JP2010260614A - 液状物充填包装構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】自立型のディスペンサー機能を有する外包装容器の、引裂き誘導疵に沿った折れ曲がりと、該外包装容器の内側に位置するフィルム状逆止ノズルの変形とを防止すると共に、液切れ性および外包装容器の自立特性に優れる液状物充填包装構造体を提案する。
【解決手段】フィルム状逆止ノズルを突設してなり、かつ包装袋本体の、表裏いずれか少なくとも一方の積層フィルムに、凹凸構造が付与されてなるフレキシブル包装袋内に被包装物を充填してなる非自立型液状物充填内包装体と、その内包装体を収納するための筒状の容器であって、前記フィルム状逆止ノズルに対応する位置にノズル引き出し用引裂き誘導疵を設けた張り出し小袋部を突設してなり、かつ、自立を可能にする底部を設けてなる自立型の外包装容器と、からなる液状物充填包装構造体において、前記小袋部の上端から下端にわたって設けられた前記引裂き誘導疵が、中央部において凹んだ波形からなること。
【選択図】図1

Description

本発明は、重ね合わせた2枚の積層プラスチックフィルムの重合によって構成されるセルフシール逆止機能つきフィルム状逆止ノズル(液体を注出するためのノズル)を突設してなるフレキシブル包装袋に、各種の液体等を液中シール充填(空気や窒素ガス等が混入しないように充填液の上からフィルムのヒートシールを行うこと)して非自立型の液状物充填内包装体を形成し、これをディスペンサー機能をもつ自立型ディスペンス外包装容器内に自立保持してなる液状物充填包装構造体に関する。
セルフシール逆止機能つきの、プラスチックフィルムからなる液体注出ノズル、即ち、フィルム状逆止ノズルを備えるフレキシブル包装袋としては、発明者らの提案に係る特許文献1、2に開示されたようなものがある。また、これらのフレキシブル包装袋は、軟質積層フィルムによって形成された非自立型の包装袋であることから、これをそのままの形で単独で使用に供するには不便があるため、従来、特許文献3に記載の如き容器内に収納し固定する形態をとっていた。
しかしながら、特許文献3に示す従来の包装構造体は、非自立型フレキシブル包装袋を紙製箱体内に収納した上で固定する必要があり、その箱詰めを含む製造工程が煩雑でコスト高になるという課題があった。そのため、発明者らは特許文献4において、非自立型液状物充填内包装体を、軟質積層フィルムもしくは紙製からなる自立型のフレキシブル包装袋などのディスペンサー機能を有する外包装容器内に交換可能に収納した液状物充填包装構造体を提案している。この特許文献4によれば、非自立型液状物充填内包装体の上部、下部を必要に応じて外包装容器に固定することで、簡単に支持形態を安定させることができ、かつ被包装物の安定した注出を行うことができると共に、製造が簡単で製品コストを抑制することができる。
ところで、特許文献4では、この文献の図7に示したように外包装容器の一側部上部に、収納する非自立型液状物充填内包装体のフィルム状逆止ノズルを包囲する張り出し部を設け、該張り出し部上に、フィルム状逆止ノズルを引き出すための直線状の引裂き誘導疵が形成されている。しかしながら、この引裂き誘導疵が上下に沿う直線状に設けられていると、張り出し部が引裂き誘導疵に沿って折れ曲がり易くなり、それに伴って内側のフィルム状逆止ノズルも折れ曲がって変形し、外気の包装袋本体への侵入を十分に阻止することが難しくなると共に、セルフシール逆止機能を有効に発揮できなくなることや、注出方向等の安定性が劣るおそれがある。
また、直線状の引裂き誘導疵を引き裂いて、フィルム状逆止ノズルを外包装容器から引き出すと、フィルム状逆止ノズルは、外包装容器材(フィルム)の復元力によって両外面側からの圧迫(締め付けられること)により、逆止ノズル内に滞留する被包装物の包装袋本体への戻りがよくなる一方で、この逆止ノズルの開封端近傍に残留している被包装物液体が、前方に押し出されて外部への液だれが発生し易くなるという問題もあった。
また、特許文献4の液状物充填包装構造体では、前記外包装容器の張り出し部の上端に設けられた切り取り部を始点として、下方に向かって引裂き開封することにより、フィルム状逆止ノズルを引き出すこととしている。しかしながら、この方法では、張り出し部の開封と同時に、フィルム状逆止ノズルも誤って同時に開封してしまうおそれがあることもわかった。
さらに、特許文献4の液状物充填包装構造体は、これを立てて自立させようとすると、下端面の中央部のみが接地したり、逆に両側端部のみが接地してしまい、立ち姿の安定性が悪いこともわかった。
本発明は、特許文献4に記載された技術に一層の改良を加えたものであり、その目的とするところは、自立型のディスペンサー機能を有する外包装容器の、引裂き誘導疵に沿った折れ曲がりを抑制し、該外包装容器の内側に位置するフィルム状逆止ノズルの変形を防止すると同時に、液切れ性に優れる他、外包装容器の自立特性に優れる液状物充填包装構造体を提案することにある。
上記目的を実現するために鋭意研究した結果、発明者らは、下記の要旨構成を有する本発明に想到した。即ち、本発明は、軟質積層フィルムからなる包装袋本体の一縁部に、重なり合うプラスチックフィルム相互間に液状物が介在するときに逆止機能を生ずる平坦なフィルム状逆止ノズルを突設してなり、かつこのような包装袋本体の、表裏いずれか少なくとも一方の積層フィルムが、少なくとも前記フィルム状逆止ノズル側の側縁近傍において、直線状または曲線状の凹凸構造が付与されてなる非自立型フレキシブル包装袋内に、液状あるいは粘稠状の被包装物を液中シール充填してなる非自立型液状物充填内包装体と、
その非自立型液状物充填内包装体を収納するための筒状の容器であって、その収納時に前記フィルム状逆止ノズルに対応する位置の一縁部に、該ノズルの先端部側を露出可能に収納すると共に、これを露出させるためのノズル引き出し用引裂き誘導疵を設けて開封可能とした張り出し小袋部を突設してなり、かつ、自立を可能にする底部を設けてなる自立型ディスペンス外包装容器と、からなる液状物充填包装構造体において、
前記張り出し小袋部の上端から下端にわたって設けられた前記ノズル引き出し用引裂き誘導疵が、前記逆止ノズルの注出通路部分に対応する略中央位置において凹んだ波形に形成されていることを特徴とする液状物充填包装構造体を提案する。
本発明において、上記液状物充填包装構造体は、
(1)前記ノズル引き出し用引裂き誘導疵は、前記フィルム状逆止ノズルの上部シール部分上方および下部シール部分において、ノズル先端側に膨らむように形成されていると共に、前記フィルム状逆止ノズルの注出通路部分に対応する中程の位置において、ノズル基端部側に凹むように形成されていること、
(2)前記フィルム状逆止ノズルの下部縁部と、隣接する前記自立型ディスペンス外包装容器のシール部内縁部との間に、3mm〜10mmの隙間を有すること、
(3)前記ノズル引き出し用引裂き誘導疵は、下方から上方、もしくは上方から下方に向ういずれかから引裂くことで、開封されるようにすること、
(4)前記自立型ディスペンス外包装容器は、舟底形底部の両角部がそれぞれ面取りされていると共に、その面取り部の曲率半径Rが、8mm以上の大きさで、かつ底部が下向き凸のゆるい湾曲状を呈すること、
(5)前記フィルム状逆止ノズルは、重なり合う2枚の軟質積層フィルムを、ノズル基端部となる部分を除く外周縁部分を相互に融着し、中央部分を注出通路として構成して、包装袋本体の側部に、これの基端部を融着接合されたものであって、
包装袋本体を傾動させて被包装物を注出した際に、該被包装物が通過することによって、前記注出通路内が濡れた状態となる積層フィルムの内表面どうしが、該注出通路内表面に被包装物が滞留することによる相互の密着作用によって、外気の侵入を阻止する逆止機能を生ずるものであること、
(6)前記フィルム状逆止ノズルは、表裏いずれか少なくとも一方の積層フィルムの切り裂き予定位置とその近傍を除く基端部側に、凹凸構造を有すること、
(7)前記積層フィルムに付与された凹凸構造は、表裏の積層フィルムの一方もしくは両方に、エンボス加工、ブラスト加工、ローレット加工、しわ加工、縦・横縞加工を、面状、島状、ストライプ状に施して、一部模様もしくは全部模様として形成されたものであること、
(8)表裏で一対の前記積層フィルムの凹凸構造部分は、凹部・凸部が互いに勘合して30〜100μmの略一定の隙間となるように設けられたものであること、
(9)前記フィルム状逆止ノズルは、これの基端部側に隣接する下部に注出量制御用液溜め部を有すること、
(10)前記フィルム状逆止ノズルは、これの基端部シール部のノズル入口部分に、注出通路の上部もしくは下部の一部を塞ぐ堰止め部が設けられていること、
(11)前記包装袋本体の非シール部内面および前記フィルム状逆止ノズルの注出通路内面のいずれか一方もしくは両方の内面に、コロナ放電処理、UVオゾン処理、プラズマ処理および火炎処理のいずれか1以上の処理からなる濡れ処理が施されていること、
(12)前記フィルム状逆止ノズルの基端部は、対面するシーラント層を低融点プラスチックフィルムによって低温融着され、注出通路内表面が仮封止されていること、
(13)前記包装袋本体は、それの上横シール部分の前記フィルム状逆止ノズルの上縁より高い位置に、ガス溜め空間を有すること、
(14)前記非自立型液状物充填内包装体は、それの上端部横シール部が、前記自立型ディスペンス外包装容器内上端部に融着されて、該自立型ディスペンス外包装容器内に懸吊された状態にて収納保持されていること、
(15)前記自立型ディスペンス外包装容器は、船底形の底部を有し、頂部は非自立型液状物充填内包装体を交換するために開閉可能にしたチャック構造を有する自立型のフレキシブル包装袋であること、
(16)前記自立型ディスペンス外包装容器は、船底形の底部を有し、頂部は非自立型液状物充填内包装体を交換するために開閉可能にした可撓性のプラスチック製、紙製もしくは金属製のディスペンサー機能をもつ包装体にて構成されていること、
がより好ましい解決手段となる。
本発明によれば、自立型ディスペンス外包装容器(以下、単に外包装容器と言う。)に設けたノズル引き出し用の引裂き誘導疵を、フィルム状逆止ノズルの注出通路部分に対応する略中央位置において凹んだ波形とすることで、該外包装容器の、引裂き誘導疵に沿った折り曲がりが抑制され、したがって、その内側に位置するフィルム状逆止ノズルの変形を防ぐことができる。さらに、引裂き誘導疵を波形としたことにより、フィルム状逆止ノズルへの外包装容器からの締め付けが弱くなり、液だれの発生を抑制することができる。
しかも、本発明では、波形の引裂き誘導疵を、フィルム状逆止ノズルの上部シール部分上方および下部シール部分において、ノズル先端部側に膨らむように形成し、さらに、フィルム状逆止ノズルの注出通路部分に対応する中程の位置において、ノズル基端部側に凹むように形成することで、液だれの発生を効果的に抑制することができると共に、フィルム状逆止ノズルの底部が、外包装容器によって支えられることになり、フィルム状逆止ノズルの折れ曲がりや、歪みを抑制することができ、ひいては、吐出の方向性が向上し、吐出位置の狙いが正確になる。
さらに、本発明では、自立型ディスペンス外包装容器の船底形底部の両角部を、それぞれ面取りすると共に、その曲率半径Rを8mm以上の大きさにし、底部が下向き凸のゆるい湾曲状を呈するようにしたことで、液状物充填包装構造体の自立した立ち姿を確保することができる。
本発明に係る液状物充填包装構造体の一実施形態を示す正面図である。 上記実施形態の液状物充填包装構造体の、引裂き開封方法を示す図である。 上記実施形態の液状物充填包装構造体を構成する外包装容器の一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る液状物充填包装構造体に用いる包装袋本体の凹凸加工域を例示する略線図である。 図4の凹凸加工域の拡大断面図である。 本発明に係る液状物充填包装構造体に用いるフレキシブル包装袋のフィルム状逆止ノズルに塗布層を設けた状態の正面図である。 本発明に係る液状物充填包装構造体を構成する液状物充填内包装体の一実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る液状物充填包装構造体に用いるフレキシブル包装袋のフィルム状逆止ノズルの開口予定位置の拡大断面図である。 本発明に係る液状物充填包装構造体の他の一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る液状物充填包装構造体のさらに他の一実施形態を示す正面図である。 実施例において用いた液状物充填包装構造体の、引裂き誘導疵の形状を示す図である。
以下に、この発明について代表的な実施形態を挙げて説明する。
本発明に係る液状物充填包装構造体Aの一実施形態は、図1に例示するように、軟質のフレキシブル包装袋中に、液状あるいは粘稠状の被包装物を液中シール充填したフィルム状逆止ノズル1を有する液状物充填内包装体8と、該内包装体8を収納保持するためのディスペンス外包装容器9とから構成される。
この前記液状物充填内包装体8は、軟質のフレキシブル包装袋からなり、それ自体は通常、自立性も定型性も有していないので、被包装物の搬送、保管、陳列、使用等に当たっては、筒状の自立型のディスペンス外包装容器9、例えば、硬質容器の他、スタンディングポウチの如き袋状の容器に収納・保持し、このポウチに伴って自立性および定型性が付与されて使用形態となる。
そして、自立型の外包装容器9の一側部上部に設けた、内側に位置するフィルム状逆止ノズル1を包囲する張り出し小袋部9aには、フィルム状逆止ノズル1の切裂き開口部1aの位置よりもノズル基端部側に、Iノッチ、Vノッチ、Uノッチ、ベースノッチおよびダイヤカットなどの開封からなる引き裂き誘導疵15を設け、該誘導疵15の引き裂き開封によって、その内部に収納した非自立型の液状物充填内包装体8に突設したフィルム状逆止ノズル1の突出部分を露出させ、さらに、ノズル開口部1aを開封して使用状態に供する。
本実施形態の液状物充填包装構造体Aにおいては、上記引き裂き誘導疵15を、張り出し小袋部9aの内側に位置する逆止ノズルの注出通路部分に対応する略中央位置において凹んだ、波形の形状としたところに第1の特徴がある。この構成の採用によって張り出し小袋部9aが引き裂き誘導疵15に沿って折れ曲がるのを抑制することができると同時に、ひいては内部に収納したフィルム状逆止ノズル1の折れ曲がりを防いで、吐出性能を向上させることができる。即ち、従来の直線状の引き裂き誘導疵の場合、搬送や保管等の取り扱い中に、張り出し小袋部9a部分が、引き裂き誘導疵に沿って折れ曲がり易く、それに伴い、内部に収納した液状物充填内包装体8のフィルム状逆止ノズル1までもが折れ曲がったり、変形してしまうおそれがあった。
フィルム状逆止ノズル1のセルフシール逆止機能は、後で詳細に説明するように、重なり合う表裏一対の積層フィルムの間に滞留する濡れ状態の被包装物(液体)の毛細管作用によって発揮されるものであり、積層フィルムのフラット性(平坦度)の高いものの方が濡れ性に優れ、毛細管現象が強くはたらき、高い逆止効果が得られる。そのため、逆止ノズル1の折れ曲がりや変形は、外気の包装袋本体内への進入を十分に阻止することが難しくなると共に、セルフシール逆止機能を有効に発揮させることができなくなるおそれがあり、抑制する必要がある。
また、この実施形態の液状物充填包装構造体Aでは、引裂き誘導疵15を波形(略中央位置が凹む形状)とすることにより、該誘導疵15の引き裂き開封によって露出させたフィルム状逆止ノズル1の、ちょうど吐出通路部分への、外包装容器9からの締め付けが弱くなり、吐出性能が向上する一方で、該フィルム状逆止ノズル1の開封端からの液だれが発生しにくいという効果がある。
さらに、発明者らは、引裂き誘導疵15の波形が、液だれおよびフィルム状逆止ノズル1へ与える影響について実験し、表1に示すような実験結果を得た。
Figure 2010260614
その結果、引裂き誘導疵15の波形は、図1のように形成することが好ましいことがわかった。即ち、引裂き誘導疵15の波形を、フィルム状逆止ノズル1の上部シール部上方および下部シール部において、外側(ノズル先端部側)方向に膨らむように形成することで、逆止ノズル1の折れ曲がりが抑制できるようになり、一方で逆止ノズル1の注出通路13に対応する中程の位置において、内側(ノズル基端部側)方向に凹むように形成することで、吐出性能と液だれの発生とを改善することができるという効果が生じる。
なお、本実施形態の液状物充填包装構造体Aにおいては、外包装容器9の張り出し小袋部9aの下部に広域シール部9bを設け、該シール部9bを手指でつまんで下方から上方に向って、もしくは、上方から下方に向って引っ張ることにより、引裂き誘導疵15を開封することができる。とくに、図2に示すように、前記シール部9bを、下方から上方に向って引っ張り、開封する場合には、引裂き誘導疵15の開封方向を、外包装容器9の内側に位置するフィルム状逆止ノズル1の開封方向(上方から下方)と逆方向にすることができるため、引裂き誘導疵15の開封と同時に、フィルム状逆止ノズル1が、誤って開封されてしまうことを防止することができる。
また、図1に示したようにフィルム状逆止ノズル1の下部縁部と、隣接する自立型ディスペンス外包装容器9のシール部内縁部との間に、3mm〜10mmの隙間23を設けることが好ましい。これは、引裂き誘導疵15の開封後に、充填内包装体8が自重によって下方に沈み込むおそれがあり、その際に、フィルム状逆止ノズル1の底部が、隣接する外包装容器9のシール部に接触し、フィルム状逆止ノズル1に縦シワを発生させたり、変形することを防止するためである。なお、隙間23を3mm〜10mmとしたのは、3mm未満では、上記効果が期待できず、10mm超では、外包装容器9が大きくなりすぎてしまうためである。
また、従来の外包装容器では、液状物充填内包装体を懸吊して収納保持させると、液状物充填内包装体の膨らみによって、外包装容器が膨らみ方向に引っ張られると共に、底部の角形の両角部が床面に当たって、外包装容器の下端中央部が浮き上がってしまい、自立安定性が悪かった。
そこで、本実施形態の液状物充填包装構造体Aにおいて、図3に示すように外包装容器9の船底形底部の両角部をいずれも面取りし、底部が下向き凸のゆるい湾曲状を呈するようにすることで、底部の両角部が床面に接地して当たることがなく、外包装容器9の下端全体が床面につくようになって液状物充填包装構造体Aの自立安定した立ち姿を確保することができる。
なお、外包装容器9の船底形底部の両角部は、曲率半径Rが8mm以上になるように面取りすることが好ましく、より好ましくは、8mm〜20mmの範囲とする。そして、とくに前記曲率半径Rは、外包装容器9の底部に向って次第に小さくなるように形づくることが好ましい。なお、曲率半径Rを8mm以上としたのは、8mm未満の場合には、船底形底部の両角部が床面に当たって、外包装容器9の中央部が浮き上がってしまうためである。
ところで、本実施形態の液状物充填包装構造体Aを構成する液状物充填内包装体8は、2層もしくは3層の軟質の積層フィルムからなる包装袋本体2に対し、それのいずれか一方の側縁部の上部に、好ましくは、袋本体2よりも軟質でより薄く、かつ平坦度の高い積層フィルム2枚(表裏一対)を重ね合わせて対面させ、フラットに重なり合うそれらのフィルム相互間に形成される注出通路13内が、液状物が介在することで、毛細管作用によって逆止機能を発揮するようになっているフィルム状逆止ノズル1(特開2005−59958号開示のような液体注出ノズル)を、それぞれ側部や斜め上方向に突出させた状態で溶着して取り付けたもの、またはこの包装袋本体2と一体に形成したものからなる。
また、前記フィルム状逆止ノズル1は、例えば、包装袋本体2の側部上部の内表面(シーラント層)に、ノズル1を構成している積層フィルムの最外層であるシーラント層を対面させた状態で、ノズル基端部分のシーラント層どうしを融着接合し、このノズルに設けられる注出通路13と袋本体2内とが連通するようにしてなるものである。例えば、このノズルは、熱可塑性の、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、それを挟む内側および外側の両面にシーラント層を積層してなる積層フィルムを、2枚を表裏一対としてシーラント層どうしを対向させたもの、または、一枚の積層フィルムを半幅に折り返して表裏一対とした積層フィルムの、互いに対向するシーラント層どうしを、基端部を除く周辺部分について相互に融着させて、全体として略楔形をなし、中心部が融着していない注出通路13が形造られるように形成したものである。
このフィルム状逆止ノズル1は、フレキシブル包装袋の大きさにもよるが、一般的には、包装袋本体2が横100〜150mm、縦150〜200mmの場合、該包装袋本体からの突出長さXが30〜80mm程度、先端部のノズル幅Yが20〜40mm程度の大きさである。
そして、包装袋本体2は、被包装物の重量によっても異なるが、一般に、NY15/PE60の厚い腰のある2層積層フィルムを用いるのに対して、このフィルム状逆止ノズル1は、被包装物の負荷を受けないので、例えば、PE20/NY15/PE20の組み合わせからなる薄い3層積層フィルムにすることが好ましく、薄ければ薄い程よく、腰の弱いフィルムの方が前記逆止機能が良好になる。そして、重なり合う表裏一対の積層フィルムは、フラット性(平坦度)の高いものの方が高い逆止効果が得られる。但し、このフラット性は、後述する表面粗度を示す凹凸構造とは区別され、フィルム全体にわたる大きなうねりやしわがない形態のことであり、いわゆる凹凸構造は、そのフラットフィルムの中に小さい単位で形成されるものである。
このようなフィルム状逆止ノズル1は、重なり合う(表裏で対面する)2枚で一対の積層フィルムどうしの、たとえばポリエチレン層、ポリプロピレン層、エチレンビニルアルコール(EVA)、アイオノマーあるいは、EVOHなどの5〜80μmの熱可塑性樹脂であって、包装袋本体内面のヒートシール材料、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンに代表されるシーラント材料にヒートシールが可能なものが用いられる。即ち、これらのシーラント材料どうしを、所要の形状(楔形)となるようにその内側端縁部分を残して、その周縁部を、たとえば、ヒートシール、高周波シールまたは、インパルスシール等によって、融着させることにより、製造することができるものである。
このフィルム状逆止ノズル1のベースフィルム(支持基材)としては、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、EVOHなどの一般に液体包装用フィルムに用いられる二軸延伸フィルムや一軸延伸フィルムが用いられる他、これらのフィルムのいずれか一方の表面にSiO2蒸着層、塩化ビニリデンコーティング層、酸化アルミニウムコーティング層、Al蒸着層あるいはこれらのスパッタリング層などからなるガスバリア層を形成したものを用いることが好ましい。これにより、被包装物に濡れた液体注出ノズルの内表面が相互によく密着すると共に、水蒸気不透過性やガスバリア性等が付与され、効果的な逆止機能が長期間にわたって発揮され、包装袋内への外気の進入を有効に阻止することができる。なお、ベースフィルムの厚さは、フィルム弁の柔軟性を保つため、例えば5μm以上、30μm以下であることが望ましく、ガスバリア層の厚みは、0.5μm〜20μm程度とすることが望ましい。
このようにして製造される、少なくとも3層(シーラント層[表材]−ベースフィルム層−シーラント層[裏材])構造の積層フィルムよりなるフィルム状逆止ノズル1は、これの基端部分の外表面であるシーラント層を、内表面側どうしのシーラント層の融着を招くことなく軟質積層フィルム(主として2層)からなる包装袋本体の一側部に設けた開口部の、内表面のシーラント層(同種フィルムからなるシーラント層)にヒートシールすることにより融着し、該包装袋本体から突出した状態に取り付けられる。これにより、包装袋本体2に対し、その側部の上部や頂部等から外方へ突設したフィルム状逆止ノズル1を備えるフレキシブル包装袋が得られる。
ところで、このフィルム状逆止ノズル1の基端部外表面を、包装袋本体2の側部開口部分の内表面に融着接合するに当たっては、該フィルム状逆止ノズル1内表面の注出通路13となるシーラント層どうしの相互融着を防止するため、注出通路13につながるノズル1の基端部内側には、より高融点のまたは熱溶融しない離型シートを差し込むことや、ノズル1の内外表面のそれぞれのシーラント層の融着温度を、たとえば、材質の変更、あるいは押出しラミネート条件の変更等によって相互に異ならしめる方法により、または、ノズル1内表面のシーラント層フィルムの融点を、ノズル1外表面のシーラント層フィルムのそれより高くすること等によって実現することができる。
例えば、内面側[裏材]シーラントフィルムとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂であって、望ましくは、外面側[表材]の融点よりも20℃程度高い融点をもち、[表材]とは包装袋本体2のシーラント層のヒートシール温度よりも高い温度でヒートシール可能なフィルムであることが望ましい。これは、フィルム状逆止ノズル1と包装袋本体2とをヒートシールによって融着接合する際に、フィルム状逆止ノズル1の内側面のシーラントフィルムどうしがヒートシールされることを防止するためである。なお、内面側[裏材]シーラントフィルムの厚さは、フィルム状逆止ノズル1の柔軟性を保つため、例えば、5μm以上、80μm以下であることが望ましい。
前記フィルム状逆止ノズル1と、前記包装袋本体2との関係は、前述のような関係にあるが、フィルム状逆止ノズル1としては、包装袋本体2に用いる積層フィルムの厚さとほぼ同様か、むしろ薄い積層フィルムを用いることが望ましい。ただし、例外的にその逆の関係のものでも適用は可能である。
例えば、
(a)フィルム状逆止ノズル:PE10/PET9/PET10=20μm厚で、包装袋本体:PET12/PE40=52μm厚
(b)フィルム状逆止ノズル:PE15/PET12/PE15=42μm厚で、包装袋本体:PET12/PE30=42μm厚
(c)フィルム状逆止ノズル:PE50/PET25/PE50=125μm厚で、包装袋本体:NY15/PE30=45μm厚
などのラミネートフィルム、押出しフィルムの適用が考えられる。
ここで、包装袋本体2内への醤油などの液体、ごまなどの固形物を含む液体調味料、スープその他の液状被包装物(これらの液体中にやや大形の固形物を封入した場合でも可)の充填は、前記フィルム状逆止ノズル1の、包装袋本体2への接合(ヒートシール)工程と同時に、または、その接合工程の後に行うことが好ましい。このような液状物の充填包装のためには、たとえば、液中シール方法により充填を行うこと(空気や窒素ガス等が混入しないように充填液の上からフィルムのヒートシールを行うこと)、または、被包装物を充填した後に袋内の抜気を行うこと等によって、包装袋本体2内からガスを十分に排除した充填を行う。その理由は、フィルム状逆止ノズル1の前記逆止作用を起させる上で、袋内被包装物を大気シールした状態で充填を行い、密封する必要があるためである。また、このことは、液状被包装物の酸化等を防止する上で好ましい。
ところで、液状物充填内包装体8内の液状の被包装物の注ぎ出しは、前記フィルム状逆止ノズル1の先端部寄りに形成される引き裂き誘導疵やノッチの付加によって特定される開口予定部分を切取って開封することによって行い、次いで、ノズル1の開口後、液状物充填内包装体8の本体を、ノズル開口部(注ぎ口)が下方に向く姿勢となるように傾動させることによって、内容物の押し出し圧力によって行うことができる。この場合、軟質の積層フィルムからなるフィルム状逆止ノズル1は、被包装物の水頭圧の作用や、手指による液状物充填内包装体の胴部を加圧することによって、表・裏の積層フィルムがそれぞれ離隔して膨らみ、注出通路13を形造ると同時に、ノズル開口部をも開放し、該被包装物の注出を果たす。
なお、フィルム状逆止ノズル1のノズル開口部(注ぎ口)を通じて、被包装物を注出するときは、軟質積層フィルムからなる包装袋本体2は、被包装物の注出にもかかわらず、該フィルム状逆止ノズル1のもつ逆止機能により外気の吸い込み(逆流)が全くないので、包装袋本体2は、その注出体積分に相当する量だけ収縮ないしは潰れ変形することになる。
このようにフィルム状逆止ノズル1を突設してなる包装袋本体2で構成されるフレキシブル包装袋内に、液状物を充填した状態の液状物充填内包装体8は、上述したとおり、これを傾動させることによって所要量の被包装物を袋内から注出することができるが、この内包装体8を元の起立姿勢に復帰させると、ノズル開口部からの該被包装物の流出が停止する。この流出の停止により、該フィルム状逆止ノズル1の注出通路13内は、毛細管作用により、液状被包装物が常に残留(滞留)して濡れた状態になる。そのために、その停止と同時に該積層フィルムの内面どうしは、その毛細管作用により相互に強く密着した状態となり、ノズル先端部に設けた前記ノズル開口は密着したままとなり、外気の包装袋本体2内への侵入を確実に阻止することになる。従って、このようなフィルム状逆止ノズル1を備える包装袋において、袋内に充填されている液状の被包装物は、それの注出前はもちろん、注出中および注出後においても、外気との接触から一切遮断されて保護された状態となり、袋内被包装物の酸化、汚損等が有効に防止されることになる。
包装袋本体2のフィルム構成は、それの外表面に位置するベースフィルム層および、内・外表面に位置するシーラント層のそれぞれを、フィルム状逆止ノズルのそれと同種のベースフィルム層およびシーラント層とすることができる。ただし、フィルム状逆止ノズル1と包装袋本体2とが別体に形成される場合には、ノズル1用のフィルムとは異なり、ベースフィルム層とシーラント層との間に、中間層を介装させてもよい。また、好ましくは、軟質積層フィルムからなる包装袋本体2の内表面を形成するシーラント層は、該ノズル1の最外層のシーラント層と同種の樹脂材料により構成する。これによれば、該ノズル1と包装袋本体2との融着接合強度を十分に高めることができる。
例えば、包装袋本体2を2層あるいは3層構造の積層フィルムにより形成する場合、この積層フィルムのうちの一軸もしくは二軸延伸ベースフィルムは、厚みが8〜30μmのポリエチレンテレフタレートフィルム層(PET層)やナイロン樹脂フィルム層(NY層)、エチレンビニルアルコール(EVOH)などにて構成することが好ましい。また、この包装袋本体2に用いる積層フィルムのシーラント層は、10〜60μmの厚みの無延伸のPE層またはPP層、EVA層、アイオノマー層、EVOH層などにより構成してもよい。
ところで、上記包装袋本体2のベースフィルム層の厚みを8μm未満としたときは、水蒸気不透過性、ガスバリア性等が不足するおそれがあり、一方、30μmを超える厚みとしたときは、積層フィルムの曲げ強さが大きくなりすぎて、被包装物の注出の停止後の、ノズル1内表面どうしの密着性が損なわれるおそれがある。また、シーラント層については、それが10μm未満の厚さでは、十分なシール強度を確保できないおそれがあり、60μmを超えると、積層フィルムの曲げ強さが大きくなりすぎるおそれがある。この厚みが合計で補償される限り、このそれぞれのシーラント層を2層以上のフィルムで構成することも可能である。
また、かかる包装袋本体2に用いる積層フィルムとしては、一定量の液状物を充填することから、腰の強いものが求められる。本発明においては、積層フィルムの単位幅(15mm)あたりの曲げ強さ、いいかえれば腰度は、特開2005−59958号公報の図10に開示されているような、腰度測定装置を用いて測定した値が、40〜300mNとなる程度にすることが好ましい。腰度が40mN未満では、包装袋からの被包装物の注出に当たっての、それの注出方向等の安定性が劣る他、包装袋本体の腰弱感が否めず、包装袋それ自体の強度不足が顕在化するおそれがある。一方、300mNを超えると、積層フィルムの積層構造のいかんにかかわらず、フィルム状逆止ノズル1を含めた全体の逆止機能が低下するおそれがある。
かかるフィルム構成を有する包装袋本体2に対し、上述したフィルム状逆止ノズル1を突設してなる上記フレキシブル包装袋としては、繰返し注出を行う場合に対応し、とくに再注出の場合であっても、最初の場合と同じように、円滑で制御された所定量の注ぎ出しができるようにするものが望ましい。
そのため、本発明では、図4(a)〜(d)に示すように、包装袋本体の少なくとも一方の内面が凹凸構造となるように、即ち、表・裏の積層フィルムに対し、それぞれのシール(横シール、縦シール、ノズルと本体との接合シール、およびノズルの周縁部シール)部分を除く部分が、エンボス加工やブラスト加工、ローレット加工などの粗面化加工、ランダムなしわ加工、縦・横縞加工等のいずれかが施された凹凸構造14を有するものを使用する。シール部分を除く理由は、シール部分に凹凸があるとシール不良を起こすからである。
包装袋本体2に、このような凹凸構造14を形成する理由は、フィルム状逆止ノズル1の作用により、液状被包装物を注出した後は、該フィルム状逆止ノズル1の逆止作用のみならず、包装袋本体2内もまた、外気の侵入(逆流)が阻止され、液状物介在の下で、これらの積層フィルム間には毛細管作用が働いて強く密着した状態(逆止作用)となる。とくに、該包装袋本体内は、注出した液状物の相当量に当たる体積分だけ、フィルムの収縮ないしは袋本体2の潰れ変形が発生して強く融着した状態になる。
その結果、充填した液状の被包装物を、該フィルム状逆止ノズル1を通じて再度、注ぎ出そうとするとき、該包装袋本体内に十分な液量(液高さ)があるとき(水頭圧が大きいとき)は、スムースな注ぎ出しがある程度補償されるが、袋内液量が少なくなると、水頭圧が小さくなって、注ぎ出し圧力が前記積層フィルムどうしの、毛細管作用による密着力に負けて、円滑な注ぎ出しや液戻りが阻害されるようになる。
とくに、袋内液量が少なくなると、該包装袋本体にしわが生じてこれが堰止め作用を起し、液の流れが淀み、かつ液の流路が断たれて円滑な注ぎ出しが困難になるばかりか、この場合においてもし、袋胴部の加圧力を増大させれば、意図しない過大な量が吐出するおそれもあり、安定した注出を確保することができなくなる。
このような弊害を除くために、本発明では、包装袋本体2の、少なくとも前記フィルム状逆止ノズル1近傍における縦・横の範囲の毛細管作用に基づく積層フィルムの密着力を少し緩和し、液流の停滞、淀み、詰りを防止して、流路を確保するため、つまり、包装袋本体2に生じている毛細管作用による密着力を、フィルム状逆止ノズル1の逆止作用を低下させることなく緩和するため、包装袋本体2の表裏となる積層フィルムの少なくとも一方に、好ましくは直線状、曲線状のストライプ模様からなる凹凸構造14を付与することが好ましく、とくに包装袋本体2部分において前記毛細管作用が弱くなるようにする。
積層フィルムに加える前記凹凸構造14は、包装袋本体2の表裏となる積層フィルム相互間の隙間G(縦シール、横シール、ノズルと本体との接合シール部分を除く)、即ち、液層の厚みが、通常2〜5μm程度で上述した毛細管作用に基づく密着力を発生させているが、この積層フィルムの一方もしくは双方に、例えばエンボス加工をして、フィルム相互間の隙間が20μm以上、好ましくは30μm以上、より好ましくは50μm以上になるような凹凸を付与する。この場合、前記毛細管作用が小さくなり、積層フィルムどうしの密着力の低下をもたらす。その結果、少なくとも、この凹凸構造14が付与された個所については、常に流路が確保された状態となり、袋内液量が極端に少なくなったような場合でも、液状の被包装物の常にスムースな注出が保障される。
上記の凹凸加工は、円柱や角柱等の凹凸模様を有するエンボスロール(特開2008−12669号公報)などを用いて規則的な模様の他、不規則な模様を付与する加工が好ましい。また、こうしたエンボス加工に代えて、ランダムなしわ加工、ブラスト加工、ローレット加工、縦、横のストライプ状の加工を施したものであってもよい。これらは、図5(a)のストライプ状、同図(b)のディンプル状凹凸構造断面図が示すように、凹凸位置がずれて嵌まり合うようにして、20μm程度の一定の隙間Gが形成されるように組み合わせたものが望ましい。例えば、製袋機において、製袋前(縦シール前)または製袋後に熱ロール(70〜80℃)を使って成形する。
発明者らは、テックバリアNY15蒸着面/蒸着面テックバリアPET12/XA−HD40の積層フィルム構成になる包装袋本体2内に、被包装物として醤油を液中シール充填し、この包装袋本体2、即ち、液状物充填内包装体8を傾けて、液が出なくなったときの残量を測る実験を行った。その結果、表2に示すように、凹凸加工を施した積層フィルムを用いた場合に効果が顕著であることがわかった。なお、この実験では、包装袋本体2のフィルム状逆止ノズル1近傍に、ストライプ状凹凸模様を付与したもの、およびエンボス凹凸模様を付与したものと、凹凸加工を施していない包装袋本体2とを比較した。その結果、本発明に適合する例では、残量が少なく、最後まで使い切ることができると共に、注ぎ出しが円滑にできることがわかった。
Figure 2010260614
また、上記の凹凸構造14は、包装袋本体2ならびにフィルム状逆止ノズル1の注出通路13、即ち、非シール部分の少なくとも一部、例えば、その形成位置が、少なくとも本体のノズル取付け位置側に側縁に沿うその近傍からフィルム状逆止ノズル1にかけて連続するように、または、フィルム状逆止ノズル1に設けたストライプ状凹凸構造と、包装袋本体2に設けたストライプ状凹凸構造をクロスさせて、実質的(結果的)に連続する態様で設けてもよい。このように、包装袋本体2のみならず、フィルム状逆止ノズル1にも凹凸構造を付与することで、再注出時の流路確保に有効である。なお、凹凸構造14は、面状、島状、ストライプ状として、一部模様もしくは全面模様の形で施され、対向するシーラントフィルムを粗面化したものをドライラミネートもしくは共押出しした積層フィルムを用いることでも実現することができる。
ところで、包装袋本体2内に液中シール充填した液状包装物の円滑な注ぎ出しを確保するための前記凹凸構造14は、該包装袋本体2から前記フィルム状逆止ノズル1の切裂き開口位置までにかけて(好ましくは、切り裂き線から5mm以上離れた位置まで)直線状または曲線状で連続する一連の縦縞模様からなることが有効である。とくに、包装袋本体2内の液状包装物が残り少ない場合でも、袋内底部からフィムル状逆止ノズル1まで液状物の滞ることのない円滑なルートを形成させるようにするためには、該包装袋本体2からフィルム状逆止ノズル1の切裂き開口部までが連続していることが、フィルムの腰折れなどに起因する途中の堰止めを無くす上で有効である。
一方で、このような凹凸構造14の付与は、フィルム状逆止ノズル1の肝心な逆止作用を少なからず阻害する虞れが、時として生じる場合がある。そのため、前記毛細作用による密着力の低下の一方で、積層フィルムに対し、表面の濡れ性を向上させ、フィルム間に液状物を介在させたときの表面張力を低下させて、濡れ状態の向上を図り、もって、上述した逆止機能の向上を、凹凸構造14によるルート作りと併せて行う必要がある。
例えば、フィルム状逆止ノズル1に設けられた注出通路13内面、即ち、シーラント層からなる通路内表面を、この通路内に液状被包装物が毛細管作用により残留することによって発揮されるセルフシール逆止機能をより確実なものにするため、こうしたフィルム状逆止ノズル1の注出通路13内面に、下記のような濡れ処理を施すことによって得られる濡れ処理層を設ける。その濡れ処理としては、PEやPP、EAV、アイオノマーなどからなる積層フィルムのシーラントフィルムの表面に、コロナ放電処理、UVオゾン処理、プラズマ処理、火炎処理等からなる濡れ処理を施すことによって、フィルム表面の物理的な表面改質と極性官能基生成による化学的な表面改質との相乗効果により、フィルムの濡れ性を向上させる処理である。
そこで、発明者らは、その濡れ処理層の作用効果について検証した。表3は、その結果を示すものである。即ち、LLDPE15/PET12/LLDPE20の3層の積層構造からなるフィルム状逆止ノズルにつき、それのシーラントフィルム内面に、コロナ放電処理(放電条件:放電量81.7W・min/m)を行った。このフィルムについて、濡れ試薬にてフィルムの濡れ張力を測定したところ、処理前32N/mだったものが、処理後は56N/mを示し、また、水、醤油、ポン酢、油についての接触角は表3に示すとおりとなり、液体の凝集力、即ち、表面張力(S)が弱くなり、いずれも接触角(θ)が明らかに小さくなり濡れ性が改善されており、この処理の有効性が確かめられた。
Figure 2010260614
以下に、本実施形態の液状物充填包装構造体Aを構成する、液状物充填内包装体8について、図面に即して、具体的な形態を説明する。
図7は、液状物充填内包装体8の一実施形態であり、軟質の積層フィルムからなる包装袋本体2のたとえば左側縁上部に、フィルム状逆止ノズル1を突設した例であり、該袋本体2の接合部の内表面側のシーラント層に、該フィルム状逆止ノズル1の基端部における最外層のシーラント層、好ましくは、包装袋本体のシーラント層と同種の樹脂材料からなるシーラント層を重ね合わせてヒートシールして融着接合したものである。場合によっては、これらの融着接合部の注出通路13内面のシーラント樹脂は高融点のものとして、この部分が低温融着するようにして接合強度の弱い(袋本体の胴部を押圧して内圧を加えることで容易に剥離し、ノズルと本体との間を通過させる)仮封止部12を形成したものとすることが好ましい。
ここで、このフィルム状逆止ノズル1は、熱可塑性のベースフィルム層、たとえば5〜40μm、好ましくは10〜30μmの厚みの二軸延伸のPET層もしくはNY層と、そのベースフィルム層の両面に積層したそれぞれのシーラント層、たとえば5〜80μm、好ましくは10〜50μmの厚みの無延伸のPE層もしくはPP層との3層からなる、表裏のそれぞれの側に配設される積層フィルムF1、F2、すなわち、輪郭形状がともに同一の楔形等の表裏2枚の積層フィルムまたは、中央部で表裏に折り返してなる一枚の積層フィルムを、内面側シーラント層の相互の対向姿勢で、基端辺を除く各辺部分で、好ましくはヒートシールによって、図に斜線を施して示すように相互に融着させることによって袋状に構成することができる。
ところで、このようなフィルム状逆止ノズル1は、図8に、図7のノズル幅方向のA−A線に沿う拡大断面図で示すように、相互に融着される表裏それぞれの積層フィルム3、4を、ベースフィム層5、5’と、このベースフィルム層5、5’の両面に積層したそれぞれのシーラント層6、6’、7、7’との3層構造としたところにおいて、互いに対向する内面側のシーラント層6、6’どうしを、基端辺を除く周辺部分で、所定の幅、たとえば0.5〜3mmの幅、好ましくは1.0〜2.0mmの幅にわたって、好適にはヒートシールにより所要の形態(楔形)となるように融着させることで、簡易迅速に製造することができる。
かかるフィルム状逆止ノズル1は、できるだけ平坦なシートの重ね合わせによってフラットになるようにすることが逆止機能を付与する上で好ましい。そして、このノズル基端部では、外面側のシーラント層7を包装袋本体2の内表面(シーラント層)に、これも好ましくはヒートシールによって融着させることで、その包装袋本体2に、適正かつ確実に、しかも簡単に接合することができる。
なお、このフィルム状逆止ノズル1の外面、即ち外側シーラント層7、7’の切り裂き予定線(開口予定部)から基端部側にかけての外表面には、図6に示したように液だれを防止し、液切れを向上させるための撥水剤もしくは撥油剤の塗布層(撥水、撥油塗布層)10を、少なくとも開口端と下縁部に沿って設けることが好ましい。これと共に、フィルム状逆止ノズル1の内側シーラント層6の内表面、とくに注出通路13の内表面には、上述したように、逆止機能を助勢するための濡れ処理層18が設けられる。
このように構成してなるフィルム状逆止ノズル1は、軟質積層フィルムからなる包装袋本体2への被包装物の液中シール充填と同時に、または被包装物の液中シール充填に先だって、たとえば、その包装袋本体2の側部の、シーラント層相互の融着部で、包装袋本体2の内表面に、ノズル1の基端部外表面のシーラント層7、7’を、好ましくはヒートシールによって融着接合させることで包装袋の一部とされ、包装袋本体2の、図7では上端部分から側方へ突設させる。
なお、液状物充填内包装体8においては、フレキシブル包装袋内に、液状の被包装物を、液中シール充填によって袋内にガスが侵入しないように充填することが、前記フィルム状逆止ノズル1のセルフシール逆止作用を起させる上で必要である。しかし、時として、注出時にごく少量の外気が侵入することがある他、被包装物自体が内蔵するガスが、事後的に袋内に発生することがある。こうしたガスを、位置的に貯留し、フィルム状逆止ノズル1からの逆止注出を確実にするため、本発明の前記包装袋本体2の上部、即ちフィルム状逆止ノズル1よりも上の位置にある上部横シール部分に、必要に応じて図6に示すようなガス溜め空間11を、袋幅方向に1〜複数個設けることが好ましい。
このような液状物充填内包装体8は、液状の被包装物を包装袋本体2内へ、好ましくは抜気下で液中シール充填することにより、図7に例示するような膨満形態をとるが、それ自体は、通常は自立性も定型性も有しないので、被包装物の搬送、保管、陳列、使用等に当っては、図1に一実施形態を示しかつ後で詳しく述べるような自立型のディスペンス機能を有する外包装容器9、例えば、紙製のものを含む硬質容器の他、スタンディングポウチ9内に収納し、このポウチ9によって自立性および定型性を付与して使用形態の液状物充填包装構造体Aとなるようにする。
なお、この実施形態での注出は、袋内被包装物の減少に応じて該自立型ディスペンス外包装容器(以下、「スタンディングポウチ」の例で述べる)9の傾動角度を大きくすることにより行われる。
前記液状物充填内包装体8の使用方法は、前記フィルム状逆止ノズル1の引き裂き予定部1aより先端部の引裂き除去もしくは切除により、ノズルを開口、すなわち注ぎ口を確保した状態で、この液状物充填内包装体8内の液状被包装物を、たとえば、スタンディングポウチ9を傾動させる姿勢で、該フィルム状逆止ノズル1に設けた注ぎ口からの外気の侵入、吸入なしに注出させることができる。一方で、そのスタンディングポウチ9の起立復帰に基づく注出の停止に伴って、そのフィルム状逆止ノズル1の内表面は、その内表面を濡らす液状被包装物からなる液膜の介在下で、これを全体にわたって密着させて、外気の、該包装袋本体2内への侵入を確実に阻止することになる。
これによれば、包装袋本体2内に、液状被包装物を液中シール充填して得られる充填内包装体8は、被包装物注出量相当分の収縮ないしは潰れ変形の下で、該包装袋本体2内への外気の取り込みを全く伴うことなく注出することができるようになるとともに、その注出の停止後は、フィルム状逆止ノズル1の注出通路13内面の逆止機能によって密着封止をもって、包装袋本体2内への外気の侵入を阻止し、該包装袋本体2内に残留する被包装物の、外気による汚損、酸化等を十分に阻止することになる。
これによって所要量の液状被包装物を注出した後は、自立型ディスペンス外包装容器であるスタンディングポウチ9を起立姿勢に復帰させてその注出を停止し、併せて、フィルム状逆止ノズル1の先端部に設けた注ぎ口の自動的な密着閉止をもたらす。
ここで、フィルム状逆止ノズル1の、この逆止機能に由来する密着閉止は、前にも述べたように、フィルム状逆止ノズル1が水頭圧から解放されて、表裏の積層フィルム3、4が、フィルム状逆止ノズル1の製造時の原形状に復帰することおよび、フィルム状逆止ノズル1内の被包装物が包装袋本体2内へ還流するに際して表裏のフィルム3、4が減圧雰囲気におかれることにより、軟質なそれらのフィルムの内表面(シーラント層6、6’)どうしが、この面に付着する液状被包装物の毛細管作用による介在下で、ノズル幅の全体にわたって相互に負圧吸着されること等によって行われることになる。そして、このようなセルフシール逆止機能に基づくフィルムどうしの密着閉止は、潰れ変形等した包装袋本体2が、固有の弾性復元力に基いて包装袋本体2内を減圧傾向とする場合により確実に維持されることになる。
そのため、本実施形態の液状物充填包装構造体8においては、上述したとおり、主に包装袋本体2の内面が凹凸構造14を示すように、素材の積層フィルム3、4を製袋時または製袋後に熱プレス加工などを施すことが好ましく、このことによって生じる積層フィルム相互間における液状物介在下での毛細管作用の緩和により、液状被包装物の全体として円滑な流れを確保し、注ぎ出しが最後まで容易にできるようにしている。
一方で、上記凹凸構造14の採用によって、ノズルからの液状被包装物の過剰な注ぎ出しを招くことがあり、これを防止するために、本発明では、図7に示すように、フィルム状逆止ノズル1の下縁部、とくにノズル取付基端部側(包装袋本体側)に隣接した場所に、注出量制御用液溜め部1bを設け、吐出流が一時的に、この帯域で滞留するようにして、意図しない過剰な注ぎ出しを防止し、安定した定量吐出をもたらすようにすることが好ましい実施形態となる。
このような液溜め部1bの採用によって、包装袋本体2からフィルム状逆止ノズル1の注出通路13に導かれた液状被包装物は、かかる液溜め部1bにて一時滞留し、吐出流速が一般的に低下した上で、切裂き開口部に向うようになるので、前記の過剰な流出を避けることができるようになる。
さらに、前記液溜め部1bの形成に併せ、さらに好ましくは、図1および図6に示すように、該フィルム状逆止ノズル1の注出通路13基端部のシール部分に、注出流の整流化を目的とした堰止め部なる突起(シールにて形成)19を設け、定量吐出が実現できるようにしてもよい。なお、この突起19は、図6に示すように湾曲するように形成することが好ましく、これにより堰止め効果による過剰な注ぎ出しが防止できると共に、突起19部分に被包装物の吐出流が集中してシールが剥離するおそれがなく、安定した定量吐出が可能になる。
また、図7の液状物充填内包装体の一実施形態に示したように、前記フィルム状逆止ノズル1は、それの基端部を、軟質包装袋本体2の側部、多くは、上端部分より側部からの突出姿勢で、外表面側を低融点シーラント層とし、包装袋本体2の内表面の高融点のシーラント層と融着接合させる一方、このフィルム状逆止ノズル1の基端部分のシーラント層に高融点フィルムを用いることにより、たとえば、本来のヒートシール強度の半分以下の接着強度で、相対的に低温で融着された状態の仮封止部12としてもよい。
ここで、上記仮封止部12の形成に当っては、高融点シーラント層および低融点シーラント層を使い分けることになるが、これらのシーラント層をともに、直鎖状低密度ポリエチレンを含む低密度ポリエチレンによって形成することができる他、高融点シーラント層を、中密度もしくは高密度ポリエチレンにより形成し、低融点シーラント層を低密度ポリエチレンにより形成することが好ましい。なお、同一材質になるポリエチレンの、融点の高低の選択は、たとえば、シーラント層の積層に際する押出しラミネート条件等を相互に変化させることによって実現することが可能である。
ここでいう、フィルム状逆止ノズル1の基端部分とは、包装袋本体2の側部融着接合しようとする位置と対応する位置もしくは、その対応位置より、ノズル1の突出先端側に幾分偏った位置とすることができるが、いずれの場合も、フィルム状逆止ノズル1がそれ本来の機能を発揮するのに十分な長さ(30〜80mm程度)の被包装物の注出通路形成部分を、低温融着部分、即ち仮封止部12の外側に残存させることが必要である。
なお、低温融着による仮封止部12は、完全な融着接合部を形成する場合に比して、ヒートシール手段の加熱温度、加圧力および加圧時間の少なくとも一つを低減させることによって実現することができる。
フィルム状逆止ノズル1の基端部分に、前記仮封止部12を形成することにより、包装袋本体内に充填した液状被包装物の、ノズル先端側への流入が確実に阻止されることになり、その被包装物が、たとえ50〜100℃に加熱されたものであっても、フィルム状逆止ノズル1の被包装物注出通路13が、その注出通路13を膨らませる向きに永久変形(膨満変形)することがない。
従って、フィルム状逆止ノズル1の、仮封止部12より先端側の部分では、常にフィルム状逆止ノズル1の機能を十分に発揮させることができ、包装袋からの被包装物の注出に際する、その包装袋本体2内への外気の侵入を完全に防止し、また、被包装物の注出停止時のセルフシール逆止機能を十分に発揮させることができる。
ところで、包装袋本体2内の被包装物が常温近くまで冷却された後の、その被包装物の包装袋本体2からの注出に当っては、包装袋に、たとえばそれの厚み方向に荷重(圧力)を作用させて仮封止部12の開封をもたらすとともに、フィルム状逆止ノズル1の先端部分を破断もしくは切断除去して、注出開口を形成し、かかる状態で、包装袋を傾動させ、注出開口が下向きに向く注出姿勢とする。
なおここで、包装袋の、仮封止部12を除く他の融着接合部は、たとえば、仮封止部12の2倍以上の強度でヒートシールされていることから、その仮封止部12を開封するに必要な荷重が作用しても、不測の破袋を生じるようなことがない。
これがため、加熱された被包装物による膨満変形を受けていないフィルム状逆止ノズル1部分は、袋内の被包装物の注出に伴う、包装袋本体2内への外気の侵入を、包装袋本体2の潰れ変形の下での、注出開口の、必要にして十分な開放下で有効に防止することができる。また、包装袋の、起立姿勢への復帰に基づく注出の停止に際し、被包装物に濡れたその注出ノズル部分の元形状への復帰によるセルフシール逆止機能によって包装袋本体内への外気の侵入を確実に阻止することができる。
ここで、高融点シーラント層および低融点シーラント層のそれぞれをともに低密度ポリエチレンにより形成した場合、または、高融点シーラント層を、中密度もしくは高密度ポリエチレンにより形成し、低融点シーラント層を低密度ポリエチレンにより形成した場合のいずれにおいても、所期した通りのシール強度を有する仮封止および、フィルム状逆止ノズルに所要の融着接合を簡単かつ容易に実現することができる。
また、前記仮封止部12のヒートシール強度は、0.3〜3(N/15mm)、とりわけ、0.7〜1(N/15mm)の範囲とすることが、仮封止部12の不足の開封を防止する一方で、他の融着接合部に何の影響をも及ぼすことなく、その仮封止部12を作為的に開封する上で好ましい。
すなわち、それが0.3(N/15mm)未満では、加熱状態の液状被包装物の、袋内容量等との関連の下で、仮封止部12に意図しない開封が起こるおそれがあり、一方で、3(N/15mm)を超えると、仮封止部12を開封するのに要する荷重が、他の融着接合部等にも不測の影響(破袋や開封)を及ぼすおそれがある。
ところで、仮封止部12の開封のための荷重は、50〜350(N)、とりわけ100〜200(N)の範囲とすることが、シール部を含む他の個所の破袋などを招かず、輸送や作業中に誤って開封しないようにするために必要である。
即ち、開封荷重が50(N)未満では、被包装物を充填包装した包装袋の積み重ねにより、下段側の包装袋で、仮封止部が開封されるおそれがあり、逆に、350(N)を越える場合やヒートシール強度が高すぎる場合、仮封止部を開封するに要する荷重によって、他の融着接合部が影響を受けるおそれがある。
本発明者らの研究によれば、例えば、軟質包装袋本体2(NY15/PET12/LLDPE40)の側部上部に、図7の一実施形態に示すようにフィルム状逆止ノズル1の基端部を、低温融着して仮封止してなるものにおいて、かかるフィルム状逆止ノズル1のフィルムの積層構造を、直鎖状低密度ポリエチレン層(低融点シーラント層)/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層/直鎖状低密度ポリエチレン層(高融点シーラント層)とし、この積層フィルムを、ヒートシート温度をパラメータとして、シリンダ付きヒートシーラーにより、300kPaのシリンダ圧力で3秒間加熱加圧したときの仮封止部のヒートシール強度(N/15mm)を、引張試験機(TENSILON RTG−1300)にて、引張速度200mm/min、フィルム幅15mmの条件で測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2010260614
次に、本発明に係る液状物充填包装構造体Aの他の一実施形態について説明する。この液状物充填包装構造体Aにおいて、自立型ディスペンス外包装容器9は、非自立型の液状物充填内包装体8を収納し、自立保持を助けるための、筒状の自立型ディスペンス外包装容器、例えばスタンディングポウチ9の如き袋状の容器であり、図1に示すように、少なくとも下部は筒状の袋状とした積層フィルムによって形成したものが好適に用いられ、とくに底部には船底形のガゼット部16を設けて自立できるようにしたガゼットタイプ自立形のフレキシブル包装袋(スタンディングパウチ形式)が好適に用いられる。
そして、この外包装容器9としては、前記フィルム状逆止ノズル1に対応する位置となる一縁部、たとえば側縁部の上部に、前記フィルム状逆止ノズル1と略同形の、このノズルを包囲する張り出し小袋9aを突設したスタンディングポウチ9などが好適に用いられる。なお、この外包装容器9としては、可撓性の素材、例えばプラスチック、紙もしくは金属製のディスペンサー機能(包装袋胴部を加圧して被包装物を注出できる機能)をもつ包装体であってもよい。
また、このディスペンサー機能をもつ外包装容器9は、好ましくは、その頂部が、図1に示すように、収納する液状物充填内包装体8の頂部と一緒にヒートシールされるか、または、図9に示すように、頂部がチャック17等で開閉可能としたもの、あるいは図10に示すような頂部を本体にエンボスシール20して仮融着し、該液状物充填内包装体8を交換可能に収納するか、他の外包装容器に付け代えができるようにしたものが好ましい。図10は、ミシン目21から切り離し、フレキシブル包装袋の他の容器に取付け穴22を使って保持する場合を示す。
また、上記自立型ディスペンス外包装容器9は、例えば、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、シーラント層とを具える積層フィルムからなり、ベースフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルム層またはナイロン樹脂フィルム層からなり、一方、シーラント層が、ポリエチレン層またはポリプロピレン層からなる積層フィルムを用いた、スタンディングポウチ等の形態をとるものが好適に用いられる。しかし、本発明では、該外包装容器として、こうした軟質フィルムからなる袋状のステンディングパウチだけでなく、少なくとも本体部分は、他の自立する円筒状プラスチック容器や紙製(フィルムラミネートのものを含む)、アルミニウム、ステンレス鋼などから形成してもよい。
かかる実施形態の液状物充填包装構造体においては、その液状物充填内包装体8を、スタンディングポウチ9内に収納したのち、場合によっては、図1に示すように、その上端部横シール部8aを、スタンディングポウチ9の上辺部に、一部(スポット)または全幅にわたってともにヒートシールして融着し、懸吊状態にて収納する。こうした場合には、液状物が充填された液状物充填内包装体8を、スタンディングポウチ9内にしっかり固定した状態に保持することができると共に、液状被包装物の円滑な流出を助勢する効果がある。しかも、この場合、この液状物充填内包装体8の取り扱い時や流通時の種々の衝撃に対しても十分に保護することができるようになると共に、該液状物充填内包装体8が位置ずれするようなことがなくなり、ピンホール等の発生や、フィルム状逆止ノズルの変形、破損さらには誤開封を阻止することもできる。
また、液状物充填内包装体8をスタンディングポウチ9内に収納した後は、フィルム状逆止ノズル1の近傍、とくに底部付近または上部、あるいは包装袋本体上部の1ケ所または2ケ所以上、さらには底部を固定することは、液状被包装物を最後まで円滑に全て注出する場合に有効に作用させる上で有効である。
上述した自立型ディスペンス外包装容器9の役割りは、収納する前記液状物充填内包装体8を自立保持することに加え、液状物充填内包装体8内に液中シール充填された液状包装物を押し出すために、該自立型ディスペンス外包装容器9の胴部を加圧して内側の液状物充填内包装体8を押圧することで、液状包装物を、包装体8から、上述した凹凸構造14部の介助を得て、フィルム状逆止ノズル1部へ円滑に送り出し、吐出させる、所謂、上述したディスペンサー機能を具えることである。そのために本発明では、上述した可撓性を有し弾性変形する自立型ディスペンス外包装容器9が有効に用いられる。
図11に示すような波形の引裂き誘導疵15を有する4種類の液状物充填包装構造体I〜IVを試作し、それぞれに対して、液だれの発生とフィルム状逆止ノズル1の状態を観察した。その結果を表5に示す。
なお、各構造体に設けた引裂き誘導疵15は、その波形が、(I)フィルム状逆止ノズル1の上端から下端まで大きく内側(ノズル基端部側)に湾曲するように形成、(II)フィルム状逆止ノズル1の上部シール部上方および下部シール部に対応する位置において、外側(ノズル先端部側)に湾曲し、逆止ノズル1の注出通路13の略中央部に対応する位置において内側に凹むようにように形成、(III)フィルム状逆止ノズル1の上部シール部および下部シール部に対応する位置において、外側に湾曲し、注出通路13の略中央部に対応する位置において内側に凹むように形成、(IV)フィルム状逆止ノズル1の上部シール部に対応する位置において外側に湾曲し、注出通路13の略中央部に対応する位置において内側に凹むように形成、されている。
Figure 2010260614
誘導疵(I)では、引裂き誘導疵15が、ノズル基端部側に大きく湾曲するように形成されているため、外包装容器9によるフィルム状逆止ノズル1への締め付けが弱くなり、該ノズルから包装袋本体への被包装物の戻りが良くなって液だれが発生しなくなるという効果があった。その反面、外包装容器9によってフィルム状逆止ノズル1を支える効果が弱くなり、フィルム状逆止ノズル1が左右に曲がり易くなるという結果になった。
誘導疵(II)では、多少の液だれの発生が確認されたが、引裂き誘導疵15の波形頂部が、フィルム状逆止ノズル1の下部シール部(底部)を支えるように形成されているため、フィルム状逆止ノズル1の左右への折れ曲がりが軽減されるという結果になった。
誘導疵(III)では、引裂き誘導疵15の波形頂部が、フィルム状逆止ノズル1の上部シール部および下部シール部(底部)を支えるように形成されているため、逆止ノズル1の左右への折れ曲がりが大きく抑制される反面、逆止ノズル1の上下方向への柔軟性が低くなり、フィルム状逆止ノズル1が縦方向に歪んで、空気が入りやすくなるという結果になった。
誘導疵(IV)では、引裂き誘導疵15の波形頂部が、フィルム状逆止ノズル1の上部シール部を支えるように形成されているため、逆止ノズル1の折れ曲がりを効果的に抑制することができる反面、液だれがし易いという結果になった。
以上、液だれおよびフィルム状逆止ノズル1の状態の点から、波形の引裂き誘導疵15としては、誘導疵(II)の形状とすることが最も好ましいことがわかった。この誘導疵(II)を採用することで、液だれの発生を抑制できると共に、フィルム状逆止ノズル1が折れ曲がったり変形することがなく、フィルム状逆止ノズル1のセルフシール機能を十分に発揮することができるという効果が期待できる。
本発明の技術は、フィルム状逆止ノズルを備えるものだけでなく、一般的な液状物充填内包装体、とりわけ包装袋本体内に一体的に形成された一般的な液体注出口を備える詰め替え用軟質包装袋を収納してなる包装構造体にも応用が可能である。
1 フィルム状逆止ノズル
2 包装袋本体
3、4 積層フィルム
5、5’ ベースフィム層
6、6’ 内側シーラント層
7、7’ 外側シーラント層
8 液状物充填内包装体
9 自立型ディスペンス外包装容器
10 撥水・撥油塗布層
11 ガス溜め空間
12 仮封止部
13 注出通路
14 凹凸構造
15 切り取り部
16 底部
17 チャック
18 濡れ処理層
19 堰止め部
20 エンボスシール
21 ミシン目
22 懸吊穴(取付け穴)
23 隙間
特開2005−15029号公報 特開2005−59958号公報 特開2004−196364号公報 特願2008−266346号

Claims (14)

  1. 軟質積層フィルムからなる包装袋本体の一縁部に、重なり合うプラスチックフィルム相互間に液状物が介在するときに逆止機能を生ずる平坦なフィルム状逆止ノズルを突設してなり、かつこのような包装袋本体の、表裏いずれか少なくとも一方の積層フィルムが、少なくとも前記フィルム状逆止ノズル側の側縁近傍において、直線状または曲線状の凹凸構造が付与されてなる非自立型フレキシブル包装袋内に、液状あるいは粘稠状の被包装物を液中シール充填してなる非自立型液状物充填内包装体と、
    その非自立型液状物充填内包装体を収納するための筒状の容器であって、その収納時に前記フィルム状逆止ノズルに対応する位置の一縁部に、該ノズルの先端部側を露出可能に収納すると共に、これを露出させるためのノズル引き出し用引裂き誘導疵を設けて開封可能とした張り出し小袋部を突設してなり、かつ、自立を可能にする底部を設けてなる自立型ディスペンス外包装容器と、
    からなる液状物充填包装構造体において、
    前記張り出し小袋部の上端から下端にわたって設けられた前記ノズル引き出し用引裂き誘導疵が、中央部において凹んだ波形に形成されていることを特徴とする液状物充填包装構造体。
  2. 前記ノズル引き出し用引裂き誘導疵は、前記フィルム状逆止ノズルの上部シール部分上方および下部シール部分に対応する位置において、ノズル先端側に膨らむように形成されていると共に、前記フィルム状逆止ノズルの注出通路部分に対応する中程の位置において、ノズル基端部側に凹むように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液状物充填包装構造体。
  3. 前記フィルム状逆止ノズルの下部縁部と、隣接する前記自立型ディスペンス外包装容器のシール部内縁部との間に、3mm〜10mmの隙間を有することを特徴とする請求項1または2に記載の液状物充填包装構造体。
  4. 前記ノズル引き出し用引裂き誘導疵は、下方から上方、もしくは上方から下方に向ういずれかから引裂くことで、開封されるようにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  5. 前記自立型ディスペンス外包装容器は、舟底形底部の両角部がそれぞれ面取りされていると共に、その面取り部の曲率半径Rが、8mm以上の大きさで、かつ底部が下向き凸のゆるい湾曲状を呈することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  6. 前記フィルム状逆止ノズルは、重なり合う2枚の軟質積層フィルムを、ノズル基端部となる部分を除く外周縁部分を相互に融着し、中央部分を注出通路として構成して、包装袋本体の側部に、これの基端部を融着接合されたものであって、
    包装袋本体を傾動させて被包装物を注出した際に、該被包装物が通過することによって、前記注出通路内が濡れた状態となる積層フィルムの内表面どうしが、該注出通路内表面に被包装物が滞留することによる相互の密着作用によって、外気の侵入を阻止する逆止機能を生ずるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  7. 前記フィルム状逆止ノズルは、表裏いずれか少なくとも一方の積層フィルムの切り裂き予定位置とその近傍を除く基端部側に、凹凸構造を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  8. 前記積層フィルムに付与された凹凸構造は、表裏の積層フィルムの一方もしくは両方に、エンボス加工、ブラスト加工、ローレット加工、しわ加工、縦・横縞加工を、面状、島状、ストライプ状に施して、一部模様もしくは全部模様として形成されたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  9. 前記包装袋本体の非シール部内面および前記フィルム状逆止ノズルの注出通路内面のいずれか一方もしくは両方の内面に、コロナ放電処理、UVオゾン処理、プラズマ処理および火炎処理のいずれか1以上の処理からなる濡れ処理が施されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  10. 前記フィルム状逆止ノズルの基端部は、対面するシーラント層を低融点プラスチックフィルムによって低温融着され、注出通路内表面が仮封止されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  11. 前記包装袋本体は、それの上横シール部分の前記フィルム状逆止ノズルの上縁より高い位置に、ガス溜め空間を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  12. 前記非自立型液状物充填内包装体は、それの上端部横シール部が、前記自立型ディスペンス外包装容器内上端部に融着されて、該自立型ディスペンス外包装容器内に懸吊された状態にて収納保持されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  13. 前記自立型ディスペンス外包装容器は、船底形の底部を有し、頂部は非自立型液状物充填内包装体を交換するために開閉可能にしたチャック構造を有する自立型のフレキシブル包装袋であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
  14. 前記自立型ディスペンス外包装容器は、船底形の底部を有し、頂部は非自立型液状物充填内包装体を交換するために開閉可能にした可撓性のプラスチック製、紙製もしくは金属製のディスペンサー機能をもつ包装体にて構成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の液状物充填包装構造体。
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