JP2006013374A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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【課題】 近年の微細化・低温化された半導体装置は、配線間の寸法が極めて細く、アスペクト比が極めて大きくなっている。また微細化にともない熱処理温度を高くできなくなり、微細配線間を埋設する最適な絶縁膜が形成できない。本発明は微細配線間を埋設する最適なBPSG膜等の絶縁膜を成膜できる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【解決手段】 成膜手順として、オゾンO3を含む酸化ガスで成膜装置のチャンバーを充満させた後に、ソースガスを導入することで成膜する。オゾン/TEOSの重量比を3.7以上、成膜速度を45nm/min以下とすることステップカバレッジの良い、膜収縮率が低い良質の絶縁膜が得られる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に係り、特に半導体基板上に絶縁膜を形成させる半導体装置の製造方法に関する。
従来から、半導体基板上にパターニングしてできる凹凸面を含む全面に絶縁膜を形成し、配線間を絶縁するとともに基板表面の平坦化を行っている。しかし、近年の微細化、高集積化された半導体デバイスの製造において、配線間の寸法が極めて細く、アスペクト比が極めて大きくなり、これらの高アスペクト比の配線間に絶縁膜を埋設させることが非常に困難になってきている。
またデバイスの低温化の要求により、埋設された絶縁膜の改質をより一層困難にさせている。埋設そのものであればSOG(Spin−On−Glass)膜のような塗布膜でも良いが、塗布膜を改質し、硬化させるためには900℃以上の高温の熱処理が必要とされ、トランジスタ特性に悪影響を及ぼすため、未だCVD技術による埋設が主流となっている。
CVD技術による絶縁膜の埋設は古くからNSG(Non−dope Silicon Glass)膜やBPSG膜(Boron Phosphous−doped Silicon Glass)が使用されているが、DRAMのゲート間埋設に関してはシームの発生が無いことや埋設性能、低温での膜の改質、耐クラック性能という面で依然BPSGが最も優れた膜であり主流である。
またBPSG膜の形成方法においても、近年多くの試みにより埋設性の改善が試みられている。以下に従来のBPSG膜の成膜方法を示す。図1にBPSG成膜装置の成膜チャンバーの模式図、図2にその成膜手順、ガスフローを示す。
従来例1の成膜手順を図2(A)に示す。チャンバー11中の一定温度の保持されたヒーターを有するサセプタ12上にウェハ10を導入する。一旦チャンバーの真空引きを行った後、O2ガスまたはN2ガスをチャンバーの中に導入し、オート・プレッシャ・コントローラ17を用い、圧力約600Torrの圧力に保持する。
続いてTEOS,TEB,TEPOの原料ガスをヘリウムもしくは窒素をキャリアガスとしてリキッド・フロー・コントローラ(LFC)を用い、装置に導入する。この時オゾンに関してはオゾン濃度を安定させるためにチャンバーを介さないバイパスの排気ライン16に流して安定させておく。続いて、圧力安定に用いていた酸素を止めると同時に、オゾンをチャンバー側の配管15に切り替える。
BPSG膜はTEOS,TEB,TEPOがオゾンと反応することにより成膜が開始される。所定の膜厚の成膜が終了したら、チャンバーに残留するガスを抜き、サイクルパージ等を行い、ウェハをチャンバーより取り出す。ウェハを取り出した後は、拡散炉にて700℃60分のスチーム処理を行うあるいはランプアニーラ等を用いて900℃30秒程度のスチーム処理を行うことで配線間の埋設が終了する。
従来例2として、特開2003−86672や特開2001−338976に開示された成膜手順を図2(B)に示す。配線間の微細スペースを埋設するために、細い配線間の埋設ステップとして、最初に常圧に近い成膜速度の遅いBPSG膜を使い、引き続き生産性能を上げる目的で200Torr前後の成膜速度の速いBPSG膜を使用するような方法が行われている。
実際はトランジスタ特性や素子に悪影響を与えない通常のリン、ボロン約5.0wt%,3.2wt%といった濃度において、通常使用される480℃程度の温度で、最初常圧に近い圧力で成膜速度の遅い約60〜100nm/minで成膜し配線間を埋設させる。配線間埋設後には低圧での成膜速度の速い300〜500nm/minで成膜するといった2段階の成膜が行われている。
また特開平11−145126号公報には、枚様式の成膜装置において成膜時のパーティクルの発生防止のため反応室内に酸化ガスを導入した後に、原料ガスを導入する技術が開示されている。しかし課題及び現象が全くの異なり膜質についての記載はない。
特開2003−86672号公報 特開2001−338976号公報 特開平11−145126号公報
しかしながら近年の微細化・低温化された半導体装置に対しては、従来の埋設性能では不十分な状況になっている。主な原因としては配線間の寸法が極めて細く、アスペクト比が極めて大きくなる一方、微細化にともない熱処理温度を高くできなくなり、750℃以下といった低温の熱処理条件においてはBPSGの塑性変形が殆ど起こらないためである。
元来BPSG膜の段差被覆性(ステップカバレッジ)は100%をやや下回るため、図3(A)のように垂直な配線形状の配線間埋設の場合、成膜直後(as.depo)においても僅かに隙間(シーム)が発生する。ここで高温の熱処理を行うとBPSGの塑性変形が発生してシームは消去されるが、低温の熱処理であるとシームの中に残った空孔がそのまま配線間に残り、図3(B)のようにいわゆるボイド24を発生してしまう。
従来例2の成膜においても、配線幅50nm、高さ250nmでほぼ垂直な配線形状の配線間の埋設を実施した場合、成膜後800℃以上のスチーム処理においては問題無く埋設可能であるが、700℃のスチーム処理においては充分な埋設性能が得られず、配線間にボイドを発生してしまう。配線間のボイドは後工程のビアホールの配線材料埋設時にビアホール間にブリッジを形成してしまい、ビアホール間ショートを引き起こしてしまう。
なおBPSG膜のボイドを防止する方法としては不純物濃度をより高くし、BPSGの融点を下げることにより低温にて埋設させる方法もある。但しこれはBPSG膜表面からの不純物の外方拡散を引き起こしやすく、表面の異物やTr特性の悪化を招くので良策ではない。何より近年の低温化プロセスにおいては、BPSG膜も充分リフローできる温度を加えることができないため、かなり不純物濃度を高くしないと埋設には至らないという問題があった。
なおこのような低温プロセスにおいてボイドの発生確率は初期のシームの大きさと、膜の熱処理による収縮率に大きく影響する。通常BPSG膜を熱処理することにより2〜4%の膜収縮が発生するが、これがシームの大きさを拡大させる要因となる。従って低温の熱処理プロセスにおいてボイドを発生させないBPSGを実現するためには、配線間の成膜においていかにステップカバレッジの良い、すなわちシームの小さい成膜ができるかという点と、いかに膜収縮の少ない成膜ができるかという点が最も重要となる。
本発明の目的は上記の物理現象に基づいて、微細配線間を埋設する最適なBPSG膜等の絶縁膜を成膜できる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本願発明の半導体装置の製造方法は、オゾンを含む酸化ガスをチャンバー内に流す工程と、前記オゾンの流量に反応する流量に比して少ない流量のシリコン及び不純物を含んだソースガスを流し、反応律速させて半導体基板上に絶縁膜を成膜する成膜工程とを有することを特徴とする。
本願発明の半導体装置の製造方法においては、前記絶縁膜がBPSG膜であることを特徴とする。
本願発明の半導体装置の製造方法においては、前記ソースガスはテトラエトキシシラン(TEOS)を含み、前記オゾンとTEOSとの重量比(オゾン/TEOS)を3.7以上とし成膜することを特徴とする。
本願発明の半導体装置の製造方法においては、前記絶縁膜の成膜速度を45nm/min以下として成膜することを特徴とする。
本願発明の半導体装置の製造方法においては、前記成膜工程は、前記成膜速度よりも早い成膜速度で成膜する第2の成膜工程をさらに有することを特徴とする。
本願発明の半導体装置の製造方法においては、成膜された前記絶縁膜を、600℃以上750℃以下の温度で、不活性ガスまたは、酸素あるいはスチーム雰囲気中で熱処理することを特徴とする
本願発明の半導体装置の製造方法においては、チャンバーの中に十分にO3ガスが満たされてからTEOS等のソースガスを導入している、従って初期の膜においてもオゾン濃度が高い状態で成膜がされる。成膜初期段階よりO3/TEOS比の多い、膜収縮が小さく膜を堆積することにより、良好な埋設性を得ることができる。
オゾン/TEOSの重量比を3.7以上、成膜速度を45nm/min以下とすることステップカバレッジの良い、膜収縮率が低い良質の絶縁膜が得られる。これらの絶縁膜を600℃以下、750℃以下の不活性雰囲気または、酸素、あるいはスチーム雰囲気中で処理を行うことで、微細配線間を埋設する最適なBPSG膜等の絶縁膜を成膜できる半導体装置の製造方法が得られる。
以下、本発明の半導体装置の製造方法について、図を参照して説明する。
本発明の実施例1について図1、及び図4〜図10を用いて説明する。図1に成膜装置の概念図、図4に成膜手順、図5、6,7にそれぞれの成膜手順におけるガスの流れ、図8,9,10にそれぞれ得られたデータを示す。
図1の成膜装置1は、O2,O3およびO3,TEOS、TEPO,TEB、キャリアガスN2/Heがそれぞれ供給されるガス供給管と、それぞれの流量をコントローラするマス・フロー・コントローラ(MFC)及びリキッド・フロー・コントローラ(LFC)と、各ガス供給管を開閉するバルブ18−1〜9と、ガスをチャンバー11へ導入するガス供給配管15と、ガスをバイパスさせるバイパスライン16と、チャンバー11と、サセプタ12と、シャワーヘッド13と、分散版14と、オート・プレッシャ・コントローラ17と、ポンプと、を備えている。
図4(A)に実施例1の成膜手順を示す。チャンバー11内に半導体基板(ウェハ10が装着され、真空引きし、高真空状態に保つ。酸化ガスがチャンバー11に導入され、チャンバー11内を圧力約600Torrに設定する。チャンバー内に酸化ガスが充満された後に、ソースガスが導入され、ソースガスと酸化ガスが反応して絶縁膜が成膜される手順である。
以下に手順を、図5,6,7を使って詳述する。まず、チャンバー11中のサセプタ12上に所定の配線のパターンが施された半導体基板(ウェハ)10を導入する。ここでBPSG成膜装置のサセプタ12は460℃〜500℃程度に保たれているものとする。ウェハ10が挿入され、図5に示すようにバルブ18−9が開かれ、酸素をチャンバー11内に流しながら真空引きし、チャンバー内を高真空状態にする。オート・プレッシャ・コントローラ17と、ポンプとによりチャンバー内の圧力を制御する。
成膜前の設定として図6に示すようにバルブ18−9は閉じられ、バルブ18−1〜5及びバルブ18−8が開かれる。チャンバー11中には酸化ガスとして、質量比12〜20wt%の酸素O2とオゾンO3の混合ガスを20slm程度流し込み600Torr前後に安定させる。ソースガス(TEOS、TEPO,TEB)はバイパスライン16を通ってそのまま排気される。成膜前にソースガスを供給するのは流量の安定のためであり、成膜直前から流すようにしてもよい。
チャンバー内に十分にオゾンO3及び酸素O2が満たされたところで、オート・プレッシャ・コントローラ17にて600Torrの圧力を維持したまま、成膜するためにバルブ18−5を閉め、バルブ18−6を開くことで、ソースガスの流れをバイパスライン16からガス供給管15に切り替える(図7)。
シリコン及びリン、ボロンのソースガスとなるTEOS(テトラエトキシシラン)、TEPO(テトラエトキシホスフェート)、TEB(テトラエトキシボレート)のソースガスをチャンバー11に導入し、成膜を開始する。これらのソースガスはHe、N2などの不活性ガスをキャリアとしてチャンバー内に導入する。BPSG膜はTEOS,TEB,TEPOがオゾンと反応することにより成膜が開始される。
標準的なプロセス条件としては300mmのシリコンウェハの成膜でチャンバーあたりのTEOSの標準的な流量は300〜500mg/min、TEBを25〜50mg/min,TEPOは50mg〜125mg/min程度の範囲内で成膜を実施する。また、オゾン重量に対するTEOS重量を1/4以下に抑えた条件で、成膜速度を45nm/min以下に抑制する。オゾン重量に対するTEOS重量を1/4以下に抑えることで、オゾンを多く、オゾンの流量に対応する流量に比して少ない流量のソースガスを導入することで、反応律速状態で成膜させる。
本発明者が実験の結果、480℃、600Torr、300mmシリコンウェハでTEOS流量450mg/min、TEB 70mg/min,TEPO85mg/min、酸素流量 10slm、オゾン濃度12.5wt%という成膜条件で、シャワーヘッドからウェハ表面までの距離を6.6mmとした時、成膜速度約40nm/min、リン、ボロン濃度が5.0wt%,3.2wt%という膜が得られた。
なおこの条件において、TEOSに対するO3の量を求めると、成膜時すなわち反応系の安定状態においてTEOSの重量が450mg/min、O3の量は10(L)/22.4(L)×32(g)×12.5(%)=1.79(g)となるので、O3/TEOSの重量比は3.98となる。成膜速度は装置のウェハ-シャワーヘッド間隔の調整により変えることが可能であるが、これを変えることにより成膜速度を45nm/min以下に調整する。
以下に成膜データを示す。図8(A)に成膜速度、図8(B)にボロン濃度及びリン濃度のウェハ−シャワーヘッド間隔依存性を示す。実際のシャワーヘッド間隔を変えての成膜速度の合わせこみに関してはこれらの図に示されるようなシャワーヘッドと成膜速度のデータを取得し、成膜速度が45nm/min以下となるようなウェハ-シャワーヘッド間隔を求め、それに伴い変化するボロン、リン濃度はLFCにて調整を実施する。
最後に平坦部においても配線の高さ以上になるように所定の膜厚を成膜した後、チャンバー内に残留するガスを十分パージしてから、ウェハを取り出す。ウェハを取り出した後は、拡散炉にて700℃60分のスチーム処理を行うあるいはランプアニーラ等を用いて900℃30秒程度のスチーム処理を行うことで配線間の埋設が終了する。
上記方法で成膜を実施したBPSG膜においては、配線間隔約50nmの配線が形成された半導体基板に対し、従来以上のステップカバレッジが得られる。また上記条件でBPSG膜を約500nm成膜し、700℃60minスチーム雰囲気中で処理を行なった場合、従来技術の同じリン、ボロン濃度にもかかわらず、ボイドは全く認められなかった。
更に本発明者が追加で実施した実験によれば、BPSGの埋設に関しては成膜速度を低下させ、O3/TEOS流量比を上げることにより、スチーム処理後のボイドを無くすことが分かった。
図9(A)、(B)に、成膜速度とO3/TEOS流量とを変えて、0.05μm間隔、アスペクト比7の配線の埋設を実施した時のボイドの発生状況を示したグラフである。成膜速度は各ガス流量だけではなく、シャワーヘッド13とウェハとの間隔によっても変るため、この間隔を6.4mm〜6.8mmと変えて埋設の評価を実施した。その結果、図9(A)のように成膜速度が45nm/min以下になるとおおよそボイドは無くなることが分かった。しかし成膜速度がたとえ45nm/min以下であっても、O3/TEOS比が3.7以下の成膜条件においてはボイドが見つかった。
一方、図9(B)はオゾン発生器のパワーを変えることにより、O3濃度を12.5wt%と15wt%と振った場合の同様の実験結果を示したものである。この結果においても45nm/min以下の成膜速度において概ねボイドを無くすことができたが、O3/TEOS比を4.3程度まで上げた水準においては、成膜速度が47nm/minと比較的速いにも関わらず、ボイドの発生は無かった。
従って発明者の実験で得られたこととしては微細な配線間に対してBPSG膜をボイド無く埋めこむ方法として、成膜速度が45nm/min以下でかつO3/TEOS流量比が3.7以上であれば良いということが分かった。
またこれらの実験において、成膜の最初のガスをチャンバーに流すシーケンスは前記のようにチェンバーに所定の圧力まで酸化ガスであるO3/O2を満たし、その後ソースガスであるTEOS及びドーパントガスをチャンバーに流すという方法を行っている。この理由としてはチャンバー内にガスが満たされて定常状態の反応に達するまでの間、反応系内のO3/TEOS流量比を定常状態より下げないために実施している。発明者の更なる実験結果では、O3/TEOS比を決して下げないように3.7以上の流量比を保ったまま、同時にO3及びTEOSガスをチャンバーに導入しても同じ効果が得られることが分かった。
しかしながら、従来技術の方法のように、TEOSでチャンバー内を先に満たしてしまうと、定常状態に達するまでにO3/TEOS比が下がってしまい、配線間にボイドが発生してしまうことが分かった。
発明の実施例で説明した方法において上記の効果が得られた理由は2つあると考えられる。1つは成膜速度を低下させていることにより、成膜直後のステップカバレッジそのものが向上しているためである。原因としてはBPSG膜の成膜が十分反応律速になるためと考えられる。
図10(A)に成膜速度とステップカバレッジの関係を記す。成膜速度が遅くなるに従って、カバレッジは向上してくるが、成膜速度が45nm/min以下であれば、ほぼ一定であり90%以上の良好なカバレッジを維持できている。近年の低温の熱処理プロセスにおいては、十分なリフロー効果は期待できないため、成膜された時点で良好なカバレッジであることが、熱処理後にボイドを発生させないために最も重要なことである。
もう一点は成膜直後のBPSG膜の膜質が向上していることにより、熱処理後の膜収縮率が小さくなっているためである。図10(B)にスチーム処理実施後の膜収縮率を示す。従来技術を用いた方法においては、700℃の熱処理前後において、約3%の膜収縮が発生していた。
一方本発明の実施例を用いたBPSG膜においては、熱処理前後において約2%程度しか膜収縮が発生していず、膜収縮率は成膜速度45nm/min以下であれば、ほぼ一定である。膜収縮率の大きいBPSGを用いると、たとえカバレッジが良好で成膜後にシームが小さい場合でもお熱処理を行うことでシームが拡大されてしまうため、ボイドを残してしまうことになる。本発明の成膜方法においては、成膜速度が小さく、O3が十分に供給されているため、膜収縮率が小さい膜が形成される。そのため良好な埋設性を得ることができる。
従って、成膜速度45nm/min以下であれば、最高のステップカバレッジと、最低の膜収縮率を有する最適な絶縁膜が得られることになる。
また成膜初期の過程において、本発明の成膜方法はチャンバーの中に十分にO3ガスが満たされてからTEOS等の成膜ガスを導入している、従って初期の膜においてもオゾン濃度が高い状態で成膜がされている。O3とTEOSはわずかでもチャンバーで混合されると成膜が開始されてしまうが、0.05μmといったような近年の微細化された配線間においては、成膜初期の数nmという薄い膜のステップカバレッジや膜収縮がボイドの原因となってしまう。成膜初期段階よりO3/TEOS比の多い、膜収縮が小さく膜を堆積することにより、良好な埋設性を得ることができる。
成膜手順として、オゾンO3を含む酸化ガスで成膜装置のチャンバーを充満させた後に、ソースガスを導入することで成膜する。オゾン/TEOSの重量比を3.7以上、成膜速度を45nm/min以下とすることステップカバレッジの良好な、膜収縮率が低い良質の絶縁膜が得られる。これらの絶縁膜を600℃以下、750℃以下の不活性雰囲気または、酸素、あるいはスチーム雰囲気中で処理を行うことで、微細配線間を埋設する最適なBPSG膜等の絶縁膜を成膜できる半導体装置の製造方法が得られる。
実施例2の成膜手順を図4(B)に示す。実施例2は実施例1における成膜過程を2段階に行うものである。真空引き、設定、成膜の第1段階までは実施例1と同様でありその説明を省略する。
実施例2においては成膜過程を実施例1と同一条件である低レート成膜である1段階と、高レートの成膜速度で成膜する第2段階とを有する。成膜の第1段階は低レート成膜として、実施例1の条件で微細な配線間の埋設が終了するまで実施する。すなわち50nm程度の配線間隔を埋設する場合は、製品上最も薄い場合で25nm以上の成膜を行う。実際は配線幅のばらつきや、パターンによっては広めの配線幅を有する個所もあるため、より厚く成膜しても良い。
所定の配線間の埋設に十分な膜厚を成膜した後は、埋設性は気にしなくても良いため、成膜の第2段階として、生産性能向上を目的に引き続き同一チャンバー内にて200Torr程度の低圧にて300nm〜500nm/min程度の高レート成膜を実施する。
最後に所定の膜厚を成膜した後、チャンバー内に残留するガスを十分パージしてから、ウェハを取り出す。ウェハを取り出した後は、拡散炉にて700℃60分のスチーム処理を行うあるいはランプアニーラ等を用いて900℃30秒程度のスチーム処理を行うことで配線間の埋設が終了する。
上記方法で成膜を実施したBPSG膜においては、配線間隔約50nmの配線が形成された半導体基板に対し、実施例1と同様のステップカバレッジと特性が得られる。また上記条件でBPSG膜を約100nm成膜し、700℃60minスチーム雰囲気中で処理を行なった場合、従来技術の同じリン、ボロン濃度にもかかわらず、ボイドは全く認められなかった。
成膜手順として、オゾンO3を含む酸化ガスで成膜装置のチャンバーを充満させた後に、ソースガスを導入することで第1段階の成膜を微細な配線間の埋設が終了するまで実施する。さらに第2段階として圧力を下げて高レートの成膜を行う。
成膜の第1段階をオゾン/TEOSの重量比を3.7以上、成膜速度を45nm/min以下とすることステップカバレッジの良いく、膜収縮率が低い良質の絶縁膜が得られる。これらの絶縁膜を600℃以下、750℃以下の不活性雰囲気または、酸素、あるいはスチーム雰囲気中で処理を行うことで、微細配線間を埋設する最適なBPSG膜等の絶縁膜を成膜できる半導体装置の製造方法が得られる。
以上本願発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
成膜装置の概念図である。 従来例における成膜手順を示す図である。 従来例における半導体基板の断面図である。 本発明における成膜手順を示す図である。 本発明おける真空引き時のガスの流れを示す図である。 本発明における設定時のガスの流れを示す図である。 本発明における成膜時のガスの流れを示す図である。 本発明おけるウェハヘッド間間隔依存を示す図である。 本発明におけるボイドの発生状況を示す図である。 本発明における成膜の特性を示す図である。
符号の説明
1 成膜装置
10 半導体基板(ウェハ)
11 チャンバー
12 サセプタ
13 シャワーヘッド
14 分散板
15 ガス供給配管
16 バイパスライン
17 オート・プレッシャ・コントローラ
18 バルブ
20 半導体基板
21 絶縁膜
22 配線パターン
23 BPSG膜
24 ボイド

Claims (6)

  1. 絶縁膜を形成する半導体装置の製造方法において、オゾンを含む酸化ガスをチャンバー内に流す工程と、前記オゾンの流量に反応する流量に比して少ない流量のシリコン及び不純物を含んだソースガスを流し、反応律速させて半導体基板上に絶縁膜を成膜する成膜工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記絶縁膜がBPSG膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記ソースガスはテトラエトキシシラン(TEOS)を含み、前記オゾンとTEOSとの重量比(オゾン/TEOS)を3.7以上とし成膜することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記絶縁膜の成膜速度を45nm/min以下として成膜することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記成膜工程は、前記成膜速度よりも早い成膜速度で成膜する第2の成膜工程をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 成膜された前記絶縁膜を、600℃以上750℃以下の温度で、不活性ガスまたは、酸素あるいはスチーム雰囲気中で熱処理することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

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