JP2010275212A - 入浴剤およびスケール抑制方法 - Google Patents

入浴剤およびスケール抑制方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010275212A
JP2010275212A JP2009127911A JP2009127911A JP2010275212A JP 2010275212 A JP2010275212 A JP 2010275212A JP 2009127911 A JP2009127911 A JP 2009127911A JP 2009127911 A JP2009127911 A JP 2009127911A JP 2010275212 A JP2010275212 A JP 2010275212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bath
carbonate
mass
sodium
trisodium phosphate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009127911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5513775B2 (ja
Inventor
Masanaga Yamaguchi
正永 山口
Kenichi Hida
憲一 飛田
Hitoshi Ushida
均 牛田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOYO KASEI KK
Earth Corp
Original Assignee
KOYO KASEI KK
Earth Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOYO KASEI KK, Earth Chemical Co Ltd filed Critical KOYO KASEI KK
Priority to JP2009127911A priority Critical patent/JP5513775B2/ja
Publication of JP2010275212A publication Critical patent/JP2010275212A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5513775B2 publication Critical patent/JP5513775B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】 保温や疲労回復などの入浴効果を与える炭酸塩含有のアルカリ性入浴剤であり、炭酸カルシウムからなるスケールの発生を抑制して浴槽のざらつきを防止しうる入浴剤と、浴湯に発生するスケールの抑制方法とを提供する。
【解決手段】 本発明の入浴剤は、炭酸塩を必須成分とし、浴湯に溶解させた時にアルカリ性を示す入浴剤であって、スケールの発生を抑制するためにリン酸三ナトリウムが配合されてなる。本発明のスケール抑制方法は、炭酸塩を溶解させたアルカリ性を示す浴湯に発生するスケールを抑制する方法であって、リン酸三ナトリウムを添加する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、保温や疲労回復などの入浴効果を与えることに加え、浴槽のざらつき等の原因となるスケールの発生を抑制することができる入浴剤と、浴湯に発生するスケールの抑制方法とに関する。
従来から、保温や疲労回復などの入浴効果を高める目的で、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩類を主成分とし、これに油分、香料等を適宜配合した入浴剤が広く用いられている。このような入浴剤に含有させる成分として、炭酸ナトリウム等の炭酸塩は、十分な入浴効果が期待される炭酸ガス発生型入浴剤や、いわゆる温泉特有の作用効果を呈するアルカリ性入浴剤には欠かせない成分であり、多くの入浴剤に配合されている。
しかしながら、炭酸ナトリウム等の炭酸塩を主成分とする入浴剤を使用すると、水道水中のカルシウムイオンと入浴剤中の炭酸イオンとが炭酸カルシウムを形成してスケールを発生させる、という問題があった。このようなスケールは、浴槽に付着してざらつきの原因となり、さらに浴槽のみならず風呂釜や加熱装置内部にも付着、堆積して、装置の不具合等をまねく原因となることもある。
そこで、炭酸ナトリウムを主成分とする入浴剤を用いた際のスケールの発生を抑制する技術として、当該入浴剤に、エデト酸二ナトリウム(EDTA)、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムといった金属イオン封鎖剤を配合することが提案されている(特許文献1)。
特開平1−175928号公報
しかしながら、上述した従来のスケール抑制技術で用いられている金属イオン封鎖剤を配合した入浴剤では、スケールの発生を抑制する効果が十分ではなく、使用後の浴槽のざらつきを防止するまでには至らず、さらなる改良が望まれていた。
そこで、本発明は、保温や疲労回復などの入浴効果を与える炭酸塩含有のアルカリ性入浴剤であり、炭酸カルシウムからなるスケールの発生を抑制して浴槽のざらつきを防止しうる入浴剤と、浴湯に発生するスケールの抑制方法とを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、リン酸三ナトリウムが、炭酸塩含有のアルカリ性入浴剤を使用した時のスケールの発生を抑制する効果に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)炭酸塩を必須成分とし、浴湯に溶解させた時にアルカリ性を示す入浴剤であって、スケールの発生を抑制するためにリン酸三ナトリウムが配合されてなることを特徴とする入浴剤。
(2)リン酸三ナトリウムの配合量が、入浴剤全量に対して、1〜10質量%である、前記(1)記載の入浴剤。
(3)浴湯に溶解させた時のpHが9〜11である、前記(1)または(2)に記載の入浴剤。
(4)炭酸塩を溶解させたアルカリ性を示す浴湯に発生するスケールを抑制する方法であって、リン酸三ナトリウムを添加することを特徴とするスケール抑制方法。
本発明によれば、保温や疲労回復などの入浴効果を与える炭酸塩含有のアルカリ性入浴剤であり、炭酸カルシウムからなるスケールの発生を抑制して浴槽のざらつきを防止しうる入浴剤を提供するとともに、炭酸塩を溶解させたアルカリ性を示す浴湯に発生するスケールの抑制方法を提供することができる。
実施例2で採取した白色粉末の顕微鏡写真である。 比較例5で採取した白色粉末の顕微鏡写真である。
本発明の入浴剤は、炭酸塩を必須成分とするものである。炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、セスキ炭酸アンモニウム等が挙げられる。これらの炭酸塩は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、保温や疲労回復などの入浴効果、天然泉に似たまろやかな湯ざわり、湯上りのつるつる感、すべすべ感といった感触を十分に楽しむことができることから、炭酸ナトリウムが好ましい。
上記炭酸塩の配合量は、入浴剤全量に対して、40〜95質量%、好ましくは40〜50質量%とするのがよい。
本発明の入浴剤は、スケールの発生を抑制するためにリン酸三ナトリウムが配合されてなる。入浴剤に配合する成分としては、浴湯に投入した時に速やかに溶解しうる溶解性や、浴湯のpHを所期の範囲に調整しうることが求められるが、リン酸三ナトリウムは、これらの適性を備えるとともに、アルカリ性の浴湯中でのスケールの抑制に高い効果を発揮する。このリン酸三ナトリウムのスケール抑制効果は、とりわけ炭酸ナトリウムによりアルカリ性を呈する浴湯において顕著に発揮される。
上記リン酸三ナトリウムの配合量は、入浴剤全量に対して、1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜5質量%とするのがよい。リン酸三ナトリウムの配合量が1質量%未満であると、スケールの抑制効果が不十分となるおそれがあり、一方、10質量%を超えると、上述したような入浴効果、湯ざわり、感触が損なわれるおそれがある。
本発明の入浴剤には、上述した炭酸塩およびリン酸三ナトリウムの他に、必要に応じて、当該分野で知られている各種成分(以下「任意成分」と称することもある)を1種又は2種以上組合せて配合することができる。以下に本発明の入浴剤に配合することのできる任意成分を例示するが、ここに記載された成分等に限定されないことは言うまでもない。
○ 無機塩類
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム等の塩化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム等の重炭酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、次亜硫酸ナトリウム等の硫酸塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩、リン酸ナトリウム(リン酸三ナトリウムを除く)、ポリリン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム等のリン酸塩、イオウ、硫化ナトリウム、硫化カリウム、亜硫化鉄等の硫化物、無水ケイ酸、メタケイ酸、雲母末、中性白土等のケイ素化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、ホウ砂、ホウ酸、酸化カルシウム、臭化カリウム、過マンガン酸カリウム、人工カルス塩、鉱泉、鉱砂、湯の花等。
○ 有機酸類
リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸等。
○ 油性成分類
ヌカ油、オリーブ油、大豆油、流動パラフィン、白色ワセリン、ステアリルアルコール、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、モノグリセライド、トリグリセライド、米ぬかエキス、米胚芽油、セラミド、シリコーン等。
○ 高分子物質類
カルボキシメチルセルロース、スチレン重合体エマルション、デキストリン、カゼイン、卵黄末、脱脂粉乳、いりぬか等。
○ 薬効成分類
メントール、カンフル、サリチル酸メチル、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、安息香酸等。
○ 酵素類
トリプシン、α−キモトリプシン、プロメライン、パパイン、プロテアーゼ、プロクターゼ、セラチオペプチダーゼ、リゾチーム、プロメライン、フイシン等。
○ 香料・精油類
ハッカ、ユーカリ、レモン、ペルペナ、シトロネラ、カヤプテ、サルピア、タイム、クロープ、ローズマリー、ヒソップ、ジャスミン、カモミル、ネロリ、ヨモギ、ペリラ、マジョラム、ローレル、ジュニパーベリー、ナッツメグ、ジンジャー、オニオン、ガーリック、ラベンダー、ベルガモット、マジョラム、クラリーセージ、ペパーミント、ベージル、ローズ、プチグレン、シナモン、メース、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、ネロール、ロジノール、オレンジ、アルテミジア、カンファー、サルビア、メントール、シネオール、オイゲノール、ヒドロキシシトロネラール、サンダルウッド、コスタス、ラブダナム、アンバー、ムスク、α−ピネン、リモネン、サリチル酸メチル、ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボク、センキュウ、トウヒ、トウキ、ショウキョク、シャクヤク、オウバク、オウゴン、サンシン、ケイヒ、ニンジン、ブクリョウ、ドクガク、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、ウイキョウ、チンピ、カンピ、カミツレ等の精油類、亜硝酸アミル、トリメチルシクロヘキサノール、アリルサルファイド、ノニルアルコール、デシルアルコール、フェニルエチルアルコール、炭酸メチル、炭酸エチル、フェニル酢酸エステル、グアヤコール、インドール、クレゾール、チオフェノール、p−ジクロロベンゼン、p−メチルキノリン、イソキノリン、ピリジン、アブシンス油酢酸、酢酸エステル、等。
○ 顔料類
酸化チタン、タルク、ベンガラ、黄酸化鉄、ケイ酸マグネシウム、マイカ、雲母、チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、無水ケイ酸、酸化亜鉛、これらの被覆粒(顆粒)等。
○ 美白成分類
ビタミンEフェニル酸エステル、ビタミンCおよびその誘導体、エラグ酸、コウジ酸、α−ヒドロキシ酸、ヒアルロン酸等。
○ 色素類
青色1号、青色202号、赤色106号、赤色2号、黄色5号、黄色4号、黄色202号の(1)、緑色3号、橙色205号、黄色202(1)号、緑色204号、緑色201号、赤色102号、青色2号、橙色205号、赤色3号等の法定色素、クロロフィル、リボフラビン、アンナット、アントシアニン等の天然色素等。
○ イオウ類
イオウ、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カルシウム、チオ硫酸カリウム、硫化カルシウム、重硫化カルシウム、硫化カリウム、硫化ナトリウム、硫化アンモニウム、硫化バリウム、硫化亜鉛、硫化すず、硫化アンチモン、硫化鉄、二硫化炭素、硫化リン等。
○ 皮脂分泌促進成分類
分岐脂肪酸コレステリルエステル、γ−オリザノール、ヨクイニンもしくはヨクイニン抽出物等。
○ ビタミン類
ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンH、パントテン酸、ニコチン酸又はその誘導体、ビタミンEニコチン酸エステル、イノシット等。
○ 海藻抽出物類
アナアササ、ミル、ウスバアオノリ、ヒトニグサ、スジアオノリ、カサノリ、ヘライワツダ、ハネモ、ナガミル等の緑藻植物、ウミウチワ、アミジグサ、モズク、イロロ、マツモ、イワヒゲ、ハバノリ、ウルシグサ、カジメ、マコンブ、ワカメ、トロロコンブ、ヒジキ、アラメ、ホンダワラ、ウミトラノオ、スギモリ、オオバモリ等の褐藻植物、アルバアマノリ、アサクサノリ、スサビノリ、ウミゾウメン、ヒラクサ、マクサ、トリアシ、ハナフノリ、フクロフノリ、トリアシ、ヒカデノリ、トサカノリ、トゲキリンサイ、アカバギンナンソウ、コトジツノマタ、ツノマタ、アヤニシキ、マクリ、エゴノリ、オゴノリ、イバラノリ等の紅藻植物等から得られる抽出物等。
○ 冷感物質類
メントール、カンファー、チモール等のメントール誘導体、単環式化合物、二環式アルコール、三環式アルコール、三環式アミド等。
○ 保湿成分類
乳酸ナトリウム、酒石酸二ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グルタミン酸二ナトリウム等の有機酸塩類、イソプレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、キシロース、キシリトール、ソルビトール等の多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸等のムコ多糖類、コラーゲンやその誘導体、蛋白質、ケラチン、ヒブロイン及びその加水分解物等。
○ 界面活性剤
ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等。
○ その他
ブドウ糖、ショ糖、トレハロース、フィトコラージュ、イソフラボン、グリチルリチン酸塩およびその誘導体、グリチルレチン酸塩およびその誘導体、パラオキシ安息香酸エステル、イソプロピルメチルフェノール、野菜又は果物抽出物(エキス)、精製水、イオン水、海洋深層水等。
上述した任意成分の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定すればよい。
本発明の入浴剤は、浴湯に溶解させた時にアルカリ性を示す入浴剤である。具体的には、本発明の入浴剤を浴湯に溶解させた時のpHは9〜11であることが好ましい。このpHが9未満であると、保温や疲労回復などの入浴効果が不十分となったり、湯ざわり、つるつる感やすべすべ感といった感触を楽しむことができなくなるおそれがあり、一方、pHが11を超えると、皮膚に対する刺激が強くなり、肌が敏感な人などに対しては好ましくない。
本発明の入浴剤は、1gの入浴剤をイオン交換水1000gに20℃で溶解させる溶解性試験において20分以内に完全に溶解することが好ましい。これにより、本発明の入浴剤を浴湯に投入した時に速やかに溶解させることができる。
なお、本発明の入浴剤の剤型は、特に制限されるものではなく、例えば、粉末剤、顆粒剤、微細粒剤、錠剤、ブロック剤等の固形製剤、乳剤、ゲル剤、液剤等の液状製剤、発泡製剤、エアゾール製剤、フォーム製剤等とすることができる。
本発明のスケール抑制方法は、炭酸塩を溶解させたアルカリ性を示す浴湯に発生するスケールを、リン酸三ナトリウムを添加することにより抑制する方法である。上述したとおりリン酸三ナトリウムは、炭酸塩を含有するアルカリ性の浴湯中でのスケールの抑制に高い効果を発揮する。
本発明のスケール抑制方法において、リン酸三ナトリウムの添加量は、浴湯中、通常1.5〜15ppm、好ましくは1.5〜7.5ppmとすることが好ましい。リン酸三ナトリウムの添加量が少ないと、スケールの抑制効果が不十分となるおそれがあり、一方、多すぎると上述したような使用感が不十分となるおそれがある。
本発明のスケール抑制方法を適用する浴湯は、炭酸塩によりアルカリ性を呈するようにした浴湯であればよく、必要に応じて、炭酸塩の他に、上述した任意成分を溶解もしくは分散させたものであってもよい。炭酸塩としては、上述した本発明の入浴剤に配合されるものと同様のものを用いればよい。浴湯中の炭酸塩濃度は、特に制限されないが、通常40〜150ppmとするのが好ましく、この範囲において十分な抑制効果を得ることができる。浴湯が上述した任意成分を溶解もしくは分散させたものである場合、それらの量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定すればよい。
本発明のスケール抑制方法は、炭酸塩とともにリン酸三ナトリウムを予め配合してなる本発明の入浴剤を浴湯(さら湯)に投入することにより実施されてもよいし、少なくとも炭酸塩を含む公知の入浴剤を投入した浴湯に別途リン酸三ナトリウムを添加することにより実施されてもよい。
以下に実施例において本発明を具体的に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1および比較例1、2)
プラスチック製の浴槽に、40℃の浴湯(赤穂市水道水(硬度45〜50mg/L)を使用)200Lを溜め、その中に表1に示す各処方で作製した粉末状入浴剤を30g投入し、よくかき混ぜながら溶解させ、浴槽側面に付着している気泡をスポンジで取り除いた後、12時間静置してから浴湯を排水する、という一連の操作を、途中に浴槽を洗浄することなく合計3回繰り返した。その後、浴槽を風乾させ、浴槽の側面を素手で触った時のざらつきの度合いを「ざらつきを感じる」、「ざらつきを感じない」の2段階の基準で評価した。なお、評価はパネラー10名(男性4名、女性6名)により行い、結果はそれぞれの基準に判定した人数が占める割合(%)で表した。結果を表1に示す。
なお、表1に示す処方Aの入浴剤を上述した条件(40℃の浴湯200Lに対して入浴剤30g)で浴湯に溶解させた時のpHは9.75であり、アルカリ性を示した。
表1から、スケールの発生を抑制するための成分を全く含有しない入浴剤(処方B)で感じられる浴槽のざらつきは、一般的な金属イオン封鎖剤であるクエン酸ナトリウムやエデト酸ナトリウムを含有させた入浴剤(処方D、E)では殆ど改善されず、また、ポリアクリル酸ナトリウムを含有させた処方Cの入浴剤でも改善はされるものの十分には抑制されない、ことが明らかである。これに対して、リン酸三ナトリウムを含有する本発明の入浴剤(処方A)では、浴槽のざらつきを確実に抑制できることが分かる。
(実施例2および比較例5)
実施例2においては表1に示す処方Aで作製した入浴剤を、比較例5においては表1に示す処方Bで作製した入浴剤を用い、実施例1と同様、プラスチック製の浴槽に40℃の浴湯(赤穂市水道水(硬度45〜50mg/L)を使用)200Lを溜め、各々30g投入しよくかき混ぜながら溶解させ、浴槽側面に付着している気泡をスポンジで取り除いた後、12時間静置してから浴湯を排水し、浴槽を風乾させた(ここでは、一連の操作は1回のみ行った)。その後、喫水線より下の浴槽側面を擦り取って白色粉末を採取し、この採取物を顕微鏡(OLYMPUS社製「B071」)にて倍率400倍で観察した。実施例2における結果(顕微鏡写真)を図1に、比較例5における結果(顕微鏡写真)を図2に、それぞれ示す。また、比較例5で採取した白色粉末については、医薬部外品原料規格(2006)(以下、「外原規」とも言う)に記載されている、カルシウム塩および炭酸塩の定性反応試験法にしたがい分析し、炭酸カルシウムを主成分とするものであることを確認した。
図1および図2に示す通り、リン酸三ナトリウムを含有しない入浴剤を使用した比較例5では、粒状の塊(スケール)が多数確認されるのに対して、リン酸三ナトリウムを含有する本発明の入浴剤を使用した実施例2では、所々に小さい点が認められる程度であった。つまり、比較例5は、実施例2よりもスケール(炭酸カルシウム)の結晶が大きく成長している。このことから、リン酸三ナトリウムを含有させることによって、スケールの結晶成長を抑制できることが明らかである。
(参考例1)
本発明の入浴剤において必須成分とするリン酸三ナトリウムと、同じリン酸ナトリウム塩である、リン酸二水素ナトリウムおよびリン酸水素二ナトリウムとについて、入浴剤に配合する成分としての適性(すなわち、溶解性およびpH)を下記の方法で調べた。結果を表2に示す。
<溶解性>
各リン酸ナトリウム塩(いずれも、太平化学産業(株)製の外原規グレードを使用)1gを20℃に保持したイオン交換水100mL中に投入して静置し、10分毎に目視にて観察することにより、各リン酸ナトリウム塩の溶け残りの有無を確認した。
<pH>
各リン酸ナトリウム塩(いずれも、太平化学産業(株)製の外原規グレードを使用)1gを20℃に保持したイオン交換水100mLに投入し、マグネチックスターラーで攪拌しながら完全に溶解させ、得られた溶液のpHを測定した。
表2から、リン酸二水素ナトリウムは、水に溶解させたときに酸性を示すものであり、pHの低下をまねくことから、アルカリ性入浴剤による湯ざわりや感触を損なうことがあり、しかも皮膚や粘膜に刺激を及ぼすことが懸念されるので、浴湯に溶解させる入浴剤に配合する成分としては適さないと考えられる。また、リン酸水素二ナトリウムは、溶解性が他のリン酸ナトリウム塩よりも低く、浴湯に添加したときに溶け残りが懸念されるので、浴湯に溶解させる入浴剤に配合する成分としては適さないと考えられる。これに対して、リン酸三ナトリウムは、浴湯に適したアルカリ性を示すとともに、浴湯に添加した時にも速やかに溶解しうるものであり、入浴剤に配合する成分として最適であることが明らかである。
(参考例2)
浴湯をアルカリ性にするためのアルカリ成分として本発明の入浴剤の必須成分である炭酸塩(炭酸ナトリウム)を用いた場合と、重炭酸塩(炭酸水素ナトリウム)を用いた場合とについて、スケールの発生し易さの違いを下記の方法で調べた。
すなわち、プラスチック製の浴槽に、40℃の浴湯(赤穂市水道水(硬度45〜50mg/L)を使用)200Lを溜め、その中に、a)炭酸ナトリウム12.9gおよび硫酸ナトリウム16.5g、または、b)炭酸水素ナトリウム12.9gおよび硫酸ナトリウム16.5g、を投入し、よくかき混ぜながら溶解させ、浴槽側面に付着している気泡をスポンジで取り除いた後、3日間静置してから浴湯を排水した。その後、浴槽を風乾させ、パネラー10名(男性4名、女性6名)により浴槽の側面を素手で触った時のざらつきの度合いを、実施例1と同様に、「ざらつきを感じる」、「ざらつきを感じない」の2段階の基準で評価した。
その結果、a)の場合(すなわち、炭酸塩を用いた場合)、90%のパネラーが「ざらつきを感じる」とし、「ざらつきを感じない」と判定したパネラーは僅か10%であったのに対し、b)の場合(すなわち、重炭酸塩を用いた場合)、100%のパネラーが「ざらつきを感じない」と判定した。
このことから、炭酸塩(炭酸ナトリウム)を含有する場合にはスケールが発生しやすいが、重炭酸塩(炭酸水素ナトリウム)を用いた場合にはスケールは殆ど発生しないことが分かる。つまり、アルカリ性の浴湯においてスケールが発生し浴槽にざらつきが生じるという問題は、炭酸塩を含有することによって特異的に発生する問題であると言える。
以下にさらに本発明の入浴剤の処方例を示すが、本発明はこれらの処方例に限定されるものではない。
(処方例1)
炭酸ナトリウム : 40.0質量%
炭酸水素ナトリウム : 50.0質量%
無水ケイ酸 : 8.0質量%
香料(ハーブ調の香り): 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 1.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例1の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、9.3であった。
(処方例2)
炭酸ナトリウム : 40.0質量%
炭酸水素ナトリウム : 50.0質量%
無水ケイ酸 : 6.0質量%
香料(ハーブ調の香り): 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 3.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例2の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、9.3であった。
(処方例3)
炭酸ナトリウム : 40.0質量%
硫酸ナトリウム : 50.0質量%
無水ケイ酸 : 4.0質量%
香料(ユズ調の香り) : 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 5.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例3の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、9.5であった。
(処方例4)
炭酸ナトリウム : 40.0質量%
硫酸ナトリウム : 50.0質量%
無水ケイ酸 : 2.0質量%
香料(森の香り) : 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 7.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例4の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、9.5であった。
(処方例5)
炭酸ナトリウム : 60.0質量%
炭酸水素ナトリウム : 30.0質量%
無水ケイ酸 : 6.0質量%
香料(ハーブ調の香り): 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 3.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例5の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、9.7であった。
(処方例6)
炭酸ナトリウム : 60.0質量%
硫酸ナトリウム : 30.0質量%
無水ケイ酸 : 4.0質量%
香料(ユズ調の香り) : 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 5.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例6の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、9.8であった。
(処方例7)
炭酸ナトリウム : 60.0質量%
硫酸ナトリウム : 30.0質量%
無水ケイ酸 : 2.0質量%
香料(森の香り) : 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 7.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例7の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、9.9であった。
(処方例8)
炭酸ナトリウム : 90.0質量%
無水ケイ酸 : 6.0質量%
香料(ハーブ調の香り): 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 3.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例8の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、10.1であった。
(処方例9)
炭酸ナトリウム : 90.0質量%
無水ケイ酸 : 4.0質量%
香料(ユズ調の香り) : 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 5.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例9の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、10.1であった。
(処方例10)
炭酸ナトリウム : 90.0質量%
無水ケイ酸 : 2.0質量%
香料(森の香り) : 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 7.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例10の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、10.1であった。
(処方例11)
炭酸ナトリウム : 88.0質量%
無水ケイ酸 : 1.0質量%
香料(森の香り) : 1.0質量%
リン酸三ナトリウム : 10.0質量%
合計 :100.0質量%
この処方例11の粉末状入浴剤30gを40℃のお湯200Lに投入したときのpHは、10.0であった。

Claims (4)

  1. 炭酸塩を必須成分とし、浴湯に溶解させた時にアルカリ性を示す入浴剤であって、スケールの発生を抑制するためにリン酸三ナトリウムが配合されてなることを特徴とする入浴剤。
  2. リン酸三ナトリウムの配合量が、入浴剤全量に対して、1〜10質量%である、請求項1記載の入浴剤。
  3. 浴湯に溶解させた時のpHが9〜11である、請求項1または2に記載の入浴剤。
  4. 炭酸塩を溶解させたアルカリ性を示す浴湯に発生するスケールを抑制する方法であって、リン酸三ナトリウムを添加することを特徴とするスケール抑制方法。
JP2009127911A 2009-05-27 2009-05-27 入浴剤およびスケール抑制方法 Active JP5513775B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009127911A JP5513775B2 (ja) 2009-05-27 2009-05-27 入浴剤およびスケール抑制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009127911A JP5513775B2 (ja) 2009-05-27 2009-05-27 入浴剤およびスケール抑制方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010275212A true JP2010275212A (ja) 2010-12-09
JP5513775B2 JP5513775B2 (ja) 2014-06-04

Family

ID=43422520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009127911A Active JP5513775B2 (ja) 2009-05-27 2009-05-27 入浴剤およびスケール抑制方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5513775B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013180987A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Goshu Yakuhin Kk 新規浴用剤
JP2014051490A (ja) * 2012-08-07 2014-03-20 Univ Kanagawa 入浴剤

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01175928A (ja) * 1987-12-28 1989-07-12 Lion Corp 浴用剤
JPH04326996A (ja) * 1991-04-24 1992-11-16 Toda Constr Co Ltd 泉水使用の石灰分付着防止方法とその装置
JPH05209198A (ja) * 1991-08-30 1993-08-20 Albright & Wilson Ltd 液体洗濯洗剤組成物
JP2002154951A (ja) * 2000-09-08 2002-05-28 Hayashibara Bijutsu Minto:Kk 脳波抑制剤
JP2002212057A (ja) * 2001-01-17 2002-07-31 Tsumura & Co 浴用剤組成物
JP2006248995A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Earth Chem Corp Ltd 粉状入浴剤
JP2008546756A (ja) * 2005-06-21 2008-12-25 ヴェ. マヌ フィル ジェランシームレス崩壊可能カプセル、及びその製造方法
JP2009096735A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Koyo Kasei Kk アルカリ性の風呂用温浴効果と温泉感触泉質の添加剤製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01175928A (ja) * 1987-12-28 1989-07-12 Lion Corp 浴用剤
JPH04326996A (ja) * 1991-04-24 1992-11-16 Toda Constr Co Ltd 泉水使用の石灰分付着防止方法とその装置
JPH05209198A (ja) * 1991-08-30 1993-08-20 Albright & Wilson Ltd 液体洗濯洗剤組成物
JP2002154951A (ja) * 2000-09-08 2002-05-28 Hayashibara Bijutsu Minto:Kk 脳波抑制剤
JP2002212057A (ja) * 2001-01-17 2002-07-31 Tsumura & Co 浴用剤組成物
JP2006248995A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Earth Chem Corp Ltd 粉状入浴剤
JP2008546756A (ja) * 2005-06-21 2008-12-25 ヴェ. マヌ フィル ジェランシームレス崩壊可能カプセル、及びその製造方法
JP2009096735A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Koyo Kasei Kk アルカリ性の風呂用温浴効果と温泉感触泉質の添加剤製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013180987A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Goshu Yakuhin Kk 新規浴用剤
JP2014051490A (ja) * 2012-08-07 2014-03-20 Univ Kanagawa 入浴剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP5513775B2 (ja) 2014-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101489701B1 (ko) 재분산형 분말 분산 화장료
JP2010222321A (ja) 二層式クレンジング化粧料
JP2009286739A (ja) 非水系温感皮膚洗浄用組成物
JP2011148722A (ja) 非水系温感皮膚洗浄用組成物
JP5513775B2 (ja) 入浴剤およびスケール抑制方法
JP6453665B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP2002167325A (ja) 洗浄剤組成物
JP4504729B2 (ja) 二剤式浴用剤
JP2008031130A (ja) 液体入浴剤
JP4814745B2 (ja) 液体入浴剤
JPH08325137A (ja) 入浴剤
JP2005097238A (ja) 浴用剤組成物
JP2013139411A (ja) 透明二層式クレンジング化粧料
JP2004196713A (ja) 二層型化粧料
JP2021187784A (ja) 顆粒配合発泡打錠剤
JP2017066103A (ja) 発泡性圧縮成形型入浴剤
JP2016216412A (ja) クレンジング化粧料
JP2005281151A (ja) 入浴剤およびその製造方法
JP2973368B2 (ja) 浴用剤組成物
JPH07309741A (ja) 浴用剤組成物
JP4157007B2 (ja) 入浴剤
KR102253878B1 (ko) 액상비누의 제조방법
JP2008162923A (ja) 入浴剤の製造方法
JP2009096735A (ja) アルカリ性の風呂用温浴効果と温泉感触泉質の添加剤製造方法
JP2008056794A (ja) 洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5513775

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250