JP2010285330A - ガラス多孔質体の製造方法及びガラス多孔質体の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】天井に付着する余剰ススを低減し、ガラス多孔質体の生産性を向上させる。
【解決手段】反応容器11の内面31に設けられた給気口13から気体を供給し、内面31に平行な他の対向内面に設けられた排気口15から気体を排気しながら、給気口13及び排気口15に挟まれる空間17に挿入されるターゲット21に、バーナ23から噴出したガラス微粒子を堆積させて多孔質母材を成長させるガラス多孔質体の製造方法であって、反応容器11内のターゲット21を挟んで排気口15と反対側のみの天井面35に、該天井面35から垂下する分割された円筒形状の仕切板25を設け、余剰となったススが天井面35に堆積するのを防ぎ、且つ壁面から剥離した余剰ススがガラス多孔質体に衝突するのを防ぎながら、前記ターゲット21にガラス微粒子を堆積させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターゲットの表面にガラス微粒子(スス)を層状に堆積させてガラス微粒子堆積体(ガラス多孔質体)を製造(スス付け)するガラス多孔質体の製造方法及びガラス多孔質体の製造装置に関する。
光ファイバプリフォーム等のガラス製品の製造では、反応容器内のターゲットに対向させてガラス微粒子合成用バーナを配置し、回転するターゲットの表面にガラス微粒子を層状に堆積させてガラス多孔質体を得る。このようなガラス製品の製造装置には、スス付けを行う際に余剰となったススを排気するための排気口と、給気口が反応容器に設置されている。反応容器の給気口から導入した気体を排気口から排出させることで、反応容器内の気流を安定させつつ、ターゲットに付着しなかったガラス微粒子(余剰スス)あるいは未反応のガスを排気口から排出させる(例えば特許文献1,2参照)。
不活性ガスなどの取り入れやバーナからの吹き付けにより、反応容器には気流が生じるわけであるが、ガラス多孔質体の上部付近において、この気流が不安定であると、バーナ火炎が不安定になり、成長速度や特性にばらつきが生じるなどの不具合が生じる。このため、例えば特許文献1に開示の製造装置では、ガラス多孔質体から離間してガラス多孔質体を囲繞する筒型補助チャンバを天井面より下方側に向けて設け、この補助チャンバに沿って気流が下向きに流れるようにしている。
また、図4に示す例えば特許文献2に開示の製造装置500では、反応容器501内のターゲット503にバーナ505(505a,505b)から噴出されたガラス微粒子を堆積させてガラス多孔質体507を成長させるに際し、反応容器501内でバーナ505を挟んだ両側に、フローガイド壁をそれぞれ設け、これらフローガイド壁にガラス微粒子付着防止用ガスを反応室511内に吹出させる多数のガス吹出し口513を設けて、ガス吹出し口513から吹出すガラス微粒子付着防止用ガスにより、反応容器501の内壁側にガラス微粒子が付着堆積されるのを防止している。なお、図中符号、515は給気ブロア(給気手段)、517はフィルタ、519は整流板、521は排気口をそれぞれ示している。
特開平5−221677号公報 特開平11−343135号公報
しかしながら、前者の製造装置のように、ガラス多孔質体を囲繞するように筒型補助チャンバを設け、気流を安定化させて天井にススが堆積しにくくすることも可能であるが、この場合、バーナは下方から上方に向けて設けられているので、ガラス多孔質体の後方側においてバーナの火炎が補助チャンバに直接当たることになり、補助チャンバが過熱されて、補助チャンバに変形等の不具合を生じる虞があった。
また、後者の製造装置500では、フローガイド壁509に設けたガス吹出し口513から、ガラス微粒子付着防止用ガスを反応容器501内に取り入れているため、反応容器501の内壁側へのガラス微粒子の付着堆積は防止できたが、ガス吹出し口513からの吹き出させるガス流が、バーナ505からの高温ガスによる上昇気流とぶつかるため、乱流が発生し易い。そのため、バーナ505により吹き付けられたガラス微粒子はターゲット503に当たって堆積するが、ターゲット503に堆積されず反射した一部の余剰ススが乱流によって上昇し、天井面に付着、堆積する。堆積した余剰ススは厚くなると自重で剥離し、剥離した破片が製品に衝突すると製品不良を引き起こす。これに対し、天井に着く余剰ススが多くならないように、投入原料を抑えたり、排気を効率よくするため余剰空気を増やしたりすれば、堆積速度が減少し、生産性が落ちたり、ガラス多孔質体507が冷やされ割れるという弊害があった。
特に、コア部となるガラス体の表面に更にガラス微粒子を堆積させて大径のガラス多孔質体を得る、所謂ジャケット付けと呼ばれる製造工程では、ターゲットの表面にガラス微粒子を堆積させるだけのコア付けに比べ、バーナ火炎が強く火炎幅も倍近く広いため、余剰ススも増えて上記弊害等が顕在化した。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、天井に付着する余剰ススを低減できるガラス多孔質体の製造方法及びガラス多孔質体の製造装置を提供し、もって、ガラス多孔質体の生産性向上を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 反応容器の内面に設けられた給気口から洗浄な気体を供給し、前記内面に対向する他の内面に設けられた排気口から前記気体を排気しながら、前記給気口及び該排気口に挟まれる空間に挿入されるターゲットに、前記反応容器下方から上方に向けられたバーナにより火炎中で合成されるガラス微粒子を堆積させて多孔質母材を成長させるガラス多孔質体の製造方法であって、
前記反応容器内の前記ターゲットを挟んで前記排気口と反対側のみの天井面に、該天井面から垂下する分割された円筒形状の仕切板を設け、余剰となったススが天井面に堆積するのを防ぎ、且つ壁面から剥離した余剰ススがガラス多孔質体に衝突するのを防ぎながら前記ターゲットに前記ガラス微粒子を堆積させることを特徴とするガラス多孔質体の製造方法。
このガラス多孔質体の製造方法によれば、天井面から垂下する円筒形状の仕切板が設けられているので、ターゲットに当たって堆積しなかった余剰ススは仕切板に邪魔されて、ターゲット上流側の天井に堆積しにくくなる。また、たとえ余剰ススが天井面に堆積して剥がれ落ちたとしても、剥がれ落ちた余剰ススは仕切板により母材に当たることなく排気される。仕切板は分割した円筒形状をし、排気口側の天井面には設けられていないので、バーナの火炎による熱により過熱されて仕切板が変形することは無く、設備としても簡易なものとすることができる。ターゲットの排気口側の天井面には余剰ススが堆積する可能性はあるが、たとえ排気口側に堆積して剥がれ落ちたとしても、排気口側方向に向けて気流の流れが出来ているため、余剰ススは母材方向に飛ぶことなく排気される。また、仕切板は円筒形状としているため、気流を乱すことがなく、給気口からの気体が層流を形成し、円滑に流れてターゲットの下流側へと通過する。このように、特に多孔質母材に悪影響を及ぼすこととなるターゲット上流側での余剰ススの付着が低減され、仕切板の変形などの不具合も生じない。
(2) 反応容器の内面に設けられ洗浄な気体を供給する給気口と、前記反応容器の前記内面に対向する他の内面に設けられ前記反応容器内の気体を排出する排気口と、前記給気口及び該排気口に挟まれる反応容器内の空間に挿入されるターゲットと、前記反応容器下方から上方に向けられ、生成するガラス微粒子を該ターゲットに堆積させるバーナと、を備えたガラス多孔質体の製造装置であって、
前記反応容器内の前記ターゲットを挟んで前記排気口と反対側のみの天井面に、該天井面から垂下する分割された円筒形状の仕切板が設けられたことを特徴とするガラス多孔質体の製造装置。
このガラス多孔質体の製造装置によれば、天井面から垂下する円筒形状の仕切板が設けられているので、ターゲットに当たって堆積しなかった余剰ススは仕切板に邪魔され、ターゲット上流側の天井に堆積しにくくなる。仕切板は分割した円筒形状をしており、ターゲットを挟んで排気口と反対側のみの天井面に設けられているので、バーナの火炎による熱により変形することは無く、設備としても簡易なものとすることができる。また、仕切板は円筒形状としているため、気流を乱すことなく、給気口からの気体が層流を形成し、円滑に流れてターゲットの下流側へと通過する。特に、仕切板は円柱状のターゲットの外周に沿う弧状に形成されているため、給気口から出て仕切板に当たる気体を弧状仕切板の外周面に沿って流し、仕切板の上下流側の気流に乱れを生じ難くできる。
(3) (2)記載のガラス多孔質体の製造装置であって、
前記仕切板と前記ターゲットの間に、前記ターゲットに沿って下向きに気体を流す下降流開口部が設けられていることを特徴とするガラス多孔質体の製造装置。
このガラス多孔質体の製造装置によれば、仕切板とターゲットの間に、ターゲットに沿って下向きに流れる気体(エアカーテン)を形成するので、より天井面への余剰ススの堆積を防ぐことができる。
本発明に係るガラス多孔質体の製造方法によれば、給気口及び排気口に挟まれる空間にターゲットを配置してガラス微粒子を堆積させる製造方法において、ターゲットを挟んで排気口と反対側のみの天井面に、該天井面から垂下する分割された円筒形状の仕切板が設けられているので、ターゲットに当たって堆積しなかった余剰ススが仕切板に邪魔されて、ターゲット上流側の天井に堆積しにくくなる。たとえ余剰ススが堆積して剥がれ落ちたとしても、仕切板により多孔質母材に当たることなく排気される。また、仕切板がバーナの火炎により過熱されることもない。この結果、ガラス多孔質体の生産性を向上させることができる。
本発明に係るガラス多孔質体の製造装置によれば、給気口及び排気口に挟まれる空間にターゲットを配置してガラス微粒子を堆積させる製造装置において、ターゲットを挟んで排気口と反対側のみの天井面に、該天井面から垂下する分割された円筒形状の仕切板を設けたので、ターゲットに当たって反射し一部が戻る余剰ススは仕切板に邪魔され、ターゲット上流側の天井に堆積しにくくなる。たとえ余剰ススが堆積して剥がれ落ちたとしても、仕切板により多孔質母材に当たることなく排気される。また、仕切板がバーナの火炎により過熱されることもない。さらに、仕切板は円筒形状としているため、気流を乱すことなく、給気口からの気体は層流を形成し、円滑に流れてターゲットの下流側へと通過させ、余剰ススが天井に付着しにくくなる。この結果、ガラス多孔質体の生産性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る製造装置の斜視図である。 図1に示した製造装置を模式的に表した側面図である。 図2のA−A矢視断面図である。 従来の製造装置の構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る製造装置の斜視図、図2は図1に示した製造装置を模式的に表した側面図、図3は図2のA−A矢視断面図である。
製造装置100は、反応容器11と、この反応容器11に設けられ気体を供給する給気口13及び反応容器11内の気体を排出する排気口15と、給気口13及び排気口15に挟まれる反応容器11内の空間17に挿入され多孔質母材19を堆積させるための出発ロッドであるターゲット21と、生成するガラス微粒子をターゲット21に堆積させるバーナ23と、仕切板25と、を備える。
反応容器11の上部には不図示のチャックが設けられ、チャックは光ファイバのコア部にあたるコアガラス若しくはコアガラスと一部クラッドを含んだターゲット21を垂直に保持し、ターゲット21の中心軸を回転軸として回転させる。すなわち、製造装置100は、VAD法(気相軸付法)によって多孔質母材を製作する。したがって、バーナ23は、斜め上向きに火炎29を噴射する。
反応容器11は、不図示の水冷ジャケットを備えた金属製(例えばニッケル製)のもので、その一部に石英ガラス製の窓27が設けられる。
バーナ23は、原料ガスである四塩化ケイ素(SiCl4)、燃料ガスである水素ガス(H2)、助燃料ガスである酸素ガス(O2)及び不活性ガス(N2)を用いて加水分解反応若しくは熱酸化反応により火炎29と共にガラス微粒子を生成し、ターゲット21の外周に多孔質スートGを堆積させる。
給気口13は、バーナ23を挟んで左右一対設けられる。給気口13にはクリーンエアジェネレータ(不図示)が接続され、クリーンエアジェネレータは、反応容器11内にクリーンエアを供給する。排気口15には排気ライン(不図示)が接続され、排気ラインは反応容器11の内壁へのスス付着を防ぐために、給気口13にて供給される気体(エア)を効率よく排気できるようになされている。
給気口13は、反応容器11の内面31に設けられる。排気口15は、反応容器11の内面31に平行な他の対向内面33に設けられる。反応容器11のターゲット21を挟んで排気口15と反対側の天井面35には、天井面35から垂下する仕切板25が設けられる。仕切板25は、ターゲット21の外周の半分以下を包囲する弧状に形成される。弧状は、図3に示す内角αが120度程度とすることができる。
また、反応容器11には、少なくとも天井面35に開口する挿入口32とターゲット21との間隙が、多孔質母材19に沿って下向きに気体を流す下降流開口部37となっている。本実施の形態では、下降流開口部37の外側に仕切板25が形成される。これにより、仕切板25とターゲット21の間に、多孔質母材19に沿って下向きに流れる気体(エアカーテン39)を形成するので、より天井面への余剰ススの堆積を防ぐことができる。
仕切板25は、天井面35から100〜140mm程度の高さとし、その厚みは2mm程度とすることができる。材質としては、反応容器11と同様のニッケルを用いることができる。仕切板25の位置は、排気口15と対角位置となるバーナ23の直上のみが好ましい。バーナ23と反対側の排気口15側に設ければ、バーナ23の火炎29により溶融する虞があるためである。また、多孔質母材19よりも下流側の天井面に付着する余剰ススは、剥離、落下しても多孔質母材19に当たることなく排気されるので問題とならない。
仕切板25は、着脱自在に天井面35に取り付けられることが好ましい。仮に仕切板25に余剰ススが付着した場合の交換を容易にするためである。
このように構成される製造装置100を用いたガラス多孔質体の製造方法について説明する。
先ず、反応容器11の挿入口32からターゲット21を挿入し、このターゲット21の下端部領域に向けられたバーナ23に、気相のガラス原料、酸素、水素、窒素等のガスを供給し、これらのガスの火炎加水分解反応によりバーナ火炎中で合成されるガラス微粒子をターゲット21に堆積させる。
噴射させたガラス微粒子をターゲット21に付着させ、ターゲット21を不図示の駆動手段により回転させながら上方に引き上げていくことにより、均一でムラの無いガラス多孔質体を成長させる。一方、給気口13から、気体を反応容器11内に供給し、反対側に位置する排気口15から内部の気体を排出する。この際、反応容器11内の圧力は、外部に比べて負圧に維持されるように調整する。
これにより、給気口13から供給された気体は、ターゲット21及びガラス多孔質体を挟み込むようにして、ターゲット21の軸線に対して対称的な流線を描き(図3参照)、排気口15に向けて流れる。この際、仕切板25を弧状とすることで、多孔質母材19の上流側の天井面付近の領域では気流41が仕切板25の外周面に沿って層流となって流れ(図1参照)、エアカーテン39やバーナ23の加熱ガスによる上昇気流等も排気口15に向かって流し、乱流を発生させない。
つまり、反応容器11内の多孔質母材19を挟んで排気口15と反対側のみの天井面35に、該天井面35から垂下する分割された円筒形状の仕切板25が設けられているので、ターゲット21にガラス微粒子を堆積させる一方、ターゲットに当たって堆積しなかった余剰ススが仕切板25に邪魔されて、ターゲット上流側の天井面35に堆積しにくくなる。たとえ余剰ススが堆積して剥がれ落ちたとしても、仕切板25により多孔質母材19に当たることなく排気される。また、仕切板25がバーナの火炎により過熱されることもない。多孔質母材19の外周に沿う下向きの流れ(エアカーテン39)に伴う下降流や、バーナ23からの高温ガス流による上昇気流によって生じる不特定方向の流れが、給気口13から排気口15方向に向けて層流となった気流41によって流されるため、気流に乱れが生じにくくなる。
このように、本製造方法では、多孔質母材19の上流側で、給気口13から流れ出た気体が循環や停滞を起こさなくなる。給気口13からの気体が層流を形成し、円滑に流れて多孔質母材19の下流側へと通過する。その結果、余剰ススもこの流れによって円滑に搬送され、特に多孔質母材19に悪影響を及ぼすこととなるターゲット上流側での余剰ススの付着が大幅に低減される。
とりわけ、本製造方法および製造装置は、ジャケット付けで有効となるものであるが、コア付けにおいても効果が期待できる。
ここで、上記実施の形態に係る製造装置100と同様の構成で仕切板を取り付け、ガラス多孔質体を製造したところ、従来では、余剰ススが剥がれ、剥がれたススが製品に当たる発生頻度が、1回/100本程度であったのに対し、仕切板を設けた製造装置ではゼロ回/100本となった。
したがって、上記構成のガラス多孔質体の製造装置100によれば、給気口13及び排気口15に挟まれる空間17にターゲット21を配置してガラス微粒子を堆積させる製造装置100において、ターゲット21を挟んで排気口15と反対側のみの天井面35に、天井面35から垂下する仕切板25を設けたので、多孔質母材19の外周に沿う下向きの流れに伴う下降流や、バーナ23からの高温ガス流による上昇気流によって生じる乱流が、多孔質母材19を挟んで排気口15と反対側の天井面近傍に形成されにくくなり、給気口13からの流れが層流となって通過し、余剰ススが天井面35に付着しにくくなる。たとえ付着した余剰ススが堆積して剥がれ落ちたとしても、仕切板25により多孔質母材19に当たることなく排気される。また、仕切板25がバーナの火炎により過熱されることもない。この結果、ガラス多孔質体の生産性を向上させることができる。
また、ガラス多孔質体の製造方法によれば、給気口13及び排気口15に挟まれる空間17にターゲット21を配置してガラス微粒子を堆積させる製造方法において、ターゲット21を挟んで排気口15と反対側のみの天井面35に、該天井面35から垂下する分割された円筒形状の仕切板25を設けているので、ターゲット21にガラス微粒子を堆積させる一方、ターゲットに当たって堆積しなかった余剰ススが仕切板25に邪魔されて、常に排気口15へと円滑に流れるようになり、天井面35に付着する余剰ススを低減できる。たとえ付着した余剰ススが堆積して剥がれ落ちたとしても、仕切板25により多孔質母材19に当たることなく排気される。また、仕切板25がバーナの火炎により過熱されることもない。この結果、ガラス多孔質体の生産性を向上させることができる。
11 反応容器
13 給気口
15 排気口
17 空間
19 多孔質母材
21 ターゲット(出発ロッド)
23 バーナ
25 仕切板
31 内面
33 対向内面
35 排気口と反対側の天井面
37 下降流開口部
100 ガラス多孔質体の製造装置

Claims (3)

  1. 反応容器の内面に設けられた給気口から清浄な気体を供給し、前記内面に対向する他の内面に設けられた排気口から前記気体を排気しながら、前記給気口及び該排気口に挟まれる空間に挿入されるターゲットに、前記反応容器下方から上方に向けられたバーナにより火炎中で合成されるガラス微粒子を堆積させて多孔質母材を成長させるガラス多孔質体の製造方法であって、
    前記反応容器内の前記ターゲットを挟んで前記排気口と反対側のみの天井面に、該天井面から垂下する分割された円筒形状の仕切板を設け、余剰となったススが天井面に堆積するのを防ぎ、且つ壁面から剥離した余剰ススがガラス多孔質体に衝突するのを防ぎながら前記ターゲットに前記ガラス微粒子を堆積させることを特徴とするガラス多孔質体の製造方法。
  2. 反応容器の内面に設けられ清浄な気体を供給する給気口と、前記反応容器の前記内面に対向する他の内面に設けられ前記反応容器内の気体を排出する排気口と、前記給気口及び該排気口に挟まれる反応容器内の空間に挿入されるターゲットと、前記反応容器下方から上方に向けられ、生成するガラス微粒子を該ターゲットに堆積させるバーナと、を備えたガラス多孔質体の製造装置であって、
    前記反応容器内の前記ターゲットを挟んで前記排気口と反対側のみの天井面に、該天井面から垂下する分割された円筒形状の仕切板が設けられたことを特徴とするガラス多孔質体の製造装置。
  3. 請求項2記載のガラス多孔質体の製造装置であって、
    前記仕切板と前記ターゲットの間に、前記ターゲットに沿って下向きに気体を流す下降流開口部が設けられていることを特徴とするガラス多孔質体の製造装置。
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