JP2003335541A - 多孔質母材の製造方法 - Google Patents

多孔質母材の製造方法

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JP2003335541A JP2002268787A JP2002268787A JP2003335541A JP 2003335541 A JP2003335541 A JP 2003335541A JP 2002268787 A JP2002268787 A JP 2002268787A JP 2002268787 A JP2002268787 A JP 2002268787A JP 2003335541 A JP2003335541 A JP 2003335541A
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soot
core soot
burner
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Takakazu Goto
孝和 後藤
Masahiro Horikoshi
雅博 堀越
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コアスート5aにドーパントを安定してドー
プすることができ、スートうねりの発生を防止しうる多
孔質母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 コアスート5aの先端部5bの表面温度
分布を測定し、(1)該コアスート5aの先端部5bの
中心点cの表面温度Tcが500〜1000℃の範囲
内、より好ましくは600〜950℃の範囲内とするこ
と、および/または、(2)該コアスート5aの先端部
5bにおける表面温度の最高値Tmと、前記コアスート
5aの先端部5bの中心点cの表面温度Tcとの差Tm
−Tcが5〜45℃の範囲内とすること、および/また
は、(3)該コアスート5aの先端部5b中、表面温度
が前記コアスート5aの先端部5bの中心点cの表面温
度Tcより高い領域の割合Rが5〜30%の範囲内とす
ることによって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型の多孔質ガラ
ス母材を製造する場合でも、ガラス微粒子を均一に堆積
させることができるVAD法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】石英系光ファイバの製造に用いられる多
孔質母材の製造は、種種の方法によって行われている
が、その製造方法の一つとして、VAD法はよく知られ
ている。VAD法は、垂直に支持された出発部材を軸回
転させつつ、この出発部材の先端に、コア用バーナによ
り合成されたガラス微粒子を堆積させて、光ファイバの
コアとなるコアスートをロッド状に成長させるととも
に、このコアスートの外周に、クラッド用バーナにより
合成されたガラス微粒子を堆積させてクラッドの一部も
しくは全部となるクラッドスートを形成し、多孔質母材
とするものである。そして、得られた多孔質母材を高温
で加熱して脱水処理および透明ガラス処理を行うことに
よりガラス母材とし、このガラス母材を線引きすること
によって光ファイバを製造することが出来る。
【0003】コア用バーナおよびクラッド用バーナによ
りガラス微粒子を合成するため、該バーナには、四塩化
ケイ素(SiCl)や四塩化ゲルマニウム(GeCl
)などの原料ガス、水素などの燃料ガス、燃焼を助け
るための酸素ガス、アルゴンなどの不活性ガスが供給さ
れている。また、光ファイバに屈折率分布を付与するた
め、前記コア用バーナに供給する原料ガスの組成と、前
記クラッド用バーナに供給する原料ガスの組成とを異な
るものとし、コア部には所定の濃度にてGeO などの
ドーパントをドープし、屈折率分布の形成を行ってい
る。
【0004】また、光ファイバに所望の屈折率分布(プ
ロファイル)を付与するため、コアにGeO等のドー
パントを付与し、さらに該ドーパントを所望の量ドープ
させるために、コアスートの表面温度を適切に制御して
いる。これは、ドーパントによっては、コアスート内に
取り込まれるドープ効率が、コアスートの表面温度によ
って大きく変わることがあるからである。
【0005】そこで、例えば、コアスートの周囲に放射
温度計を設置して、コアスートの表面温度分布を測定
し、この測定値に基づいてドーパントが所望の濃度分布
で取り込まれるように、コア用バーナとコアスートとの
相対位置や、コア用バーナに供給される燃料ガスの流量
などの加熱条件を制御し、コアスートの表面温度の制御
が行われている。また、一般的には、測定の容易さか
ら、温度測定はコアスートの側面に放射温度計を設置す
ることにより行われている。例えば、非特許文献1に
は、VAD法において、GeO2をドープする際に、適
当なコアスート表面の温度範囲があることが示されてい
る。
【0006】
【非特許文献1】電気通信学会論文誌、1982年4
月、Vol.J65−C、第4号、p.292−299
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
光ファイバの製造コストを削減するため、多孔質母材の
寸法は大型化する傾向にある。しかし、多孔質母材の寸
法が大型化することにより、コアスートの外径が太くな
ってきている。そのため、従来、ガラス微粒子を堆積さ
せる際、コアスートの先端部の温度分布は、ほぼ一定で
あったが、コアスートの外径が太くなることにより、コ
アスート先端部の領域内に無視できない温度変化が生じ
るようになってきている。
【0008】このコアスート先端部の領域は、光ファイ
バを形成する屈折率分布において、もっとも中心に位置
する領域であり、所望の特性を得るためには、特にこの
領域におけるコアスート堆積面の温度制御が必要であ
る。しかしながらコアスートにおけるこの領域の温度変
化が大きくなり、その温度分布が適切に制御されていな
いため、ドーパントの濃度が不均一になり、光ファイバ
の特性の変動が大きくなり、そ所望の特性が安定して製
造出来なくなる場合がある。また、該領域の温度変化が
大きくなると、ガラス微粒子の付着、堆積が径方向に不
均一になってコアスートにうねりが発生し(本発明にお
いてはスートうねりと称する)、多孔質母材の製造を継
続することが出来なくなる場合がある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされた発明
であって、コアスートにドーパントを安定してドープす
ることができ、また、スートうねりの発生を防止しうる
多孔質母材の製造方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題は、コア用バー
ナから噴出される原料ガスの燃焼により合成されたガラ
ス微粒子を出発部材の先端に堆積させてコアスートを形
成しつつ、クラッド用バーナから噴出される原料ガスの
燃焼により合成されたガラス微粒子を前記コアスートの
周囲に堆積させてクラッドスートを形成することによ
り、多孔質母材を製造する多孔質母材の製造方法におい
て、前記コアスートの先端部の表面温度分布を測定し、
コア用バーナによる加熱条を、該コアスート先端部の中
心点の温度Tcが500〜1000℃の範囲内となるよ
うに、より好ましくは600〜950℃の範囲内になる
ようにすることによって、解決することが出来る。また
は、前記コアスートの先端部の表面温度分布を測定し
て、前記コアスートの先端部における表面温度の最高値
Tmと、前記コアスートの先端部の中心点の表面温度T
cとの差Tm−Tcが5〜45℃の範囲内とするか、前
記コアスートの先端部中、表面温度が前記コアスートの
先端部の中心点の温度Tcより高い領域の割合Rが5〜
30%の範囲内となるようなコア用バーナによる加熱条
件を採用してもよい。このような多孔質母材の製造方法
においては、コアスートの先端部の表面温度が上述の範
囲内となるように、コア用バーナによる加熱条件を制御
することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に基づいて、本
発明を詳しく説明する。図1は、本発明に係る多孔質母
材の製造方法を実施する製造装置の一例を示したもので
ある。図1において、符号1は出発部材である。出発部
材1はチャンバ2内に垂直に吊り下げられており、図示
しない駆動手段により軸回転および上下動できるように
なっている。
【0012】チャンバ2内には、コア用バーナ3および
クラッド用バーナ4が設けられている。クラッド用バー
ナ4は、図1には1本のみ記載されているが、複数本で
あってもよい。これらのコア用バーナ3およびクラッド
用バーナ4は、図示しないガス供給源より供給された酸
素、水素などの燃料ガスおよびSiCl、GeCl
などの材料ガスからガラス微粒子を合成するようになっ
ている。
【0013】コア用バーナ3により合成されたガラス微
粒子は、垂直に吊り下げられた出発部材1の先端に堆積
してコアスート5aになる。クラッド用バーナ4により
合成されたガラス微粒子は、前記コアスート5aの外周
に堆積してクラッドスート5cとなる。コアスート5a
とクラッドスート5cとからなるガラス微粒子層5は、
軸方向に成長して、最終的に多孔質母材を形成する。コ
ア用バーナ3に供給される燃料ガスおよび材料ガスの流
量は図示しない流量調整装置などを用いて調整可能とな
っており、コア用バーナ3は、図示しない移動手段によ
って、水平方向または垂直方向に移動可能である。
【0014】さらに、コアスート5aの側方には第1の
放射温度計6aが、さらに、鉛直下方には第2の放射温
度計6bが設置されている。第1および第2の放射温度
計6a、6bは、画像処理データ記録装置7に接続され
ている。そして、第1および第2の放射温度計6a、6
bにより測定されたコアスート5aの先端部5bおよび
側面の表面温度分布に基づいて、コア用バーナ3による
加熱条件を調整することができるようになっている。
【0015】本実施の形態においては、図1に示した製
造装置を用いてコアスート5aの先端部5bの表面温度
分布を測定し、この測定値に基づいてコア用バーナ3に
よるコアスート5aに対する加熱条件を決定する。ここ
で、コアスート5aの鉛直下方にも第2の放射温度計6
bを設置する理由は以下のとおりである。
【0016】上述のように、コアスート5aの外径が太
くなるにつれ、コアスート先端部5bの面内に無視でき
ない温度変化が生じるようになってきている。しかしな
がら、第1の放射温度計6aだけでは、以下に示す理由
により、コアスート先端部5bの温度変化を把握するこ
とは不能である。
【0017】一般に、物体の表面の放射率は、放射の方
向に依存することが知られている。すなわち、図2に示
すように、物体Mの表面から放射される赤外放射につい
て、放射角φを、放射の方向が前記物体Mの表面の法線
となす角と定義すると、多孔質ガラス母材の場合、この
φが55°以下である場合、放射率はほぼ一定である。
しかし、前記放射角φが55°を超えると放射率が著し
く減少し、放射温度計6(6a、6b)で正確な温度測
定が出来なくなる。
【0018】従って、従来のように、コアスート5aの
側方のみに第1の放射温度計6aを設置してコアスート
5aの先端部5bの表面温度を測定したのでは、第1の
放射温度計6aに対する放射角φが大きいので、該コア
スート5aの先端部5bの表面温度分布の測定精度が低
くなり、加熱条件の制御が不正確になる。このことを解
決するため、ガラス微粒子層5の鉛直下方に第2の放射
温度計6bを設置しているのである。
【0019】本発明者らは、第1および第2の放射温度
計6a、6bの位置が、前記コアスート5aの先端部5
bの表面温度の測定にどれほど影響を与えるかを確かめ
るため、図1に示す製造装置の第1および第2の放射温
度計6a、6bを用いて前記コアスート5aの先端部5
bの表面温度分布を測定した。すると、コアスート5a
の側方に設置された第1の放射温度計6aによる測定値
と、コアスート5aの鉛直下方に設置された第2の放射
温度計6bによる測定値では、約200℃以上の差が現
れた。このことから、第2の放射温度計6bをコアスー
ト5aの鉛直下方に設置することにより、該コアスート
5aの先端部5bの表面温度分布を正確に測定すること
ができるものと考えられる。
【0020】次に、表面温度分布の測定値に基づいて、
コア用バーナ3による加熱条件を調整する方法の一例に
ついて説明する。図3は、第2の放射温度計6bを用い
て測定されたコアスート5aの先端部5bの表面温度分
布の一例である。この例においては、図1に示すコアス
ート5aの先端部5bの中心点cが、該表面温度分布の
中心に対応している。図2の例において、温度が高くな
る位置mでの温度をTmとし、そこから離れるにしたが
って表面温度が低下するので、mを中心とした等温線が
えがかれている。
【0021】このようなコアスート5aの先端部5bの
表面温度分布に基づいてコア用バーナ3の加熱条件を調
整するとき、 (1) コアスート5aの先端部5bの中心点cの表面
温度Tcが500〜1000℃の範囲内、より好ましく
は600〜950℃の範囲内になるようにする。 (2) コアスート5aの先端部5bにおける表面温度
の最高値Tmと、コアスート5aの先端部5bの中心点
cの表面温度Tcとの差Tm−Tcが5〜45℃の範囲
内となるようにする。 (3) コアスート5aの先端部5b中、表面温度が該
コアスート5aの先端部5bの中心点cの表面温度Tc
より高い領域の割合Rが5〜30%の範囲内となるよう
にする。などの条件を満たすように、コア用バーナ3に
よる加熱条件を調整する方法が挙げられる。
【0022】これらの条件のいずれかを用いることによ
り、GeO等のドーパントを安定してドープすること
が出来る。特に、これらの条件のすべてを満たすように
加熱条件を調整することが好ましい。これらの条件を満
たさない場合、前記ドーパントのドープが安定せず、多
孔質母材のプロファイルの長手方向の変動が大きくなっ
たり、スートうねりが発生したりするので、好ましくな
い。
【0023】前述のように、GeO等のドーパント
は、ドープする領域のコアスート5aの表面温度によっ
て、ドープ量が変化する。特に温度が1000℃以上に
なると、GeOの蒸気圧が大きくなり、コアスート5
aへのドープ量は非常に不安定になる。さらに、コアス
ート5aのかさ密度が高くなり、その後の脱水処理が不
充分となりやすくなる。また、前記コアスート5aの先
端部5bの領域において、前記コアスート5aの先端部
5bの中心部cは、同時に出発部材1の回転の中心と同
一である。コアスート先端の中心部cと、温度が最も高
くなる位置mとが一致する場合、回転により位置変動が
ないため、局所的にドーパントの濃度が高まりやすくな
る。この場合、コアスート先端5bの中心部付近におい
て、ドーパントの濃度が急激に変化してしまうため、外
乱により製造条件に微小な変化が発生した際にも、ドー
パントの濃度が急激に変化してしまう。他方、ガラス微
粒子に注目すると、ガラス微粒子がコアスート5aに堆
積する量は、やはりコアスート5aの表面温度に依存す
る。温度が高いと堆積したガラス微粒子の周囲の間隙は
少なく、温度が低いと該ガラス微粒子の周囲の間隙は広
くなり、温度変化によって堆積するガラス微粒子の密度
が変化し、さらに体積が変化する。そのため、前記コア
スート5aの先端部5bにおいて、回転の径方向におい
て温度勾配が大きくなりすぎると、ガラス微粒子が付着
する体積が径方向で不均一になり、スートうねりとな
る。
【0024】前記コア用バーナ3によるコアスート5a
に対する加熱条件としては、酸素や水素などの燃料ガス
の流量、コア用バーナ3とコアスート5aの先端部5b
との相対位置などが例示される。このような加熱条件
は、実際の製品を製造する前に、試験運転により予め決
定しておけば、この決定された加熱条件に従って、製品
の製造前にこれらの条件を調整し、製造中は条件を一定
に維持して多孔質母材の製造を行うことができるように
なる。これにより、製造中に上記条件を制御して変化さ
せる必要がなくなり、実施が容易になり、好ましい。ま
た、適切な制御装置を用いて、製造中に加熱条件を適切
に変化させることができるように制御してもよい。ま
た、まずは、加熱条件を一定にして多孔質母材の製造を
行うようにし、場合により、製造の途中でコアスート5
aの表面温度の条件が上記所定の範囲から外れそうにな
った場合には、加熱条件の制御を開始し、上記所定の範
囲を維持するように加熱条件を適宜変化させて、ガラス
微粒子の堆積を継続するようにしてもよい。
【0025】コア用バーナ3とコアスート5aの先端部
5bとの相対位置を調整する方法としては、次のような
方法がある。例えば、図4は、図1の製造装置を下方か
ら見たものであるが、図4に示すように、コア用バーナ
3を水平方向に移動させることによって、コア用バーナ
3による加熱条件を変化させることができる。または、
出発部材1を上下動させることによっても、コア用バー
ナ3による加熱条件を調整することができる。この他、
コア用バーナ3を鉛直方向に上下に移動させたり、コア
スート5aに向かう方向に近づけあるいは遠ざけたりし
てもよい。
【0026】第1および第2の放射温度計6a、6bの
測定波長は、使用される放射温度計の種類にもよるの
で、特に制限はなされない。コアスート5aの表面温度
分布を精度よく測定することが出来る限り、一般的な放
射温度計で使用されている波長にして測定することがで
きる。例えば、コア用バーナ3の火炎や大気による吸収
を除去するため、3.0〜5.3μm帯とすることが例
示される。
【0027】本実施の形態において、コアスート5aの
先端部5bとは、該コアスート5aのうち、コアスート
5aの鉛直下方に設置した第2の放射温度計6bに対す
る放射角φが55°以下となる領域とすることが好まし
い。このようにすることにより、一台の第2の放射温度
計6bによってコアスート5aの先端部5bの表面温度
分布を測定することができるので、装置の構成がより簡
単になる。
【0028】この場合、図5に示すように、第2の放射
温度計6bは、コアスート5aの鉛直下方にあるので、
コアスート5aの表面上の任意の点Pにおける放射角φ
は、点Pにおける接平面と水平面とのなす角θに等し
い。従って、上述のようにしてコアスート5aの先端部
5bを決定する場合、例えば、コアスート5aの先端部
5bの形状を該コアスート5aの側方からCCDカメラ
などを用いて測定し、測定された形状を画像処理するこ
とにより決定することができる。
【0029】本実施の形態によって製造された多孔質母
材は、従来実施されているように、加熱透明化したのち
線引きすることによって光ファイバとすることができ
る。
【0030】次に、具体例に基づいて本発明を説明す
る。図1に示した製造装置を用いて多孔質母材を製造し
た。第1および第2の放射温度計6a、6bの測定波長
は、3.0〜5.3μmとした。コア用バーナ3として
は、材料ガスの吹き出し口の周囲に層状に水素と酸素と
アルゴンの吹き出し口を有する多重管バーナを用いた。
酸素ガスの流量は、21リットル/分、SiClの流
量は1.8リットル/分、GeClの流量は0.12
リットル/分、アルゴンの流量は8.2リットル/分と
した。
【0031】そして、コア用バーナ3に供給する水素ガ
スの流量を19〜37リットル/分の間で変化させた。
そして、コア用バーナ3とコアスート5aとの相対的に
移動させることにより、加熱条件を変化させた。コア用
バーナ3の加熱条件を変化させることにより、図3に示
す表面温度分布における点cに対する点mの相対位置座
標を、X座標は0〜1.8mm、Y座標は−2.2〜−
0.2mmの間で変化させた。
【0032】それぞれの条件でガラス微粒子の堆積を行
い、複数本の直径200mm、長さ700mmの多孔質
母材を得た。それぞれの多孔質母材について比屈折率差
Δの長手方向の変動を調べるため、プリフォームアナラ
イザを用いて長手方向に等間隔に12点の測定点を設定
して比屈折率差Δを測定してその変動を算出した。
【0033】図6は、Tcを変化させた場合のTcとΔ
変動との関係の一例を示すグラフである。図7は、Tm
−Tcを変化させた場合のTm−TcとΔ変動との関係
の一例を示すグラフである。図8は、Rを変化させた場
合のRとΔ変動との関係の一例を示すグラフである。
【0034】図6〜8において、「◆」印は、スートう
ねりを起こすことなく多孔質母材を製造できた場合を示
し、「◆」印の高さが縦軸に示すΔ変動の値を表す。ま
た、「●」印は、スートうねりが発生した場合を示す。
スートうねりが発生した場合、多孔質母材の製造を中断
したので、そのときに得られた多孔質母材のΔ変動は測
定していない。
【0035】これらの結果から明らかなように、500
℃≦Tc≦1000℃、5℃≦Tm−Tc≦45℃、5
%≦R≦30%とすることにより、Δ変動を0.05%
以下と小さく抑制し、しかもスートうねりの発生を防止
することができた。
【0036】さらに、このようにして得られた500℃
≦Tc≦1000℃、5℃≦Tm−Tc≦45℃、5%
≦R≦30%となるコア用バーナによる加熱条件を固定
して、最初からガラス微粒子の堆積を行い、直径200
mm、長さ700mmの多孔質母材を作製したところ、
全長に亘って比屈折率差Δの変動が小さく、スートのう
ねりの発生を防止させた多孔質母材を作製することがで
きた。もちろん、ガラス微粒子の堆積中に、Tc、Tm
−Tc、Rの値が、500℃≦Tc≦1000℃、5℃
≦Tm−Tc≦45℃、5%≦R≦30%の範囲から外
れるおそれが生じたときには、コア用バーナの加熱条件
を制御して上記所定の範囲を維持するように加熱条件を
適宜変化させ、ガラス微粒子の堆積を継続してもよく、
この場合にも同様に良好な結果が得られることは言うま
でもない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多孔質母
材の製造方法によれば、長手方向の特性の変動が極めて
小さく抑制し、優れた光ファイバを製造することができ
る。また、スートうねりの発生を防止し、生産性を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多孔質母材の製造方法を実施するた
めに用いられる製造装置の一例の概略構成図である。
【図2】 放射角を説明する断面図である。
【図3】 ガラス微粒子層のコアスートの先端部の表面
温度分布の一例を示す図である。
【図4】 本発明の多孔質母材の製造方法を実施するた
めに用いられる製造装置の一例を下方からみた部分概略
図である。
【図5】 ガラス微粒子層のコアスートの先端部を決定
する方法を説明する側面図である。
【図6】 TcとΔ変動との関係の一例を示すグラフで
ある。
【図7】 Tm−TcとΔ変動との関係の一例を示すグ
ラフである。
【図8】 RとΔ変動との関係の一例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…出発部材、3…コア用バーナ、5…ガラス微粒子
層、5a…コアスート、5b…コアスートの先端部、5
c…クラッドスート、6a…第1の放射温度計、6b…
第2の放射温度計、c…コアスートの先端部の中心点。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア用バーナから噴出される原料ガスに
    より合成されたガラス微粒子を出発部材の先端に堆積さ
    せてコアスートを形成しつつ、クラッド用バーナから噴
    出される原料ガスにより合成されたガラス微粒子を前記
    コアスートの周囲に堆積させてクラッドスートを形成す
    ることにより、多孔質母材を製造する多孔質母材の製造
    方法において、 前記コアスートの先端部の中心点の表面温度Tcが50
    0〜1000℃の範囲内であることを特徴とする多孔質
    母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 コア用バーナから噴出される原料ガスに
    より合成されたガラス微粒子を出発部材の先端に堆積さ
    せてコアスートを形成しつつ、クラッド用バーナから噴
    出される原料ガスにより合成されたガラス微粒子を前記
    コアスートの周囲に堆積させてクラッドスートを形成す
    ることにより、多孔質母材を製造する多孔質母材の製造
    方法において、 前記コアスートの先端部の表面温度の最高温度Tmと、
    前記コアスートの先端部の中心点の表面温度Tcとの差
    Tm−Tcが5〜45℃の範囲内であることを特徴とす
    る多孔質母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 コア用バーナから噴出される原料ガスに
    より合成されたガラス微粒子を出発部材の先端に堆積さ
    せてコアスートを形成しつつ、クラッド用バーナから噴
    出される原料ガスにより合成されたガラス微粒子を前記
    コアスートの周囲に堆積させてクラッドスートを形成す
    ることにより、多孔質母材を製造する多孔質母材の製造
    方法において、 前記コアスートの先端部において、表面温度が前記コア
    スートの先端部の中心点の表面温度Tcより高い領域の
    割合Rが5〜30%の範囲内であることを特徴とする多
    孔質母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 コア用バーナによる加熱条件を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    多孔質母材の製造方法。
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