JP2010265958A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】防振装置に作用する荷重が小さい範囲では低いばね定数をもたらし、大荷重の作用に対しては高いばね定数をもたらすとともに、水平方向の振動の吸収性能に異方性を発揮させることができる防振装置を提供する。
【解決手段】本体部分2と、この本体部分2に対して重ね合せて配置される分割体部分3とを具えるものであって、その本体部分2を柱状心材10と、外筒部材20と、柱状心材10と外筒部材20との間に介在させた本体弾性体30と、外筒部材20と本体弾性体30の一端との間に区画される空間内に液体を封入してなる液室40とを具えるものとし、前記分割体部分3を、本体弾性体30の他端部の周りに嵌まり合う環状弾性体60と、環状弾性体60に形成されて、中心軸線を隔てて位置する一対の逃げ部63と、一方の面で外筒部材20のフランジ部22に当接するリング状金具70とを具えるものとしてなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、防振装置に関するもので、特に、建設車両等のキャビンマウントとして用いて好適な、液体入りの防振装置に関するものである。
建設車両等は一般的に、下部走行体が設けられた車体と、これに搭載された運転室であるキャビンとを具えており、このような産業機械等では、作業時や走行時における振動が車体からキャビンに伝達されないように、キャビンは防振装置を介して車体上に搭載されている。
このような防振装置として、特許文献1には、上下対称に配置された一対の防振ゴムをプレート部材で挟み込むとともに、両防振ゴムのそれぞれの内筒に挿通した締結部材を締め込むことで、両防振ゴムを拡径変形させてなるものが開示されている。
また、特許文献2には、自動車のデフマウントやバンパマウント、ボデーマウント等に用いられる分割構造になる防振装置として、内筒金具と外筒金具との間に介装された本体ゴムと、ストッパ金具に取り付けたストッパゴムで構成される別体ストッパとを具えてなり、内外筒金具間への軸方向の振動荷重の入力に対しては本体ゴムを剪断変形させるとともに、本体ゴムの突起部を取付板によって圧縮変形させ、そして、内外筒金具間に軸方向の大きな振動荷重が入力されて、それらの内外筒金具が上方側に過大に相対変位したときは、別体ストッパゴムを筒状固定部によって圧縮変形させるものが開示されている。
そして、特許文献3には、建設車両等のキャビンマウントとして用いられる防振装置であって、剛性芯材と直交し、かつ相互に交差する少なくとも2方向の弾性体の剛性が互いに異なるように、弾性体の軸方向高さ、径方向厚さおよび材質の少なくともいずれかを剛性芯材の周方向に変化させて、剛性を車両の上下、前後および左右方向の3方向で異ならせた防振装置が開示されている。
特開2008−255999号公報 特開2008−89002号公報 特開2002−227910号公報
しかしながら、特許文献1に開示された防振装置は、防振ゴムを分割して上下対称に一対とすることで、防振ゴムの成形時の品質不良を低減させることは可能であるも、防振ゴムが、ストッパ等のばね定数変更手段を有しないことから、特許文献1に開示された分割構造防振装置は、キャビンマウントとして用いても、負荷される荷重の増加に応じてばね定数を適宜に変化させることができないという問題があった。
また、特許文献2に開示された防振装置では、上下方向の振動入力に対し、ストッパゴムと筒状固定部との当接、および、本体ゴムの突起部と取付板との当接によって、ばね定数の所要の増加をもたらすことができ、また、上下方向の過剰な振動を抑制することはできるが、ストッパゴムと本体ゴムとの間には、嵌まり合い等に基く、水平方向の相対変位の拘束手段が存在しないことから、この防振装置をキャビンマウントとして用いた場合には、水平振動の抑制が十分でないことはもちろん、水平振動に対する異方性を発揮させることができないという他の問題があった。
そしてさらに、特許文献3に開示された防振装置では、水平振動の抑制に異方性をもたせることはできるものの、この防振装置は、剛性芯材に作用する荷重が増加しても、所定の変形量以上でばね定数の増加をもたらすための何の手段も具えていないが故に、荷重の増加に伴う所要のばね特性を実現することができないという問題があった。
この発明は、防振装置に作用する荷重が小さい範囲では低いばね定数をもたらしてキャビンに伝達される振動を有効に吸収する一方、大荷重の作用に対しては高いばね定数をもたらして、キャビンの、他の部材との干渉のおそれを取除くとともに、水平方向の振動の吸収性能に異方性を発揮させることができる防振装置を提供することを目的とするものである。
この発明の防振装置は、本体部分と、この本体部分に対して重ね合せて配置される分割体部分とを具えるものであって、
その本体部分を、
剛性材料からなる柱状心材と、
この柱状心材を取り囲んで配置され、一端に底壁を有し、他端に外向きフランジ部を有する、これも剛性材料からなる有底の外筒部材と、
柱状心材と外筒部材との間に介在させた本体弾性体と、
外筒部材の内側で、前記底壁と、本体弾性体の一端との間に区画される空間内に液体を封入してなる液室と、
この液室内に配設されて減衰力を発生する制限通路、たとえば、柱状心材の一端に連結したストッパプレートの周りに形成される制限通路とを具えるものとし、
そして、前記分割体部分を、
本体弾性体の他端部の周りに嵌まり合う環状弾性体と、
本体弾性体および環状弾性体の少なくとも一方に形成されて、中心軸線を隔てて、たとえば直径方向に対抗して位置する一対の逃げ部と、
一方の面で外筒部材のフランジ部に当接する、他方の面に環状弾性体を固着等によって取付けられたリング状金具とを具えるものとしてなる。
ここで、「一対の逃げ部」は、たとえば、外筒部材の平面輪郭形状が多角形等をなすときは、その外筒部材の中心軸線を隔てて、その中心軸線の反対側に対をなして形成されることになり、外筒部材の平面輪郭形状が円形をなすときは、外筒部材の中心軸線を隔てて、直径方向の対抗位置に形成されることになる。
なお、形成される逃げ部の、中心軸線の周りでの形成角度範囲は、逃げ部の形成個所、所要のばね特性等との関連の下で、所要に応じて適宜に選択することができる。
また、ここでの「逃げ部」とは、相互に嵌まり合う本体弾性体と環状弾性体との間での、対向表面に対する窪み部をいうものとし、各窪み部の窪み深さは所要に応じて適宜に選択することができる。
このような防振装置において、逃げ部は、環状弾性体に形成することが好ましい。
また好ましくは、本体弾性体と環状弾性体とを、異なるゴム種、もしくは異なるゴム硬度のゴムにて構成する。
そしてまた好ましくは、本体弾性体と環状弾性体との嵌合部で、それらの少なくとも一方に、抜け止め係合部を設ける。
ここにおける「抜け止め係合部」は、弾性変形下で、もしくは、弾性変形なしに相互に掛合する凹凸部、弾性変形状で対向面を押圧する凸部または、対向面相互の摩擦係合部等により構成することができ、凹部、凸部の寸法、摩擦係合領域は、嵌合部の不測の離脱を防止できる限りにおいて適宜に選択することができる。
また、このような抜け止め係合部は、相互に嵌まり合う周面の全体にわたって形成することは必須ではなく、所期した機能を発揮できれば、相互の嵌合周面の一部分だけに設けることもできる。
この発明の防振装置によれば、それをキャビンマウントとして用いて、剛性の柱状心材に、通常の大きさの荷重、たとえば上下振動が負荷された場合には、本体弾性体の剪断変形によって振動が吸収されて柔かいばね特性がもたらされる他、この剪断変形に伴うストッパ金具の変位に基く、液室内に封入された、シリコーンオイル等の液体の、たとえば、柱状心材に連結したストッパプレートの外周面と外筒部材内周面との間に区画される制限通路内での流動によってその振動が減衰されることになる。
この一方で、剛性の柱状心材上に配設され、たとえば振動源側に連結される剛性プレートに、そのプレートが環状弾性体の端面に当接するほどに大きい荷重が負荷された場合には、本体弾性体が剪断変形されることに加えて、環状弾性体が圧縮変形されることにより、通常の大さの荷重が負荷された場合とは異なる大きなばね定数がもたらされ、結果として、キャビンの、他の部材との干渉等が有効に防止されることになる。
そしてさらに、この防振装置では、たとえば環状弾性体が一対の逃げ部を有することから、中心軸線と直交する方向の振動入力に対し、環状弾性体の、中心軸線周りでの、その環状弾性体の圧縮変形に異方性を付与して、逃げ部の形成方向には柔かいばね特性をもたらす一方で、逃げ部の存在しない方向には硬いばね特性を発揮させることで、キャビンと、車体側アーム等との意図しない干渉の発生を有効に防止することができる。
ところで、このような防振装置にあって、環状弾性体に逃げ部を形成するときは、所要の異方性を簡易に実現することができる。
またここで、本体弾性体と環状弾性体とを、異なるゴム種、もしくは、異なるゴム硬度のゴムにて構成することで、剛性プレートが環状弾性体に当接するほどの大きな軸線方向荷重の入力に対する、ばね定数の増加度合を、所要に応じて簡易に調整することができる一方で、本体弾性体の、軸線方向の剪断変形に伴うばね定数は十分小さく抑制することができる。
ところで、本体弾性体と環状弾性体との嵌合部で、それらの少なくとも一方に、先に述べたような抜け止め係合部を設けたときは、本体部分への分割体部分の組み付け後のそれらの意図しない離脱を有効に防止することができる。
この発明の防振装置の一実施形態を示す縦断面図であり、図1(a)は、本体部分と分割体部分とを組立てた後の縦断面を示し、図1(b)は、本体部分と分割体部分との分解縦断面を示す。 上記実施形態の防振装置の、逃げ部の形成例を示す平面図である。 上記実施形態の防振装置の、抜け止め係合部を例示する拡大縦断面図である。 上記実施形態の防振装置の、軸線方向荷重と撓みとの関係を示すグラフである。
以下、この発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、建設車両等の産業機械に組み付けられて、キャビンを支持するキャビンマウントとして用いることができる防振装置の構造を示す縦断面図であり、図中の符号1はその防振装置の全体を示す。
この防振装置1は、図1(b)に分解図で示すように、本体部分2と、分割体部分3とを具えてなり、これらの両者は、本体部分2に対して分割体部分3を重ね合せ嵌合させることにより組立てられる。
ここで、本体部分2は、剛性材料からなる柱状心材10と、この柱状心材10の周りに、軸線方向を揃えて配設した、これも剛性材料からなる有底の外筒部材20と、柱状心材10と外筒部材20との間に介在させた、本体弾性体としての本体ゴム30と、この本体ゴム30と、外筒部材20の底壁との間に区画される、図では底部空間内に所要の液体を封入してなる液室40と、この液室40内で、柱状心材10の下端に直結したストッパ金具50とを具える。
ここで、このストッパプレート50は、金属材料、硬質樹脂材料等にて構成することができる他、弾性板により、または、弾性板を硬質材料で裏打ちしてなるものにて構成することもできる。
そして、分割体部分3は、本体ゴム30の周りに嵌まり合う、環状弾性体としての環状ゴム60および、環状ゴム60の下面に接合させたリング状金具70を具える。
なお、図示の実施形態では、防振装置1を取り付ける産業機械の上方側に分割体部分3を位置させ、そして、下方側に本体部分2を位置させて示す。
柱状心材10を、それから所定の間隔をおいて取り囲む外筒部材20は、下端に底壁21を設けて、上端を開放してなり、その開放端の周りには外向きフランジ部22を有する。
このような外筒部材20は、それと柱状心材10とのそれぞれに、加硫接着その他によって接合させた本体ゴム20によって柱状心材10に液密に連結される。
なおここで、本体ゴム30は、柱状心材10および外筒部材20の少なくとも一方に接着剤接着させることも可能である。
外筒部材20の内側で、その底壁21と本体ゴム30の下端との間に区画される空間内には、シリコーンオイル等の所要の減衰液41を封入して液室40を構成する。建設車両用のキャビンマウントとして用いられるこの防振装置1では、入力される荷重が大きいこと、低周波の振動を減衰させる必要があることから、粘度の高いシリコーンオイルを減衰液として用いることが好ましい。
そしてまた、液室40内には、柱状心材10の下端に連結されて、外筒部材20との間に少許の間隔をおいて、中心軸線方向に変位可能なストッパプレート50を設ける。
なお、図1に示すところでは、外筒部材20の内周面を、本体ゴムの30に連続するライニング層にて覆うことで、液室40の周囲をそのライニング層で囲繞することとし、このライニング層とストッパプレート50との間に制限通路を区画することとしているも、そのライニング層は省くことも可能である。
次に分割体部分3について説明する。
本体ゴム30の他端部、図では上端部の周りに嵌め合わされる。環状ゴム60は、外筒部材20の外向きフランジ部22上に配置されるリング状金具70に、加硫その他によって固着されて、そのリング状金具70の上面側に位置する主体部分61と、リング状金具70の貫通穴を経てそれの下面側へ廻り込んで、本体ゴム30の周りに嵌まり合う係合部分62とを有してなる。
このような環状ゴム60の上記主体部分61に対し、下面を外筒部材20のフランジ部22上に配置されるリング状金具70の上面を、たとえば加硫接着、接着剤接着等によって固着させるとともに、その環状ゴム60の上記係合部分62に対しては、たとえば、リング状金具70の貫通穴内周面から、下面に到る領域を同様にして固着させる。
なお、環状ゴム60の破損のおそれがない場合は、製造されたその環状ゴム60に、リング状金具70を事後的に弾性掛合させることも可能であることはもちろんである。
またこの防振装置1では、図1および2に示すように、環状ゴム60に、その中心軸線を隔てて、中心軸線の反対側で相互に対なす一対の逃げ部63、たとえば建設車両の前後方向に位置することになる一対の逃げ部63を設ける。
所要の角度範囲にわたるこのような一対の逃げ部63により、中心軸線と直交する方向の、図では水平入力に対し、建設車両の前後方向の剛性を、左右方向の剛性よりも低くすることができ、この防振装置1は、キャビンの左右にアーム等が配設されていることが一般的な建設車両用のキャビンマウントとして用いて、前後方向には柔かいばね特性をもたらしてなお、左右方向の機械部材との干渉のおそれを有効に取り除くことができる。
なお、産業機械の用途によっては、たとえば、車両の左右方向に逃げ部を配設して、車両の前後方向の剛性を、左右方向の剛性よりも高くすることも可能である。
ところで、このような逃げ部は、本体ゴムに設けること、本体ゴムおよび環状ゴムの両者に設けることもでき、各逃げ部の逃げ深さは所要に応じて適宜選択することができる。
なおここでの、本体ゴム30に対する環状ゴム60の嵌め合わせは、たとえば、図3(a)に例示するように、本体ゴム30の上端部分の外周面に凹部31を、そして、環状ゴム60の内周面に凸部64をそれぞれ配設して、凹部31と凸部64との弾性変形下での、または弾性変形のない相対掛合によって行わせることができ、これによれば、環状ゴム60、本体ゴム30からの抜け出し、ひいては、分割体部分3の、本体部分2からの意図しない離脱を有効に防止することができる。
ここで、凹部31、凸部64はともに、本体ゴム30の外周面および、環状ゴム60の内周面の少なくとも一部に配設することで、所要の機能を発揮させることができるが、それらを、全周にわたって配設することも可能である。なお、これらの凹部および凸部は、凹条および凸条とすることも可能であり、また凹部を環状ゴム60に、そして凸部を本体ゴム30に設けることもできる。
そして、同様の嵌め合わせは、図3(b)に例示するように、凸部64を環状ゴム60の内周面に形成し、その凸部64を、本体ゴム30の平坦外周面に突き当てることによって行うこともできる。
この場合は、凸部64および、突き当てられた本体ゴム30の外周面の少なくとも一方を弾性変形させることが、環状ゴム60の抜け出しを有利に防止する上で好ましい。そして、ここでもまた、凸部64を突条とすることも可能であり、このことによれば、両者の係合力をより高めることができる。なおここでは、凸部を本体ゴム30に設け、それを環状ゴム60の平坦内周面に突き当てることもできる。
そして、他の嵌め合わせは、図3(c)に例示するように、ともに平坦形状とした、本体ゴム30の上端部分外周面32と、環状ゴム60の内周面65との摩擦力によって行わせることもできる。
この場合は、外周面32の直径を大きめに設定するとともに、環状ゴム60の内周面65の直径を小さめに設定して、本体ゴム30および環状ゴム60のそれぞれを、外周面32および内周面65周辺で弾性変形させて、摩擦係合力を高めることが好ましい。
ところで、防振装置1に上述したようにして異方性を付与した場合にあって、それをキャビンマウント等として用いるに当っては、取付け方向の間違いを防止するため、図2に仮想線で例示するように、防振装置1の、車体側への取付けフランジその他に、孔間隔を異なる各対のボルト挿通孔を設けることが好ましい。
ちなみに、図2に示すところは、本体部分2と分割体部分3とを、フランジ部22に形成した挿通穴23a、23b、23c、23dと、リング状金具70に形成した挿通穴71a,71b,71c,71dにボルトを挿通し、ナットを用いて組立てる場合、挿通穴の、車両左右方向の間隔Cと、車両前後方向の間隔Dとを異ならせる(C<DもしくはC>D)ことで、逃げ部63の方向の取り違えを防止するものである。
以上のような防振装置1を、建設車両のキャビンマウントとして用い、環状ゴム60の逃げ部63を車両の前後方向に向けて位置させた場合の作用を以下に説明する。
このキャビンマウントでは、車両の水平方向の前後振動入力に対しては、逃げ部63の存在の故に、柔かいばね特性を、そして、左右振動入力に対しては硬いばね特性をもって振動を吸収し、支持することができる。
また、軸線方向の入力に対しては、図4に例示するように、荷重の小さい領域では、本体ゴム30の剪断変形によって柔かいばね特性をもたらすことができる一方で、負荷荷重が大きくなって、剛性プレート90が、環状ゴム60の主体部分61を圧縮変形させはじめると硬いばね特性が発現されることになる。
そして、この場合の硬いばね特性は、環状ゴム60のゴム種、ゴム硬度等を選択することで、所要に応じて、図に実線、破線、仮想線等で示すものとすることができる。
以上、この発明の実施形態を、図面に示すところに基いて説明したが、この発明は、特許請求の範囲の記載の範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、図示の防振装置の上下を反転することも可能である。
1 防振装置
2 本体部分
3 分割体部分
10 柱状心材
20 外筒部材
21 底壁
22 フランジ部
23a〜23a,71a〜71d 挿通穴
30 本体弾性体(本体ゴム)
31 凹部
32 外周面
40 液室
41 減衰液
50 ストッパプレート
60 環状弾性体(環状ゴム)
61 主体部分
62 係合部分
63 逃げ部
64 凸部
65 内周面
70 リング状金具
90 剛性プレート

Claims (4)

  1. 本体部分と、この本体部分に対して重ね合せて配置される分割体部分とを具える防振装置であって、
    その本体部分を、
    剛性材料からなる柱状心材と、
    この柱状心材を取り囲んで配置され、一端に底壁を有し、他端に外向きフランジ部を有する、剛性材料からなる外筒部材と、
    柱状心材と外筒部材との間に介在させた本体弾性体と、
    外筒部材の内側で、前記底壁と、本体弾性体の一端との間に区画される空間内に液体を封入してなる液室と、
    この液室内に配設されて減衰力を発生する制限通路とを具えるものとし、
    前記分割体部分を、
    本体弾性体の他端部の周りに嵌まり合う環状弾性体と、
    本体弾性体および環状弾性体の少なくとも一方に形成されて、中心軸線を隔てて位置する一対の逃げ部と、
    一方の面で外筒部材のフランジ部に当接する、他方の面に前記環状弾性体を取付けられたリング状金具とを具えるものとしてなる防振装置。
  2. 環状弾性体に逃げ部を形成してなる請求項1に記載の防振装置。
  3. 本体弾性体と環状弾性体とを、異なるゴム種、もしくは、異なるゴム硬度のゴムにて構成してなる請求項1または2に記載の防振装置。
  4. 本体弾性体と環状弾性体との嵌合部で、それらの少なくとも一方に抜け止め係合部を設けてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置。
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