JP2011256069A - ターゲット棒、多孔質ガラス母材の製造装置、多孔質ガラス母材の製造方法及びガラス部材の製造方法 - Google Patents

ターゲット棒、多孔質ガラス母材の製造装置、多孔質ガラス母材の製造方法及びガラス部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大型の多孔質ガラス母材を安定して製造することを可能とするための、VAD法により先端にガラス微粒子を堆積させるターゲット棒と、該ターゲット棒を用いた大型多孔質ガラス母材の製造方法を提供する。
【解決手段】ターゲット棒1は円柱状であり、かつ、少なくとも一つの環状溝2を有する。該ターゲット棒1を用いて大型の多孔質ガラス母材を製造する際には、少なくともケイ素化合物を含有するガラス形成原料を酸水素火炎で加水分解してガラス微粒子を生成させ、前記ガラス微粒子を、回転する前記ターゲット棒1の環状溝2を含む領域に堆積させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターゲット棒、それを用いた多孔質ガラス母材の製造装置、多孔質ガラス母材の製造方法及びガラス部材の製造方法に関する。
従来、シリコン等のウエハ上に集積回路の微細パターンを露光、転写する光リソグラフィ技術においては、ステッパーと呼ばれる露光装置が用いられている。このステッパーの光源は、近年のLSIの高集積化に伴って、g線(波長436nm)からi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)へと短波長化が進められている。このように可視光よりも波長の短い紫外域の光が使用されるようになったため、ステッパーの照明系あるいは投影レンズに用いられる光学部材としては、紫外域での高透過率及び耐紫外線性が要求されることから、例えば合成石英ガラス部材が用いられる。
このような合成石英ガラス部材の製造方法としては、VAD(Vapor Phase Axial Deposition)法が知られている。VAD法は、酸水素火炎中にガラス形成原料ガスを送り込んでガラス微粒子を生成し、このガラス微粒子をターゲット棒に堆積させ、ターゲット棒を回転させながら引き上げて円柱状の多孔質ガラス母材を作り、この多孔質ガラス母材を加熱透明化して合成石英ガラス部材を製造する方法である。そして、多孔質ガラス母材を透明化させる場合には、製造した多孔質ガラス母材をヘリウムガス中等で高温に加熱することにより行われる。また、例えば特開2006−265029には、合成石英ガラス部材の屈折率や歪の均質性を向上させるために、多孔質ガラス母材を形成して合成石英ガラス部材を製造する方法において、多孔質ガラス母材の周縁部側の周囲に遮熱手段を設け、該遮熱手段により、外側に広がる火炎を規制しつつ、前記堆積面にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする合成石英ガラス部材の製造方法が記載されている。
特開2006−265029号公報
しかしながら、近年、求められる合成石英ガラス部材の大型化に伴って多孔質ガラス母材も大型化が進んでいる。従来のVAD法では多孔質ガラス母材が大型化し高重量になると、堆積させた多孔質ガラス母材が合成中または合成終了後にターゲット棒から抜け落ちる確率が高くなるという問題がある。
本発明はこのような事象に鑑みてなされたものであり、大型の多孔質ガラス母材を安定して製造可能なターゲット棒、当該ターゲット棒を含む多孔質ガラス母材の製造装置、多孔質ガラス母材及びガラス部材の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための第1の態様は、VAD法によりガラス微粒子を堆積させるターゲット棒であって、前記ターゲット棒は円柱状であり、前記ターゲット棒は少なくとも一つの環状溝を有することを特徴とするターゲット棒である。
前記課題を達成するための第2の態様は、第1の態様のターゲット棒において、前記環状溝はターゲット棒の端部に設けられたことを特徴とするターゲット棒である。
前記課題を達成するための第3の態様は、前記ターゲット棒は石英ガラスからなることを特徴とする第1又は2の態様のターゲット棒である。
前記課題を達成するための第4の態様は、第1〜3のいずれか1つの態様のターゲット棒を含む多孔質ガラス母材の製造装置である。
前記課題を達成するための第5の態様は、第1〜3のいずれか1つの態様のターゲット棒を用いる多孔質ガラス母材の製造方法であって、少なくともケイ素化合物を含有するガラス形成原料を酸水素火炎で加水分解してガラス微粒子を生成させ、前記ガラス微粒子を回転する前記ターゲット棒の環状溝を含む領域に堆積させることを特徴とする多孔質ガラス母材の製造方法である。
前記課題を達成するための第6の態様は、前記ケイ素化合物が四塩化ケイ素であることを特徴とする第5の態様の多孔質ガラス母材の製造方法である。
前記課題を達成するための第7の態様は、前記ガラス微粒子を前記ターゲット棒の環状溝を含む領域に堆積させる初期段階と、前記ターゲット棒を引き上げながら前記多孔質ガラス母材を定常的に成長させる定常段階とを有し、前記初期段階において、前記ガラス微粒子の堆積面の温度は、前記定常段階における温度よりも高いことを特徴とする第5又は6の態様の多孔質ガラス母材の製造方法である。
前記課題を達成するための第8の態様は、前記初期段階と前記定常段階との間に、前記多孔質ガラス母材を成長させる中間段階を有し、前記中間段階において、前記ガラス微粒子の堆積面の温度は、前記初期段階における温度よりも低いことを特徴とする第5又は6の態様の多孔質ガラス母材の製造方法である。
前記課題を達成するための第9の態様は、第5〜8のいずれか1つの態様の方法により多孔質ガラス母材を製造する工程と、前記多孔質ガラス母材を透明化する工程とを有するガラス部材の製造方法である。
本発明の態様のターゲット棒は環状溝を有するので、多孔質ガラス母材とターゲット棒の接触面積が増加し、大型の多孔質ガラス母材であってもターゲット棒から抜け落ちにくく、安定して製造することが可能になるといった効果を有する。
さらに、ターゲット棒に溝を設ける加工は、ターゲット棒の先端に中空球を接合する加工や、ターゲット棒に突起部を設ける加工よりも容易であり、ターゲット棒の製造コストが低減するといった効果も有する。
以下、本発明の実施の形態の例を図面を用いて説明するが、本発明は以下の実施形態および変形例に限定されるものではない。
○第1の実施形態
本発明の第1の実施形態は、多孔質ガラス母材の製造に用いるターゲット棒である。
本実施形態のターゲット棒は図1に示す形態を有する。図1に示す本実施形態のターゲット棒1は長さ方向に直径が均一な円柱状に形成されている。ターゲット棒1の一方の端部には、ターゲット棒1を同一の高さで一周するように環状溝2が設けられている。したがって、溝を含むターゲット棒の断面形状は軸対称となっている。
ターゲット棒1の直径は製造しようとする多孔質ガラス母材の大きさや質量等によって適宜選択することができる。
ターゲット棒1の材料は、多孔質ガラス母材製造工程および透明化工程の高温に耐え、十分な機械的強度を有し、VAD法の加水分解反応によって発生する塩酸等の腐食性ガスに強く、揮発物質を出して多孔質ガラス母材の品質を低下させない材料であることが好ましい。具体的な材料としては、製造しようとする多孔質ガラス母材と同一組成のガラス材料の他、酸化物や窒化物等の各種セラミック材料を挙げることができる。高純度の合成石英ガラスを製造する場合のターゲット棒1としては、同等の純度を有する合成石英ガラス製のターゲット棒を用いることが好ましい。
次に、本実施形態のターゲット棒における環状溝2の位置について説明する。
本実施形態のターゲット棒1において、環状溝2は、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材との密着性を向上させ、製造中における多孔質ガラス母材の落下を抑制するために設けられる。したがって、本実施形態のターゲット棒1の効果を得るためには、多孔質ガラス母材を製造する際に、多孔質ガラス母材がターゲット棒1の環状溝2を含む領域に形成されるようにしなければならない。その結果、本実施形態のターゲット棒1を用いて製造された多孔質ガラス母材中には、少なくとも環状溝2から先の部分のターゲット棒1が残留してしまうことが避けられない。多孔質ガラス母材中に残留したターゲット棒1は、多孔質ガラス母材を加熱透明化して得られるガラス部材とは屈折率が異なることがあり、その場合はガラス部材中に屈折率の異なる領域が存在することになるので、光学部材等の用途には使用できない部分を生じることがある。光学部材等の用途に使用できない部分をできるだけ少なくするためには、ガラス部材中に残留するターゲット棒の長さは短い方が好ましく、ターゲット棒1の環状溝2から先の部分をできるだけ短くすることが好ましい。したがって環状溝2はターゲット棒1の端部に設けられ、かつできるだけターゲット棒1の末端に近い位置に設けられることが好ましい。
しかしながら、環状溝2の位置がターゲット棒1の末端に近すぎると、ガラス微粒子の堆積が不均一になったり、原料の利用効率が低下するという不都合を生じる恐れがある。なぜなら、ガラス微粒子の堆積がターゲット棒1の環状溝2を含む領域に行われる際環状溝2の位置がターゲット棒1の末端に近すぎると、環状溝2に向けられたバーナーからの火炎が環状溝2だけでなくターゲット棒1の末端にも同時に当たることになり、このため火炎に乱れを生じるためである。また、ターゲット棒1に当たる火炎が乱れてしまうと、ターゲット棒1に堆積しないガラス微粒子の量が増えてしまう。そして、結果的にガラス形成原料ガスに無駄を生じて、多孔質ガラス母材の製造コストが高くなってしまうという不都合が生じる。したがって環状溝2は、ターゲット棒1の末端からガラス微粒子の堆積に支障を生じない程度の距離だけ離して配置することが好ましい。以上の条件を満たす環状溝2の位置として、具体的にはターゲット棒1の先から10〜100mmの範囲に環状溝2を設けることが好ましい。
次に、本実施形態のターゲット棒1が備える環状溝2の形状について説明する。
本実施形態における環状溝2は、矩形断面を有する。このような断面形状を有する環状溝2をターゲット棒1に設けることにより、多孔質ガラス母材とターゲット棒1との接触面積を大きくすることができ、密着性が向上して多孔質ガラス母材がターゲット棒1から抜け落ちにくくなるという効果を有する。
ここで、ターゲット棒1の径方向を環状溝2の深さ方向とする。環状溝2の深さは、深ければ多孔質ガラス母材がターゲット棒1から抜け落ちにくくなるという上述した効果を有する。しかし、環状溝2の深さが深すぎると環状溝2の部分でターゲット棒1の直径が小さくなりすぎてしまう。すると、ターゲット棒1が多孔質ガラス母材の重さに耐えられなくなり、環状溝2の部分から破断してしまう恐れがある。よって、環状溝2の深さは、多孔質ガラス母材とターゲット棒1の接触面積をなるべく大きくし、かつ、大型の多孔質ガラス母材を製造しても破断しない深さに設定される。具体的には2〜15mmの範囲の深さであることが好ましい。
次に、環状溝2の幅に関しては、ターゲット棒1の長手方向を環状溝2の幅方向とする。環状溝2の幅は、広すぎると環状溝2を設けるための加工にかかる時間が長くなってしまうという不都合が生じる。また、環状溝2の幅が狭すぎるとガラス微粒子が溝部に進入しにくく、その結果、環状溝2にガラス微粒子が堆積しにくいという不都合が生じる。よって、環状溝2の幅は、環状溝2を設けるための加工時間をなるべく短くし、ガラス微粒子が堆積しやすい広さにすることが好ましく、5〜50mmの範囲であることが好ましい。
なお、ターゲット棒1に環状溝2を設けるための加工には公知の技術を用いることができ、例えば旋盤を用いた切削加工、グラインダーを用いた研削加工、エッチングによる加工等により環状溝2を設けてもよく、特に制限されることはない。
本実施形態のターゲット棒1は、環状溝2の深さ及び断面形状がターゲット棒1の周方向で均一である。よって、環状溝2を含むターゲット棒1の断面形状は軸対称となっている。このようなターゲット棒1を用いて多孔質ガラス母材を製造すれば、軸対称に多孔質ガラス母材を成長させることができ、当該多孔質ガラス母材を加熱透明化して得られるガラス部材の屈折率や複屈折率も軸対称にすることができるといった効果を有する。
また、ガラス部材が軸対称であると、当該ガラス部材から大型のレンズ部材を切り出したときに、レンズ部材も軸対称となる。レンズ部材が軸対称であると、レンズ部材の側面を研磨してレンズを作製するときに、研磨によってロスするガラス部材をなるべく少なくできるといった効果も有する。
以上のように、本実施形態のターゲット棒1は、多孔質ガラス母材の製造に用いると多孔質ガラス母材とターゲット棒1の接触面積が大きくなって多孔質ガラス母材とターゲット棒1の密着性が向上し、大型の多孔質ガラス母材であってもターゲット棒1から抜け落ちにくく、安定して製造することが可能になるといった効果を有する。また、ターゲット棒1に環状溝2を設ける加工は、ターゲット棒の先端に中空球を接合する加工やターゲット棒1に突起部を設ける加工よりも容易であり、ターゲット棒の製造コストが低減するといった効果も有する。
次に第1の実施形態の変形例について説明する。
図2は第1の実施形態のターゲット棒1の変形例であるターゲット棒3である。ターゲット棒3には第1の実施形態と同等の環状溝2が2つ設けられている。ターゲット棒3を用いて多孔質ガラス母材を成長させたとき、上側の環状溝2からターゲット棒3の先までの領域は多孔質ガラス母材に残留する部分となる。この多孔質ガラス母材に残留する部分は、前述したように、多孔質ガラス母材を加熱透明化して得られるガラス部材とは屈折率が異なることがあり、光学部材等の用途には使用できないことがある。したがって、多孔質ガラス母材に残留するターゲット棒3をなるべく短くするためには、環状溝2同士の間隔は狭いことが好ましい。
このように環状溝2を2つ設けることでターゲット棒3と多孔質ガラス母材の接触面積が大きくなって密着性が向上し、ターゲット棒3から多孔質ガラス母材が第1の実施形態よりも抜け落ちにくくなるといった効果が期待できる。また、この環状溝2は2つに限られず3つ以上設けられていても良い。この際、さらに多孔質ガラス母材が抜け落ちにくくなるといった効果が期待できる。
図3は第1の実施形態の別の変形例である。ターゲット棒4には環状溝5が1つ設けられている。環状溝5において、最もターゲット棒4の先に近い部分の深さは環状溝2と同等の深さを有する。そして、環状溝5の深さはターゲット棒4の引き上げ方向に向かって浅くなる形状をしている。ターゲット棒が硬く、第1の実施形態の環状溝2を加工、形成するのに時間を要する場合は、このように本変形例の環状溝5を用いても良い。
環状溝5を設けることによって、溝を設けていないターゲット棒を使用するよりもターゲット棒4と多孔質ガラス母材の接触面積が大きくなって密着性が向上し、ターゲット棒4から多孔質ガラス母材が抜け落ちにくくなるといった効果が期待できる。
図4は第1の実施形態の別の変形例である。ターゲット棒6には図3と同等の環状溝5が2つ設けられている。本変形例においても図2の変形例と同様に、環状溝同士の間隔は狭いことが好ましい。
このように環状溝5を2つ設けることでターゲット棒1と多孔質ガラス母材の接触面積が大きくなって密着性が向上し、ターゲット棒6から多孔質ガラス母材が図3に示したターゲット棒4よりも抜け落ちにくくなるといった効果が期待できる。また、この環状溝5は2つに限られず3つ以上設けられていても良い。この際、さらに多孔質ガラス母材が抜け落ちにくくなるといった効果が期待できる。
図5は、第1の実施形態と同等の環状溝2と、図3の変形例と同等の環状溝5とを組み合わせて使用したターゲット棒の変形例である。本変形例においても図2の変形例と同様に、環状溝同士の間隔は狭いことが好ましい。このとき、環状溝の数は2つに限られず3つ以上設けられていても良い。また、環状溝2と環状溝5の組み合わせの順序も図示した順序に制限されない。
○第2の実施形態
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態のターゲット棒を備えた多孔質ガラス母材の製造装置である。図6は本実施形態の多孔質ガラス母材の製造装置の概略図である。本実施形態の製造装置23は、排気口11とバーナー導入口14と多孔質ガラス母材の成長を監視する監視窓15とを備えた合成炉10、バーナー8、支持シャフト9、支持シャフトを回転させる回転モーター12、昇降装置13、第1の実施形態のターゲット棒1を含んで構成されている。また、監視窓15からガラス微粒子の堆積面の温度が測定可能な位置に、放射温度計16が配置されている。
ターゲット棒1は支持シャフト9に接続されており、支持シャフト9は回転モーター12によって握持されている。また、引き上げ装置13は合成炉10に対して上下方向に相対移動が可能であり、回転モーター12を引き上げることができる。これにより、支持シャフト9及び支持シャフト9に接続されたターゲット棒1を回転させながら引き上げる操作が可能となる。
バーナー8の軸は支持シャフト9及びターゲット棒1の回転軸に対して傾斜して設けられている。そして、バーナー8は多数の筒状体を同軸に配置した多重管構造を有し、内外に同心円状に各管が配置されている。それぞれの噴出口から斜め上方にケイ素化合物を含むガラス形成原料ガスと酸素ガスと水素ガスとを噴出させることにより、斜め上方に向けて火炎が形成されるように構成されている。火炎を斜め上方に向けて噴出させることで、より広い範囲に火炎を供給することができる。
ケイ素化合物を含むガラス形成原料ガスは、配管20を通ってバーナー8に供給され、マスフローコントローラ17によりガラス形成原料ガスの流量の測定及び調整が可能となっている。また、酸素ガスは配管21を通ってバーナー8に供給され、マスフローコントローラ18により酸素ガスの流量の測定及び調整が可能となっている。また、水素ガスは配管22を通ってバーナー8に供給され、マスフローコントローラ19により水素ガスの流量の測定及び調整が可能となっている。そして、ガラス微粒子の堆積面の温度が所望の温度となるように、放射温度計16によって堆積面の温度を測定しながらガラス形成原料ガス、酸素ガス、水素ガスそれぞれの流量を適宜調整することが可能となっている。
合成炉10の材質は特に制限されず、公知の合成炉を適宜用いることができ、目的に応じて、材質や形状等を適宜変更して用いることができる。本実施形態においては、合成炉10の高温に曝される部分にステンレス材(SUS316L)を使用する。このような高温に曝される部分にSUS316L等のステンレス材を使用することで、塩酸やフッ酸等が反応生成物として発生する原料を使用する際に耐酸性及び加工性がより向上する傾向にある。
以上に示したような構成の製造装置を用いることにより、多孔質ガラス母材が製造される。
○第3の実施形態
次に本発明の第3の実施形態について説明する。
本発明の第3の実施形態は第2の実施形態の製造装置を用いる多孔質ガラス母材の製造方法である。本実施形態の製造方法は、少なくともケイ素化合物を含有するガラス形成原料を酸水素火炎で加水分解してガラス微粒子を生成させ、生成したガラス微粒子を回転するターゲット棒1の環状溝2を含む領域に堆積させることを特徴とする。以下、本実施形態の製造方法の詳細について説明する。
まず、バーナー8から少なくともケイ素化合物を含有するガラス形成原料ガス、酸素ガス、及び水素ガスを噴出させ、酸水素火炎中でガラス微粒子を生成させる。ここで、ガラス形成原料ガスとしては、四塩化ケイ素、四フッ化ケイ素、シラン等の公知の原料ガスを用いることができる。
そして、生成したガラス微粒子をターゲット棒1の環状溝2を含む領域に堆積させる。環状溝2にガラス微粒子を堆積させることで、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材の接触面積がおおきくなって密着性が向上し、大型の多孔質ガラス母材であってもターゲット棒1から抜け落ちにくく、安定して製造できる。このとき、できるだけ初期の段階でガラス微粒子を環状溝2に堆積させることが好ましく、環状溝2の部分から堆積を開始させることがより好ましい。ターゲット棒1の環状溝2を含まない領域へガラス微粒子の堆積を続けると、多孔質ガラス母材とターゲット棒1との境界面に環状溝2が含まれないこととなり、環状溝2の効果が得られず、成長した多孔質ガラス母材がターゲット棒1から抜け落ちやすくなるためである。
環状溝2を含む領域への堆積が行われた後は、多孔質ガラス母材の成長速度に合わせてターゲット棒1及び支持シャフト9を一定速度で引き上げ、ガラス微粒子を連続的に堆積させる。そして、所望の大きさまでガラス微粒子の堆積を行うことで多孔質ガラス母材を得る。ここで、支持シャフト9及び支持シャフト9に接続されたターゲット棒1は、回転モーター12によって回転させられている。このとき、回転速度を早くしすぎると、支持シャフト9及びターゲット棒1に振動が引き起こされて多孔質ガラス母材に亀裂が生じる恐れがある。また、回転速度が遅すぎると、ガラス微粒子の堆積面内に局所的な高温部が発生し、得られる多孔質ガラス母材が局所的に密度分布の大きな箇所が存在するものとなり、これを加熱透明化して得られるガラス部材においては、屈折率や複屈折等の不均一性や泡等の欠陥が生じやすくなる。したがって、支持シャフト9及びターゲット棒1の回転速度は、上記の問題を生じない速度に設定することが好ましい。
以上のように、本実施形態の製造方法では、第1の実施形態のターゲット棒1を用い環状溝2を含む領域にガラス微粒子を堆積させて多孔質ガラス母材を製造することで、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材の接触面積が大きくなって密着性が向上し、大型の多孔質ガラス母材であってもターゲット棒1から抜け落ちにくく、安定して製造できるといった効果を有する。
○第4の実施形態
次に本発明の第4の実施形態について説明する。
本発明の第4の実施形態は、第2の実施形態の製造装置を用いる製造方法に関するものである。本実施形態では多孔質ガラス母材を成長させる際に、環状溝の部分へガラス微粒子を堆積させる段階(以下、初期段階という)と多孔質ガラス母材を定常的に成長させる段階(以下、定常段階という)とでガラス微粒子の堆積面の温度を変化させる。
本発明者らは、第3の実施形態で説明した製造方法で多孔質ガラス母材を製造した際に、製造条件によっては多孔質ガラス母材がターゲット棒1から抜け落ちてしまうことがあることを見出し、さらなる良品率の向上を求めて鋭意研究を継続した。その結果、多孔質ガラス母材の製造において、初期段階におけるガラス微粒子の堆積面の温度を定常段階における温度よりも高くすることにより、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材の密着性を十分に得ることができることを見出した。以下、本実施形態の具体的な製造方法について説明する。
VAD法による多孔質ガラス母材の製造工程において、多孔質ガラス母材を定常的に成長させる際の堆積面の温度は、多孔質ガラス母材の密度が所望の値になるように設定される。すなわち、多孔質ガラス母材を定常的に成長させる段階(定常段階)においては、目的とする多孔質ガラス母材の密度に応じて、堆積面の温度が所定の値を維持するようにバーナーへのガス供給条件等が制御される。定常段階における堆積面の温度は、例えば750〜900℃である。
本発明者らの分析によれば、定常段階と同一の製造条件で環状溝にガラス微粒子を堆積させた場合、製造しようとする多孔質ガラス母材の密度および質量によっては環状溝の部分の堆積物の強度が不足することがあり、その場合は多孔質ガラス母材が一定量堆積した段階で脱落してしまうものと考えられた。そこで本発明者らは、環状溝の部分へガラス微粒子を堆積させる段階(初期段階)では堆積面の温度をより高く設定し、その後、所望の密度の多孔質ガラス母材が得られるように堆積面の温度を再設定し、定常的に多孔質ガラス母材を成長させることで、かかる課題を解決するに至った。
すなわち、本実施形態の製造方法では、初期段階におけるガラス微粒子の堆積面の温度を定常段階における温度よりも高くする。このように温度を設定することで多孔質ガラス母材のかさ密度が大きくなり、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材との密着性が向上する。その結果、大型の多孔質ガラス母材であってもターゲット棒1から抜け落ちにくく、安定して製造できるといった効果を有する。初期段階におけるガラス微粒子の堆積面の温度は、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材の密着性が最終的に製造しようとする多孔質ガラス母材の重量に十分耐えられるように設定され、具体的には900〜1200℃の範囲であることが好ましい。
初期段階において、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材の密着性を向上させた後は、ガラス微粒子の堆積面の温度を徐々に下げていき定常段階に移行する。そして、一定の温度でターゲット棒1を引き上げながらガラス微粒子の堆積を行い、多孔質ガラス母材の製造を完了させる。定常段階におけるガラス微粒子の堆積面の温度は、所望の密度で多孔質ガラス母材が成長するような温度に設定すればよく、例えば、750〜900℃の範囲でガラス微粒子を堆積させる。
また、ガラス微粒子の堆積面の温度を調整する方法には、バーナー8から供給されるガラス形成原料ガスの流量を調整して温度調整する方法、酸素ガスの流量を調整して温度調整する方法、水素ガスの流量を調整して温度調整する方法、ガラス形成原料ガスと酸素ガスと水素ガスの流量を調整して温度調整する方法のいずれを使用しても良い。
以上のように、本実施形態では、初期段階においてガラス微粒子の堆積面の温度を定常段階における温度よりも高く設定することで、ターゲット棒1と多孔質ガラス母材との密着性が向上し、大型の多孔質ガラス母材であってもターゲット棒1から抜け落ちにくく、任意の密度の多孔質ガラス母材を安定して製造できるといった効果を有する。
○第5の実施形態
次に本発明の第5の実施形態について説明する。本発明の第5の実施形態は、第4の実施形態の製造方法において、初期段階と定常段階の間に、さらに堆積面の温度が異なる中間段階を設けたものである。
本発明者らが得た知見によれば、第4の実施形態の製造方法によれば多孔質ガラス母材がターゲット棒1から抜け落ちることは防げるものの、初期段階においてガラス微粒子の堆積面の温度を高く設定した場合に、ターゲット棒1の先端の温度が局所的に高くなって堆積するガラス微粒子の焼結が進み、局所的な高密度領域が発生することがある。そして、ガラス微粒子の堆積面の温度を初期段階の温度から徐々に下げていきそのまま定常段階の温度へ移行すると、目的とする多孔質ガラス母材の密度すなわち定常状態の堆積面温度によっては高密度領域も同時に成長してしまうことがある。その結果、製造した多孔質ガラス母材を加熱透明化して得られるガラス部材に歪が生じてしまうという恐れがある。
本実施形態の製造方法は中間段階における温度を初期段階よりも低く設定することにより高密度領域に低密度のガラス微粒子を堆積させ、定常状態における高密度領域の成長を防ぐことができる。以下、具体的な製造方法について説明する。
まず、第4の実施形態で説明したように初期段階においてターゲット棒1と多孔質ガラス母材の密着性を向上させる。
次に、ガラス微粒子の堆積面の温度を初期段階における温度から徐々に下げていき中間段階へ移行する。中間段階におけるガラス微粒子の堆積面の温度を低く設定することにより、低密度のガラス微粒子でターゲット棒1の先端の高密度領域を覆うことができる。これにより、突起状の高密度領域がそれ以上成長するのを防ぐことが可能となる。中間段階におけるガラス微粒子の堆積面の温度は、十分に低く設定されていなければ上記の効果を得ることができない。よって、中間段階においては上記の効果を得ることができる程にガラス微粒子の堆積面の温度を低く設定することが好ましく、具体的には700〜870℃の範囲であることが好ましい。
そして、中間段階において高密度領域を低密度のガラス微粒子で覆った後は定常段階へ移行し、第4の実施形態と同様にターゲット棒1を引き上げながらガラス微粒子の堆積を行い、多孔質ガラス母材の成長を完了させる。
また、ガラス微粒子の堆積面の温度を調整する方法には、バーナー8から供給されるガラス形成原料ガスの流量を調整して温度調整する方法、酸素ガスの流量を調整して温度調整する方法、水素ガスの流量を調整して温度調整する方法、ガラス形成原料ガスと酸素ガスと水素ガスの流量を調整して温度調整する方法のいずれを使用しても良い。
本実施形態の製造方法によれば、初期段階でターゲット棒の先端付近に高密度領域を生じるような条件でガラス微粒子を堆積させる場合であっても、定常状態において高密度領域がさらに成長することを抑制できるので、ターゲット棒と多孔質ガラス母材の密着性を十分に確保しつつ、均一かつ所望の密度を有する多孔質ガラス母材を得ることができる。また、製造した多孔質ガラス母材を加熱透明化して得られるガラス部材の歪の発生も防ぐことができるといった効果を有する。
○第6の実施形態
第6の実施形態はガラス部材の製造方法に関するものである。上記各実施形態で製造した多孔質ガラス母材からは、加熱透明化工程によって、ガラス部材が製造されうる。多孔質ガラス母材の加熱透明化には、透明化炉を用いることができる。この透明化炉は炉内のガス置換が可能であり、例えばヘリウムガス中、窒素ガス中、真空中等での加熱を行うことができる。加熱するためのヒーターは多孔質ガラス母材を均一に加熱できるように設けられている。このような透明化炉を用いて加熱透明化することにより、均質なガラス部材が製造される。
かかるガラス部材は研削・研磨・コーティング等の工程を経ることにより大型のレンズに加工が可能であり、耐紫外線性を有するので、ステッパーの照明系や投影レンズ等に好適に用いることができる。
図6に示した製造装置を用いて多孔質ガラス母材を製造した。バーナー8から供給されるガラス形成原料ガスには四塩化ケイ素を用いた。
ターゲット棒1は円柱状で石英ガラスからなり、ターゲット棒1の一端から40mmの位置に矩形断面を有する環状溝2を1つ設けた。環状溝2の深さは5mm、幅は20mmであった。
合成炉10の支持シャフト9に前記の形状を有するターゲット棒1を接続し、所定高さで回転させながら、バーナー8から四塩化ケイ素ガスを所定流量で噴出させ、酸水素火炎中で生成した石英ガラス微粒子をターゲット棒1に堆積させた。このとき、監視窓15から放射温度計16により堆積面の温度を監視し、所定温度になるように、四塩化ケイ素ガス、酸素ガス、及び水素ガスの供給量を調整した。
ターゲット棒1へのガラス微粒子の堆積を開始する初期段階においては、バーナー8の軸線が環状溝2に対向する位置にターゲット棒1を位置させ、環状溝2の周辺を中心に石英ガラス微粒子を高い密度で堆積させた(初期段階)。このときの堆積面の温度は960℃であった。
上記の条件で堆積を継続し、製造しようとする多孔質ガラス母材の重量を支持するのに十分な密度及び量の石英ガラス微粒子が環状溝2に堆積したことを確認した後、ガス流量を調整して堆積面の温度を850℃まで徐々に下げ(中間段階)、堆積面全体を低密度の堆積物で覆った。その後、再び堆積面の温度を徐々に上げ、870℃を維持しながら、支持シャフト9を一定速度で引き上げて、多孔質ガラス母材を定常的に成長させた(定常段階)。このようにして、最終的に質量約100kgの多孔質ガラス母材を製造した。
次に、製造した多孔質ガラス母材を合成炉10から取り出して透明化炉へ移動させ、加熱透明化を行うことにより合成石英ガラス部材を得た。
多孔質ガラス母材を透明化して得られた合成石英ガラス部材には、ターゲット棒1の先端に発生する高密度領域に起因する歪は見られなかった。
そして、本実施例の製造ステップのいずれかにおいて、多孔質ガラス母材がターゲット棒1から抜け落ちた事例は、ガラス部材の製造10回当たり0回であった。
<比較例>
比較例では従来の製造装置を用いて多孔質ガラス母材を製造した。従来の製造装置と上記の実施例で使用した製造装置はターゲット棒以外同じ構成である。
従来の製造装置で用いたターゲット棒は溝が設けられておらず、直径40mmの円柱状で石英ガラスからなる。そして、上記の実施例と同様の条件でガラス微粒子の堆積を行った。このとき、比較例では、初期段階において、上記の実施例の環状溝2の位置に相当する部分からガラス微粒子の堆積が行われた。その後、実施例と同様に中間段階、定常段階を経て多孔質ガラス母材を成長させ、最終的に質量約100kgの多孔質ガラス母材を製造した。
そして、比較例で製造した多孔質ガラス母材の加熱透明化も上記の実施例と同様の条件で行い合成石英ガラス部材を得た。
比較例においても多孔質ガラス母材を透明化して得られた合成石英ガラス部材には、ターゲット棒の先端に発生する高密度領域に起因する歪は見られなかった。
しかしながら、本比較例の製造ステップのいずれかにおいて、多孔質ガラス母材がターゲット棒から抜け落ちた事例は、ガラス部材の製造10回当たり0.26回であった。
本発明の実施の形態の例であるターゲット棒である。 本発明の実施の形態の例であるターゲット棒である。 本発明の実施の形態の例であるターゲット棒である。 本発明の実施の形態の例であるターゲット棒である。 本発明の実施の形態の例であるターゲット棒である。 本発明の実施の形態の例である多孔質ガラス母材の製造装置である。
1、3、4、6、7 ターゲット棒
2、5 環状溝
8 バーナー
9 支持シャフト
10 合成炉
11 排気口
12 回転モーター
13 引き上げ装置
14 バーナー導入口
15 監視窓
16 放射温度計
17、18、19 マスフローコントローラ
20、21、22 配管
23 多孔質ガラス母材の製造装置

Claims (9)

  1. VAD法によりガラス微粒子を堆積させるターゲット棒であって、
    前記ターゲット棒は円柱状であり、
    前記ターゲット棒は少なくとも一つの環状溝を有することを特徴とするターゲット棒。
  2. 請求項1に記載のターゲット棒において、
    前記環状溝はターゲット棒の端部に設けられたことを特徴とするターゲット棒。
  3. 前記ターゲット棒は石英ガラスからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のターゲット棒。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のターゲット棒を含む多孔質ガラス母材の製造装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のターゲット棒を用いる多孔質ガラス母材の製造方法であって、
    少なくともケイ素化合物を含有するガラス形成原料を酸水素火炎で加水分解してガラス微粒子を生成させ、前記ガラス微粒子を回転する前記ターゲット棒の環状溝を含む領域に堆積させることを特徴とする多孔質ガラス母材の製造方法。
  6. 前記ケイ素化合物が四塩化ケイ素であることを特徴とする請求項5に記載の多孔質ガラス母材の製造方法。
  7. 前記ガラス微粒子を前記ターゲット棒の環状溝を含む領域に堆積させる初期段階と、前記ターゲット棒を引き上げながら前記多孔質ガラス母材を定常的に成長させる定常段階とを有し、
    前記初期段階において、前記ガラス微粒子の堆積面の温度は、前記定常段階における温度よりも高いことを特徴とする請求項5又は6に記載の多孔質ガラス母材の製造方法。
  8. 前記初期段階と前記定常段階との間に、前記多孔質ガラス母材を成長させる中間段階を有し、
    前記中間段階において、前記ガラス微粒子の堆積面の温度は、前記初期段階における温度よりも低いことを特徴とする請求項5又は6に記載の多孔質ガラス母材の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の方法により多孔質ガラス母材を製造する工程と、
    前記多孔質ガラス母材を透明化する工程とを有するガラス部材の製造方法。
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