JP2010196852A - 変速機の油温制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップを適正に抑制して変速機の耐久性能を向上できる変速機の油温制御装置を提供すること。
【解決手段】この変速機の油温制御装置は、変速機の潤滑油の熱交換を行う熱交換器2と、この熱交換器2に供給される潤滑油の流量を制御する油量制御弁31とを備えている。また、この油温制御装置は、トランスミッション油温を計測するT/M油温センサを有すると共に、このT/M油温センサの出力値が所定の閾値以上のときに変速機の高負荷運転を禁止する高負荷運転禁止制御手段を備えている。そして、油量制御弁31が閉弁状態のまま故障したときに、閾値がより低い閾値に変更される。
【選択図】図1

Description

この発明は、変速機の油温制御装置に関し、さらに詳しくは、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップを適正に抑制して変速機の耐久性能を向上できる変速機の油温制御装置に関する。
例えば、車両用無段変速機では、各機構に潤滑油を供給して各機構を適正に潤滑あるいは冷却する必要がある。このため、近年の変速機の油温制御装置では、変速機の潤滑油の熱交換を熱交換器にて行うことにより変速機の油温を制御する構成が採用されている。かかる構成を採用する従来の変速機の油温制御装置として、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開2004−339989号公報
ここで、変速機の稼働時にてT/M油温が高温となると、漏れ量が増加してライン圧が低下し、変速機のベルトあるいはローラーがグロススリップするおそれがある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップを適正に抑制して変速機の耐久性能を向上できる変速機の油温制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる変速機の油温制御装置は、変速機の潤滑油の熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器に供給される潤滑油の流量を制御する油量制御弁とを備える変速機の油温制御装置であって、トランスミッション油温を計測するT/M油温センサを有すると共に前記T/M油温センサの出力値が所定の閾値以上のときに変速機の高負荷運転を禁止する高負荷運転禁止制御手段を備え、且つ、前記油量制御弁が閉弁状態のまま故障したときに、前記閾値がより低い閾値に変更されることを特徴とする。
この変速機の油温制御装置では、T/M油温センサの出力値が所定の閾値以上のときに変速機の高負荷運転を禁止する高負荷運転禁止制御が行われ、且つ、油量制御弁が閉弁状態のまま故障したときに、この閾値がより低い閾値に変更される。かかる構成では、油量制御弁が閉弁状態のまま故障してT/M油温が上昇したときに、より低い閾値にて高負荷運転禁止制御が開始される。これにより、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが適正に抑制されるので、変速機の耐久性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる変速機の油温制御装置は、前記変速機に連結されるエンジンの水温を計測する水温センサを備えると共に、前記T/M油温センサが故障したときに、前記水温センサの出力値が前記T/M油温センサの出力値として用いられる。
この変速機の油温制御装置では、T/M油温センサが故障したときに、エンジン水温がT/M油温として用いられて、熱交換器における潤滑油の流量制御および高負荷運転禁止制御が行われる。これにより、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが適正に抑制されるので、変速機の耐久性能が向上する利点がある。
この発明にかかる変速機の油温制御装置では、T/M油温センサの出力値が所定の閾値以上のときに変速機の高負荷運転を禁止する高負荷運転禁止制御が行われ、且つ、油量制御弁が閉弁状態のまま故障したときに、この閾値がより低い閾値に変更される。かかる構成では、油量制御弁が閉弁状態のまま故障してT/M油温が上昇したときに、より低い閾値にて高負荷運転禁止制御が開始される。これにより、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが適正に抑制されるので、変速機の耐久性能が向上する利点がある。
図1は、この発明の実施例にかかる変速機の油温制御装置を示す構成図である。 図2は、図1に記載した油温制御装置の作用を示すフローチャートである。 図3は、図1に記載した油温制御装置の作用を示すブロック図である。 図4は、図1に記載した油温変速機の変形例1を示すブロック図である。 図5は、図1に記載した油温変速機の変形例2を示すブロック図である。 図6は、図1に記載した油温変速機の変形例3を示すブロック図である。 図7は、図1に記載した油温変速機の変形例4を示すブロック図である。 図8は、図1に記載した油温変速機の変形例5を示すブロック図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[変速機の油温制御装置]
この変速機の油温制御装置1は、変速機の潤滑油の油温を制御する装置であり、例えば、車両用のベルト式無段変速機あるいはトロイダル型無段変速機に適用される(図1参照)。
例えば、この実施例では、ドレーン系の潤滑油路に配置されたセカンダリレギュレータバルブ11と、トランスミッション内の前側機構(例えば、トルクコンバータ、前後進切換装置など)の潤滑系12および後側(例えば、減速機構など)の潤滑系13とが潤滑油路151を介して接続されている。また、セカンダリレギュレータバルブ11と変速機の変速部(例えば、ベルト式無段変速機のプーリとベルトとの接触部など)の潤滑系14とが潤滑油路151の中途から分岐された潤滑油路152を介して接続されている。そして、油温制御装置1が、この変速部の潤滑系14側の潤滑油路152上に配置されて、変速部の潤滑系14に供給される潤滑油の油温を制御している。
また、油温制御装置1は、熱交換器2と、流量制御部3と、ECU(electronic control unit)4とを備える。熱交換器2は、熱交換により潤滑油を冷却(あるいは加熱)する装置であり、例えば、空冷式クーラー、水冷式クーラーなどにより構成される。流量制御部3は、熱交換器2に供給される潤滑油の流量を制御する油圧回路であり、油量制御弁31としてリニアソレノイドバルブを有する。また、熱交換器2と流量制御部3とは、変速部の潤滑系14側の潤滑油路152上に直列に配置される。ECU4は、各種センサ(図示省略)からの出力値に基づいて所定の演算を行い、この演算結果に基づいて流量制御部3(油量制御弁31)を駆動制御する。各種センサには、例えば、車速あるいは風速を計測する車速センサ、外気の温度を計測する外気温センサ、トランスミッション油温(T/M油温)を計測するT/M油温センサ、エンジントルクを計測するトルクセンサ、エンジン回転数を計測する回転数センサ、エンジンの水温を計測する水温センサ、熱交換器2の入口部にて潤滑油の油温を計測する熱交換器入口油温センサなどが含まれる。
この油温制御装置1では、以下のように変速機の潤滑油の油温が制御される。まず、トランスミッション損失(T/M損失)の発熱により加熱されて高温となった潤滑油がセカンダリレギュレータバルブ11から潤滑油路152に流入し、流量制御部3を経て熱交換器2に供給される。そして、この潤滑油が熱交換器2にて熱交換して冷却され、変速部の潤滑系14に供給される。このとき、流量制御部3(油量制御弁31)が駆動されて、熱交換器2における潤滑油の流量が制御される。これにより、変速部の潤滑系14に供給される潤滑油の油温が制御される。
[熱交換器への潤滑量の流量制御]
ここで、上記した変速機の油温制御では、熱量収支に基づいて熱交換器2における必要放熱量が算出され、この必要放熱量に基づいて流量制御部3が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される(図3参照)。具体的には、以下のフィードフォワード制御が行われる。
まず、トルクコンバータ損失による発熱量(T/C損失)と、トランスミッション損失による発熱量(T/M損失)と、トランスミッションの表面放熱による放熱量(T/M放熱量)と、エンジンからの伝熱による熱量との和に基づいて、必要放熱量(FF必要放熱量)が算出される。この必要放熱量は、このフィードフォワード制御において、熱交換器2にて放熱する必要がある熱量である。なお、トルクコンバータ損失による発熱量は、エンジントルクおよびエンジン回転数と、トルクコンバータ効率(T/C効率)とに基づいて算出される。また、トランスミッション損失による発熱量は、エンジントルクおよびエンジン回転数に基づいて算出される。また、エンジントルクおよびエンジン回転数は、エンジンのトルクセンサおよび回転数センサの各出力値として取得される。トランスミッションの放熱量は、車速(風速)、外気温およびT/M油温に基づいて算出される。また、車速、外気温およびT/M油温は、車速センサ、外気温センサおよびT/M油温センサの各出力値として取得される。
次に、この必要放熱量と、車速(風速)、外気温および熱交換器入口油温とに基づいて、熱交換器2における潤滑油の目標流量が算出される。この目標流量は、熱交換器2の性能特性を示す逆引きマップに基づいて算出される。なお、熱交換器入口油温は、熱交換器入口油温センサの出力値として取得されても良いし、T/M油温センサの出力値をなました値が用いられても良い。
次に、この目標流量と、ライン圧ソレノイド指令電流とに基づいて、流量制御部3の油量制御弁31の目標電流(流量制御ソレノイド目標電流)が算出される。この目標電流は、油量制御弁31の流量特性を示す逆引きマップに基づいて算出される。
そして、この目標電流に基づいて油量制御弁31が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。これにより、T/M損失による発熱分が熱交換器2の放熱量により相殺されて、変速機における潤滑油の油温が適正に維持される。
[高油温時の高負荷運転禁止制御]
一般に、変速機の稼働時にてT/M油温が高温となると、漏れ量が増加してライン圧が低下し、変速機のベルトあるいはローラーがグロススリップするおそれがある。このため、T/M油温が所定の閾値以上のときは、変速機の高負荷運転を禁止する制御(高負荷運転禁止制御)が行われる。
ここで、(1)油量制御弁31が閉弁状態のまま故障すると、熱交換器2への潤滑油の流量制御が適正に行われなくなり、T/M油温が上昇する。このとき、高負荷運転禁止制御にかかるT/M油温の閾値が油量制御弁31の正常時と同じ閾値であると、高負荷運転禁止制御が遅れて、変速機のベルトあるいはローラーがグロススリップするおそれがある。また、(2)T/M油温センサが故障すると、熱交換器2への潤滑油の流量制御が適正に行われなくなる。このため、高負荷運転禁止制御を適切に行うための制御が必要となる。
そこで、この油温制御装置1では、かかる課題を解決するために、高負荷運転禁止制御が以下のように行われる(図2参照)。
まず、ステップST1では、T/M油温センサが正常に機能しているか否かの判定が行われる。例えば、T/M油温センサの出力値が電圧出力レンジ内にある場合には、T/M油温センサが正常に機能していると判定される。そして、肯定判定の場合には、ステップST2に進み、否定判定の場合には、ステップST5に進む。
ステップST2では、油量制御弁31が閉弁状態のまま故障しているか否かの判定が行われる。例えば、指示流量(≠0)に対する電流出力がない場合には、油量制御弁31が閉弁状態のまま故障していると判定される。そして、肯定判定の場合には、ステップST6に進み、否定判定の場合には、ステップST3に進む。
ステップST3では、T/M油温が所定の閾値THO2以上(T/M油温≧THO2)であるか否かが判定される。このT/M油温の閾値THO2は、T/M油温センサ、油量制御弁31などが正常に機能しているときの閾値(通常時の閾値)である。そして、肯定判定の場合には、ステップST4に進む。
ステップST4では、高負荷運転禁止制御が行われる。高負荷運転禁止制御では、例えば、変速機の回転数制限、駆動力制限、トルク制限、パワー制限などにより、変速機の高負荷運転が禁止される。これにより、T/M油温の上昇が抑制されて、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが抑制される。
ステップST5では、エンジン水温がT/M油温として用いられて、熱交換器2における潤滑油の流量制御が行われる。このエンジン水温は、例えば、エンジンに設置された水温センサの出力値として取得される。そして、その後に、ステップST4に進み、高負荷運転禁止制御が行われる。すなわち、ステップST1にて、T/M油温センサが正常に機能していると判定されなかった場合(否定判定の場合)には、エンジン水温がT/M油温として用いられて、熱交換器2における潤滑油の流量制御(図3参照)が行われる。これにより、例えば、T/M油温センサが故障したときに、熱交換器2への潤滑油の流量制御(図3参照)および高負荷運転禁止制御(ST4)が適正に行われて、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが抑制される。
ステップST6では、T/M油温が所定の閾値THO1以上(T/M油温≧THO1)であるか否かが判定される。この閾値THO1は、通常時の閾値THO2よりも小さい(THO1<THO2)。そして、その後に、ステップST4に進み、高負荷運転禁止制御が行われる。すなわち、ステップST2にて、油量制御弁31が閉弁状態のまま故障していると判定された場合には、T/M油温の閾値THO2がより低い閾値THO1に変更されて、高負荷運転禁止制御(ST4)が行われる。これにより、熱交換器2への潤滑油の流量制御が適正に行われ、また、高負荷運転が禁止されて、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが抑制される。
[効果]
以上説明したように、この変速機の油温制御装置1では、(1)T/M油温センサの出力値が所定の閾値THO2以上のときに変速機の高負荷運転を禁止する高負荷運転禁止制御が行われ、且つ、油量制御弁31が閉弁状態のまま故障したときに、この閾値THO2がより低い閾値THO1に変更される(図2参照)。かかる構成では、油量制御弁31が閉弁状態のまま故障してT/M油温が上昇したときに、より低い閾値THO1にて高負荷運転禁止制御が開始される。これにより、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが適正に抑制されるので、変速機の耐久性能が向上する利点がある。
また、この変速機の油温制御装置1では、(2)T/M油温センサが故障したときに、水温センサの出力値が前記T/M油温センサの出力値として代用される(図2参照)。かかる構成では、T/M油温センサが故障したときに、エンジン水温がT/M油温として用いられて、熱交換器2における潤滑油の流量制御(図3参照)および高負荷運転禁止制御(ST4)が行われる。これにより、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップが適正に抑制されるので、変速機の耐久性能が向上する利点がある。
特に、トロイダル型無段変速機は、T/M油温が高温および低温のいずれの場合にもトラクション係数が温度に依存して低下するという特性を有する。このため、トラクション係数の決定にあたり、T/M油温とトラクション係数との関係を示すマップが用いられる。しかしながら、T/M油温センサが故障すると適切なトラクション係数を設定できないため、ローラーの押圧力が不適切となり、ローラーのグロススリップが発生しやすい。したがって、この油温制御装置1では、T/M油温センサが故障したときにローラーのグロススリップが適正に抑制される点で、特に有益である。
なお、この油温制御装置1では、熱交換器2における潤滑油の流量制御が上記した図3に示す構成により行われる。しかし、これに限らず、熱交換器2における潤滑油の流量制御が以下の変形例1〜4に示す構成により行われても良い。以下、その変形例について説明する。
[変形例1]
例えば、この油温制御装置1では、変速機の現在の油温と目標油温との偏差が算出され、この偏差に基づいて熱交換器2における必要放熱量が算出されても良い(図4参照)。そして、この必要放熱量に基づいて流量制御部3が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。具体的には、以下のようなフィードバック制御が行われ得る。
まず、熱交換器2における必要放熱量の算出にあたり、変速機における現在の潤滑油の油温(T/M油温)とその目標値(目標油温)との偏差(T/M油温−目標油温)が算出される。次に、この偏差と目標制御時間との比(偏差/目標制御時間)が算出される。この目標制御時間は、偏差を0にするための目標時間である。次に、この比と所定のゲインとの積(偏差/目標制御時間×ゲイン)が算出される。このゲインは、例えば、T/M油温あるいは所定の予想油温に基づいて適宜変更される。次に、この積とトランスミッションの熱容量(T/M熱容量)との積(偏差/目標制御時間×ゲイン×(T/M熱容量))が算出され、この積が必要熱容量として用いられる。なお、T/M熱容量は、次の数式(1)により算出される。
T/M熱容量=(潤滑油体積×比重×比熱+鉄質量×比熱+アルミニウム質量×比熱)×4.18605 (1)
次に、この必要放熱量と、車速(風速)、外気温および熱交換器入口油温とに基づいて、熱交換器2における潤滑油の目標流量が算出される。次に、この目標流量と、ライン圧ソレノイド指令電流とに基づいて、流量制御部3の油量制御弁31の目標電流(流量制御ソレノイド目標電流)が算出される。そして、この目標電流に基づいて油量制御弁31が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。これにより、変速機における潤滑油の油温が適正に維持される。
[変形例2]
また、この油温制御装置1では、変速機における現在の発熱量と熱交換器2の放熱量との差に基づいて所定時間後の予想油温が算出され、この予想油温と目標油温との偏差に基づいて熱交換器2における必要放熱量が算出されても良い(図5および図6参照)。そして、この必要放熱量に基づいて流量制御部3が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。具体的には、以下のようなフィードバック制御が行われ得る。
まず、所定時間後における変速機の油温の予想値(予想油温)が算出される(図5参照)。この予想油温の算出では、まず、流量制御部3の油量制御弁31の指令電流(流量制御ソレノイド指令電流)とライン圧ソレノイドの指令電流とに基づいて、熱交換器2における現在の潤滑油の流量(現流量)が算出される(図5の左下部参照)。この現流量は、所定の流量特性マップに基づいて算出される。そして、この現流量と、車速(風速)、外気温および熱交換器入口油温とに基づいて、熱交換器2の放熱量が算出される。この放熱量は、熱交換器2の性能特性を示す所定のマップに基づいて算出される。次に、この熱交換器2の放熱量と、トルクコンバータ損失による発熱量(T/C損失)、トランスミッション損失による発熱量(T/M損失)、トランスミッションの表面放熱による放熱量(T/M放熱量)およびエンジンからの伝熱による熱量との和が算出される。次に、この和と、トランスミッションの熱容量の逆数(1/(T/M熱容量))との積が算出される。次に、この積と、目標制御時間との積が算出される。そして、この積と、T/M油温との和が算出されて、予想油温として用いられる。
次に、この予想油温と、変速機の油温の目標値(目標油温)との偏差が算出される(図6参照)。次に、この偏差と目標制御時間との比(偏差/目標制御時間)が算出される。次に、この比と所定のゲインとの積(偏差/目標制御時間×ゲイン)が算出される。次に、この積とトランスミッションの熱容量(T/M熱容量)との積(偏差/目標制御時間×ゲイン×(T/M熱容量))が算出され、この積が必要熱容量(FB必要熱容量)として用いられる。
次に、この必要放熱量と、車速(風速)、外気温および熱交換器入口油温とに基づいて、熱交換器2における潤滑油の目標流量が算出される。次に、この目標流量と、ライン圧ソレノイド指令電流とに基づいて、流量制御部3の油量制御弁31の目標電流(流量制御ソレノイド目標電流)が算出される。そして、この目標電流に基づいて油量制御弁31が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。これにより、変速機における潤滑油の油温が適正に維持される。
[変形例3]
また、この油温制御装置1では、図3に示す構成にて熱量収支に基づいて算出されたFF必要放熱量(フィードフォワード制御量)と、図4に示す構成(変形例1)にて変速機のT/M油温と目標油温との偏差に基づいて算出されたFB必要放熱量(フィードバック制御量)との和が熱交換器2の必要放熱量として用いられても良い(図7参照)。そして、この必要放熱量に基づいて流量制御部3が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。具体的には、以下のようなフィードバック制御が行われ得る。
まず、FB必要放熱量の算出にあたり、変速機のT/M油温と目標油温との偏差が算出される。次に、この偏差と目標制御時間との比(偏差/目標制御時間)が算出される。次に、この比と所定のゲインとの積(偏差/目標制御時間×ゲイン)が算出される。次に、この積とトランスミッションの熱容量(T/M熱容量)との積(偏差/目標制御時間×ゲイン×(T/M熱容量))が算出され、この積がFB必要熱容量として用いられる。
次に、このFB必要放熱量と、図3に示す構成にて熱量収支に基づいて算出されたFF必要放熱量との和が熱交換器2の必要放熱量として算出される。
次に、この必要放熱量と、車速(風速)、外気温および熱交換器入口油温とに基づいて、熱交換器2における潤滑油の目標流量が算出される。次に、この目標流量と、ライン圧ソレノイド指令電流とに基づいて、流量制御部3の油量制御弁31の目標電流(流量制御ソレノイド目標電流)が算出される。そして、この目標電流に基づいて油量制御弁31が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。これにより、変速機における潤滑油の油温が適正に維持される。また、フィードフォワード制御量(図3のFF必要放熱量)とフィードバック制御量(図4のFB必要放熱量)との和が熱交換器2の必要放熱量として用いられるので、変速機の油温を目標油温に速やかに収束させ得る。
[変形例4]
また、この油温制御装置1では、図3に示す構成にて熱量収支に基づいて算出されたFF必要放熱量(フィードフォワード制御量)と、図5および図6に示す構成(変形例2)にて変速機の予想油温と目標油温との偏差に基づいて算出されたFB必要放熱量(フィードバック制御量)との和が熱交換器2の必要放熱量として用いられても良い(図8参照)。そして、この必要放熱量に基づいて流量制御部3が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。具体的には、以下のようなフィードバック制御が行われ得る。
まず、FB必要放熱量の算出にあたり、変速機の予想油温と目標油温との偏差が算出される。次に、この偏差と目標制御時間との比(偏差/目標制御時間)が算出される。次に、この比と所定のゲインとの積(偏差/目標制御時間×ゲイン)が算出される。次に、この積とトランスミッションの熱容量(T/M熱容量)との積(偏差/目標制御時間×ゲイン×(T/M熱容量))が算出され、この積がFB必要熱容量として用いられる。
次に、このFB必要放熱量と、図3に示す構成にて熱量収支に基づいて算出されたFF必要放熱量との和が熱交換器2の必要放熱量として算出される。
次に、この必要放熱量と、車速(風速)、外気温および熱交換器入口油温とに基づいて、熱交換器2における潤滑油の目標流量が算出される。次に、この目標流量と、ライン圧ソレノイド指令電流とに基づいて、流量制御部3の油量制御弁31の目標電流(流量制御ソレノイド目標電流)が算出される。そして、この目標電流に基づいて油量制御弁31が駆動されて、熱交換器2における潤滑量の流量が制御される。これにより、変速機における潤滑油の油温が適正に維持される。また、フィードフォワード制御量(図3のFF必要放熱量)とフィードバック制御量(図6のFB必要放熱量)との和が熱交換器2の必要放熱量として用いられるので、変速機の油温を目標油温に速やかに収束させ得る。
以上のように、この発明にかかる変速機の油温制御装置は、変速機のベルトあるいはローラーのグロススリップを適正に抑制して変速機の耐久性能を向上できる点で有用である。
1 油温制御装置
2 熱交換器
3 流量制御部
31 油量制御弁
11 セカンダリレギュレータバルブ
12〜14 潤滑系
151、152 潤滑油路

Claims (2)

  1. 変速機の潤滑油の熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器に供給される潤滑油の流量を制御する油量制御弁とを備える変速機の油温制御装置であって、
    トランスミッション油温を計測するT/M油温センサを有すると共に前記T/M油温センサの出力値が所定の閾値以上のときに変速機の高負荷運転を禁止する高負荷運転禁止制御手段を備え、且つ、前記油量制御弁が閉弁状態のまま故障したときに、前記閾値がより低い閾値に変更されることを特徴とする変速機の油温制御装置。
  2. 前記変速機に連結されるエンジンの水温を計測する水温センサを備えると共に、前記T/M油温センサが故障したときに、前記水温センサの出力値が前記T/M油温センサの出力値として用いられる請求項1に記載の変速機の油温制御装置。
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JP2016130524A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機
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