JP2010286008A - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックアップクラッチのスリップ制御を継続的に行いながら、フェーシング温度の上昇を抑制する。
【解決手段】ロックアップクラッチの制御装置において、通常の車両走行状態での機関負荷に応じて定められた目標スリップ率の特性線を有する通常スリップ率マップAを用いてスリップ制御を行っているときに、フェーシング温度の推定値が閾値温度を所定時間以上継続して上回った場合、フェーシング発熱量の分布データに基づいて、スリップ率を小さくすることでフェーシング発熱量が低下すると判断した場合は、より小さなスリップ率を検索可能な第1修正スリップ率マップBを選択する一方、スリップ率を大きくすることでフェーシング温度が下がると判断した場合は、より大きなスリップ率を検索可能な第2修正スリップ率マップCを選択し、当該選択した目標スリップ率マップへの持ち替えを行うようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、トルクコンバータが備えるロックアップクラッチの締結状態を制御するロックアップクラッチの制御装置に関し、特に、ロックアップクラッチのスリップ制御に伴うフェーシング温度の上昇抑制を図ることができる制御装置に関する。
車両に搭載された自動変速機には、トルク増幅するためのトルクコンバータが用いられている。トルクコンバータには、インペラとタービンを直結させるロックアップクラッチを設けることが多い。ロックアップクラッチを設けることにより、動力伝達効率が高まり燃費が向上するが、さらなる燃費の向上には、ロックアップクラッチの締結領域を拡大することが望ましい。その一方で、ロックアップクラッチの締結によってエンジントルク変動が駆動系に直接伝達されるため、騒音や振動が増加する原因となる。
そこで、ロックアップクラッチを僅かに滑らせることにより、エンジントルク変動の駆動系への伝達を抑える技術が用いられている。しかしながら、ロックアップクラッチを継続的に滑らせると、摩擦材(フェーシング材)の表面が高温となり、摩擦材の鏡面化、剥離、炭化などが起こり、摩擦力の低下が生じる。これにより、エンジントルクに対抗しうる十分なロックアップクラッチ容量を得られなくなるおそれがある。また、摩擦材の表面が高温になると、摩擦材の発熱に加えて、トルクコンバータのスリップ量が大きくなることで、ワークロスによる発熱が増大する。そうすると、トルクコンバータ内の作動油が高温になり、樹脂部品やゴム部品の劣化を早めることにもつながる。また、トルクコンバータ内の温度上昇が顕著になると、最悪の場合、トルクコンバータ内の作動油経路が損傷する可能性もあり、万一そのような事態が起これば、トルク伝達機能が著しく低下する。
このような現象を回避するため、特許文献1には、ロックアップクラッチのフェーシング温度を推定し、フェーシング温度が高温と推定される場合、トルクコンバータ内の温度を下げる技術が開示されている。具体的には、ロックアップクラッチのフェーシング温度が高温になった場合、ロックアップクラッチの完全締結(スリップ率ゼロ)と、ロックアップクラッチの締結の完全解除とのいずれかを選択することで、ロックアップクラッチのスリップ制御を中断し、フェーシング温度及びトルクコンバータの内部温度を下げるようにしている。しかしながら、ロックアップクラッチを完全に締結すると、駆動伝達における振動や騒音が悪化し、逆に、ロックアップクラッチの締結を完全に解除すると、燃費が悪化するという問題がある。
また、特許文献2には、トルクコンバータのワークロス(トルクコンバータへの入出力仕事量の差)から内部温度を推定し、該推定した内部温度が高温の場合には、ロックアップクラッチのスリップ量を下げ、ワークロスを減らしてトルクコンバータ内の油温を下げる技術が開示されている。しかしながら、ロックアップクラッチのフェーシング温度は、トルクコンバータの内部温度だけではなく他の要素にも依存するため、トルクコンバータのワークロスから推定した内部温度に基づいてロックアップクラッチのスリップ量を制御すると、スリップ量を下げるタイミングに遅れなどが生じるおそれがあり、フェーシング温度を想定した温度に精度良く制御できないという問題がある。
特許第3476718号公報 米国特許第6959239号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロックアップクラッチのスリップ制御によってフェーシング温度が上昇した場合に、スリップ制御を継続しながらフェーシング温度及びトルクコンバータの内部温度の上昇を効果的に抑制できるロックアップクラッチの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、車両に搭載されたトルクコンバータ(TC)が備えるロックアップクラッチ(40)の締結状態を制御するロックアップクラッチの制御装置であって、ロックアップクラッチ(40)のフェーシング温度の推定値(TPLATELC)を算出するフェーシング温度推定手段(10)と、フェーシング温度推定手段(10)で算出したフェーシング温度の推定値(TPLATELC)と、予め定められた第1の閾値温度(T1)とを比較する温度比較手段(10)と、ロックアップクラッチ(40)の目標スリップ率の特性線を含む目標スリップ率マップ(A,B,C)を記憶した記憶手段(11)と、目標スリップ率マップ(A,B,C)で検索した目標スリップ率に基づいて、ロックアップクラッチ(40)のスリップ率を制御するスリップ制御手段(10)と、を備え、目標スリップ率マップ(A,B,C)は、通常の車両走行状態での機関負荷に応じて定められた目標スリップ率の特性線を有する通常スリップ率マップ(A)と、通常スリップ率マップ(A)で検索したスリップ率に対するフェーシング発熱量よりも低いフェーシング発熱量となる目標スリップ率の特性線を有する修正スリップ率マップ(B,C)と、を含み、スリップ制御手段(10)は、通常スリップ率マップ(A)を用いてスリップ制御を行っているときに、フェーシング温度の推定値(TPLATELC)が第1の閾値温度(T1)を所定時間以上継続して上回った場合、目標スリップ率マップを通常スリップ率マップ(A)から修正スリップ率マップ(B又はC)に持ち替える制御を行うことを特徴とする。
本発明にかかるロックアップクラッチの制御装置によれば、ロックアップクラッチのスリップ制御を行っているときに、フェーシング温度の推定値が第1の閾値温度を所定時間以上継続して上回った場合、通常スリップ率マップから修正スリップ率マップへの目標スリップ率マップの持ち替えを行うので、ロックアップクラッチのスリップ制御を継続しながら、フェーシング温度及びトルクコンバータの内部温度の上昇を効果的に抑制できる。したがって、ロックアップクラッチ及びトルクコンバータの構成部品の耐久性向上と、燃費の改善及び振動や騒音の効果的な抑制との両方を実現可能となる。また、フェーシング温度の推定値に基づいて目標スリップ率マップの持ち替えを行うので、目標スリップ率マップの持ち替えを適切なタイミングで行えるようになる。
また、上記のロックアップクラッチの制御装置では、記憶手段(11)には、さらに、ロックアップクラッチ(40)のスリップ率に対するフェーシング発熱量の分布データが記憶されており、修正スリップ率マップ(B,C)は、通常スリップ率マップ(A)上の目標スリップ率よりも大きい目標スリップ率の特性線を有する第1修正スリップ率マップ(B)と、通常スリップ率マップ(A)上の目標スリップ率よりも小さい目標スリップ率の特性線を有する第2修正スリップ率マップ(C)と、からなり、スリップ制御手段(10)は、フェーシング発熱量の分布データに基づいて、現在のフェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して減少傾向と増加傾向のいずれであるかを判断し、現在のフェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して減少傾向の場合は、第1修正スリップ率マップ(B)を選択し、増加傾向の場合は、第2修正スリップ率マップ(C)を選択するとよい。
もしくは、上記のロックアップクラッチの制御装置では、通常スリップ率マップ(A)は、ロックアップクラッチ(40)のフェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して減少傾向にある領域のスリップ率のみ使用する第1通常スリップ率マップ(A1)と、フェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して増加傾向にある領域のスリップ率のみ使用する第2通常スリップ率マップ(A2)と、を含み、修正スリップ率マップ(B,C)は、通常スリップ率マップ(A)上の目標スリップ率よりも大きい目標スリップ率の特性線を有する第1修正スリップ率マップ(B)と、通常スリップ率マップ(A)上の目標スリップ率よりも小さい目標スリップ率の特性線を有する第2修正スリップ率マップ(C)と、を含み、スリップ制御手段(10)は、現在選択している通常スリップ率マップ(A)が第1通常スリップ率マップ(A1)である場合は、修正スリップ率マップ(B,C)として第1修正スリップ率マップ(B)を選択し、第2通常スリップ率マップ(A2)である場合は、第2修正スリップ率マップ(C)を選択するようにしてもよい。
これらによれば、現在の目標スリップ率に基づいて、フェーシング発熱量がスリップ率の変化に対して減少傾向と増加傾向のいずれであるのかを判断した上で、フェーシング発熱量が下がると予想する修正スリップ率マップを選択できる。したがって、ロックアップクラッチのフェーシング温度を迅速かつ確実に下げることが可能となる。
また、本発明のロックアップクラッチの制御装置では、温度比較手段(10)は、さらに、フェーシング温度の推定値(TPLATELC)と、第1の閾値温度(T1)よりも低い第2の閾値温度(T2)とを比較するようになっており、スリップ制御手段(10)は、目標スリップ率マップを持ち替える制御を行った後、フェーシング温度の推定値(TPLATELC)が第2の閾値温度(T2)を所定時間以上継続して下回った場合、再度、目標スリップ率マップを修正スリップ率マップ(B又はC)から通常スリップ率マップ(A)へ持ち替える制御を行うとよい。
これによれば、修正スリップ率マップへのスリップ率マップの持ち替えによって、フェーシング温度の推定値が低下して許容範囲になった場合には、ロックアップクラッチのスリップ率を通常のスリップ率に戻すので、さらなる燃費の改善と振動や騒音の効果的な抑制が可能となる。特に、通常スリップ率マップとして車両の駆動力や燃費の最適化を図ることが可能な目標スリップ率マップを用意しておけば、当該通常スリップ率マップによる車両の駆動力や燃費の最適化と、修正スリップ率マップによるフェーシング温度の上昇抑制との両方を効果的に実現可能となる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態の対応する構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかるロックアップクラッチの制御装置によれば、ロックアップクラッチのスリップ制御によってフェーシング温度が上昇した場合に、スリップ制御を継続しながらフェーシング温度及びトルクコンバータの内部温度の上昇を効果的に抑制できる。
車両に搭載された駆動系の概略構成を示す図である。 トルクコンバータ及びその制御を行うための油圧回路を示す図である。 ロックアップクラッチのスリップ率とフェーシング発熱量の計算値との関係を示すグラフである。 ロックアップクラッチのスリップ率マップを持ち替える手順を示すフローチャートである。 フェーシング温度の推定値を算出する手順を示すフローチャートである。 フェーシング温度の推定値を算出する手順を図式化したものである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、車両に搭載された駆動系の概略構成を示す図である。同図に示す駆動系は、エンジンEGと自動変速機TM及びこれらの間を連結するトルクコンバータ(以下、「トルコン」と略称する場合がある。)TCを備えて構成されている。トルクコンバータTCには、ロックアップクラッチ40が備えられている。また、トルクコンバータTCを含む自動変速機TMの制御を行うための電子制御ユニット(以下「ECU」という。)10、及びECU10による制御に必要なデータを記憶するためのROM(記憶手段)11が設けられている。また、クランクシャフト12の回転数を検出するクランクシャフト回転計13、及びメインシャフト14の回転数を検出するメインシャフト回転計15が設置されている。
ECU10には、クランクシャフト回転計13で検出したクランクシャフト回転数(エンジン回転数=トルコン入力回転数)の検出信号、及びメインシャフト回転計15で検出したメインシャフト回転数(トルコン出力回転数)の検出信号が入力されるようになっている。ECU10は、これらクランクシャフト回転数及びメインシャフト回転数に加えて、図示しない他の検出計で検出されたスロットル開度信号、車速信号などの入力を受けて、自動変速機TMに対する制御信号の演算を行い、当該演算結果を用いて後述する油圧回路20などの制御を行うようになっている。これにより、ECU10は、後述するように、ロックアップクラッチ40のフェーシング温度の推定値を算出するフェーシング温度推定手段、及びフェーシング温度の推定値を予め定められた閾値温度と比較する温度比較手段、及び目標スリップ率マップに基づいてロックアップクラッチ40のスリップ率を制御するスリップ制御手段として機能する。
図2は、トルクコンバータTC及びその制御を行うための油圧回路20を示す図である。トルクコンバータTCは、クランクシャフト12(図1参照)に接続されたポンプインペラ31と、メインシャフト14(図1参照)に接続されたタービンランナ32と、一方向クラッチ33を介して固定側に支持されたステータ34と、ロックアップクラッチ40とを備えている。ロックアップクラッチ40は、摩擦材36aを介してトルコンカバー35の内面に当接可能なクラッチピストン36を備えており、クラッチピストン36の両側にはそれぞれ、トルクコンバータ40の内部に連通する第1油室37と、トルコンカバー35とクラッチピストン36の隙間に画成された第2油室(ピストン室)38とが設けられている。
第1油室37に油圧が供給されてクラッチピストン36がトルコンカバー35に当接するとロックアップクラッチ40が係合し、クランクシャフト12からのトルクが直接メインシャフト14に伝達される。一方、第2油室38に油圧が供給されてクラッチピストン36がトルコンカバー35から離間するとロックアップクラッチ40の係合が解除され、クランクシャフト12とメインシャフト14との機械的な連結が遮断される。
このようなロックアップクラッチ40の作動制御を行うための油圧回路20は、オイルタンク(図示せず)の作動油を供給するオイルポンプOP、オイルポンプOPからの供給圧を調圧するメイン調圧バルブ21及びトルコン調圧バルブ22、トルコン調圧バルブ22で調圧された作動油の第1室37及び第2室38への供給制御を行うLCシフトバルブ23、第2油室38に供給される作動油の油圧を制御するLCコントロールバルブ24、LCコントロールバルブ24に信号圧を供給するためのリニアソレノイド25、などを備えて構成されている。
ロックアップクラッチ40では、第1油室37と第2油室38の差圧によってロックアップ容量(ロックアップクラッチ40の締結力)が生じる。すなわち、オイルポンプOPから吐出された作動油の吐出圧(ライン圧)は、トルコン調圧バルブ22で調圧され、この調圧された作動油が図2の内圧P1で示すように、トルクコンバータ40の内部を経由してロックアップクラッチ41の第1油室37に流れ込む。一方、トルコン調圧バルブ22で調圧された作動油は、LCコントロールバルブ24で必要圧に調圧され、図2のピストン圧P2に示すように、LCシフトバルブ23を介してロックアップクラッチ41の第2油室38に流れ込む。
LCシフトバルブ23は、第2油室38への油圧をオンオフ制御することで、ロックアップクラッチ40のオンオフ(締結/解除)を切り換える。一方、LCコントロールバルブ24には、パイロット圧としてのリニアソレノイド圧P3がかかるようになっている。このリニアソレノイド圧P3でLCコントロールバルブ24の調圧ポイントを変えることで、第2油室38の内圧がコントロールされる。これにより、ロックアップクラッチ40の締結力が調節されてスリップ制御が行われる。
このようにしてロックアップクラッチ40のスリップ制御を行う場合、クラッチピストン36に取り付けた摩擦材36aとトルコンカバー35の内面との摩擦によって発熱(フェーシング発熱)が生じる。図3は、ロックアップクラッチ40のスリップ率に対するフェーシング発熱量の計算値の分布を示すグラフである。ここでのフェーシング発熱量(Q/A)は、トルコンカバー35の内面に接触する摩擦材36aの単位表面積および単位時間あたりの発熱量(cal/cm2/sec)である。なお、同図に示すフェーシング発熱量は、エンジントルクとトルコン回転数(エンジン回転数)とロックアップクラッチ40のスリップ率との関係から定まる発熱量の分布である。このフェーシング発熱量の分布は、スリップ率の増加又は減少に対して、フェーシング発熱量の変化が増加から減少に転ずる境界点(変曲点)Sを有する山形の分布になっている。したがって、境界点Sよりもスリップ率が小さい領域(タイト側の領域)では、スリップ率が減少するにつれてフェーシング発熱量が減少する一方、境界点Sよりもスリップ率が大きい領域(ルーズ側の領域)では、スリップ率が増加するにつれてフェーシング発熱量が減少するようになっている。
ロックアップクラッチ40のスリップ制御において、フェーシング温度が高い状態が長時間継続すると、摩擦材36aの表面の鏡面化、剥離、炭化などが起こるおそれがあり、それによって、ロックアップクラッチ40の摩擦力が低下したり、構成部品の耐久性が損なわれたりするおそれがある。また、ロックアップクラッチ40の摩擦力の低下により、エンジントルクに対抗しうる十分なロックアップクラッチ容量を得られなくなるおそれもある。また、摩擦材36aの発熱に加えて、トルクコンバータTCのスリップ量が大きくなることで、トルクコンバータTCのワークロスによる発熱も増大する懸念がある。そこで、本実施形態のロックアップクラッチの制御装置では、ロックアップクラッチ40のスリップ制御を行う際、フェーシング温度の推定値に応じてロックアップクラッチ40の目標スリップ率を持ち替える制御を行うことで、フェーシング発熱量を所定範囲に抑えるようにしている。
本実施形態のロックアップクラッチの制御装置は、ロックアップクラッチ40のスリップ率を目標スリップ率に近付けるための複数のスリップ率マップ(フィードバック目標スリップ率マップ)を保持している。スリップ率マップは、ROM11に記憶されている。各スリップ率マップには、エンジントルク及びトルコン回転数から求まる複数種類のスリップ率の特性線が含まれている。このようなスリップ率マップとして、図3に示す通常スリップ率マップAがある。通常スリップ率マップAは、通常の車両走行状態での機関負荷に応じて定められた目標スリップ率の特性線を有するスリップ率マップである。なお、ここでは、通常スリップ率マップAは、車両の駆動力や燃費を最適化できるスリップ率マップとすることが望ましい。しかしながら、通常スリップ率マップAは、車両の通常の走行状態において選択され得る目標スリップ率のマップであれば、必ずしも車両の駆動力や燃費を最適化できるスリップ率のマップでなくてもよい。
また、本実施形態の制御装置は、スリップ率マップとして、通常スリップ率マップAよりもフェーシング発熱量を少なくすることができるスリップ率の特性線を有する修正スリップ率マップを併せて保持している。この修正スリップ率マップには、図3に示すように、通常スリップ率マップAよりも大きなスリップ率の特性線を有する第1修正スリップ率マップ(ルーズ側スリップ率マップ)Bと、通常スリップ率マップよりも小さなスリップ率の特性線を有する第2修正スリップ率マップ(タイト側スリップ率マップ)Cとがある。以下では、通常スリップ率マップAを使用してロックアップクラッチ40のスリップ制御を行っているときに、スリップ率マップの持ち替え(目標スリップ率の持ち替え)制御が行われる場合について説明する。
図4は、目標スリップ率の持ち替え制御を示すフローチャート(メインフロー)である。目標スリップ率の持ち替え制御では、まず、ロックアップクラッチ40のフェーシング温度の推定値を算出する(ステップST1)。図5は、フェーシング温度の推定値を算出する手順(サブルーチン)を示すフローチャートであり、図6は、フェーシング温度の推定値を算出する手順を図式化したものである。フェーシング温度の推定値の算出では、まず、ロックアップクラッチ発熱量QLCを算出する(ST1−1)。ロックアップクラッチ発熱量QLCは、ロックアップクラッチ容量LLCとロックアップクラッチ差回転(トルクコンバータTCにおけるポンプとタービンの差回転)ΔNとの積で算出される。ロックアップクラッチ容量LLCは、以下の式(1)及び(2)を用いて算出される。
LLC=TE−Tpump ・・・(1)
pump=τ・(Ne/1000)2 ・・・(2)
ここで、TE:エンジントルク、Tpump:ポンプ吸収トルク、τ:係数(トルクコンバータの入出力回転数の比から求まるトルクコンバータの容量係数)、Ne:エンジン回転数、である。
また、ロックアップクラッチ差回転ΔNは、クランクシャフト回転計13で検出されたエンジン回転数Ne(トルクコンバータ入力回転数)と、メインシャフト回転計15で検出された変速機入力回転数Nm(トルクコンバータ出力回転数)との差から算出される。
次に、クーラー流量(オイルクーラー流量)FCOOLを算出する(ステップST1−2)。クーラー流量FCOOLは、トルクコンバータ40の内部を流通する作動油の油温TATFLとエンジン回転数NEとのマップから検索することができる。また、フェーシング温度変化量DTPLTLCを演算により算出する(ステップST1−3)。フェーシング温度変化量DTPLTLCは、前回算出したフェーシング温度TPLATELCからトルコン内部温度TTRを差し引いて算出する。また、フェーシング温度冷却項CPLATELCを演算により算出する(ステップST1−4)。フェーシング温度冷却項CPLATELCは、ステップST1−3で算出したフェーシング温度変化量DTPLTLCと、ステップST1−2で算出したクーラー流量FCOOLとのマップから検索することができる。また、フェーシング温度発熱項HPLATELCを算出する(ステップST1−5)。フェーシング温度発熱項HPLATELCは、ステップST1−1で算出したロックアップクラッチ発熱量QLCと比熱KHPLTLCとの積で算出される。
次いで、フェーシング温度の推定値TPLATELCを算出する(ステップST1−6)。フェーシング温度の推定値TPLATELCは、ステップST1−5で算出したフェーシング温度発熱項HPLATELCと、ステップST1−4で算出したフェーシング温度冷却項CPLATELCと、トルコン内部温度TTRとの和から算出される。こうしてフェーシング温度の推定値TPLATELCを算出したら、当該フェーシング温度の推定値TPLATELCがトルコン内部温度TTR以下であるか否かを判断する(ステップST1−7)。その結果、フェーシング温度の推定値TPLATELCがトルコン内部温度TTR以下であれば(YES)、フェーシング温度の推定値TPLATELCをトルコン内部温度TTRで置き換える(ステップST1−8)。一方、フェーシング温度の推定値TPLATELCがトルコン内部温度TTRよりも大きければ(NO)、算出したフェーシング温度の推定値TPLATELCをそのまま用いる。
次に、図4のメインフローに戻り、ステップST1で算出したフェーシング温度の推定値TPLATELCが第1の閾値温度T1よりも高いか否かを判断する(ステップST2)。ここでの第1の閾値温度T1は、フェーシング温度が当該第1の閾値温度T1を超えた状態が所定時間以上継続すると、摩擦材36aの表面の鏡面化、剥離、炭化などの不具合を生じるおそれがあると判断される温度である。その結果、フェーシング温度の推定値TPLATELCが第1の閾値温度T1よりも高い場合(YES)は、高温継続判定タイマがセット済みであるか否かを判断し(ステップST3)、セット済みでなければ(NO)、高温継続判定タイマをセットする(ステップST4)。ここでの高温継続判定タイマとは、フェーシング温度の推定値(TPLATELC)が第1の閾値温度T1よりも高くなった状態での継続時間(以下、「高温継続時間」という。)を計測するタイマである。
その後、高温継続時間が設定時間に達したか否かを判断する(ステップST5)。高温継続時間が設定時間に達した場合(YES)、続けて、現在選択されている通常スリップ率マップAによる目標スリップ率が、図3のグラフにおける境界点Sよりもタイト側であるか否かを判断する(ステップST6)。
その結果、通常スリップ率マップAによる現在のスリップ率が境界点Sよりもタイト側のスリップ率(例えばスリップ率a´)であれば(YES)、現在よりも小さいスリップ率を検索可能な第2修正スリップ率マップ(タイト側スリップ率マップ)Cに持ち替える制御を行う(ステップST7)。すなわち、通常スリップ率マップAによる現在の目標スリップ率が、境界点Sよりもタイト側の領域にあるときは、スリップ率が減少するにつれてフェーシング発熱量が減少するので、目標スリップ率を小さくすることでフェーシング発熱量を低減可能である。したがって、通常スリップ率マップAよりも小さな目標スリップ率の特性線を有する第2修正スリップ率マップCを選択する。
一方、通常スリップ率マップAによる現在の目標スリップ率が境界点Sよりもルーズ側(例えばスリップ率a)であれば(NO)、現在のスリップ率よりも大きいスリップ率を検索可能な第1修正スリップ率マップBに持ち替える制御を行う(ステップST8)。すなわち、通常スリップ率マップAによる現在の目標スリップ率が、境界点Sよりもルーズ側の領域にあるときは、スリップ率が増加するにつれてフェーシング発熱量が減少するので、目標スリップ率を大きくすることでフェーシング発熱量を低減可能である。したがって、通常スリップ率マップAよりも大きな目標スリップ率の特性線を有する第1修正スリップ率マップBを選択する。
一方、先のステップST2でフェーシング温度の推定値TPLATELCが第1の閾値温度T1よりも低い場合(NO)は、高温継続判定タイマがセット済みであるか否かを判断し(ステップST9)、セット済みであれば(YES)、高温継続判定タイマを解除する(ステップST10)。一方、高温継続判定タイマがセット済みでなければ(NO)、そのまま次のステップに進む。
その後、フェーシング温度の推定値TPLATELCが第2の閾値温度T2よりも低いか否かを判断する(ステップST11)。ここでの第2の閾値温度T2は、第1の閾値温度T1よりも低い温度(T1>T2)である。その結果、フェーシング温度の推定値TPLATELCが第2の閾値温度T2よりも低い場合(YES)は、低温継続判定タイマがセット済みであるか否かを判断し(ステップST12)、セット済みでなければ(NO)、低温継続判定タイマをセットする(ステップST13)。ここでの低温継続判定タイマとは、フェーシング温度の推定値TPLATELCが第2の閾値温度T2よりも低くなってからの経過時間(以下、「低温継続時間」という。)を計測するタイマである。その後、低温継続時間が設定時間に達したか否かを判断する(ステップST14)。低温継続時間が設定時間に達したら(YES)、再度、目標スリップ率マップを修正スリップ率マップB(又はC)から通常スリップ率マップAへ持ち替える制御を行う(ステップST15)。これにより、ロックアップクラッチ41のスリップ率を通常のスリップ率に戻すことができる。
一方、先のステップST11で、フェーシング温度の推定値(TPLATELC)が第2の閾値温度T2よりも高い場合(NO)は、先に持ち替えた修正スリップ率マップB(又はC)をそのまま保持する。すなわちこの場合は、低温継続判定タイマがセット済みであるか否かを判断し(ステップST16)、セット済みであれば(YES)、低温継続判定タイマを解除してから(ステップST17)、ステップST1に戻り、セット済みでなければ(NO)、そのままステップST1に戻る。
以上説明したように、本実施形態の制御装置では、ロックアップクラッチ41のスリップ制御において、フェーシング温度の推定値TPLATELCが第1の閾値温度T1を所定時間以上継続して上回った場合、通常スリップ率マップAから修正スリップ率マップB(又はC)への目標スリップ率マップの持ち替えを行うので、ロックアップクラッチ41のスリップ制御を継続しながら、フェーシング温度及びトルクコンバータ41の内部温度の上昇を効果的に抑制できる。したがって、ロックアップクラッチ41及びトルクコンバータ40の構成部品の耐久性向上と、燃費の改善及び振動や騒音の効果的な抑制との両方が可能となる。
また、修正スリップ率マップは、通常スリップ率マップAの目標スリップ率よりも大きい目標スリップ率の特性線を有する第1修正スリップ率マップBと、通常スリップ率マップAの目標スリップ率よりも小さい目標スリップ率の特性線を有する第2修正スリップ率マップCとからなる。したがって、図3に示すフェーシング発熱量の分布データに基づいて、現在のフェーシング発熱量がスリップ率の変化(増加又は減少)に対して増加傾向にあるのか減少傾向にあるのかを把握した上で、第1修正スリップ率マップBと第2修正スリップ率マップCのうち、フェーシング発熱量が下がると判断する修正スリップ率マップを選択できる。これにより、ロックアップクラッチ41のフェーシング温度を迅速かつ確実に下げることが可能となる。
また、本実施形態の制御装置では、修正スリップ率マップB(又はC)への持ち替えを行った後、フェーシング温度の推定値が低下して許容範囲になった場合には、再度、通常スリップ率マップAへの持ち替えを行うことで、ロックアップクラッチ41のスリップ率を通常のスリップ率に戻すので、さらなる燃費の改善と振動や騒音の効果的な抑制が可能となる。特に、通常スリップ率マップAとして車両の駆動力や燃費の最適化を図ることが可能な目標スリップ率マップを用意しておけば、通常スリップ率マップAによる車両の駆動力や燃費の最適化と、修正スリップ率マップB(又はC)によるフェーシング温度の上昇抑制との両方が可能となる。
なお、上記では、スリップ率マップの持ち替えを行う際、第1、第2修正スリップ率マップB,Cのいずれに持ち替えるかについて、図3に示すフェーシング発熱量の分布データに基づいて決定しているが、第1、第2修正スリップ率マップB,Cのいずれに持ち替えるかの決定は、他の方法で行うことも可能である。以下、その具体例を説明する。
図3に示す通常スリップ率マップAは、スリップ率が境界点Sに対してルーズ側とタイト側の両方に跨がった設定になっているが、この通常スリップ率マップAを細分化して、境界点Sよりもルーズ側のスリップ率のみを使用するように設定した通常スリップ率マップA1と、境界点Sよりもタイト側のスリップ率のみを使用するように設定した通常スリップ率マップA2とを別個に用意する。このようにすることで、現在使用している通常スリップ率マップの呼出名(マップ名称)A1,A2によって、現在のスリップ率の目標設定が境界点Sに対してルーズ側であるかタイト側であるかの判断が行えるようになる。したがって、それに応じて第1修正スリップ率マップBと第2修正スリップ率マップCのいずれに持ち替えるかを決定することができる。
これによれば、フェーシング発熱量の分布データを参照せずにスリップ率マップの持ち替えが行えるようになる。図3に示すフェーシング発熱量の分布データは、実際には、エンジントルク、出力回転をパラメータとして変化するデータであるため、車両の様々な運転状況に対応したフェーシング発熱量の分布データを含めると、そのデータ量が多くなる。したがって、上記のような通常スリップ率マップの呼出名A1,A2によるスリップ率マップの持ち替えを行うようにすれば、フェーシング発熱量の分布データを持たずに済むので、その分、ROM11の容量を節約することができる。
以上説明したように、本実施形態のロックアップクラッチの制御装置によれば、ロックアップクラッチ41のスリップ制御を継続しながら、フェーシング温度及びトルクコンバータ40の内部温度の上昇を効果的に抑制できる。したがって、ロックアップクラッチ41及びトルクコンバータ40の構成部品の耐久性向上と、燃費の改善及び振動や騒音の効果的な抑制との両方を実現可能となる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
EG エンジン
TM 自動変速機
TC トルクコンバータ
10 ECU(制御手段)
11 ROM(記憶手段)
12 クランクシャフト
13 クランクシャフト回転計
14 メインシャフト
15 メインシャフト回転計
20 油圧回路
21 メイン調圧バルブ
22 トルコン調圧バルブ
23 LCシフトバルブ
24 LCコントロールバルブ
35 トルコンカバー
36 クラッチピストン
36a 摩擦材(フェーシング材)
37 第1油室
38 第2油室
40 ロックアップクラッチ
A 通常スリップ率マップ
B 第1修正スリップ率マップ
C 第2修正スリップ率マップ

Claims (4)

  1. 車両に搭載されたトルクコンバータが備えるロックアップクラッチの締結状態を制御するロックアップクラッチの制御装置であって、
    前記ロックアップクラッチのフェーシング温度の推定値を算出するフェーシング温度推定手段と、
    前記フェーシング温度推定手段で算出した前記フェーシング温度の推定値と、予め定められた第1の閾値温度とを比較する温度比較手段と、
    前記ロックアップクラッチの目標スリップ率の特性線を含む目標スリップ率マップを記憶した記憶手段と、
    前記目標スリップ率マップで検索した目標スリップ率に基づいて、前記ロックアップクラッチのスリップ率を制御するスリップ制御手段と、
    を備え、
    前記目標スリップ率マップは、通常の車両走行状態での機関負荷に応じて定められた目標スリップ率の特性線を有する通常スリップ率マップと、前記通常スリップ率マップで検索したスリップ率に対するフェーシング発熱量よりも低いフェーシング発熱量となる目標スリップ率の特性線を有する修正スリップ率マップと、を含み、
    前記スリップ制御手段は、前記通常スリップ率マップを用いてスリップ制御を行っているときに、前記フェーシング温度の推定値が前記第1の閾値温度を所定時間以上継続して上回った場合、目標スリップ率マップを前記通常スリップ率マップから前記修正スリップ率マップに持ち替える制御を行う
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  2. 前記記憶手段には、さらに、前記ロックアップクラッチのスリップ率に対するフェーシング発熱量の分布データが記憶されており、
    前記修正スリップ率マップは、前記通常スリップ率マップ上の目標スリップ率よりも大きい目標スリップ率の特性線を有する第1修正スリップ率マップと、前記通常スリップ率マップ上の目標スリップ率よりも小さい目標スリップ率の特性線を有する第2修正スリップ率マップと、を含み、
    前記スリップ制御手段は、前記フェーシング発熱量の分布データに基づいて、現在のフェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して減少傾向と増加傾向のいずれであるかを判断し、
    現在のフェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して減少傾向の場合は、前記第1修正スリップ率マップを選択し、増加傾向の場合は、前記第2修正スリップ率マップを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載のロックアップクラッチの制御装置。
  3. 前記通常スリップ率マップは、前記ロックアップクラッチのフェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して減少傾向にある領域のスリップ率のみを使用するように設定された第1通常スリップ率マップと、前記フェーシング発熱量がスリップ率の増加に対して増加傾向にある領域のスリップ率のみを使用するように設定された第2通常スリップ率マップと、を含み、
    前記修正スリップ率マップは、前記通常スリップ率マップ上の目標スリップ率よりも大きい目標スリップ率の特性線を有する第1修正スリップ率マップと、前記通常スリップ率マップ上の目標スリップ率よりも小さい目標スリップ率の特性線を有する第2修正スリップ率マップと、を含み、
    前記スリップ制御手段は、現在選択している通常スリップ率マップが前記第1通常スリップ率マップと前記第2通常スリップ率マップのいずれであるかを判断し、
    現在選択している通常スリップ率マップが前記第1通常スリップ率マップの場合は、修正スリップ率マップとして前記第1修正スリップ率マップを選択し、前記第2通常スリップ率マップの場合は、前記第2修正スリップ率マップを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載のロックアップクラッチの制御装置。
  4. 前記温度比較手段は、さらに、前記フェーシング温度の推定値と、前記第1の閾値温度よりも低い第2の閾値温度とを比較するようになっており、
    前記スリップ制御手段は、前記目標スリップ率マップを持ち替える制御を行った後、前記フェーシング温度の推定値が前記第2の閾値温度を所定時間以上継続して下回った場合、再度、目標スリップ率マップを前記修正スリップ率マップから前記通常スリップ率マップへ持ち替える制御を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のロックアップクラッチの制御装置。
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