JP4506877B2 - エジェクタ - Google Patents
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Description
ηe=(1+Ge/Gnoz)×(ΔP/ρ)/Δi…(F1)
ここで、Geは吸引流体の流量、Gnozは噴射流体の流量、ΔPはディフューザ部における昇圧量、ρは吸引流体の密度、そして、Δiはノズル部出入口間の流体のエンタルピ差である。
ノズル部(16a)中心軸を含む断面における拡大部(16h)の断面形状が、直線および曲線を組み合わせて形成されているとともに、拡大部(16h)の入口側における冷媒通路面積の広がり度合が、拡大部(16h)の出口側における冷媒通路面積の広がり度合よりも大きくなっていることによって、混合昇圧部(16e)では、冷媒を等エントロピ的に昇圧させるようになっており、さらに、吸引通路(16i)の冷媒通路面積が、混合昇圧部(16e)へ流入する吸引冷媒の流速が噴射冷媒の流速と同等となるように、吸引冷媒の流れ方向に向かって徐々に縮小していることによって、ストレート部(16g)が、混合昇圧部(16e)の冷媒入口から、混合昇圧部(16e)を流れる冷媒のうち気相冷媒の流速および液相冷媒の流速が等速になる部位へ至る範囲に設けられていることを特徴とする。
図1〜7により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態では、本発明のエジェクタ16を、車両用空調装置に用いられるエジェクタ式冷凍サイクル10に適用している。図1は、このエジェクタ式冷凍サイクル10の全体構成図である。
ηe’=((Gnoz+Ge)×(ΔP/ρ))/(Gnoz×Δi+Ge×ΔH)…(F2)
つまり、式F1に対して、分母側(回収エネルギ側)に吸引通路16iにおける膨張エネルギの項(Ge×ΔH)を追加できる。
本実施形態では、第1実施形態に対して、図8に示すように、吸引通路16iの冷媒通路面積を変化させている。なお、図8は、第1実施形態の図3に対応する図面である。より具体的には、本実施形態では、吸引通路16iの入口側から出口側に至る冷媒通路面積の縮小度合は一定の度合で変化している。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、第1実施形態に対して、図9に示すように、吸引通路16iの冷媒通路面積を変化させている。なお、図9は、第1実施形態の図3に対応する図面である。より具体的には、本実施形態では、吸引通路16iの入口側の冷媒通路面積は、吸引冷媒の流れ方向に向かって徐々に縮小しており、さらに、出口側の冷媒通路面積は、吸引冷媒の流れ方向に向かって徐々に拡大している。
本実施形態では、第1実施形態に対して、図10に示すように、ノズル部16a中心軸を含む断面における拡大部16hの冷媒通路断面形状を、複数の直線103〜107を組み合わせて形成したものである。換言すると、拡大部16hの冷媒通路形状は、複数のテーパ面によって形成されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。なお、図10は、第1実施形態の図4に対応する図面である。
本実施形態では、第1実施形態に対して、図11に示すように、ノズル部16a中心軸を含む断面における拡大部16hの冷媒通路断面形状を、複数の直線103〜105と曲線102を組み合わせて形成したものである。なお、図11は、第1実施形態の図4に対応する図面である。その他の構成は第1実施形態と同様である。
第6実施形態では、第1実施形態に対して、図12に示すように、ノズル部16a中心軸を含む断面における拡大部16hの冷媒通路断面形状を、単一の直線108にて形成したものである。
上述の実施形態では、ノズル部16aの先端部周辺の外周側とボデー部16bの内周側の間の空間に、吸引通路16iを形成した例を説明したが、本実施形態では、図15に示すように、吸引側ノズル部16jによって吸引通路16iを構成している。
上述の実施形態では、放熱器12およびレシーバ12bを設けたサイクルにエジェクタ16を適用した例を説明したが、本実施形態では、放熱器12として、いわゆるサブクールタイプの凝縮器を採用したサイクルにエジェクタ16を適用した例を説明する。
上述の実施形態では、ノズル部側配管14aに膨張弁15を設けたサイクルにエジェクタ16を適用した例を説明したが、本実施形態では、膨張弁15を廃止したサイクルにエジェクタ16を適用した例について説明する。その他のサイクル構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルを作動させると、サイクル内を循環する冷媒の状態は、図17のモリエル線図に示すように変化する。
上述の実施形態では、分岐部13からノズル部側配管14aへ流入する冷媒および吸引口側配管14bへ流入する冷媒の双方が同じ状態となるサイクルにエジェクタ16を適用した例を説明したが、本実施形態では、レシーバ12bを廃止し、膨張弁15を分岐部13の上流側に配置し、さらに、分岐部13にて双方の冷媒の状態(具体的には、乾き度)を変化させるサイクルにエジェクタ16を適用した例を説明する。
上述の実施形態では、亜臨界冷凍サイクルを構成するサイクルにエジェクタ16を適用した例を説明したが、本実施形態では、冷媒として二酸化炭素を採用し、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルを構成するエジェクタ式冷凍サイクル10にエジェクタ16を適用した例を説明する。
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
16b ボデー部
16d 冷媒吸引口
16e 混合昇圧部
16g ストレート部
16h 拡大部
16i 吸引通路
16j 吸引側ノズル部
Claims (2)
- 冷媒を圧縮する圧縮機(11)、および、前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒を放熱させる放熱器(12)を有するエジェクタ式冷凍サイクル(10)に適用されて、
前記放熱器(12)から流出した気液二相状態、液相状態および超臨界状態のうちいずれか1つの状態の冷媒を減圧膨張させるノズル部(16a)と、
前記ノズル部(16a)から噴射される高速度の噴射冷媒によって気相状態あるいは気液二相状態の冷媒を吸引する冷媒吸引口(16d)、前記ノズル部(16a)から噴射された噴射冷媒と前記冷媒吸引口(16d)から吸引された吸引冷媒とを混合させながら、混合された気液二相状態の冷媒の運動エネルギを圧力エネルギに変換する混合昇圧部(16e)、および、前記冷媒吸引口(16d)から内部へ流入した前記吸引冷媒を前記混合部(16e)入口へ導く吸引通路(16i)が形成されたボデー部(16b)とを備え、
前記混合昇圧部(16e)のうち冷媒入口側には、冷媒通路面積が一定に形成されたストレート部(16g)が設けられ、
さらに、前記混合昇圧部(16e)のうち前記ストレート部(16g)の冷媒流れ下流側には、冷媒通路面積が徐々に拡大する拡大部(16h)が設けられたエジェクタであって、
前記ノズル部(16a)中心軸を含む断面における前記拡大部(16h)の断面形状が、直線および曲線を組み合わせて形成されているとともに、前記拡大部(16h)の入口側における冷媒通路面積の広がり度合が、前記拡大部(16h)の出口側における冷媒通路面積の広がり度合よりも大きくなっていることによって、前記混合昇圧部(16e)では、冷媒を等エントロピ的に昇圧させるようになっており、
さらに、前記吸引通路(16i)の冷媒通路面積が、前記混合昇圧部(16e)へ流入する前記吸引冷媒の流速が前記噴射冷媒の流速と同等となるように、前記吸引冷媒の流れ方向に向かって徐々に縮小していることによって、前記ストレート部(16g)が、前記混合昇圧部(16e)の冷媒入口から、前記混合昇圧部(16e)を流れる冷媒のうち気相冷媒の流速および液相冷媒の流速が等速になる部位へ至る範囲に設けられていることを特徴とするエジェクタ。 - 前記ノズル部(16a)中心軸を含む断面でみたときに、前記ノズル部(16a)の冷媒噴射口(16c)および前記吸引通路(16i)の出口部が同一直線上に位置付けられていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ。
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