JP5338481B2 - エジェクタ - Google Patents

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本発明は、ノズルから噴射される高速度の噴射流体によって流体を吸引するエジェクタに関し、エジェクタ式冷凍サイクルに適用して好適である。
従来、流体を減圧膨張させるノズルから噴射される噴射流体の吸引作用によって、流体吸引口から流体を吸引するエジェクタが知られている。この種のエジェクタでは、噴射流体と流体吸引口から吸引された吸引流体とを混合部にて混合し、混合された混合流体の速度エネルギを昇圧部(ディフューザ部)にて圧力エネルギに変換して、エジェクタから流出する流出流体の圧力を吸引流体の圧力よりも上昇させている。
従って、昇圧部にて流出流体の圧力を充分に上昇させるためには、噴射流体の流速を増加させて、混合流体の流速を増加させることが有効である。さらに、噴射流体の流速を増加させる手段としては、ノズルにラバールノズルを採用することが知られている。ラバールノズルとは、流体通路面積が最も縮小した喉部、および、喉部に連続するように配置されて流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部が形成されたノズルである。
ところが、ラバールノズルは末広テーパ部を有しているので、ラバールノズルから噴射される噴射流体は、ノズルの軸線に垂直な径方向に広がりながら混合部へ噴射される。このような噴射流体の径方向への広がりは、混合部へ噴射される噴射流体と混合部へ流入する吸引流体との衝突損失を招くため、エジェクタのエネルギ変換効率(以下、エジェクタ効率という)ηeを低下させる原因となる。
これに対して、特許文献1のエジェクタでは、末広テーパ部の冷媒流れ下流側に流体通路面積が一定となったストレート部を設けることで、混合部へ噴射される噴射流体の流れ方向と混合部へ流入する吸引流体の流れ方向とを平行にし、噴射流体と吸引流体との衝突損失を低減させている。これにより、エジェクタ効率ηeを向上させて、昇圧部にて流出流体の圧力を充分に上昇させている。
特開2004−116807号公報
しかしながら、特許文献1のエジェクタのように、混合部へ噴射される噴射流体の流れ方向と混合部へ流入する吸引流体の流れ方向とを平行にしてしまうと、混合部において噴射流体と吸引流体とを充分に混合できなくなってしまう。さらに、混合部において噴射流体と吸引流体とを充分に混合できなくなると、昇圧部にて流出流体の圧力を充分に上昇させることができなくなってしまうことがある。
例えば、エジェクタを冷媒減圧手段としてエジェクタ式冷凍サイクルに適用した場合、ノズルから噴射される噴射冷媒は気液二相状態となり、冷媒吸引口から吸引される吸引冷媒は気相状態となる。従って、混合部にて噴射冷媒と吸引冷媒とを充分に混合できないと、液相冷媒と気相冷媒とが偏在する不均質な気液二相状態の混合冷媒が昇圧部へ流入してしまうことになる。
ここで、一般的に、気液二相状態の冷媒が流入する昇圧部の寸法諸元は、気相冷媒の流速および液相冷媒の流速が略等速となって液相冷媒と気相冷媒が均質な状態になっていることを前提として決定されている。そのため、不均質な状態の混合冷媒が昇圧部へ流入すると、昇圧部にて混合冷媒を充分に昇圧できなくなってしまう。
上記点に鑑み、本発明は、混合部にて噴射流体と吸引流体とを適度に混合させて、昇圧部にて流出流体の圧力を充分に上昇させることのできるエジェクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、流体を減圧膨張させて流体噴射口(161a)から噴射するノズル(161)と、流体噴射口(161a)から噴射された高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162a)、噴射流体と流体吸引口(162a)から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(162c)、および、混合部(162c)の流体出口(162e)から流出した混合流体の速度エネルギを圧力エネルギに変換する昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)とを備え、
ノズル(161)は、その流体通路の途中に流体通路面積が最も縮小した喉部(161b)が形成され、かつ、前記喉部(161b)の下流側には前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部(161c)が形成されたラバールノズルであり、
ノズル(161)の流体通路のうち末広テーパ部(161c)の出口部と流体噴射口(161a)との間には、噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する先端テーパ部(161d)が形成されており、
ノズル(161)の軸線(φ)を含む断面を基準断面とし、さらに、基準断面と流体噴射口(161a)との噴射口側交点(P1)および基準断面と流体出口(162e)との出口側交点(P2)のうち、軸線(φ)に対して一方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第1仮想線(L1)とし、軸線(φ)に対して他方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第2仮想線(L2)としたときに、
基準断面における末広テーパ部(161c)の広がり角度(θ0)は、基準断面における先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)よりも大きくなっており、
さらに、基準断面における先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)が、基準断面における第1仮想線(L1)と第2仮想線(L2)との間に形成される角度(θ2)以下になっているエジェクタを特徴としている。
これによれば、ノズル(161)として、喉部(161b)の下流側に噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部(161c)が形成されたラバールノズルを採用しており、そして、末広テーパ部(161c)の広がり角度(θ0)を先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)よりも大きくしているので、混合流体の流速を増加させることができる。さらに、流体噴射口(161a)側の端部に先端テーパ部(161d)が形成されているので、噴射流体を軸線(φ)に垂直な径方向に広げながら混合部(162c)へ噴射することができる。従って、混合部(162c)へ噴射される噴射流体と混合部(162c)へ流入する吸引流体とを衝突させて混合させることができる。
この際、先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)が、第1仮想線(L1)と第2仮想線(L2)との間に形成される角度(θ2)以下となっているので、噴射流体が径方向に過度に広がることがない。従って、エジェクタ効率ηeを低下させる原因となる噴射流体と吸引流体との混合損失を抑制できる。
その結果、エジェクタ効率ηeの低下を抑制しながら混合部(162c)にて噴射流体と吸引流体とを適度に混合させることができるとともに、混合流体の流速を増加させて昇圧部(162d)にて流出流体の圧力を充分に上昇させることのできるエジェクタを提供できる。
ところで、先端テーパ部(161d)を設けても、先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)を、第1仮想線(L1)と第2仮想線(L2)との間に形成される角度(θ2)よりも小さくするに伴って、混合部へ噴射される噴射流体の流れ方向と吸引流体の流れ方向が平行に近づく。そのため、噴射流体と吸引流体との混合性も悪化していく。
そこで、請求項2に記載の発明では、流体を減圧膨張させて流体噴射口(161a)から噴射するノズル(161)と、流体噴射口(161a)から噴射された高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162a)、噴射流体と流体吸引口(162a)から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(162c)、および、混合部(162c)の流体出口(162e)から流出した混合流体の速度エネルギを圧力エネルギに変換する昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)とを備え、
ノズル(161)は、その流体通路の途中に流体通路面積が最も縮小した喉部(161b)が形成され、かつ、前記喉部(161b)の下流側には前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部(161c)が形成されたラバールノズルであり、
ノズル(161)の流体通路のうち末広テーパ部(161c)の出口部と流体噴射口(161a)との間には、噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する先端テーパ部(161d)が形成されており、
ノズル(161)の軸線(φ)を含む断面を基準断面とし、さらに、基準断面と流体噴射口(161a)との噴射口側交点(P1)および基準断面と流体出口(162e)との出口側交点(P2)のうち、軸線(φ)に対して一方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第1仮想線(L1)とし、軸線(φ)に対して他方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第2仮想線(L2)としたときに、
基準断面における末広テーパ部(161c)の広がり角度(θ0)は、基準断面における先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)よりも大きくなっており、
さらに、基準断面における先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)が、基準断面における第1仮想線(L1)と第2仮想線(L2)との間に形成される角度(θ2)と同等となっているエジェクタを特徴としている。
これによれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果が得られる。特に、請求項2に記載の発明では、先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)を第1仮想線(L1)と第2仮想線(L2)との間に形成される角度(θ2)と同等にすることで、噴射流体と吸引流体が混合部(162c)の冷媒出口(162e)へ至るまで混合されるので、エジェクタ効率ηeの低下を抑制しながら噴射流体と吸引流体とを適切に混合させることができるとともに、混合流体の流速を増加させて昇圧部(162d)にて流出流体の圧力を充分に上昇させることのできるエジェクタを提供することができる。
なお、本請求項における「同等」とは、広がり角度(θ1)が角度(θ2)と完全に一致していることのみを意味するものではなく、製造上、組付上の誤差によって広がり角度(θ1)と角度(θ2)が僅かにずれた範囲も含む意味である。
さらに、請求項3に記載の発明では、流体を減圧膨張させて流体噴射口(161a)から噴射するノズル(161)と、流体噴射口(161a)から噴射された高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162a)、噴射流体と流体吸引口(162a)から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(162c)、および、混合部(162c)の流体出口(162e)から流出した混合流体の速度エネルギを圧力エネルギに変換する昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)とを備え、
ノズル(161)は、その流体通路の途中に流体通路面積が最も縮小した喉部(161b)が形成され、かつ、前記喉部(161b)の下流側には前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部(161c)が形成されたラバールノズルであり、
ノズル(161)の流体通路のうち末広テーパ部(161c)の出口部と流体噴射口(161a)との間には、噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する先端テーパ部(161d)が形成されており、
ノズル(161)の軸線(φ)を含む断面を基準断面としたときに、基準断面における末広テーパ部(161c)の広がり角度(θ0)は、基準断面における先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)よりも大きくなっており、
さらに、基準断面と先端テーパ部(161d)の交線の延長線上に、基準断面と流体出口(162e)との出口側交点(P2)が位置付けられているエジェクタを特徴としている。
これによれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果が得られる。特に、請求項3に記載の発明では、基準断面と先端テーパ部(161d)の交線の延長線上に、基準断面と流体出口(162e)との出口側交点(P2)が位置付けられる構成とすることで、請求項2に記載の発明と同様に、エジェクタ効率ηeの低下を抑制しながら混合部(162c)にて噴射流体と吸引流体とを適切に混合させることができるとともに、混合流体の流速を増加させて昇圧部(162d)にて流出流体の圧力を充分に上昇させることのできるエジェクタを提供することができる。
なお、本請求項における「延長線上に、…位置付けられている」とは、出口側交点(P2)が完全に延長線上に位置付けられていることのみを意味するものではなく、製造上、組付上の誤差によって、出口側交点(P2)が延長線上から僅かにずれた範囲も含む意味である。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタにおいて、流体通路内には、軸線(φ)に対して同軸上に伸びる針状のニードル(163)が配置され、ニードル(163)の先端部であって、先端テーパ部(161d)内に位置付けられる部位には、流体流れ方向に向かって徐々に軸方向垂直断面積が減少する先細テーパ部(163a)が形成されており、喉部(161b)から先端テーパ部(161d)へ至る範囲における流体通路面積の拡大度合と先端テーパ部(161d)における流体通路面積の拡大度合が一致していることを特徴とする。
これによれば、先端テーパ部(161d)を設けても、流体通路の流体通路面積の変化がラバールノズルと同様となるので、混合流体の流速を効果的に増加させることができる。その結果、昇圧部(162d)にて流出流体の圧力を効果的に上昇させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態のエジェクタの軸方向断面図である。 図2のA部拡大図面である。 第1実施形態の噴射冷媒および吸引冷媒の流れを示す模式図である。 第2実施形態のエジェクタの軸方向断面の拡大図である。 第3実施形態のエジェクタの軸方向断面の拡大図である。
(第1実施形態)
図1〜4により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態では、本発明のエジェクタ16を、車両用空調装置に用いられるエジェクタ式冷凍サイクル10に適用している。図1は、このエジェクタ式冷凍サイクル10の全体構成図である。まず、エジェクタ式冷凍サイクル10において、圧縮機11は、冷媒を吸入して圧縮するもので、車両走行用エンジン(図示せず)から駆動力が伝達されて回転駆動される。
圧縮機11としては、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機、あるいは、電磁クラッチの断続により圧縮機作動の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機のいずれを採用してもよい。また、圧縮機11として電動圧縮機を使用すれば、電動モータの回転数調整により冷媒吐出能力を調整できる。
圧縮機11の冷媒吐出側には、放熱器12が接続されている。放熱器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と冷却ファン12aにより送風される外気(車室外空気)とを熱交換させて、高圧冷媒を放熱させる放熱用熱交換器である。冷却ファン12aは、図示しない空調制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用し、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界サイクルを構成している。従って、放熱器12は冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。また、本実施形態では、冷媒が特許請求の範囲に記載された流体に対応する。
放熱器12の下流側には、レシーバ12bが接続されている。このレシーバ12bは、放熱器12から流出した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を溜めておく気液分離器である。なお、本実施形態では、放熱器12とレシーバ12bとを一体的に構成しているが、放熱器12とレシーバ12bとを別体に構成してもよい。
さらに、放熱器12として、冷媒を凝縮させる凝縮用熱交換部と、この凝縮用熱交換部からの冷媒を導入して冷媒の気液を分離するレシーバ部と、このレシーバ部からの飽和液相冷媒を過冷却する過冷却用熱交換部とを有する、いわゆるサブクールタイプの凝縮器を採用してもよい。
レシーバ12bの液相冷媒出口には、可変絞り機構である膨張弁13が接続されている。この膨張弁13は、レシーバ12bから流出した高圧液相冷媒を気液二相状態の中間圧冷媒に減圧する減圧手段であるとともに、膨張弁13下流側へ流出させる冷媒の流量を調整する流量調整手段でもある。
なお、本実施形態では、膨張弁13として温度式膨張弁を採用している。具体的には、温度式膨張弁は、後述する流出側蒸発器17出口側の冷媒通路に配置された感温部13aを有しており、流出側蒸発器17出口側冷媒の温度と圧力とに基づいて流出側蒸発器17出口側冷媒の過熱度を検出し、流出側蒸発器17出口側冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように機械的機構により弁開度(冷媒流量)を調整する。
膨張弁13の冷媒出口側には、膨張弁13にて減圧膨張された気液二相状態の中間圧冷媒の流れを分岐する分岐部14が接続されている。分岐部14は、3つの流入出口を有する三方継手構造のもので、流入出口のうち1つを冷媒流入口とし、2つを冷媒流出口としたものである。このような分岐部14は、複数の配管を接合して構成してもよいし、金属ブロックや樹脂ブロックに複数の冷媒通路穴を設けて構成してもよい。
そして、分岐部14において分岐された一方の冷媒は、分岐部14の一方の冷媒流出口とエジェクタ16のノズル161入口とを接続するノズル側配管15aへ流入し、他方の冷媒は、分岐部14の他方の冷媒流出口とエジェクタ16の冷媒吸引口162aとを接続する吸引口側配管15bへ流入する。
エジェクタ16は、高圧冷媒を減圧する減圧手段の機能を果たすとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用によって冷媒の循環を行う冷媒循環手段としての機能を果たす。エジェクタ16の詳細構成については、図2、3により説明する。図2は、エジェクタ16のノズル161の軸線φを含む軸方向断面図であり、図3は、図2のA部拡大図である。なお、以下の説明では、図2、3に図示された断面を基準断面とする。
本実施形態のエジェクタ16は、ノズル161およびボデー162を有して構成されている。まず、ノズル161は、略円筒状の金属(例えば、真鍮、ステンレス合金)で形成されており、冷媒流れ方向に向かって先細り形状に形成されている。そして、その内部には、ノズル側配管15aを介して流入した冷媒が通過する冷媒通路(流体通路)が、軸線φに沿って形成されている。
冷媒通路の冷媒流れ最下流部となる先細り形状の先端側には、冷媒を噴射する冷媒噴射口(流体噴射口)161aが形成されている。さらに、冷媒通路の途中には、冷媒通路面積(流体通路面積)が最も縮小した喉部161b、喉部161bの下流側に連続するように配置されて冷媒通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部161cが形成されている。つまり、本実施形態のノズル161はラバールノズルとして構成されている。
従って、ノズル161に流入した冷媒は等エントロピ的に減圧膨張され、冷媒噴射口161aから噴射される噴射冷媒の流速は音速以上となる。さらに、冷媒通路のうち冷媒噴射口161a側の端部、すなわち末広テーパ部161cの出口部から冷媒噴射口161aへ至る範囲には、噴射冷媒の流れ方向に向かって冷媒通路面積が徐々に拡大する先端テーパ部161dが形成されている。
なお、基準断面における末広テーパ部161cの広がり角度θ0は、喉部161bにて音速以上となった冷媒の流速を、末広テーパ部161cにて効率的に増加させることができるように決定されている。このため、本実施形態では、図2に示すように、末広テーパ部161cの広がり角度θ0が、先端テーパ部161dの拡がり角度θ1よりも大きく形成されている。先端テーパ部161dの拡がり角度θ1の詳細については後述する。
また、ノズル161は、ボデー162の内部に収容されるように、圧入等の方法で固定されており、圧入部(固定部)から冷媒が漏れることを防止している。もちろん、固定部からの冷媒漏れを防止できれば、接着、溶接、圧接、はんだ付け等の接合手段で接合・固定してもよい。
ボデー162は、略円筒状の金属(例えば、アルミニウム)で形成されており、その内部にノズル161を支持固定する固定部材として機能するとともに、エジェクタ16の外殻を形成するものである。また、ボデー162の内部には、冷媒吸引口(流体吸引口)162a、吸引通路162b、混合部162c、昇圧部としてのディフューザ部162d等が形成されている。もちろん、上記の機能を実現できれば、ボデー162を樹脂にて形成してもよい。
冷媒吸引口162aは、ボデー162の内外を貫通するように設けられ、噴射冷媒の吸引作用によって後述する吸引側蒸発器19から流出した冷媒をエジェクタ16内部へ吸引する貫通穴である。さらに、冷媒吸引口162aは、ノズル161の外周側に配置され、冷媒噴射口161aと連通している。
従って、ボデー162内部の冷媒吸引口162a周辺には、冷媒を流入させる入口空間が形成され、ノズル161の先細り形状の先端部周辺の外周側とボデー162の内周側との間の空間には、ボデー162の内部へ流入した吸引冷媒を混合部162c側へ導く吸引通路162bが形成されている。
混合部162cは、ノズル161および冷媒吸引口162aの冷媒流れ下流側に配置されて、ノズル161から噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口162aから吸引された吸引冷媒とを混合させる円柱状の空間である。さらに、混合部162cを形成する円柱状の空間は、ノズル161と同軸上に配置されており、混合部162cの冷媒の通路面積は一定となっている。
ここで、図3により、ノズル161の先端テーパ部161dの拡がり角度θ1の詳細について説明する。以下の説明では、図3において、基準断面と冷媒噴射口161aとの交点を噴射口側交点P1と定義し、基準断面と混合部162cの冷媒出口(流体出口)162eとの交点を出口側交点P2と定義する。
さらに、軸線φに対して一方の側に位置付けられる噴射口側交点P1および出口側交点P2を結んだ直線を第1仮想線L1とし、軸線φに対して他方の側に位置付けられる噴射口側交点P1および出口側交点P2を結んだ直線を第2仮想線L2とする。なお、図3の黒丸点は、噴射口側交点P1および出口側交点P2を説明するために図示したものであって、実際の断面形状に黒丸点に相当する部位は存在しない。
本実施形態では、先端テーパ部161dの広がり角度θ1が、第1仮想線L1と第2仮想線L2との間に形成される角度θ2よりも僅かに小さくなるように決定されている。換言すると、先端テーパ部161dの広がり角度θ1が、第1仮想線L1と第2仮想線L2との間に形成される角度θ2以下になっている。これにより、混合部162cへ噴射される噴射冷媒が軸線φに垂直な径方向に過度に広がらないようになっている。
ディフューザ部162dは、図2に示すように、混合部162cから流出した混合冷媒の流れを減速して冷媒圧力を上昇させる円錐台状の空間である。つまり、ディフューザ部162dは、混合部162cの冷媒出口162eに連続するように配置されて冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる機能、すなわち、冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する機能を果たす。
ディフューザ部162d下流側には、図1に示すように、流出側蒸発器17が配置されている。流出側蒸発器17はディフューザ部162dから流出した流出冷媒と送風ファン17aより送風された送風空気とを熱交換させて、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。
送風ファン17aは、図示しない空調制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。さらに、流出側蒸発器17の冷媒出口は圧縮機11の冷媒吸入口へ接続される。
次に、分岐部14にて分岐された他方の冷媒が流れる吸引口側配管15bは、絞り機構18および吸引側蒸発器19を介して、エジェクタ16の冷媒吸引口162aへ接続される。絞り機構18は吸引側蒸発器19に流入する冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、吸引側蒸発器19に流入する冷媒の流量調整を行う流量調整手段でもある。この絞り機構18としては、キャピラリチューブ、オリフィス等の固定絞りを採用することができる。
吸引側蒸発器19は、絞り機構18から流出した冷媒と送風ファン19aより送風された送風空気とを熱交換させて、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。送風ファン19aは、送風ファン17aと同様の構成の電動式送風機である。
次に、上記構成における本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の作動を説明する。圧縮機11を車両エンジンにより駆動すると、圧縮機11から吐出された高温高圧状態の冷媒は放熱器12に流入する。放熱器12では高温の冷媒が外気により冷却されて凝縮する。放熱器12から流出した高圧冷媒はレシーバ12b内に流入して気液分離される。
レシーバ12bから流出した液相冷媒は膨張弁13へ流入して、気液二相状態の中間圧冷媒となるまで減圧膨張されて分岐部14へ流入する。この際、膨張弁13は、流出側蒸発器17出口側冷媒の過熱度が予め定めた値に近づくように、その下流側へ流出させて冷媒流量を調整する。
膨張弁13にて減圧膨張された冷媒は、分岐部14にてノズル側配管15aへ流入する冷媒流れと吸引口側配管15bへ流入する冷媒流れとに分流される。この際、ノズル側配管15aへ流入する冷媒流量Gnozと吸引口側配管15bへ流入する冷媒流量Geとの流量比Ge/Gnozは、ノズル161および絞り機構18の流量特性(圧力損失特性)によって、サイクル全体として高い成績係数(COP)を発揮できるように決定される。
ノズル側配管15aを介してエジェクタ16へ流入した中間圧冷媒は、ノズル161にて、さらに減圧される。この際、ノズル161にて冷媒の圧力エネルギが速度エネルギに変換され、冷媒噴射口161aから気液二相状態の冷媒が高速度となって噴射される。そして、この噴射冷媒の吸引作用により、冷媒吸引口162aから吸引側蒸発器19にて蒸発した気相冷媒が吸引される。
ノズル161から噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口162aより吸引された吸引冷媒は、混合部162cへ流入して混合される。さらに、混合部162cにて混合された混合冷媒は、冷媒出口162eから流出してディフューザ部162dへ流入する。ディフューザ部162dでは、冷媒通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。
ディフューザ部162dから流出した冷媒は流出側蒸発器17に流入する。流出側蒸発器17では、流入した低圧冷媒が送風ファン17aの送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、送風ファン17aの送風空気が冷却されて車室内へ送風される。そして、流出側蒸発器17から流出した気相冷媒は、圧縮機11に吸入され再び圧縮される。
一方、吸引口側配管15bに流入した冷媒流れは、絞り機構18で減圧膨張されて低圧冷媒となり、この低圧冷媒が吸引側蒸発器19に流入する。吸引側蒸発器19では、流入した低圧冷媒が送風ファン19aの送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、送風ファン17aの送風空気が冷却されて車室内へ送風される。吸引側蒸発器19から流出した気相冷媒は、上述の如く、冷媒吸引口162aからエジェクタ16内へ吸引される。
以上の如く、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、エジェクタ16のディフューザ部162d流出冷媒を流出側蒸発器17に供給できるとともに、吸引口側配管15b側へ流入した冷媒を絞り機構18を介して吸引側蒸発器19に供給できるので、流出側蒸発器17および吸引側蒸発器19で同時に冷却作用を発揮できる。
さらに、流出側蒸発器17下流側を圧縮機11吸入側に接続しているので、ディフューザ部162dで昇圧された冷媒を圧縮機11に吸入させることができる。その結果、圧縮機11の吸入圧を上昇させて、圧縮機11の駆動動力を低減することができ、COPを向上させることができる。
この際、本実施形態では、エジェクタ16のノズル161としてラバールノズルを採用しているので、混合冷媒の流速を増加させてディフューザ部162dから流出する流出冷媒の圧力を充分に上昇させることができる。
さらに、本実施形態のノズル161には、先端テーパ部161dが形成されているので、噴射冷媒をノズル軸方向に垂直な径方向に広げながら混合部162cへ噴射することができる。従って、混合部162cへ噴射される噴射冷媒と混合部162cへ流入する吸引流体とを衝突させて混合させることができる。
この際、基準断面における先端テーパ部161dの広がり角度θ1が、第1仮想線L1と第2仮想線L2との間に形成される角度θ2以下となっているので、図4の白抜き矢印で示すように、噴射冷媒が径方向に過度に広がることがない。従って、エジェクタ効率ηeを低下させる原因となる噴射流体と吸引流体との混合損失を抑制できる。
その結果、本実施形態のエジェクタ16によれば、エジェクタ効率ηeが低下してしまうことを抑制しながら混合部162cにて噴射冷媒と吸引冷媒とを適度に混合させることができるとともに、混合冷媒の流速を増加させてディフューザ部162dにて流出冷媒の圧力を充分に上昇させることができる。
さらに、エジェクタ効率ηeが低下してしまうことを抑制しながら混合部162cにて噴射冷媒と吸引冷媒とを適度に混合できることは、本実施形態のように、ノズル161から噴射される噴射冷媒が気液二相状態となり、冷媒吸引口162aから吸引される吸引冷媒が気相状態となるエジェクタ式冷凍サイクルに適用されるエジェクタ16において極めて有効である。
その理由は、混合部162cにて噴射冷媒と吸引冷媒とを適度に混合させてディフューザ部162dへ流入する混合冷媒を、気相冷媒の流速および液相冷媒の流速が略等速となる均質な状態にすることで、ディフューザ部162dにて効率的に速度エネルギを圧力エネルギに変換できるからである。
(第2実施形態)
第1実施形態では、ノズル161の先端テーパ部161dの広がり角度θ1が、第1仮想線L1と第2仮想線L2との間に形成される角度θ2よりも僅かに小さくなるように決定された例を説明したが、広がり角度θ1を角度θ2よりも小さくするに伴って、混合部162cへ噴射される噴射冷媒の流れ方向と吸引冷媒の方向が平行に近づき、噴射流体と吸引流体との混合性も悪化していく恐れがある。
そこで、本実施形態では、図5に示すように、基準断面における広がり角度θ1を角度θ2と同等にした例、換言すると、基準断面と先端テーパ部161dの交線の延長線上に、出口側交点P2が位置付けられている例を説明する。なお、図5は、本実施形態のエジェクタ16の軸線φを含む軸方向断面(基準断面)の拡大図であり、第1実施形態の図3に対応する図面である。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
これによれば、混合部162cへ噴射される噴射冷媒と混合部162cへ流入する吸引流体が混合部162cの冷媒出口162eへ至るまで充分に混合することができるので、エジェクタ効率ηeの低下を抑制しながら噴射流体と吸引流体とを適切に混合させることができるとともに、混合流体の流速を増加させてディフューザ部162dにて流出流体の圧力を充分に上昇させることができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対して、図6に示すように、ノズル161の冷媒通路内に針状のニードル163を設けた例を説明する。このニードル163は、ノズル161の軸線φに対して同軸上に伸びるよう円柱状の部材であるとともに、その先端部であってノズル161の先端テーパ部161d内に位置する部位に、冷媒流れ方向に向かって徐々に軸方向垂直断面積が減少する先細テーパ部163aが形成されている。
さらに、先細テーパ部163aの面積の縮小度合は、末広テーパ部161cの冷媒通路面積の拡大度合から先端テーパ部161dの冷媒通路面積の拡大度合を減算した値と一致している。換言すると、末広テーパ部161cにおける冷媒通路面積の拡大度合と先端テーパ部161dにおける冷媒通路面積の拡大度合は一致している。
これによれば、先端テーパ部161dを設けても、冷媒通路全体の冷媒通路面積の変化が、先端テーパ部161dを設けていないラバールノズルと同様となるので、混合流体の流速を効果的に増加させることができる。
その結果、第1実施形態と同様の効果を得られるだけでなく、ディフューザ部162dにて流出流体の圧力を効果的に上昇させることができる。もちろん、このニードル163を第2実施形態のエジェクタ16に適用してもよい。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、混合部162cを円柱状の空間として形成し、ディフューザ部162dを円錐台状の空間としているので、図2〜6に示すように基準断面において、混合部162cの冷媒出口162eに角部が形成されるが、この角部を廃止するように混合部162cとディフューザ部162dとを滑らかに繋いでもよい。
(2)上述の実施形態では、ノズル161の上流側で冷媒の流れを分岐するエジェクタ式冷凍サイクル10に、エジェクタ16を適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。
例えば、分岐部14、吸引口側配管15bおよび流出側蒸発器17を廃止して、エジェクタ16のディフューザ部162dの下流側に低圧側気液分離器を配置し、吸引側蒸発器19には、アキュムレータにて分離された液相冷媒を流入させるエジェクタ式冷凍サイクルに適用してもよい。
また、エジェクタ16の出口側に分岐部14を配置して、分岐された一方の冷媒を流出側蒸発器17へ供給し、他方の冷媒を吸引側蒸発器19へ流入させるエジェクタ式冷凍サイクルに適用してもよい。
(3)上述の実施形態では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。例えば、炭化水素系冷媒、二酸化炭素を用いてもよい。さらに、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルに、本発明のエジェクタを適用してもよい。
(4)上述の実施形態では、流出側蒸発器17および吸引側蒸発器19を室内側熱交換器として構成し、放熱器12を大気側へ放熱する室外熱交換器として構成しているが、逆に、流出側蒸発器17および吸引側蒸発器19を大気等の熱源から吸熱する室外側熱交換器として構成し、放熱器12を空気あるいは水等の被加熱冷媒を加熱する室内側熱交換器として構成するヒートポンプサイクルに、本発明のエジェクタを適用してもよい。
(5)上述の各実施形態では、車両用空調装置用のエジェクタ式冷凍サイクル10に、本発明のエジェクタを適用した例を説明したが、本発明のエジェクタの適用はこれに限定されない。定置用のエジェクタ式冷凍サイクルに適用してもよいし、エジェクタ式冷凍サイクル以外に適用してもよい。
16 エジェクタ
161 ノズル
161a 冷媒噴射口(流体噴射口)
161b 喉部
161d 先端テーパ部
162 ボデー
162a 冷媒吸引口(流体吸引口)
162c 混合部
162d ディフューザ部
162e 冷媒出口(流体出口)
163 ニードル
163a 先細テーパ部

Claims (4)

  1. 流体を減圧膨張させて流体噴射口(161a)から噴射するノズル(161)と、
    前記流体噴射口(161a)から噴射された高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162a)、前記噴射流体と前記流体吸引口(162a)から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(162c)、および、前記混合部(162c)の流体出口(162e)から流出した混合流体の速度エネルギを圧力エネルギに変換する昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)とを備え、
    前記ノズル(161)は、その流体通路の途中に流体通路面積が最も縮小した喉部(161b)が形成され、かつ、前記喉部(161b)の下流側には前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部(161c)が形成されたラバールノズルであり、
    前記流体通路のうち前記末広テーパ部(161c)の出口部と前記流体噴射口(161a)との間には、前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する先端テーパ部(161d)が形成されており、
    前記ノズル(161)の軸線(φ)を含む断面を基準断面とし、さらに、前記基準断面と前記流体噴射口(161a)との噴射口側交点(P1)および前記基準断面と前記流体出口(162e)との出口側交点(P2)のうち、前記軸線(φ)に対して一方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第1仮想線(L1)とし、前記軸線(φ)に対して他方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第2仮想線(L2)としたときに、
    前記基準断面における前記末広テーパ部(161c)の広がり角度(θ0)は、前記基準断面における前記先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)よりも大きくなっており、
    さらに、前記基準断面における前記先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)が、前記基準断面における前記第1仮想線(L1)と前記第2仮想線(L2)との間に形成される角度(θ2)以下になっていることを特徴とするエジェクタ。
  2. 流体を減圧膨張させて流体噴射口(161a)から噴射するノズル(161)と、
    前記流体噴射口(161a)から噴射された高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162a)、前記噴射流体と前記流体吸引口(162a)から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(162c)、および、前記混合部(162c)の流体出口(162e)から流出した混合流体の速度エネルギを圧力エネルギに変換する昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)とを備え、
    前記ノズル(161)は、その流体通路の途中に流体通路面積が最も縮小した喉部(161b)が形成され、かつ、前記喉部(161b)の下流側には前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部(161c)が形成されたラバールノズルであり、
    前記流体通路のうち前記末広テーパ部(161c)の出口部と前記流体噴射口(161a)との間には、前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する先端テーパ部(161d)が形成されており、
    前記ノズル(161)の軸線(φ)を含む断面を基準断面とし、さらに、前記基準断面と前記流体噴射口(161a)との噴射口側交点(P1)および前記基準断面と前記流体出口(162e)との出口側交点(P2)のうち、前記軸線(φ)に対して一方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第1仮想線(L1)とし、前記軸線(φ)に対して他方の側に位置付けられる噴射口側交点(P1)および出口側交点(P2)を結んだ線を第2仮想線(L2)としたときに、
    前記基準断面における前記末広テーパ部(161c)の広がり角度(θ0)は、前記基準断面における前記先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)よりも大きくなっており、
    さらに、前記基準断面における前記先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)が、前記基準断面における前記第1仮想線(L1)と前記第2仮想線(L2)との間に形成される角度(θ2)と同等となっていることを特徴とするエジェクタ。
  3. 流体を減圧膨張させて流体噴射口(161a)から噴射するノズル(161)と、
    前記流体噴射口(161a)から噴射された高速度の噴射流体によって流体を吸引する流体吸引口(162a)、前記噴射流体と前記流体吸引口(162a)から吸引された吸引流体とを混合させる混合部(162c)、および、前記混合部(162c)の流体出口(162e)から流出した混合流体の速度エネルギを圧力エネルギに変換する昇圧部(162d)が形成されたボデー(162)とを備え、
    前記ノズル(161)は、その流体通路の途中に流体通路面積が最も縮小した喉部(161b)が形成され、かつ、前記喉部(161b)の下流側には前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する末広テーパ部(161c)が形成されたラバールノズルであり、
    前記流体通路のうち前記末広テーパ部(161c)の出口部と前記流体噴射口(161a)との間には、前記噴射流体の流れ方向に向かって流体通路面積が徐々に拡大する先端テーパ部(161d)が形成されており、
    前記ノズル(161)の軸線(φ)を含む断面を基準断面としたときに、前記基準断面における前記末広テーパ部(161c)の広がり角度(θ0)は、前記基準断面における前記先端テーパ部(161d)の広がり角度(θ1)よりも大きくなっており、
    さらに、前記基準断面と前記先端テーパ部(161d)の交線の延長線上に、前記基準断面と前記流体出口(162e)との出口側交点(P2)が位置付けられていることを特徴とするエジェクタ。
  4. 前記流体通路内には、前記軸線(φ)に対して同軸上に伸びる針状のニードル(163)が配置され、
    前記ニードル(163)の先端部であって、前記先端テーパ部(161d)内に位置付けられる部位には、流体流れ方向に向かって徐々に軸方向垂直断面積が減少する先細テーパ部(163a)が形成されており、
    前記喉部(161b)から前記先端テーパ部(161d)へ至る範囲における流体通路面積の拡大度合と前記先端テーパ部(161d)における流体通路面積の拡大度合が一致していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ。
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