JP2010272793A - コイル装置アレイ及びその製造法 - Google Patents

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康介 石田
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Abstract

【課題】 外的な要因によってクラックが生じても、その影響を低減して電気的特性および信頼性の劣化を防止する。
【解決手段】 積層体で構成されるとともに、複数のコイル装置を備えたコイル装置アレイにおいて、
溝が、複数のコイル装置のうち隣接されているコイル装置の間であって、積層体の一方主面から他方主面に延伸するように設けられている。
【効果】
外部からの機械的、熱的な衝撃や応力により発生するクラックは、溝の先端を起点として他方主面へ到達するように発生しやすくなるので、個々のコイル装置の電気的特性および信頼性の劣化を防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、積層体で構成されるとともに、複数のコイル装置を備えたコイル装置アレイに関する。
近年、電子機器は小型化、高機能化が進み、電子機器に内蔵されている回路基板も小型化され、実装密度を上げる必要が出てきた。このため、回路基板に実装される電子部品は、より小型で低背のものが必要となってきた。
一方で、回路基板の実装密度を上げる別の方法として、同一機能を有する複数の電子部品を備えるアレイ状の電子部品を利用する方法がある。アレイ状の部品は、回路基板上に同一機能の電子部品を複数実装するよりも実装面積が小さく済むため、実装密度を上げることができる。
また、電子部品の一種であるコイル装置では、フェライトなどのコアにワイヤを巻いた巻き線タイプのコイル装置に対して、磁性体と、コイル素子を構成する内部導体とを積層してなる積層タイプが開発されてきた。このタイプのコイル装置は従来の巻き線タイプに比べて小型、低背化が容易で、複数のコイル装置を備えるコイル装置アレイも実現しやすい。
このような積層タイプのコイル装置アレイの一例として、特許文献1に開示されているようなコモンモードチョークコイルアレイがある。
このような従来のコモンモードチョークコイルアレイついて、図を使って説明する。図14、図15、図16はそれぞれ従来のコモンモードチョークコイルアレイの外観を示す斜視図、内部透視図、電気的等価回路図である。また、図17は図14のB−B断面図を示す。
図14に示すように、従来のコモンモードチョークコイルアレイ10は、積層体15と外部電極11a、11b、12a、12b、13a、13b、14a、14bとからなる。外部電極11a、12a、13a、14aは、積層体15の一方側面近傍であって、その一方主面から一方側面を経て他方主面に折り返すように形成されている。外部電極11b、12b、13b、14bは、積層体15の前記一方側面に対向する他方側面近傍であって、その一方主面から他方側面を経て他方主面に折り返すように形成されている。
また、図15に示すように、コモンモードチョークコイルアレイ10は、ふたつのコモンモードチョークコイル21、22を有し、それらのコモンモードチョークコイル21、22は、積層体15の長さ方向に1列に並設されている。
更に、積層体15の内部であって、コモンモードチョークコイル21に相当する部分に、コイル素子31、32が内蔵されている。同様にコモンモードチョークコイル22に相当する部分に、コイル素子33、34が内蔵されている。
積層体15は、例えば、磁性体のグリーンシートを用意し、その上にコイル素子31、32、33、34を構成する内部導体をスクリーン印刷し、これらを複数積層した後、一体的に焼成して製造される。
また、コイル素子31の上にコイル素子32が配置され、コイル素子33の上にコイル素子34が配置されており、コイル素子31、32は、コイル素子33、34と離隔して並設されている。
コイル素子31は外部電極11a、11bに、コイル素子32は外部電極12a、12bに、コイル素子33は外部電極13a、13bに、コイル素子34は外部電極14a、14bにそれぞれ電気的に接続されている。
図16に示すように、コイル素子31、32、コイル素子33、34がそれぞれ一対の関係あり、それぞれがコモンモードチョークコイル21、22として機能するように構成されている。
特開平8−138937
ところが、上述した従来のコモンモードチョークコイルアレイ10では、高さ(h寸法)に対してコモンモードチョークコイル21、22が1列に並ぶ方向の長さ(l寸法)が相対的に長くなってしまう。
このため、回路基板への実装時の衝撃や、実装後での回路基板の変形に起因する応力により、図14および図17に示すように、クラック401が積層体15の長さ方向に対向する側面であって、回路基板へ実装される側に発生する。
クラック401が磁性体に入ると、磁束の状態が変化し電気的特性が劣化する。また、磁性体に加えてコイル素子の内部導体にまでクラック401が発生したときは、内部導体が断線されるため電気的特性が劣化する。更に、湿気がクラック401に侵入し、内部導体の腐食やマイグレーションが発生することで信頼性が劣化するという問題があった。
そこで本発明は、このような問題点を解決し、外的な要因によってクラックが生じても、その影響を低減して電気的特性および信頼性の劣化を防止することができるコイル装置アレイを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、本発明に係わるコイル装置アレイは、積層体で構成されるとともに、前記積層体の一方主面に沿う方向に一列に設けられた複数のコイル装置を備えたコイル装置アレイにおいて、溝が、前記複数のコイル装置のうち隣接されているコイル装置の間であって、前記積層体の一方主面から他方主面に延伸するように設けられていることを特徴とする。
また、前記コイル装置はコイル素子を内蔵しており、前記溝は、前記隣接されているコイル装置のコイル素子の間を含むように設けられていることを特徴とする。
また、前記積層体は、前記コイル素子を内蔵するコイル積層体と、前記コイル積層体の前記一方主面側に形成されている第1の磁性体と、前記コイル積層体の前記他方主面側に形成されている第2の磁性体とからなり、前記一方主面が実装面として構成されており、前記溝は、前記一方主面から前記第1の磁性体および前記コイル積層体を経て前記第2の磁性体の一部にまで延伸して設けられていることを特徴とする。
また、前記コイル装置がコモンモードチョークコイルであることを特徴とする。
さらに、上記問題点を解決するためのコイル装置アレイの製造方法は、第1の磁性体となる第1の磁性体親基板を用意する工程と、前記第1の磁性体親基板上に、絶縁層と内部導体を交互に積層することで、コイル素子を内蔵するコイル積層体を形成する工程と、前記コイル積層体の上に第2の磁性体となる第2の磁性体親基板を積層することで積層体親基板を得る工程と、前記積層体親基板に溝を形成する工程であって、前記複数のコイル装置のうち隣接されているコイル装置の間に相当する部分に、前記積層体の一方主面から他方主面に延伸するように溝を形成する工程と、前記積層体親基板を切断、分割して前記積層体を得る工程と、前記積層体に外部電極を形成する工程とを備えることを特徴とする。
また、前記溝を形成する工程は、前記積層体親基板の前記他方主面側をダイシングテープに貼り付ける工程と、ダイシングで、前記積層体親基板の前記一方主面側からハーフカットして前記溝を形成する工程であり、前記積層体を得る工程は、前記溝を形成する工程に引き続いて、前記一方主面側からフルカットで切断、分割して前記積層体を得る工程であることを特徴とする。
また、前記コイル装置アレイの製造方法がコモンモードチョークコイルの製造方法であることを特徴とする。
本発明のコイル装置アレイにおいては、外部からの機械的、熱的な衝撃や応力により発生するクラックは、溝の先端を起点とし他方主面へ到達するように発生するため、クラックによる磁束の状態の変化も少なく、内部導体の断線や腐食、マイグレーション等も発生しない。よって、電気的特性および信頼性の劣化を防止することができる。
また、本発明のコイル装置アレイの製造方法においては、溝を形成する工程が、積層体親基板を切断、分割して積層体を得る工程の前に設けられている。これにより、積層体親基板状態で一括して溝を形成することができる。
更に、積層体親基板の他方主面側をダイシングテープに貼り付ける工程ののち、ダイシングで、積層体親基板の一方主面側からハーフカットして溝を形成し、引き続いて同じ方向からフルカットで切断、分割して積層体を得ることで、工程の簡略化ができる。
本発明に係わるコイル装置アレイの一実施形態(実施形態1)の外観を示す斜視図である。 図1の内部透視図である。 図1の電気的等価回路図である。 図1のA−A断面図である。 本発明に係わるコイル装置アレイの一実施形態(実施形態2)の外観を示す斜視図である。 図5の内部透視図である。 図5のC−C断面図である。 図5のコイル装置アレイの製造方法を説明する詳細図である。 図5のコイル装置アレイの製造方法を説明する図である。 本発明に係わるコイル装置アレイの一実施形態(実施形態3)の外観を示す斜視図である。 図10の実施形態の内部透視図である。 図10の電気的等価回路図である。 本発明のコイル装置アレイを回路基板に実装する様子を示す図である。 従来のコイル装置アレイの外観を示す斜視図である。 図14の内部透視図である。 図14の電気的等価回路図である。 図14のB−B断面図である。
以下、本発明の実施形態1、2ではコイル装置アレイがコモンモードチョークコイルアレイであり、コイル装置がコモンモードチョークコイルの場合について、また、実施形態3ではコイル装置アレイがインダクタアレイであり、コイル装置がインダクタの場合について、それぞれ図面を参照しながら説明する。
図1、図2、図3はそれぞれ本発明に係るコモンモードチョークコイルアレイの実施形態1の外観を示す斜視図、内部透視図、電気的等価回路図である。また、図4は図1のA−A断面図を示す。
図1に示すように、本発明のコモンモードチョークコイルアレイ40は、外形サイズが長さl、幅d、高さhの積層体45と外部電極41a、41b、42a、42b、43a、43b、44a、44bとからなる。
外部電極41a、42a、43a、44aは、積層体45の一方側面近傍であって、その一方主面から一方側面を経て他方主面に折り返すように形成されている。外部電極41b、42b、43b、44bは、積層体45の前記一方側面に対向する他方側面近傍であって、その一方主面から他方側面を経て他方主面に折り返すように形成されている。
また、図2に示すように、コモンモードチョークコイルアレイ40は、ふたつのコモンモードチョークコイル51、52を有し、それらのコモンモードチョークコイル51、52は、積層体45の長さ方向に1列に並設されている。
更に、積層体45の内部であって、コモンモードチョークコイル51に相当する部分に、コイル素子61、62が内蔵されている。同様にコモンモードチョークコイル52に相当する部分に、コイル素子63、64が内蔵されている。
積層体45は、例えば、磁性体のグリーンシートを用意し、その上にコイル素子61、62、63、64を構成する内部導体をスクリーン印刷し、これらを複数積層した後、一体的に焼成して製造される。
また、コイル素子61の上にコイル素子62が配置され、コイル素子63の上にコイル素子64が配置されており、コイル素子61、62は、コイル素子63、64と離隔して並設されている。
コイル素子61は外部電極41a、41bに、コイル素子62は外部電極42a、42bに、コイル素子63は外部電極43a、43bに、コイル素子64は外部電極44a、44bにそれぞれ電気的に接続されている。
図3に示すように、コイル素子61、62、コイル素子63、64がそれぞれ一対の関係あり、それぞれがコモンモードチョークコイル51、52として機能するように構成される。
更に、図1、図2に示すように、溝301は、外部電極42a、42bと外部電極43a、43bの間、すなわち、隣接されているコモンモードチョークコイル51、52間に、積層体45の他方主面の一部を残して、一方主面から他方主面かけて延伸して設けられている。
なお、ここで言う一方主面はコモンモードチョークコイルアレイ40を回路基板に実装する際の実装面に相当する。
例えば、図13に示すように、実装機でコモンモードチョークコイルアレイ40を回路基板202に実装する際に、機械的な衝撃がコモンモードチョークコイルアレイ40にかかり、クラック401が発生する場合がある。このとき、図13および図4に示すように、クラック401は溝301の先端を起点とし他方主面へ到達するように発生する。この部分は、ちょうどコモンモードチョークコイル51、52が隣接する部分であるため、電気的特性への影響が少ない個所になる。このため、クラック401による磁束の状態の変化も少ない。また、クラック401によるコイル素子61、62、63、64を構成する内部導体の断線や腐食、マイグレーション等も発生しないので、電気的特性および信頼性の劣化を防止することができる。
上記の例では、実装時の機械的な衝撃に関する例であるが、このほかに実装後での回路基板の変形に起因する応力など、外部からの機械的、熱的な衝撃や応力により発生するクラックに対しても同様の効果を発揮する。
尚、図4に示すように、積層体45の一方主面から延伸された溝301の深さkは、0<k<h(積層体の高さ)であればどのような深さであってもよい。すなわち、溝の深さは、ほんの少しでもよく、積層体45の厚みh以下であればどのような深さのものであってもよい。
より好ましくは、積層体45の一方主面から延伸された溝301は、隣接されているコモンモードチョークコイル51のコイル素子61、62とコモンモードチョークコイル52のコイル素子63、64の間であって、コモンモードチョークコイルアレイ40の高さ方向において、少なくともコイル素子61、63の下端からコイル素子62、64の上端までの区間、すなわち、図4に示すWの区間を含むように設けられている。
この構成にすることにより、クラック401がコイル素子61、62、63、64を構成する内部導体に及びにくくなり、内部導体の断線や腐食、マイグレーション等を確実に防止することができる。
図5、図6はそれぞれ本発明に係るコモンモードチョークコイルアレイの実施形態2の外観を示す斜視図、内部透視図である。また、図7は図1のC−C断面図を示す。電気的等価回路図は実施形態1と図3と同じである。
本実施形態2はほぼ実施形態1と同じであるため、構造上の違う部分のみを詳細に説明する。
実施形態2では、積層体45は、第1の磁性体81とコイル積層体70と第2の磁性体82で構成されている。更に、図6および図7に示すように、コイル積層体70の中にコイル素子61、62、63、64が形成されている。
また、図5、図6および図7に示すように、溝301は、外部電極42a、42bと外部電極43a、43bの間、すなわち、隣接されているコモンモードチョークコイル51、52間で、積層体45の一方主面から前記第1の磁性体81および前記コイル積層体70を経て前記第2の磁性体82の一部にまで延伸して設けられている。
なお、ここで言う一方主面はコモンモードチョークコイルアレイ40を回路基板に実装する際の実装面に相当する。
この構成においても、実施形態1と同様に、図7に示すように、クラック401は溝301の先端を起点とし他方主面へ到達するため、クラック401による電気的特性および信頼性の劣化を防止することができる。
次いで、この実施形態2のコモンモードチョークコイルアレイの製造方法について、図8、図9を参照して説明する。
図8は、実施形態2のコモンモードチョークコイルアレイの製造方法を説明する詳細図である。また、図9は、実施形態2のコイル装置アレイの製造方法を説明する図であって、同図(a)は積層体親基板の斜視図、同図(b)は溝を形成した状態の積層体親基板の斜視図、同図(c)個々の積層体に切断、分割した状態の積層体親基板の斜視図である。
実際の量産の際には、図9に示すように、第1の磁性体81となる第1の磁性体親基板181と、コイル素子51、52を複数内蔵したコイル積層体170と第2の磁性体82となる第2の磁性体親基板182を積層して、複数個のコモンモードチョークコイルアレイ40を備えた積層体親基板145を用いて一括して生産するが、まず、図8を用いて1個のコモンモードチョークコイルアレイの製造方法を説明する。
まず、第1の磁性体81を用意する。次に、第1の磁性体81上に、絶縁層71eをフォトリソ工法により形成する。磁性体の材料としては、フェライト等のNi-Zn系やMn-Zn系等の材料が使用される。絶縁層の材料としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂等の種々の材料が使用される。本実施形態では感光性ポリイミド樹脂を使用した。
次に、絶縁層71eの上に、導電材料膜をスパッタや蒸着等の薄膜形成法により形成し、レジスト塗布―露光―現像―エッチング等の一連のフォトリソ技術により内部導体91a、93aを形成する。内部導体91a、93aの上には絶縁層71dが絶縁層71eと同様の工法で形成される。その際、同時に、絶縁層71dにはビアホール95、97が形成される。ビアホール95、97は、内部導体91a、93aと、後に形成される内部導体91b、93bをそれぞれ電気的に接続するためのものである。
絶縁層71dの上に内部導体91b、93bを内部導体91aと93aと同様のフォトリソ技術で形成する。内部導体91aと内部導体91bはコイル素子61として、また、内部導体93aと内部導体93bはコイル素子63として機能するように構成される。導電材料膜としては、導電性に優れた金属、例えばAg、Pd、Cu、Al、Niあるいはこれらの合金等が使用される。
同様な方法で、内部導体91b、93bの上に、絶縁層71c、内部導体92a、94a、絶縁層71b、ビアホール96、98、内部導体92b、94bを順に形成し、内部導体92b、94bの上に絶縁層71aを形成する。内部導体92aと内部導体92bはコイル素子62として、また、内部導体94aと内部導体94bはコイル素子64として機能するように構成される。この段階で、第1の磁性体81の上に、コイル積層体70が完成する。
さらに、コイル積層体70の上に第2の磁性体82が接着剤で接着される。接着剤としては、熱硬化性のポリイミド樹脂を含んだ材料等が用いられる。
上述の製造方法で第1の磁性体親基板181、第2の磁性体親基板182を用いて製造すると、図9(a)のような積層体親基板145が得られる。
このようにして得られた積層体親基板145を、ダイシングテープ(図示せず)に第2の磁性体親基板182側が接するように貼り、図9(b)に示すように、ダイシングで各コモンモードチョークコイル間をハーフカットにて溝301を形成する。その後、図9(c)に示すように、フルカットで切断、分割を行い、積層体45を得る。
分割後、図5に示すように積層体45の一方主面と側面および他方主面に、コイル素子61、62、63、64と電気的に導通する外部電極41a、41b、42a、42b、43a、43b、44a、44bを形成する。
このような製造方法にすることによって、親基板状態で一括して溝を形成することができるとともに、工程の簡略化ができる。
本発明に係わるコモンモードチョークコイルアレイは前記実施形態に限定するものでなく、その要旨の範囲内で種々に変形することができる。例えば、一対のコイル素子はそれぞれ独立した状態にする必要はなく、バイファイラ状に重ねたものであってもよい。また、絶縁層71a、71b、71c、71d、71eは磁性体、非磁性体のいずれであってもよい。
更に、実施形態1では2つのコモンモードチョークコイルを内蔵したコモンモードチョークコイルアレイの例を示したが、3つ以上のコモンモードチョークコイルを内蔵するコモンモードチョークコイルアレイであってもよい。
また、本発明に係わるコモンモードチョークコイルアレイの製造方法は、前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形することができる。
例えば、コイル素子を形成する内部導体はフォトリソ技術のかわりにスクリーン印刷技術で形成してもよい。また、絶縁層はペースト状の絶縁材料を塗布し、乾燥して絶縁層を形成してもよい。また、フォトリソ工法を用いず、シート状の絶縁材料を用いる場合であってもよい。また、磁性体は単一の磁性体基板材料でなくてもよく、複数のシートが積層された磁性体層であってもよい。更に、溝の形成手段はダイシングでなくてもよく、その他の方法であってもよい。
図10、図11、図12は本発明に係わる実施形態3の外観を示す斜視図、内部透視図、電気的等価回路図である。実施形態1、2ではコイル装置アレイがコモンモードチョークコイルアレイである場合を示したが、実施形態3はコイル装置アレイがインダクタアレイの場合の実施形態である。
図10に示すように、本発明のインダクタアレイ140は、積層体45と外部電極141a、141b、142a、142b、143a、143b、144a、44bとからなる。外部電極141a、142a、143a、144aは、積層体45の一方側面近傍であって、その一方主面から一方側面を経て他方主面に折り返すように形成されている。外部電極141b、142b、143b、144bは、積層体45の前記一方側面に対向する他方側面近傍であって、その一方主面から他方側面を経て他方主面に折り返すように形成されている。
また、図11に示すように、インダクタアレイ140は、4つのインダクタ151、152、153、154を有し、それらのインダクタ151、152、153、154は、積層体45の長さ方向に1列に並設されている。
更に、積層体45の内部であって、インダクタ151、152、153、154に相当する部分に、それぞれコイル素子161、162、163、164が内蔵されている。
積層体45は、例えば、磁性体のグリーンシートを用意し、その上にコイル素子161、162、163、164を構成する内部導体をスクリーン印刷し、これらを複数積層した後、一体的に焼成して製造される。
また、コイル素子161、162、163、164はそれぞれ離隔して並設されている。
コイル素子161は外部電極141a、141bに、コイル素子162は外部電極142a、142bに、コイル素子63は外部電極143a、143bに、コイル素子164は外部電極144a、144bにそれぞれ電気的に接続されている。
図12に示すように、コイル素子161、162、163、164が個別のインダクタ151、152、153、154として機能するように構成されている。
更に、図10、図11に示すように、溝311は、隣接配置された外部電極間、すなわち、隣接されているコイル素子161、162、163、164の間に、積層体45の他方主面の一部を残して、一方主面から他方主面かけて延伸して設けられている。
なお、ここで言う一方主面はインダクタアレイ140を回路基板に実装する際の実装面に相当する。
実施形態3においても、実施形態1ないし2と同様な効果が得られる。
なお、実施形態3の積層体45は実施形態2と同じように、積層体45は、第1の磁性体とコイル積層体と第2の磁性体で構成されており、コイル積層体の中にコイル素子が形成されている構造のものであってもよい。
以上のように、本発明の実施形態はコイル装置アレイがコモンモードチョークコイルアレイもしくはインダクタアレイの場合について説明したが、積層体から構成されたコイル素子を用いたコイル装置アレイであれば他の電子部品(たとえばトランス)であってもよい。
10、40 コイル装置アレイ(コモンモードチョークコイルアレイ)
21、22、51、52 コイル装置(コモンモードチョークコイル)
15、45 積層体
145 積層体親基板
140 コイル装置アレイ(インダクタアレイ)
151、152、153、154 コイル装置(インダクタ)
11a、11b、12a、12b、13a、13b、14a、14b、41a、41b、42a、42b、43a、43b、44a、44b、141a、141b、142a、142b、143a、143b、144a、144b 外部電極
31、32、33、34、61、62、63、64、161、162、163、164 コイル素子
70、170 コイル積層体
71a、71b、71c、71d、71e 絶縁層
81 第1の磁性体
82 第2の磁性体
181 第1の磁性体親基板
182 第2の磁性体親基板
91a、91b、92a、92b、93a、93b、94a、94b 内部導体
95、96、97、98 ビアホール
201 実装機のノズル
202 回路基板
301、311 溝
401 クラック

Claims (7)

  1. 積層体で構成されるとともに、前記積層体の一方主面に沿う方向に一列に設けられた複数のコイル装置を備えたコイル装置アレイにおいて、
    溝が、前記複数のコイル装置のうち隣接されているコイル装置の間であって、前記積層体の一方主面から他方主面に延伸するように設けられていることを特徴とするコイル装置アレイ。
  2. 前記コイル装置はコイル素子を内蔵しており、
    前記溝は、前記隣接されているコイル装置のコイル素子の間を含むように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコイル装置アレイ。
  3. 前記積層体は、前記コイル素子を内蔵するコイル積層体と、前記コイル積層体の前記一方主面側に形成されている第1の磁性体と、前記コイル積層体の前記他方主面側に形成されている第2の磁性体とからなり、
    前記一方主面が実装面として構成されており、
    前記溝は、前記一方主面から前記第1の磁性体および前記コイル積層体を経て前記第2の磁性体の一部にまで延伸して設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコイル装置アレイ。
  4. 前記コイル装置がコモンモードチョークコイルであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のコイル装置アレイ。
  5. 積層体で構成されるとともに、複数のコイル装置を備えたコイル装置アレイの製造方法であって、
    第1の磁性体となる第1の磁性体親基板を用意する工程と、前記第1の磁性体親基板上に、絶縁層と内部導体を交互に積層することで、コイル素子を内蔵するコイル積層体を形成する工程と、前記コイル積層体の上に第2の磁性体となる第2の磁性体親基板を積層することで積層体親基板を得る工程と、
    前記積層体親基板に溝を形成する工程であって、前記複数のコイル装置のうち隣接されているコイル装置の間に相当する部分に、前記積層体の一方主面から他方主面に延伸するように溝を形成する工程と、前記積層体親基板を切断、分割して前記積層体を得る工程と、前記積層体に外部電極を形成する工程とを備えることを特徴とするコイル装置アレイの製造方法。
  6. 前記溝を形成する工程は、前記積層体親基板の前記他方主面側をダイシングテープに貼り付ける工程と、ダイシングで、前記積層体親基板の前記一方主面側からハーフカットして前記溝を形成する工程であり、
    前記積層体を得る工程は、前記溝を形成する工程に引き続いて、前記一方主面側からフルカットで切断、分割して前記積層体を得る工程である、ことを特徴とする請求項5に記載のコイル装置アレイの製造方法。
  7. 前記コイル装置がコモンモードチョークコイルであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のコイル装置アレイの製造方法。

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