JP2010265403A - 活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物及びそれを用いた塗膜形成方法、剥離ライナー - Google Patents

活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物及びそれを用いた塗膜形成方法、剥離ライナー Download PDF

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圭市 坂本
Hiroyuki Fujita
博之 藤田
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Abstract

【課題】剥離力、残留接着率、塗工適正、耐溶剤性、耐摩耗性、シリコーンの非移行性に優れ、電子材料用途等の粘着テープ、及び粘着シートに用いる剥離ライナーに応用可能な活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物及びその剥離ライナーの提供。
【解決手段】(メタ)アクリロイル基を一分子中に平均して三つ以上有し、且つその濃度は1Kg当たり8当量以上である水酸基含有(メタ)アクリレート(A)、一分子中に少なくとも二個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネート(B)、一分子中に少なくとも一つ以上の水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)よりなり、質量比で(C)/((A)+(B)+(C))=0.01〜0.10となるよう調整された粘着テープ又は粘着シートに用いる剥離ライナー用の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物及びそれを用いた塗膜形成方法、剥離ライナーに関し、剥離力、残留接着率、塗工適正、耐溶剤性、耐摩耗性、シリコーンの非移行性に優れる、電子材料用途等の粘着テープ、又は粘着シートに用いられる剥離ライナーに応用可能な活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物及びそれを用いた剥離ライナーに関する。
粘着テープおよび粘着シート類は、その取扱い性の良さと良好な接着特性から、各種業界で使用されている。電子機器分野においても、各種部材の接着等に多くの粘着テープ及び粘着シート類が用いられている。粘着テープ及び粘着シートの剥離ライナーは、狙い通りの剥離力を付与させるために様々な剥離剤が塗装されている。
これ等に用いられる剥離剤に要求される性能としては、安定した剥離力はもちろん、その他にも多くの性能が挙げられる。例えば、平滑な面を得るための塗工適正や剥離剤を使用した後の残留接着率、表面が擦られ磨耗した後でも剥離力が損なわれない耐摩耗性、更に溶剤系の粘着剤を剥離シート上に塗装し熱により乾燥する場合の耐溶剤性が必要となる。さらに電子材料用途等に使用する粘着シートの場合、剥離ライナーから剥離成分であるシリコーンが粘着シート側に移行してしまうと、このシリコーンが電気電子機器の故障の原因となるためシリコーンの非移行性も重要な性能の一つである。
従来の剥離剤は、熱可塑性、熱硬化性樹脂の二つに大別され、熱可塑性樹脂は、塗装後反応硬化させないため、成膜後の耐溶剤性、耐熱性などが低い。一方、熱硬化性樹脂は、耐溶剤性、耐熱性等に優れるものの、塗装後加熱硬化することが前提となるため、厚みが薄く熱に弱い基材には使用できないという欠点がある。また、熱硬化性樹脂の主要樹脂の一つにアルキド樹脂をメラミン等の架橋剤で硬化させるものがある(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2008−156498号公報 特開2008−156499号公報
アルキド樹脂をメラミン等の架橋剤で硬化させたものは高性能であるものの、前述した熱硬化であるという点に加え、原材料として使用したホルムアルデヒドの一部未反応物を不純物として含むため、環境問題の観点からも見直しが図られつつある。このため熱を介さない硬化系であり、且つ、環境汚染物質を含まない剥離剤が長く求められている。
本発明は良好な剥離力、残留接着率、塗工適正、耐溶剤性、耐摩耗性を有し、シリコーンの移行が少なく、電子材料用途等の粘着テープ、又は粘着シートに用いられる剥離ライナーに応用可能な活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物及びそれを用いた塗膜形成方法、剥離ライナーを提供するものである。
発明者等は上記目的を勘案して鋭意検討した結果、水酸基含有(メタ)アクリレート(A)、有機イソシアネート(B)、水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)を反応させて得られる樹脂に必要に応じて光重合開始剤を配合することで、良好な剥離力、残留接着率、塗工適正、耐溶剤性、耐摩耗性、シリコーンの非移行性を持つ活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物が得られることを見出した。
本発明は、[1](メタ)アクリロイル基を一分子中に平均して三つ以上有し、且つその濃度は1Kg当たり8当量以上である水酸基含有(メタ)アクリレート(A)、一分子中に少なくとも二個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネート(B)、一分子中に少なくとも一つ以上の水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)よりなり、質量比で(C)/((A)+(B)+(C))=0.01〜0.10となるよう調整された剥離ライナー用の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物である。
また、本発明は、[2]水酸基含有(メタ)アクリレート(A)が、一般式(1)又は一般式(2)に示す構造を有する上記[1]に記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物である。
Figure 2010265403
(一般式(1)、(2)中、X〜X10は、それぞれ独立に(メタ)アクリロイル基又は水酸基を表し、X〜Xのうち少なくとも3個以上は、(メタ)アクリロイル基を示し、X〜X10のうち少なくとも3個以上は、(メタ)アクリロイル基を示す。)
また、本発明は、[3]ジメチルオルガノポリシロキサン(C)が、数平均分子量1,000〜15,000であり、一般式(3)、(4)、(5)に示す構造のうち、少なくとも一種以上を使用してなる上記[1]又は[2]に記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物である。
Figure 2010265403
(一般式(3)、(4)、(5)中、R、R3、は、それぞれ独立にアルキル基又はアルキレンエーテル基を、R、R、R、Rは、それぞれ独立にアルキレン基又はアルキレンエーテル基を示す。nは、正の整数を示す。)
また、本発明は、[4]有機イソシアネート(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートである上記[1]〜[3]の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物である。
また、本発明は、[5]有機イソシアネート(B)が持つ総イソシアネート基量から、ジメチルオルガノポリシロキサン(C)が持つ総水酸基量を差し引いた値が、水酸基含有(メタ)アクリレート(A)が持つ総水酸基量よりも小さくなるよう調整された、上記[1]〜[4]の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物である。
また、本発明は、[6]上記[1]〜[5]の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物を基材に固形分で0.05〜10μmの膜厚となるよう塗工し、活性エネルギー線を照射し、硬化させる塗膜形成方法である。
また、本発明は、[7]上記[6]に記載の塗膜形成方法により得られる剥離ライナーである。
本発明により、良好な剥離力、残留接着率、塗工適正、耐溶剤性、耐摩耗性、シリコーンの非移行性を持つ活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物と剥離ライナーを得ることが出来る。
本発明は、(メタ)アクリロイル基を一分子中に平均して三つ以上有し、且つその濃度は1Kg当たり8当量以上である水酸基含有(メタ)アクリレート(A)、一分子中に少なくとも二個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネート(B)、一分子中に少なくとも一つ以上の水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)よりなり、質量比で(C)/((A)+(B)+(C))=0.01〜0.10となるよう調整された粘着テープ及び粘着シート等に用いる剥離ライナー用活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物を構成する水酸基含有(メタ)アクリレート(A)は、(メタ)アクリロイル基を一分子中に平均して三つ以上(好ましくは五つ以上)有し、且つその濃度は1Kg当たり8当量以上(好ましくは10当量以上)でなければならない。その理由は十分な硬化性を保有させるためである。活性エネルギー線硬化性組成物は、含有する(メタ)アクリロイル基がラジカル反応を起こし、重合することで硬化が進行する。しかし、ラジカルは酸素分子に補足され、失活するため、酸素存在下では硬化阻害を受けること、さらにその影響は薄膜になればなるほど顕著になることが一般に知られている。本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物は、基材に活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物層を設ける際、コストの問題や、より平滑な面を得るために0.05〜10μmという薄膜で塗工、塗装されることが多い。このような状況で十分な硬化性を発揮する活性エネルギー線硬化性組成物は限定される。十分な硬化性を有していない場合、活性エネルギー線を照射しても硬化不良を起こしやすくなる。その結果、見かけが硬化していても、残留接着率、耐摩耗性、耐溶剤性等が悪くなり、剥離力も重くなりやすい。(メタ)アクリレート(A)が、(メタ)アクリロイル基を一分子中に三つ以上有し、且つその濃度が1Kg当たり8当量以上であれば、前述のような薄膜においても、十分な硬化性を有する。なお、(メタ)アクリレートは、アクリレート、メタアクリレート及びそれらの混合物を意味する。
より良い硬化性を求めるなら、メタクリロイル基を含まず、官能基としては、アクリロイル基と水酸基のみで構成される水酸基含有アクリレートを用いることが、望ましい。その中でも、上記の一般式(1)、(2)に示す構造を持つ、ジペンタエリスリトールモノアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートから選択される1種、又は2種以上の混合物であり、含有するアクリロイル基が、平均して一分子中に三つ以上、且つその濃度が1Kg当たり8当量以上に調整されたものが特に望ましい。
又、使用状況に応じてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやペンタエリスリトールテトラアクリレートなど、水酸基を含まず、アクリロイル基のみを含むアクリレートを併用することも出来る。
本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物を構成する有機イソシアネート(B)は、一分子中に少なくとも二個以上のイソシアネート基を有してさえいれば、特に制限はない。代表例としては、トリレンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物、さらにはこれら各種ジイソシアネート化合物と水とを反応させて得られるビウレット型ポリイソシアネート化合物、または各種ジイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等の多価アルコールとを反応させて得られるアダクト型ポリイソシアネート化合物、または各種化合物をイソシアヌレート化せしめて得られる多量体等公知慣用のものがあげられる。特にヘキサメチレンジイソシアネートを有機イソシアネート(B)に用いた場合、最も剥離が軽くなる傾向にあるため、望ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物を構成する水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)は、有機イソシアネート(B)を介して、水酸基含有(メタ)アクリレート(A)と反応させるため、一分子中に少なくとも一つ以上の水酸基を有している必要がある。また、良好な剥離力を発現させるために、直鎖上であることが求められる。その他は特に制限はないが、代表例としては、一般式(3)、(4)、(5)に示す構造を持つものが挙げられ、安定した剥離力、及び塗工適正を得るために数平均分子量は1,000〜15,000が望ましい。特に一般式(3)に示す構造を持つものを使用したときに、剥離力は最も軽くなるため、特に望ましい。更に一般式(5)に示す構造を持つものと、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートを組み合わせて使用したときにも剥離力は軽くなるため、望ましい。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)は、市販品を使用することができ、例えば、サイラプレーンFM−4411、FM−4421、FM−4425、FMDA11、FMDA21、FMDA26、FM0411、FM0421、FM0425(チッソ株式会社製商品名)、X22−160AS、KF−6001、KF−6002、KF−6003、X−22−170BX、X−22−170DX、X22−176DX、X−22−176F(信越化学工業株式会社製商品名)などが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレート(A)、有機イソシアネート(B)、ジメチルオルガノポリシロキサン(C)の質量比の割合は、(C)/((A)+(B)+(C))=0.01〜0.10の範囲内でなければならない。これより少ないと、安定した剥離力が得られにくくなり、逆に多すぎると剥離力は軽くならないばかりか、塗工適正が悪くなり、塗工後はじき易くなって、塗工面外観が悪くなる。範囲内であれば安定した剥離力を発現し、塗工適正が良好な活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物を得ることができる。
更に、有機イソシアネート(B)が持つ総イソシアネート基量から、ジメチルオルガノポリシロキサン(C)が持つ総水酸基量を差し引いた値が、水酸基含有(メタ)アクリレート(A)が持つ総水酸基量よりも小さくなるよう調整すれば、ジメチルオルガノポリシロキサン(C)のうち、水酸基含有(メタ)アクリレート(A)と反応せずに残存するものの量を減らすことが出来る。即ち、活性エネルギー線硬化能を持たないシリコーン化合物の量が減り、結果としてシリコーンの非移行性が更に良好になるため、望ましい。実施例に示すように、最初に(B)と(C)を反応させ、それに(A)を反応させることが好ましい。
本発明に用いられる活性エネルギー線としては、電子線、α線、β線、γ線、赤外線、可視光線、紫外線等公知慣用のものが挙げられる。中でも電子線、紫外線は比較的研究が進んでおり、特に紫外線はその照射装置が安価に手に入るなどの利点があるため、望ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線で硬化させる場合、上記の電子線を用いれば光重合開始剤を混合させる必要がないが、紫外線で硬化させる場合、光重合開始剤を混合させる必要がある。光重合開始剤に用いられるものとしては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステル、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−(4−1−モルフォリン−4−イルーフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、エチルアントラキノン等公知慣用のものから一種、又は2種以上の混合物を用いることが出来る。特に表面硬化性が優れているとされる1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンが望ましく、中でも2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オンが特に望ましい。また、その配合量は、硬化性、コスト等の面から、(A)、(B)、(C)の総質量に対して、5〜15質量%に調整するのが望ましい。
また、上記光重合開始剤の効果を高めるため、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ−安息香酸エチルエステル、N−メチルジエタノールアミン、ビスエチルアミノベンゾフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等の開始助剤を用いることも出来る。
本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物は、使用上の利便性から通常は有機溶剤溶液とされるが、この有機溶剤としては各成分と溶解性がよく、反応性を有しないものであれば従来公知のものを用いることができる。例えば、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソブタノール、n−ブタノール、メチルエチルケトン、ヘキサン、ヘプタンなど、単独または2種以上の混合物を用いることができ、その使用量は樹脂固形分が1〜60質量%の範囲になるようにするのが望ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物は、基材に塗工(塗装)、溶剤系の場合は加温して溶剤を揮発させてから活性エネルギー線を照射して硬化させることにより剥離層を形成することができる。加熱温度は、膜厚、希釈溶剤にもよるが50〜100℃である。
本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物を、基材に塗工して剥離ライナーを作製する場合、剥離剤層は0.05〜10μmにする必要がある。この範囲であれば、塗工面が平滑で、且つ安定した剥離力を持つ剥離ライナーを比較的安価に生産することが出来る。
剥離ライナー用の基材としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルムおよびポリエチレンナフタレートフィルムなどのフィルム基材、ならびに上質紙、中質紙、アート紙、キャストコート紙、およびコート紙などの紙基材が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。又、実施例において示す「部」及び「%」は、特に明示しない限り質量及び質量%を示す。
[実施例1]
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに、一分子中に少なくとも二個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネート(B)としてヘキサメチレンジイソシアネート336部、一分子中に少なくとも一つ以上の水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)としてサイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名、数平均分子量1,000 一般式(3)に示す構造を持ち、R=-OH、R=-(CHOCHCH-、R=−CHCH)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。
同様の装備を持った別のフラスコに、KAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製 一般式(1)に示す構造を持ち、ペンタアクリレートとヘキサアクリレートの混合物)を960部、先ほど得られた反応物を80部、メチルエチルケトン960部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン株式会社製光重合開始剤、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Aを得た。
[実施例2]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコにKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を867部、先ほど得られた反応物を266部、メチルエチルケトン867部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Bを得た。
[実施例3]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA21(チッソ株式会社製商品名)5000部、メチルエチルケトン5336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコにKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を970部、先ほど得られた反応物を60部、メチルエチルケトン970部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Cを得た。
[実施例4]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA26(チッソ株式会社製商品名)15000部、メチルエチルケトン15336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコに、KAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を970部、先ほど得られた反応物を60部、メチルエチルケトン970部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Dを得た。
[実施例5]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコにイソホロンジイソシアネート444部、サイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1444部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温し反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコにKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を957部、先ほど得られた反応物を86部、メチルエチルケトン957部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Eを得た。
[実施例6]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFM4411(チッソ株式会社製商品名、一般式(4)に示す構造を持ち、R=R=−(CH−)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコにKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を960部、先ほど得られた反応物を80部、メチルエチルケトン960部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Fを得た。
[実施例7]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート252部、サイラプレーンFM0411(チッソ株式会社製商品名、数平均分子量1,000、一般式(5)に示す構造を持ち、R=-OH、R=−COC−)1000部、メチルエチルケトン1252部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコにKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を963部、先ほど得られた反応物を74部、メチルエチルケトン963部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Gを得た。
[実施例8]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコに、KAYARAD PET−30(日本化薬株式会社製、一般式(2)に示す構造を持つ)を960部、先ほど得られた反応物を80部、メチルエチルケトン960部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Hを得た。
[実施例9]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート570部、サイラプレーンFM0411(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1570部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコにKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を953部、先ほど得られた反応物を94部、メチルエチルケトン953部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物Iを得た。
[比較例1]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコに、KAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を990部、先ほど得られた反応物を20部、メチルエチルケトン990部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、剥離剤組成物Jを得た。
[比較例2]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコに、KAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)を850部、先ほど得られた反応物を300部、メチルエチルケトン850部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温し反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、剥離剤組成物Kを得た。
[比較例3]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコに、2−ヒドロキシエチルアクリレートを960部、先ほど得られた反応物を80部、メチルエチルケトン960部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温し反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、剥離剤組成物Lを得た。
[比較例4]
実施例1と同様の装備を持ったフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート336部、サイラプレーンFMDA11(チッソ株式会社製商品名)1000部、メチルエチルケトン1336部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温して反応させ、反応物を得た。同様の装備を持った別のフラスコに、エポキシエステル3000A(共栄社化学株式会社製、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物)を960部、先ほど得られた反応物を80部、メチルエチルケトン960部を仕込み、85℃まで昇温して7時間保温し反応させIR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、30℃まで系内温度を降下させてからIrgacure184(チバ・ジャパン社製光重合開始剤)を100部仕込んで混合し、剥離剤組成物Mを得た。
[比較例5]
シリコーングラフトタイプのアルキド系熱硬化型剥離剤用樹脂テスファイン319(日立化成ポリマー株式会社製)にパラトルエンスルホン酸を固形分に対して5%添加し、剥離剤組成物Nを得た。
性能評価は下記方法に従って行った。
評価用剥離フィルムの基材として、未処理の厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)フィルムを用い、これに各供試樹脂を固形分膜厚で0.15μmになるよう塗装した。活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物A〜Mは、塗装後、70℃、30秒で溶剤分を揮発させ、紫外線照射装置(高圧水銀灯1灯80W/cm)を用いて100mJ/cmの紫外線を照射し、硬化させ、評価用剥離フィルム(剥離ライナー)を得た。剥離剤組成物Nは、塗装後、150℃、1分で溶剤分を揮発させるとともに熱硬化させ、評価用剥離フィルムを得た。
1)剥離力:作製した剥離フィルム上の処理面にポリエステル粘着テープ(ニットー31B、日東電工株式会社製商品名)を2Kgのローラーで一往復圧着し、20mm幅に切断し、得られた試験片について、300mm/分の速度で180°に引っ張り、その剥離力を測定した。
2)残留接着率:1)で測定に供したテープ試験片をステンレス板に2Kgローラーで一往復圧着し、300mm/分の速度で180°に引っ張り、その剥離力W(N/20mm)を測定した。一方、上記処理をしないポリエステル粘着テープをステンレス板に貼りつけ、これを上記と同様の条件でステンレス板から剥離するのに要する力W0(N/20mm幅)を測定し、このW0に対するWの比(W/W0)(百分率)を求めて残留接着率とした。
3)塗工適正:基材に供試樹脂を塗装後、塗工液がきれいに濡れているか目視で確認し、以下の基準で評価した。
「○」:塗装面荒れ、ハジキ、クレーターがなく良好
「△」:僅かに塗装面荒れが生じる
「×」:ハジキ、クレーターあり
4)耐溶剤性:メチルエチルケトンを染み込ませたガーゼで、作製した剥離フィルム表面を荷重1.0Kgfの力で摩擦し、剥離層が溶剤に侵されて溶ける、又は基材より剥がれるまでのガーゼの往復回数を測定した。
5)耐摩耗性:評価用剥離フィルムの塗膜表面をガーゼで3回強くこすり、上記1)と同様に剥離力を測定し、塗膜表面をガーゼでこすった剥離力/塗膜表面をこすらない剥離力で剥離力の変化を測定した。その結果、剥離力の変化が±10%以内であるものを「○」、±10%を超えて変化したものを「×」として評価した。
6)非移行性:25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを評価用剥離フィルムの皮膜表面に抱き合わせ10Kg/cmの圧力で1日保持した後、PETフィルムのシリコーン接触面にマジックインキ大型(寺西化学工業株式会社製)を塗布しインキのはじき具合を観察し、インキをはじかないものを「○」、ややはじくものを「△」、はじくものを「×」として評価した。
表1に上記で作製した活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物A〜Mに用いた(A)成分中の、一分子中のアクリロイル基の数、1Kg当たりの当量、(B)成分の有機イソシアネート、(C)成分の数平均分子量及び(A)、(B)、(C)の総計に対する(C)成分の質量比を纏めて示した。また、表2に各実施例、比較例の性能評価結果を纏めて示した。
Figure 2010265403
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート IPDI:イソホロンジイソシアネート
HDIヌレート:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート
Figure 2010265403
表1、2に示すように、(A)成分の(メタ)アクリロイル基を一分子中に平均して三つ以上含有しない比較例3では、耐磨耗性に劣り、非移行性にも劣る結果、残留接着率も劣る。また、(メタ)アクリロイル基を一分子中に平均して三つ以上含有せず、濃度が1Kg当たり8当量未満である比較例4では、重剥離となり、残留接着率、耐溶剤性、耐摩耗性、何れも劣る。さらに、(C)成分の質量比が0.01〜0.10の範囲を外れる比較例1、2の場合、質量比が0.01未満では、剥離力が大きすぎて剥離ライナーとして十分ではなく、質量比が0.10を超えて多いと、剥離力は小さくなるが、塗装の際にハジキやクレーターが生じ塗工適性に劣る。
これに対し、(A)成分の(メタ)アクリロイル基の数や濃度を調整し、(C)成分の質量比を満たす実施例1〜9では、組成により剥離力を70〜1500mN/20mmと変化させることができ、非移行性に優れ、残留接着率が高いことから剥離剤による接着剤への影響が少なく、耐溶剤性、耐磨耗性にも優れることから剥離ライナー用の組成物として好適であり、本発明の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物は、比較例8のアルキド系熱硬化性剥離剤組成物と同等の、良好な剥離力、残留接着率、塗工適正、耐溶剤性、耐摩耗性、シリコーンの非移行性を持つことがわかる。

Claims (7)

  1. (メタ)アクリロイル基を一分子中に平均して三つ以上有し、且つその濃度は1Kg当たり8当量以上である水酸基含有(メタ)アクリレート(A)、一分子中に少なくとも二個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネート(B)、一分子中に少なくとも一つ以上の水酸基を有する直鎖状のジメチルオルガノポリシロキサン(C)よりなり、質量比で(C)/((A)+(B)+(C))=0.01〜0.10となるよう調整された剥離ライナー用の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物。
  2. 水酸基含有(メタ)アクリレート(A)が、一般式(1)又は一般式(2)に示す構造を有する請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物。
    Figure 2010265403
    (一般式(1)、(2)中、X〜X10は、それぞれ独立に(メタ)アクリロイル基又は水酸基を表し、X〜Xのうち少なくとも3個以上は、(メタ)アクリロイル基を示し、X〜X10のうち少なくとも3個以上は、(メタ)アクリロイル基を示す。)
  3. ジメチルオルガノポリシロキサン(C)が、数平均分子量1,000〜15,000であり、一般式(3)、(4)、(5)に示す構造のうち、少なくとも一種以上を使用してなる請求項1又は請求項2に記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物。
    Figure 2010265403
    (一般式(3)、(4)、(5)中、R、R3、は、それぞれ独立にアルキル基又はアルキレンエーテル基を、R、R、R、Rは、それぞれ独立にアルキレン基又はアルキレンエーテル基を示す。nは、正の整数を示す。)
  4. 有機イソシアネート(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1〜3の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物。
  5. 有機イソシアネート(B)が持つ総イソシアネート基量から、ジメチルオルガノポリシロキサン(C)が持つ総水酸基量を差し引いた値が、水酸基含有(メタ)アクリレート(A)が持つ総水酸基量よりも小さくなるよう調整された、請求項1〜4の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性剥離剤組成物を基材に固形分で0.05〜10μmの膜厚となるよう塗工し、活性エネルギー線を照射し、硬化させる塗膜形成方法。
  7. 請求項6に記載の塗膜形成方法により得られる剥離ライナー。
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