JP2010042940A - ガラス母材の製造装置及び製造方法 - Google Patents

ガラス母材の製造装置及び製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010042940A
JP2010042940A JP2008206076A JP2008206076A JP2010042940A JP 2010042940 A JP2010042940 A JP 2010042940A JP 2008206076 A JP2008206076 A JP 2008206076A JP 2008206076 A JP2008206076 A JP 2008206076A JP 2010042940 A JP2010042940 A JP 2010042940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
reaction vessel
air
base material
air supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008206076A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumasa Makihara
和昌 牧原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2008206076A priority Critical patent/JP2010042940A/ja
Publication of JP2010042940A publication Critical patent/JP2010042940A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01406Deposition reactors therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Abstract

【課題】 ススの成長を阻害せずに給気圧を上げ、気泡発生を抑止して生産性を向上させる。
【解決手段】 ガラス母材の製造方法は、反応容器21と、反応容器21に設けられクリーンエアを供給する給気口23及び反応容器内のクリーンエアを排出する排気口25と、給気口23及び排気口25に挟まれる反応容器内の空間27に挿入されるターゲット29と、給気口23とターゲット29の間に配設され生成するガラス微粒子をターゲット29に堆積させるバーナ31とを備え、給気口23から供給される気流をターゲット29に直接当てないように迂回させて、ターゲット29を基にガラス微粒子堆積体Gを成長させる。その製造装置100は、給気口23から供給される気流をターゲット29に直接当てないように迂回させて排気口へ導く遮蔽板37を装備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ターゲットの表面にガラス微粒子(スス)を層状に堆積させてガラス微粒子堆積体の製造(スス付け)を行うガラス母材の製造装置及び製造方法に関する。
光ファイバプリフォーム等のガラス製品の製造では、反応容器内のターゲットに対向させてガラス微粒子合成用バーナを配置し、回転するターゲットの表面にガラス微粒子を層状に堆積させてガラス微粒子堆積体を得る。このようなガラス製品を製造する装置には、スス付けを行う際に余剰となったススを排気するための排気口と給気口が反応容器に設置されている。反応容器の給気口から導入したクリーンエアを排気口から排出させることで、反応容器内の気流を安定させつつ、ターゲットに付着しなかったガラス微粒子あるいは未反応のガスを排気口から排出させる。
例えば、特許文献1に開示される図4に示すガラス微粒子堆積装置は、クリーンエアを供給する給気口11a及び内部のクリーンエアを排出する排気口11bを有する反応容器11と、反応容器11内にてガラス微粒子を生成するバーナ12と、バーナ12により生成されるガラス微粒子を堆積させる種棒13とを備え、反応容器11のそれぞれの内壁面に沿うクリーンエアの流れがお互いに干渉しないように、排気口11bへの通路を反応容器11の内壁面に対して滑らかに形成し、給気口11aからクリーンエアを供給すると共に反応容器内での気体の流れが層流となるように排気口11bから強制排気する。このガラス微粒子堆積装置によれば、反応容器内において、気流の乱れ、流れの淀み等を防止して、ガラス微粒子等の内壁面への付着防止が期待できた。
特開2000−109327号公報
ところで、堆積体Gの表面に堆積しなかったガラス微粒子(余剰スス)14は、反応容器11内の特定個所15に付着し(特に反応容器内が高温であることに起因する上昇流のため、反応容器上部15へ付着)、厚く堆積すると、剥がれ落ちることがある。剥がれ落ちた余剰スス14が堆積中のスス体に付着すると、その部分に余剰スス14が余分に堆積して密度差が生じるため、気泡が発生する。このため、余剰ススは可能な限り減らすことが望ましい。余剰ススを効率よく排気するためには排気圧を上げることが効果的であるが、排気圧のみを上げると反応容器外から外気を巻き込み、ダストによる気泡発生が問題となる。そのため排気圧を上げるときは同時に給気圧も上げて反応容器の内圧を一定にし、ダストの巻き込みが起こらないようにしている。
しかしながら、給気圧を上げると、気体の流速が速められるため、気流が火炎を不安定にしたり、火炎が不安定になることにより、堆積効率が落ち、ススの成長を阻害してしまうという新たな問題の発生を招請した。すなわち、不安定な気流によりバーナ火炎に揺らぎが生じ、堆積径の変動、母材屈折率分布のバラツキにより特性低下を招く虞があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ススの成長を阻害せずに給気圧を上げることのできるガラス母材の製造方法及び製造装置を提供し、もって、気泡発生を抑止して生産性の向上を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 反応容器と、該反応容器に設けられクリーンエアを供給する給気口及び前記反応容器内のクリーンエアを排出する排気口と、前記反応容器内の空間に挿入されるターゲットと、生成するガラス微粒子を該ターゲット上に堆積させるバーナと、を備え、
前記給気口から供給されるクリーンエアの気流を前記ターゲットに直接当てないように迂回させて前記排気口へ導く遮蔽板を装備したことを特徴とするガラス母材の製造装置。
このガラス母材の製造装置によれば、給気口から吹き出されるクリーンエアが遮蔽板によって遮られ、ターゲットやバーナ火炎に直接当たらなくなる。これにより、給気圧を上げても、バーナ火炎の揺らぎや、ススの成長阻害が発生しなくなる。また、給気圧を高め、クリーンエアの流速を速めることができるので、スス体形成に関与しなかった余剰ススなどの浮遊ダスト類が速やかに排出可能となる。
(2) 前記給気口と前記ターゲットを通る直線に交差し、徐々に離間する一対の前記遮蔽板が前記バーナを挟んで配設されたことを特徴とする(1)記載のガラス母材の製造装置。
このガラス母材の製造装置によれば、給気口とターゲットを通る直線に交差するように遮蔽板が配置されることで、給気口から吹き出されるクリーンエアが遮蔽板によって遮られ、ターゲットやバーナ火炎に直接当たらなくなり、スス体形成に関与しなかった余剰ススなどの浮遊ダスト類は迂回気流によって速やかに排気口へ搬送される。一方、遮蔽板に遮られる領域では供給口からの気流が直接ターゲットやバーナ火炎に当たることがないので、スス体形成に関与するススはかく乱されず、堆積に有効に関与可能となる。
(3) 前記一対の遮蔽板のそれぞれに、反応容器上部への気流を抑止する補助遮蔽板が設けられたことを特徴とする(2)記載のガラス母材の製造装置。
このガラス母材の製造装置によれば、特に反応容器内が高温であることに起因する上昇流により上方へ搬送されるガラス微粒子(余剰スス)が補助遮蔽板によって遮られ、反応容器上部に余剰ススが付着しなくなる。これにより、反応容器上部に付着した余剰ススが厚く堆積して、剥がれ落ちることによる堆積中のスス体への付着が生じ難くなる。
(4) 前記一対の遮蔽板の間から気流が進入しないように、前記一対の遮蔽板の間を前記バーナが挿通する箇所を除いて塞ぐ、若しくは前記給気口の開口する後壁に接続された気流進入阻止板が前記一対の遮蔽板のそれぞれに設けられることを特徴とする(2)又は(3)記載のガラス母材の製造装置。
このガラス母材の製造装置によれば、後壁と遮蔽板との間から、一対の遮蔽板の間に気流や余剰ススが進入しなくなる。つまり、スス体形成に関与する気流の乱れや汚染が防止され、火炎の揺らぎやススの成長阻害が発生しなくなる。
(5) 前記遮蔽板が、着脱自在に前記反応容器に取り付けられたことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つのガラス母材の製造装置。
このガラス母材の製造装置によれば、遮蔽板に余剰ススが付着した場合に、遮蔽板ごと取り外して余剰ススの除去が可能となり、反応容器を汚染することのない余剰ススの簡単速やかな除去処理が可能となる。
(6) 前記遮蔽板が、モニタ用レーザ光を透過させる光透過手段を備えることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つのガラス母材の製造装置。
このようなガラス微粒子を堆積させる装置においては、モニタ用レーザ光をスス体先端に照射してスス体先端位置を検出し、スス体の引き上げ速度を制御する場合がある。その際、遮蔽板で遮られレーザ光が透過できないと、このような引き上げ速度の制御をすることができなくなってしまうが、遮蔽板に光透過手段を備えることにより、給気口から吹き出されるクリーンエアを遮蔽板によって遮り、ターゲットやバーナ火炎に直接当たらないようにしつつ、モニタ用レーザ光の照射が可能となる。
(7) 反応容器と、該反応容器に設けられクリーンエアを供給する給気口及び前記反応容器内のクリーンエアを排出する排気口と、前記反応容器内の空間に挿入されるターゲットと、生成するガラス微粒子を該ターゲット上に堆積させるバーナと、を備え、
前記反応容器内の給気圧を大気圧に対し130Pa以上高くし、前記給気口から供給されるクリーンエアの気流を前記ターゲットに直接当てないように迂回させて、前記ターゲットを基にガラス微粒子堆積体を成長させることを特徴とするガラス母材の製造方法。
このガラス母材の製造方法によれば、流速の速いクリーンエアが直接火炎に当たることによるバーナ火炎の揺らぎや、ススの成長阻害が抑制され、気泡の発生、堆積径の変動、母材屈折率分布のバラツキが防止される。
本発明に係るガラス母材の製造装置によれば、給気口から供給されるクリーンエアの気流をターゲットに直接当てないように迂回させて排気口へ導く遮蔽板を装備するので、給気口から吹き出されるクリーンエアがターゲットや火炎に直接当たり、バーナ火炎が揺らいでススの成長が阻害されるということがない。また、ススの成長を阻害せずに給気圧を上げることができるので、効率よく排気することにより、余剰ススの堆積量を減らすことができ、気泡の発生、堆積径の変動、母材屈折率分布のバラツキを防止できる。
本発明に係るガラス母材の製造方法によれば、給気口から供給されるクリーンエアの気流をターゲットに直接当てないように迂回させて、ガラス微粒子堆積体を成長させるので、流速の速いクリーエアがターゲットや火炎に直接当たり、バーナ火炎が揺らいでススの成長が阻害されるということがない。また、ススの成長を阻害せずに給気圧を上げることができるので、効率よく排気することにより、余剰ススの堆積量を減らすことができ、気泡の発生、堆積径の変動、母材屈折率分布のバラツキを防止できる。
以下、本発明に係るガラス母材の製造方法及び製造装置の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る製造装置の概略構成を表す平面図、図2は図1に示した製造装置の側面図である。
本実施の形態によるガラス母材の製造装置100は、反応容器21と、この反応容器21に設けられクリーンエアを供給する給気口23及び反応容器21内のクリーンエアを排出する排気口25と、給気口23及び排気口25に挟まれる反応容器21内の空間27に挿入されるターゲット29と、給気口23とターゲット29の間に配設され生成するガラス微粒子をターゲット29に堆積させるバーナ31と、後に詳述する遮蔽板37と、を備える。
反応容器21の上部には不図示のチャックが設けられ、チャックは光ファイバのコア部にあたるコアガラス若しくはコアガラスと一部クラッドを含んだ出発ロッド33を垂直に保持し、出発ロッド33の中心軸を回転軸として回転させる。
バーナ31は、出発ロッド33の中心軸に向けて配置され、原料ガスである四塩化ケイ素(SiCl4)、燃料ガスである水素ガス(H2)、助燃料ガスである酸素ガス(O2)及び不活性ガス(ArまたはN2)を用いて加水分解反応若しくは熱酸化反応によりガラス微粒子を生成し、出発ロッド33上に多孔質スートGを堆積させる。バーナ31は例えば4層以上の同心円状の多重管バーナとして構成される。なお、本実施の形態では出発ロッドの周りにガラス微粒子を径方向に堆積させていくジャケット付けの場合を例に説明しているが、本発明は、ガラス微粒子を出発ロッドの軸方向に堆積させていく場合、更にバーナを複数本用いたコア付けの場合にも適用可能である。
給気口23にはクリーンエアジェネレータ(不図示)が接続され、クリーンエアジェネレータは、反応容器21内にクリーンエアを供給する。排気口25には排気ライン(不図示)が接続され、排気ラインは反応容器21の内壁へのスス付着を防ぐために、給気口23にて供給されるクリーンエアを効率よく排気できるようになされている。
反応容器21内の空間27には遮蔽板37が装備され、遮蔽板37は給気口23から供給される気流をターゲット29に直接当てないように迂回させて排気口25へ導く。本実施の形態において、遮蔽板37は、バーナ31の中心とターゲット29の中心軸とを通る軸線39に対し対称に、バーナ31の背後に一対の遮蔽板37a,37bが配設される。また、遮蔽板37は、給気口23a,23bの外側とバーナ火炎の広がる範囲の外側を通る直線41に交差し排気口25に向かって徐々に離間しバーナ31を挟んで配設される。
遮蔽板37a,37bが上記する位置関係にて給気口23a,23bとターゲット29の間に配置されることで、給気口23a,23bの何れの部分から吹き出されたクリーンエアもバーナ火炎には直接当たらないこととなる。図2に示すように、給気口23a,23bが上下方向に所定長さで開口される場合には、遮蔽板37a,37bもそれと同等若しくはそれ以上の長さに設定される。
給気口23a,23bから供給されるクリーンエアは、最終的には排気口25にて吸引されて排出されることから、反応容器21の空間27内には、遮蔽板37a,37bに沿って一端は広がり、ターゲット29の外側を左右から回り込むようにして排気口25の直前で合流する一対の迂回流43a,43bを形成する。つまり、ターゲット29の外周近傍には、給気口23a,23bからの気流が直接当たらないスス付着促進域45が形成される。これにより、流速の速い気流にかく乱されない効率の良いスス付けが実現するようになっている。
遮蔽板37a,37bは、挟角θ及び幅Lを適宜に設定することで、スス付着促進域45の形成領域を任意に設定することが可能となる。また、この挟角θ及び幅Lを適宜調整することで、余剰ススの排気効率とスス付け効率の相関が調整可能となる。
なお、図例では、遮蔽板37a,37bが平面板であるが、実際には曲面板にて形成することが好ましい。例えば迂回流43a,43bに沿う曲面形状とすることで、給気口23a,23bからの吐出気体が衝突することによる渦発生を最小にし、流れのエネルギ損失を抑止して、スムースな空間内気流を形成し、その結果、安定したスス付着促進域45の形成を可能とする。
遮蔽板37a,37bとしては、錆びにくく、耐熱性を有する材質のものが選択され、例えば石英やNiなどが用いられる。
また、遮蔽板37a,37bは、反応容器21に対し着脱自在に取り付けられることが好ましい。これにより、遮蔽板37a,37bに余剰ススが付着した場合に、遮蔽板37a,37bごと取り外して余剰ススの除去が可能となり、反応容器21を汚染することのない簡単速やかな余剰スス除去処理が可能となる。
次に、上記のように構成された製造装置による光ファイバ用ガラス母材の製造方法を説明する。
上記の構成を有する製造装置100を用いた光ファイバ用ガラス母材の製造方法では、給気口23a,23bから供給される気流をターゲット29に直接当てないように迂回させ、迂回流43a,43bの内側に、ターゲット29を包囲するスス付着促進域45を形成して、ターゲット29を基にガラス微粒子堆積体Gを成長させて行く。
これにより、流速の速いクリーンエアが直接当たることによるバーナ火炎35の揺らぎや、ススの成長阻害が抑制され、気泡の発生、堆積径の変動、母材屈折率分布のバラツキが防止される。また、給気口23a,23bから吹き出されるクリーンエアが遮蔽板37a,37bによって遮られるので、給気圧を上げても、バーナ火炎35の揺らぎや、ススの成長阻害が発生しなくなる。そして、排気圧、給気圧を高め、クリーンエアの流速を速めることができるので、スス体形成に関与しなかった余剰ススなどの浮遊ダスト類が速やかに排出可能となる。
さらに、上記の実施の形態による構成では、給気口23a,23bの外側とバーナ火炎の広がる範囲の外側を通る直線41に交差するように遮蔽板37a,37bが配置されることで、スス体形成に関与しなかったススなどの浮遊ダスト類が迂回流43a,43bによって速やかに排気口25へ搬送される一方、遮蔽板37a,37bに遮られる領域では、スス体形成に関与するススが迂回流43a,43bから離れてかく乱されず、スス付着促進域45にて効率的に堆積される。
次に、本発明に係る製造装置の他の実施の形態を説明する。
図3は他の実施の形態による製造装置の側面図である。なお、図1,図2に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
この実施の形態による製造装置は、一対の遮蔽板37a,37bのそれぞれに、反応容器上部21aへの気流を抑止する補助遮蔽板51a,51bが設けられている。補助遮蔽板51a,51bは、遮蔽板37a,37bのそれぞれの上縁を水平方向外側へ折り曲げた板片とすることができる。補助遮蔽板51a,51bは、反応容器上部21aへの気流ができないようにして、側面を迂回するような気流55a,55bを作り、反応容器上部21aへのスス付着が増加しないようにし、給排気量を増大させることが可能となる。
特に反応容器21内が高温であることに起因する上昇流により上方へ搬送されようとするガラス微粒子(余剰スス)が補助遮蔽板51a,51bによって遮られ、反応容器上部21aに余剰ススが付着しなくなる。これにより、反応容器上部21aに付着した余剰ススが厚く堆積し、剥がれ落ちることによる堆積中のスス体への付着が発生しなくなる。
また、図例のように、一対の遮蔽板37a,37bのそれぞれには、給気口23a,23bの開口する後壁57に接続された気流進入阻止板59の設けられることが好ましい。これにより、後壁57と遮蔽板37a,37bとの間から、一対の遮蔽板37a,37bの間に気流や余剰ススが進入しなくなる。つまり、スス体形成に関与する気流の乱れや汚染が防止され、火炎の揺らぎやススの成長阻害が発生しなくなる。
さらに、遮蔽板37a,37bは、モニタ用レーザ光61を透過させる光透過手段63を備えることが好ましい。光透過手段63としては、光が透過できるように遮蔽板37a,37bに孔を開けたり、石英ガラスなどの光透過性を有する材質を使用する、などとすることができる。
遮蔽板37a,37bに光透過手段63を設けることで、給気口23a,23bから吹き出されるクリーンエアを遮蔽板37a,37bによって遮り、ターゲット29やバーナ火炎35に直接当たらなくしつつ、遮蔽板37a,37bによって遮られることとなるターゲット給気口側に位置するバーナ吹き付け部分65へのモニタ用レーザ光61の照射が可能となる。
以上のように、上記した各実施の形態による光ファイバ用ガラス母材の製造装置100によれば、給気口23a,23bから供給されるクリーンエアの気流をターゲット29に直接当てないように迂回させて排気口25へ導く遮蔽板37a,37bを装備するので、給気口23a,23bから吹き出されるクリーンエアが直接当たり、バーナ火炎35が揺らいでススの成長が阻害されるということがない。この結果、ススの成長を阻害せずに給気圧を上げることができるので、効率よく排気することにより、余剰ススの堆積量を減らすことができ、気泡の発生、堆積径の変動、母材屈折率分布のバラツキを防止できる。なお、本実施の形態では、給気口23a,23bが2つの場合を例示したが、1つの場合であっても良い。
また、光ファイバ用ガラス母材の製造方法によれば、給気口23a,23bから供給されるクリーンエアの気流をターゲット29に直接当てないように迂回させて、ガラス微粒子堆積体Gを成長させるので、流速の速いクリーンエアが直接当たり、バーナ火炎35が揺らいでススの成長が阻害されるということがない。この結果、ススの成長を阻害せずに給気圧を上げることができるので、効率よく排気することにより、余剰ススの堆積量を減らすことができ、気泡の発生、堆積径の変動、母材屈折率分布のバラツキを防止できる。
スス付け中の給気口からの気流がバーナ火炎に当たると、バーナ火炎が乱れ、堆積効率が低下すると考えられる。そこで気流がバーナやススに直接当たらないよう、気流を制御できるように反応容器(マッフル)内に、図3に示す構成の遮蔽板を設置して光ファイバ用ガラス母材を製造した。
ガラス原料ガスとしてSiClガス、水素ガス、酸素ガス、シールガスとしてアルゴンガスをバーナに供給し、ターゲットに向けて酸水素火炎を噴出させ、ガラス微粒子を生成させた。円棒状石英ガラスからなるターゲットを用い、その表面に経時的にガラス微粒子を堆積させ、石英多孔質母材を製造した。
この母材製造中での給気圧と排気圧、ススの成長速度の関係を調査した。すなわち、反応容器における排気口及び給気口の圧力、ガラス微粒子堆積体の成長速度を測定し、従来の構成(遮蔽板を備えない構成)、及び従来の構成で圧力をアップしたときの成長速度の比較結果を表1に示した。また、反応容器内の余剰ススの厚みと、気泡発生率を、発明の構成と従来の構成で測定し、その比較結果を表2に示した。
Figure 2010042940
Figure 2010042940
表1に示すように、遮蔽板を設置することで、給気圧を大気圧に対し従来の60Pa高い状態から130Pa高い状態に上げながら、ススの成長を阻害することなく、従来と同一の成長速度の割合(従来を100%とした時の成長速度の割合)100%を確保できることが分かった。なお、従来構成のまま給気圧を大気圧に対し130Pa高い状態に上げると成長速度が60%に低下した。
また、表2に示すように、遮蔽板を設置することにより、給気圧を上げることができ、余剰ススを排気できたので、反応容器内の余剰スス厚み(1回のスス付けで反応容器上部に堆積される堆積厚)が従来構成の場合の5mmから1mmに減少し、気泡発生率(気泡が発生したススの発生割合:1箇所でも気泡があれば気泡発生とする。気泡の大きさは目視で確認できる程度とする。)も従来構成の場合の50%から20%に減少することが知見でき、給気圧を高めながら高品質な光ファイバ用ガラス母材の製造できることが確認された。
本発明に係る製造装置の概略構成を表す平面図である。 図1に示した製造装置の側面図である。 他の実施の形態による製造装置の側面図である。 従来の製造装置の平面図である。 従来の製造装置の側面図である。
符号の説明
21 反応容器
21a 反応容器上部
23 給気口
25 排気口
27 反応容器内の空間
29 ターゲット
31 バーナ
37 遮蔽板
37a,37b 一対の遮蔽板
39 バーナの中心とターゲットの中心軸とを通る軸線
41 給気口の外側とバーナ火炎の外側を通る直線
51 補助遮蔽板
57 後壁
59 気流進入阻止板
61 モニタ用レーザ光
63 光透過手段
100 ガラス母材の製造装置
G ガラス微粒子堆積体

Claims (7)

  1. 反応容器と、該反応容器に設けられクリーンエアを供給する給気口及び前記反応容器内のクリーンエアを排出する排気口と、前記反応容器内の空間に挿入されるターゲットと、生成するガラス微粒子を該ターゲット上に堆積させるバーナと、を備え、
    前記給気口から供給されるクリーンエアの気流を前記ターゲットに直接当てないように迂回させて前記排気口へ導く遮蔽板を装備したことを特徴とするガラス母材の製造装置。
  2. 前記給気口と前記ターゲットを通る直線に交差し、徐々に離間する一対の前記遮蔽板が前記バーナを挟んで配設されたことを特徴とする請求項1記載のガラス母材の製造装置。
  3. 前記一対の遮蔽板のそれぞれに、反応容器上部への気流を抑止する補助遮蔽板が設けられたことを特徴とする請求項2記載のガラス母材の製造装置。
  4. 前記一対の遮蔽板の間から気流が進入しないように、前記一対の遮蔽板の間を前記バーナが挿通する箇所を除いて塞ぐ、若しくは前記給気口の開口する後壁に接続された気流進入阻止板が前記一対の遮蔽板のそれぞれに設けられることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のガラス母材の製造装置。
  5. 前記遮蔽板が、着脱自在に前記反応容器に取り付けられたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のガラス母材の製造装置。
  6. 前記遮蔽板が、モニタ用レーザ光を透過させる光透過手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載のガラス母材の製造装置。
  7. 反応容器と、該反応容器に設けられクリーンエアを供給する給気口及び前記反応容器内のクリーンエアを排出する排気口と、前記反応容器内の空間に挿入されるターゲットと、生成するガラス微粒子を該ターゲット上に堆積させるバーナと、を備え、
    前記反応容器内の給気圧を大気圧に対し130Pa以上高くし、前記給気口から供給されるクリーンエアの気流を前記ターゲットに直接当てないように迂回させて、前記ターゲットを基にガラス微粒子堆積体を成長させることを特徴とするガラス母材の製造方法。
JP2008206076A 2008-08-08 2008-08-08 ガラス母材の製造装置及び製造方法 Pending JP2010042940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008206076A JP2010042940A (ja) 2008-08-08 2008-08-08 ガラス母材の製造装置及び製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008206076A JP2010042940A (ja) 2008-08-08 2008-08-08 ガラス母材の製造装置及び製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010042940A true JP2010042940A (ja) 2010-02-25

Family

ID=42014654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008206076A Pending JP2010042940A (ja) 2008-08-08 2008-08-08 ガラス母材の製造装置及び製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010042940A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036014A (ja) * 2010-08-03 2012-02-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 多孔質ガラス母材の製造方法および製造装置
CN107512848A (zh) * 2017-09-30 2017-12-26 长飞光纤潜江有限公司 一种大尺寸光纤疏松粉棒的烧结装置及方法
US10308541B2 (en) 2014-11-13 2019-06-04 Gerresheimer Glas Gmbh Glass forming machine particle filter, a plunger unit, a blow head, a blow head support and a glass forming machine adapted to or comprising said filter
CN110461783A (zh) * 2017-03-30 2019-11-15 古河电气工业株式会社 光纤多孔质母材的制造装置及制造方法
CN111763008A (zh) * 2020-07-09 2020-10-13 王庆美 一种石英纤维材料加工用的多火焰口纵向燃烧器

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0322028U (ja) * 1989-07-10 1991-03-06
JPH05155631A (ja) * 1991-12-06 1993-06-22 Tosoh Corp シリカ多孔質母材の製造方法
JPH11268926A (ja) * 1998-03-23 1999-10-05 Fujikura Ltd 光ファイバ母材の製造方法
JPH11292558A (ja) * 1998-04-07 1999-10-26 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバ用ガラス微粒子堆積体製造用反応容器
JP2003313042A (ja) * 2002-02-22 2003-11-06 Sumitomo Electric Ind Ltd ガラス微粒子堆積体の製造装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0322028U (ja) * 1989-07-10 1991-03-06
JPH05155631A (ja) * 1991-12-06 1993-06-22 Tosoh Corp シリカ多孔質母材の製造方法
JPH11268926A (ja) * 1998-03-23 1999-10-05 Fujikura Ltd 光ファイバ母材の製造方法
JPH11292558A (ja) * 1998-04-07 1999-10-26 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバ用ガラス微粒子堆積体製造用反応容器
JP2003313042A (ja) * 2002-02-22 2003-11-06 Sumitomo Electric Ind Ltd ガラス微粒子堆積体の製造装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036014A (ja) * 2010-08-03 2012-02-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 多孔質ガラス母材の製造方法および製造装置
US10308541B2 (en) 2014-11-13 2019-06-04 Gerresheimer Glas Gmbh Glass forming machine particle filter, a plunger unit, a blow head, a blow head support and a glass forming machine adapted to or comprising said filter
CN110461783A (zh) * 2017-03-30 2019-11-15 古河电气工业株式会社 光纤多孔质母材的制造装置及制造方法
EP3608296A4 (en) * 2017-03-30 2021-01-06 Furukawa Electric Co., Ltd. MANUFACTURING DEVICE AND MANUFACTURING METHOD FOR POROUS GLASS FIBER PREFORM
CN110461783B (zh) * 2017-03-30 2022-09-02 古河电气工业株式会社 光纤多孔质母材的制造装置及制造方法
US11820691B2 (en) 2017-03-30 2023-11-21 Furukawa Electric Co., Ltd. Manufacturing apparatus and manufacturing method for optical fiber porous preform
CN107512848A (zh) * 2017-09-30 2017-12-26 长飞光纤潜江有限公司 一种大尺寸光纤疏松粉棒的烧结装置及方法
CN107512848B (zh) * 2017-09-30 2023-03-21 长飞光纤潜江有限公司 一种大尺寸光纤疏松粉棒的烧结装置及方法
CN111763008A (zh) * 2020-07-09 2020-10-13 王庆美 一种石英纤维材料加工用的多火焰口纵向燃烧器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010042940A (ja) ガラス母材の製造装置及び製造方法
JP4454992B2 (ja) 光ファイバ母材製造装置
JP2006016292A (ja) 石英ガラス合成用バーナ及び石英ガラスの合成方法
JP2007092152A (ja) 連続熱cvd装置
JP5150365B2 (ja) 光ファイバ用ガラス母材の製造装置及び製造方法
JP2010285330A (ja) ガラス多孔質体の製造方法及びガラス多孔質体の製造装置
JP3744350B2 (ja) 多孔質ガラス母材合成用バーナ及び多孔質ガラス母材の製造方法
JP5655418B2 (ja) 多孔質ガラス母材の製造方法および製造装置
JPH04193730A (ja) 光ファイバ母材の製造方法および酸水素バーナ用フード
JP2012176861A (ja) 多孔質ガラス微粒子堆積体の製造方法および製造装置
JP5416076B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法
JPS6328868A (ja) Cvd法
JP4861939B2 (ja) 合成シリカガラスの製造装置及びこれを用いた合成シリカガラスの製造方法
JP5848172B2 (ja) 気相成長装置
JP5598872B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法
JP7141935B2 (ja) 合成シリカガラス製造装置
JP6874761B2 (ja) ガラス微粒子の合成方法
JP4887270B2 (ja) 光ファイバ用ガラス母材の製造装置及び製造方法
JP5310343B2 (ja) 合成石英ガラスの製造方法
JP2010037122A (ja) 多孔質ガラス母材の製造装置及び多孔質ガラス母材の製造方法
JP5924336B2 (ja) 化学蒸着処理の原料ガス供給用ノズル
JP2005281025A (ja) 多孔質ガラス母材の製造装置
JP7399835B2 (ja) 光ファイバ用多孔質ガラス堆積体の製造方法
JP2006219309A (ja) 多孔質石英ガラス母材の製造方法及び装置
JP2003183035A (ja) ガラス微粒子堆積体の製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110615

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130625