JP4096684B2 - 排気フード装置及び排気方法並びにガラス母材の製造方法 - Google Patents

排気フード装置及び排気方法並びにガラス母材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス母材等の製造過程で発生する排出すべき浮遊ガラス微粒子やガス気体を排出する排気フード装置及び排気方法並びにガラス母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ用のガラス母材は、例えば、反応炉内でガラス原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、これを出発ガラスロッド等に堆積させてガラス微粒子堆積体(多孔質ガラス母材)とし、これを脱水、燒結して透明ガラス化して製造される。また、ガラス微粒子堆積体の製造には、VAD法(気相軸付法)、OVD法(外付け気相蒸着法)等が知られている。
【0003】
図5は、OVD法を用いたガラス微粒子堆積体の製造例を示す図で、図5(A)は反応炉の概略を示す図、図5(B)は排気フードの一例を示す図である。図中、1は反応炉、2はバーナ、3はバーナ駆動部、4はガラスロッド駆動部、5は出発ガラスロッド、6はガラス微粒子堆積体、7は排気フード、8は排気管、9はダンパを示す。
【0004】
ガラス微粒子堆積体6の製造に際して、先ず、出発ガラスロッド5がガラスロッド駆動部4に取付けられ、回転可能とされる。次いで、バーナからSiCl4,GeCl4等のガラス原料ガス及びH2ガス,O2ガス等の燃焼用ガスが出発ガラスロッド5の外周に吹付けられる。ガラス原料ガスの火炎加水分解によりガラス微粒子が生成され、生成されたガラス微粒子は出発ガラスロッド5上に堆積される。バーナ2を出発ガラスロッド5の長手方向に所定の回数往復移動させることにより、所望の外径のガラス微粒子堆積体6が作製される。
【0005】
上記の製造過程で、ガラス原料ガスの加水分解により塩酸ガスが発生し、反応炉外に排気する必要がある。また、生成された全てのガラス微粒子が堆積されるわけではなく、堆積されなかったガラス微粒子は、反応炉1内で浮遊する。この浮遊状態にあるガラス微粒子が堆積の終えたガラス微粒子堆積体6に再付着するのを防止するために反応炉外に排気する必要がある。
【0006】
このため、反応炉1には、排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フード7が設けられる(例えば、特許文献1参照)。排気フード7は、例えば、図5(A)に示すように、ガラス微粒子堆積体6に沿って開口側の面積を大きくし、排気管側にダンパ9を取付けた複数の排気管8を設ける。バーナ2の移動に同期させて順次ダンパ9を開閉することにより、排気フード7を移動させることなく固定状態で排気する。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−172859号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5(B)に示すように、排気フード7の内側壁面7aには、吸引により浮遊中のガラス微粒子やガスが当たり、これらが次第にスス状に付着した状態となる。前記特許文献1のように、排気フード7を固定して動かさないようにして使用したとしても、排気フード7に付着したスス状のガラス微粒子が堆積中のガラス微粒子堆積体6上に落下することがある。これにより、ガラス微粒子堆積体6を脱水、透明ガラス化したガラス母材内に、異物あるいは気泡として残り、光ファイバとしたときに光学特性や強度を低下させる原因になるという問題があった。
【0009】
反応炉1内では、バーナ2の移動やガラス微粒子堆積体6の回転駆動がなされ、排気による気体流も生じており、これらによる振動がガラス微粒子の堆積中に常時生じている。また、排気フード7自体は、加熱、冷却による膨張収縮サイクルを受けており、排気フード7に付着するガラス微粒子等の異物の量が多くなると自然落下もある。したがって、排気フード7にガラス微粒子等の異物が付着する状態下で使用される限り、振動や膨張収縮サイクルにより、ガラス微粒子が剥がれ落ちる恐れがあり、排気フードを固定状態にして使用するだけでは十分な解決にはならない。
【0010】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、排気フードにスス状のガラス微粒子やその他異物が付着しないようにすることにより、異物落下の生じない排気フード装置及び排気方法並びにガラス母材の製造方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による排気フード装置又は排気方法は、開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フード装置であって、開口側から排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出す気体供給手段を備え、隣り合う2辺の気体供給手段からの吹出し気体の流速を異ならせるか、又は、開口側の隅部で隣り合う2辺の一方の気体供給手段からの気体吹き出しを停止させるようにしたものである。
【0012】
また、本発明によるガラス母材の製造方法は、開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フードの開口側から排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出させ、隣り合う2辺の吹出し気体の流速を異ならせて排気するか、又は、開口側の隅部で隣り合う2辺の一方の気体吹き出しを停止させて排気し、ガラス母材の製造過程で生じる浮遊ガラス微粒子又はガス気体を排出するようにするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1により、本発明による排気フード装置の実施形態の概略を説明する。図1(A)は排気フードを2重壁で形成した例を示す図、図1(B)は排気フードの外周に管状体を設けた例を示す図である。図中、10a,10bは排気フード、11はフード本体、12はフード外側壁、13は間隙、13aは気体吹出し口、14は気体供給口、15は排気管、16は管状体、16aは気体吹出し口、Fは開口面、Gは排気管口、Pは吹出し気体、Qは排気気体を示す。
【0014】
排気フード10a,10bは、開口面Fが矩形状であり、排気管口Gから開口面F側に向けて末広がり形状のものを対象とする。なお、開口面Fは正方形又は長方形の矩形状で形成されるが、角部は丸みを持たせて円弧状に形成されたものであってもよい。排気フード10a,10bは、フード本体11の内側壁面を吸込み面とし、中央に設けた排気管15から排気される構成である。本発明においては、フード本体11の開口面F側の周縁から内側壁面に沿って吹出し気体が供給されるように、気体供給手段を備えている。供給される吹出し気体としては、単なる空気であってもよく、その他不活性ガスであってもよいが、粉塵等を含まない清浄気体であることが好ましい。
【0015】
図1(A)に示す排気フード10aは、フード本体11の外側に外側壁12を設けて、2重壁の構造とした例である。フード本体11と外側壁12との間にできる間隙13を、気体供給手段としたもので、フード本体11の開口面F側の周縁に外側壁12の下部周縁を折り返す形状として、気体吹出し口13aを形成する。気体吹出し口13aは、スリット状の連続的に開口する形状であってもよいが、適当な間隔で開けられた孔形状であってもよい。ただ、いずれの場合も吹出し気体Pがフード本体11の開口面F側の周縁から内側壁面に沿って排気管口Gに向かうように形成する。
【0016】
また、フード本体11と外側壁12との間にできる間隙13は、仕切り壁等を用いて複数に分割する構成で合ってもよい。仕切り壁により吹出し気体Pの流路を分割することにより、気体流速を吹出し位置によって異ならせることができる。吹出し気体Pを供給する気体供給口14は、外側壁12の中央寄りの適当な位置に設ける。また、前記のように流路を分割した場合は、それぞれの流路に対して気体供給口14を設ける。
【0017】
図1(B)に示す排気フード10bは、フード本体11の開口面F側の周縁に管状体16を取付ける構造とした例である。管状体16の断面は図に示すような円形であってもよく、矩形状であってもよい。この例は、管状体16を気体供給手段としたもので、フード本体11の開口面F側の周縁に沿って気体吹出し口16aを形成する。気体吹出し口16aは、スリット状の連続的に開口する形状であってもよいが、適当な間隔で開けられた孔形状であってもよい。ただ、いずれの場合も吹出される気体がフード本体11の開口面F側の周縁から内側壁面に沿って排気管口Gに向かうように形成する。
【0018】
また、管状体16を複数に分割し、それぞれの管状体16に別々に吹出し気体を供給し、気体流速を吹出し位置によって異ならせることができる。吹出し気体を供給する気体供給口14は、それぞれの管状体16の適当な位置に設ける。
【0019】
上述の如くに構成された排気フード10aあるいは10bを用い、気体供給口14から吹出し気体を供給し、気体吹出し口13aあるいは16aから吹出し気体Pを吹出させる。吹出し気体Pはフードの内側壁面に沿って排気管15に向かって吸込まれると同時に、浮遊微粒子やガス等の排気気体Qも排気管15に吸込まれる。排出される浮遊微粒子や排気気体Qは、吹出し気体Pによってフードの内側壁面に直接当たるのを阻止するか又は緩和されて、浮遊微粒子がフードの内側壁面に付着するのを防止する。
【0020】
図2は、長方形状の開口面を有する排気フードの例を示す図で、図2(A)はフードを下面側から見た図、図2(B)は長辺側の側面図、図2(C)は短辺側の側面図を示す。図中、17はフード開口面の長辺、18はフード開口面の短辺、P1は長辺側からの吹出し気体、P2は短辺側からの吹出し気体、θ1,θ2はフードの傾斜角度を示す。なお、長辺17側の傾斜角度θ1は、短辺18側の傾斜角度θ2より大きい角度となる。
【0021】
図2(A)に示すように、フード開口面の4辺から吹出し気体を、各辺均一な流速で各辺に直交する方向で一様に吹出させると、2辺が交差する隅部の領域Sにおいて、吹出し気体が互いにぶつかり合う状態が生じる。吹出し気体が互いにぶつかり合うと、吹出し気体流に乱れを生じ、排気管口方向に向かって吸引されつつある浮遊微粒子を吹飛ばし、スムーズな排出を阻害する恐れがある。また、旋盤を用いてガラス母材を火炎で加熱する装置において、排気フードはガラス母材の真上に配して使用されるが、吹出し気体の乱れは火炎に揺らぎを生じさせる恐れがある。
【0022】
本発明の第1の実施形態として、隣り合う2辺の吹出し気体P1とP2の流速を異ならせることにより、吹出し気体がぶつかり合う状態の発生を軽減している。例えば、長辺17側から吹出す気体P1の流速をV1とし、短辺18側から吹出す気体P2の流速をV2としたとき、V2>V1とする。これにより、吹出し気体P1とP2がぶつかる領域Sでは、流速の速い方の吹出し気体P2が支配的となり、遅い方の吹出し気体P1がこれに従う形態となって、吹出し気体P1とP2とがぶつかることによる気体流の乱れを軽減することができる。また、異ならせる流速の比V2/V1は1.5以上とするのが望ましい。
【0023】
また、図2のように、開口面が長辺17と短辺18で形成される矩形状の末広がり排気フードである場合は、排気管15から距離の長い短辺18側(傾斜角度θ2)からの吹出し気体P2の流速V2を、排気管15から距離が短い長辺17側(傾斜角度θ1)からの吹出し気体P1の流速V1よりも速くするのが望ましい。排気管15から距離が長く傾斜角度も小さくなる短辺18側からの吹出し気体P2の流速V2を、長辺17側のそれより遅くすると、浮遊微粒子が吹出し気体P2に混入して付着する確率が大きくなる。
【0024】
また、短辺18側のフードの傾斜角度θ2は、45度以下で形成するのが好ましい。更に、(長辺の長さ/短辺の長さ)が1.5以上とすると、上述した効果は顕著に表れる。また、吹出し気体の温度は、室温より高く、対象とする局所排気の加熱源からの気流温度より低い温度とするのが好ましい。
【0025】
図3は第2の実施形態を示す図で、フードを下面側から見た図のみを示す。図中の符号は図2と同じ符号を用いることにより説明を省略する。図3の形態は、形状、構造は図2と同じであるが、隣り合う2辺の隅部で、一方の辺の気体吹出しを停止させることにより、気体がぶつかり合う状態の発生を軽減している。例えば、長辺17側の両端部分の気体吹き出し口を封鎖する。これにより、長辺17側から吹出す気体P1と短辺側18から吹出す気体P2とがぶつかり合う領域Sでは、短辺側18からの吹出し気体P2のみとなり、気体流の乱れを軽減することができる。
【0026】
開口面Fが長辺と短辺の長方形で形成されている場合は、長辺17側の端部分で気体吹き出し口を封鎖するのが好ましく、正方形の場合は長辺17側、短辺18側の何れの側であってもよい。また、上述のように、隣り合う2辺の隅部で、一方の辺の気体吹出し停止した場合、隣り合う2辺からの吹出し気体の流速を変える必要はなく、同じとしてもよい。しかし長辺17側の吹き出し気体P1と短辺側18から吹出す気体P2を、図2の形態と同様に異ならせてもよい。
【0027】
図4は、本発明による排気フード装置をガラス母材の製造に適用した例を示す図である。図4(A)はガラス微粒子堆積体を製造する例を示す図、図4(B)は旋盤を用いてガラス母材を加熱加工する例を示す図である。図中の符号は、既に使用した符号と同じ符号を用いることにより説明を省略する。
【0028】
図4(A)に示すように、ガラス微粒子堆積体6の製造に際して、図5で説明したのと同様に、先ず、出発ガラスロッド5がガラスロッド駆動部4に取付けられ、回転可能とされる。次いで、バーナからSiCl4等のガラス原料ガス及びH2ガス,O2ガス等の燃焼用ガスが吹出され、ガラス原料ガスの火炎加水分解によりガラス微粒子が生成され、生成されたガラス微粒子は出発ガラスロッド5上に堆積される。バーナ2を出発ガラスロッド5の長手方向に所定の回数往復移動させることにより、所望の外径のガラス微粒子堆積体6が作製される。
【0029】
上記の製造過程で生じるガラス原料ガスの加水分解による塩酸ガス、及び、堆積されなかった浮遊状態にあるガラス微粒子を、排気フード10aにより炉外に排出する。排気フード10aは、開口面が矩形状であり排気管15側から開口側に向けて末広がり形状で形成される。図1で説明したように、排気フード10aの開口側の気体吹出し口13aから排気管15側に向けて排気フード本体11の内壁面に沿って気体を吹出させる。気体の吹出しに際して、開口面の隣り合う2辺の吹出し気体の流速を異ならせて排気するか、又は、開口側の隅部で隣り合う2辺の一方の気体吹き出しを停止して排気する。
【0030】
上述した排気フード装置と排気方法を用いることにより、反応炉1内に浮遊するガラス微粒子が、排気フード10aのフード内壁面にスス状になって付着するのを効果的に防止する。このため、排気フードからの異物の落下がなく、異物あるいは気泡が存在しない高品質のガラス母材の作製が可能となる。
【0031】
また、図4(B)に示すように、透明ガラス化されたガラス母材の表面を火炎研磨で加工する場合、ガラスロッドをガラス管に入れてバーナ加熱でコラプスし一体化するガラス母材の製造、ガラス母材をバーナで加熱して延伸する場合など、各種の排気を必要とするガラス母材の製造に用いることができる。これらの製造においても、排気フード10aのフード内壁面にスス状になってガラス微粒子等の異物が付着するのを効果的に防止し、加工中のガラス母材上への異物の落下付着がなくなり、高品質のガラス母材の作製が可能となる。
【0032】
上述の排気フード装置の効果を確認するため、図4(B)の旋盤装置を用いた実施形態で、以下に示す実施例と比較例で評価を行なった。評価に用いた旋盤装置の長さMは2.5m、奥行き0.7mである。排気フードの本体はステンレスで形成し、排気フードの設置高さTは旋盤装置の据付面から2.0mの位置とし、排気フードの長辺Lを3.0m、奥行きを1.0m、排気管内径Dを0.25m、短辺側の傾斜角θ2を30°〜60°で選定した。
【0033】
また、排気管からの排気量を90m3/分、気体吹出し口からの気体吹出し量を30m3/分とし、気体吹出し口は10mm間隔で吹出し孔を形成し、吹出し孔径(直径)を4mm〜6mmで選定した。上記の条件で、ガラス管をバーナで加熱し、1ヶ月間稼働させ、排気フード内壁面へのガラス微粒子の付着状態を調べた。
【0034】
(実施例1)
排気フード開口面の長辺側の吹出し孔径を5.5mm、短辺側の吹出し孔径を4.5mmとし、図2に示す短辺18側から吹出る気体の流速V2を長辺17側から吹出る気体の流速V1の1.5倍になるように設定した。また、長辺側の吹出し孔径を6.0mm、短辺側の吹出し孔径を4.0mmとした。何れの場合も、排気フード内壁面へのガラス微粒子の付着はなかった。
【0035】
(実施例2)
実施例1と同様に、排気フード開口面の長辺側の吹出し孔径を5.5mm、短辺18側の吹出し孔径を4.5mmとし、短辺から吹出る気体の流速V2を長辺側から吹出る気体の流速V1の流速の1.5倍になるように設定した。また、排気フードの短辺側傾斜角θ2を変えて行なったところ、傾斜角θ2を45°以下とすることにより、短辺側からの吹出し気体の流速を長辺側からの吹出し流速より大きくすることによる効果を確認することができた。しかし、45°超では、吹出し気体の流速比を変えても差が見られなかった。
【0036】
(実施例3)
図3に示すように、長辺17側の両端部分を0.5mずつ封鎖して、この部分からの気体の吹出しを停止させた。また、長辺側及び短辺側からの吹出し気体の流速は同じとした。この結果、実施例1と同様に排気フード内壁面へのガラス微粒子の付着はなかった。
【0037】
(実施例4)
短辺側の吹出し孔径を4.6mm、長辺側の吹出し孔径を5.4mmとし、流速比が約1.4倍となるようにした。この場合も、開口側の4隅部分で0.5mm程度のガラス微粒子の付着が生じていたが、バーナ火炎に揺らぎはほとんどなかった。
【0038】
(比較例1)
気体吹出し口からの気体吹出し量30m3/分を取止め、その他は実施例1と同じ条件で排気を行なった。この結果、排気フード内壁面に2〜3mmのガラス微粒子の付着が生じていた。また、付着の一部が落下していた。
【0039】
(比較例2)
吹出し孔径を、長辺側及び短辺側のいずれも5.0mmとし、吹出し気体の流速V1とV2を同じとし、その他の条件は、実施例1と同じとした。この結果、開口側の4隅部分で、1.0mm程度のガラス微粒子の付着が生じていたが、その他の部分にガラス微粒子の付着はなかった。また、フードの長辺側の両端位置で、バーナ火炎に多少の揺らぎが見られた。
【0040】
以上の結果を総合的に見ると、比較例1及び比較例2から、開口面の周縁から気体を排気管口に向けて吹出させることにより、フード内壁面へのガラス微粒子の付着を防止に有効なことは明らかであった。しかし、開口面が矩形状である場合、開口側4隅の隣り合う2辺からの吹出し気体がぶつかり合う部分で、多少の異物付着が生じ、また、バーナ使用に対しては火炎に揺らぎを生じさせることがあり、完全ではない。これに対し、隣り合う2辺の流速を異ならせ、又は、開口側の4隅部分で隣り合う2辺の一方の辺の気体吹出しを停止させることは、極めて有効であることが判明した。
【0041】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、フード壁面にスス状のガラス微粒子やその他異物の付着を効果的に防止することができる。この結果、ガラス母材等の製造中にフード壁面からの異物混入をなくすことが可能となり、高品質で信頼性のある製品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排気フード装置の概略を説明する図である。
【図2】本発明による排気フード装置及び排気方法の第1の実施形態を説明する図である。
【図3】本発明による排気フード装置及び排気方法の第2の実施形態を説明する図である。
【図4】本発明によるガラス母材の製造方法を説明する図である。
【図5】従来の技術を説明する図である。
【符号の説明】
1…反応炉、2…バーナ、3…バーナ駆動部、4…ガラスロッド駆動部、5…出発ガラスロッド、6…ガラス微粒子堆積体、8排気管、9…ダンパ、7,10a,10b…排気フード、11…フード本体、12…フード外側壁、13…間隙、13a…気体吹出し口、14…気体供給口、15…排気管、16…管状体、16a…気体吹出し口、17…フード開口面の長辺、18…フード開口面の短辺、F…開口面、G…排気管口、P…吹出し気体、Q…排気気体、P1…長辺側の吹出し気体、P2…短辺側の吹出し気体、θ1,θ2…フードの傾斜角度。

Claims (8)

  1. 開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フード装置であって、前記開口側から前記排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出す気体供給手段を備え、隣り合う2辺の前記気体供給手段からの吹出し気体の流速を異ならせたことを特徴とする排気フード装置。
  2. 排気フードの前記開口側が長辺と短辺からなる矩形状で形成され、前記吹出し気体の短辺側の流速を長辺側の流速より速くしたことを特徴とする請求項1に記載の排気フード装置。
  3. 排気フードの短辺側傾斜角が45°以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の排気フード装置。
  4. 開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フード装置であって、前記開口側から前記排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出す気体供給手段を備え、前記開口側の隅部で隣り合う2辺の一方の前記気体供給手段からの気体吹出しを停止させたことを特徴とする排気フード装置。
  5. 開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フードの前記開口側から前記排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出させ、隣り合う2辺の吹出し気体の流速を異ならせて排気することを特徴とする排気方法。
  6. 開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フードの前記開口側から前記排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出させ、前記開口側の隅部で隣り合う2辺の一方の気体吹出しを停止させて排気することを特徴とする排気方法。
  7. 開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フードの前記開口側から前記排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出させ、隣り合う2辺の吹出し気体の流速を異ならせて排気し、ガラス母材の製造過程で生じる浮遊ガラス微粒子ないしガス気体を排出することを特徴とするガラス母材の製造方法。
  8. 開口面が矩形状であり排気管口から開口側に向けて末広がり形状の排気フードの前記開口側から前記排気管口に向けて排気フード内壁面に沿って気体を吹出させ、前記開口側の隅部で隣り合う2辺の一方の気体吹き出しを停止させて排気し、ガラス母材の製造過程で生じる浮遊ガラス微粒子ないしガス気体を排出することを特徴とするガラス母材の製造方法。
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