JP2010276028A - エジェクタおよびエジェクタの製造方法 - Google Patents

エジェクタおよびエジェクタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】仕様変更の容易化と外部機器への組付性向上とを両立させたエジェクタを提供する。
【解決手段】ノズル161とボデー162とを接続することで、エジェクタ機能体160を構成する。さらに、外部機器との接続部をなす第1、第2ユニオン167a、167bが接合された第1、第2カバー163、164をブロック165に接続することで、エジェクタ収容体170を構成する。そして、このエジェクタ機能体160をエジェクタ収容体170内に固定する。これにより、ノズル161とボデー162との寸法諸元を変更して容易にエジェクタ16の仕様変更を行うことができる。さらに、エジェクタ16の仕様変更を行っても、第1、第2ユニオン167a、167bの形状が変化しないので、外部機器への組付性を向上できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ノズルから噴射される高速度の噴射流体によって流体を吸引するエジェクタ、および、このエジェクタの製造方法に関する。
従来、高圧流体を減圧膨張させるノズルから噴射される高速度の噴射流体の吸引作用によって、流体吸引口から流体を吸引するエジェクタが知られている。この種のエジェクタでは、噴射流体と流体吸引口から吸引された吸引流体とを混合し、昇圧部(ディフューザ部)にて混合流体の運動エネルギを圧力エネルギに変換することによって、混合流体を昇圧することができる。
例えば、特許文献1には、エジェクタを冷媒減圧手段として用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルであるエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。この特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルでは、上述のエジェクタの昇圧作用によって、圧縮機の駆動動力を低減させて、サイクルの成績係数(COP)を向上させている。
さらに、特許文献2には、エジェクタ式冷凍サイクルを車両用冷凍サイクル装置に適用した例が開示されている。この特許文献2のエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタと他の冷凍サイクル構成部品である蒸発器等と一体化することで、エジェクタ式冷凍サイクル全体としての小型化および組付性向上を図っている。
特開2005−308380号公報 特開2007−057222号公報
ところで、エジェクタ式冷凍サイクルでは、適用された冷凍サイクル装置に要求される性能に応じて、サイクル内を循環する循環冷媒流量等が変化する。従って、エジェクタについても、適用された冷凍サイクル装置に要求される性能に応じて、ノズルやディフューザ部等の寸法諸元を変更して、適切に仕様変更しなければ、上述のCOP向上効果を十分に得ることができない。
また、一般的に、エジェクタ式冷凍サイクルでは、圧縮機、放熱器、エジェクタ、蒸発器等のサイクル構成機器を別々に構成して、これらを冷媒配管を介して、あるいは、直接接続することによってサイクルを構成している。
このため、エジェクタ式冷凍サイクルを、要求される性能が異なる冷凍サイクル装置に適用する場合に、エジェクタの仕様変更を行って、エジェクタの外形寸法や他のサイクル構成機器との接続部の形状を変化させると、エジェクタと他のサイクル構成機器(外部機器)との組付性が悪化してしまう。
特に、特許文献2のように、エジェクタ式冷凍サイクル全体としての小型化のために、エジェクタと他の冷凍サイクル構成部品とを一体化させる場合は、エジェクタの搭載スペースに制約があるため、エジェクタの外形寸法や接続部の形状が変化してしまうと、エジェクタと他のサイクル構成機器とを一体化させることができなくなってしまう。
しかし、エジェクタのノズルやディフューザ部等を製造する際には、極めて高い寸法精度が要求される等の理由から、外形寸法や接続部の形状を変化させることなく、エジェクタの仕様変更を行うことは困難性を伴う。
本発明は、上記点に鑑み、仕様変更の容易化と外部機器への組付性向上とを両立させたエジェクタを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、仕様変更の容易化と外部機器への組付性向上とを両立させたエジェクタの製造方法を提供することを第2の目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、高圧流体を減圧膨張させるノズル(161)と、ノズル(161)に接続されてエジェクタ機能体(160)を構成するとともに、ノズル(161)から噴射される高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162b)、および、噴射流体と流体吸引口(162b)から吸引された吸引流体とを混合させて昇圧させる昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)と、エジェクタ機能体(160)のうちノズル(161)側を収容する管状の第1カバー(163)と、エジェクタ機能体(160)のうち昇圧部(162d)側を収容する管状の第2カバー(164)と、互いに連通する第1〜第3開口穴(165a〜165c)が形成されたブロック(165)とを備え、
第1カバー(163)の一端側は、第1開口穴(165a)に接続され、第2カバー(164)の一端側は、第2開口穴(165b)に接続され、ブロック(165)は、エジェクタ機能体(160)に対して、第3開口穴(165c)が流体吸引口(162b)と連通するように位置付けられ、さらに、第1カバー(163)の他端側および第2カバー(164)の他端側の少なくとも一方には、外部機器(15a、15c)に接続される接続部(167a、167b)が設けられているエジェクタを特徴とする。
これによれば、第1、第2カバー(163、164)およびブロック(165)によってエジェクタ機能体(160)を収容できるので、エジェクタ機能体(160)の寸法諸元を変更してエジェクタ(16)の仕様変更を行っても、エジェクタ(16)の外形寸法が変化しない。
さらに、第1カバー(163)の他端側および第2カバー(164)の他端側の少なくとも一方に、外部機器(15a、15c)に接続される接続部(167a、167b)が設けられているので、エジェクタ(16)の仕様変更を行っても、接続部(167a)の形状は変化しない。従って、エジェクタ(16)と外部機器との組付性を向上できる。
しかも、ノズル(161)とボデー(162)とを接続してエジェクタ機能体(160)を構成しているので、ノズル(161)およびボデー(162)を、それぞれ独立した状態で、容易に仕様変更することができる。その結果、仕様変更の容易化と外部機器への組付性向上とを両立させたエジェクタ(16)を提供できる。
なお、本請求項における外部機器(15a、15c)とは、上述したノズル側外部機器(15a)および昇圧部側外部機器(15c)のうちいずれか一方、あるいは、双方を含むものである。従って、エジェクタ(16)に接続される機器そのもののみを意味するものではなく、エジェクタ(16)と外部機器(15a、15c)との間を接続する流体配管、外部機器(15a、15c)に予め接続された流体配管等を含む意味である。
請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載のエジェクタにおいて、接続部は、外部機器に対して機械的に締結される締結部材(167a、167b)によって構成されていてもよい。これによれば、エジェクタと外部機器との機械的に締結できるので、エジェクタと外部機器との組付性を、より一層、向上させることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のエジェクタにおいて、エジェクタ機能体(160)の外周壁面と第2カバー(164)の内周壁面との間には、隙間空間が形成されていることを特徴とする。これによれば、エジェクタの軽量化を図ることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタにおいて、さらに、流体吸引口(162b)へ吸引される流体を流通させる吸引口側配管(166)を備え、吸引口側配管(166)の一端側は、第3開口穴(165c)に接続され、吸引口側配管(166)の他端側には、流体吸引口(162b)へ吸引される流体が流通する吸引口側外部機器(15b)に接続される吸引口側接続部(167c)が設けられていることを特徴とする。
これによれば、吸引口側接続部(167c)によって、エジェクタの流体吸引口(162b)側と吸引口側外部機器(15b)との組付性についても向上させることができる。さらに、請求項5記載に発明のように、具体的に、請求項4に記載のエジェクタにおいて、吸引口側接続部は、吸引口側外部機器(15b)に対して機械的に締結される締結部材(167c)によって構成されていてもよい。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタの製造方法であって、ノズル(161)とボデー(162)とを接続して、エジェクタ機能体(160)を構成する機能体構成工程と、第1開口穴(165a)に対して、第1カバー(163)の一端側を接続し、第2開口穴(165b)に対して、第2カバー(164)の一端側を接続して、エジェクタ機能体(160)を収容するエジェクタ収容体(170)を構成する収容体構成工程と、エジェクタ機能体(160)のうちノズル(161)側が第1カバー(163)内に収容され、エジェクタ機能体(160)のうち昇圧部(162d)側が第2カバー(164)内に収容され、さらに、第3開口穴(165c)が流体吸引口(162b)と連通するように、エジェクタ機能体(160)をエジェクタ収容体(170)内に固定する固定工程とを有することを特徴とする。
これによれば、具体的に、請求項1ないし5のいずれか1つに記載されたエジェクタを製造することができる。従って、仕様変更の容易化と外部機器への組付性向上とを両立させたエジェクタの製造方法を提供することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載のエジェクタの製造方法であって、固定工程では、エジェクタ機能体(160)とエジェクタ収容体(170)とを非加熱的固定手段によって固定することを特徴とする。
これによれば、エジェクタ機能体(160)とエジェクタ収容体(170)とを固定する際に、エジェクタ機能体(160)が加熱されないので、エジェクタ機能体(160)の熱変形を抑制できる。従って、エジェクタの製造時にエジェクタのノズル(161)およびボデー(162)が変形してしまうことを抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態のエジェクタの断面図である。 第1実施形態のエジェクタと外部機器との接続態様を説明する断面図である。 第2実施形態のエジェクタと外部機器との接続態様を説明する断面図である。 第3実施形態のエジェクタと外部機器との接続態様を説明する断面図である。 第4実施形態のエジェクタの断面図である。 第5実施形態のエジェクタの断面図である。 他の実施形態のエジェクタと外部機器との接続態様を説明する断面図である。 他の実施形態のエジェクタの断面図である。
以下に説明する第1〜第5実施形態のうち、第1〜第3実施形態が特許請求の範囲に記載した発明の実施形態であり、第4、第5実施形態は参考例として示す形態である。
(第1実施形態)
図1〜3により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態では、本発明のエジェクタ16を備えるエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用空調装置に適用している。図1は、このエジェクタ式冷凍サイクル10の全体構成図である。エジェクタ式冷凍サイクル10において、圧縮機11は、冷媒を吸入して圧縮するもので、電磁クラッチ、ベルト等を介して車両走行用エンジン(図示せず)から駆動力が伝達されて回転駆動される。
圧縮機11としては、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機、あるいは、電磁クラッチの断続により圧縮機作動の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機のいずれを採用してもよい。また、圧縮機11として電動圧縮機を使用すれば、電動モータの回転数調整により冷媒吐出能力を調整できる。
圧縮機11の冷媒吐出側には、放熱器12が接続されている。放熱器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と冷却ファン12aにより送風される外気(車室外空気)とを熱交換させて、高圧冷媒を冷却する放熱用熱交換器である。冷却ファン12aは、図示しない空調制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界サイクルを構成している。従って、放熱器12は冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。
放熱器12の出口側には、受液器12bが接続されている。この受液器12bは、放熱器12から流出した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を溜めておく気液分離器である。なお、本実施形態では、放熱器12と受液器12bとを一体的に構成しているが、もちろん、放熱器12と受液器12bとを別体に構成してもよい。
受液器12bの液相冷媒出口には周知の温度式膨張弁で構成された膨張弁13が接続されている。この膨張弁13は受液器12bから流出した高圧液相冷媒を気液二相状態の中間圧冷媒に減圧膨張させる減圧手段であるとともに、膨張弁13下流側へ流出させる冷媒の流量を調整する流量調整手段でもある。
具体的には、膨張弁13は、後述する第1蒸発器17出口側冷媒通路に配置された感温部13aを有しており、第1蒸発器17出口側冷媒の温度と圧力とに基づいて第1蒸発器17出口側冷媒の過熱度を検出し、第1蒸発器17出口側冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように機械的機構により弁開度(冷媒流量)を調整する。
膨張弁13の下流側には、膨張弁13にて減圧膨張された中間圧冷媒の流れを分岐する分岐部14が接続されている。分岐部14は、3つの流入出口を有する三方継手構造のもので、流入出口のうち1つを冷媒流入口とし、2つを冷媒流出口としたものである。このような分岐部14は、管径の異なる配管を接合して構成してもよいし、金属ブロックや樹脂ブロックに通路径の異なる複数の冷媒通路を設けて構成してもよい。
さらに、分岐部14の一方の冷媒流出口には、分岐部14と後述するエジェクタ16のノズル161側とを接続する第1冷媒配管15aが接続され、他方の冷媒流出口には、分岐部14とエジェクタ16の冷媒吸引口162b側とを接続する第2冷媒配管15bが接続されている。
エジェクタ16は、第1冷媒配管15aを介して流入した冷媒を減圧する減圧手段の機能を果たすとともに、ノズル161から噴射される噴射冷媒の吸引作用によって冷媒の循環を行う冷媒循環手段としての機能を果たす。ここで、図2によりエジェクタ16の詳細構成を説明する。なお、図2は、エジェクタ16の軸方向断面図である。
本実施形態のエジェクタ16は、ノズル161およびボデー162を一体的に接続することで構成されたエジェクタ機能体160、第1、第2カバー163、164およびブロック165を一体的に接続することによって構成されたエジェクタ収容体170、並びに、ブロック165に接続される吸引口側配管166等を有して構成されている。
ノズル161は、略円筒状の金属(例えば、真鍮、ステンレス合金)で形成されており、第1冷媒配管15aを介して流入する冷媒の通路面積を小さく絞って、冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるものである。本実施形態では、ノズル161を冷媒通路の途中に通路面積が最も縮小した喉部を有するラバールノズルで構成している。もちろん、ノズル161を先細ノズルで構成してもよい。
ボデー162は、略円筒状の金属(例えば、アルミニウム)で形成された管状部材である。ボデー162には、冷媒流れ方向に向かって、固定部162a、冷媒吸引口(流体吸引口)162b、混合部162c、そして、ディフューザ部162dが形成されている。さらに、ボデー162の内径は、上記各部位の機能に応じて変化している。
固定部162aは、ノズル161を圧入して支持固定する部位である。従って、固定部162aにおけるボデー162の内径は、ノズル161の外径に対して、僅かに小さい径になっている。そして、固定部162aにノズル161が圧入固定されることによって、ノズル161およびボデー162が接続されて、エジェクタ機能体160が構成される。
冷媒吸引口162bは、ボデー162の内外を貫通するように設けられた貫通穴で、ノズル161の冷媒噴射口161aと連通するように配置されている。そして、この冷媒吸引口162bから、後述する第2蒸発器19から流出した冷媒が吸引される。なお、冷媒吸引口162bから混合部162cに至るボデー162の内径は、ノズル161の先端形状に沿って先細るように、冷媒流れ方向に向かって徐々に縮小している。
混合部162cは、ノズル161の冷媒噴射口161aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口162bから吸引された吸引冷媒とを混合する混合空間である。この混合部162cにおけるボデー162の内径は略一定となっている。
ディフューザ部162dにおけるボデー162の内径は、冷媒流れ方向に向かって徐々に拡大しており、ディフューザ部162dの冷媒通路面積も冷媒流れ方向に向かって徐々に大きくなるように形成される。これにより、ディフューザ部162dは、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する作用を果たす。なお、ボデー162の外径は、内径の変化に対応して変化している。
ブロック165は、ノズル161の軸方向(噴射方向)に延びる略円柱状、あるいは、略角柱状の金属(例えば、アルミニウム、銅)で形成されている。さらに、ブロック165には、3つの第1〜第3開口穴165a〜165cが形成されており、これらの第1〜第3開口穴165a〜165cは、ブロック165単体の状態で互いに連通している。
第1、第2開口穴165a、165bは、ほぼ同一の径でノズル161の軸方向に同軸状に延びて、ブロック165において1つの貫通穴を構成するように形成されている。一方、第3開口穴165cは、第1、第2開口穴165a、165bの軸方向に対して垂直方向に延びるとともに、ボデー162の冷媒吸引口162bと連通するように位置付けられている。
また、第1、第2開口穴165a、165bには、それぞれ第1、第2カバー163、164の一端側が接続されている。第1、第2カバー163、164は、ブロック165と同じ材質で形成された金属製の管状部材で、ブロック165に対して、ろう付けにて接合されている。
この第1、第2カバー163、164としては、冷媒配管に拡管加工、穴あけ加工等を施したものを採用してもよい。そして、第1、第2カバー163、164をブロック165に接合することによって、エジェクタ機能体160を収容するエジェクタ収容体170が構成される。
エジェクタ収容体170内にエジェクタ機能体160が収容された状態では、図2に示すように、第1カバー163は、エジェクタ機能体160のノズル161側を収容し、第2カバー164は、エジェクタ機能体160のボデー162側を収容し、ブロック165は、エジェクタ機能体160の中間部(冷媒吸引口162b周辺)を収容している。
この際、エジェクタ機能体160のノズル161側は、第1カバー163の内部に圧入固定されており、エジェクタ機能体160の外周壁面および第1カバー163の内周壁面は隙間無く接触している。従って、第1カバー163の内周とエジェクタ機能体160の外周との隙間から冷媒が漏れることはない。
一方、第2カバー164の内周壁面とエジェクタ機能体160(より具体的には、ボデー162)の外周壁面との間には隙間空間が形成されており、ボデー162の冷媒流出口側(具体的には、ディフューザ部162d側)の先端部162eの外周壁面が、第2カバー164の内周壁面と全周に亘って接触している。
ブロック165の第3開口穴165cには、吸引口側配管166の一端側がろう付けにて接合されている。この吸引口側配管166は、冷媒吸引口162bへ吸引される冷媒(流体)を流通させる冷媒配管である。
また、第1、第2カバー163、164および吸引口側配管166の他端側、すなわち、ブロック165に接続される側と反対側の端部には、それぞれ、エジェクタ式冷凍サイクル10を構成する他の構成機器(外部機器)に接続される接続部あるいは吸引口側接続部とを構成する締結部材である第1〜第3ユニオン167a〜167cが設けられている。
なお、これらの第1〜第3ユニオン167a〜167cは、第1、第2カバー163、164および吸引口側配管166の他端側に対して、ろう付け、溶接、接着等の接合手段により接合してもよいし、第1、第2カバー163、164および吸引口側配管166の他端側を直接加工して形成してもよい。
ここで、図3により、第1カバー163の接続部を構成する第1ユニオン167aを例として、外部機器とユニオンの具体的な接続態様を説明する。この第1ユニオン167aには、前述した外部機器(ノズル側外部機器)としての第1冷媒配管15aが接続される。なお、図3は、接続された状態の第1冷媒配管15aおよび第1ユニオン167aの拡大断面図である。
図3に示すように、第1冷媒配管15aの先端部の外周側には、第1ユニオン167aの外周側に形成されたネジ部に螺合されるナット150が、回転可能に配置されている。さらに、第1冷媒配管15aの先端部の外周には、ナット150が第1冷媒配管15aから抜け落ちてしまうことを防止する抜け止め部151が、全周に亘って設けられている。
そして、第1ユニオン167a内に第1冷媒配管15aの先端部を嵌合した状態で、ナット150を第1ユニオン167aのネジ部に締め付けることによって、第1冷媒配管15aがエジェクタ16に接続される。この際、第1ユニオン167aと抜け止め部151との間には、Oリング152が介在しており、第1冷媒配管15aと第1ユニオン167aとの間の隙間から冷媒が漏れることを防止している。
また、図1に示すように、エジェクタ16(具体的には、ボデー162のディフューザ部162d)の流出口側には、第3冷媒配管15cを介して、第1蒸発器17が接続されている。つまり、第2ユニオン167bには、外部機器(昇圧部側外部機器)としての第3冷媒配管15cが接続されており、第3冷媒配管15cと第2ユニオン167bとの接続態様は、第1冷媒配管15aと第1ユニオン167aと同様である。
第1蒸発器17は、エジェクタ16から流出した低圧冷媒と送風ファン17aによって送風された室内送風空気とを熱交換させて、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。送風ファン17aは、図示しない空調制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。さらに、第1蒸発器17の出口側には、圧縮機11の冷媒吸入側が接続されている。
一方、第2冷媒配管15bには、固定絞り18および第2蒸発器19が配置されている。固定絞り18は、第2蒸発器19に流入する冷媒を減圧する減圧手段であり、本実施形態では、キャピラリチューブを採用している。もちろん、固定絞り18をオリフィスで構成してもよい。
第2蒸発器19は、固定絞り18から流出した冷媒と送風ファン17aによって送風された室内送風空気とを熱交換させて、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。ここで、第1蒸発器17は送風ファン17aによって送風された空気の流れ方向の上流側(風上側)に配置され、第2蒸発器19は空気の流れ方向の下流側(風下側)に配置されている。
つまり、送風ファン17aより送風された空気は、矢印100方向に流れ、まず、第1蒸発器17でエジェクタ16から流出した冷媒と熱交換して冷却され、次に第2蒸発器19で固定絞り18から流出した冷媒と熱交換して冷却される。
また、第2蒸発器19の出口側は、第2冷媒配管15bと吸引口側配管166とを接続することによって、エジェクタ16の冷媒吸引口162b側に接続されている。つまり、第3ユニオン167cには、外部機器(吸引口側外部機器)としての第2冷媒配管15bが接続されており、第3冷媒配管15cと第2ユニオン167bとの接続態様は、第1冷媒配管15aと第1ユニオン167aと同様である。
次に、上記構成のエジェクタ式冷凍サイクル10の作動を説明する。車両走行用エンジンから圧縮機11に駆動力が伝達されると、圧縮機11が冷媒を吸入して、圧縮して吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒は、放熱器12にて冷却されて凝縮し、受液器12bにて気液分離される。
受液器12bにて分離された高圧液相冷媒は、膨張弁13にて減圧膨張される。この際、膨張弁13では、第1蒸発器17の出口冷媒(圧縮機吸入冷媒)の過熱度が所定値となるように弁開度(冷媒流量)が調整される。膨張弁13にて減圧膨張された中間圧冷媒は、分岐部14にて第1冷媒配管15aへ流入する冷媒流れと第2冷媒配管15bへ流入する冷媒流れとに分流される。
第1冷媒配管15aを介して、エジェクタ16に流入した冷媒は、ノズル161で等エントロピ的に減圧膨張されて、冷媒噴射口161aから冷媒が高速度の冷媒流となって噴射される。そして、この噴射冷媒の吸引作用により、第2蒸発器19流出冷媒が、吸引口側配管166を介して、冷媒吸引口162bから吸引される。
ノズル161から噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口162bより吸引された吸引冷媒は、混合部162cにて混合されて、ディフューザ部162dへ流入する。ディフューザ部162dでは、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されて冷媒の圧力が上昇する。ディフューザ部162dから流出した冷媒は、第1蒸発器17に流入する。
第1蒸発器17では、流入した低圧冷媒が送風ファン17aから送風された室内送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、室内送風空気が冷却される。そして、第1蒸発器17から流出した気相冷媒は、圧縮機11に吸入されて、再び圧縮される。
一方、第2冷媒配管15bに流入した冷媒流れは、固定絞り18で等エンタルピ的に減圧膨張されて、第2蒸発器19へ流入する。第2蒸発器19へ流入した冷媒は、送風ファン17aから送風された第1蒸発器17通過後の室内送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、室内送風空気が、さらに冷却されて室内へ送風される。
そして、第2蒸発器19から流出した冷媒は、吸引口側配管166を介して、冷媒吸引口162bからエジェクタ16内へ吸引される。
以上の如く、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、送風ファン17aから送風された送風空気を第1蒸発器17→第2蒸発器19の順に通過させて同一の冷却対象空間を冷却できる。
この際、ディフューザ部162dの昇圧作用によって第1蒸発器17の冷媒蒸発温度を第2蒸発器19の冷媒蒸発温度よりも上昇させることができるので、第1蒸発器17および第2蒸発器19の冷媒蒸発温度と送風空気との温度差を確保して、効率的に送風空気を冷却できる。
さらに、第1蒸発器17下流側を圧縮機11吸入側に接続しているので、ディフューザ部162dで昇圧された冷媒を圧縮機11に吸入させることができる。その結果、圧縮機11の吸入圧を上昇させて、圧縮機11の駆動動力を低減させることができるので、COPを向上させることができる。
次に、本実施形態のエジェクタ16の製造方法について説明する。まず、ノズル161とボデー162とを接続して、エジェクタ機能体160を形成する機能体構成工程を行う。具体的には、ボデー162の固定部162aの内部にノズル161を圧入することで、ノズル161とボデー162とを接続する。
また、機能体構成工程とは別に、ブロック165および第1、第2カバー163、164を一体化して、エジェクタ収容体170を形成する収容体構成工程を行う。具体的には、ブロック165の第1、第2開口穴165a、165bに、それぞれ第1、第2カバー163、164の一端側を仮固定し、さらに、第3開口穴165cに吸引口側配管166の一端側を仮固定した状態で、加熱手段である加熱炉内に投入する。
これにより、第1、第2カバー163、164および吸引口側配管166の外表面に予めクラッドされたろう材を溶融させる。そして、再びろう材が凝固するまで冷却することで、ブロック165、第1、第2カバー163、164および吸引口側配管166が一体にろう付け接合されてエジェクタ収容体170が製造される。
この収容体構成工程時に、第1、第2カバー163、164および吸引口側配管166に対して第1〜第3ユニオン167a〜167cを同時にろう付け接合してもよい。また、第1〜第3ユニオン167a〜167cを接着、溶接にて接合する場合は、収容体構成工程の前あるいは後に接合してもよい。
次に、エジェクタ機能体160を、エジェクタ収容体170の内部に収容して、非加熱的固定手段によって固定する固定工程を行う。具体的には、この固定工程では、エジェクタ機能体160のノズル161側が第1カバー163内に圧入されることによって、エジェクタ機能体160がエジェクタ収容体170に固定される。
これにより、エジェクタ機能体160のノズル161側が第1カバー163内に収容され、ボデー162側が第2カバー164内に収容され、さらに、冷媒吸引口162bがブロック165の第3開口穴165cと連通するように位置付けられて、エジェクタ16が製造される。
本実施形態では、上記の如く製造されたエジェクタ16を採用しているので、以下のような優れた効果を得ることができる。
まず、本実施形態のエジェクタ16では、エジェクタ収容体170の内部にエジェクタ機能体160を収容しているので、エジェクタ機能体160の寸法諸元を変更して、エジェクタ16の仕様変更を行っても、エジェクタ16の外形寸法が変化しない。
さらに、第1、第2カバー163、164および吸引口側配管166に、外部機器に機械的に締結接続される第1〜第3ユニオン167a〜167cが設けられているので、エジェクタと外部機器との組付性を向上できる。
しかも、ノズル161とボデー162とを接続してエジェクタ機能体160を構成しているので、ノズル161およびボデー162を、それぞれ独立して仕様変更することができる。その結果、エジェクタ16の仕様変更を容易に行うことができるとともに、エジェクタ16を外部機器へ組み付ける際の組付性を向上できる。
また、エジェクタ機能体160(具体的には、ボデー162)の外周側と第2カバー164の内周側との間に、隙間空間が形成されているので、エジェクタの軽量化を図ることができる。さらに、この隙間空間による断熱作用によってエジェクタ式冷凍サイクル10の作動時に、ボデー162内部で液相冷媒が蒸発してしまうことを抑制できる。従って、第1蒸発器17にて発揮される冷房能力を向上できる。
また、エジェクタ16を製造する際に、非加熱的固定手段によってエジェクタ機能体160とエジェクタ収容体170とを固定しているので、エジェクタ機能体160が加熱されることがない。従って、高い寸法精度が要求されるノズル161およびボデー162の熱変形を抑制して、エジェクタの性能低下を回避できる。
また、例えば、特許文献2のように、予めエジェクタ16と他の冷凍サイクル構成部品と一体化させる場合は、エジェクタ16の搭載スペースに制約があるため、本実施形態のエジェクタ16のように、仕様変更を行ってもエジェクタ16の外形寸法や接続部の形状が全く変化しないことは、極めて有効である。
(第2実施形態)
第1実施形態では、第1ユニオン167aによって、接続部を構成した例を説明したが、本実施形態では、図4に示すように、第1カバー163の他端側に締結部材としてのフランジ部167dを形成することによって接続部を構成している。そして、このフランジ部167dと第1冷媒配管15aの接続端部に形成されたフランジ部153とによって第1冷媒配管15aと第1カバー163とを接続している。
なお、図4は、本実施形態におけるエジェクタ16の軸方向断面図である。また、図4では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面においても同様である。
具体的には、第1冷媒配管15aのフランジ部153には、ボルト154を貫通させる貫通穴が形成されており、このボルト154をフランジ部153に貫通させた状態で、第1カバー163のフランジ部167dに形成されたネジ穴に締め付ける。これにより、第1冷媒配管15aと第1カバー163が接続される。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態のように接続部をフランジ部167dで構成しても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。もちろん、第2カバー164および第3冷媒配管15c、並びに、吸引口側配管166および第2冷媒配管15bを同様に接続してもよい。
(第3実施形態)
第1実施形態では、第1ユニオン167aと第1冷媒配管15aとの間にOリング152を介在させた例を説明したが、本実施形態では、図5に示すように、Oリング152を廃止して、メタルシールによって、第1冷媒配管15aと第1ユニオン167aとの間の隙間から冷媒が漏れることを防止している。なお、図5は、本実施形態におけるエジェクタ16の軸方向断面図である。
具体的には、第1冷媒配管15aの接続端部にフレアー形状部155を形成し、このフレアー形状部155をナット150と第1ユニオン167aとの間に挟み込んでいる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態のように、第1冷媒配管15aと第1ユニオン167aとの間の隙間をシールしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。もちろん、第2カバー164および第3冷媒配管15c、並びに、吸引口側配管166および第2冷媒配管15bを同様に接続してもよい。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10のエジェクタとして、エジェクタ26を採用した例を説明する。なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を構成する各構成機器は、第1実施形態と同様であり、エジェクタ26の機能は、第1実施形態のエジェクタ16と同様である。従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の作動は、第1実施形態と全く同様となる。
ここで、図6によりエジェクタ26の詳細構成を説明する。なお、図6は、本実施形態のエジェクタ26の軸方向断面図である。エジェクタ26は、ノズル261およびボデー262を一体的に接続することで構成されたエジェクタ機能体260、および、エジェクタ機能体260の一部を収容する管状のカバー263等を有して構成されている。
ノズル261は、円筒状のステンレス合金で形成されており、その基本的構成は、第1実施形態のノズル161と同様である。従って、本実施形態のノズル261にも、減圧した冷媒を噴射させる冷媒噴射口261a等が形成されている。
さらに、本実施形態のノズル261には、冷媒噴射口261aが形成される側と反対側に位置する端部の内周壁面、すなわち冷媒流れ方向上流側の端部の内周壁面に、第1冷媒配管15aを介して、ノズル261へ流入する冷媒(流体)を流通させるノズル側配管267が接続される接合面261bが形成されている。
ノズル側配管267は、銅製の配管であり、その冷媒流れ上流側の外周壁面にノズル側外部機器である第1冷媒配管15aと接続されるノズル側接続部267aが形成されている。より具体的には、ノズル側接続部267aは、第1冷媒配管15aに対するろう付け接合面を形成する部位である。
ボデー262は、円管状のステンレス合金で形成されており、その基本的構成は、第1実施形態のボデー162と同様である。従って、本実施形態のボデー262にも、固定部262a、冷媒吸引口(流体吸引口)262b、先端部262e等が形成されている。
なお、本実施形態の固定部262aの内周壁面は、ノズル261を圧入して指示固定する部位として機能するものではなく、ノズル261に対するろう付け接合面を形成する部位として機能する。同様に、先端部262eの外周壁面は、カバー263の内周壁面に対するろう付け接合面を形成する部位として機能する。
さらに、本実施形態のボデー262には、第1実施形態の混合部162cおよびディフューザ部162dの機能を兼ねる昇圧部262cが形成されている。この昇圧部262cは、ノズル261の冷媒噴射口261aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口262bから吸引された吸引冷媒とを混合しながら昇圧するものである。
より具体的には、昇圧部262cにおけるボデー262の内径は、図6に示すように、冷媒流れ方向に向かって徐々に拡大している。さらに、その拡大度合が、昇圧部262cの冷媒流れ上流側領域および下流側領域では小さく、中間領域では大きくなるように滑らかに変化している。
従って、図7に示す軸方向断面と昇圧部262cの内周壁面との交線は、冷媒流れ上流側領域から中間領域では、エジェクタ26の軸線に向かって凸となるように変化し、中間領域から下流側領域では、エジェクタ26の軸線から離れる方向に向かって凸となるように変化している。
これにより、昇圧部262cでは、噴射冷媒と吸引冷媒とを混合しながら混合冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する作用を果たす。なお、ボデー262の外径は、内径の変化に対応して変化している。
さらに、ボデー262の昇圧部262cの下流側には、昇圧部側外部機器である第3冷媒配管15cに接続される昇圧部側接続部262fが形成されている。より具体的には、昇圧部側接続部262fの外周壁面は、第3冷媒配管15cに対するろう付け接合面を形成する部位として機能する。
エジェクタ機能体260は、上述したノズル261の冷媒噴射口261a側の一部がボデー262の固定部262aの内部に挿入された状態で接続されることによって構成されている。従って、エジェクタ機能体260が構成された際に、ノズル261のうちボデー262の内部に挿入される側の反対側の端部、すなわち冷媒流れ方向上流側の端部は、ボデー262の外部に突出している。
カバー263は、銅製の円筒状の管状部材であり、冷媒配管に穴あけ加工等を施したものを採用できる。また、本実施形態のカバー263は、図6に示すように、エジェクタ機能体260のうちボデー262の一部を収容している。換言すると、ボデー262のうちノズル261が挿入された側の端部および昇圧部側接続部262fは、カバー263の内部に収容されることなく、カバー263の外部に突出している。
さらに、カバー263の内周壁面は、エジェクタ機能体260のうちボデー262の固定部262aの外周壁面および先端部262eの外周壁面に接合されており、カバー263の内周壁面とエジェクタ機能体260(より具体的には、ボデー262)の外周壁面との間には隙間空間が形成されている。
カバー263の円筒壁面には、エジェクタ機能体260の冷媒吸引口262bと連通するように、その内外を貫通するカバー側開口穴263aが設けられている。また、カバー263の外周壁面のうちカバー側開口穴263a周辺の開口縁部には、吸引口側配管266が接合されるカバー側接続部263bが設けられている。
吸引口側配管266は、銅製の配管であり、その冷媒流れ下流側端部にカバー側接続部263bに接続される配管側接続部266aが形成され、その冷媒流れ上流側端部の外周壁面に吸引口側外部機器としての第2冷媒配管15bが接合される吸引口側接続部266bが設けられている。
つまり、本実施形態のカバー側開口穴263aには、吸引口側配管266を介して、冷媒吸引口262bへ吸引される冷媒(流体)が流通する第2冷媒配管15bが接続される。なお、本実施形態では、第1〜第3冷媒配管15a〜15cとして銅製の配管を採用している。
次に、本実施形態のエジェクタ26の製造方法について説明する。まず、ボデー262の内部に、ノズル261のうち冷媒噴射口261a側の端部を挿入して、ボデー262とノズル261とを仮固定するノズル挿入工程を行う。ノズル挿入工程では、ボデー262およびノズル261がろう付け接合によって接続される前の仮のエジェクタ機能体260が形成される。
そして、カバー263の内部に、仮のエジェクタ機能体260のボデー262を挿入して、カバー263と仮のエジェクタ機能体260とを仮固定するボデー挿入工程を行う。ボデー挿入工程では、仮のエジェクタ機能体260およびカバー263が接合される前の仮のエジェクタ26が形成される。
具体的には、このボデー挿入工程では、カバー263の冷媒流れ下流側の端部から、仮のエジェクタ機能体260のノズル261側を挿入する。この際、ボデー262のノズル261側の端部および昇圧部側接続部262fが、カバー263からエジェクタ26の軸方向外側へ突出した状態となるように挿入する。さらに、冷媒吸引口262bが、カバー263のカバー側開口穴263aと連通するように挿入する。
そして、仮のエジェクタ26のカバー263に形成されたカバー側接続部263bに、吸引口側配管266の配管側接続部266aを当接させて仮固定する。また、ノズル261に形成された接合面261bに、ノズル側配管267を挿入して、ノズル261とノズル側配管267とを仮固定する。
さらに、吸引口側配管266およびノズル側配管267が仮固定された仮固定状態のエジェクタ26を加熱手段である加熱炉内に投入して、ノズル261、ボデー262、カバー263およびノズル側配管267を同時に一体にろう付け接合するエジェクタ接合工程を行う。
具体的には、エジェクタ接合工程では、仮固定状態のエジェクタ26のノズル261、ボデー262、カバー263、吸引口側配管266およびノズル側配管267の外表面に予めクラッドされたろう材を溶融させる。そして、再びろう材が凝固するまで冷却する。これにより、ノズル261、ボデー262、カバー263、吸引口側配管266およびノズル側配管267が同時に一体にろう付け接合されて、エジェクタ26が製造される。
さらに、製造されたエジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクル10へ接続する際には、第1冷媒配管15aをノズル側配管267のノズル側接続部267aへ接続し、第2冷媒配管15bを吸引口側配管266の吸引口側接続部266bへ接続し、第3冷媒配管15cをボデー262の昇圧部側接続部262fへ接続する。
そして、これらの各接続部267a、266b、262fと各外部機器15a〜15bとを、トーチろう付けにて接合する。つまり、本実施形態では、エジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクル10へ接続する際に、ユニオン等の機械的締結手段を用いることなく、ろう付け接合のみで接続を行っている。
ところで、本実施形態では、ノズル261をステンレス合金で形成し、ボデー262をステンレス合金で形成し、さらに、カバー263、吸引口側配管266およびノズル側配管267を銅で形成している。このため、エジェクタ接合工程における接合箇所として、ステンレス合金同士のろう付け箇所、ステンレス合金と銅とのろう付け箇所、銅同士のろう付け箇所が存在する。
このため、エジェクタ接合工程では、ろう材として、銀ろうを採用している。銀ろうは、銀、銅、亜鉛等を主成分として、金属同士のろう付けに適するろう材である。従って、一度のエジェクタ接合工程によって、ノズル261、ボデー262、カバー263、吸引口側配管266およびノズル側配管267を同時に一体にろう付け接合できる。
さらに、製造されたエジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクル10へ接続する際には、トーチろう付けにて接合しているので、接合部位に応じたろう材を採用することができる。例えば、第1冷媒配管15aとノズル側配管267との接合、および、第2冷媒配管15bと吸引口側配管266との接合時には、銅同士をろう付けするので、ろう材として、銅ろうを採用できる。
なお、銅ろうは、銅、亜鉛等を主成分として、銅同士のろう付けに適するろう材である。また、トーチろう付けとは、ガス炎等で加熱して行うろう付けであり、加熱炉のように、ろう付け対象製品全体を加熱することなく、ろう付け対象製品のろう付け箇所のみを部分的に加熱してろう付けを行うことができる。
本実施形態では、上記の如く製造されたエジェクタ26を採用しているので、以下のような優れた効果を得ることができる。
まず、本実施形態のエジェクタ26では、エジェクタ機能体260の少なくとも一部を収容するカバー263に、吸引口側配管266を介して、吸引口側外部機器である第2冷媒配管15bを接続しているので、吸引口側配管266に設けられた吸引口側接続部266bの形状等を変化させることなく、エジェクタ機能体260の仕様を変更してエジェクタの仕様変更を行うことができる。従って、エジェクタ26と第2冷媒配管15bとの組付性を向上させることができる。
さらに、ノズル側配管267にノズル側接続部267aが設けられているので、エジェクタ26とノズル側外部機器である第1冷媒配管15aとの組付性を向上させることができる。また、ボデー262に昇圧部側接続部262fが設けられているので、エジェクタ26と昇圧部側外部機器である第3冷媒配管15cとの組付性を向上させることができる。
しかも、ノズル261とボデー262とを接続してエジェクタ機能体260を構成しているので、ノズル261およびボデー262を、それぞれ独立して仕様変更することができる。その結果、エジェクタ26の仕様変更を容易に行うことができるとともに、エジェクタ26を外部機器へ組み付ける際の組付性を向上できる。
また、エジェクタ機能体260(具体的には、ボデー262)の外周側とカバー263の内周側との間に、隙間空間が形成されているので、エジェクタの軽量化を図ることができる。さらに、この隙間空間による断熱作用によってエジェクタ式冷凍サイクル10の作動時に、ボデー262内部で液相冷媒が蒸発することを抑制できる。従って、第1蒸発器17にて発揮される冷房能力を向上できる。
また、本実施形態では、エジェクタ26のうち最も内周側に配置されるノズル261の一部をボデー262の外部に突出させ、さらに、ボデー262のノズル261側の端部および昇圧部側接続部262fをカバー263の外部に突出させている。従って、ノズル261とボデー262との接続部、並びに、ボデー262とカバー263との接続部が、いずれもエジェクタ26の外部から目視できるように位置付けられる。
これにより、第1〜第3冷媒配管15a〜15cのうち2つを閉塞し、残る1つを介して、エジェクタ26の内部に内圧をかける手段によって、ノズル261とボデー262との接続部、ボデー262とカバー263との接続部、さらに、各冷媒配管15a〜15cとエジェクタ26との接続部の接続不良(接合不良)を容易に確認できる。
また、本実施形態では、昇圧部262cとして、その内径(冷媒通路面積)が滑らかに変化する形状を採用しているので、エジェクタ接合工程においてノズル261およびボデー262の熱変形が生じたとしても、エジェクタ26の性能低下を抑制できる。
つまり、ボデー262の内部空間のうち、ノズル261の冷媒噴射口261aよりも下流側に、例えば、第1実施形態の混合部162cとディフューザ部162dとの境界部のように冷媒通路面積が急変する部位が存在する場合は、熱変形によってノズル261から噴射される噴射冷媒の噴射方向がエジェクタ26の軸線から僅かにずれてしまうと、ディフューザ部162dへ流入する冷媒流れに速度分布が生じてしまう。
これに対して、本実施形態の昇圧部262cでは、冷媒通路面積が滑らかに変化する形状を採用しているので、昇圧部262c内での冷媒流れの不均衡が生じにくい。その結果、エジェクタ26の性能低下を抑制できる。
もちろん、本実施形態のような昇圧部262cを採用する場合であっても、ノズル261およびボデー262の熱変形は極力生じさせないことが望ましい。特に、上述のような噴射冷媒の噴射方向がエジェクタ26の軸線からずれてしまうことを抑制するために、冷媒噴射口261aの熱変形を生じさせないことが望ましい。
これに対して、本実施形態では、吸引口側配管266介して第2冷媒配管15bを接続し、ノズル側配管267を介して第1冷媒配管15aを接続し、さらに、ボデー262の昇圧部側接続部262fに第3冷媒配管15cを接続しているので、トーチろう付け時に加熱される部位と冷媒噴射口261aとの間の距離を遠ざけることができる。その結果、冷媒噴射口261aの熱変形を抑制できる。
(第5実施形態)
本実施形態では、第4実施形態のエジェクタ26の変形例を説明する。本実施形態のエジェクタ26では、図7に示すように、ボデー262の昇圧部側接続部262fを廃止して、ボデー262の昇圧部262c側端部をカバー263内に収容している。
さらに、カバー263の昇圧部262c側の端部に、第3冷媒配管15cを接続する昇圧部側接続部263cを設けている。より具体的には、昇圧部側接続部263cは、カバー263の最下流部の外周壁面に形成されて、第3冷媒配管15cに対するろう付け接合面を形成する部位である。
その他のエジェクタ26の構成および製造方法は第4実施形態と同様である。従って、本実施形態のエジェクタ26によれば、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、エジェクタ26の仕様変更を容易に行うことができるとともに、エジェクタ26を外部機器へ組み付ける際の組付性を向上できる。
さらに、本実施形態では、銅製のカバー263に昇圧部側接続部263cを形成しているので、第1冷媒配管15aとノズル側配管267のノズル側接続部267aの接合、第2冷媒配管15bとカバー263のカバー側接続部263bとの接合、および、第3冷媒配管15cとカバー263の昇圧部側接続部263cとの接合をいずれも銅同士のろう付け接合とすることができる。
従って、エジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクル10へ接続する際に、銅ろうを使用するトーチろう付けを行うだけで接続を完了できる。これにより、融点の異なる2種類のろう材を採用してろう付け接合を行う場合のように2つのトーチろう付け設備を導入することなく、1つのトーチろう付け設備によってエジェクタ26を容易に接続できる。
その結果、エジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクルへ組み付ける際の組付性を、より一層、向上できる。また、エジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクル10へ接続する際のトーチろう付け設備を、ろう材の種類応じて複数導入する必要がないので、エジェクタ26の製造コストを低減できる。
さらに、ノズル261と直接接触しないカバー263に昇圧部側接続部263cが設けられているので、トーチろう付け時における冷媒噴射口261aの熱変形を、より一層効果的に抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)第1実施形態では、第1ユニオン167aと第1冷媒配管15aの抜け止め部151との間にOリング152を介在させた例を説明したが、Oリング152の位置はこれに限定されない。例えば、図8に示すように、第1冷媒配管15aの外周面にOリング152を配置する溝を設けて、第1ユニオン167aと第1冷媒配管15aの外周面との間にOリング152を介在させてもよい。
(2)第1〜第3実施形態では、第1、第2カバー163、164の接続部および吸引口側配管166の吸引口側接続部を同様に構成しているが、接続部および吸引口側接続部は異なる構成であってもよい。例えば、第1カバー163の接続部を第1実施形態のようにユニオンで構成し、第2カバー164の接続部を第2実施形態のようにフランジ部で構成してもよい。
つまり、第1、第2カバー163、164の接続部および吸引口側配管166の吸引口側接続部は、それぞれに接続される外部機器との接続態様に応じて適宜決定できる。従って、外部機器と溶接、接着等の手段で接続される場合は、接続部を機械的に締結される締結部材で構成する必要もない。また、ブロック165の第3開口穴165cに対して、外部機器を直接接続できる場合には、吸引口側配管166を廃止してもよい。
(3)第1〜第3の実施形態の収容体構成工程では、第1、第2カバー163、164とブロック165とろう付け接合しているが、もちろん第1、第2カバー163、164とブロック165とを接着、溶接等の手段で接合してもよい。
(4)第1〜第3の実施形態の固定工程では、非加熱的固定手段として、エジェクタ機能体160のノズル161側を第1カバー163内に圧入して固定する手段を採用しているが、他の手段を採用してもよい。例えば、非加熱的固定手段として、かしめ、接着等の固定手段を用いてもよいし、エジェクタ機能体160の外周面およびエジェクタ収容体170の内周面にネジ部を形成してネジ嵌合によって固定する手段を採用してもよい。
エジェクタ機能体160に熱変形が生じなければ、加熱を伴う固定手段を採用してもよい。具体的には、スポット溶接による固定を採用できる。
(5)第4、第5の実施形態では、カバー263として単一の配管部材で構成した例を説明したが、カバー263はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、複数の配管部材を組み合わせて構成してもよい。これにより、収容されるノズル261およびボデー262(エジェクタ機能体260)の形状に適合したカバー263を容易に形成することができる。
なお、図9に示す例では、第5実施形態に対して、ボデー262のうち昇圧部262cを形成する部位の外径が小さく形成されている。そこで、カバー263をノズル側カバー部材263dおよび昇圧部側カバー部材263eを組み合わせることで形成し、昇圧部側カバー部材263eとしてノズル側カバー部材263dよりも径の小さい配管を採用している。
(6)第4、第5実施形態では、ノズル挿入工程の後にボデー挿入工程を行っているが、ノズル挿入工程およびボデー挿入工程の順序は、これに限定されない。例えば、カバー263に対してボデー262を挿入した後に、カバー263に挿入されたボデー262に対してノズル261を挿入してもよい。
また、エジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクル10へ接続する際に、複数のトーチろう付け設備を導入可能な場合や、ノズル261の冷媒噴射口261aの熱変形が問題とならない場合は、ノズル側配管267を廃止して、第1冷媒配管15aをノズル261の接合面261bに直接ろう付けしてもよい。さらに、吸引口側配管266を廃止して、第2冷媒配管15bをカバー263のカバー側接続部263bに直接ろう付けしてもよい。
また、エジェクタ26をエジェクタ式冷凍サイクル10へ接続する際に、トーチろう付けを行うことなく、スポット溶接、接着等の手段を用いて接合してもよい。
(7)上述の各実施形態では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。例えば、炭化水素系冷媒、二酸化炭素等を採用してもよい。さらに、本発明のエジェクタを高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルに適用してもよい。
(8)上述の各実施形態では、本発明のエジェクタ16、26を備えるエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用空調装置に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。例えば、エジェクタ式冷凍サイクル10を、定置用の冷凍サイクル装置等に適用してもよい。また、本発明のエジェクタ16の適用は、冷凍サイクルに限定されない。
16、26 エジェクタ
160、260 エジェクタ機能体
161、261 ノズル
162、262 ボデー
162b、262b 流体吸引口
162d ディフューザ部
163、164 第1、第2カバー
165 ブロック
165a〜165c 第1〜第3開口穴
166 吸引口側配管
167a〜167c 第1〜第3ユニオン
170 エジェクタ収容体
262c 昇圧部
263 カバー
263a カバー側開口穴

Claims (7)

  1. 高圧流体を減圧膨張させるノズル(161)と、
    前記ノズル(161)に接続されてエジェクタ機能体(160)を構成するとともに、前記ノズル(161)から噴射される高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162b)、および、前記噴射流体と前記流体吸引口(162b)から吸引された吸引流体とを混合させて昇圧させる昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)と、
    前記エジェクタ機能体(160)のうち前記ノズル(161)側を収容する管状の第1カバー(163)と、
    前記エジェクタ機能体(160)のうち前記昇圧部(162d)側を収容する管状の第2カバー(164)と、
    互いに連通する第1〜第3開口穴(165a〜165c)が形成されたブロック(165)とを備え、
    前記第1カバー(163)の一端側は、前記第1開口穴(165a)に接続され、
    前記第2カバー(164)の一端側は、前記第2開口穴(165b)に接続され、
    前記ブロック(165)は、前記エジェクタ機能体(160)に対して、前記第3開口穴(165c)が前記流体吸引口(162b)と連通するように位置付けられ、
    さらに、前記第1カバー(163)の他端側および前記第2カバー(164)の他端側の少なくとも一方には、外部機器(15a、15c)に接続される接続部(167a、167b)が設けられていることを特徴とするエジェクタ。
  2. 前記接続部は、前記外部機器に対して機械的に締結される締結部材(167a、167b)によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ。
  3. 前記エジェクタ機能体(160)の外周壁面と前記第2カバー(164)の内周壁面との間には、隙間空間が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタ。
  4. さらに、前記流体吸引口(162b)へ吸引される流体を流通させる吸引口側配管(166)を備え、
    前記吸引口側配管(166)の一端側は、前記第3開口穴(165c)に接続され、
    前記吸引口側配管(166)の他端側には、前記流体吸引口(162b)へ吸引される流体が流通する吸引口側外部機器(15b)に接続される吸引口側接続部(167c)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ。
  5. 前記吸引口側接続部は、前記吸引口側外部機器(15b)に対して機械的に締結される締結部材(167c)によって構成されている請求項4に記載のエジェクタ。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタの製造方法であって、
    前記ノズル(161)と前記ボデー(162)とを接続して、前記エジェクタ機能体(160)を構成する機能体構成工程と、
    前記第1開口穴(165a)に対して、前記第1カバー(163)の一端側を接続し、前記第2開口穴(165b)に対して、前記第2カバー(164)の一端側を接続して、前記エジェクタ機能体(160)を収容するエジェクタ収容体(170)を構成する収容体構成工程と、
    前記エジェクタ機能体(160)のうち前記ノズル(161)側が前記第1カバー(163)内に収容され、前記エジェクタ機能体(160)のうち前記昇圧部(162d)側が前記第2カバー(164)内に収容され、さらに、前記第3開口穴(165c)が前記流体吸引口(162b)と連通するように、前記エジェクタ機能体(160)を前記エジェクタ収容体(170)内に固定する固定工程とを有することを特徴とするエジェクタの製造方法。
  7. 前記固定工程では、前記エジェクタ機能体(160)と前記エジェクタ収容体(170)とを非加熱的固定手段によって固定することを特徴とする請求項6に記載のエジェクタの製造方法。
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