JP2002226217A - 合成石英ガラスの製造方法及び合成石英ガラス - Google Patents

合成石英ガラスの製造方法及び合成石英ガラス

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JP2002226217A JP2001021059A JP2001021059A JP2002226217A JP 2002226217 A JP2002226217 A JP 2002226217A JP 2001021059 A JP2001021059 A JP 2001021059A JP 2001021059 A JP2001021059 A JP 2001021059A JP 2002226217 A JP2002226217 A JP 2002226217A
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quartz glass
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burner
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Toshitsugu Suwa
俊嗣 諏訪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーナーの劣化を抑制して、安定した品質の
合成石英ガラス部材を製造できる方法、及びこの方法に
より製造された合成石英ガラス部材を提供する。 【解決手段】 シリカ化合物と、可燃性ガス及び支燃性
ガスからなる燃焼ガスとを石英ガラス合成用バーナー1
2から噴射して燃焼、反応させ、回転しているターゲッ
ト上に石英ガラスを堆積させてインゴットを形成する合
成石英ガラスの製造方法において、前記石英ガラス合成
用バーナー12は、中心部に配置されて原料ガスを噴出
する原料用円状管31と、これの周囲に同心円状に配置
されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出する複数のリン
グ状管32…と、最外周円状管25の内部に配置されて
支燃性ガスを噴出する複数の円状細管28とを有し、製
造時におけるガス燃焼時の火炎の位置が前記円状細管2
8の先端から離間するように、前記円状細管28のガス
流速を制御した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、石英ガラス合成
用バーナーを使用して製造する石英ガラスの製造方法、
及び、これを用いて製造される石英ガラス部材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン等のウエハ上に集積回路
の微細パターンを露光・転写する光リソグラフィー技術
においては、ステッパーと呼ばれる露光装置が用いられ
ている。
【0003】このステッパーの光源は、近年のLSIの
高集積化にともなってg線(436nm)からi線(3
65nm)、さらにはKrF(248nm)やArF
(193nm)エキシマレーザーへと短波長化が進めら
れている。
【0004】一般に、ステッパーの照明系あるいは投影
レンズとして用いられる光学ガラスは、i線よりも短い
波長領域では光透過率が低下するため、従来の光学ガラ
スにかえて合成石英ガラスやCaF(蛍石)等のフッ
化物単結晶を用いることが提案されている。
【0005】このように、紫外線リソグラフィー用の光
学素子として用いられる石英ガラスには、紫外線の高透
過性と屈折率の高均質性が要求されている。石英ガラス
の合成は、原料となるシリカ化合物ガス(シリカ化合物
ガスを送り出すためにキャリアガスが同時に用いられ
る)と加熱・反応の為の燃焼ガス(支燃性ガス、例えば
酸素ガスと、可燃性ガス、例えば水素ガス等)とをバー
ナーから流出し、火炎内で石英ガラスを堆積させる火炎
加水分解合成法が一般的に用いられている。
【0006】しかしながら、この合成法を用いて製造さ
れる石英ガラスが屈折率分布を持つことはさけられず、
この改善として製造方法及び装置として様々な提案がな
されてきた。
【0007】特に、近年においては紫外線リソグラフィ
ー用光学素子として用いられる石英ガラスがその投影レ
ンズの形状に対応し大口径化し、それに伴い多量の可燃
性ガス、支燃性ガス、原料ガスを供給し、かつこの多量
のガスを効率よく反応させなければならなくなってき
た。
【0008】特開平7−187683の石英ガラス製バ
ーナーにおいては、バーナーを反応ガス部分(シリカ化
合物等の原料ガスを噴出する原料用円状管と、原料ガス
と反応させ石英ガラス粉を得るための可燃性ガス及び支
燃性ガスを噴出する複数の燃焼用リング状管)と燃焼ガ
ス部分(石英ガラス粉を得るために充分な炉内温度を得
るため、また同時に合成面を理想の温度まで引き上げ捕
捉率及び均質性を向上させ、又、脈理を減らすための最
外部の燃焼用リング状管と燃焼用細管)とに分け、さら
に反応ガス部分でも充分温度が上がるように反応ガス部
分を五重管構造とする等の工夫がなされている。
【0009】これにより高均質性を有する大口径石英ガ
ラスの合成が可能となったが、合成時におけるバーナー
先端の劣化の問題が残されていた。バーナーの劣化(バ
ーナー先端が融ける)はガス流速分布に影響を与え、直
接合成に影響する。また、劣化部が剥離し合成面に落下
することにより異物、泡、局所的な屈折率不均質(脈
理、斑点)を生じる。さらに、劣化部分は炉内の浮遊物
が付着し易く、その付着物が合成面に落下し同様な不良
の原因となる。そのためバーナーの修理が頻繁に必要で
あった。バーナー本体の修理を行うと修理に掛かる費
用、時間の問題以外にバーナーの特性(燃焼効率、反応
効率)が変化してしまう弊害があった。
【0010】合成された石英ガラスの均質性はこのよう
な原料及び燃焼ガスの流速や噴出方向等の微妙な条件の
違いに大きく左右されるため、バーナー修理前後で安定
した高均質石英ガラスの合成が困難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点に対し本
発明者らはバーナー最外周部先端を保護するために外周
部に取り付けたバーナーリングを用いることにより劣化
を減少させ、又、修理をリングのみ交換可能とする等、
簡易化することに成功した。
【0012】しかし、最外部の気化及び付着物の付着を
解決できたものの、繰り返し使用により、特に最外部の
燃焼用リング状管の内部に配置され支燃性ガスを噴出す
る複数の燃焼用細管の高熱による燃焼部先端の劣化は避
けられなかった。また、その劣化の状態には位置による
ムラがしばしば確認された。これに対し、中央の反応ガ
ス部分の劣化はほとんどみられない。
【0013】バーナー劣化は上記のようにガスの流れの
乱れを引き起こし、合成物の品質に直接影響してくるた
め、バーナー劣化に伴う修理が必要となる。修理は、劣
化し長さの短くなった細管の長さをそろえるために一度
先端を切り、ガラス細工により熱を加えてつなぎ直すと
いう作業である。つなぎ直すことによる管の向き、径
管、隣接管との隙間のバランス等の微妙な変化により均
質性に影響の大きい反応部の特性までも変動させてしま
うという大きな問題がある。
【0014】そのため、被合成物である石英ガラスの安
定した高品質生産を行うには、そのバーナーの劣化を抑
えるか、劣化後の修理によるこの変動を最小限に抑える
ことが必要である。
【0015】そこで、この発明は、バーナーの劣化を抑
制して、安定した品質の合成石英ガラス部材を製造でき
る方法、及びこの方法により製造された合成石英ガラス
部材を提供することを課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、バーナー劣化の激しい最外部の燃
焼用リング状管の内部に配置され、支燃性ガスを噴出す
る複数の燃焼用細管部の構造を改造し、又、燃焼反応を
制御することで、バーナーの劣化が防止出来、かつ所望
の品質の石英ガラスが得られることを見出した。
【0017】すなわち、基本的に従来のバーナーは原料
としてのシリカ化合物及び酸素ガス、水素ガス等の燃焼
ガスを流すガラス管で構成されている。このうち比較的
内側の領域はシリカ化合物の反応への寄与の大きい部分
であり、外側の領域は主に合成面の温度調整への寄与が
大きいと考えられる。本発明者らは前者を反応ガス部
分、後者を燃焼ガス部分と呼んでいる。
【0018】燃焼ガス部分は反応ガス部分に比べガス流
速が遅く、燃焼反応がバーナーのガス噴出口に近い部分
で起こるため、バーナーのガラス管は高温に曝されて劣
化が激しい。これに対し、反応ガス部分は流速が速く、
燃焼ガス部分に比べ比較的反応が噴出口から離れた部分
で起こり、またシリカ化合物原料の反応熱が比較的小さ
いため、さほど高温にはならず合成中のバーナーの使用
でほとんど劣化しない。
【0019】更に、燃焼ガス部分の微妙な管の隙間間
隔、管の向きの均一性等は石英ガラスの均質性に影響を
示すことを見出した。
【0020】これらのことから本発明者らは、複数の燃
焼用細管部の構造を改造し、又、この部分の燃焼反応を
制御することで、バーナーの劣化が防止出来、かつ所望
の品質の石英ガラスが得られることを見出した。
【0021】具体的には、燃焼用細管に注目しその各管
隙間距離を2mm以上の十分な距離をとることにより各
管干渉による劣化を防止し、さらにガス流速を6m/s
以上とすることで各管独自の後退を抑えることを考え
た。
【0022】これは劣化の進行原因は燃焼ガス部分と反
応ガス部分のガス流速の差や、流れのムラ、火炎同士の
干渉などによるものだと考えたからである。
【0023】各管隙間距離の影響に関しては劣化状態の
観察から管同士が干渉したと思われる様な互いに向き合
って劣化が進行する偏減り劣化が比較的多いことを見出
し、データ解析の結果その傾向の多いものは距離が近い
こと、さらにその距離には敷居値が存在し、現使用のガ
ス条件においては2mmを見出した。
【0024】これにより干渉による偏減りを押さえるこ
とを実現し急速な劣化を押さえることが出来たが、各管
個別での独自の劣化の結果起こる長期的劣化を抑えるこ
とは出来なかった。
【0025】そこで、次にガス流速に注目した。ガス流
速に関しては、中央の反応ガス部はガス流速が大きく、
出口付近が未反応の生ガスにより比較的冷やされる形と
なり、燃焼ガス部はその合成時の状態により調節し変動
するが反応部と比較して流速は小さく、燃焼反応が比較
的出口に近い部分で起こるため、その燃焼ガスの熱の影
響でガラスの気化が起こるものと考えた。
【0026】この合成石英ガラスの製造製法において用
いている水素の反応及び拡散速度の速さから燃焼は酸素
との接触が起こる直近、すなわち酸素の出口付近で起こ
ると考えられる。また、観察から最も流速の遅い酸素吹
き出し管の内側が劣化されることを確認しており、劣化
は酸素流速の遅さが原因で有ると考え酸素流速に注目し
た。
【0027】また、バーナー構造の変更により従来の良
品条件からのズレが心配されるが、特開平7−1876
83で提案されているように大口径化に対応したバーナ
ーが反応ガス部分(主にシリカ化合物等の原料ガスを反
応させ石英微粒子を得ることに関与しているバーナー内
側部)と、燃焼ガス部分(主に石英微粒子のガラス化に
関与し、合成面を理想の温度まで引き上げ、ターゲット
に堆積されるシリカガラス粉の捕捉率を上げ、脈理を減
らすことにも関与するバーナー外側部)の大きく分けて
二つの役割の異なる部分から出来ていることから品質に
比較的大きな影響を与えずに改造が可能であると考え
た。
【0028】実際の合成においてガス条件の微調整によ
り従来の品質に遜色のないガラスを得ることに成功し
た。これらの発明によりバーナーの使用による劣化を抑
えることが可能となり、安定して高品質な石英ガラスの
製造が可能となった。良品バーナーの特性を主に外周部
で起こるバーナー劣化の修理のために損失することな
く、燃焼ガス部分の修理交換のみで良質な石英ガラスを
安定して得ることが可能となった。
【0029】すなわち、これら発明の内、請求項1に記
載の発明は、シリカ化合物と、可燃性ガス及び支燃性ガ
スからなる燃焼ガスとを石英ガラス合成用バーナーから
噴射して燃焼、反応させ、回転しているターゲット上に
石英ガラスを堆積させてインゴットを形成する合成石英
ガラスの製造方法において、前記石英ガラス合成用バー
ナーは、中心部に配置されて原料ガスを噴出する原料用
円状管と、これの周囲に同心円状に配置されて可燃性ガ
ス及び支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用リング状管
と、最外部の燃焼用リング状管の内部に配置されて支燃
性ガスを噴出する複数の燃焼用細管とを有し、製造時に
おけるガス燃焼時の火炎の位置が前記燃焼用細管の先端
から離間するように、前記燃焼用細管のガス流速を制御
した合成石英ガラスの製造方法としたことを特徴とす
る。
【0030】請求項2に記載された発明は、シリカ化合
物と、可燃性ガス及び支燃性ガスからなる燃焼ガスとを
石英ガラス合成用バーナーから噴射して燃焼、反応さ
せ、回転しているターゲット上に石英ガラスを堆積させ
てインゴットを形成する合成石英ガラスの製造方法にお
いて、前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置
されて原料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に
同心円状に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出
する複数の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング
状管の内部に配置されて支燃性ガスを噴出する複数の燃
焼用細管とを有し、製造時に前記燃焼用細管のガス流速
を、少なくとも6.0m/s以上とした合成石英ガラス
の製造方法としたことを特徴とする。
【0031】請求項3に記載された発明は、シリカ化合
物と、可燃性ガス及び支燃性ガスからなる燃焼ガスとを
石英ガラス合成用バーナーから噴射して燃焼、反応さ
せ、回転しているターゲット上に石英ガラスを堆積させ
てインゴットを形成する合成石英ガラスの製造方法にお
いて、前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置
されて原料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に
同心円状に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出
する複数の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング
状管の内部に配置され支燃性ガスを噴出する複数の燃焼
用細管とを有し、前記最外部の燃焼用リング状管の内部
に配置され、支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細管の
各管隙間距離を2.0mm以上とした合成石英ガラスの
製造方法としたことを特徴とする。
【0032】請求項4に記載された発明は、シリカ化合
物と、可燃性ガス及び支燃性ガスからなる燃焼ガスとを
石英ガラス合成用バーナーから噴射して燃焼、反応さ
せ、回転しているターゲット上に石英ガラスを堆積させ
てインゴットを形成する合成石英ガラスの製造方法にお
いて、前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置
され原料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に同
心円状に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出す
る複数の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング状
管の内部に配置されて支燃性ガスを噴出する複数の燃焼
用細管とを有し、製造時におけるガス燃焼時の火炎の位
置が前記燃焼用細管の先端から離間するように、前記燃
焼用細管のガス流速を制御すると共に、前記最外部の燃
焼用リング状管の内部に配置され、支燃性ガスを噴出す
る複数の燃焼用細管の各管隙間距離を2.0mm以上と
した合成石英ガラスの製造方法としたことを特徴とす
る。
【0033】請求項5に記載された発明は、シリカ化合
物と、可燃性及び支燃性ガスからなる燃焼ガスとを石英
ガラス合成用バーナーから噴射して燃焼、反応させ、回
転しているターゲット上に石英ガラスを堆積させてイン
ゴットを形成する合成石英ガラスの製造方法において、
前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置され原
料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に同心円状
に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出する複数
の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング状管の内
部に配置されて支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細管
とを有し、製造時に前記燃焼用細管のガス流速を、少な
くとも6.0m/s以上とすると共に、前記最外部の燃
焼用リング状管の内部に配置され、支燃性ガスを噴出す
る複数の燃焼用細管の各管隙間距離を2.0mm以上と
した合成石英ガラスの製造方法としたことを特徴とす
る。
【0034】請求項6に記載された発明は、請求項1乃
至5の何れか一つに記載の製造方法により製造された合
成石英ガラス部材としたことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、紫外線リソグラフィー用
の光学素子として要求される大口径で、かつ高均質の屈
折率を持った石英ガラスを合成する本発明の合成石英ガ
ラスの製造方法の実施の形態について説明する。
【0036】石英ガラスの屈折率分布を支配している要
因は、大きく分けて不純物とガラスの構造に分けられ
る。このうち、不純物については原料ガス、可能性ガ
ス、支燃性ガスの種類や純度、及び合成時におけるガス
量、ガス比率、ガスの混合具合、また炉材の純度に起因
することが大きい。一方、ガラス構造は合成時の合成温
度分布に大きく起因している。
【0037】そこで、本発明者らは過去において、合成
面の温度分布をIRカメラを用いることによって測定
し、これと合成される石英ガラスの屈折率分布が対応す
ることを確認し、合成面温度を制御する手段であるバー
ナーに着目して合成された石英ガラスの屈折率分布の制
御を行える石英ガラス製バーナーを提案してきた。
【0038】しかし、過酷な条件下で用いられるバーナ
ー自身の劣化により、上記のような考えから設計された
バーナーであっても、合成を繰り返すにつれてバーナー
の特有のバランスが崩れ、合成される石英ガラスの屈折
率均質性に影響を与え、安定した均質性を得る合成が困
難となることを見出すと共に、このためにバーナーの修
理が頻繁に入り、これにかかるコスト、時間、さらには
修理によるバーナー特性の損失が大きな問題であること
を見出した。
【0039】そこで、本発明者らは、バーナーの劣化が
燃焼ガス部に頻繁に起こることに着目し、この部分の改
造による適正化でバーナーの劣化を抑え再現良く良品石
英ガラスを生産することが可能な合成石英ガラスの製造
方法等を提案するに至った。
【0040】以下、この発明を実施の形態を図面等に基
づいて説明する。
【0041】図1乃至図8は、この発明の実施の形態を
示す図である。
【0042】まず構成を説明すると、図1中符号11は
合成石英ガラス製造装置で、この装置11に石英ガラス
合成用バーナー12が配設されている。
【0043】この合成石英ガラス製造装置11は、金属
製の炉枠14の内側に耐火物15が配設されると共に、
これら炉枠14及び耐火物15の上面部に前記石英ガラ
ス合成用バーナー12が貫通された状態で下方に向けて
配設されている。
【0044】そのバーナー12により、試料台16に載
置されたターゲット17上に石英ガラスインゴット18
を形成するようにしており、その試料台16は回転軸1
9の上端部に固定され、この回転軸19は回転用モータ
20により回転されると共に、揺動用モータ21により
一軸方向又は二軸方向に揺動するように構成されてい
る。
【0045】また、この発明にかかる石英ガラス合成用
バーナー12は、複数の石英管で形成され、図1に示す
ように、多重管部24と、この多重管部24を取り囲む
最外周円状管25(最外部の燃焼用リング状管)と、こ
の最外周円状管25及び前記多重管部24の間に配置さ
れた中間円状管26と、この中間円状管26及び多重管
部24の間に配置された複数の円状細管27と、この中
間円状管26及び最外周円状管25の間に配置された複
数の円状細管28とを有している。この円状細管28
が、最外周円状管25の内部に配置された「燃焼用細
管」である。
【0046】その多重管部24は、図2に拡大して示す
ように、原料用円状管31及びこの原料用円状管31の
周囲に同心円状に配置された複数の「燃焼用リング状
管」であるリング状管32,33,34,35を有して
いる。
【0047】そして、最外周円状管25の内部に配置さ
れ支燃性ガスを噴出する複数の円状細管28は、図2に
示すように、各管隙間距離Hが2.0mm以上に設定さ
れている。
【0048】また、使用時には、円状細管28から噴射
されるガス流速が少なくとも6.0m/s以上となるよ
うに、その管径等が設定されている。なお、合成石英ガ
ラスの品質を維持するためにそのガス流速の上限は25
m/s程度とする。
【0049】次に、上記のような構成の石英ガラス合成
用バーナー12を有する製造装置11を用いて合成石英
ガラスを成形する場合について説明する。
【0050】石英ガラス合成用バーナー12の多重管部
24の原料用中央円状管31の噴出口31aから、シリ
カ化合物(原料)をキャリアガス(酸素ガス)で希釈し
て噴出させると共に、他のリング状管噴出口32a,3
3a,34a,35a、最外周円状管噴出口25a、中
間円状管噴出口26a、円状細管噴出口27aから水素
ガス及び酸素ガス(可燃性ガス及び支燃性ガス)を噴出
して混合・燃焼させることにより、火炎中で原料を加水
分解させてシリカ微粒子を得て、これをターゲット17
上に堆積、溶融させて石英ガラスインゴット18を得
た。
【0051】その際には、インゴット18の上面(合成
面)は火炎に覆われるようにし、ターゲット17を一定
周期で回転及び揺動させつつ、成長速度と同様の降下速
度で降下を行う。
【0052】次いで、得られたインゴット18からAr
Fエキシマレーザビーム照射用試験片を製作し、これを
耐火断熱レンガ製のアニール炉の中に配置し、昇温速度
で室温から保持温度に加熱し、保持時間経過後、所定の
徐冷速度で、保持温度から徐冷終了温度に降温し、その
後は室温まで自然放熱させた。
【0053】この実施の形態によれば、最外周円状管2
5の内部に配置されて、支燃性ガスを噴出する複数の円
状細管28の各管隙間距離Hが、図2に示すように、
2.0mm以上に設定されているため、管同士の干渉が
抑制され、互いに向き合って劣化が進行する偏減り劣化
が防止される。
【0054】これにより干渉による偏減りを押さえるこ
とを実現し急速な劣化を押さえることが出来た。
【0055】また、かかる製造時には、円状細管28か
ら噴射されるガス(支燃性ガス例えば酸素、空気)流速
が少なくとも6.0m/s以上に設定されることによ
り、燃焼反応の位置を円状細管28から遠ざけることが
でき、火炎を円状細管28から離間させることができる
ため、輻射熱の影響を極端に減少させることができ、噴
出口28aの温度測定を行ったところ、6.0m/sを
越えたときに、急激に温度が低下し、劣化が殆ど発生し
なかった。
【0056】これにより、円状細管28の各個別での独
自の劣化の結果起こる長期的劣化を抑えることが出来
た。
【0057】ここで、円状細管28に対する火炎の位置
は、円状細管28の側方からIRカメラで見たり、又、
シュリーレン写真を撮ることにより、測定できる。ま
た、円状細管28の噴出口28a部分に熱電対を配置
し、この部分の温度を測定することで、火炎の位置を間
接的に測定できる。つまり、その温度が低ければ火炎の
位置が円状細管28に対して離れ、温度が高ければ火炎
の位置が円状細管28に対して近いことが分かる。
【0058】次いで、比較例及び実施例を用いて本発明
を詳細に説明する。
【0059】[比較例]従来のバーナーを使用して合成
実験炉において石英ガラスの合成実験を同一バーナーに
て5回行った。
【0060】使用したバーナーの詳細を「表1」に示
す。劣化測定の結果を「表2」に示す。
【0061】この際には、合成石英ガラス製造装置11
は、安定期に入るまで所定の立ち上げ時間が掛かる。
【0062】表1では、管名称1が原料用中央円状管3
1、管名称2がリング状管32、管名称3がリング状管
33、管名称4がリング状管34、管名称5がリング状
管35、管名称6が円状細管27、管名称7が中間円状
管26、管名称8が円状細管28、管名称9が最外周円
状管25である。
【0063】そして、表1のように、管名称8の円状細
管28の噴出口28aから噴射される酸素ガスは、立ち
上げ時においては、流速が3.1m/sであり、本発明
の構成要件である6.0m/sより小さく、又、安定期
においては、流速が6.9m/sであり、6.0m/s
より大きい。
【0064】また、表1のように、8番各管距離量最低
値、つまり、各円状細管28の離間距離の最低値が1.
0mmであり、本発明の構成要件である2.0mmより
小さい。
【0065】このようにして実験を行い、1回目、2回
目及び5回目の合成実験後にバーナーの円状細管の先端
部の劣化量測定を行った。
【0066】その結果、既に1回目において、バーナー
の外周部の円状細管に劣化がみられ、その劣化量は場所
によりかなりのムラが見られ、先端部は全体的に白く失
透し場所によっては剥離しているものも観られた。すな
わち、立ち上げ時のみの劣化が支配的である。
【0067】この劣化測定は、図4に示すように、不劣
化の原料管を含む多重管部24の上面を基準とし、後退
した距離を落差として計測し、斜めに擦り減っている場
合において、減っている方を最大劣化量x、減っていな
い方を最小劣化量yとして計測した。
【0068】最外周の22本の円状細管28の全てを測
定し、上記x,yの最大最小値をそれぞれ劣化最大量
X,劣化最小量Yとして表2に記載した。また、gap
値とは、22本の内の各円状細管28において(x−
y)により算出される値であり、その最大値である最大
gap値を表2に記載した。このgap値は円状細管2
8が隣の円状細管28と干渉して偏減り劣化が進行して
いる程度を間接的に示していることになる。
【0069】ここでは、1回目の測定結果では、劣化最
大量 Xが1.6mm、劣化最小量Yが0.9mm、最
大gap値が0.6mmであった。また、5回目の測定
結果では、劣化最大量Xが13.5mm、劣化最小量Y
が4.9mm、最大gap値が2.7mmであった。し
てみれば、劣化の少ないところは1回目測定の約5.5
倍、大きいところは8.5倍となり、劣化の加減による
ムラが激しくなったと言える。
【0070】初回と5回目の合成時の燃焼状態の違いを
調べるために、合成開始前にIRカメラを用い、火炎を
当てたターゲット17の温度分布を観察した。結果を図
5に示す。
【0071】これによれば、1回目の合成前には均一な
同心円状分布が得られ、断面分布はなだらかなものが得
られていたが、5回目の合成開始前のものは一部に分布
の乱れが観察された。劣化ムラのためにガスの方向が散
ったためと思われる半径100mm近辺において温度が
低下し、外周部では温度上昇が見られ、癖のある分布と
なった。さらに、合成物の屈折率均質性を測定したとこ
ろ、温度分布に対応して変化がみられ、再現性のある安
定した品質の合成は出来なかった。
【0072】[実施例1]本発明の新バーナー1を使用
して合成実験炉において同様の石英ガラスの合成実験を
行った。
【0073】この新バーナー1は、表1中、8番各管距
離最低値が2.0mm、換言すると、最外周円状管25
の内部に配置されたバーナー劣化の激しい円状細管28
の各管隙間距離Hを2mm以上に保ったものである。新
バーナー1の他の値は前記比較例と同様である。
【0074】1回目、2回目及び5回目の合成実験後に
バーナー先端の劣化量測定を行った結果、1回目では、
劣化最大Xが1.1mm、劣化最小量Yが0.9mm、
最大gap値が0.1mmであり、比較例の最大gap
値0.6mmより小さくなった。この1回目からバーナ
ー外周部の円状細管28の劣化がみられたが、その劣化
量によるムラはほとんど見られなかった。また、先端部
は全体的に白く失透していることが確認された。
【0075】また、5回目では、劣化最大量xが5.2
mm、劣化最小量yが5.0mm、最大gap値が0.
2mmであり、比較例の最大gap値2.7mmより小
さくなった。従って、この場合も劣化量のムラは目立た
なかった。
【0076】次に、初回と5回目の合成時の燃焼状態の
違いを調べるために、合成開始前にIRカメラを用い、
火災を当てたターゲット17の温度分布を観察した。結
果を図6に示す。
【0077】これによれば、1回目の合成前には均一な
同心円状分布が得られ、断面分布はなだらかなものが得
られていたが、5回目の合成開始前のものは比較例の様
な乱れは見られないものの周辺温度の低下が見られた。
円状細管28の後退により焦点がズレて拡散したためと
考えられる。
【0078】[実施例2]本発明の新バーナー2を使用
して合成実験炉において同様の石英ガラスの合成実験を
行った。
【0079】この新バーナー2は、表1中、8番各管距
離最低値が2.0mm、換言すると、最外周円状管25
の内部に配置されたバーナー劣化の激しい円状細管28
の各管隙間距離Hを2mm以上に保ち、且つ、円状細管
28の径を小さくすることで立ち上げ時の流速を6.0
m/s、安定期の流速を14m/sとしている。なお、
最外周円状管25の噴出口25aの流速は、前記比較例
と略同様であるが、安定期が3.7m/sとなってい
る。この新バーナー2の他の値は前記比較例と同様であ
る。
【0080】そして、1回目、2回目及び5回目の合成
実験後にバーナー先端の劣化量測定を行った結果、1回
目では、劣化最大量Xが0.2mm、劣化最小量Yが
0.1mm、最大gap値が0.1mmであり、比較例
の最大gap値0.6mmより小さくなった。
【0081】この1回目ではバーナー外周部の円状細管
28の劣化はほとんど見られなかった。また、円状細管
28の先端部は中央側のみがうっすらと失透し白くなっ
ていることが確認された。
【0082】また、5回目では、劣化最大量Xが0.6
mm、劣化最小量Yが0.3mm、最大gap値が0.
2mmであり、比較例の最大gap値2.7mmより小
さくなった。従って、この場合も劣化量のムラは目立た
なかった。
【0083】次に、初回と5回目の合成時の燃焼状態の
違いを調べるために、合成開始前にIRカメラを用い、
火災を当てたターゲット17の温度分布を観察した。結
果を図7に示す。
【0084】これによれば、1回目も5回目も共に均一
な同心円状分布が得られ、断面分布はなだらかなものが
得られた。この差はほとんど測定誤差のレベルであっ
た。さらに合成物の屈折率均質性を測定したところ、温
度分布同様ほぼ同一な分布が得られ、再現性のある安定
した品質の合成が可能であった。
【0085】[実施例3]本発明の新バーナー3を使用
して合成実験炉において同様の石英ガラスの合成実験を
行った。
【0086】この新バーナー3は、表1中、8番各管距
離最低値が2.0mm、換言すると、最外周円状管25
の内部に配置されたバーナー劣化の激しい円状細管28
の各管隙間距離Hを2mm以上に保ち、且つ、円状細管
28の径を小さくすることで立ち上げ時の流速を9.3
m/s、安定期の流速を21.0m/sとしている。な
お、最外周円状管25の噴出口25aの流速は、前記比
較例と略同様であるが、立ち上げ時が1.7m/s、安
定期が3.8m/sとなっている。新バーナー3の他の
値は前記比較例と同様である。
【0087】そして、1回目、2回目及び5回目の合成
実験後にバーナー先端の劣化量測定を行った結果、1回
目ではバーナー外周部の円状細管28の劣化は全く見ら
れなかった。先端部の状態も失透した様子もなく透明で
あった。また、5回目の測定結果においても円状細管2
8の劣化は全く見られなかった。
【0088】次に、初回と5回目の合成時の燃焼状態の
違いを調べるために、合成開始前にIRカメラを用い、
火炎を当てたターゲット17の温度分布を観察した。結
果を図8に示す。
【0089】これによれば、1回目も5回目も共に均一
な同心円状分布が得られ、断面分布はなだらかなものが
得られた。その差はほとんど測定誤差のレベルであっ
た。さらに、合成物の屈折率均質性を測定したところ、
温度分布同様ほぼ同一な分布が得られ、再現性のある安
定した品質の合成が可能であった。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記
載の発明によれば、製造時におけるガス燃焼時の火炎の
位置が燃焼用細管の先端から離間するように、燃焼用細
管のガス流速を制御したため、燃焼用細管の先端部が輻
射熱等により劣化するのを抑制することができ、バーナ
ーの修理の頻度を減少させることができ、修理コストを
抑制することができ、又、同一状態での繰り返し使用が
可能となり、燃焼状態を容易に一定に保てるようになっ
たため、安定した屈折率均質性をもつ石英ガラスの合成
が可能となった。
【0093】請求項2に記載の発明によれば、製造時に
おける燃焼用細管のガス流速を、少なくとも6.0m/
s以上としたため、燃焼用細管の先端部が輻射熱等によ
り劣化するのを抑制することができ、バーナーの修理の
頻度を減少させることができ、修理コストを抑制するこ
とができ、又、同一状態での繰り返し使用が可能とな
り、燃焼状態を容易に一定に保てるようになったため、
安定した屈折率均質性をもつ石英ガラスの合成が可能と
なった。
【0094】請求項3に記載の発明によれば、最外部の
燃焼用リング状管の内部に配置された燃焼用細管の各管
隙間距離を2.0mm以上としたため、隣接する燃焼用
細管同士の干渉を抑制できて、互いに隣接する燃焼用細
管の偏減り劣化を抑制することができ、バーナーの修理
の頻度を減少させることができ、修理コストを抑制する
ことができ、又、同一状態での繰り返し使用が可能とな
り、燃焼状態を容易に一定に保てるようになったため、
安定した屈折率均質性をもつ石英ガラスの合成が可能と
なった。
【0095】請求項4に記載の発明によれば、製造時に
おけるガス燃焼時の火炎の位置が前記燃焼用細管の先端
から離間するように、ガス流速を制御すると共に、前記
最外部の燃焼用リング状管の内部に配置された複数の燃
焼用細管の各管隙間距離を2.0mm以上としたため、
より一層、燃焼用細管の劣化を抑制することができ、バ
ーナーの修理の頻度を減少させることができ、修理コス
トを抑制することができ、又、同一状態での繰り返し使
用が可能となり、燃焼状態を容易に一定に保てるように
なったため、安定した屈折率均質性をもつ石英ガラスの
合成が可能となった。
【0096】請求項5に記載の発明によれば、製造時に
燃焼用細管のガス流速を、少なくとも6.0m/s以上
とすると共に、前記最外部の燃焼用リング状管の内部に
配置され、支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細管の各
管隙間距離を2.0mm以上としたため、より一層、燃
焼用細管の劣化を抑制することができ、バーナーの修理
の頻度を減少させることができ、修理コストを抑制する
ことができ、又、同一状態での繰り返し使用が可能とな
り、燃焼状態を容易に一定に保てるようになったため、
安定した屈折率均質性をもつ石英ガラスの合成が可能と
なった。
【0097】請求項6に記載の発明によれば、上記製造
方法により合成されているため、安定した屈折率均質性
をもつ合成石英ガラス部材の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す合成石英ガラス製
造装置の模式図である。
【図2】同実施の形態を示す石英ガラス合成用バーナー
の吹出し面側の断面図である。
【図3】同実施の形態を示す石英ガラス合成用バーナー
の多重管部の拡大した断面図である。
【図4】同実施の形態を示す図2のA−A線に沿う断面
図である。
【図5】比較例にかかる石英ターゲット材の温度分布を
示すグラフ図である。
【図6】実施例1にかかる石英ターゲット材の温度分布
を示すグラフ図である。
【図7】実施例2にかかる石英ターゲット材の温度分布
を示すグラフ図である。
【図8】実施例3にかかる石英ターゲット材の温度分布
を示すグラフ図である。
【符号の説明】
12 石英ガラス合成用バーナー 24 多重管部 25 最外周円状管(最外部の燃焼用リング状管) 26 中間円状管 28 円状細管(燃焼用細管) 31 原料用円状管 32,33,34,35 リング状管(燃焼用リング状管) H 各管隙間距離

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカ化合物と、可燃性ガス及び支燃性ガ
    スからなる燃焼ガスとを石英ガラス合成用バーナーから
    噴射して燃焼、反応させ、回転しているターゲット上に
    石英ガラスを堆積させてインゴットを形成する合成石英
    ガラスの製造方法において、 前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置されて
    原料ガスを噴出する原料用円状管と、これの周囲に同心
    円状に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出する
    複数の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング状管
    の内部に配置されて支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用
    細管とを有し、製造時におけるガス燃焼時の火炎の位置
    が前記燃焼用細管の先端から離間するように、前記燃焼
    用細管のガス流速を制御したことを特徴とする合成石英
    ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】シリカ化合物と、可燃性ガス及び支燃性ガ
    スからなる燃焼ガスとを石英ガラス合成用バーナーから
    噴射して燃焼、反応させ、回転しているターゲット上に
    石英ガラスを堆積させてインゴットを形成する合成石英
    ガラスの製造方法において、 前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置されて
    原料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に同心円
    状に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出する複
    数の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング状管の
    内部に配置されて支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細
    管とを有し、製造時に前記燃焼用細管のガス流速を、少
    なくとも6.0m/s以上としたことを特徴とする合成
    石英ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】シリカ化合物と、可燃性ガス及び支燃性ガ
    スからなる燃焼ガスとを石英ガラス合成用バーナーから
    噴射して燃焼、反応させ、回転しているターゲット上に
    石英ガラスを堆積させてインゴットを形成する合成石英
    ガラスの製造方法において、 前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置されて
    原料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に同心円
    状に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出する複
    数の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング状管の
    内部に配置され支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細管
    とを有し、 前記最外部の燃焼用リング状管の内部に配置され、支燃
    性ガスを噴出する複数の燃焼用細管の各管隙間距離を
    2.0mm以上としたことを特徴とする合成石英ガラス
    の製造方法。
  4. 【請求項4】シリカ化合物と、可燃性ガス及び支燃性ガ
    スからなる燃焼ガスとを石英ガラス合成用バーナーから
    噴射して燃焼、反応させ、回転しているターゲット上に
    石英ガラスを堆積させてインゴットを形成する合成石英
    ガラスの製造方法において、 前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置され原
    料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に同心円状
    に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出する複数
    の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング状管の内
    部に配置されて支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細管
    とを有し、 製造時におけるガス燃焼時の火炎の位置が前記燃焼用細
    管の先端から離間するように、前記燃焼用細管のガス流
    速を制御すると共に、前記最外部の燃焼用リング状管の
    内部に配置され、支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細
    管の各管隙間距離を2.0mm以上としたことを特徴と
    する合成石英ガラスの製造方法。
  5. 【請求項5】シリカ化合物と、可燃性及び支燃性ガスか
    らなる燃焼ガスとを石英ガラス合成用バーナーから噴射
    して燃焼、反応させ、回転しているターゲット上に石英
    ガラスを堆積させてインゴットを形成する合成石英ガラ
    スの製造方法において、 前記石英ガラス合成用バーナーは、中心部に配置され原
    料ガスを噴出する原料用円状管と、この周囲に同心円状
    に配置されて可燃性ガス及び支燃性ガスを噴出する複数
    の燃焼用リング状管と、最外部の燃焼用リング状管の内
    部に配置されて支燃性ガスを噴出する複数の燃焼用細管
    とを有し、 製造時に前記燃焼用細管のガス流速を、少なくとも6.
    0m/s以上とすると共に、前記最外部の燃焼用リング
    状管の内部に配置され、支燃性ガスを噴出する複数の燃
    焼用細管の各管隙間距離を2.0mm以上としたことを
    特徴とする合成石英ガラスの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の何れか一つに記載の製造
    方法により製造されたことを特徴とする合成石英ガラス
    部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008286443A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Taiyo Nippon Sanso Corp 無機質球状化粒子製造用バーナ
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CN108298798A (zh) * 2018-01-30 2018-07-20 中国建筑材料科学研究总院有限公司 一种大尺寸的二氧化硅疏松体的制备装置和方法

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