JP5019383B2 - 自動車用内装品の取付構造。 - Google Patents

自動車用内装品の取付構造。 Download PDF

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本発明は、ピラー内装品等の自動車用内装品の取付構造に関する。
例えばバンなどの自動車には、車両側面にルーフを支えるピラーAやデッキサイドBが存在する(図2参照)。こうしたピラーやデッキサイドの内装品は上側内装品と下側内装品の上下に二分割されることがある。二分割品を組付ける場合は、上側内装品を車体に取着した後、図6のごとく上側内装品jの下部へ下側内装品kの上部を被せるように上側内装品jに下側内装品kを外側(車両室内側)から重ね合わせ、下側内装品kに設けた爪mを上側内装品の先端面に係止させる方法が一般的に採用されてきた。図6は、図2で公知内装品を用いた場合のIV-IV線矢視図、V-V線矢視図に相当する。
しかし、こうした従来法は、上側内装品j,下側内装品kの製品寸法バラツキ、車両のバラツキ、組付け不具合等により、被せる側の下側内装品kが図6の矢印で示すごとく外側に開こうとする力が働き、隙間や段差が発生し易い問題があった。
そこで、こうした問題を解決する自動車用内装品の取付構造もいくつか提案されている(例えば特許文献1,2)。
特開平6―185509号公報 特開平10−272994号公報
しかるに、特許文献1の連結構造は、第1係合突起とこれが挿入される第1係合孔、さらに第2係合突起とこれが挿入される第2係合孔を設けることによって外側に開こうとする口開きを防止する発明であり、その構造が複雑であった。また、合わせ面に第1係合孔を設ける一方、挟持受面に第2係合孔を設けるのであるが、合わせ面と挟持受面が直交しており、第1係合孔又は第2係合孔にある程度のアソビ代を設けないと上側ガーニッシュ(上側内装品に相当)と下側ガーニッシュ(下側内装品に相当)の一体化が難しい構造になっていた。そして、そのアソビ代は隙間や段差を生む虞があった。
特許文献2の自動車用内装品の接合構造は、「互いに接合すべき2部材の一方の部材(上側内装品に相当)の接合部に、第1係止凸部を、またその両側に第2係止凸部を突設すると共に、他方の部材(下側内装品に相当)の接合部には前面部及びこれに連続する両側部の内面に跨って補強リブを突設し、この補強リブに、上記第1係止凸部が係合する第1係止凹部と、上記第2係止凸部が係合する第2係止凹部をそれぞれ形成した」発明であるが、次のような問題があった。第1係止凸部,第2係止凸部が第1係止凹部,第2係止凹部に嵌合する際、組付け性を良くするため、第1係止凹部,第2係止凹部側にアソビ空間を設ける必要があり、そのアソビ空間が隙間を生むことになった。第1係止凹部(第2係止凹部)の凹み開口部分と第1係止凹部(第2係止凹部)の凹み底との間で第1係止凸部(第2係止凸部)がズレる虞があった。
本発明は、上記問題点を解決するもので、上側内装品と下側内装品の連結箇所での隙間や段差、ズレをなくし、また一旦連結すれば、被せる側の下側内装品を外側に開こうとしてもこれを阻止し、さらに上側内装品と下側内装品の連結構造を簡素化して、低コスト化,組付け性向上にも貢献する自動車用内装品の取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、一方の内装品の一端部に、基壁部分の両脇から側壁部分が延設した横断面ほぼコ字形の連結部を設ける一方、他方の内装品の一端部に、基板部分の両脇から側板部分が延設して該連結部の横断面とほぼ相似形にした受部を設けて、該受部が前記連結部に外側から被さるように重ね合って前記一方の内装品に前記他方の内装品が連結する自動車用内装品の取付構造において、前記コ字形連結部に係る両側壁部分の先端の縦長端面にそれぞれ突起を形成する一方、前記受部に係る両側板部分の先端部位又は先端寄りの両内面で、前記突起に対応する部位に透孔が形成された一対の板状爪を対向するよう突設し、該連結部に該受部を外側から重ね合わせることにより、該板状爪が前記縦長端面に載り且つ該透孔へ前記突起が挿入して、前記一方の内装品に前記他方の内装品を連結することを特徴とする自動車用内装品の取付構造にある。請求項2記載の自動車用内装品の取付構造は、請求項1で、連結部の縦長端面に近い両側壁部分に、前記突起の前記縦長端面延在方向長さよりも前記縦長端面延在方向長さが長い通孔が形成されたことを特徴とする。請求項3記載の自動車用内装品の取付構造は、請求項2で、側壁部分の先端の縦長端面に前記突起を板片状に隆起形成して、前記側壁部分の壁面と、その側壁部分から隆起する板片状突起の板面とが平行になるようにし、さらに該板片状突起の側壁内側の先端縁から外方へ向けて、突起基端側に近接するように傾斜する傾斜面を形成したことを特徴とする。
請求項1の発明のごとく、一方の内装品の縦長端面に前記突起を形成する一方、他方の内装品の両側板部分の両内面に透孔が形成された一対の前記板状爪を突設し、板状爪が縦長端面に載り且つ透孔へ突起が挿入して、一方の内装品に他方の内装品を連結すると、被せる側の他方の内装品が縦長端面に対し上下左右に動こうとしても、透孔に挿着した突起によって阻まれる。また被せる側の他方の内装品が縦長端面に対し前後に動こうとしても、板状爪が縦長端面に載っており係止、阻止される。比較的構造が単純にして一方の内装品と他方の内装品が一体化しているので、下側内装品の外側に開こうとする従来問題を解決し、さらに隙間や段差が発生する問題も解消できる。
請求項2の発明のごとく、連結部の縦長端面に近い両側壁部分に、前記突起の前記縦長端面延在方向長さよりも前記縦長端面延在方向長さが長い通孔が形成されると、通孔を押し潰すようにして板状爪が突起を乗り越え、板状爪の透孔が該突起に嵌入できるので、側壁部分に突起を乗り越えるに必要なオーバーストローク分を要しなくなる。上側内装品に下側内装品を連結するにあたり、オーバーストローク分をなくすことができ、隙間や段差になる原因を排除できる。
請求項3のごとく、板片状突起の側壁内側の先端縁から外方へ向けて、突起基端側に近接するように傾斜する傾斜面を形成すると、受部が連結部に外側から連結する過程で、縦長端面を越えた板状爪が突起の傾斜面を順調に滑動し、板状爪が突起を乗り越え、透孔へ突起が挿入するのを助ける。
本発明の自動車用内装品の取付構造は、一方の内装品に他方の内装品を被せていくだけの組付けで両者が連結し、しかも一旦連結すれば、その連結部での隙間や段差、ズレをなくして高品質を保ち、且つ被せる側の他方の内装品が外側に開こうとしてもこれを永年に亘って確実に阻止でき、さらに比較的簡単な構造であって低コスト化等にも貢献できるなど優れた効果を発揮する。
以下、本発明に係る自動車用内装品の取付構造の実施形態について詳述する。図1〜図5は本発明の自動車用内装品の取付構造の一形態を示したもので、図1はその要部の分解斜視図、図2は図1の自動車用内装品の全体説明図、図3は一方の内装品に他方の内装品が連結する直前姿態を示す拡大斜視図、図4は一方の内装品に他方の内装品を組付け,連結していく様子を時間経過と共に捉えた説明断面図、図5は一方の内装品に他方の内装品が連結完了した自動車用内装品の取付構造を示す要部説明断面図である。
本自動車内装品の取付構造は、バンなどの自動車で、図2の符号Aで示すBピラー内装品(又はCピラー内装品)に適用する。Bピラー内装品は、Bピラーアッパーに係る上側内装品(一方の内装品)1とBピラーロアーに係る下側内装品(他方の内装品)5との二分割構成で、それぞれが樹脂成形品で造られている。上側内装品1の下端部(一端部)3には横断面ほぼコ字形の連結部3aが設けられる。一方、下側内装品5の上端部(一端部)7には、連結部3aの横断面とほぼ相似形にして該連結部3aに比べて若干大きめの受部7aが設けられる。該受部7aで前記連結部3aを収容するようにして外側から重ね合わせることにより、上側内装品1に下側内装品5が連結一体化する。受部7aが前記連結部3aに外側から被さるように重ね合って、上側内装品1に下側内装品5が連結される自動車用内装品となる。
上側内装品1は図2の符号Aに示すように上下方向に長い縦長形状品である。ここで、本発明でいう「上下方向」とは、図2で図示する車両の上下方向で、上側内装品1や下側内装品5における上下方向をいう。上側内装品1は、上側ピラー内装本体に該当する横断面ほぼコ字形本体部2と、段部4を介して、下端部3に本体部2から延設される連結部3aとを備える(図1)。段部4を経た連結部3aは、基壁部分30の両脇から左右側壁部分31,32が延設した横断面ほぼコ字形で、コ字形本体部2に比べると横断面視で一回り小さくなっている。連結部3aに下側内装品5の上端部7が外側から被って、上側内装品1と下側内装品5とが連結した時、両者の外面(意匠面)がなだらかにつながるようにするためである。
上側内装品1の下端部3では、所定厚みの横断面ほぼコ字形の連結部3aの主要部が上下方向(長手方向)にほぼ一様に設けられる。連結部3aの横断面ほぼコ字形は、図1,図5のごとく若干外開きの形状である。そして、連結部3aに係る両側壁部分31,32の先端で壁厚に相当する縦長端面31c,32c(すなわち、上下方向に延在する両側壁部分31,32の先端面)に、それぞれ突起35が形成される。上側内装品1の製品内側になる縦長端面31c,32cにリブ等からなる突起35が隆起する。左右側壁部分31,32に係る縦長端面31c,32cの上下方向(延在方向)のほぼ中間地点にそれぞれ一個の板片状突起35が隆起形成される。ここでの板片状突起35の板厚は側壁部分31,32の壁厚よりも小さくするが、側壁部分31,32の壁面と、該側壁部分31,32から隆起する板片状突起35の板面とが平行になるよう設定される。さらに板片状突起35には、その側壁内側の先端縁35gから外方へ向けて、突起基端側に近接するように傾斜する傾斜面35eが形成される。
また、縦長端面31cに近い両側壁部分31,32には、突起35の上下方向(前記縦長端面が延在する方向)長さよりも長い細長の通孔36が、その長辺方向が上下方向(前記縦長端面が延在する方向)になるよう設けられる。突起35が通孔36の上下方向に走るほぼ中間点の高さに位置するように、該通孔36が設けられる(図1,図3)。縦長通孔36はできるかぎり上下方向長さが確保されるよう設定する。と同時に、上側内装品1として機能する強度を確保しながら、通孔36と突起35との間の側壁細帯部37をできるだけ細くして、突起35を上方から手などで押圧したとき(図3の円内の中黒矢印)、この部分が合成樹脂の有する可撓性,弾性変形で撓む構成とする。
上側内装品1の構成要素たる前記本体部2、段部4、連結部3a、さらに突起35、通孔36等は一体成形で造られている。
下側内装品5は、縦長の下側ピラー本体に該当する横断面ほぼコ字形主部6と、上端部7に受部7aとを備える。受部7aの主要部は基板部分70の両脇から左右側板部分71,72が延設した横断面コ字形で、主部6の形状,大きさを維持したまま延びた格好になっている。受部7aの主要部とコ字形主部6との境界は明確には存在しない。受部7aの主要部は、前記連結部3aの横断面とほぼ相似形にして横断面視で連結部3aよりも一回り大きくする。受部7aの主要部の横断面ほぼコ字形は、連結部3aと同様、左右側板部分71,72が外方に向かう外開き形状になっている。連結部3aに係る基壁部分30の外面30aへ受部7aの基板部分70の内面70bをあてがうようにして、連結部3aに受部7aを外側から重ね合わせることができる。
受部7aに係る両側板部分71,72の先端寄りの両内面には、一対の板状爪74がコ字形受部7a内へ向け、基板部分70の内面とほぼ平行になるようにして張り出す。この張り出しによって、連結部3aに該受部7aを外側からそのまま単純に重ね合わせていくと、板状爪74は連結部3aの側壁部分31,32と衝突し干渉する(図5)。しかし、上側内装品1に下側内装品5を連結する際、コ字形受部7aの両側板部分71,72が合成樹脂の有する弾性変形で拡開するので何ら問題ない。逆に、本発明はこの干渉を利用して、板状爪74を縦長端面31cに載せて係止し、上側内装品1と下側内装品5とを一体化を図る。板状爪74は両側板部分71,72の先端部位に設けることもできるが、本実施形態は側板部分71,72の先端寄りの内面71b,72bに板状爪74をそれぞれ設ける。
該板状爪74にはその板面を貫通する透孔75が形成される。透孔75は突起35に対応する部位に設けられ、突起35が挿入できる大きさとする。ここでは、図示のごとく突起35に対応する部位に透孔75を形成した一対の板状爪74が、相対向するように両側板部分71,72から突設する。板状爪74は正面視でほぼ長方形の形をしており、その長辺方向を側板部分71,72の上下方向に一致させ、その短辺方向は側板部分71,72の内面71b,72bからコ字形受部7a内へほぼ垂直起立する方向にほぼ一致させる(図3,図4)。さらに、板状爪74の縦方向に配される長辺の長さは、前記側壁部分31,32に設けられる通孔36の上下方向長さよりも長く設定する。上側内装品1への下側内装品5の連結作業は、図3のごとく連結部3aに受部7aを外側から重ね合わせていき、板状爪74が側壁部分31,32の外面31a,32aを滑動した後、最終的に透孔75に突起35を挿入させるのであるが(後述)、その作業過程で、板状爪74が通孔36へ落ち込まないようにするためである。
さらに、本実施形態は板状爪74の先端部分に斜面74eが形成される。図1,図3のごとく、板状爪74にはコ字形受部7aの開口に近い側の板状爪74の先端縁74gから基板部分70が在る側へ向けて、該板状爪74の基端側に近づくように傾斜する斜面74eが形成される。
また、板状爪74が側板部分71,72に係る側端面71c,72cから基板部分70側へ少し寄った側板部分71,72の内面71b,72bに配されていることから、板状爪74とここから側端面71c,72cに至る部位がつくる角部に補強リブ76が設けられる。補強リブ76は図1,図3のごとく平面視三角形の板片部で、三角形の一辺が板状爪74の高さに一致し、他辺が板状爪74から側端面に至る長さに一致する。斜辺部76aが側板部分71,72の側端面71c,72cと板状爪74の先端縁74gとをつなげている。
下側内装品5の構成要素たる前記主部6、受部7a、さらに板状爪74、補強リブ76孔等は一体成形で造られている。
次に、前記上側内装品1と下側内装品5を用いた自動車用内装品の一取付作業及び自動車用内装品の取付構造について説明する。
自動車用内装品の取付作業は、まず上側内装品1を車体(図示せず)に取着する。次に、図1に示すように、上側内装品1の連結部3aの外面へ、下側内装品5の受部7aの内面をあてがうように、下側内装品5を上側内装品1の外側(車両室内側)から被せていく。連結部3aに受部7aを外側から重ね合わせようとすると、最初に、受部7aに係る両側板部分71,72の先端箇所が、連結部3aに係る両側壁部分31,32の基端箇所に当たる。それでも、連結部3a,受部7aが横断面ほぼコ字形にして外開き形状にあり、受部7aが連結部3aに少し覆い被さる。下側内装品5の基板部分70の外面70aを少し押すことによって、横断面ほぼコ字形の受部7aに係る両側板部分71,72が両外方に開く。その一方で、両外方に開いた側板部分71,72からの反力を受けて、コ字形連結部3aの側壁部分31,32はコ字形開口内へ向けて多少傾倒し、重ね合わせを助ける。さらに、連結部3aの両側壁部分31,32の外面31a,32aに、受部7aの両側板部分71,72の内面71b,72bをあてがうように、連結部3aに対し該受部7aを外側から重ね合わせる力が加えられると、該補強リブ76の斜辺部76aによって、両側板部分71,72が合成樹脂の有する弾性変形でその基端部を基点に両外方へ傾倒していく。コ字形受部7aの口がスムーズに拡がり、連結部3aへの受部7aの重ね合わせが上手く進む。補強リブ76は、強度補強のみならず、上側内装品1と下側内装品5の連結作業を捗らせる。
その後、作業者が受部7aに押す力(図3の鎖線矢印)を、そのまま加え続けることによって、受部7aの板状爪74が連結部3aの側壁部分31,32の外面31a,32aを滑動する。板状爪74に斜面74eを設けるので、図3のごとく板状爪74が側壁部分31,32の外面を滑動する動作中、板状爪74と側壁部分31,32とが線接触になる。両者間の摩擦抵抗が減りより好ましくなっている。
連結部3aへの受部7aの重ね合わせが順調に進み、板状爪74が該側壁部分31,32の通孔36へ近づく(図3の鎖線、図4のイの鎖線)。通孔36の上下方向長さよりも板状爪74の上下方向長さが長いので、板状爪74が通孔36の上を難なく通過していく(図3)。
ここで、本実施形態の連結部3a,受部7aのごとく、板状爪74の長手方向を側板部分71,72の上下方向に一致させた鉛直線方向にせずに、板状爪74を傾斜させたり、通孔36を上下方向に設けずに傾斜させたりして、板状爪74が通孔36へ落ち込まないよう回避することもできる。斯かる場合、板状爪74の長辺長さを通孔36の上下方向長さよりも短くできる。ただ、側壁部分31,32に通孔36を上下方向に設け、且つ板状爪74の長手方向を側板部分71,72の上下方向に一致させる方が、自動車用内装品の構成を単純化できより好ましくなる。
板状爪74が通孔36の上を通過後、作業者が受部7aを連結部3aに向け押し続けることによって、板状爪74が両側壁部分31,32の縦長端面31cを越える(図3,図4のイ)。板状爪74が縦長端面31cを越えた途端、それまで弾性変形で基端部を基点にして、図4(イ)の実線矢印のごとく両外方へ反って傾倒していた両側板部分71,72に、元に戻ろうとする弾性復元力(図3の白抜き実線矢印)が働く。この弾性復元力で、さらに合成樹脂の保有する弾発力の勢いで、板状爪74が縦長端面31cに載り且つ透孔75へ突起35が挿入して、上側内装品1と下側内装品5とを連結する自動車用内装品の取付構造が完了する。
さらに、本実施形態の自動車用内装品の取付構造は、より円滑且つ確実に板状爪74が縦長端面31cに載置し且つ透孔75へ突起35が挿入する構造になっている。両側壁部分31,32の縦長端面31cを越えた板状爪74が、両側板部分71,72が弾性復元力で元に戻ろうとする力を受けて、まず突起35に当接する(図4のロ)。突起35には傾斜面35eが設けられているので、板状爪74が突起35に当接後、そのまま傾斜面35eを滑るようにして、側板部分71,72が弾性復元していく。図3,図4のごとく、板片状突起35に係る内板面35kの先端縁35gから外方へ向けて、突起基端側に近接するように傾斜する傾斜面35eを設けることによって、板状爪74が該傾斜面35eを滑るように滑動する。また、板状爪74にも斜面74eを設けるので、板状爪74が拍車をかけて突起35の傾斜面35eを滑動して、側板部分71,72の弾性復元力に勢いをつける。その一方、板状爪74が突起傾斜面35eを滑り、両側板部分71,72が弾性復元する過程では、図4(ロ)のごとく板状爪74から突起35に伝わる弾性復元力の分力によって、突起35に対し基壁部分30側へ押さえつける力が働く。突起35が在る縦長端面31cに近い側壁部分31,32には通孔36が設けられているので、突起35を基壁部分30側へ押さえつける力が、側壁細帯部37を基壁部分30側へ向かわせ、通孔36を押し潰す(図4のロ,図3の円内模式図)。その結果、通孔36が押し潰された分だけ突起35が見かけ上、低くなって、板状爪74が突起35を簡単に乗り越える。そのまま板状爪74が縦長端面31cに載り且つ透孔75へ突起35が挿入する(図4のハ)。透孔75へ突起35が挿入するためには、本来、突起35を乗り越える長さ分のオーバーストロークが、側板部分71,72に必要になる。しかし、オーバーストロークを設ければ、それが原因で、連結した自動車用内装品に隙間や段差を生む。本自動車用内装品の取付構造では、隙間や段差を避けるため、突起35の根元に側壁細帯部37を介して通孔36を設け、該通孔36を一時的に押し潰すように側壁細帯部37が撓んで、オーバーストロークを不要にする取付構造になっている。
板状爪74が縦長端面31cに載り且つ透孔75へ突起35が挿入した後は、通孔36を押し潰すように撓んでいた側壁細帯部37が弾性復元し、通孔36も元通りになる(図4のハ)。図5のごとく、連結部3aに係る側壁部分31,32の外面31a,32a及び基壁部分30の外面30aを、受部7aに係る側板部分71,72及び基板部分70で被って、連結部3aに受部7aが外側から重ね合わさり、さらに板状爪74が縦長端面31cに載り且つ透孔75へ突起35が挿入して、上側内装品1と下側内装品5とが連結する自動車用内装品の取付構造になる。図5で、紙面上下方向の動きは、縦長端面31cに載った板状爪74がストッパになって係止する。また、紙面左右方向や紙面垂直方向の動きは、透孔75に挿入した突起35がストッパになってそれらの動きを阻止する取付構造である。さらに、突起35の傾斜面35eは、既述のごとく、連結部3aに受部7aを外側から重ね合わせて上側内装品1に下側内装品5を連結するのに有効作用するだけでなく、突起35が透孔75に挿着して連結完了すると、図5に示すごとく突起35の内壁35kが高く且つ絶壁になっているので、その内壁35kの阻止力が大きく、従来の下側内装品5の外側へ広がる問題を一挙に解決でき、極めて理にかなった取付構造になっている。
尚、本実施形態の突起35は、図示のごとく傾斜面35eの下端から縦長端面31cに至る区間に板片状突起35の板厚を有する突起基部が設けられるが、突起基部をなくして、傾斜面35eの下端が縦長端面31cに達するようにするとより好ましい自動車用内装品の取付構造になる。上側内装品1と下側内装品5の連結時に、板状爪74が側壁部分31,32の縦長端面31cの部位を越えればそのまま傾斜面35eに入り、透孔75への突起35の挿着が一層容易となるからである。
このように構成した自動車用内装品の取付構造は、連結部3aの両側壁部分31,32に突起35を設け、透孔75のある板状爪74を受部7aに二箇所設ければ、基本的に上側内装品1と下側内装品5との連結が可能であり、シンプルな取付構造になっている。板状爪74が縦長端面31cに載り且つ透孔75へ突起35が挿入すると、上側内装品1と下側内装品5との連結が確実に機能する。図5で、紙面の左右,前後の動きは透孔75に挿着された突起35が阻み、紙面の上下の動きは縦長端面31cに載った板状爪74が阻む。上側内装品1と下側内装品5の連結箇所での隙間や段差、ズレが発生するのを抑える。受部7aの側板部分71,72が図6の矢印で示すように外側に開こうとする力が働いても、突起35が阻止するので、受部7aが外側に外れていた従来の不具合は解消される。車両の走行振動や経年変化によっても、その連結構造から受部7aが外側に外れることがない。こうした品質向上に果たしながら、上側内装品1と下側内装品5は、簡素化した連結構造から成り立っているので、低コスト化にも貢献する。
また、透孔75へ突起35が挿入するには、本来、突起35を乗り越える長さ分のオーバーストロークが、側板部分71,72に必要であるが、連結部3aの縦長端面31cに近い両側壁部分31,32に通孔36を形成することによって、それを要しない構造になっている。前述した連結作業における側板部分71,72の弾性復元力の分力を使って、通孔36を一時的に押し潰すように側壁細帯部37が撓んで、オーバーストローク分をかせいでおり、合理的な構造となっている。オーバーストロークを設ければ、それが原因で、連結した自動車用内装品に隙間や段差が発生する。これに対し、本自動車用内装品の取付構造は、オーバーストローク分を要せず、上側内装品1と下側内装品5の連結箇所が当初から隙間や段差、ズレをほぼ完全になくしており、高品質に保つことができる。特に、側板部分71,72の弾性復元力の力を有効活用して、突起35の先端からこれを押さえ、側壁細帯部37を撓ませることによって、板状爪74が突起35を乗り越え、透孔75に突起35が挿入する構造であるので、透孔75に突起35が一旦挿着すれば外れることがない。
さらに、板片状突起35に形成した傾斜面35eは、既述のごとく板状爪74の縦長端面31cへの載置や透孔75への突起35の挿入移動に役立つだけでなく、通孔36を一時的に押し潰すように側壁細帯部37が撓む前記弾性復元力の分力を効果的に発生させる。
加えて、補強リブ76を設けることによって、連結部3aに受部7aを外側から重ね合わせる組み付け開始時に、横断面コ字形の受部7aの両側板部分71,72が、補強リブ76の斜辺部76aで滑るようにして、口を開けていくので、連結部3aへの受部7aの重ね合わせが順調に進む。また、板状爪74に斜面74eを設けることで、板状爪74が縦長端面31cを越えると同時に、両側板部分71,72の弾性復元力で、板状爪74が突起35を上手く乗り越えて縦長端面31cに載り且つ透孔75へ突起35が挿入し易くなるなど、上側内装品1と下側内装品5との連結の組付け性向上等にも優れた効果を発揮する。
尚、本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。上側内装品1,連結部3a,突起35,通孔36,側壁細帯部37,下側内装品5,受部7a,側板部分71,72,板状爪74,補強リブ76等の形状,大きさ,個数などは用途に応じて適宜選択できる。さらに、上側内装品と下側内装品の関係を逆転したり、左側内装品と右側内装品の取付関係に採用することも可能である。
本発明の自動車用内装品の取付構造の一形態で、その要部の分解斜視図を示す。 図1の自動車用内装品の全体説明図である。 上側内装品に下側内装品を連結する直前姿態を示す拡大斜視図である。 上側内装品に下側内装品を組付け,連結していく様子を時間経過と共に捉えた説明断面図である。 上側内装品に下側内装品が連結した自動車用内装品の取付構造を示す要部説明断面図である。 従来技術の説明断面図である。
符号の説明
1 上側内装品
3a 連結部
30 基壁部分
30a 外面
31,32 側壁部分
31c,32c 縦長端面
35 突起
35e 傾斜面
35g 先端縁
5 下側内装品
7a 受部
70 基板部分
71,72 側板部分
71b,72b 内面
74 板状爪
75 透孔

Claims (3)

  1. 一方の内装品の一端部に、基壁部分の両脇から側壁部分が延設した横断面ほぼコ字形の連結部を設ける一方、他方の内装品の一端部に、基板部分の両脇から側板部分が延設して該連結部の横断面とほぼ相似形にした受部を設けて、該受部が前記連結部に外側から被さるように重ね合って前記一方の内装品に前記他方の内装品が連結する自動車用内装品の取付構造において、
    前記コ字形連結部に係る両側壁部分の先端の縦長端面にそれぞれ突起を形成する一方、前記受部に係る両側板部分の先端部位又は先端寄りの両内面で、前記突起に対応する部位に透孔が形成された一対の板状爪を対向するよう突設し、該連結部に該受部を外側から重ね合わせることにより、該板状爪が前記縦長端面に載り且つ該透孔へ前記突起が挿入して、前記一方の内装品に前記他方の内装品を連結することを特徴とする自動車用内装品の取付構造。
  2. 前記連結部の縦長端面に近い両側壁部分に、前記突起の前記縦長端面延在方向長さよりも前記縦長端面延在方向長さが長い通孔が形成された請求項1記載の自動車用内装品の取付構造。
  3. 前記側壁部分の先端の縦長端面に前記突起を板片状に隆起形成して、前記側壁部分の壁面と、その側壁部分から隆起する板片状突起の板面とが平行になるようにし、さらに該板片状突起の側壁内側の先端縁から外方へ向けて、突起基端側に近接するように傾斜する傾斜面を形成した請求項2記載の自動車用内装品の取付構造。
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