JP6225921B2 - 硬化膜形成用樹脂組成物 - Google Patents

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    • C08J2333/12Homopolymers or copolymers of methyl methacrylate

Description

本発明は、硬化膜形成用樹脂組成物に関する。
従来、タッチパネル等に必要な保護膜、絶縁膜等は、感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法によるパターン加工によって必要とする部位に形成されてきた(特許文献1)。
しかし、フォトリソグラフィー法によるパターン加工は、工程が複雑であるだけでなく、コストもかかるという問題があった。そのため、より簡便な方法で、かつ低コストで、必要な部位に保護膜、絶縁膜等を形成できる組成物が望まれていた。
また、運搬や保存上の要請から、ガラス基板に代わってフィルム基板の利用が増えてきている。フィルム基板は、保存時にロール状等にして保存されるが、その際、基板が湾曲するために、フィルム基板上に塗布する材料にもフィルム同様の柔軟性が求められている。
更に、ITOフィルム等のフィルム上に電極を形成した基板において、基板の貼りあわせに接着剤を用いた場合、接着剤の水分によって銀配線が劣化し、ショートする等の問題が生じるため、電極と配線とを保護するオーバーコート材料が求められている。
一方、従来のオーバーコート材料は、ガラス基板上への塗布を目的とするものであり、硬度を上げるために無機微粒子を含有していた(特許文献2)。しかし、無機微粒子を含有させる等の従来の方法では、硬度は改善されるものの、柔軟性がなく、例えば、折り曲げた場合にクラックが入る等の不都合が生じるため、フィルム基板への塗布には適用できない状況であった。
特開2013−064973号公報 特開2012−116975号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、印刷法等による簡便な方法で必要な部位に膜を形成することができ、しかも高透過率、高密着性、高硬度を有し、更には高柔軟性、長期信頼性をも有する硬化膜を形成可能な組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の(共)重合体、シランカップリング剤、多官能(メタ)アクリレート化合物、及び溶剤を含有する組成物によって、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記硬化膜形成用樹脂組成物を提供する。
1.(A)下記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位を含有する(共)重合体、
Figure 0006225921
(式中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。R1はアルキル基を表す。R2〜R6は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。a、b及びcは、それぞれ40≦a≦100、0≦b≦30、0≦c≦30を満たす正数であり、かつ、40≦a+b+c≦100である。)
(B)下記式(4)で表されるシラン化合物からなるシランカップリング剤、
Figure 0006225921
(式中、R 7 はメチル基又はエチル基を表す。Xは加水分解性基を表す。Yは、アミノ基、ウレイド基、(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、エポキシ基及びメルカプト基から選ばれる反応性官能基を表す。mは0〜3の整数である。nは0〜3の整数である。)
(C)多官能(メタ)アクリレート化合物、及び
(D)溶剤
を含有することを特徴とする硬化膜形成用樹脂組成物。
2.a、b及びcが、それぞれ60≦a≦96、2≦b≦20及び2≦c≦20を満たす正数である1の硬化膜形成用樹脂組成物。
.(C)多官能(メタ)アクリレート化合物が、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート及びジトリメチロールプロパンテトラメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である1又は2の硬化膜形成用樹脂組成物。
.(C)多官能(メタ)アクリレート化合物が、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート及びペンタエリスリトールトリメタクリレートから選ばれる少なくとも1種であるの硬化膜形成用樹脂組成物。
.(C)多官能(メタ)アクリレート化合物が、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールペンタメタクリレートから選ばれる少なくとも1種であるの硬化膜形成用樹脂組成物。
.更に、(E)イオントラップ剤を含有する1〜のいずれかの硬化膜形成用樹脂組成物。
.(E)イオントラップ剤が5−メチルベンゾトリアゾールであるの硬化膜形成用樹脂組成物。
.25℃における粘度が1〜10,000mPa・sである1〜のいずれかの硬化膜形成用樹脂組成物。
.溶剤が、沸点が150℃以上である1〜のいずれかの硬化膜形成用樹脂組成物。
10.25℃における粘度が10〜100,000mPa・sであるの硬化膜形成用樹脂組成物。
.更に、(F)ラジカル重合開始剤を含有する1〜10のいずれかの硬化膜形成用樹脂組成物。
12.更に、(G)多官能チオール化合物及び(H)重合禁止剤から選ばれる少なくとも1種を含有する1〜11のいずれかの硬化膜形成用樹脂組成物。
13.更に、界面活性剤、消泡剤、レオロジー調整剤、顔料、染料、保存安定剤及び溶解促進剤から選ばれる少なくとも1種を含有する1〜12のいずれかの硬化膜形成用樹脂組成物。
.1の硬化膜形成用樹脂組成物を基板に塗布し、紫外線を照射した後、80℃〜120℃で焼成することを特徴とする硬化膜の製造方法。
.1〜1のいずれかの硬化膜形成用樹脂組成物を用いて得られる硬化膜。
.1の硬化膜を基板上に積層してなる積層体。
.基板がフィルムである1の積層体。
.1の硬化膜を含むタッチパネル。
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物を用いて得られる硬化膜は、硬度が高く、密着性にも優れる。そのため、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子等の各種ディスプレイにおける保護膜、平坦化膜、絶縁膜、絶縁膜等、タッチパネルにおける保護膜、絶縁膜等の硬化膜を形成する材料として有用である。また、柔軟性にも優れることから、ITOフィルム用のオーバーコート材としても好適である。
[硬化膜形成用樹脂組成物]
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物は、(A)下記(共)重合体、(B)シランカップリング剤、(C)多官能(メタ)アクリレート化合物、及び(D)溶剤を含有する。
[(A)(共)重合体]
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物に含まれる(A)成分は、下記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位を含有する(共)重合体である。
Figure 0006225921
上記式中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、メチル基が好ましい。R1はアルキル基を表す。R2〜R6は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
上記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
上記アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。また、上記アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3、更に好ましくは1又は2である。
上記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、c−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、c−ブチル基等が挙げられる。また、上記アルキル基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよく、上記置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基等が挙げられる。なお、上記R1〜R6は、後述する(C)成分と反応しない基であることが好ましい。
上記(共)重合体は、式(1)で表される繰り返し単位を必須とし、必要に応じて更に式(2)で表される繰り返し単位及び/又は式(3)で表される繰り返し単位を含有する。式(2)で表される繰り返し単位を含有することで、密着性の向上が期待でき、式(3)で表される繰り返し単位を含有することで、密着性と疎水性(低吸水性)という特性が付与され得る。
上記式中a、b及びcは、各繰り返し単位の含有率(mol%)を表し、それぞれ40≦a≦100、0≦b≦30、0≦c≦30を満たす正数であり、かつ、40≦a+b+c≦100である。好ましくは、60≦a≦96、2≦b≦20、2≦c≦20、より好ましくは、70≦a≦90、5≦b≦15、5≦c≦15である。
上記(共)重合体は、ハンドリング性、密着性を考慮すると、重量平均分子量(Mw)が5,000〜200,000であることが好ましく、10,000〜100,000であることがより好ましく、15,000〜80,000であることが更に好ましい。Mwが200,000を超えると、溶剤に対する溶解性が低下しハンドリング性が低下することがあり、Mwが5,000未満であると、密着性が低下することがある。
また、印刷性を考慮すると、上記(共)重合体のMwは10,000〜200,000であることが好ましく、30,000〜180,000であることがより好ましく、40,000〜170,000であることが更に好ましい。Mwが200,000を超えると、溶剤に対する溶解性が低下しハンドリング性が低下することがあり、Mwが10,000未満であると、印刷性が低下することがある。
なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算測定値である。
(A)成分が共重合体である場合は、上記共重合体はランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体のいずれでもよい。
(A)成分の(共)重合体は、式(1)で表される繰り返し単位を与えるモノマー、及び必要に応じて式(2)で表される繰り返し単位を与えるモノマー、式(3)で表される繰り返し単位を与えるモノマー等を(共)重合することにより製造される。
重合方法としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等を採用し得る。これらのうち、特にラジカル重合が好ましく、具体的には、溶剤中、上記モノマーを重合開始剤の存在下で加熱し、重合させればよい。
上記式(1)で表される繰り返し単位を与えるモノマーとしては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が挙げられる。これらのうち、特に好ましくは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等である。
上記式(2)で表される繰り返し単位を与えるモノマーは、アクリル酸又はメタクリル酸である。
上記式(3)で表される繰り返し単位を与えるモノマーとしては、例えば、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、4−tert−ブチルスチレン等のスチレン化合物が挙げられる。
上記(共)重合体は、上記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の繰り返し単位を含んでもよい。その他の繰り返し単位を与えるモノマーとしては、ビニル化合物、マレイミド化合物、アクリロニトリル、マレイン酸無水物等が挙げられる。
上記ビニル化合物としては、例えば、メチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルビフェニル、ビニルカルバゾール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等が挙げられる。上記マレイミド化合物としては、例えば、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、従来公知のものから適宜選択して用いることができる。例えば、過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスメチルブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、2,2'−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等のアゾ系化合物等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記重合開始剤の使用量は、モノマー1molに対して0.005〜0.05mol程度が好ましい。重合時の反応温度は0℃から使用する溶剤の沸点までで適宜設定すればよいが、20〜100℃程度が好ましい。反応時間は0.1〜30時間程度が好ましい。
重合反応に用いられる溶剤は特に限定されるものではなく、上記重合反応で一般的に使用されている各種溶剤から適宜選択して用いればよい。具体的には、水;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、i−ペンタノール、t−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル類;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン,アニソール等の脂肪族又は芳香族炭化水素類;メチラール、ジエチルアセタール等のアセタール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸類;ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ピリジン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上混合して用いることができる。
[(B)シランカップリング剤]
本発明の組成物における(B)成分は、シランカップリング剤である。上記シランカップリング剤としては、下記式(4)で表されるシラン化合物が好ましい。
Figure 0006225921
式(4)中、R7はメチル基又はエチル基を表す。Xは加水分解性基を表す。Yは反応性官能基を表す。mは0〜3の整数である。nは0〜3の整数である。
Xで表される加水分解性基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルコキシアルコキシ基等が挙げられる。上記ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。炭素数1〜3のアルコキシ基は、直鎖状又は分岐状のものが好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基及びi−プロポキシ基である。また、炭素数2〜4のアルコキシアルコキシ基として具体的には、メトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基及び2−エトキシエトキシ基である。
Yで表される反応性官能基としては、アミノ基、ウレイド基、(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基等が挙げられ、アミノ基、ウレイド基、(メタ)アクリロキシ基等が好ましい。特に好ましくはアミノ基又はウレイド基である。
上記シランカップリング剤として具体的には、3−アミノプロピルトリクロロシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
これらのうち、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が特に好ましい。上記シランカップリング剤としては、市販品を使用し得る。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して0.001〜10質量部が好ましく、0.01〜5質量部がより好ましく、0.05〜1質量部が更に好ましい。0.001質量部未満だと密着性が低下することがあり、10質量部を超えると硬度が低下することがある。
[(C)多官能(メタ)アクリレート化合物]
本発明の組成物における(C)成分は、多官能(メタ)アクリレート化合物である。多官能(メタ)アクリレート化合物とは、分子中に少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの(メタ)アクリロキシ基を有する化合物のことであり、具体的には、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とから得られるエステル化合物等が挙げられる。これらのうち、基材への密着性と表面硬度の両立を考慮すると、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とから得られるエステル化合物が好ましい。また、1分子中の(メタ)アクリロキシ基の数は2〜10であり、好ましくは3〜6、より好ましくは3又は4である。
上記ウレタンアクリレートの具体例としては、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとを反応させて得られる化合物等が挙げられる。上記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート等が挙げられる。これらのヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートは、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記ポリイソシアネートは、脂肪族系、芳香族系及び脂環式系のいずれのポリイソシアネートでもよく、例えば、メチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルジイソシアネート等が挙げられる。これらのポリイソシアネートは、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらのポリイソシアネートのうち、無黄変ウレタンとなるものが好適である。
市販のウレタンオリゴマーとしては、EB2ECRYL220(ダイセル・サイテック社製);アートレジンUN−3320HA、同UN−3320HB、同UN−3320HC、同UN−330、同UN−901T(以上、根上工業(株)製);NKオリゴU−4HA、同U−6HA、同U−324A、同U−15HA、同U−108A、同U−200AX、同U−122P、同U−5201、同U−340AX、同U−511、同U−512、同U−311、同UA−W1、同UA−W2、同UA−W3、同UA−W4、同UA−4000、同UA−100(以上、新中村化学(株)製);紫光UV−1400B、同UV−1700B、同UV−6300B、同UV−7550B、同UV−7600B、同UV−7605B、同UV−7610B、同UV−7620EA、同UV−7630B、同UV−7640B、同UV−6630B、同UV−7000B、同UV−7510B、同UV−7461TE、同UV−3000B、同UV−3200B、同UV−3210EA、同UV−3310B、同UV−3500BA、同UV−3520TL、同UV−3700B、同UV−6100B、同UV−6640B(以上、日本合成化学工業(株)製)等が挙げられる。
上記エポキシアクリレートとしては、一般的には、ポリエポキシ化合物(又はエポキシ樹脂)とアクリル酸とをエステル化して得られるものが挙げられる。エポキシアクリレートの具体例としては、各種ビスフェノール(ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF等)とエピクロルヒドリンとアクリル酸との反応により合成されるビスフェノール型エポキシアクリレート、フェノールノボラックとエピクロルヒドリンとアクリル酸との反応により合成されるフェノールノボラック型エポキシアクリレート等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、グリセロール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン等が挙げられる。
上記多価アルコールと(メタ)アクリル酸とから得られるエステル化合物の具体例としては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート等が挙げられる。
上記多価アルコールと(メタ)アクリル酸とから得られるエステル化合物は、市販品として容易に入手が可能であり、その具体例としては、例えばKAYARAD T−1420、同DPHA、同DPHA−2C、同D−310、同D−330、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120、同DN−0075、同DN−2475、同R−526、同NPGDA、同PEG400DA、同MANDA、同R−167、同HX−220、同HX620、同R−551、同R−712、同R−604、同R−684、同GPO−303、同TMPTA、同THE−330、同TPA−320、同TPA−330、同PET−30、同RP−1040(以上、日本化薬(株)製);アロニックスM−210、同M−240、同M−6200、同M−309、同M−400、同M−402、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060、同M−1310、同M−1600、同M−1960、同M−8100、同M−8530、同M−8560、同M−9050(以上、東亞合成(株)製);ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400、同260、同312、同335HP(以上、大阪有機化学工業(株)製)等が挙げられる。
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して10〜300質量部であることが好ましく、20〜200質量部がより好ましく、50〜150質量部が更に好ましい。この含有量が過小である場合には、硬化膜の硬度特性が低下し、この含有量が過大である場合には、密着性と柔軟性の特性が低下し、クラックが発生し易くなる。多官能(メタ)アクリレート化合物は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
[(D)溶剤]
本発明の組成物は、溶剤に溶解した溶液状態で用いられる。その際に使用する溶剤は、上記(A)〜(C)成分を溶解でき、更に後述の(E)成分、(F)成分、(G)成分、(H)成分及びその他の添加剤を含有する場合はこれらも溶解できるものであれば、特に限定されない。
溶剤の具体例としては、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、メチルフェニルエーテル、1,4−ジオキサン、ジエチルアセタール、ブタノール、2−ブタノール、イソアミルアルコール、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、酢酸イソブチル、プロピオン酸n−ブチル、デカン、ドデカン、p−メンタン、ジペンテン、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、メトキシメトキシエタノール、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリグリコールジクロリド、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−ブトキシエトキシプロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、ヘキサクロロエタン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、o−ジブロモベンゼン、ジクロロエチルエーテル、ジイソアミルエーテル、n−ヘキシルエーテル、エチルフェニルエーテル、エチルベンジルエーテル、シネオール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、ノナノール、n−デカノール、トリメチルノニルアルコール、2−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、α−テルピネオール、アビエチノール、アセトニルアセトン、ホロン、イソホロン、アセトフェノン、酢酸メトキシブチル、酢酸2−エチルへキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸イソアミル、ステアリン酸ブチル、アセト酪酸エチル、イソ吉草酸イソアミル、乳酸n−ブチル、乳酸イソブチル、乳酸n−アミル、乳酸イソアミル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、サリチル酸メチル、シュウ酸ジブチル、マロン酸ジエチル、無水酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルへキサン酸、トリクロロ酢酸、乳酸、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル、α−トリニトリル、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、2−ピロリドン等が挙げられる。
上記溶剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。また、(A)成分を重合した際の溶剤をそのまま用いることもできる。
上記溶剤は、印刷性の観点からは、沸点が150℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることが更に好ましい。このような溶剤としては、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等が特に好ましい。
溶剤を2種以上混合して使用する場合は、少なくとも1種の沸点が150℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることが更に好ましい。
上記溶剤の量は、本発明の組成物中の固形分濃度が1〜95質量%となるような量が好ましく、固形分濃度が5〜90質量%となるような量がより好ましく、固形分濃度が10〜85質量%となるような量が更に好ましい。ここで、固形分とは、本発明の硬化膜形成用樹脂組成物の全成分から(D)溶剤を除いたものである。
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分を含有するが、必要に応じて、更に
(E)イオントラップ剤、
(F)ラジカル重合開始剤
(G)多官能チオール化合物、及び/又は
(H)重合禁止剤
を含んでもよい。
[(E)イオントラップ剤]
(E)成分はイオントラップ剤であり、基板上に金属配線が形成されている場合に、該金属配線が水と接触することでマイグレーションを起こすのを防止する作用がある。このようなイオントラップ剤としては、構造中に不対電子を持つキレート形成能を有する化合物が好ましく、例えば、N,N'−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン(Irganox MD1024、BASF社製)、シュウ酸ビス(ベンジリデンヒドラジド)(Eastman Inhibitor OABH、イーストマンケミカル社製)、ベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらは市販品として入手できる。また、その他の市販品として、アデカタプスCDA−1(旭電化(株)製)、アデカタプアスCDA−6(旭電化(株)製)、Qunox(三井東圧ファイン(株)製)、Naugard XL−1(ユニロイアル(株)製)等が挙げられる。これらのうち、特に5−メチルベンゾトリアゾールが好ましい。
上記イオントラップ剤の添加量は、(A)成分100質量部に対して0.0001〜20質量部が好ましく、0.001〜10質量部がより好ましい。0.0001質量部未満であると金属配線保護の効果が得られないことがあり、20質量部を超えると硬化膜としての硬度、密着性等の特性を低下させることがあり、またコスト的にも不利となることがある。
[(F)ラジカル重合開始剤]
(F)成分はラジカル重合開始剤であり、(C)成分の重合の開始又は促進に寄与するものである。(C)成分は、高温で処理することによって自発的に重合するが、基板が変性する等高温硬化処理ができない場合、(F)成分を添加することによって低温硬化処理又は光硬化処理が可能となる。
ラジカル重合開始剤は、光照射及び/又は加熱によりラジカル重合を開始させる物質を放出することが可能であればよい。例えば、光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾフェノン誘導体、イミダゾール誘導体、ビスイミダゾール誘導体、N−アリールグリシン誘導体、有機アジド化合物、チタノセン化合物、アルミナート錯体、有機過酸化物、N−アルコキシピリジニウム塩、チオキサントン誘導体等が挙げられる。更に具体的には、ベンゾフェノン、1,3−ジ(tert−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラキス(tert−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)イミダゾール、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(イルガキュア651、BASF社製)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184、BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア369、BASF社製)、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム)(イルガキュア784、BASF社製)等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記以外にも市販品が使用でき、具体的には、BASF社製のイルガキュア500、イルガキュア907、イルガキュア379、イルガキュア819、イルガキュア127、イルガキュア500、イルガキュア754、イルガキュア250、イルガキュア1800、イルガキュア1870、イルガキュアOXE01、DAROCUR TPO、DAROCUR1173;Lambson社製のSpeedcure MBB、Speedcure PBZ、Speedcure ITX、Speedcure CTX、Speedcure EDB、Esacure ONE、Esacure KIP150、Esacure KTO46;日本化薬(株)製のKAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、KAYACURE BMS、KAYACURE DMBI等が挙げられる。
また、熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセチルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジtert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシアセテート、tert−ブチルペルオキシピバラート、tert−ブチルぺルオキシ−2−エチルヘキサノアート等の過酸化物類;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビスイソブチラート、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)等のアゾ系化合物類;過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩類等が挙げられるが、これらに限定されない。
市販の熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、パーロイルIB、パークミルND、パーロイルNPP、パーロイルIPP、パーロイルSBP、パーオクタND、パーロイルTCP、パーロイルOPP、パーヘキシルND、パーブチルND、パーブチルNHP、パーヘキシルPV、パーブチルPV、パーロイル355、パーロイルL、パーオクタO、パーロイルSA、パーヘキサ250、パーヘキシルO、ナイパーPMB、パーブチルO、ナイパーBMT、ナイパーBW、パーヘキサMC、パーヘキサTMH、パーヘキサHC、パーヘキサC、パーテトラA、パーヘキシルI、パーブチルMA、パーブチル355、パーブチルL、パーブチルI、パーブチルE、パーヘキシルZ、パーヘキサ25Z、パーブチルA、パーヘキサ22、パーブチルZ、パーヘキサパーV、パーブチルP、パークミルD、パーヘキシルD、パーヘキサ25B、パーブチルC、パーブチルD、パーメンタH、ノフマーBC(以上、日油(株)製);V−70、V−65、V−59、V−40、V−30、VA−044、VA−046B、VA−061、V−50、VA−057、VA−086、VF−096、VAm−110、V−601、V−501(以上、和光純薬(株)製);イルガキュア(登録商標)184、369、651、500、819、907、784、2959、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61、ダロキュア1116、1173、ルシリンTPO(以上BASF社製);ユベクリルP36(以上、UCB社製);エザキュアーKIP150、KIP65LT、KIP100F、KT37、KT55、KTO46、KIP75/B(以上、フラテツリ・ランベルティ社製)等が挙げられるが、これらに限定されない。
(F)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、1〜20質量部が好ましく、1〜15質量部がより好ましい。
[(G)多官能チオール化合物]
本発明の組成物は、必要に応じて、(G)成分である多官能チオール化合物を含有してもよい。本発明の組成物に用いられる多官能チオール化合物としては、3官能以上のチオール化合物が好ましい。多官能チオール化合物は、多価アルコールと、単官能及び/又は多官能チオール化合物との付加反応物として得ることができる。具体的な化合物としては、1,3,5−トリス(3−メルカプトプロピオニルオキシエチル)−イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−イソシアヌレート(昭和電工(株)製、カレンズMT(登録商標)NR1)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)等の3官能チオール化合物;ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(昭和電工(株)製、カレンズMT(登録商標)PEI)等の4官能チオール化合物;ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−プロピオネート)等の6官能チオール化合物等が挙げられる。
本発明の組成物中の多官能チオール化合物の含有率は、全固形分中0.1〜8質量%が好ましく、0.8〜5質量%がより好ましい。含有率が大きすぎると組成物の安定性、臭気、密着性等が悪化することがある。
[(H)重合禁止剤]
本発明の組成物は、必要に応じて、(H)成分として重合禁止剤を含有してもよい。上記重合禁止剤としては、例えば2,6−ジイソブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチルクレゾール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、4−メトキシ−1−ナフトール等を挙げることができる。
(H)成分である重合禁止剤の含有率は、全固形分中1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。含有率が1質量%を超えると、硬化不良を起こし、反応が不十分となることがある。
[その他の添加剤]
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、更に界面活性剤、消泡剤、レオロジー調整剤、顔料、染料、保存安定剤、多価フェノールや多価カルボン酸等の溶解促進剤等を含有することができる。
界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。この種の界面活性剤としては、例えば、住友スリーエム(株)製、DIC(株)製、旭硝子(株)製等の市販品を用いることができる。その具体例としては、エフトップEF301、EF303、EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファックF171、F173(DIC(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤が挙げられる。
消泡剤としては、アセチレングリコール類、シリコーン流体及び乳剤、エトキシ化又はプロポキシ化シリコーン類、炭化水素類、脂肪酸エステル誘導体、アセチル化ポリアミド類、ポリ(アルキレンオキシド)ポリマー類及びコポリマー等が挙げられるが、これらに限定されない。スクリーン印刷を行う場合は、本発明の組成物は消泡剤を含むことが好ましい。
[組成物の調製]
本発明の組成物の調製方法は、特に限定されない。一例としては、(A)成分を(D)溶剤に溶解し、この溶液に(B)成分、(C)成分を所定の割合で混合し、均一な溶液とする方法が挙げられる。また、この調製方法の適当な段階において、必要に応じて(E)成分、(F)成分、(G)成分、(H)成分及び/又はその他の成分をさらに添加して混合する調製方法が挙げられる。
本発明の組成物の調製にあたっては、溶剤中における重合反応によって得られた(A)成分の溶液をそのまま使用することができる。この場合、この(A)成分の溶液に上述と同様に(B)成分、(C)成分、必要に応じて(E)成分、(F)成分等を入れて均一な溶液とする際に、濃度調整を目的としてさらに(D)溶剤を追加投入してもよい。このとき、(A)成分の合成過程で用いられる溶剤と組成物の調製時に濃度調整のために用いられる(D)溶剤とは、同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
こうして調製された溶液状態の硬化膜形成用樹脂組成物は、孔径が0.2μm程度のフィルタ等を用いて濾過した後に使用することが好ましい。
本発明の組成物は、塗布性の観点からは、25℃における粘度が1〜10,000mPa・sであることが好ましく、1〜5,000mPa・sであることがより好ましく、1〜1,000mPa・sであることが更に好ましい。粘度が低すぎると、目的の膜厚が得られないことがあり、粘度が高すぎると、塗布性が低下することがある。
本発明の組成物は、印刷性の観点からは、25℃における粘度が10〜100,000mPa・sであることが好ましく、500〜100,000mPa・sであることがより好ましく、1,000〜100,000mPa・sであることが更に好ましい。粘度が低すぎると、塗布後に組成物が拡散してしまい、所望のパターンが形成されないことがあり、粘度が高すぎると、吐出性が低くなる等工程への負荷が生じたり、組成物の基板への転写性が低下することがある。
また、タッチパネルにおけるX軸電極及びY軸電極が直交する部分にブリッジ構造を構成するための絶縁膜のように微細な構造をスクリーン印刷、グラビアオフセット印刷等の印刷法によって形成する場合には、本発明の組成物の25℃における粘度が10〜100,000mPa・sであることが好ましく、5,000〜100,000mPa・sであることがより好ましく、20,000〜100,000mPa・sであることが更に好ましい。粘度が低すぎると、塗布後に組成物が拡散してしまい、所望のパターンが形成されないことがあり、粘度が高すぎると、吐出性が低くなる等工程への負荷が生じたり、組成物の基板への転写性が低下することがある。
なお、本発明において、粘度は、E型粘度計による測定値である。
[塗膜及び硬化膜]
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物を基板(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板;シリコンナイトライド基板;アルミニウム、モリブデン、クロム等の金属が被覆された基板;ガラス基板;石英基板;ITO基板;ITOフィルム基板;TACフィルム、ポリエステルフィルム、アクリルフィルム等の樹脂フィルム基板)等の上に、回転塗布、流し塗布、ロール塗布、スリット塗布、スリットに続いた回転塗布、インクジェット塗布、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷等の印刷法等によって塗布し、その後、ホットプレート又はオーブン等で予備乾燥(プリベーク)することにより、塗膜を形成することができる。本発明の組成物は、特にスクリーン印刷、グラビアオフセット印刷等の印刷法に適している。
プリベークは、一般に、好ましくは60℃〜150℃、より好ましくは80℃〜120℃で、ホットプレートを用いる場合には0.5〜30分間、オーブンを用いる場合には0.5〜90分間処理するという方法が採られる。
次いで、熱硬化のためのポストベークを行う。具体的には、ホットプレート、オーブン等を用いて加熱する。ポストベークは、一般に、好ましくは150℃〜300℃、より好ましくは200℃〜250℃で、ホットプレートを用いる場合には1〜30分間、オーブンを用いる場合には1〜90分間処理するという方法が採られる。
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物が熱ラジカル重合開始剤を含む場合には、低温での硬化が可能である。この場合、プリベーク条件は上記と同様だが、ポストベーク温度は、好ましくは60℃〜200℃、より好ましくは80℃〜150℃である。その他の条件は上記と同様である。
また、本発明の硬化膜形成用樹脂組成物が光ラジカル重合開始剤を含む場合には、プリベーク後、上記塗膜に紫外線を照射することによって、光硬化を行うことができる。紫外線は、波長200〜500nmの範囲で、その露光量は100〜5,000mJ/cm2であることが好ましい。
光硬化後は、熱硬化のためのポストベークを行う。具体的には、ホットプレート、オーブン等を用いて加熱する。ポストベークは、一般に、好ましくは60℃〜150℃、より好ましくは80℃〜120℃で、ホットプレートを用いる場合には1〜30分間、オーブンを用いる場合には1〜90分間処理するという方法が採られる。
上記のような条件のもとで本発明の組成物を硬化させることにより、基板の段差を充分に平坦化でき、高透明性を有する硬化膜を形成することができる。
本発明の硬化膜は、少なくとも必要な水準の平坦化性、硬度及び密着性を有するため、薄膜トランジスタ(TFT)型液晶表示素子、有機EL素子等の各種ディスプレイにおける保護膜、平坦化膜、絶縁膜等、タッチパネルにおける保護膜、絶縁膜等の硬化膜を形成する材料としても有用である。また、柔軟性にも優れるため、ITOフィルム用のオーバーコート材としても好適である。
以下、合成例、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、合成例において得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は、昭和電工(株)製GPC装置(Shodex GPC−101)(カラム:Shodex(登録商標)KF803L及びKF804L(昭和電工(株)製))を用い、溶出溶剤テトラヒドロフランを流量1mL/分でカラム中に(カラム温度40℃)流して溶離させるという条件で測定した。Mwはポリスチレン換算値にて表した。
また、下記合成例、実施例、比較例で用いた試薬及び装置は次のとおりである。
・DEGMEA:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、DEGMHE:ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、MEK:メチルエチルケトン、MMA:メタクリル酸メチル、MAA:メタクリル酸、ST:スチレン、tBuST:4−t−ブチルスチレン、東京化成工業(株)製。
・TEGMBuE:トリエチレングリコールモノブチルエーテル、和光純薬(株)製。
・MAIB:2,2'−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、東京化成工業(株)製。
・PET−30:ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート、日本化薬(株)製。
・DPHA:ジペンタエリスリトール(ヘキサ/ペンタ)アクリレート、日本化薬(株)製。
・5−MBT:5−メチルベンゾトリアゾール、東京化成工業(株)製。
・IRG500:光重合開始剤、BASF社製イルガキュア500。
・IRG651:光重合開始剤、BASF社製イルガキュア651。
・APS:3−アミノプロピルトリエトキシシラン、信越化学工業(株)製LS−3150。
・UPS:3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、東レ・ダウコーニング(株)製AY43−031。
・MPMS:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、モメンティブパフォーマンスマテリアルジャパン社製A−174。
・AGITAN771:消泡剤、MUNZING社製。
・攪拌装置:(株)シンキー製あわとり錬太郎ARE−310。
・Z320:ダイセル・サイテック(株)製サイクロマーP。
[1]重合体(樹脂)の合成
[合成例1]
1,000mLの四つ口フラスコに、DEGMEAを532.0g入れ、窒素雰囲気下、70℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA280.0g、MAA30.1g、ST36.5g及びMAIB8.1gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に70℃で20時間反応させ、樹脂溶液P1を得た。Mw=約5万。
[合成例2]
1,000mLの四つ口フラスコに、DEGMEAを537.1g入れ、窒素雰囲気下、70℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA350.0g及びMAIB8.1gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に70℃で20時間反応させ、樹脂溶液P2を得た。Mw=約5万。
[合成例3]
1,000mLの四つ口フラスコに、DEGMHEを571.0g入れ、窒素雰囲気下、70℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA240.0g、MAA25.8g、ST31.3g及びMAIB10.4gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に70℃で20時間反応させ、樹脂溶液P3を得た。Mw=約4万。
[合成例4]
1,000mLの四つ口フラスコに、TEGMBuEを694.8g入れ、窒素雰囲気下、70℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA140.0g、MAA15.0g、ST18.3g及びMAIB0.4gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に80℃で20時間反応させ、樹脂溶液P4を得た。Mw=約17万。
[合成例5]
1,000mLの四つ口フラスコに、MEKを577.4g入れ、窒素雰囲気下、70℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA250.0g、MAA26.9g、ST32.6g及びMAIB1.4gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に80℃で20時間反応させ、樹脂溶液P5を得た。Mw=約8万。
[合成例6]
1,000mLの四つ口フラスコに、DEGMEAを570.0g入れ、窒素雰囲気下、80℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA300.0g、MAA32.2g、ST39.2g及びMAIB8.6gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に80℃で20時間反応させ、樹脂溶液P6を得た。Mw=約3万。
[合成例7]
1,000mLの四つ口フラスコに、DEGMEAを540.2g入れ、窒素雰囲気下、80℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA300.0g、MAA15.2g、ST36.8g及びMAIB7.7gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に80℃で20時間反応させ、樹脂溶液P7を得た。Mw=約3万。
[合成例8]
1,000mLの四つ口フラスコに、DEGMEAを460.3g入れ、窒素雰囲気下、80℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA300.0g及びMAIB6.8gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に80℃で20時間反応させ、樹脂溶液P8を得た。Mw=約3万。
[合成例9]
1,000mLの四つ口フラスコに、DEGMEAを452.1g入れ、窒素雰囲気下、80℃(内温)で攪拌しながら、そこにMMA200.0g、MAA49.1g、tBuST45.7g及びMAIB6.6gの混合液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後、更に80℃で20時間反応させ、樹脂溶液P9を得た。Mw=約3万。
上記合成例で得られた各樹脂の組成比を表1に示す。
Figure 0006225921
[2]ワニス(硬化膜形成用樹脂組成物)の作製
[実施例1]
200mLのプラスチック容器に、合成例1で得られた樹脂溶液P1を58.0g、DPHAを25.5g、UPSを0.23g及びDEGMEAを16.2g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例2]
200mLのプラスチック容器に、合成例2で得られた樹脂溶液P2を58.0g、DPHAを25.5g、UPSを0.23g及びDEGMEAを16.2g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例3]
200mLのプラスチック容器に、合成例3で得られた樹脂溶液P3を67.7g、DPHAを26.1g、UPSを0.24g及びDEGMHEを6.0g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例4]
200mLのプラスチック容器に、合成例3で得られた樹脂溶液P3を58.2g、DPHAを22.4g、UPSを0.20g及びDEGMHEを19.2g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例5]
200mLのプラスチック容器に、合成例4で得られた樹脂溶液P4を64.3g、DPHAを14.1g、UPSを0.13g及びTEGMBuEを21.4g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例6]
200mLのプラスチック容器に、合成例3で得られた樹脂溶液P3を67.3g、DPHAを21.2g、UPSを0.24g及びDEGMHEを11.3g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例7]
200mLのプラスチック容器に、合成例3で得られた樹脂溶液P3を55.7g、DPHAを25.3g、UPSを0.19g及びDEGMHEを18.8g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例8]
200mLのプラスチック容器に、合成例5で得られた樹脂溶液P5を58.0g、DPHAを25.5g、UPSを0.23g及びMEKを16.2g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例9]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を53.8g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、APSを0.11g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例10]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を53.7g、PET−30を23.6g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、APSを0.21g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.8g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例11]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を53.9g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、UPSを0.02g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例12]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を53.8g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、UPSを0.11g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例13]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を53.9g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、MPMSを0.02g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例14]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を53.8g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、MPMSを0.11g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例15]
200mLのプラスチック容器に、合成例7で得られた樹脂溶液P7を53.9g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、APSを0.02g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例16]
200mLのプラスチック容器に、合成例8で得られた樹脂溶液P8を53.9g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、APSを0.02g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例17]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を55.1g、PET−30を24.3g、IRG651を1.31g、5−MBTを1.3g、APSを0.02g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを17.9g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例18]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を55.6g、PET−30を24.5g、IRG651を0.89g、5−MBTを1.3g、APSを0.02g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを17.6g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例19]
200mLのプラスチック容器に、合成例9で得られた樹脂溶液P9を58.9g、DPHAを21.2g、IRG500を2.83g、5−MBTを1.2g、APSを0.24g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを15.7g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[実施例20]
200mLのプラスチック容器に、合成例9で得られた樹脂溶液P9を53.7g、DPHAを23.6g、IRG500を2.58g、5−MBTを1.1g、APSを0.21g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.8g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[比較例1]
200mLのプラスチック容器に、合成例1で得られた樹脂溶液P1を99.0g、UPSを0.40g及びDEGMEAを0.59g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[比較例2]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を53.9g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを18.6g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[比較例3]
200mLのプラスチック容器に、Z320を21.6g、PET−30を23.7g、IRG500を2.6g、5−MBTを1.1g、APSを0.02g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを51.0g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[比較例4]
200mLのプラスチック容器に、Z320を41.8g、IRG500を5.0g、5−MBTを2.1g、APSを0.04g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを51.0g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[比較例5]
200mLのプラスチック容器に、PET−30を78.7g、IRG500を9.5g、5−MBTを3.9g及びAPSを0.08g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
[比較例6]
200mLのプラスチック容器に、合成例6で得られた樹脂溶液P6を93.5g、IRG500を4.49g、5−MBTを1.9g、APS0.19g、AGITAN771を0.04g及びDEGMEAを0.1g入れ、これを攪拌装置に入れ、10分間、2,000rpmで攪拌し、ワニスを作製した。
実施例1〜8及び比較例1で作製したワニスの組成をまとめて表2に示す。また、実施例9〜20及び比較例2〜6で作製したワニスの組成をまとめて表3に示す。
Figure 0006225921
Figure 0006225921
[3]ワニスの印刷性の評価並びに硬化膜の作製及びその評価
[硬化膜の作製]
実施例1〜8及び比較例1のワニスをそれぞれITO付きガラス上に、厚さが約3〜10μmになるようにバーコーター塗布し、まず110℃で2分間プリベークを行った。次いで230℃で30分間ポストベークを行い、硬化膜を作製した。
得られた硬化膜について、下記方法によって鉛筆硬度、密着性、透明性の評価を行った。また、実施例3〜5のワニスについては粘度の測定を、実施例3〜5、8のワニスについては印刷性の評価を、下記の方法によってそれぞれ行った。結果を表4に示す。
また、実施例9〜20及び比較例2〜6のワニスをそれぞれ三容真空(株)製のITOフィルム(抵抗膜(高透過)ITOフィルム、抵抗値:400±100Ω/sq、全光透過率:>90%)上に、厚さが約3〜10μmになるようにバーコーター塗布し、まず110℃で10分間プリベークを行った。次いでUV照射(400mJ/cm2)を行い、その後110℃で50分間ポストベークを行い、硬化膜を作製した。
得られたフィルムについて、下記方法によって鉛筆硬度、密着性、柔軟性の評価を行った。結果を表5に示す。
[鉛筆硬度の評価]
JIS K 5400に準拠し、1,000g荷重で測定した。
[密着性の評価]
クロスカット試験方法により評価した。まず、カッターガイドを用いて、塗布膜に100個の碁盤目を作成した。次に、当該碁盤目上にニチバン(株)製のセロハンテープを接着し、上から消しゴムで強く擦り、充分に密着させた。そして、次にセロハンテープをはがし、その際に、100個の碁盤目のうち、何個が剥離したかで評価を行った。
0B:66個以上が剥離
1B:36個〜65個が剥離
2B:16個〜35個が剥離
3B:6個〜15個が剥離
4B:1個〜5個が剥離
5B:剥離なし
[印刷性の評価]
実施例3のワニスをマイクロ・テック(株)製MT−320TVCを用いてスクリーン印刷法で、ITO付きガラス基板上に印刷した。また、実施例4、5及び8のワニスを(株)コムラテック製スマLabo−IIIを用いてグラビアオフセット印刷法で、ITO付きガラス基板上に印刷した。得られたITO付きガラス基板上のパターン(縦20μm、横20μm)を光学顕微鏡で観察した。パターンのはみ出し等がなく目視にてきれいに印刷できたものを○とした。結果を表4に示す。
[粘度の測定]
実施例3〜5のワニスについて、東機産業(株)製TVE−20LT、TVE−20HTによって粘度(mPa・s)を測定した。結果を表4に示す。
[透過率の測定]
実施例1〜7及び比較例1のワニスを用いて作製した上記硬化膜の紫外可視吸収スペクトルを(株)島津製作所製UV−3100PCを用いて測定し、波長400nmにおける透過率を評価した。結果を表4に示す。
[柔軟性の評価]
実施例9〜20及び比較例2〜6のワニスを用いて得られた上記フィルムをコート側を外側にして直径3cmの円柱に沿わせ、15秒間固定した。塗膜の外観の変化を観察し、変化の無いものを○、割れが発生したものを×とした。
Figure 0006225921
表4に示す結果からわかるように、実施例1〜8の硬化膜形成用樹脂組成物から得られる硬化膜は、いずれも鉛筆硬度がH以上と高く、密着性も4B以上と高かった。また、実施例3〜5の硬化膜形成用樹脂組成物は、所定の範囲の粘度を有し、印刷性も良好であった。ただし、実施例8については、密着性、硬度は良好であるものの、低沸点溶剤を用いたため印刷性は低かった。
比較例1については、鉛筆硬度がB未満と低かった。
Figure 0006225921
表5に示す結果からわかるように、実施例9〜20の硬化膜形成用樹脂組成物から得られる硬化膜は、いずれも鉛筆硬度が2H以上と高く、密着性も3B以上と高く、柔軟性も良好であった。
一方、比較例2〜6については、密着性が1B以下と低く、比較例4、5については柔軟性も低かった。また、比較例6については、鉛筆硬度がH未満と低かった。

Claims (18)

  1. (A)下記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位を含有する(共)重合体、
    Figure 0006225921
    (式中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。R1はアルキル基を表す。R2〜R6は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。a、b及びcは、それぞれ40≦a≦100、0≦b≦30、0≦c≦30を満たす正数であり、かつ、40≦a+b+c≦100である。)
    (B)下記式(4)で表されるシラン化合物からなるシランカップリング剤、
    Figure 0006225921
    (式中、R 7 はメチル基又はエチル基を表す。Xは加水分解性基を表す。Yは、アミノ基、ウレイド基、(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、エポキシ基及びメルカプト基から選ばれる反応性官能基を表す。mは0〜3の整数である。nは0〜3の整数である。)
    (C)多官能(メタ)アクリレート化合物、及び
    (D)溶剤
    を含有することを特徴とする硬化膜形成用樹脂組成物。
  2. a、b及びcが、それぞれ60≦a≦96、2≦b≦20及び2≦c≦20を満たす正数である請求項1記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  3. (C)多官能(メタ)アクリレート化合物が、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート及びジトリメチロールプロパンテトラメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  4. (C)多官能(メタ)アクリレート化合物が、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート及びペンタエリスリトールトリメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である請求項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  5. (C)多官能(メタ)アクリレート化合物が、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールペンタメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である請求項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  6. 更に、(E)イオントラップ剤を含有する請求項1〜のいずれか1項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  7. (E)イオントラップ剤が5−メチルベンゾトリアゾールである請求項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  8. 25℃における粘度が1〜10,000mPa・sである請求項1〜のいずれか1項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  9. 溶剤が、沸点が150℃以上である請求項1〜のいずれか1項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  10. 25℃における粘度が10〜100,000mPa・sである請求項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  11. 更に、(F)ラジカル重合開始剤を含有する請求項1〜10のいずれか1項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  12. 更に、(G)多官能チオール化合物及び(H)重合禁止剤から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜11のいずれか1項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  13. 更に、界面活性剤、消泡剤、レオロジー調整剤、顔料、染料、保存安定剤及び溶解促進剤から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜12のいずれか1項記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
  14. 請求項1記載の硬化膜形成用樹脂組成物を基板に塗布し、紫外線を照射した後、80℃〜120℃で焼成することを特徴とする硬化膜の製造方法。
  15. 請求項1〜1のいずれか1項記載の硬化膜形成用樹脂組成物を用いて得られる硬化膜。
  16. 請求項1記載の硬化膜を基板上に積層してなる積層体。
  17. 基板がフィルムである請求項1記載の積層体。
  18. 請求項1記載の硬化膜を含むタッチパネル。
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