JP2015218869A - 潤滑装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルクーラでの潤滑油の冷却が不能となった場合でも、電動機の運転効率の低下を抑制できる潤滑装置を提供することを目的とする。
【解決手段】オイルパン7に溜まった潤滑油を、オイルクーラ24を介してモータジェネレータMG1,MG2に供給する第1潤滑油供給部21と、オイルヒータ34を介してギヤトレイン部11に供給する第2潤滑油供給部31とを備え、第1潤滑油供給部21は、オイルクーラ24をバイパスして潤滑油を流すバイパス管25と三方弁26とを備え、第2潤滑油供給部31は、オイルヒータ34をバイパスして温水を流すバイパス管47と三方弁48とを備え、冷却側の三方弁26が潤滑油の冷却が不能な状態で故障した場合には、温水がオイルヒータ34をバイパスしてバイパス管47に流れるように、加熱側の温水の三方弁48の開度を制御する弁動作制御部53を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】オイルパン7に溜まった潤滑油を、オイルクーラ24を介してモータジェネレータMG1,MG2に供給する第1潤滑油供給部21と、オイルヒータ34を介してギヤトレイン部11に供給する第2潤滑油供給部31とを備え、第1潤滑油供給部21は、オイルクーラ24をバイパスして潤滑油を流すバイパス管25と三方弁26とを備え、第2潤滑油供給部31は、オイルヒータ34をバイパスして温水を流すバイパス管47と三方弁48とを備え、冷却側の三方弁26が潤滑油の冷却が不能な状態で故障した場合には、温水がオイルヒータ34をバイパスしてバイパス管47に流れるように、加熱側の温水の三方弁48の開度を制御する弁動作制御部53を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、電動機及びギヤトレイン部にそれぞれ潤滑油を供給する潤滑装置に関する。
一般に、電動機及び電動機に連結されるギヤトレイン部を有した動力伝達装置(例えば、ハイブリッド車両)が知られている。この種の動力伝達装置の電動機は、高温になると磁石の保磁力が低下する温度特性があるため、オイルパンに溜まった潤滑油を、オイルクーラを介して冷却し、冷却された潤滑油を電動機及びギヤトレイン部にそれぞれ供給する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、ギヤトレイン部に冷却された粘度の高い潤滑油が供給されると、例えば、引き摺り損失等が増大する可能性ある。これを防止するために、電動機にはオイルクーラで冷却された潤滑油を供給し、ギヤトレイン部にはオイルヒータで加熱した潤滑油を供給する潤滑装置が模索されている。しかし、上記した潤滑装置では、オイルクーラでの潤滑油の冷却が不能となった場合、オイルパンに溜まる潤滑油の温度は徐々に上昇するため、電動機の冷却効率が低下することにより、磁石の保磁力が低下して電動機の運転効率が悪化するおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、オイルクーラでの潤滑油の冷却が不能となった場合でも、電動機の運転効率の低下を抑制できる潤滑装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、電動機と電動機に連結されるギヤトレイン部とにそれぞれ潤滑油を供給する潤滑装置において、潤滑油が溜まるオイル溜めと、オイル溜めに溜まった潤滑油を、オイルクーラを介して電動機に供給する第1潤滑油供給部と、オイル溜めに溜まった潤滑油を、オイルヒータを介してギヤトレイン部に供給する第2潤滑油供給部とを備え、オイルクーラにおける潤滑油の冷却が不能となった場合、オイルヒータにおける潤滑油の加熱を停止する加熱停止部を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、オイルクーラにおける潤滑油の冷却が不能となった場合、加熱停止部がオイルヒータでの潤滑油の加熱を停止するため、オイル溜めに溜まる潤滑油全体の温度上昇を抑えることができ、電動機の運転効率の低下を抑制できる。
以下に、本発明に係る潤滑装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、本実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係る潤滑装置を備える車両の構成を示すスケルトン図である。本実施形態に係る潤滑装置10は、同図に示す車両100に搭載されている。この車両100は、内燃機関であるエンジン1と、電気で駆動する2つのモータジェネレータ(電動機)MG1,MG2とを備えている。このように車両100は、走行時における動力源としてエンジン1とモータジェネレータMG1,MG2とを併用、または選択して使用する、いわゆるハイブリッド車両として設けられている。モータジェネレータMG1,MG2は、電力が供給されるときはモータとして機能し、制動時には発電機として機能する。
エンジン1は、ダンパー2を介して、第1の遊星歯車機構3のキャリア3aと連結され、かつ、その第1の遊星歯車機構3のサンギヤ3bには、一方のモータジェネレータMG1が連結されている。また、第1の遊星歯車機構3のリングギヤ3cと、その第1の遊星歯車機構3に連結された第2の遊星歯車機構4のリングギヤ4cとがカウンタドライブギヤ5aを介して連結されている。その第2の遊星歯車機構4のサンギヤ4bには、他方のモータジェネレータMG2が連結されている。さらに、カウンタドライブギヤ5aを含む連結ギヤ5を介してデファレンシャル機構6が連結されている。そして、これらの各遊星歯車機構3,4および連結ギヤ5あるいはデファレンシャル機構6を備えて、ギヤトレイン部11を構成する。なお、ギヤトレイン部11の構成については、上記したものに限るものではなく、複数のギヤの連結によって動力を伝達する構成であれば良い。
車両100は、上記したモータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11にそれぞれ潤滑油を供給する潤滑装置10を備える。この潤滑装置10は、モータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11の下方に配置されるオイルパン(オイル溜め)7と、このオイルパン7に溜まった潤滑油を汲み上げるオイルポンプ8とを備えて概略構成されている。潤滑油としては、一般に、オートマチックトランスミッションフルード(ATF:Automatic transmission fluid)と呼ばれる潤滑油を用いることができる。
図2は、本実施形態に係る潤滑装置を示す概略構成図である。潤滑装置10は、モータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11にそれぞれ潤滑油を供給し、モータジェネレータMG1,MG2の冷却と、ギヤトレイン部11の潤滑とを実行する。本実施形態では、図2に示すように、モータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11は、オイルパン7と共に、ケース体20に収容されている。オイルパン7には、オイルパン7に溜まった潤滑油温度を検知するオイルパン温度センサ13が設けられている。また、潤滑装置10は、オイルパン7に溜まった潤滑油をモータジェネレータMG1,MG2に供給する第1潤滑油供給部21と、この第1潤滑油供給部21に並列に設けられ、オイルパン7に溜まった潤滑油をギヤトレイン部11に供給する第2潤滑油供給部31とを備える。
第1潤滑油供給部21は、オイルパン7に接続される第1潤滑油配管22と、この第1潤滑油配管22に設けられる第1オイルポンプ23及びオイルクーラ24とを備える。第1潤滑油配管22は、オイルパン7からケース体20を貫通して該ケース体20の外方に延び、第1オイルポンプ23及びオイルクーラ24を介した後、再びケース体20内に進入する。第1潤滑油配管22は、ケース体20内のモータジェネレータMG1,MG2の上方または近傍に供給口を有する。これにより、オイルクーラ24で冷却された潤滑油が、供給口を通じてモータジェネレータMG1,MG2に供給されてモータジェネレータMG1,MG2を冷却する。
モータジェネレータMG1,MG2は、図示は省略するが、積層鋼板で形成されたコア部と、このコア部の外周側に設けられた永久磁石とを備えるロータと、そのロータの外周側に隙間を空けて配置され、コイルが巻かれて構成されるステータとで構成される。このステータのコイルに流す電流を変化させることにより、ステータの周りの磁束を変化させて、ロータにトルクを生じさせる。その際に、電気抵抗や磁束の変化による銅損や鉄損により発熱し、磁石の保磁力が低下したり、電気損失が生じたりする。このため、オイルクーラ24で冷却された潤滑油がステータ及びロータに供給されることにより、このステータ及びロータは、回転に伴う発熱すなわち電気抵抗や磁束の変化による銅損や鉄損により生じる熱を冷却することができる。つまり、発熱による保磁力の低下と電気抵抗の増加すなわち銅損や鉄損の増加を抑制もしくは防止することができる。モータジェネレータMG1,MG2に供給された潤滑油は、図示しない流路を介して、もしくは滴下してオイルパン7に戻される。また、モータジェネレータMG1,MG2には、これらモータジェネレータMG1,MG2の温度を検知する温度センサ12A,12Bが設けられている。
第1オイルポンプ23は、オイルパン7に溜まった潤滑油を汲み上げるものであり、エンジン1の駆動力を用いて駆動する機械式のものや、電動モータによって駆動されるものを用いることができる。オイルクーラ24は、潤滑油と冷却水を熱交換させて潤滑油を冷却する熱交換器であり、このオイルクーラ24には、潤滑油を冷却する冷却水が循環して流通する冷却水配管40が環状に取り付けられている。本実施形態では、冷却水配管40として、バッテリー(不図示)からの直流電流を交流電流に変換し、モータジェネレータMG1,MG2をモータとして駆動させるインバータ41を冷却する冷却水が循環する冷却水配管が利用される。この冷却水配管40には、インバータ41とオイルクーラ24との間にラジエタ42が設けられ、このラジエタ42で冷却水の熱が大気に放出されて冷却水が冷却される。
本実施形態では、第1潤滑油配管22は、オイルクーラ24をバイパスするバイパス管25と、このバイパス管25とオイルクーラ24とに潤滑油の流れを変える制御弁としての三方弁26とを備える。この三方弁26の弁開度を調整することにより、オイルクーラ24に流れる潤滑油の流量が制御され、モータジェネレータMG1,MG2に供給される潤滑油温度を制御することができる。第1潤滑油配管22には、バイパス管25との合流点よりも下流側に、潤滑油温度を検知する潤滑油温度センサ27が設けられている。
なお、モータジェネレータMG1,MG2に供給される潤滑油温度を制御するためには、オイルクーラ24に供給される冷却水の流量を調整しても良い。このため、上記した潤滑油のバイパス管25及び三方弁26の代わりに、図2に破線で示すように、冷却水配管40にオイルクーラ24をバイパスするバイパス管43と、このバイパス管43とオイルクーラ24とに冷却水の流れを変える三方弁44とを設けた構成としても良い。また、三方弁26,44の代わりに、複数の開閉弁を設けて、オイルクーラ24に流れる潤滑油または冷却水の流量を調整する構成としても良い。
一方、第2潤滑油供給部31は、オイルパン7に接続される第2潤滑油配管32と、この第2潤滑油配管32に設けられる第2オイルポンプ33及びオイルヒータ34とを備える。第2潤滑油配管32は、オイルパン7からケース体20を貫通して該ケース体20の外方に延び、第2オイルポンプ33及びオイルヒータ34を介した後、再びケース体20内に進入する。第2潤滑油配管32は、ケース体20内のギヤトレイン部11の上方または近傍に供給口を有する。これにより、オイルヒータ34で加熱された潤滑油が供給口を通じてギヤトレイン部11に供給され、このギヤトレイン部11の各遊星歯車機構3,4、連結ギヤ5及びデファレンシャル機構6を潤滑する。ギヤトレイン部11を潤滑した潤滑油は、図示しない流路、あるいは滴下してオイルパン7に戻される。
一般に、潤滑油は、温度が低下すると粘度が高くなる傾向にあるため、冷却されて粘度の高い潤滑油がギヤトレイン部11に供給されると、例えば、遊星歯車機構3,4等で引き摺り損失等が増大する可能性ある。本実施形態では、ギヤトレイン部11に供給される潤滑油を加熱することで、粘度が低下することを抑え、ギヤトレイン部11での引き摺り損失等の増大を抑制している。
第2オイルポンプ33は、上記した第1オイルポンプ23と同様に、オイルパン7に溜まった潤滑油を汲み上げるものであり、エンジン1の駆動力を用いて駆動する機械式のものや、電動モータによって駆動されるものを用いることができる。本実施形態では、オイルポンプ8として2台の第1オイルポンプ23及び第2オイルポンプ33を備え、各オイルポンプが独立して潤滑油をモータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11に供給している。
オイルヒータ34は、潤滑油と温水を熱交換させて潤滑油を加熱する熱交換器である。オイルヒータ34には、潤滑油を加熱する温水が循環して流通する温水配管45が環状に取り付けられ、この温水配管45には温水を加熱する熱源46が設けられている。この熱源46としては、電熱ヒータ等を用いても良いし、エンジン1の排熱を利用しても良い。
また、本実施形態では、温水配管45は、オイルヒータ34をバイパスするバイパス管47と、このバイパス管47とオイルヒータ34とに温水の流れを変える制御弁としての三方弁48とを備える。この三方弁48の弁開度を調整することにより、オイルヒータ34に流れる温水の流量が制御され、このオイルヒータ34の出口での潤滑油温度を制御することができる。この三方弁48は、弁開度を0〜100%の範囲で変更することができ、例えば、温水をすべてオイルヒータ34に供給したり、すべてバイパス管47に流してオイルヒータ34には、まったく温水を供給しないこともできる。本実施形態では、バイパス管47及び三方弁48と、この三方弁48の開度を制御する弁動作制御部53(後述する)とを備えて、オイルヒータ34における潤滑油の加熱を停止する加熱停止部を構成する。
なお、オイルヒータ34の出口での潤滑油温度を制御するためには、オイルヒータ34に供給される潤滑油の流量を調整しても良い。このため、上記した温水のバイパス管47及び三方弁48の代わりに、図2に破線で示すように、第2潤滑油配管32にオイルヒータ34をバイパスするバイパス管35と、このバイパス管35とオイルヒータ34とに冷却水の流れを変える三方弁36とを設けた構成としても良い。また、三方弁36,48の代わりに、複数の開閉弁を設けて、オイルヒータ34に流れる潤滑油または冷却水の流量を調整する構成としても良い。
潤滑装置10は、各部の動作を統括的に制御する制御部50を備える。この制御部50は、第1オイルポンプ23及び第2オイルポンプ33の動作を制御するポンプ駆動制御部51と、検知した潤滑油温度に基づいて、潤滑油が正常に冷却されているかを判定する冷却判定部52と、上記した三方弁26,48の動作を制御する弁動作制御部53とを備える。
次に、潤滑装置10の動作について説明する。通常動作では、ポンプ駆動制御部51は、例えば、エンジン1の起動に伴って、第1オイルポンプ23及び第2オイルポンプ33の運転を開始する。これにより、オイルパン7の潤滑油が汲み上げられ、第1潤滑油配管22及び第2潤滑油配管32を通じて、モータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11に潤滑油が供給される。続いて、冷却判定部52は、オイルパン温度センサ13が検知したオイルパン温度が所定温度以下であるかを判定し、所定温度以下であれば、弁動作制御部53は、オイルクーラ24をバイパスするように三方弁26の弁開度を調整する。これにより、低温時にオイルパン7に溜まった潤滑油を早急に昇温させることができ、潤滑油の撹拌損失の低減を図ることができる。
オイルパン温度が所定温度よりも高くなった場合には、弁動作制御部53は、三方弁26、48の弁開度をそれぞれ制御して、モータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11に供給される潤滑油温度を適正に制御する。
図3は、オイルクーラの冷却不能時の弁制御動作を示すフローチャートである。この制御は、第1オイルポンプ23及び第2オイルポンプ33が動作している間、定期的に実行される。まず、冷却判定部52は、潤滑油温度センサ27が検知する潤滑油温度が所定の設定温度よりも高いか否かを判別する(ステップS1)。この判別において、潤滑油温度が所定の設定温度よりも高くない(ステップS1;No)場合には、処理をステップS1に戻して繰り返し実行する。
一方、潤滑油温度が所定の設定温度よりも高い(ステップS1;Yes)には、今回検知した潤滑油温度が前回検知した潤滑油温度よりも高いか否かを判別する(ステップS2)。この判別において、今回の潤滑油温度が前回の潤滑油温度よりも高くない(ステップS2;No)場合には、冷却判定部52は、第1潤滑油供給部21に設けられた三方弁26は正常に動作していると判断(ステップS3)し、処理をステップS1に戻して繰り返し実行する。
また、今回の潤滑油温度が前回の潤滑油温度よりも高い(ステップS2;Yes)場合には、冷却判定部52は、第1潤滑油供給部21に設けられた三方弁26は、バイパス管25に多量の潤滑油を流す開度のまま故障している、すなわち潤滑油の冷却が不能と判断する(ステップS4)。そして、弁動作制御部53は、加熱側の第2潤滑油供給部31に設けられた温水の三方弁48を、オイルヒータ34をバイパスさせて該オイルヒータ34に温水が流れないように弁開度を制御する(ステップS5)。これによれば、第2潤滑油供給部31を流れる潤滑油がオイルヒータ34で加熱されることが防止され、オイルパン7に溜まる潤滑油全体の温度上昇を抑えることができる。従って、加熱された潤滑油がモータジェネレータMG1,MG2に供給され、該モータジェネレータMG1,MG2の運転効率の低下を抑制することができ、第1潤滑油供給部21に設けられた三方弁26の故障によっても、モータジェネレータMG1,MG2を利用した走行(フェール走行)を可能とする。なお、冷却判定部52は、三方弁26の故障(潤滑油の冷却が不能)と判断した場合には、故障の旨を図示しない報知部に報知することが好ましい。
本実施形態によれば、モータジェネレータMG1,MG2とギヤトレイン部11とにそれぞれ潤滑油を供給する潤滑装置10において、潤滑油が溜まるオイルパン7と、オイルパン7に溜まった潤滑油を、オイルクーラ24を介してモータジェネレータMG1,MG2に供給する第1潤滑油供給部21と、オイルパン7に溜まった潤滑油を、オイルヒータ34を介してギヤトレイン部11に供給する第2潤滑油供給部31とを備え、第1潤滑油供給部21は、オイルクーラ24をバイパスして潤滑油を流すバイパス管25と、このバイパス管25とオイルクーラ24とに潤滑油の流れを変える三方弁26とを備え、第2潤滑油供給部31は、オイルヒータ34に温水を供給する温水配管45と、オイルヒータ34をバイパスして温水を流すバイパス管47と、このバイパス管47とオイルヒータ34とに温水の流れを変える三方弁48とを備え、冷却側の三方弁26が潤滑油の冷却が不能な状態で故障した場合には、温水がオイルヒータ34をバイパスしてバイパス管47に流れるように、加熱側の温水の三方弁48の開度を制御する弁動作制御部53を備えた。このため、第2潤滑油供給部31を流れる潤滑油がオイルヒータ34で加熱されることが防止され、オイルパン7に溜まる潤滑油全体の温度上昇を抑えることができる。従って、加熱された潤滑油がモータジェネレータMG1,MG2に供給され、該モータジェネレータMG1,MG2の運転効率の低下を抑制することができ、第1潤滑油供給部21に設けられた三方弁26の故障によっても、モータジェネレータMG1,MG2を利用した走行(フェール走行)を可能とする。
次に、本実施形態の変形例を説明する。図4は、本実施形態の変形例に係る潤滑装置を示す概略構成図である。上記した実施形態では、車両100は、エンジン1とモータジェネレータMG1,MG2とを備えたハイブリッド車両であったが、この変形例では、車両は、エンジンを備えておらず、走行用モータMを備えた電気自動車(電気車両)である。このため、潤滑装置10Aでは、図4に示すように、オイルクーラ24で冷却された潤滑油は走行用モータMを冷却するために供給される。この他の構成については、エンジン1を備えていない点を除いて上記した潤滑装置10と構成を同一とするため、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、別の実施形態について説明する。図5は、別の実施形態に係る潤滑装置を示す概略構成図である。上記した潤滑装置10では、第1潤滑油供給部21及び第2潤滑油供給部31がそれぞれ独立した第1オイルポンプ23及び第2オイルポンプ33を備えていたが、この実施形態に係る潤滑装置110は単一のオイルポンプ8により、モータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11にそれぞれ潤滑油を供給する構成とした点で構成を異にしている。潤滑装置110について、潤滑装置10と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
潤滑装置110は、オイルパン7に溜まった潤滑油をモータジェネレータMG1,MG2に供給する第1潤滑油供給部121と、オイルパン7に溜まった潤滑油をギヤトレイン部11に供給する第2潤滑油供給部131とを備える。第1潤滑油供給部121は、オイルパン7に接続される第1潤滑油配管122と、この第1潤滑油配管122に設けられるオイルポンプ8及びオイルクーラ24とを備える。第1潤滑油配管122には、オイルクーラ24をバイパスするバイパス管25と、このバイパス管25とオイルクーラ24とに潤滑油の流れを変える制御弁としての三方弁26とが設けられている。また、第1潤滑油配管122は、オイルポンプ8と三方弁26との間に分岐三方弁126が設けられ、この分岐三方弁126には、オイルヒータ34を有する第2潤滑油供給部131の第2潤滑油配管132が接続されている。分岐三方弁126は、第1潤滑油配管122と第2潤滑油配管132とに流れる潤滑油の流量を調整するものである。
この別の実施形態によれば、単一のオイルポンプ8を用いて、モータジェネレータMG1,MG2及びギヤトレイン部11に潤滑油を供給できるため、装置構成の簡素化及び小型化を実現できる。また、この実施形態の潤滑装置110を、エンジン1とモータジェネレータMG1,MG2とを備えたハイブリッド車両だけでなく、エンジンを備えておらず、走行用モータMを備えた電気自動車(電気車両)に用いることもできる。
図6は、別の実施形態に係る潤滑装置を示す概略構成図である。この実施形態に係る潤滑装置210について、潤滑装置10と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。潤滑装置210は、オイルパン7に溜まった潤滑油をモータジェネレータMG1,MG2に供給する第1潤滑油供給部221と、オイルパン7に溜まった潤滑油をギヤトレイン部11に供給する第2潤滑油供給部231とを備える。第1潤滑油供給部221は、オイルパン7に接続される第1潤滑油配管222と、この第1潤滑油配管222に設けられるオイルポンプ8及びオイルクーラ24とを備える。第1潤滑油配管222には、オイルクーラ24をバイパスするバイパス管25と、このバイパス管25とオイルクーラ24とに潤滑油の流れを変える制御弁としての三方弁26とが設けられている。
この別の実施形態では、第2潤滑油供給部231に特徴を有する。ギヤトレイン部11は、デファレンシャル機構6のリングギヤがオイルパン7の潤滑油に浸漬して設けられている(例えば、図1参照)。このため、リングギヤが回転することに伴って、リングギヤ周りの潤滑油が掻き上げられる。第2潤滑油供給部231は、ギヤトレイン部11が駆動する際に掻き上げられた潤滑油を一時的に溜めるオイルキャッチタンク232を備え、このオイルキャッチタンク232にオイルヒータ34が配置されている。これにより、オイルキャッチタンク232の潤滑油は、オイルヒータ34により加熱される。オイルキャッチタンク232には、潤滑油が滴下される油孔(不図示)が設けられ、この油孔を通じて潤滑油がギヤトレイン部11に供給される。
この別の実施形態によれば、単一のオイルポンプ8を備えて構成されるため、装置構成の簡素化及び小型化を実現できる。また、この実施形態の潤滑装置210を、エンジン1とモータジェネレータMG1,MG2とを備えたハイブリッド車両だけでなく、エンジンを備えておらず、走行用モータMを備えた電気自動車(電気車両)に用いることもできる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、前述した内容により実施形態が限定されるものではない。例えば、本実施形態では、オイルクーラ24をバイパスさせるための三方弁26が故障したことで、オイルクーラ24での冷却が不能としていたが、オイルクーラ24に冷媒を供給する装置自体の故障によって冷却不能としても良い。また、本実施形態では、モータジェネレータMG1,MG2に供給される潤滑油温度の変化から三方弁26の故障を判断していたが、これに限るものではなく、モータジェネレータMG1,MG2の温度変化から三方弁26の故障を判断しても良い。
1 エンジン
7 オイルパン(オイル溜め)
10、10A、110、210 潤滑装置
11 ギヤトレイン部
21、121、221 第1潤滑油供給部
24 オイルクーラ
25 バイパス管
26 三方弁
31、131、231 第2潤滑油供給部
34 オイルヒータ
47 バイパス管(加熱停止部)
48 三方弁(加熱停止部)
53 弁動作制御部(加熱停止部)
100 車両
MG1、MG2 モータジェネレータ(電動機)
7 オイルパン(オイル溜め)
10、10A、110、210 潤滑装置
11 ギヤトレイン部
21、121、221 第1潤滑油供給部
24 オイルクーラ
25 バイパス管
26 三方弁
31、131、231 第2潤滑油供給部
34 オイルヒータ
47 バイパス管(加熱停止部)
48 三方弁(加熱停止部)
53 弁動作制御部(加熱停止部)
100 車両
MG1、MG2 モータジェネレータ(電動機)
Claims (1)
- 電動機と前記電動機に連結されるギヤトレイン部とにそれぞれ潤滑油を供給する潤滑装置において、
前記潤滑油が溜まるオイル溜めと、前記オイル溜めに溜まった前記潤滑油を、オイルクーラを介して前記電動機に供給する第1潤滑油供給部と、前記オイル溜めに溜まった前記潤滑油を、オイルヒータを介して前記ギヤトレイン部に供給する第2潤滑油供給部とを備え、
前記オイルクーラにおける前記潤滑油の冷却が不能となった場合、前記オイルヒータにおける前記潤滑油の加熱を停止する加熱停止部を備えたことを特徴とする潤滑装置。
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