JP2006016292A - 石英ガラス合成用バーナ及び石英ガラスの合成方法 - Google Patents

石英ガラス合成用バーナ及び石英ガラスの合成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 合成中に合成用バーナの周囲にシリカ微粒子が付着し難く、インゴットの品質を低下し難い合成用バーナを提供する。
【解決手段】 原料ガスを噴出可能な原料ガス管21と、原料ガス管21の周囲を囲むように配置され、可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出可能な燃焼用ガス管22〜27、31、33と、燃焼用ガス管22〜27、31、33の周囲を囲むように配置され、原料ガス及び燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを噴出可能な外周リング状管40とを備えた石英ガラス合成用バーナ15であって、外周リング状管40の先端に、シール用ガスの噴出口40bが設けられ、外周リング状管40が噴出口40bに向かって拡開するように形成されている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、高均質性が要求される合成石英ガラス部材を必要とする分野、例えば光リソグラフィー、高精度分光器、レーザーなどの精密光学機器に有用とされる高均質な光学用の合成石英ガラスの合成用バーナと、この合成用バーナを用いた石英ガラスの合成方法に関するものである
従来、シリコンなどのウエハ上に集積回路の微細なパターンを露光・転写する光リソグラフィー技術においては、ステッパーと呼ばれる露光装置が用いられている。このステッパーの光源は、近年のLSIの高集積化に伴ってg線(436nm)からi線(365nm)、さらにはKrF(248nm)やArF(193nm)エキシマレーザーへと短波長化が進められている。
一般に、ステッパーの照明系あるいは投影レンズとして用いられる光学ガラスは、i線よりも短い波長領域では光透過率が低下するため、従来の光学ガラスにかえて合成石英ガラス等を用いることが提案されている。この紫外線リソグラフィー用の光学素子として用いられる石英ガラスには、紫外域の高透過性と屈折率の高均質性が要求されている。
紫外域の高透過性を実現するためには、石英ガラス中の不純物濃度を抑える必要がある。そこで、石英ガラスの原料となるSi化合物ガスを含む原料ガス(Si化合物ガスを送り出すためのキャリアガスが同時に用いられる)と、加熱、反応のための燃焼用ガス(OガスとHガス)とを合成用バーナから噴出させて火炎を形成し、この火炎内でシリカ微粒子を生成して堆積させる火炎加水合成法が一般的に用いられている。
図5は、火炎加水分解法による従来の石英ガラスの合成装置を示している。
この合成装置10は、合成炉11と、この合成炉11の中央に設置されたターゲット13と、ターゲット13に先端を向けて設置され、原料ガス及び燃焼用ガスを噴出して火炎を形成する合成用バーナ15と、合成用バーナ15の火炎の燃焼後の排気ガスを排出する排気手段17とを備えている。
このような合成装置10では、合成用バーナ15の火炎内でシリカ微粒子が生成され、このシリカ微粒子がターゲット13上に堆積することにより、ターゲット13上にインゴット19が形成されるようになっている。ここでは、石英ガラスの粘性が高いため、形状保持のための容器を使用することなく、ターゲット13上にインゴット19の形状が自己保持される。又、ターゲット13上に堆積されなかった石英ガラス粉は、燃焼後の排気ガスと共に、排気手段17により合成炉11外に排出される。
このような合成装置10に用いられる合成用バーナ15は、中心部に配置されて原料ガスとしてのSi化合物ガスを噴出する原料ガス管15aと、その周囲を囲むように配置されて燃焼用ガスを噴出する燃焼用ガス管15bとを有している。燃焼用ガス管15bは、Hガス等の可燃性ガスを噴出する可燃性ガス管15cと、Oガスなどの支燃性ガスを噴出する支燃性ガス管15dとを備えた多重管構造となっている。
さらに、このような合成用バーナ15としては、先端部の外周囲にリング部を装着したものが使用されることがあった。又、下記特許文献1には、合成用バーナ15の最外周を2重管状にして、燃焼用ガス管の周囲からイナート・シーリングガスを噴出可能に構成したものが提案されている。
特開昭60−215515号公報
しかしながら、従来の合成用バーナ15を用いた合成炉11では、インゴット19に堆積されなかった石英ガラス粉の多くは、合成炉11の内壁に設けた排気口、スクラバー等を含む排気手段17により合成炉11の外部に排出されるが、図5中の矢印Aで示すように、一部が合成用バーナ15の加熱により生する上昇気流と共に合成炉11の内壁に沿って上昇することがあり、このシリカ微粒子が、合成炉11の内壁面に付着する他、合成用バーナ15の側面側にまで達することがある。
そして、このように合成用バーナ15の側面側までシリカ微粒子が達すると、合成用バーナ15から噴出される可燃性ガスの一部が、図5中の矢印Bで示すように、噴出直後に側面側に上昇して、周囲の気体と燃焼反応を起こすため、その熱によりシリカ微粒子が加熱され、その結果、合成用バーナ15の先端部付近で焼結を重ね、図5中に二点鎖線Cで示すようなツララ状の付着物に成長し、ついには直下に位置するインゴット19上部の合成面19aに落下することがあった。
そして、このような付着物が合成中にインゴット19の合成面19aに落下すると、その箇所に向かってガスが拡散し、インゴット19に混入して泡を生じ、屈折率の不均質等のインゴット19の品質を低下するという問題点があった。
又、上記特許文献1のように、イナート・シーリングガスを噴出させる合成用バーナを用いた合成炉11では、合成用バーナ15の外管内側にシリカ微粒子が付着することを防止するため、イナート・シーリングガスを合成用バーナ15の中心側(斜め内側)に向けて噴出させるので、合成用バーナ15の側面側に石英ガラスが上昇して先端部付近でツララ状に成長することは抑制し難く、又、合成用バーナ15により形成される火炎が細くなり易いため、大型のインゴット19を形成する際、インゴット19の合成面19aを均一に加熱し難いという問題点があった。
そこで、この発明は、合成中に合成用バーナの側面側に上昇したシリカ微粒子が合成用バーナの先端部付近で成長することを抑制し易く、より均質なインゴットを得易い合成用バーナを提供すると共に、石英ガラスの合成方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、この発明の発明者らは、合成用バーナのリング部分を二重にして、拡開する方向に隙間からガスを噴出できる機構を設けることにより、石英ガラス粉の焼結の原因となる可燃性ガスの合成用バーナの側面側への上昇を防いで、リング部の側面側に上昇した石英ガラス粉が可燃性ガスにより焼結されないようにすることを着想し、これにより、ツララ状の付着物に成長することを防止して、ツララ状の付着物が合成面に落下することにより生じるインゴット内への泡の混入や屈折率不均質化を抑えることができることを見出した。
即ち、上記課題を解決する請求項1に記載の石英ガラス合成用バーナは、原料ガスを噴出可能な原料ガス管と、該原料ガス管の周囲を囲むように配置され、可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出可能な燃焼用ガス管と、前記燃焼用ガス管の周囲を囲むように配置され、前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを噴出可能な外周リング状管とを備えた石英ガラス合成用バーナであって、前記外周リング状管の先端に、前記シール用ガスの噴出口が設けられ、前記外周リング状管が前記噴出口に向かって拡開するように形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の石英ガラス合成用バーナは、請求項1に記載の構成に加え、前記外周リング状管は、前記原料ガス管に沿う同心円筒状の本体部と、前記噴出口を有する噴出部とを有し、前記噴出部は、前記本体部に対して15°〜45°の角度で形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の石英ガラス合成用バーナは、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記外周リング状管の先端は、前記燃焼用ガス管の先端よりも噴出方向に突出して設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の石英ガラス合成用バーナは、原料ガスを噴出可能な原料ガス管と、該原料ガス管の周囲を囲むように配置され、可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出可能な燃焼用ガス管と、前記燃焼用ガス管の周囲を囲むように配置され、前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを噴出可能な外周リング状管とを備えた石英ガラス合成用バーナであって、前記外周リング状管の先端に、前記シール用ガスの噴出口が設けられ、該外周リング状管の先端が前記燃焼用ガス管の先端よりも噴出方向に突出して設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の石英ガラスの合成方法は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の石英ガラス合成用バーナを用い、前記原料ガス管から原料ガスを噴出すると共に、前記燃焼用ガス管から支燃性ガス及び可燃性ガスからなる燃焼用ガスを噴出し、且つ、前記外周リング状管から前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを噴出することにより石英ガラスを合成する方法であって、前記外周リング状管に接する前記燃焼用ガス管から噴出させる前記燃焼用ガスより分子量の大きいシール用ガスを、前記外周リング状管から噴出させることを特徴とする。
請求項6に記載の石英ガラスの合成方法は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の石英ガラス合成用バーナを用い、前記原料ガス管から原料ガスを噴出する共に、前記燃焼用ガス管から支燃性ガス及び可燃性ガスからなる燃焼用ガスを噴出し、且つ、前記外周リング状管から前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール性ガスを噴出することにより石英ガラスを合成する方法であって、前記外周リング状管から噴出させるシール用ガスの流速を、前記外周リング状管に接する前記燃焼用ガス管から噴出させる前記燃焼用ガスの流速より速く噴出させることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、シール用ガスを噴出可能な外周リング状管が、原料ガス管及び燃焼用ガス管の周囲を囲むように配置され、先端の噴出口に向かって拡開するように形成されているので、原料ガス及び燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを、原料ガス及び燃焼用ガスの周囲に、拡開するように噴出させることができる。
そのため、合成用バーナを装着した合成炉内に噴出された燃焼用ガスが、噴出直後に噴出口の近傍から合成用バーナの側面側に上昇することを十分に抑制することができ、合成炉内のインゴットの合成面に捕捉されずに合成用バーナの側面側にまで上昇したシリカ微粒子が、燃焼用ガスにより加熱されて合成用バーナの先端部付近に付着して成長することを効果的に抑制することができる。また、火炎中で形成されたシリカ微粒子が炉内の上昇気流により合成用バーナの側面側に上昇することも抑制できる。
又、外周リング状管からシール用ガスを拡開方向に噴出させるため、合成用バーナにより形成される火炎をより広い範囲に形成することができ、火炎によりインゴットの合成面をより広い範囲で加熱することが可能で、より大きなインゴットを、より均質に形成し易い。
請求項2に記載の発明によれば、外周リング状管が原料ガス管に沿う同心円筒状の本体部と、噴出口を有する噴出部とを有し、噴出部が本体部に対して15°〜45°の角度で形成されているので、合成用バーナの外形形状を大型化するこなく、シール用ガスを広く拡開する方向に噴出させることが可能である。
請求項3及び4に記載の発明によれば、外周リング状管の先端が燃焼用ガス管の先端よりも噴出方向に突出して設けられているので、燃焼用ガスが噴出直後に合成用バーナの外周縁の近傍から側面側に上昇することをより抑制し易いと共に、シール用ガスを合成用バーナからより離れた位置まで到達させ易く、火炎内で生成されたシリカ微粒子や燃焼用ガスが合成炉内で上昇することをより抑制し易い。
請求項5に記載の発明によれば、前記のような合成用バーナを用いて石英ガラスを合成する際、外周リング状管に接する燃焼用ガス管から噴出させる燃焼用ガスより分子量の大きいシール用ガスを外周リング状管から噴出させるので、シール用ガスが燃焼用ガスより重く、より大きな運動量を与えやすい。そのため、燃焼用ガスが合成炉内で上昇することをより抑制し易い。
請求項6に記載の発明によれば、前記のような合成用バーナを用いて石英ガラスを合成する際、外周リング状管から噴出させるシール用ガスの流速を、外周リング状管に接する燃焼用ガス管から噴出させる燃焼用ガスの流速より速く噴出させるので、シール用ガスに、より大きな運動量を与えることができ、燃焼用ガスが合成炉内で上昇することをより抑制し易い。
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1乃至図3は、この実施の形態の石英ガラスの合成装置及び合成用バーナを示す。
この実施の形態の合成装置10は、図1に示すように、合成炉11と、この合成炉11内の頂部近傍に突出して設けられた石英ガラス製の合成用バーナ15と、この合成用バーナ15に対向して合成炉11の中央に設置され、合成用バーナ15の火炎中で生成されるシリカ微粒子を堆積してインゴットを形成可能なターゲット13と、ターゲット13上に堆積されない石英ガラス粉を含む燃焼後の排気ガスを排気する排気手段17とを備えている。
この合成装置10に用いられる合成用バーナ15は、図2及び図3に示すように、多重管構造を有しており、中心部に配置された原料管としての1重管21と、この1重管21と同心円状に内外に連続して配置された燃焼用ガス管としての2重管22乃至5重管25と、5重管25の外側の周囲に、蓮状に周方向に等間隔で配置された燃焼用ガス管としての内側細管31と、内側細管31の外側を囲んで5重管25と同心円状に配置された燃焼用ガス管としての大径の6重管26と、6重管26の外側に、蓮状に周方向に等間隔で二重に配列された燃焼用ガス管としての外側細管33と、外側細管33の外側を囲んで6重管26と同心円状に配置された外周リング状管40とを備えている。この外周リング状管40は内側管41と外側管42とから構成されている。そして、内側管41の6重管26と対向する部分が燃焼用ガス管としての7重管27となっている。
この合成用バーナ15では、まず、1重管21から原料ガスとして、SiClガスが噴出可能となっている。又、2重管22、5重管25、6重管26、及び、7重管27から燃焼用ガスの可燃性ガスとして、Hガスが噴出可能となっている。さらに、3重管23、4重管24、内側細管31、外側細管33から燃焼用ガスの支燃性ガスとして、Oガスが噴出可能となっている。又、外周リング状管40からは、前記のような原料ガス及び燃焼用ガス、即ち、SiClガス、Hガス及びOガスに対して活性の低いシール用ガスとして、Nガスが噴出可能となっている。
ここでは、外周リング状管40から噴出させるNガスが、外周リング状管40に接する位置、即ち、7重管27から噴出させるHガスより分子量が大きいガスとなっている。
なお、原料ガスとしては、SiClガスの他、HMDS(ヘキサメチルジシロキサン)やOMCTS(オクタメチルシクロテトラシロキサン)等のSi化合物ガスを用いることができる。また、可燃性ガスとしては、Hガスの他、CHガスなどを用いることができる。更に、シール用ガスとしては、Nガスの他、ArガスやHeガスなどを用いることができる。
この合成用バーナ15では、外周リング状管40が1重管21に略平行に沿う同心円筒状の本体部40aと、この本体部40aから連続して形成され、外周リング状管40の先端の噴出口40bを有する噴出部40cとを備えている。この噴出部40cが噴出口40bに向かって拡開するように形成されており、合成用バーナ15の中心軸を通る任意の縦断面において、本体部40aの延長方向に対する角度θが0°より大きく形成され、好ましくは、15°〜45°の角度で傾斜しているのが好適である。この範囲であれば、後述するシール用ガスによる効果を顕著に得易いからである。
ここでは、1重管21乃至7重管27、内側細管31、及び外側細管33が、それぞれ略平行に配置されており、SiClガス、Hガス、及びOガスが略平行に噴出されるようになっている。そのため、外周リング状管40から噴出されるNガスがSiClガス、Hガス、及びOガスの噴出方向に対して拡開方向に噴出されるようになっている。
又、この外周リング状管40の噴出部40cは、1重管21乃至7重管27、内側細管31、及び外側細管33の噴出口29より噴出方向に突出して設けられている。このSiClガス、Hガス、及びOガスの噴出方向に沿う突出量Lは適宜設定することが可能であるが、例えば、10mm〜50mmとしてもよい。この範囲であれば、合成用バーナ15周辺のガス流を大きく乱すことなくシール用ガスによる効果を得ることができて好ましい。
さらに、Hガスの流量に対するNガスの流量の割合は、0.1〜0.5倍とするのが好適である。
又、Nガスの流速を、7重管27から噴出させるHガスの流速より速い流速とするのが好ましく、Hガスの流速に対してNガスの流速が1.5〜3倍となるのが好適である。このような流速であれば、Nガスにより大きな運動量を与えることができ、火炎内で生成されたシリカ微粒子、Hガス、Oガスが合成炉11内で上昇することをさらに抑制し易くできる。
以上のような合成用バーナ15を用いて石英ガラスを合成するには、図1に示すように、合成炉11内に合成用バーナ15を装着し、1重管21からSiClガスを噴出させ、2重管22、5重管25、6重管26、及び、7重管27からHガスを噴出させ、3重管23、4重管24、内側細管31、外側細管33からOガスを噴出させ、これらにより火炎を形成すると共に、外周リング状管40からNガスを噴出させる。そして、火炎内で生成されたシリカ微粒子をターゲット13上に堆積させると共に、シリカ微粒子が堆積される合成面19aを火炎によりさらに加熱溶融して、インゴット19を形成することにより行うことができる。
以上のような合成用バーナ15を用いて石英ガラスを合成すれば、外周リング状管40が、SiClガス、Hガス及びOガスを噴出する1重管21乃至7重管27、内側細管31、及び外側細管33の全体の周囲を囲むように配置され、噴出口40bに向かって拡開するように形成されているので、Nガスを、SiClガス、Hガス及びOガスの周囲に、拡開するようにスカート状に噴出させることができる。
そのため、合成炉11内に噴出されたSiClガス、Hガス及びOガスや火炎中で生成されたシリカ微粒子が、合成炉11内の上昇気流により合成用バーナ15の側面側にまで上昇し難い。ここでは、特に、Hガスが、噴出直後に噴出口29の近傍から合成用バーナ15の側面側に上昇することを効果的に抑制でき、インゴット19の合成面19aに捕捉されずに合成用バーナ15の側面側にまでシリカ微粒子が上昇し、この側面側でHガスが周辺ガスと燃焼反応を起こすことにより加熱され、合成用バーナ15の先端部付近に付着して、ツララ状に成長することを効果的に抑制できる。
又、このような合成用バーナ15によれば、外周リング状管40からNガスが拡開方向に噴出されるため、合成用バーナ15により形成する火炎を、より広い範囲、即ち、噴出方向と直交する面においてより広い面積に形成することが可能であり、インゴット19の合成面19aをより広い範囲で加熱することが可能である。そのため、より直径の大きなインゴット19であっても、合成面19aのより広い面積を火炎により同時に形成することができ、インゴット19をより均質に形成することが可能である。
さらに、外周リング状管40が1重管21に沿う同心円筒状の本体部40aと、噴出口40bを有する噴出部40cとを有し、噴出部40cが本体部に対して拡開するように形成されているので、合成用バーナ15の外形形状を大型化することなく、Nガスを十分に拡開させる方向に噴出させることが可能である。
又、外周リング状管40の先端の噴出口40aが、1重管21乃至7重管27、内側細管31、及び外側細管33の先端の噴出口29よりも噴出方向に突出して設けられているので、噴出直後に噴出口29の外周縁の近傍から合成用バーナ15の側面側に上昇することをより抑制し易い。それと同時に、合成用バーナ15からより離れた位置までNガスが到達し易く、Nガスにより、火炎内で生成されたシリカ微粒子、Hガス、或いは、Oガスが合成炉11内で上昇することをより抑制することが可能である。
さらに、外周リング状管40から噴出させるNガスが、外周リング状管40に接する位置、即ち、7重管27から噴出させるHガスよりNガスの分子量が大きく、重いため、より大きな運動量を与え易い。合成炉11内において、Nガスによる火炎内で生成されたシリカ微粒子、Hガス、或いは、Oガスの上昇をより抑制し易い。
以下、この発明の実施例について説明する。
[実施例1]
図1に示す合成炉11において、図2及び図3に示すような構成を有し、表1に示す噴出面積を有する合成用バーナを用い、各管から表1に示すガスを同表に示す流量で噴出させることにより、石英ガラスの合成を30日間行い、200kgのインゴット19を作製した。
このインゴット19の円形の横断面の面積は65cmであり、合成用バーナ15のSiClガス、Hガス及びOガスを噴出する全噴出口29の噴出面積は2000cmであった。
又、用いた合成用バーナ15の外周リング状管40の噴出部40cの角度θは30°、他の管の噴出口29からの突出量Lは20mmであった。
さらに、合成用バーナ15の7重管27から噴出させたHガスの流速は3m/sであり、外周リング状管40から噴出させたNガスの流速は6m/sであった。
以上のような合成を3回行い、それぞれ得られたインゴット19中の泡の数と、合成後の合成用バーナ15の周囲に形成されたツララの数を測定し、結果を表1に示した。
[比較例1]
外周リング状管40からNガスを噴出させない他は、実施例1と同一にして、3回合成を行い、泡の数及びツララの数を測定し、表1に示した。
Figure 2006016292
表1の結果から明らかなように、外周リング管40から拡開方向にNガスを噴出させた実施例1では、外周リング管40からNガスを噴出させない比較例1に比べ、インゴット19内に生じる泡の数、及び合成用バーナ15に付着するツララの数が大幅に少ないことが確認できた。
[実施例2乃至4]
合成用バーナ15の外周リング管40の噴出部40cの拡開角度を表2示すように異ならせる他は、実施例1と同一にして石英ガラスの合成を行った。
泡の数及びツララの数を表2に示すと共に、図4のグラフに示した。
[比較例2]
外周リング管40の噴出部40cを本体部40aから拡開させることなく、即ち、噴出部40cの角度が0°で、噴出口40bからのNガスの噴出方向が他の管の噴出口29の噴出方向と略平行にすると共に、外周リング状管40の噴出口40bの位置を他の管の噴出口29と略同一面に設けた合成用バーナ15を用いる他は、実施例1と同一にして、石英ガラスを合成した。
泡の数及びツララの数を表2に示すと共に、図4のグラフに示した。
Figure 2006016292
表2及び図4から明らかなように、外周リング状管40の噴出部40cを0°より大きくして、噴出部40cを拡開させると、泡およびツララの数両方が減少し、又、噴出部40cの角度が大き過ぎると泡の数及びツララの数が増加する傾向が生じることが確認できた。そして、噴出部40cの本体部40aに対する角度が15°以上45°以下であると、特に優れた効果が得られることが確認できた。
この発明の実施の形態の合成用バーナを装着した合成炉の断面図である。 同実施の形態の合成用バーナの断面図である。 同実施の形態の合成用バーナを先端から見た断面図である。 実施例2乃至4及び比較例1の結果を示すグラフである。 従来の合成用バーナを装着した合成炉の断面図である。
符号の説明
10 合成装置
11 合成炉
13 ターゲット
15 合成用バーナ
21 1重管(原料ガス管)
22乃至27 2重管乃至7重管(燃焼用ガス管)
29 噴出口
31 内側細管(燃焼用ガス管)
33 外側細管(燃焼用ガス管)
40 外周リング状管
40a 本体部
40b 噴出口
40c 噴出部

Claims (6)

  1. 原料ガスを噴出可能な原料ガス管と、該原料ガス管の周囲を囲むように配置され、可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出可能な燃焼用ガス管と、前記燃焼用ガス管の周囲を囲むように配置され、前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを噴出可能な外周リング状管とを備えた石英ガラス合成用バーナであって、
    前記外周リング状管の先端に、前記シール用ガスの噴出口が設けられ、前記外周リング状管が前記噴出口に向かって拡開するように形成されていることを特徴とする石英ガラス合成用バーナ。
  2. 前記外周リング状管は、前記原料ガス管に沿う同心円筒状の本体部と、前記噴出口を有する噴出部とを有し、
    前記噴出部は、前記本体部に対して15°〜45°の角度で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の石英ガラス合成用バーナ。
  3. 前記外周リング状管の先端は、前記燃焼用ガス管の先端よりも噴出方向に突出して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の石英ガラス合成用バーナ。
  4. 原料ガスを噴出可能な原料ガス管と、該原料ガス管の周囲を囲むように配置され、可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出可能な燃焼用ガス管と、前記燃焼用ガス管の周囲を囲むように配置され、前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを噴出可能な外周リング状管とを備えた石英ガラス合成用バーナであって、
    前記外周リング状管の先端に、前記シール用ガスの噴出口が設けられ、該外周リング状管の先端が前記燃焼用ガス管の先端よりも噴出方向に突出して設けられていることを特徴とする石英ガラス合成用バーナ。
  5. 請求項1乃至4の何れか一つに記載の石英ガラス合成用バーナを用い、前記原料ガス管から原料ガスを噴出すると共に、前記燃焼用ガス管から支燃性ガス及び可燃性ガスからなる燃焼用ガスを噴出し、且つ、前記外周リング状管から前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール用ガスを噴出することにより石英ガラスを合成する方法であって、
    前記外周リング状管に接する前記燃焼用ガス管から噴出させる前記燃焼用ガスより分子量の大きいシール用ガスを、前記外周リング状管から噴出させることを特徴とする石英ガラスの合成方法。
  6. 請求項1乃至4の何れか一つに記載の石英ガラス合成用バーナを用い、前記原料ガス管から原料ガスを噴出する共に、前記燃焼用ガス管から支燃性ガス及び可燃性ガスからなる燃焼用ガスを噴出し、且つ、前記外周リング状管から前記原料ガス及び前記燃焼用ガスに対して活性の低いシール性ガスを噴出することにより石英ガラスを合成する方法であって、
    前記外周リング状管から噴出させるシール用ガスの流速を、前記外周リング状管に接する前記燃焼用ガス管から噴出させる前記燃焼用ガスの流速より速く噴出させることを特徴とする石英ガラスの合成方法。
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