JP2010278231A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリシリコン・ゲート電極作成のためのエッチング処理時に、クランプによって覆われていたポリサイド層上の層間絶縁膜の膜剥がれが起こりにくい半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板110上に、ポリシリコン膜220及びタングステン・シリサイド膜210をこの順に積層してポリサイド・ゲート電極230を形成する。ポリサイド・ゲート電極230を含む半導体基板110上に、B濃度が高濃度の下層BPSG膜140を第1の成膜速度v1で形成する。下層BPSG膜140の上に、B濃度が下層BPSG膜140より低い低濃度の上層BPSG膜120を第2の成膜速度v2で形成する。第2の成膜速度は前記第1の成膜速度未満である。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体基板上に、ポリシリコン膜及びタングステン・シリサイド膜が順に積層されたポリサイド・ゲート電極を形成し、前記ポリサイド・ゲート電極を含む半導体基板上に少なくとも2層の層間絶縁膜を成膜する半導体装置の製造方法に関する。
まず、従来の半導体装置の構造及び半導体装置の製造方法を、図5、図6、図7、及び図8を参照して説明する。従来の半導体装置におけるポリシリコン・ゲート構造は、図5(a)に示すように、シリコン基板110表面にソースドレイン領域150が形成され、ソースドレイン領域150に挟まれたチャネル領域上に、ゲート酸化膜170を介して、ポリシリコン・ゲート電極180が形成されている。そして、ポリシリコン・ゲート電極180の両サイドには、サイドウォール160が形成され、ポリシリコン・ゲート電極180の上にシリコン酸窒化膜130が形成され、さらに層間絶縁膜141が形成されている。
ポリシリコン・ゲート構造には、次のようなメリットがある。即ち、ポリシリコンは融点が高いことから、ポリシリコン・ゲート電極180を形成した後、このポリシリコン・ゲート電極180をマスクとして不純物のイオン注入を行い、注入した不純物イオンを活性化する熱処理を行うことが可能であるため、ソースドレイン領域150をポリシリコン・ゲート電極180に対して自己整合的に形成できる。従って、位置合せ精度を必要とすることなく、ポリシリコン・ゲート電極180とソースドレイン領域150とのオーバーラップ容量を低下できる。
もっとも、ポリシリコン・ゲート構造には、次のようなデメリットがある。即ち、ポリシリコンは比抵抗率が高いことから、ポリシリコン・ゲート電極180の抵抗値が高くなるため、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタの高速化の障害となる。従って、このデメリットを改善するために、近年では、ポリサイド(Polycide)ゲート構造が採用されている。
ポリサイド・ゲート構造は、図5(b)に示すように、シリコン基板110表面にソースドレイン領域150が形成され、ソースドレイン領域150に挟まれたチャネル領域上に、ゲート酸化膜170を介して、ポリシリコン(Poly-Si)膜220及びタングステン・シリサイド(WSi)膜210が順に積層されたポリサイド・ゲート電極230が形成されている。そして、ポリサイド・ゲート電極230の両サイドには、サイドウォール160が形成され、ポリサイド・ゲート電極230の上にシリコン酸窒化膜130が形成され、さらに層間絶縁膜141が形成されている。
タングステン・シリサイドはポリシリコンに比べて比抵抗率が低いので、ポリサイド・ゲート電極230の導電性は、ポリシリコン・ゲート電極180の導電性よりも高い。更に、タングステン・シリサイドは高融点であり、物性的にポリシリコンと類似しているため、ポリシリコン・ゲート構造の自己整合構造をそのまま適用できる。
層間絶縁膜141としては、リフローによる平坦化が容易なものが用いられ、例えば、ホウ素リンシリケートガラス(Boron-phosphosilicate Glass,BPSG)膜が用いられる。
もっとも、リフロー後に膜表面が大気にさらされると、大気中の酸素がBPSG膜中のB及びPと反応してBPO4等が生成され、これが膜表面に析出すると、このBPSG膜上に金属配線を形成した場合、金属配線の短絡等が生じるという問題点がある。
そこで、特許文献1には、図5(c)に示すように、BPSG膜を上層と下層とからなる2層構造とし、上層のBPSG膜142はB及びPの濃度を低くし、下層のBPSG膜141はB及びPの濃度を高くする半導体装置の製造方法が提案されている。上層のBPSG膜142はB及びPの濃度が低いので、大気に曝されたとしても析出物の発生量を低く抑制できる。下層のBPSG膜141はB及びPの濃度が高いので、リフロー時に十分な粘性流動が生じて平坦化が促進される。
また、特許文献2には、BPSG膜表面の析出物の発生を抑制することを目的として、BPSG膜内のB及びP濃度を、膜厚方向表面に向かって連続的に減少させるBPSG膜の成膜方法が記載されている。
また、特許文献3には、BPSG膜の水分吸収による膜表面の析出物の発生を抑制することを目的として、BPSG膜を2層構成とし、上層のBPSG膜のB濃度を下層のBPSG膜のB濃度よりも減少させる成膜方法が記載されている。
この2層構造のBPSG膜を採用し、かつ、ポリサイド・ゲート構造を採用する半導体装置の製造工程は、まず、図6(a)に示すように、シリコン基板110上に、ゲート酸化膜170を成膜し、そして、ポリシリコン層221及びタングステン・シリサイド層211からなるポリサイド層231を形成し、その後、基板全面にレジスト370を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を用いて、レジスト370をパターニングし、その後異方性エッチングを行う。
この異方性エッチングを行う際には、図6(a)及び図6(b)に示すように、昇降アーム320に設けられている例えば4本のクランプ330で、ポリサイド層231aの縁部の上面を押さえつけ、サセプタ310に載置されたシリコン基板110をサセプタ310側に押圧して安定化させる。
そして、異方性エッチングにより、図7(a)に示すように、ポリシリコン膜220及びタングステン・シリサイド膜210が順に積層されたポリサイド・ゲート電極230を形成する。このとき、図7(a)及び(b)に示すように、クランプ330によって覆われていたポリサイド層231aが残存する。なお、図7(b)では形成されたポリサイド・ゲート電極230は図示を省略している。
その後は、図8に示すように、ポリサイド・ゲート電極230の上にシリコン酸窒化膜130を形成し、さらに、下層のBPSG膜141を積層する。
特開平10−004140号公報 特開平 5−275424号公報 特開平 7−245342号公報
しかし、シリコン酸窒化膜130と下層のBPSG膜141との界面は、その上に複数の配線層等が積層されることにより、密着性は良好であるものの、タングステン・シリサイド膜210と下層のBPSG膜141との密着性は悪い。そのため、図8に示すように、ポリサイド層231aの上に積層されているBPSG膜141aが、膜剥がれを起こす。膜剥がれとなったBPSG膜141aがトランジスタの他の部分にダストとして付着すると、トランジスタの素子特性を低下させる。
このように、従来技術では、ポリサイド・ゲート電極作成のためのエッチング処理時に、クランプによって覆われていたポリサイド層上の層間絶縁膜の膜剥がれを防止し、トランジスタの素子特性の低下を防止することはできなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ポリサイド・ゲート電極作成のためのエッチング処理時に、クランプによって覆われていたポリサイド層上の層間絶縁膜の膜剥がれが起こりにくい半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に、ポリシリコン膜及びタングステン・シリサイド膜をこの順に積層してポリサイド・ゲート電極を形成する工程と、前記ポリサイド・ゲート電極を含む前記半導体基板上に、B濃度が高濃度の下層BPSG膜を第1の成膜速度で形成する工程と、前記下層BPSG膜の上に、B濃度が前記下層BPSG膜より低い低濃度の上層BPSG膜を第2の成膜速度で形成する工程とを有し、前記第2の成膜速度が前記第1の成膜速度未満であることを特徴とする。
この場合において、前記第1の成膜速度が、成膜温度400℃〜500℃で、成膜圧力1atmにおいて、60nm/分以上300nm/分以下であり、前記第2の成膜速度が、成膜温度400℃〜500℃で、成膜圧力0.8atm以上0.9atm以下において、50nm/分以上225nm/分以下であることが好ましい。
更に、前記下層BPSG膜の膜厚が100nm以上300nm以下であることが好ましい。
また、前記下層BPSG膜におけるP濃度が3.0質量%以上8.0質量%以下、かつ、B濃度が3.0質量%以上8.0質量%以下であり、前記上層BPSG膜におけるP濃度及びB濃度が、前記下層BPSG膜におけるP濃度及びB濃度の0.3倍以上0.8倍以下であることが好ましい。
更に、ポリサイド・ゲート電極上にシリコン酸窒化膜を形成し、前記シリコン酸窒化膜の上に前記下層BPSG膜を形成することが好ましい。
また、前記上層BPSG膜を成膜後、熱処理を行うことが好ましい。
また、前記熱処理の温度は、900℃以上1100℃以下であることが好ましい。
本発明によれば、ポリサイド・ゲート電極作成のためのエッチング処理時に、クランプによって覆われていたポリサイド層上の層間絶縁膜の膜剥がれが起こりにくい。そのため、このような層間絶縁膜の膜剥がれに起因するトランジスタの素子特性の低下が起こりにくい。
(a),(b)は本発明の実施形態の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図であり、(a)はシリコン基板上にポリサイド層を形成する工程、(b)はレジストをポリサイド・ゲート電極の形状にパターニングする工程を示すものである。 (a),(b)は図1(b)の次の工程を工程順に示す断面図であり、(a)は異方性エッチング工程、(b)はサイドウォールを形成する工程を示すものである。 (a),(b)は図2(b)の次の工程を工程順に示す断面図であり、(a)はシリコン酸窒化膜を形成する工程、(b)は下層のBPSG膜を形成する工程を示すものである。 図3(b)の次の工程を示す断面図であり、上層のBPSG膜を形成する工程を示す断面図である。 (a),(b),(c)は従来の層間絶縁膜を示す断面図であり、(a)はポリシリコン・ゲート構造、(b)はポリサイド・ゲート構造、(c)は2層のBPSG膜を積層したポリサイド・ゲート構造を示すものである。 (a),(b)は従来の半導体装置の製造方法を示す説明図であり、(a)はレジストをポリサイド・ゲート電極の形状にパターニングする工程、(b)はクランプでポリサイド層の上面を押さえつける工程を示すものである。 (a),(b)は従来の半導体装置の製造方法を示す説明図であり、(a)は異方性エッチング工程、(b)はクランプで覆われていた残存ポリサイド層を示すものである。 従来の半導体装置の製造方法で形成された半導体装置の膜剥がれの状態を説明する図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。図1(a),(b)、図2(a),(b)、図3(a),(b)、及び図4は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。図1(a)は、シリコン基板上にポリサイド層を形成する工程を示す断面図であり、図1(b)は、レジストをポリサイド・ゲート電極の形状にパターニングする工程を示す断面図である。図2(a)は、ポリサイド層の異方性エッチングにより、ポリサイド・ゲート電極を形成する工程を示す断面図であり、図2(b)は、ポリサイド・ゲート電極の両サイドにサイドウォールを形成する工程を示す断面図である。図3(a)は、ポリサイド・ゲート電極の上にシリコン酸窒化膜を形成する工程を示す断面図であり、図3(b)は、下層BPSG膜を形成する工程を示す断面図である。図4は、上層BPSG膜を形成する工程を示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、シリコン基板110上に、ゲート酸化膜170を成膜する。そして、ゲート酸化膜170を含むシリコン基板110上に、ポリシリコン層221及びタングステン・シリサイド層211の積層体であるポリサイド層231を形成する。なお、ポリシリコン層221の厚さは例えば10nmである。また、タングステン・シリサイド層211の厚さも例えば10nmである。
その後、基体全面にレジスト370を塗布する。そして、図1(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、ポリサイド・ゲート電極の形状にレジスト370をパターニングする。なお、レジスト370のパターニングは、例えば、ゲート電極間の距離d1が0.15〜0.2μmであり、チャネル領域の幅d2が0.15〜0.2μmとなるように行う。本実施形態では、d1は0.18μmであり、d2も0.18μmである。
続いて、反応性イオンエッチング装置(RIE:Reactive Ion Etching)により、レジスト370をマスクとしてポリサイド層231を選択的に異方性エッチングする。異方性エッチングの際には、図1(b)に示すように、クランプ330で、ポリサイド層231aの上面の縁部を押さえつける。
上記異方性エッチングを行うことにより、図2(a)に示すように、レジスト370の直下に、ポリシリコン膜220及びタングステン・シリサイド膜210が順に積層されたポリサイド・ゲート電極230が形成される。ポリシリコン膜220の厚さ及びタングステン・シリサイド膜210の厚さは、ともに例えば10nmである。このとき、ポリサイド層231の上面を押さえつけるクランプ330によって覆われていたポリサイド層231aが残存する。
その後、図2(b)に示すように、ポリサイド・ゲート電極230の両側面にサイドウォール160を形成し、その後、ポリサイド・ゲート電極230及びサイドウォール160をマスクとして、基板表面にイオン注入することにより、基板表層部のポリサイド・ゲート電極230及びサイドウォール160に覆われていない領域に、ソース・ドレイン領域150を形成する。
続いて、図3(a)に示すように、常圧化学気相成長法(Atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposition;APCVD法)により、コンタクト開口部の形成時のストッパ膜として用いるシリコン酸窒化膜130を例えば5nmの厚さに堆積する。
その後、図3(b)に示すように、シリコン酸窒化膜130の上を含む基板全面に、下層BPSG膜140を堆積する。下層BPSG膜140のP濃度及びB濃度は特に限定されるものではないが、例えばP濃度が3.0質量%〜8.0質量%であり、B濃度も3.0質量%〜8.0質量%である。本実施形態では、P濃度は例えば5.0質量%であり、B濃度も例えば5.0質量%である。
下層BPSG膜140の厚さは、例えば100nm〜300nmである。本実施形態では、下層BPSG膜140厚みは例えば200nmである。
下層BPSG膜140は、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)−O系の反応ガスを用いてAPCVD法により成膜される。下層BPSG膜140を成膜する第1の成膜速度v1は、特に限定されるものではないが、例えば、400℃〜500℃で、常圧(1atm)で60〜300nm/分であり、好ましくは65〜95nm/分である。
その後、図4に示すように、下層BPSG膜140の上に、上層BPSG膜120を成膜する。上層BPSG膜120のP濃度は特に限定されるものではないが、下層BPSG膜140のP濃度の0.3倍〜0.8倍とすることができる。また、上層BPSG膜120のB濃度は特に限定されるものではないが、例えば、下層BPSG膜140のB濃度の0.3倍〜0.8倍とすることができる。本実施形態では、P濃度が例えば3.5質量%であり、B濃度も例えば3.5質量%である。
上層BPSG膜120の厚さは、例えば10nm〜50nmである。本実施形態では、上層BPSG膜120厚みは例えば20nmである。なお、上層BPSG膜120の厚さを10nm〜50nmとすることが好ましい理由については後述する。
上層BPSG膜120も、TEOS−O系の反応ガスを用いてAPCVD法により成膜される。ここで、上層BPSG膜120を成膜する第2の成膜速度v2と、下層BPSG膜140を成膜する第1の成膜速度v1との関係は、特に限定されるものではないが例えば、v2=v1×[(1/6)〜(3/4)]とすることができる。v2が(3/4)×v1よりも大きいと、後述するように、成膜速度v2の低下が不十分となり、上層BPSG膜120の膜応力の低下が不十分となるからである。一方、v2が(1/6)×v1よりも小さいと、上層BPSG膜120の膜応力の低下の観点からは優れるものの、成膜速度v2が低くなりすぎて、スループットが低下する(単位時間当たりの処理量が低下する)からである。第2の成膜速度v2は、特に限定されるものではないが、例えば、400℃〜500℃で、低圧(0.8atm〜0.9atm)で50〜225nm/分であり、好ましくは53〜63nm/分である。
その後は、層間絶縁膜の平坦化のためにリフロー処理が予定されるが、本実施形態では、リフロー処理前に製造工程途中の半導体装置を大気中に載置したとしても、上層BPSG膜120のB及びPの濃度は低く設定しているので、層間絶縁膜の表面に析出物は発生しにくい。
続いて、リフロー処理がなされて層間絶縁膜の表面が平坦化される。リフロー処理の条件は、不活性ガス雰囲気中で、例えば常圧で900℃〜1100℃程度で30分間熱処理を行う。900℃よりもリフロー温度が低いと層間絶縁膜の平坦化の程度が満足できないおそれがあるからであり、一方、1100℃よりもリフロー温度が高いとリフロー工程時に膜表面にB及びPが析出するおそれがあるからである。
続いて、化学機械研磨(chemical mechanical polishing:CMP)処理を行うことも可能である。研磨粒子は例えばコロイダルシリカである。CMP用研磨液は、例えばアルキルアミドアミン型界面活性剤、アルキルジメチルベンジルアンモニウム型界面活性剤等を使用できる。
その後は、上層BPSG膜120の上に多結晶シリコン膜等のカバー膜を形成して半導体装置が完成する。
次に、上述の実施形態に係る半導体装置の製造方法の利点について説明する。図4は、エッチング処理時にクランプ330で覆われていたポリサイド層上の層間絶縁膜の膜剥がれが起こりにくい理由を説明する断面図である。一般に、膜剥がれ現象は、BPSG膜の膜応力によりBPSG膜が歪み、BPSG膜が基板から剥離することにより発生する。しかし、本実施形態では、第2の成膜速度v2が第1の成膜速度v1以下である。このように第1の成膜速度v1と比較して第2の成膜速度v2が緩やかに設定されるので、上層BPSG膜120の膜応力が小さく、上層BPSG膜120が歪みにくい。この上層BPSG膜120が下層BPSG膜140の上に積層されているので、層間絶縁膜全体として、膜剥がれが発生しにくい。従って、膜剥がれダストに起因するトランジスタの素子特性の低下が起こりにくい。成膜速度を緩やかに設定することにより膜応力が小さくなる理由は種々考察されるが、成膜速度が減少することにより基板表面に衝突するイオン粒子の運動エネルギーが減少して膜応力が減少することが一因と考えられる。なお、上層BPSG膜120の膜応力は、例えば−1×10dyn/cm以上0dyn/cm以下の範囲に収めることが望ましい。
一般に、2種類の薄膜からなる2層構造は、互いに膜応力に起因する力を及ぼしあう。この力は接合面に平行な方向の膜応力と接合面に垂直な方向の膜厚との積で表され、この力が接合界面の単位面積当たりに加わる。従って、膜応力が小さくても膜厚が厚ければ、他方の膜に与える力は大きくなる。上層BPSG膜120の厚みが10nm〜50nmとすることが好ましいのは、厚みが50nmより大きくなると、膜歪みが大きくなり、膜剥がれが生じるおそれがあるからである。また、厚みが10nmよりも小さい場合は、層間絶縁膜自体が薄くなるため、絶縁膜の信頼性という観点で不利だからである。
以上、上述したように、本発明によれば、第2の成膜速度v2が第1の成膜速度v1よりも緩やかに設定されるため、上層BPSG膜120の膜応力が小さく、ポリシリコン・ゲート電極230作成のためのエッチング処理時に、クランプによって覆われていたポリサイド層上の層間絶縁膜の膜剥がれが起こりにくい。そのため、トランジスタの素子特性を長期間にわたり安定的に良好に維持できる。
110:半導体基板,120:上層BPSG膜,130:シリコン酸窒化膜,140:下層BPSG膜,150:ソース・ドレイン領域,160:サイドウォール,170:ゲート酸化膜,180:ポリシリコン・ゲート電極,210:タングステン・シリサイド膜,211:タングステン・シリサイド層,220:ポリシリコン膜,221:ポリシリコン層,230:ポリサイド・ゲート電極,231:ポリサイド層,310:サセプタ,320:昇降アーム,330:クランプ,370:レジスト

Claims (7)

  1. 半導体基板上に、ポリシリコン膜及びタングステン・シリサイド膜をこの順に積層してポリサイド・ゲート電極を形成する工程と、前記ポリサイド・ゲート電極を含む前記半導体基板上に、B濃度が高濃度の下層BPSG膜を第1の成膜速度で形成する工程と、前記下層BPSG膜の上に、B濃度が前記下層BPSG膜より低い低濃度の上層BPSG膜を第2の成膜速度で形成する工程とを有し、前記第2の成膜速度が前記第1の成膜速度未満であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1の成膜速度が、成膜温度400℃〜500℃で、成膜圧力1atmにおいて、60nm/分以上300nm/分以下であり、前記第2の成膜速度が、成膜温度400℃〜500℃で、成膜圧力0.8atm以上0.9atm以下において、50nm/分以上225nm/分以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記下層BPSG膜の膜厚が100nm以上300nm以下であることを特徴とする請求項1又は2項に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記下層BPSG膜におけるP濃度が3.0質量%以上8.0質量%以下、かつ、B濃度が3.0質量%以上8.0質量%以下であり、前記上層BPSG膜におけるP濃度及びB濃度が、前記下層BPSG膜におけるP濃度及びB濃度の0.3倍以上0.8倍以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記ポリサイド・ゲート電極上にシリコン酸窒化膜を形成し、前記シリコン酸窒化膜の上に前記下層BPSG膜を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記上層BPSG膜を成膜後、熱処理を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記熱処理の温度は、900℃以上1100℃以下であることを特徴とする請求項6項に記載の半導体装置の製造方法。
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