JP2010280868A - 茹で麺装置用洗浄剤、及び茹で麺装置の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製麺ラインにおける茹で麺装置の洗浄にかかる負担を軽減することができる茹で麺装置用洗浄剤、及びその茹で麺装置用洗浄剤を用いた茹で麺装置の洗浄方法を提供することを目的とする。
【解決手段】茹で麺装置を洗浄するための茹で麺装置用洗浄剤において、前記茹で麺装置用洗浄剤100重量部に対し、必須成分として、ケイ酸塩を30〜95重量部、曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤を1〜20重量部、キレート剤を1〜40重量部含有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、製麺ラインで用いられる茹で麺装置を洗浄するための茹で麺装置用洗浄剤、及びその茹で麺装置用洗浄剤を使用した茹で麺装置の洗浄方法に関する。
市販されているうどん、そば等の製麺ラインにおける茹で麺の製造工程には、小麦粉を主成分とする原料粉に練水を加えてミキサーで混練して調製された麺生地を、複合ロールに通し、さらに、段階的に圧延して所定の厚みにしてから、切刃に通して麺を製造した後、製造された生麺をバケットに収容し、湯浴槽(茹で槽)内にて茹で上げる茹で工程がある。
このような茹で麺の製造工程(以下、製麺ラインという)には、従来、図1に示すように、複数のバケット11と、これら複数のバケット11を移送するコンベア12と、底面部にスチーム配管14が設けられた茹で槽13とを備える茹で麺装置10が用いられており、この茹で麺装置10では、生麺を収容したバケット11が、コンベア12により、スチーム配管14により熱された水が張られた茹で槽13内へ移送されて、バケット11内の麺が茹で上げられる。そして、茹で上がった茹で麺は、冷却されpH調整された後、包装される。
ところで、麺は、茹で槽13で約100℃に近い温度で茹で上げられると、澱粉や小麦粉タンパク(グルテン)を溶出する。これら溶出物は、汚れとして、バケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14に強固に付着する。このため、定期的に、茹で麺装置10の洗浄を行うことが必要である。例えば、この茹で麺装置10は、次に示すような方法により、洗浄される。
まず、茹で槽13内に、水を投入し、スチーム加熱する(お湯張り工程)。次に、茹で槽13内に洗浄剤を投入し(洗浄剤投入工程)、コンベア12によりバケットを移送させながら、約2時間放置した(洗浄工程)後、茹で槽13内の水(洗浄水)を排水する(排水工程)。そして、バケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14を高圧水ですすいだ(前すすぎ工程)後、再度、茹で槽13に水を投入し、100℃程度までスチーム加熱する(再お湯張り工程)。そして、コンベア12によりバケット11を移送させながら、約1〜2時間放置した後(本すすぎ工程)、茹で槽13内の水を排水し(排水工程)、バケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14を高圧水ですすぐ(後すすぎ工程)。
従来、上記したような茹で麺装置の洗浄において、洗浄剤として、水酸化ナトリウムが単独で使用されたり、あるいは酸素系漂白剤とアルカリ剤とが併用されている。また、特許文献1には、厨房で用いられる麺類調理装置用の洗浄において、酸素系漂白剤が、麺類調理装置に固着した炭水化物やたんぱく質等の有機物を剥離させる効果に優れ、アルカリ剤が有機物を溶かす効果に優れることが開示されている。
特開2004−2734号公報
しかしながら、製麺工場の製麺ラインにおける茹で麺装置の洗浄剤として、酸素系漂白剤とアルカリ剤とを用いる場合、上記洗浄剤投入工程では、まず、酸素系漂白剤の適温である50℃程度までスチーム加熱された茹で槽13内の水に、酸素系漂白剤を投入し、さらに、30分〜1時間かけて100℃程度までスチーム加熱してから、アルカリ剤を投入する必要がある。このため、洗浄剤投入工程に時間と手間を要する。
また、洗浄剤として、水酸化ナトリウムを単独で使用した場合、あるいは酸素系漂白剤とアルカリ剤とを併用した場合、洗浄工程では、茹で槽13より剥離したかつお節状の大きな汚れが、茹で槽13内を浮遊する。この浮遊した汚れは、後の排水工程及びすすぎ工程(前すすぎ工程、本すすぎ工程、後すすぎ工程)によってもほとんど除去されず、茹で槽13へ再付着する。このため、排水工程前には、茹で槽13内に浮遊した全ての汚れを人の手により完全に除去する作業が必要となる。つまり、すすぎ工程に、かなりの時間と手間を要していた。
さらに、茹で槽13に設けられたスチーム配管14表面に付着した汚れは、強固であり、酸素系漂白剤とアルカリ剤との併用によっても剥離し難い。このため、洗浄工程では、バケット11を取り外し、スチーム配管14を人の手によりこすり洗いすることが必要となる。さらには、洗浄後のすすぎ工程にかなりの時間を要する。
このように、水酸化ナトリウムを単独で使用した茹で麺装置の洗浄、及び酸素系漂白剤とアルカリ剤とを併用した茹で麺装置の洗浄においては、かなりの時間と手間を要していた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、製麺ラインで用いられる茹で麺装置の洗浄にかかる負担を軽減することができる茹で麺装置用洗浄剤、及びその茹で麺装置用洗浄剤を用いた茹で麺装置の洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤は、製麺ラインで用いられる茹で麺装置を洗浄するための茹で麺装置用洗浄剤であって、前記茹で麺装置用洗浄剤100重量部に対し、必須成分として、ケイ酸塩を30〜95重量部、曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤を1〜20重量部、キレート剤を1〜40重量部含有することを特徴とする。
このような本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤によれば、バケット、茹で槽、コンベア及びスチーム配管に付着した澱粉や小麦粉タンパク由来の汚れは、剥離されるとともに、細かい粒子にまで分解されて洗浄水中に分散される。この洗浄水中に分散された汚れは、茹で槽からの洗浄水の排水により除去可能であるから、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤により、茹で麺装置を洗浄する場合には、茹で槽内に浮遊した汚れの人手による除去作業を省略することができ、洗浄後のすすぎ洗いの工程を大幅に短縮することができる。
また、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤によれば、バケット、コンベア、茹で槽及びスチーム配管のいずれに付着した汚れも剥離されて洗浄水中に分散される。よって、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤により、茹で麺装置を洗浄する場合には、人手によって、バケット、コンベア、茹で槽、及びスチーム配管をこすり洗いする必要がなく、洗浄にかかる時間を短縮することができる。
さらに、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤は一剤であるから、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤により茹で麺装置を洗浄する場合には、洗浄適温が50℃である酸素系漂白剤とアルカリ洗浄剤の二剤を時間差で茹で槽内へ投入して行う従来の茹で麺装置の洗浄と比べて、洗浄剤の投入にかかる時間を短縮することができる。
このように、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤によれば、茹で麺装置の洗浄にかかる負担を大幅に軽減させることができる。
また、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤には、洗浄力を向上させるために、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される1種以上が含有されていてもよい。あるいは
、洗浄時に水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される1種以上を併用してもよい。
本発明に係る茹で麺装置の洗浄方法は、麺を収納するバケットをコンベアで茹で槽内へ移送する構成を備えた製麺ラインで用いられる茹で麺装置を、本発明に係る上記した茹で麺装置用洗浄剤で洗浄することを特徴とする。
このような本発明に係る茹で麺装置の洗浄方法によれば、茹で麺装置を構成するバケット、茹で槽、コンベア、及びスチーム配管に付着した汚れを剥離させて洗浄水中に分散させることができる本発明に係る上記した茹で麺装置用洗浄剤が使用されるから、洗浄にかかる時間を短縮することができる上に、茹で槽内に浮遊した汚れの人手による除去作業を省略することができ、洗浄後のすすぎ洗いの工程を大幅に短縮することができる。即ち、茹で麺装置の洗浄にかかる負担を軽減させることができる。
本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤によれば、茹で麺装置に付着した澱粉や小麦粉タンパク由来の汚れを剥離することができる上、剥離した汚れを細かい粒子にまで分解して洗浄水中に分散させることができる。
また、本発明に係る茹で麺装置の洗浄方法によれば、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤が用いられるから、製麺ラインで用いられる茹で麺装置の洗浄にかかる負担を軽減させることができる。
茹で麺の製造工程を説明するための説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤は、ケイ酸塩と、曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤と、キレート剤とを必須成分として含有するものである。
ケイ酸塩の含有量は、茹で麺装置用洗浄剤100重量部に対して、30〜95重量部とされている。ケイ酸塩の含有量が30〜95重量部の範囲内にない場合には、汚れを剥離させ、その剥離させた汚れを細かく分解して洗浄水中に分散させる効果が発揮されないおそれがある。
ケイ酸塩としては、公知のものをいずれも使用することができ、具体例としては、メタケイ酸塩、オルソケイ酸塩、及びセスキケイ酸塩を挙げることができる。これらの中でも、特に、メタケイ酸塩とオルソケイ酸塩が好ましい。また、ケイ酸塩の塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
また、曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤の含有量は、茹で麺装置用洗浄剤100重量部に対して、1〜20重量部とされている。曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤の含有量が1〜20重量部の範囲内にない場合には、汚れを剥離させ、その剥離させた汚れを細かく分解して洗浄水中に分散させる効果が発揮されないおそれがある。曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤としては、洗浄剤に使用される公知のものをいずれも使用することができるが、バケット、コンベア、茹で槽、及びスチーム配管に付着した汚れを確実に剥難させ、その剥離された汚れを洗浄水中に確実に分散させることができるように、曇点が20〜90℃、より好ましくは曇点が30〜75℃の非イオン性界面活性剤を使用することが好ましい、具体例としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、プルロニック型ブロックポリマー、 リバースプルロニック型ブロックポリマー、多価アルコールのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物、グリセリンのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物等を挙げることができる。
また、キレート剤の含有量は、茹で麺装置用洗浄剤100重量部に対して、1〜40重量部とされている。キレート剤の含有量が1〜40重量部の範囲内にない場合には、汚れを剥離させ、その剥離させた汚れを細かく分解して洗浄水中に分散させる効果が発揮されないおそれがある。
キレート剤としては、洗浄剤に使用される公知のものをいずれも使用することができ、具体例としては、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸及びその塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセチックアシッド(HEDTA)、ジカルボキシメチルグルタミックアシッド‘GLDA)等のアミノカルボン酸及びその塩、トリポリリン酸、ピロリン酸等の縮合リン酸及びその塩、ポリアクリル酸、アクリル・マレイン酸共重合体類等を挙げることができる。これらの中でも、特に、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)等のアミノカルボン酸塩が好ましい。
また、上記した必須成分に加え、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤には、洗浄力を向上させるために、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される1種以上が配合されていてもよい。この場合において、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される1種以上の含有量は、1〜50重量部である。1重量部未満の場合には、洗浄力向上の効果を発揮することができないおそれがあり、50重量部を超える場合には、上記必須成分の含有量が少なくなって、汚れを剥離させ、その剥離させた汚れを細かく分解して洗浄水中に分散させる効果が発揮されないおそれがある。なお、ここで、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される1種以上は、茹で麺装置用洗浄剤に予め配合されていなくてもよく、洗浄時に併用するものであってよい。
また、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤には、過炭酸塩、過ホウ酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、過酸化水素水等の酸素系漂白剤は配合されていないことが好ましい。このような酸素系漂白剤が配合されると、泡立ちが激しくなったり、或いは、汚れを剥離させて、剥離した汚れを細かく分解して洗浄水中に分散させるこができなくなるおそれがある。
また、本発明に係る茹で麺装置用洗浄剤には、炭酸ナトリウムが含有されていてもよい。この場合において、炭酸ナトリウムの含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、茹で麺装置用洗浄剤100重量部に対して、15〜40重量部であることが好ましい。
本発明の茹で麺装置用洗浄剤の剤型としては、上記必須成分の形態に応じて、粉剤、固形剤のほか、液剤としたものが含まれる。
このようにして構成される茹で麺装置用洗浄剤は、ケイ酸塩と、曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤と、キレート剤とが必須成分として含有されているから、バケット、コンベア、茹で槽及びスチーム配管に付着した澱粉や小麦粉タンパク由来の汚れを剥離することができる上、剥離した汚れを細かい粒子にまで分解して洗浄水中に分散させることができる。さらには、洗浄後のすすぎ工程を大幅に短縮することができる。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜4、及び比較例1〜5>
以下表1及び2に示す配合成分を、表1及び2に示す配合割合で混合し、実施例1〜4、及び比較例1〜5に係る洗浄剤を調製した。調製した各洗浄剤を試料として、汚れ剥離性、汚れ分散性、汚れ再付着性、及び泡立ち性を評価した。この結果を以下表1及び2に示す。
Figure 2010280868
Figure 2010280868
なお、実施例1〜4、並びに比較例2、3、及び5において、非イオン性界面活性剤としては、曇点が53℃のポリオキシアルキレンアルキルエーテル(三洋化成工業株式会社製のセドランFF−210)を使用した。
また、表1及び2中に示される各評価項目(汚れ剥離性、汚れ分散性、汚れ再付着性、及び泡立ち性)の評価法及び評価基準は、下記の通りである。
なお、各評価を行うにあたり、次の手順でグルテンの汚れを付着させたスライドガラスを準備した。即ち、「エタノール200gにグルテン30gを入れた液0.2gをスライドガラスに塗り、1時間室温で静置してから、乾燥後、水に5秒間浸漬し、常温で3時間乾燥させる」ことを3回繰り返してスライドガラスに汚れを付着させ、さらに、このスライドガラスを100℃のオーブンに36時間入れて、グルテン汚れを付着させたスライドガラスを用意した。
−汚れ剥離性−
300mlビーカーに水200mlを入れ、これに、洗浄剤の濃度が0.5重量%となるように、洗浄剤を溶解させた。この洗浄剤水溶液をウォーターバスにて90℃まで煮沸した。そして、洗浄剤水溶液中に、上記のグルテン汚れの付着したスライドガラスを浸漬させ、汚れが落ちるまでの時間を計測した。この結果を下記の評価基準により、評価した。
◎:4分未満で汚れが落ちた。
○:4分以上〜5分30秒未満で汚れが落ちた。
△:5分30秒以上〜7分未満で汚れが落ちた。
×:汚れが落ちるのに7分以上かかった。
−汚れ分散性−
300mlビーカーに水200mlを入れ、これに、洗浄剤の濃度が0.5重量%となるように、洗浄剤を溶解させた。この洗浄剤水溶液をウォーターバスにて90℃まで煮沸した。そして、洗浄剤水溶液中に、上記のグルテン汚れの付着したスライドガラスを浸漬させた。この浸漬開始から30分後、洗浄剤水溶液中の汚れの状態を目視にて確認した。この結果を下記の評価基準により、評価した。
◎:汚れが目視ではほとんど見えない程度まで細かく分散している。
○:汚れが細かく分散している。
△:汚れが分散しているが、1mm程度の大きさがある。
×:汚れが分散していない。
−汚れ再付着性−
300mlビーカーに水200mlを入れ、これに、洗浄剤の濃度が0.5重量%となるように、洗浄剤を溶解させた。この洗浄剤水溶液をウォーターバスにて90℃まで煮沸した。そして、洗浄剤水溶液中に、上記のグルテン汚れの付着したスライドガラスを30分間浸漬させた。そして、スライドガラスを洗浄剤水溶液中から引き上げた。そして、この洗浄剤水溶液中に汚れの付着していない綺麗なスライドガラスを3秒間浸漬させてから、スライドガラスを取りだし、この取り出したスライドガラスの表面を目視にて観察し、下記の評価基準により、評価した。
◎:汚れの付着が全くない。
○:わずかに汚れが付着している。
△:スライドガラスの数箇所に汚れが付着している。
×:スライドガラスの全面に汚れが付着している。
−泡立ち性−
沸騰した水200mlとグルテン汚れが入った300mlビーカーに、洗浄剤1gを投入した時に発生した泡を目視にて観察し、下記の評価基準により、評価した。
◎:泡の発生がない。
○:わずかに泡が発生している。
△:液面に数ミリ程度、泡が発生している。
×:液面に1センチ以上、泡が発生している。
表1及び2に示される結果より、ケイ酸塩(即ち、無水メタケイ酸ナトリウム又はオルソケイ酸ナトリウム)、キレート剤(即ち、エチレンジアミン四酢酸・四ナトリウム又はニトリロ三酢酸・三ナトリウム)、及び非イオン性界面活性剤の全てを含有する実施例1〜4に係る洗浄剤は、ケイ酸塩、キレート剤、及び非イオン性界面活性剤のいずれかが含有されていない比較例1〜5に係る洗浄剤に比べ、汚れを剥離させ、その剥離させた汚れを細かく分解して液中に分散させる効果に優れていることが認められた。
具体的には、水酸化ナトリウムのみを含有する比較例1の洗浄剤、並びに、キレート剤と非イオン性界面活性剤とを含有するが、ケイ酸塩を含有していない比較例2の洗浄剤は、汚れを剥離させることはできるものの、剥離させた汚れを分散させることができないものであることが認められた。また、ケイ酸塩と非イオン性界面活性剤とを含有するが、キレート剤を含有していない比較例3及び5の洗浄剤、並びにケイ酸塩とキレート剤とを含有するが、非イオン性界面活性剤を含有していない比較例4の洗浄剤は、汚れを剥離させるのに長時間を要するのに加え、剥離させた汚れを分散させることができないものであることが認められた。加えて、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を含有する比較例5の洗浄剤は、泡立ち過ぎるため、茹で麺装置用の洗浄剤としては不向きであることが認められた。
これに対して、ケイ酸塩と、キレート剤と、非イオン性界面活性剤とを含有する実施例1〜4に係る洗浄剤は、汚れを良好に剥離させることができる上に、剥離させた汚れを細かく分解して分散させることができるものであることが認められた。加えて、汚れを再付着させ難く、泡をほとんど発生させないものであることが認められ、茹で麺装置用の洗浄剤として好適なものであることが認められた。
そこで、実施例1に係る洗浄剤を茹で麺装置用洗浄剤として使用し、麺由来の澱粉や小麦粉タンパクの汚れが付着した茹で麺装置を次に示す方法により洗浄した。なお、茹で麺装置としては、図1に示すようなバケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14を備える茹で麺装置10、具体的には、ソディック社製の自動茹で麺装置S808−11−8000を使用した。
すなわち、まず、茹で槽13内に、水を投入し、100℃程度までスチーム加熱した(お湯張り工程)。次に、茹で槽13内に本実施例1に係る茹で麺装置用洗浄剤を投入し(洗浄剤投入工程)、コンベア12によりバケットを移送させながら、約2時間放置した(洗浄工程)後、茹で槽内の水(洗浄水)を排水した(排水工程)。そして、バケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14を高圧水ですすいだ(前すすぎ工程)後、再度、茹で槽13内に水を投入し、100℃程度までスチーム加熱した(再お湯張り工程)。そして、コンベア12によりバケット11を移送させながら、約1〜2時間放置した後(本すすぎ工程)、茹で槽13内の水を排水し(排水工程)、バケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14を高圧水ですすぎ(後すすぎ工程)、洗浄を終了した。
この結果、茹で麺装置10のバケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14に付着していた汚れは、人手によるこすり洗いを行うことなく、きれに除去された。また、洗浄工程において、バケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14に付着していた汚れは、剥離され、細かく分解されて洗浄液中に分散していた。つまり、洗浄工程において、剥離した汚れが茹で槽内を浮遊することはなく、バケット11、コンベア12、茹で槽13、及びスチーム配管14に付着していた汚れは、排水工程及びすすぎ工程(前すすぎ工程、本すすぎ工程、及び後すすぎ工程)により、洗浄水とともにきれいに洗い流された。
10 茹で麺装置
11 バケット
12 コンベア
13 茹で槽
14 スチーム配管

Claims (3)

  1. 製麺ラインで用いられる茹で麺装置を洗浄するための茹で麺装置用洗浄剤であって、
    前記茹で麺装置用洗浄剤100重量部に対し、必須成分として、ケイ酸塩を30〜95重量部、曇点が20〜90℃の非イオン性界面活性剤を1〜20重量部、キレート剤を1〜40重量部含有することを特徴とする茹で麺装置用洗浄剤。
  2. 請求項1に記載の茹で麺装置用洗浄剤であって、
    水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される1種以上を含有することを特徴とする茹で麺装置用洗浄剤。
  3. 麺を収納するバケットをコンベアで茹で槽内へ移送する構成を備えた製麺ラインで用いられる茹で麺装置を、請求項1又は2に記載の茹で麺装置用洗浄剤で洗浄することを特徴とする茹で麺装置の洗浄方法。



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