む辺は、案内シャフト2の後壁6に形成されている。形状結合ウェブ4,5の(直角三角形の)斜辺は、案内シャフト2と係止突起3との間に延在している。
図1の実施例は、更に、同様に実質的に矩形横断面を有する長い頭部7を有する。頭部7には、4つの辺縁部に、係合要素として、張設アーム8,9,10,11が形成されている。これらの張設アームは、星状に(X字状に)外方に突出し、かつ、各自の自由端に、以下に詳細に説明するように、ルーフストリップに形成された縁部溝の輪郭に形状結合(ありつぎ状はめあい結合)するのに適する成形結合ノーズ12,13,14,15を有する。
頭部7は、底壁16を有する実質的にU字状の基体を有し、底壁の側縁部(複数)には、それぞれ、側壁17,18が直角に形成されている。側壁17,18の間には、レール機構のT字状に形成された内部レール19が形成されており、上記内部レールはその脚部を介して底壁16と結合している。内部レール19は、底壁16から離隔する側の(受け)横断部材(Querstueck)に、長手方向に延在する長手溝20を有する。長手溝20は、一方の端部において開放され、他方の端部において係止ストッパ22の当接面21で終端されている。
図2は、図1の実施例の第2の(方向から見た)斜視図である。図2から明らかな如く、足部1は、係止突起3から離隔する側の案内シャフト2の部分に、レール機構の更なる要素として、頭部7の内部レール19に対し相補的に(補完的に)構成された案内溝23を有する。案内溝23は、内部レール19のスラスト部分に後方から係合する互いに対し向い合う溝壁部24,25によって形成される。更に、図2に示した状態から明らかな如く、足部1は、係止突起3の範囲に設置されかつ案内溝23内に延在する係止ノーズ26を有する。
図2に示した状態から明らかな如く、頭部7の底壁16には、内部レール19の反対側に、押圧舌状部材27が形成されている。押圧舌状部材27は、その形成(結合)領域において底壁16からほぼ直角に突出し、成形結合ノーズ12,13,14,15から離隔するよう足部1の方向に延伸し、その自由端が当該押圧舌状部材27のその他の部分の横断面に比べて肉厚にされた肉厚端部28によって形成されている。このように構成されることより、押圧舌状部材27は、底壁16の方向に弾性的に構成されている。
図3は、組付前位置にある図1及び図2の実施例の断面図である。組付前位置では、射出成型機からの取出後の図1及び図2の状態とは異なり、足部1と頭部7は、内部レール19に形成された組付前位置決め凹部29が足部1の案内溝23の範囲に形成された組付前位置決め突起30と嵌合するまで、互いに対し接近されて(嵌め合されて)いる。このため、組付前位置から足部1に対し頭部7が運動する際に、若干の抵抗が生じる。なお、この組付前位置は、張設アーム8,9,10,11がそれぞれ係止突起3からの第1の距離を有する納品状態に対応する。
図3に示した状態から明らかなとおり、係止ノーズ26は、足部1の後壁6から(部分的に)切断されて(部分的に)分離された(フリーにされた)ノーズ舌状部31に弾性的に形成されている。更に、図3から明らかなとおり、係止ノーズ26は、一方では、(案内シャフト2の)当接足部2から離隔する側に走行斜面32を備え、他方では、該走行斜面32から離隔する側に後壁6に対し直角に配向されたブロック面33を備えるよう構成されている。
図3に示した状態では、張設アーム8,9,10,11に形成された成形結合ノーズ12,13,14,15は、ストリップの一例としての自動車のルーフストリップ34の縁部に形成された縁部溝35,36と嵌合し、その際、張設アーム8,9,10,11のフレキシビリティによって、縁部溝35,36の間の距離の公差は容易に補償されることができる。足部1は、更に、第1の薄板部分38の(弧を描くように)湾曲された保持縁部37に嵌まり込む。第1の薄板部分38は、第2の薄片部分39とともに、保持縁部37からそれぞれ所定の距離をもって配置されかつ互いに対し平行に延在する溝側壁40,41と、互いに重なり合う溝底壁42,43とによって、溝の一例としてのルーフ溝44を画成する。ルーフ溝44は、長手方向において実質的に一定の深さ及び幅を有する。尤も、この寸法(縮尺)では、製造技術上の理由から目標値からずれが生じているが、このずれは、ルーフ溝44にルーフストリップ34を取り付けた際に視覚的に好ましい外観が保証されるよう、補償されることができる。
図4は、図3に示した装置(ないし配置関係)において、頭部7が足部1に対し、組付前位置から、ルーフ溝44に対するルーフストリップ34の接近方向に移動した後の様子を示す。図4から明らかなとおり、ルーフ溝44に対するルーフストリップ34の接近が所定の程度を越えると、押圧舌状部材27の肉厚端部28が、関連する薄板部分38の当該肉厚端部28(ないし押圧舌状部材27)を指向する溝側壁40に当接し、かくして、この運動の継続中、押圧舌状部材27は内部側に弾性的に付勢し、足部1は係止突起3及び成形ウェブ4,5によって保持縁部37を押圧する。かくして、ルーフ溝44における足部1及び頭部7の確実な着座が保証される。というのは、係止突起3は、溝側壁40の方向の反対方向に湾曲されかつ背面輪郭形状を形成する保持縁部37の領域(部分)に背面で係合するからである。
図5は、図3及び図4に示した装置(ないし配置関係)において、足部1及び頭部7が組付完了位置にある様子を示す。組付完了位置では、係止突起3と成形結合ノーズ12,13,14,15との間に夫々組付前位置における第1の距離よりも小さい第2の距離が形成され、更に、係止ノーズ26に形成されたブロック面33は、長手溝20の境界を画する当接面21に背後から係合する。組付完了位置では、ルーフストリップ34は、足部1から規定の距離(ないし高さ)をもって配置されて溝側壁40,41の距離(ないし高さ)の公差を補償し、溝底壁42,43に対向する側でルーフ溝44を閉鎖する。図5からとりわけ良好に分かるとおり、押圧舌状部材27の(弾性)変形によって、足部1は保持縁部37に緊密に接触される。更に、図5に示した状態から明らかなとおり、張設アーム8,9,10,11のフレキシビリティによって、ルーフストリップ34の縁部溝35,36の間の距離の公差が補償されることができるだけではなく、かくして、ルーフストリップ34は、全体として、浮遊支承機構のように、ルーフ溝44の長手方向に対する横方向において或る程度まで適合化することができ、もって、ルーフ溝44の推移(延伸路輪郭形状)の軽度のカーブを補償することができる。
ルーフ溝44の密封性を保証するため、ルーフストリップ34は、少なくとも1つの縁部溝35,36に沿って、当該ルーフストリップ34のカバー46の部分であり溝側壁40,41の方向に突出するフレキシブルな密封リップ45を有する。
[符号の説明]
1 足部
3 係止突起(保持構造体)
7 頭部
8〜11 張設アーム
12〜15 成形結合ノーズ(Formnasen)
19 内部レール
20 長手溝
21 当接面
22 係止ストッパ
23 案内溝
26 係止ノーズ
27 押圧舌状部材
33 ブロック面
34 (ルーフ)ストリップ
35,36 縁部溝
37 保持縁部(係合構造体)
44 (ルーフ)溝
[符号の説明]
1 足部
3 係止突起(保持構造体)
7 頭部
8〜11 張設アーム
12〜15 成形結合ノーズ(Formnasen)
19 内部レール
20 長手溝
21 当接面
22 係止ストッパ
23 案内溝
26 係止ノーズ
27 押圧舌状部材
33 ブロック面
34 (ルーフ)ストリップ
35,36 縁部溝
37 保持縁部(係合構造体)
44 (ルーフ)溝
Claims (6)
- 溝にストリップを、とりわけ自動車のルーフ溝(44)にルーフストリップ(34)を保持するための装置であって、
溝(44)に形成された嵌合構造体(37)に結合するための係止構造体(3)を備えた足部(1)と、ストリップ(34)に形成された縁部溝(35,36)と係合するための係合要素(8〜11,12〜15)を備えた頭部(7)とを有する装置において、
組付前位置と組付完了位置との間で前記足部(1)に対して前記頭部(7)を摺動可能に案内するレール機構(19,23)が該足部(1)及び該頭部(7)に構成され、前記係止構造体(3)と前記係合要素(8〜11,12〜15)との間の距離の組付前位置における大きさは、組付完了位置における大きさよりも大きいこと、及び
組付完了位置において少なくとも組付前位置への前記足部(1)に対する前記頭部(7)の運動を阻止するロック機構(26,33;20,21)が該頭部(7)及び該足部(1)に形成されていること
を特徴とする装置。 - 前記係合要素は、夫々端部に形成された成形結合ノーズ(12〜15)を有し、前記頭部(7)の上部において横方向に夫々互いに対し角度をなして離隔するよう延在する複数の弾性張設アーム(8〜11)を有すること
を特徴とする請求項1に記載の装置。 - 前記係止構造体は、係止突起(3)を有すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の装置。 - 前記レール機構は、前記足部(1)に形成された案内溝(23)と、該案内溝(23)に対し相補的に前記頭部(7)に形成された内部レール(19)を有すること
を特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の装置。 - 前記ロック機構は、係止ノーズ(26)と係止ストッパ(22)を有し、組付完了位置において、該係止ノーズ(26)のブロック面(33)は、該係止ストッパ(22)の当接面(21)に当接すること
を特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の装置。 - 前記頭部(7)には、前記足部(1)と前記頭部(7)の相対運動方向に対し直角にかつストリップ(34)の延在方向に直角に作用する弾性的押圧舌状部材(27)を有すること
を特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の装置。
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