JP2003321241A - 光ファイバ用ガラス母材の製造方法および製造装置 - Google Patents
光ファイバ用ガラス母材の製造方法および製造装置Info
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- JP2003321241A JP2003321241A JP2002129314A JP2002129314A JP2003321241A JP 2003321241 A JP2003321241 A JP 2003321241A JP 2002129314 A JP2002129314 A JP 2002129314A JP 2002129314 A JP2002129314 A JP 2002129314A JP 2003321241 A JP2003321241 A JP 2003321241A
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
- C03B37/01486—Means for supporting, rotating or translating the preforms being formed, e.g. lathes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 反応容器の内壁面に付着するガラス微粒子の
量を少なくすることにより、ガラス微粒子の落下により
合成中のガラス微粒子堆積体が割れるすす割れやガラス
体内に発生する気泡を防止することのできる光ファイバ
用ガラス母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 仕切り板20を設けることによって、反
応容器10内に供給するダウンフロー流17がガラス微
粒子堆積体に直接あたらないようにし、反応容器10の
内壁面に付着したガラス微粒子18aが落下することに
より、反応容器10内において合成途中のガラス微粒子
堆積体14が剥がれ落ちることによる、すす割れを防止
する。ダウンフロー流の流速を内壁で1m/秒以上とす
ることにより、反応容器10内壁面に付着するガラス微
粒子18aの量を低減する。また、ダウンフロー流17
の流速を、バーナ15と反対側において大きくしてガラ
ス微粒子18が反応容器10の内壁面に付着しにくいよ
うにする。また、反応容器上部12の反応容器本体11
との取付け部の温度低下を断熱材19で防止することに
より、付着するガラス微粒子18の量を少なくする。
量を少なくすることにより、ガラス微粒子の落下により
合成中のガラス微粒子堆積体が割れるすす割れやガラス
体内に発生する気泡を防止することのできる光ファイバ
用ガラス母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 仕切り板20を設けることによって、反
応容器10内に供給するダウンフロー流17がガラス微
粒子堆積体に直接あたらないようにし、反応容器10の
内壁面に付着したガラス微粒子18aが落下することに
より、反応容器10内において合成途中のガラス微粒子
堆積体14が剥がれ落ちることによる、すす割れを防止
する。ダウンフロー流の流速を内壁で1m/秒以上とす
ることにより、反応容器10内壁面に付着するガラス微
粒子18aの量を低減する。また、ダウンフロー流17
の流速を、バーナ15と反対側において大きくしてガラ
ス微粒子18が反応容器10の内壁面に付着しにくいよ
うにする。また、反応容器上部12の反応容器本体11
との取付け部の温度低下を断熱材19で防止することに
より、付着するガラス微粒子18の量を少なくする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光通信等で使用
される光ファイバを製造するための光ファイバ用ガラス
母材の製造方法および製造装置に関する。
される光ファイバを製造するための光ファイバ用ガラス
母材の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光通信等に使用される光ファ
イバを作成するための光ファイバ用ガラス母材の製造方
法としては、例えばVAD法(Vapor phase Axial Depo
sition:気相軸付法)やOVD法(Outer Vapor phase D
eposition:外付け法)等の気相合成法が知られてい
る。
イバを作成するための光ファイバ用ガラス母材の製造方
法としては、例えばVAD法(Vapor phase Axial Depo
sition:気相軸付法)やOVD法(Outer Vapor phase D
eposition:外付け法)等の気相合成法が知られてい
る。
【0003】このような気相合成法においては、バーナ
により酸水素火炎を生じさせてその中にガラスの原料ガ
スを送り込み、加水分解反応によってガラス微粒子堆積
体(すす体)を生成し、これを回転するロッドに堆積さ
せる。このガラス微粒子の堆積によって形成されたプリ
フォームの成長に応じてガラスロッドを引き上げること
により、光ファイバの原料となる円柱状のガラス微粒子
堆積体を合成する。そして、このガラス微粒子堆積体を
加熱することにより透明ガラス化処理する。
により酸水素火炎を生じさせてその中にガラスの原料ガ
スを送り込み、加水分解反応によってガラス微粒子堆積
体(すす体)を生成し、これを回転するロッドに堆積さ
せる。このガラス微粒子の堆積によって形成されたプリ
フォームの成長に応じてガラスロッドを引き上げること
により、光ファイバの原料となる円柱状のガラス微粒子
堆積体を合成する。そして、このガラス微粒子堆積体を
加熱することにより透明ガラス化処理する。
【0004】このガラス微粒子堆積体の製造装置は、そ
の一例を図3に示すように、箱状の反応容器本体11
と、この反応容器本体11の上側に配設された筒状の上
部チャンバー12とで構成された反応容器10内におい
て、バーナ15から原料ガスを供給しつつ加熱し、ガラ
スロッド16の引き上げを行うことにより、ガラス微粒
子堆積体14が形成されるようになっている。
の一例を図3に示すように、箱状の反応容器本体11
と、この反応容器本体11の上側に配設された筒状の上
部チャンバー12とで構成された反応容器10内におい
て、バーナ15から原料ガスを供給しつつ加熱し、ガラ
スロッド16の引き上げを行うことにより、ガラス微粒
子堆積体14が形成されるようになっている。
【0005】反応容器本体11には、反応容器10内部
を排気するための排気フード13およびガラス微粒子堆
積体14を合成するためのバーナ15が設けられてい
る。また、上部チャンバー12の内部には、長手方向の
軸周りに回転自在のガラスロッド16が上下方向に設け
られており、下端部は反応容器本体11の内部に位置
し、バーナー15によってガラスロッド16のまわりに
ガラス微粒子堆積体が形成される。なお、上部チャンバ
ー12には、上部から下方へ向かって空気を流してダウ
ンフロー流17を供給するためのダウンフロー流供給手
段が設けられている。
を排気するための排気フード13およびガラス微粒子堆
積体14を合成するためのバーナ15が設けられてい
る。また、上部チャンバー12の内部には、長手方向の
軸周りに回転自在のガラスロッド16が上下方向に設け
られており、下端部は反応容器本体11の内部に位置
し、バーナー15によってガラスロッド16のまわりに
ガラス微粒子堆積体が形成される。なお、上部チャンバ
ー12には、上部から下方へ向かって空気を流してダウ
ンフロー流17を供給するためのダウンフロー流供給手
段が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ガラス微粒
子堆積体を合成する際に、合成開始から数時間の間(種
付け時)のバーナ火炎の乱れが大きい上、ガラス微粒子
堆積体の上方テーパ部にダウンフローが直接当たるた
め、冷却される。
子堆積体を合成する際に、合成開始から数時間の間(種
付け時)のバーナ火炎の乱れが大きい上、ガラス微粒子
堆積体の上方テーパ部にダウンフローが直接当たるた
め、冷却される。
【0007】また、図3に示すように、ターゲット棒や
ガラス微粒子堆積体に堆積されなかった余剰のガラス微
粒子が、上部チャンバー内壁やガラスロッドの上端に接
続されるシード棒などに、多量に付着し、それが剥がれ
落ちてガラス微粒子堆積体に衝突し、割れや気泡の原因
となるため、高品質の光ファイバ用ガラス母材を得るこ
とができないという問題もあった。また、このガラス微
粒子の落下により、反応容器内において合成途中のガラ
ス微粒子堆積体が剥がれ落ちていわゆるすす割れを生じ
てしまい、製造を途中で中止せざるを得ない場合がある
という問題がある。また、これにより、上部チャンバー
内壁やガラスロッドの上端に接続されるシード棒の劣化
が著しく、定期的な清掃、交換が必要であるという問題
があった。
ガラス微粒子堆積体に堆積されなかった余剰のガラス微
粒子が、上部チャンバー内壁やガラスロッドの上端に接
続されるシード棒などに、多量に付着し、それが剥がれ
落ちてガラス微粒子堆積体に衝突し、割れや気泡の原因
となるため、高品質の光ファイバ用ガラス母材を得るこ
とができないという問題もあった。また、このガラス微
粒子の落下により、反応容器内において合成途中のガラ
ス微粒子堆積体が剥がれ落ちていわゆるすす割れを生じ
てしまい、製造を途中で中止せざるを得ない場合がある
という問題がある。また、これにより、上部チャンバー
内壁やガラスロッドの上端に接続されるシード棒の劣化
が著しく、定期的な清掃、交換が必要であるという問題
があった。
【0008】また、装置の上方に余剰のガラス微粒子が
拡散し易く、上蓋とシード棒の隙間から原料ガスが漏れ
るという問題があった。そこで、この余剰のガラス微粒
子を低減するためには、より効率よくガラス微粒子を排
気させるために、ガスの流速を高速化する必要がある。
しかし、上述したように、ガスの流速をあげると、ガラ
ス微粒子堆積体の上部にガス流が直接あたり、冷却され
ることから、ガスの流速を上げるのは問題があった。
拡散し易く、上蓋とシード棒の隙間から原料ガスが漏れ
るという問題があった。そこで、この余剰のガラス微粒
子を低減するためには、より効率よくガラス微粒子を排
気させるために、ガスの流速を高速化する必要がある。
しかし、上述したように、ガスの流速をあげると、ガラ
ス微粒子堆積体の上部にガス流が直接あたり、冷却され
ることから、ガスの流速を上げるのは問題があった。
【0009】さらにまた、設備内壁の劣化の進行が速い
という問題もあった。そこであらかじめ加熱したガスを
導入して、ガラス微粒子堆積体の上部の冷却を抑えるこ
とは可能であるが、余剰のガラス微粒子を効率よく排気
すべく、ガスの流速を上げると、ガラス微粒子堆積体端部
に強いガス流があたることとなる。このため、ガラス微
粒子堆積体の端部が割れるという問題がある。またガス
流の影響により、バーナ火炎が乱れて安定した製造を行
うことができないという問題があった。
という問題もあった。そこであらかじめ加熱したガスを
導入して、ガラス微粒子堆積体の上部の冷却を抑えるこ
とは可能であるが、余剰のガラス微粒子を効率よく排気
すべく、ガスの流速を上げると、ガラス微粒子堆積体端部
に強いガス流があたることとなる。このため、ガラス微
粒子堆積体の端部が割れるという問題がある。またガス
流の影響により、バーナ火炎が乱れて安定した製造を行
うことができないという問題があった。
【0010】本発明は、前記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、反応容器の内壁面に付着するガラス微
粒子を低減し、ガラス微粒子の落下により合成中のガラ
ス微粒子堆積体が割れるすす割れを防止することがで
き、安定して高品質の光ファイバ用ガラス母材の製造方
法を提供することにある。また、製造開始直後から、バ
ーナ火炎を安定化させることのできる光ファイバ製造装
置を提供することを目的とする。
で、その目的は、反応容器の内壁面に付着するガラス微
粒子を低減し、ガラス微粒子の落下により合成中のガラ
ス微粒子堆積体が割れるすす割れを防止することがで
き、安定して高品質の光ファイバ用ガラス母材の製造方
法を提供することにある。また、製造開始直後から、バ
ーナ火炎を安定化させることのできる光ファイバ製造装
置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の方法で
は、排気管が設けられた反応容器内で、ガラス微粒子合
成用バーナーを用いて、出発ロッドの先端または外周に
気相成長法によりガラス微粒子を堆積させるガラス母材
の製造方法において、ダウンフロー流が前記ガラス微粒
子堆積体の上端に直接あたらないように調整しつつ、前
記反応容器の内壁に沿ってダウンフロー流を、供給し、
前記出発ロッドの先端または外周にガラス微粒子堆積体
を形成するようにしたことを特徴とする。
は、排気管が設けられた反応容器内で、ガラス微粒子合
成用バーナーを用いて、出発ロッドの先端または外周に
気相成長法によりガラス微粒子を堆積させるガラス母材
の製造方法において、ダウンフロー流が前記ガラス微粒
子堆積体の上端に直接あたらないように調整しつつ、前
記反応容器の内壁に沿ってダウンフロー流を、供給し、
前記出発ロッドの先端または外周にガラス微粒子堆積体
を形成するようにしたことを特徴とする。
【0012】ここで、気相合成法としては、VAD法ま
たはOVD法などがあり、加水分解反応によって生じた
ガラス微粒子をガラスロッドの下端部に堆積させてガラ
ス微粒子堆積体を形成し、このガラス微粒子堆積体を加
熱することにより透明ガラス化処理を行うものである。
たはOVD法などがあり、加水分解反応によって生じた
ガラス微粒子をガラスロッドの下端部に堆積させてガラ
ス微粒子堆積体を形成し、このガラス微粒子堆積体を加
熱することにより透明ガラス化処理を行うものである。
【0013】なお、ガラス微粒子堆積体を形成する際に
は、反応容器内にダウンフロー流を供給している。この
ダウンフロー流としては、反応容器内の気流を安定化さ
せるために空気を反応容器上部から下向きに供給するも
のが考えられる。
は、反応容器内にダウンフロー流を供給している。この
ダウンフロー流としては、反応容器内の気流を安定化さ
せるために空気を反応容器上部から下向きに供給するも
のが考えられる。
【0014】このように構成された光ファイバ用ガラス
母材の製造方法においては、ガラス微粒子堆積体の上部
に直接ダウンフロー流があたらないように、ダウンフロ
ー流を形成しつつ堆積を行うようにしているため、余剰
のガラス微粒子を効率よく排気させることが可能とな
り、ガラス微粒子堆積体のわれやガラス微粒子堆積体内
部の気泡の個数を低減し、高品質のガラス微粒子堆積体
を安定して提供することが可能となる。望ましくは、前
記ダウンフロー流は、前記反応容器の内壁に沿って1m
/秒以上の流速で供給されるようにすれば、反応容器内
壁面に付着するガラス微粒子を減少させることになる。
母材の製造方法においては、ガラス微粒子堆積体の上部
に直接ダウンフロー流があたらないように、ダウンフロ
ー流を形成しつつ堆積を行うようにしているため、余剰
のガラス微粒子を効率よく排気させることが可能とな
り、ガラス微粒子堆積体のわれやガラス微粒子堆積体内
部の気泡の個数を低減し、高品質のガラス微粒子堆積体
を安定して提供することが可能となる。望ましくは、前
記ダウンフロー流は、前記反応容器の内壁に沿って1m
/秒以上の流速で供給されるようにすれば、反応容器内
壁面に付着するガラス微粒子を減少させることになる。
【0015】従って、この光ファイバ用ガラス母材の製
造方法においては、従来のような反応容器の内壁面に付
着したガラス微粒子が増加して落下することにより、反
応容器内において合成途中のガラス微粒子堆積体が剥が
れ落ちるすす割れを生じて、製造を途中で中止せざるを
得ない場合があるという問題を解消できることになる。
造方法においては、従来のような反応容器の内壁面に付
着したガラス微粒子が増加して落下することにより、反
応容器内において合成途中のガラス微粒子堆積体が剥が
れ落ちるすす割れを生じて、製造を途中で中止せざるを
得ない場合があるという問題を解消できることになる。
【0016】また、望ましくは、前記ガラス微粒子堆積
体を形成する際に前記反応容器内に供給するダウンフロ
ー流の流速を、前記ガラスロッドに対して前記バーナと
反対側で前記バーナ側よりも大きくしてもよい。
体を形成する際に前記反応容器内に供給するダウンフロ
ー流の流速を、前記ガラスロッドに対して前記バーナと
反対側で前記バーナ側よりも大きくしてもよい。
【0017】ここで、反応容器の内壁面に付着するガラ
ス微粒子は、ガラス微粒子堆積体を堆積するガラスロッ
ドに対して、バーナにより加熱されているバーナ側の内
壁面よりも、バーナと反対側の冷えている内壁面におい
て多く付着すると考えられるので、反応容器内に供給す
るダウンフロー流の流速を、バーナと反対側において大
きくすることにより、ガラス微粒子が反応容器の内壁面
に付着しにくく、ダウンフローがバーナ火炎に与える影
響を少なくすることができる。
ス微粒子は、ガラス微粒子堆積体を堆積するガラスロッ
ドに対して、バーナにより加熱されているバーナ側の内
壁面よりも、バーナと反対側の冷えている内壁面におい
て多く付着すると考えられるので、反応容器内に供給す
るダウンフロー流の流速を、バーナと反対側において大
きくすることにより、ガラス微粒子が反応容器の内壁面
に付着しにくく、ダウンフローがバーナ火炎に与える影
響を少なくすることができる。
【0018】このように構成された光ファイバ用ガラス
母材の製造方法においては、反応容器の内壁面にガラス
微粒子が多く付着するガラスロッドに対してバーナと反
対側においてダウンフロー流の流速を大きくしたので、
バーナ火炎の乱れを抑制しつつ反応容器内壁面に付着す
るガラス微粒子の量を減少させることができる。
母材の製造方法においては、反応容器の内壁面にガラス
微粒子が多く付着するガラスロッドに対してバーナと反
対側においてダウンフロー流の流速を大きくしたので、
バーナ火炎の乱れを抑制しつつ反応容器内壁面に付着す
るガラス微粒子の量を減少させることができる。
【0019】従って、従来のように反応容器の内壁面に
付着するガラス微粒子が増加して落下することにより、
反応容器内において合成途中のガラス微粒子堆積体が剥
がれ落ちてすす割れを生じて、製造を途中で中止せざる
を得ない場合があるという問題を解消できることにな
る。
付着するガラス微粒子が増加して落下することにより、
反応容器内において合成途中のガラス微粒子堆積体が剥
がれ落ちてすす割れを生じて、製造を途中で中止せざる
を得ない場合があるという問題を解消できることにな
る。
【0020】また本発明のガラス母材の製造装置では、
排気管が設けられた反応容器と、ガラス微粒子合成用バ
ーナーとを具備し、出発ロッドの先端または外周に気相
成長法によりガラス微粒子を堆積させるガラス母材の製
造装置において、前記反応容器の内壁に沿ってダウンフ
ロー流を供給するダウンフロー流供給手段と、前記ガラ
ス微粒子堆積体の形成領域の上方に設けられた円盤状の
仕切り板とを具備したことを特徴とする。
排気管が設けられた反応容器と、ガラス微粒子合成用バ
ーナーとを具備し、出発ロッドの先端または外周に気相
成長法によりガラス微粒子を堆積させるガラス母材の製
造装置において、前記反応容器の内壁に沿ってダウンフ
ロー流を供給するダウンフロー流供給手段と、前記ガラ
ス微粒子堆積体の形成領域の上方に設けられた円盤状の
仕切り板とを具備したことを特徴とする。
【0021】かかる装置によれば、ガラスロッドの上端
部に配設された仕切り板と、上部チャンバー内壁との間
に形成される隙間から、内壁に沿って層流となってダウ
ンフロー流が導入されるため、ガラス微粒子堆積体に直
接ダウンフロー流が衝突することもなくなり、すす割れ
が防止される。また、仕切り板の存在によって、製造開
始直後から上部チャンバー内壁際のダウンフロー流を一
定に保つことが可能となり、製造開始直後からバーナー
火炎を安定化させることができ、ガラス微粒子堆積体の
膜質の向上を図ることが可能となる。
部に配設された仕切り板と、上部チャンバー内壁との間
に形成される隙間から、内壁に沿って層流となってダウ
ンフロー流が導入されるため、ガラス微粒子堆積体に直
接ダウンフロー流が衝突することもなくなり、すす割れ
が防止される。また、仕切り板の存在によって、製造開
始直後から上部チャンバー内壁際のダウンフロー流を一
定に保つことが可能となり、製造開始直後からバーナー
火炎を安定化させることができ、ガラス微粒子堆積体の
膜質の向上を図ることが可能となる。
【0022】ガラス微粒子堆積体の上部に直接ダウンフ
ロー流があたらないように、仕切り板(円盤)を配設し
て、ダウンフロー流を形成しつつ堆積を行うようにして
いるため、余剰のガラス微粒子を効率よく排気させるこ
とが可能となり、ガラス微粒子堆積体のわれやガラス微
粒子堆積体内部の気泡の個数を低減し、高品質のガラス
微粒子堆積体を安定して提供することが可能となる。
ロー流があたらないように、仕切り板(円盤)を配設し
て、ダウンフロー流を形成しつつ堆積を行うようにして
いるため、余剰のガラス微粒子を効率よく排気させるこ
とが可能となり、ガラス微粒子堆積体のわれやガラス微
粒子堆積体内部の気泡の個数を低減し、高品質のガラス
微粒子堆積体を安定して提供することが可能となる。
【0023】望ましくは、前記ダウンフロー流は、前記
反応容器の内壁に沿って1m/秒以上の流速で供給され
るようにすれば、反応容器内壁面に付着するガラス微粒
子を減少させることになり、反応容器内壁面に付着する
ガラス微粒子を減少させることになる。
反応容器の内壁に沿って1m/秒以上の流速で供給され
るようにすれば、反応容器内壁面に付着するガラス微粒
子を減少させることになり、反応容器内壁面に付着する
ガラス微粒子を減少させることになる。
【0024】また望ましくは、前記仕切り板の外方端
は、形成されるガラス微粒子堆積体の外端よりも突出し
ているように形成すれば、ガラス微粒子が落下しても、
この円盤でガラス微粒子堆積体は保護されているため、
すすわれが生じることもない。
は、形成されるガラス微粒子堆積体の外端よりも突出し
ているように形成すれば、ガラス微粒子が落下しても、
この円盤でガラス微粒子堆積体は保護されているため、
すすわれが生じることもない。
【0025】また、望ましくは、前記仕切り板の外方端
と前記反応容器の内壁との間隔は20〜50mmに維持
されるようにすれば、この間隙をダウンフローが良好に
流れるため、効率よく層流が形成され、余剰ガラス微粒
子が排出される。
と前記反応容器の内壁との間隔は20〜50mmに維持
されるようにすれば、この間隙をダウンフローが良好に
流れるため、効率よく層流が形成され、余剰ガラス微粒
子が排出される。
【0026】さらにまた、前記仕切り板の外周縁に、上
方に向かって起立する起立部を設けるようにしているた
め、落下するガラス微粒子は仕切り板(円盤)上に保持
され、ガラス微粒子堆積体上に落下することはない。望
ましくはこの仕切り板は、ニッケルで構成すれば、耐熱
性に優れているため、高温下でも破損や変形の発生がな
く安定したガラス母材を形成することができる。またニ
ッケルを用いることにより。反射板の役割も兼ね備え、
保温効果があるため、ダウンフロー流による急激な温度
低下を防止することができる。
方に向かって起立する起立部を設けるようにしているた
め、落下するガラス微粒子は仕切り板(円盤)上に保持
され、ガラス微粒子堆積体上に落下することはない。望
ましくはこの仕切り板は、ニッケルで構成すれば、耐熱
性に優れているため、高温下でも破損や変形の発生がな
く安定したガラス母材を形成することができる。またニ
ッケルを用いることにより。反射板の役割も兼ね備え、
保温効果があるため、ダウンフロー流による急激な温度
低下を防止することができる。
【0027】望ましくはこの仕切り板は、酸化シリコン
で構成すれば、耐熱効果に加え、ガラス微粒子堆積体へ
の金属系異物の混入を防止することができる。
で構成すれば、耐熱効果に加え、ガラス微粒子堆積体へ
の金属系異物の混入を防止することができる。
【0028】望ましくはこの仕切り板は、シリコンカー
バイドで構成すれば、極めて耐熱性に優れた材料である
ため、高温下でも安定で信頼性の高いものとなってい
る。
バイドで構成すれば、極めて耐熱性に優れた材料である
ため、高温下でも安定で信頼性の高いものとなってい
る。
【0029】また望ましくは、前記反応容器上部に取り
付けられ、出発ロッドを引き上げる領域となる上部チャ
ンバーの前記反応容器本体との取付け部外側面に断熱材
を設けるようにしてもよい。
付けられ、出発ロッドを引き上げる領域となる上部チャ
ンバーの前記反応容器本体との取付け部外側面に断熱材
を設けるようにしてもよい。
【0030】ここで、断熱材としては、例えばガラス繊
維などの耐熱性材料を用いることができる。また、反応
容器上部の下端部外側面に巻き付ける断熱材の高さとし
ては、300mm以上のものが好ましい。
維などの耐熱性材料を用いることができる。また、反応
容器上部の下端部外側面に巻き付ける断熱材の高さとし
ては、300mm以上のものが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ファイバ用
ガラス母材の製造方法の実施形態を図面に基づいて詳細
に説明する。
ガラス母材の製造方法の実施形態を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0032】図1は、本発明に係る光ファイバ用ガラス
母材の製造方法を実行するための製造装置である。この
反応容器10は、下側に光ファイバ用ガラス母材を製造
するための箱状の反応容器本体11が設けられており、
この反応容器本体11の上側には反応容器上部として筒
状の上部チャンバー12が設けられている。そしてこの
上部チャンバー12の内壁との間に所定の隙間を形成す
るように、前記ガラスロッド16の上端部に仕切り板2
0を配設し、上部チャンバー12の内壁に沿ってダウン
フロー流を整流化して供給することができるようにした
ことを特徴とする。
母材の製造方法を実行するための製造装置である。この
反応容器10は、下側に光ファイバ用ガラス母材を製造
するための箱状の反応容器本体11が設けられており、
この反応容器本体11の上側には反応容器上部として筒
状の上部チャンバー12が設けられている。そしてこの
上部チャンバー12の内壁との間に所定の隙間を形成す
るように、前記ガラスロッド16の上端部に仕切り板2
0を配設し、上部チャンバー12の内壁に沿ってダウン
フロー流を整流化して供給することができるようにした
ことを特徴とする。
【0033】ここで仕切り板20は、図2(a)に示す
ように、上部チャンバー内壁との間隙が20mmとなる
ように形成した。ここで仕切り板の外径はガラス微粒子
堆積体の外径より大きく、上部チャンバー内壁との間隙
は20〜50mmとするのがダウンフロー流を整流して
層流化するのに最適である。
ように、上部チャンバー内壁との間隙が20mmとなる
ように形成した。ここで仕切り板の外径はガラス微粒子
堆積体の外径より大きく、上部チャンバー内壁との間隙
は20〜50mmとするのがダウンフロー流を整流して
層流化するのに最適である。
【0034】また仕切り板20としては図2(b)に示
すように、外縁に上方に向かって起立する起立部20S
を設けるようにしてもよい。これにより、落下物の保持
効果が高く、ガラス微粒子堆積体への落下物があったと
しても、この仕切り板で確実に阻止することが可能とな
る。反応容器本体11には、反応容器10内部を排気す
るための排気フード13およびガラス微粒子堆積体14
を合成するためのバーナ15が設けられている。また、
上部チャンバー12の内部には、長手方向の軸周りに回
転自在のガラスロッド16が上下方向に設けられてお
り、下端部は反応容器本体11の内部に位置している。
なお、上部チャンバー12には、上部から下方へ向かっ
て空気を流してダウンフロー流17を供給するためのダ
ウンフロー流供給手段が設けられている。
すように、外縁に上方に向かって起立する起立部20S
を設けるようにしてもよい。これにより、落下物の保持
効果が高く、ガラス微粒子堆積体への落下物があったと
しても、この仕切り板で確実に阻止することが可能とな
る。反応容器本体11には、反応容器10内部を排気す
るための排気フード13およびガラス微粒子堆積体14
を合成するためのバーナ15が設けられている。また、
上部チャンバー12の内部には、長手方向の軸周りに回
転自在のガラスロッド16が上下方向に設けられてお
り、下端部は反応容器本体11の内部に位置している。
なお、上部チャンバー12には、上部から下方へ向かっ
て空気を流してダウンフロー流17を供給するためのダ
ウンフロー流供給手段が設けられている。
【0035】次に、この発明に係る光ファイバ用ガラス
母材の製造方法について説明する。上記図1に示した反
応容器10内においてバーナ15により酸水素火炎を生
じさせてその中にガラスの原料ガスを送り込み、加水分
解反応によってガラス微粒子18を合成し、このガラス
微粒子18を回転するガラスロッド16の下端部に堆積
させる。
母材の製造方法について説明する。上記図1に示した反
応容器10内においてバーナ15により酸水素火炎を生
じさせてその中にガラスの原料ガスを送り込み、加水分
解反応によってガラス微粒子18を合成し、このガラス
微粒子18を回転するガラスロッド16の下端部に堆積
させる。
【0036】このとき、反応容器10内の気流を安定化
させるために、上部チャンバー12の上部から空気を取
り込んで下方へ流速1m/秒以上のダウンフロー流17
を供給する。そして、ガラス微粒子堆積体14を形成し
た後、このガラス微粒子堆積体14を加熱することによ
り透明ガラス化処理する。
させるために、上部チャンバー12の上部から空気を取
り込んで下方へ流速1m/秒以上のダウンフロー流17
を供給する。そして、ガラス微粒子堆積体14を形成し
た後、このガラス微粒子堆積体14を加熱することによ
り透明ガラス化処理する。
【0037】前述した光ファイバ用ガラス母材の製造方
法によれば、上部チャンバー12内に供給するダウンフ
ロー流17の流速を1m/秒以上とすることにより、上
部チャンバー12内壁面に付着するガラス微粒子18a
の量を減少させることができるので、反応容器10の内
壁面に付着したガラス微粒子18aが落下することによ
り生じるガラス微粒子堆積体14のすす割れを防止する
ことができる。
法によれば、上部チャンバー12内に供給するダウンフ
ロー流17の流速を1m/秒以上とすることにより、上
部チャンバー12内壁面に付着するガラス微粒子18a
の量を減少させることができるので、反応容器10の内
壁面に付着したガラス微粒子18aが落下することによ
り生じるガラス微粒子堆積体14のすす割れを防止する
ことができる。
【0038】ここで、仕切り板20は、上部チャンバー
内壁との間隙が20mmとなるように形成したがこのと
き、ガラス微粒子堆積体の割れる頻度を0%とすること
ができ、また上部チャンバーやシード棒の清掃頻度を従
来の10分の1以下とすることができた。また形成され
る光ファイバ用ガラス母材の気泡を0個とすることがで
きた。
内壁との間隙が20mmとなるように形成したがこのと
き、ガラス微粒子堆積体の割れる頻度を0%とすること
ができ、また上部チャンバーやシード棒の清掃頻度を従
来の10分の1以下とすることができた。また形成され
る光ファイバ用ガラス母材の気泡を0個とすることがで
きた。
【0039】更に製造開始から3時間経過するまでの反
応容器内の圧力変動を対策前の7分の1に低減でき、原
料の堆積効率を15%以上向上させることができた。
応容器内の圧力変動を対策前の7分の1に低減でき、原
料の堆積効率を15%以上向上させることができた。
【0040】また、仕切り板20は、上部チャンバー内
壁との間隙が50mmとなるように形成したとき、設置
前は5%程度の頻度で発生していた多孔質体のわれが2
%に低減でき、また上部チャンバーやシード棒の清掃頻
度を従来の5分の1以下とすることができた。また形成
される光ファイバ用ガラス母材の気泡を2個に低減する
ことができた(対策前は10個であった)。
壁との間隙が50mmとなるように形成したとき、設置
前は5%程度の頻度で発生していた多孔質体のわれが2
%に低減でき、また上部チャンバーやシード棒の清掃頻
度を従来の5分の1以下とすることができた。また形成
される光ファイバ用ガラス母材の気泡を2個に低減する
ことができた(対策前は10個であった)。
【0041】更に製造開始から3時間経過するまでの反
応容器内の圧力変動を対策前の3分の1に低減でき、原
料の堆積効率を10%以上向上させることができた。こ
こで仕切り板の外径はガラス微粒子堆積体の外径より大
きく、上部チャンバー内壁との間隙は20〜50mmと
するのがダウンフロー流を整流して層流化するのに最適
である。
応容器内の圧力変動を対策前の3分の1に低減でき、原
料の堆積効率を10%以上向上させることができた。こ
こで仕切り板の外径はガラス微粒子堆積体の外径より大
きく、上部チャンバー内壁との間隙は20〜50mmと
するのがダウンフロー流を整流して層流化するのに最適
である。
【0042】なお、本発明に係る光ファイバ用ガラス母
材の製造方法は、前述した実施形態に限定されるもので
なく、適宜な変形、改良等が可能である。例えば、前述
した各実施形態におけるダウンフロー流17の流速を、
ガラスロッド16に対してバーナ15と反対側(図1中
A側)で、バーナ側(図1中B側)よりも速く大きくする
ようにするのが好ましい。この場合、上部チャンバー1
2の内壁面に付着するガラス微粒子18aの量を一層減
少させることができるので、前述した実施形態の場合よ
りも一層効果的にガラス微粒子堆積体14のすす割れを
防止することができる。
材の製造方法は、前述した実施形態に限定されるもので
なく、適宜な変形、改良等が可能である。例えば、前述
した各実施形態におけるダウンフロー流17の流速を、
ガラスロッド16に対してバーナ15と反対側(図1中
A側)で、バーナ側(図1中B側)よりも速く大きくする
ようにするのが好ましい。この場合、上部チャンバー1
2の内壁面に付着するガラス微粒子18aの量を一層減
少させることができるので、前述した実施形態の場合よ
りも一層効果的にガラス微粒子堆積体14のすす割れを
防止することができる。
【0043】また、すす割れの原因となるガラス微粒子
18aが多く付着しやすい上部チャンバー12と反応容
器本体11との取付け部の外側面に、断熱材19を巻き
付けるのが好ましい。この場合には、上部チャンバー1
2の取付け部の温度低下を断熱材19で防止することに
より、この部分に付着するガラス微粒子18aの量を少
なくすることができるので、一層効果的にガラス微粒子
堆積体14のすす割れを防止することができる。
18aが多く付着しやすい上部チャンバー12と反応容
器本体11との取付け部の外側面に、断熱材19を巻き
付けるのが好ましい。この場合には、上部チャンバー1
2の取付け部の温度低下を断熱材19で防止することに
より、この部分に付着するガラス微粒子18aの量を少
なくすることができるので、一層効果的にガラス微粒子
堆積体14のすす割れを防止することができる。
【0044】なお、前記実施の形態では、仕切り板を用
いた例について説明したが、仕切り板なしでも上部チャ
ンバー内壁に沿って層流を形成する手段を設けるなど、
ガラス微粒子堆積体に直接ダウンフロー流があたらない
ような手段を設けるようにすればよい。
いた例について説明したが、仕切り板なしでも上部チャ
ンバー内壁に沿って層流を形成する手段を設けるなど、
ガラス微粒子堆積体に直接ダウンフロー流があたらない
ような手段を設けるようにすればよい。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る光
ファイバ用ガラス母材の製造方法によれば、請求項1に
記載したように、反応容器内に供給するダウンフロー流
の流速を1m/秒以上とすることにより、反応容器内壁
面に付着するガラス微粒子の量を減少させることができ
るので、反応容器の内壁面に付着したガラス微粒子が落
下することにより生じるガラス微粒子堆積体のすす割れ
を防止することができる。
ファイバ用ガラス母材の製造方法によれば、請求項1に
記載したように、反応容器内に供給するダウンフロー流
の流速を1m/秒以上とすることにより、反応容器内壁
面に付着するガラス微粒子の量を減少させることができ
るので、反応容器の内壁面に付着したガラス微粒子が落
下することにより生じるガラス微粒子堆積体のすす割れ
を防止することができる。
【0046】また、本発明に係る光ファイバ用ガラス母
材の製造方法によれば、反応容器の内壁面においてガラ
ス微粒子が多く付着する、ガラスロッドに対してバーナ
と反対側でダウンフロー流の流速を大きくしたので、反
応容器内壁面に付着するガラス微粒子の量を減少させる
ことができ、反応容器の内壁面に付着したガラス微粒子
が落下することにより生じるガラス微粒子堆積体のすす
割れを防止することができる。
材の製造方法によれば、反応容器の内壁面においてガラ
ス微粒子が多く付着する、ガラスロッドに対してバーナ
と反対側でダウンフロー流の流速を大きくしたので、反
応容器内壁面に付着するガラス微粒子の量を減少させる
ことができ、反応容器の内壁面に付着したガラス微粒子
が落下することにより生じるガラス微粒子堆積体のすす
割れを防止することができる。
【0047】また、本発明に係る光ファイバ用ガラス母
材の製造方法によれば、すす割れの原因となるガラス微
粒子が多く付着しやすい反応容器上部の下端部である反
応容器本体との取付け部の温度低下を断熱材で防止する
ことにより、付着するガラス微粒子の量を少なくするこ
とができるので、反応容器の内壁面に付着したガラス微
粒子が落下することにより生じるガラス微粒子堆積体の
すす割れを防止することができる。さらにまた、本発明
の製造装置によれば、仕切り板を具備しているため、上
部チャンバー内壁に沿って整流となってダウンフロー流
が導入されるため、ガラス微粒子堆積体に直接ダウンフ
ロー流が衝突することもなくなり、すす割れが防止され
る。また、仕切り板の存在によって、製造開始直後から
バーナー火炎を安定化させることができ、ガラス微粒子
堆積体の膜質の向上を図ることが可能となる。
材の製造方法によれば、すす割れの原因となるガラス微
粒子が多く付着しやすい反応容器上部の下端部である反
応容器本体との取付け部の温度低下を断熱材で防止する
ことにより、付着するガラス微粒子の量を少なくするこ
とができるので、反応容器の内壁面に付着したガラス微
粒子が落下することにより生じるガラス微粒子堆積体の
すす割れを防止することができる。さらにまた、本発明
の製造装置によれば、仕切り板を具備しているため、上
部チャンバー内壁に沿って整流となってダウンフロー流
が導入されるため、ガラス微粒子堆積体に直接ダウンフ
ロー流が衝突することもなくなり、すす割れが防止され
る。また、仕切り板の存在によって、製造開始直後から
バーナー火炎を安定化させることができ、ガラス微粒子
堆積体の膜質の向上を図ることが可能となる。
【図1】本発明に係る光ファイバ用ガラス母材の製造方
法を実行するための製造装置を示す断面図である。
法を実行するための製造装置を示す断面図である。
【図2】同装置で用いられる仕切り板を示す図である。
【図3】従来例の光ファイバ用ガラス母材の製造方法を
実行するための製造装置を示す断面図である。
実行するための製造装置を示す断面図である。
10 反応容器
11 反応容器本体
12 上部チャンバー(反応容器上部)
14 ガラス微粒子堆積体
15 バーナ
16 ガラスロッド
17 ダウンフロー流
18 ガラス微粒子
19 断熱材
20 仕切り板
20a 起立部
Claims (12)
- 【請求項1】排気管が設けられた反応容器内で、ガラス
微粒子合成用バーナーを用いて、出発ロッドの先端また
は外周に気相成長法によりガラス微粒子を堆積させるガ
ラス母材の製造方法において、 ダウンフロー流が前記ガラス微粒子堆積体の上端に直接
あたらないように調整しつつ、前記反応容器の内壁に沿
ってダウンフロー流を供給し、前記出発ロッドの先端ま
たは外周にガラス微粒子堆積体を形成するようにしたこ
とを特徴とする光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 - 【請求項2】前記ダウンフロー流は、前記反応容器の内
壁に沿って1m/秒以上の流速で供給されるようにした
ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ用ガラス
母材の製造方法。 - 【請求項3】排気管が設けられた反応容器と、ガラス微
粒子合成用バーナーとを具備し、出発ロッドの先端また
は外周に気相成長法によりガラス微粒子を堆積させるガ
ラス母材の製造装置において、 前記反応容器の内壁に沿ってダウンフロー流を供給する
ダウンフロー流供給手段と、 前記ガラス微粒子堆積体の形成領域の上方に設けられた
円盤状の仕切り板とを具備したことを特徴とする光ファ
イバ用ガラス母材の製造装置。 - 【請求項4】前記ダウンフロー流は、前記反応容器の内
壁に沿って1m/秒以上の流速で供給されるようにした
ことを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ用ガラス
母材の製造装置。 - 【請求項5】前記仕切り板の外方端は、形成されるガラ
ス微粒子堆積体の外端よりも突出していることを特徴と
する請求項3に記載の光ファイバ用ガラス母材の製造装
置。 - 【請求項6】前記仕切り板の外方端と前記反応容器の内
壁との間隔は20〜50mmに維持されていることを特
徴とする請求項3に記載の光ファイバ用ガラス母材の製
造装置。 - 【請求項7】前記仕切り板の外周縁に、上方に向かって
起立する起立部が設けられていることを特徴とする請求
項3乃至6のいずれかに記載の光ファイバ用ガラス母材
の製造装置。 - 【請求項8】前記仕切り板は、ニッケルで構成されてい
ることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の
光ファイバ用ガラス母材の製造装置。 - 【請求項9】前記仕切り板は、酸化シリコンで構成され
ていることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記
載の光ファイバ用ガラス母材の製造装置。 - 【請求項10】前記仕切り板は、シリコンカーバイドで
構成されていることを特徴とする請求項3乃至7のいず
れかに記載の光ファイバ用ガラス母材の製造装置。 - 【請求項11】前記反応容器上部に取り付けられ、出発
ロッドを引き上げる領域となる上部チャンバーの前記反
応容器本体との取付け部外側面に断熱材を設けたことを
特徴とする請求項3乃至10のいずれかに記載の光ファ
イバ用ガラス母材の製造装置。 - 【請求項12】前記ガラス微粒子堆積体を形成する際に
前記反応容器内に供給するダウンフロー流の流速を、前
記ガラスロッドに対して前記バーナと反対側で前記バー
ナ側よりも大きくしたことを特徴とする請求項1または
2のいずれかに記載の光ファイバ用ガラス母材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002129314A JP2003321241A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 光ファイバ用ガラス母材の製造方法および製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002129314A JP2003321241A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 光ファイバ用ガラス母材の製造方法および製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003321241A true JP2003321241A (ja) | 2003-11-11 |
Family
ID=29542786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002129314A Pending JP2003321241A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 光ファイバ用ガラス母材の製造方法および製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003321241A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013067561A (ja) * | 2012-12-12 | 2013-04-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ガラス微粒子堆積体の製造方法 |
JP2014062006A (ja) * | 2012-09-20 | 2014-04-10 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 多孔質ガラス母材の製造装置 |
-
2002
- 2002-04-30 JP JP2002129314A patent/JP2003321241A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014062006A (ja) * | 2012-09-20 | 2014-04-10 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 多孔質ガラス母材の製造装置 |
JP2013067561A (ja) * | 2012-12-12 | 2013-04-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ガラス微粒子堆積体の製造方法 |
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